JP2012505312A - アルミニウム合金粉末金属の混合体 - Google Patents

アルミニウム合金粉末金属の混合体 Download PDF

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Abstract

粉末金属から製造するカムキャップのような部品の機械的性質を改良する粉末金属混合体の提供を開示している。粉末金属混合体は、焼結で、Al-Cu-Mg合金系にS相の金属間化合物を形成する。S相の金属間化合物は、粉末金属部品の冷間加工強化の増強に応ずる濃度で存在している。特定の合金元素(例、錫)の調整で、部品の引張特性が調整できる。

Description

本発明は、粉末金属部品に関する。本発明は、粉末金属部品(特に、カム軸受キャップ)に対するアルミニウム合金粉末金属の混合体に関する。この出願は、米国暫定出願(61/104,572、出願日2008年10月10日、発明の名称"ALUMINUM ALLOY POWDER METAL BULK CHEMISTRY FORMULATION")に優先権を主張している。本願は、この優先権主張の出願内容の全てを引用している。連邦政府支援の研究及び開発に該当しない。
カム軸受キャップ又はカムキャップは、通常、カム軸受組立体をエンジン本体に取付ける為に使用される。カムキャップは、種々の形状をしているが、通常は、両側にボルト孔を有する弓状部分を備えている。カム軸受組立体は、カムキャップの弓状部分でエンジン内に適切な位置に固定される。カムキャップは、カムキャップのボルト孔を通す締結ボルトで本体に締結される。カム軸が弁機構に係合回転するために、カムキャップは、繰返し荷重に耐えなければならいない。種々のエンジンの部品(含、カムキャップ)をアルミニウム合金から形成するのがより一般的になっている。これは、アルミニウム合金が、優れた「強度/重量」比を有しているからである。
アルミニウムのカムキャップの多くは、これまで、ダイカストで形成されてきた。しかし、カムキャップには、エンジン本体に締結する際に、カム軸受周囲の精密な嵌合を必要とするため、カムキャップには多くの寸法に厳しい許容差が要求される。ダイカストのカムキャップは、鋳込み後、必要とされる寸法精度を有しておらず、引き続いて機械加工が必要となる。カムキャップの機械加工は、カムキャップ製造に工数と費用を加えてしまう。更には、カムキャップの幾つかは、燃料通路のような精密な詳細を必要とし、ダイカストでは容易に形成できない。
これら多くの問題を避け、機械加工前に寸法的に精密なカムキャップを提供するために、アルミニウムのカムキャップが、粉末金属処理で作られている。しかし、粉末金属処理で作られたカムキャップは、ダイカストのキャップ(通常は完全に密である)に比べて、高い空隙率を有している。このため、粉末金属のカムキャップは、ダイカストのカムキャップに比べて、多くの場合、多少妥協した機械的性質を有している。
従って、改良された機械的性質を有するカムキャップのような粉末金属部品の需要がある。
粉末金属から形成されるカムキャップのような部品に改良された機械的性質をもたらす粉末金属混合体を開示している。粉末金属混合体は、焼結で、Al-Cu-Mg合金系にS相の金属間化合物を形成する。S相金属間化合物は、粉末金属部品の冷間加工強化を促進する作用となる濃度で存在している。所定の合金元素(例、錫)の僅かな調整で、形成される部品の引張特性が調整される。
図1Aは、空気噴霧アルミニウム粉末の電子顕微鏡画像を示す。 図1Bは、図1Aの空気噴霧アルミニウムの粒径分布を示す。 図2Aは、アルミニウム/銅(50/50)母合金粉末の電子顕微鏡画像を示す。図2Bは、図2Aのアルミニウム/銅(50/50)母合金粉末の粒径分布を示す。 図3Aは、噴霧マグネシウム粉末の電子顕微鏡画像を示す。図3Bは、図3Aの噴霧マグネシウム粉末の粒径分布を示す。 図4Aは、種々の成形圧力での各種粉末金属組成のグリーン密度の比較を示す。図4Bは、種々の成形圧力での各種粉末金属組成のグリーン強度の比較を示す。 図5Aは、種々の成形圧力での各種粉末金属組成の寸法変化の比較を示す。 図5Bは、種々の成形圧力での各種粉末金属組成の寸法変化の比較を示す。 図5Cは、種々の成形圧力での各種粉末金属組成の寸法変化の比較を示す。 種々の成形圧力での各種粉末金属組成の焼結密度の比較を示す。 錫添加によるDal-2324合金から形成された粉末金属部品の焼結密度の影響を示す。 錫添加によるDal-2324合金から形成された粉末金属部品の機械的性質の影響を示す。
