JP2012507300A - Rnaパターンを評価する方法 - Google Patents

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Abstract

RNAパターンの決定など、RNAレベルを評価することによって癌を特徴づけるための方法および組成物を提供する。マイクロRNAなどの1つ以上のRNAを検出することによって、癌の診断、予後判定、監視および治療を決定することができる。

Description

相互参照
本出願は、それぞれの全内容が参照により本明細書に組み込まれる、2008年10月30日出願の米国特許仮出願第61/109742号、2008年11月7日出願の第61/112571号、2008年11月12日出願の第61/114045号、2008年11月12日出願の第61/114058号、2008年11月13日出願の第61/114065号、2009年2月9日出願の第61/151183号、2009年10月2日出願の「前立腺腺癌由来エキソソームにおけるマイクロRNAプロファイル」という題目のCaris MPI整理番号第2310(WSGR参照番号第37901−706.103)、2009年10月9日出願の第61/250454号および2009年10月19日出願の第61/253027号についての恩典を主張する。
患者の健康管理は、疾患または状態の診断、予後判定または治療選択を提供することによって疾患または状態を特徴づける方法を向上させることにより、大いに向上しうる。疾患または状態をより早期に発見し、またはその病期を決定して、どのような種類の治療を選択すべきか決定することができる。疾患または状態は、上皮癌または癌腫などの癌でありうる。様々な種類の上皮細胞が存在し、これらは様々な種類の癌へと発達しうる。例えば、上皮細胞は、扁平細胞と呼ばれる、細胞の扁平な表面被覆を構成しうる。さらに、上皮細胞は、腺腫様細胞と呼ばれる腺状の形をとりうる。また、上皮細胞は、移行細胞と呼ばれる伸縮性のある層を形成しうる。癌腫は、全ての癌の約85%を占め、これには乳癌、前立腺癌、肺癌、結腸直腸癌、膀胱癌および卵巣癌が含まれる。
上皮性癌は、通常、固体塊または腫瘍になり、そこから癌細胞が体中に遊走し、最終的に他の部位に留まって続発性腫瘍または転移を形成する。固形腫瘍になる癌の主要な治療法の1つは、外科的切除または物理的もしくは化学的手段による腫瘍の切除である。例えば外科的切除によって被験者から癌を切除した後、治療のために追加的な治療法を使用することができるように、同一部位または続発部位における癌の再発の監視または検出が必要となりうる。同様に、治療が成功しているかどうかを判定し、それに応じて治療を適合させるために、治療段階中に癌治療の成功を監視するいくつかの手段が必要となりうる。
上皮癌などの癌を特徴づける方法が必要である。例えば、前立腺特異抗原(PSA)テストが前立腺癌の管理に寄与したにもかかわらず、このテストは、この抗原が前立腺癌ではなく前立腺組織に特異的であることに起因する重大な欠点に悩まされている。このテストは、PSA抗原に非常に特異的であるが、全ての前立腺癌が過剰なレベルの抗原を血清中に放出するわけではない。これにより、臨床感度が欠如し、日常的なPSA検査で臨床的に有意な癌を頻繁に見逃す結果となる。
正常なPSA値は、現在、4.0ng/mL未満であると考えられている。有意な前立腺癌を有する男性の少なくとも20%は、4.0ng/mL未満のPSA値を有しうる。しかしながら、PSAは、正常組織、無痛性過形成組織、前悪性組織および悪性組織によって作られるので、PSAの上昇(4.0ng/mLを超える)の発見は必ずしも癌を示すわけではない。血清PSAが、4.0〜10ng/mLの範囲にある場合、繰り返しのより徹底的な生検(10〜12箇所)を用いても、前立腺癌を発見する確率は25〜30%にすぎない。PSA値の上昇を発見すると往々にして、被験者にとって不快で潜在的に危険な経直腸生検を受けるという結果になる。PSAが有意に上昇している男性が、血清PSAの上昇の原因を見つけるために2箇所以上の生検を受けることはまれである。
したがって、癌を特徴づける方法の改善が必要である。本明細書では、この必要性に応える方法およびシステムを提供し、関連する利点も提供する。
参照による引用
本明細書で言及する全ての刊行物および特許出願は、個々の刊行物または特許出願の各々が具体的かつ個々に示されて参照により組み込まれるのと同程度参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書では、RNAまたはRNAパターンを検出または評価することによって疾患または状態を特徴づける方法を提供する。状態を特徴づけることには、癌などの疾患もしくは状態の診断、予後判定、監視、治療の選択または分類が含まれうる。癌は、乳癌、脳癌、膵臓癌、骨癌、肝癌、胃癌、肺癌、結腸直腸癌、膀胱癌、前立腺癌または卵巣癌などの上皮癌でありうる。RNAパターンは、miRNAの発現レベルなど、miRNAを検出することを含みうる。
いくつかの実施形態では、本方法は、被験者における癌を特徴づけることを含み、特徴づけは、前記被験者の生体試料中のmiRNAパターンを決定することを含み、miRNAパターンは前記試料中の複数のmiRNAの各々の発現レベルを含む。いくつかの実施形態では、特徴づけは、前記複数のmiRNAの各々より少ない数の発現レベルを検出することによる特徴づけと比較して、感度が増加している。miRNAは、表1から選択することができる。
良性または悪性など、癌を分類する方法、および非生検試料の最初の分析後に固体組織生検材料を得るべきかどうか判定する方法も提供する。本方法はさらに、分類または生検の結果に基づいて治療または治療方式を選択することも含みうる。癌を分類すること、または生検材料を得るべきかどうか判定することには、1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数などのmiRNAの発現レベルを判定することが含まれうる。本方法は、タンパク質レベル、または生体試料のPCA3発現レベルとPSA発現レベルとの間の比率であるPCA3スコアなどの、PSAの発現レベルを測定することも含みうる。本方法は、産物値を決定して癌を特徴づけることも含みうる。産物値は、miR−141などのmiRNAの発現レベルに、PSAのレベルを掛けることによって決定することができる。例えば、1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数は、ナノグラムを掛けることができる。
本明細書では、miR−141、miR−629、miR−671−3p、miR−9、miR−491、miR−182、miR125a−3p、miR−324−5p、miR−148b、miR−222またはmiR−370などの1つ以上のmiRNAの発現レベルを測定することによって、前立腺癌などの癌を特徴づける方法も提供する。
RNAまたはRNAパターンを他の非RNAバイオマーカーと組み合わせて使用して癌を特徴づけることもできる。
1つ以上の代表的な実施形態の詳細を、添付の図面および以下の詳細な説明で明らかにする。他の特徴、目的および利点は、詳細な説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかとなろう。
前立腺癌試料の遺伝子解析の結果を説明する図である。A)最初の調査では、Agilent 44K Expression Profileプラットフォームで、遺伝子発現プロファイルについて14個の前立腺癌組織を解析した。最も共通に過剰発現した遺伝子を列挙している。B)別の調査では、A)と同一のプラットフォームを使用して、遺伝子の発現レベルについて6つの前立腺癌のセットを解析した。上位100の発現遺伝子を同定した。前立腺癌の5/6および6/6について上位100に列挙される遺伝子を列挙している。C)免疫組織化学(IHC)によって、遺伝子の過剰発現について22個体からの前立腺癌試料を検査した。22試料の少なくとも10試料で過剰発現した遺伝子を列挙している。 6つの前立腺癌試料についての発現プロファイルを説明する図である。この図は、右に列挙した遺伝子名を有する6つの前立腺癌試料に対するAgilent遺伝子チップ解析から得られた発現プロファイルを示している。暗色または陰影は高い発現レベルを示している。 癌試料についての解析を説明する図である。遺伝子の発現レベルについて6つの前立腺癌のセットを解析し、上位100の発現遺伝子を列挙した。前立腺癌の5/6および6/6について上位100に列挙される遺伝子を図1Bに列挙している。 免疫組織化学(IHC)およびAgilent 44Kチップの遺伝子発現プロファイリングの両方によって、データベースにおいて前立腺癌試料中で最も頻繁に過剰発現した遺伝子を解析し、これらの遺伝子に関連することが知られているマイクロRNAに関して、一般に入手できるmiRNAデータベース(例えば、http://www.microRNA.orgのような)を検索し、観察される頻度によってmiRNAを順位づけることにより、miRNAの頻度(x軸に沿って列挙している)を説明するグラフである。 前立腺癌が確認された25人の被験者と前立腺癌でない25人の被験者についてのPSA産物の値およびmiR−141のレベルを示す表である。A)は前立腺癌の被験者および正常な被験者についてのmiR−141コピー、PSAレベルおよび産物値を列挙している。B)は、正常な被験者および前立腺癌の被験者(PrCa)におけるmiR−141およびPSAの平均値、標準偏差、信頼度ならびに上限および下限レベルを示す表である。 データを受信し、RNA発現レベルを測定し、産物値を計算し、癌を特徴づけ、結果またはデータを送信し、結果を出力するなどのために、本明細書に開示する1つ以上の方法とともに使用するための代表的なロジックデバイスを示す構成図である。
本明細書では、被験者からの生体試料中のRNAまたはRNAパターンを評価することによって状態または疾患を特徴づける方法を提供する。疾患または状態を特徴づけることには、疾患または状態の検出、診断、予後判定または監視が含まれうる。特徴づけには、検出もしくは診断(発症前初期検出を含む)、予後もしくはテラノーシス(theranosis)の判定、または疾患もしくは状態の病期もしくは進行の判定も含まれうる。薬効の判定または疾患もしくは状態のための治療の選択、ならびにRNAパターンなどの単数のRNAもしくは複数のRNAに基づく疾患または状態の再発、拡散、再発などの疾患または状態の進行の予測および見込みの分析も含まれる。疾患または状態の特徴づけには、疾患または状態の分類も含まれうる。さらに、試料中で決定したRNAまたはRNAパターンは、さらなる解析のために生検材料などの第2の試料を得るべきかどうかを判定するのに使用することができる。
本明細書で開示する方法および組成物によって特徴づけることができる疾患または状態は癌でありうる。癌の例には、膀胱癌、食道癌、肺癌、胃癌(stomach cancer)、腎癌、子宮頚癌、卵巣癌、乳癌、リンパ腫、ユーイング肉腫、造血器腫瘍、固形腫瘍、胃癌(gastric cancer)、結腸直腸癌、脳癌、上皮癌、上咽頭癌、子宮癌、肝癌、頭頚部癌、腎癌、男子生殖細胞腫瘍、悪性中皮腫、骨髄異形成症候群、膵臓もしくは胆道癌、前立腺癌、甲状腺癌、尿路上皮癌、腎癌、ウィルムス腫瘍、小細胞肺癌、メラノーマ、皮膚癌、骨肉腫、神経芽腫、白血病(急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性リンパ性白血病)、多形性膠芽腫、髄芽腫、リンパ形質細胞性リンパ腫または横紋筋肉腫が含まれる。癌は上皮癌でありうる。上皮癌は、乳癌、脳癌、肝癌、膵臓癌、胃癌、骨癌、結腸直腸癌、膀胱癌、卵巣癌または肺癌などの、体を覆い、かつ、体に沿って並ぶ皮膚組織の癌である。いくつかの実施形態では、癌は前立腺癌である。
試料
1つ以上のRNAを、被験者から得られる生体試料から評価することができる。生体試料は、被験者からの任意の生体組織、体液または細胞の試料とすることができる。試料は、個体または液体であってよい。試料は、異種の細胞集団であってよい。試料は、痰、血液、血球(例えば、白血球)、生検材料、尿、腹腔液、胸膜液またはこれらに由来する細胞であってよい。生検は、穿刺吸引生検、針生検、吸引生検、外科的切開生検、薄片生検、パンチ生検、切開生検、掻爬生検または深部の薄片生検であってよい。生体試料には、組織学的目的のための凍結切片またはホルマリン固定切片などの組織の切片が含まれてもよい。試料は、腫瘍組織、腫瘍を囲む組織または非腫瘍組織であってよい。
被験者には、ウシ、トリ、イヌ、ウマ、ネコ、ヒツジ、ブタまたは霊長類(ヒトおよび非ヒト霊長類を含む)などの哺乳類が含まれてよい。いくつかの実施形態では、被験者は特定の性別または年齢のヒトである。例えば、被験者の年齢は、少なくとも約30、35、40、45、50、55または60歳であってよい。前立腺癌を特徴づけるため、被験者は、少なくとも50歳の男性であってよい。被験者は、癌などの基礎疾患もしくは既往症、または基礎疾患もしくは既往症の家族歴を有していてよい。あるいは、被験者は、いかなる既知の既往症も有していなくてもよい。被験者は、癌の治療などの、現在または過去の治療に非反応性であってもよい。
エキソソーム
いくつかの実施形態では、本明細書で開示する1つ以上のRNAを、生体試料のエキソソームから評価する。エキソソームは、それだけに限定されないが樹状細胞、腫瘍細胞、リンパ系細胞、中皮細胞、上皮細胞または異なる組織もしくは器官の細胞などの種々の異なる細胞から細胞外環境へ放出される小胞である。エキソソームは、細胞膜の一部分が自発的に陥入し、最終的に開口分泌される際に細胞内で作られる(Keller等、Immunol.Lett.107(2):102〜8(2006))。エキソソームは、微小胞、ナノ小胞、小胞、デキソソーム、ブレブ、プロスタソーム、微小粒子、管腔内小胞、エンドソーム様小胞または開口分泌小胞とも呼ばれうる。
エキソソームには、形質膜または内膜のいずれかに由来する任意の放出された膜結合性粒子も含まれうる。エキソソームには、脱出性膨出(小疱形成)分離および形質膜の一部の封着の両方から生じる、またはそれだけに限定されないが腫瘍由来のマイクロRNA、mRNAおよび細胞内タンパク質を含むエキソソーム内腔内に含まれる分子とともに腫瘍由来タンパク質に選択的に結合するホスト循環に由来する表面結合分子を含む、細胞起源の種々の膜結合タンパク質を含む任意の細胞内膜に囲まれた小胞性構造の排出から生じる脂質二重膜によって囲まれた細胞由来の構造もさらに含まれうる。エキソソームには、膜断片も含まれうる。
腫瘍細胞によるエキソソームの分泌ならびにタンパク質および核酸(例えばマイクロRNA)の輸送におけるエキソソームの意義は、病理学的過程におけるエキソソームの関与を示唆する。エキソソームは、それだけに限定されないが、生体内の関連性を示す血漿、気管支肺胞洗浄液および尿を含むいくつかの体液中で発見されてきた。エキソソームは、いくつかの異なる機能を有することが示されており、細胞間の伝達、ならびにRNA、DNA、ウイルスおよびプリオンの輸送媒体に関与すると考えられている。
エキソソームから1つ以上のRNAを評価することにより、癌の予後判定、監視、病期決定および治療意思決定などのために、癌検出の分析感度および特異度を向上させることができる。
1つ以上のRNAを評価して癌を特徴づけることは、特定のRNAまたは特定のRNAパターンを有するエキソソームの量を検出することを含むことができる。他の実施形態では、エキソソームのRNAまたはRNAパターンの検出を使用して癌を特徴づけることができる。分析用のエキソソームは、異種のエキソソームの集団、または同種のもしくは実質的に同種のエキソソームの集団であってよい。エキソソームは、エキソソームを分析する前に精製または濃縮することができる。エキソソームは、サイズ排除クロマトグラフィー、密度勾配遠心分離、分画遠心分離、ナノ膜限外濾過、免疫吸着剤捕捉、親和性精製、微小流体分離またはこれらの組み合わせを使用して、生体試料から濃縮または単離することができる。例えば、ゲル浸透カラムなどのサイズ排除クロマトグラフィー、遠心分離または密度勾配遠心分離、および濾過方法を使用することができる。例えば、エキソソームは、分画遠心分離、陰イオン交換および/またはゲル浸透クロマトグラフィー(例えば、米国特許第6899863号および同第6812023号に記載)、ショ糖密度勾配、細胞小器官電気泳動(例えば、米国特許第7198923号に記載)、磁気細胞分離(MACS)またはナノ膜限外濾過濃縮器によって単離することができる。単離または濃縮方法の種々の組み合わせを使用することができる。
結合剤または捕捉剤を使用して、エキソソーム成分との結合によってエキソソームを単離することができる。結合剤または捕捉剤は、エキソソームを生体試料から濃縮または単離した後に使用することができる。例えば、バイオマーカー用の結合剤を使用して特定のバイオマーカーを有するエキソソームを単離する前に、エキソソームをまず生体試料から単離する。したがって、特定のバイオマーカーを有するエキソソームは異種のエキソソームの集団から単離する。あるいは、前のエキソソームの単離段階なしで、エキソソームを含む生体試料に結合剤を使用することができる。例えば、結合剤を使用して生体試料から特定のバイオマーカーを有するエキソソームを単離する。
結合剤は、それだけに限定されないが、DNA、RNA、アプタマー、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、Fabs、Fab’、単鎖抗体、合成抗体、アプタマー(DNA/RNA)、ペプトイド、zDNA、ペプチド核酸(PNAs)、ロックド核酸(LNAs)、レクタン、合成もしくは天然の化合物(それだけに限定されないが、薬剤、標識試薬を含む)またはデンドリマーとすることができる。
いくつかの実施形態では、1つ以上のRNAを評価して癌を特徴づけるために、血液試料または尿などからの前立腺特異的エキソソームまたはプロスタトソーム(prostatsome)を使用する。前立腺癌細胞に由来するエキソソームは、PSA、TMPRSS2、FASLG、TNFSF10、PSMA、NGEP、I1−7RI、CSCR4、CysLT1R、TRPM8、Kv1.3、TRPV6、TRPM8、PSGR、MISIIR、ガレクチン−3、PCA3、TMPRSS2:ERG、これらの断片、これらの任意の組み合わせまたは前立腺癌細胞に特異的な抗原の任意の組み合わせなどの前立腺癌起源の細胞に特異的な1つ以上の抗原に対する抗体または任意の他の結合剤を使用して単離することができる。結合剤は、PSA、PSMA、mAB 5D4、XPSM−A9、XPSM−A10、ガレクチン−3、E−セレクチン、ガレクチン−1、E4(IgG2a カッパ)またはこれらの任意の組み合わせとすることができる。エキソソームを単離するのに使用する結合剤または捕捉剤は、CD63、CD9、CD81もしくはRab−5bなどのエキソソームの「ハウスキーピングタンパク質」に結合する剤とすることもでき、あるいはエキソソームを単離するためにEpCAM用の結合剤を使用する。
RNA
任意の種のRNAの評価を使用して癌などの疾患または状態を特徴づけることができる。RNAは、マイクロRNA(miRNAまたはmiR)、mRNA、核内低分子RNA、siRNA、核小体低分子RNAまたはリボソームRNAとすることができる。RNAパターンは、マイクロRNA(miRNAまたはmiR)、mRNA,核内低分子RNA、核小体低分子RNA、リボソームRNAまたはこれらの任意の組み合わせなどの任意のRNA種を含むことができる。RNAパターンは、単一の種のRNA、またはmiRNAおよびmRNAなどの種の任意の組み合わせを含むことができる。RNAの評価には、対照と比較して過剰発現もしくは過小発現などのRNAの発現レベル、RNAの有無、または血漿1マイクロリットル当たりのコピー数もしくは血清1マイクロリットル当たりのコピー数など、試料1マイクロリットル当たりのコピー数などのRNAのコピー数を測定または検出することが含まれうる。いくつかの実施形態では、RNAの評価は、RNAの配列の検出もしくは決定、またはRNAの突然変異もしくは変異の検出である。
