JP2012524731A - 治療的使用のための新規7−デアザプリンヌクレオシド - Google Patents

治療的使用のための新規7−デアザプリンヌクレオシド Download PDF

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Abstract

本発明は、式Iの化合物[式中、R1、R2およびR3は、明細書に定義されている意味を有する]およびその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物、ならびにそのような化合物を含む組成物、およびそのような化合物および/または組成物を使用する治療法を提供する。本発明は、さらに、式(I)の化合物またはその塩を調製するのに有用な、本明細書に開示されている合成法および合成中間体を提供する。

Description

発明の背景
本発明は、新規抗増殖性化合物およびその治療的使用に関する。
発明の概要
本発明は抗癌化合物を提供する。従って、1つの態様において、本発明は、本発明の式Iの化合物:
Figure 2012524731
[式中、
は、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;
は、アリール、ヘテロアリールまたはアルキニルであり、該アリールは、アルコキシ、アルキルチオまたはハロゲンから成る群から選択される1個または2個の置換基で任意に置換されており;
は、水素またはアルキルである]
またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物[式中、Rは、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;Rは、アルコキシ、アルキルチオまたはハロゲンから成る群から選択される1個の置換基で任意に置換されているアリールであり;Rは水素である]、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物[式中、Rは、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;Rは、アルコキシ、アルキルチオまたはハロゲンから成る群から選択される1個の置換基で任意に置換されているアリールであり;Rはアルキルである]、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物[式中、Rは、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;Rはヘテロアリールであり;Rは水素であり;但し、Rは、1,3−オキサゾール−2−イル、フラン−2−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジメチル−1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジン−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、5−チオキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル、4−フェニルチアゾール−2−イル、1H−テトラゾール−5−イル、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル、または9−オキソ−9H−インデノ[1,2−e][1,2,4]トリアジン−3−イルでないものとする]、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物[式中、Rは、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;Rはヘテロアリールであり;Rはアルキルであり;但し、Rは、1,3−オキサゾール−2−イル、フラン−2−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジメチル−1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジン−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、5−チオキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル、4−フェニルチアゾール−2−イル、1H−テトラゾール−5−イル、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル、または9−オキソ−9H−インデノ[1,2−e][1,2,4]トリアジン−3−イルでないものとする]、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物[式中、Rは、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;Rはアルキニルであり;Rは水素である]、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。
本発明は、さらに、式Iの化合物、またはその薬学的に許容されうる塩、および薬学的に許容されうる賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
本発明は、さらに、in vitroまたはin vivoにおいて腫瘍/癌細胞における腫瘍成長または細胞増殖を阻害する方法であって、そのような処置を必要とする被験体に、式Iの化合物またはその薬学的に許容されうる塩を接触させることを含む方法を提供する。
本発明は、さらに、動物において癌を処置する方法であって、該動物に、式Iの化合物またはその薬学的に許容されうる塩を投与することを含む方法を提供する。
本発明は、さらに、動物において新生物疾患を阻害する方法であって、該動物に、式Iの化合物またはその薬学的に許容されうる塩を投与することを含む方法を提供する。
本発明は、さらに、腫瘍/癌細胞における腫瘍/癌細胞成長または細胞増殖を阻害し、腫瘍/癌細胞における細胞周期進行を減速し、動物における癌を処置するための薬剤を調製するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容されうる塩の使用を提供する。
本発明は、さらに、動物における新生物疾患を阻害するための薬剤を調製するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容されうる塩の使用を提供する。
本発明は、さらに、式(I)の化合物またはその塩を調製するのに有用な、本明細書に開示されている合成法および合成中間体(intermediated)を提供する。
詳細な説明
本明細書の解釈上、以下の定義が適用され、適切な場合に、単数形で使用されている用語は複数形も包含し、逆もまた同様である。
本明細書において使用されている「アルキル」という用語は、分岐または非分岐炭化水素部分を意味する。好ましくは、アルキルは1〜20個の炭素原子、より好ましくは、1〜16個の炭素原子、1〜10個の炭素原子、1〜7個の炭素原子、または1〜4個の炭素原子を含む。アルキルの代表的な例は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソ−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル、3−メチルヘキシル、2,2−ジメチルペンチル、2,3−ジメチルペンチル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル等を包含するが、それらに限定されない。アルキル基が1個以上の不飽和結合を有する場合、それはアルケニル(二重結合)またはアルキニル(三重結合)基と称しうる。さらに、アルキル基がアリール基(下記に定義)に結合している場合、それは「アリールアルキル」基と称しうる。
本明細書において使用されている「アルキニル」という用語は、1個以上の炭素−炭素三重結合を有する2〜12個の炭素原子の直鎖および分岐鎖炭化水素基の両方を意味する。好ましくは、アルキニルは2〜8個または2〜4個の炭素原子を有する。アルキニルの非限定的な例は、エチニル、プロピニル、ブチニル、オクチニル、デシニル等を包含する。
本明細書において使用されている「アルコキシ」という用語は、アルキル−O−を意味し、ここでアルキルは本明細書において先に定義した通りである。アルコキシの代表的な例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2−プロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロプロピルオキシ−、シクロヘキシルオキシ−等を包含するが、それらに限定されない。本明細書において使用されている「低級アルコキシ」という用語は、1〜7個の炭素、好ましくは1〜4個の炭素を有するアルコキシ基を意味する。
「アリール」という用語は、環部分に6〜20個の炭素原子を有する単環式または二環式芳香族炭化水素基を意味する。好ましくは、アリールは(C−C10)アリールである。非限定的な例は、フェニル、ビフェニル、ナフチルまたはテトラヒドロナフチルを包含し、それらはそれぞれ、1〜4個の置換基、例えば、任意に置換されたアルキル、トリフルオロメチル、シクロアルキル、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アシル、アルキル−C(O)−O−、アリール−O−、ヘテロアリール−O−、任意に置換されたアミノ、チオール、アルキルチオ、アリールチオ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルキル−O−C(O)−、カルバモイル、アルキルチオノ、スルホニル、スルホンアミド、ヘテロシクロアルキル等によって任意に置換されていてもよい。
さらに、本明細書において使用されている「アリール」という用語は、芳香族置換基も意味し、これは単一芳香環または多芳香環であることができ、該多芳香環は、縮合しているか、共有結合しているか、またはメチレンまたはエチレン部分のような共通の基に結合している。共通の結合基は、ベンゾフェノンにおけるようなカルボニル、またはジフェニルエーテルにおけるような酸素、またはジフェニルアミンにおけるような窒素であることもできる。
本明細書において使用されている「ヘテロアリール」という用語は、N、O、SまたはSeから選択される1〜8個のヘテロ原子を有する5〜14員の単環式−または二環式−または縮合多環式−環系を意味する。好ましくは、ヘテロアリールは5〜10員環系である。典型的なヘテロアリール基は、下記を包含する:2−または3−チエニル;2−または3−フリル;2−または3−ピロリル;2−、4−または5−イミダゾリル;3−、4−または5−ピラゾリル;2−、4−または5−チアゾリル;3−、4−または5−イソチアゾリル;2−、4−または5−オキサゾリル;3−、4−または5−イソオキサゾリル;3−または5−1,2,4−チアゾリル;4−または5−1,2,3−トリアゾリル;テトラゾリル;2−、3−または4−ピリジル;3−または4−ピリダジニル;3−、4−または5−ピラジニル;2−ピラジニル;2−、4−または5−ピリミジニル。
「ヘテロアリール」という用語は、複素芳香環が1個以上のアリール、脂環式またはヘテロシクロアルキル環に縮合している基であって、結合のラジカルまたは点が複素芳香環上にある基も意味する。非限定的な例は、下記を包含するが、それらに限定されない:1−、2−、3−、5−、6−、7−または8−インドリジニル;1−、3−、4−、5−、6−または7−イソインドリル;2−、3−、4−、5−、6−または7−インドリル;2−、3−、4−、5−、6−または7−インダゾリル;2−、4−、5−、6−、7−または8−プリニル;1−、2−、3−、4−、6−、7−、8−または9−キノリジニル;2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−キノリニル(quinoliyl);1−、3−、4−、5−、6−、7−または8−イソキノリニル(isoquinoliyl);1−、4−、5−、6−、7−または8−フタラジニル;2−、3−、4−、5−または6−ナフチリジニル;2−、3−、5−、6−、7−または8−キナゾリニル;3−、4−、5−、6−、7−または8−シンノリニル;2−、4−、6−または7−プテリジニル;1−、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−4aHカルバゾリル;1−、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−カルバゾリル(carbzaolyl);1−、3−、4−、5−、6−、7−、8−または9−カルボリニル;1−、2−、3−、4−、6−、7−、8−、9−または10−フェナントリジニル;1−、2−、3−、4−、5−、6−、7−、8−または9−アクリジニル;1−、2−、4−、5−、6−、7−、8−または9−ペリミジニル;2−、3−、4−、5−、6−、8−、9−または10−フェナントロリニル(phenathrolinyl);1−、2−、3−、4−、6−、7−、8−または9−フェナジニル;1−、2−、3−、4−、6−、7−、8−、9−または10−フェノチアジニル;1−、2−、3−、4−、6−、7−、8−、9−または10−フェノキサジニル;2−、3−、4−、5−、6−、または1−、3−、4−、5−、6−、7−、8−、9−または10−ベンゾイソキノリニル;2−、3−、4−、またはチエノ[2,3−b]フラニル;2−、3−、5−、6−、7−、8−、9−、10−または11−7H−ピラジノ[2,3−c]カルバゾリル;2−、3−、5−、6−または7−2H−フロ[3,2−b]−ピラニル;2−、3−、4−、5−、7−または8−5H−ピリド[2,3−d]−o−オキサジニル;1−、3−または5−1H−ピラゾロ[4,3−d]−オキサゾリル;2−、4−または54H−イミダゾ[4,5−d]チアゾリル;3−、5−または8−ピラジノ[2,3−d]ピリダジニル;2−、3−、5−または6−イミダゾ[2,1−b]チアゾリル;1−、3−、6−、7−、8−または9−フロ[3,4−c]シンノリニル;1−、2−、3−、4−、5−、6−、8−、9−、10−または11−4H−ピリド[2,3−c]カルバゾリル;2−、3−、6−または7−イミダゾ[1,2−b][1,2,4]トリアジニル、7−ベンゾ[b]チエニル;2−、4−、5−、6−または7−ベンゾオキサゾリル;2−、4−、5−、6−または7−ベンゾイミダゾリル;2−、4−、4−、5−、6−または7−ベンゾチアゾリル;1−、2−、4−、5−、6−、7−、8−または9−ベンゾオキサピニル;2−、4−、5−、6−、7−または8−ベンゾオキサジニル;1−、2−、3−、5−、6−、7−、8−、9−、10−または11−1H−ピロロ[1,2−b][2]ベンゾアザピニル。典型的な縮合ヘテロアリール基は、下記を包含するが、それらに限定されない:2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−キノリニル;1−、3−、4−、5−、6−、7−または8−イソキノリニル;2−、3−、4−、5−、6−または7−インドリル;2−、3−、4−、5−、6−または7−ベンゾ[b]チエニル;2−、4−、5−、6−または7−ベンゾオキサゾリル;2−、4−、5−、6−または7−ベンゾイミダゾリル;2−、4−、5−、6−または7−ベンゾチアゾリル。
ヘテロアリール基は、単環式、二環式、三環式または多環式、好ましくは、単環式、二環式または三環式、より好ましくは、単環式または二環式であってよい。
本明細書において使用されている「ハロ」または「ハロゲン」という用語は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味する。
本明細書において使用されている「異性体」という用語は、同じ分子式を有する異なる化合物を意味する。さらに、本明細書において使用されている「光学異性体」という用語は、本発明の所定の化合物に関して存在しうる任意の種々の立体異性配置を意味し、幾何異性体を包含する。置換基が炭素原子のキラル中心において結合しうるものと理解される。従って、本発明は、化合物の鏡像異性体、ジアステレオ異性体またはラセミ体を包含する。「鏡像異性体」は、互いに重ね合わせられない鏡像である立体異性体の対である。鏡像異性体の対の1:1混合物は、「ラセミ」混合物である。その用語は、適切な場合に、ラセミ混合物を示すために使用される。「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2個の不斉原子を有する立体異性体であるが、それらは互いの鏡像ではない。絶対立体化学は、Cahn−Ingold−Prelog R−Sシステムに従って指定される。化合物が純粋鏡像異性体である場合、各キラル炭素における立体化学は、RまたはSによって指定しうる。絶対配置が不明の分割化合物は、ナトリウムD線の波長において平面偏光を回転させる方向(右旋回または左旋回)に依存して(+)または(−)に指定することができる。本明細書に記載されている化合物のいくつかは、1個以上の不斉中心を含有し、従って、絶対立体化学に関して(R)または(S)として規定しうる鏡像異性体、ジアステレオ異性体および他の立体異性形を生じる。本発明は、ラセミ混合物、光学的純粋形態および中間混合物を包含する全てのそのような可能な異性体を包含するものとする。光学的に活性な(R)−および(S)−異性体は、キラルシントンまたはキラル試薬を使用して調製されうるか、または従来法を使用して分割されうる。化合物が二重結合を有する場合、置換基はEまたはZ配置でありうる。化合物が二置換シクロアルキルを有する場合、該シクロアルキル置換基はシス−またはトランス−配置を有しうる。全ての互変異性形も包含されるものとする。
本明細書において使用されている「薬学的に許容されうる塩」は、本発明の化合物の生物学的有効性および特性を保持し、かつ生物学的またはそれ以外で望ましくないものでない塩を意味する。多くの場合、本発明の化合物は、アミノおよび/またはカルボキシル基またはそれらに類似した基(例えば、フェノールまたはヒドロキサム酸)の存在によって、酸性および/または塩基性塩を形成することができる。薬学的に許容されうる酸付加塩は、無機酸および有機酸を使用して形成することができる。塩を誘導することができる無機酸は、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等を包含する。塩を誘導することができる有機酸は、例えば、酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、蓚酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸等を包含する。薬学的に許容されうる塩基付加塩は、無機および有機塩基を使用して形成することができる。塩を誘導することができる無機塩基は、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム等を包含し;特に好ましいのは、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウムおよびマグネシウム塩である。塩を誘導することができる有機塩基は、例えば、第一級、第二級および第三級アミン、置換アミン(天然置換アミンを包含する)、環状アミン、塩基性イオン交換樹脂等、特に、例えば、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミンおよびエタノールアミンを包含する。本発明の薬学的に許容されうる塩は、親化合物、塩基性または酸性部分から、従来化学法によって合成することができる。一般に、そのような塩は、これらの化合物の遊離酸形態を化学量論量の適切な塩基(例えば、Na、Ca、MgまたはK水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩等)と反応させることによるか、またはこれらの化合物の遊離塩基形態を化学量論量の適切な酸と反応させることによって調製することができる。そのような反応は、典型的には、水または有機溶媒、あるいはその2つの混合物中で行なわれる。一般に、使用可能であれば、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルのような非水性媒質が好ましい。他の好適な塩のリストを、例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第20版、Mack Publishing Company,Easton,Pa.,(1985)に見出すことができ、これは参照により本明細書に組み入れられる。
本明細書に使用されている「薬学的に許容されうる担体/賦形剤」という用語は、当業者に公知のあらゆる溶媒、分散媒、被覆剤、界面活性剤、酸化防止剤、防腐剤(例えば、抗細菌剤、抗真菌剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩、薬剤、薬剤安定剤、結合剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、香味剤、染料等、およびそれらの組合せを包含する(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第18版、Mack Printing Company,1990,p.1289−1329参照;これは参照により本明細書に組み入れられる)。任意の一般的な担体は、活性成分と不適合である場合を除いて、治療用または医薬組成物におけるその使用が考えられる。
本発明の化合物の「治療有効量」という用語は、被験体の生物学的または医学的反応を誘発し、症候を改善し、疾患進行を減速または遅延させるか、あるいは疾患を予防する等の本発明化合物の量を意味する。好ましい実施形態において、「有効量」は、癌細胞の増殖を阻害または減少させるか、あるいは、in vitroまたはin vivoにおける腫瘍/癌成長を阻害または減少させるか、あるいは哺乳動物のような被験体において新生物疾患を阻害または減少する量を意味する。他の好ましい実施形態において、それは、原発腫瘍/癌の大きさを減少し、周辺器官への癌細胞浸潤を阻害し、腫瘍転移を遅らすかまたは停止し、または腫瘍または癌に関連した1つ以上の症候を少なくともある程度緩和する等の量も意味する。
本明細書において使用されている「被験体」という用語は、動物を意味する。好ましくは、動物は哺乳類である。被験体は、例えば、霊長類(例えば、ヒト)、雌ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、魚、鳥等も意味する。好ましい実施形態において、被験体はヒトである。
本明細書において使用されている「障害」または「疾患」という用語は、任意の機能の混乱または異常;病的な身体的または精神的状態を意味する。Dorland’s Illustrated Medical Dictionary(W.B.Saunders Co.、第27版、1988)参照。
本明細書において使用されている「阻害」または「阻害する」は、所定の症状、症候または疾患の減少または抑制、あるいは生物学的活性または過程の基線活性の有意な減少を意味する。1つの実施形態において、それは、腫瘍または癌成長の減少、あるいは腫瘍または癌の大きさの減少を生じる能力を意味する。
本明細書において使用されている任意の疾患または障害の「処置すること」または「処置」という用語は、1つの実施形態において、疾患または障害を改善すること(即ち、疾患または少なくとも1つのその臨床症候の発症を抑止または減少させること)を意味する。他の実施形態において、「処置すること」または「処置」は、患者によって認識されていないかもしれない少なくとも1つの理学的パラメーターを改善することを意味する。さらに他の実施形態において、「処置すること」または「処置」は、理学的(例えば、認識可能症候の安定化)、生理学的(理学的パラメーターの安定化)、またはその両方において、疾患または障害を調整することを意味する。さらに他の実施形態において、「処置すること」または「処置」は、疾患または障害の開始または発症または進行を予防または遅らせることを意味する。
本発明の文脈において(特に、特許請求の範囲の文脈において)、本明細書で使用されている「a」、「an」、「the」および同様の用語は、本明細書において他に指示されない限り、または明らかに文脈によって否定されない限り、単数および複数の両方を含むものと解釈される。本明細書における数値範囲の記載は、その範囲内の各個別の数値を個々に示すことを簡略化した方法であるにすぎない。本明細書において他に指示されない限り、個々の数値は、それが個々に本明細書に記載されているかのように本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されている全ての方法は、本明細書において他に指示されない限り、または明らかに文脈によって否定されない限り、任意の好適な順序で行なうことができる。本明細書に示されているあらゆる例または例示的語句(例えば、「ような」)の使用は、本発明をよりよく明示するものにすぎず、特許請求の範囲に記載されている以外は本発明の範囲を限定するものではない。明細書における語句は、本発明の実施に不可欠ないかなる非特許請求要素も示すものではないと解釈すべきである。
本発明は抗癌化合物を提供する。従って、1つの態様において、本発明は、本発明の式Iの化合物:
Figure 2012524731
[式中、
は、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;
は、アリール、ヘテロアリールまたはアルキニルであり、該アリールは、アルコキシ、アルキルチオまたはハロゲンから成る群から選択される1個または2個の置換基で任意に置換されており;
は、水素またはアルキルである]
またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物[式中、Rは、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;Rは、アルコキシ、アルキルチオまたはハロゲンから成る群から選択される1個の置換基で任意に置換されているアリールであり;Rは水素である]、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。
好ましくは、本発明は、式(I)の化合物[式中、Rは水素であり;Rは、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキルチオまたはハロゲンから成る群から選択される1個の置換基で任意に置換されているフェニルであり;Rは水素である]、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物[式中、Rは、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;Rは、アルコキシ、アルキルチオまたはハロゲンから成る群から選択される1個の置換基で任意に置換されているアリールであり;Rはアルキルである]、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。
好ましくは、本発明は、式(I)の化合物[式中、Rは水素であり;Rは、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキルチオまたはハロゲンから成る群から選択される1個の置換基で任意に置換されているフェニルであり;Rは(C−C)アルキルである]、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物[式中、Rは、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;Rはヘテロアリールであり;Rは水素であり;但し、Rは、1,3−オキサゾール−2−イル、フラン−2−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジメチル−1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジン−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、5−チオキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル、4−フェニルチアゾール−2−イル、1H−テトラゾール−5−イル、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル、または9−オキソ−9H−インデノ[1,2−e][1,2,4]トリアジン−3−イルでないものとする]、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。
