JP6241858B2 - 共焦点顕微鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、IPS細胞やES細胞等の各種生体サンプルを生きた状態で観察できる共焦点顕微鏡に関するものである。
本発明は、落射照明を利用して光透過性物体を撮像する共焦点位相差顕微鏡に関するものである。
医療の分野において、IPS細胞やES細胞の研究が進展し、各種生体細胞の観察方法やスクリーニング方法の開発が強く要請されている。生体細胞は主として水により構成され、細胞壁の屈折率は、水より僅かに高い程度である。従って、生体細胞はほぼ透明であり表面反射はほとんど生じない。よって、各種生体細胞を観察する際、反射像や散乱光像では観察できないため、位相差顕微鏡や微分干渉顕微鏡が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
位相差顕微鏡や微分干渉顕微鏡は、細胞壁や細胞核とその周囲媒質との屈折率差による位相差を可視化する。しかしながら、これらの顕微鏡は横方向の分解能が低いため、生体細胞や生体組織の高解像度画像を撮像する上で限界があった。特に、微分干渉顕微鏡では、横方向にずれた位置から出射する光との干渉像を形成するため、横方向の解像度が制限される欠点があった。また、生体細胞の観察においては、細胞の断面の形態を観察することも望まれている。しかし、従来の透過型顕微鏡では、光軸方向の情報も一緒に検出されるため、生体細胞の正確な断面画像を撮像できない欠点があった。特に、生体細胞の研究においては、細胞の断面画像情報は有益な情報が期待されるため、正確な断面画像を撮像できることが強く要請されている。
上述した透過型顕微鏡の欠点を解消する方法として共焦点顕微鏡を用いる生体細胞観察方法が想定される。共焦点顕微鏡は、横方向分解能が高いため、コントラストの高い高解像度画像を撮像することができる。よって、高解像度の観点及びコントラストの観点より、良質の細胞と癌化した細胞とを区別する手段として期待される。さらに、共焦点顕微鏡は、Z軸方向に高い感度を有するため、高さ方向のセクショニングを行うことができる。さらに、照明光源として高輝度のレーザ光源が用いられるため、高輝度画像を撮像することができ、コントラストの観点からも位相差顕微鏡や微分干渉顕微鏡よりも優れた効果が期待される。
特開2014−209085号公報
上述したように、共焦点顕微鏡は、位相差顕微鏡や微分干渉顕微鏡よりも優れた撮像性能を有するものの、製品化に当たり、以下の問題点が指摘されている。すなわち、透過型の共焦点光学系を構成するためには、サンプルをはさんで上下に集光レンズと対物レンズとをそれぞれ配置し、これらレンズ系の光軸を高精度に一致させる必要がある。しかしながら、この光軸調整は極めて煩雑な作業であり、現実的に不安定なものとなってしまう。特に、許容される光軸の横方向のずれ量は、画素サイズに対して十分に小さい値しか許容されず、従って、安定性に欠ける問題点が指摘されている。さらに、スライドガラスを介して回折限界で照明するため、照明系及び結像系の光軸方向の焦点位置を厳格に合わせる必要がある。しかし、スライドガラスの板厚のバラツキは無視できず、板厚調整が煩雑であり、同様に不安定になる欠点があった。
透過型のコンフォーカル顕微鏡を実現するためには、上述した課題があるため、現実的には極めて困難なものである。このような理由により、共焦点顕微鏡を用いて細胞観察する場合、試料から出射する蛍光を検出する共焦点蛍光顕微鏡が実用化されているだけである。蛍光観察では、サンプルから発生する蛍光を検出して共焦点画像を形成するため、比較的容易に共焦点光学系を形成することができる。しかしながら、蛍光観察する場合、生体サンプルを染色しなければならず、この染色により生体細胞自身が死滅する不具合が発生する。染色により死滅したのでは、生きた状態のIPS細胞やES細胞を観察できず、生体細胞の生きた状態の姿や細胞分裂時における増殖形態を観察できない不都合があった。
本発明の目的は、生体細胞等の光透過性物体の共焦点透過画像を撮像できる共焦点顕微鏡を実現することにある。
本発明の別の目的は、生体細胞や生体組織を生きた状態で観察できる共焦点顕微鏡を実現することにある。
さらに、本発明の目的は、生体細胞の正確な断面画像を撮像できる共焦点顕微鏡を提供することにある。
参考として記載する本発明による共焦点顕微鏡は、照明ビームを発生する照明光源、及び、照明ビームをスポット状に集束して観察すべき試料に向けて投射する対物レンズを有する照明光学系と、
前記照明ビームにより試料を主走査方向及びこれと直交する副走査方向に2次元走査する走査機構と、
反射膜を有し、反射膜上に観察すべき試料を保持する試料保持手段と、
前記試料から出射すると共に前記反射膜で反射し、前記対物レンズにより集光された光を受光する光検出手段、光検出手段と対物レンズとの間の光路中に配置され、微小な光通過エリアを有する第1の空間フィルタ、及び、前記対物レンズにより集光された光を集束して第1の空間フィルタの光通過エリアに向けて投射する結像レンズを含む観察光学系と、
前記光検出手段からの出力信号を用いて試料の共焦点画像を形成する信号処理装置とを具え、
前記第1の空間フィルタ及び/又は結像レンズは、光軸方向にそって移動可能に設定されていることを特徴とする。
