JP3698571B2 - 炭化珪素質複合体及びその製造方法 - Google Patents

炭化珪素質複合体及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高熱伝導性、低熱膨張性ならびに低比重であること等の優れた特性を有することから、近年、主にパワ−モジュ−ルにおけるヒ−トシンク等に使用されつつある、アルミニウムと炭化珪素を主成分とした複合体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パワ−モジュ−ルにおけるヒ−トシンク材としては従来、銅が使用されてきた。しかしながら銅をヒ−トシンク材として使用した場合、その高い熱膨張係数(17ppm/K)のため、ヒ−トシンク材とその上に搭載された基板間にクラックが発生する等、信頼性に問題があり、このような現象を発生させない低熱膨張、高熱伝導性を有するヒ−トシンク材が要望されていた。
【0003】
上記の状況下において、アルミニウム−炭化珪素系複合体は、炭化珪素の含有量を上げることにより、その熱膨張係数を10ppm/K以下に抑えられること、高熱伝導性を発現できること、さらには低比重であること等から、近年、ヒ−トシンク材として注目されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これまで開発されてきた前記アルミニウム−炭化珪素系複合体の熱伝導率は、いずれも室温下でたかだか170W/mK程度であり、銅のそれ(400W/mK)には及ばず、さらなる高熱伝導率を有するアルミニウム−炭化珪素系複合体の開発が望まれていた。本発明は、この要望に答えるべくなされたものであり、これまでにない200W/mK以上の熱伝導率を有する、特に熱膨張係数が銅に近い9ppm/K以下でしかも200W/mK以上の熱伝導率を有する前記複合体を得ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を重ねた結果、アルミニウム−炭化珪素系複合体(以下、炭化珪素質複合体という)の熱伝導率が、炭化珪素の含有量ばかりでなく、複合体自体の酸素量に大きく依存しており、特定量以下の酸素含有量を有する複合体において200W/mK以上の熱伝導率が発現すること、さらには複合体の酸素量が主に炭化珪素を主成分とした合金含浸前のプリフォ−ムの酸素量に依存し、ある特定量以下の酸素含有量を有するプリフォ−ムを使用すること、更に含浸するアルミニウムまたはアルミニウムを主成分とする合金の酸素量を制限することで、200W/mK以上の熱伝導率を有する前記アルミニウム−炭化珪素系複合体が容易に得られることを見い出し、本発明を完成させたものである。
【0006】
即ち、本発明は、多孔質炭化珪素成形体にアルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金を含浸してなる炭化珪素質複合体であって、200W/mK以上の熱伝導率を有することを特徴とする炭化珪素質複合体であり、具体的には、酸素含有量が1.1重量%以下であることを特徴とする前記の炭化珪素質複合体であり、炭化珪素質複合体中の炭化珪素の占める体積割合が50%以上であることを特徴とする前記の炭化珪素質複合体である。また、本発明は、室温から150℃における熱膨張係数が9ppm/K以下であることを特徴とする前記の炭化珪素質複合体である。
【0007】
加えて、本発明は、多孔質炭化珪素成形体にアルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金を含浸する炭化珪素質複合体の製造方法であって、前記多孔質炭化珪素成形体の相対密度が50体積%以上であり、しかも酸素含有量が1.4重量%以下であることを特徴とする炭化珪素質複合体の製造方法であり、好ましくは、前記炭化珪素質成形体が、2種以上の異なる粒度分布を有する複数の炭化珪素粉末を粒度配合して原料粉末を得て、該原料粉末に、焼成して酸化珪素となる無機バインダ−を添加し、成形後、必要に応じて乾燥し、しかる後に750℃〜900℃の温度範囲で焼成してなることを特徴とする前記の炭化珪素質複合体の製造方法であり、また、アルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金が、0〜18重量%の珪素と、0.5〜2.5重量%のマグネシウムを含有してなることを特徴とする前記の炭化珪素質複合体の製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0009】
本発明者らは、多孔質炭化珪素成形体にアルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金を含浸してなる炭化珪素質複合体について、いろいろ検討した結果、前記炭化珪素質複合体に於いて酸素含有量が熱伝導率に大きく関係していること、従来の炭化珪素質複合体に於いては、原料あるいはその製造履歴から由来する酸素の混入があり、熱伝導率がたかだか170W/mK程度に限定されていることを見いだし、本発明に至ったものである。
