JP2012507756A - 組み合わせ顕微鏡検査法 - Google Patents

組み合わせ顕微鏡検査法 Download PDF

Info

Publication number
JP2012507756A
JP2012507756A JP2011535029A JP2011535029A JP2012507756A JP 2012507756 A JP2012507756 A JP 2012507756A JP 2011535029 A JP2011535029 A JP 2011535029A JP 2011535029 A JP2011535029 A JP 2011535029A JP 2012507756 A JP2012507756 A JP 2012507756A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
microscopy
illumination
image
microscope
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011535029A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012507756A5 (ja
JP5687201B2 (ja
Inventor
ヴォレシェンスキー、ラルフ
クレッペ、インゴ
クラムペルト、ゲルハルト
ケンペ、ミヒャエル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Carl Zeiss Microscopy GmbH
Original Assignee
Carl Zeiss MicroImaging GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Carl Zeiss MicroImaging GmbH filed Critical Carl Zeiss MicroImaging GmbH
Publication of JP2012507756A publication Critical patent/JP2012507756A/ja
Publication of JP2012507756A5 publication Critical patent/JP2012507756A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5687201B2 publication Critical patent/JP5687201B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/64Imaging systems using optical elements for stabilisation of the lateral and angular position of the image
    • G02B27/642Optical derotators, i.e. systems for compensating for image rotation, e.g. using rotating prisms, mirrors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/62Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/63Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light optically excited
    • G01N21/64Fluorescence; Phosphorescence
    • G01N21/645Specially adapted constructive features of fluorimeters
    • G01N21/6456Spatial resolved fluorescence measurements; Imaging
    • G01N21/6458Fluorescence microscopy
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/0004Microscopes specially adapted for specific applications
    • G02B21/002Scanning microscopes
    • G02B21/0024Confocal scanning microscopes (CSOMs) or confocal "macroscopes"; Accessories which are not restricted to use with CSOMs, e.g. sample holders
    • G02B21/0052Optical details of the image generation
    • G02B21/0076Optical details of the image generation arrangements using fluorescence or luminescence
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B21/00Microscopes
    • G02B21/36Microscopes arranged for photographic purposes or projection purposes or digital imaging or video purposes including associated control and data processing arrangements
    • G02B21/365Control or image processing arrangements for digital or video microscopes
    • G02B21/367Control or image processing arrangements for digital or video microscopes providing an output produced by processing a plurality of individual source images, e.g. image tiling, montage, composite images, depth sectioning, image comparison
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/58Optics for apodization or superresolution; Optical synthetic aperture systems

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Computer Vision & Pattern Recognition (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)

Abstract

本発明は種々の局所解像度を含む顕微鏡検査法によってサンプルの像を生成するための方法に関し、以下の顕微鏡検査法すなわち、LSM顕微鏡像を生成するためのレーザー走査型顕微鏡検査法であって、その顕微鏡検査法では、サンプルが構造化されたライン又は広域照明によってルミネセンスを生じるように励起され、その構造は回転され、回転位置毎に何度か変位され、少なくとも3つの回転位置及び回転位置当たり3つの変位位置が実現され、位置毎に表面検出器上にルミネセンスを生じるサンプルが結像され、こうして得られた像からその像の光学解像度よりも高い局所解像度を有する第1の顕微鏡像が生成される、レーザー走査型顕微鏡検査法と、PAL原理によるさらなる顕微鏡検査法であって、それにより、第2の顕微鏡像が生成され、その像は、光学解像度に対して高い局所解像度においてルミネセンス放射を放出するマーカー分子の幾何学的な位置を指示する、PAL原理によるさらなる顕微鏡検査法と、さらなる顕微鏡検査法であって、サンプルがSTED、ESA又はRESOLFT技法に適したマーキング分子を用いてマーキングされ、STED、ESA又はRESOLFTによって第3の顕微鏡像が生成される、さらなる顕微鏡検査法のうちの少なくとも2つが組み合わせられ、それらの得られた顕微鏡像が重ね合わせられる。

