JP2012519099A - パーキングロック装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パーキングロック機構において左右の駆動輪のロックが車両の挙動安定性を損なわないようにする。
【解決手段】車両の右車輪(3RR)と左車輪(3RL)の回転を個別のパーキングロック機構(6)がロックする。各パーキングロック機構(6)は、車輪(3RR,4RL)が所定のパーキングロック禁止車輪回転速度を越えるとロック操作を無効にするパーキングロック機構(63c,63d)を備える。右車輪(3RR)と左車輪(3RL)の回転速度を速度センサ(5R,5L)が個別に検出する。コントローラ(CU,10)は右車輪(3RR)の回転速度と左車輪(3RL)の回転速度に基づき所定のパーキングロック許可条件が満されない場合には、右パーキングロック機構(6)のロック操作と左パーキングロック機構(6)のロック操作をともに禁止し、右車輪(3RR)と左車輪(3RL)の一方の回転のみがロックされないようにする。
【選択図】図4

Description

この発明は、車両のパーキングロック機構の制御に関する。
特許文献1は電動車両の左右の駆動輪のパーキングロック装置を開示している。左右の駆動輪は専用の電動モータにより個別に駆動される。左右の駆動輪には電動モータと一体回転するラチェットホイールがそれぞれ設けられる。ラチェットホイールの外周には等しい角度間隔で溝が形成されている。パーキングロック装置はラチェットホイールの溝にパーキングポールの突起を係合させることにより、駆動輪の回転を阻止する。パーキングポールの基端はピボット支持され、アクチュエータがパーキングポールを回動させることで、突起がラチェットホイールの溝に係合する。
特開2005−348467号公報
このようなパーキングロック装置においては、車両の走行中にパーキングロックがアクティブになるのを防止する必要がある。そこで、車輪回転速度が所定回転速度を越えた状態でアクチュエータがパーキングポールを回動しても、突起が回転するラチェットホイールに弾かれて、溝と係合しないように、パーキングポールの回動力をあらかじめ制限している。
しかしながら、例えば路面状況に起因して、左右の駆動輪の一方の車輪回転速度が所定速度を越え、もう一方の車輪回転速度が所定速度以下である状況でパーキングロック操作を行うと、一方の駆動輪の回転がロックされ、もう一方の車輪は回転を規制されない状態となる。左右の駆動輪のロック操作に関わるこうした不一致は車両の挙動を不安定にする。
一方、左右の駆動輪の車輪回転速度がともに所定速度以下であっても、路面状況によって車輪回転速度に大きな相違が生じる場合がある。この場合には、従来技術によれば双方の駆動輪の回転がロックされる。しかしながら、車輪回転速度が大きく異なると、左右の駆動輪のロックのタイミングにずれが生じることは避けられず、ロック操作が車両の挙動を不安定にする可能性がある。
この発明の目的は、したがって、パーキングロック機構において左右の駆動輪のロックが車両の挙動安定性を損なわないようにすることである。
以上の目的を達成するため、この発明は、右車輪と左車輪とを備えた車両に適用するパーキングロック装置において、右車輪の回転を機械的にロックする右パーキングロック機構と、左車輪の回転を機械的にロックする左パーキングロック機構と右車輪の回転速度を検出するセンサと、左車輪の回転速度を検出するセンサと、プログラマブルコントローラとを備えている。
右パーキングロック機構は右車輪が所定のパーキングロック禁止車輪回転速度を越えるとロック操作を無効にするロック操作無効化機構を備える。左パーキングロック機構は右車輪が所定のパーキングロック禁止車輪回転速度を越えるとロック操作を無効にするロック操作無効化機構を備える。
コントローラは右車輪の回転速度と左車輪の回転速度とに基づき所定のパーキングロック許可条件が満されるかどうかを判定し、所定のパーキングロック許可条件が満されない場合には、右パーキングロック機構のロック操作と左パーキングロック機構のロック操作をともに禁止するよう、プログラムされる。
この発明の詳細並びに他の特徴や利点は、明細書の以下の記載の中で説明されるとともに、添付された図面に示される。
この発明の第1の実施形態によるパーキングロック装置を備えた電動車両の概略構成図である。 この発明の第1の実施形態によるアンロック状態のパーキングロック機構の側面図である。 ロック状態のパーキングロック機構の側面図である。 この発明の第1の実施形態によるコントローラが実行するパーキングロック操作ルーチンを説明するフローチャートである。 コントローラが格納するパーキングロック操作可能領域マップの特性を説明するダイアグラムである。 図5に類似するが、この発明の第2の実施形態を示す。 この発明の第3の実施形態によるパーキングロック機構を備えた電動車両の概略構成図である。 この発明の第3の実施形態によるコントローラが実行するパーキングロック操作ルーチンを説明するフローチャートである。 この発明の第3の実施形態によるコントローラが参照するパーキングロック操作可能領域マップの特性を説明するダイアグラムである。 この発明の第4の実施形態によるコントローラが実行するパーキングロック操作ルーチンを説明するフローチャートである。 この発明の第5の実施形態によるコントローラが参照するパーキングロック操作可能領域マップの特性を説明するダイアグラムである。 この発明の第6の実施形態によるパーキングロック機構を備えた電動車両の概略構成図である。 この発明の第6の実施形態によるコントローラが実行するパーキングロック操作ルーチンを説明するフローチャートである。 この発明の第7の実施形態によるコントローラが実行するパーキングロック操作ルーチンを説明するフローチャートである。
