JP2006106346A - 顕微鏡システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 エバネッセント照明による蛍光画像と走査型レーザ顕微鏡照明による共焦点画像の位置関係を正確に一致させることができる顕微鏡システムを提供する。
【解決手段】 アルゴンレーザ2のレーザ光を走査ユニット10と対物レンズ24を介し試料25上に2次元走査可能に集光させ、グリーンヘリウムネオンレーザ3のレーザ光により試料25上にエバネッセント照明を発生させ、このエバネッセント照明により試料25より発する蛍光を2次元走査しながら、共焦点ピンホール18を介して光検出器20a(20b)により検出し、エバネッセント照明による蛍光画像を取得する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、走査型レーザ顕微鏡による蛍光観察とエバネッセント照明による蛍光観察に対応可能な顕微鏡システムに関するものである。
最近、生体細胞の機能解析が盛んに行われるようになっているが、このような生体細胞の機能解析において、特に、厚みのある生物細胞のある部分に蛍光蛋白等の蛍光物質を局在化させ、その蛍光を観察することで3次元構造を解明するためのものとして走査型レーザ顕微鏡が用いられている。
特許文献1は、走査型レーザ顕微鏡を開示したもので、レーザ光源からのレーザ光を対物レンズで試料上に集光し、その集光点を光学的に2次元走査し、試料から発する光(特に蛍光)を再び対物レンズを通し、共焦点ピンホールを介して光検出器で検出し、2次元の情報を得るようにしている。つまり、このような走査型レーザ顕微鏡は、共焦点ピンホールを用いることで、焦点位置以外からの光をカットできるため、光軸方向の分解能があることが知られており、この特性を利用して細胞などの試料に蛍光物質を局在化させ、その蛍光を、試料と対物レンズの光軸方向の相対的な位置関係を変化させながら複数の2次元スライス画像を取得し、さらにこれらの2次元画像を3次元に構築し試料の3次元像を取得することで、試料の3次元構造を解明する研究などに使用されるようになっている。
一方、近年、生物学の研究においては、全反射を利用した照明(エバネッセント照明)が蛍光物質の励起方法に用いられることが多くなっている。そして、このようなエバネッセント照明を利用した蛍光顕微鏡として、特許文献2に開示されたものが知られている。ここでのエバネッセント照明は、試料全体に水銀灯などの励起光を照射する従来の同軸落射照明による蛍光顕微鏡観察に比べて、試料に対する照射範囲が試料の深さ方向に対して極めて浅いため、試料の表面付近の情報が高感度で得られるという特徴を有している。
このようにして、生物細胞の蛍光観察には、走査型レーザ顕微鏡とエバネッセント照明を利用した蛍光顕微鏡が用いられるが、最近になって、これら顕微鏡のそれぞれの機能を同時に備え、それぞれの観察法方で、同一の試料を観察する要求が増えている。例えばエバネッセント照明により発する蛍光により試料細胞の表面を観察し、走査型レーザ顕微鏡により試料細胞の内部を共焦点観察するような場合である。
このため、1台の顕微鏡で両方の観察方法を実現することが必要であり、従来、特許文献3に開示されたものがある。
ここでは、1台の顕微鏡に走査型レーザ顕微鏡観察のための照明光路及び検出光路と、エバネッセント照明による蛍光観察のための照明光路及び検出光路が、それぞれ別々に備えられている。
特開2001−356272号公報 特開2001−272606号公報 特開2003−270538号公報 特開平11-101942号公報 特開2001-166213公報
ところで、最近になって、これら異なる観察方法で同一の試料を観察する場合、例えば、走査型レーザ顕微鏡観察による試料内部の共焦点蛍光画像とエバネッセント照明による試料の表面付近の蛍光画像を重ね合わせて表示したり、エバネッセント照明による蛍光画像で指定した位置に走査型レーザ顕微鏡観察用の照明光により試料上にスポット照明を行い光刺激を与えるようなことが行われている。
この場合、走査型レーザ顕微鏡照明による画像は、レーザ光を試料上にスポット照明し、ガルバノミラーなどの光走査手段でスポットを試料上で2次元に走査して共焦点蛍光画像を構築し、これに対して、エバネッセント照明による蛍光画像は、走査型レーザ顕微鏡の検出光路とは異なる検出光路に配置されたCCDカメラなどの2次元撮像素子で撮像される。
このため、これら走査型レーザ顕微鏡照明による共焦点蛍光画像とエバネッセント照明による蛍光画像を重ね合わせようとすると、光走査手段の走査位置、走査振幅を、エバネッセント照明による蛍光観察の観察光路に配置されたCCDなどの撮像素子の位置、倍率に画素単位で合わせなければならい。
しかしながら、このような調整を装置自身で行うには、それぞれ異なる画像取得経路の誤差を完全に無くす必要があり、極めて難しく現実的ではない。
そこで、これらの画像を取得した後、画像処理などの後処理により重ねる方法が考えられるが、この方法によっても、画像の位置関係だけでなく、走査歪みや光学系の焦点距離誤差に起因する倍率誤差、CCDカメラの水平、垂直方向取付け誤差や2次元走査ミラーであるガルバノミラーの回転軸方向の装置に対する角度誤差に起因する回転誤差なども考慮する必要があり、このため非常に手間がかかる作業となり、正確に両画像を重ね合わせるのは困難であった。