好ましくは、本発明は、式(I)の化合物[式中、Rは水素であり;Rは(5−7)員ヘテロアリールであり;Rは水素であり;但し、Rは、1,3−オキサゾール−2−イル、フラン−2−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジメチル−1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジン−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、5−チオキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル、4−フェニルチアゾール−2−イル、1H−テトラゾール−5−イル、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル、または9−オキソ−9H−インデノ[1,2−e][1,2,4]トリアジン−3−イルでないものとする]、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物[式中、Rは、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;Rはヘテロアリールであり;Rはアルキルであり;但し、Rは、1,3−オキサゾール−2−イル、フラン−2−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジメチル−1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジン−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、5−チオキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル、4−フェニルチアゾール−2−イル、1H−テトラゾール−5−イル、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル、または9−オキソ−9H−インデノ[1,2−e][1,2,4]トリアジン−3−イルであるものとする]、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。
好ましくは、本発明は、式(I)の化合物[式中、Rは水素であり;Rは(5−7)員ヘテロアリールであり;Rは(C−C)アルキルであり;但し、Rは、1,3−オキサゾール−2−イル、フラン−2−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジメチル−1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジン−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、5−チオキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル、4−フェニルチアゾール−2−イル、1H−テトラゾール−5−イル、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル、または9−オキソ−9H−インデノ[1,2−e][1,2,4]トリアジン−3−イルでないものとする]、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。
他の態様において、本発明は、式(I)の化合物[式中、Rは、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;Rはアルキニルであり;Rは水素である]、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。好ましくは、RおよびRは水素であり、Rは(C−C)アルキニルである。同じく好ましくは、RおよびRは水素であり、Rはエチニルである。
1つの実施形態において、本発明は、下記の構造によって表わされる式(I)の化合物、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物:
Figure 2012524731
Figure 2012524731
Figure 2012524731
Figure 2012524731
またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物を提供する。
本発明は、式(I)の化合物;そのような化合物を使用し、その薬学的に許容されうる塩、またはその薬学的に許容されうる担体/賦形剤を含む医薬組成物;およびそのような化合物を使用する方法;を提供する。
本発明の化合物上の任意の不斉炭素原子は、(R)−、(S)−または(R,S)−配置、好ましくは(R)−または(S)−配置において存在することができる。
生成された任意の異性体混合物は、成分の物理化学的相違に基づいて、例えば、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶化によって、純粋な幾何または光学異性体、ジアステレオ異性体、ラセミ体に分離することができる。
生成された任意の、最終生成物または中間体のラセミ体は、公知の方法、例えば、そのジアステレオ異性塩(光学的に活性な酸または塩基を使用して得られる)の分離、および光学的に活性な酸性および塩基性化合物の遊離によって、光学対掌体に分割することができる。特に、ヒドロキシアミドまたはスルホンアミド部分をこのように使用して、例えば、光学的に活性な共同配位子、例えばL−またはD−ヒスチジンを使用して形成される金属(例えばZn2+)錯体の分別結晶化によって、本発明の化合物をそれらの光学対掌体に分割しうる。ラセミ生成物を、キラルクロマトグラフィー、例えば、キラル吸着剤を使用する高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)によって、分割することもできる。
キラル中心を有する本発明の化合物は、光学的活性およびラセミ形態において存在し単離しうることが当業者によって理解される。いくつかの化合物は、多形性を示しうる。本発明は、本明細書に記載されている有用な特性を有する本発明化合物の任意のラセミ体、光学活性体、多形体または立体異性体あるいはそれらの混合物を包含するものと理解され、光学活性体を調製する方法(例えば、再結晶法によるラセミ体の分割によるか、光学活性出発物質からの合成によるか、キラル合成によるか、またはキラル固定相を使用するクロマトグラフィー分離による)は当分野において周知である。
本発明の化合物は、腫瘍/癌細胞成長、または腫瘍/癌細胞の細胞増殖を阻害し、腫瘍/癌細胞の細胞周期進行を減速するのに有用である。さらに、本発明の化合物は、アポトーシスを誘発することが示されている。アポトーシスの誘発は、癌/腫瘍の処置における重要な化学療法的アプローチとして使用されている。従って、本発明の化合物は、有効な薬学的特性を有し、それらは抗増殖および抗腫瘍/抗癌剤として有用となりうる。
従って、1つの態様において、本発明の化合物は、in vitroおよびin vivoの両方において細胞増殖を阻害するために使用することができる。1つの実施形態において、本発明の化合物は、腫瘍/癌細胞を有効量の該化合物と接触させることによって、腫瘍/癌細胞における細胞増殖を阻害するために使用することができる。1つの実施形態において、本発明の化合物は、細胞増殖疾患または症状を処置するために使用することができる。該疾患は下記を包含しうるが、それらに限定されない:癌、形成異常症、新生物形成、皮膚または粘膜疣贅、自己免疫疾患、真菌障害、関節炎、移植片拒絶、炎症性腸疾患、医療処置(手術、血管形成術等を包含するが、それらに限定されない)後に誘発された細胞増殖。
他の態様において、本発明の化合物は、in vitroおよびin vivoの両方において腫瘍/癌成長を阻害するために使用することができる。1つの実施形態において、該化合物は、腫瘍/癌細胞を有効量の該化合物と接触させることによって、腫瘍/癌細胞成長を阻害するために使用することができる。1つの実施形態において、本発明は、腫瘍または癌成長を阻害するために本発明の化合物を使用する方法を提供する。該方法に従って処置できる腫瘍または癌は、例えば下記に存在する腫瘍または癌を包含する:哺乳類の、乳房、肺、甲状腺、リンパ節、泌尿生殖系、腎臓、尿管、膀胱、卵巣、精巣、前立腺、筋骨格系、骨、骨格筋、骨髄、胃腸管、胃、食道、小腸、結腸、直腸、膵臓、肝臓、平滑筋、中枢または末梢神経系、脳、脊髄、神経、頭、頸、耳、眼、鼻咽頭、中咽頭、唾液腺、心臓血管系、口腔、舌、喉頭、下咽頭、軟組織、皮膚、子宮頸、肛門、網膜および/または心臓。
1つの実施形態において、本発明は、新生物疾患、または腫瘍/癌を処置するために本発明の化合物を使用する方法を提供する。本明細書において使用されている「新生物疾患」という用語は、良性(非癌性)または悪性(癌性)の細胞または組織のあらゆる異常成長を意味する。本発明の方法に従って処置できる新生物疾患は、例えば、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、皮膚T細胞リンパ腫、ヘアリーセル白血病および非ホジキンリンパ腫による新生物を包含する。
従って、本発明は下記を提供する:
− 医薬として使用するための本発明化合物;
− 腫瘍/癌細胞における細胞増殖を阻害するか、または腫瘍/癌細胞における細胞周期進行を減速する医薬を調製するための、本発明化合物の使用;
− 細胞増殖疾患または症状を処置する医薬を調製するための、本発明の化合物の使用;
− in vitroおよびin vivoの両方において腫瘍/癌成長を阻害する医薬を調製するための、本発明化合物の使用;
− 新生物疾患を処置する医薬を調製するための、本発明化合物の使用;
− 腫瘍または癌を処置する医薬を調製するための、本発明の化合物の使用。
式Iの化合物を調製する方法が、本発明のさらなる実施形態として提供され、下記の手順によって例示され、それにおいて、一般的なラジカルの意義は、他に限定されない限り、前記の通りである。
式Iの化合物は、下記のように調製することができる。
化学
Shaughnessy水性条件下に行なわれる7−ヨードツベリシジン1(スキーム1、表1){調製については、Seela,F.;Ming,X.Tetrahedron 2007,63,9850−9861参照}と対応するアリールおよびヘタリールボロン酸とのSuzuki−Miyauraクロスカップリング反応は、所望の7−置換−7−デアザアデノシン2a−nを生じた。
Figure 2012524731
Figure 2012524731
Figure 2012524731
両方の出発ピロリルボロン酸におけるN−保護基が、カップリングの条件下に除去されたことに注目すべきである(項目11、12)。Suzuki反応の低収率により(項目13)、4−ピラゾリル誘導体2mは、代替的に、1と1−ジメチルスルファモイル−4−トリブチルスタニルピラゾール{調製については、US2004/0157892 A1参照}とのStille反応、およびそれに続く酸性条件(1M HCl水溶液)下でのジメチルスルファモイル基の除去によって、結晶化後に全収率68%で調製した。
エチニル誘導体2oは、1(スキーム2)とトリメチルシリルアセチレンとのSonogashira反応、および塩基性条件下でのTMS−エチニル誘導体3のプロト脱シリルによって調製した。トリアゾリル誘導体2pは、このエチニル誘導体2oとアジ化トリメチルシリル{Jin,T.;Kamijo,S.;Yamamoto,Y.Eur.J.Org.Chem.2004,3789−3791}との銅媒介[3+2]付加環化によって調製した。
Figure 2012524731
イミダゾリルおよびチアゾリル誘導体2q−sは、ペル−O−シリル化7−ヨードツベリシジン4(スキーム3、表2)と対応する保護有機金属試薬とのNegishiまたはStilleクロスカップリング反応、およびそれに続く酸性脱保護によって調製した。
反応
Figure 2012524731
Figure 2012524731
類似2’−C−メチル−7−置換−7−デアザプリンリボシドは、2’−C−メチル−7−ヨード−7−デアザアデノシン6(スキーム4)とボロン酸との水性Suzukiクロスカップリングによって調製し、生成物7a−iを得た。
Figure 2012524731
必要とされる出発2’−C−メチルリボシド6の合成は、ペル−O−ベンゾイル−2−C−メチル−β−D−リボフラノース9による6−クロロ−7−ヨード−7−デアザプリン8(スキーム5)の酸促進グリコシル化で開始して、保護2’−C−メチルリボシド10を48%の収率で得た。化合物10をアンモニアで加熱して、所望の遊離ヌクレオシド6を収率69%で得た。
Figure 2012524731
7−置換−7−デアザアデノシン5’−O−トリホスフェートおよび5’−O−モノホスフェートの合成のために、7−ヨード−7−デアザアデノシン5’−O−トリホスフェート11(スキーム6、表3)および5’−O−モノホスフェート12とボロン酸とのSuzuki反応を行なって、トリホスフェート13a−fおよびモノホスフェート14a−fを得た。必要とされる出発ヨードトリ−およびモノホスフェート11および12は、7−ヨードツベリシジン1の好都合なリン酸化によって調製した。
Figure 2012524731
Figure 2012524731
塩および水和物
本発明の組成物は、本明細書に記載されている化合物の塩、特に、例えば、Na、Li、K、Ca+2およびMg+2を含有する薬学的に許容されうる非毒性塩を任意に含む。そのような塩は、適切なカチオン、例えば、アルカリおよびアルカリ土類金属イオンまたはアンモニウムおよび第四級アミノイオンと、酸アニオン部分、典型的にはカルボン酸との組合せによって誘導される塩を包含しうる。水溶性塩が所望される場合、一価塩が好ましい。いくつかの塩は、式Iの化合物を精製するための、または他の塩を調製するための、中間体として有用でありうる。
金属塩は、典型的には、金属水酸化物と本発明化合物とを反応させることによって調製される。この方法で調製される金属塩の例は、Li、NaおよびKを含有する塩である。より低い溶解性の金属塩は、好適な金属化合物の添加によって、より高い溶解性の塩の溶液から析出することができる。さらに、塩は、特定の有機および無機酸、例えば、HCl、HBr、HSO、HPOまたは有機スルホン酸の、塩基中心、典型的にはアミン、または酸性基への酸付加から形成しうる。最後に、本明細書における組成物は、本発明の化合物を、それらの非イオン化、ならびに両性イオン形態、および水和物におけるような化学量論量の水との組合せにおいて、含むと理解されるものとする。
さらに、親化合物と1つ以上のアミノ酸との塩も本発明の範囲に含まれる。前記の任意のアミノ酸、特に、タンパク質成分として見出される天然アミノ酸が好適であるが、アミノ酸は、典型的には、塩基性または酸性基(例えば、リシン、アルギニンまたはグルタミン酸)、または中性基(例えば、グリシン、セリン、スレオニン、アラニン、イソロイシンまたはロイシン)を有する側鎖を有するアミノ酸である。
薬学的処方物
本発明の化合物は、通常慣例に従って選択される従来の担体および賦形剤と共に配合される。錠剤は、賦形剤、滑剤、充填剤、結合剤等を含有する。水性処方物は、滅菌形態で調製され、経口投与以外による送達を意図する場合は、一般に等張性である。全ての処方物は、Handbook of Pharmaceutical Excipients(1986)に規定されているような賦形剤を任意に含有する。賦形剤は、アスコルビン酸および他の酸化防止剤、キレート化剤、例えばEDTA、炭水化物、例えば、デキストリン、ヒドロキシアルキルセルロース、ヒドロキシアルキルメチルセルロース、ステアリン酸等を包含する。処方物のpHは、約3〜約11であるが、通常は約7〜10である。
活性成分を単独で投与することができるが、それらを薬学的処方物として与えることが好ましい場合がある。獣医学およびヒト使用の両方用の本発明処方物は、先に定義した少なくとも1つの活性成分を、そのための1つ以上の許容されうる担体、および任意に、他の治療成分と共に含む。担体は、処方物の他の成分と適合性であり、その受容者に生理学的に無害であるという意味において「許容されうる」とすべきである。
処方物は、前記投与経路に好適な処方物を包含する。処方物は、単位投与形態で好都合に提供することができ、薬学分野で周知の任意の方法によって調製しうる。技術および処方物は、一般に、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Mack Publishing Co.,Easton,PA)に見出される。そのような方法は、活性成分と、1つ以上の補助的成分を構成する担体とを会合させる工程を含む。一般に、処方物は、活性成分と液体担体または微細固体担体またはそれらの両方とを均一かつ密接に会合させ、次に、必要であれば、生成物を付形することによって調製される。
経口投与に好適な本発明の処方物は、下記のような個別単位として提供しうる:所定量の活性成分をそれぞれ含有するカプセル剤、カシェ剤または錠剤;散剤または顆粒剤;水性または非水性液中の液剤または懸濁剤;または、水中油型液状乳剤または油中水型液状乳剤。活性成分は、ボーラス剤、舐剤またはペースト剤としても投与しうる。
錠剤は、任意に1つ以上の補助的成分と共に、圧縮または成形することによって調製される。圧縮錠剤は、粉末または顆粒のような易流動形態の活性成分を、結合剤、滑沢剤、不活性希釈剤、防腐剤、界面活性剤または分散剤と任意に混合して、好適な機械で圧縮することによって調製されうる。成形錠剤は、不活性液体希釈剤で湿潤させた粉末状活性成分の混合物を、好適な機械で成形することによって製造されうる。錠剤は、任意に、コーティングするかまたは刻み目をつけることもでき、任意に、錠剤からの活性成分の徐放または制御放出を与えるように配合することもできる。
眼または他の外部組織、例えば口および皮膚への投与のために、処方物は、好ましくは、局所軟膏剤またはクリーム剤として適用され、それらは、活性成分を、例えば0.075〜20%w/w(0.1%w/wの増加分で0.1%〜20%の範囲、例えば、0.6%w/w、0.7%w/w等の活性成分を含む)、好ましくは0.2〜15%w/w、最も好ましくは0.5〜10%w/wの量で含有する。軟膏剤において配合される場合、活性成分は、パラフィンまたは水混和性軟膏基剤と共に使用されうる。または、活性成分を、クリーム剤において、水中油型クリーム基剤と共に配合しうる。
所望で有れば、クリーム基剤の水性相は、例えば、少なくとも30%w/wの多価アルコール、即ち、2個以上のヒドロキシル基を有するアルコール、例えば、プロピレングリコール、ブタン1,3−ジオール、マンニトール、ソルビトール、グリセロールおよびポリエチレングリコール(PEG400を包含する)およびそれらの混合物を含有しうる。局所処方物は、望ましくは、皮膚または他の患部への活性成分の吸収または浸透を促進する化合物を含有しうる。そのような皮膚浸透促進剤の例は、ジメチルスルホキシドおよび関連する類似体を包含する。
本発明の乳剤の油相は、公知の方法で公知の成分から構成されうる。その相は乳化剤(エマルジェントとしても公知)だけを含有してもよいが、それは、望ましくは、少なくとも1つの乳化剤と、脂肪もしくは油または脂肪と油の両方との混合物を含有する。好ましくは、親水性乳化剤は、安定剤として作用する親油性乳化剤と共に含有される。油と脂肪の両方を含有するのも好ましい。全体として、安定剤と合わしたまたは合わしていない乳化剤は、いわゆる乳化ワックスを構成し、油脂と合わされたワックスは、クリーム処方物の油状分散相を形成するいわゆる乳化軟膏基剤を構成する。
本発明の処方物に使用するのに好適なエマルジェントおよび乳化安定剤は、Tween(登録商標)60、Span(登録商標)80、セトステアリルアルコール、ベンジルアルコール、ミリスチルアルコール、グリセリルモノステアレートおよびラウリル硫酸ナトリウムを包含する。
本処方物に好適な油または脂肪の選択は、所望される美容的特性の達成に基づく。クリーム剤は、好ましくは、べとつかず、着色せず、可洗性の製剤であって、チューブまたはその他の容器からの漏れを防止するのに好適な粘稠度を有する製剤であるべきである。直鎖または分岐鎖の一または二塩基性アルキルエステル、例えば、ジ−イソアジペート、イソセチルステアレート、ヤシ脂肪酸のプロピレングリコールジエステル、イソプロピルミリステート、デシルオレエート、イソプロピルパルミテート、ブチルステアレート、2−エチルヘキシルパルミテート、またはCrodamol CAPとして公知の分岐鎖エステルのブレンドを使用することができ、最後の3つが好ましいエステルである。これらは、必要とされる特性に依存して、単独で、または組み合わされて使用されうる。または、高融点脂質、例えば白色軟ワセリンおよび/または流動パラフィンまたは他の鉱油が使用される。
本発明の薬学的処方物は、1つ以上の本発明化合物と供に1つ以上の薬学的に許容されうる担体または賦形剤、および任意に他の治療剤を含む。活性成分を含有する薬学的処方物は、意図する投与方法に好適な任意の形態であってよい。例えば経口用途に使用される場合、錠剤、トローチ剤、ロゼンジ剤、水性または油性懸濁剤、分散性散剤または顆粒剤、乳剤、硬または軟カプセル剤、シロップ剤またはエリキシル剤が調製されうる。経口使用を意図した組成物は、医薬組成物の調製に関して当分野で公知の任意の方法に従って調製でき、そのような組成物は、口に合う調製物を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤および防腐剤を包含する1つ以上の物質を含有しうる。錠剤の製造に好適な非毒性の薬学的に許容されうる賦形剤と混合した活性成分を含有する錠剤が、許容されうる。これらの賦形剤は、例えば下記の物質であってよい:不活性希釈剤、例えば、炭酸カルシウムまたは炭酸ナトリウム、ラクトース、ラクトース一水和物、クロスカルメロースナトリウム、ポビドン、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム;造粒剤および崩壊剤、例えば、トウモロコシデンプンまたはアルギン酸;結合剤、例えば、セルロース、微結晶性セルロース、デンプン、ゼラチンまたはアカシア;および、滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルク。錠剤は、コーティングされなくてもよく、または胃腸管における崩壊および吸収を遅らせ、それによってより長い期間にわたる持続作用を与えるために、マイクロカプセル化を包含する公知の方法によってコーティングされてもよい。例えば、時間遅延物質、例えば、グリセリルモノステアレートまたはグリセリルジステアレートを、単独で、またはワックスと共に、使用しうる。
経口使用のための処方物は、活性成分が不活性固体希釈剤、例えばリン酸カルシウムまたはカオリンと混合されている硬質ゼラチンカプセルとして、または活性成分が水または油媒質、例えば、ラッカセイ油、流動パラフィンまたはオリーブ油と混合されている軟質ゼラチンカプセルとしても提供しうる。
本発明の水性懸濁剤は、水性懸濁剤の製造に好適な賦形剤と混合した活性物質を含有する。そのような賦形剤は、下記を包含する:懸濁化剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアカシアゴム、および分散剤または湿潤剤、例えば、天然ホスファチド(例えば、レシチン)、アルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンステアレート)、エチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物(例えば、ヘプタデカエチレンオキシセタノール)、エチレンオキシドと、脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとの縮合生成物(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)。水性懸濁剤は、1つ以上の防腐剤、例えばエチルまたはn−プロピルp−ヒドロキシ−ベンゾエート、1つ以上の着色剤、1つ以上の香味剤、および1つ以上の甘味剤、例えばスクロースまたはサッカリンも含有しうる。
油懸濁剤は、活性成分を、植物油、例えば、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油またはヤシ油、あるいは鉱油、例えば流動パラフィンに懸濁させることによって配合されうる。経口懸濁剤は、粘稠化剤、例えば、蜜蝋、固形パラフィンまたはセチルアルコールを含有しうる。口に合う経口調製物を提供するために、前記のような甘味剤、および香味剤を添加しうる。これらの組成物は、酸化防止剤、例えばアスコルビン酸の添加によって保存されうる。
水の添加による水性懸濁剤の調製に好適な、本発明の分散性の散剤および顆粒剤は、分散剤または湿潤剤、懸濁化剤および1つ以上の防腐剤と混合した活性成分を与える。好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤は、前記の物質によって例示される。他の賦形剤、例えば、甘味剤、香味剤および着色剤も存在しうる。
本発明の医薬組成物は、水中油型乳剤の形態であってもよい。油状相は、植物油、例えば、オリーブ油またはラッカセイ油、鉱油、例えば流動パラフィン、またはこれらの混合物であってよい。好適な乳化剤は、下記の物質を包含する:天然ゴム、例えば、アカシアゴムおよびトラガカントゴム、天然ホスファチド、例えばダイズレシチン、脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導されるエステルまたは部分エステル、例えばソルビタンモノオレエート、およびこれらの部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート。乳剤は、甘味および香味剤も含有しうる。シロップ剤およびエリキシル剤は、甘味剤、例えば、グリセロール、ソルビトールまたはスクロースと共に配合しうる。そのような処方物は、粘滑剤、防腐剤、香味または着色剤も含有しうる。
本発明の医薬組成物は、滅菌注射可能調製物、例えば滅菌注射可能水性または油性懸濁液の形態であってもよい。この懸濁液は、先に記載した好適な分散剤または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、公知の方法によって配合しうる。滅菌注射可能調製物は、非毒性の非経口的に許容されうる希釈剤または溶媒中の滅菌注射可能溶液または懸濁液、例えば、1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよく、または凍結乾燥粉末としても調製されうる。使用しうる許容されうるビヒクルおよび溶媒として、水、リンゲル液および等張塩化ナトリウム液が挙げられる。さらに、滅菌固定油も、溶媒または懸濁媒質として好都合に使用しうる。この目的のために、合成モノ−またはジグリセリドを包含する任意の無刺激固定油を使用しうる。さらに、脂肪酸、例えばオレイン酸も注射剤の調製に使用しうる。
単一投与形態を調製するために担体物質と組み合わされうる活性成分の量は、処置されるホストおよび特定の投与様式に依存して変化する。例えば、ヒトへの経口投与を意図した徐放性処方物は、全組成物の約5〜約95%(重量:重量)で変化しうる適切かつ好都合な量の担体物質と共に配合した約1〜1000mgの活性物質を含有しうる。投与のために容易に測定可能な量を与える医薬組成物を調製することができる。例えば、静脈内注入を意図した水溶液は、約30mL/時の速度での好適量の注入を行なうために、1ミリリットルの溶液当たり約3〜500μgの活性成分を含有しうる。
眼への投与に好適な処方物は点眼剤を包含し、それにおいて、活性成分が好適な担体、特に活性成分用の水性溶媒に、溶解または懸濁している。活性成分は、好ましくは、0.5〜20%、好都合には0.5〜10%、特に約1.5%w/wの濃度で、そのような処方物に存在する。
口における局所投与に好適な処方物は、下記を包含する:香味付け基剤、通常はスクロースおよびアカシアまたはトラガカント中の活性成分を含むロゼンジ剤;不活性基剤、例えばゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシア中の活性成分を含むパステル剤;および、好適な液体担体中の活性成分を含む洗口剤。
直腸投与用の処方物は、例えばカカオ脂またはサリチレートを含む好適な基剤を使用して坐剤として提供しうる。
肺内または経鼻投与に好適な処方物は、例えば0.1〜500ミクロンの粒度(0.5、1、30ミクロン、35ミクロン等のような増加ミクロンにおける0.1〜500ミクロンの範囲の粒度を包含する)を有し、該処方物は、鼻孔を通る急速吸入によるか、または肺胞嚢に到達するために口を通る吸入によって、投与される。好適な処方物は、活性成分の水性または油性溶液を包含する。エーロゾルまたは乾燥粉末投与に好適な処方物は、従来法によって調製でき、下記のような癌性感染症の処置または予防にこれまで使用されてきた化合物のような他の治療剤と共に送達されうる。
膣投与に好適な処方物は、活性成分に加えて、当分野で適切であることが公知の担体を含有するペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォームまたはスプレー処方物として提供されうる。
非経口投与に好適な処方物は、下記を包含する:水性および非水性滅菌注射溶液(これは、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、および処方物を意図するレシピエントの血液と等張性にする溶質を含有しうる);ならびに、水性および非水性滅菌懸濁液(これは、懸濁化剤および粘稠化剤を含有しうる)。
該処方物は、単位用量または複数回用量容器、例えば、密封アンプルおよびバイアルにおいて提供され、使用の直前に滅菌液体担体、例えば注射用水の添加のみを必要とするフリーズドライ(凍結乾燥)条件において保存しうる。即時調合注射溶液および懸濁液は、先に記載した種類の滅菌散剤、顆粒剤および錠剤から調製される。好ましい単位用量処方物は、本明細書において先に記載した1日用量または単位1日副用量、またはその適切な部分の活性成分を含有する処方物である。
先に特に記載した成分に加えて、本発明の処方物は、目的とする処方物のタイプを考慮して当分野で慣習的な他の物質を含有しうるものと理解すべきであり、例えば、経口投与に好適な処方物は香味剤を含有しうる。
本発明は、さらに、先に定義した少なくとも1つの活性成分を、それの獣医学担体と共に含む獣医学組成物も提供する。
獣医学担体は、組成物を投与するために有用な物質であり、固体、液体または気体物質であってよく、それらは、その他の点では不活性であるかまたは獣医学分野において許容されうるものであり、活性成分と適合性である。これらの獣医学組成物は、経口的、非経口的、または任意の他の所望経路で投与しうる。