図1を参照すると、車両はバッテリBATの電力を動力源として走行する後輪駆動型の電気自動車である。車両は右前輪3FR,左前輪3FL,右後輪3RR,左後輪3RLを備える。ただし、この発明は後輪駆動車に限らず前輪駆動車や4輪駆動車にも適用可能である。
右後輪3RRはギヤ2Rを介して電動モータ1Rに結合する。左後輪3RLはギヤ2Lを介して電動モータ1Lに結合する。電動モータ1R(1L)はバッテリBATからインバータ4を介して供給される電流に応じて回転し、ギヤ2R(2L)を介して右後輪3RR(左後輪3RL)を駆動する。
各車輪3FR,3FL,3RR,3RLにはそれぞれブレーキロータが固定される。各車輪3FR,3FL,3RR,3RLのブレーキロータは摩擦ブレーキ8によって制動される。
電動モータ1Rと1Lにはそれぞれパーキングロック機構6が設けられる。
パーキングロック機構6は電動モータ1R(1L)の回転トルクや車輪3RR(3RL)に入力する回転トルクに抗して車輪3RR(3RL)の回転を阻止するために設けられる。
図2を参照すると、パーキングロック機構6はラチェットホイール61と、パーキングポール62と、パーキングロッド63と、パーキングロックアクチュエータ12とを備える。
ラチェットホイール61は電動モータ1R(1L)の回転軸33の外周に固定され、電動モータ1R(1L)と一体に回転する。
ラチェットホイール61は外周に等しい角度間隔で形成された歯61aと、隣接する歯61aの間に形成された溝61bとを備える。パーキングポール62は基端をシャフト64を介して電動モータ1R(1L)のケース34に支持されたレバー状の部材である。パーキングポール62の先端にはラチェットホイール61の溝61bに向けて突出する突起62aが形成される。パーキングポール62はシャフト64を支点に回動することで突起62aを溝61bに係合し、ラチェットホイール61の回転を回転方向によらず阻止する。パーキングポール62はケース34に支持されたトーションスプリング65により、突起62aと溝61bの係合を解除する回動方向、すなわちロック解除方向に付勢される。
パーキングロッド63はパーキングロックアクチュエータ12に駆動され、図の左右方向に変位する。
パーキングロッド63は先端部63aと基端部63bとからなる。
先端部63aはケース34に固定されたサポート11と、トーションスプリング65によりロック解除方向に付勢されたパーキングポール62との間に侵入する。
基端部63bはパーキングロックアクチュエータ12にリンク機構を介して連結される。パーキングロックアクチュエータ12は例えば電動式あるいは油圧式のロータリアクチュエータで構成される。リンク機構はパーキングロックアクチュエータ12の回転をパーキングロッド63のリニア方向の変位に変換する。先端部63aは基端部63bより大径に形成され、境界にステップ63eが形成される。
基端部63bの外周にはカム63cが嵌合する。カム63cは先端方向に向かって径を漸減するテーパ面63fを備える。
基端部63bの外周にはカム63cを先端部63aに向けて付勢するコイルスプリング63dが装着される。コイルスプリング63dの一端はテーパ面63fとの反対側でカム63cに当接し、もう一端は基端部63bの外周に固定されたスプリングシート63gに支持される。パーキングポール62とサポート11には、テーパ面63fに対向する位置にそれぞれ斜面が形成される。ステップ63eは先端部63aに向けて変位するカム63cのストッパとして機能する。
図において、カム63cはパーキングポール62とサポート11から離間し、トーションスプリング65によりロック解除方向に付勢されたパーキングポール62はパーキングロッド63の先端部63aに当接している。この状態では、パーキングポール62の突起62aはラチェットホイール61の溝61bと係合しておらず、ラチェットホイール61は任意に回転する。この状態がパーキングロック機構6のアンロック状態である。
図3を参照すると、パーキングロックアクチュエータ12がパーキングロッド63をリニア方向に駆動すると、カム63cがパーキングポール62とサポート11に形成された斜面に当接し、斜面を介してパーキングポール62をトーションスプリング65に抗して図の時計回りに回動させる。その結果、パーキングポール62の突起62aがラチェットホイール61の溝61bに係合する。この状態では、電動モータ1R(1L)の回転トルクに対しても、路面から車輪3RR(3RL)に入力する回転トルクに対しても、回転軸33の回転はロックされる。この状態がパーキングロック機構6のロック状態である。
