JP2632886B2 - 複相組織焼結体の製造方法 - Google Patents
複相組織焼結体の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、強度と表面粗さに優れた粉末治金法を用い
た複相組織焼結体の製造方法に関し、大型焼結製品や大
型金型の製造方法に関するものである。
た複相組織焼結体の製造方法に関し、大型焼結製品や大
型金型の製造方法に関するものである。
従来、大型の焼結製品は金型費用が高価なため経済性
に乏しかった。
に乏しかった。
金型の製造は、通常、鋼材を切削加工等の機械加工に
より行う。しかしながら、このような方法では加工時
間、加工コストが非常に高くつく。
より行う。しかしながら、このような方法では加工時
間、加工コストが非常に高くつく。
一方、金型を用いて製造する製品の多品種少量生産に
ともない、金型に対して低コスト、短納期の要求を増し
ていることから、近年、簡易金型製造への感心が高まっ
てきた。
ともない、金型に対して低コスト、短納期の要求を増し
ていることから、近年、簡易金型製造への感心が高まっ
てきた。
その1つに、特開昭60−159101に見られるような粉末
治金法を用いた金型の製造方法が提唱されている。しか
しながら、この方法では、強度が不十分で鋳造用の金型
としての強度しか得られず金型として汎用性に乏しく、
樹脂の射出成形用金型等の汎用金型には適用できなかっ
た。
治金法を用いた金型の製造方法が提唱されている。しか
しながら、この方法では、強度が不十分で鋳造用の金型
としての強度しか得られず金型として汎用性に乏しく、
樹脂の射出成形用金型等の汎用金型には適用できなかっ
た。
一方、強度向上を目的には低融点金属を溶浸させると
いう特公昭56−13763に見られる方法がある。この方法
の場合、強度は向上するが通常の粒度構成の粉末を用い
るため、金型射出面の表面粗さが一定せず粗くなる。従
って、固化したままでは、金型としての製品化が不可能
で、最終的に研磨を長時間施す結果となり、金型製造の
リードタイム短縮にも限界があった。
いう特公昭56−13763に見られる方法がある。この方法
の場合、強度は向上するが通常の粒度構成の粉末を用い
るため、金型射出面の表面粗さが一定せず粗くなる。従
って、固化したままでは、金型としての製品化が不可能
で、最終的に研磨を長時間施す結果となり、金型製造の
リードタイム短縮にも限界があった。
そこで、本発明は粉末治金法の適用により、表面粗さ
と強度に優れる金型を短期間で製造する技術を提供する
ものである。
と強度に優れる金型を短期間で製造する技術を提供する
ものである。
すなわち本発明は鉄系粉末を使用し、振動充填する従
来の技術(特開昭60−159101)、鉄系粉末を充填した
後、Cu合金系等を溶浸材として使用して焼結体を製造す
る従来の技術(特公昭56−13763)に対し、大型焼結製
品を安価に製造するプロセスを提供することを目的とす
るものであって、特に焼結体の表面粗さを向上させ滑ら
かな表面をもつ製品を提供する。
来の技術(特開昭60−159101)、鉄系粉末を充填した
後、Cu合金系等を溶浸材として使用して焼結体を製造す
る従来の技術(特公昭56−13763)に対し、大型焼結製
品を安価に製造するプロセスを提供することを目的とす
るものであって、特に焼結体の表面粗さを向上させ滑ら
かな表面をもつ製品を提供する。
本発明による製品の表面粗さに影響を与えるものとし
ては、本発明製品自身の原料粒度あるいは焼結条件等に
よるものと、製品を製造する際に使用された成形型の表
面粗さによるものとがある。製品およびその製品に使用
された成形型の表面粗さが小さい場合は製品をそのまま
か、または短時間の研磨で使用することができるが、製
品あるいはその製造に使用された成形型いずれかの表面
粗さが大きいと製品表面を切削、研磨等の加工により平
滑にする必要が生じ、かつ粗さが大きい程加工工程の負
担と加工による損失が増大する。
ては、本発明製品自身の原料粒度あるいは焼結条件等に
よるものと、製品を製造する際に使用された成形型の表
面粗さによるものとがある。製品およびその製品に使用
された成形型の表面粗さが小さい場合は製品をそのまま
か、または短時間の研磨で使用することができるが、製
品あるいはその製造に使用された成形型いずれかの表面
粗さが大きいと製品表面を切削、研磨等の加工により平
滑にする必要が生じ、かつ粗さが大きい程加工工程の負
担と加工による損失が増大する。
本発明者らは、粉末治金法を用いた金型の製造に関し
て鋭意検討した結果、表面粗さを向上させた複相組織焼
結体を得た。このような複相組織焼結体を製造するに
は、粉末充填率を向上させ、表面の凹凸を少なくするこ
と、すなわち、充填粉の粒径、量、充填方法を工夫すれ
ば良いことに着目し、次のような工程によれば、表面粗
さに優れ、なおかつ強度に優れた金型の製造が可能であ
ることを見出した。
て鋭意検討した結果、表面粗さを向上させた複相組織焼
結体を得た。このような複相組織焼結体を製造するに
