JP2012513456A - 少なくとも1種のモノクローナル抗体及び疎水性置換基を有する少なくとも1種の両親媒性多糖類を含有する安定な医薬組成物 - Google Patents
少なくとも1種のモノクローナル抗体及び疎水性置換基を有する少なくとも1種の両親媒性多糖類を含有する安定な医薬組成物 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】モノクローナル抗体の安定性の問題の解決法を提供する。
【解決手段】本発明は、少なくとも1種のモノクローナル抗体、及び少なくとも1つが疎水性置換基により部分的に置換されたカルボキシル官能基を有する両親媒性多糖類群より選択される少なくとも1種の両親媒性多糖類を含有する安定な医薬組成物に関する。
本発明に従うと、両親媒性多糖類は、少なくとも1つが疎水基(Hyと記す)により置換されたカルボキシル官能基を有する多糖類より選択され、
前記疎水基(Hy)は、官能基F’又はリンカーRのいずれかを介して、アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、
前記官能基F’は、疎水性化合物の反応基と前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、
前記リンカーRは、リンカーR’の前駆体の反応性官能基と前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来の結合Fを介して前記多糖類に結合され、且つ、前記疎水基(Hy)は、疎水性化合物の反応性官能基とリンカーR’の前駆体の反応性官能基との間のカップリング由来の官能基Gを介して、前記リンカーRに結合されており;
アニオン性多糖類の未置換のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり;
Fは、アミド官能基、エステル官能基、チオエステル官能基又は無水官能基であり、
F’は、アミド官能基、エステル官能基、チオエステル官能基又は無水官能基であり、
Gは、アミド官能基、エステル官能基、チオエステル官能基、チオノエステル官能基、カルバメート官能基、カーボネート官能基又は無水官能基であり、
Hyは、疎水性化合物の反応性官能基と前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来の基であるか、又は、疎水性化合物の反応基と、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよく、1つ以上の飽和の、不飽和の又は芳香族環又はヘテロ環を有していてもよい4ないし50個の炭素原子を有する鎖から成るリンカーR’の前駆体の反応性官能基との間のカップリング由来の基であり、
Rは、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよく、1つ以上の飽和の、不飽和の又は芳香族環又はヘテロ環を有していてもよい1ないし18個の炭素原子を有する鎖から成り、且つ、アルコール、酸、アミン、チオール及びチオ酸官能基から成る群より選択された少なくとも2つの同一の又は異なった反応性官能基を有する前駆体R’の反応由来のものである二価基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である。
【選択図】なし
【解決手段】本発明は、少なくとも1種のモノクローナル抗体、及び少なくとも1つが疎水性置換基により部分的に置換されたカルボキシル官能基を有する両親媒性多糖類群より選択される少なくとも1種の両親媒性多糖類を含有する安定な医薬組成物に関する。
本発明に従うと、両親媒性多糖類は、少なくとも1つが疎水基(Hyと記す)により置換されたカルボキシル官能基を有する多糖類より選択され、
前記疎水基(Hy)は、官能基F’又はリンカーRのいずれかを介して、アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、
前記官能基F’は、疎水性化合物の反応基と前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、
前記リンカーRは、リンカーR’の前駆体の反応性官能基と前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来の結合Fを介して前記多糖類に結合され、且つ、前記疎水基(Hy)は、疎水性化合物の反応性官能基とリンカーR’の前駆体の反応性官能基との間のカップリング由来の官能基Gを介して、前記リンカーRに結合されており;
アニオン性多糖類の未置換のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり;
Fは、アミド官能基、エステル官能基、チオエステル官能基又は無水官能基であり、
F’は、アミド官能基、エステル官能基、チオエステル官能基又は無水官能基であり、
Gは、アミド官能基、エステル官能基、チオエステル官能基、チオノエステル官能基、カルバメート官能基、カーボネート官能基又は無水官能基であり、
Hyは、疎水性化合物の反応性官能基と前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来の基であるか、又は、疎水性化合物の反応基と、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよく、1つ以上の飽和の、不飽和の又は芳香族環又はヘテロ環を有していてもよい4ないし50個の炭素原子を有する鎖から成るリンカーR’の前駆体の反応性官能基との間のカップリング由来の基であり、
Rは、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよく、1つ以上の飽和の、不飽和の又は芳香族環又はヘテロ環を有していてもよい1ないし18個の炭素原子を有する鎖から成り、且つ、アルコール、酸、アミン、チオール及びチオ酸官能基から成る群より選択された少なくとも2つの同一の又は異なった反応性官能基を有する前駆体R’の反応由来のものである二価基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である。
【選択図】なし
Description
モノクローナル抗体は、ここ何年も、特定の癌及び多数の患者に影響する特定数の慢性疾患を治療する上で、それらの非常に優れた効能により、驚異的な成功をもたらしてきた。これら疾患のうち、種々の形態の癌、前立腺癌、乳癌、肝臓癌だけでなく、関節リウマチ、特定の伝染病、加齢性黄斑変性症等のような他の病気にも言及される。
このファミリーの幾つかの化合物は、既にこれら病気に対する標準薬剤である。
モノクローナル抗体の治療価値が確立されているため、多数の生物医薬品会社が、優れた治療効果を有するとともに、より少ない副作用しか有さない新規化合物の開発に従事してきた。
しかしながら、これらモノクローナル抗体は、所望の治療効果を達成するために、殆どの場合、多量に投与されなければならない。
モノクローナル抗体の治療価値が確立されているため、多数の生物医薬品会社が、優れた治療効果を有するとともに、より少ない副作用しか有さない新規化合物の開発に従事してきた。
しかしながら、これらモノクローナル抗体は、所望の治療効果を達成するために、殆どの場合、多量に投与されなければならない。
1つの大きな困難は、効能を長時間確実にするための、且つ、副作用、特に免疫原性作用を有するかもしれない副生成物の形成を回避するための十分な貯蔵安定性を有する、必要とされる量のタンパク質を含有する医薬組成物を得ることにある。特に、高分子量タンパク質であるこれらモノクローナル抗体は、温度又は機械的ストレスの影響下でたやすく凝集してしまうことが観察されている。このことは、現在市販されているアバスチン(Avastin)及びエルビツクス(Erbitux)のような製品においても同様に観察される。それらは、沈澱した粒子を除去するために、使用前に濾過される必要がある。これら条件下においては、投与される活性材料の量及び濾去されない不純物の性質及び量が制御され得ないことは明らかである。
高濃度のモノクローナル抗体の安定な医薬組成物を得る試みが多数為されている。
安定剤として糖を有し、前記糖が二糖類又は三糖類非還元糖である、抗インターロイキン6又は抗−HM1.24受容体抗体の安定な製剤に関する、Chugaiの名における、特許文献1;
ヒスチジン緩衝剤中のモノクローナル抗体の安定な製剤であって、前記製剤は、場合により、とりわけ二糖類、とりわけトレハロース及びスクロースを含有する製剤を記載する、Genentechの名における、特許文献2;
抗インターフェロン抗体製剤であって、前記製剤は、とりわけ、クエン酸ヒスチジン緩衝剤型等の緩衝剤のみならず、トレハロース又はスクロースを含有する抗インターフェロン抗体製剤に関する、Medimuneの名における、特許文献3
を包含する例が挙げられる。
安定剤として糖を有し、前記糖が二糖類又は三糖類非還元糖である、抗インターロイキン6又は抗−HM1.24受容体抗体の安定な製剤に関する、Chugaiの名における、特許文献1;
ヒスチジン緩衝剤中のモノクローナル抗体の安定な製剤であって、前記製剤は、場合により、とりわけ二糖類、とりわけトレハロース及びスクロースを含有する製剤を記載する、Genentechの名における、特許文献2;
抗インターフェロン抗体製剤であって、前記製剤は、とりわけ、クエン酸ヒスチジン緩衝剤型等の緩衝剤のみならず、トレハロース又はスクロースを含有する抗インターフェロン抗体製剤に関する、Medimuneの名における、特許文献3
を包含する例が挙げられる。
行われた研究の大部分は、与えられた抗体のために、生物活性を保持するのに効果的な緩衝剤を見出すことに限定されている。それ故、ケースバイケースによって与えられた解決策は、一般化され得ないし、且つ、さらには、多数の市販品に観察され得るように、頻繁に、無効であることが判っている。
本発明は、カルボキシレート基及び疎水性置換基を同時に有する多糖類を使用することにより、モノクローナル抗体の安定性の問題を克服することを可能にする。
特に、出願人は、カルボキシレート基及び疎水基を同時に有する前記変性された多糖類が、
凝集及び沈澱に関して抗体を安定化し、
溶解度を向上させ、
溶解を補助する
ことを、示した。
凝集及び沈澱に関して抗体を安定化し、
溶解度を向上させ、
溶解を補助する
ことを、示した。
本発明は、通常、モノクローナル抗体の安定性の問題を解決することを可能にする。本発明は、少なくとも1種のモノクローナル抗体及び少なくとも1種の両親媒性多糖類を含有する安定な医薬組成物に関する。
例えば、安定な組成物とは、実施濃度の水溶液中で、56℃における48時間のインキュベーション後に、凝集が検出されない、モノクローナル抗体及び両親媒性多糖類を含有する組成物である。
一の態様において、両親媒性多糖類は、少なくとも1つが少なくとも1つの疎水基(Hyと記す)により置換されたカルボキシル官能基を有する多糖類より選択され、
前記疎水基(Hy)は、官能基F’又はリンカーRのいずれかを介して、アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、
前記官能基F’は、疎水性化合物の反応性官能基と前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、
前記リンカーRは、リンカーR’の前駆体の反応性官能基と前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来の結合Fを介して前記多糖類に結合され、且つ、前記疎水基(Hy)は、疎水性化合物の反応性官能基とリンカーR’の前駆体の反応性官能基との間のカップリング由来の官能基Gを介して、前記リンカーRに結合されており;
未置換のアニオン性多糖類のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり;
Fは、アミド官能基、エステル官能基、チオエステル官能基又は無水官能基であり、
F’は、アミド官能基、エステル官能基、チオエステル官能基又は無水官能基であり、
Gは、アミド官能基、エステル官能基、チオエステル官能基、チオノエステル官能基、カルバメート官能基、カーボネート官能基又は無水官能基であり、
Hyは、疎水性化合物の反応性官能基と前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来の基であるか、又は、疎水性化合物の反応基と、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよく、1つ以上の飽和の、不飽和の又は芳香族環又はヘテロ環を有していてもよい4ないし50個の炭素原子を有する鎖から成るリンカーR’の前駆体の反応性官能基との間のカップリング由来の基であり、
Rは、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよく、1つ以上の飽和の、不飽和の又は芳香族環又はヘテロ環を有していてもよい1ないし18個の炭素原子を有する鎖から成り、且つ、アルコール、酸、アミン、チオール及びチオ酸官能基から成る群より選択された少なくとも2つの同一の又は異なった反応性官能基を有する前駆体R’の反応由来のものである二価基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である。
前記疎水基(Hy)は、官能基F’又はリンカーRのいずれかを介して、アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、
前記官能基F’は、疎水性化合物の反応性官能基と前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、
前記リンカーRは、リンカーR’の前駆体の反応性官能基と前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来の結合Fを介して前記多糖類に結合され、且つ、前記疎水基(Hy)は、疎水性化合物の反応性官能基とリンカーR’の前駆体の反応性官能基との間のカップリング由来の官能基Gを介して、前記リンカーRに結合されており;
未置換のアニオン性多糖類のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり;
Fは、アミド官能基、エステル官能基、チオエステル官能基又は無水官能基であり、
F’は、アミド官能基、エステル官能基、チオエステル官能基又は無水官能基であり、
Gは、アミド官能基、エステル官能基、チオエステル官能基、チオノエステル官能基、カルバメート官能基、カーボネート官能基又は無水官能基であり、
Hyは、疎水性化合物の反応性官能基と前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来の基であるか、又は、疎水性化合物の反応基と、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよく、1つ以上の飽和の、不飽和の又は芳香族環又はヘテロ環を有していてもよい4ないし50個の炭素原子を有する鎖から成るリンカーR’の前駆体の反応性官能基との間のカップリング由来の基であり、
Rは、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよく、1つ以上の飽和の、不飽和の又は芳香族環又はヘテロ環を有していてもよい1ないし18個の炭素原子を有する鎖から成り、且つ、アルコール、酸、アミン、チオール及びチオ酸官能基から成る群より選択された少なくとも2つの同一の又は異なった反応性官能基を有する前駆体R’の反応由来のものである二価基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である。
一の態様において、カルボキシル官能基を有する多糖類は、カルボキシル官能基を天然に有する多糖類であって、アルギネート、ヒアルロナン及びガラクツロナンから成る群より選択される。
一の態様において、カルボキシル官能基を有する多糖類は、一般式I:
[式中、
天然多糖類は、大部分が(1,6)型及び/又は(1,4)型及び/又は(1,3)型及び/又は(1,2)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る多糖類群より選択され、
Lは、リンカーQと、前記多糖類の−OH官能基との間のカップリング由来の結合部であって、エステル官能基、チオエステル官能基、カーボネート官能基、カルバメート官能基又はエーテル官能基であり、
