JP2012505971A - 金属粉末 - Google Patents

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Abstract

本発明は、炭化タングステンベースの焼結超硬合金を製造するための含モリブデン結合合金粉末の使用に関するものであり、使用される結合合金粉末が、規格ASTM B330に従い装置"Fisher Sub Siever Sizer"を用いて測定される、0.5〜3μmのFSSS値を有し、かつ鉄を0.1〜65質量%の量で、及びコバルトを0.1〜99.9質量%の量で、並びにニッケルを0.1〜99.9質量%の量で、含み、かつMo 0.1〜10質量%を合金化された形で含有する。

Description

本発明は、炭化タングステンベースの焼結超硬合金を製造するための含モリブデン結合合金粉末の使用に関する。超硬合金は、例えば炭化物のような硬さを付与する材料(Haertetraegern)と、連続した結合合金とからなる焼結複合材料である。焼結超硬合金は、非常に多様に使用され、かつ公知の事実上全ての材料、例えば木材、金属、石材及び複合材料、例えばガラス/エポキシ樹脂、チップボード、コンクリート又はアスファルト/コンクリートの機械加工に利用される。その際に、切削過程、変形過程及び摩擦過程により局所的に限定されて1000℃超までの温度が生じる。他の場合に、金属加工物の変形過程は、鍛造、伸線又は圧延の場合のように、高温で実施される。全ての場合に、超硬合金工具は、酸化、腐食並びに拡散摩耗及び凝着摩耗を被りうるものであり、かつその際に同時に高い機械応力を受け、この応力は超硬合金工具の変形をまねきうる。"凝着摩耗"という概念は、2つの物体が接触しており、かつ少なくとも短時間で、溶接されかつ堅固な結合が生じ、この結合が外力作用により再び溶解される場合に、その際に一方の物体の材料が他方の物体に付着することをもたらす現象であると理解される。"拡散摩耗"という概念は、2つの材料が互いに接触しており、かつ1つの成分が一方の材料から他方の材料中へ拡散する場合に、最初の材料でへこみが生じることをもたらす現象であると理解される。
技術水準の背景
国際公開(WO)第2007/057533号(Eurotungstene Poudres)には、ダイヤモンド工具を製造するためのCu 15〜35%及びMo 1.9〜8.5%を有するFeCoCuベースの合金粉末が記載されている。FSSS値は、典型的には3μmである。これらの粉末は、Fisherの粒度測定法によるかもしくは規格ISO 10070により測定される高いFSSS値のため及び500ppmを超えるCuの含量のために、超硬合金の分野における使用に適していない。酸化物が水素で金属粉末に還元される前に、モリブデンは、水溶性アンモニウム塩としてこの酸化物に添加される。
欧州特許(EP-B1)第1 492 897号明細書(Umicore)には、ダイヤモンド工具を製造するためのFeCoNiMoWCuSnベースの合金粉末が記載されており、その際にCu及びSnの含量の和は5〜45%の範囲内である。しかしながら双方の元素は、超硬合金には有害である、それというのも、Cuは、焼結の際にしみ出し、かつSnは孔形成をまねくからである。これらの合金粉末は、故に超硬合金の製造に適していない。
欧州特許(EP-B9)第0 865 511号明細書(Umicore)には、最大8μmのFSSS値を有するFeCoNiベースの合金粉末が記載されており、これらの粉末はMo 15%までを含有することができるが、しかしながら、モリブデンは少なくとも部分的に酸化物として存在する。これらの粉末は、さらにFe 10〜80%、Co 40%まで及びNi 60%までを含有し、かつダイヤモンド工具の製造に使用される。それに加えて、同じ種類の粉末であるが、しかしながらCo及びNi各30%までを有するものが記載されている。
銅の含量のために、国際公開(WO)第98/49 361号(Umicore)、欧州特許(EP-B1)第1 042 523号明細書(Eurotungstene Poudres)及びKR 062 925による合金粉末についても適していない。
欧州特許(EP-B1)第1 043 411号明細書には、炭化物−Co−(W,Mo)複合粉末が記載されており、その際にこの結合合金は、有機前駆物質化合物の熱分解により製造される。コバルトとMo及び/又はWとで合金形成が起こることにより、金属の添加の際に発生するような有孔度の発生は回避される。前記の方法は、しかしながら、有機前駆物質化合物の熱分解の際に複合粉末の炭素含量が変わるので(炭素析出又はメタン形成による排出)、炭素含量は、焼結前に改めて分析され、かつ調節されなければならない点では、本発明による合金粉末の使用と比べて不利である。Mo又はWがどのような形で焼結後に存在するかも、不明瞭なままでもある、それというのも、比較試験も、焼結前のMo及びWの合金状態についての記載も、磁気飽和についての値も、存在しないからである。前記の方法は、炭化物相及び結合合金相の含量及び組成に関して固定された配合物を生成し、故に実地においてフレキシブルでなさすぎる、それというのも、生成すべき超硬合金の用途に応じた前記配合物の複雑でなくかつ迅速な交換は、面倒だからである。
さらに、FSSS値<8μm及び0.5m2/gよりも大きい比表面積を有するFeCoMoベースの合金粉末が知られており(独国特許出願公開(DE-A1)第10 2006 057 004号明細書)、これらの粉末は、粉末冶金学的方法を通じて炭素不含の高速度工具鋼の製造に利用される。これらは、任意でNi 10%又は25%までを含有することができるが、しかしながら特に有利には、不可避の不純物のレベルを超えるニッケルを含有しない。これらは、好ましくは、Fe 20〜90%、Co 65%まで及びMo 3〜60%からなる。純FeCo合金は、それらのもろさ及び劣悪な耐食性及び耐酸化性のために、超硬合金にはNiの合金化なしでは適していないので、これらの合金粉末によって課題の解決は容易になされない。そのうえ、優先範囲は高いMo含量であり、かつ硬さを付与する材料としての硬質相、例えば炭化物を有する液相焼結された含炭素超硬合金を製造するための使用は、記載されていない。
