JP2022100825A - 管路更生工法 - Google Patents

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Ryoichiro Nakamura
晃介 鈴木
Kosuke Suzuki
伸一 谷川
Shinichi Tanigawa
裕久 谷室
Hirohisa Tanimuro
仁 三浦
Hitoshi Miura
太一 宇賀
Taichi Uga
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Abstract

【課題】充填材による螺旋管の浮き上がりを抑制できる管路更生工法を提供する。【解決手段】この管路更生工法では、発進側マンホール110内でライニング部材12を螺旋状に巻き回して螺旋管102を形成しながら既設管100内に順次送り込み、既設管内に螺旋管を施工する。次に、既設管の内面上部と螺旋管の外面上部との間に、所定の外形寸法を有する長尺部材である押え部材124を既設管の全長に亘るように施工する。その後、既設管の内面と螺旋管の外面との間に充填材を充填する。【選択図】図11

Description

この発明は、ライニング部材を螺旋状に巻き回して製管した螺旋管を用いて既設管を更生する管路更生工法に関する。
従来の管路更生工法の一例が特許文献1に開示される。特許文献1の管路更生工法では、両側縁部に接合部が形成されたライニング部材(帯状部材)を地上からマンホール内に引き込み、マンホール内に設置された製管機を用いて、ライニング部材を螺旋状に巻き回して隣接する接合部どうしを接合して螺旋管(更生管)を製管する。そして、製管した螺旋管を既設管内に順次送り込むことで、既設管内に螺旋管を施工する。また、既設管内に螺旋管を施工した後に、既設管の内面と螺旋管の外面との間に充填材(裏込め材)を充填し、充填材によって既設管と螺旋管とが一体化された更生管(複合管)を形成する。
特開2015-105658号公報
特許文献1の技術では、既設管の内面と螺旋管の外面との間に充填材を充填するときに、充填材による浮力によって螺旋管が浮き上がってしまい、所定の管路勾配を確保できない恐れがある。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、管更生部材を提供することである。
この発明の他の目的は、充填材による螺旋管の浮き上がりを適切に抑制できる、管路更生工法を提供することである。
第1の発明は、ライニング部材を螺旋状に巻き回して製管した螺旋管を用いて既設管を更生する管路更生工法であって、(a)マンホール内でライニング部材を螺旋状に巻き回すと共に、当該ライニング部材の隣り合う側縁部どうしを連結して螺旋管を形成しながら、形成した螺旋管をマンホール内から既設管内に順次送り込み、既設管内に螺旋管を施工するステップ、(b)ステップ(a)の後、既設管の内面上部と螺旋管の外面上部との間に、所定の外形寸法を有する長尺部材を既設管の全長に亘るように施工するステップ、および(c)ステップ(b)の後、既設管の内面と螺旋管の外面との間に充填材を充填するステップを含む、管路更生工法である。
第1の発明では、ライニング部材を用いて形成した螺旋管によって既設管を更生する。先ず、ステップ(a)において、既設管内に螺旋管を施工する。ここでは、マンホール内でライニング部材を螺旋状に巻き回すと共に、当該ライニング部材の隣り合う側縁部どうしを連結して螺旋管を形成しながら、形成した螺旋管をマンホール内から既設管内に順次送り込んでいく。次に、ステップ(b)において、既設管の内面上部と螺旋管の外面上部との間に、所定の外形寸法を有する長尺部材を既設管の全長に亘るように施工する。そして、ステップ(c)において、既設管の内面と螺旋管の外面との間に充填材を充填する。この際、長尺部材によって螺旋管が下方に押さえ付けられることで、螺旋管の浮き上がりが抑制ないし防止される。
第1の発明によれば、充填材の施工前に、既設管の内面上部と螺旋管の外面上部との間に所定の外形寸法を有する長尺部材を施工するので、充填材による螺旋管の浮き上がりを適切に抑制ないし防止できる。
第2の発明は、第1の発明に従属し、ステップ(b)では、長尺部材として線状体を用いる。
第2の発明によれば、既設管の内面上部と螺旋管の外面上部との間に長尺部材を容易に施工できる。
第3の発明は、第1または第2の発明に従属し、ステップ(a)の前に、既設管の内面上部に沿って当該既設管の全長に亘るように引込み線を施工するステップをさらに含み、ステップ(b)では、引込み線を用いて長尺部材を既設管内に引き込むことで、既設管の内面上部と螺旋管の外面上部との間に長尺部材を施工する。
第3の発明によれば、既設管の内面上部と螺旋管の外面上部との間に長尺部材を容易に施工できる。
第4の発明は、第1から第3のいずれかの発明に従属し、ステップ(a)では、螺旋状に巻き回したライニング部材の外面側から連結部材を取り付けることで、ライニング部材の隣り合う側縁部どうしを連結して螺旋管を形成する。
