JP2012250814A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】用紙の移動を規制するために用紙がストッパーに当接したときに生じる用紙の傾きと、用紙を分離するために用紙が分離斜面に当接したときに生じる用紙の傾きとの両者を抑制することができないという課題がある。
【解決手段】用紙Pの幅方向における中央部に位置する回動部材と、回動部材を回動させ、用紙Pの移動を規制する規制位置と用紙Pを移動させて分離する分離位置とを設定する回動機構と、分離位置において、壁面に載置された用紙Pを挿入方向D1に送り出す給紙ローラーと、回動機構における回動に対して制動力を付与するダンパー機構とを備え、回動部材における壁面には、用紙Pの幅方向D4に延設する複数の面292が形成され、面292は、規制位置では、鉛直方向D3に対して挿入方向D1と反対側に傾斜し、分離位置では、鉛直方向D3に対して挿入方向D1側に傾斜するように備えられる記録装置を提供する。
【選択図】図11

Description

本発明は、記録装置に関する。
従来、記録装置の一種としてインクジェット式プリンターがある。このインクジェット式プリンターは、積層された複数の記録媒体(例えば印刷用紙、以降、用紙という)が配置された給紙カセット(以降、カセットという)から最上位の用紙を取り出して、記録部(印刷部)側に用紙を一枚ずつ給送することで印刷を行う。
このようなインクジェット式プリンターにおいては、カセットを装着するための装着部や用紙を給送するための給紙ローラーが設けられている。この装着部に複数の用紙が積層されたカセットが装着されると、その後、給紙ローラーを回転させることにより、カセットに配置された最上位の用紙が取り出され、印刷部側に給送される給紙動作が行われている。
使用者がカセットを装着部に装着する際に、カセットに収容された用紙の挿入方向における端部が突き当てられる面側は、カセット内に収容された複数枚の用紙を一枚ずつ分離しながら記録部側に案内するための分離斜面が形成されている。しかし、カセットが使用者によって勢いよく装着されると、用紙が分離斜面を乗り上げてしまう場合がある。すると、複数枚の用紙を一枚ずつ分離できなくなるため、用紙の重送につながる。用紙が重送されると、紙詰まりなどの不具合が生じるおそれがある。
一方、用紙が分離斜面を乗り上げないように、カセットをゆっくりと装着する方法も考えられるが、この場合、使用者が必要以上に神経を使うことになり好ましくない。また、カセットをゆっくりと装着した場合であっても、用紙が分離斜面を乗り上げてしまうことは少なからず生ずる。
そこで、例えば、特許文献1では、用紙の経路を遮断する位置で用紙の移動を規制した後、用紙の経路を遮断しない位置に移動するストッパーを備え、用紙が分離斜面を乗り上げてしまわないようにした給紙機構が開示されている。
特許第3538569号公報
用紙の移動を規制するためにストッパーが用紙に当接する位置、用紙を分離するために分離斜面が用紙に当接する位置は、それぞれ用紙の幅方向における中央部に位置することにより、用紙が幅方向において傾かないようにすることが望ましい。
しかしながら、特許文献1のプリンターでは、ストッパーと分離斜面とが用紙の幅方向に並んで備えられる。そのため、ストッパーと分離斜面のうちの一方を用紙の幅方向における中央部に備えると、他方を用紙の幅方向における中央部に備えることができない。従って、用紙の移動を規制するために用紙がストッパーに当接したときに生じる用紙の幅方向における傾きと、用紙を分離するために用紙が分離斜面に当接したときに生じる用紙の幅方向における傾きとの両者を抑制することができないという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]記録媒体を送り出す給送機構と、前記給送機構によって送り出される前記記録媒体の幅方向における中央部に位置する壁面が形成された回動部材と、前記記録媒体を収容するカセットが装着されるときの、前記カセットからの挿入方向における作用力の伝達を遅延させるダンパー機構と、前記ダンパー機構から伝達された力を用いて、鉛直方向に対する前記壁面の傾斜角度が変化する方向に前記回動部材を回動させ、前記回動部材を、前記記録媒体の移動を規制する規制位置と、前記記録媒体を移動させて先行して送り出される記録媒体と続けて送り出される記録媒体との分離を行う分離位置とに設定する回動機構と、を備え、前記回動部材の前記壁面には、前記記録媒体の幅方向に延設する面が形成され、前記面は、前記規制位置では、前記鉛直方向に対して前記挿入方向と反対側に傾斜し、前記分離位置では、前記鉛直方向に対して前記挿入方向側に傾斜することを特徴とする記録装置。