本発明の化合物は、より少ない頻度の投与を可能にするために、あるいは活性成分の薬物動態または毒性プロフィールを向上させるために、活性成分の制御放出を与えるように配合することもできる。従って、本発明は、持続または制御放出用に配合された1つ以上の本発明化合物を含む組成物も提供する。
活性成分の有効量は、処置される症状の性質、毒性、化合物が予防的に(より少ない用量)使用されるかまたは活性癌性感染症に対して使用されるか、送達方法および薬学的処方物に少なくとも依存し、従来の用量漸増試験を使用して臨床医によって決定される。それは約0.0001〜約100mg/kg体重/日であると予測しうる。典型的には、約0.01〜約10mg/kg体重/日である。より典型的には、約0.01〜約5mg/kg体重/日である。さらに典型的には、約0.05〜約0.5mg/kg体重/日である。例えば、約70kgの体重の成人の1日候補用量は、1mg〜1000mg、好ましくは5mg〜500mgであり、単一または複数回用量の形態をとりうる。
投与経路
1つ以上の本発明化合物(本明細書において活性成分と称される)は、処置される症状に適した任意の経路によって投与される。好適な経路は、下記を包含する:経口、直腸、経鼻、局所(口腔内および舌下を包含する)、膣および非経口(皮下、筋肉内、静脈内、皮内、脊髄内および硬膜外を包含する)等。好ましい経路は、例えば、レシピエントの症状によって変化しうるものと理解される。本発明化合物の利点は、それらが経口的に生物学的利用可能であり、経口的に投与できることである。
併用療法
本発明の活性成分は、他の活性成分との組合せて使用される。そのような組合せは、処置される症状、成分の交差反応性、および組合せの薬剤特性に基づいて選択される。例えば、癌を処置する場合、本発明の組成物を他の化学療法剤と組み合わせることができる。第二化学療法剤は、1つ以上の癌形態に対して生物活性を有する任意の好適な化合物であり得る。
任意の本発明化合物を、癌患者への同時または逐次投与のための単位剤形において、1つ以上の他の活性成分と組み合わせることもできる。併用療法は、同時または逐次投薬計画として投与しうる。逐次的に投与される場合、組合せたものは、2回以上の投与で投与されうる。組合せにおける第二および第三活性成分は、化学療法活性を有することができ、本明細書に記載されている任意の付加的化学療法剤を包含する。本発明化合物と組み合わせて投与される例示的活性成分を以下に記載する。
好適な付加的化学療法剤は、例えば、下記を包含する:アントラサイクリン(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシンおよびミトキサントロン);(b)他のDNAインターカレーター(例えば、アクチノマイシンC、D、B等;ポドフィロトキシン、およびエピポドフィロトキシン(epipodophyllatoxins)(エトポシド、テニポシド、クトポシド));(c)アルキル化剤(例えば、メクロレタミン、メルファラン、シクロホスファミド、クロラムブシル、イホスファミド、カルムスチン、ロムスチン、ブスルファン、ダカルバジン、シスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチン、イプロプラチン、およびテトラプラチン);(d)ホルモン剤(例えば、抗エストロゲン剤/エストロゲンアンタゴニスト(タモキシフェンおよび他のSERM);LHRHアゴニストおよびアンタゴニスト(ロイプロリドアセテート、ゴセレリン、アバレリクス);アロマターゼ阻害剤;および抗アンドロゲン剤;(e)化学予防剤(例えば、NSAIDおよびシス−レチノイド);および(f)細胞周期化学予防剤。
または、付加的化学療法剤は、例えば、抗新生物剤を包含しうる。代表的な抗新生物剤は、例えば、下記を包含する:補助剤(例えば、レバミソール、硝酸ガリウム、グラニセトロン、サルグラモスチムストロンチウム−89クロリド、フィルグラスチム、ピロカルピン、デキスラゾキサン、およびオンダンセトロン);アンドロゲン阻害剤(例えば、フルタミドおよびロイプロリドアセテート);抗生物質誘導体(例えば、ドキソルビシン、硫酸ブレオマイシン、ダウノルビシン、ダクチノマイシンおよびイダルビシン);抗エストロゲン剤(例えば、クエン酸タモキシフェン、その類似体、および非ステロイド性抗エストロゲン剤、例えば、トレミフェン、ドロロキシフェンおよびロロキシフェン);抗代謝剤(例えば、フルダラビンホスフェート、インターフェロンアルファ−2b組換体、メトトレキサートナトリウム、プリカマイシン、メルカプトプリン、およびチオグアニン);細胞毒性剤(例えば、ドキソルビシン、カルムスチン[BCNU]、ロムスチン[CCNU]、シタラビンUSP、シクロホスファミド、りん酸エストラムスチン(estramucine)ナトリウム、アルトレタミン、ヒドロキシ尿素、イホスファミド、プロカルバジン、マイトマイシン、ブスルファン、シクロホスファミド、ミトキサントロン、カルボプラチン、シスプラチン、インターフェロンアルファ−2a組換体、パクリタキセル、テニポシド、およびストレプトゾシン);ホルモン剤(例えば、酢酸メドロキシプロゲステロン、エストラジオール、メゲストロールアセテート、オクトレオチドアセテート、ジエチルスチルベストロールジホスフェート、テストラクトン、およびゴセレリンアセテート);免疫調節剤(例えば、アルデスロイキン);ナイトロジェンマスタード誘導体(例えば、メルファラン、クロラムブシル、メクロレタミン、およびチオテパ);および、ステロイド(ベタメタゾンナトリウムホスフェートおよびベタメタゾンアセテート)。
好適な付加的化学療法剤は、例えば、下記を包含する:アルキル化剤、抗有糸分裂剤、植物アルカロイド、生物学的製剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、および合成物質。
代表的なアルキル化剤は、例えば、下記を包含する:アサレイ、AZQ、BCNU、ブスルファン、ビスルファン、カルボキシフタラト白金、CBDCA、CCNU、CHIP、クロラムブシル、クロロゾトシン、シス−プラチナム、クロメゾン、シアノモルホリノドキソルビシン、シクロジソン、シクロホスファミド、ジアンヒドロガラクチトール、フルオロドパン、ヘプスルファム、ヒカントン、イホスファミド、メルファラン、メチルCCNU、マイトマイシンC、ミトゾラミド、ナイトロジェンマスタード、PCNU、ピペラジン、ピペラジンジオン、ピポブロマン、ポルフィロマイシン、スピロヒダントインマスタード、ストレプトゾトシン、テロキシロン、テトラプラチン、チオテパ、トリエチレンメラミン、ウラシルナイトロジェンマスタード、およびYoshi−864。
代表的な抗有糸分裂剤は、例えば、下記を包含する:アロコルチシン、ハリコンドリンB、コルチシン、コルチシン誘導体、ドラスタチン10、メイタンシン、リゾキシン、パクリタキセル誘導体、パクリタキセル、チオコルチシン、トリチルシステイン、硫酸ビンブラスチン、および硫酸ビンクリスチン。
代表的な植物アルカロイドは、例えば、下記を包含する:アクチノマイシンD、ブレオマイシン、L−アスパラギナーゼ、イダルビシン、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、ミトラマイシン、マイトマイシン、ダウノルビシン、VP−16−213、VM−26、ナベルビンおよびタキソテール。
代表的な生物学的製剤は、例えば、アルファインターフェロン、BCG、G−CSF、GM−CSF、およびインターロイキン−2を包含する。
代表的なトポイソメラーゼI阻害剤は、例えば、カンプトテシン、カンプトテシン誘導体、およびモルホリノドキソルビシンを包含する。
代表的なトポイソメラーゼII阻害剤は、例えば、下記を包含する:ミトキサントロン、アモナフィド、m−AMSA、アントラピラゾール誘導体、ピラゾロアクリジン、ビサントレンHCL、ダウノルビシン、デオキシドキソルビシン、メノガリル、N,N−ジベンジルダウノマイシン、オキサントラゾール、ルビダゾン、VM−26およびVP−16。
代表的な合成物質は、例えば、下記を包含する:ヒドロキシ尿素、プロカルバジン、o,p’−DDD、ダカルバジン、CCNU、BCNU、シス−ジアミンジクロロ白金(cis−diamminedichloroplatimun)、ミトキサントロン、CBDCA、レバミゾール、ヘキサメチルメラミン、オールトランスレチノイン酸、グリアデル、およびポルフィマーナトリウム。
または、付加的化学療法剤は、チューブリン結合薬、およびチューブリンの動態および機能に影響を及ぼす薬剤を包含しうる。これは、ビンカアルカロイドおよびタキサンに化学的に無関係の種々の薬剤(例えば、CP−248[エキシスリンドの誘導体]およびILX−651)を包含する。これらの薬剤は、G2M期の細胞に独特の作用を有し、G1および/またはS期の細胞に機能的に独立した作用を有しうる。
または、付加的化学療法剤は、選択的アポトーシス抗癌剤(SAAND)を包含することができ、これは、スリンダク、アプトシン、CP−461、CP−248、および環状GMPホスホジエステラーゼ(cGMP PDE)の1つ以上の下記アイソザイム:1、2、5を阻害する関連スリンダク誘導化合物を包含する。
または、付加的化学療法剤は、プロテオソームを阻害する薬剤(ボルテゾミブまたはVelcade)を包含しうる。プロテオソームは、能動破壊のためにマークされた多くのユビキチン化タンパク質を分解する。ユビキチン化タンパク質は、多くの重要な細胞周期調節分子、および細胞周期の特定の段階においてアポトーシスを調節する分子を包含する。プロテオソームは、細胞周期を通じてタンパク質を分解しうるが、プロテオソームによって分解されるタンパク質は、いくつかの最も重要な細胞周期調節タンパク質を包含する。いわゆる「細胞周期能動理論」を、癌、炎症性/自己免疫性疾患ならびに神経学的疾患(無秩序細胞周期および/またはアポトーシスを包含)を包含する様々なカテゴリーの疾患の処置に適用しうる。
または、付加的化学療法剤は、熱ショックタンパク質90(HSP90)、「シャペロニン」(これは、ユビキチン媒介プロテオソーム経路において「クライアント」タンパク質の分解に関与する)を阻害する薬剤を包含することができる。いくつかの薬剤は、HSP90の固有ATPアーゼ活性を阻害し、その結果として、ユビキチンプロテオソーム経路を介してHSP90「クライアントタンパク質」を分解することによって、それらの抗腫瘍作用を発揮すると考えられる。その例は下記を包含する:ゲルダナマイシン、17−アリルアミノゲルダナマイシン、17−デメトキシゲルダナマイシンおよびラジシコール。
好適な細胞周期依存性生物学的薬剤またはスケジュール依存性生物学的薬剤は、細胞周期のG1期、G1/S境界、S期、G2/M境界またはM期において細胞周期進行をブロックするか、妨害するか、またはそれ以外の方法で干渉する薬剤、タンパク質または他の分子を包含する。これらの薬剤は、細胞周期依存性またはスケジュール依存性である。
特に、好適な細胞周期依存性生物学的薬剤またはスケジュール依存性生物学的薬剤は、下記を包含する:
(1)ウリジンヌクレオシドの類似体、チミジンヌクレオシドの類似体、ならびにウリジンおよびチミジンヌクレオシドの類似体。これらの化合物は、腫瘍細胞およびおそらくは新生血管内皮細胞のS期において、作用する。これらの化合物は、例えば、下記を包含する:5−フルオロデオキシウリジン(フロキシウリジン、FUDR);5−フルオロウラシル(5−FU);5−FUのプロドラッグ(例えば、カペシタビン、5’−デオキシ−5−フルオロウリジン、フトラフール、フルシトシン);ブロモデオキシウリジン;およびヨードデオキシウリジン(iododexoyuridine)。
(2)フルオロピリミジンの調節剤。これらの化合物は、腫瘍細胞およびおそらくは新生血管内皮細胞のS期において、作用する。これらの化合物は、例えば、下記を包含する:ロイコボリン(leurovorin)、メトトレキサートおよび他のフォレート;レバミゾール;アシビシン;ホスホンアセチル−L−アスパラギン酸(PALA);ブレキナール;5−エチニルウラシル;およびウラシル。
(3)シチジン類似体およびシチジンヌクレオシド類似体。これらの化合物は、腫瘍細胞およびおそらくは新生血管内皮細胞のS期において、作用する。これらの化合物は、例えば、下記を包含する:シタラビン(Ara−C、シトシンアラビノシド);ゲムシタビン(2’,2’−ジフルオロデオキシシチジン);および5−アザシチジン。
(4)プリン類似体およびプリンヌクレオシド類似体。これらの化合物は、腫瘍細胞およびおそらくは新生血管内皮細胞のS期において、作用する。これらの化合物は、例えば、下記を包含する:6−チオグアニン;6−メルカプトプリン;アザチオプリン;アデノシンアラビノシド(Ara−A);2’,2’−ジフルオロデオキシグアノシン;デオキシコホルマイシン(ペントスタチン);クラドリビン(2−クロロデオキシアデノシン);および、アデノシンデアミナーゼの阻害剤。
(5)抗葉酸剤。これらの化合物は、腫瘍細胞およびおそらくは新生血管内皮細胞のS期において、作用する。これらの化合物は、例えば、下記を包含する:メトトレキサート;アミノプテリン;トリメトレキサート;エダトレキサート;N10−プロパルギル−5,8−ジデアザ葉酸(CB3717);ZD1694、5,8−ジデアザイソ葉酸(IAHQ);5,10−ジデアザテトラヒドロ葉酸(DDATHF);5−デアザ葉酸(FPGSの有効基質):PT523(Nアルファ−(4−アミノ−4−デオキシプテロイル)−Nデルタ−ヘミフタロイル−L−オルニチン):10−エチル−10−デアザアミノプテリン(DDATHF、ロマトレキソール);ピリトレキシム;10−EDAM;ZD1694;GW1843;PDX(10−プロパルギル−10−デアザアミノプテリン);多標的フォレート(即ち、LY231514、ペメトレキセド(permetrexed));チミジレートシンターゼ(TS)の任意の葉酸ベース阻害剤;ジヒドロフォレートレダクターゼ(DHFR)の任意の葉酸ベース阻害剤;グリシンアミドリボヌクレオチドトランスホルミラーゼ(GARTF)の任意の葉酸ベース阻害剤;ホリルポリグルタメートシンテターゼ(FPGS)の任意の阻害剤;および、GARホルミルトランスフェラーゼ(AICARトランスホルミラーゼ)の任意の葉酸ベース阻害剤。
(6)他の抗代謝剤。これらの化合物は、腫瘍細胞およびおそらくは新生血管内皮細胞のS期において、作用する。これらの化合物は、例えば、ヒドロキシ尿素およびポリアミンを包含する。
(7)S期特異性ラジオトキシン(デオキシチミジン類似体)。これらの化合物は、DNA合成を受けている全ての細胞のS期において作用する。該化合物は、S期の間に、染色体DNAに組み込まれる。これらの化合物は、例えば、下記を包含する:[125I]−ヨードデオキシウリジン;[123I]−ヨードデオキシウリジン;[124I]−ヨードデオキシウリジン;[80mBr]−ヨードデオキシウリジン;[131I]−ヨードデオキシウリジン;および、[211At]−アスタチン−デオキシウリジン。
(8)デオキシヌクレオシド/デオキシヌクレオチド代謝に関わる酵素の阻害剤。これらの化合物は、腫瘍細胞およびおそらくは新生血管内皮細胞のS期において、作用する。これらの化合物は、例えば、下記を包含する:チミジレートシンターゼ(TS)の阻害剤;ジヒドロフォレートレダクターゼ(DHFR)の阻害剤;グリシンアミドリボヌクレオチドトランスホルミラーゼ(GARTF)の阻害剤;ホリルポリグルタメートシンテターゼ(FPGS)の阻害剤;GARホルミルトランスフェラーゼ(AICARトランスホルミラーゼ)の阻害剤;DNAポリメラーゼの阻害剤(DNA Pol;例えばアフィドコリン);リボヌクレオチドレダクターゼ(RNR)の阻害剤;チミジンキナーゼ(TK)の阻害剤;および、トポイソメラーゼI酵素の阻害剤(例えば、カンプトテシン、イリノテカン[CPT−11、カンプトサール(camptosar)]、トポテカン、NX−211[ラルトテカン(lurtotecan)]、ルビテカン(rubitecan)等)。
(9)DNA連鎖停止ヌクレオシド類似体。これらの化合物は、S期細胞に特異的に作用し、S期の間に染色体DNAに組み込まれ、成長DNA鎖を停止させる。これらの化合物は、例えば、下記を包含する:アシクロビル;アバカビル;バラシクロビル;ジドブジン(AZT);ジダノシン(ddI、ジデオキシシチジン);ザルシタビン(ddC);スタブジン(D4T);ラミブジン(3TC);任意の2’3’−ジデオキシヌクレオシド類似体;および、DNA合成を停止させる任意の2’3’−ジデオキシヌクレオシド類似体。これらの化合物は、例えば、下記を包含する:細胞周期のG1期、G1/S境界、またはS期を通して、進行を調節する成長因子受容体チロシンキナーゼの阻害剤(例えば、EGF受容体、HER−2neu/c−erbB2受容体、PDGF受容体等;[例えば、トラスツスマブ、イレッサ、エルビタックス、タルセバ]);非受容体チロシンキナーゼの阻害剤(例えば、チロシンキナーゼのc−srcファミリー;[例えば、グリベック(Gleevec)]);細胞周期のG1期、G1/S境界またはS期を通して進行を調節するセリン−スレオニンキナーゼの阻害剤(例えば、G1サイクリン依存性キナーゼ、G1/Sサイクリン依存性キナーゼ、およびSサイクリン依存性キナーゼ[例えば、CDK2、CDK4、CDK5、CDK6];有糸分裂活性化キナーゼ;MAPキナーゼシグナル伝達経路);G1期、G1/S境界またはS期サイクリンの阻害剤[例えば、サイクリンD1、D2、D3、E、およびA]);細胞周期のG1期、G1/S境界またはS期において、細胞周期進行を正に制御するG−タンパク質およびcGMPホスホジエステラーゼの阻害剤;最初期応答転写因子の誘発を阻害する薬剤(例えば、N末端c−junキナーゼ、c−myc);および、「ネガティブ」細胞周期調節分子を分解するプロテオソームを阻害する薬剤(例えば、p53、p27/Kip1;[例えば、ボルテゾミブ])。
(10)サイトカイン、成長因子、抗血管新生因子、および細胞周期のG1期またはG1/S境界において細胞周期進行を阻害する他のタンパク質。これらの化合物は、腫瘍細胞、およびある場合には新生血管内皮細胞における、細胞周期のG1、G1/SまたはS期において作用する。これらの化合物は、例えば、インターフェロン;インターロイキン;ソマトスタチンおよびソマトスタチン類似体を包含し(オクトレオチド、サンドスタチンLAR);多くの抗血管新生因子は、細胞周期のG1またはG1/S期において、内皮細胞の細胞増殖を阻害する。
(11)細胞周期のG2/M境界またはM期における細胞周期進行を阻害する薬剤および化合物。これらの化合物は、腫瘍細胞、およびある場合には新生血管内皮細胞における、細胞周期のG2/M境界またはM期において、作用する。これらの化合物は、例えば、下記を包含する:(a)微小管標的薬剤−タキサン(例えば、タキソール、タキソテール、エポチロン、ならびに他のタキサンおよび誘導体);(b)微小管標的薬剤−ビンカアルカロイド(例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン;ビンフルニン、ビノレルビン、ビンゾリジン、ノカダゾール、およびコルチシン);(c)微小管標的薬剤−その他(例えば、エストラムスチン、CP−248およびCP−461);(d)細胞周期のG2/M境界またはM期を通して進行を調節するセリン−スレオニンキナーゼの阻害剤(例えば、G2/Mサイクリン依存性キナーゼの阻害剤(例えば、CDC2);M期サイクリンの阻害剤(例えば、サイクリンB)および、細胞周期のG2/M境界またはM期において細胞周期進行をブロックするか、妨害するか、またはそれ以外の方法で干渉する任意の薬剤)。
(12)放射線療法および/または診断に有用な放射性医薬品。好適な種類の放射性同位体は、「オージェプロセス」または「オージェカスケード」として公知の核壊変プロセスによって崩壊する。オージェ放出同位体は、二重鎖DNAを効果的に開裂する短時間作用電子を発生させる。好適なオージェ放出放射性核種は、例えば、125−ヨウ素、123−ヨウ素および80m−臭素を包含する。好適な対応するハロゲン化ピリミジンおよびプリンヌクレオシドは、例えば、下記を包含する:5−125ヨード−2’−デオキシウリジン、5−123ヨード−2’−デオキシウリジン、5−80mブロモ−2’−デオキシウリジンおよび8−80mブロモ−2’−グアニジン。
成長因子
多くの成長因子およびサイトカインは、悪性細胞を刺激して、細胞周期における特定点をトラバースさせる能力を有する。例えば、G−CSFまたはGM−CSFは、急性骨髄性白血病における白血病芽細胞を刺激して、G1/S境界をトラバースさせうる。これは、細胞周期特異性薬剤、例えばシタラビンへの細胞の感受性を増加させる。同様の方法が、固形腫瘍に対して、EGFおよび細胞毒性薬剤を使用して試験されている。成長因子に応答するために、細胞は、細胞周期の特定の段階、例えばG1/S境界になければならない。任意の所定時に、芽細胞のサブセットのみがG1/Sにあるので、成長因子の継続的存在が有益でありうる。このように、成長因子は、細胞周期特異的に作用する。同様の論理を、好中球減少症、貧血症および血小板減少症を処置するために使用される造血成長因子の使用に適用できる。
従って、正常非悪性細胞系統の生存を促進するために、ペプチド/タンパク質成長因子を本発明に使用することができる。そのような物質を使用することにおける1つの利点は、骨髄、皮膚、口腔および胃腸粘膜、ならびに毛包において、増殖細胞を保護する能力である。
このカテゴリーに含まれる物質の例は、例えば、下記を包含する:造血成長因子:G−CSF、GM−CSF、エリスロポイエチン、トロンボポイエチン、およびこれらのペプチドの生物学的活性誘導体;粘膜炎用のケラチノサイト成長因子(KGF);Bリンパ球刺激ペプチド(pepdie)(BLys);血小板由来成長因子(PDGF)、上皮成長因子(EGF)、TGF−アルファおよび関連成長因子;インターロイキン(例えば、IL−2、IL−6);保護される必要がある非悪性細胞の増殖を刺激する他のサイトカイン、成長因子およびペプチド。
治療的成長因子/サイトカイン
いくつかの治療的成長因子/サイトカインは、細胞周期の特定の段階において、癌細胞および/または新生血管細胞の細胞増殖を阻害することができる。例えば、インターフェロン、ソマトスタチン、オクトレオチドおよびその類似体、トロンボスポンジンおよびトロポニン−Iは、細胞がS期に入る速度を減少させることによって、新生血管内皮細胞増殖を阻害する。従って、任意の1つ以上のこれらの物質を、本発明に使用することができる。
併用療法は「相乗」および「相乗作用」を与えることができ、即ち、活性成分を一緒に使用した場合に得られる作用が、化合物を別々に使用して得られる作用の合計より大きい。相乗作用は、活性成分が下記のようになされる場合に得ることができる:(1)共に配合され投与されるか、または組合せ処方物において同時に送達される;(2)別々の処方物として、交互にまたは並行して送達される;あるいは(3)何らかの他の投薬計画によって送達される。交互療法で送達される場合、相乗作用は、化合物を逐次的に、例えば、別々の錠剤、丸剤またはカプセル剤で、または別々の注射器における異なる注射によって、投与または送達した場合に得ることができる。一般に、交互療法の間に、有効投与量の各活性成分が、逐次的に、即ち順次、投与されるのに対し、併用療法においては、有効投与量の2つ以上の活性成分が一緒に投与される。
本発明化合物の代謝産物
本明細書に記載されている化合物の生体内代謝生成物も本発明の範囲に含まれる。そのような生成物は、例えば、主に酵素的過程によって、投与された化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、エステル化、リン酸化等により生じうる。従って、本発明は、本発明の化合物を、その代謝生成物をもたらすのに充分な時間にわたって哺乳動物に接触させることを含む過程によって生じる化合物を包含する。そのような生成物は、典型的には、下記のように同定される:放射標識した(例えば、C14またはH)本発明化合物を調製し、それを、生体外培養細胞に、または非経口的に、検出可能投与量(例えば、約0.5mg/kgより多い)で、動物、例えば、ラット、マウス、モルモット、サルまたはヒトに投与し、代謝が起こるのに充分な時間(典型的には、約30秒〜30時間)を与え、その変換生成物を、尿、血液または他の生物学的試料から分離する。これらの生成物は標識されているので容易に分離される(その他は、代謝産物中に生存しているエピトープに結合することができる抗体を使用することによって分離される)。代謝産物構造は、従来法、例えばMSまたはNMR分析によって、決定される。一般に、代謝産物の分析は、当業者に周知の従来の薬剤代謝試験と同様の方法で行なわれる。変換生成物は、それ以外の方法で生体内に見出されない限り、変換生成物がそれら自身のみで抗癌活性を有していなくても、本発明化合物の治療的投与に関する診断アッセイに有用である。
代用胃腸分泌物における化合物の安定性を判断する処方および方法は、公知である。化合物は、本明細書において、37℃で1時間の培養後に約50モルパーセント未満の保護基が代用腸液または胃液において脱保護されている場合に、胃腸管において安定であるとされる。化合物が胃腸管に安定であるというだけで、それらが生体内で加水分解され得ないことを意味しない。
本発明の1つの実施形態において、化合物は、単離および精製された形態である。一般に「単離および精製された」という用語は、化合物が、生物学的物質(例えば、血液、組織、細胞等)を実質的に含有しないことを意味する。本発明の1つの特定の実施形態において、その用語は、本発明の化合物または抱合体が、生物学的物質を少なくとも約50wt%含有しないことを意味し;他の特定の実施形態において、その用語は、本発明の化合物または抱合体が、生物学的物質を少なくとも約75wt%含有しないことを意味し;他の特定の実施形態において、その用語は、本発明の化合物または抱合体が、生物学的物質を少なくとも約90wt%含有しないことを意味し;他の特定の実施形態において、その用語は、本発明の化合物または抱合体が、生物学的物質を少なくとも約98wt%含有しないことを意味し;他の実施形態において、その用語は、本発明の化合物または抱合体が、生物学的物質を少なくとも約99wt%含有しないことを意味する。他の特定の実施形態において、本発明は、合成的に(例えば、エキソビボ)調製された本発明の化合物または抱合体を提供する。
化合物の抗癌活性は、当分野で周知の薬理学的モデルを使用して、例えば、以下に記載する試験AおよびB使用して、判定しうる。
試験A:固形腫瘍細胞系の細胞増殖抑制細胞培養アッセイ(CC50
このアッセイは、細胞関連タンパク質の比色検出による、細胞量測定の定量化に基づく。該アッセイは、トリクロロ酢酸(TCA)によって組織培養皿に固定された細胞のタンパク質成分に結合するスルホローダミンB(SRB)の能力に依存する。SRBは、弱酸性条件下に塩基性アミノ酸残基に結合し、塩基性条件下に解離する2個のスルホン酸基を有する明るいピンク色のアミノキサンテン染料である。SRBの結合は化学量論的であるので、染色細胞から抽出される染料の量は、細胞量に正比例する。
細胞系:全ての細胞系は、ATCC(Manassas,VA)から得られる。Glutamaxを含有する培地、およびトリプシンは、Invitrogen(Carlsbad,CA)から購入される。ドキソルビシン、ツベルシジン、クロファラビン、TCAおよびSRBは、Sigma−Aldrich(St.Louis,MO)から得られる。ゲムシタビンは、Moravek Biochemicals(Brea,CA)から得られる。
アッセイプロトコル:
1. 細胞系を、表1に記載されている培地に維持する。サブコンフルエント細胞をトリプシン処理し、それらを計数し、表1に記載されている細胞数に従って細胞濃度を調整する。
2. 細胞を、150μLの培地において、96穴皿に分配する。その皿を、加湿COインキュベーターにおいて37℃で一晩インキュベートする。
3. 1皿の各細胞系をTCAで固定する。その皿を軽くはたくことによって、皿から培地を捨て、100μLの冷たい10%(vol/vol)TCAを各穴に添加する。その皿を4度の冷蔵庫で1時間インキュベートする。その皿を軽くはたくことによって、皿からTCAを捨てる。水道水が入っている洗面器で皿を4回濯ぐ。皿を室温で保存する。これらの皿は、第0日における細胞数を表す。
4. 96穴皿において5倍系列希釈溶液を作製することによって、種々の濃度の試験化合物を含有する1組の培地溶液を調製する。1穴につき50μLの希釈化合物を添加する。未処置細胞、ならびにドキソルビシン、ツベルシジン、クロファラビンおよび/またはゲムシタビンで処置した細胞を有する対照を含める。
5. 皿を37℃で5日間インキュベートする。
6. さらをTCAで固定する。その皿を軽くはたくことによって、皿から培地を捨て、100μLの冷たい10%(vol/vol)TCAを各穴に添加する。その皿を4度の冷蔵庫で1時間インキュベートする。その皿を軽くはたくことによって、皿からTCAを捨てる。水道水を含有する洗面器で皿を4回濯ぐ。
7. 皿を、ペーパータオル上で下向きにして叩くことによって過剰の水を除去する。皿を室温で風乾する。
8. 第0日および第5日に、TCAで固定した皿の各穴に、1%(vol/vol)酢酸中の100μLの0.057%SRB溶液を添加する。室温で30分間静置する。
9. 皿を軽くはたいて、SRBを捨てる。皿を、1%(vol/vol)酢酸で4回濯ぐ。
10. より速い乾燥を促進するために、皿を37℃のインキュベーターで保存する。
11. 皿が完全に乾燥したら、200μLの10mMトリス塩基溶液(pH10.5)を各穴に添加する。SRBを可溶化するために、室温で30分間静置する。
12. マイクロプレートリーダーで500nmにおいてODを測定する。
13. 次の式を使用して、細胞成長阻害のパーセンテージを計算する:
対照細胞成長の%=100×(OD試料−平均OD第0日)/(OD負の対照−平均OD第0日)。
CC50測定のために、化合物濃度と成長阻害のパーセントとの間に用量−反応曲線をプロットする。CC50値は、S字状用量反応方程式を使用して用量−反応曲線に適合させることによって誘導することができる。
Figure 2012524731
試験B:リンパ系腫瘍細胞系の細胞増殖抑制細胞培養アッセイ(CC50
