JP2012221823A - ポリマー碍子用鳥害防止具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリマー碍子100の表面に装着される装着部11と、その装着部11がポリマー碍子100に装着された状態でポリマー碍子100から離間する方向に延在する複数の突起部12とを備えたポリマー碍子用鳥害防止具10を、ポリマー碍子100における樹脂製の碍子本体20の両端に固定されている端末金具部30に取り付けることで、端末金具部30側に止まった鳥類が突起部12を乗り越えるように碍子本体20側に移動することや、端末金具部30側から碍子本体20を啄ばむことを妨げるようにして、ポリマー碍子100の破損を低減するようにした。
【選択図】図1
Description
このように優れたポリマー碍子ではあるが、ポリマー碍子の表面にはゴム製の被覆体に形成された複数の笠部が設けられており、その柔軟性に富んだ笠部は、好奇心の強い鳥類の格好の興味の対象になり野鳥等に啄ばまれることがある。そして、ポリマー碍子には、被覆体の笠部が野鳥等に啄ばまれて破損してしまうという、磁器碍子には存在しない新たな問題が発生している。
そこで、ポリマー碍子が鳥類に啄ばまれないように、被覆体に鳥類忌避剤を坦持させるという技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
絶縁性の樹脂からなる碍子本体と、前記碍子本体の両端に固定されている端末金具部とを有するポリマー碍子に取り付けられるポリマー碍子用鳥害防止具であって、
前記ポリマー碍子の表面に装着される装着部と、
前記装着部に固定され、その装着部が前記ポリマー碍子に装着された状態でポリマー碍子から離間する方向に延在する複数の突起部と、
を備えたことを特徴とする。
このようにポリマー碍子用鳥害防止具は、鳥類の啄ばみによるポリマー碍子の破損を低減することができる。
絶縁性の樹脂からなる碍子本体と、前記碍子本体の両端に固定されている端末金具部とを有するポリマー碍子に取り付けられるポリマー碍子用鳥害防止具であって、
前記ポリマー碍子の表面に装着される装着部と、
前記装着部に固定され、その装着部が前記ポリマー碍子に装着された状態でポリマー碍子から離間する方向に延在する突起部と、
前記突起部と交差する方向に延在する複数の棒状体と、
を備えたことを特徴とする。
このようにポリマー碍子用鳥害防止具は、鳥類の啄ばみによるポリマー碍子の破損を低減することができる。
前記突起部の先端部は、前記笠部の外周端よりも外側に位置していることが好ましい。
ポリマー碍子100は、図1、図3に示すように、絶縁性の樹脂からなる碍子本体20と、碍子本体20の両端に固定されている金属製の端末金具部30とを有している。
芯体20aは、例えば、ガラス繊維を強化材として含有するエポキシ樹脂などの強化プラスチック材料によって形成されている。
被覆体20bは、例えば、シリコーンゴムなどの樹脂材料によって形成されており、被覆体20bには、碍子本体20(芯体20a)の軸方向に沿い所定間隔をあけて形成された円盤状の複数の笠部21が設けられている。つまり、笠部21は、被覆体20bの一部を成し、シリコーンゴムなどからなるため柔軟性に富んでいる。
ポリマー碍子用鳥害防止具10は、図1〜図3に示すように、ポリマー碍子100の表面に装着される装着部11と、装着部11がポリマー碍子10に装着された状態でポリマー碍子10から離間する方向に延在する複数の突起部12と、突起部12と交差する方向に延在し、隣接する突起部12同士を連結する複数の連結部13とを備えている。
また、これら装着部11、突起部12、連結部13の表面に、光(紫外線)を遮断する塗料などでコーティングを施すことが、耐候性や耐久性を向上させる観点から好ましい。