第4の発明によれば、ライニング部材に対して連結部材をライニング部材の外面側から取り付けるので、比較的小さい口径の螺旋管であっても製管し易く、内部に作業者が入って作業をすることが難しい中口径の既設管を適切に更生できる。また、ライニング部材および連結部材の2つの部材を用いて螺旋管を形成するので、隣り合うライニング部材の周長を合わせ易く、軸方向の全長に亘って口径が一様な螺旋管を適切に形成できる。
この発明によれば、既設管の内面上部と螺旋管の外面上部との間に所定の外形寸法を有する長尺部材を施工するので、充填材による螺旋管の浮き上がりを適切に抑制ないし防止できる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う後述の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の一実施例である管路更生工法によって既設管を更生する様子を模式的に示す図解図である。 管更生部材を用いて螺旋管を形成するときの様子を示す図解図である。 図2の管更生部材が備えるライニング部材の一例を示す斜視図である。 図3のライニング部材を示す断面図である。 図2の管更生部材が備える連結部材の一例を示す斜視図である。 図5の連結部材を示す断面図である。 図5の連結部材を用いて図3のライニング部材の側縁部どうしを連結した様子を示す断面図である。 図3のライニング部材と図5の連結部材との連結部分を示す断面図である。 (A)は図1の管路更生工法の一工程を模式的に示す図解図であって、(B)は(A)を既設管の軸と直交する方向に切断した断面図である。 図1の管路更生工法の他の工程を模式的に示す図解図である。 (A)は図1の管路更生工法のさらに他の工程を模式的に示す図解図であって、(B)は(A)を既設管の軸と直交する方向に切断した断面図である。 図1の管路更生工法を用いて既設管を更生した様子を示す断面図である。
図1を参照して、この発明の一実施例である管路更生工法は、螺旋管102(ライニング管)によって既設管100を更生する元押し式の管路更生工法である。詳細は後述するように、この管路更生工法では、発進側マンホール110内でライニング部材12を螺旋状に巻き回して螺旋管102を製管しながら、製管した螺旋管102を既設管100内に順次送り込んでいく。螺旋管102の形成には、ライニング部材12と、ライニング部材12の側縁部どうしを連結する連結部材14とで構成される管更生部材10を用いる。そして、この管路更生工法では、螺旋管102を既設管100内に施工した後に、既設管100と螺旋管102との間に充填材104を充填することで、既設管100と螺旋管102とが一体化した更生管106(図12参照)を形成する。
なお、この発明に係る管路更生工法は、鉄筋コンクリート製、合成樹脂製および金属製などの種々の既設管100の更生に用いることが可能であり、特に、内部に作業者が入って作業をすることが難しい300mm以上1000mm以下の中口径を有する下水管の更生に好適に用いられる。この実施例では、450mmの口径(内径)を有する下水管を構成することを想定して説明する。ただし、この管路更生工法は、1000mmを超える口径を有する既設管100の更生に用いることも可能である。
先ず、管路更生工法の具体的な説明に先立ち、この実施例で用いる管更生部材10の一例について説明する。図2に示すように、管更生部材10は、長尺帯板状のライニング部材12と、螺旋状に巻き回したライニング部材12の隣り合う側縁部どうしを連結する長尺帯板状の連結部材14とを含む。
この実施例のライニング部材12は、螺旋状に巻き回したときの外面側に連結部材14との嵌合部(第1嵌合部22)を備えており、連結部材14は、螺旋状に巻き回したライニング部材12の外面側からライニング部材12に取り付けられる。なお、管更生部材10を用いて形成する螺旋管102の外径は、既設管100の口径(内径)よりも少し小さい大きさに設定される。以下、ライニング部材12および連結部材14の構成について具体的に説明する。
図3および図4に示すように、ライニング部材12は、螺旋管102の主構成要素となる長尺の部材であって、帯板状の基体20(ライニング基体)を含む。基体20の一方主面20aは、螺旋管102の内面を構成する面であり、平滑面となっている。基体20の幅は、たとえば75mmであり、基体20の厚み(肉厚)は、たとえば2.5mmである。
基体20の他方主面20b側、つまりライニング部材12を螺旋状に巻き回したときの外面側の両側部のそれぞれには、後述する連結部材14の第2嵌合部52と嵌め合わされる第1嵌合部22が形成される。第1嵌合部22は、基体20の他方主面20bの両側縁部に形成される第1係合部24と、第1係合部24よりも基体20の幅方向における内側に、第1係合部24と所定間隔をあけて形成される第3係合部26とを含む。
第1係合部24は、後述する連結部材14の第2係合部54と係合される部分である。この第1係合部24は、基体20の長手方向に延びる第1突条28を有する。この第1突条28の一方側面28a(基体20の幅方向における内側の面)の先端部には、第1係止片30が形成される。また、第1突条28の他方側面28bは、基体20から離れるに従って基体20の幅方向における内側に傾斜する傾斜面になっている。
