JP2012251591A - 更生管路および管路更生工法 - Google Patents

更生管路および管路更生工法 Download PDF

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Abstract

【構成】 更生管路10は、既設管路30と同軸方向に延びる筒形状の保護シート14を既設管路30内に引き込んで、その保護シート14内に新設管12を挿入することによって形成される。新設管12は、ポリオレフィン系合成樹脂製の管路部材16どうしを突き合わせて、それらをバット融着接合することによって形成される。また、保護シート14は、ポリエチレンなどの合成樹脂によって長尺の矩形の平板状に形成され、その幅方向の両端部を中央側に巻き込むことによって、筒形状に成形される。
【効果】 既設管路内へ新設管を挿入する際に、新設管が既設管路の内面の突起などと接触して損傷することがない。
【選択図】図1

Description

この発明は、更生管路および管路更生工法に関し、特にたとえば、老朽化した既設管路の更新・更生をするための、更生管路および管路更生工法に関する。
従来、老朽化した既設管路内に更新・更生用の管路を形成する際に、既設管路内に挿入する新設管の挿入抵抗を低減させる目的で、新設管にスペーサなどを取り付けて、既設管路の内面から浮かせた状態で既設管路内に新設管を挿入する技術が公知である。
たとえば、特許文献1には、管路部材をバット融着で接続することによって形成する管路において、管路部材どうしの融着位置をまたぐ位置に取り付ける補強部材が開示されている。この補強部材には、上方および下方に延びるフランジが移動補助部として設けられている。そして、フランジが既設管路の内面に接した状態で管路を移動させる(挿入する)ようにしている。
特開2007−218392号[F16L 1/00]
特許文献1の技術では、補強部材の移動補助部により移動に対する摩擦力が低減されるので、既設管路内を管路部材がスムーズに移動できるようになる。しかしながら、たとえば既設管路が曲がり管部を有している場合などには、その曲がり管部に補強部材の移動補助部が引っ掛かってしまうことがないように、管路部材の挿入作業を慎重に行う必要があるため、その作業に手間や時間がかかってしまっていた。また、既設管路の曲がり管部の内面に突起(錆コブなど)などがあれば、その突起によって管路部材が損傷してしまうこともあった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、更生管路および管路更生工法を提供することである。
この発明の他の目的は、新設管が損傷することを回避しつつ、簡単に施工することが可能な、更生管路および管路更生工法を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明などは、本発明の理解を助けるために後述する実施の形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
第1の発明は、既設管路内に更生管路を施工する管路更生工法であって、(a)筒形状に成形した保護シートを保護シート挿通治具に取り付け、その保護シート挿通治具を既設管路内に引き込むことにより、保護シートを既設管路内に敷設するステップ、および(b)ステップ(a)で既設管路内に敷設した保護シート内に、新設管を挿入するステップを含む、管路更生工法である。
第1の発明では、先ず、ステップ(a)において、保護シート(14)を筒形状に成形して保護シート挿通治具(42,54,56,64)に取り付け、その保護シート挿通治具をたとえば引き込み用ロープ(52)で牽引して、保護シートを既設管路(30)内に引き込むことにより、既設管路内のたとえば全長に亘って保護シートを敷設する。そして、ステップ(b)において、既設管路内に敷設した保護シート内に、新設管(12)を挿入する。
第1の発明によれば、既設管路内へ新設管を挿入する際に、保護シートが既設管路の内面を周方向全周に亘って被覆しているので、新設管が既設管路の内面の突起と接触して損傷することがない。
さらに、たとえば既設管路が曲がり管部などを有している場合であっても、その曲がり管部にスペーサなどが引っ掛かってしまうことがないので、新設管の挿入作業をスムーズに行うことができる。
第2の発明は、第1の発明に従属し、ステップ(a)では、保護シートの少なくとも先端部分を保護シート挿通治具の最大径よりも小径の筒形状に成形し、その先端部分を保護シート挿通治具に固定する。
第2の発明では、筒形状に成形した保護シート(14)の先端部分を保護シート挿通治具(42,54,56,64)の最大径よりも小さい筒形状に成形して、その先端部分を保護シート挿通治具のたとえば外面上に固定する。こうすることにより、既設管路(30)内に保護シートを引き込む際に、保護シートの先端部分が保護シート挿通治具によって防護されたり、先端部分が浮き上がった状態で保護シートが既設管路内に引き込まれたりするので、保護シートの先端部分が既設管路の内面の突起などと接触して破断することを防止できる。
第3の発明は、第1または2の発明に従属し、ステップ(b)の前に、(c)保護シートの内面および新設管の外面の少なくともいずれか一方に滑剤を塗布するステップをさらに含む。
第3の発明では、保護シート(14)内に新設管(12)を挿入する前に、保護シートの内面または新設管の外面に滑剤が塗布される。たとえば、保護シートの内面に滑剤を塗布する際には、保護シート内に滑剤を染み込ませたスポンジ(72)を通過させる。
