JP2016108512A - 有機el素子用樹脂組成物、面封止剤、及びこれを用いた有機el装置 - Google Patents

有機el素子用樹脂組成物、面封止剤、及びこれを用いた有機el装置 Download PDF

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隼也 野口
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Abstract

【課題】有機EL素子の封止材に適した樹脂組成物と、前記樹脂組成物を硬化した可視光透過率、耐久性、硬化性に優れ、絶縁性にも優れる硬化物の提供。
【解決手段】(1)ベンジルスルホニウム塩(A)、重合性化合物(B)を含有する有機EL面封止用樹脂組成物。前記重合性化合物(B)としては、芳香族を有するエポキシ樹脂又はオキセタン樹脂が好ましく、特に、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂が好ましく、前記ベンジルスルホニウム塩(A)として、式(1)で表される化合物等が挙げられるEL面封止用樹脂組成物。
Figure 2016108512

【選択図】なし

Description

昨今、高耐久性封止材料は種々の産業において重要な材料である。特に電気電子、ディスプレイ周辺においては、品質を維持するために必要不可欠な材料であり、また、より高性能な絶縁性、耐久性が望まれている。
近年、ディスプレイはフラットパネルディスプレイ(FPD)と称される薄型のディスプレイ、特にプラズマディスプレイ(PDP)、液晶ディスプレイ(LCD)が市場投入され広く普及している。また、次世代の自発光型薄膜ディスプレイとして有機ELディスプレイ(OLED)が期待されており、一部製商品では既に実用化されている。有機ELディスプレイの有機EL素子は、TFT等の駆動回路が形成されたガラス等の基板上に、陰極および陽極によって挟持された発光層を含む薄膜積層体からなる素子部本体が形成された構造を有している。素子部の発光層または電極といった層は、水分または酸素により劣化し易く、劣化によって輝度やライフの低下、変色が発生する。その為、有機EL素子は、外部からの水分または不純物の浸入を遮断するように封止されている。高品質で高信頼性の有機EL素子の実現に向けて、より高性能な封止材料が望まれており、従来から種々封止技術が検討されている。
有機EL素子の代表的な封止方法として、予め乾燥剤を挿入した金属製またはガラス製の封止キャップを、封止用接着剤を用いて有機EL素子の基板に固定する方法が検討されている(特許文献1)。この方法は、有機EL素子の基板外周部に接着剤を塗布し、その上に封止キャップを設置、次いで接着剤を固化させることによって、基板と封止キャップとを固定し、有機EL素子を密閉している。このような方法では、ガラス製の封止キャップによる封止が主流となっている。しかし、ガラス製の封止キャップは、平坦なガラス基板に乾燥剤を挿入するための掘り込みを加工することによって作製されるため、高コストとなる傾向がある。また、封止キャップによる封止は、封止キャップの内側に乾燥剤が挿入されることになるため、封止キャップ側から光を取り出すことはできない。即ち、光源から放たれた光は素子の基板側から取り出されることになり、ボトムエミッション型の素子に制限される。ボトムエミッション型の素子の場合、基板に形成された駆動回路部による開口率の低下、および駆動回路部によって光が一部遮られることによる取り出し効率の低下の問題がある。そのため、有機EL素子の基板の反対側から光を取り出すトップエミッション型の素子に適用可能な封止方法の開発が望まれている。
トップエミッション型の素子に適用可能な代表的な封止方法として、薄膜封止法および固体封止法がある。薄膜封止法は、有機EL素子の上に無機または有機材料からなる薄膜を多層積層してパッシベーション膜とする方法である(特許文献2)。この方法によって素子に十分な防湿性を付与するには、素子上に何層もの薄膜を順次積層する必要がある。そのため、薄膜封止法では成膜工程が長く高コストとなり、また成膜に必要とされる大型の真空系設備の導入によって初期投資が高くなる傾向がある。
一方、固体封止法は、有機EL素子の素子部全体を覆うようにパッシベーション膜を設け、その上に封止材料を介して封止用透明基板を設ける方法である。一般に、パッシベーション膜は、無機材料を蒸着またはスパッタリングすることによって形成されるが、それはピンホールを有する不完全な膜であるか、機械的強度の弱い膜であることが多い。そのため、固体封止法では、素子上にパッシベーション膜を設けた後に、封止用接着剤を介してガラス基板などの封止用透明基板を設けることによって封止の信頼性を高めている。また、エアギャップに熱あるいは光硬化型の樹脂を充填することで封止の信頼性を高める手法も検討されている。このような固体封止法は、簡便かつ低コストでトップエミッション型の素子の封止を実施可能な方法として注目を集めている。
有機EL素子の固体封止法による封止では、熱または光硬化性樹脂を封止用接着剤、面封止用接着剤として使用することが可能であるが、それらの特性は素子の性能および封止作業の生産性に著しい影響を及ぼす可能性があるため非常に重要である。例えば、封止用接着剤の水蒸気透過率が十分でないとパッシベーション膜のピンホールから素子部に浸入し、素子の劣化を招く可能性がある。また、封止材料の硬化反応が遅ければ、硬化工程に時間がかかり、封止作業の生産性が低下する可能性がある。
これらに用いられる封止用接着剤には、可視光領域での高い透過率の他、発光に耐えうる耐光性、安定した成形性や残留応力抑制のための低硬化収縮性、発光素子を腐食から保護するため耐腐食性、絶縁性などが求められる。有機EL素子の封止用接着剤として周知の接着剤を使用して固体封止法による封止を実施することは可能であるが、信頼性および生産性の双方で満足できる結果を得ることは難しいのが現状であり、固体封止法に好適に使用可能な封止用接着剤の開発が望まれている。また、近年、環境の保全が重視されており、環境へ悪影響を及ぼさない封止用接着剤の開発が望まれている。
特許第4876609 特開2012−059553号公報 特許第4655172 特開2001−81182号公報 特開2011−225773号公報 特許第4850231
本発明の目的は、有機EL素子の封止材に適した樹脂組成物と、可視光透過率、耐久性、硬化性に優れ、絶縁性にも優れる硬化物を提供するものである。
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究の結果、特定の組成を有する樹脂組成物及びその硬化物が前記課題を解決することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記(1)〜(9)に関する。
(1)ベンジルスルホニウム塩(A)、重合性化合物(B)を含有する有機EL面封止用樹脂組成物。
(2)重合性化合物(B)が、芳香族基を有するエポキシ樹脂又はオキセタン樹脂であることを特徴とする(1)に記載の有機EL面封止用樹脂組成物。
(3)ベンジルスルホニウム塩(A)が、下記式(1)である(1)又は(2)に記載の有機EL面封止用樹脂組成物。
Figure 2016108512
(上記式(1)中、R、Rはそれぞれ独立にアルキル基又はアラルキル基を表し、Rは水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アラルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アラルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アラルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールチオカルボニル基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、nは0〜5の整数である。好ましくは、Rは水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基である。Yは無機アニオン又は有機アニオンを表す。)
(4)(3)において、上記式(1)のYが、下記式(2)又は(3)で表される化合物である(3)に記載の有機EL面封止用樹脂組成物。
Figure 2016108512
(上記式中、Rは水素の80%以上がフッ素原子で置換されたアルキル基を表し、mは1〜5の整数を表す。)
Figure 2016108512
(上記式中、Zはハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、アルコキシ基又はエステル結合を有する有機基を表す。)
(5)ベンジルスルホニウム塩(A)が、下記式(1)である(1)又は(2)に記載の有機EL面封止用樹脂組成物。
Figure 2016108512
(上記式(1)中、R、Rはそれぞれ独立にアルキル基又はアラルキル基を表し、Rは水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アラルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アラルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アラルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールチオカルボニル基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、nは0〜5の整数である。Yは無機アニオン又は有機アニオンを表す。)
(6)前記ベンジルホスホニウム塩が、下記式(1)である(1)又は(2)に記載の有機EL面封止用樹脂組成物。
Figure 2016108512
(上記式(1)中、R、Rはそれぞれ独立にアルキル基又はアラルキル基を表し、Rは水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アラルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アラルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アラルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールチオカルボニル基を表す。またYは、下記式(4)
Figure 2016108512
(上記式中、nは1〜5の整数を表す。)
又は下記式(5)
Figure 2016108512
(上記式中、nは0〜5の整数を表す。)
を表す。)
(7)前記重合性化合物(B)として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも2種類以上を含有する、(1)〜(6)のいずれか一項に記載の有機EL面封止用樹脂組成物。
(8)(1)〜(7)のいずれか一項に記載の有機EL面封止用樹脂組成物の硬化物。
(9)(8)に記載の硬化物の層を有する有機ELデバイス。
本発明の樹脂組成物及びその硬化物は、可視光透過率、耐久性に優れ、耐腐食性能、絶縁性が優れることから、特に有機EL素子の封止材に適している。
本発明においては、ベンジルスルホニウム塩(A)を含有することを特徴とする。ベンジルスルホニウム塩としては、ベンゼン骨格と硫黄原子を有するカチオンと、有機アニオン又は無機アニオンとの塩であればよく、公知のものであれば特に限定されない。具体的には、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2016108512
