JP2012221841A - 回路基板用電気コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】端子の上下方向寸法を大きくすることなく、安定した姿勢で端子を圧入することが可能な回路基板用電気コネクタを提供する。
【解決手段】第一端子20は、キャリアと連結された状態で板面を維持して金属板を打ち抜いた後、該キャリアから分離されていて、前後方向に延びる直状をなし、後端に接触部22を有し、前端に接続部21および該接続部21よりも上方に位置しキャリアから切断分離されたキャリア分離部24を有し、前後方向での中間位置には、第一端子20の上縁から突出し端子保持溝18の内面に係止する圧入突部23が形成されていて、第一端子20は、キャリアからのキャリア分離部24の分離後に、前方から端子保持溝18に圧入されているコネクタ1において、キャリア分離部24は、キャリアとの切断端面が上記中間位置での上記上縁を上下方向で含む範囲に位置している。
【選択図】図2

Description

本発明は、回路基板用電気コネクタに関する。
回路基板上に配され平型導体と接続される回路基板用電気コネクタを高速伝送用のコネクタとして用いる場合、高速信号を伝送する信号端子はスタブの少ない直状に作られることが望まれる。直状の信号端子がハウジングに配列保持された高速伝送用のコネクタとして、例えば特許文献1のコネクタが知られている。
特許文献1のコネクタは、後方から平型導体を受け入れる回路基板用電気コネクタであり、高速伝送用の直状の端子が、前後方向に貫通したハウジングの端子保持溝に前方から圧入されて保持されている。端子の圧入する際には、通常、該端子の前端面が押圧される。上記端子は、板面を維持して金属板を打ち抜いて作られており、前端部は、他部よりも下方位置でハウジング外に延出して、下縁が回路基板と半田接続される接続部を有し、後端部は、平型導体と接触する接触部を有している。また、該端子の前後方向での中間位置には、上縁から突出する二つの突起部が形成されており、上記端子保持溝の内面と係止するようになっている。
また、上記端子の前端部は、上記接続部よりも上方位置で後方へ向けて突出する部分を有しており、この部分は、端子の圧入前にキャリアから切断分離されたキャリア分離部であると考えられる。該キャリア分離部は、上記端子の中間位置の上縁よりも下方に位置している。
特許4570107号
通常、高速伝送用の端子は、高速伝送特性を確保すべく直状形状を保ち、かつ、コネクタの小型化の要請から上下方向での寸法を小さくして低背化が図られている。その一方で、端子の製造時における該端子とキャリアとの連結強度を確保すべく、キャリア分離部は上下方向での寸法、すなわち連結幅が大きくなっていることが好ましい。したがって、特許文献1の端子は、前端部の上下方向での大部分をキャリア分離部が占めている。
上記端子の前端面を圧入部材で圧して上記端子保持溝へ圧入する場合、圧入部材に押圧される被圧面の面積が大きいほど端子の姿勢が安定しやすく、圧入しやすい。つまり、上記端子の板厚は一定なので、上記被圧面での上下方向寸法が大きいことが好ましい。したがって、特許文献1では、上記端子の前端面のうち上下方向寸法が比較的大きいキャリア分離部の前端面が最も押圧しやすい。しかし、該キャリア分離部は、圧入突部が形成されている上記中間位置の上縁よりも下方にずれて位置しているので、そのずれの距離と圧入力との積であるモーメントが作用して、圧入時に端子の後端側が上下方向で傾きやすくなり、姿勢が安定しにくい。
そこで、圧入時の端子の姿勢を安定させるべく、キャリア分離部以外の部分の前端面を被圧面として押圧しようとした場合、該被圧面での上下方向寸法を大きく確保する必要がある。しかし、そのためには、端子の前端部自体の上下方向寸法を大きくしなければならず、端子が直状形状ではなくなるので、高速伝送特性の低下が生じるおそれがある。
また、キャリア分離部の前端面、すなわちキャリアとの切断端面はめっきが施されておらず半田濡れ性が低い。したがって、接続部での半田濡れ性を向上させるためには、キャリア分離部が上下方向で接続部から十分な距離をもって離れるように、該キャリア分離部を該接続部の上方位置に形成する必要がある。換言すれば、上下方向で接続部と近接した位置にキャリア分離部を形成することにより端子の低背化を図ることはできない。
このような事情に鑑みて、本発明は、端子の上下方向寸法を大きくすることなく、安定した姿勢で端子を圧入することが可能な回路基板用電気コネクタを提供することを目的とする。
本発明に係る回路基板用電気コネクタは、回路基板上に配され後方から平型導体を受け入れるハウジングと、該ハウジングに配列保持される複数の端子を有する回路基板用電気コネクタであって、ハウジングは、上記複数の端子をそれぞれ保持する複数の端子保持溝が形成され、該複数の端子のうち少なくとも一部の端子を保持する端子保持溝は、前後方向に貫通して形成されており、上記複数の端子のうち少なくとも一部の端子は、キャリアと連結された状態で板面を維持して金属板を打ち抜いた後、該キャリアから分離されていて、前後方向に延びる直状をなし、一端には、平型導体と接触する接触部を有し、他端には、下縁で回路基板の対応回路部に接続される接続部および該接続部よりも上方に位置しキャリアから切断分離されたキャリア分離部を有し、前後方向での中間位置には、端子の上縁から突出し上記端子保持溝の内面に係止する圧入突部が形成されていて、上記端子は、キャリアからの上記キャリア分離部の分離後に、前方または後方から上記端子保持溝に圧入されている。
