JPH11291250A - タイヤ成形用金型、その製造方法及び空気入りタイヤ - Google Patents
タイヤ成形用金型、その製造方法及び空気入りタイヤInfo
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- JPH11291250A JPH11291250A JP10231598A JP10231598A JPH11291250A JP H11291250 A JPH11291250 A JP H11291250A JP 10231598 A JP10231598 A JP 10231598A JP 10231598 A JP10231598 A JP 10231598A JP H11291250 A JPH11291250 A JP H11291250A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】ベントホール数を増加させずにサイプ密度を増
大させる。 【解決手段】トレッド成形面１Ｘにサイプ成形刃６を設
けると共にベントホール７を形成したタイヤ成形用金型
である。サイプ成形刃６にサイプ成形刃６で区分された
トレッド成形面１Ｘ間を連通するようにトレッド成形面
１Ｘから所定の高さｈを有するエア抜き用通路８が設け
られている。
大させる。 【解決手段】トレッド成形面１Ｘにサイプ成形刃６を設
けると共にベントホール７を形成したタイヤ成形用金型
である。サイプ成形刃６にサイプ成形刃６で区分された
トレッド成形面１Ｘ間を連通するようにトレッド成形面
１Ｘから所定の高さｈを有するエア抜き用通路８が設け
られている。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤ成形用金
型、その製造方法及び空気入りタイヤに関わり、更に詳
しくは、サイプ密度を大きくしてもベントホール数を増
やさずに済むようにしたタイヤ成形用金型、その製造方
法及びその金型を用いて製造した空気入りタイヤに関す
る。
型、その製造方法及び空気入りタイヤに関わり、更に詳
しくは、サイプ密度を大きくしてもベントホール数を増
やさずに済むようにしたタイヤ成形用金型、その製造方
法及びその金型を用いて製造した空気入りタイヤに関す
る。
【０００２】
【従来の技術】一般に、タイヤ成形用金型のトレッド成
形面にはベントホールが形成され、タイヤ加硫時にその
ベントホールを介して金型内に封じ込められたエアを外
部に逃がすようにしている。しかし、そのベントホール
を介して未加硫ゴムも流れ出るため、加硫後のタイヤの
トレッド面に髭状のスピューが発生する。
形面にはベントホールが形成され、タイヤ加硫時にその
ベントホールを介して金型内に封じ込められたエアを外
部に逃がすようにしている。しかし、そのベントホール
を介して未加硫ゴムも流れ出るため、加硫後のタイヤの
トレッド面に髭状のスピューが発生する。
【０００３】ところで、近年、スタッドレスタイヤにお
いて、氷上性能を向上するため、ブロックに設けるサイ
プの本数を増加させ、サイプ密度を高めるようにしてい
る。しかし、このようにサイプ密度を増大させると、そ
れに応じてベントホールの数を増加させる必要があるた
め、上述したスピューの量も増大し、それによってスピ
ューをトリムする仕上げ工程での作業量が増えて、生産
性が低下するという問題があった。また、ベントホール
詰まりを補修するメンテナンス作業性も悪化する。
いて、氷上性能を向上するため、ブロックに設けるサイ
プの本数を増加させ、サイプ密度を高めるようにしてい
る。しかし、このようにサイプ密度を増大させると、そ
れに応じてベントホールの数を増加させる必要があるた
め、上述したスピューの量も増大し、それによってスピ
ューをトリムする仕上げ工程での作業量が増えて、生産
性が低下するという問題があった。また、ベントホール
詰まりを補修するメンテナンス作業性も悪化する。
【０００４】また、ベントホールはドリル加工により形