第3の発明によれば、新設管の挿入抵抗を低減させることができるので、新設管の挿入可能距離を延ばすことができ、その分だけ作業性が向上される。
第4の発明は、第1ないし3のいずれかの発明に従属し、新設管は、ポリオレフィン系合成樹脂製の管路部材の端面どうしを突き合わせてバット融着接合することによって構成され、ステップ(b)では、管路部材をバット融着で順次接続しながら保護シート内に挿入する。
第4の発明では、新設管(12)は、ポリオレフィン系合成樹脂製の管路部材(16)の端面どうしを突き合わせて、それらをバット融着接合することによって構成される。そして、保護シート(14)内に新設管を挿入する際には、管路部材をバット融着で順次接続しながら、接続した管路部材を保護シート内に挿入していく。
第5の発明は、既設管路内に更生管路を施工する管路更生工法であって、(d)保護シートによって新設管の少なくとも管底部の外面を被覆するステップ、および(e)ステップ(d)で保護シートによって外面を被覆した新設管を保護シートとともに既設管路内に挿入するステップを含む、管路更生工法である。
第5の発明では、先ず、ステップ(d)において、たとえば筒形状に成形した保護シート(14)によって新設管(12)の外面を被覆する。そして、ステップ(e)において、保護シートによって外面を被覆した新設管をたとえば牽引ワイヤ(40)で牽引することによって、新設管および保護シートをまとめて既設管路(30)内に挿入する。
第5の発明によれば、既設管路内へ新設管を挿入する際に、保護シートが新設管の外面を周方向全周に亘って被覆しているので、新設管が既設管路の内面の突起と接触して損傷することがない。
さらに、たとえば既設管路が曲がり管部などを有している場合であっても、その曲がり管部にスペーサなどが引っ掛かってしまうことがないので、新設管の挿入作業をスムーズに行うことができる。
第6の発明は、第5の発明に従属し、ステップ(d)では、新設管の外面を所定距離だけ保護シートによって被覆し、ステップ(e)では、ステップ(d)で保護シートによって外面を被覆した所定距離だけ新設管を既設管路内に挿入し、(f)ステップ(d)および(e)のステップを繰り返して、既設管路の全長に亘って新設管を挿入するステップをさらに含む。
第6の発明では、ステップ(f)において、新設管(12)の外面を所定距離だけ保護シート(14)によって被覆する作業と、その保護シートによって外面を被覆した新設管を所定距離だけ既設管路(30)内に挿入する作業とを繰り返すことによって、既設管路の全長に亘って新設管を挿入する。
第7の発明は、第6の発明に従属し、新設管は、ポリオレフィン系合成樹脂製の管路部材の端面どうしを突き合わせてバット融着接合することによって構成され、ステップ(d)では、管路部材をバット融着で順次接続しながら、接続した後の管路部材の外面を保護シートによって被覆し、ステップ(e)では、ステップ(d)で保護シートによって外面を被覆した管路部材を既設管路内に挿入する。
第7の発明では、新設管(12)は、ポリオレフィン系合成樹脂製の管路部材(16)の端面どうしを突き合わせて、それらをバット融着接合することによって構成される。そして、ステップ(d)では、管路部材をバット融着で順次接続しながら、接続した後の管路部材の外面を保護シート(14)によって被覆し、ステップ(e)では、保護シートによって外面を被覆した管路部材を既設管路内に挿入する。
第8の発明は、第5ないし7のいずれかの発明に従属し、ステップ(e)の前に、(f)既設管路の内面および保護シートの外周面の少なくともいずれか一方に滑剤を塗布するステップをさらに含む。
第8の発明では、保護シート(14)によって外面を被覆した新設管(12)を既設管路(30)内に挿入する前に、既設管路の内面または保護シートの外面に滑剤が塗布される。たとえば、既設管路の内面に滑剤を塗布する際には、既設管路内に滑剤を染み込ませたスポンジ(72)を通過させる。
第8の発明によれば、新設管の挿入抵抗を低減させることができるので、新設管の挿入可能距離を延ばすことができ、その分だけ作業性が向上される。
第9の発明は、既設管路内に新設管を挿入することによって形成した更生管路において、新設管の外面と既設管路の内面との間に、既設管路と同軸方向に延びる筒形状の保護シートを介在させたことを特徴とする、更生管路である。
第9の発明では、更生管路(10)は、既設管路(30)内に新設管(12)を挿入することによって形成される。そして、既設管路の内面と新設管の外面との間には、既設管路と同軸方向に延びる筒形状の保護シート(14)が介在される。たとえば、新設管は、ポリエチレンなどの合成樹脂からなり、管路部材(16)どうしを突き合わせて接合することによって構成される。また、たとえば、保護シート(14)は、ポリエチレンなどの合成樹脂からなり、その幅方向の両端部を中央側に巻き込んで重ねることによって筒形状に成形される。