かかる回路基板用電気コネクタにおいて、本発明では、上記キャリア分離部は、キャリアとの切断端面が上記中間位置での上記上縁を上下方向で含む範囲に位置していることを特徴としている。
本発明では、端子のキャリア分離部の切断端面が、端子の中間位置にて圧入突部が形成されている上縁を上下方向で含む範囲に位置している。したがって、端子圧入時に該切断端面を被圧面として端子を押圧すれば、該上縁に対して上下方向であまりずれていない位置で圧入力が作用するので、圧入突部まわりのモーメントがほとんど生じない。この結果、端子圧入時にて、上記切断端面が前方または後方へ向けて押圧されると、端子は上下方向に傾くことなく安定した姿勢を維持したまま圧入される。ここで、「上縁を上下方向で含む範囲」とは、該範囲の上端位置または下端位置が該上縁と同位置となる場合を含んでいる。
平型導体を受入可能な開位置と平型導体を端子の接触部へ向けて圧する閉位置との間を回動する可動部材をさらに有し、端子は、請求項1に記載の端子である信号端子としての第一端子に加え、上記可動部材を回動可能に支持する支持端子としての第二端子をも有し、ハウジングは、第二端子を保持する端子保持溝が前後方向に貫通して形成されており、上記第二端子は、キャリアと連結された状態で板面を維持して金属板を打ち抜いた後、該キャリアから分離されていて、前後方向に延びる下腕部と、該下腕部の上方位置で前後方向に延び、連結部を介して上記下腕部に連結されている上腕部とを有し、上記下腕部は、一端に、平型導体と接触する接触部を有し、他端に、下縁で回路基板の対応回路部に接続される接続部および該接続部よりも上方に位置しキャリアから切断分離されたキャリア分離部を有し、前後方向での中間位置に、端子の上縁から突出し上記端子保持溝の内面に係止する圧入突部が形成されていて、上記キャリア分離部は、キャリアとの切断端面が上記中間位置での上記上縁を上下方向で含む範囲に位置しており、上記上腕部は、上記可動部材を回動可能に支持する回動支持部が自由端側の一端に形成され、他端が上記連結部に連結されており、上記第二端子は、第一端子の圧入方向と同じ方向で上記端子保持溝に圧入されていることとしてもよい。
第一端子および第二端子の両端子について、キャリア分離部の切断端面が端子の中間位置の上縁を上下方向で含む範囲に位置するように該キャリア分離部を形成することにより、安定した姿勢で両端子を圧入することが可能となる。また、コネクタ組立後においては、両端子の安定した姿勢を保ちつつ、直状の第一端子にて高速伝送特性の確保および低背化を可能とし、第二端子で可動部材を回動可能に支持することにより、コネクタと平型導体との接続のための操作性を向上させることができる。
第一端子のキャリア分離部の切断端面と第二端子のキャリア分離部の切断端面とは、上下方向で同位置に形成されていることが好ましい。両方の切断端面を同位置に形成することにより、第一端子および第二端子の設計時において、同じ位置を基準として両方の端子を設計することができるので、端子の設計そして金型の製造も容易となる。また、キャリア分離部での端子圧入時において共通の治具を使用できる。
第二端子はグランド端子であることとしてもよい。複数のグランド接地構造を形成することにより第一端子での高速伝送特性を向上させることができる。
以上のように、本発明では、端子のキャリア分離部の切断端面が、端子の中間位置での上縁を上下方向で含む範囲に位置しているので、端子圧入時にて、端子圧入時に上記切断端面を被圧面として端子を押圧すれば、端子を上下方向に傾けることなく安定した姿勢で圧入できる。また、キャリア分離部の切断端面を被圧面とすることにより、他の部分に被圧面を設ける必要がなくなるとともに、被圧面の上下方向寸法を大きく確保できる。したがって、端子の上下方向寸法を大きくしないで済むので、端子をほぼ直状とすることができ、端子の高速伝送特性の低下を防止できる。さらに、端子の上下方向寸法を大きくしないで済むので、キャリア分離部を接続部の近接位置に形成して上下方向での端子の大型化を回避する必要がなくなる。したがって、半田濡れ性が低いキャリア分離部の切断端面を、上下方向にて接続部から十分な距離をもって位置させることができるので、該接続部に十分な量の半田を塗布して確実に半田接続することができるとともに、フラックス上がりを回避できる。また、一般には、キャリア分離部は、端子圧入方向にて端子の最後端に位置するので、圧入操作が容易となる。
第一実施形態に係るコネクタの全体斜視図である。 (A)は図1のコネクタのIIA−IIA断面図であり、第一端子の位置での断面を示し、(B)は図1のコネクタのIIB−IIB断面図であり、第二端子の位置での断面を示している。 図1のコネクタの端子保持溝へ第一端子を圧入する工程を示す斜視図である。 図1のコネクタの端子保持溝へ第一端子を圧入する工程を示す断面図である。 第二実施形態に係るコネクタの第一端子の位置での断面図である。 (A)は第三実施形態に係るコネクタの第一端子の位置での断面図であり、(B)は第三実施形態の変形例に係るコネクタの第一端子の位置での断面図である。