カム63cをパーキングロッド63に固定せずにコイルスプリング63dで弾性支持するのは、カム63cがパーキングポール62に負荷する回動力を制限するためである。車輪回転速度が所定のパーキングロック禁止車輪回転速度を越えた状態では、パーキングロックアクチュエータ12がパーキングロッド63をロック方向に駆動しても、回転するラチェットホイール61の歯61aによりパーキングポール62の突起62aが弾かれ、突起62aは溝61bに侵入できず、カム63cはコイルスプリング63dの付勢力に抗して押し戻される。
このように、カム63cをコイルスプリング63dでパーキングロッド63に弾性支持することにより、パーキングロックアクチュエータ12の駆動力に依存せずに、所定のパーキングロック禁止車輪回転速度を越えた車輪回転速度におけるパーキングロック機構6のロック動作を防止できる。所定のパーキングロック禁止車輪回転速度を越えた車輪回転速度でパーキングロック機構6のロック動作を阻止することは、車両の挙動の安定性を確保し、パーキングロック機構6を保護するうえで好ましい。所定のパーキングロック禁止車輪回転速度はコイルスプリング63dのばね荷重の設定により任意に設定することができる。ここでは、所定のパーキングロック禁止車輪回転速度を毎時10キロメートル(km/hr)とする。
再び図1を参照すると、パーキングロックアクチュエータ12の作動は車両コントローラCUに設けられたパーキングロック作動制御部10により制御される。ここで、パーキングロック作動制御部10は車両コントローラCUの機能の一部であり、物理的な存在を意味しない。
車両コントローラCUは車両の駆動力、制動力、操舵を制御する。そのために、車両コントローラCUには右後輪3RRの回転速度を検出する車輪回転速度センサ5R、左後輪3RLの回転速度を検出する車輪回転速度センサ5L、車両の操舵角を検出する操舵角センサS1、車両のドライバによるアクセルペダル踏み込み量を検出するアクセルペダルデプレッションセンサS2、ドライバによるブレーキペダルの踏み込み量を検出するブレーキペダルデプレッションセンサS3、ドライバが選択する走行モード、言い変えればシフトレバー位置を検出するモードセレクションスイッチS4、車両のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサS5、車両の横加速度を検出する横加速度センサS6、及び車両の前後方向加速度を検出する前後加速度センサS7から検出データがそれぞれ信号入力される。
車両の駆動力制御に関しては、車両コントローラCUは入力信号に基づき、電動モータ1Rと1Lのトルク指令値を計算し、計算したトルク指令値をモータコントローラMCUに出力する。モータコントローラMCUはトルク指令値に基づいてインバータ4に指令信号を出力する。インバータ4は指令信号に基づく電流をバッテリBATから電動モータ1Rと1Lに供給する。
車両コントローラCUは中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。モータコントローラMCUも同様のマイクロコンピュータで構成される。車両コントローラCUとモータコントローラMCUの一方または双方を複数のマイクロコンピュータで構成することも可能である。あるいは、車両コントローラCUとモータコントローラMCUを単一のマイクロコンピュータで構成することも可能である。
パーキングロック作動制御部10は車両コントローラCUの機能の一部として、パーキングロックアクチュエータ12の作動を制御する。
図4を参照して、パーキングロック作動制御部10が実行するパーキングロック操作ルーチンを説明する。パーキングロック作動制御部10は車両の運転中にこのルーチンを一定の時間間隔、例えば10ミリ秒毎に実行する。
ステップS101で、パーキングロック作動制御部10はモードセレクションスイッチS4からパーキングレンジ信号が入力されたかどうかを判定する。パーキングレンジ信号はシフトレバーがパーキングレンジへとシフト操作された場合にモードセレクションスイッチS4がパーキングロック作動制御部10に入力する信号である。
ステップS101の判定が否定的な場合、言い変えれば、シフトレバーがパーキングレンジへシフト操作されていない場合には、パーキングロック作動制御部10はステップS110においてパーキングロック機構6のアンロック操作を行い、あるいはアンロック状態を維持して、ルーチンを終了する。具体的にはパーキングロックアクチュエータ12に信号を出力して、パーキングポール62を図2に示すアンロック状態にする。
ステップS101の判定が肯定的な場合、言い変えれば、シフトレバーがパーキングレンジへと操作された場合には、パーキングロック作動制御部10はステップS102−S105でパーキングロック機構6のロック操作を行う。
ステップS102において、パーキングロック作動制御部10は、電動モータ1Rと1Lへのトルク指令値をゼロに設定する。モータコントローラMCUはトルク指令値対応する指令信号をインバータ4に出力し、バッテリBATから電動モータ1Rと1Lへの電力供給を停止させる。電動モータ1Rと1Lへの電力供給を停止させるのは、パーキングロック機構6をロック操作する際には、電動モータ1Rと1Lを運転する必要がないからである。
ステップS103において、パーキングロック作動制御部10は、車輪回転速度センサ5Rが検出する右後輪3RRの回転速度と、車輪回転速度センサ5Lが検出する左後輪RLの回転速度を読み込む。