複数のRNAを使用して癌などの疾患または状態を特徴づけることができる。例えば、RNAパターンは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、1000、2500、5000、7500、10,000、100,000、150,000、200,000、250,000、300,000、350,000、400,000、450,000、500,000、750,000または1,000,000の異なるRNAなど、2つ以上の異なるRNAを含むことができる。いくつかの実施形態では、RNAパターンは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、1000、2500、5000、7500、10,000、100,000、150,000、200,000、250,000、300,000、350,000、400,000、450,000、500,000、750,000または1,000,000の異なるmiRNAを含む。RNAパターンは、mRNAなどの他の種のRNAと組み合わせて1つ以上の異なるmiRNAを含むこともできる。
本明細書では、癌を診断するのに使用することができる1つ以上のRNAを評価する方法も提供する。診断には、癌が存在しないなどの陰性診断が含まれうる。他の実施形態では、診断には、癌の病期または癌の発症前段階を同定することが含まれうる。1つ以上のRNAを使用して、癌になる危険性もしくは罹患性、または癌の侵襲性もしくは悪性度の提供など、癌の予後判定を提供することもできる。
試料中の1つ以上のRNAの評価を使用して、癌の治療法を選択することができる。1つ以上のRNAの検出を使用して、被験者の状態の相対的な改善または悪化など、癌の治療法または治療の有効性を判定することができる。有効な治療法または有効でない治療法で処置した患者の試料からの1つ以上のRNAの評価を決定して、被験者のための治療法を選択するための基準として使用することができる。別の実施形態では、被験者における癌が進行的に悪化するまたは改善するにつれて、1つ以上のRNAのレベルが、癌のより悪いまたはよりよい病期にあった患者からの1つ以上のRNAの基準と比較して変化しうる。
1つ以上のRNAに基づいて選択する治療または療法は、以下の1つ以上から選択される抗癌療法または治療などの、癌のための治療とすることができる:ワクチン接種、抗成長因子もしくはシグナル伝達療法、放射線療法、内分泌療法またはヒト抗体療法化学療法。治療には、DNA損傷剤、トポイソメラーゼ阻害剤、有糸分裂阻害剤またはこれらの組み合わせが含まれうる。現在、当該技術分野では多くの化学療法剤が知られており、本明細書に記載する1つ以上の化合物と組み合わせて使用することができる。例えば、化学療法剤は、有糸分裂阻害剤、アルキル化剤、代謝拮抗薬、挿入抗生物質、成長因子阻害剤、細胞周期阻害剤、酵素、トポイソメラーゼ阻害剤、生体応答修飾物質、抗ホルモン、血管新生阻害剤および抗アンドロゲン物質からなる群から選択することができる。本明細書で使用する場合、癌治療、癌治療法などは、切断、剥離、切除(物理的もしくは化学的手段、または物理的もしくは化学的手段の組み合わせによる)、縫合、レーザー照射、または体組織および器官を物理的に変えることなどの手術、放射線治療、化学療法剤の投与、ならびにこれらの方法の任意の2つまたは全部の組み合わせを含む。組み合わせ治療は、経時的または同時的に行うことができる。手術前に行う放射線治療および/または化学療法などの治療をネオアジュバント療法と呼ぶ。手術後に行う放射線治療および/または化学療法などの治療を、本明細書ではアジュバント療法と呼ぶ。前立腺癌の治療に使用することができる手術の例には、それだけに限定されないが、根治的前立腺摘除術、凍結療法、前立腺の経尿道的切除術などが含まれる。
1つ以上のRNAの検出を使用して、被験者の状態の相対的な改善または悪化など、癌の治療法または治療の有効性を判定することもできる。癌の治療を受けている患者について1つ以上のRNAを決定して、改善または有益な効果と関連づけることができ、次いでそれを基準として使用する。例えば、改善または有益な効果は、一般的に、以下の事象の1つ以上が起こったかどうかを判定することによって評価することができる:腫瘍サイズが減少した、腫瘍細胞の増殖が減少した、細胞の数が減少した、血管新生が減少した、および/またはアポトーシスが増加した。いくつかの場合、これらの出来事の1つ以上は、癌の部分的または完全な消失および被験者の生存の延長に結びつく。あるいは、末期癌に関しては、治療は疾患の静止、生活の質の改善および/または生存の延長に結びつきうる。これらの事象のいずれかの逆の結果および/または静止は、治療または治療法の無効果を示しうる。治療を評価する他の方法が当該技術分野で知られており、本明細書で企図される。異なる評価は、異なるRNAまたはRNAパターンと関連づけることができる。
1つ以上のRNAの評価を使用して、被験者の抗癌治療計画もしくは治療の進行、または癌の再発を監視することもできる。例えば、治療の間中の種々の時点におけるRNAまたはRNAパターンである。RNAまたはRNAパターンを使用して、患者の癌の広がりを監視することもできる。例えば、miR−141を使用して結腸直腸癌の再発を検出することができる。現在は、結腸直腸癌の再発は、抗原CEA(癌胎児性抗原)のレベルによって判定される。しかしながら、CEAは、単独で使用すると、交絡の問題を有しうる。例えば、全ての転移性結腸直腸腫瘍がCEAを発現するわけではなく、miR−141のような追加的なマーカーの必要性を生み出す。同様の問題は、卵巣癌、乳癌、肺癌および膀胱癌などの上皮性癌についての他の単一の抗原検査に関しても知られている。
再発は、被験者から定期的に試料を得て、被験者の試料からRNAまたはRNAパターンを定期的に監視することによって判定することができる。例えば、上皮癌を有さない被験者に相当する対照試料中のmiR−141量と比較して、定期的な血液試料中のmiR−141の量が定常的変化を示しているか、または有意に上昇している場合に、上皮癌が再発していた。一実施形態では、例えば外科的に被験者から癌を除去した後にRNAまたはRNAパターンの評価を通して被験者を監視し、同一部位または続発部位での癌の再発を同定して、治療のために追加的な治療法を採用することができる。別の実施形態では、RNAまたはRNAパターンの解析のために治療前および治療中に試料を採取することによって、治療段階中に被験者を監視する。RNAまたはRNAパターンに基づいて、治療法が成功したのかそうでないのか、治療法を適合させるべきかどうか、または患者が別の治療法を試すべきかどうかを判定することができる。
分類
別の実施形態では、1つ以上のRNAの評価を使用して、癌を分類または病期分類することができる。分類および病期分類を使用して、癌の治療を評価することもできる。
例えば、癌は、悪性腫瘍のTNM分類に基づいて分類することができる。癌のこの病期分類システムを使用して、被験者の体内の癌の程度を説明することができる。Tは腫瘍の大きさおよび腫瘍が近くの組織に浸潤したかどうかを説明し、Nは関与する所属リンパ節を説明し、Mは遠隔転移を説明する。TNMは、国際対癌連合(UICC)によって管理されており、米国対癌合同委員会(AJCC)および国際産婦人科連合(FIGO)によって使用されている。例えば、脳腫瘍など、全ての腫瘍がTNM分類を有するわけではないことが理解されよう。一般的に、T(a、is、(0)、1〜4)は、原発腫瘍の大きさまたは直接的な程度として測定される。N(0〜3)は、所属リンパ節への広がりの程度を指す:N0は腫瘍細胞が所属リンパ節に存在しないことを意味し、N1は腫瘍細胞が最も近いまたは少数の所属リンパ節に広がっていることを意味し、N2は腫瘍細胞がN1とN3との間の程度に広がっていることを意味し、N3は腫瘍細胞が最も遠隔のまたは多数の所属リンパ節に広がっていることを意味する。M(0/1)は、転移の存在を指す:M0は遠隔転移がないことを意味し、M1は遠隔臓器へ(所属リンパ節を越えて)転移が起こったことを意味する。他のパラメータも評価されうる。G(1〜4)は、癌細胞のグレードを指す(すなわち、癌細胞が正常細胞と類似しているように見える場合には癌細胞は低いグレードであり、癌細胞が低分化に見える場合には高いグレードである)。R(0/1/2)は、手術の完全性(すなわち、癌細胞がないまたはあるところの切除境界)を指す。L(0/1)は、リンパ管への浸潤を指す。V(0/1)は、静脈への浸潤を指す。C(1〜4)は、Vの確実性(質)の修飾因子を指す。
本方法には、グリーソンスコアリングシステムに基づく前立腺腫瘍の分類も含まれる。グリーソンスコアリングシステムは、生検標本を解釈しながら病理医によって評価される顕微鏡的腫瘍パターンに基づく。前立腺癌が生検材料中に存在する場合、グリーソンスコアは正常な腺組織構造(すなわち、腺の形状、大きさおよび分化)の喪失の程度に基づく。伝統的なグリーソンスコアリングシステムは、技術的に腫瘍「グレード」と呼ばれる5つの基本的な組織パターンを有する。癌によって引き起こされる正常な腺構造のこの喪失の顕微鏡的判定は、グレード、すなわち1〜5の数によって表され、5が最悪のグレードである。グレード1は、一般的に、癌性の前立腺が正常な前立腺組織とよく似ている場合である。腺は小さく、均整のとれた形状をしており、よく密在している。グレード2では、組織はまだ均整のとれた形状の腺を有しているが、腺はより大きく、その間により多くの組織を有しており、他方でグレード3では、組織はまだ認識できる腺を有しているが、細胞はより暗い。高倍率では、グレード3の試料中のこれらの細胞のいくつかは腺を残しており、周囲の組織に浸潤し始めている。グレード4の試料は、認識できる腺をほとんど有さない組織を有しており、多くの細胞が周囲の組織に浸潤している。グレード5の試料については、組織は認識できる腺を有しておらず、多くの場合周囲の組織のいたるところに細胞のシートが存在する。
例えば、1つ以上のRNAのレベルに基づく、1つ以上のRNAについての生体試料の初期分析の後、病理医によって第2の分析を行うことができ、ここで病理医は試料についてのグリーソンスコアを決定する。生検材料を得て被験者のグリーソンスコアを決定する前に、1つ以上のRNAについて尿などの生体液を分析することができる。
1つ以上のRNAの評価を使用して、癌を悪性(例えば、侵襲性)または良性(例えば、緩慢性)として分類することもできる。例えば、生体試料に関してmiRNAパターンを決定し、癌が侵襲性か緩慢性かを分類するのに使用することができる。例えば、本明細書で開示する方法を使用して、良性(例えば、緩慢性)と悪性(例えば、侵襲性)の前立腺癌を区別することによって、前立腺癌を分類することができる。
分類は、1つのRNAの量もしくはレベル、または複数のRNAの各々のレベルに基づくことができる。例えば、miRNAなどのRNAのレベルが試料、例えば血清試料1マイクロリットル当たり約3000コピー未満である場合、癌の分類は、緩慢性上皮癌である。RNAレベルが、約1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400、2500、2600、2700、2800、2900または3000未満など、1マイクロリットル当たり約1000と約3000との間である場合、癌の分類は良性とすることができる。いくつかの実施形態では、検出されるRNAのサブセットの発現レベルが、試料1マイクロリットル当たり約3000コピー未満である場合、癌を良性として分類する。他の実施形態では、検出されるRNAのサブセットの発現レベルが、1マイクロリットル当たり約1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400、2500、2600、2700、2800、2900または3000コピー未満など、試料1マイクロリットル当たり約1000と約3000コピーとの間である場合、癌を良性として分類する。
いくつかの実施形態では、miRNAなどのRNAのレベルが、血清試料などの試料1マイクロリットル当たり約9000と約26000コピーとの間など、少なくとも約9000である場合、前立腺癌などの上皮癌の分類は悪性である。例えば、試料1マイクロリットル当たり少なくとも約9100、9200、9300、9400、9500、9600、9700、9800、9900、10000、10100、10200、10300、10400、10500、10600、10700、10800、10900、11000、11100、11200、11300、11400、11500、11600、11700、11800、11900、12000、12100、12200、12300、12400、12500、13000、13500、14000、14500、15000、15500、16000、16500、17000、17500、18000、18500、19000、19500、20000、20500、21000、21500、22000、22500、23000、23500、24000、24500、25000または25500コピーを有する場合である。
追加的生体試料
尿試料または血液試料などの非侵襲的に得られた試料に1つ以上のRNAの評価を行って、癌などの疾患または状態を特徴づけることができる。これにより、被験者にとって不必要な生検または他の侵襲的手法の数を減らすことができる。したがって、いくつかの実施形態では、1つ以上のRNAの評価を被験者からの第1試料に行う。第1試料に行われた1つ以上のRNAの評価に基づいて、分析のために被験者からの第2試料を得て癌を特徴づけることができる。例えば、第2試料は、第1試料とは異なる種類の試料であってよく、免疫組織化学法(IHC)などの組織学的検査、インサイチューハイブリダイゼーション(蛍光インサイチューハイブリダイゼーションなど)、PCR、リアルタイムPCR、マイクロアレイ解析または配列決定などの異なる種類の分析に使用することができる。
第1試料は、第2試料よりも低侵入的または低侵襲的方法で得ることができる。例えば、第1試料は尿または血液とすることができ、第2試料は生検材料とすることができる。例えば、第1試料は、1つ以上のRNAを評価するのに使用する血液試料とすることができ、RNAのレベルに応じて、組織学的検査のための生検材料を得て、癌組織の有無または癌の病期を診断するなど癌を特徴づけることができる。
例えば、第1試料中のRNAレベルが、少なくとも約1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400、2500、2600、2700、2800、2900、3000、3100、3200、3300、3400、3500、3600、3700、3800、3900、4000、4100、4200、4300、4400、4500、4600、4700、4800、4900、5000、5100、5200、5300、5400、5500、5600、5700、5800、5900、6000、6100、6200、6300、6400、6500、6600、6700、6800、6900、7000、7100、7200、7300、7400、7500、7600、7700、7800、7900、8000、8100、8200、8300、8400、8500、8600、8700、8800または8900など、1マイクロリットル当たり約1500〜約9000コピーの間にある場合、組織学的検査用の生検材料または組織試料などの第2試料を被験者から採取する。いくつかの実施形態では、レベルが1マイクロリットル当たり約1500〜約4500コピーの間にある場合、第2試料を被験者から採取する。さらに他の実施形態では、miRNAなどのRNAのレベルが、約1100、1200、1300、1400または1500未満など、1マイクロリットル当たり約1500コピー未満である場合、第2試料を被験者から得ない。
いくつかの実施形態では、1つ以上のRNAの評価を使用して、第2または第3の生検材料などの第2または第3試料の必要性を判断する。例えば、最初に血清miR−141の上昇が観察され、次いで陰性の生検または陰性の第2生検が観察された後である。このような方法には、被験者からの血液試料を得るステップおよび被験者の血液試料の血清中のmiR−141の量を測定するステップが含まれ、血清miR−141が、上皮癌を有しない被験者または同一患者のmiR−141レベルの以前の定量に相当する対照試料中のmiR−141量と有意に異なる場合に生検が必要であり、miR−141レベルの有意な増加は、別の生検の必要性を示す。
感度および特異度
本明細書に開示する方法および組成物は、検出、診断、予後判定または癌の再発の監視など、癌を特徴づけるための感度および特異度を増加させることもでき、治療効果が本明細書に記載されている。
感度は、(真陽性の数)/(真陽性の数+偽陰性の数)によって決定することができる。特異度は、(真陰性の数)/(真陰性の数+偽陽性の数)によって決定することができる。
本明細書で開示する1つ以上のRNAの評価を使用して、少なくとも約70%または75%の特異度で癌を特徴づけることができる。例えば、癌を約76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96または97%を超える特異度で特徴づけることができる。癌を少なくとも約97.1、97.2、97.3、97.4、97.5、97.6、97.7、97.8、97.9、98.0、98.1、98.2、98.3、98.4、98.5、98.6、98.7、98.8、98.9、99.0、99.1、998.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9%の特異度で特徴づけることができる。さらに他の実施形態では、癌を100%の特異度で特徴づけることができる。
いくつかの実施形態では、癌を少なくとも約60、65、70、75、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96または97%の感度など、少なくとも約60%の感度で特徴づけることができる。癌を少なくとも約97.1、97.2、97.3、97.4、97.5、97.6、97.7、97.8、97.9、98.0、98.1、98.2、98.3、98.4、98.5、98.6、98.7、98.8、98.9、99.0、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9%の感度で特徴づけることができる。さらに他の実施形態では、癌を100%の感度で特徴づけることができる。
いくつかの実施形態では、複数のRNAの評価は、その複数未満のRNAを評価する場合と比較して、癌の特徴づけにおいて特異度または感度を増加させる。例えば、感度または特異度は、複数未満のRNAでの検出よりも、少なくとも約5、10、15、20、30、35、40、50、75、100、150、200、250、500、1000%またはそれ以上増加しうる。例えば、癌を特徴づけるための感度は、1つのRNAを使用すると50%であるが、追加的なRNAを使用すると、60%の感度に増加し、20%の増加となる。したがって、いくつかの実施形態では、解析するRNAの数は、その数の増加が感度または特異度を増加させるような数である。いくつかの実施形態では、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、1000、2500、5000、7500、10,000、100,000、150,000、200,000、250,000、300,000、350,000、400,000、450,000、500,000、750,000または1,000,000のRNAを評価することにより、評価したRNAの数未満の場合と比較して、癌の特徴づけにおいて特異度または感度が増加する。例えば、少なくとも2つのmiRNAなどの少なくとも2つのRNAを評価することにより、2つのmiRNAのうちの1つを評価する場合と比較して、癌の特徴づけにおいて特異度または感度を増加させることができる。
