JP2001332137A - 異方導電性フィルム - Google Patents

異方導電性フィルム

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JP2001332137A
JP2001332137A JP2000151205A JP2000151205A JP2001332137A JP 2001332137 A JP2001332137 A JP 2001332137A JP 2000151205 A JP2000151205 A JP 2000151205A JP 2000151205 A JP2000151205 A JP 2000151205A JP 2001332137 A JP2001332137 A JP 2001332137A
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anisotropic conductive
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conductive film
resin
binder component
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JP2000151205A
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Akira Otani
章 大谷
Akinori Yokoyama
明典 横山
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Asahi Kasei Corp
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間で回路同士を高接着強度で電気的
に接続でき、かつ、接着強度信頼性に優れる異方導電性
フィルムを提供する。 【解決手段】 バインダー成分と、それに分散された導
電性粒子を含む組成物からなる異方導電性フィルムであ
って、前記バインダー成分として、スルホニウム塩を硬
化剤とするカチオン硬化性物質を含み、かつ溶解度パラ
メータが8〜11であるポリエステル樹脂をバインダー
成分100重量部中5〜70重量部含むことを特徴とす
る異方導電性フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つの回路基板を
互いに接着させ、かつ、同じ回路基板内の隣接する回路
間を短絡させることなく、2つの回路基板の互いに向き
合う回路間を電気的に接続させることのできる異方導電
性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】最近の電子機器の高機能化、薄型化に伴
い、微細な回路同士の接続、微小端子と微細な回路との
接続等の必要性が増大してきており、その接続方法とし
て、異方導電性フィルムが近年盛んに用いられている。
異方導電性フィルムは、接着フィルム中に導電粒子を分
散させたものであり、これを、接続しようとする回路間
に挟み込み、所定の温度・圧力・時間により熱圧着する
ことにより、回路間の電気的接続および接着を行うと同
時に、隣接する回路間では絶縁性を確保するために用い
られる。更に近年、接続しようとする回路部分が大型化
してきていること、また、適応する基材が多様化してき
ていることから、熱圧着の際の熱ダメージや熱膨張収縮
差による寸法変化が無視できない問題となってきてい
る。そのため、より低温で接続でき、かつ、信頼性に優
れる異方導電性フィルムが求められている。
【0003】従来の異方導電性フィルムのバインダー樹
脂は、大きく分けて、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の2
つに分類できる。
【0004】バインダー樹脂として熱可塑性樹脂を用い
た異方導電性フィルムとしては、例えば、特開昭62−
154746、特開昭62−109878が公知である
が、圧着する際の加熱温度を熱可塑性樹脂の溶融温度以
上に制御することが必要である。そのため、使用する熱
可塑性樹脂によっては、比較的低い温度で接続できる。
また、化学反応を伴わないため、短時間で圧着できる。
従って、熱によるダメージを低く抑えることが可能であ
る。しかし、これらの異方導電性フィルムを用いて接続