本発明の基本思想は、生体細胞の共焦点透過像を落射照明を利用して撮像することにある。このために、試料保持手段として、反射面が形成された試料保持手段を用い、試料保持手段の反射面上に生体細胞を固定する。生体細胞の細胞液の大部分は水であり、生体細胞を包囲する培養液の屈折率もほぼ水の屈折率に近い値である。一方、細胞壁や核の屈折率は水の屈折率よりも僅かに大きい。従って、生体細胞に照明光が入射すると、照明光の一部は細胞壁や細胞核により僅かに屈折し、屈折により光路を変更する。続いて、下側に位置する反射面で反射し、対物レンズにより集められる(集光される)。本発明では、この屈折による光路のずれを空間フィルタによってコントラストに変換する。すなわち、空間フィルタを有する共焦点光学系では、結像レンズの前面に空間フィルタが配置されているため、細胞壁や細胞核で屈折し光路変更した光は、空間フィルタにより強度が変化し光検出手段に入射する。この結果、細胞膜や細胞核を透過する際の光路差ないし位相差によって透過光に屈折が生じ、空間フィルタによってコントラストに変換され、生体細胞の明暗の輝度画像が撮像される。尚、結像レンズの結像点の位置を変位させる方法として、焦点可変レンズを用い、結像レンズの焦点距離を制御する方法がある。或いは、結像レンズの位置を制御して結像点の位置を変位させることもできる。
本発明では、反射面上に生体細胞を保持しているので、生体細胞を透過した透過光は反射面で反射し、対物レンズにより集められる。この結果、サンプルの一方の側に全ての光学要素を配置することができ、煩雑な調整作業が不要になる。
本発明では、試料保持手段の反射面上に細胞固定膜を介して生体細胞を固定しているので、生体細胞が固定された試料保持手段を培養液に浸漬した状態で撮像することができる。従って、生きた状態の生体細胞を撮像することができ、生体細胞の増殖形態を観察することができる。このような試料保持手段として、表面が研磨されたシリコン基板を用いることができる。研磨されたシリコン基板の表面は、鏡面とほぼ同等であり、且つ安価に入手できるため、生体サンプルの支持手段として有効である。
前述したように、生体細胞の研究においては、細胞の正確な断面透過像を撮像できることが望まれている。従って、対物レンズ又は反射面は光軸方向に変位可能に設定できることが重要である。この場合、照明光学系の焦点を反射面上に設定した場合、結像光学系の焦点も反射面上に位置決めする。一方、この状態から、対物レンズの焦点を反射面から光軸方向に変位させると、結像光学系の焦点は、照明光学系の反射面に対する虚像点に位置し、これに応じて結像光学系の結像点も変位する。そこで、本発明では、対物レンズ又は反射面を光軸方向に変位可能に構成すると共に結像光学系の結像レンズもその結像点が光軸方向にそって変位可能となるように構成する。このような構成により、照明光学系の焦点を光軸方向に移動ないし変位させても、それに対応して観察系の結像点の位置を調整することができ、対物レンズの変位に応じて結像光学系の結像点を光検出手段上に形成することができる。これにより、各種試料について、所望の高さ位置における断面画像を撮像することできる。特に生体細胞は光透過性の試料であるから、照明光が生体細胞の内部まで進入するので、対物レンズの焦点を含む面で切って示す正確な断面透過像を撮像することできる。よって、各種の生体細胞をスクリーニングする上で貴重な情報の入手が期待される。
本発明による共焦点顕微鏡は、光透過性物体の共焦点透過像を撮像する共焦点顕微鏡であって、
照明ビームを発生する照明光源、及び、照明ビームをスポット状に集束して観察すべき試料に向けて投射する対物レンズを有する照明光学系と、
前記照明ビームにより試料を主走査方向及びこれと直交する副走査方向に2次元走査する走査機構と、
反射面を有し、反射面上に観察すべき試料を保持する試料保持手段と、
前記試料を透過し前記反射面で反射し、前記対物レンズにより集光された光を受光する光検出手段、及び前記対物レンズにより集光された光をピンホール手段を介して光検出手段上に結像する結像レンズを含む結像光学系と、
前記対物レンズと光検出手段との間の光路中に配置され、光路の片側半分のエリアを遮光する空間フィルタと、
前記光検出手段からの出力信号を用いて試料の共焦点画像を形成する信号処理装置とを具え、
前記結像レンズは、その結像点が光軸方向にそって変位可能に構成され、
前記対物レンズ又は反射面は光軸方向に変位可能に構成され、対物レンズ又は反射面の光軸方向の変位に応じて結像レンズの結像点が光軸方向に沿って調整されることを特徴とする。一例として生体細胞が一種の凸レンズと同様に作用する場合について説明する。この場合、照明ビームの主走査方向に見て生体細胞の先端側に入射した光と後端側に入射した光では、屈折後の進行方向が互いに反対方向となる。この場合において、片側半分のエリアを遮光する空間フィルタを配置すれば、例えば生体細胞の先端側(主走査方向の先端側)の部位から出射した透過光は空間フィルタにより遮光されず、生体細胞の後端側から出射した透過光は空間フィルタにより遮光される。この結果、生体細胞の前側半分のエリアは高輝度画像を形成し、残りの半分のエリアは低輝度画像を形成し、明暗の輝度画像が形成される。すなわち、光路の半分のエリアを遮光する空間フィルタは、生体細胞における屈折によるコントラストを一層増強する作用を果たす。従って、空間フィルタを導入することにより、コントラストが一層増強された共焦点透過像を撮像することができる。
本発明による共焦点顕微鏡は、光透過性物体の共焦点透過像又は蛍光性物体の共焦点蛍光像を選択的に撮像する共焦点顕微鏡であって、
照明ビームを発生する照明光源、及び、照明ビームをスポット状に集束して観察すべき試料に向けて投射する対物レンズを有する照明光学系と、
前記照明ビームにより試料を主走査方向及びこれと直交する副走査方向に2次元走査する走査機構と、