成されるが、サイプ間の間隔を一層狭くして、氷上性能
をより向上しようとすると、金型のトレッド成形面に植
設されたサイプ成形刃の間隔が狭くなるため、より細い
ドリルを使用しなければならず、その結果、加工中にド
リルが折れ易くなってベントホール加工が難しいという
問題があった。
成されるが、サイプ間の間隔を一層狭くして、氷上性能
をより向上しようとすると、金型のトレッド成形面に植
設されたサイプ成形刃の間隔が狭くなるため、より細い
ドリルを使用しなければならず、その結果、加工中にド
リルが折れ易くなってベントホール加工が難しいという
問題があった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ベン
トホール数を増加させずにサイプ密度を増大させること
が可能なタイヤ成形用金型、その製造方法及び空気入り
タイヤを提供することにある。
トホール数を増加させずにサイプ密度を増大させること
が可能なタイヤ成形用金型、その製造方法及び空気入り
タイヤを提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のタイヤ成形用金型は、トレッド成形面にサイプ成形
刃を設けると共にベントホールを形成したタイヤ成形用
金型において、前記サイプ成形刃に該サイプ成形刃で区
分されたトレッド成形面間を連通するように該トレッド
成形面から所定の高さを有するエア抜き用通路を設けた
ことを特徴とする。
明のタイヤ成形用金型は、トレッド成形面にサイプ成形
刃を設けると共にベントホールを形成したタイヤ成形用
金型において、前記サイプ成形刃に該サイプ成形刃で区
分されたトレッド成形面間を連通するように該トレッド
成形面から所定の高さを有するエア抜き用通路を設けた
ことを特徴とする。
【０００７】また、本発明のタイヤ成形用金型の製造方
法は、植込み部の上端に該植込み部より幅広のサイプ成
形部を設けたサイプ成形刃を、該サイプ成形部の幅広部
下端にスペーサ部材を設けて仮型のトレッド成形面に植
込み部を仮植設し、該トレッド成形面を石膏により型取
りして、サイプ成形部とスペーサ部材とを埋設したトレ
ッド成形面成形用部をもつ石膏型を成形し、該石膏型の
トレッド成形面成形用部にベントホール成形可能な鋳型
をセットして鋳造によりサイプ成形刃を植設しかつベン
トホールを形成したトレッド成形面を有する金型を成型
した後、前記スペーサ部材を除去することを特徴とす
る。
法は、植込み部の上端に該植込み部より幅広のサイプ成
形部を設けたサイプ成形刃を、該サイプ成形部の幅広部
下端にスペーサ部材を設けて仮型のトレッド成形面に植
込み部を仮植設し、該トレッド成形面を石膏により型取
りして、サイプ成形部とスペーサ部材とを埋設したトレ
ッド成形面成形用部をもつ石膏型を成形し、該石膏型の
トレッド成形面成形用部にベントホール成形可能な鋳型
をセットして鋳造によりサイプ成形刃を植設しかつベン
トホールを形成したトレッド成形面を有する金型を成型
した後、前記スペーサ部材を除去することを特徴とす
る。
【０００８】また、本発明の空気入りタイヤは、トレッ
ド面に設けたサイプの開口端部に襞部を有することを特
徴とする。上述のように本発明は、サイプ成形刃にトレ
ッド成形面から所定の高さを有するエア抜き用通路を設
け、トレッド成形面付近で連通するようにしたため、タ
イヤ加硫時に未加硫ゴムがサイプ成形刃間に充填された
際に最後までエアの通路を残すことができ、サイプ密度
を高くしてもベントホール数を増やす必要がない。従っ
て、スピュー量が増大して生産性が低下する問題や、ベ
ントホール詰まりに起因してメンテナンス作業性が悪く
なるようなことがない。
ド面に設けたサイプの開口端部に襞部を有することを特
徴とする。上述のように本発明は、サイプ成形刃にトレ
ッド成形面から所定の高さを有するエア抜き用通路を設
け、トレッド成形面付近で連通するようにしたため、タ
イヤ加硫時に未加硫ゴムがサイプ成形刃間に充填された
際に最後までエアの通路を残すことができ、サイプ密度
