JP2012251067A - 樹脂組成物及び成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形条件や、成形体の形状が変化した際においても、安定した好ましい体積抵抗値を維持でき、静電気拡散性を保持可能な樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ポリアセタール樹脂、衝撃改良材、及び少なくとも2種以上の導電性付与材を含有し、前記導電性付与材が少なくとも1種の炭素系導電材と、少なくとも1種の金属酸化物とを含み、体積抵抗率が103〜109Ω・cmである樹脂組成物を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物及び成形体に関する。
ポリアセタール樹脂は、機械的強度、耐薬品性及び摺動性等、物性のバランスに優れ、かつその加工性が良好であることから、代表的エンジニアリングプラスチックスとして、電気機器、電気機器の歯車等の機構部品、自動車部品、ギア及びカム等、その他精密機械を含めた機構部品を中心に広範囲にわたって用いられている。
一方、オフィス用多機能複写機や、家庭用複合複写機といった給紙機能に関わる機構部品や、電子回路付近に設置される機構部品には、導電性が必要なため従来から金属部品が多く使われている。
ところで近年においては、軽量化、ならびに静音化の流れから、これら金属製機構部品等の材料を、樹脂化する試みがなされてきており、導電性と摺動性を兼ね備えた、樹脂組成物についての提案がなされている(例えば、特許文献1参照。)。
また、部品によっては、帯電した電荷がスパークを伴って徐電されることを避けるため、過度に高い導電性を有する材料ではなく、適度な導電性を有する材料、すなわち、電荷をゆるやかに拡散させる材料への要求が高まりつつある。
このような要求に対応するために、パーコレーション(導電性が急激に向上する現象)閾値の異なる導電性フィラーを用いて、その導電性フィラーの充填量で導電性を制御し、半導電性の樹脂組成物を得る技術の提案がなされている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2010−285539号公報 特開2008−239947号公報
上述したような、帯電しにくく、電荷をゆるやかに拡散させる性能を具備するためには、適度な導電性を有するように体積抵抗率を制御する必要がある。
しかしながら、上述したようなパーコレーション閾値の異なる導電材の併用による材料は、導電材を単独使用した場合に比較すると組成変動による導電性の制御はしやすくはなっているが、成形条件、成形方法や、部品の形状により、導電性が大きく変動するという課題を有している。
上述した従来技術の課題に鑑み、本発明においては、ポリアセタール樹脂が有する剛性・靭性等の機械的特性は維持しつつ、成形条件等により導電性が影響されない樹脂組成物及び成形体を提供することを目的とする。
本発明者は、上述の従来技術の課題を解決するため鋭意検討した結果、ポリアセタール樹脂に対して、衝撃改良材及び少なくとも2種以上の導電付与材を含有する樹脂組成物が上記従来技術の課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は下記の通りである。
〔1〕
ポリアセタール樹脂、衝撃改良材、及び少なくとも2種以上の導電性付与材を含有し、 前記導電性付与材が、少なくとも1種の炭素系導電材と、少なくとも1種の金属酸化物とを含み、体積抵抗率が103〜109Ω・cmである樹脂組成物。
〔2〕
前記炭素系導電材が、カーボンブラック、炭素繊維、カーボンナノチューブ、グラファイトからなる群より選ばれる1種以上である前記〔1〕に記載の樹脂組成物。
〔3〕
前記金属酸化物が、亜鉛、スズ、鉄、チタンからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物である前記〔1〕又は〔2〕に記載の樹脂組成物。
〔4〕
前記金属酸化物の平均粒子径が1μm以下である前記〔1〕乃至〔3〕のいずれか一に記載の樹脂組成物。
〔5〕
前記衝撃改良材が、ポリブタジエン、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の共重合体、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の共重合体の水素添加物、ポリオレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種である前記〔1〕乃至〔4〕のいずれか一に記載の樹脂組成物。
〔6〕
前記ポリオレフィンが、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとα−オレフィンの共重合体、エチレンとプロピレンとα−オレフィンの共重合体、エチレンとアクリル酸の共重合体、エチレンとアクリル酸アルキルの共重合体、エチレンとメタクリル酸の共重合体、及びエチレンとメタクリル酸アルキルの共重合体からなる群より選ばれる1種以上である前記〔5〕に記載の樹脂組成物。
〔7〕
前記衝撃改良材が、前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して、1〜20質量部含有されている前記〔1〕乃至〔6〕のいずれか一に記載の樹脂組成物。
〔8〕
前記導電性付与材が、前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して、1〜50質量部含有されている前記〔1〕乃至〔7〕のいずれか一に記載の樹脂組成物。
〔9〕
前記導電性付与材に、前記金属酸化物が50質量%以上含有されている前記〔1〕乃至〔8〕のいずれか一に記載の樹脂組成物。
〔10〕
前記金属酸化物が、二酸化スズ、四酸化三鉄、二酸化チタンからなる群より選ばれる1種以上である前記〔1〕乃至〔9〕のいずれか一に記載の樹脂組成物。
〔11〕
界面活性剤をさらに含有する前記〔1〕乃至〔10〕のいずれか一に記載の樹脂組成物。
〔12〕
前記〔1〕乃至〔11〕のいずれか一に記載の樹脂組成物を成形することにより得られる成形体。
〔13〕
機構部品である前記〔12〕に記載の成形体。
本発明の樹脂組成物は、成形条件や、成形体の形状が変化した際においても、安定した好ましい体積抵抗値を維持でき、静電気拡散性を保持できる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」と言う。)について、説明する。
なお本発明は、以下の記載に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
〔樹脂組成物〕
本実施形態の樹脂組成物は、ポリアセタール樹脂、衝撃改良材、及び少なくとも2種以上の導電性付与材を含有し、前記導電性付与材が、少なくとも1種の炭素系導電材と、少なくとも1種の金属酸化物とを含み、体積抵抗率が103〜109Ω・cmの樹脂組成物である。
(ポリアセタール樹脂)
ポリアセタール樹脂としては、ホルムアルデヒド単量体又はその3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサン)等のホルムアルデヒドの環状オリゴマーを単独重合して得られる実質上オキシメチレン単位のみから成るポリアセタールホモポリマーや、ホルムアルデヒド単量体又はその3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサン)等のホルムアルデヒドの環状オリゴマーと、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エピクロルヒドリン、1,3−ジオキソランや1,4−ブタンジオールホルマール等のグリコールやジグリコールの環状ホルマール等の環状エーテル、環状ホルマールとを共重合させて得られたポリアセタールコポリマー等が挙げられる。
また、単官能グリシジルエーテルを共重合させて得られる分岐を有するポリアセタールコポリマーや、多官能グリシジルエーテルを共重合させて得られる架橋構造を有するポリアセタールコポリマー等も用いることができる。
さらに、両末端又は片末端に、水酸基等の官能基を有するポリアセタールホモポリマー、例えば、ポリアルキレングリコールの存在下、ホルムアルデヒド単量体又はホルムアルデヒドの環状オリゴマーを重合して得られるブロック成分を有するポリアセタールホモポリマーや、同じく両末端又は片末端に、水酸基等の官能基を有するポリアセタールコポリマー、例えば、水素添加ポリブタジエングリコールの存在下、ホルムアルデヒド単量体又はその3量体(トリオキサン)や4量体(テトラオキサン)等のホルムアルデヒドの環状オリゴマーと環状エーテルや環状ホルマールとを共重合させて得られるブロック成分を有するポリアセタールコポリマー等も用いることができる。
以上のように、ポリアセタール樹脂としては、ポリアセタールホモポリマー、コポリマーのいずれも用いることができるが、好ましくはポリアセタールコポリマーである。
以下、ポリアセタールコポリマーについて詳述する。
