JP2012523416A - セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤 - Google Patents

セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤 Download PDF

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Abstract

以下の式
Figure 2012523416

のセロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤、その使用、およびそれを調製するための方法が記載される。

Description

本発明はセロトニンおよびノルエピネフリン再取り込み阻害剤に関する。
セロトニンおよびノルエピネフリンは、下行疼痛伝達経路における内因性鎮痛機構の調節因子として関与し、セロトニンノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)は、慢性的疼痛状態(例えば、糖尿病性末梢神経障害疼痛および線維筋痛)の治療に有効性を示している(非特許文献1)。
特許文献1は、特定の3−(ピリド−3−イルオキシメチル)−ピペリジン化合物を、疼痛を含む広範囲にわたる障害の治療のためのモノアミン再取り込み阻害剤(セロトニンおよび/またはノルエピネフリン再取り込み阻害剤)として記載している。
特許文献2は、特定の3−ピロリジニル−オキシ−3’−ピリジルエーテル化合物を、疼痛の治療を含む種々の指標のためのニコチン性アセチルコリン受容体リガンドとして記載している。
国際公開第2008/023258号パンフレット 米国特許出願公開第20020151712号明細書
Kroenkeら,Pharmacotherapy of chronic pain:a synthesis of recommendations from systematic reviews,General Hospital Psychiatry 31(2009)206−219(2009年3月30日にて「http://www.sciencedirect.com」よりオンラインでアクセス)
本発明は、従来の引用文献と比べてセロトニンおよびノルエピネフリン再取り込みについて高い有効性および高い選択性を有するさらなるSNRI化合物を提供する。加えて、特定の本発明の化合物は、従来の引用文献と比べてセロトニン対ノルエピネフリン再取り込み阻害剤活性の改善されたバランスを提供する。すなわち、従来の二重活性化合物は、典型的に、ノルエピネフリン再取り込み阻害剤活性と比較してより多くのセロトニンを有するが、特定の本発明の特許請求される化合物は、セロトニンおよびノルエピネフリンの両方の再取り込み阻害に対する同様のレベルと非常に近いレベルの二重活性を有する。さらに、本発明の化合物は、一般的に、改善された薬理学的曝露および製剤化の容易さに関して利点がある、低減された酸不安定性を提供する。なおさらには、特定の本発明の化合物は、一般的に、改善された治療的曝露についての利点があり、患者集団内の薬理学的な変動性の減少において有利であり得る、改善された代謝低下プロファイルを提供する。
本発明は、式(I)の化合物
Figure 2012523416
(式中、Rは、n−プロピル、イソブチル、(C−C)シクロアルキル、および(C−C)シクロアルキル−メチル−からなる群より選択され、nは、1または2であり、各Rは、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピルメチルオキシ、トリフルオロメトキシ、メチルアミノ、シクロプロピルアミノ、およびt−ブチルカルボニルアミノからなる群より独立して選択され、但しnが2の場合、Rのうちの少なくとも1つは、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、またはエトキシである)
またはその薬学的に受容可能な塩を提供する。
さらに、本発明は、薬学的に受容可能な担体、希釈剤、または賦形剤と組み合わせて、式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含む薬学的組成物を提供する。さらに、本発明は、式Iの化合物の1つ以上の薬学的に受容可能な担体、希釈剤、または賦形剤と組み合わせて、式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含む、慢性疼痛の治療に適した薬学的組成物を提供する。さらなる実施形態は、糖尿病性末梢神経障害疼痛、線維筋痛、線維筋痛に関連する疼痛、および炎症性疼痛、例えば多発筋痛、関節リウマチ、または変形性関節症のうちいずれか一つの治療に適する薬学的組成物であって、式Iの化合物の1つ以上の薬学的に受容可能な賦形剤、担体、または希釈剤と組み合わせて、式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含む、薬学的組成物を提供する。
また、本発明は、哺乳動物おける慢性疼痛を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物に、有効量の式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を含む、方法を提供する。本発明のこの態様の特定の実施形態としては、糖尿病性末梢神経障害疼痛を治療する方法、線維筋痛を治療する方法、線維筋痛に関連する疼痛を治療する方法、および/または炎症性疼痛、例えば多発筋痛、関節リウマチ、もしくは変形性関節症を治療する方法が挙げられ、各方法は、個々に、そのような治療を必要とする哺乳動物に、有効量の式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を含む。本発明のこの態様の1つの特定の実施形態において、哺乳動物はヒトである。
また、本発明は、治療に使用するための式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する。この態様において、本発明は、哺乳動物、特にヒトにおける慢性疼痛を治療するのに用いられる式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩を提供する。本発明のこの態様のさらなる実施形態は、慢性疼痛の治療において使用するための式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、糖尿病性末梢神経障害疼痛の治療において使用するための式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、線維筋痛の治療において使用するための式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、線維筋痛に関連する疼痛の治療において使用するための式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、炎症性疼痛の治療において使用するための式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、多発筋痛の治療において使用するための式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、関節リウマチの治療において使用するための式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、および変形性関節症の治療において使用するための式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩、のうちいずれか1つを含む。
本発明の別の態様は、慢性疼痛の治療のための医薬の製造における式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩の使用を提供する。この態様の特定の実施形態としては、糖尿病性末梢神経障害疼痛の治療のための医薬の製造における式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩の使用、線維筋痛の治療のための医薬の製造における式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩の使用、線維筋痛に関連する疼痛の治療のための医薬の製造における式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩の使用、炎症性疼痛の治療のための医薬の製造における式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩の使用、多発筋痛の治療のための医薬の製造における式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩の使用、関節リウマチの治療のための医薬の製造における式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩の使用、および変形性関節症の治療のための医薬の製造における式Iの化合物またはその薬学的に受容可能な塩の使用、が挙げられる。
本発明の化合物は塩基であり、したがって多数の有機酸および無機酸と反応して、薬学的に受容可能な塩を形成する。また、本発明は、式Iの化合物の薬学的に受容可能な塩を含む。本願明細書において用いられるように、用語「薬学的に受容可能な塩」は、生体に対して実質的に無毒な式Iの化合物の任意の塩を意味する。このような塩は、当業者に知られる「Journal of Pharmaceutical Science,66,2−19(1977)」に記載されているものを含む。
持続性の痛みは、体細胞構造または内蔵における慢性的な病的過程によって引き起こされるか、あるいは、末梢神経系もしくは中枢神経系またはその両方の神経系の長期の機能障害および場合によっては永続的な機能障害によって引き起こされる。持続する炎症、組織の損傷、または、神経損傷は、脊髄内の脊髄後角ニューロンの過剰興奮性をもたらし、このプロセスは中枢性感作としても知られる。中枢性感作は、疼痛伝達経路内における、脊髄後角ニューロンの応答変化、受容野の拡大、およびニューロン結合の可塑性により特徴付けられる。これらのプロセスは、上行疼痛伝達経路および脊柱上部内におけるニューロン活性の増加を導き、ならびに/または内因性の脊髄および脊柱の下行疼痛阻害機構の機能障害/脱抑制を導く。
中枢性感作および脱抑制は、自発的な持続性の疼痛の状態が継続する場合があり、また、疼痛性刺激(痛覚過敏)または通常は無痛な機械的疼痛もしくは熱刺激(異痛)の疼痛の経験に対する感受性増加をもたらし得る(C.J.Woolf,Pain:Moving from Symptom Control toward Mchanism−Specific Pharmacologic Management,Annals of Internal Medicine,140,441−451(2004))。これらのプロセスは、いくつかの型の持続性の疼痛または慢性疼痛が根底にあると仮定され、これらの疼痛は、神経障害疼痛(糖尿病性神経障害、AIDSに関連する感染性神経障害疼痛、非外科的手根管症候群、ヘルペス後神経痛、頸部神経根障害、胸部神経根障害、および腰仙神経根障害、三叉神経痛、複合性局所疼痛症候群IおよびII、化学療法誘導神経障害疼痛、ならびに中枢神経障害疼痛症候群(脊髄損傷、多発性硬化、または、脳卒中関連の疼痛を含む)を含む)、炎症性疼痛(多発筋痛、関節リウマチ、および変形性関節症を含む)、および非神経障害性非炎症性疼痛(慢性疲労症候群、神経根障害を有さない慢性腰痛、線維筋痛、慢性緊張型頭痛、炎症性腸疾患、過敏性大腸症候群、頸部障害、慢性骨盤痛(間質性膀胱炎および顎関節障害(TMJD)を含む)を含む。
内因性疼痛阻害経路におけるセロトニンおよびノルエピネフリンの脱抑制と不均等との相関の認識は、ヒトの慢性疼痛状態の治療におけるセロトニンおよびノルエピネフリンの再取り込み阻害剤の首尾よい評価を導く。したがって、セロトニンおよびノルエピネフリンの両方の再取り込みの二重活性阻害剤である、式Iの化合物は、哺乳動物における慢性疼痛(糖尿病性末梢神経障害疼痛および線維筋痛を含む)の治療に有用である。1つの好ましい実施形態において、哺乳動物は、ヒトである。さらに、式Iの化合物は、抑鬱障害(大鬱病性障害を含む)、不安障害(全般性不安障害を含む)、および失禁(例えば、衝動型失禁、ストレス型失禁、および混合型失禁)の治療に有用である(Orjalesら,Journal of Medicinal Chemistry,46(25),5512−5532(2003);Fishら,Bioorganic and Medicinal Chemistry Letters,17,2022−2025(2007))。
本明細書で用いる略語は以下のように定義される。
「HPLC」は、高圧液体クロマトグラフィーを意味する。
「MS(ES+)」は、エレクトロスプレーイオン化を用いる質量分析を意味する。
「MTBE」は、メチルt−ブチルエーテルを意味する。
「NMR」は、各磁気共鳴を意味する。
「THF」は、テトラヒドロフランを意味する。
「EtOAc」は、酢酸エチルを意味する。
「MeOH」は、メタノールを意味する。
「DMSO」は、ジメチルスルホキシドを意味する。
「SCXカラム」は、強酸性カチオン交換カラムを意味する。
「Pd(OAc)」は、酢酸パラジウム(II)を意味する。
「DMF」は、ジメチルホルムアミドを意味する。
「n−BuLi」は、n−ブチルリチウムを意味する。
「MeOAc」は、酢酸メチルを意味する。
「(S)−Ru(OAc)T−BINAP」は、ジアセタト[(S)−(−)−2,2’−ビス(ジ−p−トリルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル]ルテニウム(II)を意味する。
「DMA」は、ジメチルアセトアミドを意味する。
「XRD」は、X線回析を意味する。
「TOCSY」は、全相関分光法を意味する。
「SERT」は、セロトニン輸送体を意味する。
「hSERT」は、ヒトセロトニン輸送体を意味する。
「Net」は、ノルエピネフリン輸送体を意味する。
「hNet」、ヒトノルエピネフリン輸送体を意味する。
「DAT」は、ドーパミン輸送体を意味する。
「hDAT」は、ヒトドーパミン輸送体を意味する。
「HEPES」は、4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸を意味する。
「SEM」は、平均の標準誤差を意味する。
「PCA」は、パラ−クロロアンフェタミンを意味する。
「α−MMT」は、アルファ−メチル−m−チロシンを意味する。
「IC50」は、50%最大阻害濃度を意味する。
「ED50」は、有効量を意味する。
本発明の好ましい化合物は、
(1)Rは、n−プロピルまたはイソブチル(すなわち、2−メチルプロピル−)であり、
(2)Rは、イソブチル(すなわち、2−メチルプロピル−)であり、
(3)Rは、n−プロピルであり、
(4)Rは、(C−C)シクロアルキルまたは(C−C)シクロアルキル−メチル−であり、