は、粉末充填率を向上させ、表面の凹凸を少なくするこ
と、すなわち、充填粉の粒径、量、充填方法を工夫すれ
ば良いことに着目し、次のような工程によれば、表面粗
さに優れ、なおかつ強度に優れた金型の製造が可能であ
ることを見出した。
本発明の対象とする焼結体は複相組織焼結体であっ
て、 (A)粉末同士の接触によって構成される骨格物質
と、 この骨格間に生ずる空隙を埋める物質であって、全体
の35重量%以下の量である、骨格物質より低融点の充填
物質と、 からなる焼結体であって、 (B)焼結体の真密度に対する密度比が90%以上であ
り、 (C)その表面粗さRa≦3μm (D)抗折力120kgf/mm2以上である。
て、 (A)粉末同士の接触によって構成される骨格物質
と、 この骨格間に生ずる空隙を埋める物質であって、全体
の35重量%以下の量である、骨格物質より低融点の充填
物質と、 からなる焼結体であって、 (B)焼結体の真密度に対する密度比が90%以上であ
り、 (C)その表面粗さRa≦3μm (D)抗折力120kgf/mm2以上である。
このような複相組織焼結体を製造する方法は次の工程
からなる。
からなる。
(1)粒径10μm以下10〜50重量% 粒径15μmを越え63μm以下20重量%以上 粒径150μmを越え500μm以下20〜60重量% 最大粒径が500μm以下で、 これらの合計が、全体の90重量%以上を占める混合粉を
用意する。
用意する。
(2)その混合粉を、予め用意された成形型に振動させ
ながら充填する。
ながら充填する。
(3)この充填物を成形型と共に焼結することにより固
化する。
化する。
(4)さらに焼結体の残留空孔を該焼結体より低融点の
金属で溶浸し、焼結体の真密度に対する密度比を90%以
上にする。なお、(3)、(4)の焼結と溶浸を同一ヒ
ートサイクルで行うこともできる。
金属で溶浸し、焼結体の真密度に対する密度比を90%以
上にする。なお、(3)、(4)の焼結と溶浸を同一ヒ
ートサイクルで行うこともできる。
以上の工程を採用することにより、表面粗さに優れ、
かつ強度に優れた金型を、従来の溶製法によって造られ
た切削型に比べ短時間で製造することができる。
かつ強度に優れた金型を、従来の溶製法によって造られ
た切削型に比べ短時間で製造することができる。
またこの製造工程において、成形型に振動させながら
充填する際に、振動加速度が0.5G以上で、振幅が20μm
以上の振動条件で充填することが好適である。
充填する際に、振動加速度が0.5G以上で、振幅が20μm
以上の振動条件で充填することが好適である。
以下、本発明の詳細について作用と共に述べる。
本発明の対象は粉末同士の接触によって構成される骨
格物質と、該骨格間に生ずる空隙を埋める低融点の充填
物質とからなる焼結体である。
格物質と、該骨格間に生ずる空隙を埋める低融点の充填
物質とからなる焼結体である。
骨格となる焼結体物質より低融点の物質(溶浸材)の
量は焼結体と低融点物質の合計重量に対し、35重量%以
下とする。これは、真密度に対する密度比が90%以上で
あっても、低融点物質が焼結体と低融点物質の合計重量
に対し、35重量%を越えると複相組織にしても骨格のも
つ本来の強度を低下せしめたり、強度に与える効果がな
くなったり、また表面粗さも過剰な低融点金属のために
劣化したりするからである。
量は焼結体と低融点物質の合計重量に対し、35重量%以
下とする。これは、真密度に対する密度比が90%以上で
あっても、低融点物質が焼結体と低融点物質の合計重量
に対し、35重量%を越えると複相組織にしても骨格のも
つ本来の強度を低下せしめたり、強度に与える効果がな
くなったり、また表面粗さも過剰な低融点金属のために
劣化したりするからである。
さらに金型として使用するには表面粗さはRaで3μm
以下が望ましく3μmを越えると仕上げ研磨時間に長時
間を要してしまう。
以下が望ましく3μmを越えると仕上げ研磨時間に長時
間を要してしまう。
強度は抗折力で120kgf/mm2以上なければ射出成形等の
金型材として十分な特性が得られないため120kgf/mm2以
上である。
金型材として十分な特性が得られないため120kgf/mm2以
上である。
このような複相組織焼結体は本発明の第2の発明の工
程によって製造することができる。
程によって製造することができる。
本発明の原料として用いる粉末は、主として金属粉末
を用いる。通常の粉末治金で用いる金属粉末であれば、
適用可能である。例えば、Fe系のアトマイズ鉄粉、還元
鉄粉、合金鋼粉を用いることができる。さらに混合する
粉末は、総て同一組成である必要はなく、以下に述べる
粒径と重量割合を満たせば、異種組成粉末の混合も可能
である。
を用いる。通常の粉末治金で用いる金属粉末であれば、
適用可能である。例えば、Fe系のアトマイズ鉄粉、還元
鉄粉、合金鋼粉を用いることができる。さらに混合する
粉末は、総て同一組成である必要はなく、以下に述べる
粒径と重量割合を満たせば、異種組成粉末の混合も可能
である。