iは、前記多糖類の糖単位当りのL−Q置換基のモル分率を表し、
Qは、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよく、そして少なくとも1つのカルボキシル官能基−CO2Hを有する1ないし18個の炭素原子を含有する鎖を表す]
で表される、100の糖単位当り少なくとも15のカルボキシル官能基がグラフトされた、カルボキシル官能基を天然に有する多糖類から得られるか、又は中性多糖類から得られる合成多糖類である。
[式中、
天然多糖類は、大部分が(1,6)型及び/又は(1,4)型及び/又は(1,3)型及び/又は(1,2)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る多糖類群より選択され、
Lは、リンカーQと、前記多糖類の−OH官能基との間のカップリング由来の結合部であって、エステル官能基、チオエステル官能基、カーボネート官能基、カルバメート官能基又はエーテル官能基であり、
iは、前記多糖類の糖単位当りのL−Q置換基のモル分率を表し、
Qは、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよく、そして少なくとも1つのカルボキシル官能基−CO2Hを有する1ないし18個の炭素原子を含有する鎖を表す]
で表される、100の糖単位当り少なくとも15のカルボキシル官能基がグラフトされた、カルボキシル官能基を天然に有する多糖類から得られるか、又は中性多糖類から得られる合成多糖類である。
一の態様において、多糖類は、大部分が(1,6)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る。
一の態様において、前記大部分が(1,6)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る多糖類は、デキストランである。
一の態様において、前記大部分が(1,6)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る多糖類は、デキストランである。
一の態様において、多糖類は、大部分が(1,4)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る。
一の態様において、前記大部分が(1,4)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る多糖類は、プルラン、アルギネート、ヒアルロナン、キシラン、ガラクツロナン及び水溶性セルロースから成る群より選択される。
一の態様において、多糖類は、プルランである。
一の態様において、多糖類は、アルギネートである。
一の態様において、多糖類は、ヒアルロナンである。
一の態様において、多糖類は、キシランである。
一の態様において、多糖類は、ガラクツロナンである。
一の態様において、多糖類は、水溶性セルロースである。
一の態様において、前記大部分が(1,4)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る多糖類は、プルラン、アルギネート、ヒアルロナン、キシラン、ガラクツロナン及び水溶性セルロースから成る群より選択される。
一の態様において、多糖類は、プルランである。
一の態様において、多糖類は、アルギネートである。
一の態様において、多糖類は、ヒアルロナンである。
一の態様において、多糖類は、キシランである。
一の態様において、多糖類は、ガラクツロナンである。
一の態様において、多糖類は、水溶性セルロースである。
一の態様において、多糖類は、大部分が(1,3)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る。
一の態様において、前記大部分が(1,3)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る多糖類は、カードランである。
一の態様において、前記大部分が(1,3)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る多糖類は、カードランである。
一の態様において、多糖類は、大部分が(1,2)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る。
一の態様において、前記大部分が(1,2)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る多糖類は、イヌリンである。
一の態様において、前記大部分が(1,2)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る多糖類は、イヌリンである。
一の態様において、多糖類は、大部分が(1,4)型及び(1,3型)のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る。
一の態様において、前記大部分が(1,4)型及び(1,3型)のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る多糖類は、グルカンである。
一の態様において、前記大部分が(1,4)型及び(1,3型)のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る多糖類は、グルカンである。
一の態様において、多糖類は、大部分が(1,4)型、(1,3型)及び(1,2)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る。
一の態様において、前記大部分が(1,4)型、(1,3型)及び(1,2)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る多糖類は、マンナンである。
一の態様において、前記大部分が(1,4)型、(1,3型)及び(1,2)型のグリコシド結合を介して結合されたグリコシドモノマーから成る多糖類は、マンナンである。
一の態様において、iは、0.1ないし3である。
一の態様において、iは、0.2ないし1.5である。
一の態様において、iは、0.2ないし1.5である。
一の態様において、多糖類は、少なくとも1つが疎水基アルコール誘導体(Ahと記す)により置換されたカルボキシル官能基を有する多糖類であって、
前記疎水性アルコール(Ah)は、カップリングアームRを介して前記アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、前記カップリングアームは、官能基Fを介して前記アニオン性多糖類に結合されており、前記官能基Fは、リンカーR’の前駆体のアミン官能基、アルコール官能基、チオアルコール官能基又はカルボキシル官能基と、前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、そして前記カップリングアームRは、カップリングアームR’の前駆体のカルボキシル官能基、アミン官能基、チオ酸官能基又はアルコール官能基と、疎水性アルコールのアルコール官能基との間のカップリング由来の官能基Gを介して前記疎水性アルコールに結合されており、未置換の前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり;
Fは、アミド官能基又はエステル官能基、又はチオエステル官能基、又は無水官能基であり、
Gは、エステル官能基、又はチオエステル官能基、又はカーボネート官能基、又はカルバメート官能基であり、
Rは、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよい1ないし18個の炭素原子を有する鎖から成る二価基であり、
Ahは、前記疎水性アルコールのヒドロキシル官能基と、前記二価基Rの前駆体が有する少なくとも1つの反応性官能基との間のカップリングより生じた疎水性アルコール残基又はチオアルコール残基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である。
前記疎水性アルコール(Ah)は、カップリングアームRを介して前記アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、前記カップリングアームは、官能基Fを介して前記アニオン性多糖類に結合されており、前記官能基Fは、リンカーR’の前駆体のアミン官能基、アルコール官能基、チオアルコール官能基又はカルボキシル官能基と、前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、そして前記カップリングアームRは、カップリングアームR’の前駆体のカルボキシル官能基、アミン官能基、チオ酸官能基又はアルコール官能基と、疎水性アルコールのアルコール官能基との間のカップリング由来の官能基Gを介して前記疎水性アルコールに結合されており、未置換の前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり;
Fは、アミド官能基又はエステル官能基、又はチオエステル官能基、又は無水官能基であり、
Gは、エステル官能基、又はチオエステル官能基、又はカーボネート官能基、又はカルバメート官能基であり、
Rは、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよい1ないし18個の炭素原子を有する鎖から成る二価基であり、
Ahは、前記疎水性アルコールのヒドロキシル官能基と、前記二価基Rの前駆体が有する少なくとも1つの反応性官能基との間のカップリングより生じた疎水性アルコール残基又はチオアルコール残基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である。
一の態様において、Fはアミド官能基であり、Gはエステル官能基であり、R’はアミノ酸であり、且つAhは疎水性アルコール残基である。
一の態様において、Fはアミド官能基であり、Gはチオエステル官能基であり、R’はアミノ酸であり、且つAhは疎水性チオアルコール残基である。
一の態様において、Fはアミド官能基であり、Gはカルバメート官能基であり、R’はジアミンであり、且つAhは疎水性アルコール残基である。
一の態様において、Fはアミド官能基であり、Gはカーボネート官能基であり、R’はアミノアルコールであり、且つAhは疎水性アルコール残基である。
一の態様において、Fはアミド官能基であり、Gはチオノエステル官能基であり、R’はO−チオアミノ酸であり、且つAhは疎水性アルコール残基である。
一の態様において、Fはエステル官能基であり、Gはエステル官能基であり、R’は酸アルコールであり、且つAhは疎水性アルコール残基である。
一の態様において、Fはエステル官能基であり、Gはチオエステル官能基であり、R’は酸アルコールであり、且つAhは疎水性チオアルコール残基である。
一の態様において、Fはエステル官能基であり、Gはカーボネート官能基であり、R’はジアルコールであり、且つAhは疎水性アルコール残基である。
一の態様において、Fはエステル官能基であり、Gはカルバメート官能基であり、R’はアルコールアミンであり、且つAhは疎水性アルコール残基である。
一の態様において、Fはチオエステル官能基であり、Gはエステル官能基であり、R’は酸チオールであり、且つAhは疎水性アルコール残基である。
一の態様において、Fはチオエステル官能基であり、Gはチオエステル官能基であり、R’は酸チオールであり、且つAhは疎水性チオアルコール残基である。
一の態様において、Fはチオエステル官能基であり、Gはカーボネート官能基であり、R’はアルコールチオールであり、且つAhは疎水性アルコール残基である。
一の態様において、Fはチオエステル官能基であり、Gはカルバメート官能基であり、R’はアミンチオールであり、且つAhは疎水性アルコール残基である。
一の態様において、Fは無水官能基であり、Gはエステル官能基であり、R’は二酸であり、且つAhは疎水性アルコール残基である。
一の態様において、Fは無水官能基であり、Gはチオエステル官能基であり、R’は二酸であり、且つAhは疎水性チオアルコール残基である。
一の態様において、Fは無水官能基であり、Gはカルバメート官能基であり、R’はアミノ酸であり、且つAhは疎水性アルコール残基である。
一の態様において、Fは無水官能基であり、Gはカーボネート官能基であり、R’は酸アルコールであり、且つAhは疎水性アルコール残基である。
一の態様において、疎水性アルコールによって部分的に置換されたカルボキシル官能基を有する前記多糖類は、一般式II:
[式中、
nは、F−R−G−Ahで置換された多糖類のカルボキシル官能基のモル分率であって、0.01ないし0.7であり、
F、R、G及びAhは上記定義に対応し、そして多糖類のカルボキシル官能基がF−R−G−Ahによって置換されていない場合、多糖類のカルボキシル官能基(群)は、カルボン酸カチオンであって、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンを表す。]
で表されるカルボキシル官能基を有する多糖類より選択される。
[式中、
nは、F−R−G−Ahで置換された多糖類のカルボキシル官能基のモル分率であって、0.01ないし0.7であり、
F、R、G及びAhは上記定義に対応し、そして多糖類のカルボキシル官能基がF−R−G−Ahによって置換されていない場合、多糖類のカルボキシル官能基(群)は、カルボン酸カチオンであって、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンを表す。]
で表されるカルボキシル官能基を有する多糖類より選択される。
一の態様において、基R、R’の前駆体は、アミノ酸より選択されることを特徴とする。
一の態様において、アミノ酸は、α−アミノ酸より選択される。
一の態様において、α−アミノ酸は、天然のα−アミノ酸より選択される。
一の態様において、天然のα−アミノ酸は、ロイシン、アラニン、イソロイシン、グリシン、フェニルアラニン、トリプトファン、バリン及びプロリンより選択される。
一の態様において、基R、R’の前駆体は、ポリオールより選択されることを特徴とする。
一の態様において、ポリオールは、ジアルコールより選択される。
一の態様において、ジアルコールは、ジエチレングリコール及びトリエチレングリコールから成る群より選択される。
一の態様において、ジアルコールは、いかなる分子量の限定のないポリエチレングリコールから成る群より選択される。
一の態様において、ポリオールは、グリセロール、ジグリセロール及びトリグリセロールから成る群より選択される。
一の態様において、ポリオールはトリエタノールアミンである。
一の態様において、基R、R’の前駆体は、ジアミンより選択されることを特徴とする。
一の態様において、ジアミンは、エチレンジアミン及びリシン及びそれらの誘導体から成る群より選択される。
一の態様において、基R、R’の前駆体は、アルコールアミンより選択されることを特徴とする。
一の態様において、アルコールアミンは、エタノールアミン、2−アミノプロパノール、イソプロパノールアミン、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トロメタミン(トリス)及び2−(2−アミノエトキシ)エタノールから成る群より選択される。
一の態様において、アルコールアミンは、還元アミノ酸から成る群より選択される。
一の態様において、還元アミノ酸は、アラニノール、バリノール、ロイシノール、イソロイシノール、プロリノール及びフェニルアラニノールから成る群より選択される。
一の態様において、アルコールアミンは、荷電アミノ酸から成る群より選択される。
一の態様において、荷電アミノ酸は、セリン及びスレオニンから成る群より選択される。
一の態様において、基R、R’の前駆体は、二酸より選択されることを特徴とする。
一の態様において、二酸は、コハク酸、グルタミン酸、マレイン酸、シュウ酸、マロン酸、フマル酸及びグルタコン酸から成る群より選択される。
一の態様において、基R、R’の前駆体は、アルコール酸より選択されることを特徴とする。