発明の課題
金属コバルトが唯一の結合金属として、特に炭化タングステンのために使用される場合には、健康への危険を必然的に伴うことが知られている。故に本発明の課題は、焼結超硬合金材料を製造するための付加的な合金元素及びその提供を見出すことであって、これらの材料は、Coの代わりに400〜800℃の高い作業温度でFeNi結合剤及びFeCoNi結合剤の使用を可能にし、結合剤の海(Binderseen)のような欠点、磁気飽和又は結合相中の未知の割合の当該元素の解釈可能性の欠如が起こらず、その際に当該元素は、400〜800℃の範囲内の高温硬さの増加をもたらす。当該元素の含量は、他方ではできる限り低いべきであり、かつ有効性の改善のためにできる限り良好に分布されているべきである。
前記課題は、炭化タングステンベースの焼結超硬合金を製造するための含モリブデン結合合金粉末の使用により解決され、この使用は、
a)使用される結合合金粉末が、0.5〜3μmのASTM B 330により測定されるFSSS値を有し、かつ
b)使用される結合合金粉末が、鉄を0.1〜65質量%の量で、コバルトを0.1〜99.9質量%の量で、並びにニッケルを0.1〜99.9質量%の量で、含み、かつ
c)使用される結合合金粉末が、Mo 0.1〜10質量%を、合金化された形又は予備合金化された(vorlegierter)形で含有する
ことにより特徴付けられている。
有利には、モリブデンは完全に金属形で存在する。使用される結合合金粉末は、全結合合金を基準として、ニッケルを少なくとも10質量%含有する。
使用される結合合金粉末は、全結合合金を基準として、タングステンを多くとも20質量%、特に多くとも10質量%、含有する。
結合合金のうちの少なくとも1つの成分は、少なくとも1つの金属とモリブデンとの粉末状合金として存在し、かつ結合合金のそれぞれ残りの成分は、それぞれモリブデンを含有しない元素もしくは合金として存在し、すなわち、一方では少なくとも1つの合金化された又は予備合金化された含モリブデン合金粉末からなる粉末混合物が、他方では少なくとも1つの合金化された又は予備合金化された合金粉末又は元素粉末と共に使用され、その際に後者は、モリブデンを不可避の不純物の範囲内でのみ含有する。
含モリブデン結合合金粉末は、本発明によれば、焼結超硬合金の製造に使用され、その際に焼結は液相焼結の形で行われる。
含モリブデン結合合金粉末は、本発明によれば、有機添加剤を30質量%まで含有することができる。
FeCoNi結合剤を用いた例1(記号 三角、実線は"低炭素(low-carbon)"変法を、破線は"高炭素(high carbon)"変法を示す)からの高温硬さの経過を、コバルト結合剤を用いた例2(記号 菱形)からの超硬合金の高温硬さと比較して示す。 例3(FeCoNi結合剤、Moを元素粉末として使用する、符号 丸、Mo 1%=破線、Mo 3%=実線)からの超硬合金の高温硬さの経過を、例4(FeCoNi結合剤をMoで合金化する、符号 四角)及び例2(結合剤としてのコバルト、符号 菱形)からの超硬合金と比較して示す。
発明の好ましい実施態様
この課題は、鉄を0.1〜65質量%の量で、コバルトを0.1〜99.9質量%の量で、並びにニッケルを0.1〜99.9質量%の量で、含む、鉄、コバルト又はニッケルを含有する結合金属粉末の使用により解決される。
使用される結合合金粉末は、そのうえ、全結合金属粉末を基準として、モリブデン0.1〜10質量%を合金化された形で含有する。好ましくは使用される結合合金粉末は、全結合金属粉末を基準としてそれぞれ、モリブデン0.10質量%〜3質量%、特に好ましくはモリブデン0.5質量%〜2質量%、極めて特に好ましくはモリブデン0.5質量%〜1.7質量%を含有する。
使用される結合合金粉末は、規格ASTM B330に従い装置"Fisher Sub Siever Sizer"を用いて測定される、0.5〜3μm、及び好ましくは0.8〜2μm、特に1〜2μmの範囲内のFSSS値を有する。
好ましくは、元素Mn及びCrはそれぞれ、1%未満の含量で含まれている。好ましくは、使用される結合合金粉末は、モリブデンを完全に非酸化形でもしくは完全に合金化された金属形で含有する。
好ましくは、使用される結合合金粉末は、全結合合金を基準として、ニッケルを少なくとも20質量%含有する。好ましくは、使用される結合合金粉末は、全結合合金を基準として、タングステン多くとも20質量%、好ましくはタングステン多くとも10質量%を含有する。特に、好ましい合金粉末は、事実上タングステン不含であり、かつ1質量%未満のタングステン含量を有する。
好ましくは、使用される結合合金粉末中で、結合合金のうちの少なくとも1つの成分は、少なくとも1つの金属とモリブデンとの粉末状合金として使用され、かつ結合合金のそれぞれ残りの成分は、それぞれモリブデンを含有しない元素もしくは合金として使用される。
本発明によれば、結合合金粉末の焼結は、硬質材料と共に液相焼結として行われる。これは、液体金属相の発生及び消失が、使用される温度の変化だけに起因されうるものであり、かつ硬質材料が結合合金中に再溶解し、かつその際にそれらの粒度が高まることを意味する(オストワルド熟成)。これは固相焼結とは異なっており、固相焼結の場合には、溶融物が生じないか、又は場合により中間的に生じる溶融物が、一時的で局所的な組成変化により制約されており、しかし場合により存在している硬質材料、例えばダイヤモンドは、それらの粒度を高めながら溶融物中に再溶解しない。
発明の説明