ステップS104において、パーキングロック作動制御部10は、あらかじめ車両コントローラCUのROMに格納された図5に示す内容のマップを参照して、右後輪3RRの回転速度と左後輪RLの回転速度に規定されるポイントが、図の斜線領域内にあるかどうかを判定する。斜線領域は右後輪3RRの回転速度と左後輪RLの回転速度が等しい場合の等速線を中心としてその両側に0.5km/hrの幅で設定される。また、右後輪3RRの回転速度と左後輪RLの回転速度がともに、コイルスプリング63dのばね荷重に基づく、所定のパーキングロック禁止車輪回転速度10km/hr、を越えない範囲に設定される。
結果として、右後輪3RRの回転速度と左後輪RLの回転速度がともに10km/hr以下であり、かつその差が0.5km/hr以下の場合に、ステップS104の判定は肯定的となり、それ以外の場合にはステップS104の判定は否定的となる。
ステップS104の判定が肯定的な場合は、パーキングロック作動制御部10はステップS105の処理を行う。ステップS104の判定が否定的な場合は、パーキングロック作動制御部10はパーキングロック機構6のロック操作を行うことなく直ちにルーチンを終了する。
ステップS105において、パーキングロック作動制御部10はパーキングロック機構6のロック操作を実行する。具体的にはパーキングロックアクチュエータ12に信号を出力して、パーキングロック機構6を図3に示すロック状態にする。ステップS105の処理の後、パーキングロック作動制御部10はルーチンを終了する。
以上のルーチンを一定の時間間隔毎に実行することにより、シフトレバーのパーキングレンジへの切り換えに応じてパーキングロック機構6のロック操作が行われ、シフトレバーのパーキングレンジから他のレンジへの切り換に応じてパーキングロック機構6のアンロック操作が行われる。
このルーチンは、図5を内容とするマップ参照することで、パーキングロック機構6のロック操作の許可条件を次のように定めている。
(1)右後輪3RRの回転速度と左後輪RLの回転速度がともに所定のパーキングロック禁止車輪回転速度10km/hr以下であること。
(2)右後輪3RRの回転速度と左後輪RLの回転速度の差が所定値0.5km/hr以下であること。
例えば、車両が直線走行中であっても、路面の摩擦係数によって右後輪3RRの回転速度と左後輪RLの回転速度とに速度差が発生することがある。その結果、右後輪3RRの回転速度が、前述のコイルスプリング63dのばね荷重に基づく、所定のパーキングロック禁止車輪回転速度10km/hrを超過する一方、左後輪RLの回転速度が所定のパーキングロック禁止車輪回転速度10km/hr以下に留まるケースが生じる。この状態でシフトレバーをパーキングレンジに切り換えると、従来技術のパーキングロック装置のもとでは、左後輪RLの回転はロックされ、右後輪3RRの回転はロックされないことになる。
一対の駆動輪の一方のみの回転をロックすることは、車両の挙動を不安定にするとともに、パーキングロック機構の耐久性に好ましくない影響を与える。
この発明によるパーキングロック作動制御部10が実行するパーキングロック操作ルーチンは、(1)が満たされないとパーキングロック機構6のロック操作を許可しない。
例えば、右後輪3RRの車輪回転速度が10km/hrを越え、左後輪3RLの車輪回転速度が10km/hr以下の場合に、パーキングロック機構6のロック操作を行うと、右後輪3RRにおいてはラチェットホイール61の歯61aによりパーキングポール62の突起62aが弾かれ、突起62aはラチェットホイール61の溝61bに侵入できず、カム63cはコイルスプリング63dの付勢力に抗して押し戻されるため、回転軸33の回転はロックされない。一方、左後輪3RLにおいては、パーキングポール62の突起62aがラチェットホイール61の溝61bに係合して、回転軸33の回転がロックされる。
このパーキングロック操作ルーチンによれば、条件(1)が満たされないとパーキングロック機構6のロック操作を許可しないので、一方の駆動輪3RL(3RR)のみの回転がロックされることはない。
したがって、ふたつの駆動輪3RR,3RLの車輪回転速度が所定のパーキングロック禁止車輪回転速度10km/hr付近にある状態でシフトレバーをパーキングレンジに切り換えた場合でも、車両の挙動が不安定にならない。
また、従来技術はふたつの駆動輪の速度差によらずパーキングロック機構のロック操作を行うため、ふたつの駆動輪の間でパーキングポールの突起がラチェットホイールの溝に係合するタイミングにずれが生じ、車両の挙動に好ましくない影響を与える恐れがある。しかしながら、このパーキングロック操作ルーチンのもとでは、条件(2)が満たされない場合も、とパーキングロック機構6のロック操作を許可しない。つまり、ふたつの駆動輪3RR,3RLが実質的に等速度にならないとパーキングロック機構6のロック操作を行わないため、左右の駆動輪のロック条件を常に等しくすることができる。
つまり、このパーキングロック操作ルーチンにより、機械的なロック操作の制限メカニズムでは実現できない特定のパーキングロック条件における車両の挙動の安定化を果たすことができる。