一の態様において、アルコール酸は、マンデル酸、乳酸及びクエン酸から成る群より選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、脂肪アルコールより選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、飽和の又は不飽和の、及び枝分れ状の又は枝分れしていない4ないし18個の炭素原子を有するアルキル鎖から成るアルコールより選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、飽和の又は不飽和の、及び枝分れ状の又は枝分れしていない6ないし18個の炭素原子を有するアルキル鎖から成るアルコールより選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、飽和の又は不飽和の、及び枝分れ状の又は枝分れしていない18個よりも多い炭素原子を有するアルキル鎖から成るアルコールより選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、飽和の又は不飽和の、及び枝分れ状の又は枝分れしていない18個よりも多い炭素原子を有するアルキル鎖から形成されるアルコールより選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、オクタノールである。
一の態様において、疎水性アルコールは、ドデカノールである。
一の態様において、疎水性アルコールは、2−エチルブタノールである。
一の態様において、脂肪アルコールは、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、ブチルアルコール、オレイルアルコール及びラノリンより選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、コレステロール誘導体より選択される。
一の態様において、コレステロール誘導体は、コレステロールである。
一の態様において、疎水性アルコールは、メントール誘導体より選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、ラセミ体形態にあるメントールである。
一の態様において、疎水性アルコールは、メントールのD異性体である。
一の態様において、疎水性アルコールは、メントールのL異性体である。
一の態様において、疎水性アルコールは、トコフェロールより選択される。
一の態様において、トコフェロールは、α−トコフェロールである。
一の態様において、α−トコフェロールは、ラセミ体α−トコフェロールである。
一の態様において、トコフェロールは、α−トコフェロールのD異性体である。
一の態様において、トコフェロールは、α−トコフェロールのL異性体である。
一の態様において、疎水性アルコールは、アリール基を有するアルコールより選択される。
一の態様において、アリール基を有するアルコールは、ベンジルアルコール又はフェネチルアルコールより選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、ゲラニオール、β−シトロネロール及びファルネソールから成る群の中の不飽和脂肪アルコールより選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、3,7−ジメチル−1−オクタノールである。
一の態様において、多糖類は、カルボキシル官能基を有する多糖類であって、前記カルボキシル基の少なくとも1つが疎水性アルコール誘導体(Ahと記す)により置換されており、
前記疎水性アルコール(Ah)は、官能基F’を介して前記アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、前記官能基F’は、前記アニオン性多糖類のカルボキシレート官能基と、前記疎水性アルコールのヒドロキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、前記アニオン性多糖類の未置換のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり;
F’は、エステル官能基又はチオエステル官能基であり、
Ahは、疎水性アルコール残基又は疎水性チオアルコール残基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である。
前記疎水性アルコール(Ah)は、官能基F’を介して前記アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、前記官能基F’は、前記アニオン性多糖類のカルボキシレート官能基と、前記疎水性アルコールのヒドロキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、前記アニオン性多糖類の未置換のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり;
F’は、エステル官能基又はチオエステル官能基であり、
Ahは、疎水性アルコール残基又は疎水性チオアルコール残基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である。
一の態様において、疎水性アルコールにより部分的に置換されたカルボキシル官能基を有する多糖類は、一般式III:
(式中、
nは、−F’−Ahにより置換された多糖類のカルボキシル官能基のモル分率であって、0.01ないし0.7であり、
F’及びAhは、上記与えられた定義に対応し、そして多糖類のカルボキシル官能基がF’−Ahによって置換されていない場合、多糖類のカルボキシル官能基(群)は、カルボン酸カチオンであって、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンを表す)
で表されるカルボキシル官能基を有する多糖類より選択される。
(式中、
nは、−F’−Ahにより置換された多糖類のカルボキシル官能基のモル分率であって、0.01ないし0.7であり、
F’及びAhは、上記与えられた定義に対応し、そして多糖類のカルボキシル官能基がF’−Ahによって置換されていない場合、多糖類のカルボキシル官能基(群)は、カルボン酸カチオンであって、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンを表す)
で表されるカルボキシル官能基を有する多糖類より選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、脂肪アルコールより選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、6ないし8個の炭素原子を有する飽和の又は不飽和の、枝分れしているか又は枝分れしていないアルキル鎖から成るアルコールより選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、8ないし18個の炭素原子を有する飽和の又は不飽和の、枝分れしているか又は枝分れしていないアルキル鎖から成るアルコールより選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、18個を超える炭素原子を有する飽和の又は不飽和の、枝分れしているか又は枝分れしていないアルキル鎖から成るアルコールより選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、オクタノールである。
一の態様において、疎水性アルコールは、2−エチルブタノールである。
一の態様において、疎水性アルコールは、ドデカノールである。
一の態様において、脂肪アルコールは、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール、ブチルアルコール、オレイルアルコール及びラノリンより選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、コレステロール誘導体より選択される。
一の態様において、コレステロール誘導体は、コレステロールである。
一の態様において、疎水性アルコールは、メントール誘導体より選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、ラセミ体形態にあるメントールである。
一の態様において、疎水性アルコールは、メントールのD異性体である。
一の態様において、疎水性アルコールは、メントールのL異性体である。
一の態様において、疎水性アルコールは、トコフェロールより選択される。
一の態様において、トコフェロールは、α−トコフェロールである。
一の態様において、α−トコフェロールは、ラセミ体α−トコフェロールである。
一の態様において、トコフェロールは、α−トコフェロールのD異性体である。
一の態様において、トコフェロールは、α−トコフェロールのL異性体である。
一の態様において、疎水性アルコールは、アリール基を有するアルコールより選択される。
一の態様において、アリール基を有するアルコールは、ベンジルアルコール又はフェネチルアルコールより選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、ゲラニオール、β−シトロネロール及びファルネソールから成る群の中の不飽和脂肪アルコールより選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、3,7−ジメチル−1−オクタノールである。
一の態様において、両親媒性多糖類は、少なくとも1つが疎水性アミン誘導体(Amhと記す)により置換されたカルボキシル官能基を有する多糖類より選択され、
前記疎水性アミンは、アミド官能基F’を介して前記アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、前記アミド官能基F’は、前記疎水性アミンのアミン官能基と、前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、前記アニオン性多糖類の未置換のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり、
Amhは、前記疎水性アミンのアミン官能基と、前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリングにより生じた疎水性アミン残基である。
前記疎水性アミンは、アミド官能基F’を介して前記アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、前記アミド官能基F’は、前記疎水性アミンのアミン官能基と、前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、前記アニオン性多糖類の未置換のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり、
Amhは、前記疎水性アミンのアミン官能基と、前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリングにより生じた疎水性アミン残基である。
一の態様において、疎水性アミンによりグラフトされたカルボキシル官能基を有する多糖類は、一般式IV:
(式中、
nは、F’−Amhにより置換された多糖類のカルボキシル官能基のモル分率であって、0.01ないし0.7であり、
F’及びAmhは、上記与えられた定義を満たし、そして多糖類のカルボキシル官能基がF’−Amhによって置換されていない場合、多糖類のカルボキシル官能基(群)は、カルボン酸カチオンであって、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンを表す)
で表されるカルボキシル官能基群を有する多糖類より選択される。
(式中、
nは、F’−Amhにより置換された多糖類のカルボキシル官能基のモル分率であって、0.01ないし0.7であり、
F’及びAmhは、上記与えられた定義を満たし、そして多糖類のカルボキシル官能基がF’−Amhによって置換されていない場合、多糖類のカルボキシル官能基(群)は、カルボン酸カチオンであって、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンを表す)
で表されるカルボキシル官能基群を有する多糖類より選択される。
一の態様において、疎水性アミンは、6ないし18個の炭素原子を有する飽和の又は不飽和の、枝分れしているか又は直鎖状のアルキル鎖から成るアミンより選択される。
一の態様において、脂肪アミンは、ドデシルアミンである。
一の態様において、脂肪アミンは、ミリスチルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、セテアリルアミン、ブチルアミン、オレイルアミン及びラノリンより選択される。
一の態様において、疎水性アミンは、アリール基を有するアミンより選択される。
一の態様において、アリール基を有するアミンは、ベンジルアミン及びフェネチルアミンよい選択される。
一の態様において、多糖類は、少なくとも1つが疎水性酸誘導体(Achと記す)により置換されたカルボキシル官能基を有する多糖類群より選択され、
前記疎水性酸(Ach)は、無水官能基F’を介して前記アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、前記官能基Fは、前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基と、前記疎水性酸のカルボキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、前記アニオン性多糖類の未置換のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり、
Achは、疎水性酸残基又は疎水性O−チオ酸残基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である。
前記疎水性酸(Ach)は、無水官能基F’を介して前記アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、前記官能基Fは、前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基と、前記疎水性酸のカルボキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、前記アニオン性多糖類の未置換のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり、
Achは、疎水性酸残基又は疎水性O−チオ酸残基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である。
一の態様において、疎水性酸により部分的に置換されたカルボキシル官能基を有する多糖類は、一般式V:
(式中、
nは、−F’−Achにより置換された多糖類のカルボキシル官能基のモル分率であって、0.01ないし0.7であり、
F’及びAchは、上記与えられた定義に対応し、そして多糖類のカルボキシル官能基がF’−Achによって置換されていない場合、多糖類のカルボキシル官能基(群)は、カルボン酸カチオンであって、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンを表す)
で表されるカルボキシル官能基を有する多糖類より選択される。
(式中、
nは、−F’−Achにより置換された多糖類のカルボキシル官能基のモル分率であって、0.01ないし0.7であり、
F’及びAchは、上記与えられた定義に対応し、そして多糖類のカルボキシル官能基がF’−Achによって置換されていない場合、多糖類のカルボキシル官能基(群)は、カルボン酸カチオンであって、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンを表す)
で表されるカルボキシル官能基を有する多糖類より選択される。
一の態様において、疎水性酸は、脂肪酸より選択される。
一の態様において、脂肪酸は、6ないし50個の炭素原子を有する飽和の又は不飽和の、枝分れしているか又は枝分れしていないアルキル鎖から成る酸より選択される。
一の態様において、脂肪酸は、直鎖状脂肪酸から成る群より選択される。
一の態様において、直鎖状脂肪酸は、カプロン酸、オエナンチック(oenanthic)酸、カプリル酸、カプリン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、トリコサン酸、リグノセリン酸、ヘプタコサン酸、オクタコサン酸及びメリシン酸から成る群より選択される。
一の態様において、脂肪酸は、不飽和脂肪酸から成る群より選択される。
一の態様において、不飽和脂肪酸は、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、α−リノール酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸及びドコサヘキサエン酸から成る群より選択される。