マイクロRNA
本明細書で評価する1つ以上のRNAは、1つ以上のマイクロRNA(miRNA、miR)を含むことができる。miRNAは、長さが約21〜23ヌクレオチドの短いRNA鎖である。miRNAは、遺伝子によってコードされており、DNAから転写されるが、タンパク質に翻訳はされない(非コードRNA)。代わりに、miRNAはpri−miRNAとして知られている一次転写産物から、pre−miRNAと呼ばれる短いステムループ構造へ、そして最終的には機能的miRNAへとプロセシングされる。前駆体は、一般的に、自己相補領域において互いに折り畳む構造を形成する。次いでそれらは、動物におけるDicerまたは植物におけるDCL1というヌクレアーゼによってプロセシングされる。成熟miRNA分子は、1つ以上のメッセンジャーRNA(mRNA)分子と部分的に相補的である。miRNAの配列は、http://www.microRNA.orgまたはhttp://www.mirz.unibas.ch/cgi/miRNA.cgiなどの、一般に入手可能なデータベースでアクセスできる。
いくつかのmiRNAは、遺伝子調節に関与しており、miRNAは、遺伝子制御の主要な段階(tier)として現在認識されている増加しつづけるクラスの非コードRNAの一部である。いくつかの場合、miRNAは、標的mRNAの3’−UTRに埋め込まれた調節部位に結合することによって翻訳を妨げ、翻訳の抑制をもたらす。シード相補性の厳密な程度は正確には決定されておらず、3’対形成によって変更されうるが、標的の認識は、miRNAのシード領域(miRNAの5’末端の2〜8位)と標的部位の相補的塩基対形成を伴う。他の場合、miRNAは、低分子干渉RNA(siRNA)のように機能し、完全に相補的なmRNAに結合して標的転写産物を破壊する。
いくつかのmiRNAの特徴づけは、miRNAが、初期発生、細胞増殖および細胞死、アポトーシスおよび脂肪代謝を含む種々の過程に影響することを示す。例えば、lin−4、let−7、mir−14、mir−23およびbantamなどのいくつかのmiRNAは、細胞分化および組織発達に重要な役割を果たすことが示されてきた。他のmiRNAは、その差示的な空間的および時間的発現パターンから、同様に重要な役割を有すると考えられている。
いくつかの実施形態では、単一のmiRNAを評価して癌を特徴づける。さらに他の実施形態では、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、1000、2500、5000、7500、10,000、100,000、150,000、200,000、250,000、300,000、350,000、400,000、450,000、500,000、750,000または1,000,000のmiRNAを評価する。いくつかの実施形態では、1つ以上のmiRNAを、mRNAなどの他の種のRNAと組み合わせて評価して、癌を特徴づける。
いくつかの実施形態では、miRNAを使用して前立腺癌を検出する。例えば、試料中の検出可能なマイクロRNAのレベルは、前立腺癌を示すことができ、検出可能でないレベルは前立腺癌を示さない。いくつかの実施形態では、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、1000、2500、5000、7500、10,000、100,000、150,000、200,000、250,000、300,000、350,000、400,000、450,000、500,000、750,000、1,000,000またはそれ以上のmiRNAの検出を使用して前立腺癌を検出する。癌を有しない被験者(年齢および性別をコントロールした)について測定したレベルなどの基準レベルと比較した、miRNAの有無、過小発現または過剰発現などの発現レベルにおける変化を使用して、被験者における癌を特徴づけることができる。
例えば、前立腺癌を良性または悪性として分類するための基準レベルには、被験者から血液試料を得るステップと、被験者の血液試料中のmiRNAの量を測定するステップと、miRNAの量を良性の前立腺癌または悪性の前立腺癌を有する1つ以上の対照と比較するステップとが含まれうる。miRNAの量を1つ以上の対照と比較するステップには、第1の対照範囲に達する良性の前立腺癌を有する複数の被験者の血液中に見られるmiRNAの範囲を得るステップと、第2の対照範囲に達する悪性の前立腺癌を有する複数の被験者の血液中に見られるmiRNAの範囲を得るステップと、被験者の血液試料中のmiRNAの量を第1および第2の対照範囲と比較して、被験者の前立腺癌が良性の前立腺癌として分類されるか悪性の前立腺癌として分類されるかを判定するステップとが含まれうる。
MiR−200ファミリー
いくつかの実施形態では、miRNAはmiR−200ファミリーの一員である。miR−200ファミリーは、Eカドヘリン抑制因子ZEB1およびZEB2を標的とすることによって癌細胞の上皮表現型を決定すると考えられている。miR−200ファミリーには、miR−141、miR−236、miR−200a、mir−200b、mir−200cおよびmir−429が含まれる。いくつかの実施形態では、2つ以上のmiR−200ファミリーメンバーを解析して上皮癌を検出する。
例えば、miR−141は、血液(血清または血漿)から得ることができ、転移性上皮癌の発生と関連する。miR−141を使用して、癌の再発および前立腺癌などの上皮性癌の治療効果を検出することができ、これにはmiR−141を使用して癌の外科的切除を受けた被験者を監視することが含まれる。例えば、現在、被験者は、前立腺癌について血清PSAのような他のマーカーで監視されている。血清PSAの着実な上昇は、癌の再発および広がりを示すと考えられる。しかしながら、多くの前立腺癌の転移はPSAを発現せず、それゆえこの監視法では見逃されてしまう。癌が検出される時までには、癌は多くの場合、いかなる治療選択肢も越えて広がってしまっている。他の上皮癌も現在の診断レジメンに関して同様の問題を有している。
遺伝子に関連するmiRNA
miRNAは、PFKFB3、RHAMM(HMMR)、cDNA FLJ42103、ASPM、CENPF、NCAPG、アンドロゲン受容体、EGFR、HSP90、SPARC、DNMT3B、GART、MGMT、SSTR3またはTOP2BのmRNAと相互作用するmiRNAであってもよい。例えば、検出することができるマイクロRNAおよびマイクロRNAが関連する遺伝子を表1に列挙する。miRを使用して前立腺癌などの上皮癌を特徴づけることができる。
(表1)遺伝子名およびそれらに関連するmiRNA
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それゆえ、表1中の1つ以上のmiRNAが、血清試料などの試料1マイクロリットル当たり9000コピーを超える濃度であると思われる場合、被験者を良性の前立腺癌と診断することができる。表1中の1つ以上のmiRNAが、試料1マイクロリットル当たり3000コピー未満の濃度であると思われる場合、被験者を悪性の前立腺癌と診断することができる。いくつかの実施形態では、表1中の1つ以上のmiRNAが、被験者からの試料1マイクロリットル当たり約1000〜約4500コピーの間の濃度であると思われる場合、被験者から第2生体試料を得る。第2試料は、免疫組織化学法などの組織化学的分析によって分析することができる。
さらに、本発明の方法および組成物において使用するための遺伝子に関連するマイクロRNA(例えば、前立腺癌において過剰発現したもの)は、www.microrna.orgまたはmicrorna.sanger.ac.uk/sequencesのマイクロRNAデータベースオンラインで見つけることができ、予想したmiRNAはhttp://www.diana.pcbi.upenn.edu/cgi−bin/miRGen/v3/で検索できる。
PFKFB3と相互作用するmiRNAは、miR−513a−3p、miR−128、miR−488、miR−539、miR−658、miR−524−5p、miR−1258、miR−150、miR−216b、miR−377、miR−135a、miR−26a、miR−548a−5p、miR−26b、miR−520d−5p、miR−224、miR−1297、miR−1197、miR−182、miR−452、miR−509−3−5p、miR−548m、miR−625、miR−509−5p、miR−1266、miR−135b、miR−190b、miR−496、miR−616、miR−621、miR−650、miR−105、miR−19a、miR−346、miR−620、miR−637、miR−651、miR−1283、miR−590−3p、miR−942、miR−1185、miR−577、miR−602、miR−1305、miR−220c、miR−1270、miR−1282、miR−432、miR−491−5p、miR−548n、miR−765、miR−768−3pまたはmiR−924でありうる。PFKFB3と相互作用する1つ以上のmiRNAは、1マイクロリットル当たりの1つ以上のmiRNAのコピー数を測定することなどによって、被験者からの試料中で検出して、癌を特徴づけるのに使用することができる。1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数を使用して、病理医などによるさらなる分析のために被験者から第2生体試料を得るべきかどうかを判断することもできる。
RHAMMと相互作用するmiRNAは、miR−936、miR−656、miR−105、miR−361−5p、miR−194、miR−374a、miR−590−3p、miR−186、miR−769−5p、miR−892a、miR−380、miR−875−3p、miR−208a、miR−208b、miR−586、miR−125a−3p、miR−630、miR−374b、miR−411、miR−629、miR−1286、miR−1185、miR−16、miR−200b、miR−671−5p、miR−95、miR−421、miR−496、miR−633、miR−1243、miR−127−5p、miR−143、miR−15b、miR−200c、miR−24またはmiR−34c−3pでありうる。RHAMMと相互作用する1つ以上のmiRNAは、1マイクロリットル当たりの1つ以上のmiRNAのコピー数を測定することなどによって、被験者からの試料中で検出して、癌を特徴づけるのに使用することができる。1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数を使用して、病理医などによるさらなる分析のために被験者から第2生体試料を得るべきかどうかを判断することもできる。
CENPFと相互作用するmiRNAは、miR−30c、miR−30b、miR−190、miR−508−3p、miR−384、miR−512−5p、miR−548p、miR−297、miR−520f、miR−376a、miR−1184、miR−577、miR−708、miR−205、miR−376b、miR−520g、miR−520h、miR−519d、miR−596、miR−768−3p、miR−340、miR−620、miR−539、miR−567、miR−671−5p、miR−1183、miR−129−3p、miR−636、miR−106a、miR−1301、miR−17、miR−20a、miR−570、miR−656、miR−1263、miR−1324、miR−142−5p、miR−28−5p、miR−302b、miR−452、miR−520d−3p、miR−548o、miR−892b、miR−302d、miR−875−3p、miR−106b、miR−1266、miR−1323、miR−20b、miR−221、miR−520e、miR−664、miR−920、miR−922、miR−93、miR−1228、miR−1271、miR−30e、miR−483−3p、miR−509−3−5p、miR−515−3p、miR−519e、miR−520b、miR−520c−3pまたはmiR−582−3pでありうる。CENPFと相互作用する1つ以上のmiRNAは、1マイクロリットル当たりの1つ以上のmiRNAのコピー数を測定することなどによって、被験者からの試料中で検出して、癌を特徴づけるのに使用することができる。1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数を使用して、病理医などによるさらなる分析のために被験者から第2生体試料を得るべきかどうかを判断することもできる。
NCAPGと相互作用するmiRNAは、miR−876−5p、miR−1260、miR−1246、miR−548c−3p、miR−1224−3p、miR−619、miR−605、miR−490−5p、miR−186、miR−448、miR−129−5p、miR−188−3p、miR−516b、miR−342−3p、miR−1270、miR−548k、miR−654−3p、miR−1290、miR−656、miR−34b、miR−520g、miR−1231、miR−1289、miR−1229、miR−23a、miR−23b、miR−616またはmiR−620でありうる。NCAPGと相互作用する1つ以上のmiRNAは、1マイクロリットル当たりの1つ以上のmiRNAのコピー数を測定することなどによって、被験者からの試料中で検出して、癌を特徴づけるのに使用することができる。1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数を使用して、病理医などによるさらなる分析のために被験者から第2生体試料を得るべきかどうかを判断することもできる。
アンドロゲン受容体と相互作用するmiRNAは、miR−124a、miR−130a、miR−130b、miR−143、miR−149、miR−194、miR−29b、miR−29c、miR−301、miR−30a−5p、miR−30d、miR−30e−5p、miR−337、miR−342、miR−368、miR−488、miR−493−5p、miR−506、miR−512−5p、miR−644、miR−768−5pまたはmiR−801でありうる。アンドロゲン受容体と相互作用する1つ以上のmiRNAは、1マイクロリットル当たりの1つ以上のmiRNAのコピー数を測定することなどによって、被験者からの試料中で検出して、癌を特徴づけるのに使用することができる。1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数を使用して、病理医などによるさらなる分析のために被験者から第2生体試料を得るべきかどうかを判断することもできる。
EGFRと相互作用するmiRNAは、miR−105、miR−128a、miR−128b、miR−140、miR−141、miR−146a、miR−146b、miR−27a、miR−27b、miR−302a、miR−302d、miR−370、miR−548c、miR−574、miR−587またはmiR−7でありうる。EGFRと相互作用する1つ以上のmiRNAは、1マイクロリットル当たりの1つ以上のmiRNAのコピー数を測定することなどによって、被験者からの試料中で検出して、癌を特徴づけるのに使用することができる。1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数を使用して、病理医などによるさらなる分析のために被験者から第2生体試料を得るべきかどうかを判断することもできる。
HSP90と相互作用するmiRNAは、miR−1、miR−513a−3p、miR−548d−3p、miR−642、miR−206、miR−450b−3p、miR−152、miR−148a、miR−148b、miR−188−3p、miR−23a、miR−23b、miR−578、miR−653、miR−1206、miR−192、miR−215、miR−181b、miR−181d、miR−223、miR−613、miR−769−3p、miR−99a、miR−100、miR−454、miR−548n、miR−640、miR−99b、miR−150、miR−181a、miR−181c、miR−522、miR−624、miR−130a、miR−130b、miR−146、miR−148a、miR−148b、miR−152、miR−181a、miR−181b、miR−181c、miR−204、miR−206、miR−211、miR−212、miR−215、miR−223、miR−23a、miR−23b、miR−301、miR−31、miR−325、miR−363、miR−566、miR−9またはmiR−99bでありうる。HSP90と相互作用する1つ以上のmiRNAは、1マイクロリットル当たりの1つ以上のmiRNAのコピー数を測定することなどによって、被験者からの試料中で検出して、癌を特徴づけるのに使用することができる。1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数を使用して、病理医などによるさらなる分析のために被験者から第2生体試料を得るべきかどうかを判断することもできる。
SPARCと相互作用するmiRNAは、miR−768−5p、miR−203、miR−196a、miR−569、miR−187、miR−641、miR−1275、miR−432、miR−622、miR−296−3p、miR−646、miR−196b、miR−499−5p、miR−590−5p、miR−495、miR−625、miR−1244、miR−512−5p、miR−1206、miR−1303、miR−186、miR−302d、miR−494、miR−562、miR−573、miR−10a、miR−203、miR−204、miR−211、miR−29、miR−29b、miR−29c、miR−339、miR−433、miR−452、miR−515−5p、miR−517a、miR−517b、miR−517c、miR−592またはmiR−96でありうる。SPARCと相互作用する1つ以上のmiRNAは、1マイクロリットル当たりの1つ以上のmiRNAのコピー数を測定することなどによって、被験者からの試料中で検出して、癌を特徴づけるのに使用することができる。1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数を使用して、病理医などによるさらなる分析のために被験者から第2生体試料を得るべきかどうかを判断することもできる。
DNMT3Bと相互作用するmiRNAは、miR−618、miR−1253、miR−765、miR−561、miR−330−5p、miR−326、miR−188、miR−203、miR−221、miR−222、miR−26a、miR−26b、miR−29a、miR−29b、miR−29c、miR−370、miR−379、miR−429、miR−519e、miR−598、miR−618またはmiR−635でありうる。DNMT3Bと相互作用する1つ以上のmiRNAは、1マイクロリットル当たりの1つ以上のmiRNAのコピー数を測定することなどによって、被験者からの試料中で検出して、癌を特徴づけるのに使用することができる。1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数を使用して、病理医などによるさらなる分析のために被験者から第2生体試料を得るべきかどうかを判断することもできる。