ポリアセタールコポリマーにおいて、前記1,3−ジオキソラン等のコモノマーの含有量は、一般的には、前記トリオキサン1molに対して0.1〜60mol%であり、好ましくは0.1〜20mol%であり、より好ましくは0.13〜10mol%である。
また、本実施形態の樹脂組成物を構成するポリアセタール樹脂として、融点が164℃〜173℃のポリアセタールコポリマーが好ましく、より好ましくは164℃〜171℃である。
なお、前記ポリアセタール樹脂の融点とは、示差走査熱量計(パーキンエルマー社製、DSC−2C)を用い、一旦200℃まで昇温させ融解させた試料を100℃まで冷却し、再度2.5℃/分の速度にて昇温する過程で発生する発熱スペクトルのピークの温度をいう。
ポリアセタールコポリマーは、従来公知の重合方法により製造でき、重合工程においては重合触媒を用いることが好ましい。
前記重合触媒としては、ルイス酸、プロトン酸及びそのエステル又は無水物等のカチオン活性触媒が好ましい。
ルイス酸としては、例えば、ホウ酸、スズ、チタン、リン、ヒ素及びアンチモンのハロゲン化物が挙げられ、具体的には三フッ化ホウ素、四塩化スズ、四塩化チタン、五フッ化リン、五塩化リン、五フッ化アンチモン及びその錯化合物又は塩が挙げられる。
また、プロトン酸及びそのエステル又は無水物としては、例えば、パークロル酸、トリフルオロメタンスルホン酸、パークロル酸−3級ブチルエステル、アセチルパークロラート、トリメチルオキソニウムヘキサフルオロホスフェート等が挙げられる。
特に、三フッ化ホウ素;三フッ化ホウ素水和物;及び酸素原子又は硫黄原子を含む有機化合物と三フッ化ホウ素との配位錯化合物が好ましく、具体的には、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル、三フッ化ホウ素ジ−n−ブチルエーテルを好適な例として挙げることができる。
ポリアセタールコポリマーの重合方法としては、従来公知の方法を適用できる。例えば、US3027352A、US3803094A、DE1161421C、DE1495228C、DE1720358C、DE3018898C及び特開昭58−98322号、特開平7−70267号に記載の方法を適用できる。
前記重合方法により得られるポリアセタールコポリマーには、熱的に不安定な末端部〔−(OCH2n−OH基〕が存在するため、そのままでは実用に供することが困難である。そこで、不安定な末端部の分解除去処理を実施することが必要であり、次に示す特定の不安定末端部の分解除去処理を行うことが好適である。
前記特定の不安定末端部の分解除去処理とは、下記一般式(1)で表わされる少なくとも1種の第4級アンモニウム化合物の存在下に、ポリアセタールコポリマーの融点以上260℃以下の温度で、ポリアセタールコポリマーを溶融させた状態で熱処理するものである。
[S1234+n- n ・・・(1)
前記一般式(1)中、S1、S2、S3、S4は、各々独立して、炭素数1〜30の非置換アルキル基又は置換アルキル基;炭素数6〜20のアリール基;炭素数1〜30の非置換アルキル基又は置換アルキル基が少なくとも1個の炭素数6〜20のアリール基で置換されたアラルキル基;又は炭素数6〜20のアリール基が少なくとも1個の炭素数1〜30の非置換アルキル基又は置換アルキル基で置換されたアルキルアリール基を表し、前記非置換アルキル基又は置換アルキル基は、直鎖状、分岐状、又は環状である。
前記置換アルキル基の置換基は、ハロゲン、水酸基、アルデヒド基、カルボキシル基、アミノ基、又はアミド基である。
また、アリール基、アラルキル基、アルキルアリール基は、水素原子がハロゲンで置換されていてもよい。
nは1〜3の整数を表す。
Xは水酸基、又は炭素数1〜20のカルボン酸、ハロゲン化水素以外の水素酸、オキソ酸、無機チオ酸もしくは炭素数1〜20の有機チオ酸の酸残基を表す。
前記特定の不安定末端部の分解除去処理に用いる第4級アンモニウム化合物は、上記一般式(1)で表わされるものであれば特に制限はないが、一般式(1)におけるS1、S2、S3、S4は、各々独立して、炭素数1〜5のアルキル基又は炭素数2〜4のヒドロキシアルキル基であることが好ましく、特に、S1、S2、S3、S4は、少なくとも1つが、ヒドロキシエチル基であることがより好ましい。
具体的には、テトラメチルアンモニウム、テトエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラ−n−ブチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウム、テトラデシルトリメチルアンモニウム、1,6−ヘキサメチレンビス(トリメチルアンモニウム)、デカメチレン−ビス−(トリメチルアンモニウム)、トリメチル−3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルアンモニウム、トリメチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、トリエチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、トリプロピル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、トリ−n−ブチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム、トリエチルベンジルアンモニウム、トリプロピルベンジルアンモニウム、トリ−n−ブチルベンジルアンモニウム、トリメチルフェニルアンモニウム、トリエチルフェニルアンモニウム、トリメチル−2−オキシエチルアンモニウム、モノメチルトリヒドロキシエチルアンモニウム、モノエチルトリヒドロキシエチルアンモニウム、オクダデシルトリ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、テトラキス(ヒドロキシエチル)アンモニウム等の水酸化物;塩酸、臭酸、フッ酸等の水素酸塩;硫酸、硝酸、燐酸、炭酸、ホウ酸、塩素酸、よう素酸、珪酸、過塩素酸、亜塩素酸、次亜塩素酸、クロロ硫酸、アミド硫酸、二硫酸、トリポリ燐酸等のオキソ酸塩;チオ硫酸等のチオ酸塩;蟻酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、イソ酪酸、ペンタン酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、安息香酸、シュウ酸等のカルボン酸塩等が挙げられる。
中でも、水酸化物(OH-)、硫酸(HSO4 -、SO4 2-)、炭酸(HCO3 -、CO3 2-)、ホウ酸(B(OH)4 -)、カルボン酸の塩が好ましい。当該カルボン酸の内、蟻酸、酢酸、プロピオン酸がより好ましい。
前記特定の不安定末端部の分解除去処理に用いる第4級アンモニウム化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記第4級アンモニウム化合物に加えて、公知の不安定末端部の分解促進剤であるアンモニアやトリエチルアミン等のアミン類等を併用しても何ら差し支えない。
前記特定の不安定末端部の分解除去処理に用いる第4級アンモニウム化合物の量は、 ポリアセタールコポリマーと第4級アンモニウム化合物の合計質量に対する、下記式(2)で表わされる第4級アンモニウム化合物由来の窒素の量に換算して0.05〜50質量ppmであることが好ましく、より好ましくは、1〜30質量ppmである。
P×14/Q ・・・(2)
(前記式(2)中、Pは第4級アンモニウム化合物のポリアセタールコポリマーに対する濃度(質量ppm)を表し、14は窒素の原子量であり、Qは第4級アンモニウム化合物の分子量を表す。)
第4級アンモニウム化合物の添加量が0.05質量ppm未満であると、不安定末端部の分解除去速度が低下し、50質量ppmを超えると不安定末端部分解除去後のポリアセタールコポリマーの色調が悪化する。
ポリアセタールコポリマーの不安定末端部の分解除去処理は、融点以上260℃以下の温度で、ポリアセタールコポリマーを溶融させた状態で熱処理することが好ましい。
用いる装置には特に制限はないが、押出機、ニーダー等を用いて熱処理することが好適である。
また、不安定末端部の分解除去処理において発生したホルムアルデヒドは、減圧下で除去されることが好ましい。
上述した第4級アンモニウム化合物の添加方法は、重合触媒を失活する工程にて水溶液として加える方法、重合で生成したポリアセタールコポリマーパウダーに吹きかける方法等があるが、これらに限定されることはない。
いずれの添加方法を用いても、ポリアセタールコポリマーを熱処理する工程で添加されていればよく、押出機の中に注入したり、押出機等を用いてフィラーやピグメントの配合を行う品種であれば、樹脂ペレットに第4級アンモニウム化合物を添着したりして、その後の配合工程で不安定末端除去操作を実施してもよい。
不安定末端部の分解除去処理は、重合で得られたポリアセタールコポリマー中の重合触媒の失活させた後に行うことも可能であるし、また重合触媒を失活させずに行うことも可能である。