この試験は、典型的には、血液腫瘍に由来し、懸濁液中で成長する細胞系を使用して行なわれる。そのような細胞系の例は、試験化合物の細胞増殖抑制活性の測定に使用されるヒトMT−4 T−リンパ細胞系である。MT−4細胞を、NIH AIDS Research and Reference Reagents Programから得、10%FBSおよび抗生物質を補足したRPMI−1640培地に維持した。細胞を懸濁液中で週に2回継代培養し、500,000細胞/mL未満の密度に維持した。CC50測定のために、細胞を、20μLの培地において2,000細胞/穴で384穴皿に播種した。化合物を、培地において系列希釈し、最終アッセイ容積である40μL/穴になるように3回で添加した。皿を試験化合物と共に5日間インキュベートした。インキュベーションの終わりに、細胞生存度を、40μLのCellTiter Glo試薬の添加、次にルミネッセンスの読み出しによって測定した。
CC50値は、細胞生存シグナルの50%減少をもたらす各試験化合物の濃度として測定した。データ分析およびCC50値計算は、GraphPad Prismソフトウェア(GraphPad Software,San Diego,CA)を使用し、非線形回帰を適用することによって行なった。
代表的本発明化合物は、典型的には、約20μMより低いCC50で、1つ以上の前記細胞系に対して活性を有する。いくつかの代表的本発明化合物は、約1μMより低いCC50で、1つ以上の前記細胞系に対して活性を有する。さらに他の代表的本発明化合物は、約0.1μMより低いCC50で、1つ以上の前記細胞系に対して活性を有する。
代表的本発明化合物の試験AおよびBからのデータを、下記の表5に示す。
Figure 2012524731
Figure 2012524731
Figure 2012524731
Figure 2012524731
代表的本発明化合物は、Mycobacteriumからのアデノシンキナーゼを阻害することも見出されている。従って、1つの実施形態において、本発明はアデノシンキナーゼ(例えば、Mycobacteriumからのアデノシンキナーゼ)を阻害する方法も提供し、該方法は、アデノシンキナーゼを式Iの化合物またはその薬学的に許容されうる塩と接触させることを含む。
他の実施形態において、本発明は、動物におけるアデノシンキナーゼ活性に関連した疾患を処置する方法も提供し、該方法は、そのような治療を必要とする動物(例えば、ヒトなどの哺乳動物)に、有効アデノシンキナーゼ阻害量の式Iの化合物またはその薬学的に許容されうる塩を投与することを含む。アデノシンキナーゼ活性に関連した疾患は、下記を包含しうる:炎症、セプシス、関節炎、関節リウマチ、骨関節炎、自己免疫疾患、火傷、成人呼吸窮迫症候群、炎症性腸症候群、壊死性腸炎、慢性閉塞性肺疾患、乾癬、結膜炎、虹彩毛様体炎、虚血、再灌流損傷、末梢血管疾患、膵臓炎、アテローム性動脈硬化症、髄膜炎、血管炎、皮膚炎、筋肉炎、腎炎、セプシス、敗血症(例えば、内毒素血症)、および敗血症性ショック(例えば、内毒素性(endotixic)ショック)。
他の実施形態において、本発明は、動物(例えば、ヒトなどの哺乳動物)における結核を処置する方法も提供し、該方法は、式Iの化合物またはその薬学的に許容されうる塩を動物に投与することを含む。
他の実施形態において、本発明は、動物(例えば、ヒトなどの哺乳動物)においてアデノシンキナーゼを阻害する薬物を調製するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容されうる塩の使用も提供する。
他の実施形態において、本発明は、動物(例えば、ヒトなどの哺乳動物)におけるアデノシンキナーゼ活性に関連した疾患を処置する薬物を調製するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容されうる塩の使用も提供する。
他の実施形態において、本発明は、動物(例えば、ヒトなどの哺乳動物)における結核を処置する薬剤を調製するための、式Iの化合物またはその薬学的に許容されうる塩の使用も提供する。
略語
AcOEt エチルアセテート
Boc tert−ブトキシカルボニル
bd 幅の広い二重線
bs 幅の広い一重線
Bu ブチル
Bz ベンゾイル
calcd 計算値
cat. 触媒
d 二重線
dd 二重線の二重線
ddd 二重線の二重線の二重線
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
dt 三重線の二重線
Et エチル
EDTA エチレンジアミン四酢酸
FAB 高速原子衝撃
gem ジェミナル
HPFC 高性能フラッシュクロマトグラフィー
HR 高分解
i 〜によって
iPr イソプロピル
IR 赤外分光
m 多重線
m メタ
Me メチル
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
MeONa ナトリウムメトキシド
MS 質量分析
v 波数
naphth ナフタレニル
NMR 核磁気共鳴
o オルト
p パラ
Ph フェニル
PPh トリフェニルホスフィン
Py ピリジル
pyrr ピロリル
q 四重線
rel. 比較
RT 室温
s 一重線
sat. 飽和
sol. 溶液
t 三重線
TBS tert−ブチルジメチルシリル
td 二重線の三重線
THF テトラヒドロフラン
TFA トリフルオロ酢酸
TPPTS ナトリウムトリフェニルホスフィントリスルホネート
Tr トリチル、トリフェニルメチル
vic ビシナル
本発明を、以下の非限定的実施例によって例示する。
実施例
一般的方法:融点はKoflerブロック上で測定した。旋光度は25℃で測定し、[α] 20値は10−1deg cm−1で示す。NMRスペクトルは、Hについて400MHzおよび13C原子核について100.6MHz、Hについて500MHzおよび13Cについて125.8MHz、またはHについて600MHzおよび13Cについて151MHzにおいて、CDCl(TMSを内部標準として使用した)、MeOH−d(残留溶媒シグナルを基準とした)、またはDMSO−d(残留溶媒シグナルを基準とした)中で測定した。化学シフトはppm(δ−スケール)で示し、結合定数(J)はHzで示す。全てのNMRシグナルの完全な帰属は、H,H−COSY、H,H−ROESY、H,C−HSQCおよびH,C−HMBC実験の組合せを使用して行なった。質量スペクトルは、FAB(Xeによるイオン化、加速電圧8kV、グリセロール+チオグリセロールマトリックス)またはESI(エレクトロスプレー)を使用して測定した。逆相でのクロマトグラフィーは、Biotage SP1装置、HPFCシステム(このシステムは固体支持体としてKP−C18−HS、25+M、35−70mm、90Åまたは40+Mを備える)で行なった。
実施例1. 4−アミノ−5−フェニル−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2a)
Figure 2012524731
水/MeCN(2:1、3.6mL)中の、7−ヨードツベリシジン1(200mg、0.51mmol){調製については、Seela,F.;Ming,X.Tetrahedron 2007,63,9850−9861参照}、フェニルボロン酸(93mg、0.76mmol)、NaCO(502mg、4.74mmol)、Pd(OAc)(6.6mg、0.029mmol)およびTPPTS(42mg、0.07mmol)の、アルゴンパージ混合物を、80℃で1時間撹拌した。揮発性物質を真空除去した後、残渣を逆相クロマトグラフィー(水中0→100%MeOH)によって精製して、標記化合物2aを白色固形物として得た(94mg、54%)。融点119℃。[α]20 −49.8(c 0.301、MeOH)。
H NMR(600MHz,DMSO−d):3.53(ddd,1H,Jgem=11.9,J5´b,OH=6.1,J5´b,4´=3.9,H−5´b);3.63(ddd,1H,Jgem=11.9,J5´a,OH=5.2,J5´a,4´=3.4,H−5´a);3.90(ddd,1H,J4´,5´=3.9,3.4,J4´,3´=3.5,H−4´);4.10(bm,1H,H−3´);4.46(bm,1H,H−2´);5.16(d,1H,JOH,3´=3.5,OH−3´);5.22(dd,1H,JOH,5´=6.1,5.2,OH−5´);5.36(d,1H,JOH,2´=4.8,OH−2´);6.12(d,1H,J1´,2´=6.3,H−1´);7.37(m,1H,H−p−Ph);7.47(m,2H,H−o−Ph);7.49(m,2H,H−m−Ph);7.54(s,1H,H−6);8.15(s,1H,H−2). 13C NMR(151MHz,DMSO−d):61.93(CH−5´);70.89(CH−3´);74.05(CH−2´);85.38(CH−4´);87.27(CH−1´);100.73(C−4a);116.57(C−5);121.41(CH−6);127.20(CH−p−Ph);128.70(CH−o−Ph);129.28(CH−m−Ph);134.71(C−i−Ph);151.10(C−7a);151.95(CH−2);157.57(C−4). ). IR(KBr):3479,3391,1623,1585,1566,1538,1489,1466,1445,1296,1216,1182,1157,1147,1119,1083,1047,1028,1000,798,762,705,615,503.
MS(FAB):m/z 343(M+H)、365(M+Na)。HRMS(FAB):C1719[M+H]:計算値:343.1406;実測値:343.1409。分析:C1718・0.8HO:計算値:C,57.23;H,5.54;N,15.70;実測値:C,57.44;H,5.27;N,15.43。
実施例2. 4−アミノ−5−(4−メトキシフェニル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2b)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例1の手順に従って調製した。凍結乾燥後に淡黄色固形物を得た。
収率36%。融点121℃。[α]20 −21.2(c 0.304、MeOH)。
H NMR(600MHz,DMSO−d):3.53(ddd,1H,Jgem=11.9,J5´b,OH=6.3,J5´b,4´=3.8,H−5´b);3.62(ddd,1H,Jgem=11.9,J5´a,OH=4.8,J5´a,4´=3.8,H−5´a);3.80(s,3H,CHO);3.90(td,1H,J4´,5´=3.8,J4´,3´=3.1,H−4´);4.09(ddd,1H,J3´,2´=5.1,J3,OH=4.7,J3´,4´=3.1,H−3´);4.45(ddd,1H,J2´,OH=6.5,J2´,1´=6.3,J2´,3´=5.1,H−2´);5.14(d,1H,JOH,3´=4.7,OH−3´);5.22(dd,1H,JOH,5´=6.3,4.8,OH−5´); 5.33(d,1H,JOH,2´=6.5,OH−2´);6.10(d,1H,J1´,2´=6.3,H−1´);7.05(m,2H,H−m−COMe);7.38(m,2H,H−o−COMe);7.45(s,1H,H−6);8.13(s,1H,H−2). 13C NMR(151MHz,DMSO−d):55.44(CHO);61.94(CH−5´);70.90(CH−3´);74.01(CH−2´);85.34(CH−4´) ; 87.24(CH−1´);100.96(C−4a);114.70(CH−m−COMe);116.20(C−5);120.81(CH−6);126.85(C−i−COMe);129.97(CH−o−COMe);150.88(C−7a);151.86(CH−2);157.59(C−4);158.68(C−p−COMe). IR(KBr):3470,3391,2836,1630,1620,1586,1565,1540,1506,1466,1442,1421,1292,1246,1216,1175,1147,1117,1109,1083,1055,1030,838,796,706,637.
MS(FAB):m/z 373(M+H),395(M+Na)。HRMS(FAB):C1821[M+H]:計算値:373.1512;実測値:373.1498;C1820NaN[M+Na]:計算値:395.1331;実測値:395.1327。分析:C1820・0.95HO:計算値:C,55.51;H,5.67;N,14.38;実測値:C,55.59;H,5.44;N,14.04。
実施例3. 4−アミノ−5−[4−(メチルチオ)フェニル]−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2c)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例1の手順に従って調製した。MeOHからの再結晶後に白色針状晶を得た。収率48%。融点227−228℃。[α]20 −67.3(c 0.237、DMSO)。
H NMR(500MHz,DMSO−d):2.52(s,3H,CHS);3.53(ddd,1H,Jgem=12.0,J5´b,OH=6.3,J5´,4´=3.9,H−5´b);3.63(ddd,1H,Jgem=12.0,J5´a,OH=5.1,J5´a,4´=3.8,H−5´a);3.90(ddd,1H,J4´,5´=3.9,3.8,J4´,3´=3.1,H−4´);4.10(ddd,1H,J3´,2´=5.1,J3,OH=4.8,J3´,4´=3.1,H−3´);4.45(ddd,1H,J2´,OH=6.5,J2´,1´=6.2,J2´,3´=5.1,H−2´);5.12(d,1H,JOH,3´=4.8,OH−3´);5.20(dd,1H,JOH,5´=6.3,5.1,OH−5´);5.32(d,1H,JOH,2´=6.5,OH−2´);6.11(d,1H,J1´,2´=6.2,H−1´);6.16(bs,2H,NH);7.37(m,2H,H−m−CSMe);7.41(m,2H,H−o−CSMe);7.52(s,1H,H−6);8.14(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DMSO−d):14.98(CHS);61.88(CH−5´);70.83(CH−3´);73.99(CH−2´);85.32(CH−4´);87.24(CH−1´);100.67(C−4a);116.01(C−5);121.25(CH−6);126.72(CH−m−CSMe);129.12(CH−o−CSMe);131.15(C−i−CSMe);136.90(C−p−CSMe);151.07(C−7a);151.90(CH−2);157.55(C−4). IR(KBr):3476,3440,3343,3318,3200,3123,2693,1630,1584,1570,1549,1534,1492,1465,1430,1402,1298,1269,1212,1177,1147,1124,1096,1080,1054,1016,967,832,796,716,690.
MS(FAB):m/z 389(M+H)。HRMS(FAB):C1821S[M+H]:計算値:389.1284;実測値:389.1282。分析:C1820S:計算値:C,55.66;H,5.19;N,14.42.;実測値:C,55.28;H,5.25;N,14.16。
実施例4. 4−アミノ−5−(ナフタレン−1−イル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2d)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例1の手順に従って調製した。粗生成物を、シリカクロマトグラフィー(CHCl中0→20%MeOH)により予め精製し、次に最終逆相クロマトグラフィーに付した。凍結乾燥後に白色固形物を得た。収率47%。融点134℃。[α]20 −56.1(c 0.292、MeOH)。
H NMR(500MHz,DMSO−d,T=353 K):3.57(bddd,1H,Jgem=12.0,J5´b,OH=5.1,J5´,4´=3.8,H−5´b);3.67(bdt,1H,Jgem=12.0,J5´a,OH=J5´a,4´=4.0,H−5´a);3.96(ddd,1H,J4´,5´=4.0,3.8,J4´,3´=3.1,H−4´);4.17(bm,1H,H−3´);4.54(bm,1H,H−2´);4.88(bs,1H,OH−3´);4.95(bdd,1H,JOH,5´=5.1,4.8,OH−5´);5.13(bs,1H,OH−2´);5.43(bs,2H,NH);6.19(d,1H,J1´,2´=5.9,H−1´);7.49−7.53(m,3H,H−6および H−2,7−naphth);7.56(ddd,1H,J6,5=8.1,J6,7=6.9,J6,8=1.1,H−6−naphth);7.61(dd,1H,J3,4=8.2,J3,2=7.1,H−3−naphth);7.81(bd,1H,J8,7=8.4,H−8−naphth);7.99(bd,1H,J4,3=8.2,H−4−naphth);8.01(bd,1H,J5,6=8.1,H−5−naphth);8.18(s,1H,H−2). 13C NMR(151MHz,DMSO−d,T=353 K):61.66(CH−5´);70.53(CH−3´);73.90(CH−2´);85.06(CH−4´);87.75(CH−1´);102.65(C−4a);113.04(C−5);122.03(CH−6);125.38(CH−3−naphth);125.46(CH−8−naphth);125.99(CH−6−naphth);126.38(CH−7−naphth);127.82(CH−4−naphth);128.05(CH−2−naphth);128.10(CH−5−naphth);131.55(C−1−naphth);132.10(C−8a−naphth);133.41(C−4a−naphth);150.43(C−7a);151.66(CH−2);157.09(C−4). IR(KBr):3478,3436,3392,3240,3057,1632,1621,1585,1569,1535,1506,1469,1398,1296,1257,1108,1081,1046,1016,946,849,805,797,790,779,740.
MS(FAB):m/z 393(M+H)。HRMS(FAB):C2121[M+H]:計算値:393.1563;実測値:393.1564。分析:計算値:C2120・0.8HO:C,62.00;H,5.35;N,13.77;実測値:C,62.25;H,5.21;N,13.52。
実施例5. 4−アミノ−5−(ナフタレン−2−イル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2e)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例1の手順に従って調製した。粗生成物を、シリカクロマトグラフィー(CHCl中0→10%MeOH)により予め精製し、次に最終逆相クロマトグラフィーに付した。凍結乾燥後に白色固形物を得た。収率18%。融点129℃。[α]20 −59.8(c 0.246、MeOH)。
H NMR(500MHz,DMSO−d):3.55(ddd,1H,Jgem=11.7,J5´b,OH=6.2,J5´,4´=3.5,H−5´b);3.65(ddd,1H,Jgem=11.7,J5´a,OH=5.1,J5´a,4´=3.5,H−5´a);3.92(q,1H,J4´,5´=J4´,3´=3.5,H−4´);4.13(ddd,1H,J3´,2´=5.2,J3,OH=4.7,J3´,4´=3.5,H−3´);4.49(ddd,1H,J2´,OH=6.5,J2´,1´=6.2,J2´,3´=5.2,H−2´);5.15(d,1H,JOH,3´=4.7,OH−3´);5.22(dd,1H,JOH,5´=6.2,5.1,OH−5´);5.36(d,1H,JOH,2´=6.5,OH−2´);6.15(d,1H,J1´,2´=6.2,H−1´);6.20(bs,2H,NH);7.53(td,1H,J6,5=J6,7=8.2,J6,8=1.4,H−6−naphth);7.56(td,1H,J7,6=J7,8=8.2,J7,6=1.4,H−7−naphth);7.65(dd,1H,J3,4=8.6,J3,1=1.7,H−3−naphth);7.66(s,1H,H−6);7.97−8.00(m,3H,H−1,5,8−naphth);8.03(d,1H,J4,3=8.6,H−4−naphth);8.17(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DMSO−d):61.86(CH−5´);70.77(CH−3´);74.00(CH−2´);85.29(CH−4´);87.32(CH−1´);100.83(C−4a);116.50(C−5);121.66(CH−6);126.06(CH−6−naphth);126.70(CH−7−naphth);126.79(CH−1−naphth);127.13(CH−3−naphth);127.79および127.95(CH−5,8−naphth);128.63(CH−4−naphth);132.00および132.10(C−1,4a−naphth);133.40(C−8a−naphth);151.20(C−7a);151.90(CH−2);157.57(C−4). IR(KBr):3475,3438,3392,3240,3054,1630,1621,1584,1566,1538,1505,1469,1376,1295,1145,1119,1085,1047,1020,861,824,796,768,750,624,478.
MS(FAB):m/z 393(M+H)。HRMS(FAB):C2121[M+H]:計算値:393.1563;実測値:393.1571。分析:C2120・0.65HO:計算値:C,62.41;H,5.31;N,13.86;実測値:C,62.58;H,5.18;N,13.64。
実施例6. 4−アミノ−5−(フラン−2−イル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2f)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例1の手順に従って調製した。凍結乾燥後に黄褐色固形物を得た。収率35%。融点118℃。[α]20 −52.5(c 0.287、MeOH)。
H NMR(500MHz,DMSO−d):3.55および3.65(2 × dd,2H,Jgem=11.9,J5´,4´=3.9,H−5´);3.91(td,1H,J4´,5´=3.9,J4´,3´=3.4,H−4´);4.11(dd,1H,J3´,2´=5.2,J3´,4´=3.4,H−3´);4.41(dd,1H,J2´,1´=6.1,J2´,3´=5.2,H−2´);5.00−5.50(bs,2H,OH−2´,3´,5´);6.09(d,1H,J1´,2´=6.1,H−1´);6.61(dd,1H,J4,3=3.3,J4,5=1.9,H−4−フリル);6.67(dd,1H,J3,4=3.3,J3,5=0.8,H−3−フリル);6.88(bs,2H,NH);7.78(dd,1H,J5,4=1.9,J5,3=0.8,H−5−フリル);7.83(s,1H,H−6);8.13(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DMSO−d):61.81(CH−5´);70.67(CH−3´);74.00(CH−2´);85.33(CH−4´);87.27(CH−1´);99.55(C−4a);105.50(CH−3−フリル);106.34(C−5);112.09(CH−4−フリル);120.70(CH−6);142.16(CH−5−フリル);148.77(C−2−フリル);151.04(C−7a);152.26(CH−2);157.45(C−4). IR(KBr):3468,3391,3252,1631,1577,1562,1532,1497,1456,1299,1145,1121,1083,1049,1015,892,794,550.
MS(FAB):m/z 333(M+H),355(M+Na)。HRMS(FAB):C1517[M+H]:計算値:333.1199;実測値:333.1202。分析:C1516・1.05HO:計算値:C,51.30;H,5.19;N,15.95;実測値:C,51.64;H,5.01;N,15.63。
実施例7. 4−アミノ−7−(β−D−リボフラノシル)−5−(チオフェン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2g)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例1の手順に従って調製した。MeOHからの再結晶後に白色固形物を得た。収率32%。融点188℃。[α]20 −74.5(c 0.235、DMSO)。
H NMR(500MHz,DMSO−d):3.54(ddd,1H,Jgem=12.0,J5´b,OH=6.2,J5´,4´=3.8,H−5´b);3.63(ddd,1H,Jgem=12.0,J5´a,OH=5.0,J5´a,4´=3.8,H−5´a);3.91(td,1H,J4´,5´=3.8,J4´,3´=2.9,H−4´);4.09(ddd,1H,J3´,2´=5.0,J3,OH=4.7,J3´,4´=2.9,H−3´);4.43(ddd,1H,J2´,OH=6.4,J2´,1´=6.3,J2´,3´=5.0,H−2´);5.13(d,1H,JOH,3´=4.7,OH−3´);5.20(dd,1H,JOH,5´=6.2,5.0,OH−5´);5.34(d,1H,JOH,2´=6.4,OH−2´);6.10(d,1H,J1´,2´=6.3,H−1´);6.32(bs,2H,NH);7.15(dd,1H,J3,4=3.5,J3,5=1.2,H−3−チエニル);7.18(dd,1H,J4,5=5.1,J4,3=3.5,H−4−チエニル);7.57(dd,1H,J5,4=5.1,J5,3=1.2,H−5−チエニル);7.62(s,1H,H−6);8.15(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DMSO−d):61.79(CH−5´);70.78(CH−3´);74.06(CH−2´);85.40(CH−4´);87.17(CH−1´);100.84(C−4a);108.65(C−5);122.26(CH−6);126.06(CH−5−チエニル);126.58(CH−3−チエニル);128.49(CH−4−チエニル);135.72(C−2−チエニル);150.82(C−7a);152.22(CH−2);157.49(C−4). IR(KBr):3509,3395,3322,3220,3102,1620,1590,1576,1555,1508,1460,1434,1349,1300,1236,1144,1119,1102,1086,1063,1042,1038,852,832,793,703,562,453.
MS(FAB):m/z 349(M+H)。HRMS(FAB):C1517S[M+H]:計算値:349.0971;実測値:349.0965。分析:C1516S:計算値:C,51.71;H,4.63;N,16.08;実測値:C,51.33;H,4.48;N,15.75。
実施例8. 4−アミノ−5−(フラン−3−イル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2h)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例1の手順に従って調製した。MeOHからの再結晶後に淡黄色固形物を得た。収率28%。融点190℃。[α]20 −56.9(c 0.232、DMSO)。
H NMR(600MHz,DMSO−d):3.53(ddd,1H,Jgem=12.0,J5´b,OH=6.2,J5´,4´=3.8,H−5´b);3.62(ddd,1H,Jgem=12.0,J5´a,OH=4.8,J5´a,4´=3.9,H−5´a);3.89(ddd,1H,J4´,5´=3.9,3.8,J4´,3´=3.1,H−4´);4.04(bddd,1H,J3´,OH=3.8,J3´,2´=3.6,J3´,4´=3.1,H−3´);4.42(bddd,1H,J2´,1´=6.3,J2´,OH=5.1,J2´,3´=3.6,H−2´);5.14(bd,1H,JOH,3´=3.8,OH−3´);5.21(dd,1H,JOH,5´=6.2,4.8,OH−5´);5.33(bd,1H,JOH,2´=5.1,OH−2´);6.08(d,1H,J1´,2´=6.3,H−1´);6.27(bs,2H,NH);6.70(dd,1H,J4,5=1.8,J4,2=0.9,H−4−フリル);7.50(s,1H,H−6);7.81(dd,1H,J5,4=1.8,J5,2=1.6,H−5−フリル);7.83(dd,1H,J2,5=1.6,J2,4=0.9,H−2−フリル);8.12(s,1H,H−2). 13C NMR(151MHz,DMSO−d):61.92(CH−5´);70.84(CH−3´);73.96(CH−2´);85.31(CH−4´);87.14(CH−1´);101.22(C−4a);106.44(C−5);111.75(CH−4−フリル);118.77(C−3−フリル);121.17(CH−6);139.86(CH−2−フリル);144.41(CH−5−フリル);150.92(C−7a);151.97(CH−2);157.70(C−4). IR(KBr):3512,3394,3296,3252,1623,1582,1561,1504,1457,1364,1306,1286,1245,1152,1121,1109,1067,1038,1021,972,873,793,777.