本発明の目的は、カムキャップのような粉末金属部品の製造に用いる粉末金属混合体を提供することにある。この粉末金属混合体は、空気噴霧アルミニウム粉末、アルミニウム/銅(50/50)母合金粉末、及び、噴霧マグネシウム粉末から成る。空気噴霧アルミニウム粉末及びアルミニウム/銅(50/50)母合金粉末は、Ecka Granulesから、噴霧マグネシウム粉末は、Tangshan Weihao Magnesium Powder Companyから入手できる。これら3つの粉末金属を1.5重量%のP/M-grade Licowax(登録商標)C(Clariantから入手可能)を合わせて、Turbala混合機又は他の方法で粉末を混合する。
図1A〜図3Bは、混合前の各粉末の形態及び粒径分布を表している。図1A、図2A、図3Aは、空気噴霧アルミニウム粉末、アルミニウム/銅(50/50)母合金粉末、及び、噴霧マグネシウム粉末の電子顕微鏡画像を示す。空気噴霧アルミニウム粉末及び噴霧マグネシウム粉末の粒子形状は一般的に丸く、噴霧マグネシウム粉末が特に球状であるのが顕著である。これとは対照的に、アルミニウム/銅(50/50)母合金粉末の粒子形状は、種々で不規則である。図1B、図2B、図3Bの各々は、特定の粒径(μm)より細かい粉末の累積率を示している。再度述べるが、図1B、図2B、図3Bは、空気噴霧アルミニウム粉末、アルミニウム/銅(50/50)母合金粉末、及び、噴霧マグネシウム粉末に対応する粒径分布を示している。粒径を表すx軸は、対数目盛であることに留意して欲しい。表1は、累積率微粒段階10、50及び90での粉末の粒径データの要約比較を示している。
Figure 2012505312
粉末金属部品の形成に好ましい粉末は、Al-4.4Cu-1.5Mg(重量%)の体積組成を有している。Al-4.4Cu-1.5Mg混合体は、通常、「Dal-2324」と呼称されている。4.4重量%の銅及び1.5重量%のマグネシウムを含むアルミニウム合金が、他の合金元素を僅かに含むのは好ましいが、合金元素及び他の不純物は、表2に示す範囲内での体積組成が好ましい。
Figure 2012505312
粉末金属混合体は、単純な組成で、ケイ素の添加を必要とせず、最小限の鉄不純物がある。
Dal-2324粉末金属混合体は、表3から分かるように、カムキャップ作成に使用する市販粉末に匹敵する流速と見掛け密度を有している。Alumix 123(Ecka Granulesで製造)及びAMB 2712A(Ampal, Inc.で製造)と比較すると、Dal-2324は、紛体でほぼ等しい流速と見掛け密度を有している。
Figure 2012505312
Dal-2324粉末金属混合体は、従来の粉末金属処理でカムキャップが形成される。空気噴霧アルミニウム粉末、アルミニウム/銅(50/50)母合金粉末、噴霧マグネシウム粉末、及び、結合剤/滑剤を一緒に混合して粉末金属混合体を形成する。この粉末金属混合体を、上下ラム、パンチ及び/又は心金を備えるダイの空隙のような圧縮型枠に充填する。粉末金属混合体を成形圧力で圧縮し、グリーン成形体を形成する。グリーン成形体を所定温度及び所定時間で焼結を行なう。焼結部品を形成する焼結温度は、粉末金属混合体の液相線温度の直下とする。グリーン成形体を焼結すると、結合剤/滑剤は蒸発し、グリーン成形体の粒子は、拡散により互いにくっつく。この処理で粒子間の空隙の寸法が減少し、多くの場合閉じてしまう。部品の空隙率の減少に伴い、部品の密度が上昇し、部品の寸法が縮む。他の現象も部品の高密度化に役割を果たす。例えば、液相焼結の場合、空隙が充填されて部品が高密度化する速度の決定に、毛管作用がより大きな役割を果たす。
