図3から図6を見ると、本発明の第1の実施形態が示されている。それは、サブアセンブリ104を受け入れるように構成される一連の開口102を備えた硬化プレート100を部分的に備え、サブアセンブリ104は、引出し(drawer)、つまりブレードホルダ106およびサイプブレード108を含む。変形例として、ダミー引出し、つまりインサート110は、サイプブレード108がその箇所で見られないように、開口102の中に入れられてよい。所望されるブレードホルダ106、サイプブレード108、およびダミーインサート110がいったん適切に配置されると、リテーナプレート112が硬化プレート100の上に取り付けられ、それにより、ある特定のタイプのタイヤを形成するためにリトレッドプレス機の中に差し込むことができるプレートサブアセンブリ114を形成する。変形例として、硬化プレートは、新しいタイヤを形成するまたは既存のタイヤをリトレッドするためにモールド内に設置されるモールドセクタで一般的であるように曲面でも良い。
図6に焦点を当てると、ブレードホルダ106およびサイプブレード108の特徴および構造を明らかに見ることができる。サイプブレード108は、トラックタイヤ用途の場合、1ミリメートルの10分の6という例示的な厚さを有する薄い1枚の金属から構築されるが、この厚さは、車のタイヤ用途の場合、1ミリメートルの10分の2等のように、さらに小さくても良い。サイプブレードは、タイヤトレッド内にサイプを形成する第1の部分116、および装置内にブレード108を保持するために使用される第2の部分118を有する。この特定のサイプブレード108は、三次元サイプブレードであり、その第1の部分116が延伸方向にアンダーカットを形成し、一方、その第2部分118が延伸方向に垂直である平面だけで変化する。サイプブレード108は、ブレード108の第1の部分116および第2の部分118の隣に第1の側面120を有し、また、ブレード108の第1の部分116および第2の部分118の隣にあり、反対方向に面した第2の側面122を有する。上面126および底面128を備えた第1の下端124が、ブレード108の第2の部分118の隣の第1の側面120に取り付けられ、第1の側面120から所定の距離離れて延伸する。
同様に、上面132および底面134を備えた第2の下端130は、ブレード108の第2の部分118の隣の第2の側面122に取り付けられ、第2の側面122から所定の距離離れて延伸する。第1の下端124の高さを画定する、第1の下端124の上面126および底面128の間の距離は、第2の下端130の高さを画定する、第2の下端130の上面132と底面134の間の距離と同じである。さらに、下端124、130の上面126、132は、その底面128、134が同一平面上にあるように、同一平面上にある。ブレード108の第2の部分118上のほぼ中心にあるセクション136は取り除かれ、下端124、130の上面126、132と同一平面上にあるクランプ面138を形成する。閉鎖端142を有するスロット140は、ブレード108の第2の部分118内で垂直に下方に延び、クランプ面138上に開口する。スロット140はサイプブレード108の本体に対してその中心から外れて位置決めされる。
サイプブレード108は、以下のように製造される。第1に、スロット140を含むブレード108の側面方向の外形は、金型を使用して打ち抜かれるか、またはワイヤEDMを使用して焼却される。二次元変形は、次いで、ブレード108の第1の部分116および第2の部分118の両方の上で行われる。最後に、三次元変形は、ブレード108の第1の部分116の上だけで行われる。最後のステップは、二次元サイプブレードを形成するときには省略される。変形例として、ブレード108の第1の部分116および第2の部分118は、最初にそれらの上に二次元変形が押し付けられ、次に打ち抜かれるか、またはワイヤEDMを使用して焼却されてもよい。
サイプブレードは、通常、ステンレス鋼から作られるが、所望される強さおよび耐久性を有する他の材料から作られてよい。さらに、サイプブレード108の形状および構成は、変更されてもよく、それでも依然として本発明の範囲内にある。たとえば、下端124、130のサイズ、それらのそれぞれの高さ、およびそれらがサイプブレード108から延伸する距離は、互いに異なっていてもよい。ブレード108の第2の部分118から取り除かれるセクション136の位置およびサイズも、クランプ面138が下端124、130の上面126、132の一方または両方と同一平面上とならないように、およびセクション136がブレード108の本体に対してその中心にならないように、変更されてよい。また、スロット140の位置は、それがクランプ面138上にではなく、サイプブレード108の別の底面の上に開くように、サイプブレード108の幅を横切って変化できる。さらに、サイプブレードの第1の部分および第2の部分は、曲線状の経路に従う形状、またはまっすぐではない他の形状を有してもよい。