一方、エバネッセント照明により取得した射蛍光画像で指定した位置に走査型レーザ顕微鏡観察用の照明光により試料上にスポット照明を行い光刺激を与えるような場合も、エバネッセント照明による蛍光画像の観察光学系と光走査手段の走査位置の関係が合っていないことから、正確な位置に光刺激を与えることは困難であった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、エバネッセント照明による蛍光画像と走査型レーザ顕微鏡照明による共焦点画像の位置関係を一致させることができる顕微鏡システムを提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、レーザ光を発生する第1の光源と、前記第1の光源からのレーザ光を試料上に集光させる対物レンズと、前記第1の光源からのレーザ光を前記試料上で2次元走査する光走査手段と、前記試料上で2次元走査されるレーザ光により前記試料上より発する光を共焦点検出する共焦点検出手段と、前記試料にエバネッセント照明を行うための光を発生する第2の光源と、を具備し、前記第2の光源のレーザ光によるエバネッセント照明により前記試料より発する蛍光を前記光走査手段を走査しながら前記共焦点検出手段により検出し、前記エバネッセント照明による蛍光画像を取得するようにしたことを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記試料上で2次元走査される前記第1の光源のレーザ光により前記試料上より発する光を前記共焦点検出手段を介して検出することで取得される走査型レーザ顕微鏡画像と、前記第2の光源のレーザ光によるエバネッセント照明により前記試料より発する蛍光を前記共焦点検出手段を介して検出することで取得される蛍光画像とを重ねて表示可能としたことを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記試料上で2次元走査される前記第1の光源のレーザ光により取得される前記走査型レーザ顕微鏡画像の観察面と、前記エバネッセント照明により取得した蛍光画像の観察面が、前記試料内の光軸方向で異なっていることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記試料上で2次元走査される前記第1の光源のレーザ光を用いた前記走査型レーザ顕微鏡画像の取得と前記第2の光源によるエバネッセント照明を用いた蛍光画像の取得を、前記第1および第2の光源からのレーザ光を順次切り替えることにより時分割で行うようにしたことを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記第1および第2の光源は、それぞれ発生されるレーザ光の波長が異なることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記レーザ光源ユニットは、前記第1および第2の光源よりそれぞれ発生されるレーザ光の波長を同一にしたことを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の発明において、前記エバネッセント照明は、前記試料を挟んで前記対物レンズの対向側に配置されるコンデンサレンズを介して行なうことを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載の発明において、前記共焦点検出手段は、共焦点ピンホールと、該共焦点ピンホールを通過する光を検出する光検出器を有することを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記エバネッセント照明により取得した蛍光画像上で指定した位置又は領域に対し、前記第1の光源からのレーザ光を、前記2次元走査手段を介してスポット状に照射又は指定領域を2次元走査により照射することで試料に光刺激を与えるようにしたことを特徴としている。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の発明において、さらに前記エバネッセント照明により発生する蛍光を撮像する撮像手段を有し、前記光刺激後の前記エバネッセント照明による蛍光画像の経時変化を前記撮像手段により撮像可能としたことを特徴としている。
請求項11記載の発明は、請求項1乃至8のいずれかに記載の発明において、さらに前記エバネッセント照明により発生する蛍光を撮像する撮像手段を備えたことを特徴としている。
本発明によれば、エバネッセント照明による蛍光画像と走査型レーザ顕微鏡照明による共焦点画像の位置関係を正確に一致させることができる顕微鏡システムを提供できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従い説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態が適用される顕微鏡システムの概略構成を示している。
この場合、本実施の形態では、走査型レーザ顕微鏡照明として光走査手段を介して試料にレーザ光を照射する第1のレーザ光源とエバネッセント照明を行なう第2のレーザ光源を有するレーザ光源ユニットを備え、このレーザ光源ユニットから2本のシングルモードファイバにより、顕微鏡の2つの異なる光路、具体的にはエバネッセント照明を行なうための落射投光管と、光走査手段および共焦点検出手段を備えた走査ユニットとにそれぞれレーザ光を供給する構成としている。
図において、1はレーザ光源ユニットで、このレーザ光源ユニット1は、488nmのレーザ光を発振するアルゴンレーザ2と、543nmのレーザ光を発振するグリーンヘリウムネオンレーザ3を有している。
グリーンヘリウムネオンレーザ3からのレーザ光の光路上には、反射ミラー4が配置されている。また、アルゴンレーザ2からのレーザ光の光路上には、反射ミラー4で反射されるレーザ光との交点上にダイクロイックミラー5が配置されている。ダイクロイックミラー5は、これら2つのレーザ光路を合成するもので、アルゴンレーザ2からのレーザ光を透過し、反射ミラー4で反射されるレーザ光を反射するようになっている。つまり、ここでのダイクロイックミラー5は、543nmのレーザ光を反射し、488nmのレーザ光を透過するような特性を有している。
ダイクロイックミラー5により合成されたレーザ光の光路上には、ビームスプリッタ7が配置されている。ビームスプリッタ7は、ダイクロイックミラー5により合成された光路を走査型レーザ顕微鏡照明用の光路6aとエバネツセント照明用の光路6bの2つに分割するようにしている。ここでのビームスプリッタ7は、488nm、543nmの両方の波長域で、走査型レーザ顕微鏡照明用の光路6aに対して30%反射し、エバネッセント照明用の光路6bに対して70%透過するような特性を有している。
ビームスプリッタ7により分離された光路6a、6b上には、波長選択用の音響光学素子(AOTF)8a、8bが各別に配置されている。
走査型レーザ顕微鏡照明用の光路6aには、第1の光ファイバとしてのシングルモードファイバ9aの入射端が配置され、シングルモードファイバ9aを介して走査型レーザ顕微鏡照明用のレーザ光を走査ユニット10に導くようになっている。