以下、添付図面に基づいて本発明に係る回路基板用電気コネクタの実施形態を説明する。
<第一実施形態>
図1は、本実施形態に係る回路基板用コネクタの全体斜視図である。図2(A)は図1のコネクタのIIA−IIA断面図であり、第一端子の位置での断面を示し、図2(B)は図1のコネクタのIIB−IIB断面図であり、第二端子の位置での断面を示している。
本実施形態に係る回路基板用コネクタ1(以下「コネクタ1」という)は、回路基板(図示せず)に配され後方(図1にて左上方)から平型導体(図示せず)が接続される高速伝送用のコネクタであり、コネクタ本体10と該コネクタ本体10に支持されて回動可能な可動部材50とを有している。可動部材50は、平型導体をコネクタ本体10へ後方から前方に向け挿入可能とする開位置と、挿入された平型導体を圧する閉位置との間を回動可能となっている。図1では、可動部材50は閉位置にあり、コネクタ1の外形が略直方体となっている。
コネクタ1に接続される平型導体は、前端部の下面に接続導体部が露呈していて、該前端部がコネクタ1に挿入されて後述の端子の接触部と接触可能となっている。
コネクタ本体10は、図1に見られるように、電気絶縁材料で作られたハウジング11と、該ハウジング11により保持された高速伝送用の信号端子としての第一端子20、グランド端子としての第二端子30及び固定金具40とを有している。以下、第一端子20の第二端子30を総称して端子20,30ともいう。第一端子20および第二端子30は、互いに形状が異なる端子であり、ハウジング11の長手方向を配列方向として、第一端子20が二つ配され、その隣りに第二端子30が配される、ということを繰り返すように位置している。固定金具40はこれら端子20,30の配列範囲の外側に位置している。第一端子20および第二端子30の配列の順序は、本実施形態での順序に限られず、種々、自由に設定できる。
上記ハウジング11は、端子配列方向にて両端に位置する側壁12と、両方の側壁12をそれらの下部でつなぐ底壁13(図2(A),(B)参照)と、前方(図1にて右下方)に位置する前壁14と、該前壁14の上に位置する上壁15とを一体に有している。また、図2(A),(B)に見られるように、該ハウジング11の後半部には、上記底壁13より上方で、両方の側壁12の間に、上方そして後方に開放された開口部16が形成されている。該開口部16は、平型導体の挿入のための受入部として、そして上述の可動部材50の配置と可動のための空間として機能する。
ハウジング11には、側壁12の内面に沿って、金属板から作られた固定金具40のための支持溝(図示せず)が前後方向に延びて形成されていて、ここに固定金具40が後方から取り付けられている。該固定金具40は、ハウジング11の底面から若干出ていて、回路基板(図示せず)の対応部と半田接続されてハウジング11の固定に供する。
両方の上記支持溝の間には、図1に見られるように、端子20,30を収めて保持するための複数の端子保持溝18が配列形成されている。端子20,30は、いずれも金属板の平坦な板面を維持して作られており、したがって、上記端子保持溝18もその板厚に適合したスリット状の溝となっている。この端子保持溝18は、図2(A),(B)に見られるように、紙面に直角な方向に端子20,30の板厚に相当する溝幅で複数配列形成され、前後方向(図2(A),(B)にて左右方向)に貫通して形成されている。
図2(A),(B)に見られるように、上記端子保持溝18は、ハウジング11の上壁15と底壁13の間で前壁14を前後に貫通していると共に、開口部16が形成されている後半部では上記底壁13の上面にまで及んでいる。端子保持溝18内には、上記前壁14の後部に、上下方向で上壁15と底壁13の間に島状の固定部19が設けられている。図2(A)に示されているように、該端子保持溝18は、該固定部19に対し上側の上域18A、下側の下域18Bそして両域を前部側で連通せしめる連結域18C、さらには、前後方向で開口部16に対応する底壁13の部分に形成される開放域18Dに区分されている。これらは上域18A、下域18B、連結域18Cそして開放域18Dは互いに連通している。
上記端子保持溝18は、開放域18Dの溝底が下域18Bの溝底よりも一段下方に位置している。これにより、後述する端子20,30の接触部22,31Bの下方への変位を許容すると共に、端子20,30の半田接続の際にフラックスが上がってきても、該フラックスが接触部22,31Bまで達することを阻止する隙間を形成することとなる。端子保持溝の開放域の溝底が下域の溝底よりも一段下方に位置することは必須ではなく、端子の接触部の下方への変位を許容する隙間が確保されているのであれば、開放域の溝底が上下方向で下域の溝底と同位置に形成されていてもよい。