ブレードホルダ106は、面146が、リトレッドプレス機またはモールドに取り付けられるとタイヤトレッドに接し、ゴムを加硫処理するためにゴムに熱を伝導するため、その上面、つまりいわゆる硬化面146から見ると矩形の外辺部の本体144を有する。本体144の外辺部は、平行且つ反対方向に向く前部平面148および背部平面150によって部分的に画定される。それらの間の距離が矩形外辺部の短い寸法を構成する。外辺部は、やはり平行であり反対方向に向く第1の平面側面152および第2の平面側面154によっても画定される。それらの間の距離は、矩形外辺部の長い距離を構成する。この幾何学形状の結果として、本体144の断面も矩形である。外辺部は、それが、咬み出しを防ぐために開口102の内面とブレードホルダ106の外辺部の間の隙間が平均すると650分の1ミリメートル未満となるように、硬化プレート100の開口102の中に補完的に且つぴったり合うように構成される。上面158および底面160を備えた第1の下端部(足部)156は、本体144に取り付けられ、第1の側面152から所定の距離、離れて延びる。上面164および底面166を備えた第2の下端部(足部)162は、本体144に取り付けられ、第2の側面154から所定の距離、離れて延びる。第1の下端部156は、第2の下端162が第2の側面154から離れて延びるよりもさらに遠く第1の側面152から離れて延び、両方の下端部156、162の垂直端縁は、面取り部168を有してよい。いくつかの面取り部は、他のブレードホルダまたはサイプブレードを取り除くために存在することがある。他の面取り部は、組立工が、保持部材を取り付ける前に、きわめて簡単にどの向きにブレードホルダを設置するのかが分かるようにブレードホルダを区別化するために存在する。
隙間170は、下端部156、162の間に位置し、ブレードホルダ106の本体144の底面即ちクランプ面172を形成する。下端部156、162の上面158、164は、クランプ面172と同一平面上にあり、下端部156、162の底面160、166は互いに同一平面上にある。ブレードホルダ106の硬化面146およびクランプ面172の間の距離は、ブレードホルダ106の本体144が硬化プレート100の上面174および底面146と同一平面となるように、硬化プレート100の厚さと同じである。ブレードホルダ106が硬化プレート100の中に差し込まれると、ブレードホルダ106の下端部156、162だけが硬化プレート100の底部を越えて延び、下端部156、162の上面158、164は硬化プレート100の底面176に位置し、ブレードホルダ106が硬化プレート100を通過するのを防ぐ。
スリット178は、本体144の中心に位置し、第1の下端部156内まで延び、完全に第2の下端162を通り、硬化面146から見てコの字形の本体を実質的に生じさせる。スリット178の形状は、ブレード108がスリット178内にぴったりと収まることができるように、サイプブレード108の第2の部分118に相補的である。スリットは、実質的に線形の経路に沿うように示されているが、サイプブレードの第1の部分が曲線状であるとき等は、曲線状の経路に沿うようにしてもよい。通常、サイプブレード108の下端124、130は、ブレードホルダ106の下端部156、162内に位置し、ブレードホルダ106の下端部156、162と少なくとも部分的に同一の広がりをもつ。この構造は、サイプブレード/ブレードホルダサブアセンブリ104が可能な限り少ない空間しか占めず、互いに近接して位置できるサブアセンブリ104の数を最大限にすることができるため有利である。穴180は、ブレードホルダ106の本体144を貫通し、スリット178だけではなくブレードホルダ106の前面148および背面150も通過する。ロールピン182の形をした止め具部材は、スリット178の片側から他方に通過するように穴180の中に差し込むことができる。ロールピン182は、任意のサイプブレード108が、ブレードホルダ106の下からスリット178の中に差し込まれるのを防ぐ。また、穴180は、ブレードホルダ106の本体144に対してその中心から外れ、サイプブレード108のスロット140もその本体に対してその中心から外れているので、ロールピン182は、スロット140およびロールピン182が一直線上にない限り、サイプブレード108がブレードホルダ106の上方からブレードホルダ106の中に差し込まれるのを防ぐ。これにより、ブレード108は、垂直軸の回りで180度逆の向きで差し込まれるのを妨げられる。これは、正しいブレードホルダ、サイプブレード、およびこれらの構成部品間の向きが、サイプブレードおよびブレードホルダサブアセンブリ104を組み立てるときに提供されるのを保証するのに役立つ。
ブレードホルダ106の構成を変更できることが企図されている。たとえば、ブレードホルダ106の本体144から延伸する下端部156、162の高さおよび距離等の下端部156、162の寸法は、所望に応じて、変更できる。また、クランプ面172、および下端部156、162を区切る隙間170の位置は、クランプ面172が、互いに同一平面上ではない場合がある下端部156、162の上面158、164と同一平面上ではないように変えることができる。同様に、ブレードホルダ106の本体144の外辺部は、円形または曲線状で、断面が台形または円錐形等の矩形以外であってもよい。さらに、ロールピン182のための穴180は、クランプ面172の上方ではなく、下端部156、162の底面160、166のうちの一方の上に位置してもよい。また、穴180は円形の構成を有する必要はないが、矩形の形状を有することがある。同様に、止め具部材はロールピン182である必要はなく、小さい押えネジであってもよい。かかる場合、ブレードホルダ106の前面148または背面150上に穴180と同心のカウンタボアが位置してもよい。穴180は、押えネジをブレードホルダ106の中にねじ込み、その頭がブレードホルダ106の前面148または背面150に比較して凹部に同一平面となるように、雌ネジを作ってもよい。また、ブレードホルダ106の上面即ち硬化面146は再生タイヤ用途では平らであるが、成形用途ではモールドセクタの硬化面に一致するように凹んでいることがある。したがって、これらの変更のすべては本発明の範囲内にある。