Description

本発明はサンプルを顕微鏡検査するための方法及び顕微鏡に関し、解像度が異なるいくつかの顕微鏡検査法が組み合わせられる。
顕微鏡検査法によるサンプルの検査は、種々の技術的解決法がある広範な技術分野である。標準的な光学顕微鏡検査法から始まって、広範な異なる顕微鏡検査法が徐々に発展してきた。
生物学的標本を検査するための光学顕微鏡検査法の標準的な使用分野が、ルミネセンス顕微鏡検査法である。
この過程では、サンプル、たとえば、細胞の一部を特異的に標識するために、特定の色素(いわゆる、燐光体又は蛍光体)が用いられる。そのサンプルは、記述されるように、励起放射を照射され、それより励起されたルミネセンス光が適切な検出器によって記録される。
このために、通常、光学顕微鏡内に、ブロックフィルターと組み合わせてダイクロイックビームスプリッターが設けられており、それにより蛍光放射を励起放射から分離し、別々に観察できるようにする。この手順を通して、光学顕微鏡において異なる色に着色される個々の細胞部分の像を形成することができる。
当然、標本の異なる構造に対して特異的に付着する異なる色素を用いて、標本のいくつかの部分を同時に着色することもできる。この方法は、多重ルミネセンスと呼ばれる。それゆえ、標識する物質を添加することなく、そのものがルミネッセンスを生じるサンプルを調査することもできる。
ここで、ルミネセンスは、概ね通常通りに、燐光及び蛍光のための総称として理解されており、それゆえ、両方の過程を含む。
サンプルを検査するために、レーザー走査型顕微鏡検査法(laser scanning microscopy)(略して、LSM)を用いることも知られており、レーザー走査型顕微鏡検査法は、共焦点検出構成によって(共焦点LSMと呼ばれる)、又は非線形サンプル相互作用(いわゆる、多光子顕微鏡検査法)によって、3次元で照明される像から、対物レンズの焦点面内に位置する平面のみを再現する。
光学的断面が生成され、その後、サンプルの異なる深度にあるいくつかの光学的断面を記録することによって、適切なデータ処理デバイスの助けを借りて、異なる光学的断面から構成されるサンプルの3次元像を生成できるようになる。
したがって、レーザー走査型顕微鏡検査法は、厚い標本を検査するのに適している。
当然、ルミネセンス顕微鏡検査法及びレーザー走査型顕微鏡検査法の組み合わせも用いられ、その組み合わせによれば、LSMの助けを借りて、ルミネセンスを生じるサンプルが異なる深度レベルにおいて結像される。
レーザー走査型顕微鏡は、通常の光学顕微鏡のための改良モジュールとしても供給され、それにより、通常の顕微鏡検査法に加えて、レーザー走査型顕微鏡検査法でサンプルを検査することもできるようになる。
標準的な顕微鏡検査法と同様に、レーザー走査型顕微鏡検査法、特にルミネッセンスを生じるサンプルのレーザー走査型顕微鏡検査法も、用いられる顕微鏡の光学的な解像限界によっても特徴付けられる。
但し、いずれの顕微鏡によっても、物理法則によって光学的解像度に回折限界があるが、レーザー走査型顕微鏡検査法によれば、非常に高い被写界深度が得られるようになる。
最近になって、回折限界を超える解像度を得るために、種々の手法が開発されている。これらの顕微鏡検査法は、標準的な顕微鏡に比べて高い横方向(lateral)及び/又は軸方向(axial)光学解像度をユーザーに提供するという事実によって特徴付けられる。
そのような顕微鏡検査法は、光学的な回折限界を超える解像度を達成するので、本説明では、それらの顕微鏡検査法は、高解像度顕微鏡検査法と呼ぶ。一方、回折限界のある顕微鏡は、標準的な顕微鏡と呼ぶ。それらの顕微鏡検査法は、既知の広視野光学顕微鏡検査法又はレーザー走査型顕微鏡検査法を実現する。
高解像度顕微鏡検査法では、解像度が増すことと引き換えに、測定速度が低下し、測定視野が小さくなると共に、浸入度(penetration depth)に関して、かつルミネセンス顕微鏡検査法のために用いることができる標識物質に関して制限が生じる。
したがって、高解像度顕微鏡検査法は、サンプル標本及び収集パラメーター(詳細には、収集速度など)に関して根本的に妥協する必要があるので、特定の検査の場合にのみ用いることができる。大きなサンプル内の小さなエリアを検査したい場合に、又は種々の速度において進行するサンプルの時間的な進展を追跡したい場合には、これは特に不適切である。
それゆえ、本発明の目的は、高解像度顕微鏡検査法に付随して生じる、先行する設計及び使用に関する相容れない点(conflicts)が改善される顕微鏡及び顕微鏡検査法を提供することである。
この本発明の目的は、異なる空間解像度を実現する顕微鏡検査法によってサンプルの像を生成するための方法であって、以下の顕微鏡検査法のうちの少なくとも2つ、すなわち、
第1の顕微鏡検査法であって、
構造化されたラインタイプ照明又は広視野照明によって、ルミネセンスを生じるように前記サンプルが励起され、
該構造化は、回転されるとともに、回転位置毎に何度かシフトされ、
少なくとも3つの回転位置、及び該回転位置毎に少なくとも3つのシフト位置が実現され、それぞれの場合に、ルミネセンスを生じるサンプルが、所定の光学解像度を有する2D検出器上に結像され、こうして得られた像から、該所定の光学解像度よりも高い空間解像度を有する第1の顕微鏡像が、フーリエ解析を含む計算処理によって生成される、第1の顕微鏡検査法、
第2の顕微鏡検査法であって、
前記サンプルはラベル分子でラベル付けされ、該ラベル分子は、切替信号によって活性化された後にのみ、特定のルミネセンス放射を放出するように励起することができ、
前記切替信号は、前記サンプル内に存在する前記ラベル分子の一部のみが活性化されるように前記サンプルに加えられ、
前記サンプル内に部分空間が存在し、該部分空間では、活性化されたラベル分子が、その最も近い隣接する活性化されたラベル分子まで、所定の光学解像度以上の距離を有し、
該活性化された分子が励起されてルミネセンス放射を放出し、
ルミネセンス放射を放出する前記サンプルは、所定の光学解像度を有する2D検出器上に結像され、該像は解析され、そこから像データが生成され、該像データは、前記光学解像度より高い空間解像度で、ルミネセンス放射を放出する該ラベル分子の幾何学的な場所を与え、該像データから第2の顕微鏡像が生成される、第2の顕微鏡検査法、
レーザー走査型顕微鏡検査法によって第3の顕微鏡像を生成するための第3の顕微鏡検査法、及び
第4の顕微鏡検査法であって、前記サンプルはSTED、ESA又はRESOLFT技法に適した標識分子で標識され、STED、ESA又はRESOLFTによって第4の顕微鏡像が生成される、第4の顕微鏡検査法、
のうちの少なくとも2つが組み合わせられ、
得られた前記少なくとも2つの顕微鏡像を重ね合わせて、合成像が生成される、方法によって達成される。
この目的は解像度が異なる少なくとも2つの顕微鏡検査法を用いてサンプルを顕微鏡検査するように形成される組み合わせ顕微鏡であって、
該顕微鏡は、
全ての顕微鏡検査法のために前記サンプルを記録する対物レンズと、
検出ビーム経路及び少なくとも1つの照明ビーム経路であって、少なくとも部分的に同一空間を占有するとともに、いずれも前記対物レンズを通り抜ける、検出ビーム経路及び少なくとも1つの照明ビーム経路と、
前記検出ビーム経路に接続される顕微鏡モジュールであって、チューブレンズ及び2D検出器を有し、前記対物レンズと共に、該2D検出器上に前記サンプルを結像する、顕微鏡モジュールと、
前記対物レンズを通して前記サンプルを広視野照明するために前記照明ビーム経路に接続される広視野照明モジュールであって、該広視野照明モジュールを駆動して、少なくとも2つの異なる波長範囲において照明放射を放出することができる、広視野照明モジュールと、
照明放射変調器であって、前記照明ビーム経路内で照明方向において前記広視野照明モジュールの下流に配置され、前記照明ビーム経路内で制御可能に起動及び停止することができ、前記照明放射の起動状態においてストライプ変調をかけ、該照明放射変調器は、該ストライプ変調が前記照明ビーム経路の光学軸に対して垂直にシフトすることができるように駆動することができ、制御可能な回転デバイスがさらに設けられ、該制御可能な回転デバイスを用いて、前記照明ビーム経路の前記光学軸を中心にして前記ストライプ変調が回転可能であるか、又は、前記起動された照明放射変調器を通り抜けそれによって前記ストライプ変調が与えられた放射線ビームが、前記照明ビーム経路の前記光学軸を中心にして前記照明ビーム経路内で回転可能である、照明放射変調器と、
前記顕微鏡モジュール、前記広視野照明モジュール、前記照明放射変調器及び前記回転デバイスに接続され、前記顕微鏡を種々の動作モードに追い込む制御デバイスであって、上述した前記第1の顕微鏡検査法を実行するために、第1の動作モードにおいて前記照明放射変調器を起動するとともに、前記照明放射変調器を前記回転デバイスと共に駆動し、かつエリア検出器を読み取り、該エリア検出器によって供給されるデータを処理するように形成され、さらに、上述した第2の顕微鏡検査法を実行するために、第2の動作モードにおいて前記照明放射変調器を停止し、前記広視野照明モジュールを連続して駆動して、前記少なくとも2つの異なる波長範囲において前記照明放射を放出し、かつ前記エリア検出器を読み取り、該エリア検出器によって供給されるデータを処理するように形成される、制御デバイスと、
を有する、顕微鏡によってさらに達成される。
それゆえ、本発明は、最新技術においてこれまでに未だ実現されていないか、又は記述されていない、特定の高解像度顕微鏡検査法と標準的な顕微鏡検査法との組み合わせを提供する。
それにより、高解像度において比較的小さなサンプル視野断面(対象領域(region of interest)、すなわちROIとも呼ばれる)の像を形成することができ、さらに、これらを標準的な顕微鏡検査法による収集で補うか、又はそれによりそれらを明らかに見えるようにすることができる。
また、標準的な顕微鏡検査法からのデータを用いることによって、高解像度顕微鏡検査法における測定サイクルが簡略化されるか、又はその高解像度顕微鏡検査法で得られるデータの品質が高められる。
本発明によれば、最新技術においてそれ自体だけで既に知られている様々な高解像度顕微鏡検査法を、レーザー走査型顕微鏡検査法と組み合わせることができるか、又は互いに組み合わせることができる。
本発明の枠組み内にある関連する高解像度法が米国特許第5866911号において記述されており、この点において、その開示はその全体が本明細書に援用され得る。
2つの波長を有する光放射を用いて、解像度を高める。1つの波長の光放射は、測定されることになるサンプル上に、対物レンズによって励起光ビームとして合焦され、それはルミネセンス、ここでは蛍光を励起する。ここで、空間解像度の向上が生じる。これは、他方の波長を有する光ビームが、部分的なエリアにおいて励起光ビームによって励起される蛍光状態をデポピュレート(depopulate)するためである。それゆえ、この光ビームは「デポピュレーション放射」とも呼ばれる。ここで、放射は、たとえば、デポピュレーション光ビームの主要な最大値と励起光ビームの主要な最大値が部分的に重なり合うように、行なわれる。励起放射を照射されたエリアのエッジにおけるサンプルのこの「脱励起」を通して、減少された体積(volume)だけが依然として蛍光を放出する。結果として、この体積減少によって解像度が高められる。
たとえば、独国特許第4416558号、米国特許第6633432号、又は独国特許出願公開第10325460号において記述されるような、いくつかの機構がそのようなデポピュレーションを達成することができる。それらの特許は全て本明細書において使用することができる。
一例が、誘導放出による脱励起(de-excitation by stimulated emission)(STED)である。
励起放射が蛍光体を励起する。蛍光波長の範囲内の1つの波長を有する光放射によって、基底状態に向かって、こうして励起された状態のデポピュレーションが達成される。この誘導放出は、ルミネセンスの波長に概ね同一に対応する波長を有する。それゆえ、励起波長は、デポピュレーション放射の波長よりも、ストークスシフトの量だけ短い。
それゆえ、この手法による解像度の向上は、独国特許第4416558C2号によっても示されるように、2つの異なる光源を使用する。これに関連するその開示が完全に本明細書に援用される。
励起準位のためのデポピュレーションのさらなる可能な過程は、もはやルミネセンスを放出することができない、さらに高い状態における励起である。この上昇は、励起状態吸収(exited state absorption)と呼ばれ、このため、この手順は略して、ESAとも書かれる。この過程の対応する記述は、たとえば、同じく本明細書に援用される米国特許第6633432号において見つけることができる。
より高い状態では、サンプル又は色素内のエネルギー状態間の距離は減少するので、ESA過程におけるデポピュレーションの場合、励起の場合よりも小さなエネルギー、それゆえ、長い波長を有する光源が用いられる。2つの異なる波長、それゆえ、たとえば、2つの異なる光源が再び用いられる。
たとえば、同じく完全に援用される独国特許出願公開第10325460号において記述される、いわゆる、可逆的可飽和光学蛍光遷移(RESOLFT:reversible saturable optical fluorescence transition)は、蛍光のためのデポピュレーションのさらなる方法を表す。
空間的に高い解像度の像を形成する場合、この顕微鏡検査法は標識物質を使用する。その物質は、切替ビームの助けを借りて、蛍光が生じる第1の状態から、色素が蛍光を発しない第2の状態に繰返し変換されることができる。色素は、第2の状態から第1の状態に戻ることができる。
サンプルは、部分エリアにおいて、切替ビームを用いて第2の状態に移行し、サンプルの画定されたエリアが除外される。
その後、励起ビームを用いて蛍光が励起され、その後、記録される。その際、蛍光は、切替ビームによって以前に作用されていなかったサンプル体積からのみ生じる。
