JP2012227199A - 接続構造体の製造方法及び接続構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路基材間の電気的接続において、低温接続性に優れると共に接続信頼性に優れる接続構造体及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】第一の接続端子を有する第一の回路部材における該第一の接続端子と、第二の接続端子を有する第二の回路部材における該第二の接続端子とを、異方導電性接着フィルムを介して電気的に接続する接続構造体の製造方法であって、該第一の回路部材及び該第二の回路部材のうち少なくとも一方がガラス転移温度100〜200℃のフィルム基板であり、該異方導電性接着フィルムが接着剤成分及び導電性粒子を含有し、該接着剤成分がカチオン重合性物質、スルホニウム塩、及び、溶解度パラメータが8〜11、かつ引張破断伸度が20%以上のポリエステル樹脂、を含有する接続構造体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、フィルム基板を用いた接続構造体の製造方法及び接続構造体に関する。
これまで、回路部材の接続に関して、接続性改良、短絡防止、及び接続信頼性向上のために、種々の接続材料及び接続構造体構成の検討がなされている。また、このような回路部材としては、軽量化、耐衝撃性向上、及び薄型化を目的として、従来のガラス基板からフィルム基板へ置き換える試みが為されている。フィルム基板を用いる場合、ガラス基板に比べ耐熱性が劣るため、低温接続が求められている。
これら問題を解決する技術として、例えば、より低温で硬化可能なカチオン硬化剤を用いる方法が提案されている(特許文献1〜3)。また、低温硬化性と保存性とを両立させるために安定剤を配合する方法(特許文献4)が公知である。更に、カチオン硬化性樹脂組成物においてカチオン硬化剤のカウンターイオンを有機ホウ素化合物にすることにより、不純物イオンを低減する方法が公知である(特許文献5及び6)。
一方、異方導電性フィルムにおいて、スルホニウム塩を硬化剤とするカチオン硬化性物質を含み、かつ溶解度パラメータが8〜11であるポリエステル樹脂をバインダー成分100重量部中5〜70重量部含むバインダー成分を用いた異方導電性フィルムが公知である(特許文献7)。
特許第3907217号公報 特開2007−053107号公報 特開2007−162019号公報 特許第3589422号公報 特開2008−302167号公報 特開2010−132614号公報 特開2001−332137号公報
しかしながら、特許文献1〜6に記載されるカチオン硬化剤を用いた場合でも、特定の材料からなるフィルム基板を用いて接続構造体を形成した場合には、経時変化により、接続抵抗値が上昇してしまったり、密着性が低下してしまう等、接続信頼性に問題があった。また、特許文献7では、特定の特性を有するフィルム基板を回路部材として用いる場合に特化した低温接続性及び接続信頼性の検討はなされていない。
本発明が解決しようとする課題は、特定の高分子材料からなるフィルム基板を少なくとも用いた電気的接続において、低温接続性に優れると共に接続信頼性に優れた接続構造体を得ることができる接続構造体の製造方法、及び接続信頼性に優れた接続構造体を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、第一の回路部材と第二の回路部材との少なくとも一方に特定の高分子材料からなるフィルム基板を用いた電気的接続において、特定の組成を有する異方導電性フィルムを用いることにより低温接続性及び接続信頼性に優れた接続構造体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記の通りである。
[1] 第一の接続端子を有する第一の回路部材における該第一の接続端子と、第二の接続端子を有する第二の回路部材における該第二の接続端子とを、異方導電性接着層を介して電気的に接続する、接続構造体の製造方法であって、
第一の接続端子と第二の接続端子とが異方導電性接着フィルムを介して互いに対向するように、第一の回路部材、第二の回路部材及び異方導電性接着フィルムを配置する工程と、該異方導電性接着フィルムを加熱硬化させて異方導電性接着層を形成する工程とを含み、
該第一の回路部材及び該第二の回路部材のうち少なくとも一方が、ガラス転移温度100〜200℃のフィルム基板であり、
該異方導電性接着フィルムが、接着剤成分及び導電性粒子を含有し、
該接着剤成分が、カチオン重合性物質、スルホニウム塩、及び、溶解度パラメータが8〜11、かつ引張破断伸度が20%以上のポリエステル樹脂、
を含有する、接続構造体の製造方法。
[2] 該フィルム基板がポリエチレンテレフタレート基板である、上記[1]に記載の接続構造体の製造方法。
[3] 該スルホニウム塩が下記一般式(1):
Figure 2012227199
(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数1〜4のアルキルカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアリールカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアラルキルオキシカルボニル基、炭素数1〜4のアルキルオキシカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアリールオキシカルボニル基、及び無置換又は電子求引基置換のアラルキルオキシカルボニル基からなる群から選ばれ、
2及びR3は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、及び炭素数1〜6のアルキル基からなる群から選ばれ、
4は、炭素数1〜6のアルキル基を表し、
Qは、無置換又は電子求引基置換のアラルキル基を表す。)
で表されるスルホニウムカチオンを含有する、上記[1]又は[2]に記載の接続構造体の製造方法。
[4] 該スルホニウム塩が下記一般式(2):
Figure 2012227199
(式中、Xは、ハロゲン原子を表す。)
で表されるアニオンを含有する、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の接続構造体の製造方法。
[5] 該異方導電性接着フィルムにおける該接着剤成分が、該カチオン重合性物質を5〜60質量%、該スルホニウム塩を0.025〜6質量%、及び該溶解度パラメータが8〜11、かつ引張破断伸度が20%以上のポリエステル樹脂を5〜70質量%含む、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の接続構造体の製造方法。
[6] 該異方導電性接着フィルムの反応性指数が5000〜1000000の範囲である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の接続構造体の製造方法。