した場合の接続部分の耐熱性、耐湿性、耐薬品性には、
バインダー樹脂の特性上限界があり、接続信頼性、接続
安定性に問題があった。
【0005】バインダー樹脂として、熱硬化性樹脂を用
いた異方導電性フィルムとしては、例えば、特開平7−
268303、特開平6−52715、特開平1−11
3480が公知であるが、十分な接着強度、接続信頼性
を得るためには、硬化反応を充分に進行させなければな
らず、一定以上の加熱温度、加熱時間が必要である。
【0006】熱硬化性樹脂を用いた異方導電性フィルム
には、硬化性樹脂としてエポキシ樹脂が、硬化剤として
は、アニオン重合型硬化剤である三級アミン類やイミダ
ゾール類が主として用いられる。さらに、三級アミン類
やイミダゾール類をマイクロカプセル化することにより
保存安定性を高めることが知られている。
【0007】このようなアニオン重合型硬化剤以外は、
カチオン重合型硬化剤が知られている。カチオン重合型
硬化剤としては、エネルギー線照射により硬化剤として
作用する芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩
などが知られている。また、エネルギー線照射以外に、
加熱により硬化剤として作用する脂肪族スルホニウム
塩、ベンジル基を有するスルホニウム塩が知られてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】アニオン重合型硬化剤
を用いた熱硬化型異方導電性フィルムで回路基板を接合
する際、充分に加熱硬化した場合は、耐熱性、耐湿性、
耐薬品性に優れている。しかしながら、このタイプの異
方導電性フィルムは、圧着温度を170℃以下にした場
合、圧着時間5秒以下では、接続部の接続抵抗、接着強
度が不十分であった。また、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネートなどのような軟化点の低い熱可塑
性樹脂からなる回路基板に対しては、熱的ダメージが大
きく使用できないという問題があった。
【0009】また、脂肪族スルホニウム塩、ベンジル基
を有するスルホニウム塩を用いた場合もアニオン重合型
硬化剤を用いた場合と同様の問題点があった。
【0010】本発明は、加熱温度170℃以下、加熱時
間5秒以下の短時間で回路同士を電気的に接合でき、か
つに接着強度に優れる異方導電性フィルムを提供するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、鋭意検討した結果、下記組成により低温
接続性、接着強度に優れる異方導電性フィルムが得られ
ることを見いだし、本発明を完成したものである。
【0012】本発明は、バインダー成分と、それに分散
された導電性粒子を含む組成物からなる異方導電性フィ
ルムであって、前記バインダー成分として、スルホニウ
ム塩を硬化剤とするカチオン硬化性物質を含み、かつ溶
解度パラメータが8〜11であるポリエステル樹脂をバ
インダー成分100重量部中5〜70重量部含むことを
特徴とする異方導電性フィルムである。
【0013】本発明で用いるポリエステル樹脂として
は、以下の特性を持つものを用いることができる。ポリ
エステル樹脂のガラス転移点は−20℃以上のものが好
ましく、0℃以上のものが更に好ましい(示差走査熱量
計法)。また、ポリエステル樹脂の強度特性としては引
張り破断強度が5kg/cm2以上でかつ、引張り破断
伸度が100%以上のものが好ましく、引張り破断強度
が10kg/cm2以上で、引張り破断伸度が1000
%以上のものが更に好ましい(ASTM D638準
拠)。
【0014】また分子量としては、8000以上である
のが好ましく、20000以上が更に好ましい。カチオ
ン重合性物質との相溶性があることが好ましく、溶解度
パラメータとしては、8〜11であることが好ましい。
【0015】ポリエステル樹脂を構成するカルボン酸成
分および、アルコール成分は上記特性を満たすよう任意
の化合物を組み合わせることができるが、ジカルボン酸
およびジオール成分を組み合わせることが好ましい。例
えば、ジカルボン酸成分としては、無水フタル酸、テレ
フタル酸、イソフタル酸、などの芳香族ジカルボン酸、
アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、アゼライン酸、な
どの脂肪族ジカルボン酸などを、ジオール成分として