殆どの焼結部品の場合、焼結部品の機械的性質は、部品の密度に大きく依存する。部品が高い密度(最大限の密度)を有する場合、通常、その部品の見掛けの硬度及び引張強度が増加している。僅かな温度の上昇(液相点以下に維持する)又は焼結時間の増加で、密度は増加できる。しかし、殆どの粉末金属組成において、完全な密度に近い値を得ることは熱力学的及び反応速度論から困難である。空隙が閉じるに伴い、空隙率を低減する機構が、粒子間のくっつきから、部品での空孔拡散に変化する。空隙から部品の外表面の空孔拡散が高密度化の支配的な機構になると、焼結時間及び/又は温度増加による密度の増加は、ほんの僅かなものとなる。部品を焼結温度に長時間維持するのは部品寸法に好ましくない影響をもたらす。部品を熱勾配又は高温に長時間置くと、不均一に縮んでしまう。その結果、寸法が正確でない部品となる。
しかし、上記記載の粉末金属混合体は、改良された焼結反応を有していることが判明した。従って、市販で入手できる他粉末(Alumix 123及びAMB 2712A)と同様の熱処理で、Dal-2324粉末金属混合体で高い密度が得られる。焼結による密度の増加及び固有の金属間化合物相の形成が、カムキャップの製造に対し、比較する粉末に比べて部品に強度をもたらすことが判明した。
図4A及び図4Bは、種々の成形圧力(MPa)で、Alumix 123(呼称:E 123)、AMB 2712A(呼称:Ampal 2712a)、Dal-2324から形成したグリーン成形体の密度及び強度を示す。
図4Aから明白であるが、Dal-2324のグリーン成形体の密度は、100MPaで約81%、200MPaで90%、300MPaで92.5%、400MPaで93.5%、500MPaで94%である。高い成形圧力でグリーン密度の増加は減少する。成形圧力を高めるために工具へ更に力を与えグリーン密度を減少するのは普通ではない。Dal-2324粉末によるグリーン密度は、所定成形圧力でのAlumix 123及びAMB 2712A粉末よりも1〜4%低い。Dal-2324粉末と、Alumix 123及びAMB 2712A粉末とのグリーン密度の相違は、成形圧力の増加に伴い僅かに減少する。
図4Bは、任意の成形圧力では、Dal-2324粉末のグリーン密度は、Alumix 123及びAMB 2712A粉末から形成される部品よりも低いが、Dal-2324粉末から形成される部品は、他の2つの粉末に匹敵するグリーン強度を有している。Dal-2324粉末のグリーン強度は、100MPaの成形圧力で3,000kPa以上、200MPaで8,000kPa、300MPaで11,000kPa未満、400MPaで12,000kPa、500MPaで約12,500kPaとなっている。これらのグリーン強度は、所定の成形圧力で、AMB 2712 A粉末のグリーン強度を越えているが、Alumix 123粉末のグリーン強度よりは低い。
図5A〜図5Cは、Dal-2324粉末が焼結中に高い収縮を有していることを示している。図5A〜図5Cは、所定の成形圧力での各粉末成形体の長さ、幅及び全長(OAL)の変化を示している。任意の成形圧力で、Dal-2324粉末から形成された部品は、Alumix 123及びAMB 2712A粉末から形成された部品よりも収縮が大きい。所定寸法での収縮量は、成形圧力及びグリーン密度の増加に伴い減少している。これ自体は驚くことでもない。Dal-2324グリーン成形体が、Alumix 123及びAMB 2712Aグリーン成形体よりもグリーン密度が低いからである。Dal-2324グリーン成形体が、焼結中、初期に収縮する空間を多く有しているからである。
しかし、図6に示すように、Dal-2324粉末の焼結密度は、殆どの成形圧力(特に高い成形圧力)において、他の市販で入手できる粉末を越えている。Dal-2324粉末の焼結密度は、200MPaで2.6g/ccを越え、300MPaで2.63g/ccを越え、400MPaで約2.65g/cc、500MPaで2.64g/cc以下となっている。200MPa以上の成形圧力で、Dal-2324粉末の焼結密度は、他の2つの市販粉末による焼結密度を0.1g/cc〜0.05g/ccの間で越えている。この特定の粉末の組合せで形成される金属間化合物相と併せた焼結密度の増加は、下記に記載するように、機械的性質の改良に到る。