この発明によれば、新設管の挿入時等に既設管路の内面と新設管の外面との間に保護シートを介在させるようにしたため、新設管が損傷することを回避しつつ、比較的簡単に更生管路の施工を行うことができるようになる。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の一実施例の管路更生工法によって既設管路内に更生管路を形成した様子を示す断面図である。 図1の新設管を示す斜視図である。 図1の保護シートを示す斜視図である。 既設管路内に牽引ワイヤを引き込む様子を示す図解図である。 既設管路内に導通管を挿通させて、導通確認作業を行う様子を示す図解図である。 図5の要部を示す図解図である。 (a)は、図6の導通管を示す平面図であり、(b)は、図6の導通管を示す正面図である。 既設管路内に保護シートを敷設する作業を行う様子を示す図解図である。 図8の要部を示す図解図である。 (a)は、図9の先導ヘッドを示す平面図であり、(b)は、図9の先導ヘッドを示す正面図である。 保護シートを筒形状に成形して既設管路内に引き込む様子を示す図解図である。 既設管路内に滑剤を塗布する作業を行う様子を示す図解図である。 保護シート内に新設管を挿入する作業を行う様子を示す図解図である。 図13の要部を示す図解図である。 管路部材どうしをバット融着機を用いて接合する様子を示す図解図である。 この発明の別の実施例の管路更生工法によって既設管路内に更生管路を形成した様子を示す断面図である。 保護シートによって外面を被覆した新設管を既設管路内に挿入する作業を行う様子を示す図解図である。 図17の要部を示す図解図である。 保護シートを筒形状に成形して新設管の外面を被覆する様子を示す図解図である。 この発明のさらに別の実施例の管路更生工法によって既設管路内に更生管路を形成した様子を示す断面図である。
図1を参照して、この発明の一実施例である管路更生工法は、既設管路30内に新設管(挿入管)12を挿入して更生管路10を形成することによって、既設管路30を更新・更生するものである。この管路更生工法では、既設管路30内へ新設管12を挿入する際などに、既設管路30の内面と新設管12の外面との間に、既設管路30と同軸方向に延びる保護シート14が介在される。
既設管路30は、老朽化等により更新または更生を必要としているものであり、その用途および構成材料には、種々のものを適用し得るが、たとえば、ガス、上下水道、通信ケーブル保護または電力ケーブル保護等の用途であってよいし、また、鉄筋コンクリート管、鋳鉄管、鋼管ならびに合成樹脂管等から構成される管路であってよい。
ただし、この実施例では、既設管路30が鋳鉄管から構成される管路である場合を想定しており、既設管路30の管径は、たとえば250mmである。
たとえば、図1に示すような新設管12は、図2に示すように、管路部材16の端面どうしを突き合わせて接合することによって構成される。管路部材16は、ポリエチレンなどのポリオレフィン系合成樹脂からなり、押出成形によって円筒状に形成され、その径は、たとえば150mmである。また、各管路部材16の管長は、たとえば5mに設定されている。詳細は後に説明するように、この実施例では、このような管路部材16の端面に隣接する管路部材16の端面を突き合わせて、バット融着によってそれらを接合することにより、必要な長さの新設管12を形成する。
また、図1に示すような保護シート14は、図3に示すように、ポリエチレンやポリプロピレンなどの合成樹脂を素材として長尺の矩形の平板状に形成され、その厚みは、たとえば0.3−0.5mmである。この実施例では、保護シート14の素材としてポリエチレンが使用される。保護シート14は、ドラム等の保持手段(図示せず)によってロール状に巻き取られており、連続的に引き出し可能に保持されている。保護シート14の幅方向の長さは、既設管路30の周長よりも大きく(長く)なるように設定され、たとえば790mmである。また、保護シート14の長手方向の長さは、たとえば150m程度に設定されている。
図4−図15を参照して、この実施例の管路更生工法によって既設管路30を更生する際には、先ず、更生管路10の敷設区間の両端に発進立抗32および到達立抗34を掘削して、更新対象とする既設管路30の両端を発進立抗32および到達立抗34内でそれぞれ開口させる。
そして、既設管路30内を洗浄し、それから、発進立抗32および到達立抗34の近辺に、施工に必要な各種装置および挿入する管等を準備(搬入)する。具体的には、終点の到達立抗34側には、牽引ワイヤ40を巻き取るためのウインチ52を配置する。一方、始点の発進立抗32側には、保持手段によって巻き取った保護シート14、およびバット融着機80や管路部材16を準備する。
次に、図4に示すように、通線工具36を使用して、牽引ワイヤ40の引込作業を行う。通線工具36としては、たとえば通線ロッド38等を備える従来公知のものを用いるとよい。
牽引ワイヤ40の引込作業を行う際には、先ず、既設管路30の発進立抗32側の開口端30aから通線ロッド38を挿入し、通線ロッド38の先端が既設管路30の到達立抗34側の開口端30bに到達するまで、通線ロッド38をそのまま押し込んでいく。通線ロッド38の先端が既設管路30の開口端30bに到達すると、そこで通線ロッド38の先端に牽引ワイヤ40を取り付ける。そして、通線ロッド38を引き戻して、既設管路30の開口端30aまで牽引ワイヤ40を引き込む。
続いて、図5および図6に示すように、導通管42を既設管路30内に挿通させて、導通確認作業を行う。たとえば、導通管42は、一定以上の硬度を有する金属などからなり、この実施例では、導通管42の素材として鋼が使用される。導通管42は、図7(a)および(b)に示すように、軸方向の一方端部を縮径(先鋭化)させた略円柱形状に形成される本体44を含み、この本体44の最大径は、既設管路30の径よりも小さくかつ新設管12(管路部材16)の径よりも大きくなるように設定され、たとえば240mmである。また、本体44の軸方向の両端面には、たとえばアイボルトが取り付けられることによって、牽引ワイヤ40や第1引き込み用ロープ50などを接続(連結)するための連結部46,48が形成される。
図5および図6に戻って、導通確認作業を行う際には、先ず、発進立抗32において、導通管42の前方側、すなわち本体44の縮径部分側の連結部46に牽引ワイヤ40を接続するとともに、その導通管42の後方側の連結部48に第1引き込み用ロープ50を接続する。続いて、牽引ワイヤ40をウインチ52で巻き取ることによって、導通管42を発進立抗32側の開口端30aから既設管路30内に引き込む。