は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、2,3
−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2,4
−トリメチルペンタン−1,3−ジオール、水添ビスフ
ェノールA、ネオペンチルグリコール、トリメチレング
リコール、などを用いることができる。また、部分的に
3官能基以上のカルボン酸成分、あるいは、3官能基以
上のポリオール成分を重合させ、分岐させても構わな
い。
【0016】ポリエステル樹脂の末端部分または、分岐
部分にカチオン重合する官能基を有するポリエステル樹
脂であっても構わない。この場合、カチオン重合する官
能基としては、脂環式エポキシ基が好ましい。
【0017】本発明には、140℃以下の温度でカチオ
ン種を発生させ、カチオン重合を起こすことのできるス
ルホニウム塩を用いることができ、下記式(1)で示さ
れるスルホニウム塩が特に好ましい。
【0018】
【化2】
【0019】ただし、式(1)中、R1は水素、メチル
基、アセチル基、メトキシカルボニル基、ベンジルオキ
シカルボニル基、ベンゾイル基、9−フルオレニルカル
ボニル基、のいずれかを、R2、R3は独立して水素、ハ
ロゲン、炭素数1〜6のアルキル基のいずれかを、R4
は炭素数1〜6のアルキル基を、Qはα−ナフチルメチ
ル基、β−ナフチルメチル基のいずれかを示す。Yは非
求核性陰イオンである。
【0020】例としては、α−ナフチルメチル−4−ヒ
ドロキシフェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロ
アンチモネート、β−ナフチルメチル−4−ヒドロキシ
フェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモ
ネート、α−ナフチルメチル−4−ヒドロキシフェニル
メチルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、α
−ナフチルメチル−4−(ベンジルオキシカルボニルオ
キシ)フェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロア
ンチモネート、α−ナフチルメチル−4−(メトキシカ
ルボニルオキシ)フェニルメチルスルホニウム ヘキサ
フルオロアンチモネート、α−ナフチルメチル−4−
(ベンジルオキシカルボニルオキシ)フェニルブチルス
ルホニウム ヘキサフルオロアンチモネートなどであ
る。
【0021】これらのスルホニウム塩は140℃以下の
温度でカチオン種を発生させ、カチオン重合を生じるこ
とができる。スルホニウム塩の配合量は、カチオン重合
性物質100重量部に対して0.01〜5重量部であ
る。好ましくはカチオン重合性物質100重量部に対し
て0.05〜3重量部である。配合量が少なすぎる場
合、硬化が不十分となり、十分な電気的接続が得られ
ず、配合量が多すぎる場合は、接続信頼性が低下する。
【0022】Yは、非求核性陰イオンであればよく、例
としては、ヘキサクロロアンチモネート、ヘキサフルオ
ロアンチモネート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキ
サフルオロホスフェート、テトラフルオロボレートなど
である。
【0023】バインダー成分中に分散させる導電性粒子
としては、接続時に回路との接触面積が増すため、圧着
時に変形するものが好ましい。この場合の変形は、導電
性粒子自体が変形するもの、及び、導電性粒子が凝集体
を形成しており、圧着時に凝集状態を変えるもののいず
れでもよい。
【0024】導電性粒子としては、金、銀、銅、ニッケ
ル、鉛、錫などの金属粒子、または、それらからなる合
金、例えばはんだ、銀銅合金等の粒子、カーボンなどの
導電性粒子、それらの粒子又は非導電性のガラス、セラ
ミックス、プラスチック粒子を核として表面に他の導電
性材料を被覆したものである。さらに、導電性粒子を核
とし、この核の表面を絶縁層で被覆し、圧着した時に内
部の導電性粒子が表面の絶縁層を排除し、回路との接触
を行えるようにしたものも有効である。このような導電
性粒子を用いた場合、隣接する端子間の短絡を防ぎやす
く、端子間隔の狭い回路の場合にも使用できる。
【0025】導電性粒子の粒径は0.1〜20μmであ