(上記式(1)中、R、Rはそれぞれ独立にアルキル基又はアラルキル基を表し、Rは水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アラルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アラルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アラルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールチオカルボニル基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、nは0〜5の整数である。Yは無機アニオン又は有機アニオンを表す。)
上記式中、R又はRのうち、アルキル基としては、炭素数1〜18の直鎖アルキル基又は炭素数1〜18の分岐鎖を有するアルキル基、炭素数1〜18のシクロアルキル基等が挙げられる。また、炭素数1〜6の直鎖アルキル基又は分岐鎖を有するアルキル基が好ましく、炭素数1〜3の直鎖アルキル基又は分岐鎖を有するアルキル基が特に好ましい。
具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基、イソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、イソヘキシル基、イソオクタデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基4−デシルシクロヘキシル基等が挙げられる。
中でも、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましい。
上記式中、R又はRのうち、アラルキル基としては炭素数6〜10のアリール基で置換されている低級アルキル基(炭素数1〜6のアルキル基)が挙げられる。尚、アリール基は置換基を有していても良く、置換基の例としては炭素数1〜6のアルキル基、アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子が挙げられる。
具体的には、ベンジル、2−メチルベンジル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチル等が挙げられる。
上記式中、Rにおける、アルコキシ基としては、炭素数1〜18の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基が挙げられる。具体的には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ヘキシルオキシ、デシルオキシ、ドデシルオキシ及びオクタデシルオキシ等が挙げられる。
アリールオキシ基としては、炭素数6〜10のアリールオキシ基が挙げられる。具体的には、フェノキシ及びナフチルオキシ等が挙げられる。
アルキルカルボニル基としては、炭素数2〜18の直鎖又は分枝鎖アルキルカルボニル基が挙げられる。具体的には、アセチル、プロピオニル、ブタノイル、2−メチルプロピオニル、ヘプタノイル、2−メチルブタノイル、3−メチルブタノイル、オクタノイル、デカノイル、ドデカノイル及びオクタデカノイル等が挙げられる。
アリールカルボニル基としては、炭素数7〜11のアリールカルボニル基が挙げられる。具体的には、ベンゾイル及びナフトイル等が挙げられる。
アラルキルカルボニル基としては、炭素数6〜10のアリール基で置換されている低級アルキルカルボニル基が挙げられる。具体的には、ベンジルカルボニル、2−メチルベンジルカルボニル、1−ナフチルメチルカルボニル、2−ナフチルメチルカルボニル等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基としては、炭素数2〜18の炭素数2〜19の直鎖又は分枝鎖アルコキシカルボニル基が挙げられる。具体的には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、オクチロキシカルボニル、テトラデシルオキシカルボニル及びオクタデシロキシカルボニル等が挙げられる。
さらに、上記式中、Rにおける、アリールオキシカルボニル基としては、炭素数7〜11のアリールオキシカルボニル基が挙げられる。具体的には、フェノキシカルボニル及びナフトキシカルボニル等が挙げられる。
アラルキルオキシカルボニル基としては、炭素数6〜10のアリール基で置換されている低級アルコキシカルボニル基が挙げられる。具体的には、ベンジルオキシカルボニル、2−メチルベンジルオキシカルボニル、1−ナフチルメチルオキシカルボニル、2−ナフチルメチルオキシカルボニル等が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、炭素数2〜19の直鎖又は分枝鎖アルキルカルボニルオキシ基が挙げられる。具体的には、アセトキシ、エチルカルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、sec−ブチルカルボニルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、オクチルカルボニルオキシ、テトラデシルカルボニルオキシ及びオクタデシルカルボニルオキシ等が挙げられる。
アリールカルボニルオキシ基としては、炭素数7〜11のアリールカルボニルオキシ基が挙げられる。具体的には、ベンゾイルオキシ及びナフトイルオキシ等が挙げられる。
アラルキルカルボニルオキシ基としては、炭素数6〜10のアリール基で置換されている低級アルキルカルボニル基が挙げられる。具体的には、ベンジルカルボニルオキシ、2−メチルベンジルカルボニルオキシ、1−ナフチルメチルカルボニルオキシ、2−ナフチルメチルカルボニルオキシ等が挙げられる。
アルコキシカルボニルオキシ基としては、炭素数2〜18の炭素数2〜19の直鎖又は分枝鎖アルコキシカルボニル基が挙げられる。具体的には、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、プロポキシカルボニルオキシ、イソプロポキシカルボニルオキシ、ブトキシカルボニルオキシ、イソブトキシカルボニルオキシ、sec−ブトキシカルボニルオキシ、tert−ブトキシカルボニルオキシ、オクチロキシカルボニルオキシ、テトラデシルオキシカルボニルオキシ及びオクタデシロキシカルボニルオキシ等)等が挙げられる。
さらに、上記式中式(1)において、Rにおける、アリールオキシカルボニルオキシ基としては、炭素数7〜11のアリールオキシカルボニルオキシ基が挙げられる。具体的には、フェノキシカルボニルオキシ及びナフトキシカルボニルオキシ等が挙げられる。
アラルキルオキシカルボニルオキシ基としては、炭素数6〜10のアリール基で置換されている低級アルコキシカルボニルオキシ基が挙げられる。具体的には、ベンジルオキシカルボニルオキシ、2−メチルベンジルオキシカルボニルオキシ、1−ナフチルメチルオキシカルボニルオキシ、2−ナフチルメチルオキシカルボニルオキシ等が挙げられる。
アリールチオカルボニル基としては、炭素数7〜11のアリールチオカルボニル基が挙げられる。具体的には、フェニルチオカルボニル及びナフトキシチオカルボニル等が挙げられる。
アリールチオ基としては、炭素数6〜20のアリールチオ基が挙げられる。具体的には、フェニルチオ、2−メチルフェニルチオ、3−メチルフェニルチオ、4−メチルフェニルチオ、2−クロロフェニルチオ、3−クロロフェニルチオ、4−クロロフェニルチオ、2−ブロモフェニルチオ、3−ブロモフェニルチオ、4−ブロモフェニルチオ、2−フルオロフェニルチオ、3−フルオロフェニルチオ、4−フルオロフェニルチオ、2−ヒドロキシフェニルチオ、4−ヒドロキシフェニルチオ、2−メトキシフェニルチオ、4−メトキシフェニルチオ、1−ナフチルチオ、2−ナフチルチオ、4−[4−(フェニルチオ)ベンゾイル]フェニルチオ、4−[4−(フェニルチオ)フェノキシ]フェニルチオ、4−[4−(フェニルチオ)フェニル]フェニルチオ、4−(フェニルチオ)フェニルチオ、4−ベンゾイルフェニルチオ、4−ベンゾイル−2−クロロフェニルチオ、4−ベンゾイル−3−クロロフェニルチオ、4−ベンゾイル−3−メチルチオフェニルチオ、4−ベンゾイル−2−メチルチオフェニルチオ、4−(4−メチルチオベンゾイル)フェニルチオ、4−(2−メチルチオベンゾイル)フェニルチオ、4−(p−メチルベンゾイル)フェニルチオ、4−(p−エチルベンゾイル)フェニルチオ4−(p−イソプロピルベンゾイル)フェニルチオ及び4−(p−tert−ブチルベンゾイル)フェニルチオ等が挙げられる。
さらに、上記式中Rにおける、アルキルチオ基としては、炭素数1〜18の直鎖又は分枝鎖アルキルチオ基が挙げられる。具体的には、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、sec−ブチルチオ、tert−ブチルチオ、ペンチルチオ、イソペンチルチオ、ネオペンチルチオ、tert−ペンチルチオ、オクチルチオ、デシルチオ、ドデシルチオ及びイソオクタデシルチオ等が挙げられる。
アリール基としては、炭素数6〜10のアリール基が挙げられる。具体的には、フェニル、トリル、ジメチルフェニル及びナフチル等が挙げられる。
複素環式炭化水素基としては、炭素数4〜20の複素環式炭化水素基が挙げられる。具体的には、チエニル、フラニル、ピラニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、インドリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、キノリル、イソキノリル、キノキサリニル、キナゾリニル、カルバゾリル、アクリジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、キサンテニル、チアントレニル、フェノキサジニル、フェノキサチイニル、クロマニル、イソクロマニル、ジベンゾチエニル、キサントニル、チオキサントニル及びジベンゾフラニル等が挙げられる。
アリールオキシ基としては、炭素数6〜10のアリールオキシ基が挙げられる。具体的には、フェノキシ及びナフチルオキシ等が挙げられる。
アルキルスルフィニル基としては、炭素数1〜18の直鎖又は分枝鎖スルフィニル基が挙げられる。具体的には、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、イソブチルスルフィニル、sec−ブチルスルフィニル、tert−ブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、イソペンチルスルフィニル、ネオペンチルスルフィニル、tert−ペンチルスルフィニル、オクチルスルフィニル及びイソオクタデシルスルフィニル等が挙げられる。
アリールスルフィニル基としては、炭素数6〜10のアリールスルフィニル基が挙げられる。具体的には、フェニルスルフィニル、トリルスルフィニル及びナフチルスルフィニル等が挙げられる。
さらに、上記式中Rにおける、アルキルスルホニル基としては、炭素数1〜18の直鎖又は分枝鎖アルキルスルホニル基が挙げられる。具体的には、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、sec−ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、イソペンチルスルホニル、ネオペンチルスルホニル、tert−ペンチルスルホニル、オクチルスルホニル及びオクタデシルスルホニル等が挙げられる。