一方、エバネッセント照明用の光路6bには、第2の光ファイバとしてのシングルモードファイバ9bの入射端が配置され、シングルモードファイバ9bを介してエバネッセント照明用のレーザ光を落射投光管11に導くようになっている。
走査ユニット10には、シングルモードファイバ9aから出射されるレーザ光を導入するレーザ光導入ポート10aが設けられている。また、可視レーザ光導入ポート10aより出射されるレーザ光の光路上には、コリメートレンズ12、励起ダイクロイックミラー13が配置されている。
コリメートレンズ12は、レーザ光導入ポート10aより出射されるレーザ光をコリメート光に変換するものである。励起ダイクロイックミラー13は、レーザ光の波長(488nm、543nm)を反射し、後述する試料25から発する蛍光の波長領域(500〜530nm及び560〜650nm)を透過するような特性を有している。
励起ダイクロイックミラー13の反射光路上には、集光位置制御手段としての波面変換素子14と光走査手段としてのガルバノミラーユニット15が配置されている。波面変換素子14は、例えば、特許文献4や特許文献5に開示されるようにレーザ光の波面を変換可能にしたものである。つまり、素子自体に電圧を印加することで反射面を微小に変化させることのできるもので、この反射面を変化させ光学的なパワーを可変させることにより、後述するように試料25内の光軸方向のビーム集光位置の移動を、対物レンズ24と試料25の機械的な位置関係を移動させることなく可能にしたものである。また、その際に生じる収差を相殺することも可能にしている。
波面変換素子14の反射光路には、ガルバノミラーユニット15が配置されている。ガルバノミラーユニット15は、直交する2方向に光を偏向するための2枚のガルバノミラー15a、15bを有し、これらのガルバノミラー15a、15bによりレーザ光を2次元方向に走査するようになっている。
一方、上述した励起ダイクロイックミラー13の透過光路上には、共焦点検出手段を構成する共焦点レンズ16、反射ミラー17、共焦点ピンホール18が配置されている。共焦点ピンホール18は、図示しない電動機構により開口径を可変可能な構成となっている。
共焦点ピンホール18の透過光路上には、分光ダイクロイックミラー19aが配置されている。分光ダイクロイックミラー19aは、波長毎に光路を分岐するもので、ここでは、500〜540nmの波長を反射し、560〜700nm以上の波長を透過させる特性を有したものが用いられている。
分光ダイクロイックミラー19aの反射光路上には、500〜530nmの波長域を透過し、その他の波長域を遮断するバリアフィルタ19bと光検出器20bが配置されている。また、分光ダイクロイックミラー19aの透過光路上には、560〜650nmの波長域を透過し、その他の波長域を遮断するバリアフィルタ19cと光検出器20cが配置されている。
走査ユニット10には、瞳投影レンズユニット21を介して顕微鏡本体、ここでは倒立顕微鏡本体22が接続されている。倒立顕微鏡本体22は、テーブル50上に形成した穴部50aに底面ポート22aを有しており、この底面ポート22aに瞳投影レンズユニット21を介して走査ユニット10が接続されるようになっている。そして、走査ユニット10のガルバノミラーユニット15より出射されるレーザ光の光路上には、瞳投影レンズユニット21内の瞳投影レンズ21a、倒立顕微鏡本体22内の結像レンズ23、対物レンズ24が配置されている。
対物レンズ24の先端レンズ24bの集光位置には、蛍光標識された試料25が配置されている。試料25は、図2に示すようにステージ26上に配置されたシャーレ27に貼り付けられたカバーガラス28に固定されている。この場合、シャーレ27内には試料25を保護するための液体、例えば水が満たされている。また、対物レンズ24の先端レンズ24bとカバーガラス28の間には、エバネッセント照明を行うために全反射角度を大きくして高いNAでエバネッセント照明による蛍光観察を行なうとともに、走査型レーザ顕微鏡照明による蛍光観察を行なうためにイマージョンオイルOLが充填されている。
一方、上述した落射投光管11には、シングルモードファイバ9bから出射されるレーザ光を導入するレーザ光導入ポート11aが設けられている。また、レーザ光導入ポート11aより出射されるレーザ光の光路上には、コリメートレンズ31、集光レンズ32が置されている。
コリメートレンズ31は、レーザ光導入ポート11aより出射されるレーザ光をコリメート光に変換するものである。集光レンズ32は、コリメートレンズ31からのコリメート光を対物レンズ24の瞳位置24aに集光するものである。
集光レンズ32と対物レンズ24の間(結像レンズ23と対物レンズ24との間)の光路には、エバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー33aが配置されている。このエバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー33aは、シングルモードファイバ9bからのエバネッセント照明用レーザ光(本実施の形態ではアルゴンレーザ2の発振波長である488nm)を反射し、エバネッセント照明により試料25より発する蛍光波長(本実施の形態では500〜530nm)、走査ユニット10からの走査型レーザ顕微鏡照明用のレーザ光の波長(本実施の形態ではグリーンヘリウムネオンレーザの発振波長である543nm)および走査ユニット10からの走査型レーザ顕微鏡照明用レーザ光により試料25から発する蛍光波長(本実施の形態では560〜650nm)の波長域を透過する特性を有している。また、このエバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー33aは、走査型レーザ顕微鏡用の照明光路とエバネッセント照明用光路を同軸に導く光路合成の役割も果たしている。さらに、エバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー33aは、エバネッセント照明及び走査型レーザ顕微鏡照明で使用する励起波長、あるいは試料25から発する蛍光波長に応じて複数用意され、これらはターレット33内に装着され、図示しない電動切替機構により選択的に光路上に切り換え可能になっている。