ることが好ましい。粒子径が小さすぎる場合は、端子の
表面粗さのバラツキに影響され接続が不安定に成りやす
く、また、大きすぎる場合は、隣接する端子間の短絡が
起こりやすくなる。接続抵抗を損なわない範囲で絶縁粒
子を併用してもよい。絶縁粒子としては、シリカ粒子、
シリコーン粒子、ゴム粒子、シリカ粒子表面をゴムで被
覆した複合粒子などである。絶縁粒子の粒径は導電性粒
子の粒径の1/2以下であることが好ましい。
【0026】導電性粒子の配合量は、隣接する端子間の
絶縁性を確保しつつ、圧着方向の電気的接続が可能とな
る範囲が好ましい。好ましくは、バインダー成分に対し
て、0.03〜20体積%の範囲、より好ましくは、
0.1〜10体積%の範囲である。導電性粒子の配合量
が多すぎる場合は、隣接する端子間の絶縁性が不十分に
成りやすく、少なすぎる場合は、圧着方向の接続性が低
下する。
【0027】バインダー成分中のカチオン重合性物質と
しては、酸重合性、または、酸硬化性の物質であり、例
えば、エポキシ樹脂、ポリビニルエーテル、ポリスチレ
ンなどである。前記カチオン重合性物質は、単独、ある
いは、2種以上併用してもよい。また、バインダー成分
中にカチオン硬化性物質、ポリエステル樹脂以外の樹脂
と混合してもよい。
【0028】前記カチオン硬化性物質としては、エポキ
シ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂は、1分子中に2個以
上のエポキシ基を有する化合物であり、具体的には、グ
リシジルエーテル基、グリシジルエステル基、脂環式エ
ポキシ基を有する化合物、それらの置換基を2種以上有
する化合物などである。硬化速度が速いため、脂環式エ
ポキシ基を有する化合物が特に好ましい。
【0029】バインダー成分と混合可能な樹脂として
は、カチオン重合性物質及びポリエステル樹脂と相溶性
のある、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などである。
【0030】バインダー成分と混合可能な熱可塑性樹脂
としては、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、アルキル化セルロース
樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等、カチオン重合性
物質およびポリエステル樹脂に相溶性のある樹脂であ
る。これらの樹脂の中、水酸基、カルボキシル基等の極
性基を有する樹脂は、相溶性に優れるため、好ましい。
【0031】導電性粒子の分散性向上のため、カップリ
ング剤を添加しても差し支えない。カップリング剤とし
ては、シラン系カップリング剤、チタン系カップリング
剤、アルミ系カップリング剤等を用いることができる
が、シラン系カップリング剤が好ましい。カップリング
剤の配合量は、分散性を確保でき、硬化性を損なわない
範囲が好ましい。好ましくは、バインダー成分に対して
0.01〜10重量%の範囲、より好ましくは0.1〜
7重量%である。カップリング剤の構造としては、カチ
オン重合性物質と反応できる反応性置換基を有するもの
が好ましく、エポキシ基、アミノ基、アクリル基、チオ
ール基等を有するものが好ましい。特にカチオン重合性
の高い脂環式エポキシ基を有するものが好ましい。具体
的には、3−(2−アミノエチルアミノプロピル)ジメ
トキシメチルシラン、3−(2−アミノエチルアミノプ
ロピル)トリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリ
エトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン、ジエトキシ−3−グリシドキシプロピルメチ
ルシラン、3−メタアクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシルエチ
ル)トリメトキシシラン、イソプロポキシチタントリイ
ソステアレート、アセトアルコキシアルミニウムジイソ
プロピオネートなどである。以下、実施例に基づいて本
発明を具体的に説明する。
【0032】実施例1 表1中の脂環式エポキシ樹脂A20g、脂環式エポキシ
樹脂B20g、平均分子量25000のフェノキシ樹脂
40g、表2中のエチレングリコール、テレフタル酸、
セバシン酸からなるポリエステル樹脂C20gを重量比
でトルエン−酢酸エチルの混合溶剤(1対1)に溶解