第3係合部26は、後述する連結部材14の第4係合部56と係合される部分である。この第3係合部26は、基体20の長手方向に延びる第3突条32を有する。この第3突条32の一方側面32a(基体20の幅方向における内側の面)の先端部には、第3係止片34が形成される。また、第3突条32の他方側面32bの先端部には、基体20から離れるに従って基体20の幅方向における内側に傾斜する傾斜面が形成される。
また、基体20の幅方向中央部には、基体20の一部を他方主面20b側に突出するように幅方向に弛ませた変位吸収部36が形成される。変位吸収部36の肉厚は、基体20の他の部分の肉厚と略同じ大きさである。変位吸収部36は、一方主面20aから離れるに従って幅方向に拡がるように形成される一対の側壁部38と、側壁部38の先端部どうしを連結する連結部40とを有する。また、変位吸収部36の基端部間には、隙間42が形成されている。変位吸収部36の他方主面20bからの突出高さは、たとえば12mmであり、隙間42の幅は、たとえば1mmである。
このように基体20が変位吸収部36を有することで、ライニング部材12を用いて形成された螺旋管102は、この変位吸収部36の部分において、軸方向および曲がり方向に変形し易くなる。このため、後述のように既設管100内に螺旋管102を送り込むときには、変位吸収部36が変形することにより、既設管100の曲り部、屈曲部および段差部に螺旋管102が追従可能となる。また、施工後において、地震が発生した際には、変位吸収部36が伸長して軸方向変位を吸収するので、ライニング部材12の側縁部どうしの連結部分における変形が抑制され、ライニング部材12の第1嵌合部22と連結部材14の第2嵌合部52との嵌合が適切に保持される。また、変位吸収部36の基端部間に隙間42を有することで、変位吸収部36が幅方向に縮むことも可能となる。さらに、変位吸収部36の側壁部38が一方主面20aから離れるに従って幅方向に拡がるように形成されることで、側壁部38の幅方向外側面が充填材104に対するアンカ部としても機能する。
このようなライニング部材12は、たとえば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ナイロン樹脂、フッ素樹脂および硬質塩化ビニル樹脂などの合成樹脂の押出成形によって一体成形される。そして、第1係合部24および第3係合部26を含む第1嵌合部22と変位吸収部36とは、基体20の長手方向の全長に亘って形成される。ここで、ライニング部材12は、ポリエチレン樹脂およびポリプロピレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂によって形成されることが好ましい。この実施例のライニング部材12は、高密度ポリエチレン樹脂によって形成される。
ライニング部材12をポリエチレン樹脂などのポリオレフィン系樹脂によって形成することで、ライニング部材12の長手方向の端部どうしを融着接合することが可能となり、この接合部分の強度および円滑性を適切に確保できる。また、ポリオレフィン系樹脂は、柔軟性があるので、ポリオレフィン系樹脂によって形成したライニング部材12は螺旋状に巻き回し易い。したがって、300mm以上1000mm以下の中口径を有する既設管100に対応する大きさ(つまり比較的小さい口径)の螺旋管102を適切に形成できる。さらに、変位吸収部36が変形し易くなり、施工時および地震時などにおいて螺旋管102が変位に追従し易くなる。また、ポリオレフィン系樹脂は、耐摩耗性および耐薬品性などに優れるので、螺旋管102の内面を構成するライニング部材12をポリオレフィン系樹脂によって形成することで、螺旋管102の耐摩耗性および耐薬品性などの耐久性も向上する。
図5および図6に示すように、連結部材14は、ライニング部材12の側縁部どうしを連結するための長尺の部材であって、連結部材本体16と補強部材18とを含む。連結部材14は、上述のようにライニング部材12の外面側(他方主面20b側)から取り付けられる部材であって、ライニング部材12および連結部材14を用いて螺旋管102を形成した状態において、螺旋管102の外面側に配置され、螺旋管102の内面側には露出しないように構成されている。
連結部材本体16は、帯板状の基体50(連結基体)を備える。基体50の幅は、たとえば37mmであり、基体50の厚みは、たとえば3mmである。
基体50の一方主面50aは、ライニング部材12の基体20の他方主面20bに対向する面であり、この基体50の一方主面50aには、ライニング部材12の第1嵌合部22と嵌め合わされる第2嵌合部52が形成される。第2嵌合部52は、第2係合部54と第4係合部56とを含む。第4係合部56は、基体50の一方主面50aの両側部に形成される。第2係合部54は、第4係合部56よりも基体50の幅方向における内側に、第4係合部56と所定間隔をあけて形成される。
第2係合部54は、基体50の長手方向に延びる第2突条58を有する。この第2突条58の一方側面58a(基体50の幅方向における内側の面)の先端部には、ライニング部材12の第1係止片30を係止する第2係止片60が形成される。一方、第4係合部56は、基体50の長手方向に延びる第4突条62を有する。この第4突条62の一方側面62a(基体50の幅方向における内側の面)の先端部には、ライニング部材12の第3係止片34を係止する第4係止片64が形成される。