ただし、この実施例における「前方」とは、導通管42、ならびに後述する先導ヘッド56や先導管74の挿入方向を意味し、「後方」とは、その反対方向を意味する。以下、同様である。
そして、導通管42の前方端が既設管路30の到達立抗34に到達すると、導通管42の損傷を確認し、問題がなければ(すなわち、導通管42に目立った損傷がなければ)、導通管42の連結部46,48から牽引ワイヤ40および第1引き込み用ロープ50を取り外す。これによって、既設管路30内に第1引き込み用ロープ50が挿通された状態となる。
次に、導通管42を到達立抗34から発進立抗32に移動させて、それから、図8および図9に示すように、保護シート挿通治具54を使用して、保護シート敷設作業を行う。
保護シート挿通治具54は、保護シート14を既設管路30内に引き込んで挿通させるために用いる治具であり、この実施例では、上述した導通管42と後述する先導ヘッド56とを連結金具64を介して前後方向に連結させることによって構成される。
たとえば、先導ヘッド56は、図10(a)および(b)に示すように、略円柱状に形成される本体58を含み、この本体58の径は、導通管42の最大径よりも小さくかつ新設管12(管路部材16)の外径よりも大きくなるように設定され、たとえば200mmである。この実施例では、本体58の素材として発泡ポリエチレンが使用される。本体58の軸方向の両端面には、たとえばアイボルトが取り付けられることによって、連結金具64や第2引き込み用ロープ66などを接続(連結)するための連結部60,62が形成される。
図8および図9に戻って、保護シート敷設作業を行う際には、先ず、発進立抗32において、導通管42の前方側の連結部46に第1引き込み用ロープ50を接続するとともに、その導通管42の後方側の連結部48と、先導ヘッド56の前方側の連結部60とを連結金具64を介して接続する。そして、先導ヘッド56の後方側の連結部62に第2引き込み用ロープ66を接続するとともに、その先導ヘッド56の本体58の外面上に筒形状に成形した保護シート14の先端部分を固定する。
具体的には、図11に示すように、保護シート14を図示しない保持手段から引き出して、その先端部分において幅方向の両端部を中央側に巻き込むことにより、保護シート14を先導ヘッド56(の本体58)の外径に略等しい径の筒形状に成形する。そして、そのように筒形状に成形した保護シート14を、先導ヘッド56(の本体58)の外面を周方向全周に亘って覆うように配置し、番線や締め付けバンド等の締め付け具68によって先導ヘッド56の外面上に固定する。
さらに、このとき、先導ヘッド56をその本体58の前方端部が少し浮き上がった状態になるように導通管42に連結して、先導ヘッド56の外面上に固定した保護シート14の先端部分が既設管路30の内面に接触しないようにする。
続いて、図8、図9および図11に示すように、第1引き込み用ロープ50に接続した牽引ワイヤ40をウインチ52で巻き取ることによって、または到達立抗34に配備した作業員の手作業で第1引き込み用ロープ50を牽引することによって、導通管42、先導ヘッド56、および筒形状に成形した保護シート14をこの順に発進立抗32側の開口端30aから既設管路30内に引き込む。
このとき、保護シート14は、第1引き込み用ロープ50が牽引されることによって生じた引き出し力によって図示しない保持手段から引き出され、またその先端部分が筒形状に成形された状態で先導ヘッド56に固定されていることにより、保持手段から引き出された保護シート14の幅方向の両端部が中央側に巻き込まれて、保護シート14は自然に筒形状に変形する。そして、筒形状に変形した保護シート14がそのまま既設管路30内に引き込まれる。ただし、筒形状に変形した保護シート14には、一定の間隔を隔てて粘着テープ70を貼り付けて、保護シート14が筒形状を保持できるように補強しておく。
そして、先導ヘッド56、すなわち保護シート14の先端部分が既設管路30の到達立抗30bに到達すると、導通管42から第1引き込み用ロープ50および先導ヘッド56を取り外すとともに、先導ヘッド56から保護シート14および第2引き込み用ロープ66を取り外して、保護シート14の両端部を発進立抗32側の開口端30aおよび到達立抗34側の開口端30bよりも外側で固定する。これにより、既設管路30の全長に亘って保護シート14が敷設され、さらに、保護シート14内に第2引き込み用ロープ66が挿通された状態となる。
次に、到達立抗34において、第2引き込み用ロープ66と牽引ワイヤ40とを接続(締結)して、その接続部付近に、シリコンオイル等の滑剤を染み込ませた(含浸させた)スポンジ72を取り付ける。たとえば、スポンジ72には、従来公知のものを用いるとよいが、スポンジ72の大きさを、筒形状の保護シート14の径に合わせた大きさに設定して、保護シート14の内面の周方向全周に滑剤を塗布できるようにする。そして、図12に示すように、たとえば到達立抗34に配備した作業員の手作業で第2引き込み用ロープ66を牽引することによって、スポンジ72を発進立抗32側の開口端30aから保護シート14内に引き込んで、保護シート14の内面に滑剤を塗布する。
そして、スポンジ72が到達立抗34側の開口端30bに到達すると、第2引き込み用ロープ66および牽引ワイヤ40からスポンジ72を取り外して、第2引き込み用ロープ66と牽引ワイヤ40との接続を解除する。これによって、既設管路30の内面の全体に滑剤が塗布され、さらに、牽引ワイヤ40が既設管路30の開口端30aまで引き込まれた状態となる。