表4は、合金に錫の添加をしないで調合した試料の幾つかの機械的性質を示してい る。
Figure 2012505312
注目すべき点として、Dal-2324から作製した部品の降伏強度、最大引張強度(UTS)及び硬度が、Alumix 123で作製した部品よりも高い。Dal-2324粉末は、今日使用されている標準AC2014型の粉末金属合金と比べて、30〜50%の明らかな硬度及び引張強度を得ている。
標準の粉末金属合金との機械的性質の違いを理解するために、Dal-2324成分の微視的挙動の理解が必要である。大部分の高性能アルミニウム合金は、適切な熱処理手段で形成した微細な金属間化合物の分散で強化させている。形成される金属間化合物の型として、少なくとも部分的に、材料の母材成分の関数となる。例えば、Alumix 123又はAmpal 2712Aの場合、銅/マグネシウムの比率が高い(通常、8〜9:1)。この条件では、主として強化する金属間化合物相は、θ相(CuAl2)及びその準安定な変異体である。
混合体での粉末金属の体積組成及び形態での組成Al-4.4Cu-1.5Mgは、金属間化合物S相(CuMgAl2)及びその準安定の変異体の形成が促進するように微調整される。S相金属間化合物は、冷間加工したアルミニウム合金において、θ相よりも有力な強化効果を示す。転位が、θ相金属間化合物よりもS相金属間化合物を通過するのが困難である。その結果、S相金属間化合物を有する合金は、高い硬度及び改良された引張特性を示す。この粉末金属混合体は、「加圧/焼結/サイジングの製造工程」で一般的な冷間加工を与えた後にも有益にもなることが期待される。
原料金属混合体に少しの調整を行なってもS相金属間化合物の形成を有する同等又は実質的に等しい結果が得られる。例えば、アルミニウム/銅の母合金粉末が、50/50(重量%)以外の組成でも良い。更に、表2に示すような各合金元素で微調整してもよい。
錫は、その一例で、1.2重量%まで加え、合金の微細構造、相の成長、機械的及び化学的性質の変化が調整できる。図7及び8は、錫を1.0重量%まで添加した場合のDal-2324合金の焼結密度及び幾つかの機械的性質の影響を示している。これらの図から、錫を約0.2重量%まで添加した場合、焼結密度及び引張特性が増加している。図8が示すように、Dal-2324合金は、約0.2重量%の添加で、約295MPaの最大引張強度及び約245MPaの降伏強度を持っている。
しかし、0.2重量%以上の錫添加の場合、異なる影響が始まる。約0.2重量%以上の錫添加は、最大引張強度(UTS)及び降伏強度を減少させるが、伸び率を上昇させる。この傾向変化は、約0.2重量%以上の錫添加が、S相の金属間化合物の形成を抑制するものと思われる。0重量%と1.0重量%の錫の比較は、焼結合金の硬度の上昇にS相の存在の利点を示している。1.0重量%の錫の添加は、0.0重量%の場合に比較し、最大引張強度が同等であっても、降伏強度が約30MPa減少する。
セラミック又は金属間化合物の強化材を粉末金属に加えることも出来る。強化材としては、限定するものではないが、Al2O3、SiC及びAlNがある。これら強化材は、アルミニウム合金の焼結温度で安定しているので、粉末金属混合体に加え、焼結後に部品本体に分散させる。この強化材は、部品に対し体積で15%まで添加できる。強化材は、材料の弾性率、耐摩耗性及び強度を増すだろう。例えば、Dal-2324粉末に5体積%のSiCを加えた場合、得られる材料の種々の性質に測定可能な改良が見られた。5体積%のSiC強化材を含む部品は、約10%の降伏強度、最大引張強度及びヤング率の増加が見られた。
発明の実施形態を示し記載したが、本発明で主張する精神から離脱しない種々の変更及び改良は、当業者には自明なものである。

Claims (22)

  1. 粉末金属材料で形成されている本体を含む粉末金属部品であって、
    前記粉末金属材料が、噴霧アルミニウム粉末、アルミニウム/銅母合金粉末、及び、噴霧マグネシウム粉末、の粉末金属混合体から成り、
    前記粉末金属混合体の成形及び焼結で、前記粉末金属部品の冷間加工強化が増強されるような濃度で、前記本体に金属間化合物のS型相(CuMgAl2)が形成されている、ことを特徴とする粉末金属部品。