GARTと相互作用するmiRNAは、miR−101、miR−141、miR−144、miR−182、miR−189、miR−199a、miR−199b、miR−200a、miR−200b、miR−202、miR−203、miR−223、miR−329、miR−383、miR−429、miR−433、miR−485−5p、miR−493−5p、miR−499、miR−519a、miR−519b、miR−519c、miR−569、miR−591、miR−607、miR−627、miR−635、miR−636またはmiR−659でありうる。GARTと相互作用する1つ以上のmiRNAは、1マイクロリットル当たりの1つ以上のmiRNAのコピー数を測定することなどによって、被験者からの試料中で検出して、癌を特徴づけるのに使用することができる。1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数を使用して、病理医などによるさらなる分析のために被験者から第2生体試料を得るべきかどうかを判断することもできる。
MGMTと相互作用するmiRNAは、miR−122a、miR−142−3p、miR−17−3p、miR−181a、miR−181b、miR−181c、miR−181d、miR−199b、miR−200a、miR−217、miR−302b、miR−32、miR−324−3p、miR−34a、miR−371、miR−425−5p、miR−496、miR−514、miR−515−3p、miR−516−3p、miR−574、miR−597、miR−603、miR−653、miR−655、miR−92、miR−92bまたはmiR−99aでありうる。MGMTと相互作用する1つ以上のmiRNAは、1マイクロリットル当たりの1つ以上のmiRNAのコピー数を測定することなどによって、被験者からの試料中で検出して、癌を特徴づけるのに使用することができる。1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数を使用して、病理医などによるさらなる分析のために被験者から第2生体試料を得るべきかどうかを判断することもできる。
SSTR3と相互作用するmiRNAは、miR−125a、miR−125b、miR−133a、miR−133b、miR−136、miR−150、miR−21、miR−380−5p、miR−504、miR−550、miR−671、miR−766またはmiR−767−3pでありうる。SSTR3と相互作用する1つ以上のmiRNAは、1マイクロリットル当たりの1つ以上のmiRNAのコピー数を測定することなどによって、被験者からの試料中で検出して、癌を特徴づけるのに使用することができる。1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数を使用して、病理医などによるさらなる分析のために被験者から第2生体試料を得るべきかどうかを判断することもできる。
TOP2Bと相互作用するmiRNAは、miR−548f、miR−548a−3p、miR−548g、miR−513a−3p、miR−548c−3p、miR−101、miR−653、miR−548d−3p、miR−575、miR−297、miR−576−3p、miR−548b−3p、miR−624、miR−548n、miR−758、miR−1253、miR−1324、miR−23b、miR−320a、miR−320b、miR−1183、miR−1244、miR−23a、miR−451、miR−568、miR−1276、miR−548e、miR−590−3p、miR−1、miR−101、miR−126、miR−129、miR−136、miR−140、miR−141、miR−144、miR−147、miR−149、miR−18、miR−181b、miR−181c、miR−182、miR−184、miR−186、miR−189、miR−191、miR−19a、miR−19b、miR−200a、miR−206、miR−210、miR−218、miR−223、miR−23a、miR−23b、miR−24、miR−27a、miR−302、miR−30a、miR−31、miR−320、miR−323、miR−362、miR−374、miR−383、miR−409−3p、miR−451、miR−489、miR−493−3p、miR−514、miR−542−3p、miR−544、miR−548a、miR−548b、miR−548c、miR−548d、miR−559、miR−568、miR−575、miR−579、miR−585、miR−591、miR−598、miR−613、miR−649、miR−651、miR−758、miR−768−3pまたはmiR−9でありうる。TOP2Bと相互作用する1つ以上のmiRNAは、1マイクロリットル当たりの1つ以上のmiRNAのコピー数を測定することなどによって、被験者からの試料中で検出して、癌を特徴づけるのに使用することができる。1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数を使用して、病理医などによるさらなる分析のために被験者から第2生体試料を得るべきかどうかを判断することもできる。
いくつかの実施形態では、1つ以上のmiRNAは、miR−498、miR−503、miR−198、miR−302c、miR−345、miR−491−5p、miR−513、miR−26a−1/2、miR−375、miR−425、miR−194−1/2、miR−181a−1/2、let−7i、miR−25、miR−449およびmiR−92−1/2からなる群から選択される。1つ以上のmiRNAは、let−7a、let−7b、let−7c、let−7d、let−7g、miR−145、miR−195、miR−199、miR−497、let−7f、miR−22、miR−30_5p、miR−490、miR−133a−1、miR−1−2、miR−218−2、miR−345、miR−410、miR−7−1/2、miR−145、miR−34a、miR−487またはlet−7bからなる群から選択することもできる。他の実施形態では、1つ以上のmiRNAは、miR−99、miR−101、miR−130、miR−135、miR−141、miR−148、miR−182、miR−186、miR−206、miR−320、miR−374、miR−433、miR−496、miR−517、miR−590、miR−620、miR−768、miR−223、miR−203、miR−199、miR−519、miR−302、miR−30、miR−20、miR−200、miR−23、miR−29、miR−181、miR−548およびmiR−370である。1つ以上のmiRNAは、1マイクロリットル当たりの1つ以上のmiRNAのコピー数を測定することなどによって、被験者からの試料中で検出して、癌を特徴づけるのに使用することができる。1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数を使用して、病理医などによるさらなる分析のために被験者から第2生体試料を得るべきかどうかを判断することもできる。
別の実施形態では、1つ以上のmiRNAは、miR−629、miR−671−3p、miR−9、miR−491、miR−182、miR−125a−3p、miR−324−5p、miR−148b、miR−222、miR−141またはmiR−370である。miR−629、miR−671−3p、miR−9、miR−491、miR−182、miR−125a−3p、miR−324−5p、miR−148b、miR−222およびmiR−141からなる群から選択される1つ以上のmiRNAを使用して前立腺癌を特徴づけることができる。
さらに、表1に記載したmiRNAなどの1つ以上のmiRNAは、AR、PCA3またはこれらの任意の組み合わせのmRNAとRNAパターンを形成することができ、前立腺癌などの癌を特徴づけるのに使用することができる。RNAパターンは、snoRNA U50を含んでもよい。
RNAの評価
RNAの評価は、定性的または定量的でありうる。RNAの評価には、発現レベル(対照と比較した過剰発現または過小発現、RNAの有無など)を測定するなどして、RNAを検出すること、RNAの配列を決定すること、RNAの任意の修飾を決定すること、またはRNAの任意の突然変異もしくは変異を検出することが含まれる。RNAレベルは、有るか無いか、対照を超えるか対照未満であるかが測定されるか、または1マイクロリットル当たりのRNAのコピーなど、RNAの量に関する数値をもたらすことができる。RNAの発現レベルは、絶対定量または相対定量によって定量化することができる。絶対定量は、1つ以上の標的核酸の既知濃度を算入し、未知の核酸の、既知の標的核酸とのハイブリダイゼーション強度を参照する(例えば、標準曲線の生成を通じて)ことによって達成することができる。一方、相対定量は、2つ以上の遺伝子の間または2つ以上の治療の間のハイブリダイゼーションシグナルを比較してハイブリダイゼーション強度の変化を定量化すること、および転写レベルの推断によって達成することができる。
評価のためのRNAは、生体試料から単離することができる。RNAは、上記の方法を使用して単離したエキソソームなどの、生体試料のエキソソームから単離することができる。
市販されている膜ベースのRNA精製を行うためのキットを使用して、RNAを単離することができる。一般的に、キットは、細胞および組織からのRNAの小規模(30mg以下)調製(例えば、QIAGEN RNeasy Miniキット)、中規模(250mgの組織)(例えば、QIAGEN RNeasy Midiキット)および大規模(最大1g)(QIAGEN RNeasy Maxiキット)調製に利用可能である。あるいは、RNAは、米国特許第7267950号または米国特許第7267950号に記載の方法を使用して単離することができる。
RNAまたはRNA由来の核酸を分析に使用することができる。本明細書で使用する場合、RNA由来の核酸とは、その合成のために、RNA、mRNA転写産物またはそのサブシーケンスが最終的に鋳型として働いた核酸を指す。したがって、転写産物から逆転写されたcDNA、そのcDNAから転写されたRNA、cDNAから増幅されたDNA、増幅DNAから転写されたRNAなどは全て転写産物に由来し、このような由来の産物の検出は、試料中の元の転写産物の存在および/または存在量を示している。したがって、適当な試料には、それだけに限定されないが、単数遺伝子または複数遺伝子の転写産物、転写産物から逆転写されたcDNA、cDNAから転写されたcRNA、遺伝子から増幅されたDNA、増幅DNAから転写されたRNAなどが含まれる。
RNAは、試料RNAに付した1つ以上の標識を検出することによって検出することができる。標識は、当業者に周知の任意のいくつかの手段によって組み込むことができる。本発明における使用に適した検出可能な標識には、分光学的、光化学的、生化学的、免疫化学的、電気的、光学的または化学的手段によって検出可能な任意の組成物が含まれる。本発明において有用な標識には、標識されたストレプトアビジン共役体を用いて染色するためのビオチン、磁気ビーズ(例えば、Dynabeads(商標))、蛍光色素(例えば、フルオレセイン、テキサスレッド、ローダミン、緑色蛍光タンパク質など)、放射標識(例えば、3H、125I、35S、14Cまたは32P)、酵素(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼおよびELISAで一般に使用される他の酵素)、およびコロイド金または着色ガラスもしくはプラスチック(例えばポリスチレン、ポリプロピレン、ラテックスなど)ビーズなどの比色標識が含まれる。このような標識を検出する手段は当業者に周知である。したがって、例えば、放射標識は、写真フィルムまたはシンチレーションカウンターを使用して検出することができ、蛍光マーカーは放射光を検出するための光検出器を使用して検出することができる。酵素標識は、一般的に、酵素に基質を供給し、基質に対する酵素の作用により生成される反応生成物を検出することによって検出し、比色標識は、着色された標識を単純に可視化することによって検出する。例えば、ポリヌクレオチドキナーゼを使用して使用することができるmiRNA集団の5’末端の放射性リン酸塩(Krichevsky AM、King KS、Donahue CP、Khrapko K、Kosik KS(2003) RNA9:1274〜1281)、またはRNAリガーゼを使用して3’末端で放射標識された単一ヌクレオチド(例えば米国特許第7541144号参照)を使用するなどして、miRNAを標識化し、検出することができる。市販されているキットを使用してRNAを標識することもできる。例えば、miRNAは、Ambion(例えば、mirVana(商標)標識キット)、Exiqon(例えば、miRCURY LNA マイクロRNA Array Hy3(商標)/Hy5(商標) Powder Labelingキット)、Integrated DNA Technologies(例えば、miRNA StarFire Nucleic Acid Labeling)、Mirus Bio Corporation(例えば、LabelIT miRNA Labeling Kit)等からのキットを使用して標識することができる。
一実施形態では、RNAを単離して対象となるRNAを検出した後、cDNAを合成することができ、製造者のプロトコルにしたがって特定のmRNA標的用のTaqmanアッセイを行うか、発現マイクロアッセイを行って1つの実験で非常に多数のセットの発現マーカーを検査することができる。遺伝子発現プロファイルを確立する方法には、タンパク質またはペプチドをコードすることができる遺伝子によって生成されるRNAの量を測定することが含まれる。これは、逆転写酵素PCR(RT−PCR)、競合RT−PCR、リアルタイムRT−PCR、ディファレンシャルディスプレイRT−PCR、定量RT−PCR、ノーザンブロット解析および他の関連する試験によって達成することができる。これらの技術は、個々のPCR反応を使用して行うことができる。
いくつかの実施形態では、mRNAから作成された相補的DNA(cDNA)または相補的RNA(cRNA)をマイクロアレイによって解析する。試料中のmiRNA遺伝子産物のレベルは、それだけに限定されないが、ノーザンブロット解析、RT−PCR、インサイチューハイブリダイゼーションまたはマイクロアレイ解析を含む、生体試料中のRNA発現レベルを評価するのに適した任意の技術を使用して測定することができる。RNA検出は、アレル特異的プローブとのハイブリダイゼーション、酵素的変異検出、ライゲーション連鎖反応(LCR)、オリゴヌクレオチドライゲーションアッセイ(OLA)、フローサイトメトリックへテロ二本鎖分析、ミスマッチの化学的切断、質量分析、核酸配列決定、一本鎖高次構造多型(SSCP)、変性剤濃度勾配ゲル電気泳動(DGGE)、温度勾配ゲル電気泳動(TGGE)、制限断片多型、遺伝子発現の連続解析(SAGE)またはこれらの任意の組み合わせによることもできる。
定量的結果を所望するのであれば、本明細書に開示の方法は、一般的に、増幅核酸の相対頻度の1つ以上の対照を使用して定量的増幅を達成する。定量的増幅の方法は、当業者に周知である。例えば、定量的PCRは、同一のプライマーを使用して、既知の量の対照配列を同時に共同増幅することを含む。これは、PCR反応を較正するのに使用することができる内部標準を提供する。他の適した増幅方法には、それだけに限定されないが、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(Innis等、PCRプロトコル、方法および応用への手引き、Academic Press社、サンディエゴ(1990))、リガーゼ連鎖反応(LCR)(WuおよびWallace、Genomics、4:560(1989)、Landegren等、Science、241:1077(1988)ならびにBarringer等、Gene、89:117(1990)参照)、転写増幅(Kwoh等、Proc.Natl.Acad.Sci.米国、86:1173(1989))および自己持続配列複製法(Guatelli等、Proc.Nat.Acad.Sci.米国、87:1874(1990))が含まれる。当該技術分野で既知のさらなる核酸定量化法には、RT−PCR、クリスマスツリー法(Christmas−tree)、リガーゼ連鎖反応、質量分析、TMA、NASBA、分岐連鎖反応および逆転写酵素リガーゼ連鎖反応が含まれる。
さらなる検出および/または測定方法には、核酸ハイブリダイゼーションが含まれる。核酸ハイブリダイゼーションは、単純に、プローブと相補的な標的とが相補的塩基対形成によって安定なハイブリッド二本鎖を形成することができる条件下で、プローブと標的核酸とを接触させることを含む。本明細書で使用する場合、ハイブリダイゼーション条件は、その下で核酸分子を使用して同様の核酸分子を同定する標準的なハイブリダイゼーション条件を指す。このような標準的な条件は、例えば、Sambrook等、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Labs Press、1989に開示されている。Sambrook等の同誌は、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる(具体的には9.31〜9.62ページ参照)。さらに、ヌクレオチドのミスマッチの程度が変化するのを許容するハイブリダイゼーションを達成するための適当なハイブリダイゼーションおよび洗浄条件を計算する式は、例えば、Meinkoth等、1984、Anal.Biochem、138、267〜284に開示されている。Meinkoth等の同誌は、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる。ハイブリッド二本鎖を形成しない核酸は、ハイブリダイズした核酸から洗浄し、次いで、一般的に、付した検出可能な標識の検出によってハイブリダイズした核酸を検出することができる。核酸は、温度を上昇させる、または核酸を含有する緩衝液の塩濃度を減少させることによって変性することが一般的に認識されている。低ストリンジェンシーの条件(例えば、低温および/または高塩)下では、アニールされる配列が完全に相補的ではない場合でさえ、ハイブリッド二本鎖(例えば、DNA:DNA、RNA:RNAまたはRNA:DNA)が形成されるだろう。したがって、低ストリンジェンシーではハイブリダイゼーションの特異性は減少する。逆に、高ストリンジェンシー(例えば、より高温またはより低塩)では、ハイブリダイゼーションの成功にはミスマッチがより少ないことが要求される。
核酸アレイを使用して試料の1つ以上のRNAを検出することができる。遺伝子発現モニタリングにおける高密度アレイの作成および適用は、例えば、国際公開第97/10365、国際公開第92/10588、国際公開第95/35505、米国特許第6040138号、同第5445934号、同第5532128号、同第5556752号、同第5242974号、同第5384261号、同第5405783号、同第5412087号、同第5424186号、同第5429807号、同第5436327号、同第5472672号、同第5527681号、同第5529756号、同第5545531号、同第5554501号、同第5561071号、同第5571639号、同第5593839号、同第5599695号、同第5624711号、同第5658734号および同第5700637号、ならびにHacia等(1996)Nature Genetics14:441〜447、Lockhart等(1996)Nature Biotechnol.14:1675〜1680およびDe Risi等(1996)Nature Genetics14:457〜460で、既に開示されている。
一般に、アレイにおいて、既知の配列のオリゴヌクレオチド、またはcDNA、ゲノムDNA、またはこれらの断片は、基質上の既知の位置を占める。核酸試料はアレイとハイブリダイズし、アレイで各々のプローブとハイブリダイズした核酸の量を定量化する。1つの定量化法は、共焦点顕微鏡および蛍光標識を使用することである。Affymetrix(サンタクララ、CA)、Agilent(サンタクララ、CA)、Atlas(商標)(Clontech、Mountain View、CA)、Exiqon(デンマーク)などから市販されているアレイプラットフォームシステムを使用することができる。本明細書に記載のスクリーニング法のために、本明細書に記載の遺伝子の知識を利用して、ポリヌクレオチド、cDNAまたはゲノムDNAの新規なアレイを設計することができる。