[7] 第一の接続端子を有する第一の回路部材と、第二の接続端子を有する第二の回路部材と、異方導電性接着層とを有する接続構造体であって、
該第一の接続端子と該第二の接続端子とが、該異方導電性接着層を介して互いに対向するように配置されるとともに該異方導電性接着層を介して電気的に接続されており、
該第一の回路部材及び該第二の回路部材のうち少なくとも一方が、ガラス転移温度100〜200℃のフィルム基板であり、
該異方導電性接着層が、接着剤硬化物及び導電性粒子を含有し、
該接着剤硬化物が、スルフィド化合物、及び、溶解度パラメータが8〜11、かつ引張破断伸度が20%以上のポリエステル樹脂を含有する、接続構造体。
[8] 該フィルム基板がポリエチレンテレフタレート基板である、上記[7]に記載の接続構造体。
[9] 該スルフィド化合物が下記一般式(3):
Figure 2012227199
(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数1〜4のアルキルカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアリールカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアラルキルオキシカルボニル基、炭素数1〜4のアルキルオキシカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアリールオキシカルボニル基、及び無置換又は電子求引基置換のアラルキルオキシカルボニル基からなる群から選ばれ、
2及びR3は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、及び炭素数1〜6のアルキル基からなる群から選ばれ、
4は、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
で表される、上記[7]又は[8]に記載の接続構造体。
[10] 該接着剤硬化物が下記一般式(2):
Figure 2012227199
(式中、Xは、ハロゲン原子を表す。)
で表されるアニオンを含有する、上記[7]〜[9]のいずれかに記載の接続構造体。
本発明は、特定の高分子材料からなるフィルム基板を少なくとも用いた電気的接続において、低温接続性に優れると共に接続信頼性に優れるという効果を奏する。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」ともいう。)について具体的に説明する。なお、本発明は、以下の記載に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施できる。
<接続構造体の製造方法>
本実施形態の一態様は、第一の接続端子を有する第一の回路部材における該第一の接続端子と、第二の接続端子を有する第二の回路部材における該第二の接続端子とを、異方導電性接着層を介して電気的に接続する、接続構造体の製造方法であって、第一の接続端子と第二の接続端子とが異方導電性接着フィルムを介して互いに対向するように、第一の回路部材、第二の回路部材及び異方導電性接着フィルムを配置する工程と、該異方導電性接着フィルムを加熱硬化させて異方導電性接着層を形成する工程とを含み、該第一の回路部材及び該第二の回路部材のうち少なくとも一方が、ガラス転移温度100〜200℃のフィルム基板であり、該異方導電性接着フィルムが、接着剤成分及び導電性粒子を含有し、該接着剤成分が、カチオン重合性物質、スルホニウム塩、及び、溶解度パラメータが8〜11、かつ引張破断伸度が20%以上のポリエステル樹脂、を含有する、接続構造体の製造方法を提供する。
まず、本実施形態の製造方法に用いる異方導電性接着フィルムについて説明する。
[異方導電性接着フィルム]
異方導電性接着フィルムは、接着剤成分と導電性粒子とを含有する。
(スルホニウム塩)
本実施形態に用いるスルホニウム塩は、スルホニウムカチオンを有する化合物であって、加熱されて熱分解してカチオンを発生することにより、上記カチオン重合性物質の硬化剤として働くものである。スルホニウム塩は例えば140℃以下といった低温でカチオン種を発生させることができる。よって、本実施形態によれば、特にガラス転移温度が100〜200℃のフィルム基板を用い、かつこれを変質させない低温条件下での接続によって、良好な接続信頼性を有する電気的接続を実現することが可能である。
上記スルホニウム塩の種類に特に制限はないが、スルホニウム塩の反応開始温度は60〜120℃の範囲にあることが好ましく、70〜110℃の範囲にあることがより好ましい。保存安定性の観点から、60℃以上でカチオン種を発生するものが好ましく、反応性の観点から120℃以下でカチオン種を発生するものであることが好ましい。
また、上記スルホニウム塩は、下記一般式(1):
Figure 2012227199
(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数1〜4のアルキルカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアリールカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアラルキルオキシカルボニル基、炭素数1〜4のアルキルオキシカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアリールオキシカルボニル基、及び無置換又は電子求引基置換のアラルキルオキシカルボニル基からなる群から選ばれ、
2及びR3は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、及び炭素数1〜6のアルキル基からなる群から選ばれ、
4は、炭素数1〜6のアルキル基を表し、
Qは、無置換又は電子求引基置換のアラルキル基を表す。)
で表されるスルホニウムカチオンを含有することが好ましい。上記スルホニウム塩がこのようなスルホニウムカチオンを含有することは、密着性低下を抑制できるという点で好ましく、また、異方導電性接着フィルムの保存性向上の観点からも好ましい。
上記一般式(1)中のR1は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数1〜4のアルキルカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアリールカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアラルキルオキシカルボニル基、炭素数1〜4のアルキルオキシカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアリールオキシカルボニル基、及び