このパーキングロック操作ルーチンでは、条件(1)と条件(2)の双方が満たされないと、パーキングロック機構6のロック操作を許可しない。しかしながら、例えば条件(1)のみを判定して、パーキングロック機構6のロック操作を許可する構成としても、一方の駆動輪3RL(3RR)のみの回転がロックされる現象を防止でき、パーキングロック動作における車両の挙動の安定に関して従来技術では得られない好ましい効果を得ることができる。
同様に、条件(2)のみを判定して、パーキングロック機構6のロック操作を許可する構成としても、左右の駆動輪3RRと3RLのロック操作のタイミングのずれを防止することができ、パーキングロック動作における車両の挙動の安定に関して従来技術では得られない好ましい効果を得ることができる。
この実施形態においては、パーキングロック機構6、車輪回転速度センサ5Rと5L、及びパーキングロック作動制御部10がパーキングロック装置を構成する。
図6を参照してこの発明の第2の実施形態を説明する。
この実施形態は第1の実施形態で参照されるパーキングロック操作可能領域マップに代えて、図6に示す内容のパーキングロック操作可能領域マップを車両コントローラCUのROMに格納する。
第1の実施形態において参照されるパーキングロック操作可能領域マップは、図5に示すように、パーキングロック許可領域を右後輪3RRの回転速度と左後輪3RLの回転速度の差が0.5km/hr以内となる領域に設定していた。
この実施形態では、図6に示すように、車輪回転速度が低速になるにつれて、パーキングロック許可領域を拡大させている。具体的には一方の駆動輪3RR(3RL)の車輪回転速度が所定のパーキングロック禁止車輪回転速度10km/hrに等しい場合の、もう一方の駆動輪3RL(3RR)の車輪回転速度の許容範囲は9.5−10km/hrに設定される。つまり、車輪回転速度が所定のパーキングロック禁止車輪回転速度10km/hrに近い領域では、ふたつの駆動輪3RLと3RRの車輪回転速度の差は実質的0.5km/hrまで許容される。これは第1の実施形態の図5のパーキングロック操作可能領域マップと同一である。
これに対して、一方の駆動輪3RR(3RL)の車輪回転速度がゼロの場合の、もう一方の駆動輪3RL(3RR)の車輪回転速度の許容範囲は0−2km/hrに設定される。つまり、車輪回転速度がゼロに近い領域では、ふたつの駆動輪3RLと3RRの車輪回転速度の差は実質的に2km/hrまで許容される。
この実施形態によれば、したがって、第1の実施形態と比較して、低速走行時のパーキングロック操作を早期に完了することが可能となる。
FIGs.7−9を参照してこの発明の第3の実施形態を説明する。
第1の実施形態によるパーキングロック操作ルーチンは、すなわち右後輪3RRの回転速度と左後輪3RLの回転速度、及びそれらの回転速度差に基づきパーキングロック機構6の操作を許可するように構成されている。この実施形態では、パーキングロック操作ルーチンは、パーキングロック機構6の操作の許可条件にさらに車両の走行速度を組み合わせている。
図7を参照すると、この制御を実現するために、パーキングロック装置は車速センサ5aをさらに備える。車速センサ5aの検出する車両走行速度は車両コントローラCUに信号入力される。車速センサ5aに関しては様々な形式が可能である。例えば、4輪のすべてに車輪回転速度センサを設けて、それらの検出値の平均値を車両走行速度と見なすことが可能である。あるいは、従動輪である前輪3FRと3FLの車輪回転速度の平均値を車両走行速度と見なすこともできる。従動輪である前輪3FRと3FLの車輪回転速度のうち高いほうを車両走行速度と見なすこともできる。前後加速度センサS7のセンサ信号を積分して車両走行速度を求めることも可能である。さらに、全地球測位システム(Global Positioning System)を用いたGPSセンサの出力信号から車両走行速度を求めることも可能である。
図8を参照して、この実施形態によるパーキングロック操作ルーチンを説明する。
第1の実施形態によるパーキングロック操作ルーチンとの相違は、車速を読み込むステップS201を設けたこと、ステップS104に代えてステップS202を設けた点である。その他のステップの処理内容は第1の実施形態によるパーキングロック操作ルーチンと同一である。
ステップS201で、パーキングロック作動制御部10は車両走行速度を読み込む。
ステップS202で、パーキングロック作動制御部10はあらかじめ車両コントローラCUのROMに格納された図9に示す内容のマップを参照して、右後輪3RRの回転速度と左後輪3RLの回転速度、及び車両走行速度とが図の斜線領域内にあるかどうかを判定する。
図9のダイアグラムの横軸は車両走行速度を、縦軸は右後輪3RRの回転速度と左後輪3RLの回転速度とを示す。このダイアグラムはパーキングロック機構6のロック操作の許可条件を次のように定めている。
(1)右後輪3RRの回転速度と左後輪RLの回転速度がともに10km/hr以下であること。
(2A)車両走行速度と右後輪3RRの回転速度との差が0.5km/hr以下であり、かつ車両走行速度と左後輪3RLの回転速度との差が0.5km/hr以下であること。
条件(1)は第1の実施形態の条件(1)に等しい。したがって、第1の実施形態において条件(1)がもたらす効果をこの実施形態においても得ることができる。