また、基体50の一方主面50aには、第2係合部54と第4係合部56との間、および第2係合部54どうしの間に、弾性体であるエラストマ等によって帯状に形成される止水部66が設けられる。この止水部66は、ライニング部材12の第1嵌合部22と連結部材14の第2嵌合部52とを嵌め合わせた際に、基体50の一方主面50aとライニング部材12の第1係合部24および第3係合部26の先端部との間に挟み込まれることで、十分に圧縮される(図8参照)。これにより、ライニング部材12の側縁部どうしの連結部分における水密性が確保される。
さらに、基体50の一方主面50aの両側縁部は、第4突条62の他方側面62b(基体50の幅方向における外側の面)よりも外側に突出しており、この部分は、充填材104に対するアンカ部68として用いられる。
一方、基体50の他方主面50bは、既設管100の内面と対向する面であり、この基体50の他方主面50bには、基体50の幅方向に所定間隔で配置される一対の保持部70が形成される。一対の保持部70のそれぞれは、基体50の長手方向に延びる突条部72と、この突条部72の先端部に形成され、基体50の幅方向内側に向かって突出する爪部74とを有する。この実施例では、一対の保持部70のそれぞれは、基体50の他方主面50bの両側縁部に形成され、基体50の側面と突条部72の幅方向外側面とは面一に形成される。基体50の他方主面50bの両側縁部に保持部70を形成することで、後述する補強部材18として幅の広いものを用いることができる。つまり、厚みを抑えながらも剛性および強度を確保した補強部材18を用いることができる。
また、この保持部70の先端部は、後述するように螺旋管102を既設管100内に送り込むときに、既設管100の内面と接触する部分となる。基体50の他方主面50bの両側縁部に保持部70を形成することで、既設管100の内面に対して保持部70の先端部がバランス良く接触する。なお、連結部材本体16の全体の厚み(第2嵌合部52の先端から保持部70の先端までの厚み)は、たとえば13mmである。
そして、連結部材本体16の基体50の他方主面50b側には、一対の保持部70によって保持されることで、長尺の補強部材18が連結部材本体16の長手方向の全長に亘って設けられる。この実施例では、補強部材18として帯板状の金属部材(たとえば帯鋼)が用いられる。補強部材18は、矩形の断面形状を有しており、その幅は、たとえば30mmであり、その厚みは、たとえば2.5mmである。連結部材14が補強部材18を備えることで、螺旋管102の連結部分(ライニング部材12の側縁部どうしを連結部材14で連結した部分)の剛性を高めることができ、延いては螺旋管102の剛性を高めることができる。また、補強部材18として帯板状の金属部材を採用することで、補強部材18を管更生部材10用として特別に製造することなく、市販の金属部材(帯鋼)をそのまま用いることができるので、部材コストも低減できる。
このような連結部材14において、連結部材本体16は、たとえば、硬質塩化ビニル樹脂、ナイロン樹脂、フッ素樹脂、ポリエチレン樹脂およびポリプロピレン樹脂などの合成樹脂の押出成形によって一体成形される。そして、第2係合部54および第4係合部56を含む第2嵌合部52と一対の保持部70とは、基体50の長手方向の全長に亘って形成される。この際、連結部材本体16は、ポリオレフィン系樹脂よりも強度の大きい硬質塩化ビニル樹脂などの合成樹脂によって形成されることが好ましい。この実施例の連結部材本体16は、硬質塩化ビニル樹脂によって形成される。なお、止水部66は連結部材本体16と共押出により長手方向の全長に亘って設けられる。また、補強部材18は、連結部材本体16の製造後、基体50の他方主面50b側から一対の保持部70間に嵌め入れられることで、連結部材本体16の長手方向の全長に亘って設けられる。
連結部材本体16を強度の大きい硬質塩化ビニル樹脂によって形成することで、ライニング部材12および連結部材14の双方をポリオレフィン系樹脂で形成することと比較して、形成される螺旋管102全体の剛性を向上させることができる。また、後述のように螺旋管102を既設管100内に送り込むときに、連結部材本体16によってライニング部材12を適切に保護できる。さらに、第2嵌合部52の強度も大きくなるので、第1嵌合部22と第2嵌合部52との嵌合が外れ難くなり、ライニング部材12の側縁部どうしを強固に連結できる。したがって、地震時などにおいてこの連結部分の変形が抑えられ、止水機能を確保できる。さらにまた、硬質塩化ビニル樹脂は、ポリオレフィン系樹脂と比較して成形性がよく、連結部材本体16の寸法を出し易い。また、硬質塩化ビニル樹脂は、ポリオレフィン系樹脂と比較して止水材の付着性が高い。
図7および図8に示すように、螺旋状に巻き回したライニング部材12の隣り合う側縁部どうしを連結部材14によって連結する際には、ライニング部材12の基体20の一方主面20aどうしが面一となるように、基体20の側縁どうしを突き合わせた状態にする。そして、螺旋状に巻き回したライニング部材12の外面側から連結部材14を押し込むようにして、ライニング部材12の第1嵌合部22に対して連結部材14の第2嵌合部52を長手方向に順次嵌め合わせていく。すると、第2嵌合部52の第2係止片60および第4係止片64のそれぞれによって第1嵌合部22の第1係止片30および第3係止片34のそれぞれが係止されて、連結部材14によってライニング部材12の側縁部どうしが連結される。