を高くしてもベントホール数を増やす必要がない。従っ
て、スピュー量が増大して生産性が低下する問題や、ベ
ントホール詰まりに起因してメンテナンス作業性が悪く
なるようなことがない。
【０００９】また、氷上性能を一層向上すべく、サイプ
の間隔を更に狭くしても、ベントホールを形成せずに済
むため、ベントホール加工が難しくなるというようなこ
ともない。
の間隔を更に狭くしても、ベントホールを形成せずに済
むため、ベントホール加工が難しくなるというようなこ
ともない。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について添付
の図面を参照しながら詳細に説明する。図１は、本発明
のタイヤ成形用金型の一例を示し、１はタイヤのトレッ
ド部を成形するセクターであり、トレッド成形用の型部
が周方向に複数分割されたものである。図では１個だけ
を図示しているが、複数個のセクターが周方向に円環状
に組み付けられることにより、トレッド成形用の型部を
構成するようになっている。この型部の上下には、図１
に仮想線で示すように、タイヤのサイドウォール成形用
の上下の金型２，３が組み付けられて、セクショナル型
のタイヤ成形用金型を構成するようになっている。
の図面を参照しながら詳細に説明する。図１は、本発明
のタイヤ成形用金型の一例を示し、１はタイヤのトレッ
ド部を成形するセクターであり、トレッド成形用の型部
が周方向に複数分割されたものである。図では１個だけ
を図示しているが、複数個のセクターが周方向に円環状
に組み付けられることにより、トレッド成形用の型部を
構成するようになっている。この型部の上下には、図１
に仮想線で示すように、タイヤのサイドウォール成形用
の上下の金型２，３が組み付けられて、セクショナル型
のタイヤ成形用金型を構成するようになっている。
【００１１】セクター１のトレッド成形面１Ｘには、図
２（ａ）に示すように周方向Ｃに延びる複数の周方向溝
成形用突起４と径方向Ｚ（図の上下方向）に延びる複数
のラグ溝形成用突起５が形成され、その溝成形用突起
４，５によりブロックを区画形成するようにした各トレ
ッド成形面部１ａには、径方向Ｚにストレート状に延び
両端をラグ溝形成用突起５に接続するサイプ成形刃６が
周方向Ｃに所定の間隔で植設されている。また、各トレ
ッド形成面部１ａの四隅の角部には、それぞれエア抜き
用のベントホール７が形成されている。
２（ａ）に示すように周方向Ｃに延びる複数の周方向溝
成形用突起４と径方向Ｚ（図の上下方向）に延びる複数
のラグ溝形成用突起５が形成され、その溝成形用突起
４，５によりブロックを区画形成するようにした各トレ
ッド成形面部１ａには、径方向Ｚにストレート状に延び
両端をラグ溝形成用突起５に接続するサイプ成形刃６が
周方向Ｃに所定の間隔で植設されている。また、各トレ
ッド形成面部１ａの四隅の角部には、それぞれエア抜き
用のベントホール７が形成されている。
【００１２】各サイプ成形刃６は、図２（ｂ）に示すよ
うに、Ｔ字状に形成され、トレッド成形面部１ａとの間
に隙間８が形成されている。この隙間８がサイプ成形刃
６で区分されたトレッド成形面部１ａ間を連通し、トレ
ッド成形面部１ａから所定の高さを有するエア抜き用通
路になっている。この隙間８の高さｈとしては、０．０
１〜１mmにすることができる。なお、図２（ｂ）中、６
ｘはサイプ成形刃６のアンカー孔である。
うに、Ｔ字状に形成され、トレッド成形面部１ａとの間
に隙間８が形成されている。この隙間８がサイプ成形刃
６で区分されたトレッド成形面部１ａ間を連通し、トレ
ッド成形面部１ａから所定の高さを有するエア抜き用通
路になっている。この隙間８の高さｈとしては、０．０
１〜１mmにすることができる。なお、図２（ｂ）中、６
ｘはサイプ成形刃６のアンカー孔である。
【００１３】このように本発明では、各サイプ成形刃６
にトレッド成形面１Ｘから所定の高さを有するエア抜き
用通路を形成し、サイプ成形刃６で区分されたトレッド
