JP2005139941A - 車輌の走行安定性制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンブレーキ力に起因して駆動輪の横力が低下し車輌の挙動が悪化し易くなることを防止し、走行安定性制御装置の異常時に於ける車輌の走行安定性を効果的に向上させる。
【解決手段】挙動制御を正常に行うことができない故障が生じている場合には(S10、20)、挙動制御が禁止され(S40)、アクセルペダル33がアクセルオフの状態にあると判定されると(S60)、エンジン10のアイドル運転時のスロットル開度φiが正常時に比して増大され(S70)、自動変速機16の変速線図が正常時に比して高ギヤ段側へ変更され(S80)、車輌が旋回走行状態にあると判定されると(S90)、燃料カットが禁止され(S100)、これにより正常時に比してアクセルオフ状態に於けるエンジンブレーキ力が低減され、過大なエンジンブレーキ力に起因して左右の後輪の横力が低下し車輌の挙動が悪化し易くなることが防止される。
【選択図】図2

Description

本発明は、車輌の走行安定性制御装置に係り、更に詳細には車輌の挙動が悪化し又はその虞れがあるときには各車輪の制動力を制御することにより車輌の走行安定性を向上させる走行安定性制御装置に係る。
自動車等の車輌に於いて、その挙動が悪化し又はその虞れがあるときには各車輪の制動力若しくは操舵輪の操舵角を制御することにより車輌の挙動を安定化させる挙動制御装置は従来より種種の構成のものが提案されている。挙動制御装置が故障すると、各車輪の制動力を制御することによる車輌挙動の安定化が不可能になるので、代替の制御により車輌の走行安定性が確保されることが好ましい。
かかる挙動制御装置の故障に対処する走行安定性制御装置の一つとして、例えば下記の特許文献1には、挙動制御装置が故障した場合にアンチスキッド制御の制御感度を高くし、車輪の制動力が過大になることによる車輌挙動の悪化を抑制するよう構成された走行安定性制御装置が記載されている。尚この特許文献1には、挙動制御装置が故障した場合には、エンジンが冷間状態にあるときには燃料カットを禁止することも記載されている。
また下記の特許文献2には、ヨーイング運動制御装置が故障した場合には、各車輪の制動力を制御することによりステアリング特性をアンダーステア方向に変更し、これにより車輌挙動の悪化を抑制するよう構成された走行安定性制御装置が記載されている。
これらの走行安定性制御装置によれば、挙動制御装置が故障した場合には代替の制御により車輌の走行安定性が確保されるので、代替の制御が行われない場合に比して車輌の走行安定性の悪化を抑制することができる。
特開平11−165567号公報 特開平08−127333号公報
一般に、自動車等の車輌の走行中に運転者によるアクセルペダルの踏み込みが解除されアクセルオフ状態になると、車輌は慣性により走行する惰行状態になり、駆動輪にエンジンブレーキ力が作用する。そのため駆動輪に作用するエンジンブレーキ力が過大になると、駆動輪の横力が低下するため、車輌の挙動が悪化し易くなる。
しかるに上述の如き従来の走行安定性制御装置に於いては、挙動制御装置が故障した状況に於いて運転者によりアクセルペダルの踏み込みが解除されアクセルオフ状態になった場合には、エンジンブレーキ力に起因して駆動輪の横力が低下し車輌の挙動が悪化し易くなる問題については対策が講じられておらず、従ってこの点で改善の余地がある。
本発明は、車輌の挙動が悪化し又はその虞れがあるときには各車輪の制動力若しくは操舵輪の操舵角を制御することにより車輌の挙動を安定化させるよう構成された従来の走行安定性制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、各車輪の制動力若しくは操舵輪の操舵角を正常に制御することができない異常が生じたときには、エンジンブレーキ力が過大になることを防止することにより、エンジンブレーキ力に起因して駆動輪の横力が低下し車輌の挙動が悪化し易くなることを防止し、これにより走行安定性制御装置の異常時に於ける車輌の走行安定性を効果的に向上させることである。