なお、34は制御ユニットで、この制御ユニット34は、ターレット33に対するエバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー33aの電動切り換え制御を始め、走査ユニット10内のガルバノミラーユニット15、波面変換素子14、共焦点ピンホール18の開口径、検出器20b、20cの制御、さらにレーザ光源ユニット1内で走査型レーザ顕微鏡照明、エバネッセント照明の各照明用レーザ波長の選択を行なうAOTF8a、8bの制御を行なうようにしている。
次に、このように構成した第1の実施の形態の作用を説明する。
この実施の形態では、アルゴンレーザ2から発振する488nmのレーザ光でエバネッセント照明を行い、グリーンヘリウムネオンレーザ3から発振する543nmのレーザ光で走査型レーザ顕微鏡照明を行ない、このうちのエバネッセント照明では試料25の表面であるカバーガラス28の界面を蛍光観察し、走査型レーザ顕微鏡照明では、試料25内部の断面を共焦点蛍光観察するものとする。このため、レーザ光源ユニット1内のAOTF8a、8bの制御により488、543nmの各波長を、走査ユニット10及び落射投光管11に対し、時分割で順次供給し、走査型レーザ顕微鏡照明による共焦点蛍光観察とエバネッセント照明による蛍光観察を時分割で取得する(以下シーケンシャル画像取得と記す)ようにしている。
まず、ユーザーが図示しないコンピュータを操作してシーケンシャル画像取得による観察開始のコマンドを入力すると、最初に制御ユニット34によりエバネッセント照明による蛍光観察を行なう設定にシステムが制御される。
この場合、アルゴンレーザ2により488nmのレーザ光が発振すると、このレーザ光は、AOTF8bにより、波長選択され、エバネッセント照明用としてシングルモードファイバ9bにより落射投光管11に導かれる。この時、走査ユニット10にレーザ光が供給されないように、AOTF8aは、488、543nmの波長を共に遮断するように制御される。
落射投光管11に導かれたエバネッセント照明用のレーザ光(488nm)は、コリメートレンズ31によりコリメートされ、集光レンズ32により対物レンズ24の瞳位置24aの端に集光する。この時、カバーガラス28の試料側界面28aに近接した試料領域に対物レンズ24のピントが合わせられている。これにより、対物レンズ24の部分を拡大した図2に示すように、対物レンズの瞳24aの端に集光したレーザ光24c(斜線部)は先端レンズ24bにより平行光となり、所定の角度で斜め方向からカバーガラス28の試料側界面28aを照射される。この角度はレーザ光24cが、試料側界面28aで全反射を起こす角度に設定されており、全反射したレーザ光24cは24c’方向に抜ける。この時、レーザ光のごく一部がカバーガラス28の試料側界面28aから試料25側へにじみ出す。この境界からにじみ出た光がエバネッセント光で、試料25の深さ方向へにじみ出す量は光源の波長程度(500nm程度)となる。
従って、このようなエバネッセント照明により試料25より発する蛍光の範囲は、深さ方向に波長幅程度となり、検出される蛍光画像は、バックグラウンドの少なくS/Nの良い観察が可能となる。このところの詳しい説明は、例えば特許文献2に記載されている。
また、488nmのエバネッセント照明により試料25から発した蛍光24d(500〜530nm)は、対物レンズ24の中心を通り、エバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー33aを透過する。そして、瞳投影レンズ21a、ガルバノミラーユニット15、波面変換素子14を介して励起ダイクロイックミラー13を透過する。この時、ガルバノミラーユニット15は、制御ユニット34により走査型レーザ顕微鏡で2次元走査画像を取得する時と同様に2次元走査を行うように制御され、波面変換素子14は、制御ユニット34により光学的なパワーがまったくない状態(反射面が平面)に制御される。
さらに、励起ダイクロイックミラー13を透過した蛍光24d(500〜530nm)は、共焦点レンズ16、反射ミラー17、共焦点ピンホール18を通過して、分光ダイクロイックミラー19aで反射され、バリアフィルタ19bを介して光検出器20bで検出される。この場合、共焦点ピンホール18の径の大きさは、蛍光波長500〜530nmの中心波長である515nmに合わせて設定されている。
光検出器20bは、制御ユニット34によりガルバノミラーユニット15の走査に同期して各走査位置から発する蛍光を検出するように制御されており、エバネッセント照明による蛍光画像が取得される。
このようにした488nmのエバネッセント照明による蛍光画像の取得が完了すると、次に、制御ユニット34により543nmを用いた走査型レーザ顕微鏡照明による共焦点蛍光観察を行うための設定にシステムが自動的に切換えられる。
この場合、AOTF8bを介して落射投光管11に供給されていた488nmの波長のレーザ光は遮断され、AOTF8aによりグリーンヘリウムネオンレーザ3により発振した543nmのレーザ光がシングルモードファイバ9aにより走査ユニット10に導かれる。
走査ユニット10に導かれた543nmのレーザ光はコリメートレンズ12によりコリメートされ、励起ダイクロイックミラー13により反射される。励起ダイクロイックミラー13で反射されたレーザ光は、波面変換素子14により反射され、ガルバノミラーユニット15に入射する。そして、瞳投影レンズ21a、結像レンズ23を通り、エバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー33aを透過し、対物レンズ24に入射し、試料25の内部に結像する。この時、波面変換素子14は、電圧をかけることにより光学的なパワーを持つように変形制御されており、反射光は平行光ではなくわずかに発散光となっている。この発散光は、図2に示すように対物レンズ24に対して、平行光ではなく点線24fのようにわずかに発散して入射する。そして、先端レンズ24bにより集光され、試料25の内部25fに結像する。