反射面を有し、反射面上に観察すべき試料を保持する試料保持手段と、
前記試料を透過し前記反射面で反射し、前記対物レンズにより集光された光を受光する光検出手段、前記対物レンズにより集光された光をピンホール手段を介して光検出手段上に結像する結像レンズ、及び光路中に挿脱可能に配置され、照明光と同一の波長域の光を選択的に遮光するフィルタ手段を含む結像光学系と、
前記対物レンズと光検出手段との間の光路中に配置され、光路の片側半分のエリアを遮光する空間フィルタと、
前記光検出手段からの出力信号を用いて試料の共焦点画像を形成する信号処理装置とを具え、
前記結像レンズは、その結像点が光軸方向にそって変位可能に構成され、
前記対物レンズ又は反射面は光軸方向に変位可能に構成され、対物レンズ又は反射面の光軸方向の変位に応じて結像レンズの結像点が光軸方向に沿って調整され、
試料として蛍光性物体を用いる場合、フィルタ手段を光路中に挿入することにより試料の蛍光像を撮像する共焦点顕微鏡として機能し、
試料として光透過性物体を用いる場合、フィルタ手段を光路から外すことにより光透過性試料の共焦点透過像を撮像する共焦点顕微鏡として機能することを特徴とする。



蛍光性試料を励起する励起光として、可視域の照明光を用いることができる。よって、試料保持手段の反射面上に蛍光性の試料を固定し、照明光を投射すれば、試料から蛍光が発生し、発生した蛍光はピンホールを通過して光検出手段に入射し、共焦点蛍光画像を撮像することができる。従って、観察すべき試料を交換することにより共焦点位相差顕微鏡として機能し又は共焦点蛍光顕微鏡として機能することができる。しかしながら、観察すべき試料は試料保持手段の反射面上に固定するため、蛍光顕微鏡として用いる場合反射面で反射した照明光も試料から発生した蛍光と共に光検出手段に入射する。よって、発生した蛍光が照明光中に埋もれてしまい、明瞭な蛍光像が撮像されない不具合が発生する。そこで、本発明では、対物レンズと光検出手段との間の光路中に照明光と同一の波長域の光を選択的に遮光するフィルタ手段を挿脱自在に配置し、蛍光画像を撮像する場合光路中に挿入し、透過像を撮像する場合には光路から取り外す。このように構成すれば、フィルタ手段を光路中に選択的に配置するだけで蛍光像及び位相差像を撮像することができる。
本発明による別の共焦点顕微鏡は、光透過性物体の共焦点透過像を撮像する共焦点顕微鏡であって、
照明ビームを発生する照明光源、及び、照明ビームをスポット状に集束して観察すべき試料に向けて投射する対物レンズを有する照明光学系と、
反射面を有し、反射面上に観察すべき試料を保持する試料保持手段と、
前記照明ビームにより試料を主走査方向及びこれと直交する副走査方向に2次元走査する走査機構と、
前記試料を透過し前記反射面で反射し、対物レンズにより集光された光を2分割して第1及び第2のサブビームを形成するビーム分割素子、第1及び第2のサブビームをそれぞれ受光する第1及び第2の光検出手段、及び第1及び第2のサブビームをピンホール手段を介して第1及び第2の光検出手段上にそれぞれ結像する第1及び第2の結像レンズを含む結像光学系と、
前記第1及び/又は第2の光検出手段から出力される画像信号を用いて試料の共焦点画像を形成する信号処理装置とを具え、
前記結像レンズは、その結像点が光軸方向にそって変位可能に構成され、
前記対物レンズ又は反射面は光軸方向に変位可能に構成され、対物レンズ又は反射面の光軸方向の変位に応じて前記第1及び第2の結像レンズの結像点が光軸方向に沿って調整されることを特徴とする。
本発明では、結像光学系にビーム分割素子を配置し、対物レンズにより集められた集光ビームをビーム分割素子により2分割して2本のサブビームを形成し、2本のサブビームはそれぞれ結像レンズ及びピンホールを介して光検出手段に入射させる。対物レンズにより集められた光を2分割することは、光路の片側半分のエリアを遮光する空間フィルタを配置したものと等価な技術的効果が得られる。従って、空間フィルタによりコントラストが一層増強された共焦点透過像を形成することができる。さらに、撮像される2つの共焦点透過像は、主走査方向の輝度が互いに反転している点を除き、その他の点は一致している。従って、第1及び第2の光検出手段から出力される画像信号について差分処理を行うことにより、コントラストが一層増強された共焦点透過像を形成することができる。この場合、信号強度が負となる信号が出力される場合があるが、信号処理装置において絶対値処理等の信号処理を行うことにより、コントラストが増強された透過像を形成することができる。
本発明による共焦点顕微鏡は、光透過性物体の共焦点透過像又は蛍光性物体の共焦点蛍光像を選択的に撮像する共焦点顕微鏡であって、
照明ビームを発生する照明光源、及び、照明ビームをスポット状に集束して観察すべき試料に向けて投射する対物レンズを有する照明光学系と、
反射面を有し、反射面上に観察すべき試料を保持する試料保持手段と、
前記照明ビームにより試料を主走査方向及びこれと直交する副走査方向に2次元走査する走査機構と、
前記試料を透過し前記反射面で反射し、前記対物レンズにより集光された光を2分割して第1及び第2のサブビームを形成するビーム分割素子、第1及び第2のサブビームをそれぞれ受光する第1及び第2の光検出手段、第1及び第2のサブビームをピンホール手段を介して第1及び第2の光検出手段上にそれぞれ結像する第1及び第2の結像レンズ、及び、光路中に挿脱可能に配置され、照明光と同一の波長域の光を選択的に遮光するフィルタ手段を含む結像光学系と、