本適用例によれば、記録媒体の幅方向における中央部に位置する回動部材を備え、回動部材における壁面には、記録媒体の幅方向に延設する面が形成され、面は、規制位置では、鉛直方向に対して挿入方向と反対側に傾斜し、分離位置では、鉛直方向に対して挿入方向側に傾斜する。これにより、回動部材は、給送機構によって送り出された記録媒体の幅方向における中央部に位置する規制位置において記録媒体の移動を規制するとともに、記録媒体の幅方向における中央部に位置する分離位置において記録媒体を移動させて分離することができる。そのため、記録媒体の移動を規制するために記録媒体が回動部材の壁面に当接したときに規制位置において生じる記録媒体の幅方向における傾きと、記録媒体を分離するために記録媒体が回動部材の壁面に当接したときに分離位置において生じる記録媒体の幅方向における傾きとの両者を抑制することができる。
[適用例2]前記壁面は、前記回動部材における前記幅方向の全長に設けられることを特徴とする上記記録装置。
本適用例によれば、規制位置において、壁面に当接する記録媒体の端部の面積が増えるので、記録媒体の移動を規制する効果が増す。
[適用例3]前記壁面は、前記回動部材における前記幅方向の一部に設けられることを特徴とする上記記録装置。
本適用例によれば、分離位置において、記録媒体の端部が幅方向に対して傾斜した状態で壁面に当接した場合、記録媒体の端部が複数の面に渡って重なる状態で壁面に当接することを回避し、記録媒体の端部が一つの面に当接できるので、記録媒体を分離することができない場合を抑制できる。
記録装置の内部構造の概略を示す側断面図。 回動部材、回動機構、ダンパー機構を示す斜視図。 回動部材、回動機構、ダンパー機構を示す斜視図。 ベースからスライダーを離間した状態で示した斜視図。 回動部材、回動機構、ダンパー機構を鉛直方向から見た平面図。 回動部材、回動機構、ダンパー機構を鉛直方向から見た平面図。 回動部材を抜取方向から見た斜視図。 回動部材、回動機構、ダンパー機構の動作を説明するための模式図。 回動部材、回動機構、ダンパー機構の動作を説明するための模式図。 回動部材、回動機構、ダンパー機構の動作を説明するための模式図。 (a)は、回動部材が規制位置にあるときの壁面の断面図、(b)は、回動部材が分離位置にあるときの壁面の断面図。 (a)は、実施形態1における回動部材に形成された壁面を示す図、(b)は、実施形態2における回動部材に形成された壁面を示す図、(c)は、実施形態1の回動部材に用紙の端面が幅方向に対して傾斜した状態で当接する様子を説明する図、(d)は、実施形態3における回動部材に形成された2列の壁面を示す図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1は、記録装置としてのインクジェット式プリンター(以降、プリンターという)1の内部構造の概略を示す側断面図である。プリンター1は、上段カセット4と下段カセット5がそれぞれ入り口6、7から挿入方向D1に挿入されて上段装着部2と下段装着部3に装着されるようになっている。上段カセット4、下段カセット5は、抜取方向D2に移動して上段装着部2、下段装着部3から離脱される。上段カセット4と下段カセット5には記録媒体としての用紙が収容可能である。
上段装着部2の図面右側には、給送機構を成す給紙ローラー9が備えられ、上段カセット4の入り口6と反対側には、壁面28を有する回動部材22、回動軸30を支点として回動部材22を回動させる回動機構24、ダンパー機構26を含んで構成する給送装置34が備えられる。
同様に、下段装着部3の図面右側には、給送機構を成す給紙ローラー10が備えられ、下段カセット5の入り口7と反対側には、壁面29を有する回動部材23、回動軸31を支点として回動部材23を回動させる回動機構25、ダンパー機構27を含んで構成する給送装置35が備えられる。
回動機構24、25は、挿入方向D1に対する壁面28、29の傾斜角度が変化する方向に、回動軸30、31を支点として回動部材22、23をそれぞれ回動させ、用紙の移動を規制する規制位置と、用紙を移動させて先行して送り出される用紙と続けて送り出される用紙との分離を行う分離位置とを設定する。