このように試料25に走査型レーザ顕微鏡照明のレーザ波長543nmを照射すると、試料25より蛍光(560〜650nm)が発生する。この蛍光は、上述の照明光の経路を逆方向に進み、走査ユニット10内の波面変換素子14を反射することで平行光に変換され、励起ダイクロイックミラー13を透過する。そして、共焦点レンズ16、反射ミラー17を介して、共焦点ピンホール18上に集光する。この時、共焦点ピンホール18の径の大きさは蛍光波長560〜650nmの中心波長である605nmに合わせて設定される。共焦点ピンホール18を透過した蛍光(560〜650nm)は分光ダイクロイックミラー19a、バリアフィルタ19cを透過し、光検出器20cにより検出される。
このようにして488nmのレーザ光を用いたエバネッセント照明による蛍光画像の取得と、543nmのレーザ光を用いた走査型レーザ顕微鏡照明による共焦点蛍光画像のシーケンシャル画像取得が終了すると、次に、これらの2つの画像を図示しないモニターに重ねて表示する。この場合、それぞれ取得された2つの画像は共に走査ユニット10内のガルバノミラーユニット15、共焦点レンズ16、共焦点ピンホール18を介して検出しているので、2つの画像間の位置ずれ、倍率ズレ、回転ずれは、原理的にまったく生じることがなく、エバネッセント照明による蛍光画像と走査型レーザ顕微鏡による共焦点画像の位置関係を正確に一致させることができ、これにより、これら画像の正確な重ね合わせが可能となる。
また、従来技術のようにエバネッセント照明による蛍光画像を取得するための高感度のCCDカメラや、CCDカメラヘの光学系が不要となるので安価なシステムとなる。また、エバネッセント照明を行う厚みが波長幅程度で、蛍光が発生する領域の厚みも同程度となるので、共焦点ピンホール18を介して検出する蛍光画像の面内解像の向上も期待できる。また、波面変換素子14により、走査型レーザ顕微鏡による共焦点蛍光画像観察の面をエバネッセント照明による蛍光観察面に対して切換えるとともに、エバネッセント照明によるレーザ波長と走査型レーザ顕微鏡照明によるレーザ波長をAOTF8a、8bを用いて切換えることにより、2種類の観察方法の切換えを高速(数msec以下)で行うことができる。
上述した第1の実施の形態では、エバネッセント照明による蛍光観察時の共焦点ピンホール18の径は蛍光波長500〜530nmに合わせて設定しているが、仮に、画像の明るさが暗い場合は、共焦点ピンホール18の径を広げて、解像を犠牲にして明るさを稼いだ方が結果的に良い画像が得られる場合があるので、試料25の状態に応じてエバネッセント照明による蛍光画像を取得する時の共焦点ピンホール径を適宜設定するようにしても良い。
また、上述した第1の実施の形態では、走査型レーザ顕微鏡照明の光軸方向の集光位置を可変する手段として波面変換素子14を用いたが、2種類の観察の切換え時間を要求しない場合は、対物レンズ24とステージ26の機械的な位置関係を図示しないモータ及び伝達機構により動かしても良い。
さらに、上述した第1の実施の形態では、走査型レーザ顕微鏡照明による蛍光共焦点画像は、試料25内部の1つのスライス断面についてのみ取得しているが、波面変換素子14の光学的なパワーを徐々に変形させて複数のスライス断面を取得しても良い。この場合は例えば蛍光共焦点画像のエクステンド画像とエバネッセント照明による蛍光画像を正確に重ねることが可能となる。
さらに、上述した第1の実施の形態では、走査ユニット10からの走査型レーザ顕微鏡照明のレーザ光とエバネッセント照明用のレーザを同一のレーザ光源ユニット1内の同一のレーザ光源を、ビームスプリッタ7により光路を分けて2本のファイバに導入し、それぞれの照明光路に導いているが、別々の光源を設けるようにしても良い。この場合は、ビームスプリッタによる光量減が生じない。
(変形例1)
上述した第1の実施の形態では、エバネッセント照明の波長と、走査型レーザ顕微鏡照明の波長が異なる場合について記載したが、本変形例1では、エバネッセント照明及び走査型レーザ顕微鏡照明として同一の488nmの波長を使用する。この場合、ターレット33を図示しない電動切換え機構により駆動してエバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー33aを光路に対し挿脱するようにする。また、エバネッセント照明による蛍光及び走査型レーザ顕微鏡照明による蛍光(共に波長域は500〜530nm)は、共にバリアフィルタ19bを介して光検出器20bで検出するようにする。
このような構成において、ユーザーが図示しないコンピュータを操作してシーケンシャル画像取得による観察開始のコマンドを入力すると、まず、最初に制御ユニット34によりエバネッセント照明による観察を行なう設定にシステムが制御される。この時、アルゴンレーザ2より発振した488nmの波長であるレーザ光は、AOTF8bによりシングルモードファイバ9bに供給され、光路に挿入されたエバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー33aで反射し、試料25の表面にエバネッセント照明する。そして、試料25より発した蛍光はエバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー33aを透過して走査ユニット10内に入り、ガルバノミラーユニット15、共焦点ピンホール18、500〜530nmの蛍光波長域を透過するバリアフィルタ19bを介して、光検出器20bで検出される。
488nmのレーザ光を用いたエバネッセント照明による蛍光画像取得が完了すると、次に、488nmのレーザ光を用いた走査型レーザ顕微鏡照明による観察を行うための設定に制御ユニット34によりシステムが自動的に切換えられる。すると、AOTF8bにより落射投光管11に供給されていた488nmのレーザ光は遮断され、アルゴンレーザ2により発振したレーザ波長である488nmのレーザ光がAOTF8aによりシングルモードファイバ9aに供給され走査ユニット10に導かれる。また、倒立顕微鏡内のエバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー33aは、ターレット33を図示しない電動切換え機構により駆動することで光路からはずされる。また、波面変換素子14は反射光がわずかに発散光になるように制御される。そして、走査ユニット10を介して対物レンズ24により試料25の内部に光スポットを結ぶ。試料25に光スポットとして照射された488nmのレーザ光により試料25から発した蛍光は、走査ユニット内の波面変換素子14を反射することで平行光となり、ガルバノミラーユニット15、共焦点ピンホール18、500〜530nmの蛍光波長域を透過するバリアフィルタ19bを介して、光検出器20bで検出される。