重合触媒の失活操作としては、アミン類等の塩基性の水溶液中で重合触媒を中和失活する方法を代表例として挙げることができる。
また、重合触媒の失活を行なわずに、融点以下の温度で不活性ガス雰囲気下にて加熱し、重合触媒を揮発低減した後、不安定末端部の分解除去処理を行うことも有効な方法である。
上述した特定の不安定末端部の分解除去処理により、不安定末端部が殆ど存在しない非常に熱安定性に優れたポリアセタールコポリマーを得ることができる。
また、本実施形態の樹脂組成物を構成するポリアセタール樹脂のメルトフローレート(MFR,JIS−K7210準拠 190℃,2.16kg荷重)は、0.5〜100g/10分が好ましく、より好ましくは1.0〜80g/10分である。
(衝撃改良材)
次に、本実施形態の樹脂組成物を構成する衝撃改良材に関して詳述する。
衝撃改良材としては、ポリブタジエン、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体の水素添加物、ポリオレフィンから選ばれる少なくとも1種以上が挙げられる。
前記芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物との共重合体とは、少なくとも1個の芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックと少なくとも1個の共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックとからなるブロック共重合体を含む共重合体である。
芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロックにおける「主体とする」とは、当該ブロックにおいて、少なくとも50質量%以上が芳香族ビニル化合物であるブロックを指す。より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、さらにより好ましくは90質量%以上である。
また、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックにおける「主体とする」に関しても同様で、少なくとも50質量%以上が共役ジエン化合物であるブロックを指す。より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、さらにより好ましくは90質量%以上である。
この場合、例えば、芳香族ビニル化合物ブロック中に、ランダムに少量の共役ジエン化合物若しくは他の化合物が結合されているブロックの場合であっても、該ブロックの50質量%が芳香族ビニル化合物から形成されていれば、芳香族ビニル化合物を主体とするブロック共重合体とみなす。また、共役ジエン化合物の場合においても同様である。
前記芳香族ビニル化合物の具体例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられ、これらから選ばれた1種以上の化合物が用いられるが、中でもスチレンが好ましい。
前記共役ジエン化合物の具体例としては、ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、1,3−ペンタジエン等が挙げられる。これらから選ばれた1種以上の化合物が用いられるが、中でもブタジエン、イソプレン及びこれらの組み合わせが好ましい。
前記芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の共重合体に含まれるブロック共重合体の共役ジエン化合物ブロック部分のミクロ構造は、1,2−ビニル含量、又は1,2−ビニル含量と3,4−ビニル含量との合計量が、5〜80%であることが好ましく、10〜50%であることがより好ましく、15〜40%であることがさらに好ましい。
前記芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の共重合体に含まれるブロック共重合体は、芳香族ビニル化合物を主体とする重合体ブロック[A]と共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロック[B]が、A−B型、A−B−A型、又はA−B−A−B型から選ばれる結合形式を有するブロック共重合体であることが好ましく、これらの混合物であってもよい。
これらの中でもA−B−A型、A−B−A−B型、又はこれらの混合物がより好ましく、A−B−A型がさらに好ましい。
前記芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の共重合体の水素添加物とは、上述の芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物のブロック共重合体を水素添加処理することにより、共役ジエン化合物を主体とする重合体ブロックの脂肪族二重結合の量を0を超えて100%の範囲で制御したものをいう。
当該水素添加されたブロック共重合体の好ましい水素添加率は80%以上であり、より好ましくは98%以上である。
これらブロック共重合体は水素添加されていないブロック共重合体と水素添加されたブロック共重合体の混合物としても問題なく使用可能である。
また、前記芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物とのブロック共重合体は、本発明の趣旨に反しない限り、結合形式の異なるもの、芳香族ビニル化合物種の異なるもの、共役ジエン化合物種の異なるもの、1,2−結合ビニル含有量と3,4−結合ビニル含有量の合計量の異なるもの、芳香族ビニル化合物成分含有量の異なるもの等を混合して用いてもよい。
衝撃改良材として使用するブロック共重合体及びその水添物は、低分子量ブロック共重合体と高分子量ブロック共重合体との混合物であってもよい。
例えば、数平均分子量120,000未満の低分子量ブロック共重合体と、数平均分子量120,000以上の高分子量ブロック共重合体の混合物等が挙げられる。
ここでいうブロック共重合体の数平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定装置(GPC)を用いて、紫外分光検出器で測定し、標準ポリスチレンで換算した数平均分子量を指す。この時、重合時の触媒失活による低分子量成分が検出されることがあるが、その場合は分子量計算に低分子量成分は含めない。
また、衝撃改良材として使用するブロック共重合体及びその水添物は、全部が変性されたブロック共重合体又はその水添物であっても、未変性のブロック共重合体及びその水添物と変性されたブロック共重合体及びその水添物との混合物であってもよい。
ここでいう変性されたブロック共重合体及びその水添物とは、分子構造内に少なくとも1個の炭素−炭素二重結合又は三重結合、及び少なくとも1個のカルボン酸基、酸無水物基、アミノ基、水酸基、又はグリシジル基を有する少なくとも1種の変性化合物で変性されたブロック共重合体を指す。
前記衝撃改良材として使用できるポリオレフィンとしては、特に制限はないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとα−オレフィンの共重合体、エチレンとプロピレンとα−オレフィンの共重合体、エチレンとアクリル酸の共重合体、エチレンとアクリル酸アルキルの共重合体、エチレンとメタクリル酸の共重合体及びエチレンとメタクリル酸アルキルの共重合体から選ばれる1種以上が挙げられる。
前記ポリエチレン及びポリプロピレンは、本実施形態の樹脂組成物の靭性を悪化させないため、重量平均分子量が1,000以上のポリエチレン及びポリプロピレンが好ましく使用可能である。より好ましくは、重量平均分子量が2,000以上、さらに好ましくは重量平均分子量が10,000以上である。上限の重量平均分子量は特にはないが、樹脂組成物の流動性を極度に低下させないため、500,000以下のポリエチレン及びポリプロピレンが好ましい。
前記エチレンとα−オレフィンの共重合体、エチレンとプロピレンとα−オレフィンの共重合体を構成するα−オレフィンとしては、炭素数3〜20のα−オレフィンが好ましく、より好ましくは、炭素数3〜16のα−オレフィンであり、さらに好ましくは炭素数3〜12のα−オレフィンである。
具体的には、ブテン−1、ペンテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、トリデセン−1、テトラデセン−1、ペンタデセン−1、ヘキサデセン−1、ヘプタデセン−1、オクタデセン−1、ノナデセン−1、またはエイコセン−1等が挙げられる。
これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレンとプロピレンとα−オレフィンの共重合体の分子量は、ウオータース社製150c−GPC装置で、1,2,4−トリクロロベンゼンを溶媒とし、140℃、ポリスチレンスタンダードで測定した数平均分子量(Mn)が10,000以上であることが好ましく、より好ましくは10,000〜100,000であり、さらに好ましくは20,000〜60,000である。