励起ビーム及び切替ビームを適切に重ね合わせることを通して、蛍光が放出される体積は、励起ビームの解像度及び切替ビームの零点の鮮鋭度によって先験的に許される体積よりも小さくなる。
この高解像度顕微鏡検査法の開発は、欧州特許第1907826号において記述されており、この点において、その明細書も参照により完全に本明細書に援用される。その場合、必要な放射源に関する要求は、適切な色素を用いることによって簡略化される。ここでは、色素の励起挙動の非線形性がデポピュレーションのために利用され、それにより、1つの波長における放射を不要にすることができる。
したがって、既知の高解像度顕微鏡検査法のうちの3つ全てにおいて、励起のための波長と同じでない波長を有する光放射を使用することによって、蛍光が避けられる。
同時に、この光放射は、放射電力の少なくとも1つの鮮鋭に画定される空間的な零点を有するはずであり、それが、検出される蛍光放射の最終的な解像度を決定する。
STED過程の場合、たとえば、励起放射源は、サンプル内にエアリー分布(Airy distribution)を生成することができ、それを用いて、サンプルが基底状態から励起状態に変換される。
励起状態のデポピュレーションは、デポピュレーション光源によって行なわれ、その光源は、たとえば、サンプル内でドーナツ形、又はトーラス形のビーム分布を有する。デポピュレートされない色素分子のルミネセンス放射、すなわち、脱励起されない色素分子のルミネセンス放射が、検出器の助けを借りて記録される。その顕微鏡の解像度は、デポピュレーションによって、エアリー分布から生じる回折限界を超えて高められる。これは、従来の顕微鏡と比べて、高解像度の顕微鏡の縮小された点像分布によって表される。
本発明の枠組み内で実現可能であるさらなる高解像度顕微鏡検査法が欧州特許第1157297B1号において検討される。
構造化された照射によって、非線形過程が利用される。蛍光の飽和が非線形性としての役割を果たす。照射放射変調器によって生成される構造化された照射を通して、光学システムの伝達関数に対する物体空間スペクトルのシフトが行なわれる。具体的には、スペクトルのシフトは、空間周波数V0〜Vmにおいて物体空間周波数V0が伝達されることを意味する。ただし、Vmは構造化された照射の周波数である。システムによって最大限に伝達可能な所与の空間周波数において、これにより、伝達関数の最大周波数よりも高いシフト周波数Vmを有する物体の空間周波数を伝達できるようになる。
この手法は、像生成のための再構成アルゴリズムを必要とするとともに、1つの像を得るために何回かの収集を利用する必要がある。したがって、解像顕微鏡検査法の対応する記述に関して同じく完全に援用される欧州特許第1157297B1号は、サンプルの構造化された広視野照明を使用し、たとえば振幅/位相格子によって、ストライプ変調が課せられる。サンプル内の蛍光も広視野において検出される。
ここで、その変調は、少なくとも3つの異なる回転位置、たとえば、0°、120°及び240°に動かされ、各回転位置における変調は、少なくとも3つの異なる位置にシフトされる。回転位置の各シフトにおいて(それゆえ、全部で少なくとも9箇所の像位置において)、サンプルが広視野で検出される。その格子はさらに、用いられる光学構成が伝達することができる限界周波数にできる限り近い周波数を有する。その後、フーリエ解析を用いて、上記のスペクトルシフトが行なわれ、詳細には、像内の0次及び±1次の回折次数が評価される。
この顕微鏡検査法は、SIM法とも呼ばれる。
SIM法の開発は、変調のストライプ方向に対して垂直であるラインタイプ照明を用いて達成することができる。その際、1つのラインタイプの照明が存在し、そのラインに沿ってストライプ構造が繰り返される。ラインタイプ照明は、それに関する限り、変調によって構造化される。ライン照明によって、共焦点スリット検出を可能にし、それゆえ、再び解像度を高めることができる。この方法は、略してSLIMとも呼ばれる。
照明放射において照明放射変調が実行されるとともに、照明放射変調が非常に強く、構造化された照明の明るいエリア内でサンプルの蛍光が飽和に達するときに、さらに高い解像度が得られる。その際、サンプルに関する変調は、もはや蛍光に関して正弦分布にはならないが、飽和効果のために、光学的な限界周波数を超えてさらに高次の高調波を依然として有する。この方法は、略して、飽和パターン励起顕微鏡検査法(saturated pattern excitation microscopy)(SPEM)とも呼ばれる。
構造化された照明を用いて高解像度を得る顕微鏡検査法のこれら3つの変形形態も、本発明による組み合わせにおいて、又は本明細書による顕微鏡を用いて実現することができる。
最後に、レーザー走査型顕微鏡検査法とは関係なく、回折限界を超える解像度を達成するさらなる高解像度法も、国際公開第2006127692号及び独国特許第102006021317号から知られている。3つ全ての明細書が、この点において完全に本開示に援用される。
略してPAL(光活性化光学顕微鏡検査法:Photo Activated Light Microscopy)と呼ばれるこの顕微鏡検査法は、光学活性化信号によって活性化することができるラベル物質を使用し、その結果、活性化状態においてのみ、励起放射を用いて特定の蛍光放射を放出するように励起することができる。ラベル物質の活性化されない分子は、励起放射の照射後に、全く、又は少なくとも目立つほどの蛍光放射を放出しない。
ここで、PAL顕微鏡検査法では、活性化信号が加えられ、それによって活性化されるラベル分子が、隣接する活性化された分子から離隔して配置され、顕微鏡の光学解像度によって測定されるように分離されるか、又は後に分離することができるようにする。こうして、活性化された分子は少なくとも大きく分離される。
これらの分離された分子について、その際、解像限界であるように生成される放射分布の中心が特定され、そこから、光学的結像そのものによって可能である精度よりも高い精度で、その分子の位置が計算によって求められる。
このように回折分布の中心を計算で求めることによって高められた解像度は、専門的な文献において「超解像(superresolution)」とも呼ばれる。その場合、活性化されるラベル分子のうちの少なくともいくつかは、蛍光放射が検出される光学解像度で、サンプル内で区別可能である必要があり、それゆえ、分離される必要がある。そのような分子の場合に、その後、高められた解像度で位置情報をもたらすことができる。
個々のラベル分子を分離するために、PAL顕微鏡検査法は、活性化放射の光子を受け取った後にラベル分子が活性化される確率は全ての分子について同じである、という事実を利用する。
切替信号の強度調整することによって、それゆえ、サンプルの単位面積当たりに衝突する光子の数を調整することによって、サンプルの単位面積内に存在するラベル分子を活性化する確率が非常に小さく、光学解像度の範囲内で、区別可能なラベル分子のみが蛍光放射を放出するのに十分な面積が存在するのを確実にすることができる。
切替信号の強度を適切に選択する結果として、すなわち、光子密度を適切に選択する結果として、可能な限り、光学解像度に対して分離されるラベル分子のみが活性化され、その後、蛍光放射を放出する。
これらの分離される分子について、その後、回折を条件とする強度分布の中心、それゆえ、ラベル分子の位置が、高められた解像度で計算によって特定される。
サンプル全体の像を形成するために、可能な場合には、全てのラベル分子がサブセット内に一度含まれ、像を形成する解像度内で分離されるまで、活性化放射を導入し、その後、励起して、蛍光放射で像を形成することによって、部分的な量のラベル分子の分離が繰り返される。
ラベル分子は、励起及び再開される活性化の連続するステップ間で非活性化される。これは、付加的な(好ましくは光学的な)非活性化信号によって、又は蛍光放射の励起及び放射後にラベル分子を漂白することによって達成することができる。
PAL顕微鏡検査法は、活性化のためにも、励起のためにも、高い空間解像度が不要であるという利点がある。代わりに、広視野照明において、活性化及び励起の両方を行なうことができる。
結果として、活性化放射の強度を適切に選択することによって、ラベル分子はサブセット内で統計的に活性化される。それゆえ、たとえば回折限界を超える解像度等で、全てのラベル分子の位置を計算によって求めることができるサンプルの完全な像を生成するために、複数のフレームが評価されなければならない。たとえば、Egner他(Biophysical Journal, pp. 3285-3290, volume 93, November 2007)において記述されるような計算手順によって、フレーム内の分子の位置が求められる。
本発明に従って、異なる高解像度顕微鏡検査法を互いに組み合わせるか、又はレーザー走査型顕微鏡検査法と、さらにはオプションで標準的な広視野顕微鏡検査法とも組み合わせることによって、像内で所定のパターンが生じるとき、詳細には、サンプル内で起こりつつある変化に関してサンプルが予め固定された後に、高解像度顕微鏡検査法のうちの1つを用いてサンプルの像を形成できるようになる。
高解像度顕微鏡検査法によれば像収集速度は低下するので、高解像度顕微鏡検査法の場合、小さなサンプル視野が選択されるときに、迅速な像生成を達成することができる。
さらに、このようにして、動的な進展のうちの特定の状態を表す所定のパターンが生じ、そのパターンを高解像度において調査するときにのみサンプルを固定することによって、高解像度法の像収集速度に対して実際には速く進みすぎる動的な過程を検査することができる。その固定のために、たとえば、滴下によって固定液を加えるか、又は急速凍結するための、対応するサンプル固定デバイスを顕微鏡内に組み込むことが好ましい。
代替的には、たとえば、静止状態にある高解像度の生体サンプル(living sample)を検査し、光学的、化学的又は他の刺激によって迅速な動的過程を開始し、その後、これらを、より高速の他の顕微鏡検査法、たとえば、LSM又は標準的な広視野顕微鏡検査法を用いて検査することもできる。そのような観察シーケンス(静止状態の高解像度記録、動的変化の刺激、そして低解像度、それゆえ高速の顕微鏡検査法による動的変化の観察)は、必要に応じて、周期的に繰り返すこともできる。
標準的な方法及び高解像度法(たとえば、LSM及びPALM)が同時に用いられる場合には、たとえば、急速に変化する構造を標準的な方法で記録し、静止した物体を高解像度で記録することができる。こうして、本発明の枠組み内で、異なる顕微鏡検査法が、サンプル内の異なる像域であって、オプションで重なり合う像域を同時に記録することが提供される。たとえば、細胞膜をPALMによって静止状態で調査することができ、同時に、標準的な解像度を有するライン走査型LSMによって、小胞を非常に動的に記録することができる。
本発明によれば、異なる顕微鏡像が組み合わせられる。詳細には、まとめられるか、又は重ね合わせられる。これは、2次元において、3次元において、そしていずれの場合にも、さらに経時的にも行なうことができ、上記のように、像域は異なるサイズを有することができる。
像域は完全に又は部分的に重なり合うことができるが、それらの像域を並べて配置することもできる。
組み合わせられる像の正確な相対位置を保証するために、像タグ(image tag)が評価されることが好ましい。これらのタグは、用いられる顕微鏡像内に現れる、たとえば、粒子、特に金粒子等の対応する構造をサンプルに予め与えることによって得ることができる。これらの像タグの位置は、個々の像を位置合わせして調整するために評価され、制御デバイスによって考慮に入れられる。
本発明による手順によれば、標準的な解像度の像を含むことによって、高解像度像素子間の結び付きを容易に示すことができることがわかっている。少なくとも2つの顕微鏡検査法を用いることによって、部分的に相補的な情報を明らかにすることもできる。たとえば、PAL顕微鏡検査法のためにTIRF照明が用いられる場合には、カバーガラスの境界において、高感度の像情報が記録される。浸入度が大きいことから、レーザー走査型顕微鏡検査法を同時に使用することによって、他のサンプル面からの情報を入手し、この情報をPAL顕微鏡検査法からの高解像度の詳細な像に関連付けることができる。それにより、たとえば、高解像度において膜に関する特定の活動を調査し、同時にそれらの活動を標準的な解像度で記録されている細胞又は一体の細胞構造内部の過程に関連付けることができる。
詳細には、他の顕微鏡像のうちの1つからの情報に応じて、位置及びサイズに関して、さらなる顕微鏡検査法、詳細には高解像度顕微鏡検査法のうちの1つを用いて像を形成されるサンプル断面を選択することができる。
しかしながら、本発明による手順によれば、サンプルに関する情報を増やすために異なる顕微鏡検査法の上記の組み合わせが可能であるだけでなく、それらの性能に関する顕微鏡検査法の相互作用も可能である。
このために、組み合わせ前に顕微鏡像のうちの1つにおいて像評価を実行し、そこから、他の顕微鏡像のうちの1つを収集するための少なくとも1つの制御変数を、それゆえ、他の顕微鏡検査法のうちの1つを実行するための制御変数を導出することができる。
取り得る制御変数は、焦点位置、サンプルステージ位置(すなわち、対物レンズの光学軸に対して垂直なサンプルの位置)、対物レンズの選択、STD、ESA又はRESOLETの場合の照明放射の空間分布、像断面の選択、カメラ感度の調整、サンプルの蛍光特性に影響を与えるために導入される操作放射の局所的な照明電力、像断面位置に関する座標の移動などである。
本発明による組み合わせ顕微鏡は対応するデバイスを有し、結果として、上記の顕微鏡検査法を組み合わせることになるときにユーザーは自由度を有し、それらの顕微鏡検査法は後に、組み合わせ顕微鏡における制御デバイスの動作モードとして調整される。
詳細には、起動可能な切替手段を介して個々のモジュールの照明放射が組み合わせられる場合には、これらの動作モードを簡単に調整することができる。これらの切替手段は、折りたたみ又は旋回ミラーを有することができ、ミラーは個々の照明放射を結合して照明ビーム経路を形成し、それゆえ、顕微鏡の部分的な照明ビーム経路を実現する個々のモジュールの照明ビーム経路を結合して、後にメイン照明ビーム経路として認識されるビーム経路を形成する。