成形面部１ａ間を連通するようにしたので、サイプ成形
刃６間のエアを最後までエア抜き用通路を介して効果的
にベントホール７に逃がすことが可能になる。そのた
め、サイプの本数を増加させ、サイプ密度を高めるよう
にしても、ベントホール７の数を増加させる必要がない
ので、スピュー量の増大による生産性の低下やベントホ
ール詰まりによるメンテナンス作業性の悪化を来すこと
がない。また、サイプの間隔を一層狭くして、氷上性能
をより向上するようにしても、ベントホール加工が難し
くなるというような問題を招くこともない。
にトレッド成形面１Ｘから所定の高さを有するエア抜き
用通路を形成し、サイプ成形刃６で区分されたトレッド
成形面部１ａ間を連通するようにしたので、サイプ成形
刃６間のエアを最後までエア抜き用通路を介して効果的
にベントホール７に逃がすことが可能になる。そのた
め、サイプの本数を増加させ、サイプ密度を高めるよう
にしても、ベントホール７の数を増加させる必要がない
ので、スピュー量の増大による生産性の低下やベントホ
ール詰まりによるメンテナンス作業性の悪化を来すこと
がない。また、サイプの間隔を一層狭くして、氷上性能
をより向上するようにしても、ベントホール加工が難し
くなるというような問題を招くこともない。
【００１４】上記のような金型において、各セクター１
を製造する際には以下のようにして行うことができる。
まず、図３（ａ）に示すように、セクター１のトレッド
形成面１Ｘに対応した面１１Ｘを有する樹脂等からなる
マスター型１１を旋盤により形成する。面１１Ｘには周
方向溝１１ａと不図示のラグ溝とにより複数のブロック
１１ｂが区画形成され、そのブロック１１ｂにはサイプ
１１ｃが周方向に所定のピッチで形成されている。
を製造する際には以下のようにして行うことができる。
まず、図３（ａ）に示すように、セクター１のトレッド
形成面１Ｘに対応した面１１Ｘを有する樹脂等からなる
マスター型１１を旋盤により形成する。面１１Ｘには周
方向溝１１ａと不図示のラグ溝とにより複数のブロック
１１ｂが区画形成され、そのブロック１１ｂにはサイプ
１１ｃが周方向に所定のピッチで形成されている。
【００１５】次いで、マスター型１１の各サイプ１１ｃ
に、図３（ｂ）のようにＴ字状の仮サイプ成形刃１２を
装着する。この仮サイプ成形刃１２は、後述するサイプ
成形刃と略同じ大きさに形成され、そのＴ字の頭の部分
１２ａが各サイプ１１ｃに取り付けられる。装着後、マ
スター型１１の面１１Ｘに型をセットし、未加硫ゴムの
射出成形により、図３（ｃ）に示すように、トレッド形
成面１３ａに周方向溝成形用突起１３ｂと不図示の径方
向溝成形用突起、及びサイプ成形刃を植設する凹部１３
ｃを設けた仮型１３を成形する。
に、図３（ｂ）のようにＴ字状の仮サイプ成形刃１２を
装着する。この仮サイプ成形刃１２は、後述するサイプ
成形刃と略同じ大きさに形成され、そのＴ字の頭の部分
１２ａが各サイプ１１ｃに取り付けられる。装着後、マ
スター型１１の面１１Ｘに型をセットし、未加硫ゴムの
射出成形により、図３（ｃ）に示すように、トレッド形
成面１３ａに周方向溝成形用突起１３ｂと不図示の径方
向溝成形用突起、及びサイプ成形刃を植設する凹部１３
ｃを設けた仮型１３を成形する。
【００１６】続いて、植込み部６ａの上端に植込み部６
ａより幅広のサイプ成形部６ｂを設けたＴ字状のサイプ
成形刃６を図３（ｄ）のように仮型１３の凹部１３ｃに
セットする。その際、サイプ成形部６ｂの幅広部６b1に
真鍮等からなる薄板状のスペーサ部材１４を図３（ｅ）
のように幅広部下端を覆うように取り付けてから、サイ
プ成形刃６の植込み部６ａを仮型１３のトレッド形成面
１３ａの凹部１３ｂに仮植設する。
ａより幅広のサイプ成形部６ｂを設けたＴ字状のサイプ
成形刃６を図３（ｄ）のように仮型１３の凹部１３ｃに
セットする。その際、サイプ成形部６ｂの幅広部６b1に
真鍮等からなる薄板状のスペーサ部材１４を図３（ｅ）
のように幅広部下端を覆うように取り付けてから、サイ