MS(FAB):m/z 333(M+H)。HRMS(FAB):C1517[M+H]:計算値:333.1199;実測値:333.1204。分析:C1516:計算値:C,54.21;H,4.85;N,16.86;実測値:C,53.82;H,4.85;N,16.49。
実施例9. 4−アミノ−7−(β−D−リボフラノシル)−5−(チオフェン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2i)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例1の手順に従って調製した。MeOHからの再結晶後に白−灰色固形物を得た。収率56%。融点197℃。[α]20 −58.7(c 0.237、DMSO)。
H NMR(600MHz,DMSO−d):3.53(ddd,1H,Jgem=12.0,J5´b,OH=6.1,J5´,4´=3.8,H−5´b);3.62(ddd,1H,Jgem=12.0,J5´a,OH=4.9,J5´a,4´=3.9,H−5´a);3.90(ddd,1H,J4´,5´=3.9,3.8,J4´,3´=3.0,H−4´);4.09(bddd,1H,J3´,2´=4.2,J3,OH=3.2,J3´,4´=3.0,H−3´);4.43(bddd,1H,J2´,1´=6.3,J2´,OH=5.1,J2´,3´=4.2,H−2´);5.14(bd,1H,JOH,3´=3.2,OH−3´);5.21(dd,1H,JOH,5´=6.1,4.9,OH−5´);5.34(bd,1H,JOH,2´=5.1,OH−2´);6.09(d,1H,J1´,2´=6.3,H−1´);6.21(bs,2H,NH);7.27(dd,1H,J4,5=4.9,J4,2=1.3,H−4−チエニル);7.52(dd,1H,J2,5=2.9,J2,4=1.3,H−2−チエニル);7.55(s,1H,H−6);7.72(dd,1H,J5,4=5.1,J5,2=2.9,H−5−チエニル);8.13(s,1H,H−2). 13C NMR(151MHz,DMSO−d):61.90(CH−5´);70.84(CH−3´);74.00(CH−2´);85.32(CH−4´);87.17(CH−1´);101.00(C−4a);111.19(C−5);121.29(CH−6);122.24(CH−2−チエニル);127.62(CH−5−チエニル);128.71(CH−4−チエニル);134.94(C−3−チエニル);150.79(C−7a);151.96(CH−2);157.62(C−4). IR(KBr):3509,3396,3338,3240,3106,1621,1593,1576,1553,1509,1460,1422,1351,1299,1214,1144,1121,1101,1080,1061,1036,856,796,775,713,562,456.
MS(FAB):m/z 349(M+H)。HRMS(FAB):C1517S[M+H]:計算値:349.0971;実測値:349.0962。分析:C1516S:計算値:C,51.71;H,4.63;N,16.08;実測値:C,51.51;H,4.63;N,15.76。
実施例10. 4−アミノ−5−(ベンゾフラン−2−イル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2j)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例1の手順に従って調製した。MeOH/水からの再結晶後に白色針状晶を得た。収率27%。融点177℃。[α]20 −68.8(c 0.257、MeOH)。
H NMR(500MHz,DMSO−d):3.57(ddd,1H,Jgem=12.0,J5´b,OH=6.1,J5´,4´=3.9,H−5´b);3.67(ddd,1H,Jgem=12.0,J5´a,OH=5.1,J5´a,4´=3.9,H−5´a);3.93(td,1H,J4´,5´=3.9,J4´,3´=3.3,H−4´);4.13(ddd,1H,J3´,2´=5.1,J3,OH=4.9,J3´,4´=3.3,H−3´);4.46(ddd,1H,J2´,OH=6.3,J2´,1´=6.1,J2´,3´=5.1,H−2´);5.17(d,1H,JOH,3´=4.9,OH−3´);5.23(dd,1H,JOH,5´=6.1,5.1,OH−5´);5.40(d,1H,JOH,2´=6.3,OH−2´);6.14(d,1H,J1´,2´=6.1,H−1´);7.00(bs,2H,NH);7.13(d,1H,J3,7=1.0,H−3−ベンゾフリル);7.28(td,1H,J5,4=J5,6=7.3,J5,7=1.5,H−5−ベンゾフリル);7.30(td,1H,J6,5=J6,7=7.3,J6,4=1.7,H−6−ベンゾフリル);7.62−7.69(m,2H,H−4,7−ベンゾフリル);8.11(s,1H,H−6);8.18(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DMSO−d):61.79(CH−5´);70.70(CH−3´);74.12(CH−2´);85.46(CH−4´);87.35(CH−1´);99.62(C−4a);101.83(CH−3−ベンゾフリル);105.72(C−5);111.30(CH−7−ベンゾフリル);120.84(CH−4−ベンゾフリル);122.94(CH−6);123.69(CH−5−ベンゾフリル);124.07(CH−6−ベンゾフリル);129.02(C−3a−ベンゾフリル);151.29(C−2−ベンゾフリル);151.35(C−7a);152.52(CH−2);153.99(C−7a−ベンゾフリル);157.52(C−4). IR(KBr):3498,3473,3462,3379,3328,3234,3197,3118,2700,1639,1628,1614,1576,1558,1525,1483,1474,1456,1303,1262,1186,1145,1127,1108,1085,1056,1010,884,806,792,785,746.
MS(ESI):m/z 383(M+H)。HRMS(ESI):C1919[M+H]:計算値:383.1350;実測値:383.1348。分析:C1918・0.6HO:計算値:C,58.04;H,4.92;N,14.25;実測値:C,57.78;H,4.56;N,14.16。
実施例11. 4−アミノ−5−(1H−ピロール−2−イル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2k)
Figure 2012524731
水/MeCN(2:1、3mL)中の、7−ヨードツベリシジン1(196mg、0.50mmol)、1−N−(Boc)−ピロール−2−ボロン酸(126mg、0.60mmol)、NaCO(160mg、1.5mmol)、Pd(OAc)(5.6mg、0.025mmol)およびTPPTS(36mg、0.06mmol)の、アルゴンパージ混合物を、100℃で3時間撹拌した。冷却後、混合物をHCl水溶液(1M)の添加によって中和し、揮発性物質を真空除去し、残渣を逆相クロマトグラフィー(水中0→100%MeOH)によって精製して、標記化合物2kを緑色がかった固形物として得た(127mg、77%)。活性炭での脱色後に、化合物をMeOHから再結晶させて、白色固形物を得た。融点205−207℃。[α]−80.5(c 0.205、DMSO)。
H NMR(500.0MHz,DMSO−d):3.54(ddd,1H,Jgem=11.9,J5´b,OH=6.2,J5´b,4´=3.9,H−5´b);3.62(dd,1H,Jgem=11.9,J5´a,OH=5.0,J5´a,4´=3.9,H−5´a);3.90(td,1H,J4´,5´=3.9,J4´,3´=3.1,H−4´);4.09(ddd,1H, J3´,2´=5.1,J3´,OH=4.8,J3´,4´=3.1,H−3´);4.41(ddd,1H,J2´,OH=6.5,J2´,1´=6.3,J2´,3´=5.1,H−2´);5.17(d,1H,JOH,3´=4.8,OH−3´);5.20(dd,1H,JOH,5´=6.2,5.0,OH−5´);5.33(d,1H,JOH,2´=6.5,OH−5´);6.09(d,1H,J1´,2´=6.3,H−1´);6.13(ddd,1H,J3,4=3.3,J3,NH=2.4,J3,5=1.5,H−3−pyrr);6.16(ddd,1H,J4,3=3.3,J4,5=2.7,J4,NH=2.4,H−4−pyrr);6.32(bs,2H,NH);6.85(td,1H,J5,4=J5,NH=2.7,J5,3=1.5,H−5−pyrr);7.43(s,1H,H−6);8.12(s,1H,H−2);11.14(bs,1H,NH−pyrr). 13C NMR(125.7MHz,DMSO−d):62.00(CH−5´);70.92(CH−3´);74.11(CH−2´);85.30(CH−4´);87.20(CH−1´);101.09(C−4a);107.34(CH−3−pyrr);108.68(C−5);109.06(CH−4−pyrr);118.77(CH−5−pyrr);120.55(CH−6);124.69(C−2−pyrr);150.35(C−7a);151.98(CH−2);157.62(C−4).
MS(ESI):m/z 332(M+H),354(M+Na)。HRMS(ESI):C1518[M+H]:計算値:332.1353;実測値:332.1354。分析:C1517・1/3HO:計算値:C,53.41;H,5.28;N,20.76;実測値:C,53.32;H,5.16;N,20.57。
実施例12. 4−アミノ−5−(1H−ピロール−3−イル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2l)
Figure 2012524731
水/MeCN(2:1、18mL)中の、7−ヨードツベリシジン1(893mg、2.28mmol)、1−(トリイソプロピルシリル)−1H−ピロール−3−ボロン酸(822mg、3.08mmol)、NaCO(724mg、6.83mmol)、Pd(OAc)(26mg、0.12mmol)およびTPPTS(162mg、0.28mmol)の、アルゴンパージ混合物を、100℃で18時間撹拌した。冷却後、混合物をHCl水溶液(1M)の添加によって中和し、逆相クロマトグラフィー(水中0→100%MeOH)によって脱塩して、出発沃化物が混じった粗生成物を得た。シリカカラムクロマトグラフィー(CHCl中6%MeOH)によって再精製して、標記化合物2lを白色固形物として得た(480mg、63%)。化合物をEtOHから再結晶させた。融点188−190℃。[α]−59.8(c 0.276、DMSO)。
H NMR(500.0MHz,DMSO−d):3.52(ddd,1H,Jgem=12.0,J5´b,OH=6.3,J5´b,4´=3.8,H−5´b);3.61(dd,1H,Jgem=12.0,J5´a,OH=4.9,J5´a,4´=3.8,H−5´a);3.88(td,1H,J4´,5´=3.8,J4´,3´=3.0,H−4´);4.08(ddd,1H, J3´,2´=5.1,J3´,OH=4.7,J3´,4´=3.0,H−3´);4.43(ddd,1H,J2´,OH=6.5,J2´,1´=6.4,J2´,3´=5.1,H−2´);5.11(d,1H,JOH,3´=4.7,OH−3´);5.24(dd,1H,JOH,5´=6.3,4.9,OH−5´);5.30(d,1H,JOH,2´=6.5,OH−5´);6.06(d,1H,J1´,2´=6.4,H−1´);6.18(td,1H,J4,5=J4,NH=2.6,J4,2=1.6,H−4−pyrr);6.26(bs,2H,NH);6.88(dt,1H,J2,NH=2.6,J2,4=J2,5=1.6,H−2−pyrr);6.90(td,1H,J5,4=J5,NH=2.6,J5,2=1.6,H−5−pyrr);7.27(s,1H,H−6);8.08(s,1H,H−2);11.03(bs,1H,NH−pyrr). 13C NMR(125.7MHz,DMSO−d):62.00(CH−5´);70.94(CH−3´);73.89(CH−2´);85.23(CH−4´);87.12(CH−1´);101.65(C−4a);108.29(CH−4−pyrr);111.17(C−5);115.87(C−3−pyrr);116.44(CH−2−pyrr);119.33(CH−2−pyrr);119.65(CH−6);150.42(C−7a);151.62(CH−2);157.77(C−4).
MS(ESI):m/z 332(M+H),354(M+Na)。HRMS(ESI):C1518[M+H]:計算値:332.1353;実測値:332.1354。分析:C1517・0.8HO:計算値:C,52.11;H,5.42;N,20.26;実測値:C,52.32;H,5.32;N,20.03。
実施例13. 4−アミノ−5−(1H−ピラゾール−4−イル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2m)
Figure 2012524731
方法A. 標記化合物を実施例1の手順に従って調製した。白色固形物。収率9%。融点156℃。
H NMR(500MHz,DMSO−d+DCl):3.53および3.61(2 × dd,2 × 1H,Jgem=11.9,J5´,4´=3.8,H−5´);3.93(td,1H,J4´,5´=3.8,J4´,3´=3.3,H−4´);4.10(dd,1H,J3´,2´=4.9,J3´,4´=3.3,H−3´);4.35(dd,1H,J2´,1´=6.1,J2´,3´=4.9,H−2´);6.15(d,1H,J1´,2´=6.1,H−1´);7.85(s,1H,H−6);8.09(s,2H,H−3,5−ピラゾール);8.52(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DMSO−d+DCl):61.52(CH−5´);70.72(CH−3´);74.83(CH−2´);85.97(CH−4´);87.14(CH−1´);99.99(C−4a);109.14(C−4−ピラゾール);112.19(C−5);124.02(CH−6);133.06(CH−3,5−ピラゾール);142.88(CH−2);148.10(C−7a);151.41(C−4). IR(KBr):3468,3338,3239,3200,3115,1740,1629,1583,1559,1523,1469,1306,1123,1076,1044,1024,796.
MS(ESI):m/z 333(M+H),355(M+Na)。HRMS(ESI):C1417[M+H]:計算値:333.1306;実測値:333.1304。
方法B. DMF(15mL)中の、7−ヨードツベリシジン1(1.649g、4.2mmol)、1−ジメチルスルファモイル−4−トリブチルスタニルピラゾール{調製については、US2004/0157892A1参照}(2.97g、6.4mmol)、PdCl(PPh(148mg、0.21mmol)の、アルゴンパージ混合物を、100℃で3時間撹拌した。揮発性物質を減圧除去し、残渣を、数回トルエン/MeOHと一緒に共蒸発(co−evaporated)させ、最後にシリカと一緒に共蒸発させた。シリカカラムクロマトグラフィー(CHCl中0→8%MeOH)に付して、ジメチルスルファモイル基によってピラゾール窒素が保護された生成物を得た(1.459g、79%)。この物質を、直接的に、HCl水溶液(1M、20mL)の添加および100℃で3時間の撹拌によって脱保護した。揮発性物質を真空除去し、残渣を、水(10〜15×)、アンモニア水(25%w/w)(1回)、再び水(6×)と一緒に共蒸発させた。水からの再結晶に付して、標記化合物2mを白色針状晶として得た(707mg、脱保護段階の64%収率)。母液を逆相クロマトグラフィー(水中0→100%MeOH)によって精製し、MeOH/水からの結晶後に、追加の標記化合物を得た(243mg、脱保護段階の22%収率)。全収率(カップリング+脱保護)は68%である。
実施例14. 4−アミノ−5−(1H−ピラゾール−3−イル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2n)
Figure 2012524731
水/MeCN(2:1、5mL)中の、7−ヨードツベリシジン1(392mg、1mmol)、ピラゾール−5−ボロン酸(224mg、2mmol)、NaCO(318mg、3mmol)、Pd(OAc)(11mg、0.05mmol)およびTPPTS(71mg、0.125mmol)の、アルゴンパージ混合物を、100℃で18時間撹拌した。冷却後、混合物をHCl水溶液(1M)の添加によって中和し、逆相クロマトグラフィー(水中0→100%MeOH)によって脱塩し、シリカカラムクロマトグラフィー(CHCl中8%MeOH)によって再精製して、標記化合物2nを白色ガラス状固形物として得た(273mg、82%)。沸騰水からの再結晶後に白色固形物を得た。融点135℃。
H NMR(500MHz,DMSO−d):3.55(ddd,1H,Jgem=12.1,J5´b,OH=6.4,J5´b,4´=4.1,H−5´b);3.66(ddd,1H,Jgem=12.1,J5´a,OH=5.0,J5´a,4´=3.9,H−5´a);3.90(ddd,1H,J4´,5´=4.1,3.9,J4´,3´=3.2,H−4´);4.11(ddd,1H,J3´,2´=5.2,J3´,2´=4.8,J3´,4´=3.2,H−3´);4.44(ddd,1H,J2´,OH=6.4,J2´,1´=6.3,J2´,3´=5.2,H−2´);6.04(d,1H,J1´,2´=6.1,H−1´);6.66(dd,1H,J4,5=2.4,J4,NH=1.9,H−4−ピラゾール);7.25(bs,1H,NH);7.81(dd,1H,J5,4=2.4,J5,NH=1.5,H−5−ピラゾール);7.86(s,1H,H−6);8.04(s,1H,H−2);9.24(bs,1H,NH);12.88(bs,1H,NH). 13C NMR(125.7MHz,DMSO−d):61.98(CH−5´);70.76(CH−3´);73.75(CH−2´);85.27(CH−4´);87.32(CH−1´);100.36(C−4a);101.91(CH−4−ピラゾール);109.76(C−5);120.64(CH−6);130.20(CH−5−ピラゾール);146.26(C−3−ピラゾール);151.02(C−7a);152.44(CH−2);158.47(C−4). IR(KBr):3411,3290,3136,2665,1633,1597,1576,1550,1474,1301,1138,1109,1082,1050,1019,934,798,765,651.
MS(ESI):m/z 333(M+H),355(M+Na)。HRMS(ESI):C1417[M+H]:計算値:333.1306;実測値:333.1306。分析:C1416・1.85HO:計算値:C,45.99;H,5.43;N,22.98;実測値:C,46.22;H,5.44;N,22.68。
実施例15. 4−アミノ−5−エチニル−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2o)
Figure 2012524731
段階1. 4−アミノ−7−(β−D−リボフラノシル)−5−[(トリメチルシリル)エチニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(3)
Figure 2012524731
7−ヨードツベリシジン1(1010mg、2.57mmol)、PdCl(PPh(90mg、0.13mmol)、CuI(49mg、0.26mmol)、トリメチルシリルアセチレン(3.6mL、25.7mmol)およびトリエチルアミン(1mL)のアルゴンパージ混合物を、DMF(4mL)中で室温にて16時間撹拌した。揮発性物質を真空除去し、残りを、2回、EtOHと一緒に共蒸発させ、EtOHから共蒸発することによってシリカ上に載せた。シリカカラムクロマトグラフィー(CHCl中0→3%MeOH)に付して、生成物3を灰色がかった白色の結晶性固形物として得た(962mg、定量的)。生成物をCHCl/MeOHから再結晶させた。融点167−169℃。[α]−77.6(c 0.313、DMSO)。
H NMR(400.0MHz,DMSO−d):0.24(s,9H,CH−TMS);3.54(ddd,1H,Jgem=12.0,J5´b,OH=6.2,J5´b,4´=3.8,H−5´b);3.63(dd,1H,Jgem=12.0,J5´a,OH=5.0,J5´a,4´=3.8,H−5´a);3.90(td,1H,J4´,5´=3.8,J4´,3´=3.2,H−4´);4.08(ddd,1H,J3´,2´=5.0,J3´,OH=4.8,J3´,4´=3.2,H−3´);4.36(ddd,1H,J2´,OH=6.3,J2´,1´=6.0,J2´,3´=5.0,H−2´);5.15(d,1H,JOH,3´=4.7,OH−3´);5.20(dd,1H,JOH,5´=6.2,5.0,OH−5´);5.35(d,1H,JOH,2´=6.3,OH−5´);6.02(d,1H,J1´,2´=6.0,H−1´);6.64(bs,2H,NH);7.84(s,1H,H−6);8.13(s,1H,H−2). 13C NMR(100.6MHz,DMSO−d):−0.19(CH−TMS);61.47(CH−5´);70.45(CH−3´);74.06(CH−2´);85.26(CH−4´);87.23(CH−1´);94.60(C−5);96.78(−C≡CTMS);99.14(−C≡CTMS);102.41(C−4a);127.38(CH−6);149.48(C−7a);152.82(CH−2);157.58(C−4).
MS(ESI):m/z 363(M+H),385(M+Na)。HRMS(ESI):C1623Si[M+H]:計算値:363.1483;実測値:363.1484。分析:C1622Si:計算値:C,53.02;H,6.12;N,15.46;実測値:C,52.91;H,6.11;N,15.30。
段階2. 4−アミノ−5−エチニル−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2o)
Figure 2012524731
MeOH(15mL)中の、段階1からの化合物3(686mg、1.89mmol)およびKCO(130mg、0.94mmol)の混合物を、室温で1時間撹拌し、次に、シリカと一緒に共蒸発させた。シリカカラムクロマトグラフィー(CHCl中5%MeOH)に付して、標記化合物2oを白色結晶性固形物として得た(528mg、96%)。化合物をMeOH/水から再結晶させて、長い黄土色針状晶を得た。融点215−217℃。[α]−88.3(c 0.524、DMSO)。
H NMR(500.0MHz,DMSO−d):3.53(ddd,1H,Jgem=12.0,J5´b,OH=6.2,J5´b,4´=3.8,H−5´b);3.63(dd,1H,Jgem=12.0,J5´a,OH=5.0,J5´a,4´=3.8,H−5´a);3.89(td,1H,J4´,5´=3.8,J4´,3´=3.2,H−4´);4.07(ddd,1H,J3´,2´=5.0,J3´,OH=4.8,J3´,4´=3.2,H−3´);4.29(s,1H,HC≡C−);4.37(ddd,1H,J2´,OH=6.3,J2´,1´=6.1,J2´,3´=5.0,H−2´);5.16(d,1H,JOH,3´=4.8,OH−3´);5.23(dd,1H,JOH,5´=6.2,5.0,OH−5´);5.38(d,1H,JOH,2´=6.3,OH−5´);6.01(d,1H,J1´,2´=6.1,H−1´);6.70(bs,2H,NH);7.83(s,1H,H−6);8.12(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DMSO−d):61.73(CH−5´);70.74(CH−3´);74.21(CH−2´);77.52(−C≡CH);83.37(−C≡CH);85.51(CH−4´);87.42(CH−1´);94.17(C−5);102.65(C−4a);127.74(CH−6);149.73(C−7a);153.04(CH−2);157.78(C−4).
MS(ESI):m/z 291(M+H),313(M+Na)。HRMS(ESI):C1315[M+H]:計算値:291.1088;実測値:291.1088。分析:C1314:計算値:C,53.79;H,4.86;N,18.91;実測値:C,53.34;H,4.95;N,18.97。
実施例16. 4−アミノ−7−(β−D−リボフラノシル)−5−(1H−1,2,3−トリアゾール−4−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2p)
Figure 2012524731
MeOH(0.2mL)/DMF(1.8mL)中の、7−エチニルツベリシジン2o{実施例15からの化合物}(200mg、0.69mmol)、CuI(6.5mg、0.03mmol)およびTMSN(150μL、1.15mmol)のアルゴンパージ混合物を、100℃で24時間撹拌した。揮発性物質を減圧蒸発させ、残渣を、2回、MeOHと一緒に共蒸発させ、残りをMeOHに懸濁し、セライトで濾過した。濾液をシリカと一緒に共蒸発させ、シリカカラムクロマトグラフィーに付して、標記化合物2pを黄色がかった固形物として得た(55mg、24%)。化合物を水から再結晶させた。融点286−288℃。[α]−70(c 0.217、DMSO)。
H NMR(499.8MHz,DMSO−d,t=60 °C):3.58(dd,1H,Jgem=11.9,J5´b,4´=4.2,H−5´b);3.68(dd,1H,Jgem=11.9,J5´a,4´=3.9,H−5´a);3.93(ddd,1H,J4´,5´=4.2,3.9,J4´,3´=3.6,H−4´);4.15(dd,1H,J3´,2´=5.3,J3´,4´=3.6,H−3´);4.45(dd,1H,J2´,1´=6.0,J2´,3´=5.3,H−2´);4.93,5.04および5.17(3 × bs,3 × 1H,OH−2´,3´,5´);6.08(d,1H,J1´,2´=6.0,H−1´);7.85(bs,2H,NH);7.91(s,1H,H−6);8.09(s,1H,H−2);8.23(s,1H,H−5−トリアゾール). 13C NMR(125,7MHz,DMSO−d,t=60 °C):61.83(CH−5´);70.54(CH−3´);73.72(CH−2´);85.15(CH−4´);87.41(CH−1´);100.16(C−4a);105.83(C−5);120.80(CH−6);126.16(CH−5−トリアゾール);141.51(C−4−トリアゾール);151.04(C−7a);152.35(CH−2);158.04(C−4).