上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち車輌の挙動が悪化し又はその虞れがあるときには各車輪の制動力若しくは操舵輪の舵角を制御することにより車輌の走行安定性を向上させる車輌の走行安定性制御装置に於いて、各車輪の制動力若しくは操舵輪の舵角を正常に制御することができない異常が生じたときには、正常時に比してアクセルオフ状態に於けるエンジンブレーキ力を低減することを特徴とする車輌の走行安定性制御装置によって達成される。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、エンジンのアイドル運転時のスロットル開度を正常時に比して大きくすることによりエンジンブレーキ力を低減するよう構成される(請求項2の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於いて、エンジンはアクセルオフ状態に於いては少なくとも一つの気筒に対する燃料の供給が中止されるエンジンであり、アクセルオフ状態にて車輌が旋回走行するときには、燃料の供給の中止を禁止することによりエンジンブレーキ力を低減するよう構成される(請求項3の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至3の構成に於いて、車輌は駆動系に設けられ変速比を変化させる変速機を有し、前記変速機の変速比を低くすることによりエンジンブレーキ力を低減するよう構成される(請求項4の構成)。
上記請求項1の構成によれば、各車輪の制動力若しくは操舵輪の舵角を正常に制御することができない異常が生じたときには、正常時に比してアクセルオフ状態に於けるエンジンブレーキ力が低減されるので、走行安定性制御装置が正常であるときのエンジンブレーキ力が不必要に低下することを防止しつつ、走行安定性制御装置に異常が生じた場合に過大なエンジンブレーキ力に起因して駆動輪の横力が低下し車輌の挙動が悪化し易くなることを防止し、これにより走行安定性制御装置の異常時に於ける車輌の走行安定性を効果的に向上させることができる。
また上記請求項2の構成によれば、エンジンのアイドル運転時のスロットル開度を正常時に比して大きくすることによりエンジンブレーキ力が低減されるので、アクセルオフ状態に於けるエンジンブレーキ力を確実に低減することができる。
また上記請求項3の構成によれば、エンジンはアクセルオフ状態に於いては少なくとも一つの気筒に対する燃料の供給が中止されるエンジンであり、アクセルオフ状態にて車輌が旋回走行するときには、燃料の供給の中止を禁止することによりエンジンブレーキ力が低減されるので、車輌が旋回する場合の燃料カットにより駆動輪の横力が低下して車輌の挙動が悪化することを確実に且つ効果的に防止することができる。
また上記請求項4の構成によれば、車輌は駆動系に設けられ変速比を変化させる変速機を有し、変速機の変速比を低くすることによりエンジンブレーキ力が低減されるので、エンジンの出力を制御しなくてもアクセルオフ状態に於けるエンジンブレーキ力を確実に低減することができる。
[課題解決手段の好ましい態様]
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項4の構成に於いて、変速機は多段変速機であり、変速線図を高ギヤ段側へ変更することにより変速機の変速比を低くするよう構成される(好ましい態様1)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項4の構成に於いて、変速機は無段変速機であり、無段変速機の変速比を制御することにより変速機の変速比を低くするよう構成される(好ましい態様2)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至4の構成に於いて、各車輪の制動力若しくは操舵輪の舵角を正常に制御することができない異常が生じたときには、サスペンションのステア特性をアンダーステア側へ変更させるよう構成される(好ましい態様3)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至4の構成に於いて、各車輪の制動力若しくは操舵輪の舵角を正常に制御することができない異常が生じた場合に於いて、各車輪の制動力を制御可能であり且つ運転者により制動操作が行われているときには、アンチスキッド制御の開始条件の基準値を正常時よりも小さい値に変更するよう構成される(好ましい態様4)。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を好ましい実施例について詳細に説明する。
図1は後輪駆動車に適用された本発明による車輌の安定性制御装置の一つの実施例を示す概略構成図(A)及び制御系のブロック線図(B)である。