ビームスプリッターを設けることが検出ビーム経路にとって好都合であり、ビームスプリッターは、サンプルにおいて励起される蛍光放射を2D検出器に誘導し、それゆえ、広視野検出に関して検出ビーム経路を分割する。
個々の顕微鏡検査法を実行する際に最大限可能な自由度を有するために、個々の折りたたみ又は旋回ミラー、及びダイクロイックビームスプリッターの形をとるビームスプリッターを実現することが好都合であり、そのビームスプリッターは、たとえば、既知のスプリッターホイール、又はいくつかのそのようなスプリッターホイールを用いることによって交換することができる。
スペクトル特性を適切に選択すれば、上記の顕微鏡検査法は、それに応じてサンプルを同時に照明することによって、同時に実現することもできる。
レーザー走査モジュール又は操作照明放射モジュールに関して、たとえば、レーザー走査型顕微鏡内又は操作照明放射モジュール内のスポットスキャナーと、広視野又はラインタイプ照明を誘導する照明ビーム経路の残りの部分との結合が行なわれる。こうして、対応する切替手段を、たとえば、米国特許出願公開第2008/0088920号において記述されるようなアクロマティックビームスプリッターとして実現することもでき、その明細書の開示は、この点において完全に本明細書に援用される。
SIM、SLIM及びSPEM顕微鏡検査法の場合、冒頭において既に記述されているように、構造化された照明の変調の方向の回転が必要である。
これらの顕微鏡検査法を実現するために、第2及び第3の照明ビーム経路の共通部分内に存在する変調器の下流に像域回転子(image-field rotator)が配置される場合には、その回転は特に簡単に実現することができる。これは、たとえば、アッベ−ケーニッヒプリズム(Abbe-Koenig prism)によって実現することができる。この下流の像域回転子は、ストライプ変調及び線形照明の垂直な位置が後に一度だけ調整される必要があり、他の方法であれば変調器の回転の場合に必要とされることになる追跡が不要になるので、SLIM顕微鏡検査法の場合に特に好都合である。
当然、たとえば、回転可能なストリップ格子、又は適切に駆動される変調器(たとえば、DMD又はLCD)によって、変調器そのものを回転させることもできる。
本発明による顕微鏡は、モジュールの個々の部分照明ビーム経路がメイン照明ビーム経路に対してカスケードに結合され、その後、ビームスプリッターにおいてメイン照明ビーム経路が検出ビーム経路に対して結合される場合に、特に簡単な構造を有する。
それゆえ、好ましくは上記の切替手段によって、個々の部分照明ビーム経路を種々の点において結合して、全体的な照明ビーム経路が形成される。
個々の部分照明ビーム経路の起動又は停止が別の方法で行なうことができるとき、たとえば、影響を受けたモジュールそのものにおいて行なうことができるときには、当然、切替手段は不要である。
上記の機構、そして後にさらに説明されることになる機構は、本発明の枠組みから逸脱することなく、与えられた組み合わせにおいてだけではなく、他の組み合わせにおいても、又は単独でも用いることができることは理解されたい。
本発明は、本発明に不可欠である機構を開示する添付の図面を用いて、例として以下に詳細に説明される。
組み合わせ顕微鏡の概略図である。 図1の組み合わせ顕微鏡を用いて得られた種々の像の重ね合わせの概略図である。 図1の組み合わせ顕微鏡を制御するための概略図である。 図1の組み合わせ顕微鏡に類似しているさらなる組み合わせ顕微鏡を示す図である。
図1には、標準的な顕微鏡検査法、すなわち、その解像度が回折限界によって制限される顕微鏡検査法と、高解像度顕微鏡検査法、すなわち、その解像度が回折限界を超えて高められる顕微鏡検査法とを同時に実行することができる顕微鏡1が示されている。
顕微鏡1はモジュール式の構造であり、本発明をさらに良好に例示するために、包括的な拡張ステージ内に示される。しかしながら、少ないモジュールを有する縮小された構造も実現可能である。モジュール式構造は必要ない場合もある。一体型又は非モジュール型の設計も同様に可能である。この図1の例の顕微鏡1は、従来のレーザー走査型顕微鏡に基づいて構成され、サンプル2を検知する。
顕微鏡1は対物レンズ3を有し、その中を全ての顕微鏡検査法のための放射が通り抜ける。ビームスプリッター4を介して、対物レンズ3は、チューブレンズ5と共にサンプルをCCD検出器6上に結像する。その検出器は、一般的に実現可能な2D検出器の一例である。
この点において、顕微鏡1は、従来の光学顕微鏡モジュール7を有し、サンプル2から対物レンズ3及びチューブレンズ5を通ってCCD検出器6までのビーム経路は、従来の広視野検出ビーム経路8に対応する。
ビームスプリッター4は、図において両矢印によって示されるように交換可能である。これは、異なるダイクロイック特性を有するビームスプリッター、又は米国特許出願公開第2008/0088920号によるアクロマティックビームスプリッターと切り替えることができるようにするためである。
対物レンズ3へのビーム経路には、レーザー走査モジュール9が接続され、そのLSM照明及び検出ビーム経路は、ビームスプリッター機能も有する切替ミラー11を介して、対物レンズ3へのビーム経路に結合される。それゆえ、切替ミラー11からビームスプリッター4を通って対物レンズ3までのビーム経路は、照明ビーム経路及び検出ビーム経路が組み合わされるビーム経路である。
これは、レーザー走査モジュール9及び広視野検出ビーム経路8の両方に関して当てはまる。後にさらに説明されるように、広視野検出ビーム経路8、すなわち、CCD検出器6と共に顕微鏡検査法を実現する照明放射も切替ミラー11において結合されるためである。
切替ミラー11及びビームスプリッター4を組み合わせてビームスプリッターモジュール12が構成され、それにより、用途に応じて、切替ミラー11及びビームスプリッター4を交換することができる。これは両矢印によって示される。
広視野検出ビーム経路8内に存在し、広視野ビーム経路8を通って伝搬することができるスペクトル部分を適切にフィルターリングするエミッションフィルター13が、ビームスプリッターモジュール12内にさらに設けられる。当然、ビームスプリッターモジュール12内のエミッションフィルター13も交換可能である。
レーザー走査モジュール9は、光ファイバ14を介して、レーザーモジュール15から、動作のために必要なレーザー放射を得る。
図1において示される設計では、異なる顕微鏡検査法のための照明放射がその中を通り抜ける収集照明ビーム経路16が、ビームスプリッターモジュール12において、さらに正確には切替ミラー14において結合される。
個々の照明モジュールの異なる部分照明ビーム経路が結合され、このメイン照明ビーム経路16が形成される。たとえば、広視野照明モジュール17が、切替ミラー18を介して広視野照明放射をメイン照明ビーム経路16の中に結合し、結果として、チューブレンズ27及び対物レンズ3を介して、サンプル2が広視野照明される。広視野照明モジュールは、たとえば、HBOランプを有することができる。
切替ミラー18の適切な位置を得るためのTIRF照明を実現するTIRF照明モジュール19が、さらなる照明モジュールとして設けられる。このために、TIRF照明モジュール19は、光ファイバ20を介して、レーザーモジュール15から放射を受光する。
TIRF照明モジュール19は、縦方向に動かすことができるミラー21を有する。TIRF照明モジュール19によって放出される照明ビームは、縦方向のシフトによって、放出された照明ビームの主伝搬方向に対して垂直に動かされ、それにより、TIRF照明は、結果として、対物レンズ3の光学軸に対して調整可能な角度で対物レンズ3に入射する。
このようにして、カバーガラスにおいて全反射するのに必要な角度を容易に保証することができる。当然、この角度調整を達成するための他の手段も適している。照明ビームが光学軸に入射するようにミラー21を調整することによって、TIRF照明モジュール19は、広視野照明源として動作することもできる。
詳細には示されない光ファイバを介してレーザーモジュール15から同様に放射を受光し、サンプル2じゅうを(over)走査されるようにスポット又はラインタイプビーム分布を誘導する、マニピュレーターモジュール22の照明ビーム経路が、メイン照明ビーム経路にさらに結合される。
したがって、マニピュレーターモジュール22は、レーザー走査型顕微鏡の照明モジュールに概ね対応し、それゆえ、マニピュレーターモジュール22は、レーザー走査モジュール9の検出器と組み合わせて、又はCCD検出器6による広視野検出と組み合わせて動作することもできる。
照明ビーム経路の中間像平面内に存在し、その格子定数が顕微鏡1を用いてサンプル2内に透過することができる限界周波数未満であるストリップ格子23が、メイン照明ビーム経路16内に放射変調器としてさらに設けられる。格子23は、そこに入射する照明放射のストライプ変調を成し遂げる。格子23は、メイン照明ビーム経路16の光学軸に対して横方向にシフトすることができ、旋回してビーム経路外に動くこともできる。このために、対応するシフトドライブ24が設けられる。
回転子ドライブ26によって回転する像域回転子25がさらに、収集照明ビーム経路16内の照明方向において格子の下流にさらに位置する。像域回転子は、たとえば、アッベ−ケーニッヒプリズムとすることができる。
顕微鏡1のモジュール及びドライブ並びに検出器は全て、詳細には示されないラインを介して、制御デバイス28に接続される。この接続は、たとえば、データ及び制御バスを介して行なうことができる。制御デバイス28は顕微鏡1を種々の動作モードで動作させる。
制御デバイス28は、標準的な顕微鏡検査法、すなわち広視野顕微鏡検査法(WF)、レーザー走査型顕微鏡検査法(LSM)、さらには内部全反射蛍光顕微鏡検査法(TIRF)を顕微鏡1に実行させるように、そして、これを冒頭において記述された、PALM、SIM、SLIM、SPEM、STED、RESOLFTのような高解像度顕微鏡検査法と組み合わせるように、さらにはこれらを互いに組み合わせるように構成される。
図1の顕微鏡1は、基本的に、レーザースキャナー照明に適した2つのモジュール、すなわち、レーザー走査モジュール9及びマニピュレーターモジュール22を有する。当然、他の組み合わせも可能である。これらのモジュールは、チューブレンズ及び対物レンズ3を介して、サンプル2に結合される。
マニピュレーターモジュール22は、レーザー走査モジュールの励起部分のみを含み、すなわち、検出は行なわない。それにより、スポット単位でサンプルを照明することができ、サンプル2じゅうで照明スポットを走査することができる。
スポット単位の照明とラインタイプの照明との切替が行なわれる切替ユニット、たとえば、切替レンズ又は円柱レンズも、マニピュレーターモジュール22内に配置されることが好ましい。
このラインタイプ照明は、メイン照明ビーム経路16の中間像内に配置される格子23が経路内に旋回され、ラインタイプ照明のラインに対して垂直に存在するときに特に好都合である。その際、マニピュレーターモジュール22によってSLIM顕微鏡検査法を容易に実現することができる。
格子23に対する代替物として、様々に調整可能なストライプ変調器又はDMDを用いて、サンプル2内に構造化された照明を生成することもできる。当然、その際、シフトドライブ24、及び格子23が経路内外に旋回できることは、もはや不要である。
像域回転子25は、格子23(又はこれに代わる構成要素)によって生成される構造化された照明がメイン照明ビーム経路16の光学軸を中心にして回転できるようにし、結果として、構造化された照明が、サンプル2内に種々の角度で存在するようになる。
こうして、マニピュレーターモジュール22又は広視野照明モジュール17を、それぞれの場合に制御デバイス28による格子23の適切な調整と組み合わせて動作させることによって、顕微鏡1を用いてSIM、SLIM又はSPEM顕微鏡検査法を実行することができる。当然、その際、切替ミラー18が、適切な位置に動かされることになる。
格子23が経路外に旋回するときに、広視野照明モジュール17による標準的な広視野照明、又はTIRF照明モジュール19による標準的なTIRF照明を達成することができる。
個々の動作モード間を切り替えるために、切替ミラー18及び11並びにビームスプリッター4が適切に調整される。このために、その実施態様において折りたたみ又は旋回ミラーを用いることができ、結果として、動作タイプ間の切替を順次に達成できるようになる。代替的には、異なるモジュールが同時に動作できるようにするダイクロイックミラーも実現可能である。
ビームスプリッター4はダイクロイックビームスプリッターとして設計されることが好ましく、そのビームスプリッターのスペクトル特性は、CCD検出器6の助けを借りて検出されることになる標識分子の蛍光放射のスペクトル部分が広視野検出ビーム経路8に入り、残りのスペクトル成分が最大限可能な程度まで透過されるように、を調整することができる。
種々の放射特性を有する標識分子の利用可能性に関する自由度を高めるために、いくつかの異なるビームスプリッター4及びエミッションフィルター13が、ビームスプリッターモジュール12内、たとえば、フィルターホイール上に交換可能に配置される。
例として、ダイクロイックビームスプリッター又は切替ミラー4、11及び18を使用するLSM及びPALMの組み合わせが以下に記述される。
たとえば、サンプル2は543nmの波長において励起することができるAlexa543ラベルを与えられ、550nmより上において蛍光放射を放出する。
PAL顕微鏡検査法の場合、EOSFPラベルが用いられ、そのラベルは、405nmの放射で活性化することができ、488nmにおいて励起することができ、その蛍光放射は490nm〜540nmの範囲内で検出される。
この動作モードの場合、格子23は経路外に旋回され、488nmでTIRF照明が行なわれるように、TIRF照明モジュール19が調整される。