(5)Rは、シクロプロピルまたはシクロプロピルメチルであり、
(6)Rは、シクロブチルまたはシクロブチルメチルであり、
(7)各Rは、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピルメチルオキシ、およびトリフルオロメトキシから独立して選択され、
(8)各Rは、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、およびメトキシから独立して選択され、
(9)各Rは、クロロ、メチル、およびメトキシから独立して選択され、
(10)各Rは、メチル、エチル、およびメトキシから独立して選択され、
(11)Rは、イソブチルであり、各Rは、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピルメチルオキシ、およびトリフルオロメトキシから独立して選択され、
(12)Rは、イソブチルであり、各Rは、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、およびメトキシから独立して選択され、
(13)Rは、イソブチルであり、各Rは、クロロ、メチル、およびメトキシから独立して選択され、
(14)Rは、イソブチルであり、各Rは、メチル、エチル、およびメトキシから独立して選択され、
(15)Rは、n−プロピルであり、各Rは、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピルメチルオキシ、およびトリフルオロメトキシから独立して選択され、
(16)Rは、n−プロピルであり、各Rは、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、およびメトキシから独立して選択され、
(17)Rは、n−プロピルであり、各Rは、クロロ、メチル、およびメトキシから独立して選択され、
(18)Rは、n−プロピルであり、各Rは、メチル、エチル、およびメトキシから独立して選択され、
(19)Rは、(C−C)シクロアルキルまたは(C−C)シクロアルキル−メチル−であり、各Rは、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピルメチルオキシ、およびトリフルオロメトキシから独立して選択され、
(20)Rは、(C−C)シクロシクロアルキルまたは(C−C)シクロアルキル−メチル−であり、各Rは、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、および、メトキシから独立して選択され、
(21)Rは、(C−C)シクロアルキルまたは(C−C)シクロアルキル−メチル−であり、各Rは、クロロ、メチル、およびメトキシから独立して選択され、
(22)Rは、(C−C)シクロアルキルまたは(C−C)シクロアルキル−メチル−であり、nは、1または2であり、各Rは、メチル、エチル、およびメトキシから独立して選択され、
(23)Rは、シクロプロピルまたはシクロプロピルメチルであり、nは、1または2であり、各Rは、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピルメチルオキシ、およびトリフルオロメトキシから独立して選択され、
(24)Rは、シクロプロピルまたはシクロプロピルメチルであり、nは、1または2であり、各Rは、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、および、メトキシから独立して選択され、
(25)Rは、シクロプロピルまたはシクロプロピルメチルであり、nは、1または2であり、各Rは、クロロ、メチル、およびメトキシから独立して選択され、
(26)Rは、シクロプロピルまたはシクロプロピルメチルであり、nは、1または2であり、各Rは、メチル、エチル、および、メトキシから独立して選択され、
(27)Rは、シクロブチルまたはシクロブチルメチルであり、nは、1または2であり、各Rは、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピルメチルオキシ、およびトリフルオロメトキシから独立して選択され、
(28)Rは、シクロブチルまたはシクロブチルメチルであり、nは、1または2であり、各Rは、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、および、メトキシから独立して選択され、
(29)Rは、シクロブチルまたはシクロブチルメチルであり、nは、1または2であり、各Rは、クロロ、メチル、および、メトキシから独立して選択され、
(30)Rは、シクロブチルまたはシクロブチルメチルであり、nは、1または2であり、各Rは、メチル、エチル、および、メトキシから独立して選択され、
(31)上述の実施形態7から30のそれぞれについて、さらに好ましい化合物は、nが2であり、Rの置換物が、ピリジル2および6の位置にて置換される、化合物である。
本発明の1つの特に好ましい化合物は、実施例19、19Aおよび19Bに例示されるような、L−および/またはD−酒石酸塩を一例とする、(3S)−3−((S)1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル)−ピロリジン、またはその薬学的に受容可能な塩である。
式Iの化合物には2つのキラル中心があり、それぞれ以下のように「*」で示される。
Figure 2012523416
したがって、式Iの化合物は、種々の立体異性構造(例えば、ラセミ化合物、ならびに、ジアステレオマーおよび光学異性体)で存在し得る。本発明の化合物の活性は、化合物について著しく改善され、ここで、ピロリジン環の3位におけるキラル中心は、式Iに要求されるように「S」絶対配置に存在する。化合物は、「R」絶対配置、「S」絶対配置、またはその任意の混合物のうちいずれかに付加された鎖の1’位にて、キラル中心を有し得る。
Figure 2012523416
一般的に、立体化学的に純粋な化合物は、ラセミ化合物よりも好ましい。一般的に、1つの立体異性体は、他のものより向上した活性を有する。好ましい化合物は、「S」絶対配置に両方のキラル中心を有するものである。
Figure 2012523416
式Iの化合物の特定の立体異性体および光学異性体は、J.Jacquesら,「Enantiomers,Racemates,and Resolutions」,John Wiley and Sons,Inc.,1981,ならびにE.L.ElielおよびS.H.Wilen,「Stereochemistry of Organic Compounds」,(Wiley−Interscience 1994)、ならびに1998年4月29日に公開された欧州特許出願EP−A−838448により開示されるような、周知の技術およびプロセスを用いて当業者によって調製され得る。分離の例としては、再結晶技術またはキラルクロマトグラフィーが挙げられる。
本発明の化合物は、当該技術分野において周知かつ理解されている方法によって、以下の合成スキームに従って調製され得る。これらのスキームのステップについて適切な反応条件は、当該技術分野において周知であり、溶媒および共試薬の適切な代替物は、当該技術分野の範囲内である。同様に、当業者は、合成中間物が必要または所望される種々の周知技術により単離および/または精製され得ること、ならびに、頻繁に種々の中間物を直接、連続する合成ステップにおいて少しの精製または精製なしで使用できることを理解する。さらに、当業者は、一部の状況において、導入される部分の順序は重要でないことを理解する。本発明の化合物を生成するのに必要なステップの特定の順序は、熟練した化学者に理解されるように、合成される特定の化合物、出発化合物、選択された置換基の相対的なライアビリティに依存することを理解する。置換基Rおよび置換基Rは、特に指定されない限り、前に定義されたとおりであり、全ての試薬は、当該技術分野において周知であり、理解されている。Pgは、窒素保護基であり、当該技術分野において周知なものである(WutsおよびGreene,Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis,4th Ed.,Chapter 7,John Wiley and Sons Inc.,(2007)を参照のこと)。
Figure 2012523416
出発アルコール(a)を、適切な塩基(例えば、水素化ナトリウム)および適切に置換されたフッ化アリールと、適切な溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド)中で高温にて反応させて、エーテル(b)を得る。あるいは、アルコール(a)を、標準的な光延条件下で適切に置換されたピリジンと反応させて、エーテル(b)を得てもよい。次いで、エーテル(b)を、当業者に周知の条件下で脱保護して、式Iの化合物を得る(例えば、上述のGreeneおよびWutsを参照のこと)。次いで、得られたアミンを、薬学的に受容可能な酸(例えば、L−酒石酸、D−酒石酸、またはHCl)で、適切な溶媒(例えば、メタノール)中で処理して、式Iの化合物の薬学的に受容可能な塩を得る。
必須のアルコール(a)を、以下のスキームに記載されるように調製し得る。ここで、R、RおよびPgは、前に定義したとおりである。
Figure 2012523416
N−保護ピロリジン−3−カルボン酸(c)を、N,O−ジメチル−ヒドロキシルアミンと、標準的なアミドカップリング条件下で反応させて、ワインレブアミド(d)を得る。このアミドを、適切な有機金属求核試薬と反応させて、ケトン(e)を得る。ケトン(e)を標準条件下で(例えば、メタノール中で水素化ホウ素ナトリウムと)還元させて、アルコール(a)を得る。あるいは、N−保護2−ピロリジノン(f)を、適切な塩基(例えば、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドと適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)で処理して、得られたアニオンを、アルデヒドと反応させて、追加の生成物(g)を得てもよい。アミド部分を標準条件下で(例えば、ホウ素−硫化メチルと、テトラヒドロフラン中で高温にて反応させることにより)還元させて、アルコール(a)を得る。
6−メトキシ基の6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシピロリジン誘導体への導入を、対応する6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ誘導体の遊離アミンで、標準的求核芳香族置換条件下にてメトキシドによるクロロの求核置換により達成して、スキーム3に示すような所望の化合物を得ることができる。
Figure 2012523416
以下の調製物および実施例において、記号(S−mix)は、中間体または式Iの化合物を表すものとされ、ここで、ピロリジン環の3位におけるキラル中心は、「S」絶対配置内にあり、第2のキラル中心(上記において1’で表される)は、「S」および「R」の混合物である。記号(S−1)は、光学異性体の混合物がクロマトグラフィーにより分離される場合、対応する中間体または式Iの化合物が、第1の溶出光学異性体であるか、または第1の溶出光学異性体から誘導されるかのいずれかであることを表すものとされる。同様に、記号(S−2)は、光学異性体の混合物がクロマトグラフィーにより分離される場合、対応する中間体または式Iの化合物が、第2の溶出光学異性体であるか、または第2の溶出光学異性体から誘導されるかのいずれかであることを表すものとされる。記号(D1)は、ジアステレオマーがクロマトグラフィーにより分離される場合、中間体または式Iの化合物が、第1の溶出ジアステレオマーであるか、または第1の溶出ジアステレオマーから誘導されるかのいずれかであることを表すものとされる。同様に、記号(D2)は、ジアステレオマーがクロマトグラフィーにより分離される場合、中間体または式Iの化合物が、第2の溶出ジアステレオマーであるか、または第2の溶出ジアステレオマーから誘導されるかのいずれかであることを表すものとされる。記号(D1−E1)および記号(D1−E2)は、中間体または式Iの化合物が、第1の溶出ジアステレオマーの、それぞれ、第1の溶出光学異性体および第2の溶出光学異性体であるか、または第1の溶出光学異性体および第2の溶出光学異性体から誘導されるかのいずれかであることを表すものとされる。同様に、記号(D2−E1)および記号(D2−E2)は、中間体または式Iの化合物が、第2の溶出ジアステレオマーの、それぞれ、第1の溶出光学異性体および第2の溶出光学異性体であるか、または第1の溶出光学異性体および第2の溶出光学異性体から誘導されるかのいずれかであることを表すものとされる。これらの一般的規則の例外は、光延反応がアルコール(a)を用いて行われた場合、1’炭素の配置の反転を生じることである。これらの実施例において、出発アルコール(S−1)の記号は、(S−2)生成物となり、(D1)出発アルコールは(D2)生成物となる。
以下の調製例および実施例は、本発明の化合物の合成に有用な方法を例示している。調製例および実施例に例示された多くの化合物の名称は、ChemDraw Ultra 10.0で描かれた構造から提供される。
調製例1:(S)−3−(3−メチルブタノイル)ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2012523416
(S)−3−(メトキシ(メチル)カルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
1,1’−カルボニルジイミダゾール(414.33g,2.56mol)を少しずつ、ジクロロメタン(5.81L)中の(S)−N−tert−ブトキシカルボニルピロリジン−3−カルボン酸(500g,2.32mol)の攪拌溶液に加え、室温で窒素下で一時間、攪拌する。N,O−ジ−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(253.04g,2.56mol)を加え、室温で48時間攪拌する。反応物を1NのHClでクエンチし、酢酸エチル(2×)で抽出する。合わせた有機物を飽和NaHCOおよびブラインで洗浄する。乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、535g(89%)の標題化合物を得る。MS(m/z)=203(M−55)。
グリニャールのワインレブアミドへの添加
THF(50mL)中のイソブチルマグネシウムブロミド(テトラヒドロフラン(THF)中に2.0M,63.47mL,126.94mmol)の溶液を滴下して、窒素下で−7℃に維持されたTHF(400mL)中の(S)−3−(メトキシ(メチル)カルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(21.86g,84.62mmol)の攪拌溶液に加える。−5℃で1時間攪拌し、次いでその反応物を室温まで加温し、一晩攪拌し続ける。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチル(2×)で抽出する。乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮する。シリカゲルクロマトグラフィーにより残留物を精製し、ヘキサン中の酢酸エチル(EtOAc)(0〜20%の勾配)で溶出し、21.6g(99.6%)の標題の化合物を得る。