このように形成された端子保持溝18は、図2(A),(B)にも見られるように、第一端子20が挿入されている端子保持溝18もそして第二端子30が挿入されている端子保持溝18も同じ形状に形成されている。したがって、どの端子保持溝18に対しても、第一端子20、そして第二端子30のいずれもが選択的に挿入可能となっている。
上記第一端子20は、既述したように高速伝送用の信号端子であり、キャリアと連結された状態で板面を維持して金属板を打ち抜いた後、該キャリア(図3参照)から分離されて作られている。該第一端子20は、図2(A)のごとく、前後に延びる直状をなす腕状部材として形成されていて、前端部に接続部21そして後端部に接触部22を、さらには前後方向での中間部に被固定部としての二つの圧入突部23を有している。
上記第一端子20は、後方(図2(A)にて左方)へはハウジング11の中間部にまで延びており、上記接触部22は、第一端子20の後端で上方へ突出して設けられていて、平型導体(図示せず)の下面に形成された対応回路部と接触するようになっている。上記第一端子20の前端部は、ハウジング11外に突出して下方へ屈曲された部分として形成されており、該前端部の下部が上記接続部21として形成されている。該接続部21の下縁はハウジング11の底面よりも下方に位置していて、回路基板(図示せず)上に配されたとき、該回路基板の対応回路部に対して半田接続されるようになっている。
上記圧入突部23は、上記中間部の上縁から突出して二箇所に形成されている。該二つの圧入突部23のうち後方に位置する後方圧入突部23Aは、前方に位置する前方圧入突部23Bよりも若干突出量が小さくなっている。該後方圧入突部23Aは、端子保持溝18への第一端子20の圧入過程にて、上下方向での第一端子20の位置を安定させて該第一端子20を案内する機能を有しており、該後方圧入突部23Aの上端が固定部19の下面と当接する程度の突出量で形成されている。一方、前方圧入突部23Bは、端子保持溝18内で第一端子20を固定する機能を有しており、該前方圧入突部23Bの上端が固定部19の下面に喰い込む程度の突出量で形成されている。
このように形成される第一端子20は、ハウジング11の端子保持溝18の島状の固定部19と底壁13との間に前方から圧入され、端子保持溝18の内壁面をなす固定部19の下面に上記圧入突部23Bが喰い込んで固定位置が定まる。第一端子20の後部はハウジング11の前壁14よりも後方へ突出しており、しかも下縁が端子保持溝18の溝底との間に隙間を形成しており、下方への弾性撓みが可能となっている。すなわち、上記接触部22が平型導体から下方への力を受けたときに、この接触部22は下方へ弾性変位可能となっている。
上記第一端子20の前端部では、キャリアから切断分離されたキャリア分離部24が接続部21よりも上方に形成されている。該キャリア分離部24の前端面は、図2(A)によく見られるように、第一端子20の最前端縁をなしている。キャリア分離部24のキャリアとの切断端面(前端面)は上下方向に延びる平坦面である。該切断端面は、最前端面となっている関係上、第一端子20がハウジング11の端子保持溝18へ前方から押圧部材(治具)によって圧入される際に、上記平坦面全域が該押圧部材によって押圧される被圧面として利用される。このように、キャリア分離部24は、被圧面としての切断端面が最前端、換言すれば、端子圧入方向での最後端に位置するので、第一端子20の圧入操作が容易となる。なお、キャリア分離部が第一端子の最前端縁であることは必須ではなく、例えば、接続部の前端縁が最前端縁となっていてもよい。この場合には、上記押圧部材を該接続部の前端縁に当接させることなく、該押圧部材でキャリア分離部の前端縁のみを押圧すればよい。
また、キャリア分離部24の切断端面を被圧面とすることにより、他の部分に被圧面を設ける必要がなくなるとともに、被圧面の上下方向寸法を大きく確保できる。したがって、第一端子20の前端部の上下方向寸法を大きくしないで済むので、該第一端子20をほぼ直状とすることができ、該第一端子20の高速伝送特性の低下を防止できる。さらに、第一端子20の前端部の上下方向寸法を大きくしないで済むので、キャリア分離部24を接続部21の近接位置に形成して上下方向での第一端子20の大型化を回避する必要がなくなる。したがって、半田濡れ性が低いキャリア分離部24の切断端面を、上下方向にて接続部21から十分な距離をもって位置させることができるので、該接続部21に十分な量の半田を塗布して確実に半田接続することができるとともに、フラックス上がりを回避できる。
図2(A)に見られるように、上記キャリア分離部24の切断端面は、該切断端面の上縁が該第一端子20の前後方向での中間部の上縁と上下方向で同位置にある。すなわち、該切断端面の上端は、上記中間部の上縁から突出する圧入突部23の下方で該圧入突部23に近接して位置している。また、上記切断端面の下端部は第一端子20の中間部の下縁に近接した位置にある。該切断端面の上端が上記中間部の上縁と上下方向であまりずれていない位置にあるので、第一端子20の圧入時にて上記切断端面が後方へ押圧されたとき、圧入突部23まわりのモーメントがほとんど生じず、第一端子20の後端が上下方向に傾くことなく安定した姿勢を維持したまま該第一端子20を圧入できる。