給紙ローラー9、10は、上段カセット4、下段カセット5から用紙を取り出し、記録実行部11側に向けて送り出す。
回動機構24、25によって回動部材22、23が分離位置に設定されているとき、用紙が壁面28、29によって一枚ずつ分離されて、記録実行部11側に向けて送り出される。
壁面28、29で分離された用紙は、搬送経路15、回転ドラム16等を介して記録実行部11の上流側に位置する搬送用ローラー17に搬送されるように構成されている。
記録実行部11は、図1の紙面に垂直な方向に往復移動するキャリッジ18と、キャリッジ18に搭載された記録ヘッド19とを含んで構成される。記録実行部11は、搬送される用紙に対して記録ヘッド19からインクを吐出して記録を実行する。記録ヘッド19による記録が実行された用紙は、排出用ローラー20によって用紙受け部21上に排出されるようになっている。
回動機構24、25は、上段カセット4、下段カセット5を上段装着部2、下段装着部3へそれぞれ装着する装着動作によって、回動部材22、23における用紙の移動を規制する規制位置から用紙を移動させて分離を行う分離位置への回動を開始するように構成されている。
回動機構24、25の構造について、更に詳細に説明する。尚、回動機構24と回動機構25は、基本的に同じ構造であるので、以下では、一方の回動機構25について代表して説明し、他方の回動機構24についての詳細な説明は省略する。
図2、図3は、回動部材23、回動機構25、ダンパー機構27を示す斜視図である。図2は、図1の入り口7と反対側から、すなわち抜取方向D2から見た図である。図3は、図1の入り口7側から、すなわち挿入方向D1から見た図である。
ベース60は、図1のプリンター1のフレーム63に固定されている。また、図2のベース60における用紙Pの幅方向(以降、幅方向という)D4の中央部には、スライダー61が摺動する第1摺動面64が設けられている。スライダー61は、下段カセット5の挿入方向D1および抜取方向D2に摺動する。
図4は、図2、図3からスライダーカセット62および回動部材23を取り外すとともに、ベース60からスライダー61を離間した状態で示した斜視図である。図4を参照し、第1摺動面64およびスライダー61によって構成されるダンパー機構27について説明する。
図4に示したように、スライダー61には、ベース60の第1摺動面64と対向する面側に第2摺動面65が設けられている。第2摺動面65における摺動方向(挿入方向D1または抜取方向D2)と交差する断面での形状は、摺動方向と交差する幅方向D4に凹凸が繰り返して形成された凹凸形状であり、所謂櫛歯形状を有している。
第2摺動面65は、凹凸形状を形作る複数の凸状の突起部の長手方向が挿入方向D1に沿って互いに平行に形成されることによって、第1摺動面64との重なり方向となる鉛直方向D3における平面視で、略矩形形状の平面領域を呈する面形状として形成されている。
一方、ベース60には、スライダー61が下段カセット5の抜取方向D2及び挿入方向D1に所定の距離移動できるように、スライダー61に設けられた第2摺動面65よりも挿入方向D1において長い平面領域を有する第1摺動面64が設けられている。第1摺動面64には、第2摺動面65に形成された凹凸形状に対して、粘性部材としての粘性グリスを介して所定の間隔を有して対向する凸凹形状が形成されている。
スライダー61は、第2摺動面65と第1摺動面64との間に粘性グリスを介在させながら、ベース60の第1摺動面64上を付勢手段としての一対のコイルばね66、67によって挿入方向D1に付勢されて移動できるようになっている。第1摺動面64と粘性グリスを介して対向する第2摺動面65との間で、摺動方向において制動力を発生させる。
再び、回動機構25の説明に戻る。図4に示したように、スライダー61における第2摺動面65が設けられた面と反対側の面には、所謂フック型の形状を呈した突出部68が形成されている。
突出部68には、幅方向D4に貫通するとともに抜取方向D2側に開口端を有する所定幅のスリット状の係合空間69が抜取方向D2に向けて下がり勾配となるように斜状に設けられている。
図3に示したように、スライダーカセット62は、幅方向D4における両側の端部分71がベース60と係合するとともに、その係合状態を保ちながら挿入方向D1および抜取方向D2に沿って往復移動(摺動)できるようになっている。