【0010】
即ち、本発明の炭化珪素質複合体は、200W/mK以上の熱伝導率を有することを特徴とし、好ましい場合においては、9ppm/K以下の熱膨張係数を有すし、従来銅が用いられてきた、パワ−モジュ−ルにおけるヒ−トシンク材等に好ましく用いることができる。
【0011】
本発明の炭化珪素質複合体は、上記の高熱伝導率を達成するために、酸素量が1.1重量%以下である。好ましくは、0.9重量%以下である。酸素量が1.1重量%を越える場合には、必ずしも、200W/mK以上の熱伝導率を得られないことがある。酸素量が低いときに高い熱伝導率が達成される理由は明かでないが、本発明者らは、酸素がアルミニウムと炭化珪素粒子との界面、或いは炭化珪素粒子と炭化珪素粒子との接触面との凝集し、これらの界面部分で熱伝達を悪くしているためと推察している。
【0012】
本発明の炭化珪素質複合体について、その炭化珪素の占める空間割合(以下、炭化珪素の含有率という)が50体積%以上が好ましい。炭化珪素質複合体の熱伝導率に及ぼすいろいろな要因の影響のしかたには、不明な点が多く、炭化珪素の含有率が50体積%未満の場合には、200W/mK以上の熱伝導率が必ずしも得ることができないことがある。
【0013】
又、本発明の炭化珪素質複合体に於いて、前記炭化珪素の含有率が60体積%以上とするときには、室温から150℃における熱膨張係数を9ppm/K以下に制御することもできる。そして、熱膨張率を9ppm/K以下に制御することにより、前記したとおりに、本発明の炭化珪素質複合体はその高熱伝導率に依りパワーモジュール用のヒートシンク材として用いることができるが、特に半導体モジュ−ル用放熱板のように低熱膨張性を要求される用途にも好ましく適用することができるという特徴を有する。
【0014】
次に、本発明の炭化珪素質複合体を得る方法について、溶湯鍛造法による方法を例示するが、本発明の炭化珪素質複合体はこれに限定されるものではない。溶湯鍛造法は、プリフォ−ムを金型内に設置し、アルミニウム合金を投入後、機械的圧力で加圧する方法であり、作業が容易で、かつ、例えばプリフォ−ムの余熱処理を空気中で行う場合、その余熱がプリフォ−ムに大きな酸化を起こさせない温度条件で、アルミニウム合金を含浸できるからである。このような溶湯鍛造法にあって、上記したアルミニウム合金を含浸させる際の条件としては、溶融アルミニウム合金温度が、700〜850℃、含浸時の圧力としては30MPa以上などである。
【0015】
本発明に用いる多孔質炭化珪素成形体(以下、プリフォームという)については、原料として、通常、粉末やウィスカが使用され、いずれにも限定されるものではなく、炭化珪素質であればよいが、好ましくは、炭化珪素質複合体中の炭化珪素含有量が50体積%以上、更に好ましくは、60体積%以上が達成されるものが選択される。
【0016】
また、プリフォ−ムを作製するに際しては、その成形方法として、プレス成形法、鋳込み成形法、押し出し成形法等公知の成形法が採用できるとともに、成形に際してはメチルセルロ−ス、PVA等の有機バインダ−やコロイダルシリカ等の通常の無機バインダ−、さらには溶媒として水や有機溶剤等を使用することに何ら問題はなく、含浸前の状態におけるプリフォ−ム中の酸素量を1.4wt%以下にできればよい。含浸直前のプリフォームの酸素量が1.4重量%を越える場合には、含浸工程での含浸される金属等から混入される酸素量と合わせて、得られる炭化珪素質複合体中の酸素量が1.1重量%を越えてしまい、その結果、200W/mK以上の熱伝導率を有する炭化珪素質複合体が得られないことがある。
【0017】
酸素量が1.4重量%以下のプリフォ−ムを得るには、使用する原料炭化珪素の粉末やウィスカ−の酸素量、焼成時におけるこれらの酸化、更にコロイダルシリカ等の無機バインダ−からの酸素混入を考慮し、適正化を図ることで達成される。特に、炭化珪素粉末からプリフォ−ムを作製するに際しては、低酸素量の炭化珪素の粗粉を多量に使用することが好ましいが、酸素量の多い微粉を用いて、後の加熱処理において還元することによっても、1.4重量%以下のプリフォ−ムとすることができることはいうまでもない。
【0018】
本発明において、上記の酸素量ばかりでなく、プリフォ−ムの炭化珪素充填度(即ち、炭化珪素質複合体中の炭化珪素充填率に相当する)を50体積%以上にすることが好ましい。50体積%未満であると、200W/mK以上の熱伝導率を有する炭化珪素質複合体が得られなくなることがあるからである。
【0019】