それから、図13および図14に示すように、先導管74を使用して、新設管敷設作業を行う。たとえば、先導管74は、合成樹脂からなるかつ一端が封止された円筒状に形成される本体76を含む。たとえば、この実施例では、本体76は、ポリエチレン管76aと、ポリエチレン管76bの一方の管端を封止するキャップ76bとを含み、ポリエチレン管76aとキャップ76bとはバット融着で接合されている。ポリエチレン管76aの径は、新設管12(管路部材16)とほぼ等しい径に設定され、たとえば150mmである。そして、キャップ76bには、たとえばアイボルトが取り付けられることによって、牽引ワイヤ40を接続(連結)するための連結部78が形成される。
新設管敷設作業を行う際には、先ず、発進立抗32において、先導管74の連結部78に牽引ワイヤ40を接続するとともに、先導管74の後方側の管端に管路部材16の端面を突き合わせて、バット融着機80を用いて、バット融着によってこれらを接合する。そして、牽引ワイヤ40をウインチ52で巻き取ることによって、先導管74および管路部材16を既設管路30内に引き込む。
先導管74および管路部材16が既設管路30内に引き込まれると、図13および図15に示すように、管路部材16の後方側の端面に隣接する管路部材16の端面を突き合わせて、バット融着機80を用いて、バット融着によってこれらを接合する。そして、牽引ワイヤ40をウインチ52で巻き取ることによって、新しく接合した管路部材16を順次既設管路30内に引き込む。
なお、先導管74と管路部材16とを接合、または管路部材16どうしをバット融着によって接合した場合には、管路部材16の接合部分が外周面上に盛り上がってビード(図示せず)が形成されるので、そのビードを除去して、それらの接合部分を平滑にする。
これを繰り返すことによって、管路部材16の前方端が到達立抗34に到達すると、その後、到達立抗34において、牽引ワイヤ40を先導管74の連結部78から取り外し、その先導管74を新設管12から切断して、作業を終了する。
以上のように、この実施例では、既設管路30と同軸方向に延びる筒形状の保護シート14を既設管路30内に引き込んで、その保護シート14内に新設管12を挿入することによって、既設管路30内に更生管路10が形成される。
すなわち、既設管路30と同軸方向に延びる保護シート14が既設管路30の内面を周方向全周に亘って被覆しているので、保護シート14が周方向に回転する、所謂ローリング現象などが生じても、既設管路30内へ新設管12を挿入する際に、新設管12が既設管路30の内面の突起(錆コブなど)と接触して損傷することがない。
さらに、たとえば既設管路30が曲がり管部などを有している場合であっても、その曲がり管部において、新設管12が既設管路30の内面と接触して損傷することを確実に防止でき、しかも、上述した特許文献1の技術のように、既設管路30の曲がり管部にスペーサが引っ掛かってしまう危険性もないので、新設管12の既設管路30への挿入作業をスムーズに行うことができる。
したがって、この実施例によれば、新設管12が損傷することを回避しつつ、更生管路10を簡単に施工できるようになる。
さらに、この実施例では、保護シート14を導通管42よりも小径の筒形状に成形し、それを導通管42の後方の先導ヘッド56に固定して既設管路30内に挿入するようにしたため、既設管路30内に保護シート14を引き込む際に、保護シート14の先端部分が導通管42に隠れて、導通管42により防護されるようになる。したがって、保護シート14の先端部分が既設管路30の内面の突起(錆コブなど)と接触して破断することを防止することができる。
さらにまた、この実施例では、保護シート14内へ新設管12を挿入する前に、保護シート14の内面に滑剤を塗布するようにした。このため、新設管12の挿入抵抗を低減させることができ、新設管12を無理な荷重を加えずに挿入することが可能になる。したがって、新設管12の挿入(推進)可能距離を延ばすことができるようになり、その分だけ作業性が向上される。
また、この実施例では、保護シート14が長尺の矩形の平板状に形成され、保持手段によってロール状に巻き取られている。そして、保持手段から引き出した保護シート14の幅方向の両端部を中央側に巻き込むことにより、保護シート14が筒形状に成形される。
ここで、たとえば、予め既設管路30の内面に沿う筒形状に成形しておいた保護シートを既設管路30内に敷設する場合には、既設管路30の管径に応じてサイズの異なる保護シートを用意する必要があるので、品揃え点数が多くなり、その分だけコストが嵩んでしまう。
これに対し、この実施例によれば、保護シート14を施工現場で既設管路30の管径に合わせたサイズの筒形状に成形することで、管径の異なる複数の既設管路30に保護シート14を適用することが可能になる。したがって、コストを低減することができる。
さらに、上述のようにして保護シート14を筒形状に成形することで、既設管路30内への敷設後に保護シート14に拡径方向への張力が作用するようになるので、既設管路30内に保護シート14を敷設した後で、保護シート14が既設管路30の内面側へ垂れ込む可能性がなくなるまたは低減される。
なお、この実施例では、先導ヘッド56の本体58が、発泡ポリエチレンによって略円柱状に形成されたが、これに限定される必要はない。本体58の素材として発泡ポリエチレンを使用したのは、先導ヘッド56の重量を軽くすることによって、保護シート14の引き込み時に、先導ヘッド56の重量により保護シート14の先端部分と既設管路30の内面との間で摩擦損傷がおきることを回避するためであり、本体58の素材は特に限定されるものではない。