ラベル物質EOSFPの活性化は、マニピュレーターモジュール22を利用することによって達成され、このために、マニピュレーターモジュール22は、405nmのレーザー放射でサンプル2を照明する。個々のビームスプリッター又は切替ミラーに対して以下のパラメーターが設定される。
Figure 2012507756
上で与えられる波長データは全てnm単位である。
さらなる動作タイプでは、SIMがPALMと組み合わせられ、像収集は順次に達成される。このために、サンプル2は、たとえば、405nmにおいて励起することができ、その蛍光放射が420nm〜520nmに存在するDAPIラベル物質を与えられる。
PALM法の場合、サンプルのtdEOSラベルが用いられ、そのラベルは、488nmで活性化することができ、561nmにおいて励起することができ、565nmより上において検出することができる。このラベルの活性化は、TIRF照明モジュール19によって達成される。
PALM像を収集するために、格子23が経路外に旋回され、TIRF照明モジュール19が起動される。SIM像を収集するために、格子23が経路内に旋回され、サンプルが、広視野照明モジュール17から広視野で照明される。その際、ビームスプリッター/切替ミラーは以下のように設定される。
Figure 2012507756
上で与えられる波長データは全てnm単位である。
図2は、図1の組み合わせ顕微鏡1の助けを借りて得られる異なる顕微鏡像の重ね合わせを概略的に示す。
顕微鏡像29は、標準的な顕微鏡検査法、たとえば、広視野照明源17及び広視野検出を用いる通常の蛍光顕微鏡検査法から生じる。一方、顕微鏡像30は、高解像度法、たとえば、SIM又はPAL顕微鏡検査法から生じる。図2は、高解像度像30が、顕微鏡像29よりもはるかに小さな、サンプル2の物体域を含むことを示す。顕微鏡像29内に構造31が存在する。構造32が高解像度顕微鏡像30内に存在する。
ここで、制御デバイス28は、矢印によって記号化される重ね合わせ手順33において、個々の像を重ね合わせて、全体的な1つの像を生成する。重ね合わせは、2次元において、3次元において、さらには、それぞれの場合の両方の形態に対して、さらに経時的にも行なうことができる。図2は、例として2次元表示を示す。
図2はさらに、高い解像度の顕微鏡像30が低い解像度の顕微鏡像29と組み合わせられること、すなわち、異なる解像度を有する2つの顕微鏡検査法を組み合わせる結果として、1つの全体的な像が生成されることを概略的に示す。高い解像度の顕微鏡像30の高解像度の細かい部分間の関係は、低い解像度の顕微鏡像29の助けを借りることによってのみもたらされ得ることが図2において明らかである。
顕微鏡像29は、たとえば、SIM又はLSMによって生成することができ、第1のタイプのラベル分子、たとえば、FITC又はAlexaが結像に寄与する。
高い解像度の像は、たとえば、PAL顕微鏡検査法から生じることができ、別のラベル色素、たとえば、DRONPAのための詳細な情報をもたらす。
重ね合わせ手順によって、それらの方法の部分的に相補的な情報を、構成された像内で組み合わせることができるようになる。たとえば、TIRF照明を用いるPALMは、カバーガラスとサンプル2との間の境界に関する情報のみを検知する。
LSM顕微鏡像が並行して収集される場合には、より大きな浸入度に起因して他のサンプル面からの情報も得ることができ、これを高解像度顕微鏡像及びその詳細な情報に関連付けることができる。
したがって、制御デバイス28の制御下で、たとえば、膜に関して高解像度において特定のシーケンスを調査し、同時に、それを、たとえば、細胞又は一体の細胞構造内で、他の過程に関連付けることができる。
像収集速度(image-acquisition rate)は、低解像度又は標準的な解像度を有する方法を用いる場合よりも、高解像度の方法の場合に遅いので、高解像度の方法によれば、動的な過程は、限られた程度までしか検査することができないか、又は全く検査することができない。それゆえ、サンプルがずれないようにするために、又はサンプル2内の拡散を防ぐために、サンプル2の特定の固定手段も知られている。
顕微鏡1の助けを借りて、ここで、比較的低い解像度を有するが、高速である顕微鏡検査法によって、サンプル2内の動的なシーケンスを最初に検査することができ、サンプル2において特定の事象が生じるときに、サンプル2を固定して、高解像度において調査することができる。その事象は、対応して生成される顕微鏡像において、たとえば、所定のパターンで現れる。このために、サンプル固定デバイス、たとえば、サンプル2上に固定液を滴下するか、又はサンプル2を急速凍結するためのデバイスを顕微鏡2内に組み込むことが好ましい。
静止状態において、生細胞を高解像度で検査することもでき、その後、光学的(たとえば、マニピュレーターモジュール22を用いる)、化学的又は他の刺激によって急速な動的過程を開始することができ、低解像度顕微鏡検査法(たとえば、LSM又はWF)を用いてこれらの過程を観察することができる。この観察シーケンス(静止状態の高解像度顕微鏡検査法−動的過程の刺激−生じている動的変化の低解像度顕微鏡検査法)は、必要に応じて、周期的に繰り返すこともできる。
一実施形態では、制御デバイス28は、4次元合成像において重ね合わせられる顕微鏡像を表示する。
たとえば、標準的な方法(LSM及びWF)及び高解像度法(SIM、SLIM、STEM、PALM、STED、RESOLFT)が同時に用いられる場合には、急速な変化が予想されるサンプル2の部分的エリアを、低解像度において高い像サンプル周波数で収集することができ、サンプル2内の静止した部分的エリアを、高解像度において低い像サンプル周波数で収集することができる。
こうして、顕微鏡検査法の組み合わせをサンプル内で同時に行なうこともでき、特に、サンプル2内の物体域の異なる視野を記録することができる。この一例は、静止した細胞膜をEOSFPでラベル付けし、それをPALMによって調査し、同時に細胞小胞をローダミンで着色し、それを共焦点ラインスキャナー(ライン走査LSM)によって表示することである。
その際、高い解像度の細胞膜(たとえば、20nm解像度)の前に高い時間分解能(たとえば、200nm空間解像度及び10ms時間分解能)で、合成像内に小胞が現れる。
像が重ね合わせられるときに、原理的には、重ね合わせ中に高解像度像30の構造32を低解像度像29の適切な構造31に適切に位置合わせすることによって、個々の顕微鏡像20及び30を調和又は調整することができる。
このために、サンプル2内に、いわゆる調整構造、たとえば、蛍光性の金粒子を導入することもできる。これらの調整構造の助けを借りて、その後、顕微鏡像を重ね合わせて合成像を形成する前に、それらの像の位置の調整が達成される。
2つの顕微鏡像の重ね合わせが本明細書において記述される場合、当然、これは単なる例として理解されるべきである。当然、さらに多くの数の像を重ね合わせることもできる。
しかしながら、順次又は同時に実行される異なる顕微鏡検査法は、より多くの像情報を与えるだけでなく、別の顕微鏡検査法からの情報を利用することによって、顕微鏡検査法の像収集条件を改善できるようにする。
図3は、閉ループ調整を概略的に示しており、そこでは、低解像度顕微鏡像29からの情報及び/又は高解像度顕微鏡像30からの情報を利用して、影響35を及ぼす。
低解像度顕微鏡像29の評価は、像全体においても、又は像部分34、たとえば、高解像度顕微鏡像30において結像される物体域に対応する像部分34においても、達成することができる。
顕微鏡像のうちの一方又は両方において、特徴解析36又は37が達成され、それが図3において概略的に示される。この特徴解析から顕微鏡1の動作のための補正変数が導出され、顕微鏡1の制御変数38への作用39は相互に影響を及ぼし合う結果を生じることもでき、それにより、高解像度顕微鏡像30の収集に影響を及ぼす制御変数38の変化が低解像度顕微鏡像29から導出され、その逆もある。
たとえば、低解像度顕微鏡像29からコントラストを求めることができ、そのコントラストから、焦点位置zの位置が補正される。サンプル2の構造の位置を求めることによって、サンプルドリフトxyの補正を達成することができる。
構造サイズを用いて、適切な対物レンズ3を選択することができる。サンプルの輝度解析、それゆえ、色素濃度の解析を用いて、適切な格子23を選択することができるか、又はマニピュレーター22の照明電力を設定することができる。SLIM照明を実現することもでき、又は広視野検出の2D検出器を具現するCCD検出器22若しくはカメラの感度を調整することができる。
対象とする像表示34の確立を用いて、マニピュレーターモジュール22の局所的な照明電力を設定することもできる。高解像度顕微鏡像29のための像域34を決定するか又は予め設定するために、座標x、y、zを移動することもできる。
高解像度顕微鏡像30からさらに構造を解析することができ、低解像度顕微鏡像30を通して、対応するさらなる像を形成することができるか、又は蛍光特性を操作するための放射を用いて、適切な点において、マニピュレーターモジュール22によってサンプルを励起することができる。
図4は組み合わせ顕微鏡1のさらなる実施形態を概略的に示している。既に記述されているモジュールは、同じ参照番号を付与されており、それゆえ、ここで再び説明される必要はない。
しかしながら、個々のモジュール、特にレーザー走査モジュール9、マニピュレーターモジュール22、広視野照明モジュール17、及びTIRFモジュール19は、照明ビーム経路、又は照明及び検出ビーム経路内の他の場所に配置することもできることを指摘することができる。
これが、例として、TIRFモジュール19の場合に図4において示されており、ここでは、TIRFモジュールは、対応する照明放射を、ビームスプリッター4と対物レンズ3との間のひとみ(pupil)43内に結合する。
図4では、組み合わせ顕微鏡1の個々のモジュールに制御デバイス28が接続される際に経由されるデータ及び制御ネットワーク41にも接続される、ディスプレイ40、又はディスプレイ40を備える対応するコンピューターが例としてさらに示される。
制御デバイス28の制御下でサンプル2を動かすことができるサンプルステージ42も図4において示される。そのようなサンプルステージは、当然、図4の他の全ての細部と同様に、図1の顕微鏡において実現することもできる。
図1のレーザー走査モジュール9は、いくつかの構成要素と共に図4において示される。レーザーデバイス44がレーザー45を備えており、レーザーは制御デバイス28によって駆動される位相変調器46に作用する。その後、レンズ系47が放射をDMD48上に合焦する。LSMモジュール9の検出アームの場合、図4では、例として、LSM検出器49と、中間像平面50内に配置される共焦点絞りとが示される。
図1又は図4の組み合わせ顕微鏡1によれば、LSM顕微鏡像及びPALM顕微鏡像を順次又は同時に記録し、LSM顕微鏡像から得られた情報を用いてPALM顕微鏡像の収集をオンラインで調整することができる。
このために、第1のステップでは、サンプル2のLSM像が記録され、画面40上に表示される。
ここで、特定の対象領域(regions of particular interest)(ROI)を、ユーザーだけで選択できるか、コンピューターの支援を受けてユーザーが選択できるか、又は顕微鏡像から自動的に選択することができ、それに応じて、レーザーモジュール44からの活性化放射の制御に影響が及ぼされる。このために、レーザー45からのレーザー放射によってその表面全体にわたって照明されるDMD48が用いられる。
ここで、選択されたROIのみが照明されるようにDMDの個々のミラーが設定され、それゆえ、色素(たとえば、DRONPA又はEOSFP)の光学的活性化がこれらの領域においてのみ実行される。
DMDの残りのミラーはスイッチオフ位置のままであり、それらのミラーに向けられる放射はビームトラップ(図示せず)において吸収される。
当然、活性化電力を絶えず減少させるために、スイッチオンのミラーを時間変調することもできる。それにより、活性化電力を分子濃度に効率的に合わせることができ、PAL法の場合に特に好都合であり、結果として、局所的なマーカー濃度に関係なく、活性化された分子が、顕微鏡1の光学解像度よりも長い距離に配置されることになる。
こうして、特に、低解像度顕微鏡像から予め分っているか又は低解像度顕微鏡像において同時に特定されるサンプル内の分子の濃度によって、活性化を適切に設定することができるので、サンプル2を特に迅速に調査することができる。
強い局所的濃度変化が生じる場合、たとえば、弱く着色されたエリアに隣接して明るいエリアが存在する場合に、局所的な調整が特に好都合である。たとえば、サンプル2内の構造的な変化のために生じる可能性がある標識物質の局所的に異なる漂白によって、局所的な濃度変化がさらに生じる可能性があり、それは、ここで、活性化調整によって特に都合良く調和させることができる。
代替的に又は付加的に、位相変調器46を用いて所定のROI内で活性化する事例では、DMD48全体において予め形成されたROIパターンを結像することができ、その後、細かい調整のみがさらに実行される。こうして、レーザー45の電力を概ね完全に用いて、サンプル2内のマーカー分子を活性化する。
このために、位相変調器46が、(レーザー45から見て)DMD48の手前にあるひとみ面内に配置されるとともに、レンズ系47(1つのレンズによって実現することもできる)の焦点距離sまでの或る距離に配置される。
DMD48はさらに、レンズ系47の後方の距離fに配置される。代替的には、たとえば、位相変調器46を通してROI選択が行なわれるとともに、たとえば、レーザーの下流にある強度変調器によってレーザー45を強度変調するか又はレーザー45を直に強度変調することによって、レーザー源45の強度が全体的に調整される場合には、DMD48を省くこともできる。
本明細書において、顕微鏡像の組み合わせ又は評価が検討されてきたが、これらは、単なる例として理解されるべきであり、上記の像が基にする顕微鏡検査法を限定するものと理解されるべきではない。むしろ、上記の評価、組み合わせ、制御の影響などを、上記の顕微鏡検査法の他のものと共に用いることもできる。