アリールスルホニル基としては、炭素数6〜10のアリールスルホニル基が挙げられる。具体的には、フェニルスルホニル、トリルスルホニル(トシル基)及びナフチルスルホニル等が挙げられる。
ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基としては、下記式で表されるヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基等が挙げられる。
HO(−AO)q−
〔AOはエチレンオキシ基及び/又はプロピレンオキシ基、qは1〜5の整数を表す。〕
アミノ基としては、アミノ基(−NH)及び炭素数1〜15の置換アミノ基が挙げられる。具体的には、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、メチルエチルアミノ、ジエチルアミノ、n−プロピルアミノ、メチル−n−プロピルアミノ、エチル−n−プロピルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、イソプロピルメチルアミノ、イソプロピルエチルアミノ、ジイソプロピルアミノ、フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、メチルフェニルアミノ、エチルフェニルアミノ、n−プロピルフェニルアミノ及びイソプロピルフェニルアミノ等が挙げられる。
ハロゲン原子基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
は、水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基が好ましい。
中でも、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基又はアルコキシ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アリールオキシ基が好ましく、炭素数2〜18の炭素数2〜19の直鎖又は分枝鎖アルコキシカルボニル基又は水酸基がより好ましい。
前記式中Yとしては、有機アニオン又は無機アニオンであれば特に限定されない。具体例としては、SbF6,PF6,AsF6,BF4,CFSO,(CFSO2)N,CSO,B(C65)4、ビス(トリフルホロメタンスルホニル)イミド基、テトラキス(トリフルオロメタンスルホナト)アルミナート基、ハロゲン化物、ClO4、CN、ヒドロゲノサルフェート、トリフルオロアセテート、下記式(2)又は(3)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2016108512
(上記式中、Rは水素の80%以上がフッ素原子で置換されたアルキル基を表し、mは1〜5の整数を表す。)
Figure 2016108512
(上記式中、Zはハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、アルコキシ基又はエステル結合を有する有機基を表す。)
中でも、下記式(4)又は(5)で表されるアニオンが好ましい。下記式(4)又は(5)においては、フッ素が解離し難い構造を備えている為に、フッ素のイオン化が防止され、有機EL装置の腐食がなされ難く、耐久性に優れる樹脂組成物を得ることが可能となる。
Figure 2016108512
(上記式中、nは1〜5の整数を表す。)
Figure 2016108512
(上記式中、nは0〜5の整数を表す。)
ここで、式(4)中、nは3であることが好ましい。式(5)中、nは5であることが好ましい。
本発明においては、ベンジルホスホニウム塩を用いることで、環境汚染性も低く、また電気伝導度も低いことから絶縁性にも優れる硬化性樹脂組成物を得ることが可能となる。
ここで、式(1)で表されるベンジルスルホニウム塩の市場の製品としては、三新化学社製:SI−B3A、SI−B3、SI−B2Aが挙げられる。
ベンジルスルホニウム塩(A)を含有することを特徴とする式(1)の熱カチオン開始剤のどれを用いるかは、例えば透明性、硬化速度、作業条件といった得られる透明樹脂組成物に要求される特性によって適宜選択される。ベンジルスルホニウム塩(A)を含有することを特徴とする式(1)の熱カチオン開始剤の含有量は、重合性化合物(B)を100質量部に対して0.01〜10質量部であり、好ましくは0.1〜5質量部である。
本発明の樹脂組成物に含有される重合性化合物(B)としては、好適にはエポキシ樹脂またはオキセタン樹脂を使用することができる。
エポキシ樹脂としては、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂などが挙げられる。具体的には、スチレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテル等のフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、ビフェニルグリシジルエーテル、ビフェニルジグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビス(グリシジルオキシ)−1,1’−ビフェニル、ビフェニルアラルキル型エポキシ化合物等のビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル等のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル等のビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェニルフルオレンジグリシジルエーテル、ビスフェニルフルオレンエタノールグリシジルエーテル等のフルオレン骨格を有するエポキシ樹脂、グリシジルオキシナフタレン、1,6−ビス(2,3−エポキシプロパン−1−イルオキシ)ナフタレン、ビナフタレングリシジルエーテル、ビナフタレンジグリシジルエーテル、ビナフトールエタノールジグリシジルエーテル等のナフタレン骨格を有するエポキシ樹脂、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル等のビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル等のビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジエポキシトリシクロデカン、トリシクロデカンジグリシジルエーテル等のトリシクロデカン骨格を有するエポキシ樹脂、アダマンタングリシジルエーテル等のアダマンタン骨格を有するエポキシ樹脂、ビスフェノールA、ビスフェノールS、チオジフェノール、フルオレンビスフェノール、テルペンジフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、3,3’,5,5’−テトラメチル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジオール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシアセトフェノン、o−ヒドロキシアセトフェノン、ジシクロペンタジエン、フルフラール、4,4’−ビス(クロルメチル)−1,1’−ビフェニル、4,4’−ビス(メトキシメチル)−1,1’−ビフェニル、1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼン等との重縮合物及びこれらの変性物、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類、アルコール類から誘導されるグリシジルエーテル化物、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、等シルセスキオキサン系のエポキシ樹脂(鎖状、環状、ラダー状、あるいはそれら少なくとも2種以上の混合構造のシロキサン構造にグリシジル基、および/またはエポキシシクロヘキサン構造を有するエポキシ樹脂)等の固形または液状エポキシ樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の樹脂組成物に含有される好適なエポキシ樹脂としては、芳香族を有していることが好ましい。本発明においては、芳香族を有するエポキシ樹脂として、下記式(A−A)
Figure 2016108512
(上記式中、Xは直接結合、硫黄原子またはジメチルメチレン基を、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、mは1〜4の整数を示す。また、破線のベンゼン環は有しても、有していなくてもよいことを示す。)
で表される骨格、または下記式(A−B)
Figure 2016108512
(上記式中、Rは水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表し、nは1〜4の整数を示す。また、破線のベンゼン環は有しても、有していなくてもよいことを示す。)
で表される骨格、アントラセン骨格またはフェナントレン骨格を有する、オキセタニル基またはエポキシ樹脂、が好適である。
このような化合物を環状化合物と組み合わせることで、極めて優れた耐湿性の効果を得ることができる。上記の骨格が水分に対して十分なバリアとなり、透湿を防ぐためである。
上記式(A−A)骨格において好ましいものは、Xが直接結合ないしジメチルメチレン基を有するものであり、直接結合のものが特に好ましい。破線はない方が好ましい。
上記(A−A)骨格、(A−B)骨格、アントラセン骨格ないしフェナトレン骨格とオキセタニル基またはエポキシ基は、直接または炭化水素基によって連結されていることが好ましい。
そして、具体的な連結としては、上記骨格に直接または繰り返し構造に直接で、オキセタン基またはエポキシ基が炭化水素基により連結されており、炭化水素基によって連結されている場合の炭化水素基としては、炭素数1〜10のアルキル基または、エーテル結合を有する炭素数1〜10のアルキル基が挙げられる。
このようなエポキシ樹脂の具体例としては、スチレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテル等のフェニル骨格を有するエポキシ化合物、ビフェニルグリシジルエーテル、ビフェニルジグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビス(グリシジルオキシ)−1,1’−ビフェニル、ビフェニルアラルキル型エポキシ化合物等のビフェニル骨格を有するエポキシ化合物、フェノールノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物等のノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル等のビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル等のビスフェノールS型エポキシ化合物、ビスフェニルフルオレンジグリシジルエーテル、ビスフェニルフルオレンエタノールグリシジルエーテル等のフルオレン骨格を有するエポキシ化合物、グリシジルオキシナフタレン、1,6−ビス(2,3−エポキシプロパン−1−イルオキシ)ナフタレン、ビナフタレングリシジルエーテル、ビナフタレンジグリシジルエーテル、ビナフトールエタノールジグリシジルエーテル等のナフタレン骨格を有するエポキシ化合物等が挙げられる。