また、先導ヘッド56の本体58の形状を必ずしも円柱状に形成する必要もなく、保護シート14の先端部分を筒形状に成形した状態のまま固定できる外形を有しているのであれば、本体58の形状は特に限定されるものではない。たとえば、先導ヘッド56の本体58をポリエチレンなどによって形成するのであれば、先導ヘッド56の重量を軽くするために、本体58を中空にして円筒状に形成すると好適である。
さらに、必ずしも保護シート14の先端部分を先導ヘッド56の本体58の外面上に固定する必要もない。たとえば、先導ヘッド56をその内部に保護シート14の先端部分を固定できるような形状に形成して、そこに保護シート14の先端部分を固定するようにすれば、保護シート14の引き込み時に、保護シート14の先端部分が既設管路30の内面に接触して破断することを確実に回避することができるようになる。
また、この実施例では、保護シート挿通治具54は、それぞれ別体の導通管42と先導ヘッド56とを前後方向に連結することによって構成されたが、これに限定される必要はない。たとえば、一定以上の硬度を有する金属などによって、導通管42に相当する部位と先導ヘッド56に相当する部位とを一体に形成して、その一体物を保護シート挿通治具54として用いるようにしてもよい。この場合には、先導ヘッド56に相当する部位を、導通管42に相当する部位よりも小径になる形状に形成すると、保護シート14の引き込み時に、保護シート14の先端部分が既設管路30の内面に接触して破断することを回避できるようになるので、好適である。
さらに、必ずしも先導ヘッド56の本体58の軸方向の両端面に連結部60,62を形成する必要はなく、少なくとも本体58の前方側の端面に連結部60が形成されていればよい。ただし、このような先導ヘッド56を使用して、既設管路30内に保護シート14を引き込む際には、導通管42の連結部48に第2引き込み用ロープ66を接続し、そこから第2引き込み用ロープ66を後方に延ばすようにするとよい。
さらにまた、この実施例では、保護シート14内に滑剤を染み込ませたスポンジ72を通過させることによって、保護シート14の内面に滑剤を塗布したが、これに限定される必要はなく、たとえば、新設管12の外面に滑剤を塗布するようにしてもよい。
さらに、この実施例では、筒形状に成形した保護シート14の中に、保護シート14よりも小さい径の新設管12を挿入するようにしたが、これに限定される必要はない。たとえば、保護シート14の幅方向の長さを既設管路30の周長よりも大きく設定するのであれば、筒形状に成形した保護シート14の中に、保護シート14よりも大きい径の新設管12を挿入するようにしてもよい。この場合には、既設管路30内に保護シート14を敷設した後、発進立抗32において、保護シート14の端部の粘着テープ70を外して、新設管12を挿入できるようにしておく。そして、保護シート14内に新設管12を挿入することにより、保護シート14の形状を補強していた粘着テープ70が外れて、保護シート14は新設管12の形状に合わせて拡径することとなるが、保護シート14の幅方向の長さを既設管路30の周長よりも大きく設定しているので、保護シート14は既設管路30の内面を周方向全周に亘って覆うことができる。
さらにまた、この実施例では、保持手段から引き出されて筒形状に変形した保護シート14に、一定の間隔で粘着テープ70を貼り付けるようにしたが、保護シート14が筒形状を保持できるように補強する形状保持手段としては、保護シート14が筒形状を保持することができ、しかも保護シート14よりも大きい径の新設管12を挿入したときに容易に保護シート14から外れるようなものであれば、粘着テープ70に限定される必要はない。
また、この実施例では、管路部材16の端面に隣接する管路部材16の端面を突き合わせて、それらをバット融着接合することにより、必要な長さの新設管12を形成したが、これに限定される必要はなく、新設管12としてたとえばドラム等に巻き付けた長尺の管を利用するようにしてもよい。
さらに、管路部材16をバット融着で順次接続し、その接続した管路部材16がそのまま既設管路30内に挿入されたが、これに限定される必要はなく、管路部材16どうしを地上で融着させておいて、既設管路30内に引き込むようにしてもよい。
さらにまた、先導管74と新設管12とをバット融着によって接合し、先導管74に接続した牽引ワイヤ40をウインチ52で巻き取ることによって、先導管74および新設管12を既設管路30内に引き込んだが、これに限定される必要もなく、新設管12と先導管74とをメカニカル継手等の継手によって接合するようにしてもよい。
ところで、この実施例では、既設管路30と同軸方向に延びる筒形状の保護シート14を既設管路30内に引き込んで、その保護シート14内に新設管12を挿入することによって、既設管路30内に更生管路10が形成されたが、これに限定される必要はない。
この発明の他の一実施例である管路更生工法は、既設管路30内に図17に示す更生管路10を形成することによって、既設管路30を更新・更生するものであり、図1の実施例における管路更生工法とは保護シート14を敷設する方法が異なる。以下、図1の実施例と同様の部分については、同じ参照番号を用い、その説明を省略或いは簡略化する。
図18−図20を参照して、この管路更生工法によって既設管路30を更生する際には、先ず、更生管路10の敷設区間の両端に発進立抗32および到達立抗34を掘削して、既設管路30内を洗浄した後、通線工具36を使用して、既設管路30の開口端30aまで牽引ワイヤ40を引き込む。