一の態様において、脂肪酸は、胆汁酸及びその誘導体から成る群より選択される。
一の態様において、胆汁酸及びその誘導体は、コール酸、デヒドロコール酸、デオキシコール酸及びケノデオキシコール酸から成る群より選択される。
一の態様において、多糖類は、少なくとも1つが疎水性酸誘導体(Achと記す)により置換されたカルボキシル官能基を有する多糖類群より選択され、
前記疎水性酸(Ach)は、カップリングアームRを介して前記アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、前記カップリングアームは、官能基Fを介して前記アニオン性多糖類に結合されており、前記官能基Fは、前記リンカーR’の前駆体のアミン官能基、アルコール官能基、チオアルコール官能基又はカルボキシル官能基と、前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間カップリング由来のものであり、そして前記カップリングアームRは、前記カップリングアームR’の前駆体のアミン官能基、アルコール官能基、チオアルコール官能基又はカルボキシル官能基と、前記疎水性酸のカルボキシル官能基との間のカップリング由来の官能基Gを介して前記疎水性酸に結合されており、前記アニオン性多糖類の未置換のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり、
Fは、アミド官能基、又はエステル官能基、又はチオエステル官能基、又は無水官能基であり、
Gは、エステル官能基、又はアミド官能基、又はエステル官能基、又はチオエステル官能基、又は無水官能基であり、
Rは、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよい1ないし18個の炭素原子を有する鎖から成る二価基であり、
Achは、前記疎水性酸のカルボキシル官能基と、前記二価基Rの前駆体R’が有する少なくとも1つの反応性官能基との間のカップリングにより生じた酸残基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である。
前記疎水性酸(Ach)は、カップリングアームRを介して前記アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、前記カップリングアームは、官能基Fを介して前記アニオン性多糖類に結合されており、前記官能基Fは、前記リンカーR’の前駆体のアミン官能基、アルコール官能基、チオアルコール官能基又はカルボキシル官能基と、前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間カップリング由来のものであり、そして前記カップリングアームRは、前記カップリングアームR’の前駆体のアミン官能基、アルコール官能基、チオアルコール官能基又はカルボキシル官能基と、前記疎水性酸のカルボキシル官能基との間のカップリング由来の官能基Gを介して前記疎水性酸に結合されており、前記アニオン性多糖類の未置換のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり、
Fは、アミド官能基、又はエステル官能基、又はチオエステル官能基、又は無水官能基であり、
Gは、エステル官能基、又はアミド官能基、又はエステル官能基、又はチオエステル官能基、又は無水官能基であり、
Rは、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよい1ないし18個の炭素原子を有する鎖から成る二価基であり、
Achは、前記疎水性酸のカルボキシル官能基と、前記二価基Rの前駆体R’が有する少なくとも1つの反応性官能基との間のカップリングにより生じた酸残基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である。
一の態様において、Fはアミド官能基であり、Gはエステル官能基であり、R’はアルコールアミンであり、且つAchは疎水性酸残基である。
一の態様において、Fはアミド官能基であり、Gはチオエステル官能基であり、R’はチオールアミンであり、且つAchは疎水性酸残基である。
一の態様において、Fはアミド官能基であり、Gはアミド官能基であり、R’はジアミンであり、且つAchは疎水性酸残基である。
一の態様において、Fはアミド官能基であり、Gは無水官能基であり、R’はアミノ酸であり、且つAchは疎水性酸残基である。
一の態様において、Fはエステル官能基であり、Gはアミド官能基であり、R’はアルコールアミンであり、且つAchは疎水性酸残基である。
一の態様において、Fはエステル官能基であり、Gはエステル官能基であり、R’はジアルコールであり、且つAchは疎水性酸残基である。
一の態様において、Fはエステル官能基であり、Gはチオエステル官能基であり、R’はアルコールチオールであり、且つAhは疎水性酸残基である。
一の態様において、Fはエステル官能基であり、Gは無水官能基であり、R’は酸アルコールであり、且つAchは疎水性アルコール残基である。
一の態様において、Fはチオエステル官能基であり、Gはアミド官能基であり、R’はチオールアミンであり、且つAchは疎水性酸残基である。
一の態様において、Fはチオエステル官能基であり、Gはエステル官能基であり、R’はアルコールチオールであり、且つAchは疎水性酸残基である。
一の態様において、Fはチオエステル官能基であり、Gはチオエステル官能基であり、R’はジチオアルコールであり、且つAchは疎水性酸残基である。
一の態様において、Fはチオエステル官能基であり、Gは無水官能基であり、R’はチオール酸であり、且つAchは疎水性酸残基である。
一の態様において、Fは無水官能基であり、Gはエステル官能基であり、R’はアルコール酸であり、且つAchは疎水性酸残基である。
一の態様において、Fは無水官能基であり、Gはチオエステル官能基であり、R’はチオール酸であり、且つAchは疎水性酸残基である。
一の態様において、Fは無水官能基であり、Gはアミド官能基であり、R’はアミノ酸であり、且つAchは疎水性酸残基である。
一の態様において、Fは無水官能基であり、Gは無水官能基であり、R’は二酸であり、且つAchは疎水性酸残基である。
一の態様において、部分的に疎水性アルコールにより置換されたカルボキシル官能基を有する前記多糖類は、一般式VI:
(式中、
nは、F−R−G−Achにより置換された多糖類のカルボキシル官能基のモル分率であって、0.01ないし0.7であり、
F、R、G及びAchは、上記与えられた定義に対応し、そして多糖類のカルボキシル官能基がF−R−G−Achによって置換されていない場合、多糖類のカルボキシル官能基(群)は、カルボン酸カチオンであって、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンを表す)
で表されるカルボキシル官能基を有する多糖類より選択される。
(式中、
nは、F−R−G−Achにより置換された多糖類のカルボキシル官能基のモル分率であって、0.01ないし0.7であり、
F、R、G及びAchは、上記与えられた定義に対応し、そして多糖類のカルボキシル官能基がF−R−G−Achによって置換されていない場合、多糖類のカルボキシル官能基(群)は、カルボン酸カチオンであって、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンを表す)
で表されるカルボキシル官能基を有する多糖類より選択される。
一の態様において、基R、R’の前駆体は、アミノ酸より選択されることを特徴とする。
一の態様において、アミノ酸は、α−アミノ酸より選択される。
一の態様において、α−アミノ酸は、天然のα−アミノ酸より選択される。
一の態様において、天然のα−アミノ酸は、ロイシン、アラニン、イソロイシン、グリシン、フェニルアラニン、トリプトファン、バリン及びプロリンより選択される。
一の態様において、疎水性アルコールは、脂肪アルコールより選択される。
一の態様において、基R、R’の前駆体は、ジアルコールより選択されることを特徴とする。
一の態様において、ジアルコールは、グリセロール、ジグリセロール及びトリグリセロールから成る群より選択される。
一の態様において、ジアルコールは、トリエタノールアミンである。
一の態様において、ジアルコールは、ジエチレングリコール及びトリエチレングリコールから成る群より選択される。
一の態様において、ジアルコールは、分子量に限定の無いポリエチレングリコールから成る群より選択される。
一の態様において、基R、R’の前駆体は、ジアミンより選択されることを特徴とする。
一の態様において、ジアミンは、エチレンジアミン及びリシン及びそれらの誘導体から成る群より選択される。
一の態様において、基R、R’の前駆体は、アルコールアミンより選択されることを特徴とする。
一の態様において、アルコールアミンは、エタノールアミン、2−アミノプロパノール、イソプロパノールアミン、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、ジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トロメタミン(Tris)及び2−(2−アミノエトキシ)エタノールから成る群より選択される。
一の態様において、アルコールアミンは、還元アミノ酸から成る群より選択される。
一の態様において、還元アミノ酸は、アラニノール、バリノール、ロイシノール、イソロイシノール、プロリノール及びフェニルアラニノールから成る群より選択される。
一の態様において、アルコールアミンは、荷電アミノ酸から成る群より選択される。
一の態様において、荷電アミノ酸は、セリン及びスレオニンから成る群より選択される。
一の態様において、基R、R’の前駆体は、二酸より選択されることを特徴とする。
一の態様において、二酸は、コハク酸、グルタミン酸、マレイン酸、シュウ酸、マロン酸、フマル酸及びグルタコン酸から成る群より選択される。
一の態様において、基R、R’の前駆体は、アルコール酸より選択されることを特徴とする。
一の態様において、アルコール酸は、マンデル酸、乳酸及びクエン酸から成る群より選択される。
一の態様において、疎水性酸は、脂肪酸より選択される。
一の態様において、脂肪酸は、飽和の又は不飽和の、及び枝分れ状の又は枝分れしていない6ないし50個の炭素原子を有するアルキル鎖から成る酸から成る群より選択される。
一の態様において、脂肪酸は、直鎖状の脂肪酸から成る群より選択される。
カプロン酸、オエナンチック酸、カプリル酸、カプリン酸、ノナン酸、デカン酸、ウンデカン酸、ドデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、トリコサン酸、リグノセリン酸、ヘプタコサン酸、オクタコサン酸及びメリシン酸。
一の態様において、脂肪酸は、不飽和脂肪酸から成る群より選択される。
一の態様において、不飽和脂肪酸は、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、α−リノール酸、アラキドン酸、イコサペンタエン酸、エルカ酸及びドコサヘキサエン酸から成る群より選択される。
一の態様において、脂肪酸は、胆汁酸及びその誘導体から成る群より選択される。
一の態様において、胆汁酸及びその誘導体は、コール酸、デヒドロコール酸、デオキシコール酸及びケノデオキシコール酸から成る群より選択される。
多糖類は、10ないし10000の重合度mを有し得る。
一の態様において、多糖類は、10ないし1000の重合度mを有する。
別の態様において、多糖類は、10ないし500の重合度mを有する。
一の態様において、本発明は、抗体が、治療的に活性な抗体及びそのフラグメントの群より選択されることを特徴とする組成物に関する。
一の態様において、抗体又はそのフラグメントは、CD52、VEGF(血管内皮増殖因子)、EGF−R(上皮成長因子受容体)、CD11a、CCR−4(ケモカインC−C受容体4)、CD105、CD123、CD137、CD19、CD22、CD23、CD3、CD30、CD38、CD4、CD40、CD55SC−1、CD56、CD6、CD74、CD80、CS1(細胞表面糖タンパク質1)、CTLA4(CD152としても知られる細胞毒性T−リンパ球抗原4)、DR5(死受容体5)、Ep−CAM(上皮細胞接着分子)、葉酸受容体α、ガングリオシドGD2、ガングリオシドGD3、GPNMB、糖タンパク質NMB、HGF/SF(肝細胞成長因子/散乱因子)IGF−1(インシュリン様成長因子)、IGF1−受容体(インシュリン様成長因子受容体)、IL13(インターロイキン−13)、IL6(インターロイキン−6)、IL−6R(インターロイキン6受容体)、免疫優先菌抗原熱ショックタンパク質90(hsp90)、インテグリンα5β3、MHC(主要組織適合性遺伝子複合体)II類、MN−抗原(G250−抗原としても既知である)、MUC1、PD−1(プログラムされた死1)、PIGF(胎盤成長因子)、PDGFRa(血小板由来成長因子受容体α)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、PTHrP(副甲状腺ホルモン関連タンパク質)、CD200受容体、核因子κBリガンドの受容体アクチベーター(RANKL)、スフィンゴシン−1−リン酸(S1P)、TGFβ(トランスフォーミング成長因子β)、TRAIL(腫瘍壊死因子(TNF)に関連したアポトーシスにより誘発されるリガンド)受容体1、腫瘍壊死因子受容体2、血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR−2)、CD33、CD20又はCA125(癌抗原125)を標的とする、癌腫学において使用される抗体群又は抗体フラグメント群より選択される。
一の態様において、抗体は、アレムツズマブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、エファリズマブ、ゲムツズマブ、ブリツモバブ、オバレックスマブ(ovarex mab)、パニツムバブ、リツキシマブ、トシツモマブ及びトラスツズマブから成る抗体群より選択される。
一の態様において、抗体は、TNFα(腫瘍壊死因子α)、IL12、IL15、IL8、インターフェロンα及びCD3を標的とする皮膚科学において使用される抗体群又は抗体フラグメント群より選択される。
一の態様において、抗体は、アダリムマブ、ABT874、エタネルセプト、AMG714、HuMax−IL8、MEDI545、オテリキシズマブ(otelixizumab)及びインフリキシマブから成る抗体群より選択される。
一の態様において、抗体は、IL−4、IL5受容体、IL1(インターロイキン1)、IL13、腫瘍壊死因子受容体1(TNFR1)、CD25(分化のクラスター25)、CTGF(結合組織成長因子)、TNFα(腫瘍壊死因子α)、GM−CSF(顆粒球単球コロニー刺激因子(granulocyte monocyte colony stimulating factor))、CD23、RSV(レスピラトリー シンシシャル ウイルス(respiratory syncitial virus))、IL5、黄色ブドウ球菌クランピング因子A、組織因子、IgE(免疫グロブリンE)又はRSV(レスピラトリー シンシシャル ウイルス)を標的とする、呼吸器疾患及び肺疾患において使用される抗体群又は抗体フラグメント群より選択される。
一の態様において、抗体は、AMG317、抗−IL13、BIW−8405、カナキヌマブ、CAT354、CNTO148、ダクリズマブ、FG−3019、CG−1008、ゴリムマブ、KB002、ルミリキシマブ、MEDI557、メポリズマブ、QAX576、テフィバズマブ、TNX−832、オマリズマブ及びパリビズマブから成る抗体群より選択される。
自己免疫及び自己炎症疾患において使用される抗体は、TNFα(腫瘍壊死因子α)、CD25(分化のクラスター25)、CD、LFA−1(リンパ球機能に関連した抗原)、CD3、IgE(免疫グロブリンE)、IL6、B7RP−1(B7に関連したタンパク質)、Blys(Bリンパ球刺激子)、CCR4(ケモカインC−C受容体4)、CD11a、CD20(分化のクラスター20)、CD22(分化のクラスター22)、CD23、CD4,CD40、CD44、CD95、CXCL10、エオタキシン1、GM−CSF(顆粒球単球コロニー刺激因子)、IL−1(インターロイキン1)、IL12、IL13、IL15、IL18、IL5、IL8、IL12、IL23、インテグリンα4β7、インテグリンα4β1又はα4β7、インターフェロンα、インターフェロンγ、インターロイキン−17受容体、核因子κBリガンドの受容体アクチベーター(RANKL)、VAP−1(血管付着因子)炎症受容体又はVAP−1(血管付着タンパク質−1)を標的とする抗体群又は抗体フラグメント群より選択される。