調製例2−5の化合物を、調製例1に実質的に記載されるように調製する。
Figure 2012523416
調製例5:(S)−3−シクロブチルカルボニル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
Figure 2012523416
水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中に1M,0.790mL,0.790mmol)を、窒素下でTHF(1mL)中のマグネシウム(0.960g,39.5mmol)およびヨウ素(0.100g,0.395mmol)の攪拌混合物に加える。THF(10mL)中のシクロブチルブロミド(8.00g,59.2mmol)の溶液を少しずつ滴下して加え、反応物を60℃で2時間攪拌することにより、全てのマグネシウムを消費する。この混合物を室温まで冷却し、THF(50mL)中の(S)−3−(メトキシ(メチル)カルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(10.2g,39.5mmol)の溶液を少しずつ滴下して加える。この反応混合物を室温で2.5時間攪拌する。1Mのクエン酸水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出する。有機層を水および飽和NaCl水溶液で洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮する。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、ヘキサン中のEtOAc(0〜50%の勾配)で溶出して、標題化合物(5.30g,53%)を得る。
調製例6:(3S)−3−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、異性体1(S−1)および異性体2(S−2)
Figure 2012523416
水素化ホウ素ナトリウム(15.2g,423mmol)を、メタノール(500mL)中の(S)−3−(3−メチルブタノイル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(21.6g,84.6mmol)の溶液に少しずつ加え、室温で一晩攪拌する。さらに当量の水素化ホウ素ナトリウム(3.04g,84.6mmol)を加える。さらに2時間攪拌し、メタノールを半分の体積まで蒸発させ、ブラインを加え、EtOAcで抽出する。合わせた有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮する。ジアステレオ異性体を、0.2%のジエチルメチルアミンを含む10%のMeOH/COで溶出する超臨界流体クロマトグラフィー(AD−Hカラム)により分離し、(3S)−3−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、異性体1(S−1)を第1の溶出異性体(8.2g,38%)として、および(3S)−3−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、異性体2(S−2)を第2の溶出異性体(8.9g,41%)として得る。
調製例7:(3S)−3−(1−ヒドロキシ−ブチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、異性体1(S−1)および異性体2(S−2)
Figure 2012523416
水素化ホウ素ナトリウム(5.19g,145mmol)を、メタノール(200mL)中の(S)−3−ブタノイル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(7.0g,29.0mmol)の溶液に少しずつ加え、室温で一晩攪拌する。水素化ホウ素ナトリウム(1.4g,39mmol)をさらに加え、室温で一時間攪拌する。メタノールを半分の体積まで蒸発させ、ブラインを加え、酢酸エチルで抽出する。合わせた有機相を乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮する。ジアステレオ異性体を、ヘキサン中の5%のイソプロピルアミンで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより分離し、(3S)−3−(1−ヒドロキシ−ブチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、異性体1(S−1)を第1の溶出異性体(2.6g,37%)として、および(3S)−3−(1−ヒドロキシ−ブチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、異性体2(S−2)を第2の溶出異性体(1.8g,26%)として得る。
調製例8〜9の化合物は、調製例8に実質的に記載されるように調製することができる
Figure 2012523416
調製例10:(3S)−3−(シクロブチル−ヒドロキシ−メチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−mix)
Figure 2012523416
水素化ホウ素ナトリウム(1.19g,31.4mmol)を、0℃にて窒素雰囲気下で維持されるMeOH(105mL)中の(S)−3−シクロブタンカルボニル−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(5.30g,20.9mmol)の攪拌溶液に加える。この混合物を室温まで加温しながら、2時間攪拌する。MeOHを濃縮し、ジクロロメタンで希釈し、有機物を、飽和NaHCO水溶液、水、およびブラインで洗浄する。乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮し、ジアステレオマーの混合物(S−mix)として標題化合物(4.4g,82%)を得る。
調製例11:(3S)−3−(1−ヒドロキシ−3−ブテニル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、(S−mix)
Figure 2012523416
調製例11の化合物を、(3S)−3−(ブト−3−エノニル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルを用いて、調製例10に実質的に記載されるように調製することができる。
調製例12:3−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、ジアステレオマー1(D1)
Figure 2012523416
3−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−2−オキソ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、ジアステレオマー1(D1)およびジアステレオマー2(D2)
リチウムビス(トリメチルシリル)−アミド(THF中に1.0M,148mL,148mmol)を、−78℃にて、THF(450mL)中の2−オキソ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(25.0g,134mmol)の溶液に加え、窒素下で2時間攪拌する。3−メチル−ブチルアルデヒド(17.5mL,162mmol)を加え、続いて三フッ化ホウ素ジエチルエーテラート(20.5mL,162mmol)を加え、2時間、−78℃にて攪拌を継続する。この混合物を室温まで加温し、飽和塩化アンモニウム水溶液(250mL)でクエンチし、EtOAc(3×)で抽出する。合わせた有機物を乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮する。粗生成物を2つの等しい部分に分け、各々の部分を、ヘキサン中の0〜40%のEtOAcで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、3−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−2−オキソ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、ジアステレオマー1(12.5g,34%)(D1)を第1の溶出異性体、MS(m/z)=216.0(M−56)として、および3−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−2−オキソ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、ジアステレオマー2(3.87g,11%)(D2)を第2の溶出異性体、MS(m/z)=216.0(M−56)として得る。
アミド還元
ホウ素−硫化メチル錯体(THF中に2.0M,68.8mL,138mmol)を、窒素下に維持されたTHF(220mL)中の3−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−2−オキソ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(D1)(12.5g,45.9mmol)の溶液にゆっくりと加える。この混合物を2時間、還流まで加熱して、飽和塩化アンモニウム水溶液(200mL)でクエンチする。酢酸エチル(2×)で抽出する。合わせた有機物をHO(100mL)、5%のクエン酸(100mL)、およびブライン(100mL)で洗浄する。乾燥させ(NaSO)、濾過し、減圧下で濃縮する。ヘキサン中の0〜40%のEtOAcで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーによりその残留物を精製し、10.7g(91%)の標題化合物を得る。MS(m/z)=202.0(M−56)。
調製例13:(3S)−3−(2−シクロプロピル−1−ヒドロキシエチル)ピロリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル(S−mix)
Figure 2012523416
酢酸パラジウム(II)(50.0mg;0.22mmol)を、0℃にて窒素下で、THF(20mL)中の(3S)−tert−ブチル3−(1−ヒドロキシブト−3−エニル)ピロリジン−1−カルボン酸塩(S−mix)(3.0g,12.43mmol)および新たに調製したジアゾメタン(50mL,ジエチルエーテル中に約23.8mmol)の攪拌溶液に加える(注意:激しいガスが発生)。10分間、0℃で攪拌する。室温まで加温し、水に注ぎ、酢酸エチル(3×)で抽出する。合わせた有機物を水およびブラインで洗浄する。乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮する。その残留物を、ヘキサン中の0〜100%の酢酸エチルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにかけて、2.9g(91%)の標題化合物を得る。MS(m/z)=200.0(M−55)。
調製例14:3−(2−シクロブチル−1−ヒドロキシエチル)ピロリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル
Figure 2012523416
tert−ブチル3−(2−(ジエトキシホスホリル)アセチル)ピロリジン−1−カルボン酸塩
ブチルリチウム(98.0mL,157mmol)を、−78℃にて窒素下で、15分にわたって、THF(194mL)中のジエチルメチルホスホン酸塩(23.6g,155mmol)の溶液に、滴下して加える。THF中の(S)−3−(メトキシ(メチル)カルバモイル)ピロリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル(5.0g,19.4mmol)を加え、−78℃で約3.5時間、攪拌する。水に注ぎ、酢酸エチル(3×)で抽出する。合わせた有機物を水およびブラインで洗浄する。乾燥させ(MgSO)、濾過し、濃縮する。その残留物を、クロロホルム中の0〜50%のアセトンで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにかけ、続いてジクロロメタン中の0〜30%のアセトンで溶出する、別のシリカゲルクロマトグラフィーにかけ、3.15g(47%)の所望の化合物を得る。MS(m/z)=294.0(M−55)。
3−(2−シクロブチリデンアセチル)ピロリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル
シクロブタノン(0.738mL;9.89mmol)を、5℃にて窒素下に維持されたエタノール(45mL)中の3−(2−(ジエトキシホスホリル)−アセチル)ピロリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル(3.14g,8.99mmol)および水酸化カリウム(656mg,11.7mmol)の攪拌混合物に加える。室温まで加温し、3時間攪拌する。減圧下で濃縮し、その残留物を、ヘキサン中の20%の酢酸エチルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにかけ、0.85g(36%)の所望の粗化合物を得て、これをさらに精製せずに、次の工程に使用する。
3−(2−シクロブチルアセチル)ピロリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル
パラジウム炭素(50mg,触媒)を、酢酸エチル(25mL)中の3−(2−シクロブチリデン−アセチル)ピロリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル(850mg,3.20mmol)に加え、室温にて窒素下で攪拌する。水素ガスのバルーンを挿入し、一晩攪拌する。セライトで反応物を濾過し、酢酸エチルでリンスし、乾燥するまで濃縮し、391mg(46%)の所望の化合物を得る。MS(m/z)=212.0(M−55)。
還元
水素化ホウ素ナトリウム(71.9mg,1.90mmol)を、0℃にて、メタノール(7.31mL)中の3−(2−シクロブチルアセチル)ピロリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル(391mg,1.46mmol)に少しずつ加える。室温で一晩攪拌する。減圧下で濃縮し、水で希釈し、酢酸エチル(3×)で抽出する。合わせた有機物を飽和NaHCO水溶液、水、およびブラインで洗浄する。乾燥させ(MgSO)、濾過し、減圧下で濃縮して、0.39g(97%)の標題化合物を得る。MS(m/z)=214.0(M−55)。