し、固形分50%の溶液とした。
【0033】特開平6−223633号公報の実施例記
載の方法により銀銅合金粉を作製した。平均銀濃度は
0.5(原子比)であった。気流分級機を用いて銀銅合
金粉を分級し、平均粒径10μmの導電性粒子を得た。
【0034】α−ナフチルメチル−4−(メトキシカル
ボニルオキシ)フェニルメチルスルホニウム ヘキサフ
ルオロホスフェートをγブチロラクトンに溶解して、5
0重量%の溶液とした。固形重量比で樹脂成分100、
α−ナフチルメチル−4−(メトキシカルボニルオキ
シ)フェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロアン
チモネート1.0となるように配合し、更に、導電性粒
子を3体積%配合し、分散させた。その後、厚さ100
μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布
し、50℃で送風乾燥し、膜厚25μmの異方導電性フ
ィルムを得た。
【0035】実施例2 表1中の脂環式エポキシ樹脂A22g、脂環式エポキシ
樹脂B23g、平均分子量25000のフェノキシ樹脂
45g、表2中のエチレングリコール、テレフタル酸、
アジピン酸からなるポリエステル樹脂D10gを重量比
でトルエン−酢酸エチルの混合溶剤(1対1)に溶解
し、固形分50%の溶液とし、α−ナフチルメチル−4
−(メトキシカルボニルオキシ)フェニルメチルスルホ
ニウム ヘキサフルオロホスフェートにかえて、α−ナ
フチルメチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニ
ウム ヘキサフルオロホスフェートを使用した以外は、
実施例1と同様にして異方導電性フィルムを得た。
【0036】実施例3 表1中の脂環式エポキシ樹脂A15g、脂環式エポキシ
樹脂B15g、平均分子量25000のフェノキシ樹脂
30g、表2中のエチレングリコール、テレフタル酸、
セバシン酸、ブタンジオールからなるポリエステル樹脂
E40gを重量比でトルエン−酢酸エチルの混合溶剤
(1対1)に溶解し、固形分50%の溶液とし、α−ナ
フチルメチル−4−(メトキシカルボニルオキシ)フェ
ニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート
にかえて、α−ナフチルメチル−4−メトキシフェニル
メチルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェートを使
用した以外は、実施例1と同様にして、異方導電性フィ
ルムを得た。
【0037】実施例4 表1中の脂環式エポキシ樹脂A10g、脂環式エポキシ
樹脂B10g、平均分子量25000のフェノキシ樹脂
20g、表2中のエチレングリコール、テレフタル酸、
セバシン酸、ビスフェノールAからなるポリエステル樹
脂F60gを重量比でトルエン−酢酸エチルの混合溶剤
(1対1)に溶解し、固形分50%の溶液とし、α−ナ
フチルメチル−4−(メトキシカルボニルオキシ)フェ
ニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート
にかえて、α−ナフチルメチル−4−(ベンゾイルオキ
シ)フェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロホス
フェートを使用した以外は、実施例1と同様にして、異
方導電性フィルムを得た。
【0038】実施例5 表1中の脂環式エポキシ樹脂A25g、脂環式エポキシ
樹脂B25g、平均分子量25000のフェノキシ樹脂
45g、前記ポリエステル樹脂C5gを重量比でトルエ
ン−酢酸エチルの混合溶剤(1対1)に溶解し、固形分
50%の溶液とし、α−ナフチルメチル−4−(メトキ
シカルボニルオキシ)フェニルメチルスルホニウム ヘ
キサフルオロホスフェートの配合量を1.0重量部とし
た以外は、実施例1と同様にして異方導電性フィルムを
得た。
【0039】実施例6 α−ナフチルメチル−4−(メトキシカルボニルオキ
シ)フェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロホス
フェートの配合量を7重量部とした以外は、実施例1と
同様にして、異方導電性フィルムを得た。
【0040】実施例7 脂環式エポキシ樹脂A及びBにかえて、1,2,3,4