無置換又は電子求引基置換のアラルキルオキシカルボニル基からなる群から選ばれる1種である。なお明細書において、電子求引基とは、水素よりも電子求引性が大きい基を意味する。電子求引基としては、例えば、アルキル基、ハロゲン等が挙げられる。置換位置は、パラ位及びオルト位が好ましく、合成容易性の観点から、パラ位がより好ましい。R1は、カチオン生成の反応性の観点から、少なくともカルボニル基を有する置換基であることが好ましい。また、R1は、合成容易性の観点からは炭素数1〜4のアルキル基であることも好ましい。
2及びR3は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、及び炭素数1〜6のアルキル基からなる群からから選ばれる1種である。R2及びR3は、合成容易性の観点から、水素原子、ハロゲン原子であることがより好ましい。
4は、炭素数1〜6のアルキル基であり、合成容易性の観点から、メチル基であることが好ましい。
Qは、無置換又は電子求引基置換のアラルキル基である。Qのアラルキル基としては、例えばベンジル基、(1−ナフチル)メチル基、ピリジルメチル基、アントラセルメチル基、及びそれらの電子求引基置換体が挙げられ、中でも、反応性の観点から、ベンジル基及び(1−ナフチル)メチル基の無置換体及び電子求引基置換体が好ましい。電子求引基としては、アルキル基及びハロゲンが好ましく、置換位置としては、オルト位及びパラ位が好ましい。
また、上記スルホニウム塩は、下記一般式(2):
Figure 2012227199
(式中、Xは、ハロゲン原子を表す。)
で表されるアニオンを含有することが好ましい。上記スルホニウム塩がこのようなアニオンを有することは、密着性低下を抑制できるという点で好ましい。
上記一般式(2)中、Xは、フッ素、塩素又は臭素であることが好ましい。不純物イオンの観点から、フッ素であることが好ましい。
異方導電性接着フィルムにおいて、スルホニウム塩の配合量は、接着剤成分100質量%中、0.025〜6質量%であることが好ましく、より好ましくは、0.1〜5質量%、更に好ましくは0.5〜4質量%である。該配合量は、反応性の観点から0.025質量%以上であることが好ましく、保存性の観点から6質量%以下であることが好ましい。
スルホニウム塩の配合量は、カチオン重合性物質100質量部に対して、0.5〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜7質量部であり、更に好ましくは2〜5質量部である。該配合量は、硬化性の観点から0.5質量部以上が好ましく、保存性の観点から10質量部以下が好ましい。
異方導電性接着フィルムの保存安定性を高めるため、接着剤成分中のスルホニウム塩を予めマイクロカプセル化することも有効である。マイクロカプセル化の方法としては公知の方法を用いることができ、溶剤蒸発法、スプレードライ法、コアセルベーション法、及び界面重合法を用いることが好ましい。
(ポリエステル樹脂)
本実施形態で用いるポリエステル樹脂は、溶解度パラメータ8〜11、及び引張破断伸度20%以上を有する。例えばエチレングリコール及びテレフタル酸を含む重合成分から得られるポリエステル樹脂を用いる場合、ブタンジオール等の脂肪族ジオール、及び/又はセバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸を共重合することにより、溶解度パラメータの値を小さくする方向に調整することが可能である。また、ビスフェノールA等の芳香族骨格を有するジオールを共重合することにより、溶解度パラメータの値を大きくする方向に調整することが可能である。また、引張破断伸度を大きくするためには、脂肪族のジオール及び/又はジカルボン酸を共重合する方法が有効である。
ポリエステル樹脂の溶解度パラメータが8〜11の範囲にあることにより、ポリエステル樹脂がカチオン重合性物質と適度な相溶性を有し、異方導電性接着フィルム中でポリエステル樹脂の相分離が起こり難く、剥離強度及び接続信頼性の低下が起こり難いという利点が得られる。なお上記溶解度パラメータは、Smallの式に従って算出される。
また、ポリエステル樹脂の強度特性に関し、剥離強度の観点から、引張破断伸度は20%以上であり、好ましくは100%以上であり、特に好ましくは1000%以上である。該引張破断伸度は、特に上限はないが、実際上5000%以下である。上記引張破断伸度は、ASTM D638に準拠して測定される値である。
また、ポリエステル樹脂は引張破断強度が5kg/cm2以上であることが好ましく、10kg/cm2以上であることが更に好ましい。ポリエステル樹脂の引張破断強度が上記範囲であることは、剥離強度を更に向上できる点で好ましい。該引張破断強度は、特に上限はないが、引張破断伸度とのバランスとの観点から、好ましくは500kg/cm3以下である。上記引張破断強度は、ASTM D-150に準拠して測定される値である。引張破断強度を大きくするためには、例えばビスフェノールA等の芳香族骨格を有するジオールを共重合することが有効である。
ポリエステル樹脂のガラス転移温度は、剥離強度の観点から、−20℃以上であることが好ましく、0℃以上であることが更に好ましい。また、該ガラス転移温度は、低温接続性観点から、150℃以下であることが好ましく、120℃以下であることが更に好ましい。なお上記ガラス転移温度は示差走査熱量計法にて測定される値である。
ポリエステル樹脂の軟化点としては、接続信頼性の観点から50℃以上が好ましく、低温接続性の観点から200℃以下が好ましい。該軟化点は、より好ましくは80〜190℃、更に好ましくは100〜170℃である。なお上記軟化点は、JIS K−2531の方法にて測定することができる。
ポリエステル樹脂の数平均分子量は、接続信頼性観点から、8000以上であることが好ましく、20000以上であることが更に好ましい。また、該数平均分子量は、低温接続性の観点から、200000以下であることが好ましく、100000以下であることが更に好ましい。なお上記の数平均分子量は、蒸気圧平衡法(VPO法)で測定される値である。
ポリエステル樹脂を構成するためのカルボン酸成分及びアルコール成分としては、上記特性を満たすように任意の化合物を適宜組み合わせることができるが、ジカルボン酸類及びジオール類を組み合わせることが好ましい。例えば、ジカルボン酸成分としては、無水フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、アゼライン酸等の脂肪族ジカルボン酸、等を用いることが出来る。ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1、4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、水添ビスフェノールA、ネオペンチルグリコール、トリメチレングリコール等を用いることが出来る。また、部分的に3官能以上のカルボン酸成分及び/又は3官能以上のポリオール成分を重合させ、分岐させても構わない。
