JP2012234840A - 照明用光源 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基台14の主面である前面44に複数個が環状に配された半導体発光素子であるLED30と、LED30の光出射部に対面する入射面80を有する導光体26を備え、導光体26は、入射面90と対面する状態で形成され、環状をした第1の境界面部90と、記第1の境界面部90の端部から延長して形成された第2の境界面部92とを有し、第1の境界面部90は、入射面90から内部に入射された光の一部を外部前方へ透過させる(L2)と共に、他の一部(L3)を第2の境界面部92へと反射し、第2の境界面部92は、第1の境界面部90からの反射光(L3)の一部を、基台14の前面44を避ける斜め後方へ反射する。
【選択図】図4
Description
このような照明用光源は、照射角(配光角)の狭いLEDを光源としているため、白熱電球と比べて配光特性が狭いという課題を有している。そこで、図7に示すように、特許文献1に記載の照明用光源900では、基台901が、第1基台部902と、第1基台部902の前面の一部の領域から逆錐台状に突出している第2基台部903とからなり、第1基台部902の前面には第1のLED904が配置され、第2基台部903の前面には第2のLED905が配置され、第2基台部903を前方から第1基台部902へ投影した場合において、その投影域内に第1のLED904の発光面が存在し、第2基台部903の側面が光反射面906となった構成を採用している。この構成によって、第1のLED904の出射光を光反射面906によって斜め後方へ反射させ、LEDの照射角の狭さを補って、比較的良好な配光特性を実現している。
また、前記筐体はテーパ筒状をしており、前記筐体の大径側に前記基台および前記グローブが、小径側に前記口金がそれぞれ取り付けられていて、前記テーパ筒の中心軸方向において、前記グローブの前記口金側端部が前記導光体の前記フレア部よりも前記口金に近いことを特徴とする。
図1は、半導体発光素子としてLEDを有する電球形LEDランプ10(以下、単に「LEDランプ10」という。)の概略構成を示す断面図である。ここで、「電球形」とは、一般的な白熱電球の代替光源となるものであって、白熱電球と同規格の口金と光源(LED)を点灯させるための回路ユニットを内蔵し、白熱電球用の照明器具に装着して使用することができるものをいう。
<全体構成>
LEDランプ10は、図1に示すように、LEDモジュール12と、LEDモジュール12が搭載された基台14と、LEDモジュール12を覆うグローブ16と、LEDモジュール12を点灯させるための回路ユニット18と、回路ユニット18を収容した回路ホルダ20と、回路ホルダ20を覆う筐体であるケース22と、回路ユニット18と電気的に接続された口金24と、LEDモジュール12からの出射光を受け入れ、受け入れた光を後述するように導光して出射する導光体26とを備える。
<各部構成>
(1)半導体発光モジュール
図2は、半導体発光モジュールであるLEDモジュール12を示す平面図である。図2に示すように、LEDモジュール12は、実装基板28と、実装基板28に実装された光源としての複数個の(本例では、16個の)LED30と、それらLED30を被覆するように実装基板28上に設けられた封止体32とを備える。
LED30の各々は、略直方体形状の封止体32によって個別に封止されている。したがって、封止体32も全部で16個である。
封止体32は、主として透光性材料からなるが、LED30から発せられた光の波長を所定の波長へと変換する必要がある場合には、前記透光性材料に光の波長を変換する波長変換材料が混入される。透光性材料としては、例えばシリコーン樹脂を用いることができ、波長変換材料としては、例えば蛍光体粒子を用いることができる。
(2)基台
図1に戻って、基台14は、例えば、略円筒形状をしており、その中心軸(筒軸)がランプ軸Jと一致する姿勢で配置されている。したがって、基台14の中空部42は前後方向に貫通し、基台14の前面44および後面46はいずれも略円環形状の平面である。そして、基台14の前面44にLEDモジュール12が搭載されており、これにより各LED30がそれぞれの主出射方向を前方に向けた状態で円環状に平面配置された状態となっている。このように全てのLED30が基台14の前面44に平面配置された構成であるため、基台14へLED30を容易に搭載することでき、照明用光源の組立作業が簡単である。基台14へのLEDモジュール12の搭載は、例えば、ネジ止め、接着、係合などによって行なうことが考えられる。
基台14は、例えば金属材料からなり、金属材料としては、例えばAl、Ag、Au、Ni、Rh、Pd、Cu、またはそれらの内の2以上からなる合金、またはCuの合金、特にAgの合金などが考えられる。このような金属材料は、熱伝導性が良好であるため、LEDモジュール12で発生した熱をケース22に効率良く伝導させることができる。