図1に於いて、10はエンジンを示しており、エンジン10の駆動力はトルクコンバータ12及びトランスミッション14を含む自動変速機16を介してプロペラシャフト18へ伝達される。プロペラシャフト18の駆動力はディファレンシャル20により左後輪車軸22L及び右後輪車軸22Rへ伝達され、これにより駆動輪である左右の後輪24RL及び24RRが回転駆動される。
一方左右の前輪24FL及び24FRは従動輪であると共に操舵輪であり、図1には示されていないが運転者によるステアリングホイールの転舵に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオン式のパワーステアリング装置によりタイロッドを介して周知の要領にて操舵される。
エンジン10への吸入空気量は吸気通路26に設けられたスロットルバルブ28により制御され、スロットルバルブ28は電動機を含むスロットルアクチュエータ30により駆動される。スロットルバルブ28の開度はアクセルポジションセンサ32により検出されるアクセルペダル33の踏み込み量に応じてエンジン制御装置34によりスロットルアクチュエータ30を介して制御される。またエンジン10の吸気通路26の各気筒の給気ポートにはガソリンの如き燃料を噴射するインジェクタ36が設けられており、インジェクタ36による燃料噴射量もエンジン制御装置34により制御される。
エンジン制御装置34にはアクセルポジションセンサ32よりアクセルペダル33の踏み込み量(アクセル開度Ap)を示す信号、スロットルポジションセンサ38よりスロットルバルブ28の開度φを示す信号が入力され、また図には示されていない他のセンサよりエンジン回転数Ne、その他のエンジン制御情報を示す信号が入力される。
エンジン制御装置34は通常時にはアクセル開度Ap等に基づき目標エンジントルクTetを演算し、目標エンジントルクTet及びエンジン回転数Neに基づきスロットルバルブ28の目標開度φstを演算し、スロットルバルブ28の開度を目標開度φstになるよう制御する。特に図示の実施例に於いては、アクセル開度Apが燃料カット開始基準値以下になると、エンジン制御装置34はアクセル開度Apが燃料カット終了基準値以上になるまで少なくとも一部の気筒についてインジェクタ36による燃料の噴射を中止する燃料カットを行う。
またエンジン制御装置34には後述の如く制動力制御装置40より必要に応じてアイドル時スロットル開度指令信号及び燃料カット禁止指令信号が入力される。エンジン制御装置34は制動力制御装置40よりアイドル時スロットル開度指令信号が入力されているときには、該スロットル開度指令信号に基づきスロットルバルブ28の目標開度φstを設定し、スロットルバルブ28の開度を目標開度φstになるよう制御することによりエンジンの出力トルクを制御する。またエンジン制御装置34は制動力制御装置40より燃料カット禁止指令信号が入力されているときには、アクセル開度Apが燃料カット開始基準値以下であっても燃料カットを行わない。
左右の前輪24FL、24FR及び左右の後輪24RL、24RRの制動力は制動装置42の油圧回路44により対応するホイールシリンダ46FL、46FR、46RL、46RRの制動圧が制御されることによって制御される。図には示されていないが、油圧回路44はリザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置等を含み、各ホイールシリンダの制動圧は通常時には運転者によるブレーキペダル48の踏み込み操作に応じて駆動されるマスタシリンダ50により制御され、車輌の挙動悪化時等に於いては制動力制御装置40によって油圧回路44が制御されることにより制御される。
図1(B)に示されている如く、制動力制御装置40には車速センサ等の種々のセンサを含むセンサ群52より操舵角θ、車速V、車輌の前後加速度Gx、車輌の横加速度Gy、車輌のヨーレートγ、車輪10FR〜10RLの車輪速度Vwi(i=fr、fl、rr、rl)の如く車輌の種々の状態量を示す信号が入力される。また制動力制御装置40には、エンジン制御装置34よりアクセル開度Apを示す信号が入力され、変速制御装置54よりトランスミッション14のギヤ比Rtを示す信号が入力される。