さらに他の実施形態では、微粒子、粒子またはビーズをベースとしたプラットフォームを使用してRNAを検出することができる。例えば、RNAに結合してRNAを検出するオリゴヌクレオチドは、ビーズと結合することができる。いくつかの実施形態では、Luminex(オースティン、TX)のFlexmiR(商標)またはIllumina(サンディエゴ、CA)のDASLアッセイなどの市販されているプラットフォームを使用することができる。
さらに、マイクロ流体デバイスを使用して本方法を行うことができる。このようなシステムは、標的RNAの結合および検出を可能にするプロセスを小型化し、区分する。いくつかの実施形態では、RNAをマイクロ流体デバイス中の試料からも単離する。使用することができるマイクロ流体デバイスの例は、米国特許第7,591,936号、同第7,581,429号、同第7,579,136号、同第7,575,722号、同第7,568,399号、同第7,552,741号、同第7,544,506号、同第7,541,578号、同第7,518,726号、同第7,488,596号、同第7,485,214号、同第7,467,928号、同第7,452,713号、同第7,452,509号、同第7,449,096号、同第7,431,887号、同第7,422,669号、同第7,419,822号、同第7,419,639号、同第7,413,709号、同第7,411,184号、同第7,402,229号、同第7,390,463号、同第7,381,471号、同第7,357,864号、同第7,351,592号、同第7,351,380号、同第7,338,637号、同第7,329,391号、同第7,323,140号、同第7,261,824号、同第7,258,837号、同第7,253,003号、同第7,238,324号、同第7,238,255号、同第7,233,865号、同第7,229,538号、同第7,201,881号、同第7,195,986号、同第7,189,581号、同第7,189,580号、同第7,189,368号、同第7,141,978号、同第7,138,062号、同第7,135,147号、同第7,125,711号、同第7,118,910号および同第7,118,661号に記載されている。
いくつかの実施形態では、マルチプレックスを行うことができる。例えば、マルチプレックスは、フローサイトメトリーと組み合わせて、ビーズをベースとしたアッセイなどの粒子をベースとしたアッセイを使用して行うことができる。マルチパラメトリック免疫測定または同族リガンドを有するビーズコーティングおよび高感度自動化に調和した比活性を有するレポーター分子を使用した他の高処理検出アッセイを使用することができる。例えば、粒子をベースとしたアッセイ系において、オリゴヌクレオチドなどの対象とするRNAの結合剤をアドレス可能な(addressable)ビーズまたは微粒子に固定化することができる。個々の結合アッセイ(結合剤が抗体である場合の免疫測定など)各々のための各々の結合剤は、異なる種類の微粒子(すなわち、ミクロビーズ)に結合することができ、結合アッセイ反応は、微粒子の表面上で起こる。微粒子は異なる標識によって区別することができ、例えば、特異的結合剤を有する微粒子は、異なる結合剤を有する別の微粒子と比較して、異なる信号標識を有するだろう。例えば、微粒子を別々の蛍光強度で染色することができ、特異的結合剤を有する微粒子の蛍光強度は、異なる結合剤を有する別の微粒子の蛍光強度と異なる。
RNA検出の方法を使用して、血清1マイクロリットル当たりのコピーの平均数などの、試料中のRNAのレベルを測定することができる。いくつかの実施形態では、RNAの各々のレベルは、平均の95%の信頼区間で計算される(例えば、1マイクロリットル当たり+/−10431コピーの15648)。他の実施形態では、RNAの各々のレベルは、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93または94%の信頼区間で計算される。さらに他の実施形態では、RNAの各々のレベルは、平均の95、96、97、98、99または100%の信頼区間で計算される。
RNAパターンおよびPSA/PCA3レベル
1つ以上の非RNAバイオマーカーにより1つ以上のRNAを評価して癌を特徴づけることができる。1つ以上のmiRNAを検出し、1つ以上のmRNAを検出し、1つ以上の非RNAバイオマーカーを検出するなど、1つ以上のRNAを評価するために、単一の試料を使用することができる。いくつかの実施形態では、2つ以上の試料を使用する。例えば、1つ以上のmiRNA、PSA mRNA、PCA3 mRNAおよびPSAタンパク質を検出するために、血液または尿などの単一の試料を使用することができる。
RNAレベルおよびタンパク質レベルの組み合わせを使用して癌を特徴づけることができる。いくつかの実施形態では、miRNAおよびmRNAの発現レベルの組み合わせを使用する。例えば、mRNAレベルは、遺伝子またはTMPRSS2:ERGもしくはTMPRSS2:ETSなどの融合遺伝子のものとすることができる。他の実施形態では、mRNAはPCAまたはPCA3のものである。さらに他の実施形態では、1つ以上のmiRNA、1つ以上のmRNA、1つ以上のタンパク質、あるいはこれらの任意の組み合わせの発現レベルを使用して癌を特徴づける。さらに他の実施形態では、尿または血液試料など、被験者からの第1試料について、1つ以上のmiRNA、1つ以上のmRNA、1つ以上のタンパク質、あるいはこれらの任意の組み合わせの発現レベルを測定し、さらなる分析のために被験者から第2試料を得るべきかどうかを判断するのに使用する。例えば、第2試料は生検材料とすることができる。
例えば、1つ以上のRNAおよびPSAタンパク質の発現レベルを使用して前立腺癌を特徴づけることができる。第1試料において1つ以上のRNAおよびPSAタンパク質の発現レベルを測定し、組織学的検査などのさらなる分析のために生検材料などの第2試料を得るべきかどうかを判断するのに使用することができる。RNAパターンおよびPSAタンパク質レベルの評価は、1つ以上のRNAのみまたはPSAタンパク質レベルのみを評価するのと比較して、前立腺癌の特徴づけにおいて、特異度または感度を増加させることができる。例えば、感度または特異度は、1つ以上のRNAのみまたはPSAタンパク質レベルのみによる検出よりも、少なくとも約5、10、15、20、30、35、40、50、75、100、150、200、250、500、1000%またはそれ以上高いであろう。
いくつかの実施形態では、PCA3レベルを使用して前立腺癌を特徴づける、またはさらなる分析のために生検材料などの第2試料を得るべきかどうかを判断する。例えば、いくつかの実施形態では、miRNAレベルおよびPCA3 mRNAレベルを使用する。miRNAレベルおよびPCA3 mRNAレベルの評価は、miRNAレベルのみまたはPCA3 mRNAレベルのみを評価するのと比較して、前立腺癌の特徴づけにおいて、特異度または感度を増加させることができる。例えば、感度または特異度は、少なくとも約5、10、15、20、30、35、40、50、75、100、150、200、250、500、1000%またはそれ以上であるだろう。
さらに他の実施形態では、miRNAレベル、PCA3 mRNAレベルおよびPSA mRNAレベルを使用して前立腺癌を特徴づける、またはさらなる分析のために生検材料などの第2試料を得るべきかどうかを判断する。miRNAレベル、PCA3 mRNAレベルおよびPSA mRNAレベルの評価は、以下の1つまたは2つを評価するのと比較して、前立腺癌の特徴づけにおいて、特異度または感度を増加させることができる:miRNAレベル、PCA3 mRNAレベルおよびPSA mRNAレベル。例えば、感度または特異度は、少なくとも約5、10、15、20、30、35、40、50、75、100、150、200、250、500、1000%またはそれ以上であるだろう。
さらに他の実施形態では、miRNAレベル、PCA3 mRNAレベル、PSA mRNAレベルおよびPSAタンパク質レベルを使用して前立腺癌を特徴づける、またはさらなる分析のために生検材料などの第2試料を得るべきかどうかを判断する。miRNAレベル、PCA3 mRNAレベルおよびPSA mRNAレベルの評価は、以下の1つ、2つまたは3つを評価するのと比較して、前立腺癌の特徴づけにおいて、特異度または感度を増加させることができる:miRNAレベル、PCA3 mRNAレベル、PSA mRNAレベルおよびPSAタンパク質レベル。例えば、感度または特異度は、少なくとも約5、10、15、20、30、35、40、50、75、100、150、200、250、500、1000%またはそれ以上であるだろう。
いくつかの実施形態では、PCA3 mRNAレベルおよびPSA mRNAレベルを使用して、PSA mRNAコピー数と比較したPCA3 mRNAコピー数などの、PCA3 mRNAレベル対PSA mRNAレベルの比であるPCA3スコアを作成する。PCA3スコアを使用して前立腺癌を特徴づける、またはさらなる分析のために生検材料などの第2試料を得るべきかどうかを判断することができる。
いくつかの実施形態では、miRNAのレベルなどの1つ以上のRNAの発現レベルとともにPCA3スコアを使用して前立腺癌を特徴づける、またはさらなる分析のために生検材料などの第2試料を得るべきかどうかを判断する。RNAパターンおよびPCA3スコアの評価は、1つ以上のRNAのみまたはPCA3スコアのみを評価するのと比較して、前立腺癌の特徴づけにおいて、特異度または感度を増加させることができる。例えば、感度または特異度は、少なくとも約5、10、15、20、30、35、40、50、75、100、150、200、250、500、1000%またはそれ以上であるだろう。
さらに他の実施形態では、1つ以上のRNAおよびPSAタンパク質の発現レベルとともにPCA3スコアを使用して前立腺癌を特徴づける、またはさらなる分析のために生検材料などの第2試料を得るべきかどうかを判断する。1つ以上のRNAおよびPSAタンパク質の評価、ならびにPCA3スコアの決定は、以下の1つまたは2つを評価するのと比較して、前立腺癌の特徴づけにおいて、特異度または感度を増加させることができる:RNAパターン、PSAタンパク質レベルおよびPCA3スコア。例えば、感度または特異度は、少なくとも約5、10、15、20、30、35、40、50、75、100、150、200、250、500、1000%またはそれ以上であるだろう。
さらに他の実施形態では、RNAのレベルにPSAのレベルを掛けることによる産物値を決定することによって、前立腺癌を特徴づける。次いで、産物値を使用して、前立腺癌を特徴づけることができる。産物値を使用して、被験者を診断し、癌を良性もしくは悪性として分類し、または被験者のための治療法を選択することができる。被験者についての産物値を基準値と比較して癌を特徴づけることができる。例えば、基準値は、前立腺癌を有する患者についての産物値を決定することによって、前立腺癌を診断するために決定することができる。基準値は、前立腺癌の異なる病期、または良性の前立腺癌もしくは悪性の前立腺癌についても決定することができる。基準値は、有効な前立腺癌の治療法の患者に基づく基準値を決定することなどによって、薬効のために決定することもできる。
産物値を使用して、少なくとも約70%または75%の特異度で前立腺癌を特徴づけることができる。例えば、産物値を使用して、約76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96または97%を超える特異度で前立腺癌を特徴づけることができる。少なくとも約97.1、97.2、97.3、97.4、97.5、97.6、97.7、97.8、97.9、98.0、98.1、98.2、98.3、98.4、98.5、98.6、98.7、98.8、98.9、99.0、99.1、998.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9%の特異度で前立腺癌を特徴づけることができる。さらに他の実施形態では、100%の特異度で癌を特徴づけることができる。
いくつかの実施形態では、産物値を使用して、少なくとも約60、65、70、75、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96または97%の感度など、少なくとも約60%の感度で癌を特徴づけることができる。少なくとも約97.1、97.2、97.3、97.4、97.5、97.6、97.7、97.8、97.9、98.0、98.1、98.2、98.3、98.4、98.5、98.6、98.7、98.8、98.9、99.0、99.1、99.2、99.3、99.4、99.5、99.6、99.7、99.8、99.9%の感度で癌を特徴づけることができる。さらに他の実施形態では、100%の感度で癌を特徴づけることができる。さらに、産物値を使用して、100%の特異度および100%の感度で前立腺癌を特徴づけることができる。例えば、100%の特異度および100%の感度で前立腺癌の診断を提供することができる。
RNAのレベルは、試料1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピー数とすることができ、PSAのレベルはng/mLなど、試料1マイクロリットル当たりのタンパク質量とすることができる。試料中のPSAタンパク質量を掛けたmiRNA量を使用して、正常な被験者および前立腺癌を有する被験者についての産物値を決定することができる。したがって、正常な被験者および前立腺癌を有する被験者について、基準レベルを決定することができる。被験者から得られた試料についての産物値を決定し、基準レベルと比較して、診断を提供するなど被験者における癌を特徴づけることができる。例えば、産物値は、血清試料中の1マイクロリットル当たりのmiR−141のコピーに、血清試料中の1マイクロリットル当たりのPSAのナノグラムを掛けることによって決定することができる(例えば、図5参照)。産物値が1500、1550、1400、1450または1400未満である場合、被験者は前立腺癌を有していないという診断を提供することができる。あるいは、産物値が1500、1600、1700、1800、1900または2000を超える場合、被験者は前立腺癌を有しているという診断を提供することができる。いくつかの実施形態では、産物値が約2000、2100、2200または2300を超える場合、被験者は前立腺癌を有しているという診断を提供する。産物値が1500未満である場合、前立腺癌を良性として分類することができる。あるいは、産物値が1500を超える場合、癌を悪性として分類することができる。
産物値を使用して前立腺癌を分類する、またはさらなる分析のために生検材料などの第2試料を得るべきかどうかを判断することができる。例えば、産物値が1500、1200または1000未満である場合、生検材料を得ないだろう。他の実施形態では、産物値が1500、1700、1800または2000を超える場合、生検材料を得るだろう。
別の実施形態では、前立腺癌を良性または悪性として分類する方法ならびに第2試料を得るべきかどうかを判断する方法。例えば、PSAタンパク質が少なくとも2.9、2.8、2.7、2.6、2.5、2.4、2.3、2.2、2.1または2.0ng/mLなど、約3ng/mL未満であり、miRNAが約2500、2000、1500、1000または500未満など、1マイクロリットル当たり約3000コピー未満であり、任意でPCA3スコアが30、25または20未満など、35未満である場合、前立腺癌を良性として分類するか、生検材料などの第2試料を得ないか、またはその両方である。
別の実施形態では、miRNAが約2500、2000、1500、1000または500未満など、1マイクロリットル当たり約3000コピー未満であり、PCA3スコアが30、25または20未満など、35未満である場合、前立腺癌を良性として分類するか、生検材料などの第2試料を得ないか、またはその両方である。
PSAタンパク質が少なくとも約4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9または5.0ng/mLなど、約4ng/mLを超え、miRNAが約9500、10000、15000または20000を超えるなど、1マイクロリットル当たり約9000コピーを超え、任意でPCA3スコアが少なくとも40、45または50など、35を超える場合、前立腺癌を悪性として分類するか、生検材料などの第2試料を得るか、またはその両方である。
別の実施形態では、miRNAが約9500、10,000、15,000または20,000を超えるなど、1マイクロリットル当たり約9000コピーを超え、PCA3スコアが少なくとも40、45または50など、35を超える場合、前立腺癌を悪性として分類するか、生検材料などの第2試料を得るか、またはその両方である。
検出システムおよびキット
癌を特徴づけるために1つ以上のRNAを決定するよう設定された検出システムも提供する。例えば、検出システムは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、1000、2500、5000、7500、10,000、100,000、150,000、200,000、250,000、300,000、350,000、400,000、450,000、500,000、750,000または1,000,000のRNAを評価するよう設定することができる。例えば、検出システムは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、1000、2500、5000、7500、10,000、100,000、150,000、200,000、250,000、300,000、350,000、400,000、450,000、500,000、750,000または1,000,000またはそれ以上のmiRNAを評価するよう設定することができ、miRNAの1つ以上は表1から選択される。いくつかの実施形態では、システムによって検出される1つ以上のmiRNAは、miR−629、miR−671−3p、miR−9、miR−491、miR−182、miR−125a−3p、miR−324−5p、miR−148b、miR−222、miR−141からなる群から選択される。さらに他の実施形態では、1つ以上のmiRNAは、miR−99、miR−101、miR−130、miR−135、miR−141、miR−148、miR−182、miR−186、miR−206、miR−320、miR−374、miR−433、miR−496、miR−517、miR−590、miR−620、miR−768、miR−223、miR−203、miR−199、miR−519、miR−302、miR−30、miR−20、miR−200、miR−23、miR−29、miR−181、miR−548またはmiR−370からなる群から選択される。検出システムは、PSA、PCAまたはその両方のmRNAレベルを検出するよう設定することもできる。
検出システムは、低密度検出システムまたは高密度検出システムとすることができる。例えば、低密度検出システムは、約100、200、300、400、500または1000までのRNAを検出することができ、一方で高密度検出システムは、少なくとも約2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9,000、10,000、15,000、20,000、25,000、50,000または100,000のRNAを検出することができる。検出システムは、miRNAなどのRNA種を検出するために特異的であってよい。miRNA用の低密度検出システムは、約100、200、300、400、500または1000までのmiRNAを検出することができる。miRNA用の高密度検出システムは、少なくとも約2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9,000、10,000、15,000、20,000、25,000、50,000または100,000のmiRNAを検出することができる。