また、前記エチレン−α−オレフィン共重合体の、前述のGPC装置による測定で求めた分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量:Mw/Mn)は、3以下が好ましく、さらには1.8〜2.7がより好ましい。
また、前記エチレン−α−オレフィン共重合体及びエチレンとプロピレンとα−オレフィンの共重合体の、好ましいエチレン単位の含有率は、これら共重合体全量に対し30〜95質量%である。
前記エチレン−α−オレフィンの共重合体、及びエチレンとプロピレンとα−オレフィンの共重合体は、これらの一部又は全部が、α,β−不飽和ジカルボン酸及びその誘導体から選ばれる1種以上で変性されたエチレン−α−オレフィン共重合体、及びエチレンとプロピレンとα−オレフィンの共重合体であってもよい。
ここでいう、α,β−不飽和ジカルボン酸及びその誘導体の具体例としては、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、無水フマル酸が挙げられ、これらの中で無水マレイン酸が好ましい。
前記エチレンとアクリル酸の共重合体、エチレンとアクリル酸アルキルの共重合体、エチレンとメタクリル酸の共重合体、及びエチレンとメタクリル酸アルキルの共重合体について詳述する。
前記アクリル酸アルキル類及びメタクリル酸アルキル類としては、炭素数が1〜15のアルキル基を有するアクリル酸アルキル、メタクリル酸アルキルが使用可能である。
これらエチレンとアクリル酸の共重合体、エチレンとアクリル酸アルキルの共重合体、エチレンとメタクリル酸の共重合体、及びエチレンとメタクリル酸アルキルの共重合体の流動性は、本実施形態の樹脂組成物の流動性に影響を与える。これら共重合体の好ましいMFR(JIS K7210準拠 190℃,2.16kg荷重)は0.5〜200g/10分である。より好ましくは1.0g/10分である。
さらに好ましい上限は150g/10分、さらにより好ましい上限は100g/10分、よりさらに好ましい上限は80g/10分である。
本実施形態の樹脂組成物における衝撃改良材の好ましい含有量は、ポリアセタール樹脂100質量部に対して、1〜20質量部である。
より好ましい下限量は2質量部であり、さらに好ましい下限量は5質量部である。またより好ましい上限量は18質量部であり、さらに好ましい上限量は15質量部であり、さらにより好ましい上限量は12質量部である。
本実施形態の樹脂組成物の衝撃強度を高く保つためには、下限量を1質量部以上とすることが好ましく、耐熱性を低下させないためには、20質量部以下とすることが好ましい。
前記衝撃改良材として使用できるエチレンとアクリル酸の共重合体、エチレンとアクリル酸アルキルの共重合体、エチレンとメタクリル酸の共重合体、及びエチレンとメタクリル酸アルキルの共重合体は、その一部又は全部が、α,β−不飽和ジカルボン酸及びその誘導体から選ばれる1種以上で変性された共重合体であってもよい。ここでいう、α,β−不飽和ジカルボン酸及びその誘導体の具体例としては、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、無水フマル酸が挙げられ、これらの中で無水マレイン酸が特に好ましい。
(導電性付与材)
次に、本実施形態の樹脂組成物を構成する導電性付与材について説明する。
導電性付与材は、少なくとも1種の炭素系導電材と、少なくとも1種の金属酸化物を含む。
<炭素系導電材>
炭素系導電材は、主として炭素から構成される導電材料であれば特に制限されるものではない。「主として炭素から構成される」とは、炭素系導電材の80質量%以上が炭素であり、導電性を有する材料であれば問題なく使用可能である。
例えば、カーボンブラック、炭素繊維、カーボンナノチューブ、グラファイトから選ばれる1種以上が挙げられる。
前記カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック等、種々のものがあるがいずれも使用可能である。特に好適に使用可能なものの特長を挙げると、粒子径が小さいか、又は表面積が大きく、鎖状構造の発達したものが好ましく、粒子径は0.05μm以下のものがよい。また、フタル酸ジブチル吸油量(ASTM D2415 以下、DBP吸油量とする。)が200mL/100g以上であることが好ましく、300mL/100g以上500mL/100g以下のものがより好ましい。前記DBP吸油量が200mL/100g以上のものを用いることにより、少ない添加量で良好な導電性を得ることができ、500mL/100g以下のものを用いることにより良好な機械物性を得ることができる。
好適に使用可能な市販されているカーボンブラックとしては、例えば、ケッチェンブラックEC〔DBP吸油量:350mL/100g、ライオン(株)製〕、EC−600JD〔DBP吸油量:495mL/100g、ライオン(株)製〕、プリンテックスXE2〔DBP吸油量:420mL/100g〕(エボニック デグサ ジャパン(株)製)等がある。
カーボンブラックは1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル(PAN)あるいは、ピッチ等を原料とした繊維を不活性雰囲気中で1000℃〜3500℃の間で焼成・炭化する事により得られる繊維がすべて包含される。
炭素繊維は、繊維径が好ましくは3〜30μmであり、より好ましくは5〜20μmである。
カーボンナノチューブとしては、国際公開特許94/023433号公報に記載されている微細な炭素系繊維等が挙げられる。中でも、平均繊維径75nm以下、L/D5以上のカーボンナノチューブが好ましい。市販されているカーボンナノチューブとしてはハイペリオンキャタリシスインターナショナル社から入手可能なBNフィブリル等が挙げられる。
前記グラファイトには、無煙炭、ピッチ等をアーク炉で高温加熱して得られるものや、天然に産出される石墨も包含される。
グラファイトの重量平均粒子径は、好ましくは0.1〜100μmであり、より好ましくは10〜80μmである。
本実施形態の樹脂組成物の外観を維持させ、衝撃強度の低下を抑制するためには、100μm以下の重量平均粒子径とすることが好ましく、導電性の低下を抑制するためには、0.1μm以上とすることが好ましい。
上述した導電性付与材である炭素系導電材は、公知の各種カップリング剤及び/又は収束剤を使用して、樹脂との密着性や取り扱い性を向上させてもよい。
<金属酸化物>
金属酸化物とは、遷移金属類又は典型金属類の酸化物をいい、単独で導電性を有するものであることが好ましい。
好ましい金属種は、亜鉛、スズ、鉄、チタンから選ばれる少なくとも1種であり、これら金属の酸化物が好適に使用可能である。
これらの中でも、酸化スズ、二酸化スズ、四酸化三鉄、二酸化チタンが好ましく、二酸化スズ、四酸化三鉄がより好ましい。
これら金属酸化物の好ましい数平均粒子径の上限は1μm以下である。より好ましくは500nmである。さらにより好ましくは300nmである。下限は特にないが、好ましくは50nmである。
本実施形態の樹脂組成物の導電性の成形条件による変化を抑制するためには、数平均粒子径は1μm以下であることが好ましい。また、取り扱い性の観点より、下限は50nmであることが好ましい。
金属酸化物の粒子径は、レーザー粒度測定器により、水やアルコールを分散媒とすることにより測定できる。金属酸化物の種類によってはヘキサメタリン酸ナトリウム等の分散助剤を使用してもよい。
本実施形態の樹脂組成物において、上述した導電性付与材の好ましい量は、ポリアセタール樹脂100質量部に対して、1〜50質量部の範囲内である。より好ましい下限量は3質量部であり、さらに好ましい下限量は5質量部である。またより好ましい上限量は45質量部であり、さらに好ましい上限量は40質量部であり、さらにより好ましい上限量は30質量部である。
また、本実施形態の樹脂組成物においては、導電性付与材全てを100質量%としたとき、金属酸化物の質量比率が50質量%以上であることが好ましい。より好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは70質量%以上であり、さらにより好ましくは75質量%以上である。好ましい金属酸化物の上限質量比率は、95質量%である。
本実施形態の樹脂組成物の成形条件や成形片形状による導電性のバラツキを抑制するため、金属酸化物の質量比率は50質量%以上にすることが好ましい。
(界面活性剤)
本実施形態の樹脂組成物は、界面活性剤を添加してもよい。
界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤のいずれも適用できる。