条件(2A)は条件(2)と同様の効果をもたらすが、ロック条件の判定に後輪3RR,3RLの回転速度の車速からの偏差を用いることで、ハーキングロック作動時の車両の挙動と車輪の挙動との一致がより保証される。
図10を参照してこの発明の第4の実施形態を説明する。
この実施形態のハードウェアの構成は第3の実施形態と同一である。一方、この実施形態において、パーキングロック作動制御部10は第3の実施形態とは異なるパーキングロック操作ルーチンを実行する。
第3の実施形態では図9を内容とするマップでパーキングロック機構6のロック操作の許可条件を定めている。この実施形態によるパーキングロック操作ルーチンは車両走行速度に応じて、図9を内容とするマップが定めるパーキングロック機構6のロック操作の許可条件を緩和する。
図10を参照すると、そのために、この実施形態によるパーキングロック操作ルーチンは、第3の実施形態によるパーキングロック操作ルーチンのステップS202と捨てステップS110の間にステップS301を設けている。ステップの処理内容は第3の実施形態によるパーキングロック操作ルーチンと同一である。
ステップS301で、パーキングロック作動制御部10は車速が1km/hr以内であるかどうかはを判定する。判定が肯定的な場合には、パーキングロック作動制御部10はステップS105でパーキングロック機構6のロック操作を実行する。判定が否定的な場合には、パーキングロック作動制御部10はステップS110においてパーキングロック機構6のアンロック操作を行い、あるいはアンロック状態を維持して、ルーチンを終了する。
この実施形態によれば、パーキングロック機構6のロック操作の許可条件に関して、第3の実施形態の条件(1)はそのまま適用されるが、条件(2A)について修正が加えられる。すなわち、車両走行速度と右後輪3RRの車輪回転速度の差、あるいは車両走行速度と左後輪3RLの回転速度との差が0.5km/hrを越える場合でも、車両走行速度が1km/hr以内であれば、右後輪3RRと左後輪3RLのパーキングロック機構6のロック操作をともに許可し、車両走行速度が1km/hrを越える場合には、右後輪3RRと左後輪3RLのパーキングロック機構6のロック操作をともに禁止する。
車両走行速度と右後輪3RRの車輪回転速度の差、あるいは車両走行速度と左後輪3RLの回転速度との差が0.5km/hrを越えていても、車両走行速度が1km/h以下であれば、パーキングロック機構6のロック操作により車両の挙動が不安定になる恐れは少ない。したがって、この実施形態によれば、第2の実施形態と同様に、低速走行時のパーキングロック操作を早期に完了することが可能となる。
図11を参照して、この発明の第5の実施形態を説明する。
この実施形態のハードウェアの構成は第1の実施形態と同一であり、またパーキングロック作動制御部10が実行するパーキングロック操作ルーチンも基本的に同じである。この実施形態においては、しかしながら、ステップS104で参照するマップの内容が第1の実施形態と異なる。
すなわち、第1の実施形態では図5を内容とするマップを参照しているが、この実施形態では図11を内容とするマップを参照する。
図11に示すダイアグラムにおいては、右後輪3RRの車輪速度と左後輪3RLの車輪速度がともに1km/hr以内の場合には、右後輪3RRの車輪速度と左後輪3RLの車輪速度との差が0.5km/hrを越える場合であっても、パーキングロック機構6のロック操作を許可する。
つまり、第1の実施形態の条件(2)を低速時に限って拡大している。
第1の実施形態の図5に示す内容のマップに代えて、このマップを適用することで、第2及び第4の実施形態と同様に、低速走行時のパーキングロック操作を早期に完了することが可能となる。
図12及び図13を参照して、この発明の第6の実施形態を説明する。
第1−第5の実施形態では、車両は右後輪3RRと左後輪3RLを駆動輪とし、右前輪3FRと左前輪3FLを従動輪とする二輪駆動車両を対象とし、パーキングロック機構6は駆動輪である右後輪3RRと左後輪3RLのみに設置されている。
一方、この実施形態を適用する車両は、4輪3FR,3FL,3RR,3RLのすべてを電動モータ1FR,1FL,1RR,1RLでそれぞれ駆動する四輪駆動車で構成される。パーキングロック機構6も4輪3FR,3FL,3RR,3RLのすべてに設けられる。対応して、車輪回転速度センサ5FR,5FL,5RR,5RLが4輪3FR,3FL,3RR,3RLの各々に設けられる。
Figure 2012519099
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Figure 2012519099
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この実施形態では、右前輪3FRと右後輪3RRの一方と、左前輪3FLと左後輪3RLの一方とからなる車輪のペアを、パーキングロック機構6のロック操作の対象とする。具体的には、以下の表1−4に示すいずれかの組み合わせを、パーキングロック機構6のロック操作の対象とする。