止め具部材、ブレードホルダ106上で止め具部材を受け入れるための穴180、およびブレード108上のスロット140の使用が、ブレード108が非対称である場合にだけ望ましいこと、および装置が間違って組み立てられるのを妨げることが所望されていることに留意されたい。ブレード108が対称的である状況では、これらの特徴は省略されてよい。したがって、これらの特徴に欠ける変更も、本発明の範囲内である。変形例として、第2の部分118のサイプブレード108の形状は、組立ミスを妨げるのに使用できる。2つの異なって構成されるブレードが、ともにブレードホルダのスリット178内に収まるように同一の寸法特徴を有する状況では、穴180および止め具部材は、サイプブレードおよびブレードホルダの不適切な組立を妨げるのに使用できる。
ブレードホルダ106は、1020炭素鋼のプレートストックから以下のように製造できる。プレートストックの厚さは、適切な厚さに切削され、ブレードホルダ106の上面148および背面150を形成する。次いで下端部156、162、クランプ面172、側面152、154、およびブレードホルダ106の硬化面146の外形が、ワイヤEDMプロセスを使用して機械加工される。最後に、中心軸がブレード108の延伸方向に平行になるように、第2の下端162の完成寸法の位置に隣接したブロックの中にワイヤ開始穴が開けられる。次いで、スリット178がワイヤEDMプロセスを使用して機械加工され、内部にワイヤ開始穴を有するブロックの部分が切り取られ、それによってスリット178が第2の下端162を完全に通って延びるブレードホルダ106の本体が形成される。この構造方法は、ブレードホルダ108の製造を容易にし、咬み出しの元となる場合があるワイヤ開始穴を除去するので、特に有利である。変形例として、ブレードホルダの外形をミリング(引き伸ばし加工、圧延加工)してもよい。
図3および図5を見ると、ダミーインサート110を明確に見ることができる。ダミーインサート110は、ブレード108を受け入れるためのスリット178および止め具部材を受け入れるための穴180を欠いている点を除き、幾何学形状および材料のその構成は、基本的にブレードホルダ106と同じである。これらの特徴は、ダミーインサート110がサイプブレード108を受け入れるのではなく、サイプブレード108の存在を排除するために一時的に硬化プレート100の開口102のうちの1つを埋めることを目的とするため、必要ではない。言うまでもなく、このダミーインサート110は、ブレードホルダと交換することができ、サイプブレードサブアセンブリ104は所望される構成でいつでも置き換えることができる。それによって、この構成部品は、本発明の柔軟性およびモジュール性を増大させるが、ダミーインサート110がすべての用途に必要ではない場合があることもここでは企図されている。
図3、図4、図5および図7は、硬化プレート100およびリテーナプレート112の構造も示す。前述したように、硬化プレート100は、ブレードホルダおよびサイプブレードサブアセンブリ104および/またはダミーインサート110を受け入れるための複数の開口102のある矩形状のプレートを有する。硬化プレート100は、少なくとも2つのねじ穴186および非対称に配置された2つの合わせピン穴(不図示)も有する。リテーナプレート112は、硬化プレート100と同じ外形寸法を有するか、またはクリアランスのためにわずかに小さく、やはり一連のクリアランスホール188を有する矩形状のプレートである。また、リテーナプレート112は、その底面191のキー溝190、少なくとも2つのネジカウンタボア192、および硬化プレート100の合わせピン穴と整列できる、非対称に配置された2つの合わせピン穴(不図示)を有する。また、いくつかの切り出し194がプレートの前面196に存在し、ダミーインサート110またはブレードホルダ106を備えた一方のプレートアセンブリ114において、下部端156、162がプレート100を越えて延びるように硬化プレート100の端縁に近くに位置決めされてこれらの切り出しにはまるようにされ、それによって、干渉がなく、両方のプレートサブアセンブリ114ともリトレッドプレス機上またはモールド内に取り付けることができる。前面196は、その角に見られる切欠き198、および、背面113で切欠き198と線状に整列して位置するボルト184を有する。両方のプレート100、112ともリトレッド用途では平らであるが、成形用途では曲線状または凹状等の他の構成を有することがあることも企図されている。
ここで図5から図7を見ると、第1の実施形態を組み立てる方法が明確に描かれている。最初に、ロールピン182がスリット178を通過するようにブレードホルダ106の穴180の中に差し込まれる。ロールピン182は穴180のサイズよりもわずかに大きいので、ピン182はわずかに圧縮される必要がある。これはその分割構造の故に容易に行われ、ピンを穴180の中に取り付けることができる。ピン182は、一旦穴180に入ると拡大し、ピンが穴180の中から意図的に押し出されない限り、穴180の中にロールピン182を保つ摩擦を生じさせる。第2に、サイプブレード108は、サイプブレード108がブレードホルダ106のスリット178に入り込むまで、ロールピン182と線状に整列した状態でブレードホルダ106の上方から差し込まれる。この移動は、重力がブレード108をブレードホルダ106内に支え、サブアセンブリ104としてブレード108およびブレードホルダ106を保持するように、通常、垂直方向で上方を向くサイプブレード108を用いて行われる。次に、このサブアセンブリ104は、ブレードホルダ106の第1の下端部156が所望される方向を指した状態で、硬化プレート100の適切な開口102の中に差し込まれる。このステップは、硬化プレート100の全ての開口102がサイプブレード/ブレードホルダサブアセンブリ104またはダミーインサート110で埋めるまで繰り返される。なお、組立工が、サブアセンブリの第1列を、第1の下端が間違った方向を指した状態で差し込むことが可能であり、それはさらに詳しく以下に説明されるように、保持プレートを組み立てるときに明らかになることに留意されたい。