この実施例では、螺旋状に巻き回したライニング部材12の外面側から連結部材14を取り付けるので、ライニング部材の内面側から連結部材を取り付ける管更生部材では製管作業が困難となる300mm以上1000mm以下の中口径の既設管100に対応する大きさ(つまり比較的小さい口径)の螺旋管102であっても、製管し易い。
また、ライニング部材12および連結部材14の2つの部材を用いて螺旋管102を形成するので、ライニング部材12を周回させて位置決めした後、連結部材14によってライニング部材12の側縁部どうしを連結固定することができる。したがって、螺旋管102を形成する際に、隣り合うライニング部材12の周長(口径)を合わせ易く、軸方向の全長に亘って口径が一様な螺旋管102を形成できる。
さらに、連結部材14によってライニング部材12の側縁部どうしを連結した状態、つまり螺旋管102を形成した状態においては、ライニング部材12の基体20の側縁どうしが直接突き合わされ、連結部材14は、螺旋管102の内面側に露出しない。したがって、螺旋管102の内面に表れる継ぎ目の数を低減できるので、螺旋管102の内面を円滑にすることができ、螺旋管102の流下性能を向上できる。また、螺旋管102の内面に露出するのは、ポリエチレン樹脂(ポリオレフィン系樹脂)によって形成されるライニング部材12のみであるので、螺旋管102の耐摩耗性および耐薬品性などの耐久性も向上する。
また、連結部材14によってライニング部材12の側縁部どうしを連結した状態において、その連結部分では、隣り合う基体20の側縁どうしが突き合わされ、ライニング部材12の第1係止片30が基体20の側縁を中心として互いに外向きとなり、連結部材14の第2係止片60が基体20の側縁を中心として互いに内向きとなる。つまり、ライニング部材12の側縁部どうしの連結部分では、連結部材14の第2係合部54によってライニング部材12の第1係合部24を挟み込む状態となる。このため、ライニング部材12には、第1係合部24と第2係合部54との係合によって、隣り合う基体20の側縁どうしが近づく方向(密着する方向)に力が作用する。したがって、ライニング部材12の基体20の側縁どうしを適切に密着させた状態で固定することができる。
同様に、ライニング部材12の側縁部どうしの連結部分では、基体20の側縁を中心として、ライニング部材12の第3係止片34が互いに外向きとなり、連結部材14の第4係止片64が互いに内向きとなって、連結部材14の第4係合部56によってライニング部材12の第3係合部26を挟み込む状態となる。このため、ライニング部材12には、第1係合部24と第2係合部54との係合に加えて、第3係合部26と第4係合部56との係合によっても、隣り合う基体20の側縁どうしが近づく方向に力が作用する。したがって、ライニング部材12の基体20の側縁どうしをより適切に密着させた状態で固定することができる。
また、上述のように、第1係合部24と第2係合部54との係合、および第3係合部26と第4係合部56との係合を含む2重の係合によって、ライニング部材12の側縁部どうしを連結するので、この連結部分においては引張方向(ライニング部材12が互いに離れる方向)に対する抵抗力が大きくなる。このため、地震時などにおいて螺旋管102に軸方向変位が作用した場合でも、連結部分(第1嵌合部22および第2嵌合部52)の変形を抑えられ、止水部66による止水機能を確保できる。また、2重の係合によって連結強度を確保するので、連結強度を大きくするために第1係合部24、第2係合部54、第3係合部26および第4係合部56の肉厚を大きくする必要がなく、他の部分と肉厚を均等にできる、すなわち部材全体を均一な肉厚にできるため成形し易い。
さらに、第1係合部24の第1突条28の他方側面28bが傾斜面になっていることから、連結部材14によってライニング部材12の側縁部どうしを連結した状態においては、第1突条28の他方側面28b側に空隙80が形成される。第1係合部24と第2係合部54とを係合させるときには、主として、ポリエチレン製の第1係合部24が他方側面28b側に弾性変形して傾動するが、空隙80があることによって第1係合部24の倒れ代が確保される。したがって、第1係合部24と第2係合部54との係合に要する力(押込み力)を低減でき、ライニング部材12に対して連結部材14を取り付け易くなる。
同様に、連結部材14によってライニング部材12の側縁部どうしを連結した状態においては、第3突条32の他方側面32b側に空隙82が形成される。第3係合部26と第4係合部56とを係合させるときには、主として第3係合部26が他方側面32b側に弾性変形して傾動するが、空隙82があることによって第3係合部26の倒れ代が確保される。したがって、第3係合部26と第4係合部56との係合に要する力を低減でき、ライニング部材12に対して連結部材14を取り付け易くなる。