(3)グローブ
グローブ16は、本実施の形態では、一般電球形状であるA型の電球のバルブを模した形状であり、グローブ16の開口側端部が基台14およびケース22に固定されている。LEDランプ10の外囲器は、グローブ16とケース22とで構成されている。なお、グローブ16の形状は、A型の電球のバルブを模した形状に限定されず、どのような形状であっても良い。
回路ユニット18は、LED30を点灯させるためのものであって、回路基板48と、回路基板48に実装された各種の電子部品50,52とを有している。なお、図面では一部の電子部品にのみ符号を付している。回路ユニット18は、回路ホルダ20内に収容されており、例えば、ネジ止め、接着、係合などにより回路ホルダ20に固定されている。
回路ユニット18の一部は、基台14の中空部42内、および、グローブ16内に配置されている。このようにすることで、基台14よりも後方側における回路ユニット18を収容するためのスペースを小さくすることができる。したがって、基台14と口金24との距離を縮めたり、ケース22の径を小さくしたりすることが可能であり、LEDランプ10の小型化に有利である。
回路ホルダ20は、例えば、両側が開口した略円筒形状であって、大径部64と小径部66とで構成される。前方側に位置する大径部64には回路ユニット18の大半が収容されている。一方、後方側に位置する小径部66には口金24が外嵌されており、これによって回路ホルダ20の後方側開口が塞がれている。回路ホルダ20は、例えば、樹脂などの絶縁性材料で形成されていることが好ましい。
(6)ケース
ケース22は、例えば、前方から後方へ向けて縮径したテーパ筒状をしている。ケース22の前方側端部(大径側端部)68内には基台14とグローブ16の開口側端部とが収容されており、ケース22、基台14およびグローブ16は、例えば、それらで囲まれた空間70に接着剤を流し込むなどして一体に固着されている。
ケース22は、例えば金属材料からなり、金属材料としては、例えばAl、Ag、Au、Ni、Rh、Pd、Cu、またはそれらの内の2以上からなる合金、またはCuの合金、特にAgの合金などが考えられる。このような金属材料は、熱伝導性が良好であるため、ケース22に伝搬した熱を効率良く口金24側に伝搬させることができる。
口金24は、LEDランプ10が照明器具に取り付けられ点灯された際に、照明器具のソケットから電力を受けるための部材である。口金24の種類は、特に限定されるものではないが、本実施の形態ではエジソンタイプであるE26口金が使用されている。口金24は、略円筒形状であって外周面が雄ネジとなっているシェル部60と、シェル部60に絶縁部72を介して装着されたアイレット部62とを備える。シェル部60とケース22との間には絶縁部材74が介在している。
図1に示すように、導光体26は、略「L」字状の横断面(ランプ軸Jを含む平面で切断した断面)を有し、全体的に環状(本例では、円環状)をしている。導光体26は、ポリカーボネートで形成されている。なお、導光体26は、ポリカーボネートに限らず、他の透光性材料で形成することとしても構わない。導光体26は、円筒状部78と円筒状部78の一端部からその径方向外方に延出されたフレア部(フランジ部)82とを有する。
導光体26は、上記したように、ランプ軸J(図1)とその軸心を共通にする円筒状部78を有する。円筒状部78の他端部(LED30の光出射面と対向する面)80は、LED30から出射された光を導光体26内部へと受け入れる入射面80となっている。
LED30は、光強度の角度依存性が約半値全幅120°のランバーシアンの特性を示すため、入射面80の幅とLED30からの距離とは、配光角α=120°で拡がるLED30の出射光の全部が入射面80に入射するような関係に設定することが好ましい。
フレア部82は、その内周縁部から外周縁部に至る外表面の、円筒状部78の軸心を通る平面で切断した断面(横断面)が、円筒状部78の前記軸心方向の延長方向に向けて凸状に湾曲形成された山形をしている。
上記の構成からなる導光体26によれば、LED30から出射され、入射面80から入射された光は、LEDランプ10の前方のみならず、側方および後方にも出射されることとなるのであるが、これについて、図4を参照しながら説明する。
進行した光は、スネルの法則に従い、内側部86における導光体26外部との境界面(換言すれば、フレア部82の内周縁部から前記山形に頂部84に至る外表面、以下、「第1の境界面90」と言う。)において、その一部は、透過して導光体26外部前方へ出射される(L2)。他の一部は、反射して導光体26内部をランプ軸Jから遠ざかる方向に進行する(L3)。