第二端子30は、既述したようにグランド端子として使用されると共に、可動部材50を回動可能に支持する支持端子としての機能も有している。該第二端子30は、第一端子20と同様に、キャリア(図示せず)と連結された状態で板面を維持して金属板を打ち抜いた後、該キャリアから分離されて作られている。図2(B)に見られるように、第二端子30は、該第一端子20と同様な形状の下腕部31に加え、該下腕部31の上方位置で前後方向に延びる上腕部32と、上下方向に延び上記下腕部31および上腕部32の前端部同士を連結する連結部33とを有している。
上記下腕部31は、上述のごとく第一端子20と同じ形状であり、前端部に接続部31Aおよびキャリア分離部31D、後端部に接触部31B、中間部に被固定部としての二つの後方圧入突部31C−1および前方圧入突部31C−2(総称して「圧入突部31C」ともいう)を有している。下腕部31が後部にて弾性撓み可能で、接触部31Bが弾性変位可能であることも、第一端子20の場合と同様である。また、上記キャリア分離部31Dは、第一端子20のキャリア分離部24と、前後方向そして上下方向で同位置に形成されている。つまり、第一端子20のキャリア分離部24の切断端面と第二端子30のキャリア分離部31Dの切断端面とが前後方向そして上下方向で同位置に形成されている。このように、第一端子20および第二端子30の両方の切断端面を同位置に形成することにより、該第一端子20および第二端子30の設計時にて、同じ位置を基準として第一端子20および第二端子30を設計することができるので、端子の設計そして金型の製造が容易となる。また、第一端子20および第二端子30を圧入するための押圧部材の位置を変更する必要がなくなる。
上腕部32は、上記固定部19と上壁15との間を貫通して後方へ延びていて、その下方に位置する上記下腕部31に比し幅(図にて上下方向寸法)が広く高剛性に作られている。該上腕部32の後端の下縁には、凹弯曲状の支持部32Aが形成されている。また、該上腕部32は、その上縁が上壁15との間で若干の隙間を保ちつつ後方へ延びている。
上記連結部33は、上記ハウジング11の島状の固定部19の前方位置で上下方向に延び、上記下腕部31および上腕部32の前端部同士を連結している。
かかる第二端子30は、前方から後方へ向け上記端子保持溝18へ挿入されると、下腕部31が、第一端子20と同様に、島状の固定部19と底壁13との間に圧入されると共に、上腕部32が上記固定部19と上壁15との間に配置される。
図2(B)に見られるように、第二端子30のキャリア分離部31Dの切断端面は、該切断端面の上端が該第二端子30の下腕部31の中間部の上縁と上下方向で同位置にある。すなわち、第二端子30も、第一端子20と同様に、キャリア分離部31Dの切断端面が第二端子30の中間部の上縁と上下方向で同位置にあり、該切断端面の上端が上下方向で圧入突部31Cに近接して位置しているので、安定した姿勢を維持したまま圧入することができる。
本実施形態では、第一端子20と第二端子30は、端子配列方向で二つの第一端子20に隣接して一つの第二端子30が位置するようにして配列されており、第二端子30が第一端子20に対してグランド端子として使用されるので、複数のグランド接地構造が形成され、第一端子20での高速伝送特性が向上する。
可動部材50は、ハウジング11と同様の電気絶縁材料で作られていて、図1に見られるように、該ハウジング11の両側壁12間にわたる幅を有しており、図2(A),(B)に見られるように、ハウジング11の開口部16に配置されている。該可動部材50は、端子配列方向に対して直角な断面形状が上下方向に延びた縦姿勢となる開位置と、図2(A),(B)に示されるように上記断面形状が前後方向に延びた横姿勢となる閉位置との間を回動可能に支持されている。
可動部材50は、図2(A),(B)に示される閉位置にて、端子配列方向(紙面に直角な方向)で端子20,30に対応する位置で、前部となる部分に溝部51が形成されている。上記溝部51は、図2(A),(B)での上下方向に貫通しており、前端位置に溝部51の対向(紙面に直角な方向での対向)溝内面同士を連結する軸部52が設けられている。該軸部52は、略円形の周面を有し、上記第二端子30の上腕部32に凹弯曲状に形成された支持部32A内で回動自在に支持されている。しかしながら、第一端子20は第二端子30のような上腕部を有していないので、図2(A)に見られるように、第一端子20に対応して位置する軸部52は何ら支持されていない。なお、可動部材の溝部は、第二端子に対応する位置のみに形成されていてもよい。
上記可動部材50は、その幅方向(端子配列方向)両端でも図示されない軸部でハウジング11により回動自在に支持されている。上記可動部材50は、図2(A),(B)にしめされる閉位置にて、溝部51が形成されていない後部は操作部53を形成し、その上面がハウジング11の上壁15の上面と同一レベル位置にある。可動部材50は、この操作部53にて、操作力を受けて開位置と閉位置との間を回動移動する。また、可動部材50は、図2(A),(B)に示される閉位置における前端部から操作部53にかけての下面が、該閉位置で平型導体を圧する加圧部を形成する。なお、上記閉位置にて可動部材の上面がハウジングの上壁の上面と同一レベル位置にあることは必須ではなく、上下方向で異なる位置にあってもよい。