調製例15:(3S)−3−[2−シクロプロピル−1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−エチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、異性体1(S−1)および異性体2(S−2)
Figure 2012523416
水素化ナトリウム(60%,94.0mg,2.35mmol)を、窒素雰囲気下に維持された(3S)−3−(2−シクロプロピル−1−ヒドロキシ−エチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−mix)(31.5g,123.36mmol)およびDMSO(11.8mL)の混合物に、室温にてゆっくりと加える。10分間攪拌し、次いで2−クロロ−5−フルオロピコリン(359mg,2.47mmol)を加える。60℃まで加熱し、一晩攪拌する。その混合物を冷却し、水に注ぎ、酢酸エチル(3×)で抽出する。合わせた有機物を洗浄し、水およびブラインで抽出する。乾燥させ(MgSO)、濾過し、濃縮する。粗残留物を、ヘキサン中の20%の酢酸エチルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、(3S)−3−[2−シクロプロピル−1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−エチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、異性体1(S−1)(99mg,22%)を第1の溶出異性体として、および(3S)−3−[2−シクロプロピル−1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−エチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、異性体2(S−2)(80mg,18%)を第2の溶出異性体として得る。MS(m/z)=325.0(M−55)。
調製例16〜23の化合物は、調製例15に実質的に記載されるように調製することができる。
Figure 2012523416
Figure 2012523416
調製例24:3−[1−(6−クロロ−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、異性体1(D2E1)および異性体2(D2E2)
Figure 2012523416
光延反応
室温にて10分間、トルエン(10mL)中の3−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(D1)(600mg,2.33mmol)および2−クロロ−5−ヒドロキシ−ピリジン(0.451g,3.50mmol)の溶液を窒素で泡立てる。トリ−n−ブチルホスフィン(0.872mL,3.50mmol)を加え、その後、アゾジカルボン酸ジピペリジド(0.882g,3.50mmol)を加える。反応混合物を70℃まで加熱し、一晩攪拌する。さらなる3−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(D1)(600mg,2.33mmol)、トリ−n−ブチルホスフィン(0.872mL,3.50mmol)およびアゾジカルボン酸ジピペリジド(0.882g,3.50mmol)を加える。70℃で3時間、攪拌を継続する。混合物を室温まで冷却し、飽和NaHCO水溶液に注ぐ。酢酸エチル(2×)で抽出し、有機抽出物を合わせ、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮する。粗残留物を、ヘキサン中の0〜20%の酢酸エチルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、180mgの3−[1−(6−クロロ−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(D2)をキラル分離のために得る。
キラルクロマトグラフ分離
0.2%のジエチルメチルアミンを含む12%のイソプロピルアミン/COで溶出する、OD−Hカラム上で、超臨界流体クロマトグラフィーを用いて、3−[1−(6−クロロ−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(D2)の異性体の混合物を分離して、3−[1−(6−クロロ−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(D2E1)を第1の溶出異性体(80.6mg,9.4%)として、および3−[1−(6−クロロ−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(D2E2)を第2の溶出異性体(81.2mg,9.4%)として得る。MS(m/z)=391[M+1]。
調製例25〜28の化合物は、調製例24に実質的に記載されるように調製できる。
Figure 2012523416
調製例29:(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−2)
Figure 2012523416
水素化ナトリウム(60%,121.2mg,3.03mmol)、(3S)−3−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−2)(0.65g,2.53mmol)およびDMSO(10.0mL)を混合する。窒素雰囲気下で室温にて1時間、混合物を攪拌する。2−クロロ−5−フルオロピコリン(2.21g,15.2mmol)を加え、その混合物を70℃で一晩攪拌する。混合物を室温まで冷却し、ブラインで反応物をクエンチし、酢酸エチルで抽出する。有機抽出物を合わせ、乾燥させ(MgSO)、濾過し、濃縮する。粗残留物を、ヘキサン中の0〜20%の酢酸エチル、続いてヘキサン中の20%の酢酸エチルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、0.58g(60%)の標題化合物を得る。MS(m/z)=425.0(M+23)。
調製例30:6−メトキシ−2−メチル−ピリジン−3−オール
Figure 2012523416
過酸化水素(7.69mL,89.8mmol)を、室温にて窒素下で維持されたジクロロメタン(100mL)中の2−メトキシ−6−メチル−5−ピリジルボロン酸(5.0g,30mmol)の攪拌混合物に加える。一晩、周囲温度にて攪拌し、水を加え、ジクロロメタンでその混合物を抽出する。有機相を合わせ、乾燥させ(MgSO)、濾過し、濃縮して、2.6g(62%)の標題化合物を得る。MS(m/z)=140[M+1]。
実施例1:(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル]−ピロリジン、L−酒石酸塩(S−1)
Figure 2012523416
脱保護
トリフルオロ酢酸(1.51g,1.0mL,13.2mmol)を、メトキシベンゼン(1.0mL)およびジクロロメタン(2.0mL)中の(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−1)(99.0mg,0.260mmol)の溶液に加える。室温にて窒素下で、一時間攪拌する。その混合物を、予め詰めたSCXカラムに直接負荷し、CHCl、続いてCHOHでリンスする。メタノール中の2MのNHで溶出し、減圧下で濃縮して、58mg(79%)の(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル]−ピロリジン(S−1)を得る。MS(m/z)=281.2[M+1]。
塩の形成
L−酒石酸(31.0mg,0.207mmol)を、メタノール(2mL)中の(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル]−ピロリジン(S−1)(58.0mg,0.207mmol)の溶液に加える。混合物を、室温にて一時間窒素下で攪拌する。濃縮し、真空オーブンで乾燥させて、89.0mg(99%)の標題化合物を得る。MS(m/z)=281.0[M+1]。
実施例2〜8の化合物は、実施例1に実質的に記載されるように調製できる。
Figure 2012523416
Figure 2012523416
実施例9:(3S)−3−(3−メチル−1−(2−メチル−6−メチルアミノ−3−ピリジルオキシ)ブチル)−ピロリジン、L−酒石酸塩(S−2)
Figure 2012523416
Pd−触媒化カップリング反応
5mLのマイクロ波用の容器に、10mg/mLのトルエン中のPd(OAc)(2.93mg,0.013mmol)の溶液の0.294mLを入れる。窒素雰囲気下で、10mg/mLのトルエン中の、Degussaから得たcataCXium@PtB[(N−フェニル−2−(ジ−t−ブチルホスフィノ)ピロール](7.50mg,0.026mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(30.2mg,0.314mmol)の溶液の0.756mLを加える。10mg/mLのトルエン中の(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−2)(0.100g,0.261mmol)およびメチルアミン(0.392mL,0.785mmol)の溶液の1mLを加える。その反応混合物を、150℃にて1.5時間加熱する。Si−SH樹脂を加え、2時間、攪拌して、Pdを除去する。粗混合物を予め詰めたSCX−カラムに注ぎ、メタノールで洗浄し、生成物を、メタノール中の2MのNHで遊離させ、濃縮する。粗生成物をさらに精製せずに次の工程に使用する。MS(m/z)=378[M+1]。
脱保護
(3S)−3−[1−(2−メチル−6−メチルアミノ−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−2)およびHCl水溶液(4M,0.261mL,1.04mmol)の混合物を、室温にて一時間攪拌する。完全に変換した後、混合物を濃縮し、ジクロロメタンに溶解し、混合物を予め詰めたSCXカラムに負荷する。ジクロロメタン、続いてメタノールで洗浄する。生成物をメタノール中の2MのNHで遊離させ、減圧下で濃縮する。逆相クロマトグラフィー(水中の0.01Mのギ酸アンモニウム中の17〜43%勾配のアセトニトリル、85mL/分、8分間、C18 ODB XBridgeカラム、30×75mm、5μm)により粗残留物を精製して、9mg(12%)の(3S)−3−[1−(2−メチル−6−メチルアミノ−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル]−ピロリジン(S−2)を得る。MS(m/z)=278[M+1]。
精製した物質をアセトニトリル/メタノール(5:1)の混合物に溶解することによって、L−酒石酸塩を調製する。L−酒石酸(1.05当量)の1N水溶液を加える。混合物を凍結乾燥して、標題化合物を固体として得る。MS(m/z)=278[M+1]。
実施例10:(3S)−3−[1−(6−シクロプロピルアミノ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル]−ピロリジン、L−酒石酸塩(S−2)
Figure 2012523416
標題化合物は、実施例9に実質的に記載されるように調製できる。MS(m/z)=304[M+1]。
実施例11:(3S)−3−(1−(6−エトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル)−ピロリジン、L−酒石酸塩(S−2)
Figure 2012523416
Pd−触媒化カップリング反応
5mLのマイクロ波用の容器に、(S)−(−)−2,2’−ビス(ジ−p−トリルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(15.1mg,0.0222mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(10.2mg,0.0111mmol)およびトルエン(2mL)を入れる。トルエン(1mL)中の(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−2)(85.0mg,0.222mmol)の溶液を加え、その後、ナトリウムエトキシド(0.216mg,0.666mmol)を加える。反応混合物をマイクロ波条件下にて、140℃で30分間、照射する。Si−SH樹脂を加え、2時間攪拌し、Pdを取り除く。粗混合物をSCX−カラムに注ぎ、メタノールで洗浄し、生成物をメタノール中の2MのNHで遊離させ、濃縮する。粗生成物を、さらに精製せずに、次の工程に使用する。MS(m/z)=393[M+1]。
脱保護
(3S)−3−[1−(6−エトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−2)およびHCl水溶液(ジオキサン中に4N、0.261mL,1.04mmol)の混合物を、室温にて一時間攪拌する。完全に変換した後、混合物を濃縮し、残留物をクロロメタンに溶解し、予め詰めたSCXカラムに負荷する。ジクロロメタン、続いてメタノールでカラムを洗浄する。生成物をメタノール中の2MのNHで遊離させ、減圧下で濃縮する。粗残留物を、逆相クロマトグラフィー(水中の0.01Mのギ酸アンモニウム中の34〜60%勾配のアセトニトリル、85mL/分、8分間、C18 ODB XBridgeカラム、30×75mm、5μm)により精製して、13.4mg(21%)の(3S)−3−[1−(6−エトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル]−ピロリジン(S−2)を得る。MS(m/z)=293[M+1]。
精製した物質をアセトニトリル/メタノール(5:1)の混合物に溶解することによって、L−酒石酸塩を調製する。L−酒石酸(1.05当量)の1N水溶液を加える。混合物を凍結乾燥させて、標題化合物を固体として得る。MS(m/z)=293[M+1]。
実施例12:(3S)−3−(1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)ブチル)−ピロリジン、L−酒石酸塩(S−2)
Figure 2012523416
(3S)−3−(1−ヒドロキシ−ブチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−2)(0.400g,1.64mmol)および水素化ナトリウム(60%,132mg,3.29mmol)をDMSO(10mL)に加える。混合物を窒素雰囲気下に維持し、15分間攪拌する。6−クロロ−3−フルオロピコリン(1.44g,9.86mmol)を加える。混合物を70℃まで加熱し、1時間攪拌する。反応混合物をブラインに注ぎ、EtOAcで抽出する。抽出物を合わせ、乾燥させ(MgSO)、濾過し、濃縮する。粗残留物を、さらに精製せず、次の反応に使用する。