なお、円筒状部78を有さない導光体(すなわち、フレア部82のみの導光体)としても、当該導光体に入射した光は導光体の斜め後方へ出射されるのであるが、この場合には、出射位置が基台14に近づき過ぎるため、出射された光(例えば、L6に相当する光)が基台14に遮られてLEDランプの後方へは出射されなくなる。すなわち、円筒状部78は、導光体から斜め後方に出射される光が可能な限り、基台によって遮られないように設けられているのである。一方、円筒状部78の全長をより長くすると、導光体から斜め後方に出射される光の内、基台によって遮られる光は一層減少するのであるが、そうすると、入射面80から入射された光は、フレア部82に至るまでの間に、円筒状部78から導光体26外部へと出射されてしまい、フレア部82に進入する光の量が減少する結果、導光体から斜め後方に出射される光の量自体が減少してしまう。円筒状部78の全長はこの点を考慮して、適宜設定される。
そして、導光体26から出射された光は、透過拡散性を有するグローブ16によって拡散された上で、LEDランプ10から出射されることとなる。
[照明用光源の配光特性]
次に、照明用光源であるLEDランプ10の配光特性が良好である理由を詳細に説明する。図5は、照明用光源の配光特性を説明するための配光曲線図である。図5に示すように、配光曲線図は、LEDランプ10の前後方向を含む360°の各方向に対する光度の大きさを表しており、LEDランプ10のランプ軸J方向前方を0°、ランプ軸J方向後方を180°として、時計回りおよび反時計回りにそれぞれ10°間隔に目盛を刻んでいる。配光曲線図の径方向に付した目盛は光度を表しており、光度は各配光曲線における最大値を1とする相対的な大きさで表されている。
配光特性は配光角に基づき評価した。配光角とは、照明用光源における光度の最大値の半分以上の光度が出射される角度範囲の大きさをいう。図5に示す配光曲線の場合は、光度が0.5以上となる角度範囲の大きさである。
(1)上記実施の形態では、半導体発光素子としてLEDを用いたが、これに限らず、例えば、LD(レーザダイオード)や、EL素子(エレクトリックルミネッセンス素子)を用いても構わない。
(2)上記実施の形態では、LED30を円環状に配列したが、これに限らず、他の環状、例えば、三角形、四角形、または五角以上の多角形、あるいは楕円形の環状に配することとしても構わない。
(3)上記実施の形態において、グローブ16には上述したような拡散処理が施されているのであるが、さらに、グローブ16の開口部付近の内周面部には、当該内周面部以外の内周面部よりも拡散性が高くなる図6に示すような拡散処理を施しても構わない。
グローブ16の内周面16Aの開口部近傍には、半径R(例えば、R=40[μm])を有する半球状の第1の窪み16Bが一様に形成されており、第1の窪み16B各々の内周面には、第1の窪み16Bよりも小さい半径r(例えば、r=5[μm])を有する半球状の第2の窪み16Cが一様に形成されている。
グローブ16において、拡散処理部94を形成する領域は、筐体であるケース22から露出している範囲であって、第2の境界面部92からの反射光が到達する範囲(領域)が好ましい。導光体26から後方に出射された光をグローブ16(の拡散処理部94)で拡散して、配光範囲をさらに後方に広げるためである。
なお、グローブ16全体に上記二重の窪み構造の拡散処理をしないのは以下の理由による。すなわち、拡散性の高い処理が施された領域ほど、そこを通過する光の損失が多くなる。そこで、拡散性と光の損失のバランスを考慮し、特に、拡散性を重視する箇所については、上記二重の窪み構造の拡散処理を施し、光の損失を可能な限り生じさせたくない箇所には、拡散性が過度にならず適度なものとなる処理を施すためである。
(4)キャップ状をした蓋材76(図1)は、図示した形状に限らないことは言うまでもなく、導光体26から出射される光の進路を可能な限り遮断しないような形状であれば構わない。
(5)上記実施の形態では、ケース22内に回路ホルダ20を設け、回路ユニット18を回路ホルダ20に取り付けることとしたが、これに限らず、回路ホルダ20を廃して、回路ユニットは、基台あるいは蓋材76に取り付けることとしても構わない。
14 基台
26 導光体
30 LED
44 前面
90 第1の境界面部
92 第2の境界面部
Claims (2)
- 主面と直交する方向に貫通する貫通孔を有する基台と、
前記貫通孔の周縁に沿って、前記基台の前記主面に複数個が環状に配された半導体発光素子と、
前記複数個の半導体発光素子を発光させるための回路ユニットと、
を備え、
前記回路ユニットの一部が前記貫通孔内に配置されていることを特徴とする照明用光源。 - 前記回路ユニットと電気的に接続されたE型口金を有し、
前記回路ユニットの一端部が前記E型口金の中空部に進入していることを特徴とする照明用光源。
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