ポリエステル樹脂の末端部分又は分岐部分にカチオン重合する官能基を有するポリエステル樹脂も好適に用いることが出来る。この場合、カチオン重合する官能基としては、脂環式エポキシ基、エポキシ基、オキセタン基、ビニルエーテル基等が好ましく、反応性の観点から、脂環式エポキシ基及びオキセタン基が特に好ましい。
本実施形態に用いるポリエステル樹脂の配合量としては、異方導電性接着フィルムにおける接着剤成分100質量%中、5〜70質量%であることが好ましく、10〜50質量%であることがより好ましく、20〜40質量%であることが更に好ましい。該配合量は、剥離強度の観点から5質量%以上であることが好ましく、接続信頼性の観点から70質量%以下であることが好ましい。なおポリエステル樹脂は、上記特性を満たす2種以上を任意に組み合わせて配合することも可能である。
(カチオン重合性物質)
本実施形態において用いるカチオン重合性物質は、カチオンにより重合及び硬化して、異方導電性接着層におけるバインダーとして機能する。カチオン重合性物質としては、本実施形態において用いるスルホニウム塩から発生ずるカチオンにより重合できるものであれば、いかなる構造のものも使用可能であるが、例えば、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、及びポリスチレン樹脂が挙げられる。カチオン重合性物質は1種単独で用いても2種以上併用してもよい。
カチオン重合性物質としては、接続信頼性および密着性の観点から、エポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ樹脂を有する化合物であることが特に好ましい。具体的には、グリシジルエーテル基、グリシジルエステル基、脂環式エポキシ基、及び/又は分子内の二重結合をエポキシ化することにより形成されるエポキシ基を、1個又は2個以上有する化合物が特に好ましい。
カチオン重合性物質の配合量は、接着剤成分100質量%中5〜60質量%であることが好ましく、10〜50質量%であることがより好ましく、20〜40質量%であることが特に好ましい。カチオン重合性物質の該配合量は、接続信頼性の観点から5質量%以上であることが好ましく、剥離強度の観点から60質量%以下であることが好ましい。
(異方導電性接着フィルムの反応性指数)
本実施形態において用いる異方導電性接着フィルムは、下記式:(反応性指数)=(25℃保持で反応率40%に達するまでの時間)/(90℃保持で反応率40%に達するまでの時間)、で定義する反応性指数が5000〜1000000の範囲にあることが好ましく、10000〜700000の範囲がより好ましく、20000〜500000の範囲が更に好ましい。25℃保持で反応率40%に達するまでの時間は、異方導電性接着フィルムを接続端子に貼り付けるまでの可使時間の指標であり、90℃保持で反応率40%までに達するまでの時間は、異方導電性接着フィルムを接続端子に貼り付けた後、2つの接続端子を接続するまでの可使時間、及び接続性の指標である。これらの比である反応性指数は接続性と操作性とのバランスを示す。操作性の観点から、上記反応性指数は5000以上であることが好ましく、接続性の観点から、1000000以下であることが好ましい。
反応性指数は、使用するスルホニウム塩の種類とカチオン重合性物質の種類との組み合わせ、及び、後述するカチオン捕捉剤の種類及び配合量を選択すること等で設定することができる。また、スルホニウム塩をマイクロカプセル化する方法も反応性指数の制御に好適である。
上記反応率を算出する方法としては、公知の方法を用いることが可能であるが、例えば、DSC(示差走査熱量計)を用いて、初期反応熱量、及び所定時間処理後の反応熱量とを測定し、両者の比を算出することにより反応率の値を得ることができる。
特に、カチオン重合性物質としてエポキシ樹脂を用いる場合、例えば、IR(赤外)吸収測定により、下記式:(吸光度比)=(エポキシ基吸収強度)/(メチル基吸収強度)に従って求められる吸光度比に基づき、初期吸光度比、及び所定時間処理後の吸光度比をそれぞれ求め、両者の比を算出することにより反応率の値を得ることができる。なお、カチオン重合性物質がメチル基を有していない場合には、上記式の分母としてメチレン基等の加熱前後で構造変化を生じない基の吸収強度を用いて吸光度比を算出する。
(導電性粒子)
本実施形態の異方導電性接着フィルムに含まれる導電性粒子としては、金、銀、銅、ニッケル、銀、鉛、錫等の金属、及びそれらの金属の2種以上からなる合金、例えば、はんだ、及び銀銅合金、及びカーボン等の導電性物質、等で構成される粒子、並びにそれらの導電性粒子又は非導電性粒子であるガラス、セラミックス、プラスティック粒子等を核として表面に導電性材料を被覆した粒子、が挙げられる。プラスティック粒子に金属めっきして形成した導電性粒子は、弾性変形により接続信頼性に優れるため、特に好ましい。
プラスティック粒子としては、エポキシ樹脂、スチレン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ジビニルベンゼン架橋体、NBR(ニトリルゴム)、SBR(スチレンブタジエンゴム)等のポリマーの1種又は2種以上で構成される粒子が挙げられる。これらプラスティック粒子は酸化ケイ素等の無機物を含有していても差し支えない。これらのプラスティック粒子に無電解めっき等の手法で例えばNiめっきを形成し、導電性粒子を得ることができる、この場合、Niめっき上に更に金等のNi以外の金属層を形成することも可能である。また、接続端子との電気的接続性を向上するため、導電性粒子の表面に導電性の突起を形成することも好適である。更に、導電性粒子を核とし、この核の表面を絶縁材料で更に被覆した粒子もまた本実施形態における導電性粒子として有効に使用できる。このような粒子は、圧着時に内部の導電性粒子が表面の絶縁層を排除することによって、接続端子との接触が可能になる。このような導電性粒子を用いた場合、隣接する端子間の短絡を防ぎやすく、端子間隔の狭い被接続回路の場合にも使用できる点で有利である。
導電性粒子の配合量は、接着剤成分100体積部に対して、0.1〜20体積部であることが好ましく、より好ましくは、0.5〜15体積部であり、更に好ましくは、1〜10体積部である。該配合量は、隣接する端子間の絶縁性の観点から20体積部以下であることが好ましく、接続性の観点から0.1体積部以上であることが好ましい。
導電性粒子の平均粒径は、0.1〜20μmであることが好ましく、1〜10μmであることがより好ましく、2〜8μmであることが更に好ましい。平均粒径は、接続端子の表面粗さのバラツキに影響されにくく、接続が安定となるという観点から0.1μm以上が好ましく、隣接する端子間の短絡が起こりにくくなるという観点から20μm以下が好ましい。導電性粒子の平均粒径の標準偏差は小さいほど好ましく、平均粒径の50%以下が好ましく、より好ましくは20%以下、更に好ましくは10%以下、特に好ましくは5%以下である。導電性粒子の上記平均粒径は、コールターカウンター等の公知の方法を用いて測定することができる。