脱保護およびL−酒石酸塩の形成を実質的に実施例1のように実施して、標題化合物(384mg,56%)を得る。MS(m/z)=268[M+1]。
実施例13〜16の化合物は、実施例12に実質的に記載されるように調製できる。
Figure 2012523416
実施例17:(3S)−3−(1−(6−ブロモ−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル)−ピロリジン、L−酒石酸塩(S−2)
Figure 2012523416
反応容器に、DMF(3mL)中の(3S)−3−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−2)(100mg,0.389mmol)の溶液を入れる。3−フルオロ−6−ブロモ−3−ピリジン(90mg,0.051mmol)、18−クラウン−6(10.3mg,0.039mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(68.2mg,0.699mmol)を加える。LC/MSが、所望の生成物への変換を示すまで、反応物を80℃で数時間加熱する。溶媒を蒸発させて、残留物をさらに精製せずに次の反応に使用する。
脱保護および塩の形成を、実施例11のように実質的に実施して、標題化合物を得る。MS(m/z)=314[M+1]。
実施例18:(3S)−3−[1−(6−クロロ−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル]−ピロリジン、L−酒石酸塩(S−2)
Figure 2012523416
標題化合物は、実施例17に実質的に記載されるように調製できる。MS(m/z)=269[M+1]。
実施例19:(3S)−3−(1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル)−ピロリジン、L−酒石酸塩(S−2)
Figure 2012523416
室温で10分間、トルエン(10mL)中の(3S)−3−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−1)(0.5g,1.94mmol)および6−メトキシ−2−メチル−ピリジン−3−オール(0.41g,2.91mmol)の溶液を窒素でパージする。トリ−n−ブチルホスフィン(0.73mL,2.91mmol)を加え、その後、アゾジカルボン酸ジピペリジド(0.59mg,2.91mmol)を加える。反応混合物を70℃まで加熱し、一晩攪拌する。混合物を室温まで冷却し、飽和NaHCO水溶液(50mL)に注ぐ。酢酸エチル(2×)で抽出し、有機抽出物を合わせて、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮する。粗残留物を、ヘキサン中の0〜20%の酢酸エチルで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、(3S)−3−[1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−2)(101mg,13%)を得る。脱保護およびL−酒石酸塩の形成を、実施例1のように実質的に実施して、標題化合物を得る。MS(m/z)=279[M+1]。
実施例19A:(3S)−3−(1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル)−ピロリジン、(S−2)。代替的合成
Figure 2012523416
(S)−1−ベンジル−3−(3−メチルブタノイル)ピロリジン−2−オン:
磁気攪拌棒、サーマルカップル、添加漏斗、およびN注入口が備わった5Lの三つ口丸底フラスコに、ジイソプロピルアミン(176mL,1265mmol)および2−メチルテトラヒドロフラン(500mL)を入れる。この溶液を攪拌しながら約−10℃(塩/氷槽)まで冷却し、温度を0℃かまたは0℃以下に維持しながら、n−BuLi(ヘキサン中に2.5M,504mL,1259mmol)の溶液を滴下して加える。添加漏斗を2−メチルテトラヒドロフラン(25mL)でリンスする。約−5℃にて約15分間、溶液を攪拌する。2−Me−THF(500mL)中のN−ベンジル−2−ピロリジノン(100.8g,575.2mmol)、イソ吉草酸エチル(90g,690mmol)の溶液を、温度を5℃かまたは5℃以下に維持する速度で、滴下して加え、黄色のスラリーを得る。反応混合物を−5℃にて約1時間攪拌し、ヘプタン(1L)を滴下して加え、さらに−5℃にて1時間攪拌する。固体を中サイズのフリット漏斗を通す濾過により収集し、2−メチルテトラヒドロフラン/ヘプタン(250mL)の1:1の溶液、続いてヘプタン(250mL)で洗浄し、固体が粉末状になるまで空気乾燥させる。黄色の固体を、磁気攪拌棒が備わった5Lの三つ口丸底フラスコに入れ、MTBE(1L)および10%クエン酸(1L)を加える。混合物を、室温にて約1時間攪拌し、均質な混合物を得る。層を分離し、有機層をHO(2×500mL)、続いてブライン(500mL)で洗浄する。NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗中間物(128g)を橙色の油状物として得る。クーゲルロール蒸留により、粗物質から主な不純物を取り除き、所望の中間生成物を濃い橙色の油状物(117.4g,452.7mmol,78.7%収率)として得る。HNMR(300MHz,CDCl)δ7.38−7.16(m,5H),4.55−4.35(m,2H),3.62(dd,1H,J=5.86,9.37Hz),3.38−3.14(m,2H),2.92−2.8(m,1H),2.64−2.42(m,2H),2.28−2.11(m,1H),2.08−1.93(m,1H),0.96(d,3H,J=7.03Hz)0.93(d,3H,J=7.04Hz)。GC/MS=260(M+1)。
(R)−1−ベンジル−3−((S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)ピロリジン−2−オン:
400mLのステンレス鋼のオートクレーブ器に、IPA(250mL)中の(S)−1−ベンジル−3−(3−メチルブタノイル)ピロリジン−2−オン(20g,77.12mmol)の溶液、続いて35%のHCl(基質に対して6%,4.63mmol,M=36.4g/mol,d=1.18g/mL,0.408mL)を入れる。Nガス(5×〜50PSI)でパージする。器を通気させて、(S)−Ru(OAc)T−BINAP(250mg,0.2784mmol)を迅速に加え、この間にNのストリームが反応混合物の上を流れる。オートクレーブをすぐに密封し、Nガス(5×〜50PSI)でパージする。Hガス(5×60PSI)で器をパージし、次いでHガス(60PSI)を器に充填する。反応混合物を65℃にて一晩(約16〜18時間)攪拌する。器の圧力はこの時間の間に約70PSIまで上昇し、器を必要に応じてHガスで最充填し、反応の過程にわたって60PSIの一定の圧力に維持されない。室温まで冷却し、減圧下で濃縮して、粗(R)−1−ベンジル−3−((S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)ピロリジン−2−オンを、暗褐色の油状物として得て、それをさらに精製せずに次の工程に用いる(21.6g,82.6mmol,約95〜97%ee,100%より多い収率)。HNMR(300MHz,CDCl)δ7.38−7.18(m,5H),4.48(s,2H),4.34−4.22(m,1H),3.28−3.14(m,2H),2.63(td,1H,J=2.93,9.37Hz),2.47(d,1H,J=5.86Hz),2.12−1.70(m,3H),1.54−1.38(m,1H),1.24−1.10(m,1H),0.95(d,3H,J=3.51Hz),0.93(d,3H,J=2.93Hz)。GC/MS=262(M+1)。
(S)−1−ベンジル−3−((S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−ピロリジン:
磁気攪拌棒、サーマルカップル、添加漏斗、およびN注入口が備わった1Lの三つ口丸底フラスコに、粗(R)−1−ベンジル−3−((S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)ピロリジン−2−オン(38.26mmol,推定上)およびトルエン(100mL)を入れる。わずかに不均一の攪拌溶液を0℃(塩/氷槽)まで冷却し、温度を5℃かまたは5℃以下に維持しながら、Vitride(商標)(Rohm & Haas)(トルエン中に65wt%,24mL,86.085mmol)およびトルエン(70mL)の溶液を滴下して加える。トルエン(10〜20mL)で添加漏斗をリンスする。室温で一晩(約16時間)攪拌する。反応混合物を0C(塩/氷槽)まで冷却し、飽和ロッシェル塩溶液(200mL)、続いてMTBE(200mL)でクエンチする。混合物を攪拌しながら室温まで加温し、次いで1時間、この温度にて攪拌する。有機層および水層を分離し、有機層をHO(2×200mL)、次いでブライン(200mL)で洗浄し、次いでNaSOで乾燥させる。濾過し、濃縮して、所望の中間体を茶色の油状物として得る(9.61g,38.85mmol,100%より多い収率)。HNMR(300MHz,CDCl)δ7.36−7.18(m,5H),3.82−3.72(m,1H),3.58(dd,2H,7.61,20.51Hz),2.87(td,1H,J=4.10,8.79Hz),2.79−2.70(m,1H),2.48−2.38(m,1H),2.26−2.04(m,2H),1.98−1.64(m,3H),1.46−1.32(m,1H),1.14−0.98(m,1H),0.92(d,3H,J=1.18Hz),0.89(d,3H,J=1.76Hz)。LC/MS=248.1(M+1)。
(S)−1−ベンジル−3−((S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−ピロリジンの分離/精製:
磁気攪拌棒およびN注入口が備わった500mLの丸底フラスコに、粗(S)−1−ベンジル−3−((S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−ピロリジン(9.61g,38.26mmol)およびMeOAc(96mL)を入れる。ジベンゾイル−(L)−酒石酸(13.71g,38.26mmol)を攪拌しながら一部ずつ加え、反応混合物が濁るまで(約5分)、室温にてその混合物を攪拌する。予熱された油槽において、50℃で一晩攪拌しながら(約16時間)加熱する。反応混合物を室温まで冷却し、固体を、中サイズのフリット漏斗を通す濾過により分離する。固体を酢酸メチル(5×20mL)で洗浄し、空気乾燥させて、(S)−1−ベンジル−3−((S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−ピロリジン塩を白色の固体として得る(15.1g,24.93mmol,3ステップにわたって65.2%の収率,81.4%の異性体回収率、推定80%ee)。LC/MS=248.1(M+1)。
(S)−1−ベンジル−3−((S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−ピロリジン塩の脱塩:
磁気攪拌棒が備わった500mLの丸底フラスコに、(S)−1−ベンジル−3−((S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−ピロリジン塩(13.71g,22.636mmol)およびMTBE(140mL)を入れる。飽和NaHCO水溶液(140mL)を加え、室温で一晩、不均一な混合物を攪拌する。濁った溶液をEtOAc(140mL)および飽和NaHCO水溶液(50mL)、続いてHO(約100mL)で希釈し、透明な混合物を得る。層を分離し、NaSOで有機層を乾燥させる。濾過し、濃縮して、(S)−1−ベンジル−3−((S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−ピロリジンを、黄褐色の油状物として得て、それをさらに精製せずに次の工程に用いる(5.37g,21.707mmol,95.9%回収)。HNMR(300MHz,CDCl)δ7.36−7.18(m,5H),3.82−3.72(m,1H),3.58(dd,2H,7.61,20.51Hz),2.87(td,1H,J=4.10,8.79Hz),2.79−2.70(m,1H),2.48−2.38(m,1H),2.26−2.04(m,2H),1.98−1.64(m,3H),1.46−1.32(m,1H),1.14−0.98(m,1H),0.92(d,3H,J=1.18Hz),0.89(d,3H,J=1.76Hz)。LC/MS=248.1(M+1)。
(S)−1−ベンジル−3−((S)−1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチルブチル)−ピロリジン:
クライゼンアダプター、サーマルカップル、およびN注入口が備わった200mLの丸底フラスコに、(S)−1−ベンジル−3−((S)−1−ヒドロキシ−3−メチルブチル)−ピロリジン(5.69g,23mmol)およびDMA(58mL)を入れる。NaH(1.29g,32.2mmol)を攪拌しながら一部ずつ加え、室温にて1時間攪拌する。6−クロロ−3−フルオロ−2−メチルピリジン(3.52g,24.15mmoles)を攪拌しながら一部ずつ加え、次いで24時間室温にて攪拌する。反応混合物をHO(120mL)でクエンチし、MTBE(120mL)で抽出する。有機層をHO(2×60mL)、続いてブライン(60mL)で洗浄し、次いでNaSOで乾燥させる。濾過し、濃縮し、次いでシリカ(225g,トルエンで湿潤)に負荷し、以下:ヘキサン(2×500mL)、15%のMTBE/ヘキサン(16×500mL)、50%のMTBE/ヘキサン(8×500mL)で溶出することによって、(トルエン中の)粗物質を精製する。
適切な画分を濃縮して、(S)−1−ベンジル−3−((S)−1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチルブチル)−ピロリジンを、淡黄色の油状物として得る(5.77g,15.47mmol,67%収率、純度>98%)。HNMR(300MHz,CDCl)δ7.38−7.20(m,5H),7.06(s,2H),4.32−4.20(m,1H),3.68−3.48(m,2H)2.78−2.64(m,2H),2.64−2.30(m,2H),2.42(s,3H),2.28−2.20(m,1H),2.05−1.85(m,1H),1.82−1.52(m,4H),1.48−1.34(m,1H),0.92(d,3H,J=6.45Hz),0.88(d,3H,J=6.45Hz)。LC/MS=373.2(M),375.3(M+2)。
(S)−1−ベンジル−3−((S)−1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチルブチル)−ピロリジン:
磁気攪拌棒およびN注入口が備わった200mLのRBフラスコに、(S)−1−ベンジル−3−((S)−1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチルブチル)−ピロリジン(5.46g,14.65mmol)およびDMSO(30mL)を入れる。カリウムメトキシド(4.11g,58.61mmol)を攪拌しながら一部ずつ加える。反応混合物を油槽において、100℃にて1時間攪拌する。HO(60mL)およびMTBE(60mL)で希釈する。層を分離し、有機層をHO(2×30mL)、続いてブライン(30mL)で洗浄し、次いでNaSOで乾燥させる。(トルエン中の)粗物質を濾過し、濃縮する。シリカ(225g,トルエンで湿潤)に負荷し、以下:ヘキサン(2×500mL)、50%のMTBE/ヘキサン(6×500mL)で溶出する。適切な画分を濃縮して、(S)−1−ベンジル−3−((S)−1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチルブチル)−ピロリジン(4.32g,11.72mmol,80%収率)を、黄色/橙色の油状物として得る。HNMR(300MHz,CDCl)δ7.34−7.2(m,5H),7.10(d,1H,J=8.79Hz),6.49(d,1H,J=8.79),4.17−4.07(m,1H),3.88(s,3H),3.68−3.50(m,2H),2.78−2.67(m,2H),2.61−2.48(m,1H),2.48−2.38(m,1H),2.37(s,3H),2.33−2.24(m,1H),2.00−1.50(m,5H),1.44−1.30(m,1H),0.885(at,6H,J=7.03Hz,J=6.44Hz)。LC/MS=369.3(M+1)。
(S)−3−((S)−1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチルブチル)−ピロリジン:
400mLのステンレス鋼のオートクレーブに、エタノール(82mL)中の20重量%のPd/C(10%,湿潤,820mg)、続いて(S)−1−ベンジル−3−((S)−1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチルブチル)−ピロリジン(4.1g,11.126mmol)の溶液を入れる。Hガス(3×50PSI)でパージし、次いでその器にHガス(50PSI)を充填する。反応混合物を60まで加熱し、60℃にて24時間攪拌する。その器の圧力を約55PSIまで、60℃にて上昇させ、その器を必要に応じてHガスで再充填する。反応混合物を室温まで冷却させ、中サイズのフリット漏斗を通して濾過し、セライト(エタノールで湿潤)を入れ、エタノール(約80mL)で洗浄する。減圧下で濃縮して、(S)−3−((S)−1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチルブチル)−ピロリジンを、淡黄色の油状物として得る(3.02g,10.848mmol,97.5%収率)。HNMR(300MHz,CDCl)δ7.12(d,1H,J=8.79Hz),6.50(d,1H,8.79Hz),4.2(aq,1H,J=7.03Hz,J=5.27Hz),3.87(s,3H),3.08−2.94(m,2H),2.94−2.82(m,1H),2.82−2.70(m,1H),2.50−2.26(m,3H),2.36(s,3H),1.94−1.78(m,1H),1.78−1.52(m,3H),1.44−1.30(m,1H),0.898(at,6H,J=6.45Hz,J=7.03Hz)。LC/MS=279.3(M+1)。
実施例19B:(S)−3−((S)−1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル)−ピロリジン、D−酒石酸塩
Figure 2012523416
(S)−3−((S)−1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル)−ピロリジン(353mg)を、1000rpmで攪拌しながら60℃にてTHF(1mL)に溶解する。わずかに濁った黄色の溶液が生じる。D−酒石酸溶液(80℃にて3mLのTHFに溶解した218g)を、ゆっくりとその溶液に加える。0.45μmのPTFEシリンジフィルタを通して溶液を濾過し、アセトニトリル(4mL)を加える。蓋のないフード内で蒸発させる。約20分後、大量の灰色がかった固体が沈殿する。溶液を真空濾過し、固体を60℃の真空オーブン中で1時間乾燥させて、粉末状の灰色がかった固体を得る。
X線粉末回折
結晶質のXRDパターンを、CuKα線源(λ=1.54056Å)を備えた、Bruker D8 Advance X線粉末回折計ならびに50kVおよび40mAで作動する、Vantec検出器で得る。サンプルを、2θにおいて0.02°のステップサイズおよび9.0秒/ステップの走査速度を用いて、かつ、1mmの発散スリットおよび受光スリットならびに0.1mmの検出器スリットを用いて、2θにおいて4から40°の間で走査する。乾燥粉末を、凹型のトップローディングサンプルホルダーに詰め、平滑面を、スライドガラスを用いて得る。結晶形回折パターンを、室温および相対湿度で収集する。バックグラウンドをピーク検出前に除去する。任意の所与の結晶形に関して、回折ピークの相対強度が、結晶形態および晶癖などの要因に由来する好ましい配向に起因して変化し得ることは、結晶学の分野において周知である。好ましい配向の影響が存在する場合、ピーク強度は変化するが、多形体の特性ピーク位置は変化しない。例えば、The United States Pharmacopeia #23,National Formulary #18,1843〜1844ページ,1995年を参照のこと。さらに、任意の所与の結晶形に関して、角ピーク位置はわずかに変化し得ることもまた、結晶学の分野において周知である。例えば、ピーク位置は、サンプルが分析される温度または湿度、サンプル変位、あるいは内部標準の存在または非存在の変化に起因してシフトし得る。この場合、2θにおいて±0.1のピーク位置変動性は、示した結晶形の絶対的な識別を妨げずに、これらの可能性のある変化を考慮に入れる。結晶形の確認は、(°2θの単位において)特徴的なピーク、典型的に、より突出したピークの任意の特有の組み合わせに基づいてなされてもよい。従って、(3S)−3−(1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル)−ピロリジンのd−酒石酸塩の好ましいサンプルが、0.1度の回折角の許容範囲で、以下の表1に記載する回折ピーク(2θ値)を有する場合、ならびに特に、9.26、16.12、および16.59からなる群より選択される1つ以上のピークと組み合わせて4.63におけるピークを有する場合、CuKα放射線を用いてXRDパターンによって特徴付けられる。
表1:(3S)−3−(1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル)−ピロリジンのd−酒石酸塩のX線粉末回折ピーク
Figure 2012523416
実施例20〜32の化合物は、実施例19に実質的に記載されるように調製できる。
Figure 2012523416
Figure 2012523416
実施例33:3−(1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロブチル−エチル)−ピロリジン、L−酒石酸塩(D1E2)
Figure 2012523416
脱塩
3−(1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロブチル−エチル)−ピロリジン、L−酒石酸塩(D1)(80.0mg,0.180mmol)をSCXカラムに注ぎ、ジクロロメタン、メタノール中の50%ジクロロメタンおよびメタノールでリンスする。メタノール中の2MのNHで化合物を溶出し、濃縮して、3−(1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロブチル−エチル)−ピロリジン(50mg)を得る。
キラルクロマトグラフ分離
アミン(50mg)を、25%メタノール/0.2%イソプロピルアミン/CO2で溶出する超臨界流体キラルクロマトグラフィー(Chiracel OD−H)にかけ、3−(1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロブチル−エチル)−ピロリジン(D1E1)(21mg,40%,>99%ee)および3−(1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロブチル−エチル)−ピロリジン(D1E2)(20mg,38%,>99ee)を得る。
3−(1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロブチル−エチル)−ピロリジン(D1E2)のL−酒石酸塩の形成を、実質的に実施例1のように実施して、標題化合物を得る。Ms(m/z)=295.2(M+1)。
実施例34:(3S)−3−(1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−ブチル)−ピロリジン、L−酒石酸塩(S−2)
Figure 2012523416
脱塩
(3S)−3−(1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−ブチル)−ピロリジン(S−2)(1.00g,2.39mmol)のL−酒石酸塩をメタノールに溶解し、その溶液をSCXカラムに注ぐ。カラムをメタノールでリンスし、次いでメタノール中の2MのNHで遊離アミンを溶出する。溶媒を蒸発させ、真空下でアミンを乾燥させ、0.65g(99%)の(3S)−3−(1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−ブチル)−ピロリジン(S−2)を得て、それを、さらに精製せずに次の工程に使用した。
塩化物をメトキシに置換する
(3S)−3−(1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−ブチル)−ピロリジン(S−2)(0.65g,2.44mmol)、DMSO(9.75mL)、メタノール(0.493mL,12.18mmol)、および水素化ナトリウム(0.390g,9.75mmol)を反応バイアルに加える。バイアルから気体を抜き、窒素でパージする。混合物を100℃で一晩加熱する。反応混合物をSCXカラムに注ぎ、メタノールでリンスする。SCXカラムをシリカゲルカラムの上部に取り付け、クロロホルム中の5〜30%のNH3OH/エタノール(1:9)で溶出して、0.420g(65%)の(3S)−3−(1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−ブチル)−ピロリジンを得る。
(3S)−3−(1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−ブチル)−ピロリジン(S−2)のL−酒石酸塩の形成を、実質的に実施例1のように実施して、標題化合物を得る。MS(m/z)=265[M+1]。
実施例35:(3S)−3−[1−シクロブチル−1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−メチル]−ピロリジン(S−1)、L−酒石酸塩
Figure 2012523416
実質的に実施例34に記載されるように、標題化合物は、(3S)−3−[1−シクロブチル−1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−メチル]−ピロリジン(S−1)、L−酒石酸塩から調製できる。MS(m/z)=277[M+1]。
実施例36:(3S)−3−[1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル]−ピロリジン、L−酒石酸塩(S−1)
Figure 2012523416
脱保護
(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−1)(0.50g,1.31mmol)、メトキシベンゼン(6.6mL)およびジクロロメタン(6.6mL)を反応バイアル中で混合する。バイアルから気体を抜き、窒素でパージする。トリフルオロ酢酸(1.51g,1.0mL,13.2mmol)を加え、混合物を室温で1時間攪拌する。予め詰められたSCXカラムに直接混合物を負荷し、CHCl、続いてCHOHでリンスする。メタノール中の2MのNHで溶出し、減圧下で濃縮して、0.353g(96%)の(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル]−ピロリジン(S−1)を得る。MS(m/z)=281.2[M+1]。
塩化物をメトキシに置換する
(3S)−3−(1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−シクロプロピル−エチル)−ピロリジン(S−1)(0.35g,1.25mmol)、DMSO(4.99mL)、メタノール(0.404mL,9.97mmol)、および水素化ナトリウム(0.349g,8.73mmol)を反応バイアルに加える。バイアルから気体を抜き、窒素でパージする。混合物を110℃で4時間加熱する。反応物をpH7のバッファーに溶解し、5NのHClで中和する。SCXカラムに混合物を注ぎ、メタノールでリンスする。シリカゲルカラムの上部にSCXカラムを取り付け、クロロホルム中の5〜35%のNHOH/エタノール(1:9)で溶出して、0.209g(61%)の(3S)−3−(1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル)−ピロリジン(S−1)を得る。MS(m/z)=277[M+1]。
(3S)−3−(1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−シクロプロピル−エチル)−ピロリジン(S−1)のL−酒石酸塩の形成を、実質的に実施例1のように実施して、標題化合物を得る。MS(m/z)=277[M+1]。
実施例37:(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル]−ピロリジン、L−酒石酸塩(S−1)
Figure 2012523416
ワインレブアミドの調製
Figure 2012523416
THF(240mL)中の(S)−N−tert−ブトキシカルボニルピロリジン−3−カルボン酸(40g,186mmol)の溶液を、THF(160mL)中の1,1’−カルボニルジイミダゾール(31.4g,190mmol)の攪拌溶液に滴下して加え、窒素下で2.5時間室温にて攪拌する。N,O−ジ−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(18.8g,190mmol)を加え、室温で一晩攪拌する。反応物を水でクエンチする。相を分離し、t−ブチルメチルエーテル(2×)で水相を抽出する。有機物を合わせ、10%のHPO水溶液、20%のKHCO水溶液、水およびブラインで洗浄する。濃縮して、37.1g(77%)の標題化合物を得る。MS(m/z)=203.1[M−55]。