検出システムは、RNAの1つ以上と選択的にハイブリダイズするプローブのセットを含むことができる。例えば、検出システムは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、1000、2500、5000、7500、10,000、100,000、150,000、200,000、250,000、300,000、350,000、400,000、450,000、500,000、750,000または1,000,000のmiRNAと選択的にハイブリダイズするプローブのセットを含むことができる。例えば、プローブのセットは、表1から選択される1つ以上のmiRNAと選択的にハイブリダイズすることができ、1つ以上のmiRNAは、miR−629、miR−671−3p、miR−9、miR−491、miR−182、miR−125a−3p、miR−324−5p、miR−148b、miR−222、miR−141からなる群から選択される。さらに他の実施形態では、1つ以上のmiRNAは、miR−99、miR−101、miR−130、miR−135、miR−141、miR−148、miR−182、miR−186、miR−206、miR−320、miR−374、miR−433、miR−496、miR−517、miR−590、miR−620、miR−768、miR−223、miR−203、miR−199、miR−519、miR−302、miR−30、miR−20、miR−200、miR−23、miR−29、miR−181、miR−548またはmiR−370からなる群から選択される。検出システムは、PSA、PCAまたはその両方のmRNAレベルを検出するためのプローブを含むこともできる。
検出システムは、RNAを検出するためのプローブを含む低密度検出システムまたは高密度検出システムとすることができる。例えば、低密度検出システムは、約100、200、300、400、500または1000までのRNAを検出するためのプローブを含むことができ、一方で高密度検出システムは、少なくとも約2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9,000、10,000、15,000、20,000、25,000、50,000または100,000のRNAを検出するためのプローブを含むことができる。プローブは、miRNAなどのRNA種を検出するために特異的であってよく、miRNA用の低密度検出システムは、約100、200、300、400、500または1000までのmiRNAを検出するためのプローブを含むことができる。miRNA用の高密度検出システムは、少なくとも約2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9,000、10,000、15,000、20,000、25,000、50,000または100,000のmiRNAを検出するためのプローブを含むことができる。
プローブは、アレイまたはビーズなどの固体基質に付着することができる。あるいは、プローブは付着しない。検出システムは、上記のアレイをベースとするシステム、配列決定システム、PCRをベースとするシステムまたはビーズをベースとするシステムとすることができる。検出システムは、キットの一部とすることができる。あるいは、キットは、本明細書に記載の1つ以上のプローブセットを含むことができる。例えば、キットは、miR−629、miR−671−3p、miR−9、miR−491、miR−182、miR−125a−3p、miR−324−5p、miR−148b、miR−222またはmiR−141からなる群から選択されるmiRNAの1つ以上を検出するためのプローブを含むことができる。さらに他の実施形態では、1つ以上のmiRNAは、miR−99、miR−101、miR−130、miR−135、miR−141、miR−148、miR−182、miR−186、miR−206、miR−320、miR−374、miR−433、miR−496、miR−517、miR−590、miR−620、miR−768、miR−223、miR−203、miR−199、miR−519、miR−302、miR−30、miR−20、miR−200、miR−23、miR−29、miR−181、miR−548またはmiR−370からなる群から選択される。いくつかの実施形態では、キットは、PSAまたはPCA3に選択的に結合する1つ以上の試薬をさらに含む。例えば、キットは、PSAタンパク質レベルまたはPSA mRNAレベルを検出するための、プローブなどの試薬を含むことができる。キットは、PCA3 mRNAレベルを検出するための試薬を含むこともできる。
コンピュータシステム
本明細書では、癌を特徴づけるためのコンピュータシステムも提供する。したがって、図6は、表現型プロファイルおよびレポートを作成することができる代表的な例のロジックデバイスを示す構成図である。
図6は、生体試料から発現レベルのデータを受信し、発現レベルを解析し、(それだけに限定されないが、癌を分類する、第2試料を得るべきかどうかを判断する、診断を提供する、予後判定を提供する、治療を選択する、薬効を判定するなど)癌についての特徴を決定し、そして、スクリーン上へ出力する、レポートとして印字する、または別のコンピュータシステムへ送信するなど結果を作成するためのコンピュータシステム(またはデジタル装置)600を示す。コンピュータシステム600は、媒体611、および/または固定媒体612を有するサーバー609に任意で接続することができるネットワークポート605からの命令を読むことができる論理装置として理解することができる。図6に示すシステムには、CPU501、ディスクドライブ603、キーボード615および/またはマウス616などの任意の入力装置、ならびに任意のモニター607が含まれる。
データ通信は、ローカルまたはリモートロケーションにおいて、サーバー609への示された通信媒体を通して達成することができる。通信媒体には、データを送信および/または受信する任意の手段が含まれうる。例えば、通信媒体は、ネットワーク接続、ワイヤレス接続またはインターネット接続とすることができる。このような接続は、ワールドワイドウェブを通した通信を提供することができる。1つ以上のRNAの発現レベル、発現レベルの解析結果(癌の特徴づけまたは分類など)などの本発明に関連するデータは、受信側622による受信および/または再検討のためにこのようなネットワークまたは接続を通して送信することができる。受信側622は、それだけに限定されないが、被験者、医療供給者または医療管理者でありうる。いくつかの実施形態では、情報はコンピュータ読取り可能な媒体に保存される。
実施例1:被験者からの血清試料の入手
EDTAチューブ、クエン酸塩チューブまたは10mLVacutainer SST plus Blood Collection Tube(BD367985またはBD366643、BD Biosciences)に、被験者(健康な被験者および前立腺癌を有する被験者の両方)からの血液を回収する。血液は、回収して2時間以内に血漿を単離するために処理する。
試料を最小で30分、最大で2時間、室温で放置する。15〜20分間、4℃、1000〜1300×gで遠心分離によって血餅の分離を行う。血清を取り出し、500〜750μLの冷凍管に500μLの分量で分注する。標本を−80℃で保管する。
所与の回数で、採取した血液の量は、約20〜約90mLに及びうる。いくつかのEDTAチューブからの血液を貯え、RNase/DNaseを含まない50mL円錐管(Greiner)に移し、Hettich Rotanta460Rベンチトップ遠心分離機中、室温で1200×gで10分間遠心分離する。ペレットをかき乱すのを避けるために、ペレットの上の固定高さ0.5cmの血漿上清を残して血漿を新しい管に移す。血漿を一定分量に分けて、各々の一定分量の間で反転混合させ、−80℃で保管する。
実施例2:ヒトの血漿および血清試料からのRNAの単離
ヒトの血漿または血清400μLを氷上で解凍し、等容積の2×Denaturing Solution(Ambion)で溶解する。液体試料に関する製造者のプロトコル(Ambion)に従って、mirVana PARISキットを使用してRNAを単離し、等容積の酸−フェノールクロロホルム(Ambionキットにより供給される)で、試料が2度抽出されるように修正する。製造者のプロトコルに従って、Ambionの溶出溶液105μLでRNAを溶出する。各々のカラムから回収される溶出液の平均容積は約80μLである。
mirVana PARIS(Ambion)プロトコルのスケールアップ版も使用する。血漿10mLを氷上で解凍し、2つの5mL分割量を50mLチューブに移し、等容積のmirVana PARIS 2×Denaturing Solutionで希釈し、30秒間ボルテックスすることによって十分混合して、氷上で5分間静置する。次いで、等容積(10mL)の酸/フェノール/クロロホルム(Ambion)を各々の分割量に添加する。得られた溶液を1分間ボルテックスし、JA17ローターで20℃、8000rpmで5分間回転させる。酸/フェノール/クロロホルム抽出を3度繰り返す。得られた水性容積を1.25倍の容積の100%分子等級エタノールと十分混合し、連続的な700μL分割量でmirVana PARISカラムを通過させる。製造者のプロトコルに従ってカラムを洗浄し、溶出緩衝液105μLにRNAを溶出させる(95℃)。合計1.5μLの溶出液をNanodropにより定量化する。
実施例3:TaqMan qRT−PCRアッセイを使用することによる、血漿および血清からのRNA中のmiRNAレベルの測定
所与の試料のRNA単離から得られた約80μL溶出液からの一定容積1.67μLのRNA溶液を、逆転写(RT)反応への投入物として使用する。例えば、400μLの血漿または血清試料からRNAを単離する試料については、RNA溶液1.67μLは、(1.67/80)×400=8.3μLの血漿または血清に対応するRNAを表す。既知のmiRNAに対応する化学合成したRNAオリゴヌクレオチドの標準曲線の生成のため、RT反応への最終的な投入物が1.67μLの容積を有するように、水で各々のオリゴヌクレオチドの希釈を変化させる。H2O 1.387μL、10×Reverse−Transcription Buffer 0.5μL、RNase−Inhibitor 0.063μL(20ユニット/μL)、dTTPを有する100mM dNTP 0.05μL、Multiscribe Reverse−Transcriptase 0.33μLおよび投入RNA 1.67μLを含む小規模RT反応で、TaqMan miRNA Reverse Transcription KitおよびmiRNA−特異的ステムループプライマー(Applied BioSystems)を使用して、投入RNAを逆転写する。投入RNA以外の成分は、16℃で30分間、42℃で30分間および85℃で5分間、Tetrad2 Peltier Thermal Cycler(BioRad)を使用して、より大きな容積のマスターミックスとして調製することができる。95℃で10分間、引き続いて95℃で15秒間および60℃で1分間を40サイクル、Applied BioSystems 7900HT サーモサイクラーでリアルタイムPCRを行う。データは、Ct決定のためにベースラインおよび閾値を割り当てるための自動Ct設定を備えるSDS Relative Quantification Software バージョン2.2.2(Applied BioSystems)で解析する。
プロトコルは、miRNAを検出するなどのために、前増幅ステップを含むよう修正することもできる。1.25μLの分割量の希釈していないRT産物を、Preamplification PCR試薬 3.75μL[反応当たり、TaqMan PreAmp Master Mix(2×)2.5μLおよび0.2×TaqMan miRNA Assay(TEに希釈)1.25μLを含む]と混ぜ合わせて、前増幅PCR5.0μLを作成し、このPCRはTetrad2 Peltier Thermal Cycler(BioRad)で、95℃で10分間、引き続いて95℃で15秒間および60℃で4分間を14サイクル行う。前増幅PCR産物を希釈し(H2O 20μLを前増幅反応産物5μLに添加することにより)、続いて希釈物質2.25μLをリアルタイムPCRに導入し、記載のように進展させる。
実施例4:miRNAの絶対定量のための標準曲線の作成
成熟miRNA配列(miRBase Release v.10.1)に対応する合成一本鎖RNAオリゴヌクレオチドをSigmaから購入する。合成miRNAは、実験的に導かれるコピーの範囲にわたってRT反応に投入し、上に列挙したmiRNA TaqManアッセイの各々について標準曲線を作成する。一般に、各々のアッセイについての正確な定量の下限は、RT反応に投入されるコピーの最小数に基づいて示され、それは標準曲線の線形範囲内でCt値をもたらし、より小さいコピー数のRT投入から得られるCtと同量でもより高くもない。線は、線形範囲内のCt値を使用した各々の希釈系列からのデータに適合し、そこから各々の試料Ct(y)からの絶対的miRNAコピー(x)の定量化のために、y=mln(x)+bの式が導かれる。RT反応へ投入されるmiRNAの絶対的コピーを、RT反応へ投入される物質が、血漿の出発総容積の2.1%からのRNAに対応する[すなわち、総RNA溶出液容積(平均80μL)の1.67μLがRT反応に投入される]という知識に基づいて、血漿(または血清)1マイクロリットル当たりのmiRNAのコピーに換算する。合成miRNA配列の例は、miR−141については、5’UAACACUGUCUGGUAAAGAUGG3’(SEQ ID NO:1)であり、これはSigma(セントルイス、MO)などから市販されている。
実施例5:免疫組織化学的分析を使用した前立腺癌に関する遺伝子発現プロファイルの同定
固形腫瘍の試料を切除し固定化してパラフィンに包埋する。腫瘍ブロックをスライドガラス上に置くために切片に切り分ける。スライドを、病理医によって選択された組織抗原と反応する所定の一次抗体で染色する。標識された二次抗体は一次抗体と反応し、ストレプトアビジン−西洋ワサビペルオキシダーゼと結合する。この複合体は、色素体と反応して、着色染みを作り出す。染色されたスライドは、光学顕微鏡下で病理医によって観察される。病理医は、染色の強度の半定量的解釈を行う。一般に、0〜4のスケールを使用し、0は染色がないまたは陰性の結果を表す。次いで、病理医は陽性に染色された腫瘍細胞の割合を見積もる。一般に、0〜100%のスケールを使用する。各々の抗体の解釈は、病理医によって患者の報告書中に注釈をつけられる。22個の前立腺癌試料の解析の結果は、22個の試料のうちの少なくとも10個で過剰発現した遺伝子がアンドロゲン受容体、EGFR、HSP90およびSPARCであることを示している(図1C)。
実施例6:前立腺癌に関する遺伝子発現プロファイルの同定のための組織調製
組織調製
開始前に、パウダーフリーの手袋を使用して、RNaseAway(登録商標)(Sigma 商品番号83931)または70%エタノール(70% 200標準濃度のエタノールおよび30%の純水)のいずれかで作業区域を徹底的に消毒する。−80℃の冷凍庫から凍結組織を取り出し、直ちにドライアイスを含むトレイに移し、組織がわずかの間も室温のままであることがないようにする。特に組織が小さい場合、解凍が急速に起こりうるので、結果としてRNAが不可逆的に分解してしまうだろう。
清潔な鋸歯状先端鉗子および新しい清潔で頑丈なカミソリ刃と共に、無菌の直径100mmペトリ皿(プラスチック)または組織培養皿を清潔な氷上に置いて予冷する。
皿の中の組織が、箔または他の物質に包まれている場合、解凍されるのを防ぐために氷と接触させながら慎重に包みをあける。組織の部分的な解凍でさえ(それは秒単位で起こりうる)RNAを不可逆的に分解させ、マイクロアレイ解析の質を損なわせるかまたは当該解析を困難にするだろう。
予冷した鉗子およびカミソリ刃を使用しながら、マイクロアレイに使用する切片が約1mmの厚さより大きくならないように組織の小片を切り取る。多くの場合、腫瘍の一部を「削り取る」のが最も簡単で最も速い方法である。鉗子およびカミソリ刃は、組織と接触する際に非常に冷たいままであるように、数秒ごとにドライアイス上で冷却する。約100〜400mgの、およそ20mm、「豆粒大」と同じくらい小さい組織を使用する。
組織切断片を、ドライアイス上で予め冷却した帯電防止重量皿(好ましくは「流し込みボート型」)に慎重に置く。次いで、切断組織片は急速に解凍するので、重量皿から、適当な標本番号を予めつけた予冷したホウケイ酸チューブに素早く組織を移し、切断組織片がチューブの壁に粘着しないようにする。組織をチューブに移す際にチューブを非常に冷たく、かつ直立に保つことが、これを避ける最良の方法である。
残りの組織はすべて、−80℃の冷凍庫に戻すまではドライアイスの上に凍結したままにしておく必要がある。
Covaris Tissue Processorを使用した均質化
最初に、循環水槽(Multitemp III)のスイッチを入れ、水を冷却し始める。必ず水槽が十分な水(超純水のみ)を含むようにする。Covaris S−2装置のスイッチを入れる。Covarisシステムの水室は、95%の超純水および5%の水道水で満たす。Covaris S−2装置に接続したコンピュータのスイッチを入れ、SonoLabソフトウェアを開く。
SonoLabウインドー内の「脱気」ボタンをクリックすることによって、脱気プロセスを作動する。水は約30分間脱気および予冷(Multitemp III冷却水槽により)する必要があり、試料の均質化の間、温度は17から20℃の間に保つ。また、脱気プロセスは、全セッションの間、運転している必要があり、SonoLabソフトウェアおよびCovaris S−2装置をシャットダウンする用意ができた時のみ止める必要がある。
予め切断した凍結組織は、均質化のために全ての用意ができるまで、ドライアイス上でCovarisホウケイ酸チューブ内に存在する。
SonoLabプログラム内のプログラム「MPI/IGC Processing」を開く(注:以下のステップは非常に素早く行うので、均質化前の最後の瞬間まで凍結組織は凍結しているままである。ステップ間で組織が長く解凍されればされるほど、一般的により多くのRNA分解が起こる)。
フィルター付き1000μLピペットチップおよびP−1000ピペッターを使用して、RLT緩衝液500μL(Qiagen RNeasyミニキットから)を凍結組織に添加する。直ちに、スクリューキャップをはめ戻し、手早くチューブをCovaris S−2装置中のチューブホルダに挿入する。使用前に2−メルカプトエタノールをRLTに添加する。RLT緩衝液1mL当たり2−メルカプトエタノール10μLを添加する。次いで、均質化を開始するためのスタートボタンを押す。
プロセスが完了した後、チューブを取り出し、湿った氷上に置く。キャップを開け、TRIzol500μLを添加する。次いで、チューブのキャップを再び開け、チューブを左右に動かすことによって素早く混合する。
均質化の後すぐにRNA抽出を行う場合、チューブは湿った氷上に保持し、そうでない場合、RNA抽出の用意ができるまで全標本をドライアイス中または−80℃で凍結させる。