図5、図6は、図2、図3の回動部材23、回動機構25、ダンパー機構27を鉛直方向D3から見た平面図である。図5は、図3の下段カセット5がスライダーカセット62に当接する前の状態にあり、図6は、下段カセット5がスライダーカセット62に当接した直後における状態にある。
図2、図5、図6のコイルばね72、73は、一端がベース60に、他端がスライダーカセット62にそれぞれ支持または固定されるように配設された圧縮ばねである。これにより、スライダーカセット62は、一対のコイルばね72およびコイルばね73によって、抜取方向D2に常時付勢されるようになっている。
図4、図5、図6のコイルばね66、67は、図4のスライダー61のばね支持部74、75に一端が固定され、他端は、スライダー61のばね支持部74、75と対向するようにスライダーカセット62にそれぞれ支持または固定されるように配設された圧縮ばねである。これにより、スライダー61は、一対のコイルばね66およびコイルばね67によって、挿入方向D1に常時付勢されるようになっている。
コイルばね72、73は、幅方向D4におけるスライダーカセット62の両端部に位置する。コイルばね66、67は、幅方向D4において、コイルばね72、73の内側で、スライダー61の両端部に位置する。
図5、図6のスライダーカセット62には、鉛直方向D3における平面視での中央部分に開口部77が設けられ、この開口部77内にスライダー61の突出部68が位置するようになっている。図3、図5、図6の開口部77の挿入方向D1における開口縁辺78は、スライダー61が挿入方向D1に移動した場合にスライダー61の突出部68の一部と当接するように形成されている。従って、スライダーカセット62は、開口部77の開口縁辺78によって、スライダー61の挿入方向D1への移動を規制するようになっている。
スライダーカセット62には、当接部80が形成されており、この当接部80に下段カセット5の挿入方向D1側の端部が当接する。図3に示すように、下段カセット5が挿入方向D1に移動して下段装着部3に装着されるときに、下段カセット5が当接部80に当接しながら、スライダーカセット62に挿入方向D1の作用力F1が作用し、スライダーカセット62が挿入方向D1に移動する。
本実施形態では、スライダーカセット62において、この当接部80とほぼ同じ位置であって下段カセット5が当接する面と反対側の面に、コイルばね72、73、更にコイルばね66、67の他端が支持または固定されるようになっている。
図2の回動部材23の鉛直方向D3における下端に回動軸31が備えられ、回動部材23は、ベース60に形成された軸受け部36に支持された回動軸31を支点として回動可能に取り付けられている。従って、図3の回動部材23に形成された壁面29は、回動部材23の回動に伴って、鉛直方向D3に対する傾斜角度が変化する。
図7は、回動部材23を抜取方向D2から見た斜視図である。回動部材23には、幅方向D4の両端から挿入方向D1に平行に延びる一対の壁部230、231が形成されている。この一対の壁部230、231間には、軸方向が幅方向D4に延びる円柱状の係合ピン70が支持されている。この係合ピン70は、図4のスライダー61の突出部68に設けられた係合空間69を移動可能に係合して所謂カム機構を構成する。
このカム機構によって、スライダー61の挿入方向D1への移動とともに、回動部材23は回動軸31を支点として回動し、用紙Pの移動を規制する規制位置から、用紙Pを移動させて分離を行う分離位置に設定される。
次に、回動部材23、回動機構25、ダンパー機構27の動作について説明する。図8〜図10は、幅方向D4から見た図で、回動部材23、回動機構25、ダンパー機構27の動作を説明するための模式図である。
図8は、下段カセット5が図1の下段装着部3に未装着で、図8の下段カセット5がスライダーカセット62の当接部80に当接する前の状態を示す。図5、図8に示すように、下段カセット5がスライダーカセット62の当接部80に当接するまでの未装着の状態では、スライダーカセット62は、コイルばね72、73のばね力F72、F73によって、抜取方向D2に付勢されている。従って、図5のスライダーカセット62は、開口部77の開口縁辺78がスライダー61における突出部68を抜取方向D2側に押圧することにより、スライダー61が挿入方向D1へ移動しないようにしている。
このときスライダー61は抜取方向D2側にも移動しないように、ベース60に設けられた度当て部(不図示)に対して当接することによって位置が決まるようになっている。また、このとき、回動部材23における壁面29の面方向は、挿入方向D1に対して略垂直方向にある。