グリニャールのワインレブアミドへの添加およびケトンのアルコールへの還元
Figure 2012523416
アリルマグネシウムブロミド(THF中に2.0M,100.3mL,200.5mmol)の溶液を、0℃で窒素下に維持されたTHF(296mL)中の(S)−3−(メトキシ(メチル)カルバモイル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(37.0g,143.2mmol)の攪拌溶液にゆっくりと滴下して加える。反応物を室温まで加温し、48時間攪拌し続ける。混合物を、水(74mL)中の水素化ホウ素ナトリウム(5.42g,143mmol)およびテトラブチルアンモニウムブロミド(0.74g,2.39mmol)の冷溶液(0〜5℃)に加え、1時間攪拌する。相を分離し、t−ブチルメチルエーテル(2×)で水相を抽出する。有機層を合わせ、水およびブラインで洗浄する。濃縮して、t−ブチルメチルエーテル/ヘキサン(3/7〜7/3)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより粗残留物を精製して、(3S)−3−(1−ヒドロキシ−ブト−3−エニル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−mix)(29g,85%)を得る。MS(m/z)=186.1[M−55]。
(3S)−3−(2−シクロプロピル−1−ヒドロキシエチル)ピロリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル(S−mix)
Figure 2012523416
酢酸パラジウム(II)(2.31g,0.298mmol)を、ジクロロメタン(43.2mL)中の(3S)−3−(1−ヒドロキシ−ブト−3−エニル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−mix)(14.4g,59.7mmol)の攪拌溶液に加える。−30〜−40℃にて窒素下で、ジアゾメタン(100mL,ジエチルエーテル中に約50mmol)の新しく調製した溶液をゆっくりと加える(注意:激しいNガスが発生)。溶媒を蒸発させ、粗生成物をジクロロメタン(43.2mL)に溶解する。酢酸パラジウム(II)(2.31g,0.298mmol)、続いてジアゾメタン(100mL,ジエチルエーテル中に約50mmol)の新しく調製した溶液を、−30〜−40℃にて窒素下で維持した混合物に加える(注意:激しいNガスが発生)。溶媒を蒸発させ、粗生成物をジクロロメタン(43.2mL)に溶解する。酢酸パラジウム(II)(2.31g,0.298mmol)、続いてジアゾメタン(50mL,ジエチルエーテル中に約25mmol)の新しく調製した溶液を、−30〜−40℃にて窒素下で維持した混合物に加える(注意:激しいNガスが発生)。溶媒を蒸発させ、ヘキサン(140mL)を粗残留物に加え、懸濁液を室温で一晩攪拌する。懸濁液をセライト(登録商標)のパッドで濾過し、濃縮して、定量的収率で(3S)−3−(2−シクロプロピル−1−ヒドロキシエチル)ピロリジン−1−カルボン酸tertブチルエステル(S−mix)を得る。MS(m/z)=200.1[M−55]。
(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−1)および(S−2)
Figure 2012523416
室温で窒素雰囲気下に維持した、(3S)−3−(2−シクロプロピル−1−ヒドロキシ−エチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−mix)(19.8g,77.5mmol)、6−クロロ−3フルオロ−2−メチル−ピリジン(16.9g,116.3mmol)およびジメチルアセトアミド(59.4mL)の混合物に、水素化ナトリウム(60%,6.20g,155.1mmol)をゆっくりと加える。40℃に加熱して、3.5時間攪拌する。混合物を冷却し、メタノールを加える。混合物を、10%のHPO水溶液(100mL)およびt−ブチルメチルエーテル(100mL)に注ぐ。相を分離し、t−ブチルメチルエーテル(2×)で水相を抽出する。有機相を合わせ、水およびブラインで洗浄する。溶媒を蒸発させて、粗残留物を得る。t−ブチルメチルエーテル/ヘキサン(2:8〜4:6)で溶出するシリカゲルで粗残留物をクロマトグラフして、粗残留物を得て、それを別のバッチ(2gのアルコールに基づいた)からの粗残留物と混合した。ジアステレオマーの混合物を、ヘキサン中の25%のt−ブチルメチルエーテルで溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより分離して、第1の溶出異性体として(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、異性体1、(S−1)(15.0g,51%)、MS(m/z)=325.0(M−55)、および第2の溶出異性体として(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、異性体2、(S−2)(12.0mg,41%)、MS(m/z)=325.0(M−55)を得る。
(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル]−ピロリジン、(S−1)
Figure 2012523416
HCl(1,4−ジオキサン中に4M、52.7mL,627mmol)を、ジクロロメタン(40.2mL)中の(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル]−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(S−1)(13.4g,35.2mmol)の溶液に加える。室温で1時間、窒素下で攪拌する。溶媒を蒸発させ、残留物を、t−ブチルメチルエーテル(40mL)および水(40mL)の混合物に溶解する。相を分離し、t−ブチルメチルエーテル(2×)で水相を洗浄する。10%のKCO水溶液の添加によって水相のpHを9に調整し、t−ブチルメチルエーテル(3×)で抽出する。合わせた有機相を水およびブラインで洗浄する。揮発性物質を蒸発させて、(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル]−ピロリジン(S−1)(9.6g,97%)を得る。MS(m/z)=281.2[M+1]。
(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル]−ピロリジン、L−酒石酸塩(S−1)
Figure 2012523416
L−酒石酸(5.1g,33.9mmol)を、メタノール(48.5mL)中の(3S)−3−[1−(6−クロロ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−2−シクロプロピル−エチル]−ピロリジン(S−1)(9.7g,34.5mmol)の溶液に加える。窒素下で15分間、室温にて混合物を攪拌する。揮発性物質を蒸発させ、残留物を水(100mL)に溶解し、t−ブチルメチルエーテル(2×)で抽出する。25℃に浴槽を維持しながら、水相を50mLの最終体積までロータリーエバポレーターで濃縮する。残留物を凍結乾燥して、14.0g、(95%)の標題化合物を得る。MS(m/z):281.0[M+1]。
3(S)−(1’−ヒドロキシ−3’−メチル−ブチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル異性体1および2の絶対配置の割当
図1に示すように、3(S)−(1’−ヒドロキシ−3’−メチル−ブチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステルにおいて、炭素5および7(C5およびC7)に相当する2つの立体炭素が存在する。
Figure 2012523416
C7の配置は、開始(S)−N−(tert−ブトキシカルボニル)−ピロリジン−3−カルボン酸から既知であるため、相対配置の決定により、C5における絶対配置の割当が導かれる。屈曲性分子の相対配置は、プロトン−炭素結合が、Matsumoriら,J.Org.Chem.64,866(1999)によって記載されている、Jに基づく配置法により考慮される場合、達成され得る。このアプローチは、特定のC−C結合にわたるH−HおよびH−C結合の測定、ならびにKarplus−Altona相関関係によるそれらの二面角への変換に関する。H−C結合はまた、Karplus相関関係に従い、1〜3Hzの範囲の小さい値はゴーシュ配向の指標であり、6〜8Hzの範囲の大きい値はアンチ配座を示す。
関連H5−C11プロトン−炭素結合定数は、P.Vidalら,J.Org.Chem.,72,3166−3170(2007)によって記載されている、サテライト選択的1D−TOCSY実験を用いて測定する。選択的パルスのオフセットをH11の低周波数13Cサテライトに設定する1D−TOCSY実験を得る。得られたスペクトルを、主要な12CアイソトポマーのH11シグナルが励起される従来の1D−TOCSY実験と比較するか、または1Hスペクトルと比較する。C11とH5との間の3つの結合、H、C結合を、1Hスペクトルにおけるその位置に対するサテライト選択的TOCSYスペクトルにおいて送信したH5シグナルの置換から測定する。結合定数は置換の2倍である。C8とH5との間の結合定数は、重複するシグナルに起因して測定しない。C7−C5結合にわたるプロトン−プロトンおよびプロトン−炭素結合定数を、実質的に調製例4に記載されるように調製した3(S)−(1−ヒドロキシ−3−メチル−ブチル)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル、異性体1および異性体2の各々について測定し、それらの値は以下の表にある。
Figure 2012523416
異性体2における小さなH5−C11結合定数は、H5およびC11が、3(S)−1’(S)異性体と一致する、両方の集中する配座異性体において互いにゴーシュであることを示す。
インビトロでの輸送体親和性アッセイ
ヒトセロトニン輸送体(SERT)、ノルエピネフリン輸送体(NET)、またはドーパミン輸送体(DAT)を、pcDNA3ベクター中でクローニングし、HEK293細胞中で安定にトランスフェクトする。膜ストックを標準的なプロトコルに従って調製し、K値を、膜の各バッチについて飽和結合または同種競合結合法を用いて算出する(BylundおよびToews,Am.J.Phys.(Lung Cell.Mold Physiol 9),265,421−429(1993)。全ての結合アッセイを、濾過放射性リガンド結合アッセイをシンチレーション近接アッセイ(SPA)フォーマットに変換することによって開発された方法を用いて96ウェルプレートで実施する(Carpenterら,Methods in Molecular Biology,190,21−49(2002))。手短に述べると、H−シタロプラムの存在下で50mMのTris、150mMのNaCl、および5mMのKCl(pH7.4)を含有するアッセイバッファー中に10μg/ウェルの濃度でSERT膜を使用する。フルオキセチン(100μM)を非特異的結合を決定するために使用し、ベンラファクシンを陽性コントロールとして使用する。50mMのTris、300mMのNaCl、および5mMのKCl(pH7.4)を含有するアッセイバッファー中に8μg/ウェルの濃度でNET膜を使用する。H−ニソキセチンをトレーサーとして使用し、100μMのデシプラミンは非特異的結合の尺度として役立ち、ニソキセチンは陽性コントロールとして使用する。DAT結合アッセイに関して、アッセイバッファーはSERTに関するものと同じであり、膜は20μg/ウェルで使用し、100μMのノミフェンシンを非特異的結合を決定するために使用し、H−WIN35428(Perkin Elmer)は放射性トレーサーとして役立ち、ノミフェンシンは陽性コントロールとして使用する。全ての場合において、0.5mg/ウェルのコムギ胚芽凝集素シンチレーション近接アッセイビーズ(WGA−SPA,GE Health Sciences)を、膜を捕捉するために使用し、プレートを室温で3時間インキュベートする。放射線を測定し、K値を、4パラメーターロジスティック曲線フィッティングプログラム(ActivityBase v5.3.1.22)を用いて算出する。
例示的な化合物を実質的に上記のように試験し、hSERTおよびhNET受容体に対して高い親和性を有することが見出されるが、インビトロにおいてhDAT受容体に対して非常に低い親和性を有することが見出される。SERTおよびNETに対するKは、それぞれ、20.1nMおよび23.4nM未満であることが見出され、一方、DATに対するKは255nMより大きいことが見出される。実施例19の化合物を上記のように実質的に試験し、以下の表に示す親和性を有することが見出される。
Figure 2012523416
インビトロでの阻害活性アッセイ:
ヒトセロトニン(SERT)またはノルエピネフリン(NET)輸送体をpcDNA3ベクター中でクローニングし、HEK293細胞中に安定にトランスフェクトする。両方のアッセイを、Eshlemanら,J.Pharmacol.Exptl Ther.,289,877−885(1999))およびWallら,Mol.Pharmacol.,47,544−550(1995)によって記載される方法から改変する。細胞を、ポリ−D−リジンでコーティングされたフラスコまたは96ウェルプレートで、5%のウシ胎仔血清、250μg/mLのジェネテシン、および20mMのHepesを含有するD−MEM/F−12 3:1(1部のNutrient Mix F−12倍地中の3部のダルベッコ改変イーグル培地)中で増殖させる。細胞を、ウェルごとに40,000個の細胞で200μLの培地に播種し、アッセイの前に37℃で18〜24時間インキュベートする。アッセイ取り込みバッファーは、1.26%の重炭酸ナトリウム、20mMのHEPES、ならびに各々100μMのパーギリンおよびアスコルビン酸を補足したKrebs−Ringer重炭酸塩ストックからなる。化合物またはインダトラリン(陽性コントロールとして)で30分、プレインキュベートした後、H−セロトニンまたはH−ノルエピネフリンを1分50秒間添加する。次いで、H−基質を除去し、細胞を、マルチメク(multimek)を用いて100μLの冷取り込みバッファーで4回洗浄する。Triton X−100(1%)を加えて細胞を溶解させ、混合後、全ての内容物を白底プレートに移す。Microscint(商標)40を各ウェルに加え、放射線をウェルごとに1分間定量する。結果を、4パラメーターロジスティック曲線フィッティングプログラム(ActivityBase v5.3.1.22)を用いてIC50値として分析する。