Claims (15)

  1. 異なる空間解像度を与える顕微鏡検査法によってサンプルの像を生成するための方法であって、以下の顕微鏡検査法のうちの少なくとも2つ、すなわち、
    第1の顕微鏡検査法であって、
    構造化されたラインタイプ照明又は広視野照明によって、ルミネセンスを生じるように前記サンプルが励起され、
    該構造化は、回転されるとともに、回転位置毎に何度かシフトされ、
    少なくとも3つの回転位置、及び該回転位置毎に少なくとも3つのシフト位置が実現され、それぞれの場合に、ルミネセンスを生じるサンプルが、所定の光学解像度を有する2D検出器上に結像され、こうして得られた像から、該所定の光学解像度よりも高い空間解像度を有する第1の顕微鏡像が、フーリエ解析を含む計算処理によって生成される、第1の顕微鏡検査法、
    第2の顕微鏡検査法であって、
    前記サンプルはラベル分子でラベル付けされ、該ラベル分子は、切替信号によって活性化された後にのみ、特定のルミネセンス放射を放出するように励起することができ、
    前記切替信号は、前記サンプル内に存在する前記ラベル分子の一部のみが活性化されるように前記サンプル内に加えられ、
    前記サンプル内に部分空間が存在し、該部分空間では、活性化されたラベル分子が、その最も近い隣接する活性化されたラベル分子まで、所定の光学解像度以上の距離を有し、
    該活性化された分子が励起されてルミネセンス放射を放出し、
    ルミネセンス放射を放出する前記サンプルは、所定の光学解像度を有する2D検出器上に結像され、該像は解析され、そこから像データが生成され、該像データは、前記光学解像度より高い局所解像度で、ルミネセンス放射を放出する該ラベル分子の幾何学的な場所を与え、該像データから第2の顕微鏡像が生成される、第2の顕微鏡検査法、
    レーザー走査型顕微鏡検査法によって第3の顕微鏡像を生成するための第3の顕微鏡検査法、及び
    第4の顕微鏡検査法であって、前記サンプルはSTED、ESA又はRESOLFT技法に適したラベル分子でラベル付けされ、STED、ESA又はRESOLFTによって第4の顕微鏡像が生成される、第4の顕微鏡検査法、
    のうちの少なくとも2つが組み合わせられ、
    得られた前記少なくとも2つの顕微鏡像を組み合わせて、詳細には重ね合わせて、合成像が生成される、方法。
  2. 第1のステップにおいて、前記第1の顕微鏡検査法から前記第4の顕微鏡検査法を用いて前記サンプルの顕微鏡像が生成され、
    第2のステップにおいて、所定のパターンを得るために、この像が走査され、
    該所定のパターンが発見される場合には、第3のステップにおいて、他の顕微鏡検査法のうちの少なくとも1つを用いて、さらなる顕微鏡像が生成され、
    好ましくは、前記第2のステップ後に、かつ前記第3のステップ前に、前記サンプルにおいて行なわれる処理に関して、前記サンプルが固定される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第3のステップ前に、前記パターンに応じてサンプル表示が選択され、
    前記第3のステップにおいて、該サンプル表示のためにのみ、さらなる顕微鏡像が生成される、請求項2に記載の方法。
  4. 最初に、前記第1の顕微鏡検査法から前記第4の顕微鏡検査法のうちの1つを用いて顕微鏡像が生成され、この像において像評価が実行され、他の顕微鏡像のうちの少なくとも1つを収集するための少なくとも1つの制御変数が導出され、
    該制御変数は、
    焦点位置、
    サンプルステージ調整、
    対物レンズの選択、
    前記第4の顕微鏡検査法における照明放射の構造、及び
    像表示の選択、
    を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記顕微鏡像を重ね合わせる前に、互いに対する該顕微鏡像の位置が求められ、該顕微鏡像は、位置を調整して重ね合わせられる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 解像度が異なる少なくとも2つの顕微鏡検査法を用いてサンプル(2)を顕微鏡検査するように構成される組み合わせ顕微鏡であって、
    該顕微鏡(1)は、
    全ての顕微鏡検査法のために前記サンプル(2)を検知する対物レンズ(3)と、
    検出ビーム経路(8)及び少なくとも1つの照明ビーム経路であって、少なくとも部分的に同一空間を占有するとともに、いずれも前記対物レンズ(3)を通り抜ける、検出ビーム経路及び少なくとも1つの照明ビーム経路と、
    前記検出ビーム経路(8)に接続される顕微鏡モジュールであって、チューブレンズ(5)及び2D検出器(6)を有し、前記対物レンズ(3)と共に、該2D検出器(6)上に前記サンプル(2)を結像する、顕微鏡モジュールと、
    前記対物レンズ(3)を通して前記サンプル(2)を広視野照明するために前記照明ビーム経路に接続される広視野照明モジュール(17)であって、該広視野照明モジュール(17)を駆動して、少なくとも2つの異なる波長範囲において照明放射を放出することができる、広視野照明モジュールと、
    照明放射変調器(23、24)であって、照明方向において前記広視野照明モジュール(17)の下流の前記照明ビーム経路内に配置され、前記照明ビーム経路内で制御可能に起動及び停止することができ、その起動状態において、前記照明放射にストライプ変調をかけ、該照明放射変調器(23、24)は、該ストライプ変調が前記照明ビーム経路の光学軸に対して垂直にシフトすることができるように駆動することができ、制御可能な回転デバイス(25)がさらに設けられ、該制御可能な回転デバイスを用いて、前記照明ビーム経路の前記光学軸を中心にして前記ストライプ変調が回転可能であるか、又は、前記起動された照明放射変調器(23、24)を通り抜けそれによって前記ストライプ変調が与えられた放射線ビームが、前記照明ビーム経路の前記光学軸を中心にして前記照明ビーム経路内で回転可能である、照明放射変調器と、
    前記顕微鏡モジュール、前記広視野照明モジュール(17)、前記照明放射変調器(23、24)及び前記回転デバイス(25)に接続され、前記顕微鏡を種々の動作モードに追い込む制御デバイス(28)であって、請求項1に記載の前記第1の顕微鏡検査法を実行するために、第1の動作モードにおいて前記照明放射変調器(23、24)を起動するとともに、前記照明放射変調器を前記回転デバイス(25)と共に駆動し、かつ前記2D検出器(6)を読み取り、該2D検出器によって供給されるデータを処理するように構成され、さらに、請求項1に記載の第2の顕微鏡検査法を実行するために、第2の動作モードにおいて前記照明放射変調器(23、24)を停止し、前記広視野照明モジュール(17)を連続して駆動して、前記少なくとも2つの異なる波長範囲において前記照明放射を放出し、かつ前記2D検出器(6)を読み取り、該2D検出器によって供給されるデータを処理するように構成される、制御デバイスと、
    を備える、顕微鏡。
  7. 前記対物レンズ(3)と共に、レーザー走査顕微鏡検査法によって前記サンプル(2)の共焦点像を形成するために、同じく前記制御デバイス(28)によって駆動されるレーザー走査モジュール(9)が、前記検出ビーム経路(8)及び前記照明ビーム経路内で起動されるように接続され、
    前記制御デバイス(28)は、請求項1に記載の前記第3の顕微鏡検査法を実行するために、前記レーザー走査モジュール(9)を第3の動作モードに追い込むように構成される、請求項6に記載の顕微鏡。
  8. 前記サンプル(2)の蛍光特性を操作するために操作照明放射を用いてスポットタイプ走査又はラインタイプ走査で前記サンプル(2)を照明するために、前記制御デバイス(28)によって同様に駆動される操作照明放射モジュール(22)が、前記照明ビーム経路内で起動されるように接続され、
    該操作照明放射モジュール(22)によって放出される操作照明放射は、前記照明放射変調器(23、24)が起動されるときに、その中も通り抜けることが好ましい、請求項6又は7に記載の顕微鏡。
  9. 前記サンプル(2)上に配置されるカバーガラスにおいて全反射が達成されるような角度を成して前記対物レンズ(3)を通して前記サンプル(2)を照明するために、前記制御デバイス(28)によって同様に駆動されるTIRF照明モジュール(19)が、前記照明ビーム経路内で起動されるように接続される、請求項6〜8のいずれか一項に記載の顕微鏡。
  10. それぞれのモジュール(複数可)を接続及び切断するために、前記制御デバイス(28)によって同様に駆動される起動可能な切替デバイスが設けられる、請求項7又は8に記載の顕微鏡。
  11. 前記切替デバイスは、少なくとも1つの折りたたみ又は旋回ミラー(18)を有する、請求項10に記載の顕微鏡。
  12. 前記検出ビーム経路(8)内に、前記サンプル(2)において励起された蛍光放射を前記2D検出器(6)に誘導するビームスプリッター(4)が設けられる、請求項6〜11のいずれか一項に記載の顕微鏡。
  13. 前記回転デバイス(25)は、像域回転子、詳細にはアッベ−ケーニッヒプリズムを含む、請求項6〜13のいずれか一項に記載の顕微鏡。
  14. 前記制御デバイス(28)によって駆動されるDMD(48)が前記照明ビーム経路の中間像平面内に設けられ、該DMD(48)のミラーは、照明放射を、オフ位置にあるときにはビームトラップに、オン位置にあるときには前記対物レンズ(3)に誘導する、請求項6〜13のいずれか一項に記載の顕微鏡。
  15. 位相変調器(46)が、前記照明ビーム経路内に、かつ前記DMDの前方に配置される、請求項14に記載の顕微鏡。
JP2011535029A 2008-11-03 2009-10-28 組み合わせ顕微鏡検査法 Active JP5687201B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102008054317.9 2008-11-03
DE102008054317A DE102008054317A1 (de) 2008-11-03 2008-11-03 Kombinationsmikroskopie
PCT/EP2009/007693 WO2010060515A1 (de) 2008-11-03 2009-10-28 Kombinationsmikroskopie