前記光検出手段からの出力信号を用いて試料の共焦点画像を形成する信号処理装置とを具え、
前記結像レンズは、その結像点が光軸方向にそって変位可能に構成され、
前記対物レンズ又は反射面は光軸方向に変位可能に構成され、対物レンズ又は反射面の光軸方向の変位に応じて結像レンズの結像点が光軸方向に沿って調整され、
試料として蛍光性物体を用いる場合、フィルタ手段を光路中に挿入することにより試料の蛍光像を撮像する共焦点顕微鏡として機能し、
試料として光透過性物体を用いる場合、フィルタ手段を光路から外すことにより光透過性試料の共焦点透過像を撮像する共焦点顕微鏡として機能することを特徴とする。
本発明による共焦点顕微鏡の好適実施例は、結像レンズとして、入力信号に応じて焦点距離が変化する焦点可変レンズ、又は焦点可変レンズと固定焦点レンズとを組み合わせたレンズ系が用いられることを特徴とする。焦点可変レンズは、入力される電気信号により焦点距離を制御することができる。従って、結像レンズとして、焦点可変レンズを用いれば、信号処理装置において、対物レンズの光軸方向の変位に対応した制御信号を生成して焦点可変レンズに供給することにより、照明系の焦点位置が変位しても対物レンズにより集光された光を光検出手段上に結像することができる。すなわち、照明光学系の焦点の変位に対して全て電気信号により対応制御することができる。
本発明による共焦点顕微鏡の好適実施例は、観察すべき試料として生体試料が用いられ、試料保持手段はシリコン基板により構成され、表面に生体細胞が固定されたシリコン基板を培養液を収容する容器中に浸漬し、生きた状態の生体試料の共焦点画像を撮像することを特徴とする。研磨されたシリコン基板の表面は鏡面と同様に仕上げられており、反射面として機能することができる。従って、格別な反射膜を形成することなく反射面が形成される。そこで、本発明では、観察すべき生体細胞を支持する試料保持手段としてシリコン基板を用い、シリコン基板の研磨表面上にポリ−L−リジン(PLL)やアルカンチオール等の細胞固定層を形成する。そして、このシリコン基板を容器内に配置し、観察すべき生体細胞を含む培養液を滴下する。これにより、生体細胞は固定層を介して研磨表面上に固定され、生体細胞の周囲は培養液で満たされる。この結果、生体細胞を生きた状態で観察することが可能になり、細胞分裂中の増殖形態を高解像度画像として撮像することが可能になる。
本発明によれば、反射面が形成された試料支持手段上に光透過性試料を固定し、落射照明を利用して試料の透過像を撮像しているので、全ての光学要素を試料の一方の側に配置することができ、煩雑な調整作業を行うことなく共焦点透過像を撮像することができる。
さらに、生体細胞を試料保持手段上に固定し、培養液に浸漬した状態で撮像できるので、生体細胞の透過像を生きた状態で撮像することができる。
さらに、本発明では、対物レンズ又は試料を保持する反射面が光軸方向に変位しても、これらの変位に対応して結像光学系の結像点の位置が調整されるので、所望の高さ位置における共焦点断面画像を撮像することができる。
本発明による共焦点顕微鏡の一例を示す図である。 生体細胞が固定された状態を示す断面図である。 空間フィルタの作用を説明するための図である。 照明系の焦点と結像系の焦点との関係を示す図である。 本発明による共焦点顕微鏡の別の実施例を示す図である。
本例では、観察すべき試料として透明体である生体細胞を用い、生体細胞から出射した透過光を用いて生体細胞の共焦点透過像を形成する。すなわち、生体細胞や生体組織の細胞液は周囲媒質(水や培養液)の屈折率とほぼ等しい屈折率を有し、細胞壁や細胞核は周囲媒質よりも僅かに大きい屈折率を有する。よって、生体細胞に入射した照明光は細胞壁等により屈折する。本発明では、屈折により発生した光路のずれを空間フィルタを介してコントラストに変換し、生体細胞を明暗画像として観察する。さらに、本発明では、共焦点光学系を用い、対物レンズにより集光された透過光をピンホール手段を介して結像しているため、試料の断面画像を撮像することができる。
図1は本発明による共焦点顕微鏡の一例を示す。本例では、照明光源1としてレーザを用いる。例えば、波長が488nmのレーザ光を発生するアルゴンレーザ、また、波長が405nmや670nmのレーザ光を発生する半導体レーザ等の各種レーザを用いることができる。レーザ光源から出射した照明ビームは、集束性レンズ2により平行光束に変換されて、偏光ビームスプリッタ3に入射する。照明ビームは偏光ビームスプリッタ3で反射し、ガルバノミラー4に入射する。ガルバノミラー4は、入射する照明ビームを主走査方向に周期的に偏向する。
ガルバノミラー4で反射した照明ビームは、第1及び第2のリレーレンズ5及び6により拡大平行光束となり、1/4波長板7を透過して対物レンズ8に入射する。対物レンズ8は、照明ビームをスポット状に集束し、試料9に向けて投射する。従って、試料には、微小な光スポットが形成される。本例では、光透過性の試料として生体細胞を用い、生体細胞の共焦点画像を撮像する。勿論、生体細胞以外の種々の光透過性試料を観察することができる。生体細胞以外のサンプルとして、例えば蛍光性試料を用い、試料の蛍光像を撮像することもできる。この場合、後述するように、結像光学系に照明光を遮光する帯域フィルタを選択的に配置し、試料から発生した蛍光だけを光検出手段に入射させて蛍光像を形成する。