例示した化合物を実質的に上記のように試験し、セロトニンおよびノルエピネフリン再取り込みの阻害剤であり、それぞれ、227nMおよび44.6n未満のSERTおよびNETのIC50を有することが見出される。実施例19の化合物を上記のように実質的に試験し、インビトロにおけるセロトニンおよびノルエピネフリン再取り込みの阻害剤であり、以下の表に示すようなIC50を有することが見出される。
Figure 2012523416
インビボでの輸送体占有率アッセイ:
3つの群において、240〜280gmの体重の雄のSprague−Dawleyラットをセロトニン輸送体占有率を決定するために使用する。各実験を開始する前に動物を12時間絶食させる。ビヒクルまたは0.10、0.33、1.00、3.33もしくは10.00mg/kg用量の、0.1、0.33、1、3.33もしくは10%のCAPTISOL(商標)(CAPTISOL(商標)(%)の濃度=試験化合物の用量(mg/kg))を含有する25mMのリン酸バッファー(pH=3.0)中の4%グルコース中の試験化合物を動物に経口投与する。2時間後、生理食塩水中のN,N−ジメチル−2−(2−アミノ−4−シアノフェニルチオ)−ベンジルアミン(10μg/kg)を、側部尾静脈において、動物に静脈内投与する。さらに40分後、ラットを頸椎脱臼により屠殺し、前頭葉の一部を除去し、ドライアイス上に置く。3匹のラットのさらなるコントロール群に、12mg/kgにてマレイン酸パロキセチン、続いて1時間後、N,N−ジメチル−2−(2−アミノ−4−シアノフェニルチオ)−ベンジルアミン(10μg/kg)をi.v.投与する。
組織を解凍させ、次いで0.1%のギ酸を含有する4容量(w/v)のアセトニトリルを加える。サンプルを、超音波ディスメンブレータ(dismembrator)プローブを用いて均質にし、14,000×gにて16分間、遠心分離する。1容量の上清を、オートサンプラバイアル中の3容量の水に加え、ボルテックスする。分離を、Zorbax C18 HPLCカラムおよび20%〜90%のアセトニトリル/水(各々0.1%のギ酸を含む)の移動相勾配を用いて達成する。全HPLCランタイムは3.5分であり、さらに2.0分の再平衡時間を有する。MRMモードで動作するAPI4000三連四重極質量分析計(Applied Biosystems,Foster City,CA,USA)を検出のために使用する。モニターされたイオン遷移は、N,N−ジメチル−2−(2−アミノ−4−シアノフェニルチオ)−ベンジルアミンについて284.1/239.1m/zである。
ビヒクルで前処置した動物の皮質におけるN,N−ジメチル−2−(2−アミノ−4−シアノフェニルチオ)−ベンジルアミド(トレーサー)のレベルは、非特異的および特異的結合の合計を表し、0%の値の占有率(トレーサーに利用可能な全ての受容体)と指定する。マレイン酸パロキセチンの非常に高濃度の静脈内投与で前処置した動物(陽性コントロール群)におけるトレーサーの低いレベルは、非特異的結合を表し、100%の値の占有率(トレーサーに利用可能でない受容体)と指定する。試験化合物の経口投与後の皮質におけるトレーサーのレベルを、セロトニン輸送体占有率を決定するために、それらの2つの極値の間で線形的に補間する。データを、Prismバージョン3.0(GraphPad Software Inc.,San Diego,CA,USA)を用いて算出した平均±SEM(n=3/群)として表す。ED80値を、非線形回帰を用いてデータをS字形曲線にフィッティングすることによって得る。
実施例19の化合物を実質的に上記のように試験し、投与から1時間後の以下の用量反応データに基づいて、7.1mg/kgの絶対ED80を有することを見出したので、インビボにおけるセロトニン受容体の占有率が確認される。
Figure 2012523416
アルファMMT:モノアミン枯渇阻害アッセイ:
神経伝達物質輸送体阻害剤は、枯渇剤が輸送体を介してニューロン内への能動的取り込みを必要とする場合、脳内モノアミンの枯渇を阻害できる。DL−パラ−クロロアンフェタミン(PCA)は、神経細胞輸送体を介してセロトニン性神経細胞内に輸送され、ラット脳内セロトニン(5−HT)濃度の長期間の枯渇を生じる。アルファ−メチル−m−チロシン(α−MMT)は、インビボにおいてメタラミノールにβ水酸化され、ラット脳においてNEレベルの低下を生じる、神経細胞輸送体を介してノルエピネフリン(NE)神経細胞に能動的に輸送されるノルアドレナリン枯渇剤である。PCAによるラット脳5−HTレベルおよびα−MMTによるラット皮質NE濃度の枯渇は、5−HTおよびNE再取り込み阻害活性を有する薬剤により遮断される。本発明の化合物は、以下の方法を用いて、給餌したラットおよび絶食したラットのインビボにおいて、PCAによるラット脳5−HT濃度の枯渇およびa−MMTによるラット皮質NE濃度の枯渇を防ぐ、それらの活性について評価することができる。
160〜180gの体重の雄のSprague Dawleyラットを、一晩絶食させるか、または自由に餌を与えた。10mg/kgのPCA塩酸塩(ip)または6.25mg/kgのα−MMT(sc)の投与の2時間前に、動物にビヒクル(滅菌HO)または試験化合物を強制投与する。全ての化合物は1mL/kgで投与する。動物を、PCAまたはα−MMT投与から2時間後に屠殺する。組織を解剖し、ドライアイス上で凍結させ、分析前に−70°で保存する。PCAを投与した動物について、全脳内セロトニン(5−HT)濃度を、FullerおよびPerry J.Pharmacol.Exp.Ther.,248,50−56(1989)に記載されるように電気化学的検出を用いて高圧液体クロマトグラフィーを用いて測定する。α−MMTを投与した動物について、皮質ノルエピネフリン濃度を、Bymasterら,Neuropsychopharmacology,27(5),699−711(2002)に記載されるようにアルミナ吸収後にHPLC−ECによって測定する。データを、ピーク高さおよびサンプル濃度を算出するEZChrom(商標)クロマトグラフィーデータシステム(Scientific Software,San Ramon,CA)を用いて収集する。Tukey’s Honestly Significant Difference事後検定に従う、分散の分析により、処置群の間で有意差(P≦0.05)が確認される。PCA−またはα−MMTにより誘導されたモノアミンの枯渇を50%拮抗した用量(ED50)を、最適フィット線形回帰分析を用いて算出する。
実施例19の化合物を上記のように実質的に試験し、以下の用量反応に基づいて9.5mg/kgのED80で、ラット皮質においてα−MMTにより誘導されたノルエピネフリンの枯渇を拮抗することが見出されるので、ノルエピネフリン輸送体機能を阻害することにおいてインビボでの有効性が確認される。
Figure 2012523416
手動のホルマリン試験
手動のホルマリン試験を、特注のPlexiglasボックス、約25cm×25cm×20cmのサイズで実施する。ケージの後方に置いたミラーにより、ホルマリン注射した足の観察を妨げられずにできる。ラット(Charles River(CRL)Sprague Dawley(SD))を、実験の少なくとも30分前に、小部屋に個々に入れる。全ての試験を08:00から14:00の間に実施し、試験室の温度を21〜23℃に維持する。末梢に投与する試験化合物を、ホルマリンチャレンジの前に種々の時間で投与する。ホルマリン(50μLの生理食塩水中の5%溶液)を、27ゲージ針を用いて右後足の背外側面に皮下注射する。観察をホルマリン注射の直後に開始する。ホルマリンにより誘導された疼痛を、5分間隔でリッキング(足をなめる(licking))する事象が継続する各々の秒数を記録することによって定量する。疼痛のスコアをホルマリン注射後、50分間測定する。疼痛行動の2段階が、以前に記載される(Wheeler−Aceto,H.,Porreca,F.およびCoean,A.,The rat paw formalin test:comparison of noxious agents,Pain 40(1990)229−238)ように観察される。初期段階は、ホルマリン注射直後に開始し、約5分継続し、続いて、後期段階は、10〜15分の間に開始し、典型的には、ホルマリン注射後約25〜35分に最大反応が観察される。50分後、観察が終わり、動物をCOで屠殺する。
ホルマリン試験について報告されている異なるスコア付けパラメータのうち、注射した足のリッキング、およびビッティング(かみつき(biting))に費やした全時間を最も関連があるとみなす(Abbottら,The formalin test:scoring properties of the first and second phases of the pain response in rats,Pain 60(1995)91−102;Coderreら,The formalin test:a validation of the weighted−scores method of the behavioral pain rating,Pain 54(1993)43−50)。初期スコアは、0〜5分の時間のリッキングに費やした時間(秒)の合計である。後期スコアは、観察時間の16分から40分のリッキングに費やした全秒数を加算することによって得られる。データは、平均の標準誤差(±SEM)を用いて平均として示す。データは、一元配置分散分析(ANOVA)および両側比較のためのダネット「t」検定により分析された適切な対比により評価する。P値が0.05未満である場合、差異は有意とみなす(Abbott,前出;Coderre,前出;およびWheeler−Aceto,前出)。
実施例19の化合物を実質的に上記のように試験し、以下の用量反応から導いて13.4mg/kgのED50で疼痛行動が有意に減少することが見出される。
Figure 2012523416
いかなる製剤も用いずに本発明の方法に利用される化合物を直接投与することも可能であるが、その化合物は、通常、式Iの少なくとも1つの化合物、またはその薬学的に受容可能な塩、活性成分および少なくとも1つの薬学的に受容可能な担体、希釈剤および/または賦形剤を含む、薬学的組成物の形態で投与される。これらの組成物は、経口、鼻腔内、経皮、皮下、静脈内、筋肉内、および肺を含む、種々の経路によって投与され得る。このような薬学的組成物およびそれらを調製するためのプロセスは、当該技術分野において周知である。例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(University of the Sciences in Philadelphia,ed.,第21版,Lippincott Williams & Wilkins Co.,2005)を参照のこと。
組成物は、好ましくは、単位剤形で製剤化され、各々の用量は、約0.1〜約500mg、より通常、約1.0〜約200mg、例えば約1から20mgの間の活性成分を含有する。用語「単位剤形」とは、ヒト被験体および他の哺乳動物のための単一の用量として適切な物理的に別個の単位を指し、各々の単位は、少なくとも1つの適切な薬学的に受容可能な担体、希釈剤および/または賦形剤と関連して、所望の治療効果を生じるように算出された所定の量の活性物質を含有する。
式Iの化合物は、一般に、広範囲の用量にわたって有効である。例えば、通常、1日当たりの用量は、体重の約0.001〜約30mg/kg、より通常、約0.01〜3.0mg/kg、および例えば0.01から0.3mg/kgなどの範囲内である。一部の例において、前述の範囲の下限値以下の用量レベルが十分以上であってもよく、一方、他の場合において、さらに多い用量が、いかなる有害な副作用も引き起こさずに利用されてもよい。従って、上記の用量範囲は本発明の範囲を限定するものと決して意図されるべきではない。投与される実際の化合物の量は、治療される状態、選択される投与経路、投与される実際の化合物(複数も含む)、個々の患者の年齢、体重、および反応、ならびに患者の症状の重症度を含む、関連する状況を考慮して医師により決定されることは理解されるだろう。

Claims (11)

  1. 以下の式の化合物
    Figure 2012523416
    (式中、
    は、n−プロピル、イソブチル、(C−C)シクロアルキル、および(C−C)シクロアルキル−メチル−からなる群より選択され、
    nは、1または2であり、
    各Rは、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピルメチルオキシ、トリフルオロメトキシ、メチルアミノ、シクロプロピルアミノ、およびt−ブチルカルボニルアミノからなる群より独立して選択され、但しnが2の場合、Rのうちの少なくとも1つは、フルオロ、クロロ、ブロモ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、またはエトキシである)
    またはその薬学的に受容可能な塩。
  2. が、n−プロピルまたはイソブチルである請求項1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
  3. が、イソブチルである請求項1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
  4. が、(C−C)シクロアルキルまたは(C−C)シクロアルキル−メチル−である、請求項1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
  5. (S)−3−((S)−1−(6−メトキシ−2−メチル−3−ピリジルオキシ)−3−メチル−ブチル)−ピロリジンである請求項1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
  6. 薬学的に受容可能な担体、希釈剤、または賦形剤と組み合わせて、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を含む薬学的組成物。
  7. 哺乳動物における慢性疼痛を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳動物に、有効量の請求項1に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩を投与する工程を含む、方法。
  8. 前記哺乳動物がヒトである請求項7に記載の方法。
  9. 治療に使用するための、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
  10. ヒトにおける慢性疼痛の治療に使用するための、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩。
  11. 慢性疼痛の治療のための医薬の製造における、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物またはその薬学的に受容可能な塩の使用。
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