用いる粉末は、その粒形に制約されない。さらに焼結
過程で金属粉末と反応し、低融点化合物を形成し、液相
を著しく発生させないセラミック粉末を用いることが可
能である。若しく液相が著しく発生すると、寸法変化が
著しく、形状維持が困難になるため、避けなければなら
ない。
過程で金属粉末と反応し、低融点化合物を形成し、液相
を著しく発生させないセラミック粉末を用いることが可
能である。若しく液相が著しく発生すると、寸法変化が
著しく、形状維持が困難になるため、避けなければなら
ない。
粒径の限定理由について以下に述べる。
表面の粗さを向上させるには微粒を用いる程、効果が
大きい。微粒として10μm以下の粉末を使用することが
必要である。10μm以下の粉末を用いることにより表面
粗さは向上する。ただし、この粒度の粉末を用いるだけ
では充填密度を上昇させることは難しく、加えて10μm
以下の粉末は従来の粉末治金用鉄粉等に比べ粒度が細か
く、割高になるため実用的でなく、他の粒度の粉を混合
することが必要である。そのために15μmを越え63μm
以下の粉末と、150μmを越え、500μm以下の粉末を一
定量加える。これらの粉末を加えることにより、各粒子
が互いの空間を十分に充填し、充填密度が向上し、最終
的な強度が向上する。
大きい。微粒として10μm以下の粉末を使用することが
必要である。10μm以下の粉末を用いることにより表面
粗さは向上する。ただし、この粒度の粉末を用いるだけ
では充填密度を上昇させることは難しく、加えて10μm
以下の粉末は従来の粉末治金用鉄粉等に比べ粒度が細か
く、割高になるため実用的でなく、他の粒度の粉を混合
することが必要である。そのために15μmを越え63μm
以下の粉末と、150μmを越え、500μm以下の粉末を一
定量加える。これらの粉末を加えることにより、各粒子
が互いの空間を十分に充填し、充填密度が向上し、最終
的な強度が向上する。
3種類の粒径域が限定しているのは、2種類だけだ
と、たとえ充填密度が向上しても表面粗さが粗くなるか
らである。すなわち、2種類の粉で充填密度を上げるに
は、粒径の比(微粒と粗粒の粒径比)を大きくとる必要
がある。一般に10μm以下の粉末は焼結し易く緻密化し
易いため、寸法収縮が数%となる、一方、粗大粒子の寸
法収縮は0.数%と微粒に比べ著しく小さいため、これら
を混合した系(第1図(a))を焼結すると第1図
(b)に示すように微粒域で収縮により、焼結体表面が
波打つ結果となり、充填密度は向上するものの、表面粗
さが著しく悪くなってしまう。そこで、粗粒と微粒の中
間の粒径をもつ第3の粒子を用いると、微粒の焼結によ
る収縮を抑制することができる。
と、たとえ充填密度が向上しても表面粗さが粗くなるか
らである。すなわち、2種類の粉で充填密度を上げるに
は、粒径の比(微粒と粗粒の粒径比)を大きくとる必要
がある。一般に10μm以下の粉末は焼結し易く緻密化し
易いため、寸法収縮が数%となる、一方、粗大粒子の寸
法収縮は0.数%と微粒に比べ著しく小さいため、これら
を混合した系(第1図(a))を焼結すると第1図
(b)に示すように微粒域で収縮により、焼結体表面が
波打つ結果となり、充填密度は向上するものの、表面粗
さが著しく悪くなってしまう。そこで、粗粒と微粒の中
間の粒径をもつ第3の粒子を用いると、微粒の焼結によ
る収縮を抑制することができる。
前述したように10μm以下の微粒を100%用いると焼
結性は良いが、充填密度が上がらず、寸法収縮が著しい
ので、避ける必要がある。加えて焼結性が良く焼結時に
閉空孔を造り易く、後述するように焼結後の溶浸過程に
おいて、溶浸材の連結空孔中への浸透が著しく阻害され
る。従って、10μm以下の微粒を100%用いることは避
けなければならない。
結性は良いが、充填密度が上がらず、寸法収縮が著しい
ので、避ける必要がある。加えて焼結性が良く焼結時に
閉空孔を造り易く、後述するように焼結後の溶浸過程に
おいて、溶浸材の連結空孔中への浸透が著しく阻害され
る。従って、10μm以下の微粒を100%用いることは避
けなければならない。
以上述べたように、表面粗さを向上させ、充填密度向
上による強度向上を図るには、少なくとも3種類の特徴
のある粒径域を持つ粉末集合体が必要である。
上による強度向上を図るには、少なくとも3種類の特徴
のある粒径域を持つ粉末集合体が必要である。
粗粒域の最大限定粒径を500μmと限定したのは、500
μmより大きな粒が増すと、成形型の形状、例えば厚さ
2mm程度のリブなどの薄肉部分への粉末の流れ込みが阻
害され、形状転写が不十分となるからである。
μmより大きな粒が増すと、成形型の形状、例えば厚さ
2mm程度のリブなどの薄肉部分への粉末の流れ込みが阻
害され、形状転写が不十分となるからである。
さらにこれら粉末の粒径と重量割合が重要であり、10
μm以下の粉末集合体の合計が10重量%以上50重量%以
下で、15μmを越え63μm以下の粉末が全体の20重量%
以上で、粒径150μmを越え500μm以下の粉末が全体の
20重量%以上で60重量%以下を占める必要がある。中