図2は観察すべき生体細胞が試料保持手段上に固定された状態を示す断面図である。本例では、試料を保持する試料保持手段10としてシリコン基板を用いる。シリコン基板は、高精度に研磨された研磨面を有し、研磨面は鏡面にほぼ同等の反射性能を有し、反射面として機能することができる。従って、シリコン基板の表面を反射面として利用することができ、基板上に反射膜を形成する必要性が解消する利点がある。反射面10a上にポリ−L−リジン(PLL)、アミノシラン(APS)、アルカンチオール等の細胞固定膜11を形成する。この試料保持手段10を容器12内に配置し、観察すべき生体細胞13を含む培養液14を容器12に注入する。この状態において、細胞固定膜11の固定作用により生体細胞13が固定膜を介して反射面上に固定される。従って、観察される生体細胞13は培養液14中において、反射面上に固定されているので、生体細胞を生きた状態で観察することができる。
生体細胞の内部の細胞液は水が主体であり、その屈折率は水の屈折率にほぼ等しい。一方、細胞壁と細胞液や培養液との間には僅かな屈折率差が存在する。従って、照明ビームが生体細胞に入射した際、細胞壁の表面における表面反射はほとんど発生せず、ほとんどの照明光は細胞の内部に進入する。また、照明ビームは細胞壁と周囲媒質(培養液)との屈折率差によりわずかに屈折して進行する。本発明では、この屈折をコントラストに変換する。生体細胞を直進した光及び細胞壁で屈折した光は、固定膜11を透過し、反射面で反射する。反射面で反射した反射光は、固定膜を透過し、対物レンズ8により集められる。
図1を参照するに、培養容器12はステージ15上に固定する。ステージ15には、ボイスコイルモータやピエゾステージ等の走査手段が連結され、主走査方向と直交する副走査方向に移動する。すなわち、本例では、ガルバノミラー4のビームによる主走査とステージ移動による副走査とを行い、観察すべき生体細胞を光スポットにより2次元走査する。これら以外の走査手段として、2つのガルバノミラーを用いて主走査及び副走査を行うことも可能であり、或いはその他の種々の2次元走査手段を用いることができる。
対物レンズ8には、ステッピングモータ16が連結され、対物レンズを光軸方向にそって移動させ、照明光学系の焦点を変位させることができる。すなわち、対物レンズの光軸方向の移動により、生体細胞の所望の高さ位置での断面画像を撮像することができる。すなわち、非透明性試料とは異なり、生体細胞は透明体であるから、照明光は細胞の内部まで進入する。一方、共焦点光学系では、試料から出射した透過光はピンホールを介して光検出手段に入射する。従って、照明光学系の焦点の変位に対応して結像光学系の結像点の位置を調整する(例えば、結像レンズの焦点距離を変化させる)ことにより、照明系の焦点から出射した光だけを光検出手段に入射させることができる。よって、試料が透明体の場合、対物レンズを光軸方向に沿って変位させて種々の高さ位置で2次元走査することにより、生体細胞を種々の高さ位置で切って示す共焦点断面画像を撮像することができる。共焦点断面画像は、通常の透過型顕微鏡により撮像した透過像とは異なり、照明ビームの集光点により形成される2次元平面で切って示す正確な断面画像であるため、種々の有用な情報の取得が期待される。
対物レンズ8には、位置センサ17を連結し、対物レンズの光軸方向の位置を検出する。位置情報として、例えば試料保持手段の反射面の位置を基準位置とし、反射面からの光軸方向の変位量を検出することができる。検出された対物レンズの位置情報は信号処理装置18に供給し、対物レンズの変位に対応して結像光学系の結像点の位置を調整する。勿論、対物レンズを移動する代わりに、ステージ15を移動する構成とすることもできる。この場合、ステージに位置センサを取り付けてステージの位置を検出する。
対物レンズ8により集光された光は、1/4波長板7並びに第2及び第1のリレーレンズ6及び5を経てガルバノミラー4に入射し、デスキャンされる。ガルバノミラー4で反射した光は、偏光ビームスプリッタ3を透過し、空間フィルタ19に入射する。
空間フィルタ19は、主走査方向と対応する方向の光路の片側半分のエリアを遮光する機能を有し、照明光が生体細胞の細胞壁や細胞核を透過することによって生ずる光路差ないし位相差によって発生した屈折をコントラストに変換するように作用する。図3を参照して、空間フィルタの作用を説明する。図3(A)は、生体細胞に主光線が入射した状態を示す。図3の例では、生体細胞が主走査方向に移動し、照明ビームが固定されているものとして説明する。生体細胞は図面の左側から右側に向けて移動するものとし、実線は生体細胞の先端側に照明ビーム(主光線)が入射した状態を示し、破線は生体細胞が移動して後端側に入射した状態を示す。
生体細胞は、弱い凸レンズと同様に作用するから、生体細胞の先端側に照明ビームが入射すると、生体細胞のレンズ作用により照明光は図面の左側に屈折し、反射面で反射する。このエリアには、空間フィルタ19が存在しないため、対物レンズにより集光され、そのまま伝搬して光検出手段に受光される。従って、高輝度画像として撮像される。一方、生体細胞が主走査方向に移動し、生体細胞(破線で示す)の後端側に照明ビーム(主光線)が入射すると、生体細胞のレンズ作用により右側に屈折し(破線で示す)、反射面で反射する。このエリアには空間フィルタ19が存在するため、遮光される。よって、生体細胞の後端側は低輝度画像として撮像される。この結果、生体細胞は高輝度画像と低輝度画像のコントラスト画像として撮像される。