−ブタンテトラカルボン酸と3−シクロヘキサンオキシ
ド−1−メタノールのエステルからなる脂環式エポキシ
樹脂を30g配合し、フェノキシ樹脂の配合量を50
g、前記ポリエステル樹脂Cを20g配合した以外は、
実施例1と同様にして異方導電性フィルムを得た。
【0041】実施例8 脂環式エポキシ樹脂Bにかえて、1,6−ジヒドロキシ
ナフタレンのジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂を2
0gとした以外は、実施例1と同様にして異方導電性フ
ィルムを得た。
【0042】実施例9 脂環式エポキシ樹脂A及びBにかえて、エポキシ当量2
05のビスフェノールA型のエポキシ樹脂を使用した以
外は実施例1と同様にして異方導電性フィルムを得た。
【0043】実施例10 導電性粒子の量を0.5体積%とした以外は、実施例1
と同様にして、異方導電性フィルムを得た。
【0044】実施例11 導電性粒子を7体積%とした以外は、実施例1と同様に
して、異方導電性フィルムを得た。
【0045】実施例12 導電性粒子をポリスチレン樹脂を核とする粒子の表面に
厚み0.2μmのニッケル層を設け、そのニッケル層の
外側に、厚み0.02μmの金層を設けた平均粒径10
μmの導電性粒子にかえた以外は、実施例1と同様にし
て、異方導電性フィルムを得た。
【0046】実施例13 導電性粒子を、平均単粒子径2μm、凝集粒径12μm
のニッケル粒子にかえた以外は、実施例1と同様にし
て、異方導電性フィルムを得た。
【0047】実施例14 α−ナフチルメチル−4−(メトキシカルボニルオキ
シ)フェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオロホス
フェート10重量部、メタアクリル酸メチル14重量
部、スチレン14重量部、エチレングリコールジメタア
クリレート7重量部、2,2’−アゾビスイソブチロニ
トリル0.02重量部、1,1’−アゾビス−2−アミ
ジノプロパン2塩酸塩0.02重量部を混合し、水20
0重量部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.
1重量部、ポリビニルアルコール0.12重量部を加
え、窒素雰囲気中、60℃で4時間撹拌し、乾燥してマ
イクロカプセル化したα−ナフチルメチル−4−(メト
キシカルボニルオキシ)フェニルメチルスルホニウム塩
を得た。α−ナフチルメチル−4−(メトキシカルボニ
ルオキシ)フェニルメチルスルホニウム ヘキサフルオ
ロホスフェートにかえて、マイクカプセル化したスルホ
ニウム塩を使用する以外は、実施例1と同様にして、異
方導電性フィルムを得た。
【0048】比較例1 表1中の脂環式エポキシ樹脂A25g、脂環式エポキシ
樹脂B25g、平均分子量25000のフェノキシ樹脂
50gを重量比でトルエン−酢酸エチルの混合溶剤(1
対1)に溶解し、固形分50%の溶液とした以外は、実
施例1と同様にして、異方導電性フィルムを得た。
【0049】比較例2 表1中の脂環式エポキシ樹脂A5g、脂環式エポキシ樹
脂B5g、平均分子量25000のフェノキシ樹脂10
g、前記ポリエステル樹脂C80gを重量比でトルエン
−酢酸エチルの混合溶剤(1対1)に溶解し、固形分5
0%の溶液とした以外は、実施例1と同様にして異方導
電性フィルムを得た。
【0050】比較例3 ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂50g、平均分子
量25000のフェノキシ樹脂50gを重量比でトルエ
ン−酢酸エチルの混合溶剤(1対1)に溶解し、固形分
50%の溶液とした。
【0051】特開平6−223633号公報の実施例記
載の方法により銀銅合金粉を作製した。平均銀濃度は
0.5(原子比)であった。気流分級機を用いて銀銅合
金粉を分級し、平均粒径10μmの導電性粒子を得た。
【0052】p−アセトキシフェニルベンゼンスルホニ
ウム塩を酢酸エチルに溶解して、50重量%の溶液とし
た。固形重量比で樹脂成分100、p−アセトキシフェ
ニルベンゼンスルホニウム塩1.0となるように配合
し、更に、導電性粒子を3体積%配合し、分散させた。
その後、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート
フィルム上に塗布し、50℃で送風乾燥し、膜厚25μ