粒、粗粒域を20重量%以上と限定しているのは20重量%
より少なくすると、中粒、粗粒域を限定した効果がなく
なり、充填密度が向上せず、最終的な強度が不十分とな
る。
μm以下の粉末集合体の合計が10重量%以上50重量%以
下で、15μmを越え63μm以下の粉末が全体の20重量%
以上で、粒径150μmを越え500μm以下の粉末が全体の
20重量%以上で60重量%以下を占める必要がある。中
粒、粗粒域を20重量%以上と限定しているのは20重量%
より少なくすると、中粒、粗粒域を限定した効果がなく
なり、充填密度が向上せず、最終的な強度が不十分とな
る。
粗粒域の重量を60重量%以下と限定したのは60重量%
を越えると、表面の粗さが粗くなるためである。
を越えると、表面の粗さが粗くなるためである。
さらに10μm以下の粉末の重量を10重量%以上50重量
%以下に限定するのは10μm以下の粉末が前述したよう
に表面性状に大きな影響を与えるためである。すなわち
10μm以下の粉末集合体の合計が10重量%未満だと微粒
の量が少ないために表面粗さが粗くなり、50重量%を越
える前述したように微粒域での収縮により焼結体表面が
波打つ結果となり、表め粗さが著しく粗くなってしま
う。
%以下に限定するのは10μm以下の粉末が前述したよう
に表面性状に大きな影響を与えるためである。すなわち
10μm以下の粉末集合体の合計が10重量%未満だと微粒
の量が少ないために表面粗さが粗くなり、50重量%を越
える前述したように微粒域での収縮により焼結体表面が
波打つ結果となり、表め粗さが著しく粗くなってしま
う。
これら3粒域の合計量が全体の粉末の重量に対し90重
量%以上であることが必要である。なぜなら90重量%を
割ると指定域外の粉末により充填密度が著しく低下して
最終的な強度が得られなくなるからである。
量%以上であることが必要である。なぜなら90重量%を
割ると指定域外の粉末により充填密度が著しく低下して
最終的な強度が得られなくなるからである。
以上のように用意された粉末を混合する。混合方法
は、通常のV型混合機やダブルコーン型混合機を使用す
るが、粉砕により粒度構成を変化させない混合機であれ
ば限定されない。混合時に黒鉛粉を添加することも可能
である。
は、通常のV型混合機やダブルコーン型混合機を使用す
るが、粉砕により粒度構成を変化させない混合機であれ
ば限定されない。混合時に黒鉛粉を添加することも可能
である。
これら混合粉を予め用意された成形型に充填する。成
形型は粉末が焼結により強度向上し成形型の形状を正し
く転写する温度まで強度が十分であり、粉末との著しく
反応により成形型の転写を損なわないものであれば良
い。通常、高温まで強度を保つことのできるセラミック
型を用いる。成形型の形状は焼結処理後、焼結体がその
ままの形状で、あるいは著しい加工を施さずに金型とし
て機能できる形状とする。その製作方法は機械加工によ
っても良いし、精密鋳造で用いられるセラミックス型の
製造方法によっても良く、要は転写面の粗さに優れ、か
つ強度的に優れたものであれば、いかなる製法によって
も良い。
形型は粉末が焼結により強度向上し成形型の形状を正し
く転写する温度まで強度が十分であり、粉末との著しく
反応により成形型の転写を損なわないものであれば良
い。通常、高温まで強度を保つことのできるセラミック
型を用いる。成形型の形状は焼結処理後、焼結体がその
ままの形状で、あるいは著しい加工を施さずに金型とし
て機能できる形状とする。その製作方法は機械加工によ
っても良いし、精密鋳造で用いられるセラミックス型の
製造方法によっても良く、要は転写面の粗さに優れ、か
つ強度的に優れたものであれば、いかなる製法によって
も良い。
充填は乾式で行い、振動を加えることにより充填密度
を向上させる。この振動により上記粉末の粒度構成を施
した効果をより一層高めることができる。振動の方法
は、電磁振動、機械振動などいかなる方法によっても良
い。振動の条件は、振動数f(Hz)と加速度a(G)お
よび振幅d(mm)で表わされ、これらは、 a=(2πf)2(d/2)/980 の関係があるので上記2つのパラメータを決定すれば振
動状態を規定できる。上記粉末の振動充填に際し、加速
度0.5G以上、振幅20μm以上の範囲で行うことにより、
充填密度が十分に上昇する。
を向上させる。この振動により上記粉末の粒度構成を施
した効果をより一層高めることができる。振動の方法
は、電磁振動、機械振動などいかなる方法によっても良
い。振動の条件は、振動数f(Hz)と加速度a(G)お
よび振幅d(mm)で表わされ、これらは、 a=(2πf)2(d/2)/980 の関係があるので上記2つのパラメータを決定すれば振
動状態を規定できる。上記粉末の振動充填に際し、加速
度0.5G以上、振幅20μm以上の範囲で行うことにより、
充填密度が十分に上昇する。
なぜなら加速度を0.5Gより小さくすると、粒子の運動
が著しく阻害され、振幅の変動にも影響されないため、
充填密度が向上しない。また、振幅を20μmより小さく