次に、第一端子20の圧入工程について説明する。第二端子30の圧入工程については、第一端子20の圧入工程と同様であるので、説明を省略する。図3および図4は、ハウジング11の端子保持溝18へ第一端子20を圧入する工程を示す斜視図および断面図である。本実施形態では、第一端子20に対応する複数の端子保持溝18のうち、図3における最左下方の端子保持溝18から順に第一端子20が圧入される。図3には、上記第一端子20に対応する複数の端子保持溝18のうち最右上方の端子保持溝18に第一端子20のみが圧入される前の状態が示されている。図3に見られるように、本実施形態では、複数の第一端子20は一つのキャリアCに連結された状態で金属板の打抜加工により作られている。
第一端子20は以下の工程で端子保持溝18に圧入される。まず、第一端子20に対応する端子保持溝18のうち図3での最左下方の端子保持溝18(本実施形態では、左下方から二つ目の端子保持溝18)の前方(図3での右下方)に、上下方向に連続するキャリアC付の複数の第一端子20のうちの一つ(図3における上方の第一端子20)を位置させる。次に、第一端子20のキャリア分離部24をキャリアCから切断分離するとともに、該第一端子20の板面を挟持して、該第一端子20を後方へ向けて上記二つ目の端子保持溝18内に挿入する。該第一端子20の切断分離、挟持および挿入は、同一の治具によって行われる。第一端子20は、図4に見られるように、第一端子20の後方圧入突部23Aが固定部19の下方に位置するまで挿入される。そして、第一端子20は、後方圧入突部23Aが固定部19の下面に当接して、端子保持溝18で仮保持された状態となる。
次に、仮保持された第一端子20は、治具としての押圧部材(図示せず)によって、キャリア分離部24の切断端面(前端面)が後方に向け押圧されて、端子保持溝18内へ完全に圧入される。この結果、図2(A)に見られるように、第一端子20は、仮保持の位置から後方へ移動し、前方圧入突部23Bがハウジング11の固定部19の下面に喰い込み、端子保持溝18内の最終保持位置で確実に保持される。
次に、ハウジング11が図3の左下方へ端子保持溝18一つ分だけ移動する(矢印A)。また、上記ハウジング11の移動後もしくは同時に、キャリアCが上方に第一端子20一つ分だけ移動して(矢印B)、すでに第一端子20が圧入された端子保持溝18に隣接する他の端子保持溝18の前方にもたらされ、該他の端子保持溝18に対応する第一端子20の圧入が、上述した工程で行われる。ここでは、ハウジング11が端子保持溝18一つ分だけ移動することとしたが、第一端子20が仮保持されている端子保持溝18に隣接する他の端子保持溝18が第二端子30に対応している場合には、上記ハウジング11は矢印Aの方向に端子保持溝18二つ分だけ移動する。
このようにして、全ての第一端子20がそれぞれ対応する端子保持溝18へ順次圧入されることにより、第一端子の圧入工程が完了する。そして、第一端子20の圧入工程の完了後、第二端子30も同様の工程を経て、それぞれ対応する端子保持溝18に圧入される。
本実施形態のコネクタ1は、端子20,30、固定金具40および可動部材50が組み込まれた後、図示しない回路基板へ取り付けられて使用される。第一端子20と第二端子30は、それらの接続部21と接続部31Aが回路基板の対応回路部と半田接続される。これと共に、固定金具40もその固定部にて回路基板へ半田接続される。かくして、コネクタ1は回路基板へ接続され固定される。
平型導体との接続に際しては、まず、可動部材50を縦姿勢となる開位置へもたらして、ハウジング11の開口部16を後方に向け大きく開口させておき、該開口部16へ平型導体の前端部を挿入する。平型導体は端子20,30の接触部22,31Bと可動部材50との間で前方に挿入され、該平型導体の前端縁がハウジング11の前壁14の後面に当接して所定挿入位置へもたらされる。この所定挿入位置では、平型導体の下面に露呈している接続導体部は、対応する端子20,30の接触部22,31B上に位置している。
その後、可動部材50の操作部53へ操作力を加えて該可動部材50を、図2(A),(B)に見られる横姿勢の閉位置へ回動移動させる。可動部材50は回動するとその加圧部で平型導体を下方へ圧する。可動部材50で圧せられた平型導体は端子20,30の接触部22,31Bを下方へ押圧して弾性変位させる。このようにして、これらの接触部22と接触部31Bにより、第一端子20と第二端子30は平型導体の対応接続導体部と、接圧(接触力)をもって電気的に接続される。
本実施形態では、キャリア分離部の切断端面が平坦面であり、該切断端面の全域が被圧面として機能することとしたが、これに代えて、切断端面が凸湾曲面、凹湾曲面あるいは凹凸面であってもよい。この場合には、切断端面のうち最前端に位置する部分が被圧面として機能する。