このように、スライダー61は、スライダーカセット62の開口縁辺78およびベース60の度当て部によって位置決めされることによって、回動部材23を、用紙Pの移動を規制する規制位置に保持する。なお、この規制位置では、スライダー61は、その第2摺動面65が、第1摺動面64の平面領域において抜取方向D2側に位置するようになっている。
図9は、下段カセット5がスライダーカセット62の当接部80に当接した直後における状態を示す。図6、図9に示すように、下段カセット5がスライダーカセット62の当接部80に当接した直後においては、スライダーカセット62は、当接部80に当接した下段カセット5の移動によって挿入方向D1に押されて移動する。従って、スライダーカセット62の開口縁辺78が挿入方向D1においてスライダー61の突出部68から離れた状態となるので、スライダー61は、挿入方向D1へ移動できる状態となる。
このとき、粘性グリスを介して第1摺動面64上を摺動する第2摺動面65との間に生じる摩擦力によって、抜取方向D2の制動力がスライダー61に付与されるので、スライダー61は直ちには移動しない。
そのため、下段カセット5がスライダーカセット62の当接部80に当接した直後においては、回動部材23の回動動作は開始されていないので、回動部材23における壁面29の面方向は、挿入方向D1に対して略垂直方向にある。そのため、用紙Pの挿入方向D1への移動を規制する。すなわち、このときスライダー61は、第1摺動面64における抜取方向D2側の位置にあり、回動部材23は、用紙Pの移動を規制する規制位置にある。
このときコイルばね66、67は一旦圧縮された状態となる。圧縮されたコイルばね66、67は、図6、図9の矢印で示したように挿入方向D1のばね力F66、F67を発生させる。従って、この発生したばね力F66、F67によって、スライダー61は、第2摺動面65を第1摺動面64に摺動させながら、第1摺動面64上を挿入方向D1に沿って移動する。
この移動において、粘性グリスを介して第1摺動面64上を摺動する第2摺動面65との間に生じる摩擦力による制動力が作用することによって、スライダー61は、このばね力F66、F67と制動力との差に応じた速度で挿入方向D1へゆっくり移動する。このため、回動機構25では、スライダー61とカム機構で連係動作する回動部材23は、制動力の作用によってゆっくり回動する。
図10は、下段カセット5が下段装着部3に装着され、下段カセット5がスライダーカセット62の当接部80に当接した状態を示す。図10に示すように、スライダー61における突出部68は、スライダーカセット62の開口縁辺78に当接する。回動部材23の壁面29の面方向は、鉛直方向D3に対して傾斜した状態になる。このとき、下段カセット5から給紙ローラー10の回転によって取り出された用紙Pの先端は、壁面29に沿って移動が可能となる。すなわち、このときスライダー61は、第1摺動面64における挿入方向D1側の位置にあり、回動部材23は、用紙Pを移動させて分離を行う分離位置にある。
下段カセット5が下部装着部3から抜き取られると、スライダーカセット62がコイルばね72、73の付勢力によって抜取方向D2側に押されて移動するとともに、スライダー61を、下段カセット5が装着される前の元の位置に戻すようになっている。そして、このスライダー61が元の位置に戻るのに合わせて、回動部材23はカム機構によって回動し、倒れた状態から元の状態、すなわち分離位置から規制位置に戻るように構成されている。
このように構成された回動機構25は、回動部材23が規制位置から分離位置に回動する間において、下段カセット5の挿入に伴って挿入方向D1側へ移動する用紙Pを回動部材23に当接させて停止させるようにしている。この当接によって、用紙Pを高い確率で回動部材23に乗り上げさせないように停止させることができる。
すなわち、回動部材23は移動する用紙Pが減速するときに生ずる慣性力Fi(図3の太線白抜き矢印参照)を受け止めて用紙Pの移動を規制する。これによって用紙Pの移動速度を弱め、最終的に用紙Pの運動エネルギーを消失させることによって、高い確率で用紙Pを停止させる。