制動力制御装置40は、フローチャートとして図には示されていないが、車輌の走行に伴い変化する車輌状態量に基づき車輌のスピンの程度を示すスピン状態量SS及び車輌のドリフトアウトの程度を示すドリフトアウト状態量DSを演算し、スピン状態量SS及びドリフトアウト状態量DSに基づき車輌の挙動を安定化させる挙動制御の各車輪の目標スリップ率Rsti(i=fr、fl、rr、rl)を演算し、各車輪のスリップ率が目標スリップ率Rstiになるよう各車輪の制動力を制御し、これによりスピン又はドリフトアウトを抑制する挙動制御を行う。
また制動力制御装置40は、各車輪の車輪速度Vwiに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて車体速度Vb及び各車輪の制動スリップ量SBi(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、何れかの車輪の制動スリップ量SBiがアンチスキッド制御(ABS制御)開始の基準値SBsよりも大きくなり、アンチスキッド制御の開始条件が成立すると、アンチスキッド制御の終了条件が成立するまで、当該車輪について制動スリップ量が所定の範囲内になるようホイールシリンダ内の圧力を増減するアンチスキッド制御を行う。
特に図示の実施例に於いては、制動力制御装置40は、図2及び図3に示されたフローチャートに従って、挙動制御を正常に行うことができない故障が生じているか否かの自己診断を行い、挙動制御を正常に行うことができない故障が生じているときには、挙動制御を禁止し、図1には示されていない減衰力可変式ショックアブソーバの減衰力を制御するサスペンション制御装置56へサスペンション特性をアンダーステア側へ変更させる指令信号を出力し、各車輪の制動力を制御可能であり且つ運転者により制動操作が行われているときには、アンチスキッド制御の開始条件の基準値SBsを正常時よりも小さい値SBsaに変更する。
また制動力制御装置40は、挙動制御を正常に行うことができない故障が生じている状況に於いて、アクセルペダル33がアクセルオフの状態にあるときには、エンジン10のアイドル運転時のスロットル開度φiを正常時よりも大きい値φiaに変更させる指令信号をエンジン制御装置34へ出力し、変速線図を高ギヤ段側へ変更させる指令信号を変速制御装置54へ出力し、更に車輌が旋回走行状態にあるときには燃料カットを禁止する指令信号をエンジン制御装置34へ出力する。
エンジン制御装置34は制動力制御装置40よりスロットル開度φiを値φiaに変更させる指令信号を受信しているときには、スロットル開度φiを値φiaに制御し、燃料カットを禁止する指令信号を受信しているときには、燃料カットを禁止し、エンジン10への燃料の供給を継続する。変速制御装置54は通常時には車速V及びスロットル開度φに基づいて正常時用の変速線図に従って自動変速機14の変速段を制御し、制動力制御装置40より変速線図を高ギヤ段側へ変更させる指令信号を受信しているときには、故障時用の変速線図に従って自動変速機14の変速段を制御する。
尚エンジン制御装置34、制動力制御装置40、変速制御装置54、サスペンション制御装置56は、実際にはそれぞれCPU、ROM、RAM、入出力ポート装置等を含み、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続された周知の構成のマイクロコンピュータと駆動回路と含むものであってよい。また操舵角θ、車輌の横加速度Gy、車輌のヨーレートγはそれぞれ車輌の左旋回時を正として検出される。
次に図2に示されたフローチャートを参照して図示の実施例に於ける故障判定制御ルーチンについて説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
まずステップ10に於いては当技術分野に於いて公知の要領にて行われる自己診断により、何れかのセンサや油圧回路44等に挙動制御を正常に実行することができない故障が生じているか否かの検出が行われ、ステップ20に於いては自己診断による検出結果に基づき挙動制御を正常に実行することができない状況であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ30に於いて挙動制御が許可され、肯定判別が行われたときにはステップ40に於いて挙動制御が禁止される。尚挙動制御が禁止されると、挙動制御の実行条件が成立しても挙動は行われない。
ステップ50に於いては左右前輪の減衰力可変式ショックアブソーバの減衰力を通常時よりも高くなるよう制御し、前輪側のロール剛性を通常時よりも高くすることにより、サスペンション特性をアンダーステア側に変更させる指令信号がサスペンション制御装置56へ出力される。