以上のようにして取得された2つの画像は、共に走査ユニット10内のガルバノミラーユニット15、共焦点レンズ16、共焦点ピンホール18を介して検出しているので、画像問の位置ずれ、倍率ズレ、回転ずれは、原理的にまったく生じることがなく、エバネッセント照明による蛍光画像と走査型レーザ顕微鏡による共焦点蛍光画像の正確な重ねあわせが可能となる。
(変形例2)
本変形例2では、走査型レーザ顕微鏡照明を蛍光画像取得のためではなく、光刺激に利用するものである。この場合、第1の実施の形態と同様にガルバノミラーユニット15を走査することにより取得した488nmのレーザ光を用いたエバネッセント照明による蛍光画像を図示しないモニタ上に表示する。
次に、このモニタの画像上で光刺激を行なう位置又は領域を指定し、これら位置又は領域に対しガルバノミラーユニット15を制御しながら走査型レーザ顕微鏡照明用レーザ光をスポット状に照射又は指定領域を2次元走査により照射することにより試料25に光刺激を与える。
そして、この光刺激を与えた直後にエバネッセント照明による蛍光画像観察に切換え、ガルバノミラーユニット15の走査により得られるエバネッセント照明による光刺激後の蛍光画像の経時変化を観察する。
このようにすれば、エバネッセント照明による蛍光画像上において、光刺激を行う位置又は領域を指定することにより、正確な位置又は領域にガルバノミラーユニット15を用いた光刺激を行うことが可能となる。
(変形例3)
本変形例3では、正確な位置又は領域に光刺激を行うことができるとともに、さらに光刺激による試料25の速い変化を観察可能にしたものである。
この場合、図1において、結像レンズ23とエバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー33aとの間の光路には、分離ダイクロイックミラー51が配置されている。この分離ダイクロイックミラー51は、エバネッセント照明により発する試料25からの蛍光波長(本変形例では500〜530nm)を反射し、光刺激として使用する走査型レーザ顕微鏡照明用のレーザ光の波長(本変形例では488nm)を透過するような特性を有している。
分離ダイクロイックミラー51は、図示しない電動移動機構により光路上から退避可能となっている。
分離ダイクロイックミラー51の反射光路には、結像レンズ52、フィルタ手段としてのバリアフィルタ53および撮像手段としてのCCDカメラ54が配置されている。結像レンズ52は、分離ダイクロイックミラー51で反射するエバネッセント照明により発する試料25からの蛍光をCCDカメラ54の撮像面に結像させるものである。バリアフィルタ53は、エバネッセント照明および走査型レーザ顕微鏡照明のそれぞれの波長(本変形例では、ともに488nm)をカットし、エバネッセント照明により試料25より発する蛍光の波長域(本変形例では500〜530nm)を透過するような特性を有している。CCDカメラ54は、撮像面に結像された蛍光を撮像するものである。
このような構成において、まず、分離ダイクロイックミラー51を光路から退避させる。
次に、変形例2と同様にして488nmのレーザ光を用いたエバネッセント照明による蛍光画像を図示しないモニタ上に表示する。そして、このモニタの画像上で光刺激を行なう位置又は領域を指定する。
次に、分離ダイクロイックミラー51を光路に挿入する。そして、モニタの画像上で指定した位置又は領域に対しガルバノミラーユニット15を制御しながら走査型レーザ顕微鏡照明用レーザ光をスポット状に照射又は指定領域を2次元走査により照射して光刺激を与える。同時に、488nmのエバネッセント照明により試料25より発する蛍光を分離ダイクロイックミラー51で反射し、バリアフィルタ53を介してCCDカメラ54で撮像することで、エバネッセント照明による光刺激後の蛍光画像の経時変化が観察される。
なお、分離ダイクロイックミラー51の平行度精度が10’’と高く、且つ平行光束中での挿脱なので、分離ダイクロイックミラー51の有無によるガルバノミラーユニット15の走査位置の違いは無視できる。
このようにすれば、ガルバノミラーユニット15を用いて光刺激を行う位置又は領域をエバネッセント照明による蛍光画像上において正確に指定することが可能となり、さらに、光刺激後のエバネッセント照明による蛍光画像の経時変化をCCDカメラ54で撮像することができるので、光刺激による試料25の速い変化にも対応することができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。
図3は、本発明の第2の実施の形態の概略構成を示すもので、図1と同一部分には、同符号を付している。
第1の実施の形態では倒立顕微鏡を用いて、エバネッセント照明は落射投光管経由で対物レンズを介して行っていたが、第2の実施の形態では、正立顕微鏡を用いて、エバネッセント照明は試料を挟んで対物レンズの対向側にあるコンデンサユニット経由で行っている点が異なるところである。
図において、41は正立顕微鏡用のステージで、このステージ41の上方には、対物レンズ24が配置されている。この対物レンズ24はカバーガラスを介さずに水を満たして使用する水浸対物レンズが用いられる。対物レンズ24の上側の顕微鏡光路43には、走査ユニット10が接続され、この走査ユニット10には、レーザ光源ユニット1に接続されたシングルモードファイバ9aの出射端が接続されている。
ステージ41上には、シャーレ27が配置されている。そして、シャーレ27に貼り付けられたカバーガラス28には、試料25が固定されている。この場合、シャーレ27内には試料25を保護するための液体、例えば水が満たされている。
対物レンズ24と光軸上で対向する位置には、コンデンサレンズ42dが配置されている。コンデンサレンズ42dは、エバネッセント照明用のコンデンサユニット42内に設けられている。コンデンサユニット42は、コンデンサレンズ42dの他に、コリメートレンズ42a、集光レンズ42b、ミラー42cが配置されており、コンデンサレンズ42dとカバーガラス28の間は、高屈折率のイマージョンオイルで満たされている。