さらにまた、連結部材14によってライニング部材12の側縁部どうしを連結した状態において、連結部材14の基体50に形成した一対の保持部70の先端は、螺旋管102の径方向における最外部に位置する。つまり、保持部70の先端は、ライニング部材12の変位吸収部36の連結部40の外面および補強部材18の外面よりも径方向外側に位置する。したがって、螺旋管102を既設管100内に送り込むときには、保持部70の先端部が既設管100の内面と摺接(この実施例では主として支持部材122(図9参照)と摺接)し、ライニング部材12は既設管100の内面と摺接しない、または摺接し難いので、連結部材14によってライニング部材12(特に変位吸収部36)を適切に保護できる。また、金属製の補強部材18も既設管100の内面と摺接しない、または摺接し難いので、補強部材18によって既設管100の内面が損傷されることを防止できる。
また、螺旋管102を既設管100内に送り込むときに、保持部70の先端部が既設管100の内面と摺接することで、既設管100の内面と螺旋管102の外面との接触面積が減少する。これにより、螺旋管102の挿入抵抗を低減できると共に、既設管100との摺接による螺旋管102の損傷を低減できる。なお、この実施例では、連結部材本体16を強度の大きい硬質塩化ビニル樹脂によって形成しているので、ライニング部材12の保護効果および螺旋管102の損傷低減効果がより適切に発揮される。
続いて、図1および図9-図11を参照して、この発明の一実施例である管路更生工法について具体的に説明する。この実施例では、発進側マンホール110から到達側マンホール112までの間の既設管100を更生するものとする。
既設管100を更生するときには、先ず、図9に示すように、製管前の準備を行う。すなわち、発進側マンホール110内に製管機114を設置すると共に、発進側マンホール110の近傍の地上にライニング部材12および連結部材14を含む管更生部材10を設置する。ライニング部材12および連結部材14は、それぞれ個別にロール状に巻き取ったものを用意して設置するとよい。なお、既設管100内は、高圧洗浄機などを用いて予め洗浄しておく。
また、管更生部材10の準備などと並行して、既設管100内に引込み線120および支持部材122を施工する。すなわち、既設管100の内面上部に沿うように、既設管100の更生区間の全長に亘って(つまり発進側マンホール110から到達側マンホール112まで)引込み線120を施工する。また、既設管100の内面下部に沿うように、既設管100の更生区間の全長に亘って支持部材122を施工する。
引込み線120は、後述する押え部材124を既設管100内に引き込むための長尺部材であって、押え部材124の配置位置に応じた位置において、押え部材124の配置本数に応じた数だけ既設管100内に施工される。この実施例では、既設管100の管頂およびその両側に計3本の引込み線120を施工する。引込み線120の外形寸法は、その配置位置において既設管100の内面と螺旋管102の外面との間に形成される隙間よりも小さい大きさに設定されることが好ましい。引込み線120が既設管100内への螺旋管102の挿入時の邪魔(抵抗)になることを防ぐためである。この実施例では、3mmの外形寸法(ワイヤ径;外接円の直径)を有する鋼線(ワイヤロープ)を用いる。また、引込み線120は、既設管100内に挿入した後、既設管100内で垂れ下がらないように所定の張力を付与した状態で、その両端部を発進側マンホール110および到達側マンホール112等に固定しておくとよい。
支持部材122は、既設管100の管底から螺旋管102を少し浮かせた状態で螺旋管102を下側から支持する長尺部材であって、所定の外径寸法および螺旋管102を支持可能な耐荷強度(扁平強さ)を有する。支持部材122の外径寸法は、押え部材124の外形寸法と同じまたは押え部材124の外形寸法よりも小さい大きさに設定されることが好ましく、たとえば2mm~10mmに設定される。また、支持部材122の数は、1本~3本が好ましく、螺旋管102を支持するバランスを考慮すると2本が特に好ましい。さらに、支持部材122の配置位置は、既設管100の軸中心Xから鉛直下向きに延びる線Yを中心線(中央)とする90度の角度範囲内、つまり線Yとの中心角θ1が45度となる位置までに配置されることが好ましい。この実施例では、支持部材122として線状部材、具体的には3mmの外形寸法(外径)を有するピアノ線を用い、線Yとの中心角θ1が時計回りおよび反時計回りに25度となる位置のそれぞれに計2本の支持部材122を設ける。なお、支持部材122は、既設管100内に挿入した後、螺旋管102の挿入時に位置ずれしないように所定の張力を付与した状態で、その両端部を発進側マンホール110および到達側マンホール112等に固定しておくとよい。
製管前の準備工程が終了すると、次に、図1に示すように、既設管100内に螺旋管102を施工する。具体的には、ライニング部材12および連結部材14を地上から発進側マンホール110内に設置した製管機114に供給する。製管機114においては、ライニング部材12の基体20の側縁どうしを突き合わせるようにしてライニング部材12を螺旋状に巻き回すと共に、ライニング部材12の外面側から連結部材14を取り付けてライニング部材12の隣り合う側縁部どうしを連結することで、螺旋管102が製管される。上述のように、管更生部材10を用いて形成する螺旋管102の外径は、既設管100の内径よりも少し小さい大きさに設定される。この実施例では、既設管100の内径が450mmであるのに対して、444mmの外径(410mmの内径)を有する螺旋管102を形成する。そして、製管機114を用いて形成した螺旋管102を発進側マンホール110内から既設管100内に順次送り込んでいく。この際、支持部材122が螺旋管102を下側から支持して案内レールの機能を発揮することで、螺旋管102の挿入抵抗を低減することができる。