プ成形刃６の植込み部６ａを仮型１３のトレッド形成面
１３ａの凹部１３ｂに仮植設する。
【００１７】次いで、仮型１３のトレッド成形面１３ａ
を石膏により型取りして、図３（ｆ），（ｇ）に示すよ
うに、サイプ成形部６ｂとスペーサ部材１４とを埋設し
たトレッド成形面成形用部１５ａをもつ石膏型１５を成
形し、そのトレッド成形面成形用部１５ａに鋳型をセッ
トして鋳造により、サイプ成形刃６を植設し、また周方
向溝成形用突起とラグ溝成形用突起を設けたトレッド成
形面１Ｘを有するセクター１を成型する（図３
（ｈ））。
を石膏により型取りして、図３（ｆ），（ｇ）に示すよ
うに、サイプ成形部６ｂとスペーサ部材１４とを埋設し
たトレッド成形面成形用部１５ａをもつ石膏型１５を成
形し、そのトレッド成形面成形用部１５ａに鋳型をセッ
トして鋳造により、サイプ成形刃６を植設し、また周方
向溝成形用突起とラグ溝成形用突起を設けたトレッド成
形面１Ｘを有するセクター１を成型する（図３
（ｈ））。
【００１８】そして、スペーサ部材１４を除去する。こ
れによりトレッド成形面１Ｘからスペーサ部材１４の肉
厚に相当する所定の高さｈのエア抜き用通路としての隙
間８が形成される。次いで、各トレッド成形面部１ａの
角部にドリル加工によりベントホールを形成することに
より、図１，２に示すセクター１を形成することができ
る。このようにスペーサ部材１４をサイプ成形刃６に取
り付けて金型を製造することで、トレッド成形面１Ｘか
ら所定の高さｈを有する隙間８を容易に形成することが
できる。
れによりトレッド成形面１Ｘからスペーサ部材１４の肉
厚に相当する所定の高さｈのエア抜き用通路としての隙
間８が形成される。次いで、各トレッド成形面部１ａの
角部にドリル加工によりベントホールを形成することに
より、図１，２に示すセクター１を形成することができ
る。このようにスペーサ部材１４をサイプ成形刃６に取
り付けて金型を製造することで、トレッド成形面１Ｘか
ら所定の高さｈを有する隙間８を容易に形成することが
できる。
【００１９】なお、この隙間８の形成は、上述した真鍮
等からなる薄板状のものに代えて、サイプ成形部６ｂの
幅広部６b1下端に、例えば、水ガラスと炭酸カルシウム
の混合物等からなる水溶性セラミック（スペーサ部材１
４）を塗布し、鋳造によるセクター成型後、水洗いによ
り水溶性セラミックを除去するようにしてもよい。
等からなる薄板状のものに代えて、サイプ成形部６ｂの
幅広部６b1下端に、例えば、水ガラスと炭酸カルシウム
の混合物等からなる水溶性セラミック（スペーサ部材１
４）を塗布し、鋳造によるセクター成型後、水洗いによ
り水溶性セラミックを除去するようにしてもよい。
【００２０】図５は、上記金型を用いて製造した空気入
りタイヤの一例を示す。トレッド面２１には、タイヤ周
方向Ｙに延びる周方向溝２２と、タイヤ幅方向に延びる
ラグ溝２３とにより多数のブロック２４が区画形成され
ている。各ブロック２４にはタイヤ幅方向に延び、両端
が周方向溝２１に連通する複数のサイプ２５がタイヤ周
方向Ｙに所定のピッチで配置されている。各サイプ２５
は、図６（ａ），（ｂ）に示すように、サイプ２５の開
口端部に薄い襞部２６を有している。この襞部２６は、
加硫成形後型抜きした時に、隙間８に形成された薄いフ
ィルム状の連通部分がサイプ成形刃６により切断されて
形成されたものである。
りタイヤの一例を示す。トレッド面２１には、タイヤ周
方向Ｙに延びる周方向溝２２と、タイヤ幅方向に延びる
ラグ溝２３とにより多数のブロック２４が区画形成され
ている。各ブロック２４にはタイヤ幅方向に延び、両端
が周方向溝２１に連通する複数のサイプ２５がタイヤ周
方向Ｙに所定のピッチで配置されている。各サイプ２５
は、図６（ａ），（ｂ）に示すように、サイプ２５の開
口端部に薄い襞部２６を有している。この襞部２６は、
加硫成形後型抜きした時に、隙間８に形成された薄いフ
ィルム状の連通部分がサイプ成形刃６により切断されて
形成されたものである。