中でも、フェニル、ビフェニル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフタレン骨格を有するエポキシ化合物が好ましい。特に好ましくは、粘度、透湿度が低く、光線透過率に優れるビフェニル、ビスフェノールA、ナフタレン骨格である。低透湿度を達成する為には官能基当量が10〜1000g/eqが好ましく、50〜500g/eqがさらに好ましい。
ビスフェノールF型エポキシ樹脂が特に好ましい。
また、本発明においては、脂環式エポキシ樹脂を用いることも好ましい。
脂環式エポキシ樹脂としては、下記の構造が挙げられる。
Figure 2016108512
(nは平均値で1〜5の正数を表す。)
脂環式エポキシ化合物が、粘度が低いことから加工性が良く、硬化速度に優れるという点から好ましい。脂環式エポキシ化合物の中でも好ましくは2官能の脂環式エポキシであり、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレートが特に好ましい。
次に、オキセタン樹脂について説明する。使用できるオキセタン樹脂は公知のものであれば特に限定されたないが、具体的には、1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、3−エチル−3−フェノキシメチルオキセタン、1,4−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]ベンゼン、1,3−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]ベンゼン、4,4’−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]ビフェニル、2,2’−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]ビフェニル、3,3’,5,5’−テトラメチル[4,4’−ビス(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]ビフェニル、2,7−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]ナフタレン、4,4’−ビス[(1−エチル−3−オキセタニル)メチル]チオジベンゼンチオエーテル酸、3(4),8(9)−ビス[(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]−トリシクロ[5.2.1.2.6]デカン等等が挙げられる。
好適には、脂環又は芳香環を有するオキセタン樹脂を使用することが好ましい。
本発明においては、エポキシ樹脂又はオキセタン樹脂として重量平均分子量2000以下、より好ましくは1000以下、特に好ましくは500以下のものを使用して硬化性樹脂組成物とすることが好ましい。このような低分子量のものを使用することで、低吸湿性を確保しつつ、低粘度で塗布後に広がりやすく、OLEDの製造に優れた組成物を得ることができるためである。Tg(ガラス転移点)を向上させたい場合、芳香族系化合物であればビスフェノールA骨格、脂環式化合物であればジシクロペンタジエン骨格、イソボルニル骨格、アダマンタン骨格を導入すると良い。
本発明の樹脂組成物に含有される重合性化合物(B)はフェニル、ビフェニル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフタレン骨格を有するエポキシ化合物と脂環式エポキシ樹脂及びもしくはオキセタン樹脂を併用することが好ましい。フェニル、ビフェニル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフタレン骨格を有するエポキシ化合物からなる群から選択される化合物の合計質量部が重合性化合物(B)を100質量部に対して70〜99質量部含有することが好ましく、さらには80〜95部含することが好ましい。脂環式エポキシ樹脂もしくはオキセタン樹脂の合計質量部が重合性化合物(B)を100質量部に対して1〜30質量部で含有することが好ましく、さらには、5〜20質量部で含有することが好ましい。
また、(フェニル、ビフェニル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフタレン骨格を有するエポキシ化合物と脂環式エポキシ樹脂及びもしくはオキセタン樹脂を併用することが好ましい。フェニル、ビフェニル、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ナフタレン骨格を有するエポキシ化合物からなる群から選択される化合物の合計質量部):(脂環式エポキシ樹脂もしくはオキセタン樹脂の合計質量部)は、30:70〜99:1であることが好ましく、70:30〜99:1であることがより好ましく、80:20〜95:5が特に好ましい。
本発明の樹脂組成物に含有される、(A)成分と併用して用いることができる(A)成分以外の硬化剤(C)は前記エポキシ化合物と反応性を有する。硬化剤には熱または光で反応する材料がある。
光で反応する硬化剤(C)としては紫外線(波長200〜400nm程度)を受けることによりカチオンを発生する化合物であれば制限なく使用でき、例えばカチオン重合開始剤が挙げられ、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、アンモニウム塩、アンチモン酸塩が例示される。
スルホニウム塩としては、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4,4’−ビス[ジフェニルスルホニオ]ジフェニルスルフィド−ビスヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス[ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ]ジフェニルスルフィド−ビスヘキサフルオロアンチモネート、7−[ジ(p−トルイル)スルホニオ]−2−イソプロピルチオキサントンヘキサフルオロホスフェート、7−[ジ(p−トルイル)スルホニオ]−2−イソプロピルチオキサントンヘキサフルオロアンチモネート、7−[ジ(p−トルイル)スルホニオ]−2−イソプロピルテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェニルカルボニル−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド−ヘキサフルオロホスフェート、フェニルカルボニル−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド−ヘキサフルオロアンチモネート、4−tert−ブチルフェニルカルボニル−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド−ヘキサフルオロホスフェート、4−tert−ブチルフェニルカルボニル−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド−ヘキサフルオロアンチモネート、4−tert−ブチルフェニルカルボニル−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、チオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、チオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−{4−(2−クロロベンゾイル)フェニルチオ}フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、チオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートのハロゲン化物、4,4’,4’’−トリ(β−ヒドロキシエトキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス[ジフェニルスルホニオ]ジフェニルスルフィド−ビスヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムトリフルオロトリスペンタフルオロエチルホスファート、トリス[4−(4−アセチルフェニルスルファニル)フェニル]スルホニウムトリス[(トリフルオロメチル)スルホニル]メタニド等を挙げることができる。
ヨードニウム塩としては、ジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−ノニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、(トリクミル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が挙げられる。
ホスホニウム塩としては、トリ−n−ブチル(2,5−ジヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロマイド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムクロライド等が挙げられる。
アンモニウム塩としては、ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリブチルアンモニウムクロライド、ベンジルトリメチルアンモニウムブロマイド等が挙げられる。
アンチモン酸塩としては、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、p−(フェニルチオ)フェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−クロルフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス[4−(ジフェニルスルフォニオ)フェニル]スルフィドビスヘキサフルオロアンチモネート及びジアリルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
本発明で使用される光で反応する硬化剤(C)としてはヨードニウム塩とスルホニウム塩が好ましく、中でも、高感度でありかつ市場から入手しやすい(トリクミル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、チオフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−{4−(2−クロロベンゾイル)フェニルチオ}フェニルビス(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムトリフルオロトリスペンタフルオロエチルホスファート、トリス[4−(4−アセチルフェニルスルファニル)フェニル]スルホニウムトリス[(トリフルオロメチル)スルホニル]メタニド等が好ましい。
さらに、環境及び人体への有害性、ならびに各国の規制を鑑みると、アンチモン元素を含有しない(トリクミル)ヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムトリフルオロトリスペンタフルオロエチルホスファート、トリス[4−(4−アセチルフェニルスルファニル)フェニル]スルホニウムトリス[(トリフルオロメチル)スルホニル]メタニドを使用することが最も好ましい。本発明の光カチオン重合開始剤の含有量は成分(A)+成分(B)の総量100質量部に対して、0.05〜5質量部であり、好ましくは0.1〜3質量部である。なお、本発明の樹脂組成物においては、光カチオン重合開始剤は単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。