ブレードホルダ/サイプブレードサブアセンブリ104およびダミーインサート110の第1の組が、その第1の下端部156がある特定の方向を指した状態でいったん列に取り付けられると、隣接する列のすべてのホルダ/サイプブレードサブアセンブリ104およびダミーインサート110は、第2の下端162を、隣接ブレードホルダ/サイプブレードサブアセンブリ104またはダミーインサート110の第1の下端部156の方向に向けるに違いなく、さもなければ、それらの下端は干渉し合い、第2のブレードホルダ/サイプブレードサブアセンブリ104またはダミーインサート110が取り付けられるのが妨げられる。言い換えると、硬化プレート100の第1列の1つの開口102は、硬化プレート100またはモールドセクタの第2の開口102に十分に近く、したがって2つの隣接するブレードホルダ106またはダミーインサート110は、その第1の下端部156が隣接する開口102に最も近い状態では、これらの開口102内に配置できない。これは、第1の下端部156が、第2の下端162よりも、ブレードホルダ106またはダミーインサート110の本体144から遠く延び、それらが互いに隣に配置される場合には互いに干渉し合うためである。したがって、組立工は、第2のブレードホルダ106の向きを逆にせざるを得ない。硬化プレート100またはモールドセクタの中に取り付けられた後、ブレードホルダ106の下端、サイプブレード108、およびダミーインサート110は、そのそれぞれの構成部品が硬化プレートまたはモールドセクタを通過するのを妨げる。次いで、硬化プレート100またはモールドセクタ、ブレードホルダ106、サイプブレード108、およびダミーインサート110は、それらの下端が露呈されるように反転される。
次に、リテーナプレート112は、リテーナプレート112の合わせピン穴内に見られる合わせピン(不図示)が硬化プレート100の合わせピン穴と一列になるように、そのキー溝190が上方を向いた状態で硬化プレート100の上に配置される。同時に、リテーナプレート112のクリアランスホール188は、硬化プレート100の中に差し込まれた構成部品の下端と一列になり、クリアランスが達成され、リテーナプレート112を硬化プレート100の上にねじ込むことが可能になる。ブレードホルダ106またはダミーインサート110の下端部156、162の上に見られる面取り部168は、このクリアランスを保証するのに役立つ。リテーナプレート112は構成部品のクランプ面138、172を押し、硬化プレート100からの落下を防ぐ。リテーナプレート112は、次に硬化プレート100の上にねじ留めされる。
この時点では、クリアランスホール188では、硬化プレート100またはモールドセクタの中にすでに取り付けられた構成部品の下端部を、それらが間違って取り付けられたために取り除かれず、リテーナプレート112を硬化プレート100またはモールドセクタの上にねじ留めできない可能性がある。これは、初期のブレードホルダ/サイプブレードサブアセンブリ104またはダミーインサート110が誤った向きに取り付けられ、後で取り付けられたサブアセンブリ104またはダミーインサート110がそれを繰り返したときに発生する。かかる場合、垂直軸の回りで180度それらの向きを逆にすることによって、すべてのブレードホルダ/サイプブレードサブアセンブリ104またはダミーインサート110を取り付け直す必要がある。リテーナプレート112は、次に、前述されたように取り付けることができる。この潜在的な問題は、あらゆるサイプブレードおよびブレードホルダサブアセンブリまたはダミーインサートが非対称に設計され、本発明の第2の実施形態に関して後に説明されるように、ただ1つの向きで硬化プレートまたはモールドセクタの開口内に篏合できるときに回避できる。
次に、最後のステップは、サイプブレード108、ブレードホルダ106、およびダミーインサート110を有するプレートサブアセンブリ114をリトレッドプレス機またはモールドの中に取り付けることである。これは、プレートサブアセンブリ114をリトレッドプレス機またはモールド上の誘導レール(不図示)内のキー(不図示)の上に摺動させ、それがリトレッドプレス機の背面で最も低い位置になり、或いはモールド内で適切に位置決めされるまでそれを摺動させることによって達成される。次に、別のプレートサブアセンブリ114が、その切欠き198が隣接するサブアセンブリ114(図7を参照)のボルトを受け入れるように、同様にリトレッドプレス機またはモールドの中に取り付けられる。これにより、プレートサブアセンブリ114が、垂直軸の回りで180度の向きで不注意に逆転されるのが妨げられる。このステップは、プレートサブアセンブリ114の全てがリトレッドプレス機またはモールドの中に装填され、適所に固定されるまで繰り返される。これで、プレス機またはモールドは、トレッドストックの上に所望される幾何学形状をエンボス加工する準備を完了したことになる。