そして、牽引ワイヤ40をウインチ52で巻き取ることによって、導通管42を発進立抗32側の開口端30aから既設管路30内に引き込んで、導通確認作業を行う。導通管42の前方端が既設管路30の到達立抗34に到達すると、導通管42の損傷を確認し、問題がなければ、導通管42の各連結部46,48から牽引ワイヤ40および第1引き込み用ロープ50を取り外す。
次に、到達立抗34において、第1引き込み用ロープ50と牽引ワイヤ40とを接続(締結)して、その接続部付近に、シリコンオイル等の滑剤を染み込ませた(含浸させた)スポンジ72を取り付ける。そして、たとえば作業員の手作業によって第1引き込み用ロープ50を牽引することによって、スポンジ72を発進立抗32側の開口端30aから既設管路30内に引き込んで、既設管路30の内面に滑剤を塗布する。そして、スポンジ72が到達立抗34側の開口端30bに到達すると、第1引き込み用ロープ50および牽引ワイヤ40からスポンジ72を取り外して、第1引き込み用ロープ50およびと牽引ワイヤ40との接続を解除する。
それから、図18および図19に示すように、導通管42および先導管74を使用して、新設管敷設作業を行う。
具体的には、先ず、発進立抗32において、導通管42の連結部46に牽引ワイヤ40を接続するとともに、その導通管42の連結部48と、先導管74前方側の連結部78とを連結金具64を介して接続する。そして、先導管74の後方側の管端に管路部材16の端面を突き合わせて、バット融着によってこれらを接合する。さらに、筒形状に成形した保護シート14を、先導管74の本体76の外面を周方向全周に亘って覆いかつその内部に管路部材16が挿通されるように配置し、締め付け具68などによって本体76の外面上に固定する。なお、このとき、先導管74をその本体76の前方端部が少し浮き上がった状態になるように導通管42に連結して、本体76の外面上に固定した保護シート14の先端部分が既設管路30の内面に接触しないようにする。
そして、牽引ワイヤ40をウインチ52で巻き取ることによって、導通管42、ならびに保護シート14によって被覆された先導管74および管路部材16を既設管路30内に引き込む。このとき、図20に示すように、保護シート14は、牽引ワイヤ40がウインチ52で巻き取られることによって生じた引き出し力によって図示しない保持手段から引き出され、またその先端部分が筒形状に成形された状態で先導ヘッド56に固定されていることにより、保持手段から引き出された保護シート14の幅方向の両端部が中央側に巻き込まれて、保護シート14は自然に筒形状に変形する。そして、筒形状に変形した保護シート14が、そのまま管路部材16とともに既設管路30内に挿入される。ただし、筒形状に変形した保護シート14には、一定の間隔を隔てて粘着テープ70を貼り付けて、保護シート14が筒形状を保持できるように補強しておく。
そして、管路部材16が既設管路30内に引き込まれると、管路部材16の後方側の端面に隣接する管路部材16の端面を突き合わせて、バット融着機80を用いて、バット融着によってこれらを接合する。そして、牽引ワイヤ40をウインチ52で巻き取ることにより、新しく接合した管路部材16が、筒形状に変形した保護シート14とともに既設管路30内に挿入される。これを繰り返すことによって、管路部材16の前方端が到達立抗34に到達させると、その後、到達立抗34において、牽引ワイヤ40を先導管74の連結部78から取り外し、その先導管74を新設管12から切断して、作業を終了する。
この実施例では、既設管路30と同軸方向に延びる筒形状の保護シート14によって新設管12の外面を被覆し、その新設管12を既設管路30内に挿入することによって、既設管路30内に更生管路10が形成される。
すなわち、この実施例では、既設管路30と同軸方向に延びる保護シート14が新設管12の外面を周方向全周に亘って被覆しているので、保護シート14が周方向に回転する、所謂ローリング現象などが生じても、既設管路30内へ新設管12を挿入する際に、新設管12が既設管路30の内面の突起(錆コブなど)と接触して損傷することがない。
さらに、たとえば既設管路30が曲がり管部などを有している場合であっても、その曲がり管部において、新設管12が既設管路30の内面と接触して損傷することを確実に防止でき、しかも、上述した特許文献1の技術のように、既設管路30の曲がり管部にスペーサが引っ掛かってしまう危険性もないので、新設管12の既設管路30への挿入作業をスムーズに行うことができる。
したがって、この実施例においても、新設管12が損傷することを回避しつつ、更生管路10を簡単に施工できるようになる。
なお、この実施例では、既設管路30と同軸方向に延びる筒形状の保護シート14によって新設管12の外面を周方向全周に亘って被覆したが、これに限定される必要はない。粘着テープなどで保護シート14の位置を固定するのであれば、粘着テープなどで保護シート14が位置ずれしないように固定して新設管12の外面を被覆するのであれば、図20に示すように、新設管12に沿うように変形させたかつ既設管路30と同軸方向に延びる曲板状の保護シート14によって新設管12の外面の管底部を被覆するだけでもよい。ただし、既設管路30が曲がり管部を有している場合には、その曲がり管部において、新設管12の管底部以外の部分が既設管路30の内面の突起に接触する可能性があるので、新設管12の外面を周方向全周に亘って被覆することが好ましい。
また、この実施例では、既設管路30内に滑剤を染み込ませたスポンジ72を通過させることによって、既設管路30の内面に滑剤を塗布したが、これに限定される必要はなく、たとえば、筒形状に成形した保護シート14の外面に滑剤を塗布するようにしてもよい。