コンデンサユニット42には、レーザ光源ユニット1に接続されたシングルモードファイバ9bの出射端が接続されている。
その他は、図1と同様である。
次に、このように構成した第3の実施の形態の作用について説明する。
まず、エバネッセント照明による蛍光画像を取得する場合は、レーザ光源ユニット1から発するレーザ光をシングルモードファイバ9bによりコンデンサユニット42に導く。コンデンサユニット42に導入されたレーザ光は、コリメートレンズ42aによりコリメートされ、集光レンズ42bよりミラー42cを介してコンデンサレンズ42dの後側焦点位置である開口絞り42eの端に集光する。開口絞り42eの端に集光したレーザ光は、コンデンサレンズ42dにより平行のレーザ光42fとなり、所定の角度で斜め方向から試料25が固定されたカバーガラス28の試料側界面28aを照射する。この角度はレーザ光42fが試料側界面28aで全反射を起こす角度に設定されており、全反射したレーザ光42fは42f’に抜ける。この時、レーザ光のごく一部がカバーガラス28から試料25側へにじみだす。この試料側界面28aからにじみ出た光がエバネッセント光で試料25の深さ方向へにじみ出す量は照射光の波長程度となる。そして、このエバネッセント照明により生ずる蛍光を対物レンズ24、走査ユニット10内のガルバノミラーユニット15、共焦点ピンホール18を介して、光検出器20bで検出する。
この場合、ガルバノミラーユニット15は、制御ユニット34により走査型レーザ顕微鏡で2次元走査画像を取得する時と同様に2次元走査を行うように制御され、また、光検出器20bも、ガルバノミラーユニット15の走査に同期して、制御ユニット34により各走査位置から発する蛍光を検出するように制御される。これにより、エバネッセント照明による蛍光画像が取得される。
また、走査型レーザ顕微鏡照明による共焦点蛍光画像を取得する時は、レーザ光源ユニット1から発するレーザ光をシングルモードファイバ9aにより走査ユニット10に導く。そして、波面変換素子14では、第1の実施形態とは異なる方向に光学的なパワーを持つように制御されており、その反射光はわずかに収束光となる。そして、ガルバノミラーユニット15を介して、図中の点線24gのようにわずかに収束光で対物レンズ24に入射し、試料25の内部に光スポットを結ぶ。この光スポットにより試料25から発する蛍光は、対物レンズ24、ガルバノミラーユニット15を介し、波面変換素子14で平行光に変換され、共焦点ピンホール18を介して光検出器20cで検出される。
このようにしてエバネッセント照明による蛍光画像と走査型レーザ顕微鏡照明による共焦点蛍光画像は、シーケンシャル画像取得により時分割で取得される。そして、これら2つの画像は、図示しないモニタに重ねて表示される。
この場合も、第1の実施の形態で述べたと同様に、2つの画像は共に走査ユニット10内のガルバノミラーユニット15、共焦点レンズ16、共焦点ピンホール18を介して検出しているので、画像間の位置ずれ、倍率ズレ、回転ずれは、原理的にまったく生じることがなく、エバネッセント照明による蛍光画像と走査型レーザ顕微鏡による共焦点画像の正確な重ねあわせが可能となる。また、従来技術のようにエバネッセント照明による蛍光画像を取得するための高感度のCCDカメラや、CCDカメラヘの光学系が不要となるので安価なシステムとなる。
また、第2の実施の形態では、エバネッセント照明を対物レンズ側から行うのではなく、コンデンサレンズ側から行っているので、対物レンズの制約(エバネッセント照明を発生させるための高NA、油浸対物)がなくなり観察の自由度が広がることになる。
さらに、第2の実施の形態では、エバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー(第1の実施の形態の符号33a)が、走査型レーザ顕微鏡の照明光路及び観察光路、エバネッセント照明による蛍光観察の光路に存在しなくなるので明るい観察が可能となる。
さらに、第1の実施形態の変形例1に示したような、エバネッセント照明に用いる波長と走査型レーザ顕微鏡照明に用いる波長が同一でも、エバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー(第1の実施の形態の符号33a)を挿脱する必要がなく、切換えを短時間で行うことが可能である。また、変形例2においては、エバネッセント照明の波長と光刺激の波長が488nmと同一の場合は、エバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー(第1の実施の形態の符号33a)の488nmの特性を、反射50%、透過50%のようにするか、あるいは、走査型レーザ顕微鏡照明による光刺激を行う時にエバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー(第1の実施の形態の符号33a)を図示しない電動切換え機構により光路から外す必要がある。このことは、反射50%、透過50%のダイクロイックミラーを用いると、切換え時間は早くなるが、レーザパワーは、ロスしていた。また、電動切換え機構により光路よりダイクロイックミラーを外すようにすると、光刺激観察に移るときに時間を要し、刺激後の早い反応を観察するときに制約が生じていた。いずれにしても、レーザパワー又は切換え時間のどちらかに制約が生じていた。しかし、第2の実施の形態ではエバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー(第1の実施の形態の符号33a)が存在しないので、上記制約が一切生じない。このことは、生細胞等の試料に強い光刺激を与えて蛍光を退色させ、その後の蛋白質の拡散による蛍光の退色過程を観察するFRAP(Fluorescence Recovery After Photo−bleaching)等、光刺激の時に用いる波長と蛍光観察の時に用いる波長が同一のアプリケーションに特に有効となる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、実施段階では、その要旨を変更しない範囲で種々変形することが可能である。