ステップ60に於いてはアクセルペダル33がアクセルオフの状態にあるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ110へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ70に於いてエンジン10のアイドル運転時のスロットル開度φiを正常時よりも大きい値φiaに変更させる指令信号がエンジン制御装置34へ出力され、ステップ80に於いて変速線図を高ギヤ段側へ変更させる指令信号が変速制御装置54へ出力される。
ステップ90に於いては車速V、操舵角θ、車輌のヨーレートγ等に基づき車輌が旋回走行状態にあるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはそのままステップ110へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ100に於いて燃料カットを禁止する指令信号がエンジン制御装置34へ出力される。
ステップ110に於いては各車輪の制動力を制御することができるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ120に於いて運転者により制動操作が行われているか否かの判別が行われ、ステップ110又は120に於いて否定判別が行われたときには図2に示されたルーチンによる制御が一旦終了され、ステップ120に於いて肯定判別が行われたときにはステップ130に於いてアンチスキッド制御の開始条件の基準値SBsが正常時よりも小さい値SBsaに変更される。
かくして図示の実施例によれば、ステップ10及び20に於いて挙動制御を正常に行うことができない故障が生じていると判定されると、ステップ40に於いて挙動制御が禁止されることにより挙動制御が実行されず、これにより挙動制御が不適切に行われることにより車輌の走行安定性が却って悪化することを防止することができ、またステップ60に於いてアクセルペダル33がアクセルオフの状態にあると判定されると、ステップ70に於いてエンジン10のアイドル運転時のスロットル開度φiがφiaに増大され、ステップ80に於いて自動変速機16の変速線図が高ギヤ段側へ変更され、これにより通常時に比して車速V及びスロットル開度φが小さい段階に於いて高ギヤ段への変更が行われ、変速比が低くなる。
従って正常時に比してアクセルオフ状態に於けるエンジンブレーキ力を確実に且つ効果的に低減することができ、これにより挙動制御を正常に実行することができる状況に於けるエンジンブレーキ力を不必要に低下させることなく、挙動制御を正常に実行することができない故障が生じている場合に過大なエンジンブレーキ力に起因して駆動輪である左右の後輪24RL、24RRの横力が低下し車輌の挙動が悪化し易くなることを効果的に防止することができる。
また図示の実施例によれば、ステップ60に於いてアクセルペダル33がアクセルオフの状態にあると判定され、ステップ90に於いて車輌が旋回走行状態にあると判定されると、ステップ100に於いて燃料カットが禁止されるので、エンジン10の燃料カットによりエンジンブレーキ力が過大になる虞れを確実に低減することができる。
また図示の実施例によれば、ステップ20に於いて挙動制御を正常に実行することができない故障が生じていると判定されると、ステップ50に於いて左右前輪のショックアブソーバの減衰力が高く制御されることにより前輪側のロール剛性が正常時に比して高くされ、これにより車輌のステア特性がアンダーステア側に変更されるので、かかるステア特性の制御が行われない場合に比して車輌がスピン状態になる虞れを効果的に低減することができる。
更に図示の実施例によれば、挙動制御を正常に実行することができない故障が生じている場合であっても、各車輪の制動力を制御することができる状況にあり、運転者により制動操作が行われているときには、ステップ100及び120に於いて肯定判別が行われ、ステップ130に於いてアンチスキッド制御の開始条件の基準値SBsが正常時よりも小さい値SBsaに変更され、これにより正常時に比してアンチスキッド制御が早期に開始されるので、車輪の制動力が過大になりその横力が低下することに起因して車輌の挙動が不安定になる虞れを効果的に低減することができる。