一の態様において、抗体は、アダリムマブ、バシリキシマブ、ダクリズマブ、エファリズマブ、ムロモナブ−CD3、オマリズマブ及びトシリズマブから成る抗体群より選択される。
一の態様において、抗体は、ヒト血小板の糖タンパク質IIb/IIIa受容体、酸化された低密度リポタンパク質(oxLDL)、ジゴキシン又は因子VIIIを標的とする、心疾患及び循環器疾患に使用される抗体群及び抗体フラグメント群より選択される。
一の態様において、抗体は、アブシキシマブ、7E3、BI−204、ジギビンド(Digibind)及びTB402から成る抗体群より選択される。
一の態様において、抗体は、CD52、インテグリンα4β1又はα4β7、βアミロイドペプチド、IL12、IL23、CD25(分化のクラスター25)、ミエリンに関連した糖タンパク質(MAG)、CD20又はNGF(神経成長因子)を標的とする、中枢神経系疾患において使用される抗体群又は抗体フラグメント群より選択される。
一の態様において、抗体は、アレムツズマブ、ナタリズマブ、ABT874、バピニューズマブ、CNTO1275、ダクリズマブ、GSK249320、リツキシマブ及びRN624から成る抗体群より選択される。
一の態様において、抗体は、TNFα(腫瘍壊死因子α)、CD25(分化のクラスター25)、クロストリディウム・ディフィシレ毒素A、CXCL10、IL5又はインテグリンα4β1又はα4β7を標的とする、消化器疾患において使用される抗体群又は抗体フラグメント群より選択される。
一の態様において、抗体は、インフリキシマブ、アダリムマブ、バシリキシマブ、CNTO148、ゴリムマブ、MDX066、MDX1100、メポリズマブ、MLN02及びレスリズマブから成る抗体群より選択される。
C型肝炎ウィルス鞘型タンパク質2、PS(ホスファチジルセリン)、リポタイコ酸、ペニシリン結合タンパク質(PBP)、CD4、CTLA4(CD152としても既知である、細胞毒性T−リンパ球抗原4)、PD−1(プログラムされた死1)、ウエストナイルウィルス、菌抗原熱ショックタンパク質90、CCR5(ケモカインC−C受容体5)、狂犬病ウィルス、炭疽菌保護抗原、黄色ブドウ球菌クランピング因子A、Stx2又はTNFα(腫瘍壊死因子α)を標的とする、抗体群より選択される、伝染病に使用される抗体。
一の態様において、抗体は、バビツキシマブ、ペレグリン、BSYXA110、クロキサシリン、イバリズマブ、MDX010、MDX1106、MGAWN1、マイコグラブ、プロ140、狂犬病抗体、ラキシバクマブ、テフィバズマブ(tefibazumab)及びTMA15から成る抗体群より選択される。
一の態様において、抗体は、IL1(インターロイキン1)、GCGR(グルカゴン受容体)、PTHrP(副甲状腺ホルモンに関連したタンパク質)又はCD3を標的とする、代謝疾患及び内分泌学において使用される抗体群又は抗体フラグメント群より選択される。
一の態様において、抗体は、IOR−T3、AMG108、AMG477、CAL、カナキヌマブ、オテリキシズマブ(otelixizumab)、テプリズマブ(Teplizumab)及びXOMA052から成る抗体群より選択される。
一の態様において、抗体は、核因子κBリガンドの受容体アクチベーター(RANKL)を標的とする、女性の代謝疾患に使用される抗体群より選択される。
一の態様において、抗体は、デノスマブから成る抗体群より選択される。
一の態様において、抗体は、セツキシマブである。
一の態様において、抗体は、ベバシズマブである。
本発明はまた、
モノクローナル抗体を与える段階、
上記定義した多糖類を有する両親媒性ポリマーのライブラリーを与える段階、
前記抗体の熱安定性を測定する段階、
医薬製剤の濃度で最良の安定性を提供し得る両親媒性多糖類(群)を決定する段階、
前記両親媒性多糖類(群)の存在中に前記抗体を配合する段階、
から成る、モノクローナル抗体製剤の安定性を最適にする方法にも関する。
モノクローナル抗体を与える段階、
上記定義した多糖類を有する両親媒性ポリマーのライブラリーを与える段階、
前記抗体の熱安定性を測定する段階、
医薬製剤の濃度で最良の安定性を提供し得る両親媒性多糖類(群)を決定する段階、
前記両親媒性多糖類(群)の存在中に前記抗体を配合する段階、
から成る、モノクローナル抗体製剤の安定性を最適にする方法にも関する。
一の態様において、熱安定性の測定は、56℃にて1ないし5日間抗体又は複合体をインキュベートすることにより行われる。単独の又は複合された抗体が不安定になると、凝集する。この凝集は、450nmにおける光散乱を測定することにより監視される。
本発明はまた、多糖類/抗体モル比が、0.2ないし20であり、好ましくは0.5ないし10である、本発明に従う組成物を含有する医薬製剤にも関する。
製剤中の抗体濃度は、好ましくは、1mg/mLないしおよそ250mg/mLの範囲内にある。この濃度は、製剤の形式により決定され、例えば点滴製剤については、濃度は、1ないし50mg/mLであり、皮下製剤又は筋肉内製剤については、濃度は50mg/mLないしおよそ200mg/mLである。
製剤は好ましくは、水性製剤である。
本発明に従う製剤はまた、0.0001%ないし1.0%の濃度の界面活性剤、例えばポリソルベートを含有し得る。
製剤は、等張性を維持又は回復するために、塩又は非イオン種、例えば、塩化ナトリウム、グリセロール又はトレハロースを含有し得る。
実施例1:ドデシルアミンにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレート,ポリマー1の合成
およそ40kg/molの質量平均分子量を有するデキストラン(フルカ(Fluka)社)8gを水中に溶解して、42g/Lとした。10N NaOHの15mL(148mmolのNaOH)を、該溶液に添加した。該混合物を35℃に上げ、そしてその後クロロ酢酸ナトリウムの23g(198mmol)を添加した。反応媒体の温度を、60℃にて100分間維持した。該反応媒体を200mLの水で希釈し、酢酸を用いて中和し、そして6倍量の水に対する5kD PESメンブランに通して限外濾過によって精製した。乾燥抽出物により最終溶液をアッセイして、ポリマー濃度を決定し、そしてその後、50/50(V/V)の水/アセトン中の酸/塩基滴定法によりアッセイして、メチルカルボキシレートによる置換度を決定した。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー]=31.5mg/g
酸/塩基滴定法に従うと:メチルカルボキシレート官能基によるヒドロキシル官能基の置換度は、糖単位当り1.04であった。
およそ40kg/molの質量平均分子量を有するデキストラン(フルカ(Fluka)社)8gを水中に溶解して、42g/Lとした。10N NaOHの15mL(148mmolのNaOH)を、該溶液に添加した。該混合物を35℃に上げ、そしてその後クロロ酢酸ナトリウムの23g(198mmol)を添加した。反応媒体の温度を、60℃にて100分間維持した。該反応媒体を200mLの水で希釈し、酢酸を用いて中和し、そして6倍量の水に対する5kD PESメンブランに通して限外濾過によって精製した。乾燥抽出物により最終溶液をアッセイして、ポリマー濃度を決定し、そしてその後、50/50(V/V)の水/アセトン中の酸/塩基滴定法によりアッセイして、メチルカルボキシレートによる置換度を決定した。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー]=31.5mg/g
酸/塩基滴定法に従うと:メチルカルボキシレート官能基によるヒドロキシル官能基の置換度は、糖単位当り1.04であった。
ナトリウムデキストランメチルカルボキシレート溶液を、プロライト(Purolite)樹脂(アニオン性)に通して、デキストランメチルカルボン酸を得、それをその後、18時間凍結乾燥した。
デキストランメチルカルボン酸の7.5g(メチルカルボン酸官能基の34mmol)をDMF中に溶解して、45g/Lとし、そしてその後、0℃に冷却した。ドデシルアミンの0.65g(3.5mmol)及びトリエチルアミンの3.69gをDMF中に溶解して、100g/Lとした。ポリマー溶液を一旦0℃とし、N−メチルモルホリンの3.69g(36mmol)及びイソブチルクロロホルメートの4.98g(36mmol)をその後添加した。10分間の反応後、ドデシルアミン及びトリエチルアミンの溶液を添加した。該媒体をその後、10℃にて3時間維持し、そしてその後、20℃に加熱した。一旦20℃とし、10mLの水を添加した。該媒体を、激しく攪拌しながら、50/50水/エタノール溶液の820mLに注いだ。該溶液を、10倍量の0.9%NaCl溶液及びその後の5倍量の水に対する5kD PESメンブランに通して限外濾過した。ポリマー溶液の濃度を、乾燥抽出物により決定した。溶液のフラクションを凍結乾燥し、そしてD2Oでの1H NMRにより解析して、ドデシルアミドに転換された酸官能基の割合を決定した。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー1]=25.9mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのドデシルアミンで変性された酸のモル分率は0.10であった。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー1]=25.9mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのドデシルアミンで変性された酸のモル分率は0.10であった。
実施例2:コレステリルロイシネートにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレート,ポリマー2の合成
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、コレステリルロイシネート・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、コレステリルロイシネート・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
実施例1に記載のナトリウムデキストランメチルカルボキシレート溶液をプロライト樹脂(アニオン性)に通して、デキストランメチルカルボン酸を得、それをその後、18時間凍結乾燥した。
デキストランメチルカルボン酸の8g(メチルカルボン酸官能基の37mmol)をDMF中に溶解して、45g/Lとし、そしてその後、0℃に冷却した。コレステリルロイシネート・パラ−トルエンスルホン酸塩の0.73g(1mmol)をDMF中に懸濁して、100g/Lとした。トリエチルアミンの0.11g(1mmol)をその後、かかる懸濁液に添加した。一旦、ポリマー溶液を0℃とし、NMMの0.109g(1mmol)及びEtOCOClの0.117g(1mmol)を添加した。10分間の反応後、コレステリルロイシネート懸濁液を添加した。該媒体をその後、4℃にて15分間維持した。該媒体をその後、30℃に加熱した。一旦30℃において、激しく攪拌しながら、該媒体を5g/LのNMMの3.76g(37mmol)の溶液中に入れた。該溶液を、10倍量の0.9%NaCl溶液及びその後の5倍量の水に対する10kD PESメンブランに通して限外濾過した。ポリマー溶液の濃度を、乾燥抽出物から決定した。溶液のフラクションを凍結乾燥し、そしてD2Oでの1H NMRにより解析して、コレステリルロイシネートアミドに転換された酸官能基の割合を決定した。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー2]=12.9mg/gであった。
1HNMRに従うと:糖単位当りのコレステリルロイシネートにより変性された酸のモル分率は、0.03であった。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー2]=12.9mg/gであった。
1HNMRに従うと:糖単位当りのコレステリルロイシネートにより変性された酸のモル分率は、0.03であった。
実施例3:コレステリルロイシネートにて変性されたナトリウムデキストランスクシネート,ポリマー3の合成
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、コレステリルロイシネート・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、コレステリルロイシネート・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
Sanchez−Chaves他による文献(Sanchez−Chaves,Manuel他,Polymer 1998,39(13),2751−2757)に記載の方法に従い、デキストラン40からナトリウムデキストランスクシネートを得た。グリコシド単位当りの酸官能基の割合(i)は、D2O/NaODでの1H NMRに従うと、1.46であった。
ナトリウムデキストランスクシネート溶液をプロライト樹脂(アニオン性)に通して、デキストランコハク酸を得、それをその後、18時間凍結乾燥した。
デキストランコハク酸の7.1g(23mmol)をDMF中に溶解して、44g/Lとした。該溶液を0℃に冷却した。コレステリルロイシネート・パラ−トルエンスルホン酸塩の0.77g(1mmol)をDMF中に懸濁して100g/Lとした。トリエチルアミン(TEA)の0.12g(1mmol)をその後、かかる懸濁液に添加した。一旦、ポリマー溶液を0℃とし、NMMの0.116g(1mmol)及びEtOCOClの0.124g(1mmol)を添加した。10分間の反応後、コレステリルロイシネート懸濁液を添加した。該媒体をその後、4℃にて15分間維持した。該媒体をその後、30℃に加熱した。一旦、30℃において、激しく攪拌しながら、該媒体を5g/LのNMMの3.39g(33mmol)の溶液中に入れた。該溶液を、10倍量の0.9%NaCl溶液及びその後の5倍量の水に対する10kD PESメンブランに通して限外濾過した。ポリマー溶液の濃度を、乾燥抽出物から決定した。溶液のフラクションを凍結乾燥し、そしてD2Oでの1H NMRにより解析して、コレステリルロイシネートアミドに転換された酸官能基の割合を決定した。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー3]=17.5mg/gであった。
1HNMRに従うと:糖単位当りのコレステリルロイシネートにより変性された酸のモル分率は、0.05であった。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー3]=17.5mg/gであった。
1HNMRに従うと:糖単位当りのコレステリルロイシネートにより変性された酸のモル分率は、0.05であった。
実施例4:オクチルグリシネートにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレート,ポリマー4の合成
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、オクチルグリシネート・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、オクチルグリシネート・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
実施例2に記載の方法と同様の方法によって、オクチルグリシネートにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレートを得た。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー4]=34.1mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのオクチルグルシネートにて変性された酸のモル分率は、0.1であった。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー4]=34.1mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのオクチルグルシネートにて変性された酸のモル分率は、0.1であった。
実施例5:イソヘキシルロイシネートにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレート,ポリマー5の合成
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、イソヘキシルロイシネート・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、イソヘキシルロイシネート・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
実施例2に記載の方法と同様の方法に従い、イソヘキシルロイシネートにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレートを得た。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー5]=16mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのイソヘキシルロイシネートにて変性された酸のモル分率は、0.17であった。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー5]=16mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのイソヘキシルロイシネートにて変性された酸のモル分率は、0.17であった。
実施例6:ドデシルフェニルアラニネートにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレート,ポリマー6の合成
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、ドデシルフェニルアラニネート・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、ドデシルフェニルアラニネート・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
実施例2に記載の方法と同様の方法に従い、ドデシルフェニルアラニネートにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレートを得た。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー6]=20mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのドデシルフェニルアラニネートにて変性された酸のモル分率は、0.1であった。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー6]=20mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのドデシルフェニルアラニネートにて変性された酸のモル分率は、0.1であった。
実施例7:ベンジルフェニルアラニネートにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレート,ポリマー7の合成
実施例2に記載の方法と同様の方法に従い、ベンジルフェニルアラニネート・塩酸塩(バケム(Bachem))を用いて、ベンジルフェニルアラニネートにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレートを得た。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー7]=47.7mg/gであった。
1HNMRに従うと:糖単位当りのベンジルフェニルアラニネートにて変性された酸のモル分率は、0.41であった。
実施例2に記載の方法と同様の方法に従い、ベンジルフェニルアラニネート・塩酸塩(バケム(Bachem))を用いて、ベンジルフェニルアラニネートにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレートを得た。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー7]=47.7mg/gであった。
1HNMRに従うと:糖単位当りのベンジルフェニルアラニネートにて変性された酸のモル分率は、0.41であった。
実施例8:ドデシルグリシネートにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレート,ポリマー8の合成
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、ドデシルフェニルアラニネート・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、ドデシルフェニルアラニネート・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
実施例2に記載の方法と同様の方法に従い、ドデシルグリシネートにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレートを得た。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー8]=25.3mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのドデシルグリシネートにて変性された酸のモル分率は、0.1であった。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー8]=25.3mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのドデシルグリシネートにて変性された酸のモル分率は、0.1であった。
実施例9:デシルグリシネートにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレート,ポリマー9の合成
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、デシルグリシネート・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、デシルグリシネート・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
実施例2に記載の方法と同様の方法に従い、デシルグリシネートにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレートを得た。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー9]=23.1mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのドデシルグリシネートにて変性された酸のモル分率は、0.1であった。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー9]=23.1mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのドデシルグリシネートにて変性された酸のモル分率は、0.1であった。
実施例10:オクタノールにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレート,ポリマー10の合成
文献(森田,J.−I.他,Green Chem.2005,2005,7,711)に記載の方法に従い、1−オクチルp−トルエンスルホネートを得た。
ナトリウムデキストランメチルカルボキシレートを、およそ10kg/molの質量平均分子量のデキストラン(ファルマコスモス(Pharmacosmos))を用いて実施例1に記載の方法に従い合成した。
文献(森田,J.−I.他,Green Chem.2005,2005,7,711)に記載の方法に従い、1−オクチルp−トルエンスルホネートを得た。
ナトリウムデキストランメチルカルボキシレートを、およそ10kg/molの質量平均分子量のデキストラン(ファルマコスモス(Pharmacosmos))を用いて実施例1に記載の方法に従い合成した。
ナトリウムデキストランメチルカルボキシレート溶液を、プロライト樹脂(アニオン性)に通して、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド(シグマ(Sigma))水溶液(40%)を添加することにより、pHを7.1に上げたデキストランメチルカルボン酸の水溶液を得、そして該溶液をその後、18時間凍結乾燥した。
テトラブチルアンモニウムデキストランメチルカルボキシレートの20g(メチルカルボキシレート官能基の45mmol)をDMF中に溶解して120g/Lとし、そしてその後、40℃に加熱した。DMF12mL中の1−オクチルp−トルエンスルホネートの2.37gの溶液(8.3mmol)を、その後、ポリマー溶液に添加した。該媒体をその後、40℃にて5時間維持した。該溶液を、15倍量の0.9%NaCl溶液及びその後の5倍量の水に対する10kD PESメンブランに通して限外濾過した。ポリマー溶液の濃度を、乾燥抽出物から決定した。溶液のフラクションを凍結乾燥し、そしてD2Oでの1H NMRにより解析して、1−オクチルエステルに転換された酸官能基の割合を決定した。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー10]=20.2mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りの1−オクタノールにより変性された酸のモル分率は、0.17であった。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー10]=20.2mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りの1−オクタノールにより変性された酸のモル分率は、0.17であった。
実施例11:ドデカノールにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレート,ポリマー11の合成
文献(森田,J.−I.他,Green Chem.2005,2005,7,711)に記載の方法に従い、1−ドデシルp−トルエンスルホネートを得た。
文献(森田,J.−I.他,Green Chem.2005,2005,7,711)に記載の方法に従い、1−ドデシルp−トルエンスルホネートを得た。
実施例10に記載の方法と同様の方法により、およそ10kg/molの質量平均分子量を有するデキストラン(ファルマコスモス)を用いて、ドデカノールにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレートを得た。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー11]=18.7mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのドデカノールにより変性された酸のモル分率は、0.095であった。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー11]=18.7mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのドデカノールにより変性された酸のモル分率は、0.095であった。
実施例12:フェニルアラニノールカプリレートエステルにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレート,ポリマー13の合成
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、フェニルアラニノールカプリレートエステル・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、フェニルアラニノールカプリレートエステル・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
実施例2に記載の方法と同様の方法により、フェニルアラニノールカプリレートエステルにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレートを得た。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー13]=25mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのフェニルアラニノールカプリレートエステルにて変性された酸のモル分率は、0.045であった。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー13]=25mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのフェニルアラニノールカプリレートエステルにて変性された酸のモル分率は、0.045であった。
実施例13:エタノールアミンカプリレートエステルにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレート,ポリマー14の合成
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、エタノールアミンカプリレートエステル・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、エタノールアミンカプリレートエステル・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
実施例2に記載の方法と同様の方法により、エタノールアミンカプリレートエステルにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレートを得た。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー14]=29.1mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのエタノールアミンカプリレートエステルにて変性された酸のモル分率は、0.15であった。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー14]=29.1mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのエタノールアミンカプリレートエステルにて変性された酸のモル分率は、0.15であった。
実施例14:エタノールアミンラウレートエステルにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレート,ポリマー15の合成
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、エタノールアミンラウレートエステル・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
特許明細書中(森憲治他,米国特許第4826818号明細書)に記載の方法に従い、エタノールアミンラウレートエステル・パラ−トルエンスルホン酸塩を得た。
実施例2に記載の方法と同様の方法に従い、エタノールアミンラウレートエステルにて変性されたナトリウムデキストランメチルカルボキシレートを得た。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー15]=21.2mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのエタノールアミンラウレートエステルにて変性された酸のモル分率は、0.09であった。
乾燥抽出物に従うと:[ポリマー15]=21.2mg/gであった。
1H NMRに従うと:糖単位当りのエタノールアミンラウレートエステルにて変性された酸のモル分率は、0.09であった。
比較例1,疎水基にて変性されていないデキストランメチルカルボキシレート,ポリマー16の合成
実施例1の第一部において記載されるとおりに、ナトリウムデキストランメチルカルボキシレートを得た。疎水基により変性された酸のモル分率は、0であった。