均質化セッションが終了したら、脱気を停止し、Covaris S−2装置中の水室から水を除去し、次いで、ラインから残っている水を一掃するために約2秒間脱気する。最初にSonoLabプログラムを閉じ、次いでMultitemp III冷却水槽およびCovaris S−2装置を止める。
実施例7:前立腺癌に関する遺伝子発現プロファイルの同定のためのRNA抽出および精製
TRIzol抽出
予め均質化した組織が−80℃の冷凍庫に保管されていた場合、組織を室温または65℃で解凍する。清潔なパウダーフリーの手袋を使用して、RNaseAway(登録商標)(Sigma 商品番号83931)または70%エタノールのいずれかで作業区域を再度徹底的に消毒する(注:特に指示のない限り、以下のステップは室温で、室温の試薬を使用して行う)。
チューブ内容物を、スクリューキャップで滅菌の、RNaseを含まない2mLのチューブに移し、確実に蓋がよく締まっているようにする。試料をデジタルヒートブロック中、65℃で5分間加熱する。予め凍結している場合には、試料を65℃で7分間温置する。
次いで、試料を熱から離し、チューブがまだ熱いうちに、直ちにクロロホルム200μLを添加する。キャップをよく締めて、次いで15〜30秒間激しく振ることによって混合する(ボルテックスしてはいけない、さもないとDNA分子がせん断され、RNAに混入する可能性がある)。
次いで、チューブを氷上で5分間冷却し、次いでチューブを室温で10分間、10000×gで遠心分離する。フィルターの付いたチップを使用して、ゆっくりと、全RNAを含有する上部の水相約0.7mLを取り出し、新しい、標識した1.5mLチューブに入れる。
次いで、室温の70%エタノール0.7mLを、均質化した溶解質に添加し、ピペット操作によってよく混合する。
RNeasyミニカラムまたはマイクロキットによるRNA含有水相の精製(注:針生検試料を処理する際、マイクロカラムを使用して溶解質に添加したRNAおよびキャリアーRNAを結合させる。RNeasyマイクロキット(Qiagen 商品番号74004)は、キャリアーRNAとして添加するポリ−AN RNAを含有する。初めて使用する前に、キャリアーRNA(310μg)をRNaseを含まない水1mLに溶解する。このストック溶液を−20℃で保存し、RNA調製の各々のセットのために新鮮な希釈液を作るのに使用する)
10回の調製用の使用溶液(4ng/μL)を作るため、溶解RNA5μLをBuffer RLT34μLに添加し、ピペット操作によって混合する。この希釈溶液6μLをBuffer RLT54μLに添加する。最終濃度は4ng/μLである。
最大で0.7mLの、形成したと思われるあらゆる沈殿を含む試料を、2mL回収チューブに置いたRNeasyミニカラムまたはマイクロカラムに適用する。チューブを静かに閉じて、8000×gで30秒間遠心分離する。残っている試料混合物0.7mLを同じRNeasyミニカラムまたはマイクロカラムに添加し、再度8000×gで30秒間遠心分離する。
次いで緩衝液RW10.7mLをRNeasyミニカラムまたはマイクロカラムに添加する。チューブを静かに閉じて、8000×gで30秒間遠心分離し、カラムを洗浄する。フロースルーおよび2mL回収チューブを捨てる。
カラムの底部に触れずにRNeasyミニカラムまたはマイクロカラムを新しい2mL回収チューブへ移す。緩衝液RPE0.5mLをRNeasyミニカラムまたはマイクロカラムにピペットで入れる。チューブを静かに閉じて、8000×gで30秒間遠心分離し、カラムを洗浄する。次いで、フロースルーを捨てる。
再度、緩衝液RPE0.5mLをRNeasyカラムに添加する。チューブを静かに閉じて、8000×gで2分間遠心分離し、RNeasyシリカゲル膜を乾燥させる。次いで、フロースルーおよび回収チューブを捨てる。
溶出するため、RNeasyミニカラムまたはマイクロカラムを新しい1.5mL回収チューブ(このチューブにはケース番号をラベルする)へ移す。RNaseを含まないH2O(ミニカラムについては30〜40μL、マイクロカラムについては7〜14μL)を、RNeasyシリカゲル膜に触れずにその中心より上にピペットで入れる。チューブを閉じて、2〜4分後、チューブを16100×gで1分間遠心分離する。
次いで、ミニカラムまたはマイクロカラムを捨てて、RNAを氷上に置く。
各々の試料1μLを生物分析のためにPCRチューブに分割して入れる。RNA濃度は、以下のように分光光度計で光学濃度または吸光度を測定することによって決定する:pH8.0のTEを希釈緩衝液およびブランクとして使用する。1:100の希釈:pH8.0のTE99μLを含むRNA1μLを作り、石英キュベットを使用して、Agilent分光光度計で260および280nmでの吸光度を読み取る。分光光度計の設定は「Ratio」とし、得られる比は260〜280にかけての吸光度であり、これは理想的には1.8〜2.2に及ぶ。260nmでの吸光度が線形範囲の外にある場合(0.1未満または1を超える)、それぞれRNAの量を増加させるか、またはRNAをさらに希釈するかのいずれかによって、TEへのRNAの希釈を繰り返す。次いで、RNA標識を続行する用意ができるまでRNAを−80℃の所定の冷凍庫に置く。
実施例8:前立腺癌に関する遺伝子発現プロファイルの同定のためのRNA増幅および蛍光標識
組織からのRNA精製の後、このRNAの増幅および標識が、マイクロアレイ解析を使用した遺伝子発現プロファイルにおける重要なステップとなる。この技術は、RNA増幅の最初のステップで逆転写による相補的DNA(cDNA)の合成のための鋳型として精製した全RNAを使用することを可能にする。蛍光シアニン色素(シアニン−3(ピンク)またはシアニン−5(青))と結合したヌクレオチド(CTP)を取り込みながら、cDNAを鋳型として使用して、インビトロ転写法によって蛍光相補的RNA(cRNA)を合成する。次いで、得られた蛍光RNAを、異なるシアニン色素で標識した別のRNAと、両者をcDNAアレイとハイブリダイズさせることによって、並べて比較する。
A)全RNAからのcDNA合成
開始前に、パウダーフリーの手袋を使用して、RNaseAway(登録商標)(Sigma 商品番号83931)または70%エタノール(70% 200標準濃度のエタノールおよび30%の純水)のいずれかで作業区域を徹底的に消毒する。使用する作業区域、材料および装置が非常に清潔で、粉塵およびRNaseがないことが非常に重要である。
全RNA2μgを10.3μL〜0.2mLの容積の微量遠心チューブに添加する。全濃度は少なくとも5ng/μLとする必要がある。500ngを超える全RNA(または10ng以上のポリA+RNA)を使用する場合、総容積は6.5μLとする必要がある。
次いで、T7 Promotor Primer(キットから)3μLを添加する。次いで、ヌクレアーゼを含まない水を使用して総反応容積を11.5μLにする。サーマルサイクラー中65℃で10分間、反応物を温置することによって、プライマーおよび鋳型を変性させる。反応物を4℃で5分間静置する(これは氷上またはサーマルサイクラー中で行うことができる)。
使用する直前に、表2に示す以下の成分を、室温で、示した順でピペット操作することによって穏やかに混合する(80℃のヒートブロック中で1〜2分間バイアルを温置することによって5×First Strand Bufferを予め温める)。最適な再懸濁を確実にするために、チューブを微量遠心機中、最高速度で短時間ボルテックスし、短時間回して、内容物を壁および蓋から払い落とす。使用まで室温で維持する。
(表2)cDNAマスターミックス
Figure 2012507300
各々の試料のチューブに、cDNAマスターミックス8.5μLを添加する。次いで、気泡形成を避けるために、チューブを短パルスの低設定でボルテックスする。気泡の存在は酵素の変性をもたらし、それによって酵素の活性を損なう恐れがある。
次いで、試料をサーマルサイクラー中40℃で2時間温置する。次いで、サーモサイクラーの温度を65℃に切り換え、試料を15分間温置する(65℃での温置はMMLV−RT(モロニーマウス白血病ウイルス逆転写酵素)を失活させる)。
次いで、反応物を4℃で5分間静置する(これは氷上またはサーマルサイクラー中で行うことができる)。試料を微量遠心機中、最高速度で短時間回して、チューブ内容物を壁および蓋から払い落とす。
B.蛍光cRNA合成:インビトロ転写およびシアニン3−またはシアニン5−CTPの取り込み
各々の試料のチューブに、シアニン3−CTP(10mM)2.4μLまたはシアニン5−CTP(10mM)2.4μLのいずれかを添加する。シアニン3は明るいピンク色であり、シアニン5は明るい青色である。両者とも光感受性であるので、光への露出は最小限にする必要がある。シアニン3−CTP(ピンク)は一般的に正常な基準RNA標識に使用し、シアニン5−CTP(青)は患者(腫瘍)RNA標識に使用する。50%PEG(ポリエチレングリコール)溶液を、40℃のヒートブロック中で1分間バイアルを温置することによって、予め温める。最適な再懸濁を確保するために、チューブを微量遠心機中、最高速度で短時間ボルテックスし、短時間回して、内容物を壁および蓋から払い落とす。使用までチューブを室温で維持する。
表3に示すように転写マスターミックスを作る。使用する直前に、反応成分を含有する全てのチューブを素早く回して内容物を落とし(数秒間)、以下の成分を、室温で、示した順で結合させる(次いで、試料チューブに添加する前に、低設定でマスターミックスを穏やかにボルテックスし、微量遠心機中、最高速度で回す)(注:反応を行う直前まで酵素は添加しない)。
(表3)転写マスターミックス
Figure 2012507300
各々の試料のチューブに、転写マスターミックス57.6μLを添加し、気泡形成を避けるために、短パルスの低設定で慎重にボルテックスすることによって混合する。次いで、チューブを微量遠心機中、最高速度で素早く回してチューブの内容物を落とす(数秒間)。
次いで、試料を40℃のサーマルサイクラー槽中で2時間温置する。
C.増幅cRNAの精製(注:初めてキットを使用する前に4倍の容積の100%エタノールをBuffer RPEに添加することを忘れない(具体的な容積については底のラベル参照))
ヌクレアーゼを含まない水20μLをcRNA試料に添加して、総容積100μLとする。Buffer RLT350μLを添加し、次いで穏やかにボルテックスすることによって十分混合する。エタノール(純度100%)250μLを添加し、次いでボルテックスすることによって十分混合する。試料は後で遠心分離しない。
cRNA試料700μLを2mL回収チューブ中のRNeasyミニカラムに添加する。試料を13000×gで30秒間遠心分離する。この最初の遠心分離の後、標識化が成功していればカラム膜中に色が存在するはずである(シアニン−3についてはピンク色、シアニン−5については青色)。
試料をもう一度カラムに通過させる。これにより、最初の通過の際に膜に保持されなかった標識化RNAを捕捉することが可能になる。次いで、フロースルーおよび回収チューブを捨てる。
次いで、RNeasyカラムを新しい回収チューブへ移し、緩衝液RPE500μLをカラムに添加する。次いで、試料を13000×gで30秒間遠心分離する。次いで、フロースルーを捨てて、回収チューブは再利用する。
再度、Buffer RPE500μLをカラムに添加する。次いで、試料を13000×gで1分間遠心分離し、フロースルーおよび回収チューブを捨てる。
RNeasyカラムを新しい1.5mL回収チューブへ移すことによって、不純物のないcRNA試料を溶出する。RNaseを含まない水30μLをRNeasyフィルター膜に直接添加する。2〜3分後、チューブを13000rpmで30秒間遠心分離する。フロースルーおよび回収チューブは保持する(これは標識化cRNAであり、ピンク色(シアニン3)または青色(シアニン5)が存在するはずである)。
以下のように分光光度計(Agilent Technologies)で光学濃度または吸光度を測定することによってRNA濃度を決定する。pH8.0のTEを希釈緩衝液およびブランクとして使用する。1:20の希釈:pH8.0のTE76μLを含むRNA4μLを調製する。石英キュベットを使用して、Agilent分光光度計で260(RNA)、550(シアニン3)および650(シアニン5)nmでの吸光度を測定する。分光光度計の設定は「Spectrum/Peaks」であり、範囲220〜700nmである。次いで、RNAおよびシアニン色素に対応する吸光度を使用して、標識化RNAの量およびシアニン色素の取り込みの効率を計算する。
実施例8:前立腺癌に関する遺伝子発現プロファイルの同定のためのヒト全ゲノムマイクロアレイによるハイブリダイゼーション
蛍光相補的RNA(cRNA)の60merオリゴマイクロアレイとのハイブリダイズは、遺伝子発現プロファイリングにおける重要なステップである。Agilentマイクロアレイ技術を使用することによって、対象とする標本の遺伝子発現プロファイルを決定することができると同時に、異なる蛍光色素(シアニン3またはシアニン5)で予め標識した2つのRNA(すなわち、腫瘍対正常)を比較することができる。
cRNAで標識した標的を使用したハイブリダイゼーション手順
A)4×44K Agilentオリゴマイクロアレイで使用する2×cRNA標的溶液の調製
開始前に、パウダーフリーの手袋を使用して、RNaseAway(登録商標)(Sigma 商品番号83931)または70%エタノール(70% 200標準濃度のエタノールおよび30%の純水)のいずれかで作業区域を徹底的に消毒する。使用する作業区域、材料および装置が非常に清潔で、粉塵およびRNaseがないことが非常に重要である。
(初めてストックチューブを使用する場合)RNaseを含まないフィルター付きピペットチップを使用してRNaseを含まない水(またはDEPC水)0.5mLを凍結乾燥したペレットに添加し、ボルテックスすることによって穏やかに混合し、5〜10秒間遠心分離することによって、10×Blocking Agent(Agilent 商品番号5188−5281)を調製する。水で元に戻したら、10×Blocking Agentは、−20℃で2ヶ月まで凍結して保存する。
RNaseを含まない0.2mLのPCRチューブに、ヌクレアーゼを含まない水を添加し、52.8μL容積とする。
RNaseを含まないフィルター付きピペットチップを使用して、シアニン3で標識したcRNA825ngおよびシアニン5で標識したcRNA825ng(ほぼ同量のシアニン色素を両方に添加するために、これらのうちの一方の標識効率がより低い場合にはそれ以上)を添加する。
RNAseを含まないフィルター付きピペットチップを使用して、10×Blocking Agent11μLを添加する。
この2×標的溶液をドライアイスで素早く凍結し、−80℃の冷凍庫中で暗所で1ヶ月まで保存することができる。
B)cRNAフラグメンテーションおよび1×ハイブリダイゼーション溶液の調製
2×cRNA標的溶液52.8μLに、25×フラグメンテーション緩衝液2.2μLを添加し、短い遠心分離(5〜10秒)の前に低速度でボルテックスすることによって穏やかに混合して、内容物を壁およびチューブの蓋から落とす。
チューブを、MJ ResearchのPTC−200などのサーマルサイクラー中60℃で30分間温置する。この温置は、cRNAをハイブリダイゼーションに最適な理想的な大きさの断片に断片化する。温置後、チューブを微量遠心機で短時間回して、試料を壁および蓋から払い落とす。
2×GE HI−RPM Hybridization Buffer55μLを添加し、次いで、気泡の取り込みを避けるよう注意しながら、慎重なピペット操作によってよく混合する。次いで、直ちに使用する前に、チューブを微細遠心機で短時間回して、試料を壁および蓋から払い落とす。
試料を氷上に置き、出来る限り早くアレイにロードする。
C)シアニン3−およびシアニン5−標識試料のAgilent 4×44Kオリゴマイクロアレイとのハイブリダイズ
マイクロアレイハイブリダイゼーションを完成するのに必要なだけの、組み立てたステンレス鋼ハイブリダイゼーションチャンバー、ガスケットスライドおよびマイクロアレイを調達する。
各々のマイクロアレイにハイブリダイゼーション混合物をロードする前に、対応するマイクロアレイおよび各々の試料をロードした位置(アレイ1_1、1_2、1_3、1_4)のバーコードナンバーを記録することによって、分析する試料を番号順に記録する。
第1ガスケットを第1ハイブリダイゼーションチャンバーベースの底面上に置き、必ずガスケットスライドのラベルが上になっており、ガスケットが適切に置かれてチャンバーベースと同一平面上になっているようにする。ガスケットスライドの中心で「分注およびドラッギング(dragging)する前に、気泡を避けながら、ハイブリダイゼーション溶液100μLを第1試料チューブからゆっくり汲み取り、溶液を分注している間に溶液がピペットチップによってガスケットスライドのいたるところにゆっくりと広がるように、ただし溶液とそれを取り囲むガスケットとの間に約2〜3mmの空間が残っているようにする。
溶液を分注したら、ガスケットスライドを備えたハイブリダイゼーションチャンバーベースは動かさずに、マイクロアレイその上に出来る限り早く置く。
適当なAgilentオリゴマイクロアレイを、清潔なパウダーフリーの手袋を使用して包装から取り出す。マイクロアレイ表面に損傷を与えないために、バーコードが配置されている領域および端のみを、マイクロアレイを取り扱うところとすべきである(マイクロアレイを取り扱い、ガスケットスライドの上に置く際に、テフロン被覆された傾斜した先端の鉗子も役立ちうる)。数字の側はその方向に置かれていなければならず、正しいアレイ(正しいバーコードナンバーを備えた)がその試料に割り当てられていることを確認するのがより容易になることから、鉗子は、数字が上になっているようにしながら(「Agilent側が下」)、マイクロアレイをプラスチック包装から取り出すのにも役立つ。
アレイを慎重に下げて、チャンバーベースの4つのガイドポストに沿って整列させる。整列させてガスケットスライドのわずかに上に(かつ平行に)したら、マイクロアレイスライドをガスケットスライドに静かに立てかけて、サンドイッチされたスライド対を完成させる。スライドを素早く評価してそれらが完全に整列し、オリゴマイクロアレイが半開きでないようにする。
ステンレス鋼チャンバーのカバーをサンドイッチされたスライドの上に置き、次いで、クランプアセンブリを、チャンバーベースの中央の停止点に来て、スライド対を被覆するまで、滑り込ませる。つまみねじを、十分に手締めされるまで時計回りに回すことによって締める(部品を損傷させ、ガラスガスケットスライドおよびマイクロアレイを壊してしまう恐れがあるので、締めすぎや道具の使用は避ける)。
ハイブリダイゼーション溶液がガスケットおよびマイクロアレイを濡らすのを可能にするために、チャンバーアセンブリを垂直に保持し、チャンバーアセンブリを2〜3回時計回りにゆっくり回転させる。大きな混合泡が形成されたはずなので、サンドイッチされたスライドの気泡形成を点検する。散らばった混合泡が存在するならば、チャンバーが回転するように動かしてはならず、静かにチャンバーで手または他の表面を叩き、チャンバーを再度回転させて(垂直位置のまま)、定常的な気泡が今も動いているかどうかを特定する。組み立てられたチャンバーをハイブリダイゼーション回転子棚および炉に装填する前に、定常的な気泡が除去されていることが重要である。
全てのチャンバーを完全に組み立てたら、それらをハイブリダイゼーション回転子棚に装填し、装填したハイブリダイゼーションチャンバーが確実に反対側の他のチャンバー(空のチャンバーも同様に使用できる)と釣り合いがとれているようにする。ハイブリダイゼーション回転子棚を10rpmで回転するよう設定し、ハイブリダイゼーションは65℃で17時間に設定する。
D.Stabilization and Drying Solutionによる洗浄
Gene Expression Wash Buffer 2を以下のように37℃に予め温めておく:Gene Expression Wash Buffer2 1000mLを滅菌1000mLビンに直接分注し、実験に十分な予め温められたWash2溶液ができるまで繰り返す。1000mLビンのキャップを締め、アレイ前夜に37℃の水浴中に置く。