本発明の硬化性樹脂組成物においては、硬化剤とともに硬化触媒を併用、又は硬化剤を使用せず硬化触媒単独で使用することができる。用い得る硬化促進剤の具体例としては、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6(2'−メチルイミダゾール(1'))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2'−ウンデシルイミダゾール(1'))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2'−エチル,4−メチルイミダゾール(1'))エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6(2'−メチルイミダゾール(1'))エチル−s−トリアジン・イソシアヌル酸付加物、2-メチルイミダゾールイソシアヌル酸の2:3付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−3,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−ヒドロキシメチル−5−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−3,5−ジシアノエトキシメチルイミダゾールの各種イミダゾール類、及び、それらイミダゾール類とフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、マレイン酸、蓚酸等の多価カルボン酸との塩類、ジシアンジアミド等のアミド類、1,8−ジアザ−ビシクロ(5.4.0)ウンデセン−7等のジアザ化合物及びそれらのテトラフェニルボレート、フェノールノボラック等の塩類、前記多価カルボン酸類、又はホスフィン酸類との塩類、テトラブチルアンモニュウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニュウムブロマイド、トリオクチルメチルアンモニュウムブロマイド等のアンモニュウム塩系熱カチオン開始剤、トリフェニルホスフィン、トリ(トルイル)ホスフィン、テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート等のホスフィン類やホスホニウム化合物系熱カチオン開始剤、1−ナフチルメチルメチル−p−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジルメチル−p−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジメチル−p−アセトキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等のアンチモン酸塩系熱カチオン開始剤、1−ナフチルメチルメチル−p−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンジルメチル−p−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジメチル−p−アセトキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等のホスホニウム塩系熱カチオン開始剤、2,4,6−トリスアミノメチルフェノール等のフェノール類、アミンアダクト、オクチル酸スズ等の金属化合物等、及びこれら硬化促進剤をマイクロカプセルにしたマイクロカプセル型硬化促進剤等が挙げられる。これら硬化促進剤のどれを用いるかは、例えば透明性、硬化速度、作業条件といった得られる透明樹脂組成物に要求される特性によって適宜選択される。好ましくは熱カチオン開始剤であり、特に好ましくはホスホニウム塩系熱カチオン開始剤である。硬化促進剤は、成分(A)+成分(B)の総量100質量部に対し通常0.001〜15質量部の範囲で使用され、好ましくは0.01〜5質量部である。
本発明ではラジカル重合系に使用される開裂型光重合開始剤を併用したレドックス反応も有効である。併用系の場合、一電子移動反応の生じ易さが反応性を決定し、LUMO(最低空軌道:電子移動反応の生じ易さの目安となる)の準位が低いヨードニウム塩の反応性が良好である。開裂型光重合開始剤であればどの光重合開始剤でもよいが、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトンが挙げられる。
本発明に使用される硬化剤としては反応速度、構成部材への熱履歴を考慮し熱硬化であれば120℃以下での硬化することが好ましく(より好ましくは110℃以下)、熱カチオン重合開始剤が好適に用いられる。また、熱エネルギーを必要としない光カチオン重合開始剤の使用も好ましい。
硬化時間としては、60分以下であることが好ましいが、40分以下であることがより好ましい。
本発明の樹脂組成物を使用した場合には、短時間でも十分な硬化物性を得ることができるため、短時間で硬化させることで、十分な硬化物性を得ながら、基材へのダメージを少なくすることができる。
本発明には微粒子を併用することができる。該微粒子としては、有機微粒子、無機微粒子が挙げられる。また、微粒子は、必要とされる光線透過率、硬度、耐擦傷性、硬化収縮率、屈折率を考慮し単独、または複数種を混合して用いることができる。
本発明に使用される有機微粒子としては、ポリスチレン樹脂ビーズ、アクリル系樹脂ビーズ、ウレタン樹脂ビーズ、ポリカーボネート樹脂ビーズ等の有機ポリマービーズ、多孔質ポリスチレン樹脂ビーズ、多孔質アクリル系樹脂ビーズ、多孔質ウレタン樹脂ビーズ、多孔質ポリカーボネート樹脂ビーズ等の多孔質有機ポリマービーズ、ベンゾグアナミン−ホルマリン縮合物の樹脂粉末、ベンゾグアナミン−メラミン−ホルマリン縮合物の樹脂粉末、尿素−ホルマリン縮合物の樹脂粉末、アスパラギン酸エステル誘導体の粉末、ステアリン酸亜鉛の粉末、ステアリン酸アミドの粉末、エポキシ樹脂パウダー、ポリエチレンパウダー等が挙げられ、架橋ポリメチルメタクリレート樹脂ビーズや架橋ポリメチルメタクリレート・スチレン樹脂ビーズ等が好ましい。これら有機微粒子は市販品として容易に入手することができ、又、公知文献を参考に調製することもできる。
本発明に使用される無機微粒子としては導電性金属酸化物、透明性金属酸化物、その他無機フィラー等が挙げられる。
本発明に使用される導電性金属酸化物としては、アンチモン酸亜鉛、酸化錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、五酸化アンチモン、酸化錫、アルミニウムドープ酸化亜鉛、ガリウムドープ酸化亜鉛、フッ素ドープ酸化錫等が挙げられる。
本発明に使用される透明性金属酸化物としては、シリカ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化チタン/酸化ジルコニウム/酸化錫/五酸化アンチモン複合物、酸化ジルコニウム/酸化錫/五酸化アンチモン複合物、酸化チタン/酸化ジルコニウム/酸化錫複合物等が挙げられる。
本発明に使用されるその他無機フィラーとしては、酸化カルシウム、塩化カルシウム、ゼオライト、シリカゲル等が挙げられる。
本発明に使用される微粒子としては硬度と耐擦傷性に優れ、屈折率の高い微粒子が好ましく、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化チタン/酸化ジルコニウム/酸化錫/五酸化アンチモン複合物、酸化ジルコニウム/酸化錫/五酸化アンチモン複合物、酸化チタン/酸化ジルコニウム/酸化錫複合物が好適に用いられる。また、ディスプレイに用いられる光学シートは高い光線透過率が要求される為、微粒子の一次粒径は100nm以下が好ましい。これらの配合割合としては、成分(A)+成分(B)の総量100質量部に対して1〜30質量部であり、好ましくは5〜20質量部である。
さらに、微粒子の分散剤として、ポリカルボン酸系の分散剤やシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、変性シリコーンオイル等のシリコーン系分散剤や有機共重合体系の分散剤等を併用することも可能である。これらの配合割合としては、本発明の樹脂組成物の全質量に対して0.001〜30質量%程度、好ましくは0.05〜5質量%程度である。
なお、一次粒径とは凝集を崩したときの、その粒子が持つ一番小さい粒径を意味する。即ち、楕円形状の微粒子では短径を一次粒径とする。一次粒径は動的光散乱法や電子顕微鏡観察等により測定することができる。具体的には、日本電子(株)製JSM−7700F電界放出形走査電子顕微鏡を使用し、加速電圧30kV条件下で一次粒径を測定できる。
これら微粒子は溶媒に分散し使用することができる。特に無機微粒子は水または有機溶媒に分散された形で市販品を入手し易く、使用される有機溶媒としては、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラメチルベンゼン等の芳香族系炭化水素溶剤、ヘキサン、オクタン、デカン等の脂肪族系炭化水素溶剤、及びそれらの混合物である石油エーテル、ホワイトガソリン、ソルベントナフサ等、エステル系溶剤としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル等のアルキルアセテート類、γ−ブチロラクトン等の環状エステル類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルモノアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルモノアセテート、トリエチレングリコールモノエチルエーテルモノアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルモノアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルモノアセテート、ブチレングリコールモノメチルエーテルモノアセテート等の(モノ又はポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルモノアセテート類、グルタル酸ジアルキル、コハク酸ジアルキル、アジピン酸ジアルキル等のポリカルボン酸アルキルエステル類等、エーテル系溶剤としては、ジエチルエーテル、エチルブチルエーテル等のアルキルエーテル類、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のグリコールエーテル類、テトラヒドロフラン等の環状エーテル類等、ケトン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等が挙げられる。
また本発明の樹脂組成物には、得られる本発明の樹脂組成物の粘度、屈折率、密着性などを考慮して、成分(A)、成分(B)以外に反応性の化合物を使用しても良い。具体的には、(メタ)アクリレートが挙げられ、該(メタ)アクリレートとしては、単官能(メタ)アクリレート、2官能(メタ)アクリレート、分子内に3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等を使用することができる。