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2012507756A true JP2012507756A (ja) 2012-03-29
JP2012507756A5 JP2012507756A5 (ja) 2012-12-13
JP5687201B2 JP5687201B2 (ja) 2015-03-18

Family

ID=41503704

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011535029A Active JP5687201B2 (ja) 2008-11-03 2009-10-28 組み合わせ顕微鏡検査法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8704196B2 (ja)
EP (2) EP2350726B1 (ja)
JP (1) JP5687201B2 (ja)
DE (1) DE102008054317A1 (ja)
WO (1) WO2010060515A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018131172A1 (ja) 2017-01-16 2018-07-19 株式会社ニコン 画像処理装置、顕微鏡システム、画像処理方法、及びプログラム
JP2019503506A (ja) * 2015-12-23 2019-02-07 ライカ マイクロシステムズ シーエムエス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングLeica Microsystems CMS GmbH 走査顕微鏡における使用のための、対象物を走査する走査装置
JP7415063B2 (ja) 2016-10-28 2024-01-16 カール・ツァイス・マイクロスコピー・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング シングルプレーンイルミネーション顕微鏡

Families Citing this family (44)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010140609A1 (ja) * 2009-06-02 2010-12-09 株式会社ニコン 画像処理装置、プログラム、および、顕微鏡
DE102009031231A1 (de) 2009-06-26 2010-12-30 Carl Zeiss Microlmaging Gmbh Verfahren und Anordnungen für die Fluoreszenzmikroskopie
DE102010028138A1 (de) * 2010-04-22 2011-10-27 MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Bestimmen der Verteilung einer Substanz durch Abtasten mit einer Messfront
DE102010036709A1 (de) 2010-07-28 2012-02-02 Leica Microsystems Cms Gmbh Einrichtung und Verfahren zur mikroskopischen Bildaufnahme einer Probenstruktur
JP2013539074A (ja) * 2010-09-24 2013-10-17 カール・ツァイス・マイクロスコピー・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング 3d局在顕微鏡法並びに4d局在顕微鏡法及び追跡方法並びに追跡システム
DE102010041426A1 (de) * 2010-09-27 2012-05-03 Siemens Aktiengesellschaft Messeinheit und Verfahren zur optischen Untersuchung einer Flüssigkeit zur Bestimmung einer Analyt-Konzentration
JP5907998B2 (ja) 2011-03-01 2016-04-26 ジーイー・ヘルスケア・バイオサイエンス・コーポレイション 可変配向照明パターン回転器
DE102011007751B4 (de) * 2011-04-20 2023-10-19 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Weitfeldmikroskop und Verfahren zur Weitfeldmikroskopie
DE102011100507B4 (de) * 2011-04-29 2020-05-14 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Tragbares optisches Analysegerät
DE102011077269A1 (de) * 2011-06-09 2012-12-13 Carl Zeiss Microimaging Gmbh Hochauflösende Lumineszenzmikroskopie
DE102011083847A1 (de) 2011-09-30 2013-04-04 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Mikroskop für die Weitfeldmikroskopie
DE102011084315A1 (de) 2011-10-12 2013-04-18 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Hochauflösende Lumineszenzmikroskopie
DE102011087196A1 (de) * 2011-11-28 2013-05-29 Leica Microsystems Cms Gmbh Mikroskopbeleuchtungssystem und -verfahren
US8724203B2 (en) * 2011-12-12 2014-05-13 Corning Incorporated Variable pulse stretching length by variable beamsplitter reflectivity
US8755122B2 (en) * 2011-12-12 2014-06-17 Corning Incorporated Laser pulse stretching unit and method for using same
JP5878756B2 (ja) * 2011-12-28 2016-03-08 浜松ホトニクス株式会社 画像処理装置、撮像装置、顕微鏡装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム
DE102012007045B4 (de) * 2012-04-05 2023-03-16 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Vorrichtung und Verfahren zur Mikroskopie
DE102013100172A1 (de) * 2013-01-09 2014-07-10 MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Verfahren zum räumlich hochaufgelösten Abbilden einer einen Luminophor aufweisenden Struktur einer Probe
CN105144237B (zh) 2013-03-15 2018-09-18 卢米耐克斯公司 微球的实时跟踪和关联
EP2801854B1 (en) * 2013-05-10 2017-07-19 Ruprecht-Karls-Universität Heidelberg Method and apparatus for combination of localization microscopy and structured illumination microscopy
CN104516098B (zh) * 2013-09-30 2017-04-12 西门子公司 一种显微装置及成像方法
DE102013114860B3 (de) * 2013-12-23 2015-05-28 MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Verfahren und Vorrichtung zur Bestimmung der Orte einzelner Moleküle einer Substanz in einer Probe
DE102014107606A1 (de) 2014-05-28 2015-12-03 Carl Zeiss Ag Funktionsintegriertes Laser-Scanning-Mikroskop
DE102016117096C5 (de) * 2015-09-22 2023-11-30 MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Verfahren zum hochaufgelösten lokalen Abbilden einer Struktur in einer Probe
US10648924B2 (en) * 2016-01-04 2020-05-12 Kla-Tencor Corp. Generating high resolution images from low resolution images for semiconductor applications
JP7027316B2 (ja) 2016-03-07 2022-03-01 マックス-プランク-ゲゼルシャフト ツア フェルデルング デア ヴィッセンシャフテン イー.ヴイ. 多数の対象の対象固有の場所間の輸送方法
WO2017162257A1 (en) * 2016-03-24 2017-09-28 MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Spatio-temporally light modulated imaging system, method for confocal imaging an object and carrier wheel device
EP3252512A1 (en) 2016-06-03 2017-12-06 Leica Instruments (Singapore) Pte. Ltd. Interchangeable optical module and microscopic apparatus
US10324041B2 (en) 2016-12-21 2019-06-18 Abbott Japan Co., Ltd. Optical imaging system using lateral illumination for digital assays
US11047854B2 (en) 2017-02-06 2021-06-29 Abbott Japan Llc Methods for reducing noise in signal-generating digital assays
DE102017102604B4 (de) 2017-02-09 2023-12-14 Abberior Instruments Gmbh Verfahren zum Steuern eines Laserscanning-Mikroskops beim Abtasten einer Probe und Laserscanning-Mikroskop
JP7066740B2 (ja) * 2017-04-11 2022-05-13 カリコ ライフ サイエンシーズ エルエルシー 刺激された放出に基づく蛍光顕微鏡法システムおよび方法
CN109724951A (zh) * 2017-10-27 2019-05-07 黄晓淳 一种动态超分辨荧光成像技术
JP7039261B2 (ja) * 2017-11-17 2022-03-22 株式会社日立製作所 組織切片の特定領域からの生体分子採取方法および装置
DE102018105442A1 (de) * 2018-03-09 2019-09-12 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Kameramodul für ein Mikroskop und Verfahren zu dessen Betrieb
US11604341B2 (en) 2019-04-02 2023-03-14 Thermo Electron Scientific Instruments Llc Enhanced sample imaging using structured illumination microscopy
EP3822687A1 (en) * 2019-11-15 2021-05-19 Leica Microsystems CMS GmbH Optical imaging device for a microscope
DE102019218912A1 (de) * 2019-12-04 2021-06-10 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Verfahren und Vorrichtung zur Beleuchtung einer Probenebene
CN114076750B (zh) * 2020-08-20 2024-05-10 深圳华大智造科技股份有限公司 超分辨成像装置与方法、生物样品识别系统与识别方法
DE102020122535B4 (de) * 2020-08-28 2022-08-11 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Verfahren zum Betrieb eines Strahlgeräts, Computerprogrammprodukt und Strahlgerät zum Durchführen des Verfahrens
CN114755200B (zh) * 2022-03-21 2022-11-08 北京大学长三角光电科学研究院 基于光动力治疗的可视化监测系统及方法
EP4253941A1 (en) 2022-03-31 2023-10-04 Abberior GmbH Method and apparatus for optical imaging with a high number of imaging samples
EP4253942A1 (en) 2022-03-31 2023-10-04 Abberior GmbH Method and apparatus for optical imaging with a high number of imaging samples
DE102022208620A1 (de) 2022-08-19 2024-02-22 Carl Zeiss Microscopy Gmbh Mikroskopieverfahren, insbesondere für die Fluoreszenzkorrelationsspektroskopie