さらに、この実施例では、新設管12の外面を保護シート14によって被覆する作業と、その新設管12を既設管路30内に挿入する作業とが並行して行われた。すなわち、牽引ワイヤ40をウインチ52で巻き取ることによって、バット融着で接合した管路部材16の外面を保護シート14によって被覆しながら、その管路部材16をそのまま既設管路30内に挿入したが、これに限定される必要はない。たとえば、地上で予め保護シート14によって新設管12の外面を被覆しておいて、その新設管12を既設管路30内に挿入するようにしてもよい。
また、この実施例では、既設管路30内に新設管12を挿入する際に、管路部材16をバット融着で順次接続し、接続した管路部材16の外面を保護シート14によって被覆して、その管路部材16をそのまま既設管路30内に挿入することを繰り返すようにしたが、これに限定される必要もない。たとえば、新設管12としてたとえばドラム等に巻き付けた長尺の管を利用するのであれば、新設管12の外面を所定距離だけ保護シート14によって被覆して、その新設管12を所定距離だけ既設管路30内に挿入することを繰り返すようにしてもよい。
さらにまた、この実施例では、保護シート14によって被覆した新設管12を、導通管42および先導管74を使用して既設管路30内に引き込んだが、これに限定される必要はない。たとえば、先導管74のみを使用して、保護シート14によって被覆した新設管12を既設管路30内に挿入するようにしてもよい。この場合には、先導管74の連結部78に牽引ワイヤ40を接続するとともに、その先導管74の後方側の管端に管路部材16の端面を突き合わせて、バット融着機80を用いて、バット融着によってこれらを接合する。そして、筒形状に成形した保護シート14の先端部分を、その内側に先導管74および管路部材16が挿通されるように、先導管74の本体76の外面上に配置して、締め付け具68などによって固定する。
さらに、上の説明では、保護シート14を筒形状に成形するものとして説明した。しかしながら、明細書中における「筒形状」とは、この発明の本旨を変更しない範囲内において、保護シート14の幅方向の両端縁どうしの間に多少の間隔ができた場合をも包含する意図であることに留意されたい。
さらにまた、上述した径や高さ等の具体的数値は、いずれも単なる一例であり、必要に応じて適宜変更可能である。
10 …更生管路
12 …新設管
14 …保護シート
16 …管路部材
42 …導通管
56 …先導ヘッド
74 …先導管
30 …既設管路

Claims (9)

  1. 既設管路内に更生管路を施工する管路更生工法であって、
    (a)筒形状に成形した保護シートを保護シート挿通治具に取り付け、その保護シート挿通治具を前記既設管路内に引き込むことにより、前記保護シートを前記既設管路内に敷設するステップ、および
    (b)前記ステップ(a)で前記既設管路内に敷設した保護シート内に、新設管を挿入するステップを含む、管路更生工法。
  2. 前記ステップ(a)では、前記保護シートの少なくとも先端部分を前記保護シート挿通治具の最大径よりも小径の筒形状に成形し、その先端部分を前記保護シート挿通治具に固定する、請求項1記載の管路更生工法。
  3. 前記ステップ(b)の前に、(c)前記保護シートの内面および前記新設管の外面の少なくともいずれか一方に滑剤を塗布するステップをさらに含む、請求項1または2記載の管路更生工法。
  4. 前記新設管は、ポリオレフィン系合成樹脂製の管路部材の端面どうしを突き合わせてバット融着接合することによって構成され、
    前記ステップ(b)では、前記管路部材をバット融着で順次接続しながら前記保護シート内に挿入する、請求項1ないし3のいずれかに記載の管路更生工法。
  5. 既設管路内に更生管路を施工する管路更生工法であって、
    (d)保護シートによって新設管の少なくとも管底部の外面を被覆するステップ、および
    (e)前記ステップ(d)で前記保護シートによって外面を被覆した新設管を前記保護シートとともに前記既設管路内に挿入するステップを含む、管路更生工法。
  6. 前記ステップ(d)では、前記新設管の外面を所定距離だけ前記保護シートによって被覆し、
    前記ステップ(e)では、前記ステップ(d)で前記保護シートによって外面を被覆した所定距離だけ前記新設管を前記既設管路内に挿入し、
    (f)前記ステップ(d)および(e)のステップを繰り返して、前記既設管路の全長に亘って前記新設管を挿入するステップをさらに含む、請求項5記載の管路更生工法。
  7. 前記新設管は、ポリオレフィン系合成樹脂製の管路部材の端面どうしを突き合わせてバット融着接合することによって構成され、
    前記ステップ(d)では、前記管路部材をバット融着で順次接続しながら、接続した後の前記管路部材の外面を前記保護シートによって被覆し、
    前記ステップ(e)では、前記ステップ(d)で前記保護シートによって外面を被覆した前記管路部材を前記既設管路内に挿入する、請求項6記載の管路更生工法。
  8. 前記ステップ(e)の前に、(h)前記既設管路の内面および前記保護シートの外周面の少なくともいずれか一方に滑剤を塗布するステップをさらに含む、請求項5ないし7のいずれかに記載の管路更生工法。
  9. 既設管路内に新設管を挿入することによって形成した更生管路において、
    前記新設管の外面と前記既設管路の内面との間に、前記既設管路と同軸方向に延びる筒形状の保護シートを介在させたことを特徴とする、更生管路。
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