【００２１】本発明において、サイプ成形刃６は、上述
した実施形態では、Ｔ字状に形成したが、図７に示すよ
うな形状にしてもよい。図７（ａ）〜（ｃ）はＵ字状、
図７（ｄ）はＬ字状、図７（ｅ），（ｆ）は櫛刃状にし
たものである。
した実施形態では、Ｔ字状に形成したが、図７に示すよ
うな形状にしてもよい。図７（ａ）〜（ｃ）はＵ字状、
図７（ｄ）はＬ字状、図７（ｅ），（ｆ）は櫛刃状にし
たものである。
【００２２】また、上記実施形態では、サイプ成形刃６
の両端を周方向溝形成用突起４に連結するようにした
が、図８に示すように、サイプ成形刃６の一端のみを周
方向溝形成用突起４に接続する構成にしたり、或いは図
９に示すように、サイプ成形刃６の両端を共に周方向溝
形成用突起４に接続しない構成にしたものであってもよ
い。
の両端を周方向溝形成用突起４に連結するようにした
が、図８に示すように、サイプ成形刃６の一端のみを周
方向溝形成用突起４に接続する構成にしたり、或いは図
９に示すように、サイプ成形刃６の両端を共に周方向溝
形成用突起４に接続しない構成にしたものであってもよ
い。
【００２３】また、図１０に示すように、矩形状のサイ
プ成形刃６の中間部に貫通孔ｍを形成することにより、
トレッド成形面１Ｘから所定の高さを有するエア抜き用
通路を形成するようにしてもよい。しかし、好ましく
は、サイプ成形刃６の形状を上述したようにＴ字状やＵ
字状、Ｌ字状、櫛刃状にするのがよい。サイプ成形刃６
がトレッド成形面１Ｘに狭い間隔で林立する状態になる
と、鋳造による金型製造時に湯流れ不良が発生する恐れ
があるが、このようにサイプ成形刃６をＴ字状やＵ字
状、Ｌ字状、櫛刃状にすることにより、サイプ成形刃６
の植込み部６ａを小さくしているので、鋳造時の湯流れ
を良好にし、サイプ密度を一層高くした金型に対しても
効果的に対応することができる。
プ成形刃６の中間部に貫通孔ｍを形成することにより、
トレッド成形面１Ｘから所定の高さを有するエア抜き用
通路を形成するようにしてもよい。しかし、好ましく
は、サイプ成形刃６の形状を上述したようにＴ字状やＵ
字状、Ｌ字状、櫛刃状にするのがよい。サイプ成形刃６
がトレッド成形面１Ｘに狭い間隔で林立する状態になる
と、鋳造による金型製造時に湯流れ不良が発生する恐れ
があるが、このようにサイプ成形刃６をＴ字状やＵ字
状、Ｌ字状、櫛刃状にすることにより、サイプ成形刃６
の植込み部６ａを小さくしているので、鋳造時の湯流れ
を良好にし、サイプ密度を一層高くした金型に対しても
効果的に対応することができる。
【００２４】また、サイプ成形刃６は、図３の状態で上
から見た形状を上述した直線状に代えて、図１０（ａ）
の波形や、図１０（ｂ）の凹凸状、図１０（ｃ）の円弧
状、図１０（ｄ）の傾斜して延びるジグザグ状のように
してもよい。本発明は、上記実施形態ではセクター１を
有するセクショナル型のタイヤ成形用金型について説明
したが、上型と下型とからなる上下２つ割りのタイヤ成
形用金型であってもよい。
から見た形状を上述した直線状に代えて、図１０（ａ）
の波形や、図１０（ｂ）の凹凸状、図１０（ｃ）の円弧
状、図１０（ｄ）の傾斜して延びるジグザグ状のように
してもよい。本発明は、上記実施形態ではセクター１を
有するセクショナル型のタイヤ成形用金型について説明
したが、上型と下型とからなる上下２つ割りのタイヤ成
形用金型であってもよい。
【００２５】また、本発明は、サイプ密度を高くしたス
タッドレスタイヤ成形用金型として好ましく用いること
ができるが、それに限定されず、サイプを設けた空気入
りタイヤの成形用金型であれば、いずれにも好適に用い
ることができる。
タッドレスタイヤ成形用金型として好ましく用いること
ができるが、それに限定されず、サイプを設けた空気入
りタイヤの成形用金型であれば、いずれにも好適に用い
ることができる。
【００２６】
【発明の効果】上述したように本発明のタイヤ成形用金
型は、トレッド成形面にサイプ成形刃を設けると共にベ
ントホールを形成したタイヤ成形用金型において、前記