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003130866A (ja) * 2001-10-26 2003-05-08 Hitachi High-Technologies Corp 標本中の微小領域測定装置及び方法
JP2006030178A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Carl Zeiss Jena Gmbh 高度な分解能を持つ顕微鏡
JP2006106346A (ja) * 2004-10-05 2006-04-20 Olympus Corp 顕微鏡システム
WO2006127692A2 (en) * 2005-05-23 2006-11-30 Hess Harald F Optical microscopy with phototransformable optical labels
JP2007017930A (ja) * 2005-06-10 2007-01-25 Olympus Corp 顕微鏡装置
WO2007009812A1 (de) * 2005-07-22 2007-01-25 Carl Zeiss Microimaging Gmbh Auflösungsgesteigerte lumineszenz-mikroskopie
JP2008534990A (ja) * 2005-01-16 2008-08-28 ベア,ステフェン,シー 単一波長誘導放出制御顕微鏡法

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US23686A (en) 1859-04-19 Coen-shellek
DE3436167A1 (de) 1984-10-03 1986-04-10 Ernst Leitz Wetzlar Gmbh, 6330 Wetzlar Prismensystem zur drehung der bildlage
JP3324780B2 (ja) * 1991-05-16 2002-09-17 オリンパス光学工業株式会社 紫外線顕微鏡
ATE204086T1 (de) 1994-02-01 2001-08-15 Hell Stefan Vorrichtung und verfahren zum optischen messen eines probenpunktes einer probe mit hoher ortsauflösung
DE4416558C2 (de) 1994-02-01 1997-09-04 Hell Stefan Verfahren zum optischen Messen eines Probenpunkts einer Probe und Vorrichtung zur Durchführung des Verfahrens
US5866911A (en) 1994-07-15 1999-02-02 Baer; Stephen C. Method and apparatus for improving resolution in scanned optical system
DE19654208C2 (de) 1996-12-24 2001-05-10 Leica Microsystems Mikroskop
US6072625A (en) * 1997-02-03 2000-06-06 Olympus Optical Co., Ltd. Optical microscope apparatus
DE19908883A1 (de) 1999-03-02 2000-09-07 Rainer Heintzmann Verfahren zur Erhöhung der Auflösung optischer Abbildung
JP2002062261A (ja) 2000-08-21 2002-02-28 Olympus Optical Co Ltd 光学装置および顕微鏡
US6924490B2 (en) 2002-01-10 2005-08-02 Olympus Optical Co., Ltd. Microscope system
US7430045B2 (en) 2003-04-13 2008-09-30 Max-Planck-Gesellschaft Zur Forderung Der Wissenschaften E.V. High spatial resolution imaging
DE10325459A1 (de) 2003-04-13 2004-11-18 MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Räumlich hochaufgelöstes Erzeugen einer dauerhaften Struktur
DE102004034999A1 (de) 2004-03-10 2005-10-13 TOGE-Dübel A. Gerhard KG Leitplanken-Pfosten
DE102004034998A1 (de) * 2004-07-16 2006-02-02 Carl Zeiss Jena Gmbh Lichtrastermikroskop mit bewegter Lochscheibe und Verwendung
DE102004034983A1 (de) 2004-07-16 2006-02-02 Carl Zeiss Jena Gmbh Lichtrastermikroskop
DE102005034443A1 (de) * 2005-07-22 2007-02-22 Carl Zeiss Jena Gmbh Auflösungsgesteigerte Lumineszenz-Mikroskopie
US7485875B2 (en) * 2005-07-22 2009-02-03 Carl Zeiss Microimaging Gmbh Resolution-enhanced luminescence microscopy
US7929738B2 (en) * 2005-10-11 2011-04-19 Olympus Corporation Microscope apparatus and microscope system
DE102006009831B4 (de) * 2006-03-01 2013-07-04 Leica Microsystems Cms Gmbh Verfahren und Mikroskop zur räumlich hochauflösenden Untersuchung von Proben
US7679741B2 (en) 2006-03-01 2010-03-16 Leica Microsystems Cms Gmbh Method and microscope for high spatial resolution examination of samples
DE102006021317B3 (de) 2006-05-06 2007-10-11 MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Verfahren und Fluoreszenzlichtmikroskop zum räumlich hochauflösenden Abbilden einer Struktur einer Probe
US8421035B2 (en) 2006-08-11 2013-04-16 The Regents Of The University Of California High-resolution microscope using optical amplification
DE102006046369A1 (de) 2006-09-29 2008-04-03 Carl Zeiss Microimaging Gmbh Auflösungsgesteigerte Lumineszenzmikroskopie
DE102006047912A1 (de) 2006-10-06 2008-04-10 Carl Zeiss Microimaging Gmbh Verfahren und Anordnung zur parallelisierten mikroskopischen Bildgebung
DE102006060180B9 (de) 2006-12-18 2013-08-08 MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Verfahren und Vorrichtung zum räumlich hochaufgelösten Abbilden einer mit einer Substanz markierten Struktur
DE102008009216A1 (de) 2008-02-13 2009-08-20 Carl Zeiss Microimaging Gmbh Vorrichtung und Verfahren zum räumlich hochauflösenden Abbilden einer Struktur einer Probe

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003130866A (ja) * 2001-10-26 2003-05-08 Hitachi High-Technologies Corp 標本中の微小領域測定装置及び方法
JP2006030178A (ja) * 2004-07-16 2006-02-02 Carl Zeiss Jena Gmbh 高度な分解能を持つ顕微鏡
JP2006106346A (ja) * 2004-10-05 2006-04-20 Olympus Corp 顕微鏡システム
JP2008534990A (ja) * 2005-01-16 2008-08-28 ベア,ステフェン,シー 単一波長誘導放出制御顕微鏡法
WO2006127692A2 (en) * 2005-05-23 2006-11-30 Hess Harald F Optical microscopy with phototransformable optical labels
JP2008542826A (ja) * 2005-05-23 2008-11-27 エフ. ヘスス ハラルド 光変換可能な光学標識を用いる光学顕微鏡法
JP2007017930A (ja) * 2005-06-10 2007-01-25 Olympus Corp 顕微鏡装置
WO2007009812A1 (de) * 2005-07-22 2007-01-25 Carl Zeiss Microimaging Gmbh Auflösungsgesteigerte lumineszenz-mikroskopie

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019503506A (ja) * 2015-12-23 2019-02-07 ライカ マイクロシステムズ シーエムエス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングLeica Microsystems CMS GmbH 走査顕微鏡における使用のための、対象物を走査する走査装置
US11150453B2 (en) 2015-12-23 2021-10-19 Leica Microsystems Cms Gmbh Scanning device for scanning an object for use in a scanning microscope
JP7415063B2 (ja) 2016-10-28 2024-01-16 カール・ツァイス・マイクロスコピー・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング シングルプレーンイルミネーション顕微鏡
WO2018131172A1 (ja) 2017-01-16 2018-07-19 株式会社ニコン 画像処理装置、顕微鏡システム、画像処理方法、及びプログラム
JPWO2018131172A1 (ja) * 2017-01-16 2019-12-12 株式会社ニコン 画像処理装置、顕微鏡システム、画像処理方法、及びプログラム
US11442262B2 (en) 2017-01-16 2022-09-13 Nikon Corporation Image processing device, microscope system, image processing method, and program

Also Published As

Publication number Publication date
DE102008054317A1 (de) 2010-05-06
EP2350726A1 (de) 2011-08-03
WO2010060515A1 (de) 2010-06-03
EP3206070A1 (de) 2017-08-16
EP3206070B1 (de) 2018-05-23
JP5687201B2 (ja) 2015-03-18
US20110284767A1 (en) 2011-11-24
EP2350726B1 (de) 2017-04-19
US8704196B2 (en) 2014-04-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5687201B2 (ja) 組み合わせ顕微鏡検査法
US11520132B2 (en) SPIM microscope with a sequential light sheet
JP5485289B2 (ja) 分解能増進顕微鏡法
Sanderson et al. Fluorescence microscopy
US9201011B2 (en) Increased depth-resolution microscopy
US7436501B2 (en) Microscope
US7999935B2 (en) Laser microscope with a physically separating beam splitter
JP5599314B2 (ja) 試料の検査のための方法および光学装置
JP6329896B2 (ja) 高分解能ルミネッセンス顕微鏡法
US20090218527A1 (en) Confocal Microscopy with a Two-Dimensional Array of Light Emitting Diodes
US8450703B2 (en) Method and system for imaging samples
US9404867B2 (en) Luminescence microscopy
JP2002196252A (ja) 走査型顕微鏡検査における照明用光源装置、及び走査型顕微鏡
JP2005037388A (ja) 試料内で励起された、および/または後方散乱した光放射を、対物レンズ二重配置により光学的に捕捉するための配置およびその方法
CN215866392U (zh) 一种超分辨荧光高光谱显微成像系统
JP2006275964A (ja) 走査型蛍光顕微鏡のシェーディング補正方法
CN113624731A (zh) 一种超分辨荧光高光谱显微成像系统
JP2004069428A (ja) 原子及び分子間力顕微鏡
CN112444506B (zh) 显微成像的方法及装置
US20110186754A1 (en) Device for the Optical Imaging of a Sample
EP4246205A1 (en) Method for single molecule localization microscopy
JP3102954U (ja) ファイバーピペットを励起光源とし光量検出器を内蔵した蛍光観察装置
Wurm et al. STED Nanoscopy
Gao Development of Image Mapping Spectrometer (IMS) for hyperspectral microscopy

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121010

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121010

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140121

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20140416

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20140423

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140716

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5687201

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S633 Written request for registration of reclamation of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313633

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250