本発明による方法により製造される超硬合金は、塑性変形能に関して及び温度依存したクリープ挙動に関して、それらの所定の使用のために十分な安定性を必要とする。材料のクリープ、例えば塑性変形は、材料の実質的な破壊機構であり、かつ絶対に回避されなければならない。変形の機構は、負荷依存したクリープの既知の時間の法則の影響を受け、その際にクリープ速度は、負荷だけでなく、温度にも著しく依存する。そのうえ、 − 温度により活性化されて − それぞれ支配的なクリープ機構が変わる。超硬合金の場合に、約800℃までの温度で、クリープ速度が主に金属結合相の変形により決定されることが知られており、約800℃を上回ると、結合相は、クリープ抵抗については事実上無意味になるほど軟らかい、すなわち800℃よりも高い温度については、硬質材料相の耐力が決定的になる。この耐力はそしてまた、硬質材料相の粒子形及び粒度分布に並びに耐熱性の立方晶炭化物の割合に依存する。故に、鋼の切削に使用される全ての超硬合金材料は、WCに加えて、立方晶炭化物、例えばTiC、TaC、NbC、VC、ZrC又は混合炭化物、例えばTaNbC、WTiC又はWVCの含分も含有する。
高温でのクリープ挙動の温度依存した測定は、実験的に極めて費用がかかるので、代替的に高温硬さの測定が採用される。材料の硬さは、間接的に、その塑性変形能の尺度である。中心的な考察は、硬さ圧痕(Haerteeindruck)が発生する際に塑性変形過程が支配的であるので、十分に高い負荷及び負荷期間での硬さ圧痕の大きさが、与えられた圧力負荷での材料の塑性変形能の尺度であることにある。
結合合金としてCoを有するWCベースの超硬合金を焼結する際に、液相焼結の場合には、結合相中に、タングステン、炭素並びに少量のV、Ta、Ti及びNbのような立方晶炭化物を形成する金属が溶解する。これは、炭化CrがWCの焼結の際に起こる構造成長のためにいわゆる"粒成長ブレーキ"として、すなわち粒成長を阻害する薬剤として使用される場合には、Crにも当てはまる。
"液相焼結"という概念は、結合合金が、少なくとも部分的に溶融するように高い温度での焼結であると理解される。超硬合金を焼結する際の液相は、一般的に1100℃〜1550℃である焼結温度の結果である。溶融した相 − 本質的にはコバルトのような結合金属、又は1つもしくは複数の使用される結合金属合金 − は、硬質材料との平衡状態となり、その際に溶解度積の原則が当てはまる。これは、より多くタングステンが溶融物中に含まれていればいるほど、より少ない炭素が溶融物中に溶解されており、またその逆を意味する。結合合金のタングステン含量は、超硬合金中の全比W:Cを通じて調節され、その際に硬質材料相中では常にW:C=1が当てはまり、そうすると結合金属溶融物中では、1ではないW:C比で異なる濃度が含まれている。溶融物中のタングステン:炭素比が、臨界的に低い大きさを達成する場合には、冷却の際に炭素欠損炭化物、例えばCo33C、いわゆるイータ相(η相)が析出する。これらのη相は、極めて硬いが、しかしまた極めて脆く、かつ故に、超硬合金中で品質欠陥として評価される。
一般的に、結合合金中の特定の金属の達成可能な含量が少なければ少ないほど、相応する炭化物の化学安定性がますます高くなることが見出された。相応する炭化物の化学安定性は、公知であり、かつそれらの炭化物の自由形成エンタルピーの形で表現されることができる。しかしこれらの値を、一般的でない図表に並べると、すなわち金属含量1molを基準として、1000℃では、次の順序となる:
Cr32 < Mo2C < WC < VC < NbC < TaC < ZrC < TiC < HfC。
ここでは、期待通りに、炭化クロムが、炭素欠損が増大するにつれて最初の炭化物として、結合合金中に溶解する金属クロムが遊離するが、しかしながら意外なことにモリブデンは、タングステンのなお前で、既にすぐ次の不安定な炭化物であることがわかる。故に、結合相中の炭素の欠損により制約されて、イータ相(η相)の形成となることなく、より大きな含量のモリブデンを有する超硬合金結合剤を合金化するという理論上の可能性がある。金属炭化物の前記の系列は、炭素への金属の親和力の尺度でもある。例えば、チタンはCr32と炭素について競争するので、クロムが好ましくは金属として及びチタンが好ましくは炭化物として存在する。炭化タングステンは、硬さを付与する材料として、材料中に存在していなければならない;故に、前記の系列において、炭化タングステンの左側にある、すなわち相応する炭化物からの金属の遊離に関して炭化タングステンよりも安定ではない全ての炭化物は、高温硬さを増加させるのに適している、それというのも、これらは、炭素欠損炭化物、いわゆるη相の形成となることなく金属結合相中へ移行しうるからである。
結合剤中の前記の全ての金属の濃度については、多ければ多いほどその炭化物がますます不安定になる溶解度積の規則があてはまる、かつそれというのも、平衡状態では、炭素の潜在能力のみがあるからであり、前記順序からは、どの順序で結合剤中に溶解された金属が、炭素の供給が上昇するにつれて炭化物の形で析出するか、ひいては高温硬さの増加のために結合剤にもはや利用できないかも明らかになる。
クロム又はタングステンの含量は、結合合金の高温特性にとって極めて重要である、それというのも、これらの元素は、耐熱性の増加、ひいては変形抵抗の増加をもたらすからである。故に、工具(切削板)として、例えば鋼の旋削のために使用されるべきである種類の超硬合金は、炭素収支に関して、一般的にコバルトを含む結合合金中のタングステン含量がイータ相(η相)の形成となることなく、最大になるように焼結される。また、穴あけ又はフライス削りによる金属機械加工のための炭化Crを含有する工具の場合に、炭素含量は、できるだけ多くCrが結合合金中に含まれているように調節される。コバルトの磁気飽和は、Cr含量及びW含量が上昇するにつれて低下し続けるので、合金状態の非破壊試験は、測定方法が工業的な標準である磁気飽和の測定を通じて極めて単純に可能である。
しかしながら、クロムは、その反強磁性の性質に基づいて、超硬合金中の炭素含量の測定、ひいてはクロム及びタングステンの含量の測定を困難にする、それというのも、一方では磁気飽和と、他方ではクロム含量及びタングステン含量との間の関連の一義性が失われるからである。最後に、η相の不在は、磁気飽和の測定に基づいてだけでは排除されることができない。
WCと結合合金としてのコバルトとの組合せに関連して健康上のリスクに基づいて、コバルトの代替物質への関心があり、そのためにFeCoNiベース又はFeNiベースの合金粉末が考慮に値する。それらの適性は、摩耗部材及び木材加工工具又は石材機械加工工具のためには確かに確認されているが、しかしながら高温と結び付いているような用途のためには確認されていない。その本質的な理由は、コバルトと比較して、400℃〜800℃の温度範囲内のFe(Co)Ni結合剤を有する超硬合金のより僅かな耐熱性である。