MS(ESI):m/z 334(M+H),356(M+Na)。HRMS(ESI):C1316[M+H]:計算値:334.1258;実測値:334.1258。分析:C1315:計算値:C,46.85;H,4.54;N,29.42;実測値:C,47.12;H,4.82;N,27.96。
実施例17. 4−アミノ−7−(β−D−リボフラノシル)−5−(チアゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2q)
Figure 2012524731
段階1. 4−アミノ−5−ヨード−7−[2,3,5−トリス−O−(tert−ブチルジメチルシリル)−β−D−リボフラノシル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(4)
Figure 2012524731
tert−ブチルジメチルシリルクロリド(6.78g、45mmol)を、DMF(20mL)中の7−ヨードツベリシジン1(3.92g、10mmol)およびイミダゾール(6.12g、90mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で一晩撹拌した。混合物をヘキサン(100mL)で希釈し、NaCl水溶液(5%、100mL)で洗浄した。水性層をヘキサン(2×25mL)で再抽出した。有機相をNaCl水溶液(5%w/w、4×50mL)で洗浄した。集めた有機抽出物をMgSOで乾燥し、蒸発させ、シリカ上でクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt、50:1→5:1)に付して、無色泡状物としての標記化合物4(3.05g、41%)、および6−アミノ基N−シリル化から生じた、より速く移動する副生成物を得た。この過シリル化副生成物を、そのメタノール溶液を室温で数日間静置することによって、標記化合物4に変換した(2.96g、40%)。標記化合物4の合計収率は81%である。
H NMR(500.0MHz,CDCl):−0.28,−0.08,0.096,0.098,0.17および0.18(6 × s,6 × 3H,CHSi);0.77,0.93および0.99(3 × s,3 × 9H,(CH)C);3.77(dd,1H,Jgem=11.4,J5´b,4´=2.3,H−5´b);3.95(dd,1H,Jgem=11.4,J5´a,4´=3.0,H−5´a);4.08(td,1H,J4´,5´=3.0,2.3,J4´,3´=3.0,H−4´);4.22(dd,1H,J3´,2´=4.5,J3´,4´=3.0,H−3´);4.39(dd,1H,J2´,1´=5.6,J2´,3´=4.5,H−2´);5.70(bs,2H,NH);6.26(d,1H,J1´,2´=5.6,H−1´);7.52(s,1H,H−6);8.26(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,CDCl):−5.33,−5.31,−5.26,−4.76,−4.75および−4.41(CHSi);17.84,18.10および18.60(C(CH);25.65,25.84および26.17((CHC);50.20(C−5);62.94(CH−5´);72.43(CH−3´);76.78(CH−2´);85.46(CH−4´);87.48(CH−1´);104.26(C−4a);126.62(CH−6);150.66(C−7a);152.19(CH−2);156.74(C−4).
MS(ESI):m/z 735(M+H),757(M+Na)。
段階2. 4−アミノ−5−(チアゾール−2−イル)−7−[2,3,5−トリス−O−(tert−ブチルジメチルシリル)−β−D−リボフラノシル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(5)
Figure 2012524731
DMF(3mL)中の、段階1からの化合物4(544mg、0.74mmol)、2−(トリブチルスタニル)チアゾール(554mg、1.48mmol)およびPdCl(PPh(22mg、0.03mmol)の、アルゴンパージ混合物を、100℃で48時間撹拌した。揮発性物質を減圧蒸発させ、残渣を水(3×)、MeOH(2回)、ヘキサン(2回)と一緒に共蒸発させ、次に、ヘキサンからシリカと一緒に共蒸発させた。シリカカラムクロマトグラフィー(ヘキサン、次に、ヘキサン/AcOEt、10:1→6:1)に付して、標記化合物5を泡状物として得た(454mg、89%)。
H NMR(500.0MHz,CDCl):−0.36,−0.10,0.11,0.13,0.17および0.18(6 × s,6 × 3H,CHSi);0.74,0.95および0.99(3 × s,3 × 9H,(CH)C);3.79(dd,1H,Jgem=11.4,J5´b,4´=2.7,H−5´b);3.96(dd,1H,Jgem=11.4,J5´a,4´=3.2,H−5´a);4.11(ddd,1H,J4´,5´=3.9,2.7,J4´,3´=1.8,H−4´);4.23(dd,1H,J3´,2´=4.7,J3´,4´=1.8,H−3´);4.55(dd,1H,J2´,1´=6.9,J2´,3´=4.7,H−2´);5.96(bs,1H,NH);6.31(d,1H,J1´,2´=6.9,H−1´);7.21(d,1H,J5,4=3.4,H−5−チアゾリル);7.72(d,1H,J4,5=3.4,H−4−チアゾリル);7.74(s,1H,H−6);8.26(s,1H,H−2);9.79(bs,1H,NH). 13C NMR(125.7MHz,CDCl):−5.35,−5.33,−5.19,−4.65,−4.61および−4.47(CHSi);17.82,18.13および18.57(C(CH);25.61,25.86および26.15((CHC);63.37(CH−5´);73.03(CH−3´);76.26(CH−2´);86.28(CH−4´);87.01(CH−1´);100.52(C−4a);112.19(C−5);116.76(CH−5−チアゾリル);122.24(CH−6);141.71(CH−4−チアゾリル);151.57(C−7a);151.94(CH−2);157.52(C−4);163.53(C−2−チアゾリル).
MS(ESI):m/z 692(M+H),714(M+Na)。HRMS(ESI):C3258SSi[M+H]:計算値:692.3512;実測値:692.3512。
段階3. 4−アミノ−7−(β−D−リボフラノシル)−5−(チアゾール−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2q)
Figure 2012524731
段階2からの化合物5(448mg、0.65mmol)を、MeOH(1mL)中で、HCl水溶液(1M、1mL)で室温にて2時間処理した。揮発性物質を真空除去し、固体残渣を水(6×)と一緒に共蒸発させた。粗生成物をMeOH/水から再結晶させて、標記化合物2qを白色の長い針状晶として得た(132mg、58%)。母液を、シリカカラムクロマトグラフィー(CHCl中8%MeOH)によって精製して、追加の生成物を得た(61mg、27%)。全収率85%。融点226−228℃。[α]−81.5(c 0.257、DMSO)。
H NMR(600.1MHz,DMSO−d):3.61(dd,1H,Jgem=12.0,J5´b,4´=3.6,H−5´b);3.72(dd,1H,Jgem=12.0,J5´a,4´=3.9,H−5´a);3.97(td,1H,J4´,5´=3.9,3.6,J4´,3´=3.9,H−4´);4.16(dd,1H,J3´,2´=4.9,J3´,4´=3.9,H−3´);4.41(dd,1H,J2´,1´=5.6,J2´,3´=4.9,H−2´);6.14(d,1H,J1´,2´=5.6,H−1´);7.80(d,1H,J5,4=3.3,H−5−チアゾリル);7.91(d,1H,J4,5=3.3,H−4−チアゾリル);8.48(s,1H,H−2);8.62(s,1H,H−6);8.99および10.88(2 × bs,2H,NH). 13C NMR(150.9MHz,DMSO−d):61.12(CH−5´);70.19(CH−3´);74.78(CH−2´);85.80(CH−4´);87.63(CH−1´);99.39(C−4a);113.09(C−5);120.13(CH−5−チアゾリル);125.34(CH−6);142.09(CH−4−チアゾリル);145.00(CH−2);148.55(C−7a);152.47(C−4);162.07(C−2−チアゾリル).
MS(ESI):m/z 350(M+H),372(M+Na)。HRMS(ESI):C1416S[M+H]:計算値:350.0918;実測値:350.0918。分析:C1415S・1/2HO・CHOH:計算値:C,46.15;H,5.16;N,17.94;実測値:C,46.41;H,4.96;N,17.67。
実施例18. 4−アミノ−5−(1H−イミダゾール−4−イル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2r)
Figure 2012524731
無水THF(6mL)中の4−ヨード−1−トリチル−1H−イミダゾール(609mg、1.4mmol)の溶液に、EtMgBr(THF中1M、1.5mL、1.5mmol)を添加し、混合物を室温で10分間撹拌した。次に、ZnClの溶液(THF中1M、2.8mL、2.8mmol)を滴下して加え、混合物を2時間撹拌した。得られた濃厚スラリーを、2’,3’,5’−トリ−O−TBS−7−ヨードツベリシジン{実施例17、段階1からの化合物4}(515mg、0.7mmol)およびPd(PPh(40mg、0.035mmol)のアルゴンパージ混合物に移し、混合物を90℃で16時間撹拌した。混合物をCHCl(20mL)で希釈し、EDTA水溶液(飽和、20mL)で洗浄した。水性層をCHCl(2×5mL)で再抽出した。集めた有機抽出物をMgSOで乾燥し、蒸発させ、シリカ上でクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt、4:1→3:1)に付して、N−トリチルイミダゾールが混じった粗TBS、Tr保護生成物を得た。粗生成物を、TFA水溶液(90%v/v、2mL)中で室温にて18時間撹拌することによって、脱保護した。揮発性物質を真空除去し、残渣を、数回、MeOHと一緒に共蒸発させ、最後に、MeOHから共蒸発させることによってシリカ上に載せた。シリカカラムクロマトグラフィー(CHCl中0→10%MeOH)に付して、標記化合物2rを白色粉末(179mg、77%)として得た。化合物をMeOH/水から再結晶させた。融点276−278℃。[α]−61.4(c 0.249、DMSO)。
H NMR(500.0MHz,DMSO−d):3.53(ddd,1H,Jgem=12.0,J5´b,OH=6.5,J5´b,4´=4.2,H−5´b);3.64(dd,1H,Jgem=12.0,J5´a,OH=4.8,J5´a,4´=4.2,H−5´a);3.89(td,1H,J4´,5´=4.2,J4´,3´=3.4,H−4´);4.09(ddd,1H,J3´,2´=5.0,J3´,OH=4.8,J3´,4´=3.4,H−3´);4.41(ddd,1H,J2´,OH=6.5,J2´,1´=6.3,J2´,3´=5.0,H−2´);5.14(d,1H,JOH,3´=4.8,OH−3´);5.30(dd,1H,JOH,5´=6.5,4.8,OH−5´);5.34(d,1H,JOH,2´=6.5,OH−5´);6.03(d,1H,J1´,2´=6.3,H−1´);7.14(bs,1H,NH);7.50(d,1H,J5,NH=2.0,J5,2=0.8,H−5−イミダゾール);7.68(s,1H,H−6);7.81(d,1H,J2,5=0.8,H−2−イミダゾール);8.01(s,1H,H−2);9.99(bs,1H,NH);12.31(bs,1H,NH−イミダゾール). 13C NMR(125.7MHz,DMSO−d):62.11(CH−5´);70.87(CH−3´);73.76(CH−2´);85.23(CH−4´);87.30(CH−1´);100.77(C−4a);110.84(C−5);111.81(CH−5−イミダゾール);117.90(CH−6);134.95(CH−2−イミダゾール);135.10(C−4−イミダゾール);150.56(C−7a);152.08(CH−2);158.59(C−4).
MS(ESI):m/z 333(M+H),355(M+Na)。HRMS(ESI):C1417[M+H]:計算値:333.1306;実測値:333.1306。分析:C1416:計算値:C,50.60;H,4.85;N,25.29;実測値:C,50.55;H,5.01;N,24.28。
実施例19. 4−アミノ−5−(1H−イミダゾール−2−イル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(2s)
Figure 2012524731
THF(15mL)中の1−(N,N−ジメチルスルファモイル)−1H−イミダゾール(875mg、5mmol)の撹拌溶液に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.6M、3.1mL、5mmol)を、−78℃で30分間にわたって滴下して加えた。次に、ZnClの溶液(THF中1M、10mL、10mmol)を−78℃で滴下して加え、混合物を室温に45分間温めた。得られたオレンジ色溶液を、2’,3’,5’−トリ−O−TBS−7−ヨードツベリシジン{実施例17、段階1からの化合物4}(735mg、1mmol)およびPd(PPh(116mg、0.1mmol)のアルゴンパージ混合物に移し、混合物を90℃で24時間撹拌した。混合物をAcOEt(50mL)で希釈し、EDTA水溶液(飽和、25mL)で洗浄した。水性層をAcOEt(10mL)で再抽出した。集めた有機抽出物をMgSOで乾燥し、蒸発させ、残渣をシリカ上でクロマトグラフィー(ヘキサン/AcOEt、5:1→1:1、次にAcOEt)に付して、分離できない出発物質である保護イミダゾールとの混合物中の生成物を得た。この混合物を、直接的に、HCl水溶液(1M、2mL)およびMeOH(2mL)中で100℃にて24時間撹拌することによって脱保護した。揮発性物質を真空除去し、残りを水(5×)と一緒に共蒸発させた。残渣をMeOHで処理し、非溶解固形物(イミダゾール)を濾過によって取り除き、MeOHで洗浄した。濾液を蒸発させ、逆相クロマトグラフィー(水中0→100%MeOH)に付して粗生成物を得、これをさらにシリカカラムクロマトグラフィー(CHCl中8%MeOH)によって再精製して、標記化合物2sを黄色がかった泡状物として得た(42mg、13%)。化合物をMeOH/水から再結晶させた。融点153−156℃。[α]−72.1(c 0.19、DMSO)。
H NMR(499.8MHz,DMSO−d):3.56(ddd,1H,Jgem=11.9,J5´b,OH=6.5,J5´b,4´=4.6,H−5´b);3.64(dd,1H,Jgem=11.9,J5´a,OH=5.0,J5´a,4´=4.1,H−5´a);3.92(ddd,1H,J4´,5´=4.6,4.1,J4´,3´=3.4,H−4´);4.10(ddd,1H, J3´,OH=5.2,J3´,2´=5.0,J3´,4´=3.4,H−3´);4.36(ddd,1H,J2´,OH=6.3,J2´,1´=6.0,J2´,3´=5.0,H−2´);5.16(dd,1H,JOH,5´=6.5,5.0,OH−5´);5.17(d,1H,JOH,3´=5.2,OH−3´);5.39(d,1H,JOH,2´=6.3,OH−5´);6.05(d,1H,J1´,2´=6.0,H−1´);7.00(t,1H,J4,5=J4,NH=1.4,H−4−イミダゾール);7.22(dd,1H,J5,NH=2.0,J5,4=1.4,H−5−イミダゾール);7.24(bs,1H,NH);7.86(s,1H,H−6);8.06(s,1H,H−2);10.23(bs,1H,NH);12.42(bs,1H,NH−イミダゾール). 13C NMR(125.7MHz,DMSO−d):62.25(CH−5´);70.90(CH−3´);73.99(CH−2´);85.27(CH−4´);87.33(CH−1´);100.12(C−4a);107.87(C−5);116.81(CH−5−イミダゾール);119.44(CH−6);127.22(CH−4−イミダゾール);142.49(C−2−イミダゾール);150.82(C−7a);152.91(CH−2);158.58(C−4).
MS(ESI):m/z 333(M+H),355(M+Na)。HRMS(ESI):C1417[M+H]:計算値:333.1306;実測値:333.1306。分析:C1416・1.85HO・0.55CHOH:計算値:C,45.60;H,5.76;N,21.93;実測値:C,45.67;H,5.66;N,21.86。
実施例20. 4−アミノ−7−(2−C−メチル−β−D−リボフラノシル)−5−フェニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(7a)
Figure 2012524731
段階1. 4−クロロ−5−ヨード−7−(2−C−メチル−2,3,5−トリ−O−ベンゾイル−β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(10)
Figure 2012524731
MeCN(20mL)中の、4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン8(903mg、3.23mmol)、2−C−メチル−1,2,3,5−テトラ−O−ベンゾイル−β−D−リボフラノース9(1.7g、2.93mmol)およびDBU(1.3mL、8.69mmol)の混合物に、TMSOTf(2.1mL、11.62mmol)を0℃で滴下して加え、次に、混合物を70℃で22.5時間撹拌した。冷却後、混合物をAcOEt(100mL)で希釈し、NaHCO水溶液(飽和、25mL)、水(25mL)およびブライン(25mL)で洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、蒸発させた。残渣をシリカ上でクロマトグラフィー(ヘキサン/トルエン、1:1、次に、ヘキサン/トルエン/MeCN、49:49:2→3:3:4)に付して、標記化合物10を白色泡状物として得た(1.04g、48%)。化合物をEtOHから再結晶させた。融点95℃。[α]20 −69.3(c 0.280、CHCl)。
H NMR(500MHz,CDCl):1.59(s,3H,CH);4.72(td,1H,J4´,3´=J4´,5´b=5.8,J4´,5´a=3.4,H−4´);4.85(dd,1H,Jgem=12.2,J5´b,4´=5.8,H−5´b);4.95(dd,1H,Jgem=12.2,J5´a,4´=3.4,H−5´a);6.03(d,1H,J3´,4´=5.8,H−3´);6.95(s,1H,H−1´);7.34,7.46および7.47(3 × m,3 × 2H,H−m−Bz);7.54,7.59および7.61(3 × m,3 × 1H,H−p−Bz);7.69(s,1H,H−6);7.96,8.10および8.11(3 × m,3 × 2H,H−o−Bz);8.75(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,CDCl):17.92(CH);52.68(C−5);63.33(CH−5´);75.55(CH−3´);80.04(CH−4´);84.93(C−2´);88.95(CH−1´);117.71(C−4a);128.49,128.54および128.63(CH−m−Bz);128.65,129.50および129.61(C−i−Bz);129.78,129.83および129.92(CH−o−Bz);132.66(CH−6);133.38,133.66,133.72(CH−p−Bz);150.68(C−7a);151.17(CH−2);153.15(C−4);165.09,165.33および166.32(CO). IR(CHCl):3092,3066,3034,1727,1602,1587,1577,1538,1504,1493,1451,1444,1339,1316,1269,1248,1178,1162,1141,1116,1070,1027,1002,952,943,843,822,725,712,686,617,600.
MS(FAB):m/z 738(M+H)。HRMS(FAB):C3326ClIN[M+H]:計算値:738.0504;実測値:738.0491。分析:C3325ClIN:計算値:C,53.71;H,3.41;N,5.69;実測値:C,53.91;H,3.29;N,5.38。
段階2. 4−アミノ−5−ヨード−7−(2−C−メチル−β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(6)
Figure 2012524731
ジオキサン(3mL)中の、段階1からの化合物10(200mg、0.27mmol)およびアンモニア水(25%w/w、3mL)の混合物を、密閉試験管中で120℃にて10時間撹拌した。冷却後、揮発性物質を蒸発させ、粗生成物をシリカクロマトグラフィー(CHCl→CHCl/MeOH、8:2)によって精製し、次に、逆相クロマトグラフィー(水中0→100%MeOH)によって再精製して、標記化合物6を白色固形物として得た(76mg、69%)。化合物をMeOH/MeCNから再結晶させた。融点207℃。[α]20 −39.0(c 0.274、MeOH)。
H NMR(600MHz,DMSO−d):0.67(s,3H,CH);3.65(ddd,1H,Jgem=12.1,J5´b,OH=4.8,J5´b,4´=2.7,H−5´b);3.81(ddd,1H,Jgem=12.1,J5´a,OH=4.8,J5´a,4´=2.0,H−5´a);3.79(ddd,1H,J4´,3´=9.1,J4´,5´=2.7,2.0,H−4´);3.93(bd,1H,J3´,4´=9.1,H−3´);5.14(s,1H,OH−2´);5.16(bs,1H,OH−3´);5.22(t,1H,JOH,5´=4.8,OH−5´);6.10(s,1H,H−1´);6.67(bs,2H,NH);7.82(s,1H,H−6);8.10(s,1H,H−2). 13C NMR(151MHz,DMSO−d):19.89(CH);51.68(C−5);59.46(CH−5´);71.76(CH−3´);78.87(C−2´);82.39(CH−4´);90.71(CH−1´);103.11(C−4a);126.81(CH−6);149.88(C−7a);152.23(CH−2);157.43(C−4). IR(KBr):3474,3429,3392,3366,1631,1582,1553,1504,1440,1343,1295,1147,1128,1070,1045,789.
MS(FAB):m/z 407(M+H)。HRMS(FAB):C1216IN[M+H]:計算値:407.0216;実測値:407.0225。分析:C1215IN:計算値:C,35.48;H,3.72;N,13.79;実測値:C,35.37;H,3.72;N,13.39。
段階3. 4−アミノ−7−(2−C−メチル−β−D−リボフラノシル)−5−フェニル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(7a)
Figure 2012524731
水/MeCN(2:1、1.8mL)中の、段階2からの化合物6(49mg、0.12mmol)、フェニルボロン酸(25mg、0.20mmol)、NaCO(144mg、1.36mmol)、TPPTS(15.5mg、0.027mmol)およびPd(OAc)(1.4mg、6.2μmol)の、アルゴンパージ混合物を、80℃で1時間撹拌した。冷却後、揮発性物質を蒸発によって除去し、残渣を逆相クロマトグラフィー(水中0→100%MeOH)によって精製して、標記化合物7aを白色固形物として得た(30mg、70%)。融点129℃。[α]20 −55.7(c 0.226、MeOH)。
H NMR(600MHz,DMSO−d):0.75(s,3H,CH);3.65(bdd,1H,Jgem=12.2,J5´b,4´=2.9,H−5´b);3.82(bdd,1H,Jgem=12.2,J5´a,4´=2.1,H−5´a);3.86(ddd,1H,J4´,3´=9.1,J4´,5´=2.9,2.1,H−4´);4.02(d,1H,J3´,4´=9.1,H−3´);5.15(bs,3H,OH−2´,3´,5´);6.10(bs,2H,NH);6.23(s,1H,H−1´);7.36(m,1H,H−p−Ph);7.44−7.50(m,4H,H−o,m−Ph);7.70(s,1H,H−6);8.16(s,1H,H−2). 13C NMR(151MHz,DMSO−d):20.00(CH);59.60(CH−5´);72.01(CH−3´);78.88(C−2´);82.39(CH−4´);90.51(CH−1´);100.09(C−4a);116.41(C−5);120.75(CH−6);127.05(CH−p−Ph);128.64(CH−o−Ph);129.23(CH−m−Ph);134.89(C−i−Ph);150.67(C−7a);151.94(CH−2);157.49(C−4). IR(KBr):3480,3431,3400,1631,1622,1585,1566,1537,1489,1464,1445,1299,1178,1123,1073,1058,1029,799,763,705,550.
MS(FAB):m/z 357(M+H)。HRMS(FAB):C1821[M+H]:計算値:357.1563;実測値:357.1557。分析:C1820・1.6HO:計算値:C,56.13;H,6.07;N,14.54;実測値:C,56.52;H,5.74;N,14.14。
実施例21. 4−アミノ−5−(4−メトキシフェニル)−7−(2−C−メチル−β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(7b)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例20、段階3の手順に従って調製した。白色固形物。収率67%。融点127℃。[α]20 −48.4(c 0.225、MeOH)。
H NMR(600MHz,DMSO−d):0.74(s,3H,CH);3.64(bdd,1H,Jgem=12.21,J5´b,4´=2.9,H−5´b);3.80(s,3H,CHO);3.81(bdd,1H,Jgem=12.1,J5´a,4´=2.1,H−5´a);3.85(ddd,1H,J4´,3´=9.1,J4´,5´=2.9,2.1,H−4´);4.01(d,1H,J3´,4´=9.1,H−3´);5.13(bs,3H,OH−2´,3´,5´);6.08(bs,2H,NH);6.22(s,1H,H−1´);7.04(m,2H,H−m−COMe);7.36(m,2H,H−o−COMe);7.60(s,1H,H−6);8.14(s,1H,H−2). 13C NMR(151MHz,DMSO−d):19.99(CH);55.39(CHO);59.61(CH−5´);72.03(CH−3´);78.87(C−2´);82.34(CH−4´);90.47(CH−1´);100.31(C−4a);114.65(CH−m−COMe);116.06(C−5);120.14(CH−6);127.04(C−i−COMe);129.91(CH−o−COMe);150.45(C−7a);151.85(CH−2);157.51(C−4);158.58(C−p−COMe). IR(KBr):3435,2836,1631,1622,1586,1565,1539,1506,1464,1419,1293,1247,1174,1110,1072,1033,839,798,791,712,550.
MS(FAB):m/z 387(M+H)。HRMS(FAB):C1923[M+H]:計算値:387.1668;実測値:387.1665。分析:C1922・1.6HO:計算値:C,54.96;H,6.12;N,13.49;実測値:C,55.30;H,5.91;N,13.18。
実施例22. 4−アミノ−7−(2−C−メチル−β−D−リボフラノシル)−5−(ナフタレン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(7c)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例20、段階3の手順に従って調製した。粗生成物を、シリカクロマトグラフィー(CHCl中0→20%MeOH)により予め精製し、次に最終逆相クロマトグラフィーに付した。黄褐色固形物。収率41%。融点142℃。[α]20 −58.6(c 0.239、MeOH)。
H NMR(500MHz,DMSO−d,T=353 K):0.90(s,3H,CH);3.67(dd,1H,Jgem=12.2,J5´b,4´=3.5,H−5´b);3.83(dd,1H,Jgem=12.2,J5´a,4´=2.3,H−5´a);3.91(ddd,1H,J4´,3´=8.9,J4´,5´=3.5,2.3,H−4´);4.04(d,1H,J3´,4´=8.9,H−3´);4.89(bs,3H,OH−2´,3´,5´);5.39(bs,2H,NH);6.34(s,1H,H−1´);7.500(ddd,1H,J7,8=8.3,J7,6=6.9,J7,5=1.3,H−7−naphth);7.502(dd,1H,J2,3=6.9,J2,4=1.3,H−2−naphth);7.56(ddd,1H,J6,5=8.1,J6,7=6.9,J6,8=1.3,H−6−naphth);7.60(dd,1H,J3,4=8.3,J3,2=6.9,H−3−naphth);7.63(s,1H,H−6);7.75(dddd,1H,J8,7=8.3,J8,6=1.3,J8,4=1.0,J8,5=0.8,H−8−naphth);7.98(ddd,1H,J4,3=8.3,J4,2=1.3,J4,8=1.0,H−4−naphth);8.01(ddd,1H,J5,6=8.1,J5,7=1.3,J5,8=0.8,H−5−naphth);8.19(s,1H,H−2). 13C NMR(151MHz,DMSO−d,T=353 K):19.73(CH);59.70(CH−5´);72.30(CH−3´);78.69(C−2´);82.28(CH−4´);90.64(CH−1´);102.10(C−4a);113.02(C−5);121.50(CH−6);125.27(CH−8−naphth);125.38(CH−3−naphth);125.98(CH−6−naphth);126.42(CH−7−naphth);127.82(CH−4−naphth);128.12(CH−2,5−naphth);131.63(C−1−naphth);132.13(C−8a−naphth);133.39(C−4a−naphth);150.05(C−7a);151.61(CH−2);156.96(C−4). IR(KBr):3478,3438,3395,3058,2973,1620,1583,1578,1568,1533,1507,1468,1398,1377,1298,1256,1178,1143,1117,1071,1050,1035,1018,852,799,786,780,740.