実施例1の第一部において記載されるとおりに、ナトリウムデキストランメチルカルボキシレートを得た。疎水基により変性された酸のモル分率は、0であった。
実施例16:ポリマーとの複合による抗体の熱安定性
安定性試験の記載
かかる試験によって、ポリマーとの相互作用によるモノクローナル抗体の熱安定性を測定できる。熱安定性は、56℃にて1ないし5日間、抗体又は複合体をインキュベートすることにより行う。抗体単独又は複合形態にある抗体が不安定となると、凝集する。凝集は、450nmにおける光散乱を測定することにより監視される。
安定性試験の記載
かかる試験によって、ポリマーとの相互作用によるモノクローナル抗体の熱安定性を測定できる。熱安定性は、56℃にて1ないし5日間、抗体又は複合体をインキュベートすることにより行う。抗体単独又は複合形態にある抗体が不安定となると、凝集する。凝集は、450nmにおける光散乱を測定することにより監視される。
抗体の試験濃度の決定
それらの相同性にかかわらず、モノクローナル抗体は、製剤濃度にて種々の溶解度又は安定性を有している。該試験を行うために、十分な不安定性シグナルを測定することを可能に出来る抗体濃度を最初に決定しなければならない。このため、1、2、4、6及び10mg/mLの濃度のモノクローナル抗体の200μLを、例えば56℃にて48時間インキュベートした。450nmにおける吸光度を、0時間時と48時間時とにおいて測定した。試験濃度は、48時間時と0時間時との間の吸光度の差異が、1cmの光路長につき少なくとも0.5である最小濃度として決定した。
それらの相同性にかかわらず、モノクローナル抗体は、製剤濃度にて種々の溶解度又は安定性を有している。該試験を行うために、十分な不安定性シグナルを測定することを可能に出来る抗体濃度を最初に決定しなければならない。このため、1、2、4、6及び10mg/mLの濃度のモノクローナル抗体の200μLを、例えば56℃にて48時間インキュベートした。450nmにおける吸光度を、0時間時と48時間時とにおいて測定した。試験濃度は、48時間時と0時間時との間の吸光度の差異が、1cmの光路長につき少なくとも0.5である最小濃度として決定した。
ポリマーにより媒介された安定性の研究
2倍の試験濃度の抗体の100μLを、同じモル濃度のポリマーの100μLと混合して、1/1モル比にあるポリマーの存在中の試験濃度の抗体溶液を得た。製剤を56℃にて5日間インキュベートし、そして450nmでの吸光度を、0時間時、24時間時、48時間時、及び96時間時、及びその後24時間毎に測定した。ポリマーが、各解析時間における抗体単独を用いて得られた吸光度よりも低い吸光度を示した場合には、良(+)とみなす。ポリマーが、各解析時間における抗体単独を用いて得られた吸光度よりもずっと低い場合には、極良(++)とみなす。両方の場合において、このことは、モノクローナル抗体の凝集が少なく、且つこのことは、ポリマーによるモノクローナル抗体の熱安定化を示している。ポリマーが、各解析時間における抗体単独を用いて得られた吸光度と実質的に同一の吸光度を示した場合には、不良(−)とみなす。
得られた結果:
1.3mg/mLのセツキシマブ(エルビツクス(Erbitux))
6mg/mLのベバシズマブ(アバスチン(Avastin)
2倍の試験濃度の抗体の100μLを、同じモル濃度のポリマーの100μLと混合して、1/1モル比にあるポリマーの存在中の試験濃度の抗体溶液を得た。製剤を56℃にて5日間インキュベートし、そして450nmでの吸光度を、0時間時、24時間時、48時間時、及び96時間時、及びその後24時間毎に測定した。ポリマーが、各解析時間における抗体単独を用いて得られた吸光度よりも低い吸光度を示した場合には、良(+)とみなす。ポリマーが、各解析時間における抗体単独を用いて得られた吸光度よりもずっと低い場合には、極良(++)とみなす。両方の場合において、このことは、モノクローナル抗体の凝集が少なく、且つこのことは、ポリマーによるモノクローナル抗体の熱安定化を示している。ポリマーが、各解析時間における抗体単独を用いて得られた吸光度と実質的に同一の吸光度を示した場合には、不良(−)とみなす。
得られた結果:
1.3mg/mLのセツキシマブ(エルビツクス(Erbitux))
6mg/mLのベバシズマブ(アバスチン(Avastin)
実施例17:安定性に対するグラフトの炭素鎖長の影響の研究
ポリマー4、9及び8は、脂肪鎖長がC8ないしC12の範囲で相違している。それらの実施例17に記載される安定化効果を、下記表に概略する。
得られた結果は、脂肪鎖長が長くなると、より良好な安定性をもたらすことを明確に示している。
ポリマー4、9及び8は、脂肪鎖長がC8ないしC12の範囲で相違している。それらの実施例17に記載される安定化効果を、下記表に概略する。
得られた結果は、脂肪鎖長が長くなると、より良好な安定性をもたらすことを明確に示している。
実施例18:イオン強度の関数としての、ポリマーにより媒介される安定化の研究
25mg/mLのアバスチンの6.4mL及びpH6.2の50mMリン酸塩を、4MのNaClの0.165mL及び50mMリン酸塩の1.435mLと混合して、50mMリン酸塩、83mM NaCl中の20mg/mLのアバスチンを得た。pH6.2の50mMリン酸塩、83mM NaCl中の11mg/mLのポリマー8の2.5mLを、このアバスチン溶液の2.5mLに添加して、10mg/mLのアバスチンを含有する2/1モル比のポリマー/アバスチン複合体溶液を得た。ポリマーの無い同一の溶液を調製した。
25mg/mLのアバスチンの6.4mL及びpH6.2の50mMリン酸塩を、4MのNaClの0.165mL及び50mMリン酸塩の1.435mLと混合して、50mMリン酸塩、83mM NaCl中の20mg/mLのアバスチンを得た。pH6.2の50mMリン酸塩、83mM NaCl中の11mg/mLのポリマー8の2.5mLを、このアバスチン溶液の2.5mLに添加して、10mg/mLのアバスチンを含有する2/1モル比のポリマー/アバスチン複合体溶液を得た。ポリマーの無い同一の溶液を調製した。
各々の溶液の2mLを、高イオン強度での安定性研究のために保存し、そして3mLを、低イオン強度の試料を得るためにダイアフィルター(Diafilter)濾過し:アバスチン/ポリマー複合体の又はアバスチン溶液単独の3mLを、9mLの水を添加することによって4倍希釈し、そしてその後、容量が3mLとなるまで10kDメンブラン付きのアミコン(amicon)内で遠心分離した。この段階を、pH6.2の5mMリン酸塩緩衝液を用いて2回繰り返した。
4つの製剤を56℃にて4時間インキュベートし、そして450nmにおける吸光度を、0時間時、60時間時及び80時間時において測定した。時間と共に、抗体単独の吸光度と比べ吸光度の上昇が小さいことは、凝集が少なく、且つこのことは、抗体の熱安定性を示している。
これら条件下、複合体を含有する製剤は、抗体単独を含有するものよりも、より安定であった。さらには、安定性は、イオン強度が低下すると上昇した。
実施例19:機械的ストレスに関するモノクローナル抗体の安定化
モノクローナル抗体アバスチンを、pH6.2の25mg/mLの貯蔵溶液及び50mMリン酸塩から2mg/mLまで希釈した(最初の希釈は、精製水で1/5まで行い、そして次に、10mMリン酸塩緩衝液で2/5まで行った)。最終のリン酸塩濃度は10mMであった。前述の溶液との容量−容量混合によって、1mg/mLのモノクローナル抗体、10mMのリン酸塩、及び3のポリマー/抗体モル比が得られるように、pH6.2の10mMリン酸塩緩衝液中の凍結乾燥物からポリマー溶液を調製した。製剤をその後、0.22μmの空隙率のフィルターを通して濾過し、そして透明な2mLのHPLC様フラスコに分配した。
モノクローナル抗体アバスチンを、pH6.2の25mg/mLの貯蔵溶液及び50mMリン酸塩から2mg/mLまで希釈した(最初の希釈は、精製水で1/5まで行い、そして次に、10mMリン酸塩緩衝液で2/5まで行った)。最終のリン酸塩濃度は10mMであった。前述の溶液との容量−容量混合によって、1mg/mLのモノクローナル抗体、10mMのリン酸塩、及び3のポリマー/抗体モル比が得られるように、pH6.2の10mMリン酸塩緩衝液中の凍結乾燥物からポリマー溶液を調製した。製剤をその後、0.22μmの空隙率のフィルターを通して濾過し、そして透明な2mLのHPLC様フラスコに分配した。
試料をその後、130rpmの速度でガラス表面を有する磁力バーを用いて機械的ストレスに曝した。種々の間隔で試料を採取し、そして、抗体の凝集の状態を決定するために動的光散乱によって解析した。
ポリマーの存在によって凝集が緩やかに抑制された場合には、試料を“+”と表した。凝集がずっと強く抑制された場合には、試料を“++”と表した。ポリマーの存在によって凝集が非常に強力に抑制された場合には、試料を“+++”と表した。
結果を下記表に与える。
結果を下記表に与える。
機械的ストレスにより誘発された抗体の凝集に対する、疎水物にて変性されていないポリマーであるポリマー16の効果は、低かった。他方、疎水物にて変性されたポリマーは、凝集の抑制について、より大きな効果を有しており、それはポリマー8までであった。
Claims (40)
- 少なくとも1種のモノクローナル抗体及び少なくとも1種の両親媒性多糖類を含有する安定な医薬組成物。
- 前記両親媒性多糖類は、少なくとも1つの疎水性置換基により部分的に置換されたカルボキシル官能基を有する両親媒性多糖類群より選択される、請求項1に記載の組成物。
- 前記両親媒性多糖類は、少なくとも1つが疎水基(Hyと記す)により置換されたカルボキシル官能基を有する多糖類より選択され、
前記疎水基(Hy)は、官能基F’又はリンカーRのいずれかを介して、アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、
前記官能基F’は、疎水性化合物の反応性官能基と前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、
前記リンカーRは、リンカーR’の前駆体の反応性官能基と前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来の結合Fを介して前記多糖類に結合され、且つ、前記疎水基(Hy)は、疎水性化合物の反応性官能基とリンカーR’の前駆体の反応性官能基との間のカップリング由来の官能基Gを介して、前記リンカーRに結合されており;
未置換のアニオン性多糖類のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり;
Fは、アミド官能基、エステル官能基、チオエステル官能基又は無水官能基であり、
F’は、アミド官能基、エステル官能基、チオエステル官能基又は無水官能基であり、
Gは、アミド官能基、エステル官能基、チオエステル官能基、チオノエステル官能基、カルバメート官能基、カーボネート官能基又は無水官能基であり、
Hyは、疎水性化合物の反応性官能基と前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来の基であるか、又は、疎水性化合物の反応性置換基と、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよく、1つ以上の飽和の、不飽和の又は芳香族環又はヘテロ環を有していてもよい4ないし50個の炭素原子を有する鎖から成るリンカーR’の前駆体の反応性官能基との間のカップリング由来の基であり、
Rは、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよく、1つ以上の飽和の、不飽和の又は芳香族環又はヘテロ環を有していてもよい1ないし18個の炭素原子を有する鎖から成り、且つ、アルコール、酸、アミン、チオール及びチオ酸官能基から成る群より選択された少なくとも2つの同一の又は異なった反応性官能基を有する前駆体R’の反応由来のものである二価基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。 - 前記両親媒性多糖類は、少なくとも1つが疎水性アルコール誘導体(Ahと記す)により置換されたカルボキシル官能基を有する多糖類より選択され、
前記疎水性アルコール(Ah)は、カップリングアームRを介して前記アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、前記カップリングアームは、官能基Fを介して前記アニオン性多糖類に結合されており、前記官能基Fは、リンカーR’の前駆体のアミン官能基、アルコール官能基、チオアルコール官能基又はカルボキシル官能基と、前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、そして前記カップリングアームRは、カップリングアームR’の前駆体のカルボキシル官能基、アミン官能基、チオ酸官能基又はアルコール官能基と、疎水性アルコールのアルコール官能基との間のカップリング由来の官能基Gを介して前記疎水性アルコールに結合されており、未置換の前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり;
Fは、アミド官能基又はエステル官能基、又はチオエステル官能基、又は無水官能基であり、
Gは、エステル官能基、又はチオエステル官能基、又はカーボネート官能基、又はカルバメート官能基であり、
Rは、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよい1ないし18個の炭素原子を有する鎖から成る二価基であり、
Ahは、前記疎水性アルコールのヒドロキシル官能基と、前記二価基Rの前駆体が有する少なくとも1つの反応性官能基との間のカップリングより生じた疎水性アルコール残基又はチオアルコール残基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。 - 前記両親媒性多糖類は、少なくとも1つが疎水性アルコール誘導体(Ahと記す)により置換されたカルボキシル官能基を有する多糖類より選択され、
前記疎水性アルコール(Ah)は、官能基F’を介して前記アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、前記官能基F’は、前記アニオン性多糖類のカルボキシレート官能基と、前記疎水性アルコールのヒドロキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、前記アニオン性多糖類の未置換のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり;
F’は、エステル官能基又はチオエステル官能基であり、
Ahは、疎水性アルコール残基又は疎水性チオアルコール残基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。 - 前記両親媒性多糖類は、少なくとも1つが疎水性アミン誘導体(Amhと記す)により置換されたカルボキシル官能基を有する多糖類群より選択され、
前記疎水性アミンは、アミド官能基F’を介して前記アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、前記アミド官能基F’は、前記疎水性アミンのアミン官能基と、前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、前記アニオン性多糖類の未置換のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり、
Amhは、前記疎水性アミンのアミン官能基と、前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間のカップリングにより生じた疎水性アミン残基である
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。 - 前記両親媒性多糖類は、少なくとも1つが疎水性酸誘導体(Achと記す)により置換されたカルボキシル官能基を有する多糖類群より選択され、
前記疎水性酸(Ach)は、無水官能基F’を介して前記アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、前記官能基Fは、前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基と、前記疎水性酸のカルボキシル官能基との間のカップリング由来のものであり、前記アニオン性多糖類の未置換のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり、