前記アニオン系界面活性剤としては、例えば、オクタン酸ナトリウム、デカン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ペルフルオロノナン酸、N−ラウロイルサルコシンナトリウム、ココイルグルタミン酸ナトリウム、アルファスルホ脂肪酸メチルエステル塩、1−ヘキサンスルホン酸ナトリウム、1−オクタンスルホン酸ナトリウム、1−デカンスルホン酸ナトリウム、1−ドデカンスルホン酸ナトリウム、ペルフルオロブタンスルホン酸、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、トルエンスルホン酸ナトリウム、クメンスルホン酸ナトリウム、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンジスルホン酸二ナトリウム、ナフタレントリスルホン酸三ナトリウム、ブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウム、ミリスチルスルホン酸ナトリウム、ラウレススルホン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェノールスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸アンモニウム、ラウリルリン酸、ラウリルリン酸ナトリウム、ラウリルリン酸カリウム等が挙げられる。
前記カチオン系界面活性剤としては、塩化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラブチルアンモニウム、塩化ドデシルジメチルベンジルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化オクチルトリメチルアンモニウム、塩化デシルトリメチルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム、塩化テトラデシルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化アルキルトリメチルアンモニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、臭化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム等が挙げられる。
前記ノニオン系界面活性剤としては、ラウリン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリン、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル 、ペンタエチレングリコールモノドデシルエーテル、オクタエチレングリコールモノドデシルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヘキシタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルポリエチレングリコール、ラウリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オクチルグルコシド、デシルグルコシド、ラウリルグルコシド、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。
前記両性界面活性剤としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ドデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、オクタデシルアミノメチルジメチルスルホプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム 、ラウロイルグルタミン酸カリウム、ラウロイルメチル−β−アラニン、ラウリルジメチルアミン−N−オキシド 、オレイルジメチルアミン−N−オキシド等が挙げられる。
これらの中でも、特に優れる界面活性剤は、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤である。特に水に溶かした際のpHとして6〜8を示す中性の界面活性剤がより好適である。
これら界面活性剤の量には特に制限はないが、好ましい上限量は、ポリアセタール100質量部に対して10質量部以下である。より好ましくは8質量部以下であり、さらに好ましくは5質量部以下、さらにより好ましくは3質量部以下である。
界面活性剤は付加的成分なので、下限量はゼロであるが、添加するときの好ましい下限量はポリアセタール100質量部に対して0.01質量部である。より好ましくは0.1質量部であり、さらに好ましくは0.5質量部である。
樹脂組成物からなる成形体へのブリードアウトを抑制するためには、界面活性剤の量は、ポリアセタール100質量部に対して10質量部以下とすることが好ましい。
また、成形体の体積抵抗率の成形条件による変動を抑制するためには0.01質量部以上配合することがより好ましい。
(添加剤)
本実施形態の樹脂組成物には、用途に応じて適当な添加剤を配合することができる。
<ヒンダードアミン系光安定剤>
本実施形態の樹脂組成物には、ヒンダードアミン系光安定剤を付加的成分として含んでもよい。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルメタクリレ−ト、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルアクリレ−ト、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−マロネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−アジペート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−テレフタレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−マロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−アジペート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−テレフタレート、1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−エタン、α,α’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−p−キシレン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)トリレン−2,4−ジカルバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメートが挙げられる。
これらの中でも、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−マロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−アジペート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−テレフタレート、1,2−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−エタン、α,α’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)−p−キシレン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)トリレン−2,4−ジカルバメート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレン−1,6−ジカルバメートが好ましく、より好ましくはビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケートである。
ヒンダードアミン系光安定剤の好ましい添加量は、ポリアセタール100質量部に対し0.1〜3質量部であり、より好ましい下限量は0.5質量である。またより好ましい上限量は2質量部であり、さらに好ましい上限量は1.5質量部である。良好な耐劣化油脂性を付与させるためには添加量を0.1〜3質量部の範囲にすることが好ましい。
<エポキシ化合物>
本実施形態の樹脂組成物にはエポキシ化合物を添加してもよい。
好ましいエポキシ化合物としては、モノ又は多官能グリシジル誘導体、或いは不飽和結合をもつ化合物を酸化してエポキシ基を生じさせた化合物が挙げられる。
例えば、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、2−メチルオクチルグリシジルエーテル、ラウリルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル、ベヘニルグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(エチレンオキシドのユニット;2〜30)、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、(プロピレンオキシドのユニット;2〜30)、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ソルビタンモノエステルジグリシジルエーテル、ソルビタンモノエステルトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ジグリセリントリグリシジルエーテル、ジグリセリンテトラグリシジルエーテル、クレゾールノボラックとエピクロルヒドリンとの縮合物(エポキシ当量;100〜400、軟化点;20〜150℃)、グリシジルメタクリレート、ヤシ脂肪酸グリシジルエステル、大豆脂肪酸グリシジルエステル等から選ばれる1種以上が挙げられるがこれらに限定されることはない。