MS(ESI):m/z 407(M+H),429(M+Na)。HRMS(ESI):C2223[M+H]:計算値:407.1714;実測値:407.1704。分析:C2222・1.5HO:計算値:C,60.96;H,5.81;N,12.93;実測値:C,61.30;H,5.72;N,13.28。
実施例23. 4−アミノ−7−(2−C−メチル−β−D−リボフラノシル)−5−(ナフタレン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(7d)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例20、段階3の手順に従って調製した。粗生成物を、シリカクロマトグラフィー(CHCl中0→20%MeOH)により予め精製し、次に最終逆相クロマトグラフィーに付した。クリーム色固形物。収率65%。融点143℃。[α]20 −64.3(c 0.253、MeOH)。
H NMR(500MHz,DMSO−d):0.79(s,3H,CH);3.66(ddd,1H,Jgem=12.6,J5´b,OH=5.0,J5´b,4´=2.9,H−5´b);3.84(ddd,1H,Jgem=12.6,J5´a,OH=5.0,J5´a,4´=2.1,H−5´a);3.88(ddd,1H,J4´,3´=9.1,J4´,5´=2.9,2.1,H−4´);4.06(bdd,1H,J3´,4´=9.1,J3´,OH=4.6,H−3´);5.11−5.17(bm,3H,OH−2´,3´,5´);6.19(bs,2H,NH);6.27(s,1H,H−1´); 7.52(m,1H,H−6−naphth);7.55(m,1H,H−7−naphth);7.62(dd,1H,J3,4=8.5,J3,1=1.8,H−3−naphth);7.81(s,1H,H−6);7.94−7.97(m,3H,H−1,5,8−naphth);8.01(d,1H,J4,3=8.5,H−4−naphth);8.18(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DMSO−d):20.03(CH);59.66(CH−5´);72.08(CH−3´);78.90(C−2´);82.41(CH−4´);90.57(CH−1´);100.24(C−4a);116.45(C−5);121.14(CH−6);126.10(CH−6−naphth);126.76(CH−7−naphth);126.82(CH−1−naphth);127.23(CH−3−naphth);127.87および128.02(CH−5,8−naphth);128.70(CH−4−naphth);132.00(C−4a−naphth);132.35(C−1−naphth);133.46(C−8a−naphth);150.82(C−7a);152.02(CH−2);157.61(C−4). IR(KBr):3506,3481,3452,3402,3325,3242,3210,3110,3052,2973,1645,1624,1605,1587,1567,1535,1503,1469,1378,1298,1274,1142,1128,1116,1075,1057,1050,1019,897,860,821,796,767,750,478.
MS(ESI):m/z 407(M+H),429(M+Na)。HRMS(ESI):C2223[M+H]:計算値:407.1714;実測値:407.1715。分析:C2222・1.3HO:実測値:C,61.47;H,5.77;N,13.03;実測値:C,61.83;H,5.51;N,12.65。
実施例24. 4−アミノ−5−(フラン−2−イル)−7−(2−C−メチル−β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(7e)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例20、段階3の手順に従って調製した。白色固形物。収率55%。融点130℃。[α]20 −53.3(c 0.250、MeOH)。
H NMR(600MHz,DMSO−d):0.72(s,3H,CH);3.68および3.85(2 × bd,2H,Jgem=12.0,H−5´);3.87(ddd,1H,J4´,3´=9.1,J4´,5´=2.9,2.0,H−4´);4.00(bd,1H,J3´,4´=9.1,H−3´);5.16(bs,2H,OH−2´,3´);5.25(bs,1H,OH−5´);6.19(s,1H,H−1´);6.58(dd,1H,J3,4=3.3,J3,5=0.8,H−3−フリル);6.60(dd,1H,J4,3=3.3,J4,5=1.9,H−4−フリル);6.90(bs,2H,NH);7.78(dd,1H,J5,4=1.9,J5,3=0.8,H−5−フリル);8.01(s,1H,H−6);8.14(s,1H,H−2). 13C NMR(151MHz,DMSO−d):19.91(CH);59.66(CH−5´);71.92(CH−3´);78.85(C−2´);82.48(CH−4´);90.60(CH−1´);99.03(C−4a);105.22(CH−3−フリル);106.10(C−5);112.13(CH−4−フリル);120.07(CH−6);142.17(CH−5−フリル);148.98(C−2−フリル);150.60(C−7a);152.35(CH−2);157.46(C−4). IR(KBr):3474,3385,3351,3245,3200,1630,1575,1560,1531,1497,1472,1455,1379,1299,1124,1072,1049,1016,893,795,594.
MS(ESI):m/z 347(M+H),369(M+Na)。HRMS(ESI):C1619[M+H]:計算値:347.1355;実測値:347.1347。分析:C1618・0.7HO:計算値:C,53.54;H,5.45;N,15.61;実測値:C,53.86;H,5.48;N,15.22。
実施例25. 4−アミノ−7−(2−C−メチル−β−D−リボフラノシル)−5−(チオフェン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(7f)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例20、段階3の手順に従って調製した。白色固形物。収率77%。融点131℃。[α]20 −51.4(c 0.255、MeOH)。
H NMR(600MHz,DMSO−d):0.73(s,3H,CH);3.65(dd,1H,Jgem=12.3,J5´b,4´=2.9,H−5´b);3.83(dd,1H,Jgem=12.3,J5´a,4´=2.1,H−5´a);3.86(ddd,1H,J4´,3´=9.1,J4´,5´=2.9,2.1,H−4´);4.00(bd,1H,J3´,4´=9.1,H−3´);5.20(bs,3H,OH−2´,3´,5´);6.19(s,1H,H−1´);6.30(bs,2H,NH);7.13(dd,1H,J3,4=3.5,J3,5=1.2,H−3−チエニル);7.16(dd,1H,J4,5=5.2,J4,3=3.5,H−4−チエニル);7.55(dd,1H,J5,4=5.2,J5,3=1.1,H−2−チエニル);7.82(s,1H,H−6);8.16(s,1H,H−2). 13C NMR(151MHz,DMSO−d):19.96(CH);59.37(CH−5´);71.76(CH−3´);78.88(C−2´);82.38(CH−4´);90.53(CH−1´);100.27(C−4a);108.51(C−5);121.64(CH−6);125.93(CH−5−チエニル);126.42(CH−3−チエニル);128.53(CH−4−チエニル);136.04(C−2−チエニル);150.40(C−7a);152.26(CH−2);157.47(C−4). IR(KBr):3471,3380,3350,3235,3195,1622,1591,1575,1549,1507,1460,1430,1372,1349,1296,1228,1122,1071,1050,850,796,707,559.
MS(ESI):m/z 363(M+H),385(M+Na)。HRMS(ESI):C1619S[M+H]:計算値:363.1127;実測値:363.1121。分析:C1618S・0.95HO:計算値:C,50.64;H,5.28;N,14.76;実測値:C,51.03;H,5.06;N,14.40。
実施例26. 4−アミノ−5−(フラン−3−イル)−7−(2−C−メチル−β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(7g)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例20、段階3の手順に従って調製した。反応時間2.5時間。白色固形物。収率59%。融点123℃。[α]20 −54.5(c 0.217、MeOH)。
H NMR(600MHz,DMSO−d):0.72(s,3H,CH);3.65(dd,1H,Jgem=12.2,J5´b,4´=3.0,H−5´b);3.82(dd,1H,Jgem=12.2,J5´a,4´=2.1,H−5´a);3.85(ddd,1H,J4´,3´=9.1,J4´,5´=3.0,2.1,H−4´);3.99(d,1H,J3´,4´=9.1,H−3´);5.16(bs,3H,OH−2´,3´,5´);6.19(s,1H,H−1´);6.25(bs,2H,NH);6.66(dd,1H,J4,5=1.7,J4,2=0.8,H−4−フリル);7.65(s,1H,H−6);7.79(t,1H,J5,2=J5,4=1.7,H−5−フリル);7.80(dd,1H,J2,5=1.7,J2,4=0.8,H−2−フリル);8.13(s,1H,H−2). 13C NMR(151MHz,DMSO−d):19.99(CH);59.74(CH−5´);72.08(CH−3´);78.87(C−2´);82.41(CH−4´);90.56(CH−1´);100.67(C−4a);106.27(C−5);111.78(CH−4−フリル);119.00(C−3−フリル);120.61(CH−6);139.79(CH−2−フリル);144.43(CH−5−フリル);150.52(C−7a);152.03(CH−2);157.68(C−4). IR(KBr):3478,3337,3243,3208,3150,1623,1583,1561,1534,1498,1455,1378,1357,1350,1300,1159,1120,1071,1056,1026,874,793,602.
MS(ESI):m/z 347(M+H)。HRMS(ESI):C1619[M+H]:計算値:347.1350;実測値:347.1349。分析:C1618・1.7HO:計算値:C,50.98;H,5.72;N,14.86;実測値:C,51.30;H,5.33;N,14.46。
実施例27. 4−アミノ−7−(2−C−メチル−β−D−リボフラノシル)−5−(チオフェン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(7h)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例20、段階3の手順に従って調製した。白色固形物。収率62%。融点128℃。[α]20 −60.3(c 0.222、MeOH)。
H NMR(600MHz,DMSO−d):0.74(s,3H,CH);3.65(ddd,1H,Jgem=12.1,J5´b,OH=4.8,J5´b,4´=2.9,H−5´b);3.82(ddd,1H,Jgem=12.1,J5´a,OH=4.8,J5´a,4´=2.1,H−5´a);3.85(ddd,1H,J4´,3´=9.0,J4´,5´=2.9,2.1,H−4´);4.00(dd,1H,J3´,4´=9.0,J3´,OH=7.1,H−3´);5.12(d,1H,JOH,3´=7.1,OH−3´);5.13(s,1H,OH−2´);5.16(t,1H,JOH,5´=4.8,OH−5´);6.20(s,1H,H−1´);6.20(bs,2H,NH);7.24(dd,1H,J4,5=4.9,J4,2=1.4,H−4−チエニル);7.49(dd,1H,J2,5=2.9,J2,4=1.4,H−2−チエニル);7.698(dd,1H,J5,4=4.9,J5,2=2.9,H−5−チエニル);7.70(s,1H,H−6);8.14(s,1H,H−2). 13C NMR(151MHz,DMSO−d):20.01(CH);59.67(CH−5´);72.04(CH−3´);78.89(C−2´);82.41(CH−4´);90.55(CH−1´);100.44(C−4a);111.08(C−5);120.73(CH−6);122.11(CH−2−チエニル);127.66(CH−5−チエニル);128.72(CH−4−チエニル);135.16(C−3−チエニル);150.38(C−7a);151.96(CH−2);157.57(C−4). IR(KBr):3475,3351,3240,3200,3120,3107,1621,1594,1575,1549,1510,1465,1409,1378,1346,1297,1139,1123,1072,1045,861,788.
MS(ESI):m/z 363(M+H),385(M+Na)。HRMS(ESI):C1619S[M+H]:計算値:363.1122;実測値:363.1122。分析:C1618 ・1.1HO:計算値:C,50.28;H,5.33;N,14.66;実測値:C,50.42;H,5.20;N,14.45。
実施例28. 4−アミノ−5−(ベンゾフラン−2−イル)−7−(2−C−メチル−β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(7i)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例20、段階3の手順に従って調製した。白色固形物。収率66%。融点248℃(分解)。[α]20 −55.0(c 0.220、MeOH)。
H NMR(500MHz,DMSO−d):0.76(s,3H,CH);3.72(ddd,1H,Jgem=12.5,J5´b,OH=5.0,J5´b,4´=2.9,H−5´b);3.88(ddd,1H,Jgem=12.5,J5´a,OH=5.0,J5´a,4´=2.0,H−5´a);3.90(ddd,1H,J4´,3´=9.2,J4´,5´=2.9,2.0,H−4´);4.04(dd,1H,J3´,4´=9.2,J3´,OH=7.0,H−3´);5.17(d,1H,JOH,3´=7.0,OH−3´);5.19(s,1H,OH−2´);5.28(t,1H,JOH,5´=5.0,OH−5´);6.23(s,1H,H−1´);6.98(bs,2H,NH);7.04(d,1H,J3,7=1.0,H−3−ベンゾフリル);7.27(td,1H,J5,4=J5,6=7.3,J5,7=1.4,H−5−ベンゾフリル);7.29(td,1H,J6,5=J6,7=7.3,J6,4=1.7,H−6−ベンゾフリル);7.61−7.67(m,2H,H−4,7−ベンゾフリル);8.19(s,1H,H−2);8.26(s,1H,H−6). 13C NMR(125.7MHz,DMSO−d):19.96(CH);59.72(CH−5´);71.97(CH−3´);78.91(C−2´);82.59(CH−4´);90.74(CH−1´);99.19(C−4a);101.58(CH−3−ベンゾフリル);105.47(C−5);111.30(CH−7−ベンゾフリル);120.81(CH−4−ベンゾフリル);122.32(CH−6);123.73(CH−5−ベンゾフリル);124.08(CH−6−ベンゾフリル);129.01(C−3a−ベンゾフリル);150.94(C−7a);151.45(C−2−ベンゾフリル);152.58(CH−2);154.00(C−7a−ベンゾフリル);157.50(C−4).
MS(ESI、ネガティブモード):m/z 395(M−H)。HRMS(ESI、ネガティブモード):C2019:[M−H]:計算値:395.1350;実測値:395.1358。分析:C2020・1/3HO:計算値:C,59.70;H,5.18;N,13.92;実測値:C,59.98;H,5.13;N,13.46。
実施例29. 4−アミノ−5−フェニル−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5’−O−トリホスフェートナトリウム塩(13a)
Figure 2012524731
段階1. 4−アミノ−5−ヨード−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5’−O−トリホスフェートナトリウム塩(11)
Figure 2012524731
オキシ塩化燐(45μL、0.49mmol)を、トリメチルホスフェート(1mL)中の7−ヨードツベリシジン1(150mg、0.38mmol)の撹拌混合物に0℃で滴下して加え、その溶液を0℃で1.25時間撹拌した。無水DMF(4mL)中のビス(トリ−n−ブチルアンモニウム)ピロホスフェート(1.05g、1.91mmol)およびトリ−n−ブチルアミン(0.4mL、1.66mmol)の新しく調製した溶液を、分子篩と共に0℃で少なくとも15分間撹拌し、次に、0℃で前記撹拌反応混合物に添加した。混合物を同じ温度で1.5時間維持し、次に、TEAB水溶液(2M、1.2mL)でクエンチした。揮発性物質を真空除去し、残りを数回、水と一緒に共蒸発させた。残渣を、DEAE−Sephadexでのイオン交換クロマトグラフィー(HO中0→60% 2M TEAB水溶液)によって精製し、得られた生成物のトリエチルアンモニウム塩を、Dowex 50(Na形態)のカラムに通すことによってナトリウム塩に変換した。凍結乾燥して、標記化合物11を白色綿状物として得た(131mg、48%)。
H NMR(500MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準ジオキサン=3.75ppm):4.15(ddd,1H,Jgem=11.6,JH,P=4.9,J5´b,4´=3.3,H−5´b);4.24(ddd,1H,Jgem=11.6,JH,P=6.6,J5´a,4´=3.2,H−5´a);4.34(m,1H,J4´,5´=3.3,3.2,J4´,3´=2.9,JH,P=2.1,H−4´);4.54(ddd,1H,J3´,2´=5.3,J3´,4´=2.9,JH,P=0.4,H−3´);4.65(dd,1H,J2´,1´=6.7,J2´,3´=5.3,H−2´);6.21(d,1H,J1´2´=6.7,H−1´);7.71(s,1H,H−8);8.09(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準ジオキサン=69.3ppm):55.01(C−7);68.18(d,JC,P=6,CH−5´);73.21(CH−3´);76.51(CH−2´);86.33(d,JC,P=9,CH−4´);88.50(CH−1´);106.76(C−4a);129.78(CH−6);152.52(C−7a);154.17(CH−2);159.72(C−4). 31P(H dec.) NMR(202.4MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準H3PO4=0ppm):−20.78(t,J=19.5,P);−9.66(d,J=19.5,P);−7.00(d,J=19.5,P).
MS(ESI):m/z 699(M+H),721(M+Na)。MS(ESI、ネガティブモード):m/z 631(M−3Na+2H),653(M−2Na+H),675(M−Na)。HRMS(ESI、ネガティブモード):C1114INNaO13[M−2Na+H]:計算値:652.8713;実測値:652.8731。
段階2. 4−アミノ−5−フェニル−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5’−O−トリホスフェートナトリウム塩(13a)
Figure 2012524731
水/MeCN(2:1、1.2mL)中のPd(OAc)(1.5mg、6.7μmol)およびTPPTS(17.3mg、30μmol)のアルゴンパージ混合物を、超音波処理して完全溶解させ、この前調製溶液の4分の1(0.3mL、全量の1/4)を、水/MeCN(2:1、0.6mL)中の、段階1からの化合物11(20.1mg、29μmol)、フェニルボロン酸(5.2mg、42μmol)、CsCO(27mg、83μmol)のアルゴンパージ混合物に添加し、混合物を110℃で30分間撹拌した。冷却後、混合物をマイクロフィルターで濾過し、C−18相でのHPLC(0.1M TEAB水溶液中0→100%MeOH)によって分離し、Dowex 50(Na形態)でのイオン交換および凍結乾燥後に、標記化合物13aを白色綿状物として得た(8.6mg、46%)。
H NMR(500MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準ジオキサン=3.75ppm):4.14(ddd,1H,Jgem=11.6,JH,P=4.7,J5´b,4´=3.5,H−5´b);4.25(ddd,1H,Jgem=11.6,JH,P=6.5,J5´a,4´=3.3,H−5´a);4.35(m,1H,J4´,5´=3.5,3.3,J4´,3´=2.9,JH,P=1.7,H−4´);4.57(dd,1H,J3´,2´=5.4,J3´,4´=2.9,H−3´);4.73(dd,1H,J2´,1´=6.9,J2´,3´=5.4,H−2´);6.30(d,1H,J1´2´=6.9,H−1´);7.45(m,1H,H−p−Ph);7.49−7.56(m,4H,H−o,m−Ph);7.57(s,1H,H−6);8.16(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準ジオキサン=69.3ppm):68.22(d,JC,P=5,CH−5´);73.26(CH−3´);76.24(CH−2´);86.31(d,JC,P=9,CH−4´);88.34(CH−1´);103.75(C−4a);121.56(C−5);122.86(CH−6);130.41(CH−p−Ph);131.59および131.94(CH−o,m−Ph);136.10(C−i−Ph);153.15(C−7a);153.67(CH−2);159.61(C−4). 31P(H dec.) NMR(202.4MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準H3PO4=0ppm):−21.32(dd,J=19.3,19.0,P);−10.45(d,J=19.3,P);−6.98(d,J=19.0,P).
MS(ESI、ネガティブモード):m/z 581(M−3Na+2H),603(M−2Na+H),625(M−Na)。HRMS(ESI、ネガティブモード):C172013[M−3Na+2H]:計算値:581.0240;実測値:581.0253。
実施例30. 4−アミノ−5−(4−フルオロフェニル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5’−O−トリホスフェートナトリウム塩(13b)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例29、段階2の手順に従って調製した。白色綿状物。収率25%。
H NMR(500MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準ジオキサン=3.75ppm):4.13(dt,1H,Jgem=11.4,JH,P=J5´b,4´=4.2,H−5´b);4.25(ddd,1H,Jgem=11.4,JH,P=6.5,J5´a,4´=3.3,H−5´a);4.35(bddd,1H,J4´,5´=4.2,3.3,J4´,3´=2.7,H−4´);4.58(dd,1H,J3´,2´=5.4,J3´,4´=2.7,H−3´);4.72(dd,1H,J2´,1´=6.9,J2´,3´=5.4,H−2´);6.31(d,1H,J1´2´=6.9,H−1´);7.24(m,2H,H−m−CF);7.53(m,2H,H−o−CF);7.56(s,1H,H−6);8.17(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準ジオキサン=69.3ppm):68.19(d,JC,P=6,CH−5´);73.26(CH−3´);76.21(CH−2´);86.34(d,JC,P=9,CH−4´);88.26(CH−1´);103.93(C−4a);118.57(d,JC,F=22,CH−m−CF);120.54(C−5);122.83(CH−6);132.26(d,JC,F=3,C−i−CF);133.44(d,JC,F=8,CH−o−CF);153.24(C−7a);154.16(CH−2);159.98(C−4);164.95(d,JC,F=244,C−p−CF). 31P(H dec.) NMR(202.4MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準H3PO4=0ppm):−21.04(dd,J=18.9,18.4,P);−10.39(d,J=18.9,P);−6.12(d,J=18.4,P).
MS(ESI、ネガティブモード):m/z 621(M−2Na+H),643(M−Na)。HRMS(ESI、ネガティブモード):C1717FNNa13[M−Na]:計算値:642.9779;実測値:642.9789。
実施例31. 4−アミノ−5−(フラン−2−イル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5’−O−トリホスフェートナトリウム塩(13c)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例29、段階2の手順に従って調製した。C−18でのHPLC後に、Poros HQでのイオン交換HPLC(TEAB勾配)による再精製。白色綿状物。収率27%。
H NMR(500MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準ジオキサン=3.75ppm):4.19(ddd,1H,Jgem=11.7,JH,P=4.7,J5´b,4´=3.2,H−5´b);4.28(ddd,1H,Jgem=11.7,JH,P=6.2,J5´a,4´=2.8,H−5´a);4.36(ddd,1H,J4´,5´=3.2,2.8,J4´,3´=2.9,H−4´);4.59(dd,1H,J3´,2´=5.2,J3´,4´=2.9,H−3´);4.71(dd,1H,J2´,1´=6.6,J2´,3´=5.2,H−2´);6.25(d,1H,J1´2´=6.6,H−1´);6.57(dd,1H,J4,3=3.4,J4,5=1.9,H−4−フリル);6.75(dd,1H,J3,4=3.4,J3,5=0.7,H−3−フリル);7.57(dd,1H,J5,4=1.9,J5,3=0.7,H−5−フリル);7.84(s,1H,H−6);8.08(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準ジオキサン=69.3ppm):68.14(d,JC,P=5,CH−5´);73.28(CH−3´);76.60(CH−2´);86.40(d,JC,P=9,CH−4´);88.60(CH−1´);102.45(C−4a);108.95(CH−3−フリル);111.18(C−5);114.80(CH−4−フリル);122.05(CH−6);144.63(CH−5−フリル);150.34(C−2−フリル);152.81(C−7a);153.46(CH−2);159.28(C−4). 31P(H dec.) NMR(202.4MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準H3PO4=0ppm):−21.09(dd,J=19.2,18.7,P);−10.43(d,J=19.2,P);−6.25(d,J=18.7,P).
MS(ESI、ネガティブモード):m/z 593(M−2Na+H),615(M−Na)。HRMS(ESI、ネガティブモード):C1517NaO14[M−2Na+H]:計算値:592.9846;実測値:592.9868;C1516Na14[M−Na]:計算値:614.9666;実測値:614.9686;C1514Na14[M−2H+Na]:計算値:658.9310;実測値:658.9321。
実施例32. 4−アミノ−7−(β−D−リボフラノシル)−5−(チオフェン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5’−O−トリホスフェートナトリウム塩(13d)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例29、段階2の手順に従って調製した。白色固形物。収率53%。
H NMR(500MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準ジオキサン=3.75ppm):4.14(ddd,1H,Jgem=11.7,JH,P=4.9,J5´b,4´=3.6,H−5´b);4.28(ddd,1H,Jgem=11.7,JH,P=6.9,J5´a,4´=3.6,H−5´a);4.35(td,1H,J4´,5´=3.6,J4´,3´=2.7,H−4´);4.58(dd,1H,J3´,2´=5.3,J3´,4´=2.7,H−3´);4.73(dd,1H,J2´,1´=7.1,J2´,3´=5.3,H−2´);6.30(d,1H,J1´2´=7.1,H−1´);7.21(dd,1H,J4,5=5.0,J4,3=3.5,H−4−チエニル);7.22(dd,1H,J3,4=3.5,J3,5=1.4,H−3−チエニル);7.51(dd,1H,J5,4=5.0,J5,3=1.4,H−5−チエニル);7.64(s,1H,H−6);8.18(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準ジオキサン=69.3ppm):68.20(d,JC,P=5,CH−5´);73.22(CH−3´);76.21(CH−2´);86.40(d,JC,P=9,CH−4´);88.28(CH−1´);104.13(C−4a);113.58(C−5);123.93(CH−6);129.26(CH−5−チエニル);130.14(CH−3−チエニル);130.95(CH−4−チエニル);137.11(C−2−チエニル);153.14(C−7a);154.52(CH−2);160.04(C−4). 31P(H dec.) NMR(202.4MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準H3PO4=0ppm):−21.12(bdd,J=20.5,19.4,P);−10.41(d,J=19.4,P);−6.23(d,J=20.5,P).