次に、回動部材23に形成された壁面29について説明する。図11(a)は、図8、図9の回動部材23が規制位置にあるときの幅方向D4から見た壁面29の断面図である。図11(b)は、図10の回動部材23が分離位置にあるときの幅方向D4から見た壁面29の断面図である。壁面29には、幅方向D4に延設する面290,292が形成されている。
図11(a)の回動部材23が規制位置にあるとき、鉛直方向D3に対する面292の傾斜角度R1に示すように、面292は、鉛直方向D3に対して抜取方向D2すなわち挿入方向D1と反対側に傾斜している。
これにより、用紙Pの先端が面292に沿って鉛直方向D3上側に移動することを抑制する。すなわち用紙Pが回動部材23を鉛直方向D3上側に乗り越えてしまうことを抑制する。
図11(a)の回動部材23が規制位置にあるとき、面290は、面方向が挿入方向D1にある。
図11(b)の回動部材23が分離位置にあるとき、鉛直方向D3に対する面292の傾斜角度R2に示すように、面292は、鉛直方向D3に対して挿入方向D1側に傾斜している。
これにより、用紙Pは、一枚ずつ分離されるとともに、面292に沿って挿入方向D1に移動することができる。
図12(a)は、挿入方向D1から見た図で、本実施形態の回動部材23に形成された壁面29を示す図である。図12(a)に示すように、本実施形態では、回動部材23の幅方向D4における全幅の長さに壁面29を形成する。これにより、用紙Pが壁面29に当接する面積が増えるので、用紙Pが回動部材23を鉛直方向D3上側に乗り越えてしまうことを抑制できる。
回動部材22、23は、給紙ローラー9、10によって給送される用紙Pの先端部における幅方向D4の中央部が壁面29に当接する位置に備えられる。
本実施形態におけるダンパー機構27は、スライダーカセット62、スライダー61、一端がスライダーカセット62に固定されてスライダー61を挿入方向D1に付勢する図4のコイルばね66,67、ベース60に形成された第1摺動面64、スライダー61に形成された第2摺動面65、第1摺動面64と第2摺動面65との間に備えられた粘性グリスを含んで構成される。尚、粘性グリスを備えずに、第1摺動面64と第2摺動面65との摺動摩擦によって構成してもよい。
ダンパー機構27は、用紙Pを収容する下段カセット5が装着されるときの、下段カセット5からの挿入方向D1における図3の作用力F1を、スライダー61を挿入方向D1に移動させる力として伝達する際に遅延させる。
本実施形態における回動機構25は、回動部材23に設けられた係合ピン70と回動軸31、軸受け部36と第1摺動面64とが形成されたベース60、係合空間69を有する突出部68と第2摺動面65とが形成されたスライダー61、を含んで構成される。
回動機構25は、ダンパー機構27から伝達された力を用いて、第1摺動面64においてスライダー61を挿入方向D1側または抜取方向D2側に移動させることにより、回動軸31を支点として、鉛直方向D3に対する壁面29の傾斜角度が変化する方向に回動部材23を回動させ、用紙Pの移動を規制する規制位置と用紙Pを移動させて分離を行う分離位置とを設定する。
以上、本実施形態で説明したプリンター1は、記録媒体としての用紙Pを送り出す給送機構と、給送機構によって送り出される用紙Pの幅方向D4における中央部に位置する壁面29が形成された回動部材23と、用紙Pを収容する下段カセット5が装着されるときの、下段カセット5からの挿入方向D1における作用力F1の伝達を遅延させるダンパー機構27と、ダンパー機構27から伝達された力を用いて、鉛直方向D3に対する壁面29の傾斜角度が変化する方向に回動部材23を回動させ、回動部材23を、用紙Pの移動を規制する規制位置と用紙Pを移動させて先行して送り出される用紙と続けて送り出される用紙との分離を行う分離位置とに設定する回動機構25と、を備える。
そして、回動部材23の壁面29には、用紙Pの幅方向D4に延設する複数の面292が形成され、面292は、規制位置では、鉛直方向D3に対して挿入方向D1と反対側に傾斜し、分離位置では、鉛直方向D3に対して挿入方向D1側に傾斜する。
この構成によれば、回動部材23は、用紙Pの幅方向D4における中央部に位置する規制位置において用紙Pの移動を規制するとともに、用紙Pの幅方向D4における中央部に位置する分離位置において用紙Pを移動させて分離することができる。そのため、用紙Pの移動を規制するために用紙Pが回動部材23の壁面29に当接したときに規制位置において生じる用紙Pの幅方向D4における傾きと、用紙Pを分離するために用紙Pが回動部材23の壁面29に当接したときに分離位置において生じる用紙Pの幅方向D4における傾きとの両者を抑制することができる。