すると、振幅の効果がなく、粉末が十分に充填されな
い。また、振動中に低い圧力を施すことにより、より充
填性を向上することができる。この圧力は成形型が破壊
されない程度の圧力であれば良いが、通常1kg/cm2以下
を用いる。加圧により充填性を向上させるだけでなく、
成形型のエッジ部分の転写性を向上するという利点があ
る。このような充填方法を用いることにより大型形状品
の成形が通常の粉末治金で使用する高価なプレス機を用
いずに、安価にしかも容易にできるため、1m×1mにもお
よぶ射出成形用金型の製造などには非常に適している。
が著しく阻害され、振幅の変動にも影響されないため、
充填密度が向上しない。また、振幅を20μmより小さく
すると、振幅の効果がなく、粉末が十分に充填されな
い。また、振動中に低い圧力を施すことにより、より充
填性を向上することができる。この圧力は成形型が破壊
されない程度の圧力であれば良いが、通常1kg/cm2以下
を用いる。加圧により充填性を向上させるだけでなく、
成形型のエッジ部分の転写性を向上するという利点があ
る。このような充填方法を用いることにより大型形状品
の成形が通常の粉末治金で使用する高価なプレス機を用
いずに、安価にしかも容易にできるため、1m×1mにもお
よぶ射出成形用金型の製造などには非常に適している。
次に粉末が充填された成形型(充填物)を型ごと炉に
装入し焼結を行う。前述したように成形型は粉末が焼結
による強度を生じる温度まで強度を保つこと必要であ
る。焼結は還元雰囲気、不活性雰囲気、または真空で行
い、焼結後はセラミック型の型ばらしをする。
装入し焼結を行う。前述したように成形型は粉末が焼結
による強度を生じる温度まで強度を保つこと必要であ
る。焼結は還元雰囲気、不活性雰囲気、または真空で行
い、焼結後はセラミック型の型ばらしをする。
得られた焼結体はそれだけでは金型としての強度が不
十分であるため、焼結体に残留する空孔を焼結体より低
融点の金属で溶浸する。溶浸は還元雰囲気、不活性雰囲
気または真空で行うことが可能である。溶浸材は通常よ
く用いられるCu,Zn等またはそれぞれの合金でよい。溶
浸量は溶浸体の真密度に対する実際の溶浸体の密度比が
90%以上となる量が必要で、それ以下では溶浸むらが生
じ局所的な残留空孔による硬さの低下や強度の低下を来
す。前述した粉末の粒度構成による効果と溶浸による効
果で強度が向上し最終的な金型の強度を保つことができ
る。
十分であるため、焼結体に残留する空孔を焼結体より低
融点の金属で溶浸する。溶浸は還元雰囲気、不活性雰囲
気または真空で行うことが可能である。溶浸材は通常よ
く用いられるCu,Zn等またはそれぞれの合金でよい。溶
浸量は溶浸体の真密度に対する実際の溶浸体の密度比が
90%以上となる量が必要で、それ以下では溶浸むらが生
じ局所的な残留空孔による硬さの低下や強度の低下を来
す。前述した粉末の粒度構成による効果と溶浸による効
果で強度が向上し最終的な金型の強度を保つことができ
る。
さらに焼結と溶浸の工程を1工程、すなわち1ヒート
サイクルで行っても、得られる効果に変りはない。1工
程にすることにより、金型製造工程を短縮できるという
利点がある。
サイクルで行っても、得られる効果に変りはない。1工
程にすることにより、金型製造工程を短縮できるという
利点がある。
以上のような製造方法を採用することにより、金型製
造工程を飛躍的に短縮することができ、その上、表面粗
さと強度にも優れた金型の製造が可能となる。
造工程を飛躍的に短縮することができ、その上、表面粗
さと強度にも優れた金型の製造が可能となる。
実施例1 第1表に示すように、粒径の異なるアトマイズ純鉄粉
とアトマイズ合金鋼粉を分級して用意した。合金鋼粉は
AISI規格の4600相当組成(2Ni−0.5Mo)とした。
とアトマイズ合金鋼粉を分級して用意した。合金鋼粉は
AISI規格の4600相当組成(2Ni−0.5Mo)とした。
これらの粉末をV型混合機で混合し、第2表に示すよ
うな2種類混合粉と3種類混合粉を作成した。2種類混
合粉は、粒径域と重量割合を変化させて充填密度の変化
を調べ、本発明に基づく3種類混合粉と比較した。本発
明と比較例について粒径域と重量割合を第2表に示す。
うな2種類混合粉と3種類混合粉を作成した。2種類混
合粉は、粒径域と重量割合を変化させて充填密度の変化
を調べ、本発明に基づく3種類混合粉と比較した。本発
明と比較例について粒径域と重量割合を第2表に示す。
充填は加速度0.5G以上、振幅20μm以上で10分間、充
填密度が最大になる条件下で行った。充填用の成形型
は、木型、シリコンゴム型を用いてセラミック型を製造
する。ショウプロセスによって作成した。
填密度が最大になる条件下で行った。充填用の成形型
は、木型、シリコンゴム型を用いてセラミック型を製造
する。ショウプロセスによって作成した。
この粉末を充填された成形型を1000℃×1時間焼結し
た。焼結後、型ばらしを行い、該焼結体にCu溶浸材を上
のせし、1120℃×30分溶浸処理を行った。Cu溶浸材は金