図3(B)は主走査方向の位置と画像信号の輝度値との関係を示し、図3(C)は形成される共焦点画像を示す。図3(B)において、実線は空間フィルタが配置された場合の画像信号を示し、破線は空間フィルタが存在しない場合の画像信号を示す。空間フィルタが存在しない場合、照明光が細胞壁で屈折すると、屈折光は進行方向を僅かに変えるため、光検出手段の前面に配置したピンホールを通過する光量が低下し、信号強度は局所的に低下する。これに対して、空間フィルタが光路中に挿入されると、屈折による変位と空間フィルタの遮光性能の結果として、高輝度画像部分と低輝度画像部分とが結合した明暗画像が形成される。
図1に戻って説明する。空間フィルタ19を通過した光は、帯域フィルタ20を通過し、結像レンズ系21に入射する。帯域フィルタ20は、光路に対して挿脱可能に配置され、照明光の波長域の光を遮光し、それ以外の波長域の光、例えば試料から発生する蛍光を透過するフィルタである。この帯域フィルタは、蛍光性試料の蛍光像を観察する場合光路中に挿入され、共焦点透過像を撮像する場合光路から外される。すなわち、試料保持手段の反射面上に蛍光性試料を固定した場合、照明光(励起光)の投射により発生する蛍光の強度は、反射面で反射する反射光の強度よりも弱いため、試料から出射する蛍光が照明光に埋もれてしまう。そこで、本発明では、帯域フィルタ20を挿脱可能に配置し、蛍光性試料から発生する蛍光だけを光検出手段に入射させ、蛍光像を形成する。また、光検出手段として、アバランシェ・フォトダイオード(APD)やフォトマルチプライヤチューブを用いることができる。光検出手段23から出力される画像信号は、信号処理装置18に供給され、生体細胞の共焦点画像が形成される。
結像レンズ系21は、対物レンズにより集光された光をピンホール手段22を介して光検出手段23上に結像する。本例では、結像レンズ系21は、入力する電気信号に応じて焦点距離が変化する焦点可変レンズ21aと焦点距離が固定された焦点固定レンズとの組合せたレンズ系を用い、入力信号に応じて焦点距離を制御する。従って、対物レンズ又は反射面の光軸方向の変位に対応して結像レンズ系の結像点が光検出手段23上に形成されるように、結像レンズ系21の焦点距離を調整する。
図4は照明系の焦点と結像系の焦点との関係を示す図である。図4(A)は照明光学系の焦点及び結像光学系の焦点が共に反射面上に位置する状態を示し、図4(B)は対物レンズが上方に変位して照明系の焦点が上方に変位した状態を示す。照明系の焦点が反射面から変位すると、結像系の焦点は、照明系の焦点の変位に応じて反射面から反対方向に変位し、反射面に対する虚像点に位置する。従って、結像光学系の結像点は、照明系の焦点の相対変位に応じて変位するため、その変位に対応する必要がある。そこで、本例では、結像レンズ系を焦点可変レンズ系で構成し、入力信号に応じて結像レンズの焦点距離を制御する。このように構成すれば、照明系の焦点が変位しても、結像レンズ系の結像点が光検出手段上に位置するように結像光学系を制御することができる。
具体的な制御方法の一例について、図1を参照して説明する。照明光学系の焦点を試料保持手段10の反射面上に位置決めする。この対物レンズの位置を基準位置とする。対物レンズの基準位置からの変位量は位置センサ17により検出する。対応して、照明系の焦点が反射面上に位置した場合において、結像レンズ系21の結像点が光検出手段23上に位置するように焦点可変焦レンズに対する制御信号の信号値を設定する。この制御信号を基準信号とする。続いて、対物レンズを光軸方向に変位させながら、その変位量を位置センサ17により検出すると共に、対物レンズの変位に対応して結像点が光検出手段上に位置するように焦点可変レンズに対する制御信号を調整し、その信号値を対物レンズの変位量と対として記憶し、データ表とする。このデータ表を基準データ表として信号処理装置に記憶する。
実際の撮像に際し、対物レンズの光軸方向の位置を位置センサ17により計測し、その計測値を信号処理装置18に供給する。信号処理装置は、前述したデータ表を用いて焦点可変レンズの最適な制御信号値を求め、求めた信号値の制御信号を焦点可変レンズへ供給する。この状態で、照明ビームにより2次元走査して断面画像を撮像する。よって、操作者は所望の高さ位置における共焦点断面画像を撮像することができる。この場合、入力装置を介して基準位置からの変位量を入力することも可能である。尚、生体細胞の3次元画像を撮像する場合、基準位置から徐々に対物レンズを上方に変位させながら、焦点可変レンズの焦点距離を制御しながら複数の断面画像を撮像し、複数の断面画像を重ねて表示することにより3次元構造を表現することができる。
図5は本発明による共焦点顕微鏡の変形例を示す。本例は、結像光学系を除き図1に示す構成と同一であるため、その説明は省略する。尚、図1で用いた構成要素と同一の構成要素には同一符号を付して説明する。本例では、帯域フィルタ20の後段にビーム分割素子30を配置し、対物レンズにより集光された透過光を2本のサブビームに分割する。ビーム分割素子30は、2つの反射面30a及び30bを有する三角ミラーで構成され、その頂辺が光軸と直交すると共に主走査方向と直交するように配置する。よって、対物レンズにより集光された透過光は第1及び第2の反射面30a及び30bにより照明ビームの主走査方向と対応する方向に2分割され、第1及び第2のサブビームが形成される。
第1のサブビームは、第1のピンホール手段31a介して第1の光検出手段32aに入射する。また、第2のサブビームは、第2のピンホール手段31bを介して第2の光検出手段32bに入射する。従って、対物レンズにより集光された透過光は、結像レンズを経て、ビーム分割素子30により2分割され、それぞれピンホール31を介して光検出手段32上に結像される。