なお、本実施形態においては、導電性粒子に加えて、隣接する端子間の短絡を防止する目的で、接続抵抗を損なわない範囲内で絶縁粒子を併用しても構わない。また、短絡を防止する目的で、複数層の異方導電性接着フィルムを積層する方法等により、導電性粒子を異方導電性接着フィルムの厚み方向に局在化させても構わない。
(カチオン捕捉剤)
異方導電性接着フィルムの保存中にスルホニウム塩の分解等で発生するカチオンを捕捉して保存性を高める目的で、接着剤成分はカチオン捕捉剤を含有することが好ましい。カチオン捕捉剤としては、スルホニウム塩の熱分解により発生するカチオン種と反応するものであれば、いかなる構造のものでもよいが、チオ尿素化合物、4−アルキルチオフェノール化合物、及び4−ヒドロキシフェニルジアルキルスルホニウム塩からなる群から選択される1種以上が好ましい。カチオン捕捉剤の配合量としては、スルホニウム塩100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましく、1〜5質量部が更に好ましい。カチオン捕捉剤の配合量は保存安定性の観点から0.1質量部以上が好ましく、電気的接続性の観点から20質量部以下が好ましい。
(他の成分)
接着剤成分には、例えば、上記ポリエステル樹脂以外の、カチオン重合性物質と混合可能な熱可塑性樹脂、カチオン重合性物質との反応性を有する熱硬化性樹脂、等を更に配合することも可能である。カチオン重合性物質と混合可能な熱可塑性樹脂としては、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキル化セルロース樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の、カチオン重合性物質との相溶性を有する樹脂が挙げられる。これらの樹脂の中でも、水酸基、カルボキシル基等の極性基を有する樹脂は、カチオン重合性物質との相溶性に優れるため好ましい。上記の熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂は、前述のカチオン重合性物質とともに、異方導電性接着フィルムにおけるバインダーとして機能する。
接着剤成分は、更に各種の添加剤を含有することができる。添加剤としては、絶縁粒子、充填剤、軟化剤、カチオン安定剤、老化防止剤、着色剤、難燃化剤、チキソトロピック剤、カップリング剤、イオントラップ剤等が挙げられる。絶縁粒子及び充填剤等の固形の成分の最大径は、前述の導電性粒子の平均粒径未満であることが好ましい。カップリング剤としては、ケチミン基、ビニル基、アクリル基、アミノ基、エポキシ基及び/又はイソシアネート基を含有するシランカップリング剤が、接着性の向上の点から好ましい。
添加剤の配合量は、添加剤の配合による所望の効果を良好に得るという観点から、接着剤成分100質量%中、例えば0.1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.5質量%であり、一方、接続信頼性の観点から、30質量%以下であることが好ましく、より好ましくは10質量%以下である。
(溶剤)
接着剤成分中の各成分を混合する場合、必要に応じ、該接着剤成分に溶剤を添加することができる。溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート等が挙げられる。
本実施形態の異方導電性接着フィルムは、単層のフィルムであっても、複数層を積層したフィルムであっても差し支えない。複数層を積層する場合、例えば導電性粒子を含まないフィルムを積層することも可能である。
[異方導電性接着フィルムの製造方法]
異方導電性接着フィルムの製造方法としては、例えば、予め、導電性粒子及び接着剤成分を溶剤中で混合して塗工液を作製し、セパレーター上にアプリケーター塗装等により該塗工液を塗工し、オーブン中で溶剤を揮発させる方法が挙げられる。溶剤を揮発させる際の加熱温度は、スルホニウム塩の熱分解温度より低いことが好ましく、スルホニウム塩の熱分解温度よりも、より好ましくは10℃以上、更に好ましくは15℃以上低くする。
複数層を積層して異方導電性接着フィルムを形成する方法としては、ラミネート法が好ましい。ラミネート法としては、熱ロールを用いてラミネートする方法等が例示される。熱ロールを用いてラミネートする場合の熱ロールの温度は、スルホニウム塩の熱分解温度(すなわちスルホニウム塩がカチオン種を発生する温度)よりも低い温度であることが好ましい。更に、積層界面のボイド低減のため、真空ラミネートが好ましい。
異方導電性接着フィルムに用いられるセパレーターとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、PET、PEN、ナイロン、塩化ビニル、ポリビニルアルコール等のフィルムが例示される。特に好ましいセパレーター用の樹脂としては、ポリプロピレン及びPETが挙げられる。該セパレーターはフッ素処理、Si処理、アルキド処理等の表面処理を行っていることが好ましい。セパレーターの膜厚は、20μm以上100μm以下が好ましい。
本実施形態の異方導電性接着フィルムは、必要に応じ、所望の幅にスリットされ、リール状に巻き取られる。
[回路部材]
本実施形態に係る接続構造体の製造方法は、フラットパネルディスプレイとTCP、TCPとFPC、FPCとプリント配線基板との接続に好適に用いることができる。
本実施形態においては、第一の接続端子を有する第一の回路部材における該第一の接続端子と、第二の接続端子を有する第二の回路部材における該第二の接続端子とを、異方導電性接着フィルムを介して対向するように配置し、かつ該異方導電性接着フィルムを例えば熱圧着により加熱硬化させて異方導電性接着層を形成する。該異方導電性接着層により該第一の接続端子と該第二の接続端子とが電気的に接続される。回路部材としては、無アルカリガラス基板、ガラスエポキシ基板及びセラミックス基板等のリジッド基板、並びにポリイミド基板、ポリアミド基板、ポリエーテルスルホン基板、ポリエチレンナフタレート基板、シクロオレフィンポリマー基板、ポリカーボネート基板及びポリエチレンテレフタレート基板等のフレキシブル基板を用いることが出来る。
本実施形態において用いる第一の回路部材及び第二の回路部材のうち、少なくとも一方はガラス転移温度が100〜200℃のフィルム基板である。本実施形態は、前述したような異方導電性接着フィルムを用いることによって、このようなフィルム基板を用いかつ良好な低温接続性及び接続信頼性を実現することを可能にする。
上記フィルム基板のガラス転移温度は、好ましくは110〜180℃、より好ましくは120〜160℃である。フィルム基板のガラス転移温度は示差走査熱量計法にて測定することができる。
このようなフィルム基板としては、熱可塑性ポリエステル基板、シクロオレフィンポリマー基板が挙げられる。中でも、接続信頼性の低下を生じやすいという特性を有するポリエチレンテレフタレート基板を用いた際に、本実施形態は特に優れた効果を奏する。