本実施形態では、第一端子および第二端子は、前方から圧入されることとしたが、これに代えて、後方から圧入されてもよい。また、第一端子および第二端子のうちいずれか一方が前方から圧入され、他方が後方から圧入されるようにしてもよい。また、本実施形態では、第二端子の下腕部が第一端子と同じ形状をしていることとしたが、これに代えて、例えば、第二端子の下腕部の長さが第一端子より長くあるいは短く形成されていて、両端子の接触部の位置が前後方向で異なっていてもよい。また、本実施形態では、第二圧入突部が下腕部の中間部の上縁に形成されていることとしたが、該圧入突部の位置はこれに限られない。例えば、圧入突部を上腕部の上縁に形成して、該圧入突部がハウジングの上壁の下面に喰い込むようにしてもよい。
本実施形態では、第二端子をグランド端子として使用することとしたが、これに代えて、例えば、信号端子や電源端子として使用してもよい。また、本実施形態では、二種類の端子、すなわち第一端子および第二端子を設けることとしたが、端子の種類数はこれに限られず、第一端子のみの一種類でもよく、第一端子を含む三種類以上であってもよい。
第一端子のキャリア分離部は、キャリアとの切断端面が端子の中間部の上縁、すなわち圧入突部が形成された上縁を上下方向で含む範囲に位置していればよいので、該キャリア分離部の形状は、第一実施形態における第一端子20のように、切断端面の上端が上記中間部の上縁と同位置にある形状には限られない。以下、キャリア分離部の種々の形態を第二実施形態および第三実施形態として説明する。
<第二実施形態>
図5に示される本実施形態に係る第一端子60は、キャリア分離部64の切断端面が第一端子60の中間部の上縁そして圧入突部63よりも上方にまで及んで位置している点で、キャリア分離部の切断端面の上端が上記中間部の上縁と同位置に位置し、該切断端面が該上縁から下方に延びて位置している第一実施形態と構成が異なっている。本実施形態の第一端子60は、キャリア分離部64以外は第一実施形態の第一端子20と同じ形状であるので、キャリア分離部64以外の部分については、上記第一端子20での対応部分に「40」を加えた符号を付して説明を省略する。また、本実施形態のハウジング11および可動部材50は、第一実施形態と全く同じ構成であるので、第一実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
図5に見られるように、本実施形態に係る第一端子60は、前後方向で接続部61にほぼ対応する範囲で、該第一端子60の前端部の上縁が前方へ向かうにつれて上方へ傾斜しており、該キャリア分離部64の切断端面が第一端子60の中間部の上縁そして圧入突部63よりも上方に及んでいる。また、該切断端面の下端部は第一端子60の中間部の下縁と同位置にある。したがって、キャリア分離部64の切断端面は、第一実施形態のキャリア分離部24の切断端面よりも上下方向寸法が大きい。したがって、その分、面積も大きいので、圧入時における第一端子60の姿勢をより安定させることができる。
また、上記キャリア分離部64の切断端面は、前後方向で接触部62と接続部61との間に位置する上記中間部の上縁および圧入突部63を上下方向で含む範囲に位置している。したがって、圧入突部23がキャリア分離部24の切断端面の範囲外に位置する第一実施形態に比べて、端子圧入時に生じる圧入突部まわりのモーメントが小さくなり、圧入時における第一端子60の姿勢をさらに安定させることができる。
また、第二実施形態では、第一端子60の前端部の上縁は、前方へ向かうにつれて上方へ傾斜するように形成されている。したがって、単に第一端子60の前端部全体の上下方向寸法(幅寸法)を大きくする場合と比較して、第一端子60の中間部の上縁よりも上方に位置する部分、すなわちスタブを小さくできるので、第一端子60の高速伝送特性の低下を抑制できる。
<第三実施形態>
図6(A),(B)に示される本実施形態は、ハウジング11の固定部19に前方から当接して第一端子70を前後方向で位置決めする部分としての後部当接面75Aが第一端子70に形成されている点で、該固定部19に前方から当接する部分を有しない第一実施形態と構成が異なっている。本実施形態の第一端子70は、キャリア分離部74以外は第一実施形態の第一端子20と同じ形状であるので、キャリア分離部74以外の部分については、上記第一端子20での対応部分に「50」を加えた符号を付して説明を省略する。また、本実施形態のハウジング11および可動部材50は、第一実施形態と全く同じ構成であるので、第一実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。
図6(A)に示されるように、本実施形態における第一端子70は、前方圧入突部73Bに対して前方で近接する位置から該第一端子70の前端にまで及ぶ範囲が、他部よりも上下方向寸法(幅寸法)が大きい幅広部75として形成されており、該幅広部75の上縁が第一端子70中間部の上縁そして圧入突部73よりも上方に位置している。該幅広部75の前端部はキャリア分離部74として形成されている。
上記幅広部75の上部の後部当接面75A、すなわち第一端子70の中間部の上縁よりも上方に位置する面は、固定部19の前端部に前方から当接可能となっている。したがって、第一端子70の圧入時において、上記後部当接面75Aが固定部19の前端部に当接することにより、第一端子70のそれ以上の圧入が規制されるので、前後方向で該第一端子70を位置決めが可能となっている。