パーキングロック作動制御部10は第3の実施形態の図8に示すパーキングロック操作ルーチンに代えて図13に示すパーキングロック操作ルーチンを実行する。このパーキングロック操作ルーチンと図8のパーキングロック操作ルーチンとの違いは、車輪回転速度の判定を2輪についてではなく、4輪について行う点である。そのために、図13に示すパーキングロック操作ルーチンでは、図8のステップS103とS202とS105に代えて、ステップS401とS402とS403を設けている。
ステップS401で、パーキングロック作動制御部10は4輪3FR,3FL,3RR,3RLの車輪速度を読み込む。
ステップS402で、パーキングロック作動制御部10は4輪3FR,3FL,3RR,3RLの車輪速度と、ステップS201で読み込んだ車両走行速度とから、図9に示す内容のマップを参照して、パーキングロック機構6のロック操作の許可条件を判定する。
この判定は、表1に示す右前輪3FRと左前輪3FLのペア、表2に示す右後輪3RRと左後輪3RLのペア、表3に示す右前輪3FRと左後輪3RLのペア、及び表4に示す右後輪3RRと左前輪3FLのペア、のそれぞれについて行う。
そして、ステップS302で図9のマップに規定された条件を満たすペアが存在する場合には、パーキングロック作動制御部10はステップS403でそのペアの各パーキングロック機構6のロック操作を行う。なお、条件を満たすペアが複数組存在する場合には、あらかじめ定めた優先順位に従ってロック操作の対象となるペアを選択する。
ステップS302で図9のマップに規定された条件を満たすペアが存在しない場合には、パーキングロック作動制御部10はロック操作を行わずにルーチンを終了する。
いずれのペアも左右の車輪で構成されているので、左右の車輪の一方のみについてパーキングロック機構6のロック操作が行われることはない。この実施形態によれば、パーキングロック機構6のロック操作の対象となる車輪の数が増えるので、車両の挙動安定性を損なわずに、パーキングロック操作を早期に完了させることが可能となる。
図14を参照してこの発明の第7の実施形態を説明する。
この実施形態は第3の実施形態に類似するが、パーキングロック作動制御部10が実行するパーキングロック操作ルーチンの内容の一部が第3の実施形態と相違する。
図14を参照すると、この実施形態によるパーキングロック操作ルーチンは、第3の実施形態のステップS202に代えてステップS501を設けている。
第3の実施形態によるパーキングロック操作ルーチンのステップS202では、パーキングロック作動制御部10は図9に示す内容のマップを参照して、右後輪3RRの回転速度と左後輪3RLの回転速度、及び車両走行速度とが図の斜線領域内にあるかどうかを判定している。
一方、この実施形態によるパーキングロック操作ルーチンのステップS501では、パーキングロック作動制御部10はステップS202の判定に加えて、さらに右後輪3RRの回転速度と左後輪3RLの回転速度の差が所定値以内かどうかを判定する。
そして、これらの条件がともに満たされる場合にのみ、パーキングロック作動制御部10はステップS105でパーキングロック機構6のロック操作を実行する。これらの条件の少なくとも一方が満たされない場合には、パーキングロック作動制御部10はパーキングロック機構6のロック操作を行うことなくルーチンを終了する。
このパーキングロック操作ルーチンによれば、パーキングロック機構6のロック操作の許可条件を、車輪速度と車速との関係に加えて、車輪速度差に基づき判定するので、パーキングロック機構6のロック操作における車両の挙動をより一層安定させることができる。
以上の説明に関して2009年3月9日を出願日とする日本国における特願2009−54962号、の内容をここに引用により合体する。
以上、この発明をいくつかの特定の実施形態を通じて説明してきたが、この発明は上記の各実施形態に限定されるものではない。当業者にとっては、クレームの技術範囲でこれらの実施形態にさまざまな修正あるいは変更を加えることが可能である。
例えば、以上説明した第1−第5の実施形態及び第7の実施形態は、右後輪3RRと左後輪3RLに電動モータ1Rと1L及びパーキングロック機構6を設けた後輪駆動車を対象としている。しかしながし、これらの実施形態は右前輪3FRと左前輪3FLに電動モータ及びパーキングロック機構を設けた前輪駆動車や、すべての車輪に電動モータとパーキングロック機構を設けた四輪駆動車にも適用可能である。
以上説明した各実施形態は電動車両を対象しているが、この発明は左右の車輪にそれぞれパーキングロック機構を備えた、ハイブリッド駆動電気駆動車両や内燃エンジン駆動車両を含むいかなる車両にも適用可能である。
以上説明したように、この発明は電気駆動車両のパーキングロック機構の制御に特に適しているが、適用対象は電気駆動車両に限定されない。
この発明の実施形態が包含する排他的性質あるいは特長は以下のようにクレームされる。
1FR,1FL,1RR,1RL電動モータ
2R,2Lギヤ
3FL左前輪
3FR右前輪
3RL左後輪
3RR右後輪
4インバータ
5a車速センサ
5FR,5FL,5RR,5RL車輪回転速度センサ
6パーキングロック機構
8摩擦ブレーキ
10パーキングロック作動制御部
11サポート
12パーキングロックアクチュエータ
33回転軸
34ケース
61ラチェットホイール
61a歯
61b溝
62パーキングポール
62a突起