mの異方導電性フィルムを得た。
【0053】比較例4 表1中の脂環式エポキシ樹脂A20g、脂環式エポキシ
樹脂B20g、平均分子量25000のフェノキシ樹脂
40g、表2中のエチレングリコール、テレフタル酸、
ビスフェノールAからなるポリエステル樹脂G20gを
用いた以外は、実施例1と同様にして異方導電性フィル
ムの作製を試みたが、均質なフィルムを作製することが
できなかった。
【0054】(接続抵抗値測定方法)全面に酸化インジ
ウム錫(ITO)の薄膜を形成した厚み0.7mmのガ
ラス基板(表面抵抗値50Ω/sq)上に幅2mmの異
方導電性フィルムを仮貼りし、1.5mm幅の圧着ヘッ
ドを用いて、70℃、0.5MPa、3秒間加圧した
後、ポリエチレンテレフタレートのフィルムを剥離す
る。そこへ、配線幅100μm、配線ピッチ200μ
m、厚み18μmの銅配線上に0.3μmの金メッキを
施した回路を200本有するフレキシブルプリント配線
板(材質ポリイミド樹脂、厚み25μm)を仮接続した
後、160℃、3秒、2.0MPa加圧圧着する。圧着
後、隣接端子間の抵抗値を四端子法の抵抗計で測定し、
接続抵抗値とする。
【0055】(接着強度)圧着したフレキシブルプリン
ト配線板を圧着配線幅10mmになるようにカッターナ
イフで切断したものを接着強度測定サンプルとした。こ
のサンプルを引張り試験機(島津製作所製、AG50−
A)を用い、ガラス基板に対して90度方向に50mm
/秒の速度で引っ張り、引き剥がし強度を測定し、3点
の平均値を接着強度とする。
【0056】(耐環境性試験)圧着したフレキシブルプ
リント配線板を−40℃、30分、100℃、30分を
1サイクルとするヒートサイクル試験を500サイクル
行い、その後の接着強度を測定し、試験前の接着強度と
の比較を行う。以上の結果を表3に示す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】このように本発明による実施例は、比較例
に比べ、接着強度が高く、かつ、ヒートサイクル試験に
よる接着強度変化も低いことが示された。
【0061】
【発明の効果】本発明による異方導電性フィルムは、加
熱時間5秒以下の短時間で回路同士を高接着強度で電気
的に接続でき、かつ、接着強度信頼性に優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101/00 C08L 101/00 Fターム(参考) 4F071 AA22 AA30 AA42 AA43 AA44 AA45 AA46 AB06 AB07 AB08 AB10 AB12 AC13 AE02 AE15 AF37 AH12 BA03 BB02 BC01 BC17 4J002 BC03X BE04X CD00X CF03W CF05W CF06W CP02X DA036 DA076 DA086 DA106 DA116 DC006 EV207 FA086 FD116 FD147 5G307 HA02 HB01 HB03 HC01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バインダー成分と、それに分散された導
    電性粒子を含む組成物からなる異方導電性フィルムであ
    って、前記バインダー成分として、スルホニウム塩を硬
    化剤とするカチオン硬化性物質を含み、かつ溶解度パラ
    メータが8〜11であるポリエステル樹脂をバインダー
    成分100重量部中5〜70重量部含むことを特徴とす
    る異方導電性フィルム。
  2. 【請求項2】 スルホニウム塩が下記式(1)で示され
    る構造であることを特徴とする請求項1記載の異方導電
    性フィルム。 【化1】 ただし、式(1)中、R1は水素、メチル基、アセチル
    基、メトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル
    基、ベンゾイル基、9−フルオレニルカルボニル基、の
    いずれかを、R2、R3は独立して水素、ハロゲン、炭素
    数1〜6のアルキル基のいずれかを、R4は炭素数1〜
    6のアルキル基を、Qはα−ナフチルメチル基、β−ナ
    フチルメチル基のいずれかを示す。Yは非求核性陰イオ
    ンである。
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