50体積%以上の炭化珪素含有率を達成するプリフォ−ムを作製するには、使用する炭化珪素粉末やウィスカの粒径、長さ/径の比率の調整、添加する有機バインダ−や無機バインダ−の種類と量、さらには成形時の流動性を調整する溶媒の種類や量を調整することにより達成される。特に、炭化珪素粉末を使用してプリフォ−ムを形成する際には、一般に、粗粉のみでは、50体積%以上の含有率を達成することが容易でない。そこで、適当なサイズの粗粉と微粉とを適当量組み合わせる、いわゆる粒度配合を行うことがより効果的である。
【0020】
ここで、炭化珪素粉末の粒度配合比の例を示せば、平均粒径が110μmの炭化珪素粉末を40〜75重量部、平均粒径が7μmの炭化珪素粉末を60〜25重量部という組み合わせ、或いは平均粒径が90μmの炭化珪素粉末を65重量部、平均粒径が30μmの炭化珪素粉末を15重量部、さらに平均粒径が10μmの炭化珪素粉末を20重量部といった組み合わせなどが挙げられる。
【0021】
上記に例示した粒度配合をもつ炭化珪素原料粉末を用いて、プリフォ−ムを形成するにあたっては、いずれの成形法を採用するにしても、焼成後のプリフォ−ム強度を発現させるために、通常コロイダルシリカ、アルミナゾル等の無機バインダ−が添加される。このうちコロイダルシリカは焼成により、シリカとなり炭化珪素粒子を結合し、十分なプリフォ−ム強度を発現させものであるが、これら無機バインダ−の添加によりプリフォーム中に無機バインダ−に由来する酸素増量が発生することがある。無機バインダーとしては、焼成して酸化珪素或いは酸化アルミニウムとなるものであればよく、例えば珪素、窒化珪素などの珪素含有化合物やアルミニウム、窒化アルミニウムなどのアルミニウム含有化合物も用いることが出来る。
【0022】
無機バインダーを含有するプリフォームは、必要に応じて乾燥し、焼成されて、強度が発現する。焼成は大気中等の酸化性雰囲気下で行われることが多く、このときに炭化珪素粉末の酸化による酸素増量も発生することがある。このため、大気中での焼成は、その保持時間にもよるが、950℃未満の温度で行い、酸素増量を少なくすることが好ましい。発現される強度と酸素増量の兼ね合いから、750℃〜900℃が好ましい温度範囲である。
【0023】
プリフォ−ムに、アルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金(以下、両者を併せてアルミニウム合金という)を含浸する方法としては、溶湯鍛造法、ダイカスト法ならびにそれらを改良した方法等、公知の方法が使用できる。なお、含浸時には通常、その予備工程としてアルミニウム合金が浸透しやすいよう、プリフォ−ムの予熱処理が行うことが好ましい。本発明にあっては、温度、時間並びに雰囲気等の予熱処理条件についても、プリフォ−ムの酸素量が所定量範囲に収まるようにする必要がある。
【0024】
本発明におけるアルミニウムを主成分とする合金としては、通常のアルミニウム−炭化珪素質複合体を作製する際に使用される、アルミニウム−珪素系、アルミニウム−珪素−マグネシウム系、並びにアルミニウム−マグネシウム系の合金が挙げられる。このなかにあっては、アルミニウム合金の融点が低下できるアルミニウム−珪素−マグネシウム系合金が作業性の点で好ましく、また熱伝導率向上の点からはアルミニウム−マグネシウム系合金が好ましい。特に前者にあっては、珪素は熱伝導率を低下させる原因となることから、その量を18wt%以下とすることがよい。また、マグネシウム量については、その量が少ないと合金の融点が低下せず作業性が悪化する点があること、その量が多いと熱伝導率低下の原因となること等を考慮し、0.5〜2.5wt%とするのがよい。
【0025】
以下、本発明を実施例に基づき、より詳細に説明する。
【0026】
【実施例】
[実施例1]
平均粒径110μmの炭化珪素粉末65重量部、平均粒径7μmの炭化珪素粉末35重量部及びコロイダルシリカ(シリカ換算でシリカを20重量%含有)を6重量部、水を12重量部秤量し、これらを混合してスラリ−を調整した。このスラリ−を石膏型に流し込み放置した後、脱型、乾燥し複数の成形体を得た。成形体はいずれも空気中、850℃で2時間焼成し、プリフォ−ムとした。尚、使用した炭化珪素粉末は、平均粒径7μmのものは屋久島電工(株)製であり、前記以外の炭化珪素粉末は大平洋ランダム(株)製であり、コロイダルシリカは日産化学(株)製である。
【0027】
前記プリフォ−ムの一部について、LECO社製窒素/酸素分析計TC−436を用いて、プリフォーム中の酸素量を測定するとともに、密度を測定するために、直径20mm、厚み3mmに加工した。プリフォ−ムの炭化珪素充填度については、上記加工品の密度を炭化珪素の理論密度3.21g/cm3で除し、百分率で定義した。この結果、プリフォ−ムの炭化珪素の充填度は65体積%であり、その酸素量は0.92重量%であった。残りのプリフォ−ムについて、前述した溶湯鍛造法により、アルミニウム合金を含浸した。
【0028】