63パーキングロッド
63a先端部
63b基端部
63cカム
63dコイルスプリング
63eステップ
63fテーパ面
63gスプリングシート
64シャフト
65トーションスプリング

Claims (10)

  1. 右車輪と左車輪とを備えた車両に適用するパーキングロック装置において、
    右車輪の回転を機械的にロックするとともに、右車輪が所定のパーキングロック禁止車輪回転速度を越えるとロック操作を無効にするロック操作無効化機構、を備える右パーキングロック機構と、
    左車輪の回転を機械的にロックするとともに、右車輪が所定のパーキングロック禁止車輪回転速度を越えるとロック操作を無効にするロック操作無効化機構、を備える左パーキングロック機構と、
    右車輪の回転速度を検出するセンサと、
    左車輪の回転速度を検出するセンサと、
    右車輪の回転速度と左車輪の回転速度に基づき所定のパーキングロック許可条件が満されるかどうかを判定し、所定のパーキングロック許可条件が満されない場合には、右パーキングロック機構のロック操作と左パーキングロック機構のロック操作をともに禁止する、ようにプログラムされたプログラマブルコントローラと、
    を備える、パーキングロック装置。
  2. コントローラは右車輪の回転速度と左車輪の回転速度の少なくとも一方が所定のパーキングロック禁止車輪回転速度を越える場合に、所定のパーキングロック許可条件が満たされないと判定するよう、さらにプログラムされる請求項1に記載のパーキングロック装置。
  3. コントローラは右車輪の回転速度と左車輪の回転速度の差が所定速度差を上回る場合に、所定のパーキングロック許可条件が満たされないと判定するよう、さらにプログラムされる、請求項1または2に記載のパーキングロック装置。
  4. 車両走行速度を件出するセンサをさらに備え、コントローラは車両走行速度が所定速度以下の場合には、所定速度差を増大させるように、さらにプログラムされる、請求項3に記載のパーキングロック装置。
  5. 車両走行速度を件出するセンサをさらに備え、コントローラは車両走行速度が所定速度以下の場合には、所定のパーキングロック許可条件が満されたと判定するよう、さらにプログラムされる、請求項3に記載のパーキングロック装置。
  6. 車両走行速度を検出するセンサをさらに備え、コントローラは右車輪の回転速度と車両走行速度との差、及び左車輪の回転速度と車両走行速度との差、のいずれかまたは双方が所定速度差を上回る場合に、所定のパーキングロック許可条件が満されないと判定するように、さらにプログラムされる、請求項1または2に記載のパーキングロック装置。
  7. 右車輪は個別にパーキングロック機構を備えた複数の車輪で構成され、左車輪は個別にパーキングロック機構を備えた複数の車輪で構成され、コントローラはいずれかの右車輪の回転速度と車両走行速度との差、及びいずれかの左車輪の回転速度と車両走行速度との差、の双方が所定速度差以下である場合に、所定のパーキングロック許可条件が満されたと判定し、対応する右車輪のパーキングロック機構のロック操作と、対応する左車輪のパーキングロック機構のロック操作とを許可するよう、さらにプログラムされる、請求項6に記載のパーキングロック装置。
  8. パーキングロック装置において、車両はふたつの右車輪とふたつの左車輪を備える四輪駆動車で構成される、請求項7に記載のパーキングロック装置。
  9. 右車輪と左車輪はそれぞれ電動モータに駆動される駆動輪であり、
    右パーキングロック機構は右車輪と一体回転する右ラチェットホイールと、右ラチェットホイールに係合して右ラチェットホイールの回転を阻止する右パーキングポールと、右パーキングポールを右ラチェットホイールとの係合位置と非係合位置との間で変位させる右アクチュエータとを備え、
    右パーキングロック機構のロック操作無効化機構は右アクチュエータと右パーキングポールとの間に介在して右アクチュエータの駆動力をばね荷重に基づく限定的な状態で右パーキングポールに伝達する右コイルスプリングを備え、
    左パーキングロック機構は左車輪と一体回転する左ラチェットホイールと、左ラチェットホイールに係合して左ラチェットホイールの回転を阻止する左パーキングポールと、左パーキングポールを左ラチェットホイールとの係合位置と非係合位置との間で変位させる左アクチュエータとを備え、
    左パーキングロック機構のロック操作無効化機構は左アクチュエータと左パーキングポールとの間に介在して左アクチュエータの駆動力をぱね荷重に基づく限定的な状態で左パーキングポールに伝達する左コイルスプリングを備える、
    請求項1から8のいずれかに記載のパーキングロック装置。
  10. 車両はシフトレバーと、シフトレバーのパーキングレンジへの切り換え操作を検出するモードセレクションスイッチとを備え、コントローラはモードセレクションスイッチがシフトレバーのパーキングレンジへの切り換え操作を検出した場合にのみ、所定のパーキングロック許可条件が満されるかどうかを判定するように、さらにプログラムされる、請求項1から9のいずれかに記載のパーキングロック装置。
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