結合合金の高温硬さは、他の金属の析出又は合金化により高められることができる。しかしながら、合金元素として、安定な炭化物を形成しないような金属、すなわち炭化タングステンよりも安定ではないような炭化物のみが考慮に値し、かつ故に、結合合金中の言うに足る溶解度の必要条件を持ってくる。結合剤、例えばTaに合金化される場合には、これは(超硬合金の炭素含量に応じて)焼結後に、事実上完全にイータ相として又はTaCとして存在し、ひいては品質の適合した超硬合金の高温耐熱性(hochwarmfeste)でない結合合金である、なぜならイータ相は超硬合金中でそれらのもろさのために望ましくない、それというのも、イータ相は、強さを低下させるからである。
原則的に、高温硬さの増加のためには、特に金属W、Mn、Cr、Mo、Re及びRuが考慮に値する。
結合合金中のタングステンの溶解度は、結合合金中の炭化タングステンの溶解度積により限られている。イータ相の形成のための境界で、タングステン含量に基づいて2つの場合は、相違されうる:a)炭素含量が低下し、かつコバルトが結合金属として使用される場合に、タングステン20質量%までがコバルト結合剤中に溶解し;b)炭素含量が低下し、かつFeCoNi結合合金が使用される場合に、本質的により少ないタングステン、すなわち約5質量%までのみが、FeCoNi結合合金中に溶解する。したがって、FeCoNi合金及びFeNi合金へのタングステンの溶解度は、純コバルト中よりもさらに僅かであり、このことは、FeCoNiで結合された超硬合金の僅かな高温硬さの理由である。
マンガンは、比較的極めて高い蒸気圧を有し、故に、含マンガン超硬合金の焼結の際に、濃度勾配及び自然発火性のMn金属凝縮物の沈殿となる。焼結部品中のMnの濃度は、故に正確に調節可能ではなく、かつ加工物のコア中よりもおそらく表面近くでより少ない。
金属レニウム、オスミウム及びルテニウムは、限られてのみ使用可能であり、かつ際立ってまれであるが、しかし原則的に適している。レニウムは、例えば、航空機タービン用の高温耐熱性合金において、構造部材の高温クリープを抑制するために、使用される。ルテニウム及びレニウムは、コバルトベースの特殊な種類の超硬合金において、既に商業的に僅かな程度で使用される。
クロムは、同様に適しており、かつFeNi合金及びFeCoNi合金への高い溶解度を有するが、しかし、その反強磁性の性質に基づいて、磁気飽和の解釈を困難にするという欠点を有する。このことは故に不利である、それというのも、金属切削のための種類の超硬合金は、できるだけイータ相の形成に対する境界にあるが、しかしながらそれらの言うに足る割合を有することはないからである。
添加される炭化モリブデンの形のモリブデン(Feベースの結合剤10%を有する超硬合金への添加としてのMo2C、5質量%)は、既に証明済みのごとく(Prakashの博士論文)、同様にFeCoNi合金中の高温硬さの増加をまねく。しかしながら、Moの未知の部分は、炭化物で存在するので、WCと、その中に溶解される陰性変態(Kryptomodifikation)MoCとの間の混合炭化物形成となり、このことは、硬質材料の固有硬さの意図せずかつ制御不可能な減少をまねく。モリブデンの場合の混合炭化物形成は、次の反応式により記載されることができる:
Mo2C → Mo(結合剤中に合金化される) + (W,Mo)C。
モリブデンの溶解度は、Fe含有及びNi含有の合金中では、タングステンの溶解度よりも高い。427℃での純鉄の耐クリープ性の増加へのMoの有効性の曲線は、Crよりも極めていっそう険しくなり(Trans. Amer. Inst. Min. Met. Eng. 162, (1945), 84)、その際にクロム0.5%から、わずかにのみ極めてゆっくりな増加が観察される。既にMo 1%は、38kpsi(262MPa)のクリープ抵抗をもたらすのに対し、Cr 1%で16kpsi(110MPa)のみが達成され、かつもちろんクロム4%で18kpsi(124MPa)を超えない。プラトーを有さず、Mnの高温硬さ−温度曲線は、しかしながら本質的により少ない上昇を伴い経過する。Moは、すなわち、焼結超硬合金中の特に含鉄結合剤の高温硬さを高めるための選択肢の好ましい元素である。L. Prakashは、含Fe超硬合金の高温硬さにおいて有意な効果を達成するために既に数(wenige)%のモリブデンで十分であることを見出した(Leo J. Prakashの博士論文, Universitaet Karlsruhe 1979, Fakultaet fuer Maschinenbau, KfK 2984)。しかしながら、Moのどの割合が実際に結合剤中に存在するかは不明瞭のままである、それというのも、Mo2Cが使用されたからである。
結合剤の高温硬さの増加をもたらすべきである金属は、結合剤中に存在しなければならず、かつ硬質材料中に存在していてはならず、そのために、これらの金属は800℃を下回り、超硬合金の高温硬さの増加をもたらすことができる。故に、これらの金属も事実上結合金属合金中に存在し、かつ硬質材料中に存在しないという予防策が講じられなければならない。W及びCrの場合に、工業的な標準は、炭化物、金属又は窒化物を使用し、かつ焼結の際の配合及び措置により超硬合金の炭素含量を調節して、超硬合金がイータ相(η相)に対して存在領域の辺縁で存在し、かつW及びCrの最大限可能な割合が結合剤中に存在することである。Crは、故に一般的に炭化Crとして添加され、これは、焼結する際に例えば次の等式により不均化される:
Cr32 → Cr(結合剤中に合金化される) + 2CrC(WC中に合金化される)
それゆえ、使用されるCrの分数のみ、すなわち1/3が結合剤中に有効になる。類似して、Mo2Cの場合の比は、次の通りである:
Mo2C → Mo(結合剤中に合金化される) + (W,Mo)C。