サイプ成形刃に該サイプ成形刃で区分されたトレッド成
形面間を連通するように該トレッド成形面から所定の高
さを有するエア抜き用通路を設けたので、そのエア抜き
用通路を介してサイプ成形刃間のエアをベントホールに
効果的に逃がすことができるため、ベントホール数を増
加させずにサイプ密度を増大させることが可能になる。
型は、トレッド成形面にサイプ成形刃を設けると共にベ
ントホールを形成したタイヤ成形用金型において、前記
サイプ成形刃に該サイプ成形刃で区分されたトレッド成
形面間を連通するように該トレッド成形面から所定の高
さを有するエア抜き用通路を設けたので、そのエア抜き
用通路を介してサイプ成形刃間のエアをベントホールに
効果的に逃がすことができるため、ベントホール数を増
加させずにサイプ密度を増大させることが可能になる。
【図１】本発明のタイヤ成形用金型の一例を示す要部断
面図である。
面図である。
【図２】（ａ）は図１の矢印Ａ方向から見たセクターの
トレッド成形面の要部展開図、（ｂ）は（ａ）のＢ−Ｂ
矢視断面図である。
トレッド成形面の要部展開図、（ｂ）は（ａ）のＢ−Ｂ
矢視断面図である。
【図３】（ａ）〜（ｈ）は、それぞれ本発明のタイヤ成
形用金型の製造方法を示す説明図である。
形用金型の製造方法を示す説明図である。
【図４】スペーサ部材の他の例を示す説明図である。
【図５】本発明のタイヤ成形用金型により製造した空気
入りタイヤの一例を示すトレッド要部展開図である。
入りタイヤの一例を示すトレッド要部展開図である。
【図６】（ａ）はサイプの拡大平面図、（ｂ）は（ａ）
のＮ−Ｎ矢視断面図である。
のＮ−Ｎ矢視断面図である。
【図７】（ａ）〜（ｆ）は、それぞれサイプ成形刃の他
の例を図３と同様にして示す拡大断面図である。
の例を図３と同様にして示す拡大断面図である。
【図８】（ａ）〜（ｄ）は、それぞれサイプ成形刃の更
に他の例を図３と同様にして示す拡大断面図である。
に他の例を図３と同様にして示す拡大断面図である。
【図９】（ａ）〜（ｃ）は、それぞれサイプ成形刃の更
に他の例を図３と同様にして示す拡大断面図である。
に他の例を図３と同様にして示す拡大断面図である。
【図１０】サイプ成形刃の更に他の例を図３と同様にし
て示す拡大断面図である。
て示す拡大断面図である。
【図１１】（ａ）〜（ｄ）は、それぞれサイプ成形刃の
更に他の例を示す拡大説明図である。
更に他の例を示す拡大説明図である。
１ セクター １Ｘ トレッド成形
面 １ａ トレッド成形面部 ２ 下型 ３ 下型 ４ 周方向溝成形用
突起 ５ ラグ溝成形用突起 ６ サイプ成形刃 ６ａ 植込み部 ６ｂ サイプ成形部 ６b1 幅広部 ７ ベントホール ８ 隙間（エア抜き用通路） １１ マスター型 １２ 仮サイプ成形刃 １３ 仮型 １３ａ トレッド成形面 １４ スペーサ部材 １５ 石膏型 １５ａ トレッド成
形面成形用部 ２１ トレッド面 ２２ 周方向溝 ２３ ラグ溝 ２４ ブロック ２５ サイプ ２６ 襞部 Ｙ タイヤ周方向 ｈ 高さ
面 １ａ トレッド成形面部 ２ 下型 ３ 下型 ４ 周方向溝成形用
突起 ５ ラグ溝成形用突起 ６ サイプ成形刃 ６ａ 植込み部 ６ｂ サイプ成形部 ６b1 幅広部 ７ ベントホール ８ 隙間（エア抜き用通路） １１ マスター型 １２ 仮サイプ成形刃 １３ 仮型 １３ａ トレッド成形面 １４ スペーサ部材 １５ 石膏型 １５ａ トレッド成
形面成形用部 ２１ トレッド面 ２２ 周方向溝 ２３ ラグ溝 ２４ ブロック ２５ サイプ ２６ 襞部 Ｙ タイヤ周方向 ｈ 高さ
Claims (6)
- 【請求項１】 トレッド成形面にサイプ成形刃を設ける
と共にベントホールを形成したタイヤ成形用金型におい
て、前記サイプ成形刃に該サイプ成形刃で区分されたト
レッド成形面間を連通するように該トレッド成形面から
所定の高さを有するエア抜き用通路を設けたタイヤ成形
用金型。 - 【請求項２】 前記エア抜き用通路の高さが０．０１〜