第1及び第2の光検出手段32a及び32bから出力される出力信号は、信号処理装置18に供給され、コントラストが増強された共焦点透過像が形成される。すなわち、対物レンズにより集光された透過光を2分割することは、光路の片側半分のエリアを遮光することと等価の作用であり、ビーム分割素子30は、図1に示す実施例の空間フィルタ19と同等の機能を発揮する。従って、2つの光検出手段から出力される出力信号により形成される共焦点透過像は、図1の実施例により形成される透過像と同様に、コントラストが増強された透過像である。
第1及び第2の光検出手段32a及び32bからの出力信号により形成される透過像は、図3の説明から理解できるように、互いに輝度が反転している点を除き、その他の構成は一致する。すなわち、互いに輝度が反転している2つの透過像が形成される。従って、信号処理装置において、第1及び第2の光検出手段32a及び32bからの出力信号について差分処理を行い、続いて絶対値処理を行うことにより、背景が暗く、コントラストがさらに一層増強された暗視野透過像を形成することができる。
さらに、対物レンズを光軸方向に移動させながら複数の透過像を形成し、得られた複数の透過像を重ねて表示することにより生体細胞の3次元構造を表現することができる。この場合、生体細胞の内部まで照明光が進入するため、細胞内の構造が明瞭に表示された3次元画像を形成することができる。
本発明は上述した実施例だけに限定されず、種々の変形や変更が可能である。例えば、上述した実施例では、結像レンズとして、焦点可変レンズと焦点固定レンズとの組合せを用いたが、焦点可変レンズ単独だけで結像レンズを構成することもできる。また、結像光学系の結像点を変位させる方法として、焦点固定レンズを用い、焦点固定レンズを光軸方向に変位させてもよいし、ピンホールを光軸方向に変位させてもよい。
上述した実施例では、試料保持手段としてシリコン基板を用いたが、ガラス基板等の基板上に反射膜を形成し、その上に細胞固定膜を形成したものを用いることも可能である。
さらに、ピンホール手段として種々の光学手段を用いることができ、例えば光ファイバをピンホール手段として用いることも可能である。この、光ファイバの光入射面がピンホール手段を構成し、光ファイバの後端は光検出手段に光学的に接続する。この場合、光ファイバの光入射端の光軸方向の位置を変位可能に設定し、対物レンズの変位に応じて光入射端を移動することにより、対物レンズにより集光された透過光を光検出手段上に結像することができる。
1 照明光源
2 集束性レンズ
3 ビームスプリッタ
4 ガルバノミラー
5,6 リレーレンズ
7 1/4波長板
8 対物レンズ
9 試料
10シリコン保持手段
11 固定膜
12 容器
13 生体細胞
14 培養液
15 ステージ
16 モーター
17 位置センサ
18 信号処理装置
19 空間フィルタ
20 帯域フィルタ
21 結像レンズ
22 ピンホール手段して
23 光検出手段


Claims (10)

  1. 光透過性物体の共焦点透過像を撮像する共焦点顕微鏡であって、
    照明ビームを発生する照明光源、及び、照明ビームをスポット状に集束して観察すべき試料に向けて投射する対物レンズを有する照明光学系と、
    前記照明ビームにより試料を主走査方向及びこれと直交する副走査方向に2次元走査する走査機構と、
    反射面を有し、反射面上に観察すべき試料を保持する試料保持手段と、
    前記試料を透過審査官前記反射面で反射し、前記対物レンズにより集光された光を受光する光検出手段、及び前記対物レンズにより集光された光をピンホール手段を介して光検出手段上に結像する結像レンズを含む結像光学系と、
    前記対物レンズと光検出手段との間の光路中に配置され、光路の片側半分のエリアを遮光する空間フィルタと、
    前記光検出手段からの出力信号を用いて試料の共焦点画像を形成する信号処理装置とを具え、
    前記結像レンズは、その結像点が光軸方向にそって変位可能に構成され、
    前記対物レンズ又は反射面は光軸方向に変位可能に構成され、対物レンズ又は反射面の光軸方向の変位に応じて結像レンズの結像点が光軸方向に沿って調整されることを特徴とする共焦点顕微鏡。
  2. 光透過性物体の共焦点透過像又は蛍光性物体の共焦点蛍光像を選択的に撮像する共焦点顕微鏡であって、
    照明ビームを発生する照明光源、及び、照明ビームをスポット状に集束して観察すべき試料に向けて投射する対物レンズを有する照明光学系と、
    前記照明ビームにより試料を主走査方向及びこれと直交する副走査方向に2次元走査する走査機構と、
    反射面を有し、反射面上に観察すべき試料を保持する試料保持手段と、
    前記試料を透過し前記反射面で反射し、前記対物レンズにより集光された光を受光する光検出手段、前記対物レンズにより集光された光をピンホール手段を介して光検出手段上に結像する結像レンズ、及び光路中に挿脱可能に配置され、照明光と同一の波長域の光を選択的に遮光するフィルタ手段を含む結像光学系と、
    前記対物レンズと光検出手段との間の光路中に配置され、光路の片側半分のエリアを遮光する空間フィルタと、
    前記光検出手段からの出力信号を用いて試料の共焦点画像を形成する信号処理装置とを具え、
    前記結像レンズは、その結像点が光軸方向にそって変位可能に構成され、
    前記対物レンズ又は反射面は光軸方向に変位可能に構成され、対物レンズ又は反射面の光軸方向の変位に応じて結像レンズの結像点が光軸方向に沿って調整され、
    試料として蛍光性物体を用いる場合、フィルタ手段を光路中に挿入することにより試料の蛍光像を撮像する共焦点顕微鏡として機能し、