(回路部材の接続)
本実施形態の接続構造体の製造方法の典型的な手順の例について以下に説明する。なお本実施形態は2つの回路基材を接続できればよく、「第一」及び「第二」の回路基材とは、両者を互いに区別する目的のみで用いる用語である。ITO配線又は金属配線等によって回路及び電極(第一の接続端子)を形成した回路基板(第一の回路部材)と、該回路基板の電極と対を成す位置に電極(第二の接続端子)を形成した、フレキシブル回路基板又はICチップ等の回路部材(第二の回路部材)とを準備する。第一の回路部材上の第二の回路部材を配置する位置に、対応する異方導電性接着フィルムを貼り付け、セパレーターを除去し、次に、第一の回路部材と第二の回路部材とをそれぞれの電極が互いに対を成すように位置合わせした後、熱圧着して異方導電性接着フィルムを硬化させ、両回路部材を互いに接続する。
本実施形態においては、異方導電性接着フィルムが密着する側の回路部材(上記の例では第一の回路部材)の電極高さ(A)が、対応する回路部材(上記の例では第二の回路部材)の電極高さ(B)より低いことが好ましい。上記(A)/(B)の比は、0.001〜0.5の範囲にあることがより好ましく、0.01〜0.4の範囲にあることが更に好ましい。異方導電性接着フィルムが密着する側の回路部材の電極高さが、対応する側の回路部材の電極高さより低い場合、接着剤の流動が起こり易く、硬化の観点から好ましい。
異方導電性接着フィルムの貼り付け時にセパレーターを剥離するために、加熱・加圧を行なう。加熱条件としては、例えば、温度80℃以下が好ましく、70℃以下がより好ましく、60℃以下が更に好ましい。加熱温度が80℃以下の場合、良好な可使時間が得られるため好ましい。加圧条件としては、荷重2MPa以下が好ましく、1MPa以下がより好ましく、0.5MPa以下が更に好ましい。圧着時間は0.5秒以上3秒以下の加熱・加圧であることが好ましい。
一方、異方導電性接着フィルムを加熱硬化させて接続端子間を接続する際の熱圧着においては、100℃以上160℃以下(より好ましくは110℃以上150℃以下、一層好ましくは120℃以上140℃以下)の温度範囲で、2秒以上15秒以下(より好ましくは4秒以上10秒以下)の間、加熱・加圧することが好ましい。熱圧着により、異方導電性接着フィルム中のカチオン重合性物質及び任意に他の成分が前述したように重合及び硬化して、異方導電性接着層を形成する。
<接続構造体>
本実施形態の別の態様は、第一の接続端子を有する第一の回路部材と、第二の接続端子を有する第二の回路部材と、異方導電性接着層とを有する接続構造体であって、該第一の接続端子と該第二の接続端子とが、該異方導電性接着層を介して互いに対向するように配置されるとともに該異方導電性接着層を介して電気的に接続されており、該第一の回路部材及び該第二の回路部材のうち少なくとも一方が、ガラス転移温度100〜200℃のフィルム基板であり、該異方導電性接着層が、接着剤硬化物及び導電性粒子を含有し、該接着剤硬化物が、スルフィド化合物、及び、溶解度パラメータが8〜11、かつ引張破断伸度が20%以上のポリエステル樹脂を含有する、接続構造体を提供する。本実施形態の接続構造体は、例えば上記接続構造体の製造方法によって得ることができる。上記接続構造体における異方導電性接着層以外の構成要素の具体的態様は、回路部材の製造方法に関して前述したのと同様であり、ここでは説明を繰り返さない。本実施形態の接続構造体は、前述した理由で、フィルム基板がポリエチレンテレフタレート基板である場合に特に有利である。
[異方導電性接着層]
本実施形態の接続構造体が有する異方導電性接着層は、前述した異方導電性接着フィルムの重合及び硬化により形成できるものであり、接着剤硬化物及び導電性粒子を含有する。接着剤硬化物は、前述の接着剤成分の硬化生成物であることができる。導電性粒子の具体的態様は接続構造体の製造方法に関して前述したのと同様である。接着剤硬化物は、スルフィド化合物、及び、溶解度パラメータが8〜11、かつ引張破断伸度が20%以上のポリエステル樹脂を含有する。
(スルフィド化合物)
スルフィド化合物は、回路部材の製造方法に関して前述したスルホニウム塩が加熱により熱分解して生成するものであることができる。スルフィド化合物は、好ましくは、
下記一般式(3):
Figure 2012227199
(式中、R1は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数1〜4のアルキルカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアリールカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアラルキルオキシカルボニル基、炭素数1〜4のアルキルオキシカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアリールオキシカルボニル基、及び無置換又は電子求引基置換のアラルキルオキシカルボニル基からなる群から選ばれ、
2及びR3は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、及び炭素数1〜6のアルキル基からなる群から選ばれ、
4は、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
で表される。上記一般式(3)で表されるスルフィド化合物は、前述の一般式(1)で表されるスルホニウム塩の分解生成物である。接続構造体にスルフィド化合物が含まれることは、例えば、接続構造体からクロロホルム等の有機溶剤に可溶な成分を抽出し、これをHPLC等のクロマトグラフィにて分取し、元素分析やNMRを用いて構造を同定する等の方法によって確認できる。
接着剤硬化物は、下記一般式(2):
Figure 2012227199
(式中、Xは、ハロゲン原子を表す。)
で表されるアニオンを含有することが好ましい。上記一般式(2)で表されるアニオンは、上記一般式(2)で表されるアニオンを含有するスルホニウム塩の分解によって生成するものであり、このようなスルホニウム塩は前述したように密着性低下の抑制に有効である。
本実施形態の接続構造体の製造方法及び接続構造体の用途としては、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、電子ペーパー等のディスプレイとフレキシブル基板、IC等との接続及びこれらの接続構造体が挙げられる。本実施形態は、特にフィルム基板を用いた電子ペーパーに好適に用いることができる。
以下、本実施形態を実施例により更に詳細に説明する。
<接続抵抗値評価>
(初期接続抵抗値評価)