型の実際の射出面を下に向け、直接射出面に溶浸材が触
れないようにした。これは直接触れると、溶浸後の溶浸
材が附着するため、表面が荒れるからである。Cu溶浸材
の量は、焼結体の空孔が十分満たされる量とした。溶浸
体の形状はおよそ200mm(縦)×200mm(横)×60mm(高
さ)で表面が3次元曲面を有するものである。強度は、
この溶浸体から、6(高さ)×10(幅)×35(長さ)mm
試験片を採取し、抗折力で求めた。
た。焼結後、型ばらしを行い、該焼結体にCu溶浸材を上
のせし、1120℃×30分溶浸処理を行った。Cu溶浸材は金
型の実際の射出面を下に向け、直接射出面に溶浸材が触
れないようにした。これは直接触れると、溶浸後の溶浸
材が附着するため、表面が荒れるからである。Cu溶浸材
の量は、焼結体の空孔が十分満たされる量とした。溶浸
体の形状はおよそ200mm(縦)×200mm(横)×60mm(高
さ)で表面が3次元曲面を有するものである。強度は、
この溶浸体から、6(高さ)×10(幅)×35(長さ)mm
試験片を採取し、抗折力で求めた。
第2表に本発明による製品例(本発明材)と比較例に
ついて、充填密度と表面粗さと強度(抗折力)および硬
さを示し、第2図、第3図にこれらの関係を示す。第2
表、第2図から本発明材の充填密度は容易に74%まで到
達するのに、2種類だと粒径比48にしても本発明材に及
ばないことが分かる。加えて、第2表、第3図から、本
発明材は比較材より表面粗さの点で非常に優れ、3種類
以上の粉末を用いることで表面粗さが向上することが分
かる。また、同時に同一鋼主の場合、強度(抗折力)と
硬さにも優れている。さらに合金鋼粉を用いることによ
り強度と硬さが一層向上する。合金鋼粉の場合でも、2
種類鋼粉を用いた場合、純鉄粉と同様表面 粗さは向上しないことから、表面粗さは粉末組成に依ら
ず、粒度構成に大きく依存す ると言える。
ついて、充填密度と表面粗さと強度(抗折力)および硬
さを示し、第2図、第3図にこれらの関係を示す。第2
表、第2図から本発明材の充填密度は容易に74%まで到
達するのに、2種類だと粒径比48にしても本発明材に及
ばないことが分かる。加えて、第2表、第3図から、本
発明材は比較材より表面粗さの点で非常に優れ、3種類
以上の粉末を用いることで表面粗さが向上することが分
かる。また、同時に同一鋼主の場合、強度(抗折力)と
硬さにも優れている。さらに合金鋼粉を用いることによ
り強度と硬さが一層向上する。合金鋼粉の場合でも、2
種類鋼粉を用いた場合、純鉄粉と同様表面 粗さは向上しないことから、表面粗さは粉末組成に依ら
ず、粒度構成に大きく依存す ると言える。
実施例2 異なる粒径域(−10μm、−63μm/+15μm,−500μm
/+150μm)を持つ粉末をアトマイズ純鉄粉を分級する
ことにより用意した。その時の平均粒径は第1表に示す
通りであった。さらに所定外の粒径域(−15μm/+10μ
m、−150μm/+63μm)の粉末をも用意した。それら
を第3表に示す重量割合に混合して混合粉を作成した。
これらは粒度域を一定にして重量割合が異なっている。
比較例として重量割合が不足なもの(比較例k,I,n,
o)、多すぎるもの(比較例m,p)を用意した。
/+150μm)を持つ粉末をアトマイズ純鉄粉を分級する
ことにより用意した。その時の平均粒径は第1表に示す
通りであった。さらに所定外の粒径域(−15μm/+10μ
m、−150μm/+63μm)の粉末をも用意した。それら
を第3表に示す重量割合に混合して混合粉を作成した。
これらは粒度域を一定にして重量割合が異なっている。
比較例として重量割合が不足なもの(比較例k,I,n,
o)、多すぎるもの(比較例m,p)を用意した。
そして実施例1と同様な方法で溶浸体を作成した。そ
してこの作成した金型の表面粗さをRa=0.1μmまでエ
メリー紙で研磨仕上げし、その所要時間を測定した。
してこの作成した金型の表面粗さをRa=0.1μmまでエ
メリー紙で研磨仕上げし、その所要時間を測定した。
得られた溶浸体の表面粗さ、強度(抗折力)、充填率
ならびに表面の研磨仕上げまでの所要時間の比(実施例
gを1とする)を第3表に示す。−63μm/+15μmと−
500μm/+150μmのそれぞれの粉末が20重量%未満のも
の、−10μmの粉末が10重量%未満のものは充填密度が
下がり、表面粗さも粗くなり、強度(抗折力)も劣化す
る。また−10μmの微粉が50重量%を越えることによっ
ても、表面粗さが粗くなる。この時充填率は、それほど
小さくならないことから、これらは微粒の増加に依る局
部的な収縮による粗さの劣化と考えられ、充填密度が上
昇することが必ずしも表面粗さ向上につながらないこと
が分かる。
ならびに表面の研磨仕上げまでの所要時間の比(実施例
gを1とする)を第3表に示す。−63μm/+15μmと−
500μm/+150μmのそれぞれの粉末が20重量%未満のも
の、−10μmの粉末が10重量%未満のものは充填密度が
下がり、表面粗さも粗くなり、強度(抗折力)も劣化す