    試料として光透過性物体を用いる場合、フィルタ手段を光路から外すことにより光透過性試料の共焦点透過像を撮像する共焦点顕微鏡として機能することを特徴とする共焦点顕微鏡。
  3. 光透過性物体の共焦点透過像を撮像する共焦点顕微鏡であって、
    照明ビームを発生する照明光源、及び、照明ビームをスポット状に集束して観察すべき試料に向けて投射する対物レンズを有する照明光学系と、
    反射面を有し、反射面上に観察すべき試料を保持する試料保持手段と、
    前記照明ビームにより試料を主走査方向及びこれと直交する副走査方向に2次元走査する走査機構と、
    前記試料を透過し前記反射面で反射し、前記対物レンズにより集光された光を2分割して第1及び第2のサブビームを形成するビーム分割素子、第1及び第2のサブビームをそれぞれ受光する第1及び第2の光検出手段、及び第1及び第2のサブビームをピンホール手段を介して第1及び第2の光検出手段上にそれぞれ結像する第1及び第2の結像レンズを含む結像光学系と、
    前記第1及び/又は第2の光検出手段から出力される画像信号を用いて試料の共焦点画像を形成する信号処理装置とを具え、
    前記第1及び第2の結像レンズは、その結像点が光軸方向にそって変位可能に構成され、
    前記対物レンズ又は反射面は光軸方向に変位可能に構成され、対物レンズ又は反射面の光軸方向の変位に応じて前記第1及び第2の結像レンズの結像点が光軸方向に沿って調整されることを特徴とする共焦点顕微鏡。
  4. 請求項に記載の共焦点顕微鏡において、前記信号処理装置は、第1の光検出手段から出力される画像信号と第2の光検出手段から出力される画像信号との差分を形成する差分形成手段を有し、暗視野の背景中に透過像が形成された暗視野画像を出力することを特徴とする共焦点顕微鏡。
  5. 光透過性物体の共焦点透過像又は蛍光性物体の共焦点蛍光像を選択的に撮像する共焦点顕微鏡であって、
    照明ビームを発生する照明光源、及び、照明ビームをスポット状に集束して観察すべき試料に向けて投射する対物レンズを有する照明光学系と、
    反射面を有し、反射面上に観察すべき試料を保持する試料保持手段と、
    前記照明ビームにより試料を主走査方向及びこれと直交する副走査方向に2次元走査する走査機構と、
    前記試料を透過し前記反射面で反射し、前記対物レンズにより集光された光を2分割して第1及び第2のサブビームを形成するビーム分割素子、第1及び第2のサブビームをそれぞれ受光する第1及び第2の光検出手段、第1及び第2のサブビームをピンホール手段を介して第1及び第2の光検出手段上にそれぞれ結像する第1及び第2の結像レンズ、及び、光路中に挿脱可能に配置され、照明光と同一の波長域の光を選択的に遮光するフィルタ手段を含む結像光学系と、
    前記第1及び/又は第2の光検出手段からの出力信号を用いて試料の共焦点画像を形成する信号処理装置とを具え、
    前記第1及び第2の結像レンズは、その結像点が光軸方向にそって変位可能に構成され、
    前記対物レンズ又は反射面は光軸方向に変位可能に構成され、対物レンズ又は反射面の光軸方向の変位に応じて結像レンズの結像点が光軸方向に沿って調整され、
    試料として蛍光性物体を用いる場合、フィルタ手段を光路中に挿入することにより試料の蛍光像を撮像する共焦点顕微鏡として機能し、
    試料として光透過性物体を用いる場合、フィルタ手段を光路から外すことにより光透過性試料の共焦点透過像を撮像する共焦点顕微鏡として機能することを特徴とする共焦点顕微鏡。
  6. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の共焦点顕微鏡において、前記対物レンズ又は試料が固定された反射面並びに結像レンズの結像点の光軸方向の位置を調整することにより、試料の所望の高さ位置における共焦点断面透過像が撮像されることを特徴とする共焦点顕微鏡。
  7. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の共焦点顕微鏡において、前記結像レンズとして、入力信号に応じて焦点距離が変化する焦点可変レンズ、又は焦点可変レンズと焦点固定レンズとの組合せが用いられることを特徴とする共焦点顕微鏡。
  8. 請求項に記載の共焦点顕微鏡において、前記信号処理装置は、対物レンズの基準位置からの変位量と前記結像レンズの結像点の基準位置からの変位量との関係を規定したデータ表を有し、
    対物レンズが変位した場合、その変位に応じて結像光学系の結像点が光検出手段上に位置するように、結像レンズの焦点距離が制御されることを特徴とする共焦点顕微鏡。
  9. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の共焦点顕微鏡において、前記試料保持手段として表面研磨されたシリコン基板を用い、当該シリコン基板の研磨表面を反射面として利用し、当該反射面上に試料を固定する試料固定層が形成され、試料固定層上に観察すべき試料が固定されることを特徴とする共焦点顕微鏡。
  10. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の共焦点顕微鏡において、前記試料として生体試料が用いられ、前記試料保持手段は生体試料が生存する培養液を収容する容器中に浸漬され、生きた状態の生体試料の共焦点画像を撮像することを特徴とする共焦点顕微鏡。
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