  2. 焼結後、前記粉末金属部品が、4.4重量%の銅、1.5重量%のマグネシウム、及び、残量がアルミニウム、から成ることを特徴とする請求項1記載の粉末金属部品。
  3. 前記粉末金属混合体が、AC2014型の標準PM合金を越える強化された焼結反応を有している、ことを特徴とする請求項1記載の粉末金属部品。
  4. 前記粉末金属混合体が、AC2014型の標準PM合金を越える改良された明らかな硬度を有している、ことを特徴とする請求項1記載の粉末金属部品。
  5. 前記粉末金属混合体が、AC2014型の標準PM合金を越える改良された引張強度を有している、ことを特徴とする請求項1記載の粉末金属部品。
  6. 前記粉末金属部品が、エンジンのカム軸受のカムキャップであることを特徴とする請求項1記載の粉末金属部品。
  7. 前記粉末金属混合体が、金属間化合物のS型相の形成を阻害しない程度の重量%の錫を含んでいる、ことを特徴とする請求項1記載の粉末金属部品。
  8. 前記粉末金属部品の硬度が、70HREを越えていることを特徴とする請求項1記載の粉末金属部品。
  9. 前記粉末金属部品の焼結密度が、2.6g/cm3を越えていることを特徴とする請求項1記載の粉末金属部品。
  10. 前記噴霧アルミニウム粉末が、空気噴霧であることを特徴とする請求項1記載の粉末金属部品。
  11. 前記アルミニウム/銅母合金粉末が、50重量%のアルミニウムと50重量%の銅である、ことを特徴とする請求項1記載の粉末金属部品。
  12. 粉末金属部品を製造する方法が、
    噴霧アルミニウム粉末、アルミニウム/銅母合金粉末、及び、噴霧マグネシウム粉末を混合して粉末金属混合体を形成し、
    前記粉末金属混合体を成形型に充填し、
    前記成形型内の前記粉末金属混合体を成形してグリーン成形体とし、
    グリーン成形体を焼結して、前記粉末金属部品の冷間加工強化の増強に応ずるような濃度の金属間化合物のS型相(CuMgAl2)を有している前記粉末金属部品を形成する、
    ことを特徴とする粉末金属部品の製造方法。
  13. 前記粉末金属部品を冷間加工する工程を含むことを特徴とする請求項12記載の粉末金属部品の製造方法。
  14. 前記粉末金属部品がエンジンのカム軸受のカムキャップである、ことを特徴とする請求項12記載の粉末金属部品の製造方法。
  15. 焼結後、前記粉末金属部品が、4.4重量%の銅、1.5重量%のマグネシウム、及び、残量がアルミニウム、から成ることを特徴とする請求項12記載の粉末金属部品の製造方法。
  16. 粉末金属混合体が、噴霧アルミニウム粉末と、アルミニウム/銅母合金粉末と、噴霧マグネシウム粉末とを含み、
    前記粉末を混合した粉末金属混合体を形成し、前記粉末金属混合体の成形及び焼結で、冷間加工強化の増強に応ずるような濃度の金属間化合物のS型相(CuMgAl2)を有している前記粉末金属部品をもたらしている、ことを特徴とする粉末金属混合体。
  17. 前記噴霧アルミニウム粉末が空気噴霧で、前記アルミニウム/銅母合金粉末が50重量%のアルミニウムと50重量%の銅である、ことを特徴とする請求項16記載の粉末金属混合体。
  18. 焼結後、前記粉末金属部品が、4.4重量%の銅、1.5重量%のマグネシウム、及び、残量がアルミニウム、から成ることを特徴とする請求項16記載の粉末金属混合体。
  19. 前記粉末金属混合体が、AC2014型の標準PM合金を越える強化された焼結反応を示す、ことを特徴とする請求項16記載の粉末金属混合体。
  20. 前記粉末金属混合体が、AC2014タイプの標準PM合金を越える改良された硬度を示す、ことを特徴とする請求項16記載の粉末金属混合体。
  21. 前記粉末金属混合体が、AC2014タイプの標準PM合金を越える改良された引張強度を示す、ことを特徴とする請求項16記載の粉末金属混合体。
  22. 前記粉末金属混合体が、金属間化合物のS相の形成を阻害しない程度の重量%の錫を含んでいる、ことを特徴とする請求項16記載の粉末金属混合体。
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