IZO付きフィルム基板(ポリエチレンテレフタレート樹脂(ガラス転移温度:110℃)0.2mm上に全面IZO形成したもの、抵抗値35Ω/sq)に70℃、0.1MPa、1秒の貼り付け条件で異方導電性接着フィルムを貼り付け、セパレーターを取り除き、フレキシブル配線板(ポリエチレンテレフタレート樹脂(ガラス転移温度:110℃)基板、金めっき銅電極15μm厚、ピッチ100μm、配線幅50μm)を130℃、10秒、4MPaで接続した接続構造体について、フレキシブル配線板の電極で接続した隣接する2つの電極対を介して基板側の引出し配線上で、2端子抵抗測定を、日置電機(株)製3541RESISTANCE HiTESTERを用いて実施した。抵抗測定箇所は1つの接続構造体当たり24箇所であり、その平均値を初期の接続抵抗値として求めた。
(信頼性評価)
更に、信頼性評価として、前記接続構造体を80℃で30分及び−40℃で30分を1サイクルとして240サイクル(ESPEC社製、THERMAL SHOCK CHAMBER TSE−11)の間放置し、再度、前記と同様に抵抗測定を実施し、その平均値を求め、放置前後の平均値を比較した。放置前の抵抗の平均値に対する放置後の抵抗の平均値の上昇量が30Ω未満であれば○、30Ω以上100Ω未満であれば△、100Ω以上であれば×と評価した。
(保存性評価)
異方導電性接着フィルムを30℃で14日間保持し、その後(初期接続抵抗値評価)と同様にして、接続抵抗値を測定し、その平均値を求め、保存前後の平均値を比較した。保存前の抵抗の平均値に対する保存後の抵抗の平均値の上昇率が30%未満であれば○、30%以上50%未満であれば△、50%以上であれば×と評価した。
<剥離強度評価>
(初期剥離強度評価)
上記<接続抵抗値評価>と同様にして接続構造体を作製した。接続構造体を接続幅10mmとなるように切断し、基板間の90°ピール強度を測定した(25℃、50mm/分、SHIMAZU製、オートグラフ、EZ−S)。各サンプルについて5回測定し、平均値を測定値とした。測定値が600gf/cm以上であれば、○、400gf/cm以上600gf/cm未満であれば△、400gf/cm未満であれば×と評価した。
(信頼性評価)
更に、信頼性評価として、上記接続構造体を80℃で30分及び−40℃で30分を1サイクルとして240サイクル(ESPEC社製、THERMAL SHOCK CHAMBER TSE−11)の間放置し、上記(初期剥離強度評価)と同様に剥離強度測定を実施し、測定値が600gf/cm以上であれば、○、400gf/cm以上600gf/cm未満であれば△、400gf/cm未満であれば×と評価した。
<反応性指数>
IR測定により、吸光度比(エポキシ基吸収強度/メチル基吸収強度)を求め、初期吸光度比及び反応後吸光度比より、反応率を算出した。反応性指数は、(25℃保持で反応率40%に達するまでの時間)/(90℃保持で反応率40%に達するまでの時間)として算出した。
[実施例1]
ビスフェノールA型フェノキシ樹脂(数平均分子量23,000、ガラス転移温度98℃)40質量部、ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂(エポキシ当量188g/eq)20質量部、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ)シクロヘキシルカルボキシレート20質量部、表1中のエチレングリコール、テレフタル酸及びセバシン酸からなるポリエステル樹脂A20質量部、シランカップリング剤(3−グリシドキシプロパントリメトキシシラン)1質量部、並びに酢酸エチル100質量部を混合し、接着剤ワニスを得た。
4−メトキシフェニル−1−ナフチルメチル−メチルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(スルホニウム塩として)100質量部、N,N−ジメチルチオウレア3質量部を酢酸エチルに溶解し、固形分50質量%の硬化剤溶液を得た。
前記接着剤ワニス中のエポキシ樹脂成分100質量部に対して、4−メトキシフェニル−1−ナフチルメチル−メチルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート5質量部になるよう硬化剤溶液を加え、接着剤成分を得た。次いで、接着剤成分100体積部に対して3体積部になるように導電性粒子を加えて分散し、離型処理した50μmのPETフィルム(セパレーターとして)上にブレードコーターを用いて塗布、40℃で溶剤を乾燥除去し、膜厚20μmの異方導電性接着フィルムを得た。
用いた導電性粒子は、ポリエステル樹脂を核とする粒子の表面に厚み0.2μmのニッケル層を設け、そのニッケル層の外側に、厚み0.02μmの金層を設けた平均粒径4μmの導電性粒子である。
得られた異方導電性接着フィルムの反応性指数を測定したところ、30240であった。
[実施例2]
ポリエステル樹脂Aを表1中のエチレングリコール、テレフタル酸、セバシン酸及びブタンジオールからなるポリエステル樹脂Bに変更し、フェノキシ樹脂の配合量を35質量部とし、ポリエステル樹脂Bの配合量を25質量部とした以外は、実施例1と同様にして、異方導電性接着フィルムを得た。
得られた異方導電性接着フィルムの反応性指数を測定したところ、43200であった。
[実施例3]
4−メトキシフェニル−1−ナフチルメチル−メチルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートに代えて、4−アセチルオキシフェニル−o−メチルベンジル−メチルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートを用いる以外は、実施例1と同様にして異方導電性接着フィルムを得た。
得られた異方導電性接着フィルムの反応性指数を測定したところ、86400であった。
[実施例4]
ポリエステル樹脂Aを表1中のエチレングリコール、テレフタル酸、セバシン酸及びビスフェノールAからなるポリエステル樹脂Cに変更し、4−アセチルオキシフェニル−o−メチルベンジル−メチルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート100質量部に対して配合するN,N−ジメチルチオウレア5質量部を7質量部に変更した以外は実施例3と同様にして異方導電性接着フィルムを得た。
得られた異方導電性接着フィルムの反応性指数を測定したところ、173400であった。
[実施例5]
N,N−ジメチルチオウレアを配合しないこと以外は、実施例1と同様にして、異方導電性接着フィルムを得た。得られた異方導電性接着フィルムの反応性指数を測定したところ、4780であった。
[比較例1]
ポリエステル樹脂Aに代えて、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(数平均分子量23000、ガラス転移温度98℃)を用いる以外は、実施例1と同様にして、異方導電性接着フィルムを得た。得られた異方導電性接着フィルムの反応性指数を測定したところ、31200であった。
実施例及び比較例の結果を表2に示す。
Figure 2012227199