る。また−10μmの微粉が50重量%を越えることによっ
ても、表面粗さが粗くなる。この時充填率は、それほど
小さくならないことから、これらは微粒の増加に依る局
部的な収縮による粗さの劣化と考えられ、充填密度が上
昇することが必ずしも表面粗さ向上につながらないこと
が分かる。
また、−10μm、−63μm/+15μm、−500μm/+150
μmの合計量が90重量%に達しないと充填率は向上せ
ず、強度も劣化する。これらを90重量%以上にすれば、
充填率、強度にそれ程影響を与えず、高特性を得ること
ができる。さらに溶浸時の表面粗さが小さい方が研磨時
間が大幅に改善され、約4分の1まで短縮可 能であることが分かる。
μmの合計量が90重量%に達しないと充填率は向上せ
ず、強度も劣化する。これらを90重量%以上にすれば、
充填率、強度にそれ程影響を与えず、高特性を得ること
ができる。さらに溶浸時の表面粗さが小さい方が研磨時
間が大幅に改善され、約4分の1まで短縮可 能であることが分かる。
実施例3 実施例1で用いたアトマイズ純鉄粉の3種類の粉末
(A,C,D)を混合した混合粉を用い、実施例1と同様に
方法で焼結まで行った。
(A,C,D)を混合した混合粉を用い、実施例1と同様に
方法で焼結まで行った。
その際に、振動充填の条件を変化させることにより充
填率を変化させ、最終的な溶浸体の密度を制御した。そ
して、その時のCu量は(Cu重量/溶浸体重量)×100=2
5一定とした。
填率を変化させ、最終的な溶浸体の密度を制御した。そ
して、その時のCu量は(Cu重量/溶浸体重量)×100=2
5一定とした。
第4図に溶浸体強度(抗折力)の溶浸体密度依存性を
示す。密度比90%以下になると強度が著しく劣化するた
め、溶浸体の密度比は90%以上必要である。
示す。密度比90%以下になると強度が著しく劣化するた
め、溶浸体の密度比は90%以上必要である。
実例例4 実施例1で用いたアトマイズ純鉄粉の3種類の粉末
(A,C,D)を混合した混合粉も用い、実施例1と同様の
方法で焼結まで行った。
(A,C,D)を混合した混合粉も用い、実施例1と同様の
方法で焼結まで行った。
その際、振動充填の条件を変化させることにより充填
率を変化させて、最終的な溶浸体のCuを制御することと
した。そして溶浸体の密度比を99%以上したものの抗折
力と表面粗さを測定した。
率を変化させて、最終的な溶浸体のCuを制御することと
した。そして溶浸体の密度比を99%以上したものの抗折
力と表面粗さを測定した。
第5図に抗折力と表面粗さに及ぼすCu重量割合の影響
を示す。例え密度比90%以上にしてもCu重量が溶浸体に
対し35重量%を越えると表面粗さが大きくなることが分
かる。
を示す。例え密度比90%以上にしてもCu重量が溶浸体に
対し35重量%を越えると表面粗さが大きくなることが分
かる。
実施例5 実施例1で用いたアトマイズ純鉄粉の3種類の粉末
(A,C,D)を混合した混合粉を用い、振動条件を変化さ
せた時の充填密度を測定した。
(A,C,D)を混合した混合粉を用い、振動条件を変化さ
せた時の充填密度を測定した。
容器形状は、50(直径)×50(高さ)mmとし、振動時
間は10分とした。
間は10分とした。
第6図に充填密度に及ぼす振動条件(振幅)の影響を
示す。充填密度を向上させるためには、加速度で0.5G以
上、振幅で20μm以上必要である。
示す。充填密度を向上させるためには、加速度で0.5G以
上、振幅で20μm以上必要である。
本発明による複相組織焼結体は表面粗さに優れ、なお
かつ強度の優れた金型として用いることができ、本発明
の製造方法を採用することにより、粉末治金法を用いた
金型製造工程を飛躍的に短縮することが可能となる。
かつ強度の優れた金型として用いることができ、本発明
の製造方法を採用することにより、粉末治金法を用いた
金型製造工程を飛躍的に短縮することが可能となる。
第1図は2種類の粉末を用いた時の(a)充填状態を示
す説明図、(b)焼結体の表面粗さを説明する模式図、
第2図は充填率に及ぼす微粒量の影響を示したグラフ、
第3図は表面粗さと充填率との関係を示したグラフ、第
4図は強度(抗折力)に及ぼす溶浸体密度比の影響を示
したグラフ、第5図は抗折力と表面粗さに及ぼすCu量の
影響を示したグラフ、第6図は充填密度比に及ぼす振動
条件の影響を示したグラフである。 1……骨格物質(粗粒)、2……骨格物質(微粒) 3……モールド、4……焼結体表面
す説明図、(b)焼結体の表面粗さを説明する模式図、
第2図は充填率に及ぼす微粒量の影響を示したグラフ、
第3図は表面粗さと充填率との関係を示したグラフ、第
4図は強度(抗折力)に及ぼす溶浸体密度比の影響を示
したグラフ、第5図は抗折力と表面粗さに及ぼすCu量の
影響を示したグラフ、第6図は充填密度比に及ぼす振動