(実施形態2)
図12(b)は、挿入方向D1から見た図で、実施形態2における回動部材23aに形成された壁面29を示す図である。実施形態1では、図12(a)に示したように、面292を回動部材23の幅方向D4における全長にわたって形成したが、図12(b)に示すように、回動部材23aの幅方向D4における一部の範囲に面292を形成した壁面29を設けてもよい。
図12(c)は、挿入方向D1から見た図で、実施形態1の回動部材23に用紙Pの端面が幅方向D4に対して傾斜した状態で当接する様子を説明する図である。実施形態1の回動部材23に用紙Pが幅方向D4に対して傾斜した状態で壁面29に当接しようとする場合、図12(c)に示すように、用紙Pの先端が複数の面292にわたって重なる位置となる。このようなときには、用紙Pの先端が図11(b)の角部291に当接するため、用紙Pが一枚ずつ分離されないことがある。
実施形態2のように、図12(b)の回動部材23aの幅方向D4における一部の範囲に面292を形成した壁面29を設けることにより、用紙Pの先端が幅方向D4に対して傾斜した状態で壁面29に当接しても、用紙Pの先端が、角部291に当接することなく、一つの面292に当接するので、用紙Pを一枚ずつ分離できる。尚、実施形態2におけるその他の構成は、実施形態1において説明した構成と同じである。
(実施形態3)
図12(d)は、挿入方向D1から見た図で、実施形態3における回動部材23bに形成された2列の壁面29を示す図である。図12(d)に示すように、鉛直方向D3に複数の面292が並ぶ2列の壁面29を形成した回動部材23bを給送装置に備えてもよい。
これにより、用紙Pが壁面29に当接する面積が増えるので、用紙Pが回動部材23bを鉛直方向D3において乗り越えてしまうことを抑制できるとともに、用紙Pの先端が幅方向D4に対して傾斜し、用紙Pの先端が図11(b)の角部291に当接してしまうことにより、用紙Pが分離できなくなることを抑制できる。尚、実施形態3におけるその他の構成は、実施形態1において説明した構成と同じである。
実施形態1〜実施形態3では、インクジェット式プリンター1に備えた給送装置について説明したが、このような給送装置を、感光体を備え、レーザーなどによって画像を形成する電子写真方式の記録装置に備えてもよい。
1…インクジェット式プリンター、4…上段カセット、5…下段カセット、9,10…給紙ローラー、22,23…回動部材、24,25…回動機構、26,27…ダンパー機構、28,29…壁面、30,31…回動軸、34,35…給送装置、36…軸受け部、61…スライダー、62…スライダーカセット、64…第1摺動面、65…第2摺動面、68…突出部、69…係合空間、70…係合ピン、292…面、D1…挿入方向、D3…鉛直方向、D4…用紙の幅方向、F1…作用力、P…用紙、R1,R2…傾斜角度。

Claims (3)

  1. 記録媒体を送り出す給送機構と、
    前記給送機構によって送り出される前記記録媒体の幅方向における中央部に位置する壁面が形成された回動部材と、
    前記記録媒体を収容するカセットが装着されるときの、前記カセットからの挿入方向における作用力の伝達を遅延させるダンパー機構と、
    前記ダンパー機構から伝達された力を用いて、鉛直方向に対する前記壁面の傾斜角度が変化する方向に前記回動部材を回動させ、前記回動部材を、前記記録媒体の移動を規制する規制位置と、前記記録媒体を移動させて先行して送り出される記録媒体と続けて送り出される記録媒体との分離を行う分離位置とに設定する回動機構と、を備え、
    前記回動部材の前記壁面には、前記記録媒体の幅方向に延設する面が形成され、前記面は、前記規制位置では、前記鉛直方向に対して前記挿入方向と反対側に傾斜し、前記分離位置では、前記鉛直方向に対して前記挿入方向側に傾斜することを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置であって、
    前記壁面は、前記回動部材における前記幅方向の全長に設けられることを特徴とする記録装置。
  3. 請求項1に記載の記録装置であって、
    前記壁面は、前記回動部材における前記幅方向の一部に設けられることを特徴とする記録装置。
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