含浸の方法は、次の通りである。まず、前記プリフォ−ムを空気中650℃で1h焼成し、予熱処理を行った。予熱後、すぐにプリフォ−ムを金型内に設置した後、珪素12wt%、マグネシム1wt%を含み、850℃で溶融しているアルミニウム合金をプリフォ−ムの前面が十分隠れるように、金型内に投入した。その後、速やかにパンチにより70MPaの圧力で5分間プレスし、冷却後、金型内からアルミニウム−炭化珪素系複合体を含む、アルミニウム合金塊を取り出した。この塊からアルミニウム−炭化珪素系複合体部分を機械加工法により切り出した。
【0029】
上記操作で得た複合体について、室温での熱伝導率を測定するため、一部を直径10mm、厚み3mmに加工し試料とした。試料の比重及び熱拡散率、さらに比熱を測定し、熱伝導率を算出した結果、その熱伝導率は218W/mKであった。尚、熱拡散率については、レ−ザ−フラッシュ法(リガク社製「LF/TCM−FA8510B」)により、比熱はDSC(セイコー電子社製「DSC200」)での測定である。
【0030】
更に、熱伝導率測定後の試料については、前記した方法により、その酸素含有量を測定し、複合体の酸素量を求めた。その結果、複合体の酸素量は0.78重量%であった。また、上記複合体から熱膨張係数測定用試料をあらたに切り出し、室温から150℃での熱膨張係数を測定した(セイコー電子社製「TMA300」)ところ、7.9ppm/Kであった。又、前記アルミニウム合金塊の機械加工の際の切りくずを用いて、アルミニウム合金中の酸素量も測定した。上記いろいろな条件並びに結果を表1、表2に示した。
【0031】
【表1】
Figure 0003698571
【0032】
【表2】
Figure 0003698571
【0033】
[実施例2]
炭化珪素粉末を平均粒径200μmのもの70重量部、平均粒径30μmのもの30重量部とした以外は、実施例1と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。この結果を表1、表2に示す。
【0034】
[実施例3]
炭化珪素粉末を平均粒径60μmのもの45重量部、平均粒径7μmのもの55重量部とした以外は、実施例1と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0035】
[実施例4]
炭化珪素粉末を平均粒径90μmのもの65重量部、平均粒径30μmのもの15重量部及び平均粒径10μmのもの20重量部としたこと、成形体の焼成温度を800℃としたこと以外は、実施例1と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0036】
[実施例5]
炭化珪素粉末を平均粒径90μmのもの50重量部、平均粒径60μmのもの50重量部としたこと及びコロイダルシリカ量を3部としたこと以外は、実施例1と同様な方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0037】
[実施例6]
炭化珪素粉末を平均粒径60μmのもの60重量部、平均粒径7μmのもの40重量部としたこと、コロイダルシリカ量を4重量部としたこと、さらに成形体の焼成温度を800℃としたこと以外は、実施例1と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0038】
[実施例7]
炭化珪素粉末を平均粒径200μmのもの65重量部、平均粒径30μmのもの35重量部としたこと及び成形体の焼成温度を800℃としたこと以外は、実施例1と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0039】
[実施例8]
アルミニウム合金をマグネシウム1重量%含有アルミニウム合金とした以外は、実施例1と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0040】
[実施例9]
アルミニウム合金をマグネシウム1重量%含有アルミニウム合金とした以外は、実施例2と同様な方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0041】
[実施例10]
アルミニウム合金をマグネシウム1重量%、珪素18重量%含有アルミニウム合金とした以外は、実施例4と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0042】
[実施例11]
アルミニウム合金をマグネシウム1重量%、珪素18重量%含有アルミニウム合金とした以外は、実施例6と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0043】
[実施例12]
アルミニウム合金をマグネシウム0.5重量%含有アルミニウム合金とした以外は、実施例3と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0044】
[実施例13]
アルミニウム合金をマグネシウム2.5重量%含有アルミニウム合金とした以外は、実施例5と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0045】