炭化Moを使用する場合に、故に、結合合金中の最大約50%のみが有効である;故に、Mo2Cの代わりに、元素状Mo金属粉末が使用される。もちろん、最も微細に分散したMo金属粉末を使用する場合に、しかしながら、焼結後に専ら結合合金相からなり、かつ硬質材料を含有しない領域となる。この挙動は、Mo金属粉末のアグロメレートが、モリブデンの高い弾性率に基づいて、混合粉砕の際に劣悪に粉砕され、かつ得られる変形されたアグロメレートが、液相焼結の際に溶融した結合合金中に溶解し、これはそしてまた溶融した結合剤中のMo粒子の溶解により生じた細孔を埋めることに起因されうる。いわゆる"結合剤の海"の形成となり、この概念は、結合合金の特定の領域を呼び、この領域は寸法に関して、硬質材料相の粒径よりも大きいが、しかしながら炭化タングステン粒子又は硬質材料粒子を含有することがない。
これらは、局所的な耐摩耗性のような強さにとって不利であり、かつ受け入れることができない。限られた拡散時間に基づいて、焼結する際に溶融した結合相が存在する時間に相応して、Mo金属粉末の完全な溶解及び結合合金中のMoの均質な合金が、総じて達成されるかどうかは不明瞭である。
溶融した結合剤が、焼結する間に生じた二次細孔を埋めない場合には、これらは、欧州特許(EP-B1)第1 043 411号明細書、1欄、29/30行に記載されるように焼結体中で可視である。これらのいわゆる二次細孔は、強さを低下させる。
本発明によれば、焼結超硬合金材料の製造のために、鉄を0.1〜65質量%の量で、コバルトを0.1〜99.9質量%の量で、並びにニッケルを0.1〜99.9質量%の量で、含む、鉄、コバルト又はニッケルを含有する結合金属粉末が使用される。百分率の記載は、質量パーセントを意味し、かつ他に記載されない限り、原則的に結合合金粉末を基準としている。
使用される結合合金粉末は、全結合金属粉末を基準として、モリブデン0.1〜10質量%を合金化された形で含有する。好ましくは、使用される結合金属粉末は、全結合金属粉末を基準としてそれぞれ、モリブデン0.10質量%〜3質量%、特に好ましくはモリブデン0.5質量%〜2質量%、極めて特に好ましくはモリブデン0.5質量%〜1.5質量%を含有する。高すぎるモリブデン含量は、結合剤粉末の過剰の硬化をもたらすので、超硬合金の製造の際のプレス力及び生じる焼結縮みが、高くなりすぎ、僅かすぎる含量は、高温硬さの不十分な増加をまねく。
好ましい硬質材料は、炭化物、特に炭化タングステン、WCである。好ましい結合剤は、鉄、コバルト及びニッケルからなる合金、特に鉄及びニッケル、鉄及びコバルト、コバルト及びニッケル、並びに鉄、コバルト及びニッケルの組合せである。同じように、コバルトは、結合剤として単独で使用されることができる。
モリブデンで合金化された結合金属粉末は、これらの物理的性質のために超硬合金粉末の製造のための炭化物との混合粉砕の際の良好な分布挙動により特徴付けられている。FSSS値(装置"Fisher Sub Siever Sizer"で規格ASTM B330により測定される)は、故に、0.5〜3μmの範囲内、好ましくは1.0〜2μmの範囲内である。さらにより微細な粉末は、自然発火性である;より粗大な粉末は、十分な分布挙動をもはや有さず、かつ再びいわゆる"結合剤の海"をまねく。アグロメレートの粒度分布は、同じ理由で0.5〜10μmの範囲内である。比表面積は、同じ理由から、好ましくは2.5〜0.5m2/gである。酸素含量は好ましくは1.5%未満である。
結合合金中のコバルトについての好ましい含量は、60質量%までである。結合合金中のニッケルについての好ましい含量は、10〜80質量%の範囲内、又は20〜60質量%又は30〜75質量%である。
また、その後に添加される有機添加剤が混ぜられることができる。前記のパラメーターの測定のためには、これらが場合により再び除去されなければならず、このことは例えば適した溶剤での洗い流しにより行われる。有機添加剤は、ワックス、不動態化及び阻害、防食のための薬剤、プレス助剤を含む。例として、パラフィンワックス及びポリエチレングリコールが考慮に値する。前記有機添加剤により、酸素含量の増加を必然的に伴う粉末の老化も、防止されるべきである。前記添加剤は、結合合金粉末及び添加剤の総和を基準として、30質量%の量で含まれていることができる。
含Mo結合剤粉末は、Fe、Ni及びCoを含有することができる。焼結性及び高温硬さは、Fe含量が増大するにつれて低下するので、鉄含量は、65%未満、好ましくは60%未満である。100%への残余は、Mo並びにCo及び/又はNiである。好ましくは、そのような合金は、系FeCoNi中で、焼結超硬合金中で安定オーステナイト系である結合合金として、例えばFeCoNi 30/40/30又は40/20/40又は20/60/20又は25/25/50、しかしまたFeNi 50/50又は30/70又は20/80、又はCoNiが50/50、70/30又は30/70の比で、選択される。しかしまたCo又はNiのような元素粉末は、Mo10%までと合金化されて使用されることができ、これらはそれゆえ合金粉末になる。
含モリブデン合金粉末は、好ましくは次の方法(独国特許(DE-A1)第10 2006 057 004号明細書)により製造される:アグロメレート粒度分布の減少のために粉砕されたMoO2は、モリブデン源として利用される。このMoO2は、例えば欧州特許(EP-B1)第1 079 950号明細書によればFeNi又はFeCoNi−混合シュウ酸塩の製造のために使用されるような、シュウ酸懸濁液中へ添加され、これらが引き続き酸化的に強熱され、かつ水素で合金粉末に還元される。こうして得られた合金粉末は、水素での還元後に、完全に還元されており、すなわちX線回折を用いてMoO2はもはや検出できない。場合によりさらに、アグロメレートサイズにおいて、デアグロメレーションを用いて、炭化物との混合粉砕の際の分布を改善するために減少される。アグロメレートは、互いに凝集されている一次粒子からなる。アグロメレートサイズ及びそれらの分布は、レーザー回折及び沈降を用いて測定されることができる。