以上に於いては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の実施例に於いては、挙動制御を正常に行うことができない故障が生じているときには、サスペンション制御装置56へサスペンション特性をアンダーステア側へ変更させる指令信号が出力され、各車輪の制動力を制御可能であり且つ運転者により制動操作が行われているときには、アンチスキッド制御の開始条件の基準値SBsを正常時よりも小さい値SBsaに変更されるようになっているが、サスペンション特性の変更及びアンチスキッド制御の開始条件の基準値SBsの少なくとも一方が省略されてもよい。
また上述の実施例に於いては、挙動制御を正常に行うことができない故障が生じている場合に於いて、アクセルペダル33がアクセルオフの状態にあるときには、エンジン10のアイドル運転時のスロットル開度φiが正常時よりも大きい値φiaに変更さされ、変速線図が高ギヤ段側へ変更されるようになっているが、アイドル運転時のスロットル開度φiの変更及び変速線図の変更の少なくとも一方が省略されてもよい。
また上述の実施例に於いては、挙動制御は各車輪の制動力を制御することにより行われるようになっているが、操舵輪の舵角を制御することにより行われてもよく、また各車輪の制動力を制御すると共に操舵輪の舵角を制御することにより行われてもよい。
また上述の実施例に於いては、車輌は後輪駆動車であるが、本発明が適用される車輌は前輪駆動車や四輪駆動車であってもよく、またアクセル開度Apが燃料カット開始基準値以下になると、アクセル開度Apが燃料カット終了基準値以上になるまで少なくとも一部の気筒について燃料カットが行われるようになっているが、本発明は燃料カットが行われない車輌に適用されてもよく、その場合にはステップ90及び100が省略される。
また上述の実施例に於いては、左右前輪のショックアブソーバの減衰力が高くされることにより車輌のステア特性がアンダーステア側へ変更されるようになっているが、車輌がアクティブスタビライザ装置を備えている場合には、アクティブスタビライザ装置の制御により車輌のステア特性がアンダーステア側へ変更されてよく、また車輌のサスペンションスプリングがエアスプリングの如くばね定数可変式のものである場合には、前後輪のばね定数の制御により車輌のステア特性がアンダーステア側へ変更されてよい。
更に上述の実施例に於いては、変速機は多段式の自動変速機であるが、変速機は例えばベルト式の無段変速機やトロイダルコーン式の無段変速機であってもよく、また上述の実施例に於ける挙動制御は車輌の挙動を安定化させるための各車輪の目標スリップ率が演算され、各車輪のスリップ率が目標スリップ率に制御されるようになっているが、挙動制御は車輌の挙動を安定化させるための各車輪の目標制動圧が演算され、各車輪の制動圧が目標制動圧に制御されるものであってもよい。
後輪駆動車に適用された本発明による車輌の走行安定性制御装置の一つの実施例を示す概略構成図(A)及び制御系のブロック線図(B)である。(実施例1) 図示の実施例に於ける故障判定制御ルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
10 エンジン
12 トルクコンバータ
16 自動変速機
34…エンジン制御装置
40…制動力制御装置
42…制動装置
52…センサ群
54…変速制御装置
56…サスペンション制御装置

Claims (4)

  1. 車輌の挙動が悪化し又はその虞れがあるときには各車輪の制動力若しくは操舵輪の舵角を制御することにより車輌の走行安定性を向上させる車輌の走行安定性制御装置に於いて、各車輪の制動力若しくは操舵輪の舵角を正常に制御することができない異常が生じたときには、正常時に比してアクセルオフ状態に於けるエンジンブレーキ力を低減することを特徴とする車輌の走行安定性制御装置。
  2. エンジンのアイドル運転時のスロットル開度を正常時に比して大きくすることによりエンジンブレーキ力を低減することを特徴とする請求項1に記載の車輌の走行安定性制御装置。
  3. エンジンはアクセルオフ状態に於いては少なくとも一つの気筒に対する燃料の供給が中止されるエンジンであり、アクセルオフ状態にて車輌が旋回走行するときには、燃料の供給の中止を禁止することによりエンジンブレーキ力を低減することを特徴とする請求項1又は2に記載の車輌の走行安定性制御装置。
  4. 車輌は駆動系に設けられ変速比を変化させる変速機を有し、前記変速機の変速比を低くすることによりエンジンブレーキ力を低減することを特徴とする請求項1乃至3に記載の車輌の駆動力制御装置。
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