[実施例14]
アルミニウム合金の含浸を、プリフォ−ムより若干大きな空間を有する金型にプリフォ−ムを設置後、溶融アルミニウム合金を急速に注入する、いわゆるダイカスト法で実施した以外は、実施例3と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0046】
[実施例15]
実施例14と同じダイカスト法の採用以外は、実施例6と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0047】
[実施例16]
実施例5の炭化珪素粉末及びコロイダルシリカに対し、濃度30重量%のPVA水溶液を10重量部添加し、十分に混合し、この混合物を適度に乾燥した後、金型に充填し圧力1000kg/cm2でプレス成形したこと以外は、実施例5と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0048】
[実施例17]
実施例6の炭化珪素粉末及びコロイダルシリカに対し、濃度30重量%のPVA水溶液を10重量部添加し十分に混合し、この混合物を適度に乾燥した後、金型に充填し圧力1000kg/cm2でプレス成形したこと以外は、実施例6と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0049】
[実施例18]
コロイダルシリカの代わりに、アルミナ含有量20重量%のアルミナゾルを使用した以外は、実施例5と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0050】
[実施例19]
コロイダルシリカの代わりに、アルミナ含有量20重量%のアルミナゾルを使用した以外は、すべて実施例6と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0051】
[比較例1]
炭化珪素粉末を、平均粒径60μmのもの35重量部、平均粒径7μmのもの65重量部とした以外は、実施例3と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0052】
[比較例2]
炭化珪素粉末を、平均粒径200μmのもの80重量部、平均粒径30μmのもの20重量部とした以外は、実施例2と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0053】
[比較例3]
成形体の焼成温度を1050℃とした以外は、実施例1と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0054】
[比較例4]
成形体の焼成温度を950℃とした以外は、実施例3と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0055】
[比較例5]
コロイダルシリカ量を15重量部とした以外は、実施例4と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0056】
[比較例6]
コロイダルシリカ量を20重量部とした以外は、実施例2と同じ方法でプリフォ−ム及び複合体を作製した。結果を表1、表2に示す。
【0057】
【発明の効果】
本発明の炭化珪素質複合体は、200W/mK以上の高熱伝導率を有することから、また、好ましい場合には、9ppm/K以下の熱膨張率を有することから、半導体搭載用回路基板の放熱部材として、特にパワーモジュール用のヒートシンク材に好適である。

Claims (3)

  1. 多孔質炭化珪素成形体にアルミニウム又はアルミニウムに12〜18重量%の珪素と、0.5〜2.5重量%のマグネシウムを含む合金を高圧で含浸アルミニウム−炭化珪素複合体の製造方法であって、多孔質炭化珪素成形体のアルミニウム−炭化珪素系複合体に占める割合が50体積%以上であり、しかも多孔質炭化珪素成形体の酸素含有量が1.4重量%以下であることを特徴とするアルミニウム−炭化珪素複合体の製造方法
  2. 前記多孔質炭化珪素成形体が、2種以上の異なる粒度分布を有する複数の炭化珪素粉末を粒度配合して原料粉末を得て、該原料粉末に、焼成して酸化珪素となる無機バインダ−を添加し、成形後、乾燥し、しかる後に750℃〜900℃の温度範囲で焼成してなることを特徴とする請求項記載のアルミニウム−炭化珪素複合体の製造方法。
  3. 酸素含有量が1.1重量%以下で、200W/mK以上の熱伝導率を有し、室温から150℃における熱膨張係数が9ppm/K以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の製造法により製造されたアルミニウム−炭化珪素複合体。
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