いくつかのタイヤ用途では、その中央部に三次元特徴を有するサイプは、その中央部の両側に、トレッドストック上の凹部または溝に調和する二次元特徴を有する。したがって、かかる幾何学形状を形成するサイプブレードは、その中央部201に三次元構成を、および硬化プレート200またはモールドセクタに見られる隆起突出部202に調和する中央部201の両側に二次元構成を有する必要がある。図8から図14に注意を向けると、この状況に対処する第2の実施形態が、硬化プレート200の外側列204に見られる。幾何学形状および材料の構成は、基本的に第1の実施形態のそれと同じであり、リトレッドプレス機内では平らな硬化プレートとともに使用でき、成形用途では凹状の硬化面のある曲線状となる場合がある。ただし、その構造は、以下の点で第1の実施形態と異なる。
最初に、図9および図13によって示されるように、硬化プレート200またはモールドセクタの開口206は単に矩形ではなく、開口206の長い寸法に平行である方向でその側面から延びる2つのスリット、つまり短いスリット208Aおよび長いスリット208Bを有する。スリット208は、開口206の中央面に沿って位置し、開口206の各側の硬化プレート200またはモールドセクタに見られる隆起突出部202内まで延びる。スリットが開口の中央面以外の場所に位置すること、およびスリットが開口の長い寸法に平行である必要がないことも企図されている。硬化プレート200またはモールドセクタの底面210は、ミリングによって機械加工され、ある高さでブレードホルダ216の下端214を、別の高さでブレード220の下端218を受け入れるように構成される段付き空洞212を有する(図11A、図12A、および図12Bを参照)。第2に、サイプブレード220は、その第1の部分222の幅全体に沿って三次元構成を有しているのではなく、第1の部分222の真中201においてだけ有している。ブレードは、第1の側面224および第2の側面226までずっと延びる中央部分201の両側に二次元特徴を有する。また、図14によって示されるように、第1の二次元部分228の長さ、つまりそれが三次元部分201から延伸する距離は、第2の二次元部分230の長さ、つまりそれが三次元部分から延伸する距離よりも小さい。第3に、サイプブレード220の第1の側面224は、ブレードホルダ216の第1の側面232を越えて延び、サイプブレード220の第2の側面226はブレードホルダ216の第2の側面234を超えて延びる。一方、ブレードホルダ216の本体236は、サイプブレード220の三次元部分201全体がブレードホルダ216の本体の上方となるように、サイプブレード220の第1の部分222の三次元部分201の幅よりも広い。さらに、サイプブレード220はクランプ面を欠いているが、代わりにサイプブレード220の下端218の底面242に隣接するサイプブレード220の第2の部分240の底から離れて延びる短いタブ238を有する。
止め具部材、ブレードホルダ106上で止め具部材を受け入れるための穴180、およびサイプブレード108上のスロット140等の第1の実施形態に見られるフールプルーフされた特徴は省略される。即ち、ブレードが非対称であり、ブレード220の位置が、後述するようにブレードホルダ216に対して側面方向で固定されるために変えることができない距離、つまり第2の二次元部分230がブレードホルダ216の第2の側面234から延伸する距離の故に、第2の二次元部分230を硬化プレート200またはモールドセクタ内のより短いスリット208Aに篏合できないからである。つまり、それは、硬化プレート200またはモールドセクタの中に一方向だけで挿入できることを意味する。加えて、下端の長さおよび/または高さの差別化は、所望される場合には組立をきわめて簡単にするのに使用できることが企図されているが、ブレードホルダ216は、硬化プレート200またはモールドセクタへのサイプブレード220の組立をフールプルーフにする目的ではもはや信頼できないため、ブレードホルダ216は、本体236から同距離で延びる第1の下端部および第2の下端部214に対して対称である。また、図13に示されるように、スリット244は、どちらの下端も貫通して延びてはおらず、ワイヤ開始穴246が第1の下端のスリット244の開始点に存在するので、ブレードホルダ216を従来の方法でワイヤEDMプロセスによって作成できる。これはワイヤ開始穴246が装置の硬化面の近くに存在しないために可能である。サイプブレード220がブレードホルダ216のスリット244の中に差し込まれると、ブレード220は、ブレード220の下端218の底面242がブレードホルダ216の下端214の上面248に存在し、タブ238がこれらの上面248の下方にあり、ブレードホルダ216の下端214内に部分的に含まれるまで、下方に摺動する。ブレード220の第2の部分240の起伏は、ブレード220をブレードホルダ216のスリット244内に側面方向に配置するので(図14を参照)、タブ238の側面250とブレードホルダ216のスリット244の側面の間にはクリアランスがある。ブレードホルダ216はブレード220を定位置に保持するようにブレード220を押すので(図12Bを参照)、タブ238の底面252が、ブレードホルダ216のクランプ面254の上方にあることに留意されたい。