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、モルホリン(メタ)アクリレート等のヘテロ環を有する(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、エトキシ変性クレゾール(メタ)アクリート、プロポキシ変性クレゾール(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールベンゾエート(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノール(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールモノエトキシ(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールポリエトキシ(メタ)アクリレート、p−フェニルフェノール(メタ)アクリレート、p−フェニルフェノールモノエトキシ(メタ)アクリレート、p−フェニルフェノールポリエトキシ(メタ)アクリレート、o−フェニルベンジルアクリレート、p−フェニルベンジルアクリレート等の芳香環を有する(メタ)アクリレート、カルバゾール(ポリ)エトキシ(メタ)アクリレート、カルバゾール(ポリ)プロポキシ(メタ)アクリレート、(ポリ)カプロラクトン変性カルバゾール(メタ)アクリレート等の複素環を有する(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、ナフチル(ポリ)エトキシ(メタ)アクリレート、ナフチル(ポリ)プロポキシ(メタ)アクリレート、(ポリ)カプロラクトン変性ナフチル(メタ)アクリレート、ビナフトール(メタ)アクリレート、ビナフトール(ポリ)エトキシ(メタ)アクリレート、ビナフトール(ポリ)プロポキシ(メタ)アクリレート、(ポリ)カプロラクトン変性ビナフトール(メタ)アクリレート、ナフトール(メタ)アクリレート、ナフトール(ポリ)エトキシ(メタ)アクリレート、ナフトール(ポリ)プロポキシ(メタ)アクリレート、(ポリ)カプロラクトン変性ナフトール(メタ)アクリレート等の縮合環を有する(メタ)アクリレート、イミド環構造を有するイミド(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の多価アルコールの(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
2つの官能基を有する(メタ)アクリレートモノマーとしては、ヒドロピバルアルデヒド変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等のヘテロ環を有する(メタ)アクリレート、(ポリ)エトキシ変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロポキシ変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エトキシ変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロポキシ変性ビスフェノールFジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エトキシ変性ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロポキシ変性ビスフェノールSジ(メタ)アクリレート、ヘキサヒドロフタル酸ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシ(ポリ)エトキシフルオレン等の芳香環を有する(メタ)アクリレート、ビフェニルジメタノールジ(メタ)アクリレート等の複素環を有する(メタ)アクリレート、ビナフトールジ(メタ)アクリレート、ビナフトール(ポリ)エトキシジ(メタ)アクリレート、ビナフトール(ポリ)プロポキシジ(メタ)アクリレート、(ポリ)カプロラクトン変性ビナフトールジ(メタ)アクリレート等の縮合環を有する(メタ)アクリレート、ビスフェノールフルオレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシメタノールフルオレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシカプロラクトンフルオレンジ(メタ)アクリレート等の多環芳香族を有する(メタ)アクリレート、ジアクリル化イソシアヌレート等のイソシアネートのアクリル化物、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の直鎖メチレン構造を有する(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート等の脂環式(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレンジ(メタ)アクリレート等の多価アルコールのジ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
多官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、(ポリ)カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等のイソシアヌレート環を有する多官能(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、(ポリ)エトキシ変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロポキシ変性ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、(ポリ)カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、(ポリ)エトキシ変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロポキシ変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、(ポリ)カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、(ポリ)エトキシ変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロポキシ変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリペンタエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、(ポリ)エトキシ変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロポキシ変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールトリ(メタ)アクリレート等の多価アルコールの多官能(メタ)アクリレート、リン酸トリ(メタ)アクリレート等の含リンの多官能(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンベンゾエート(メタ)アクリレート等の芳香族を有する多官能(メタ)アクリレート、2,2,2−トリスアクリロイロキシメチルコハク酸等の酸変性された多官能(メタ)アクリレート、シリコーンヘキサ(メタ)アクリレート等のシリコーン骨格を有する多官能(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
ウレタン(メタ)アクリレートとしては、例えば、ジオール化合物(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ビスフェノールAポリエトキシジオール、ビスフェノールAポリプロポキシジオール等)又はこれらジオール化合物と二塩基酸若しくはその無水物(例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、ダイマー酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フタル酸若しくはこれらの無水物)との反応物であるポリエステルジオールと、有機ポリイソシアネート(例えば、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の鎖状飽和炭化水素イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、水添トルエンジイソシアネート等の環状飽和炭化水素イソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアネート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート)を反応させ、次いで水酸基含有(メタ)アクリレートを付加した反応物等が挙げられる。
ポリエステル(メタ)アクリレートとしては、ジオール化合物と二塩基酸又はその無水物との反応物であるポリエステルジオールと、(メタ)アクリル酸の反応物等が挙げられる。
中でも本発明の樹脂組成物に使用することのできる(メタ)アクリレートとしては、硬化収縮率が低い材料が好適に用いられる。具体的には、環構造を有する(メタ)アクリレートが好ましく、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、p−クミルフェノール(ポリ)エトキシ(メタ)アクリレート、ナフトール(ポリ)エトキシ(メタ)アクリレート、ナフトール(ポリ)プロポキシ(メタ)アクリレート、フェニルフェノール(ポリ)エトキシ(メタ)アクリレート、フェニルフェノール(ポリ)プロポキシ(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、ヒドロピバルアルデヒド変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ビフェニルジメタノールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。特に好ましくは、硬化物のTgが高く、硬化収縮率の低いフェニルフェノール(ポリ)エトキシ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール(メタ)アクリレート、ヒドロピバルアルデヒド変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ビフェニルジメタノールジ(メタ)アクリレートである。なお、本発明の樹脂組成物においては、その他の成分である(メタ)アクリレートは単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。本発明で(メタ)アクリレートの配合量としては、成分(A)+成分(B)を100質量部とした場合に、10〜200質量部であり、好ましくは50〜150質量部である。