MS(ESI、ネガティブモード):m/z 609(M−2Na+H),631(M−Na)。HRMS(ESI、ネガティブモード):C1517NaO13S[M−2Na+H]:計算値:608.9618;実測値:608.9637。
実施例33. 4−アミノ−5−(フラン−3−イル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5’−O−トリホスフェートナトリウム塩(13e)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例29、段階2の手順に従って調製した。C−18でのHPLC後に、Poros HQでのイオン交換HPLC(TEAB勾配)による再精製。淡黄色固形物。収率37%。
H NMR(600MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準ジオキサン=3.75ppm):4.14(ddd,1H,Jgem=11.2,JH,P=4.9,J5´b,4´=2.9,H−5´b);4.25(ddd,1H,Jgem=11.2,JH,P=6.4,J5´a,4´=3.1,H−5´a);4.35(ddd,1H,J4´,5´=3.2,2.9,J4´,3´=2.4,H−4´);4.57(dd,1H,J3´,2´=5.4,J3´,4´=2.4,H−3´);4.73(dd,1H,J2´,1´=6.9,J2´,3´=5.4,H−2´);6.29(d,1H,J1´2´=6.9,H−1´);6.73(dd,1H,J4,5=1.9,J4,2=0.9,H−4−フリル);7.58(s,1H,H−6);7.65(dd,1H,J5,4=1.9,J5,2=1.6,H−5−フリル);7.75(dd,1H,J2,5=1.6,J2,4=0.9,H−2−フリル);8.16(s,1H,H−2). 13C NMR(151MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準ジオキサン=69.3ppm):68.22(d,JC,P=5,CH−5´);73.32(CH−3´);76.22(CH−2´);86.35(d,JC,P=9,CH−4´);88.24(CH−1´);104.39(C−4a);111.40(C−5);114.18(CH−4−フリル);120.38(C−3−フリル);122.84(CH−6);143.14(CH−2−フリル);147.03(CH−5−フリル);153.22(C−7a);154.35(CH−2);160.22(C−4). 31P(H dec.) NMR(202.4MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準H3PO4=0ppm):−20.54(bdd,J=17.8,15.0,P);−10.35(d,J=17.8,P);−5.66(d,J=15.0,P).
MS(ESI、ネガティブモード):m/z 593(M−2Na+H),615(M−Na)。HRMS(ESI、ネガティブモード):C1516Na14[M−Na]:計算値:614.9666;実測値:614.9678。
実施例34. 4−アミノ−7−(β−D−リボフラノシル)−5−(チオフェン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5’−O−トリホスフェートナトリウム塩(13f)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例29、段階2の手順に従って調製した。白色綿状物。収率67%。
H NMR(500MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準ジオキサン=3.75ppm):4.14(ddd,1H,Jgem=11.6,JH,P=4.8,J5´b,4´=3.5,H−5´b);4.25(ddd,1H,Jgem=11.6,JH,P=6.6,J5´a,4´=3.2,H−5´a);4.35(ddd,1H,J4´,5´=3.5,3.2,J4´,3´=2.7,H−4´);4.58(dd,1H,J3´,2´=5.3,J3´,4´=2.7,H−3´);4.74(dd,1H,J2´,1´=7.0,J2´,3´=5.3,H−2´);6.30(d,1H,J1´2´=7.0,H−1´);7.33(dd,1H,J4,5=5.0,J4,2=1.4,H−4−チエニル);7.52(dd,1H,J2,5=3.0,J2,4=1.4,H−2−チエニル);7.607(s,1H,H−6);7.610(dd,1H,J5,4=5.0,J5,2=3.0,H−5−チエニル);8.17(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準ジオキサン=69.3ppm):68.20(d,JC,P=5,CH−5´);73.30(CH−3´);76.24(CH−2´);86.38(d,JC,P=9,CH−4´);88.28(CH−1´);104.09(C−4a);116.08(C−5);122.81(CH−6);125.88(CH−2−チエニル);130.18(CH−5−チエニル);131.28(CH−4−チエニル);136.31(C−3−チエニル);153.09(C−7a);154.20(CH−2);160.06(C−4). 31P(H dec.) NMR(202.4MHz,DO+リン酸緩衝液,pH=7.1,基準H3PO4=0ppm):−21.14(bdd,J=21.0,19.3,P);−10.39(d,J=19.3,P);−6.45(d,J=21.0,P).
MS(ESI、ネガティブモード):m/z 609(M−2Na+H),631(M−Na)。HRMS(ESI、ネガティブモード):C1517NaO13S[M−2Na+H]:計算値:608.9618;実測値:608.9635。
実施例35. 4−アミノ−5−フェニル−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5’−O−モノホスフェートナトリウム塩(14a)
Figure 2012524731
段階1. 4−アミノ−5−ヨード−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5’−O−モノホスフェートナトリウム塩(12)
Figure 2012524731
オキシ塩化燐(70μL、0.77mmol)を、トリメチルホスフェート(2mL)中の7−ヨードツベリシジン1(250mg、0.64mmol)の撹拌混合物に0℃で滴下して加え、その溶液を0℃で2時間撹拌した。反応を、TEAB水溶液(2M、2mL)の添加によってクエンチし、蒸発後に、残りを数回、水と一緒に共蒸発させた。残渣を、DEAE−Sephadexでのイオン交換クロマトグラフィー(水中0→60% 2M TEAB水溶液)によって精製し、Dowex 50(Na形態)でのイオン交換および凍結乾燥後に、標記化合物12を白色綿状物として得た(229mg、73%収率)。
H NMR(500MHz,DO,基準ジオキサン=3.75ppm):3.97(dt,1H,Jgem=11.4,JH,P=J5´b,4´=4.0,H−5´b);4.00(ddd,1H,Jgem=11.4,JH,P=5.3,J5´a,4´=3.7,H−5´a);4.30(m,1H,J4´,5´=4.0,3.7,J4´,3´=3.0,JH,P=1.0,H−4´);4.44(dd,1H,J3´,2´=5.4,J3´,4´=3.0,H−3´);4.63(dd,1H,J2´,1´=6.7,J2´,3´=5.4,H−2´);6.20(d,1H,J1´,2´=6.7,H−1´);7.70(s,1H,H−6);8.08(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DO,基準ジオキサン=69.3ppm):54.97(C−5);66.81(d,JC,P=5,CH−5´);73.50(CH−3´);76.59(CH−2´);86.74(d,JC,P=9,CH−4´);88.52(CH−1´);106.71(C−4a);129.72(CH−6);152.45(C−7a);154.24(CH−2);159.74(C−4). 31P(H dec.) NMR(202.4MHz,DO,基準H3PO4=0ppm):3.24.
MS(ESI、ネガティブモード):m/z 471(M−Na)。HRMS(ESI、ネガティブモード):C1113IOP:[M−Na]:計算値:470.9561;実測値:470.9576。
段階2. 4−アミノ−5−フェニル−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5’−O−モノホスフェートナトリウム塩(14a)
Figure 2012524731
水/MeCN(2:1、1.6mL)中の、Pd(OAc)(1.7mg、7.6μmol)およびTPPTS(21.7mg、38μmol)のアルゴンパージ混合物を、超音波処理して溶解させ、得られた溶液の4分の1(0.4mL、全量の1/4)を、水/MeCN(2:1、0.8mL)中の、段階1からの化合物12(17mg、34μmol)、フェニルボロン酸(7.9mg、65μmol)およびNaCO(17mg、160μmol)のアルゴンパージ混合物に添加し、混合物を125℃で1.5時間撹拌した。冷却後、混合物をマイクロフィルターで濾過し、C−18相でのHPLC(0.1M TEAB水溶液中0→100%MeOH)によって精製し、Dowex 50(Na形態)でのイオン交換および凍結乾燥後に、標記化合物14aを白色固形物として得た(14.4mg、94%)。
H NMR(500MHz,DO,基準ジオキサン=3.75ppm):3.91(dt,1H,Jgem=11.4,JH,P=J5´b,4´=4.4,H−5´b);3.95(ddd,1H,Jgem=11.4,JH,P=5.6,J5´a,4´=4.2,H−5´a);4.30(ddd,1H,J4´,5´=4.4,4.2,J4´,3´=2.7,H−4´);4.46(dd,1H,J3´,2´=5.4,J3´,4´=2.7,H−3´);4.75(dd,1H,J2´,1´=7.1,J2´,3´=5.4,H−2´);6.31(d,1H,J1´2´=7.1,H−1´);7.46(m,1H,H−p−Ph);7.54(m,2H,H−m−Ph);7.56(m,2H,H−o−Ph);7.58(s,1H,H−6);8.18(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DO,基準ジオキサン=69.3ppm):66.53(d,JC,P=5,CH−5´);73.61(CH−3´);76.15(CH−2´);86.94(d,JC,P=9,CH−4´);88.22(CH−1´);103.97(C−4a);121.38(C−5);122.79(CH−6);130.44(CH−p−Ph);131.72(CH−o−Ph);131.91(CH−m−Ph);136.31(C−i−Ph);153.35(C−7a);154.40(CH−2);160.15(C−4). 31P(H dec.) NMR(202.4MHz,DO,基準H3PO4=0ppm):4.64.
MS(ESI):m/z 445(M+H),467(M+Na)。HRMS(ESI):C1719NaOP:[M+H]:計算値:445.0884;実測値:445.0880。
実施例36. 4−アミノ−5−(4−フルオロフェニル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5’−O−モノホスフェートナトリウム塩(14b)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例35、段階2の手順に従って調製した。白色固形物。収率47%。
H NMR(500MHz,DO,基準ジオキサン=3.75ppm):3.90(dt,1H,Jgem=11.4,JH,P=J5´b,4´=4.1,H−5´b);3.94(ddd,1H,Jgem=11.4,JH,P=5.6,J5´a,4´=4.1,H−5´a);4.30(tdd,1H,J4´,5´=4.1,J4´,3´=2.7,JH,P=1.1,H−4´);4.46(dd,1H,J3´,2´=5.4,J3´,4´=2.7,H−3´);4.74(dd,1H,J2´,1´=7.2,J2´,3´=5.4,H−2´);6.30(d,1H,J1´2´=7.2,H−1´);7.25(m,2H,H−m−CF);7.54(m,2H,H−o−CF);7.57(s,1H,H−6);8.18(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DO,基準ジオキサン=69.3ppm):66.52(d,JC,P=4,CH−5´);73.61(CH−3´);76.17(CH−2´);86.97(d,JC,P=9,CH−4´);88.20(CH−1´);104.07(C−4a);118.55(d,JC,F=22,CH−m−CF);120.44(C−5);122.89(CH−6);132.35(d,JC,F=3,C−i−CF);133.55(d,JC,F=8,CH−o−CF);153.31(C−7a);154.45(CH−2);160.18(C−4);165.00(d,JC,F=245,C−p−CF). 31P(H dec.) NMR(202.4MHz,DO,基準H3PO4=0ppm):4.65.
MS(ESI、ネガティブモード):m/z 439(M−Na),461(M−H)。HRMS(ESI、ネガティブモード):C1717FNP[M−Na]:計算値:439.0813;実測値:439.0828;C1716FNNaOP[M−H]:計算値:461.0633;実測値:461.0647。
実施例37. 4−アミノ−5−(フラン−2−イル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5’−O−モノホスフェートナトリウム塩(14c)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例35、段階2の手順に従って調製した。黄褐色綿状物。収率34%。
H NMR(500MHz,DO,基準ジオキサン=3.75ppm):3.94(ddd,1H,Jgem=11.4,JH,P=4.0,J5´b,4´=2.6,H−5´b);3.98(ddd,1H,Jgem=11.4,JH,P=5.2,J5´a,4´=3.7,H−5´a);4.31(m,1H,J4´,5´=3.7,2.6,J4´,3´=2.9,JH,P=1.1,H−4´);4.47(dd,1H,J3´,2´=5.3,J3´,4´=2.9,H−3´);4.73(dd,1H,J2´,1´=6.9,J2´,3´=5.3,H−2´);6.28(d,1H,J1´2´=6.9,H−1´);6.61(dd,1H,J4,3=3.3,J4,5=1.9,H−4−フリル);6.78(dd,1H,J3,4=3.3,J3,5=0.7,H−3−フリル);7.63(dd,1H,J5,4=1.9,J5,3=0.7,H−5−フリル);7.87(s,1H,H−6);8.14(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DO,基準ジオキサン=69.3ppm):66.52(d,JC,P=5,CH−5´);73.65(CH−3´);76.41(CH−2´);87.09(d,JC,P=9,CH−4´);88.38(CH−1´);102.81(C−4a);109.23(CH−3−フリル);111.01(C−5);114.78(CH−4−フリル);122.30(CH−6);144.85(CH−5−フリル);150.56(C−2−フリル);153.34(C−7a);154.57(CH−2);160.08(C−4). 31P(H dec.) NMR(202.4MHz,DO,基準H3PO4=0ppm):4.37.
MS(ESI、ネガティブモード):m/z 411(M−Na),433(M−H)。HRMS(ESI、ネガティブモード):C1516P[M−Na]:計算値:411.0700;実測値:411.0702。
実施例38. 4−アミノ−7−(β−D−リボフラノシル)−5−(チオフェン−2−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5’−O−モノホスフェートナトリウム塩(14d)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例35、段階2の手順に従って調製した。黄褐色綿状物。収率51%。
H NMR(500MHz,DO,基準ジオキサン=3.75ppm):3.91(dt,1H,Jgem=11.4,JH,P=J5´b,4´=3.3,H−5´b);3.95(ddd,1H,Jgem=11.4,JH,P=5.4,J5´a,4´=4.2,H−5´a);4.30(ddd,1H,J4´,5´=4.2,3.3,J4´,3´=2.8,H−4´);4.45(dd,1H,J3´,2´=5.4,J3´,4´=2.8,H−3´);4.72(dd,1H,J2´,1´=7.0,J2´,3´=5.4,H−2´);6.28(d,1H,J1´2´=7.0,H−1´);7.21(dd,1H,J4,5=4.8,J4,3=3.5,H−4−チエニル);7.22(dd,1H,J3,4=3.5,J3,5=1.5,H−3−チエニル);7.51(dd,1H,J5,4=4.8,J5,3=1.5,H−5−チエニル);7.65(s,1H,H−6);8.17(s,1H,H−2). 13C NMR(125.7MHz,DO,基準ジオキサン=69.3ppm):66.53(d,JC,P=5,CH−5´);73.57(CH−3´);76.18(CH−2´);86.97(d,JC,P=9,CH−4´);88.22(CH−1´);104.21(C−4a);113.44(C−5);124.02(CH−6);129.30(CH−5−チエニル);130.25(CH−3−チエニル);130.93(CH−4−チエニル);137.08(C−2−チエニル);153.12(C−7a);154.63(CH−2);160.11(C−4). 31P(H dec.) NMR(202.4MHz,DO,基準H3PO4=0ppm):4.57.
MS(ESI、ネガティブモード):m/z 427(M−Na),449(M−H)。HRMS(ESI、ネガティブモード):C1516SNP[M−Na]:計算値:427.0472;実測値:427.0473。
実施例39. 4−アミノ−5−(フラン−3−イル)−7−(β−D−リボフラノシル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5’−O−モノホスフェートナトリウム塩(14e)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例35、段階2の手順に従って調製した。白色綿状物。収率45%。
H NMR(500MHz,DO,基準ジオキサン=3.75ppm):3.91(dt,1H,Jgem=11.3,JH,P=J5´b,4´=4.1,H−5´b);3.95(ddd,1H,Jgem=11.3,JH,P=5.2,J5´a,4´=4.1,H−5´a);4.30(td,1H,J4´,5´=4.1,J4´,3´=2.7,H−4´);4.46(dd,1H,J3´,2´=5.6,J3´,4´=2.7,H−3´);4.73(dd,1H,J2´,1´=7.0,J2´,3´=5.6,H−2´);6.28(d,1H,J1´2´=7.0,H−1´);6.73(dd,1H,J4,5=1.8,J4,2=0.9,H−4−フリル);7.60(s,1H,H−6);7.66(dd,1H,J5,4=1.8,J5,2=1.6,H−5−フリル);7.75(dd,1H,J2,5=1.6,J2,4=0.9,H−2−フリル);8.17(s,1H,H−2). 13C NMR(151MHz,DO,基準ジオキサン=69.3ppm):66.51(d,JC,P=4,CH−5´);73.66(CH−3´);76.19(CH−2´);87.04(d,JC,P=9,CH−4´);88.14(CH−1´);104.48(C−4a);111.30(C−5);114.25(CH−4−フリル);120.37(C−3−フリル);122.96(CH−6);143.22(CH−2−フリル);147.02(CH−5−フリル);153.24(C−7a);154.46(CH−2);160.30(C−4). 31P(H dec.) NMR(202.4MHz,DO,基準H3PO4=0ppm):4.55.
MS(ESI、ネガティブモード):m/z 411(M−Na),433(M−H)。
HRMS(ESI、ネガティブモード):C1516P[M−Na]:計算値:411.0700;実測値:411.0706;C1515PNa[M−H]:計算値:433.0520;実測値:411.0526。
実施例40. 4−アミノ−7−(β−D−リボフラノシル)−5−(チオフェン−3−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン5’−O−モノホスフェートナトリウム塩(14f)
Figure 2012524731
標記化合物を実施例35、段階2の手順に従って調製した。ピンク色固形物。収率47%。
H NMR(600MHz,DO,基準ジオキサン=3.75ppm):3.91(dt,1H,Jgem=11.4,JH,P=J5´b,4´=4.1,H−5´b);3.95(ddd,1H,Jgem=11.4,JH,P=5.5,J5´a,4´=4.0,H−5´a);4.30(m,1H,J4´,5´=4.1,4.0,J4´,3´=2.7,JH,P=1.2,H−4´);4.46(dd,1H,J3´,2´=5.4,J3´,4´=2.7,H−3´);4.74(dd,1H,J2´,1´=7.1,J2´,3´=5.4,H−2´);6.29(d,1H,J1´2´=7.1,H−1´);7.32(dd,1H,J4,5=4.9,J4,2=1.4,H−4−チエニル);7.51(dd,1H,J2,5=2.9,J2,4=1.4,H−2−チエニル);7.608(dd,1H,J5,4=4.9,J5,2=2.9,H−5−チエニル);7.612(s,1H,H−6);8.16(s,1H,H−2). 13C NMR(151MHz,DO,基準ジオキサン=69.3ppm):66.55(d,JC,P=5,CH−5´);73.66(CH−3´);76.21(CH−2´);87.00(d,JC,P=9,CH−4´);88.18(CH−1´);104.18(C−4a);115.99(C−5);122.83(CH−6);125.98(CH−2−チエニル);130.186(CH−5−チエニル);131.33(CH−4−チエニル);136.34(C−3−チエニル);153.11(C−7a);154.39(CH−2);160.19(C−4). 31P(H dec.) NMR(202.4MHz,DO,基準H3PO4=0ppm):4.46.
MS(ESI、ネガティブモード):m/z 427(M−Na),449(M−H)。HRMS(ESI、ネガティブモード):C1516SNP:[M−Na]:計算値:427.0472;実測値:427.0474;C1515SNPNa:[M−H]:計算値:449.0291;実測値:449.0295。
本発明を、種々の特定の好ましい実施形態および技術に関して記載した。しかし、本発明の趣旨および範囲内で、多くの変更および改変を加えうるものと理解すべきである。

Claims (24)

  1. 式Iの化合物:
    Figure 2012524731
    [式中、
    は、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;
    は、アリール、ヘテロアリールまたはアルキニルであり、該アリールは、アルコキシ、アルキルチオまたはハロゲンから成る群から選択される1個または2個の置換基で任意に置換されており;
    は、水素またはアルキルである]
    またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物。
  2. 式(I)の化合物:
    Figure 2012524731
    [式中、
    は、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;
    は、アルコキシ、アルキルチオまたはハロゲンから成る群から選択される1個の置換基で任意に置換されているアリールであり;
    は水素である]
    またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物。
  3. は水素であり;Rは、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキルチオまたはハロゲンから成る群から選択される1個の置換基で任意に置換されているフェニルであり;Rは水素である、請求項2に記載の化合物、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物。
  4. 式(I)の化合物:
    Figure 2012524731
    [式中、
    は、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;
    は、アルコキシ、アルキルチオまたはハロゲンから成る群から選択される1個の置換基で任意に置換されているアリールであり;
    はアルキルである]
    またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物。
  5. は水素であり;Rは、(C−C)アルコキシ、(C−C)アルキルチオまたはハロゲンから成る群から選択される1個の置換基で任意に置換されているフェニルであり;Rは(C−C)アルキルである、請求項4に記載の化合物、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物。
  6. 式(I)の化合物:
    Figure 2012524731
    [式中、
    は、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;
    はヘテロアリールであり;
    は水素であり;
    但し、Rは、1,3−オキサゾール−2−イル、フラン−2−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジメチル−1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジン−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、5−チオキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル、4−フェニルチアゾール−2−イル、1H−テトラゾール−5−イル、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル、または9−オキソ−9H−インデノ[1,2−e][1,2,4]トリアジン−3−イルでないものとする]
    またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物。
  7. 請求項6に記載の化合物[ここで、Rは水素であり;Rは(5−7)員ヘテロアリールであり;Rは水素であり;但し、Rは、1,3−オキサゾール−2−イル、フラン−2−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジメチル−1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジン−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、5−チオキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル、4−フェニルチアゾール−2−イル、1H−テトラゾール−5−イル、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル、または9−オキソ−9H−インデノ[1,2−e][1,2,4]トリアジン−3−イルでないものとする]、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物。
  8. 式(I)の化合物:
    Figure 2012524731
    [式中、
    は、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;
    はヘテロアリールであり;
    はアルキルであり;
    但し、Rは、1,3−オキサゾール−2−イル、フラン−2−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジメチル−1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジン−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、5−チオキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル、4−フェニルチアゾール−2−イル、1H−テトラゾール−5−イル、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル、または9−オキソ−9H−インデノ[1,2−e][1,2,4]トリアジン−3−イルでないものとする]
    またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物。
  9. 請求項8に記載の化合物[ここで、Rは水素であり;Rは(5−7)員ヘテロアリールであり;Rは(C−C)アルキルであり;但し、Rは、1,3−オキサゾール−2−イル、フラン−2−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジメチル−1,2,4−トリアジン−3−イル、5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジン−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、4H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、5−チオキソ−4,5−ジヒドロ−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル、4,5−ジヒドロ−1H−イミダゾール−2−イル、4−フェニルチアゾール−2−イル、1H−テトラゾール−5−イル、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジン−2−イル、または9−オキソ−9H−インデノ[1,2−e][1,2,4]トリアジン−3−イルでないものとする]、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物。
  10. 式(I)の化合物:
    Figure 2012524731
    [式中、
    は、水素、モノ−、ジ−またはトリ−ホスフェートであり;
    はアルキニルであり;
    は水素である]
    またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物。
  11. およびRは水素であり;Rはエチニルである、請求項10に記載の化合物、またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物。
  12. 下記の化合物から選択される請求項1に記載の化合物:
    Figure 2012524731
    Figure 2012524731
    Figure 2012524731
    Figure 2012524731
    またはその薬学的に許容されうる塩、またはその光学異性体、または光学異性体の混合物。
  13. 治療有効量の請求項1〜12のいずれか1つに記載の化合物を被験体に投与することを含む、該被験体における腫瘍/癌成長を阻害する方法。
  14. 治療有効量の請求項1〜12のいずれか1つに記載の化合物を被験体に投与することを含む、該被験体における腫瘍/癌細胞の細胞増殖を阻害する方法。
  15. 治療有効量の請求項1〜12のいずれか1つに記載の化合物を被験体に投与することを含む、該被験体における細胞増殖疾患を処置する方法。
  16. 治療有効量の請求項1〜12のいずれか1つに記載の化合物を被験体に投与することを含む、該被験体における新生物疾患を処置する方法。
  17. 治療有効量の請求項1〜12のいずれか1つに記載の化合物を被験体に投与することを含む、該被験体における腫瘍または癌を処置する方法。
  18. 治療有効量の請求項1〜12のいずれか1つに記載の化合物、および1つ以上の薬学的に許容されうる担体を含む医薬組成物。
  19. 治療有効量の請求項1〜12のいずれか1つに記載の化合物;およびアントラサイクリン、DNAインターカレーター、アルキル化剤、ホルモン剤、LHRHアゴニストおよびアンタゴニスト、アロマターゼ阻害剤、抗アンドロゲン剤、化学予防剤、細胞周期化学予防剤、抗新生物剤、抗有糸分裂剤、植物アルカロイド、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、プロテオソーム阻害剤、ヌクレオシド類似体、サイトカイン、成長因子、抗血管新生因子から成る群から選択される第二治療剤;および1つ以上の薬学的に許容されうる担体;を含む医薬組成物。
  20. 被験体における腫瘍/癌成長を阻害する医薬を調製するための、請求項1〜12のいずれか1つに記載の化合物の使用。
  21. 被験体における腫瘍/癌細胞の細胞増殖を阻害する医薬を調製するための、請求項1〜12のいずれか1つに記載の化合物の使用。
  22. 被験体における細胞増殖疾患を処置する医薬を調製するための、請求項1〜12のいずれか1つに記載の化合物の使用。
  23. 被験体における新生物疾患を処置する医薬を調製するための、請求項1〜12のいずれか1つに記載の化合物の使用。
  24. 被験体における腫瘍または癌を処置する医薬を調製するための、請求項1〜12のいずれか1つに記載の化合物の使用。
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