第2の実施形態によるブレードホルダ/サイプブレードサブアセンブリ256は、一旦組み立てられると、ブレード220の下端218の上面258が段付きポケット212内に位置するように硬化プレート200またはモールドセクタの中に差し込まれる。一方、ブレードホルダ216の下端214の上面248は、サイプブレード220およびブレードホルダ216が硬化プレート200またはモールドセクタを通過するのを妨げる段付きポケット212の中間面262に存在する。このとき、第1の実施形態の様に、ブレードホルダ220をただ硬化プレート200またはモールドセクタの開口206に埋める代わりに、サイプブレード220の先端は開口206の両側のスリット208を完全に埋め、それにより硬化プレート200またはモールドセクタの突出部202内のスリット208によって生じる任意の空隙が埋められる。したがって、サイプブレードは、所望される場合、アンダーカットのある三次元構成を提供し、次いで突出部に融合するアンダーカットがない二次元構成に移行する。次に、長い保持要素264は、硬化プレート200またはモールドセクタの底210の上にミリングされ、その中に配置されるスロット266の中に配置され、ブレードホルダ(複数の場合がある)216のクランプ面254を押す。保持要素264、ブレードホルダ216、およびブレード220は、押えネジ270を使用して硬化プレート200またはモールドセクタの上に保持される。硬化プレート200の前面276は、次のプレートサブアセンブリ272が相補的な形状の背面278を有さなければならならず、さもなければサブアセンブリが適切に係合せず、組立工に何かがゆがんでいることを警告するような外形となっているので、装置を誤って組み立てるのを防止するのに切欠きまたはボルトが使用されない点を除き、このプレートアセンブリ272は、次いで、第1の実施形態について前述されたのと同様の方法で硬化プレート200の各側に見られる取手274を使用して、リトレッドプレス機またはモールドの中に装填される。
他の用途では、硬化プレートまたはモールドセクタの中に差し込まれるブレードホルダ/サイプブレードサブアセンブリがほとんどない場合がある。これにより、より大きなリテーナプレート112または長い保持要素215を生じさせることは、コストのために不必要且つ望ましくないものとなる。他の状況では、ブレードホルダ/サイプブレードサブアセンブリの相対位置は、単一の長い保持要素とは両立できない場合がある。図15から図17は、これらの状況に対処する、本発明の第3の実施形態を示す。この実施形態では、ブレードホルダ/サイプブレードサブアセンブリ302の構造は、本明細書に説明される最初の2つの実施形態のどちらにも類似している。ただし、硬化プレート300またはモールドセクタは、その底面304がブレードホルダ310およびサイプブレード312の下端部306、308の底面まで延在するように、第2の実施形態のようにより厚い。硬化プレート300またはモールドセクタの底面304は、ブレードホルダ310の下端部306、サイプブレード312またはダミーインサート(不図示)を受け入れる2つの下端ポケット314を画定する。下端ポケット314は、ブレードホルダ310の第1の下端部306Aまたはダミーインサートがより小さなポケット314B内に収まることができないように構成されるので、ブレードホルダ/サイプブレードサブアセンブリ302が、硬化プレート300またはモールドセクタの中に1つの向きだけで挿入されるのを保証するのに役立つ。それは、ブレードホルダ310、サイプブレード312、またはダミーインサートのクランプ面320の可能な限り多くと隣接し、且つ同一平面上となる上面318を有する空洞316も画定する。矩形形状のプレートの形を有するリテーナ部材322は、空洞316内および硬化プレート300またはモールドセクタ内に据え付けられるこれらの構成部品の下端の間に収まり、これらの構成部品のクランプ面320を押す。リテーナ部材322は、次に硬化プレート300またはモールドセクタにネジ留めされ、構成部材が硬化プレート300またはモールドセクタから落ちるのを妨げる。
本実施形態のための組み立てをきわめて簡単にすることは、空洞316並びにブレードホルダ310およびサイプブレード312のクランプ面のサイズおよび位置と併せてリテーナ部材322のサイズ、形状および配置を注意深く選ぶことによって達成できると考えられる。
適切な解決策がないさらに別の用途は、三次元サイプがタイヤトレッドの凹部または溝に融合するときである。図17から図21によって示される第4の実施形態は、1対の突出部406の中に延在し、サイプブレード402が突出部406の中に効果的に調和するのを可能にする開口404を有する硬化プレート400またはモールドセクタの中に差し込み可能な第1の部分408のアンダーカットで、三次元サイプブレード402を置き換えるための手段を提供する適切な方法を提示する。それは、ブレード402が対称であり、組立をきわめて簡単にする必要がないのでスロット140が省略される点を除き、部分的に図21に最もよく示されるように、下端409およびクランプ面411を含む、第1の実施形態のサイプブレード108と基本的に同じ構成を有するサイプブレード402を備える。あるいは、対称構成の1つのブレードが対称構成の別のブレードで不注意に置き換えられないようにするため、サイプブレード402の下端高さを、フールプルーフ目的で使用することができる。さらに、ブレード402の第2の部分410は、装置内にブレード402を保持するために必ずしも使用されないが、後述される理由から装置内に単に含んでもよい。図示されているように、第1の部分408は、延伸方向に平行である平面と、延伸方向に垂直である平面の両方で変化する幾何学形状を有する。変形は、サイプブレード402の第1の部分408の幅全体を横切って存在する。これらの変形は、サイプブレード402の前面414上の雄部分412およびサイプブレード402の背面418の雄部分412のすぐ反対の雌部分416を有する一連のアンダーカットを備える。これらのアンダーカットは、雄部分および雌部分が前面および背面414、418の両方で交互になるように波状である。本実施形態は、涙の形をしたブレードまたは矩形をした断面または突然曲がる他の形状を有するブレード等、波状ではないサイプブレードの他の構成に適応するように改造できることが企図されている。