これらの中でクレゾールノボラックとエピクロルヒドリンとの縮合物が組成物の熱安定性を向上させるという観点から好ましく用いられる。
エポキシ化合物の、好ましい上限量は、ポリアセタール100質量部に対して10質量部である。より好ましい上限量は7質量部であり、さらに好ましい上限量は5質量部であり、さらにより好ましい上限量は3質量部である。
エポキシ化合物は付加的成分なので下限量はゼロであるが、添加する際の好ましい下限量は0.1質量部である、より好ましい下限量は0.5質量部であり、さらにより好ましい下限量は1質量部である。
樹脂組成物の加工時の熱安定性をより向上させるためには、これらエポキシ化合物の量は0.1質量部以上、10質量部以下とすることが好ましい。
<エポキシ樹脂硬化性添加剤>
またさらに、本実施形態の樹脂組成物にエポキシ化合物を添加する際には、エポキシ化合物の他にエポキシ樹脂硬化性添加剤を添加してもよい。
エポキシ硬化性添加剤としては、塩基性窒素化合物及び塩基性リン化合物を用いることができるが、その他のエポキシ硬化作用(硬化促進作用を含む)を持つ化合物もすべて使用できる。
エポキシ硬化性添加剤の添加量の上限量は、エポキシ化合物100質量部に対して100質量部である。より好ましい上限量は80質量部である。下限値は特にないが、好ましくは1質量部であり、より好ましい下限量は30質量部である。
前記エポキシ樹脂硬化性添加剤の具体的な化合物としては、イミダゾール;1−ヒドロキシエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ヘプタデシルイミダゾール、1−ビニル−2−フェニルイミダゾール等の置換イミダゾール;オクチルメチルアミン、ラウリルメチルアミン等の脂肪族2級アミン;ジフェニルアミン、ジトリルアミン等の芳香族2級アミン;トリラウリルアミン、ジメチルオクチルアミン、ジメチルステアリルアミン、トリステアリルアミン等の脂肪族3級アミン;トリトリルアミン、トリフェニルアミン等の芳香族3級アミン;セチルモルホリン、オクチルモルホリン、p−メチルベンジルモルホリン等のモルホリン化合物;ジシアンジアミド、メラミン、尿素等へのアルキレンオキシド付加物(付加モル数1〜20モル);トリフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、トリトリルホスフィン等のリン化合物等があるが、これらに限定されるものではない。
これらの中でジシアンジアミド、トリフェニルホスフィンが、本実施形態の樹脂組成物の熱安定性を向上させるという観点から好ましく用いられる。
これらのエポキシ化合物、エポキシ樹脂硬化性添加剤は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、上述したエポキシ化合物と、ヒンダードアミン系光安定剤との質量比[E/A:エポキシ化合物の添加量/ヒンダードアミン系光安定剤の添加量]は、本実施形態の樹脂組成物及びその成形体において、バランスの取れた機械的特性を得るために、60/40〜85/15であることが好ましく、より好ましくは65/35〜80/20である。
(その他の添加剤)
本実施形態の樹脂組成物には、酸化防止剤、ホルムアルデヒド反応性窒素を含む重合体又は化合物、ギ酸捕捉剤、離型剤、潤滑剤、顔料といったポリアセタールに公知の添加剤を、ポリアセタール100質量部に対し、それぞれ0.01〜3質量部含有することができる。
<酸化防止剤>
酸化防止剤としてはヒンダートフェノール系酸化防止剤が挙げられる。
例えば、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、n−オクタデシル−3−(3’−メチル−5’−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、n−テトラデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、1,6−ヘキサンジオール−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]、1,4−ブタンジオール−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等が挙げられる。
好ましくは、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン及びこれらの混合物である。
これらは、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<ホルムアルデヒド反応性窒素を含む重合体又は化合物>
ホルムアルデヒド反応性窒素を含む重合体又は化合物としては、例えば、ナイロン4−6、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン6−12、ナイロン12等のポリアミド樹脂、及びこれらの重合体、例えば、ナイロン6/6−6/6−10、ナイロン6/6−12等を挙げることができる。
また他に、アクリルアミド及びその誘導体、アクリルアミド及びその誘導体と他のビニルモノマーとの共重合体が挙げられ、例えば、アクリルアミド及びその誘導体と他のビニルモノマーとを金属アルコラートの存在下で重合して得られたポリ−β−アラニン共重合体を挙げることができる。
その他、アミド化合物、アミノ置換トリアジン化合物、アミノ置換トリアジン化合物とホルムアルデヒドの付加物、アミノ置換トリアジン化合物とホルムアルデヒドの縮合物、尿素、尿素誘導体、ヒドラジン誘導体、イミダゾール化合物、イミド化合物を挙げることができる。
前記アミド化合物としては、イソフタル酸ジアミド等の多価カルボン酸アミド、アントラニルアミドが挙げられる。
前記アミノ置換トリアジン化合物としては、2,4−ジアミノ−sym−トリアジン、2,4,6−トリアミノ−sym−トリアジン、N−ブチルメラミン、N−フェニルメラミン、N,N−ジフェニルメラミン、N,N−ジアリルメラミン、ベンゾグアナミン(2,4−ジアミノ−6−フェニル−sym−トリアジン)、アセトグアナミン(2,4−ジアミノ−6−メチル−sym−トリアジン)、2,4−ジアミノ−6−ブチル−sym−トリアジン等が挙げられる。
前記アミノ置換トリアジン類化合物とホルムアルデヒドとの付加物としては、N−メチロールメラミン、N,N’−ジメチロールメラミン、N,N’,N”−トリメチロールメラミンを挙げられる。
前記アミノ置換トリアジン類化合物とホルムアルデヒドとの縮合物としては、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物を挙げられる。
前記尿素誘導体としては、N−置換尿素、尿素縮合体、エチレン尿素、ヒダントイン化合物、ウレイド化合物が挙げられる。N−置換尿素の具体例としては、アルキル基等の置換基が置換したメチル尿素、アルキレンビス尿素、アリール置換尿素を挙げられる。
尿素縮合体としては、尿素とホルムアルデヒドの縮合体等が挙げられる。
ヒダントイン化合物の具体例としては、ヒダントイン、5,5−ジメチルヒダントイン、5,5−ジフェニルヒダントイン等が挙げられる。
ウレイド化合物としては、アラントイン等が挙げられる。
前記ヒドラジン誘導体としてはヒドラジド化合物を挙げられる。ヒドラジド化合物の具体例としては、ジカルボン酸ジヒドラジドを挙げられ、更に具体的には、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、ピメリン酸ジヒドラジド、スペリン酸ジヒドラジド、アゼライン酸ジヒドラジド、セバチン酸ジヒドラジド、ドデカン二酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド、2,6−ナフタレンジカルボジヒドラジド等が挙げられる。
前記イミダゾール化合物としては、例えば、2−ホルミルイミダゾール、4−ホルミルイミダゾール、2−シアノイミダゾール、4−シアノイミダゾール、イミダゾール−4−ジチオカルボン酸、2−メチルイミダゾール−4−ジチオカルボン酸、イミダゾール−4−カルボン酸モノハイドレート、2−ヒドロキシメチルイミダゾールハイドロクロリド、2−メルカプトイミダゾールが挙げられる。
前記イミド化合物としては、スクシンイミド、グルタルイミド、フタルイミドを挙げられる。
上述したホルムアルデヒド反応性窒素原子を含む重合体又化合物は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
<ギ酸補足剤>