MoO2の代わりに、シュウ酸中に溶解しない他の微粒状のMo化合物、例えば硫化物又は炭化物も使用されることができる。これらは、空気中での沈殿されたシュウ酸塩のか焼の際に酸化物に酸化される。か焼の間に、MoO3のような酸化モリブデンが形成され、これらは高い蒸気圧に基づいて、極めて迅速にFe(Co)Ni混合酸化物を有する混合酸化物を形成し、かつその際に良好な輸送特性を示すので、水素での次の還元の際に、FeCoNi合金粉末を形成し、これはMoの僅かな部分と均質に合金化されている。
しかしまた公知の他の方法、例えばシュウ酸の代わりに、それらのアンモニウム塩で、水酸化Na又は水酸化Kで、ギ酸及びマレイン酸での沈殿が適している。全ての場合に、好ましくはMoO2が使用され、これはできるだけ相が純粋であるべきであり、かつMo又はMoO3又はMo411は痕跡量でのみ含有するべきである。MoO2が故に使用される、それというのも、MoO3とは異なり、酸中にもアルカリ中にも可溶ではないからであり、かつ故に全プロセスの後に、完全に合金金属粉末中に残留するからである。MoO3は、Fe(Co)Ni内容物の沈殿に使用されるアルカリ中に又は錯化する有機酸中に溶解するかもしれない;元素状Moは、粗大すぎるかもしれず、かつ次のか焼の際に完全MoO3に酸化せず、ひいては水素での還元の際に十分に合金化しないかもしれない。高い比表面積を有する微細なMoO2が、空気中でのシュウ酸Fe(Co)Niのか焼の際に完全にMoO3(これは高い蒸気圧を有する)へと酸化され、かつ気相を経てモリブデン酸塩及びこれらの金属酸化物との混合酸化物を形成し、それによりモリブデンの極めて均一な分布が達成され、この分布は次の水素での還元の際に得られたままである。
合金化されたMoを含有する本発明による粉末の使用は、しかもダイヤモンド工具工業におけるような固相焼結を用いる焼結部品の製造のためには、既に知られているが、しかし超硬合金工業のために焼結の際の溶融した相をその間に形成しながらでは、知られていない。
特に好ましくは、しかしながら、Moを完全に金属の形で含有するMoで合金化されたそのようなFeCoNi粉末である。これらの粉末中で、X線回折を用いて、酸化Moはもはや検出されることができず、その結果、存在している酸素が、極めて大部分が粉末の表面上に存在していなければならない。極めて特に適しているのは、その際に、本発明によれば、FSSS値が0.5〜3μmの範囲内であるような粉末である、それというのも、そのために混合粉砕の際の分布はより良好になるからである。この場合に、これらは、酸化物で存在する別の金属をできるだけ含有しない。
酸化Moは炭素と、超硬合金焼結の際にCOの形成下に反応し、それゆえ、局所的な炭素欠損、ひいては局所的なイータ相をまねきうるので、上記の段落に記載された合金粉末は、超硬合金焼結の際に主に一酸化炭素の形で遊離する酸素が焼結から漏れ出うる予防策が講じられる場合には、超硬合金製造に適している。これらの粉末は、本発明により好ましい物理的性質を有する場合には、本発明による使用に適しているが、しかしながら、記載される元素Mn、Cr、V、Al及びTiは、少なくとも部分的に酸化物の形で、超硬合金の構造欠陥(細孔及び結合剤の海)の見地から許容されうる場合にのみ含有する。
本発明によれば、FeCoNiベース又はFeNiベースのMoで合金化された粉末は、例えば焼結縮みの発生をより高い温度に移動するか又は結合相を強化する析出の形成を誘発するために、付加的にタングステン20%までで合金化されていることができるが、このことはしかしながら極めて粗大な炭化タングステンを用いてのみうまくいく。
本発明によれば、使用される合金粉末は、FeCoNiの組成空間内の幅広い範囲を占めることができる。高いFe含量(90〜60%)の範囲内で、焼結後にマルテンサイト相の含分を有し、かつ故に室温で高い硬さ及び耐摩耗性を有するような結合合金系が、見出されることができる。例は、FeNi 90/10、82/18、85/15、FeCoNi 72/10/18、70/15/15及び65/25/10である。前記の合金は、焼結超硬合金中で、しかしながら極めて低い高温硬さにより特徴付けられている。Fe約80〜25%の範囲内で、焼結後にオーステナイト系結合合金の範囲が見出され、これらの結合合金は確かに、より低い固有硬さ、しかし高い耐疲労性及び限られた塑性変形に対する強度により特徴付けられている。例は、FeNi 80/20、75/25、FeCoNi 60/20/20、40/20/40、25/25/50、30/40/30、20/60/20である。たいていの場合に、400〜600℃の超硬合金の高温硬さは、Mo又は他の合金元素で付加的に合金化されない限りは、結合剤としての純Coを有する超硬合金に劣っている。本発明による使用の特に好ましい目的が、より良好な高温硬さを有する超硬合金の製造であるにも拘わらず、他の目的設定を有する超硬合金、例えば今日、例えば欧州特許(EP-B2)第0 028 620号明細書に記載されるような、元素状又は炭化物状のモリブデンの使用下に製造される含モリブデン耐食性結合合金系を有する超硬合金、又はまた例えば米国特許(US)第5,305,840号明細書に記載されるようなドリルクラウン用のバイトインサートの製造のためにも十分に適している。
超硬合金の焼結後に存在している結合合金は、本発明によれば、国際公開(WO)第2008/034 903号に記載されるように、複数の異なる合金粉末並びに場合により元素状粉末が使用されることでこうして得られることができ、使用されることができ、その際にこれらの粉末の少なくとも1つは、モリブデンで合金化されている。そのような手順の利点は、圧縮性及び焼結縮みの制御にある。