１mmである請求項１に記載のタイヤ成形用金型。 - 【請求項３】 前記トレッド成形面にブロックを区画形
成する溝成形用突起を設け、該溝成形用突起で囲まれた
トレッド成形面部に前記サイプ成形刃を複数植設し、該
トレッド成形面部の角部に前記ベントホールを形成した
請求項１または２に記載のタイヤ成形用金型。 - 【請求項４】 前記サイプ成形刃をＴ字状、Ｌ字状、Ｕ
字状、櫛刃状のいずれか１つの形状に形成し、該サイプ
成形刃と前記トレッド成形面との間に隙間を形成するこ
とにより前記エア抜き用通路を形成した請求項１，２ま
たは３に記載のタイヤ成形用金型。 - 【請求項５】 植込み部の上端に該植込み部より幅広の
サイプ成形部を設けたサイプ成形刃を、該サイプ成形部
の幅広部下端にスペーサ部材を設けて仮型のトレッド成
形面に植込み部を仮植設し、該トレッド成形面を石膏に
より型取りして、サイプ成形部とスペーサ部材とを埋設
したトレッド成形面成形用部をもつ石膏型を成形し、該
石膏型のトレッド成形面成形用部に鋳型をセットして鋳
造によりサイプ成形刃を植設したトレッド成形面を有す
る金型を成型した後、前記スペーサ部材を除去するタイ
ヤ成形用金型の製造方法。 - 【請求項６】 トレッド面に設けたサイプの開口端部に
襞部を有する空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10231598A JPH11291250A (ja) | 1998-04-14 | 1998-04-14 | タイヤ成形用金型、その製造方法及び空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10231598A JPH11291250A (ja) | 1998-04-14 | 1998-04-14 | タイヤ成形用金型、その製造方法及び空気入りタイヤ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11291250A true JPH11291250A (ja) | 1999-10-26 |
Family
ID=14324163
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10231598A Pending JPH11291250A (ja) | 1998-04-14 | 1998-04-14 | タイヤ成形用金型、その製造方法及び空気入りタイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11291250A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100345210B1 (ko) * | 2000-06-22 | 2002-07-25 | 한국타이어 주식회사 | 타이어 가류금형의 블레이드 구조 |
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| RU2472618C1 (ru) * | 2008-12-31 | 2013-01-20 | Компани Женераль Дез Этаблиссман Мишлен | Система для замены канавочных пластинок для формования или восстановления шин |
| WO2019163213A1 (ja) * | 2018-02-22 | 2019-08-29 | 株式会社ブリヂストン | タイヤ成型用金型、タイヤ成型用金型の製造方法、及びタイヤ |
-
1998
- 1998-04-14 JP JP10231598A patent/JPH11291250A/ja active Pending
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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