また、(メタ)アクリレートを使用には前記光カチオン重合開始剤以外の光重合開始剤を用いることが好ましい。具体的には、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン類;アセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オン、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン]等のアセトフェノン類;2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、2−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルサルファイド、4,4'−ビスメチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ジフェニル−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フォスフィンオキシド等のホスフィンオキサイド類等を挙げることができる。好ましくは、アセトフェノン類であり、さらに好ましくは2−ヒドロキシ−2−メチル−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトンを挙げることができる。本発明のラジカル重合開始剤は(メタ)アクリレート成分100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましい。さらに好ましくは1〜5質量部である。なお、本発明の樹脂組成物においては、光重合開始剤は単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。
本発明の樹脂組成物には、前記成分以外に取り扱い時の利便性等を改善するために、離型剤、消泡剤、レベリング剤、光安定剤、酸化防止剤、重合禁止剤、可塑剤、帯電防止剤等を状況に応じて併用して含有することができる。
また、耐久性や可撓性を得るために可塑剤を使用される例も多い。使用される材料としては所望の粘度、耐久性、透明性や可撓性等により選択される。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系ポリマー、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジブチルフタレート、ビス(2−エチルヘキシル)フタレート、ジイソデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソノニルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、エチルフタリルエチルグリコレート、ブチルフタリルブチルグリコレート等のフタル酸エステル、トリス(2−エチルヘキシル)トリメリテート等のトリメリット酸エステル、ジブチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ビス(2−エチルヘキシル)アジペート、ジイソノニルアジペート、ジイソデシルアジペート、ビス(2−(2−ブトキシエトキシ)エチル)アジペート、ビス(2−エチルヘキシル)アゼレート、ジブチルセバケート、ビス(2−エチルヘキシル)セバケート、ジエチルサクシネート等の脂肪族二塩基酸エステル、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリス(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート等の正リン酸エステル、メチルアセチルリシノレート等のリシノール酸エステル、ポリ(1,3−ブタンジオールアジペート)等のポリエステル、グリセリルトリアセテート等の酢酸エステル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド、ポリエチレングリコールベンゾエート、ポリエチレングリコールジベンゾエート、ポリプロピレングリコールベンゾエート、ポリプロピレングリコールジベンゾエート、ポリテロラメチレングリコールベンゾエート、ポリテトラメチレングリコールベンゾエート等のポリアルキレンオキサイド(ジ)ベンゾエート、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテル、ポリエトキシ変性ビスフェノールA、ポリプロポキシ変性ビスフェノールA等のポリアルコキシ変性ビスフェノールA、ポリエトキシ変性ビスフェノールF、ポリプロポキシ変性ビスフェノールF等のポリアルコキシ変性ビスフェノールF、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン等の多環芳香族、(ビ)ナフトール、(ポリ)エトキシ変性(ビ)ナフトール、(ポリ)プロポキシ変性(ビ)ナフトール、(ポリ)テトラメチレングリコール変性(ビ)ナフトール、(ポリ)カプロラクトン変性(ビ)ナフトール等のナフトール誘導体、ジフェニルスルフィド、ジフェニルポリスルフィド、ベンゾチアゾリルジスルフィド、ジフェニルチオ尿素、モルホリノジチオベンゾチアゾール、シクロヘキシルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミン、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド等の含硫黄化合物が上げられる。好ましくは、(ポリ)エチレングリコールジベンゾエート、(ポリ)プロピレングリコールジベンゾエート、ビナフトール、(ポリ)エトキシ変性ビナフトール、(ポリ)プロポキシ変性ビナフトール、ジフェニルスルフィドである。
接着力を向上させる目的でカップリング剤を添加しても良い。用いるカップリング剤に特段の限定はないが、シランカップリング剤を含有することが好ましい。シランカップリング剤としては、例えば3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−(ビニルベンジルアミノ)エチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤、イソプロピル(N−エチルアミノエチルアミノ)チタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、チタニュウムジ(ジオクチルピロフォスフェート)オキシアセテート、テトライソプロピルジ(ジオクチルフォスファイト)チタネート、ネオアルコキシトリ(p−N−(β−アミノエチル)アミノフェニル)チタネート等のチタン系カップリング剤、Zr−アセチルアセトネート、Zr−メタクリレート、Zr−プロピオネート、ネオアルコキシジルコネート、ネオアルコキシトリスネオデカノイルジルコネート、ネオアルコキシトリス(ドデカノイル)ベンゼンスルフォニルジルコネート、ネオアルコキシトリス(エチレンジアミノエチル)ジルコネート、ネオアルコキシトリス(m−アミノフェニル)ジルコネート、アンモニウムジルコニウムカーボネート、Al−アセチルアセトネート、Al−メタクリレート、Al−プロピオネート等のジルコニウム、或いはアルミニウム系カップリング剤が挙げられ、これらを単独で用いても2種以上混合して用いても良い。これらのカップリング剤のうち好ましくはシラン系カップリング剤であり、更に好ましくはアミノシラン系カップリング剤又はエポキシシラン系カップリング剤である。カップリング剤を使用する事により耐湿信頼性が優れ、吸湿後の接着強度の低下が少ない封止材料が得られる。かかるカップリング剤の含有量は反応性樹脂組成物100質量部に対して0.05〜3質量部程度である。
更に、必要に応じて、アクリルポリマー、ポリエステルエラストマー、ウレタンポリマー及びニトリルゴム等のポリマー類も添加することができる。反応性基を有しない成分については、相溶性の点から重量平均分子量が10,000g/molであることが好ましい。また、水蒸気透過度を低下させるためにアルキルアルミニウム等の有機金属化合物を加えることもできる。溶剤を加えることもできるが、溶剤を添加しないものが好ましい。
本発明の樹脂組成物は、各成分を常法に従い混合溶解することにより調製することができる。例えば、撹拌装置、温度計のついた丸底フラスコに各成分を仕込み、40〜80℃にて0.5〜6時間撹拌することにより得ることができる。
本発明の樹脂組成物の粘度は、ディスプレイ等を製造する際の加工性の作業性に適した粘度として、E型粘度計(TV−200:東機産業社製)を用いて測定した粘度が25℃で15Pa・s以下であり、好ましくは4Pa・s以下であり、より好ましくは3Ps・s以下である組成物が好ましい。
本発明の樹脂組成物はエネルギー線によって容易に硬化させることができる。ここでエネルギー線の具体例としては、紫外線、可視光線、赤外線、X線、ガンマー線、レーザー光線等の電磁波、アルファー線、ベータ線、電子線等の粒子線等が挙げられる。本発明においては、これらのうち、紫外線、レーザー光線、可視光線、または電子線が好ましい。
常法に従い、本発明の樹脂組成物に前記エネルギー線を照射することにより、本発明の硬化物を得ることができる。本発明の樹脂組成物の液屈折率は通常1.45〜1.70であり、好ましくは1.50〜1.65である。屈折率はアッベ屈折率計(型番:DR−M2、(株)アタゴ製)等で測定することができる。
本発明による有機EL素子の固体封止方法は、基板上に形成された有機EL素子上にパッシベーション膜を形成する工程、上記パッシベーション膜の上に面封止用接着剤を塗布し、封止用透明基板を設ける工程、および上記封止用接着剤を硬化させる工程を有し、封止用接着剤として上述の本発明による硬化性樹脂組成物を使用することを特徴とする。
封止される有機EL素子は、基板と、下部電極と、少なくとも発光層を含む有機EL層と、上部電極とを含む素子部本体とから構成される。基板には、ガラス基板、シクロオレフィンやポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等から成る透明有機材料、該透明有機材料をグラスファイバー等で高剛性化した有機/無機ハイブリッド透明基板等の電気絶縁性物質からなる平坦な基板を用いる。また、素子部本体の代表的な構成としては以下のものが挙げられる。
(1)下部電極/発光層/上部電極
(2)下部電極/電子輸送層/発光層/上部電極
(3)下部電極/発光層/正孔輸送層/上部電極
(4)下部電極/電子輸送層/発光層/正孔輸送層/上部電極
例えば、上記(4)の層構造を有する有機EL素子は、基板の片面上に、Al−Li合金等からなる下部電極(陰極)を抵抗加熱蒸着法またはスパッタ法によって形成し、次いで有機EL層として、オキサジアゾール誘導体やトリアゾール誘導体等からなる電子輸送層、発光層、TPD等からなる正孔輸送層及び上部電極(陽極)を抵抗加熱蒸着法又はイオンビームスパッタ法等の薄膜形成方法によって順次積層することによって作製することが可能である。なお、有機EL素子の層構造、又は材料は表示素子として機能するものであれば特に限定されるものではない。また、本発明による固体封止方法はいかなる構造の有機EL素子であっても適用可能である。
有機EL素子がトップエミッション型である場合、有機EL素子は、表示基板側から、画素電極層(アルミニウムや銀などからなる)と、有機EL層と、対向電極層(ITOやIZOなどからなる)とを含む。画像電極層、有機EL層および対向電極層は、真空蒸着及びスパッタなどにより成膜されてもよい。
ここで、表示基板および対向電極の少なくとも一方は、透明なガラス基板または透明な樹脂フィルムであることが好ましい。このような透明な樹脂フィルムの例には、ポリエチレンテレフタラート等の芳香族ポリエステル樹脂名護が含まれる。
有機EL素子はシール部材によって面封止することができる。面封止剤として、本発明の樹脂組成物を使用することは好適であり、硬化膜の厚みは、0.1〜20μmであることが好ましい。また、後述するパッシベーション膜を覆う封止剤としても、本発明の樹脂組成物を好適に使用することができる。