なお、表1における値はそれぞれ下記方法にて測定したものである。
数平均分子量:蒸気圧平衡法にて算出した
引張破断強度:ASTM D-150に準拠して測定した
引張破断伸度:ASTM D−638に準拠して測定した
軟化点:JIS K−2531の方法にて測定した
ガラス転移温度:示差走査熱量計法にて測定した
溶解度パラメータ:ポリエステル樹脂の組成からSmallの式に従って算出した
Figure 2012227199
表2に示す結果から分かるように、本実施形態例である実施例で得られた接続構造体は、比較例で得られたものに比べ、ヒートサイクル前後で接続抵抗値の上昇及び剥離強度の低下が抑制されており、接続信頼性に優れることが示された。また本実施形態例である実施例に用いられた異方導電性接着フィルムは、保存前後においても接続抵抗値の信頼性に優れる接続構造体を与え、保存安定性に優れることが示された。
本発明の接続構造体の製造方法は、特定範囲のガラス転移温度を有するフィルム基板を用いた回路基材間の電気的接続において、低温接続性に優れるとともに、接続信頼性に優れている。よって、本発明は、特に有機基板を用いるフラットパネルディスプレイとフレキシブル基板、ICチップ等との接続等の電気的接続用途において好適に利用できる。

Claims (10)

  1. 第一の接続端子を有する第一の回路部材における該第一の接続端子と、第二の接続端子を有する第二の回路部材における該第二の接続端子とを、異方導電性接着層を介して電気的に接続する、接続構造体の製造方法であって、
    第一の接続端子と第二の接続端子とが異方導電性接着フィルムを介して互いに対向するように、第一の回路部材、第二の回路部材及び異方導電性接着フィルムを配置する工程と、該異方導電性接着フィルムを加熱硬化させて異方導電性接着層を形成する工程とを含み、
    該第一の回路部材及び該第二の回路部材のうち少なくとも一方が、ガラス転移温度100〜200℃のフィルム基板であり、
    該異方導電性接着フィルムが、接着剤成分及び導電性粒子を含有し、
    該接着剤成分が、カチオン重合性物質、スルホニウム塩、及び、溶解度パラメータが8〜11、かつ引張破断伸度が20%以上のポリエステル樹脂、
    を含有する、接続構造体の製造方法。
  2. 該フィルム基板がポリエチレンテレフタレート基板である、請求項1に記載の接続構造体の製造方法。
  3. 該スルホニウム塩が下記一般式(1):
    Figure 2012227199
    (式中、R1は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数1〜4のアルキルカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアリールカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアラルキルオキシカルボニル基、炭素数1〜4のアルキルオキシカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアリールオキシカルボニル基、及び無置換又は電子求引基置換のアラルキルオキシカルボニル基からなる群から選ばれ、
    2及びR3は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、及び炭素数1〜6のアルキル基からなる群から選ばれ、
    4は、炭素数1〜6のアルキル基を表し、
    Qは、無置換又は電子求引基置換のアラルキル基を表す。)
    で表されるスルホニウムカチオンを含有する、請求項1又は2に記載の接続構造体の製造方法。
  4. 該スルホニウム塩が下記一般式(2):
    Figure 2012227199
    (式中、Xは、ハロゲン原子を表す。)
    で表されるアニオンを含有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の接続構造体の製造方法。
  5. 該異方導電性接着フィルムにおける該接着剤成分が、該カチオン重合性物質を5〜60質量%、該スルホニウム塩を0.025〜6質量%、及び該溶解度パラメータが8〜11、かつ引張破断伸度が20%以上のポリエステル樹脂を5〜70質量%含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の接続構造体の製造方法。
  6. 該異方導電性接着フィルムの反応性指数が5000〜1000000の範囲である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の接続構造体の製造方法。
  7. 第一の接続端子を有する第一の回路部材と、第二の接続端子を有する第二の回路部材と、異方導電性接着層とを有する接続構造体であって、
    該第一の接続端子と該第二の接続端子とが、該異方導電性接着層を介して互いに対向するように配置されるとともに該異方導電性接着層を介して電気的に接続されており、
    該第一の回路部材及び該第二の回路部材のうち少なくとも一方が、ガラス転移温度100〜200℃のフィルム基板であり、
    該異方導電性接着層が、接着剤硬化物及び導電性粒子を含有し、
    該接着剤硬化物が、スルフィド化合物、及び、溶解度パラメータが8〜11、かつ引張破断伸度が20%以上のポリエステル樹脂を含有する、接続構造体。
  8. 該フィルム基板がポリエチレンテレフタレート基板である、請求項7に記載の接続構造体。
  9. 該スルフィド化合物が下記一般式(3):
    Figure 2012227199
    (式中、R1は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基、炭素数1〜4のアルキルカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアリールカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアラルキルオキシカルボニル基、炭素数1〜4のアルキルオキシカルボニル基、無置換又は電子求引基置換のアリールオキシカルボニル基、及び無置換又は電子求引基置換のアラルキルオキシカルボニル基からなる群から選ばれ、
    2及びR3は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、及び炭素数1〜6のアルキル基からなる群から選ばれ、
    4は、炭素数1〜6のアルキル基を表す。)
    で表される、請求項7又は8に記載の接続構造体。
  10. 該接着剤硬化物が下記一般式(2):
    Figure 2012227199
    (式中、Xは、ハロゲン原子を表す。)
    で表されるアニオンを含有する、請求項7〜9のいずれか1項に記載の接続構造体。
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