既設管100の更生区間の全長に亘って螺旋管102を施工すると、続いて、既設管100の内面上部と螺旋管102の外面上部との間に、押え部材124を既設管100の更生区間の全長に亘って施工する。具体的には、図10に示すように、各引込み線120の一端に押え部材124をそれぞれ接続し、引込み線120を他端から引っ張ることで、引込み線120のそれぞれを押え部材124に置き換える。これによって、図11に示すように、押え部材124が既設管100の更生区間の全長に亘って施工される。
押え部材124は、既設管100の内面上部と螺旋管102の外面上部との間に挟み込まれることで螺旋管102を上側から押さえ付ける長尺部材であって、所定の外径寸法および螺旋管102を押さえ付け可能な耐荷強度を有する。押え部材124の外径寸法は、その配置位置において既設管100の内面と螺旋管102の外面との間に形成される隙間と同じ、またはその隙間よりも少し大きい大きさに設定されることが好ましく、たとえば5mm~20mmに設定される。また、押え部材124の数は、1本~4本が好ましく、螺旋管102を上側から効果的に押さえ付けることを考慮すると2本または3本が特に好ましい。さらに、押え部材124の配置位置は、既設管100の軸中心Xから鉛直上向きに延びる線Zを中心線とする120°の角度範囲内、つまり線Zとの中心角θ2が60度となる位置までに配置されることが好ましい。この実施例では、押え部材124として線状部材、具体的には10mmの外形寸法(ワイヤ径;外接円の直径)を有する鋼線(ワイヤロープ)を用い、既設管100の管頂および線Zとの中心角θ2が時計回りおよび反時計回りに25度となる位置のそれぞれに計3本の押え部材124を設ける。
押え部材124を施工すると、続いて、既設管100の内面と螺旋管102の外面との間に充填材104を既設管100の管端から注入する。この際、押え部材124によって螺旋管102がその全長に亘って下方に押さえ付けられていることで、充填材104の注入用スペースが適切に確保されると共に、充填材104から受ける浮力による螺旋管102の浮き上がりが適切に抑制ないし防止される。したがって、螺旋管102は所定の管路勾配を適切に確保できる。また、支持部材122によって螺旋管102が既設管100の管底から少し浮いた状態(約3mmの隙間がある状態)となっていることで、充填材104が螺旋管102の下側に回り込み易くなり、螺旋管102の外面側全周に亘って隙間なく充填材104を行き渡らせることができる。したがって、充填材104によって既設管100と螺旋管102とを強固に一体化することができる。なお、支持部材122および押え部材124は、そのまま充填材104に埋め込まれる。
そして、充填材104が固化することで、図12に示すような、既設管100と螺旋管102とが一体化した更生管106(複合管)が形成される。この際、金属製の長尺部材である支持部材122および押え部材124が、更生管106の長手方向の全長に亘って充填材104内に埋め込まれているので、充填材104部分の強度(特に引っ張り方向の強度)が大きくなり、延いては更生管106の強度を大きくすることができる。その後、片付け作業などを適宜実施することによって、既設管100の更生作業が終了する。
以上のように、この実施例によれば、充填材104の施工前に、既設管100の内面上部と螺旋管102の外面上部との間に所定の外形寸法を有する押え部材124を施工するので、充填材104による螺旋管102の浮き上がりを適切に抑制ないし防止できる。したがって、螺旋管102(延いては更生管106)が所定の管路勾配を適切に確保できる。
また、押え部材124として線状体を用いるので、既設管100の内面上部と螺旋管102の外面上部との間に押え部材124を容易に施工できる。さらに、引込み線120を押え部材124と置き換える方法を採用することで、既設管100の内面上部と螺旋管102の外面上部との間に押え部材124を容易に施工できる。
なお、上述の実施例では、長尺部材である押え部材124として鋼線(ワイヤロープ)を用いたが、偏平することなく(或いは僅かに偏平するだけで)螺旋管102を押さえ付けることが可能な所定の耐荷強度を有するものであれば、押え部材124の材質および断面形状などは特に限定されない。たとえば、押え部材124として、ナイロン等の樹脂製のチューブにセメントミルクを注入して固化させたセメント入りチューブを用いることもできる。セメント入りチューブを用いる場合には、既設管100の内面上部と螺旋管102の外面上部との間に樹脂製のチューブを挿入した後、チューブ内にセメントミルクを充填して固化させるとよい。また、押え部材124は、必ずしも線状体である必要はなく、たとえば帯状体であっても構わない。