ギ酸捕捉剤としては、前記<ホルムアルデヒド反応性窒素を含む重合体又は化合物>の項目で記載したアミノ置換トリアジン化合物やアミノ置換トリアジン類化合物とホルムアルデヒドとの縮合物、例えば、メラミン・ホルムアルデヒド縮合物等を挙げられる。
その他のギ酸捕捉剤としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、無機酸塩、カルボン酸塩又はアルコキシドが挙げられる。例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム若しくはバリウム等の水酸化物、上記アルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸塩、リン酸塩、珪酸塩、ホウ酸塩、カルボン酸塩が挙げられる。
前記カルボン酸塩のカルボン酸としては、10〜36個の炭素原子を有する飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸が好ましく、これらのカルボン酸は水酸基で置換されていてもよい。前記飽和又は不飽和脂肪族カルボン酸塩としては、例えば、ジミリスチン酸カルシウム、ジパルミチン酸カルシウム、ジステアリン酸カルシウム、(ミリスチン酸−パルミチン酸)カルシウム、(ミリスチン酸−ステアリン酸)カルシウム、(パルミチン酸−ステアリン酸)カルシウムが挙げられ、特に、ジパルミチン酸カルシウム、ジステアリン酸カルシウムが好ましい。
これらのギ酸捕捉剤は、1種類で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
<離型剤、潤滑剤>
離型剤、潤滑剤としては、アルコール、脂肪酸及びそれらの脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリコール、平均重合度が10〜500であるオレフィン化合物、シリコーンが挙げられる。
さらに、本実施形態の樹脂組成物は、目的に応じて、従来ポリアセタール樹脂で用いられることができる公知の各種添加剤として、無機充填剤、結晶核剤、他の導電材、熱可塑性樹脂、及びポリウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド系エラストマーといった熱可塑性エラストマーを配合することができる。
<無機充填剤>
無機充填剤としては、繊維状、粉粒子状、板状及び中空状の充填剤が用いられる。
繊維状充填剤としては、例えば、ガラス繊維、シリコーン繊維、シリカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化硅素繊維、硼素繊維、チタン酸カリウム繊維、さらにステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属繊維等の無機質繊維が挙げられる。
また、繊維長の短いチタン酸カリウムウイスカー等のウイスカー類も含まれる。なお、芳香族ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂等の高融点有機繊維状物質も使用することができる。
粉粒子状充填剤としては、例えば、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ガラス粉、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、カオリン、クレー、珪藻土、ウォラストナイトのような珪酸塩、アルミナのような酸化物、硫酸カルシウム、硫酸バリウムのような金属硫酸塩、炭酸マグネシウム、ドロマイト等の炭酸塩、その他炭化珪素、窒化硅素、窒化硼素、各種金属粉末等が挙げられる。
板状充填剤としては、例えば、マイカ、ガラスフレーク、各種金属箔が挙げられる。
中空状充填剤としては、例えば、ガラスバルーン、シリカバルーン、シラスバルーン、金属バルーン等が挙げられる。
これらの無機充填剤は、1種のみを単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの無機充填剤は表面処理されたもの、未表面処理のもの、何れも使用可能であるが、成形表面の平滑性、機械的特性の面から表面処理の施されたものの使用のほうが好ましい場合がある。
表面処理剤としては従来公知のものが使用可能である。
例えば、シラン系、チタネート系、アルミニウム系、ジルコニウム系等の各種カップリング処理剤が使用できる。具体的にはN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリスステアロイルチタネート、ジイソプロポキシアンモニウムエチルアセテート、n−ブチルジルコネート等が挙げられる。
<顔料>
顔料としては、無機系顔料及び有機系顔料、メタリック系顔料、蛍光顔料等が挙げられる。
無機系顔料とは、樹脂の着色用として一般的に使用されているものを適用でき、例えば、硫化亜鉛、酸化チタン、硫酸バリウム、チタンイエロー、コバルトブルー、燃成顔料、炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩やカーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック等が挙げられる。
有機系顔料としては、縮合ウゾ系、イノン系、フロタシアニン系、モノアゾ系、ジアゾ系、ポリアゾ系、アンスラキノン系、複素環系、ペンノン系、キナクリドン系、チオインジコ系、ベリレン系、ジオキサジン系、フタロシアニン系等の顔料が挙げられる。
顔料の添加割合は色調により大幅に変わるため明確にすることは難しいが一般的には、ポリアセタール樹脂と100質量部に対して、0.05〜5質量部の範囲で用いられる。
〔樹脂組成物の製造方法〕
本実施形態の樹脂組成物は、従来公知の溶融混練方法により作製できる。
溶融混練する装置としては、一般に実用されている混練機が適用できる。例えば、一軸又は多軸混練押出機、ロール、バンバリーミキサー等を用いればよい。中でも、減圧装置、及びサイドフィーダー設備を装備した2軸押出機が最も好ましい。
溶融混練の方法は、全成分を同時に溶融混練する方法、あらかじめ予備混合したブレンド物を用いて溶融混練する方法、更に押出機の途中から逐次、サイドフィーダーを使用することによって各成分を供給し、溶融混練する方法等が挙げられる。
また、溶融混練時には押出機ベント口から減圧装置によって減圧することが好ましい。
減圧度に関しては、0.07MPa以下が好ましい。
また、溶融混練温度は、用いるポリアセタール樹脂のJIS K7121に準じた示差走査熱量(DSC)測定で求められる融点より1〜80℃高い温度が好ましい。
より具体的には160℃から240℃ある。
押出機での剪断速度は100rpm以上であることが好ましい。
〔樹脂組成物の物性〕
本実施形態の樹脂組成物は、静電気拡散性を有する樹脂組成物である。
ここで静電気拡散性とは、帯電しにくく、かつ電荷をゆるやかに拡散させる性能であり、導電性と帯電防止性の中間に相当する105Ω・cm前後の中程度の導電性(体積抵抗率)を有した材料を言う。
帯電した電気を除電する際に、高い導電性を有する材料の場合、急激な放電(スパーク)が生じ、電気回路等を破壊することが起きる。これを抑制しながら除電できるのが、静電気拡散性の材料である。
しかしながら、反面、中程度の導電性領域は、パーコレーションと呼ばれる導電性の急激な変化の途中にある電気抵抗値であり、各種条件で抵抗値が変化しやすく、制御しにくいという性質もある。
本実施形態の樹脂組成物は、体積抵抗率が103〜109Ω・cmである。
使用時のスパークを生じさせないためには体積抵抗率を103Ω・cm以上とする必要があり、帯電した静電気を速やかに除電するためには、109Ω・cm以下にする必要がある。より好ましい下限値は、5×103Ω・cmであり、さらに好ましい下限値は104Ω・cmである。また、より好ましい上限値は5×108Ω・cmであり、さらに好ましい上限値は108Ω・cmである。
体積抵抗率は、後述する実施例に記載の方法により算出することができる。
具体的には、厚さ4mmのISO多目的試験片の両端を切断し、長さ10mmで、両端に均一な断面積(10×4mm)の切断面を持つ、短冊状試験片を用い、この試験片の両端の切断面に銀ペーストを塗布し、充分乾燥させた後、テスターを用いて両端間の抵抗値を測定し、下式を用いて、算出することができる。
体積抵抗率(Ω・cm)=抵抗値(Ω)×断面積(cm2)÷長さ(cm)
〔成形体〕
(成形体の製造方法)
本実施形態のポリアセタール樹脂組成物を成形する方法については特に制限するものではなく、公知の成形方法、例えば、押出成形、射出成形、真空成形、ブロー成形、射出圧縮成形、加飾成形、他材質成形、ガスアシスト射出成形、発砲射出成形、低圧成形、超薄肉射出成形(超高速射出成形)、金型内複合成形(インサート成形、アウトサート成形)等の成形方法のいずれかによって成形することができる。
(成形体の用途)
本実施形態の成形体は、各種機構部品として利用できる。