Achは、疎水性酸残基又は疎水性O−チオ酸残基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。 - 前記両親媒性多糖類は、少なくとも1つが疎水性酸誘導体(Achと記す)により置換されたカルボキシル官能基を有する多糖類群より選択され、
前記疎水性酸(Ach)は、カップリングアームRを介して前記アニオン性多糖類にグラフトされているか、又は結合されており、前記カップリングアームは、官能基Fを介して前記アニオン性多糖類に結合されており、前記官能基Fは、前記リンカーR’の前駆体のアミン官能基、アルコール官能基、チオアルコール官能基又はカルボキシル官能基と、前記アニオン性多糖類のカルボキシル官能基との間カップリング由来のものであり、そして前記カップリングアームRは、前記カップリングアームR’の前駆体のアミン官能基、アルコール官能基、チオアルコール官能基又はカルボキシル官能基と、前記疎水性酸のカルボキシル官能基との間のカップリング由来の官能基Gを介して前記疎水性酸に結合されており、前記アニオン性多糖類の未置換のカルボキシル官能基は、カルボン酸カチオンの形態にあり、前記カチオンは、好ましくはNa+又はK+のようなアルカリ金属カチオンであり、
Fは、アミド官能基、又はエステル官能基、又はチオエステル官能基、又は無水官能基であり、
Gは、エステル官能基、又はアミド官能基、又はエステル官能基、又はチオエステル官能基、又は無水官能基であり、
Rは、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよい1ないし18個の炭素原子を有する鎖から成る二価基であり、
Achは、前記疎水性酸のカルボキシル官能基と、前記二価基Rの前駆体R’が有する少なくとも1つの反応性官能基との間のカップリングにより生じた酸残基であり、
前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、中性pHにて両親媒性である
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の組成物。 - 前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、カルボキシル官能基を天然に有する多糖類であって、アルギネート、ヒアルロナン及びガラクツロナンから成る群より選択されることを特徴とする、請求項1ないし8のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記カルボキシル官能基を有する多糖類は、一般式II:
(式中、
Lは、リンカーQと、多糖類の−OH官能基との間のカップリング由来の結合部であって、エステル官能基、チオエステル官能基、カーボネート官能基、カルバメート官能基又はエーテル官能基であり、
iは、前記多糖類の糖単位当りの置換基L−Qのモル分率を表し、
Qは、枝分れ状であっても、及び/又は不飽和であっても、O、N及び/又はSのような1つ以上のヘテロ原子を含有していてもよく、そして少なくとも1つの酸官能基−CO2Hを有する1ないし18個の炭素原子を含有する鎖を表す)
で表される、100の糖単位当り少なくとも15のカルボキシル官能基がグラフトされた、カルボキシル官能基を天然に含有する多糖類から得られるか、又は中性多糖類から得られる合成多糖類であって、
前記天然多糖類が、大部分が(1,6)型及び/又は(1,4)型及び/又は(1,3)型及び/又は(1,2)型のグリコシド結合から成る多糖類群より選択される
ことを特徴とする、請求項1ないし9のうちいずれか1項に記載の組成物。 - 前記多糖類は、大部分が(1,6)型のグリコシド結合から成り、且つそれがデキストランである、請求項1ないし10のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記多糖類は、大部分が(1,4)型のグリコシド結合から成り、且つ、プルラン、アルギネート、ヒアルロナン、キシラン、ガラクツロナン及び水溶性セルロースから成る群より選択されることを特徴とする、請求項1ないし10のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記多糖類は、大部分が(1,3)型のグリコシド結合から成り、且つそれがカードランであることを特徴とする、請求項1ないし10のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記多糖類は、大部分が(1,2)型のグリコシド結合から成り、且つそれがイヌリンであることを特徴とする、請求項1ないし10のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記多糖類は、大部分が(1,4)型及び(1,3)型のグリコシド結合から成り、且つそれがグルカンであることを特徴とする、請求項1ないし10のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記多糖類は、大部分が(1,4)型及び(1,3)型及び(1,2)型のグリコシド結合から成り、且つそれがマンナンであることを特徴とする、請求項1ないし10のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記抗体は、CD52、VEGF(血管内皮増殖因子)、EGF−R(上皮成長因子受容体)、CD11a、CCR−4(ケモカインC−C受容体4)、CD105、CD123、CD137、CD19、CD22、CD23、CD3、CD30、CD38、CD4、CD40、CD55SC−1、CD56、CD6、CD74、CD80、CS1(細胞表面糖タンパク質1)、CTLA4(CD152としても知られる細胞毒性T−リンパ球抗原4)、DR5(死受容体5)、Ep−CAM(上皮細胞接着分子)、葉酸受容体α、ガングリオシドGD2、ガングリオシドGD3、GPNMB、糖タンパク質NMB、HGF/SF(肝細胞成長因子/散乱因子)IGF−1(インシュリン様成長因子)、IGF1−受容体(インシュリン様成長因子−1受容体)、IL13(インターロイキン−13)、IL6(インターロイキン−6)、IL−6R(インターロイキン6受容体)、免疫優先菌抗原熱ショックタンパク質90(hsp90)、インテグリンα5β3、MHC(主要組織適合性遺伝子複合体)II類、MN−抗原(G250−抗原としても既知である)、MUC1、PD−1(プログラムされた死1)、PIGF(胎盤成長因子)、PDGFRa(血小板由来成長因子受容体α)、前立腺特異的膜抗原(PSMA)、PTHrP(副甲状腺ホルモン関連タンパク質)、CD200受容体、核因子κBリガンドの受容体アクチベーター(RANKL)、スフィンゴシン−1−リン酸(S1P)、TGFβ(トランスフォーミング成長因子β)、TRAIL(腫瘍壊死因子(TNF)に関連したアポトーシスにより誘発されるリガンド)受容体1、腫瘍壊死因子受容体2、血管内皮増殖因子受容体2(VEGFR−2)、CD33、CD20、CA125(癌抗原125)又は上皮成長因子受容体を標的とする、癌腫学において使用される抗体群又は抗体フラグメント群より選択されることを特徴とする、請求項1ないし16のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記抗体は、アレムツズマブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、エファリズマブ、ゲムツズマブ、ブリツモバブ、オバレックスマブ(ovarex mab)、パニツムバブ、リツキシマブ、トシツモマブ及びトラスツズマブから成る抗体群より選択されることを特徴とする、請求項17に記載の組成物。
- 前記抗体は、TNFα(腫瘍壊死因子α)、IL12、TNFα(腫瘍壊死因子α)、IL15、IL8、インターフェロンα、CD3及びTNFα(腫瘍壊死因子α)を標的とする皮膚科学において使用される抗体群又は抗体フラグメント群より選択される、請求項1ないし15のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記抗体は、アダリムマブ、ABT874、エタネルセプト、AMG714、HuMax−IL8、MEDI545、オテリキシズマブ(otelixizumab)及びインフリキシマブから成る抗体群より選択されることを特徴とする、請求項19に記載の組成物。
- 前記抗体は、IL−4及び13、IL13、IL5受容体、IL1(インターロイキン1)、IL13、腫瘍壊死因子受容体1(TNFR1)、CD25(分化のクラスター25)、CTGF(結合組織成長因子)、TNFα(腫瘍壊死因子α)、GM−CSF(顆粒球単球コロニー刺激因子(granulocyte monocyte colony stimulating factor))、CD23、RSV(レスピラトリー シンシシャル ウイルス(respiratory syncitial virus))、IL5、IL13、黄色ブドウ球菌クランピング因子A、組織因子、IgE(免疫グロブリンE)又はRSV(レスピラトリー シンシシャル ウイルス)を標的とする、呼吸器疾患及び肺疾患において使用される抗体群又は抗体フラグメント群より選択されることを特徴とする、請求項1ないし16のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記抗体は、AMG317、抗−IL13、BIW−8405、カナキヌマブ、CAT354、CNTO148、ダクリズマブ、FG−3019、CG−1008、ゴリムマブ、KB002、ルミリキシマブ、MEDI557、メポリズマブ、QAX576、テフィバズマブ、TNX−832、オマリズマブ及びパリビズマブから成る抗体群より選択されることを特徴とする、請求項21に記載の組成物。
- 前記抗体は、TNFα(腫瘍壊死因子α)、CD25(分化のクラスター25)、CD、LFA−1(リンパ球機能に関連した抗原)、CD3、IgE(免疫グロブリンE)、IL6、B7RP−1(B7に関連したタンパク質)、Blys(Bリンパ球刺激子)、CCR4(ケモカインC−C受容体4)、CD11a、CD20(分化のクラスター20)、CD22(分化のクラスター22)、CD23、CD4,CD40、CD44、CD95、CXCL10、エオタキシン1、GM−CSF(顆粒球単球コロニー刺激因子)、IL−1(インターロイキン1)、IL12、IL13、IL15、IL18、IL5、IL8、IL12、IL23、インテグリンα4β7、インテグリンα4β1又はα4β7、インターフェロンα、インターフェロンγ、インターロイキン−17受容体、核因子κBリガンドの受容体アクチベーター(RANKL)、VAP−1(血管付着タンパク質−1)炎症受容体又はVAP−1(血管付着タンパク質−1)を標的とする、自己免疫疾患及び炎症性疾患において使用される抗体群又は抗体フラグメント群より選択されることを特徴とする、請求項1ないし16のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記抗体は、アダリムマブ、バシリキシマブ、ダクリズマブ、エファリズマブ、ムロモナブ−CD3、オマリズマブ及びトシリズマブから成る抗体群より選択されることを特徴とする、請求項23に記載の組成物。
- 前記抗体は、ヒト血小板の糖タンパク質IIb/IIIa受容体、酸化された低密度リポタンパク質(oxLDL)、ジゴキシン又は因子VIIIを標的とする、心疾患及び循環器疾患に使用される抗体群及び抗体フラグメント群より選択されることを特徴とする、請求項1ないし16のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記抗体は、アブシキシマブ、7E3、BI−204、ジギビンド(Digibind)及びTB402から成る抗体群より選択されることを特徴とする、請求項24に記載の組成物。
- 前記抗体は、CD52、インテグリンα4β1又はα4β7、βアミロイドペプチド、IL12、IL23、CD25(分化のクラスター25)、ミエリンに関連した糖タンパク質(MAG)、CD20又はNGF(神経成長因子)を標的とする、中枢神経系疾患において使用される抗体群又は抗体フラグメント群より選択されることを特徴とする、請求項1ないし16のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記抗体は、アレムツズマブ、ナタリズマブ、ABT874、バピニューズマブ、CNTO1275、ダクリズマブ、GSK249320、リツキシマブ及びRN624から成る抗体群より選択されることを特徴とする、請求項27に記載の組成物。
- 前記抗体は、前記抗体が、TNFα(腫瘍壊死因子α)、CD25(分化のクラスター25)、クロストリディウム・ディフィシレ毒素A、CXCL10、IL5又はインテグリンα4β1又はα4β7を標的とする、消化器疾患において使用される抗体群又は抗体フラグメント群より選択されることを特徴とする請求項1ないし14のうちいずれか1項に記載のものから成る抗体群より選択されることを特徴とする、請求項25に記載の組成物。
- 前記抗体は、インフリキシマブ、アダリムマブ、バシリキシマブ、CNTO148、ゴリムマブ、MDX066、MDX1100、メポリズマブ、MLN02及びレスリズマブから成る抗体群より選択されることを特徴とする、請求項29に記載の組成物。
- 前記抗体は、伝染病に使用される抗体群又は抗体フラグメント群より選択され、C型肝炎ウィルス鞘型タンパク質2、PS(ホスファチジルセリン)、リポタイコ酸、ペニシリン結合タンパク質(PBP)、CD4、CTLA4(CD152としても既知である、細胞毒性T−リンパ球抗原4)、PD−1(プログラムされた死1)、ウエストナイルウィルス、菌抗原熱ショックタンパク質90、CCR5(ケモカインC−C受容体5)、狂犬病ウィルス、炭疽菌保護抗原、黄色ブドウ球菌クランピング因子A、Stx2又はTNFα(腫瘍壊死因子α)を標的とする、抗体群より選択されることを特徴とする、請求項1ないし16のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記抗体は、バビツキシマブ、ペレグリン、BSYXA110、クロキサシリン、イバリズマブ、MDX010、MDX1106、MGAWN1、マイコグラブ、プロ140、狂犬病抗体、ラキシバクマブ、テフィバズマブ(tefibazumab)及びTMA15から成る抗体群より選択されることを特徴とする、請求項31に記載の組成物。
- 前記抗体は、CD3、IL1(インターロイキン1)、GCGR(グルカゴン受容体)、PTHrP(副甲状腺ホルモンに関連したタンパク質)又はCD3を標的とする、代謝疾患及び内分泌学において使用される抗体群又は抗体フラグメント群より選択されることを特徴とする、請求項1ないし16のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記抗体は、IOR−T3、AMG108、AMG477、CAL、カナキヌマブ、オテリキシズマブ(otelixizumab)、テプリズマブ(Teplizumab)及びXOMA052から成る抗体群より選択されることを特徴とする、請求項31に記載の組成物。
- 前記抗体は、核因子κBリガンドの受容体アクチベーター(RANKL)を標的とする、女性の代謝疾患に使用される抗体群より選択されることを特徴とする、請求項1ないし16のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記抗体は、デノスマブから成る抗体群より選択されることを特徴とする、請求項35に記載の組成物。
- 前記抗体は、ベバシズマブであることを特徴とする、請求項1ないし36のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 前記抗体は、セツキシマブであることを特徴とする、請求項1ないし37のうちいずれか1項に記載の組成物。
- 多糖類/抗体モル比が、0.2ないし20であり、好ましくは0.5ないし10である、請求項1ないし16のうちいずれか1項に記載の組成物を含有する、医薬組成物。
- モノクローナル抗体を与える段階、
上記定義した多糖類を有する両親媒性ポリマーのライブラリーを与える段階、
前記抗体の熱安定性を測定する段階、
医薬製剤の濃度で最良の安定性を提供し得る両親媒性多糖類(群)を決定する段階、
前記両親媒性多糖類(群)の存在中に前記抗体を配合する段階、
から成る、モノクローナル抗体製剤の安定性を最適にする方法。
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