同様に、支持部材122としてピアノ線を用いたが、偏平することなく(或いは僅かに偏平するだけで)螺旋管102を支持可能な所定の耐荷強度を有するものであれば、支持部材122の材質および断面形状などは特に限定されない。また、支持部材122は、必ずしも線状体である必要はなく、たとえば帯状体であっても構わない。
また、上述した管更生部材10(ライニング部材12および連結部材14)の具体的な構成ないし形状は、適宜変更可能である。
たとえば、上述の実施例では、ライニング部材12は、連結部材14との嵌合部(第1嵌合部22)として、2つの係合部(第1係合部24および第3係合部26)を有するが、係合部は1つであっても構わない。同様に、連結部材14の連結部材本体16は、ライニング部材12との嵌合部(第2嵌合部52)として、2つの係合部(第2係合部54および第4係合部56)を有するが、係合部は1つであっても構わない。また、ライニング部材12および連結部材14に形成する嵌合部のうち、一方の嵌合部を溝状に形成し、他方の嵌合部をそれに嵌め込まれる突条状に形成することもできる。
また、上述の実施例では、連結部材14の一対の保持部70間に補強部材18を保持し、補強部材18が保持部70の先端よりも径方向外側に突出しないようにしたが、これに限定されない。補強部材18は、保持部70の径方向外面側に保持されてもよい。また、補強部材18は、必ずしも連結部材14に設けられる必要はない。さらに、補強部材18を設ける代わりに、または補強部材18を設けると共に、基体50の長手方向に延びる断面T字状などのアンカ部を基体50の他方主面50bに形成することもできる。
さらに、上述の実施例では設けていないが、ライニング部材12の外面側(他方主面20b側)に、剛性を高めるための補強部材を取り付けておいてもよい。
さらにまた、上述の実施例では、ライニング部材12の変位吸収部36の基端部間に隙間42を形成するようにしたが、この隙間42は、必ずしも形成される必要はない。また、隙間42を覆うように基体20の一方主面20aどうしを連結する薄膜部を一体成形するようにしてもよいし、後付けで薄膜部を貼り付ける等して設けるようにしてもよい。さらに、ライニング部材12は、必ずしも変位吸収部36を備える必要はなく、変位吸収部36の代わりに、または変位吸収部36と共に、基体20の長手方向に延びる断面T字状などのアンカ部を基体20の他方主面20bに形成することもできる。
また、上述の実施例では、螺旋管102を回転させながら既設管100内に送り込む元押し式の管路更生工法を例示したが、これに限定されない。この発明に係る管路更生工法は、発進側マンホール110内で製管した螺旋管102を到達側マンホール112側からウィンチ等で引っ張ることで、螺旋管102を回転させることなく既設管100内に送り込む牽引式の管路更生工法であってもよい。
さらに、上述の実施例では、連結部材14をライニング部材12の外面側から取り付ける管更生部材10を例示したが、管更生部材10は、連結部材14をライニング部材12の内面側から取り付けるものであっても構わない。また、ライニング部材12の側縁部は、必ずしも連結部材14を用いて連結する必要はなく、ライニング部材12の側縁部どうしを直接連結する管更生部材10を用いることもできる。
なお、上で挙げた寸法などの具体的数値はいずれも単なる一例であり、製品の仕様などの必要に応じて適宜変更可能である。
10 …管更生部材
12 …ライニング部材
14 …連結部材
100 …既設管
102 …螺旋管
104 …充填材
106 …更生管
120 …引込み線
122 …支持部材
124 …押え部材(長尺部材)

Claims (4)

  1. ライニング部材を螺旋状に巻き回して製管した螺旋管を用いて既設管を更生する管路更生工法であって、
    (a)マンホール内で前記ライニング部材を螺旋状に巻き回すと共に、当該ライニング部材の隣り合う側縁部どうしを連結して前記螺旋管を形成しながら、形成した前記螺旋管を前記マンホール内から前記既設管内に順次送り込み、前記既設管内に前記螺旋管を施工するステップ、
    (b)前記ステップ(a)の後、前記既設管の内面上部と前記螺旋管の外面上部との間に、所定の外形寸法を有する長尺部材を前記既設管の全長に亘るように施工するステップ、および
    (c)前記ステップ(b)の後、前記既設管の内面と前記螺旋管の外面との間に充填材を充填するステップを含む、管路更生工法。
  2. 前記ステップ(b)では、前記長尺部材として線状体を用いる、請求項1記載の管路更生工法。
  3. 前記ステップ(a)の前に、前記既設管の内面上部に沿って当該既設管の全長に亘るように引込み線を施工するステップをさらに含み、
    前記ステップ(b)では、前記引込み線を用いて前記長尺部材を前記既設管内に引き込むことで、前記既設管の内面上部と前記螺旋管の外面上部との間に前記長尺部材を施工する、請求項1または2記載の管路更生工法。
  4. 前記ステップ(a)では、螺旋状に巻き回した前記ライニング部材の外面側から連結部材を取り付けることで、前記ライニング部材の隣り合う側縁部どうしを連結して前記螺旋管を形成する、請求項1から3のいずれかに記載の管路更生工法。
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