焼結及び場合により研削又は放電加工の最終機械加工後に存在している超硬合金部分は、定義された工具ジオメトリーを有する。これは、特に好ましくは縦長であることができる(例えば焼結された丸棒から切りはずされる)、しかしまた特に好ましくは金属、石材及び複合材料のような材料の旋削又はフライス削りによる機械加工のために板状であることができる。全ての場合に、超硬合金工具は、好ましくは、窒化物、ホウ化物、酸化物又は超硬層の種類からの1つ又はそれ以上のコーティングを有することができる(例えばダイヤモンド、立方晶窒化ホウ素)。これらは、PVD又はCVD法又はそれらの組合せ又は変化形により適用されていてよく、かつ適用後にその固有ひずみ状態でさらに変更されていてよい。好ましくはしかしまた、別の及び任意のジオメトリー及び用途の超硬合金部材、例えば切削工具、変形工具、さらもみ錐、構造部材、ナイフ、丸はぎ板、ロール、パンチ工具、ろう付け(Einloeten)のためのペンタゴナルドリルポイント、採鉱バイト、コンクリート及びアスファルト、メカニカルシールのフライス削りによる機械加工のためのフライス工具並びに各々の別の任意のジオメトリー及び用途でありうる。
本発明は、次の例によって、より詳細に説明される。
例1(比較例、本発明によらない)
炭化タングステン0.6μm 462.5gを、FeCoNi合金粉末40/20/40(Amperesint(登録商標) MAP A 6050;製造者:H. C. Starck、独国)37.5gと、ボールミル中で94%エタノール0.57lと共に63rpmで14h混合粉砕した。その際に、超硬合金球5kgを使用した。使用されたFeCoNi粉末は、次の性質を有していた:Fe 38.8%、Co 20.22%、Ni 40.38%、O 0.71%、比表面積 1.63m2/g、FSSS値 0.90。異なる炭素含量を有する2つのバッチ("高炭素"もしくは"低炭素")が製造されたので、焼結後に、異なる炭素含量が生じる。結果は、後出の表に示されている。
得られた懸濁液から、真空中でエタノールは蒸留により分離され、かつ得られた超硬合金粉末を150MPaで軸プレスし、かつ1450℃で45minにわたって真空中で焼結した。板状の超硬合金片をカットし、研磨し、かつそれらの性質について調査した。双方のチャージは、焼結体として、イータ相も、炭素析出も示さなかったが、しかしながらより小さな結合剤の海を示した。双方の場合に、室温硬さ並びに高温硬さは、800℃までの選択された温度で保護ガス下に測定された。図1は、次の結果を示す:双方のチャージは、約600℃の範囲内で高温硬さの著しい低下を示す。それゆえ、この結合合金は、より強力な応力での金属切削(旋削)のための超硬合金工具の製造のためには、純コバルトと比較して明らかに劣っている、それというのも、低い高温硬さに基づいて、特に600℃で、切削エッジの塑性変形は、切断力のために予測されうるからである。
Figure 2012505971
例2(比較例、WC−Co、本発明によらない)
例1に類似して、結合相の例1と同じ体積割合を有するWC−Coを製造した。Coは、FeCoNi 40/20/40よりも高い密度を有するので、コバルトの質量割合は、全超硬合金を基準として、8質量%であった。プレス及び真空中で1420℃で45minの焼結後に、理論的な磁気飽和の82%に相当する、133G・cm3/gの磁気飽和を有する欠陥のない超硬合金が生じた。室温硬さ(HV30 1597kg/mm2)及び高温硬さを測定し、かつ図1に記入した。Coが、350℃から800℃まで、これを上回ると炭化物骨格が高温硬さを深く決定する、FeCoNi結合剤よりも優れていることがわかる。室温での超硬合金のK1C値(破壊靭性、硬さ圧痕の角で亀裂長さから測定される、Shettyの式により計算)は、10.1MPa・m1/2であった。それゆえ、コバルト結合剤は、室温で付加的に、例1からの結合剤よりも良好な硬さ/K1C関係を有する。
例3(比較例、本発明によらない)
例1を繰り返したが、しかしながら、Mo金属粉末を第一のバッチ中で1質量%、第二のバッチ中で3質量%、添加した。(これらの含量は、結合合金相のMo含量を基準としている)。解凝集されたモリブデン金属粉末は、次の性質を有していた:FSSS値1.09、O含量:0.36質量%。粒度分布は、次のパラメーターにより決定されている:D50 3.2μm、D90 6.4μm。炭素含量は、例1からの経験に従い、焼結超硬合金中でイータ相も炭素析出も予測され得ないように選択された。Mo添加のためには、付加的な炭素が計算に入れられなかったので、結合合金中で金属形でのモリブデンができるだけ完全に存在する。故に、配合の炭素含量は、5.94もしくは5.94%であった(Mo 3質量%、結合剤を基準として)。1420℃での焼結後の結果は、次の表に示されている。高温硬さは、前もって決定された通りであり、かつ図2に丸により示されている:
Figure 2012505971
意外なことに、イータ相は、モリブデン1質量%の場合だけでなくモリブデン3質量%の場合にも生じないのではなくて、逆に、モリブデン1質量%でそれどころか炭素有孔度が生じる。意外なことに、硬さが高められ、K1C値が例1と比較して減少されないので、Co結合された超硬合金に匹敵し、かつ純粋なFeCoNi結合された超硬合金よりも明らかに優れている特性の組合せが室温で得られる。意外なことに、結合剤中のモリブデン1質量%で既に十分であり;モリブデン3質量%では、K1C及び硬さの著しい変化はMo 1%に比べてもはや観察されない。結合剤中に合金化されたモリブデンの効果は、すなわち、結合剤の固有硬さの増加だけでなく、耐亀裂性の同時の増加にもある。その限りでは、前記挙動は、合金化されたWの場合とは異なる:ここでも、確かに結合剤の固有硬さの増加が見出されるが、しかしながらK1C値の同時の低下、これは、Coをベースとする超硬合金中で並びにFeCoNiベースの超硬合金中でも見出される、例1参照。
確かに極めて多くの結合剤の海が生じるが、これは、結合剤中のMoの溶解の証拠であり、この結合剤は反対に生じる細孔容積を埋める。これらの結合剤の海は、しかしながら超硬合金中では受け入れることができない。
例2からのそれとの高温硬さの比較を、図2は示す。800℃までの全ての温度での高温硬さは、意外なことに、例1からの高温高さよりもいっそう低い。
例4(本発明による)