再び図21に最もよく示されるように、本実施形態は、下部硬化面422のある本体、および下部硬化面422から上部硬化面426に隆起する第1の尖塔424、および下部硬化面422から上部硬化面426に隆起する第2の尖塔428を有する第1のブレードホルダ420を含む。これらの面は、いったんリトレッドプレス機またはモールド内に取り付けられると、下部硬化面がトレッドの上面を形成し、それに硬化のための熱を伝導するため、硬化面と呼ばれる。一方、上部硬化面は、トレッドの溝または他の窪みの底の一部を形成し、硬化のためにそこに熱を伝導する。両方の尖塔424、428とも第1のブレードホルダ420の上部の尖端に位置し、第1のブレードホルダ420の側面430および第2の側面432の一部を形成する。ブレードホルダ420の前面434は、硬化プレート400の開口404の内面と係合するように構成される。一方、背面436はサイプブレード402の雄部分および雌部分412、416と係合する尖塔424、428に沿った交互の雄部分および雌部分438、440を有する。また、第1のブレードホルダ420は、装置内にブレードホルダ420を保持するための下部439を有する。下部439は、下端422、444の上面448、450と同一平面にあるクランプ面446を画定する隙間によって区切られる第1の下端部442および第2の下端部444を有する。この下部439は、サイプブレード420の第2の部分410と適切に係合できるように、延伸方向に垂直である平面でも波状である。
下部硬化面454、および下部硬化面454から上部硬化面458に隆起する第1の尖塔456、および下部硬化面454から上部硬化面458に隆起する第2の尖塔460を備えた本体を有する第2のブレードホルダ452も提供される。両方の尖塔456、460とも第2のブレードホルダ452の上部の先端に位置し、第2のブレードホルダ452の第1の側面462および第2の側面464の一部を形成する。第2のブレードホルダ452の前面466は、硬化プレート400の開口404の内面と係合するように構成される。一方、背面468は、サイプブレード402の雄部および雌部412、416と係合する尖塔456、460に沿って交互の雄部470および雌部472を有する。第2のブレードホルダ452も、装置内にブレードホルダ452を保持するための下部473を有する。下部473は、下端部474、476の上面480、482と同一平面にあるクランプ面478を画定する隙間によって区切られる第1の下端部474および第2の下端部476を有するまた、この底部473は、サイプブレード402の第2の部分410と係合するように波状である。第2のブレードホルダ452は、第1のブレードホルダ420の構成と同一の構成を有してよい。
本発明の本実施形態は、以下のように組み立てられる。最初に、第1のブレードホルダ420は、その尖塔424、428の雄部438および雌部440がサイプブレード402の相補的な形状の雄部412および雌部416と係合するように、その背面436がサイプブレード402の背面418に接した状態で押される。第2に、サイプブレードホルダ452は、その尖塔456、460の雄部470および雌部472がサイプブレード402の相補的な形状の雄部分412および雌部分416と係合し、尖塔がサイプブレードの両側で互いに隣り合わせになるように、その背面468がサイプブレード402の前面414に接した状態で押される。これらの構成部品の係合により、ゴムがそれらの中にはみ出すことを可能にする隙間がないように、ブレードホルダ420、452の中へサイプブレード402が融合する。また、3つすべての構成部品が連結されているので、サイプブレード402はブレードホルダ420、452に対して延伸方向および反延伸方向で移動できない。これは、サイプブレードを装置内に保持する単独の手段として使用できる。同時に、ブレードホルダ420、452の下部439、473も、ゴムが構成部品の間で下方にはみ出さないように、サイプブレード402の第2の部分410と密接に係合する。次に、図20に示されるように、3つすべての構成部品は硬化プレート400またはモールドセクタの開口404の中に差し込まれ、開口406によって形成される硬化プレートまたはモールドセクタの突出部406の隙間を埋め、それによりサイプブレード402がこれらの突出部406の中に効果的に調和できるようにする(図17および図18を参照)。この点で、硬化プレート400またはモールドセクタは、ブレードホルダ420、452およびサイプブレード402をともに保持する。最後に、リテーナプレート484が、他の実施形態について前述されたように、これらの構成部品を硬化プレート400またはモールドセクタ内に保持するために使用される。
本発明の本実施形態で使用されるブレードホルダおよびサイプブレードは、異なる構成を有することが企図されているのは言うまでもない。サイプブレードは、図示されている波状の形状とは異なる構成を有し、下端部を欠いてもよい。同様に、ブレードホルダは、異なる数および形状の先端部を有してもよい。たとえば、中央部分に位置する単独の尖塔を有し、この尖塔は、本明細書に含まれる図面に示されるよりもはるかに幅広くてもよい。また、上部硬化面および下部硬化面は斜め、平ら、または平面状以外の形状であってもよい。最後に、サイプブレードおよびブレードホルダは、適所にネジ留めされる等の技術で既知の下端以外の手段によって装置内に保持することができるし、下端部が使用される場合には、ブレードホルダおよびサイプブレードの下端部が同一の広がりをもたないように変更してもよい。また、第4の実施形態のこの例ではフールプルーフは提供されていないが、前述されたフールプルーフの技法は、適用可能な場合使用してもよい。さらに、ブレードおよびホルダは、まっすぐではなく曲線状であってよい。したがって、これらの他の変形も、本発明の範囲内にあると見なされる。