条件の影響を示したグラフである。 1……骨格物質(粗粒)、2……骨格物質(微粒) 3……モールド、4……焼結体表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 義昭 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 昭57−500788(JP,A) 特開 昭60−149702(JP,A) 特開 昭59−143347(JP,A) 特開 昭60−159101(JP,A) 粉末冶金技術講座▲□4▼,「金属粉 の成形」,社団法人粉末冶金技術協会編 昭和39年8月25日,日本工業新聞社発行
Claims (2)
- 【請求項1】粒径10μm以下の粉末の合計量が全体の10
重量%以上50重量%以下、粒径15μmを越え63μm以下
の粉末が全体の20重量%以上、粒径150μmを越え500μ
m以下の粉末が全体の20重量%以上60重量%以下、最大
粒径が500μm以下で、かつ以上の合計量が全体の90重
量%以上である混合物を、成形型に振動させながら充填
する工程と、 該充填物を成形型と共に焼結することにより固化し、該
焼結体の残留空孔を該焼結体より低融点の金属で溶浸
し、焼結体の真密度に対する密度比を90%以上にする工
程とからなる複相組織焼結体の製造方法。 - 【請求項2】成形型に振動させながら充填する際に、振
動加速度が0.5G以上で、かつ振幅が20μm以上の振動条
件で充填することからなる特許請求の範囲第1項に記載
の複相織焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62322869A JP2632886B2 (ja) | 1987-12-22 | 1987-12-22 | 複相組織焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62322869A JP2632886B2 (ja) | 1987-12-22 | 1987-12-22 | 複相組織焼結体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01165706A JPH01165706A (ja) | 1989-06-29 |
JP2632886B2 true JP2632886B2 (ja) | 1997-07-23 |
Family
ID=18148521
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62322869A Expired - Lifetime JP2632886B2 (ja) | 1987-12-22 | 1987-12-22 | 複相組織焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2632886B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02166201A (ja) * | 1988-12-19 | 1990-06-26 | Kobe Steel Ltd | 高密度焼結体の製造方法 |
CN108380883B (zh) * | 2018-05-08 | 2024-04-02 | 浙江长盛滑动轴承股份有限公司 | 通过松散烧结获得的具有超低孔隙率的轴承材料及其制造方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4327156A (en) * | 1980-05-12 | 1982-04-27 | Minnesota Mining And Manufacturing Company | Infiltrated powdered metal composite article |
JPS59143347A (ja) * | 1983-02-03 | 1984-08-16 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 半導体基板材料の製造方法 |
DD219619A1 (de) * | 1983-12-12 | 1985-03-06 | Adw Ddr | Verfahren zur herstellung von sinterwerkstoffen fuer vakuumschalterkontaktstuecke |
JPS60159101A (ja) * | 1984-01-26 | 1985-08-20 | Mitsuru Hasegawa | 焼結金型の製造方法 |
-
1987
- 1987-12-22 JP JP62322869A patent/JP2632886B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
粉末冶金技術講座▲□4▼,「金属粉の成形」,社団法人粉末冶金技術協会編昭和39年8月25日,日本工業新聞社発行 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01165706A (ja) | 1989-06-29 |
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