さらに、上記実施の形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示されている複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出できる。例えば、実施の形態に示されている全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題を解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出できる。
本発明の第1の実施の形態が適用される顕微鏡システムの概略構成を示す図。 第1の実施の形態の要部を拡大した概略構成を示す図。 本発明の第2の実施の形態が適用される顕微鏡システムの概略構成を示す図。
符号の説明
1…レーザ光源ユニット、2…アルゴンレーザ
3…グリーンヘリウムネオンレーザ、4…反射ミラー
5…ダイクロイックミラー、6a.6b…光路
7…ビームスプリッタ、8a.8b…AOTF
9a、9b…シングルモードファイバ、10…走査ユニット
10a…可視レーザ光導入ポート、11…落射投光管
11a…レーザ光導入ポート、12…コリメートレンズ
13…励起ダイクロイックミラー、14…波面変換素子
15…ガルバノミラーユニット、15a.15b…ガルバノミラー
16…共焦点レンズ、17…反射ミラー
18…共焦点ピンホール、19a…分光ダイクロイックミラー
19b、19c…バリアフィルタ、20b.20c…検出器
21…瞳投影レンズユニット、21a…瞳投影レンズ
22…倒立顕微鏡本体、22a…底面ポート
23…結像レンズ、24…対物レンズ、24a…瞳位置
24b…先端レンズ、24c…レーザ光、24d…蛍光
24f、24g…点線、25…試料、25f…内部、
26…ステージ、27…シャーレ、28…カバーガラス
28a…試料側界面、OL…イマージョンオイル
31…コリメートレンズ、32…集光レンズ
33a…エバネッセント照明用励起ダイクロイックミラー
33…ターレット、34…制御ユニット
41…ステージ、42…コンデンサユニット
42a…コリメートレンズ、42b…集光レンズ
42c…ミラー、42d…コンデンサレンズ
42e…開口絞り、42f…レーザ光、43…顕微鏡光路
50…テーブル、50a…穴部、51…分離ダイクロイックミラー
52…結像レンズ、53…バリアフィルタ
54…CCDカメラ

Claims (11)

  1. レーザ光を発生する第1の光源と、
    前記第1の光源からのレーザ光を試料上に集光させる対物レンズと、
    前記第1の光源からのレーザ光を前記試料上で2次元走査する光走査手段と、
    前記試料上で2次元走査されるレーザ光により前記試料上より発する光を共焦点検出する共焦点検出手段と、
    前記試料にエバネッセント照明を行うための光を発生する第2の光源と、を具備し、
    前記第2の光源のレーザ光によるエバネッセント照明により前記試料より発する蛍光を前記光走査手段を走査しながら前記共焦点検出手段により検出し、前記エバネッセント照明による蛍光画像を取得するようにしたことを特徴とする顕微鏡システム。
  2. 前記試料上で2次元走査される前記第1の光源のレーザ光により前記試料上より発する光を前記共焦点検出手段を介して検出することで取得される走査型レーザ顕微鏡画像と、前記第2の光源のレーザ光によるエバネッセント照明により前記試料より発する蛍光を前記共焦点検出手段を介して検出することで取得される蛍光画像とを重ねて表示可能としたことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡システム。
  3. 前記試料上で2次元走査される前記第1の光源のレーザ光により取得される前記走査型レーザ顕微鏡画像の観察面と、前記エバネッセント照明により取得した蛍光画像の観察面が、前記試料内の光軸方向で異なっていることを特徴とする請求項2記載の顕微饒システム。
  4. 前記試料上で2次元走査される前記第1の光源のレーザ光を用いた前記走査型レーザ顕微鏡画像の取得と前記第2の光源によるエバネッセント照明を用いた蛍光画像の取得を、前記第1および第2の光源からのレーザ光を順次切り替えることにより時分割で行うようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の顕微鏡システム
  5. 前記第1および第2の光源は、それぞれ発生されるレーザ光の波長が異なることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の顕微鏡システム。
  6. 前記レーザ光源ユニットは、前記第1および第2の光源よりそれぞれ発生されるレーザ光の波長を同一にしたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の顕微鏡システム。
  7. 前記エバネッセント照明は、前記試料を挟んで前記対物レンズの対向側に配置されるコンデンサレンズを介して行なうことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の顕微鏡システム。
  8. 前記共焦点検出手段は、共焦点ピンホールと、該共焦点ピンホールを通過する光を検出する光検出器を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の顕微鏡システム。
  9. 前記エバネッセント照明により取得した蛍光画像上で指定した位置又は領域に対し、前記第1の光源からのレーザ光を、前記2次元走査手段を介してスポット状に照射又は指定領域を2次元走査により照射することで試料に光刺激を与えるようにしたことを特徴とする請求項1記載の顕微鏡システム。
  10. さらに前記エバネッセント照明により発生する蛍光を撮像する撮像手段を有し、前記光刺激後の前記エバネッセント照明による蛍光画像の経時変化を前記撮像手段により撮像可能としたことを特徴とする請求項9記載の顕微鏡システム。
  11. さらに前記エバネッセント照明により発生する蛍光を撮像する撮像手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の顕微鏡システム。
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