パッシベーション膜は、有機EL素子を覆うように形成される。また、パッシベーション膜は、前記面封止材料と接触していてもよい。また、パッシベーション膜をさらに封止剤によって覆うこともできる。パッシベーション膜は、窒化ケイ素、酸化ケイ素などの無機材料を蒸着やスパッタなどの方法によって形成することが可能である。パッシベーション膜は、有機EL素子へ水分やイオン性不純物等が浸入するのを防止するために設けられる。パッシベーション膜の厚さは、10nm〜100μmの範囲が好ましく、100nm〜10μmの範囲とすることがより好ましい。パッシベーション膜は信頼性を高める目的で積層させても良い。
パッシベーション膜は、成膜法にもよるが、一般にピンホールが存在する不完全な膜であるか、機械的強度が弱い膜であることが多い。そのため、固体封止方法では、パッシベーション膜の上にさらに接着剤を塗布し、封止用透明基板を用いて圧着し、接着剤を硬化することによって封止の信頼性を高めている。
本発明の面封止材料は有機EL素子、面封止材料、透明基板の順で積層して使用することが好ましい。尚、各材料に基板、無機材料ないし樹脂硬化物層が介在していても構わない。ここで、本発明の面封止材料は、PCL層に適用することが好ましい。PCL層は、無機材料の面封止層(シリコンナイトライドなど)を補うものである。PCL層は、有機EL素子を直接あるいば無機材料の層等を介在させて覆うものであるが、PCL層に接する片面もしくは両面に無機材料の面封止層(シリコンナイトライドなど)がある構成が好ましい。また、面封子材料をバリアPSAとバリアフィルムとして使用することもできる。この場合には、バリアPSAとバリアフィルムに分ける構成を採用することもできるし、面封止材料を2層に分けた上でその間にパッシベーション膜を介在させる構成とすることもできる。
本発明においては、特に有機EL素子上に無機材料(シリコンナノライド等)がスパッタされ(適宜、その上にPCL層が覆い、さらに無機材料(シリコンナノライド等)がスパッタすることをさらに施してもよい)、その上に樹脂組成物硬化物層が存在し、それを透明基板と貼り合わせる構成を取ることが好ましい。そして、本発明の面封止剤は、無機材料を覆って構成されていることが特に好ましい。
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明する。本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、数値の単位「部」は質量部を示す。
以下の実施例に示すような組成にて本発明の紫外線硬化型樹脂組成物及び硬化物を得た。又、樹脂組成物及び硬化膜についての評価方法及び評価基準は以下の通り行った。
(電気伝導度)
組成液を110℃40分で硬化させた硬化物0.6gをミリポア水40gに浸漬させて、60℃400時間加温した後、浸漬させた水の電気伝導度(KYOTO ELECTRONICS社製 溶液伝導率計 CM−117)を測定をした。さらに、イオンクロマト分析(ダイオネクス社製 DX−320)を用いてフッ素イオン濃度を測定した。
(水蒸気透過率(WVTR))
25μmギャップのアプリケータを用いて塗膜して110℃40分で硬化させた試験片を作製して、60℃90%RH条件下で透湿度(Systech Illinois社製 Lyssy水蒸気透過率計 L80−5000)の測定を行った。
(アウトガス性能)
組成液を110℃40分で硬化させた硬化物をGC−MS(JAI製JTD−505M(P&T))を用いてアウトガス測定を行った。
(EP転化率)
液組成物及び硬化物を赤外線透過スペクトルをKBr法にてFI−IR測定を行った。エポキシ中のベンゼン環由来の吸収帯(750cm−1)面積Aを基準にし、エポキシ基由来の吸収帯(970cm−1)面積Bとして、エポキシ転化率C(%)を式(1)にて求めた。

式(1):C=[1−{(B2/A2)/(B1/A1)}]×100
(硬化収縮(率))
基材上にエネルギー線または熱硬化型樹脂層を塗布し、高圧水銀灯(80W/cm、オゾンレス)で3000mJ/cmの照射または乾燥器100℃1hrの加熱により樹脂組成物を硬化させ膜比重測定用の硬化物を作製した。
これを、JIS K7112 B法に準拠し、硬化物の比重(DS)を測定した。また、23±2℃で樹脂組成物の比重(DL)を測定し、次式により硬化収縮率を算出した。測定結果は4回の測定結果の平均値で示す。
硬化収縮率(%)=(DS−DL)/DS×100
(粘度)
E型粘度計(TV−200:東機産業(株)製)を用いて25℃で測定した。
Figure 2016108512
RE303SL:日本化薬(株)製ビスフェノールF・エピクロルヒドリンのジグリシジルエーテル
CEL2021P:(株)ダイセル製3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(Mw=252.2)
開始剤1:下記合成例1に基づいて作成した4−ヒドロキシフェニル−メチル−ベンジルスルホニウム トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェート
CXC−1612:キング・インダストリーズ社 N−(4−メトキシベンジル)−N,N,−ジメチルベンゾアンモニウムヘキサフルオロアンチモン
KBM403:信越化学工業(株)製トリメトキシ−[3−(オキシラン−2−イルメトキシ)プロピル]シラン
(合成例1)
4−ヒドロキシフェニル−メチル−ベンジルスルホニウム トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェートの合成
4−ヒドロキシフェニル−メチル−ベンジルスルホニウムクロライドを2.97g(0.01モル)をジクロロメタン15mlに分散させ、等モルのトリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロリン酸カリウムを含む水溶液30gを室温下で混合し、そのまま3時間撹拌した。ジクロロメタン層を分液操作にて水で3回洗浄した後、ロータリーエバポレーターに移して溶媒を留去することにより、4−ヒドロキシフェニル−メチル−ベンジルスルホニウム トリス(ペンタフルオロエチル)トリフルオロホスフェートを6.74g得た。(収率90%)
NMR
3.11ppm(s,3H,スルホニウムメチル)
4.71ppm(d,2H,フェニルメチレン)
6.92〜7.58ppm(m,9H,ベンゼン核)
8.34ppm(s,1H,HO)
Figure 2016108512
Figure 2016108512
Figure 2016108512
実施例1〜3及び比較例1の評価結果から明らかなように、本発明の樹脂組成物は電気伝導度が低く、水蒸気透過度が低く、アウトガス性も低い。そのため例えばバリアフィルム用の塗剤や各種封止材、特に有機EL素子の封止材に適している。
本発明の樹脂組成物及びその硬化物は、可視光透過率、耐光性に優れ、Tgが高く、硬化収縮率、水蒸気透過度、アウトガス性、電気伝導度が低いことから、各種封止材、特に有機EL素子の封止材に適するものである。

Claims (9)

  1. ベンジルスルホニウム塩(A)、重合性化合物(B)を含有する有機EL面封止用樹脂組成物。
  2. 重合性化合物(B)が、芳香族基を有するエポキシ樹脂又はオキセタン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の有機EL面封止用樹脂組成物。
  3. ベンジルスルホニウム塩(A)が、下記式(1)である請求項1又は請求項2に記載の有機EL面封止用樹脂組成物。
    Figure 2016108512
    (上記式(1)中、R、Rはそれぞれ独立にアルキル基又はアラルキル基を表し、Rは水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アラルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アラルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アラルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールチオカルボニル基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、nは0〜5の整数である。Yは無機アニオン又は有機アニオンを表す。)
  4. 請求項3において、上記式(1)のYが、下記式(2)又は(3)で表される化合物である請求項3に記載の有機EL面封止用樹脂組成物。
    Figure 2016108512
    (上記式中、Rは水素の80%以上がフッ素原子で置換されたアルキル基を表し、mは1〜5の整数を表す。)
    Figure 2016108512
    (上記式中、Zはハロゲン原子、水酸基、炭素数1〜6のアルキル基、アルコキシ基又はエステル結合を有する有機基を表す。)
  5. ベンジルスルホニウム塩(A)が、下記式(1)である請求項1又は2に記載の有機EL面封止用樹脂組成物。
    Figure 2016108512
    (上記式(1)中、R、Rはそれぞれ独立にアルキル基又はアラルキル基を表し、Rは水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アラルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アラルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アラルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールチオカルボニル基、アリールチオ基、アルキルチオ基、アリール基、複素環式炭化水素基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、ヒドロキシ(ポリ)アルキレンオキシ基、置換されていてよいアミノ基、シアノ基、ニトロ基又はハロゲン原子を表し、nは0〜5の整数である。Yは無機アニオン又は有機アニオンを表す。)
  6. 前記ベンジルホスホニウム塩が、下記式(1)である請求項1又は請求項2に記載の有機EL面封止用樹脂組成物。
    Figure 2016108512
    (上記式(1)中、R、Rはそれぞれ独立にアルキル基又はアラルキル基を表し、Rは水素原子、アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アラルキルカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アルキルカルボニルオキシ基、アリールカルボニルオキシ基、アラルキルカルボニルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アラルキルオキシカルボニルオキシ基、アリールチオカルボニル基を表す。またYは、下記式(4)
    Figure 2016108512
    (上記式中、nは1〜5の整数を表す。)
    又は下記式(5)
    Figure 2016108512
    (上記式中、nは0〜5の整数を表す。)
    を表す。)
  7. 前記重合性化合物(B)として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも2種類以上を含有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の有機EL面封止用樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の有機EL面封止用樹脂組成物の硬化物。
  9. 請求項8に記載の硬化物の層を有する有機ELデバイス。
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