サイプブレード408は、他の実施形態について前述されたように製造できる。一方、ブレードホルダ420、452は、EDMプロセスを介して電極を使用して波状の領域を焼却することにより、つまりワイヤEDMプロセスを使用して外形を作ることができる。あるいは、波状の領域は、ブレードホルダ420、452の上にミリングしてもよい。
前述された実施形態の特徴のすべては、二次元または三次元を含む他の構成を有するサイプブレードでタイヤを成形またはリトレッドするための装置を提供するため、単独または組み合わせて使用されてよい。また、それらは、かかる装置を組み立て解体する以下のステップを含む方法も提供する。第1のステップは、硬化面と底面、および両方の面を通って延びる開口を有するプレートまたはモールドセクタ等の硬化部材、硬化面または上面およびスリットを有するブレードホルダ、およびタイヤのトレッドストック内にサイプを形成するまたは成形するための第1の部分、およびブレードホルダのスリットの中に篏合する第2の部分を有するサイプブレードを提供することである。別のステップは、第2の部分がブレードホルダのスリット内に位置するように、ブレードホルダの硬化面を通してブレードホルダの中にサイプブレードを差し込むことである。ブレードホルダは、二次元サイプブレードまたは三次元サイプブレードのどちらかを保持できるようになるので、これは特に有利である。三次元サイプブレードはブレードホルダの底を通して差し込むことはできないからである。何故ならば、そのようにするとスリットが大きくなりすぎ、サイプブレードおよびブレードホルダが組み立てられるときに咬み出しの影響を受けやすくなる隙間をブレードホルダとサイプブレードの間に残すためである。さらに別のステップは、サイプブレードおよびブレードホルダが硬化部材内に据え付けられるまで、ブレードホルダおよびサイプブレードを硬化部材の底面を通して、その開口の中に差し込むことである。次に、サイプブレードおよびブレードホルダは、硬化部材内に保持される。装置は、上記ステップを逆にすることによって解体してよい。
硬化部材の中にサイプブレードおよびブレードホルダを保持することは、ブレードホルダに接し、硬化部材の中にそれを保持するプレート等のリテーナ部材を設けることによって達成される。リテーナ部材は、押えネジ等の留め具を使用して硬化部材の上に保持されてよい。さらに、リテーナ部材は、サイプブレードと接し、硬化部材の中にそれを保持してもよい。また、ブレードホルダは、ブレードホルダとリテーナ部材の両方を係合する押えネジを使用して装置内に保持されてもよい。前述したように、リテーナ部材および硬化部材は、曲線および直線を含む任意の所望される形状を有してよく、その上面または下面は平坦、凹状、または他の任意の所望される形状であってよい。特定の例では、装置の組み立ては、サイプブレードを1つの向きだけで硬化部材の中に差し込む、および/または1つの向きだけでブレードホルダの中に差し込むことができるように、フールプルーフを施してもよい。また、硬化部材、サイプブレード、ブレードホルダ、およびリテーナ部材サブアセンブリの装置の中への組み立ては、それが1つの向きだけで取り付けられるようにフールプルーフを施してもよい。また、構成部品が間違ってまたは正しく組み立てられていることを組立工に視覚的に示し、組立工が装置を正しく組み立てているかどうか組立工に注意を喚起するための手段も提供されてよい。
図示されているように、本明細書に説明される実施形態に従って装置を組み立てる装置および方法は、ダミーインサートを使用することによりサイプブレードの存在を排除するためのシステムだけではなく、ある構成のサイプブレードを別の構成に変更し、二次元のサイプブレードと三次元のサイプブレードの両方に対処するためのシステムも提供する。また、それは、正しいサイプブレード構成が作成され、生産スクラップだけではなくモールドおよびプレス機の衝突の防止を保証するのにも役立つ。したがって、本発明の特定の実施形態は、前述されたニーズを満たす。
本明細書の特許請求の範囲および明細書に使用される用語「備える」、「含む」、および「有する」は、明記されていない他の要素を含むことがある開放グループを示すとして見なされるものとする。本明細書の特許請求の範囲および明細書に使用される用語「基本的に〜から成る」は、それらの他の要素が、主張される本発明の基本的且つ新規の特徴を著しく改変しない限り、明記されていない他の要素を含むことがある部分的に開放されたグループを示すとして見なされるものとする。用語「ある」、「1つの」および単語の単数形は、同じ単語の複数形を含むと解釈されるものとし、したがってこれらの用語は、何かの1つまたは複数が提供されることを意味する。用語「少なくとも1つ」および「1つまたは複数」は同義的に用いられる。用語「好ましくは」、「好ましい」、「好む」、「任意選択で」、「よい」、および類似する用語は、参照されているある項目、条件またはステップが本発明の任意選択の(必須ではない)特徴であることを示すために使用される。「aとbの間」であるとして説明される範囲は、「a」および「b」の値を含む。
前記説明から、多様な変型および変更が本発明の真の精神から逸脱することなく本発明の実施形態に加えられてよいことを理解されたい。前記説明は、例示目的だけに提供され、制限的な意味で解釈されるべきではない。以下の特許請求の範囲の言語だけが本発明の範囲を制限するべきである。