本実施形態の成形体は、成形方法及び成形体の部位による体積抵抗率の変動が無いという特性を有しており、このような特性を有していることから、例えば複写機等の紙の摩擦が生じやすい機器類の軸受部、歯車等が好適な用途として挙げられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は、後述する実施例に限定されるものではない。
先ず、実施例及び比較例で使用する成分、成形体の成形方法、物性の測定方法、の内容と評価方法を以下に示す。
〔使用成分〕
<ポリアセタール樹脂(以下、単にPOMと略す。)>
特開2010−285539号公報に記載の調製例に基づき、融点(示差走査熱量計(パーキンエルマー社製、DSC−2C)を用い、一旦200℃まで昇温させ融解させた試料を100℃まで冷却し、再度2.5℃/分の速度にて昇温する過程で発生する発熱スペクトルのピークの温度)が164.5℃、JIS−K7210に基づいて190℃、2.16kg荷重で測定したMFRが30g/10minであるポリアセタールペレットを得、これをポリアセタール樹脂として使用した。
<衝撃改良剤(以下、単にTRと略す。)>
ポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレントリブロック共重合体(タフプレンA:旭化成ケミカルズ株式会社製)
<導電性付与材>
[炭素系導電材]
カーボンブラック 商品名 ケッチェンブラックEC300J:ライオン(株)製(以下、単にC−1と略す。)
カーボンファイバー 商品名 HTA−CMF−0160−OH:東邦テナックス社製 (以下、単にC−2と略す。)
黒鉛粒子 商品名UF−G30:昭和電工(株)社製(以下、単にC−3と略す)
[金属酸化物]
二酸化スズ(SnO2) 商品名 CP004:テイカ株式会社製(以下、単にM−1と略す。)粒子径:500nm
〔成形方法〕
<成形方法1>
東芝機械株式会社製EC75NIIを用い、シリンダー温度を205℃、金型温度を90℃に設定し、射出速度を200mm/秒に設定し、ISO多目的試験片を成形した。
このときの射出時間は35秒、冷却時間は15秒であった。
<成形方法2>
前記成形方法1と同じ成形機を用いて、金型温度を60℃に設定し、射出速度を50mm/秒に設定し、ISO多目的試験片を成形した。
このときの射出時間は35秒、冷却時間は15秒であった。
〔物性〕
(体積抵抗率−1)
厚さ4mmのISO多目的試験片の両端を精密カットソーで切断し、長さ10mm、幅10mm、厚み4mmの直方体状試験片を得た。
この試験片の2つの切断面(10×4mmの面)に銀ペーストを塗布し、充分乾燥させた後、銀ペーストを塗布した両端間の抵抗値をテスターで測定し、下式により体積抵抗率を算出した。
体積抵抗率(Ω・cm)=抵抗値(Ω)×断面積(cm2)÷長さ(cm)
この体積抵抗率を(体積抵抗率−1)と表し、この値を下記表1に記載した。
なお、この測定は5本の異なる試験片に対してそれぞれ実施し(n=5)、各測定値の幅を考慮して体積抵抗値とした。
(体積抵抗率−2)
前記(体積抵抗率−1)の測定に用いた直方体状試験片の切断面ではなく2つの非切断面(10×4mmの面)に銀ペーストを塗布した以外は、すべて前記(体積抵抗率−1)の測定と同様に実施し、体積抵抗率を測定した。ここで得た体積抵抗率を(体積抵抗率−2)と表し、下記表1に記載した。
〔実施例1、比較例1、2〕
上流側に1箇所、押出機中央部に1ヶ所の供給口を有するTEM−26SS二軸押出機(東芝機械株式会社製)のシリンダー温度を200℃に設定し、時間当たりの押出量が15kg/hになるように、POM、TR及び添加剤を上流側供給口より供給し、導電付与材を押出機中央部の供給口より供給し、スクリュー回転数150rpmの条件で押出を実施した。
なお、このとき、押出機下流側に設置した脱気用ベント口より真空ポンプで低揮発成分を脱気した。
押し出されたストランド状組成物をストランドカッターでカットし、ペレットとして得た。
得られたペレットを、それぞれ、上述した<成形方法1>及び<成形方法2>の条件で成形し多目的試験片を得て、これらの多目的試験片につき、それぞれ(体積抵抗率−1)及び(体積抵抗率−2)の測定を実施した。測定結果を下記表1に組成とともに記載した。
なお、実施例、比較例には、添加剤成分として、ポリアセタール樹脂100質量部に対して、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケート(三共ライフテック(株)製、商品名:サノールLS770)が0.2質量部、クレゾールノボラックとエピクロロヒドリンとの縮合物(エポキシ当量=350、軟化点=80℃)が1質量部、トリフェニルホスフィンが0.5質量部、ベヘニルアルコールが2.5質量部、ラウリルスルホン酸ナトリウムが0.5質量部含まれている。
なお、導電性付与材の量は、上述した<成形方法1>で成形したサンプルの(体積抵抗率−1)の値が同等となるように調整した。
表1中、「POM」はポリアセタール樹脂、「TR」は衝撃改良材、「C−1」はカーボンブラック、「C−2」はカーボンファイバー、「C−3」は黒鉛粒子、「M−1」は金属酸化物を表す。
また、表1中、材料の配合量の単位は全て「質量部」とする。
「−」は未測定であることを表す。
実施例1は、成形方法及び成形片の部位による体積抵抗率の変動が全く見られないのに対し、炭素系導電材のみで構成される比較例1,2は、成形方法の違いや測定部位の違いにより体積抵抗率が変動することが確認された。
本発明のポリアセタール樹脂組成物は、静電気拡散材料として好適に使用可能であり、成形体は、各種機構部品、例えば複写機等の紙の摩擦が生じやすい機器類の軸受部、歯車等として、産業上の利用可能性を有している。

Claims (13)

  1. ポリアセタール樹脂、衝撃改良材、及び少なくとも2種以上の導電性付与材を含有し、
    前記導電性付与材が、少なくとも1種の炭素系導電材と、少なくとも1種の金属酸化物とを含み、
    体積抵抗率が103〜109Ω・cmである樹脂組成物。
  2. 前記炭素系導電材が、カーボンブラック、炭素繊維、カーボンナノチューブ、グラファイトからなる群より選ばれる1種以上である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記金属酸化物が、亜鉛、スズ、鉄、チタンからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物である請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記金属酸化物の平均粒子径が、1μm以下である請求項1乃至3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記衝撃改良材が、ポリブタジエン、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の共重合体、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合物の共重合体の水素添加物、ポリオレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  6. 前記ポリオレフィンが、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンとα−オレフィンの共重合体、エチレンとプロピレンとα−オレフィンの共重合体、エチレンとアクリル酸の共重合体、エチレンとアクリル酸アルキルの共重合体、エチレンとメタクリル酸の共重合体、及びエチレンとメタクリル酸アルキルの共重合体からなる群より選ばれる1種以上である請求項5に記載の樹脂組成物。
  7. 前記衝撃改良材が、前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して、1〜20質量部含有されている請求項1乃至6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  8. 前記導電性付与材が、前記ポリアセタール樹脂100質量部に対して、1〜50質量部含有されている請求項1乃至7のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  9. 前記導電性付与材に、前記金属酸化物が50質量%以上含有されている請求項1乃至8のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  10. 前記金属酸化物が、二酸化スズ、四酸化三鉄、二酸化チタンからなる群より選ばれる1種以上である請求項1乃至9のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  11. 界面活性剤をさらに含有する請求項1乃至10のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の樹脂組成物を成形することにより得られる成形体。
  13. 機構部品である請求項12に記載の成形体。
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