例1を繰り返したが、独国特許出願公開(DE-A1)第10 2006 057 004号明細書に記載された方法により製造されたMo 1.5質量%で合金化されたFeCoNi結合合金を使用した。前記粉末を引き続き解凝集した。この粉末の分析した性質は次の通りであった:Fe 38.23質量%、Co 19.96質量%、Ni 39.10質量%、Mo 1.55質量%、O 0.8565質量%、FSSS値:1.21、比表面積 2.17m2/g、D50 3.46μm、D90 5.84μm。X線回折を用いて長時間露出の場合にもMoO2は、その特性回折角でもはや検出されることはできなかった。この粉末37.5gを、WC 462.5gと共に超硬合金の製造に使用した。超硬合金混合物は、5.92質量%の炭素含量を有しており、これは、カーボンブラック1.14gの添加により調節された。圧粉体を、開放るつぼ中並びに密封るつぼ中で焼結させた。この変化形は、焼結後の超硬合金の炭素含量への作用を有する。1420℃で焼結された超硬合金の性質は次の通りであった:
Figure 2012505971
開放焼結からの超硬合金は、2相領域の炭素の乏しい端部にある、それというのも、例1と比較して、極めて低い磁気飽和により特徴付けられるからである。イータ相は、しかしながら検出されることができなかった。結合剤中のMoの最大限可能な濃度により、結合合金の並はずれた硬化が達成され、このことは、硬さ及び破壊靭性の同時の上昇により表現される。密封焼結からの超硬合金は、炭素含量に関して、2相領域中にも存在するが、しかしながらより多く炭素を含有し、このことは高い磁気飽和でわかる。より高い炭素供給により、明らかにより多くMoが炭化物として存在し、かつ故に結合剤中に存在していないので、破壊靭性は − 結合剤により深く決定される − "例1からの高炭素"変法の水準に極めて著しく低下する。この例は、明細書中でなされた理論的な考察を確認する。
別の圧粉体を製造し、かつ1420℃で真空中で焼結させたが、しかしながら、焼結の終了近くに終了温度でアルゴンの圧力40barでの押し込みを行った。加圧しながら冷却した。1643 HV30の硬さ、8.2MPa・m1/2の亀裂抵抗並びに123G・cm3/gの磁気飽和を有する超硬合金片が得られた。超硬合金片について、他の硬さ試験機で室温硬さ並びに高温硬さを、温度の関数として測定した。室温硬さ及び高温硬さの測定の評価は、図2に示され、四角により示されており、比較のために、例2及び3からの曲線が記入されている:コバルト結合された超硬合金と比べて、600℃での高温硬さの低下は、例4からの超硬合金については、例2からの超硬合金と比べて、明らかに減少されている。高温硬さは、今や、Moで合金化されていない結合合金粉末から製造される超硬合金を上回る(例3)。(他の硬さ試験機により制約されて、室温硬さにおける不一致となる)。
モリブデンで(予備)合金化された結合剤粉末の本発明による使用により、欠陥のない超硬合金が、結合剤の海なしで及びコバルト結合剤を用いたのと事実上同じ高温硬さの経過で、製造できることがわかる。特に、約600℃の高温硬さの低下は、事実上排除されている。付加的に、例1と比較して炭素収支を相応して調節する場合に、室温強さの並はずれた改善並びに例1に比べて前記硬さの増大がもたらされ、このことは、室温で又は室温近くでの用途のために同様に利点を提供する。そのうえ、例1に比べて、耐食性の改善が期待されうる、それというのも、超硬合金への腐食攻撃は、一般的に結合相を介して行われるからである。
結合剤中の合金化されたモリブデンによる超硬合金の性質の改善の原理は、記載された結合剤FeCoNi 40/20/40だけでなく、超硬合金結合剤としての純コバルト並びに純Niや、CoNi合金及びFeNi合金や、別のFeCoNi合金にも適用可能である。

Claims (12)

  1. 炭化タングステンベースの液相焼結超硬合金を製造するための含モリブデン結合合金粉末の使用であって、
    a)使用される結合合金粉末が、ASTM B 330により測定される0.5〜3μmのFSSS値を有し、かつ
    b)使用される結合合金粉末が、鉄を60質量%未満の量で、及びコバルトを60質量%までの量で、及びニッケルを20〜60質量%の量で、含み、かつ
    c)使用される結合合金粉末が、Mo 0.1〜10質量%を合金化された又は予備合金化された形で含有する
    ことを特徴とする、含モリブデン結合合金粉末の使用。
  2. モリブデンが完全に金属形で存在する、請求項1記載の使用。
  3. 使用される結合合金粉末が、全結合合金を基準として、ニッケルを少なくとも10質量%含有する、請求項1から2までのいずれか1項記載の使用。
  4. 使用される結合合金粉末が、全結合合金を基準として、タングステンを多くとも20質量%含有する、請求項1から3までのいずれか1項記載の使用。
  5. 結合合金の少なくとも1つの成分が、少なくとも1つの金属とモリブデンとの粉末状合金として使用され、かつ結合合金のそれぞれ残りの成分が、それぞれモリブデンを含有しない元素もしくは合金として使用される、請求項1から4までのいずれか1項記載の使用。
  6. 焼結超硬合金の製造のための、その際に焼結が液相焼結の形で行われる、請求項1から5までのいずれか1項記載の使用。
  7. 30質量%までの1つ又はそれ以上の有機添加剤を含有する、請求項1から6までのいずれか1項記載の使用。
  8. 使用される結合合金粉末が、全結合合金を基準として、タングステンを多くとも10質量%含有する、請求項1から7までのいずれか1項記載の使用。
  9. 鉄0.1〜65質量%、コバルト0.1〜60質量%、ニッケル10〜80質量%及び金属形のモリブデン0.1〜20質量%を含有する予備合金化された粉末であって、ASTM B 330によるFSSS値が最大3μmであり、かつ前記粉末のその他の成分が不可避の不純物である、予備合金化された粉末。
  10. 付加的にタングステン10質量%までを合金化された又は予備合金化された形で含有する、請求項9記載の予備合金化された粉末。
  11. モリブデン0.1〜20質量%を含有する、請求項9から10までのいずれか1項記載の予備合金化された粉末。
  12. 鉄0.1〜65質量%及びニッケル10〜60質量%を含有する、請求項9から11までのいずれか1項記載の予備合金化された粉末。
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