本実施形態によっても、第二実施形態で説明したのと同様に、被圧面であるキャリア分離部74の切断端面の面積が大きいこと、そして、キャリア分離部74の切断端面が上下方向で上記中間部の上縁および圧入突部63を含む範囲に位置していることにより、圧入時における第一端子70の姿勢の安定化の向上が図られる。また、本実施形態では、キャリア分離部74の上下方向寸法を大きくできるので、キャリアとの連結強度をより大きくできる。さらに、キャリア分離部74の上下寸法を大きくしても、該キャリア分離部の切断端面は上下方向で接続部71から十分な距離をもって位置しているので、該接続部71に十分な量の半田を塗布して確実に半田接続することができるとともに、フラックス上がりを回避できる。
本実施形態では、第一端子70の幅広部75の上部の後端面を後部当接面75Aとして、ハウジング11の固定部19の前端部に当接可能となっていることとしたが、第一端子の位置決めの精度を十分に確保できる場合には、これ代えて、上記後端面が上記固定部の前端部に当接せず、両者間に隙間が形成されるようにしてもよい。このような形態であっても、上述したような、圧入時における第一端子の姿勢の安定化の向上、キャリアとの連結強度の向上、確実な半田接続、フラックス上がりの回避という効果が得られる。
また、本実施形態では、幅広部75は、第一端子70の前端に及ぶまで一定の幅寸法で形成されているが、これに代えて、図6(B)に見られるように、幅広部75の前端の上部が切り欠かれていてもよい。
以上の第二実施形態および第三実施形態の第一端子の形状は、第二端子の下腕部の形状にも適用できることは言うまでもない。
1 コネクタ 31C 圧入突部
11 ハウジング 31D キャリア分離部
18 端子保持溝 32 上腕部
20 第一端子 33 連結部
21 接続部 50 可動部材
22 接触部 60 第一端子
23 圧入突部 63 圧入突部
24 キャリア分離部 64 キャリア分離部
30 第二端子 70 第一端子
31 下腕部 73 圧入突部
31A 接続部 74 キャリア分離部
31B 接触部

Claims (4)

  1. 回路基板上に配され後方から平型導体を受け入れるハウジングと、該ハウジングに配列保持される複数の端子を有する回路基板用電気コネクタであって、ハウジングは、上記複数の端子をそれぞれ保持する複数の端子保持溝が形成され、該複数の端子のうち少なくとも一部の端子を保持する端子保持溝は、前後方向に貫通して形成されており、上記複数の端子のうち少なくとも一部の端子は、キャリアと連結された状態で板面を維持して金属板を打ち抜いた後、該キャリアから分離されていて、前後方向に延びる直状をなし、一端には、平型導体と接触する接触部を有し、他端には、下縁で回路基板の対応回路部に接続される接続部および該接続部よりも上方に位置しキャリアから切断分離されたキャリア分離部を有し、前後方向での中間位置には、端子の上縁から突出し上記端子保持溝の内面に係止する圧入突部が形成されていて、上記端子は、キャリアからの上記キャリア分離部の分離後に、前方または後方から上記端子保持溝に圧入されている回路基板用電気コネクタにおいて、
    上記キャリア分離部は、キャリアとの切断端面が上記中間位置での上記上縁を上下方向で含む範囲に位置していることを特徴とする回路基板用電気コネクタ。
  2. 平型導体を受入可能な開位置と平型導体を端子の接触部へ向けて圧する閉位置との間を回動する可動部材をさらに有し、端子は、請求項1に記載の端子である信号端子としての第一端子に加え、上記可動部材を回動可能に支持する支持端子としての第二端子をも有し、ハウジングは、第二端子を保持する端子保持溝が前後方向に貫通して形成されており、上記第二端子は、キャリアと連結された状態で板面を維持して金属板を打ち抜いた後、該キャリアから分離されていて、前後方向に延びる下腕部と、該下腕部の上方位置で前後方向に延び、連結部を介して上記下腕部に連結されている上腕部とを有し、上記下腕部は、一端に、平型導体と接触する接触部を有し、他端に、下縁で回路基板の対応回路部に接続される接続部および該接続部よりも上方に位置しキャリアから切断分離されたキャリア分離部を有し、前後方向での中間位置に、端子の上縁から突出し上記端子保持溝の内面に係止する圧入突部が形成されていて、上記キャリア分離部は、キャリアとの切断端面が上記中間位置での上記上縁を上下方向で含む範囲に位置しており、上記上腕部は、上記可動部材を回動可能に支持する回動支持部が自由端側の一端に形成され、他端が上記連結部に連結されており、上記第二端子は、第一端子の圧入方向と同じ方向で上記端子保持溝に圧入されていることとする請求項1に記載の回路基板用電気コネクタ。
  3. 第一端子のキャリア分離部の切断端面と第二端子のキャリア分離部の切断端面とが上下方向で同位置に形成されていることとする請求項2に記載の回路基板用電気コネクタ。
  4. 第二端子はグランド端子であることとする請求項2または請求項3に記載の回路基板用電気コネクタ。
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