シアニン5はオゾンによる分解を受けやすいので、実験室のオゾンレベルが5ppbを超える場合には、一般的に以下の手順を行う(注:各々の洗浄グループ(8スライドまで)につき、新鮮なGene Expression Wash Buffer1および2を使用する必要がある。アセトニトリルおよびStabilizatio and Drying Solutionはスライド3グループまでの洗浄について再利用できる)。
Agilent Stabilization and Drying Solutionは、アセトニトリルに溶解したオゾン捕捉化合物を含有する。溶液中の化合物は、飽和量存在し、通常の保管条件下で溶液から沈殿しうる。溶液が目に見える沈殿を示す場合、溶液を温めると化合物は再溶解する。目に見える沈殿を示しているStabilization and Drying Solutionを使用してスライドを洗浄すると、マイクロアレイの性能に深刻な有害な影響を与える。
膨張可能な十分なヘッドスペースを備える閉じた容器中40℃の水浴または通気孔付き従来型炉で溶液をゆっくり温める。必要であれば、裸火または他の発火源から離れた通気用ドラフト下で溶液を穏やかに混合して均質な溶液を得る。溶液は、地域の防火規則の要求を満たす、制御され囲まれた領域でのみ温める。
沈殿を完全に溶解した後、覆われた溶液を室温に置き、使用前に室温と釣り合うようにする(注:元の容器を使用して溶液を温めることができる。沈殿を完全に再溶解するために必要とされる時間は、存在する沈殿の量に依存し、沈殿が激しい場合には一晩の加温を要しうる。Stabilization and Drying Solutionは、濾過すべきではない)。
Stabilization and Drying Solutionはドラフト中で用意する。Wash1およびWash2を用意する領域は、近くに、または好ましくは同じドラフト内に置く。加温手順のステップごとに、手袋および目/顔を保護するものを使用する。
スライド染色皿#1を、室温でGene Expression Wash Buffer1で完全に満たす。スライド棚をスライド染色皿#2の中に置く。次いで、磁気攪拌棒を加え、スライド染色皿#2を、スライド棚を覆うように室温で十分なGene Expression Wash Buffer1で満たす。この皿を磁気攪拌プレート上に置く。
空の皿#3を攪拌プレート上に置き、磁気攪拌棒を加える。予め温めた(37℃)Gene Expression Wash Buffer2は、最初の洗浄ステップが始まるまで添加しない。
スライド染色皿#4を、アセトニトリルでほぼ4分の3いっぱいに満たし、磁気攪拌棒を加えてこの皿を磁気攪拌プレート上に置く。
スライド染色皿#5を、Stabilization and Drying Solutionでほぼ4分の3いっぱいに満たし、磁気攪拌棒を加えてこの皿を磁気攪拌プレート上に置く。
ハイブリダイゼーションチャンバーを恒温器から取り出し、ハイブリダイゼーションチャンバーを解体する準備をする。ハイブリダイゼーションチャンバーアセンブリを平坦な表面に置き、反時計回りに回してつまみねじをゆるめる。クランプアセンブリを滑らせて外し、チャンバーカバーを取り外す。
手袋をした指で、端からスライドをつかむことによってチャンバーベースからアレイ−ガスケットサンドイッチを取り外す。マイクロアレイスライドの数字のバーコードを上向きに保って、サンドイッチを素早くスライド染色皿#1に移す。
スライドを放すことなく、アレイ−ガスケットサンドイッチをGene Expression Wash Buffer1を含有するスライド染色皿#1に浸す。サンドイッチをGene Expression Wash Buffer1に完全に浸して、サンドイッチをバーコードの端のみからこじあける。
鉗子の鈍い端部の1つをスライドの間に滑り込ませて、鉗子を静かに上向きまたは下向きに回してスライドを引き離し、ガスケットスライドを染色皿の底に落とす。マイクロアレイスライドを取り外し、室温で、Gene Expression Wash Buffer1を含有するスライド染色皿#2中のスライド棚に置く。スライドの空気への露出は最小限にする必要があり、マイクロアレイスライドのバーコード部分またはその縁部のみが触れるようにする必要がある。
グループの全てのスライドをスライド染色皿#2中のスライド棚に置いたら、設定4を1分間使用して攪拌を開始する。この洗浄ステップ中、Gene Expression Wash Buffer2を37℃の水浴から取り出し、Wash2皿へ注ぎいれる。スライド棚を高温でGene Expression Wash Buffer2を含有するスライド染色皿#3に移し、設定4を1分間使用して攪拌する。
Gene Expression Wash Buffer2からスライド棚を取り出し、棚をわずかに傾けて洗浄緩衝液の持ち越し汚染を最小限にする。直ちにスライド棚をアセトニトリルを含有するスライド染色皿#4に移し、設定4を30秒間使用して攪拌する。
スライド棚を、Stabilization and Drying Solutionで満たした皿#5に移し、設定4を1分間使用して攪拌する。
スライド棚をゆっくり取り外して、スライド上への飛沫を最小限にする。スライド棚を取り外すのに5〜10秒かかるはずである。使用したGene Expression Wash Buffer1およびGene Expression Wash Buffer2は捨てる。
直ちにスライドをスキャンして、環境オキシダントのシグナル強度への影響を最小限にする。必要であれば、暗所のN2パージ箱中のオレンジ色スライド箱中にスライドを保管する。
マイクロアレイスライドをスキャンするために、スキャナーのスイッチを入れ、数分後にAgilent Scannerコントロールを開く。スキャンするスライドの数(48まで)を選択し、スキャンする溝に対応する列を強調した後で、Browseを選択し、画像ファイルを保存する出力パスまたは場所を選択する。
任意の設定を変更するためには、Settings>Modify Default Settingsをクリックする。ウインドーがポップアップし、そこから設定を変更することができる。スキャン解像度は5μmにセットアップする。スキャナーはバーコードを読み取り、自動的に各々のファイルにその番号で名前をつける。
スキャナーの状態が「Scanner ready」と表示され、Scanをクリックすると、各々のアレイがスキャンされるのに約7分かかる。全てのスキャンが終了した後、レポートが自動的に全てのシリアルナンバーおよびスキャンの状態(成功かそうでないか)を列挙しているようにみえるだろう。
最も共通して過剰発現した遺伝子を図1Aに示す。別の調査では、上位100の過剰発現遺伝子を同定し、これらのうち少なくとも6つのうちの5つの試料で過剰発現した遺伝子を決定して、図1Bに示している。前立腺癌の試料の結果の例を図2に示す。
実施例9:前立腺癌を特徴づけるための産物値の作成
被験者の血液試料から得られたmiR−141値とPSA値を組み合わせて産物値を決定し、前立腺癌を検出するのに使用する産物値を作成した。転移性前立腺癌を有する25人の男性および25人の正常な男性からの血清PSAレベルおよびmiR−141レベルのデータを、Mitchell等、PNAS 2008年7月29日 105巻 第30号 10513〜10518ページから得た。産物値は、miR−141コピー数にPSAレベルを掛けることによって決定した(図5A)。
前立腺癌を有する男性からの血清のmiR−141の血清1マイクロリットル当たりのコピーの平均数は、1マイクロリットル当たり+/−10431コピーの平均の95%の信頼区間で15648である。前立腺癌を有さない男性からのmiR−141の血清1マイクロリットル当たりのコピーの平均数は、1マイクロリットル当たり+/−223コピーの平均の95%信頼区間で560である(図5B)。前立腺癌を有する男性には前立腺癌を有さない正常な男性との明確な区別がある。
産物値は、被験者についてのmiR−141コピー数およびPSA値を使用することによって、前立腺癌を予測する新規なデータ解析を提供する。産物値は、100%の感度および100%の特異度で、前立腺癌を有する男性と前立腺癌を有さない男性を区別する。
本明細書に記載の修正形態に加えて、本発明の種々の修正形態が前述の説明から当業者に明らかとなろう。このような修正形態はまた、添付の特許請求の範囲に入ることを意図している。本特許出願に引用した各々の参照は、全内容が参照により本明細書に組み込まれる。

Claims (52)

  1. (a)被験者の生体試料中の1つ以上のmiRNAの発現レベルを測定するステップと、
    (b)前記被験者の生体試料から、PCA3の発現レベルとPSAの発現レベルとの間の比であるPCA3スコアを決定するステップと、
    (c)前記miRNAの少なくともサブセットおよび前記PCA3スコアに基づいて前立腺癌を特徴づけるステップと
    を含む、前立腺癌を特徴づける方法。
  2. ステップ(a)および(b)のために単一の生体試料を使用する、請求項1に記載の方法。
  3. miRNAの前記レベルが1マイクロリットル当たり約3000コピー未満であり、かつ前記PCA3スコアが約35未満である場合に、前記癌を良性として分類することによって前記前立腺癌を特徴づける、請求項1に記載の方法。
  4. miRNAの前記レベルが1マイクロリットル当たり約9000コピーを超え、かつ前記PCA3スコアが約35を超える場合に、前記癌を悪性として分類することによって前記前立腺癌を特徴づける、請求項1に記載の方法。
  5. (a)被験者の生体試料中の複数のmiRNAの各々の発現レベルを測定するステップと、
    (b)前記複数のmiRNAの各々の前記発現レベルに基づいて癌を特徴づけるステップと
    を含む、被験者における癌を特徴づける方法であって、
    (b)の前記特徴づけるステップの感度または特異度が、前記複数のmiRNAの各々より少ない数の発現レベルを検出することによって特徴づける場合と比較して増加している、方法。
  6. 前記複数が少なくとも10個のmiRNAを含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記複数のmiRNAの少なくともサブセットが表1から選択される、請求項5に記載の方法。
  8. 前記複数のmiRNAの少なくともサブセットが、miR−629、miR−671−3p、miR−9、miR−491、miR−182、miR−125a−3p、miR−324−5p、miR−148b、miR−222、miR−141、miR−99、miR−101、miR−130、miR−135、miR−148、miR−182、miR−186、miR−206、miR−320、miR−374、miR−433、miR−496、miR−517、miR−590、miR−620、miR−768、miR−223、miR−203、miR−199、miR−519、miR−302、miR−30、miR−20、miR−200、miR−23、miR−29、miR−181、miR−548およびmiR−370からなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  9. (a)被験者の生体試料中の1つ以上のmiRNAの発現レベルを測定するステップと、
    (b)1マイクロリットル当たり約3000コピー未満の前記miRNAの少なくともサブセットが前記試料中で検出された場合に、癌を良性として分類するステップと
    を含む、癌を良性として分類する方法。
  10. (a)被験者の生体試料中の1つ以上のmiRNAの発現レベルを測定するステップと、
    (b)1マイクロリットル当たり約9000コピーを超える前記miRNAの少なくともサブセットが前記試料中で検出された場合に、癌を悪性として分類するステップと
    を含む、癌を悪性として分類する方法。
  11. 前記分類に基づいて治療法または治療計画を選択するステップをさらに含む、請求項9または請求項10に記載の方法。
  12. 前記分類の結果を、ネットワークを通して送信する、請求項9または請求項10に記載の方法。
  13. 前記被験者の第1生体試料中の1つ以上のmiRNAの発現レベルを測定するステップ
    を含む、癌を特徴づける方法であって、
    1マイクロリットル当たり約1000〜約4500コピーの間の前記試料中の前記miRNAの少なくともサブセットが検出された場合に、第2生体試料を得る、方法。
  14. 前記第1生体試料が、異種細胞試料、痰、血液、血球、血清、生検材料、尿、腹腔液および胸膜液からなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記第1生体試料が生検材料でない、請求項13に記載の方法。
  16. 前記第2生体試料が生検材料である、請求項13に記載の方法。
  17. 前記第2生体試料を、免疫組織化学法、インサイチューハイブリダイゼーション(蛍光インサイチューハイブリダイゼーションなど)、PCR、リアルタイムPCR、マイクロアレイ解析または配列決定によって分析する、請求項13に記載の方法。
  18. 前記癌が上皮癌である、請求項5、請求項9、請求項10または請求項13に記載の方法。
  19. 前記上皮癌が乳癌、脳癌、膵臓癌、骨癌、肝癌、胃癌、肺癌、結腸直腸癌、膀胱癌、前立腺癌または卵巣癌である、請求項18に記載の方法。
  20. (a)被験者の生体試料中の1つ以上のmiRNAの発現レベルを測定するステップと、
    (b)被験者の生体試料中の前立腺特異抗原(PSA)の発現レベルを測定するステップと、
    (c)前記miRNAの少なくともサブセットおよびPSAの前記レベルに基づいて、前立腺癌を特徴づけるステップと
    を含む、前立腺癌を特徴づける方法。
  21. ステップ(a)および(b)のために単一の生体試料を使用する、請求項20に記載の方法。
  22. 前記PSAの前記発現レベルがタンパク質レベルである、請求項20に記載の方法。
  23. miRNAの前記レベルが1マイクロリットル当たり約3000コピー未満であり、かつ前記PSAレベルが約3ng/mL未満である場合に、前記前立腺癌を良性として分類することによって、前記前立腺癌を特徴づける、請求項20に記載の方法。
  24. miRNAの前記レベルが1マイクロリットル当たり約9000コピーを超え、かつ前記PSAレベルが約4ng/mLを超える場合に、前記前立腺癌を悪性として分類することによって、前記前立腺癌を特徴づける、請求項20に記載の方法。
  25. 前記miRNAのうちの1つの発現レベルにPSAの前記レベルを掛けて、前記前立腺癌を特徴づけるために使用する産物値を得るステップをさらに含む、請求項20に記載の方法。
  26. 前記miRNAがmiR−141である、請求項25に記載の方法。
  27. 前記特徴づけが、少なくとも約75%の感度を有する、請求項25に記載の方法。
  28. 前記特徴づけが、少なくとも約75%の特異度を有する、請求項25に記載の方法。
  29. 前記産物値が約1500未満である場合に、前記前立腺癌を良性として分類することによって、前記前立腺癌を特徴づける、請求項25に記載の方法。
  30. 前記被験者からの追加の生体試料を得ない、請求項23または請求項29に記載の方法。
  31. 前記産物値が約1500を超える場合に、前記前立腺癌を悪性として分類することによって、前記前立腺癌を特徴づける、請求項25に記載の方法。
  32. 前記被験者からの追加の生体試料を得る、請求項24または請求項31に記載の方法。
  33. 前記追加の生体試料が生検材料である、請求項32に記載の方法。
  34. 前記追加の生体試料を、免疫組織化学法、インサイチューハイブリダイゼーション(蛍光インサイチューハイブリダイゼーションなど)、PCR、リアルタイムPCR、マイクロアレイ解析または配列決定によって分析する、請求項32に記載の方法。
  35. 前記miRNAの少なくともサブセットが表1から選択される、請求項1、請求項9、請求項10、請求項13または請求項20に記載の方法。
  36. 前記miRNAの少なくともサブセットがmiR−629、miR−671−3p、miR−9、miR−491、miR−182、miR−125a−3p、miR−324−5p、miR−148b、miR−222、miR−141、miR−99、miR−101、miR−130、miR−135、miR−148、miR−182、miR−186、miR−206、miR−320、miR−374、miR−433、miR−496、miR−517、miR−590、miR−620、miR−768、miR−223、miR−203、miR−199、miR−519、miR−302、miR−30、miR−20、miR−200、miR−23、miR−29、miR−181、miR−548およびmiR−370からなる群から選択される、請求項1、請求項9、請求項10、請求項13または請求項20に記載の方法。
  37. (a)被験者の生体試料中の1つ以上のmiRNAの発現レベルを測定するステップであって、
    前記miRNAの少なくともサブセットがmiR−629、miR−671−3p、miR−9、miR−491、miR−182、miR−125a−3p、miR−324−5p、miR−148bおよびmiR−222からなる群から選択されるステップと、
    (b)(a)における前記発現レベルに基づいて前立腺癌を特徴づけるステップと
    を含む、被験者のにおける前立腺癌を特徴づける方法。
  38. miR−141を検出するステップをさらに含む、請求項37に記載の方法。
  39. (a)において前記miRNAの少なくとも2つが選択される、請求項37に記載の方法。
  40. (a)において前記miRNAの少なくとも5つが選択される、請求項37に記載の方法。
  41. 前記生体試料が、異種細胞試料、痰、血液、血球、血清、生検材料、尿、腹腔液および胸膜液からなる群から選択される、請求項1、請求項5、請求項9、請求項10、請求項13、請求項20または請求項37に記載の方法。
  42. 前記特徴づけの結果を、ネットワークを通して送信する、請求項1、請求項5、請求項13、請求項20または請求項37に記載の方法。
  43. 前記分類の結果を、ネットワークを通して送信する、請求項9または請求項10に記載の方法。
  44. miR−629、miR−671−3p、miR−9、miR−491、miR−182、miR−125a−3p、miR−324−5p、miR−148b、miR−222およびmiR−141からなる群から選択される2つ以上のmiRNAを評価するよう設定された検出システム。
  45. 前記システムが、前記2つ以上のmiRNAと選択的にハイブリダイズするプローブのセットを含む、請求項44に記載の検出システム。
  46. 前記システムがPSA用のプローブを含む、請求項44に記載の検出システム。
  47. 前記システムがPCA3用のプローブを含む、請求項44に記載の検出システム。
  48. miR−629、miR−671−3p、miR−9、miR−491、miR−182、miR−125a−3p、miR−324−5p、miR−148b、miR−222およびmiR−141からなる群から選択される2つ以上のmiRNAと選択的にハイブリダイズするプローブのセットを含むキット。
  49. 前記プローブの各々が基質と結合している、請求項48に記載のキット。
  50. PSA用のプローブをさらに含む、請求項48に記載のキット。
  51. PCA3用のプローブをさらに含む、請求項48に記載のキット。
  52. PSAタンパク質を検出するための試薬をさらに含む、請求項48に記載のキット。
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