そして、ポリマー碍子用鳥害防止具10をポリマー碍子100に取り付ける際、図2(b)に示すように、装着部11を弾性変形させて開き、その装着部11の内面側にポリマー碍子100を嵌め合わせて装着部11の形状を復元させる(図2(a)参照)ことで、ポリマー碍子100の外周面に装着部11を装着して、ポリマー碍子用鳥害防止具10をポリマー碍子100に取り付けることができる。
連結部13は、図2に示すように、突起部12と交差する方向に延在する円弧状の部材であり、隣接する突起部12同士を連結している。
この突起部12と連結部13とが連結されることで、略扇形状を呈する格子状の柵部材が形成される。
そこで、端末金具部30側に止まった野鳥が碍子本体20側に移動し侵入しないように、ポリマー碍子用鳥害防止具10をポリマー碍子100の端末金具部30に取り付けて使用する。
端末金具部30と碍子本体20の境目から端末金具部30側に10cm以上離れた位置にポリマー碍子用鳥害防止具10を取り付けた場合、その境目とポリマー碍子用鳥害防止具10の間に野鳥が止まるスペースができてしまうので、ポリマー碍子用鳥害防止具10が機能しないことになり好ましくない。
具体的には、ポリマー碍子用鳥害防止具10の突起部12の長さは30cm以内で、その突起部12の先端部が笠部21の外周端と同じ高さ以上であることが好ましい。
ポリマー碍子用鳥害防止具10の突起部12の先端部が、碍子本体20の笠部21の外周端と同じ高さ以上であれば、端末金具部30側に止まった野鳥が突起部12を乗り越えるように碍子本体20側に移動することが困難になるとともに、端末金具部30側から碍子本体20の笠部21を啄ばむことができなくなる。
なお、突起部12を30cmよりも長くし大型化すると、風の抵抗を受け易くなったり、着雪し易くなったりしてしまうので、突起部12の長さは30cm以内であることが好ましい。
なお、連結部13や突起部12の本数は任意であり、鳥害対象の鳥類のサイズ等に応じて適正な数を選択して設計すればよい。例えば、略扇形状の中心角を広げるように両端の突起部12を水平に近付けるようにすれば、ポリマー碍子用鳥害防止具10の横からの侵入や、笠部21の啄ばみをより一層防ぐことが可能になる。
また、このポリマー碍子用鳥害防止具10は樹脂製であり、有刺鉄線のような鋭い突起を有しておらず、鳥類に有害な薬品等を用いていないので、野鳥等を傷つけたりすることなく、ポリマー碍子100の破損を低減することができる。
また、本ポリマー碍子用鳥害防止具40をアース側(鉄塔側)の端末金具部に取り付けるポリマー碍子用鳥害防止具のアース側(鉄塔側)の面に、凸部(図示しない)を設けると、鳥類をより近づきにくくすることができる。
例えば、図5に示すように、ポリマー碍子用鳥害防止具10をポリマー碍子100の端末金具部30に取り付けることに限らず、ポリマー碍子用鳥害防止具10をポリマー碍子100の碍子本体20に取り付けるようにしてもよい。
こうすることで、飛来した野鳥が直接碍子本体20に止まることを防ぐことが可能になる。
このポリマー碍子用鳥害防止具50の場合、突起部12の数を増やしたり、隣接する突起部12の間隔を狭くしたりするなど調整することで、野鳥が端末金具部30側から碍子本体20の笠部21を啄ばむことを防ぐことができる。
このポリマー碍子用鳥害防止具60の場合、ポリマー碍子100の所定位置に装着部本体11aをあてがい、そのポリマー碍子100を挟むように装着具11bを装着部本体11aに位置合わせして固定ねじ11cで固定することで、ポリマー碍子用鳥害防止具60をポリマー碍子100に取り付けることができる。
このようにねじ止めによってポリマー碍子100に締結されるポリマー碍子用鳥害防止具60であれば、より強固にポリマー碍子用鳥害防止具60がポリマー碍子100に固定されるので、強風や着雪の重みなどによって鳥害防止具がポリマー碍子100から脱落してしまうことを防ぐことができる。
11 装着部
11a 装着部本体(装着部)
11b 装着具(装着部)
11c 固定ねじ(装着部)
12 突起部
13 連結部
13a、13b 棒状体
13c 凸部
20 碍子本体
20a 芯体
20b 被覆体
21 笠部
30 端末金具部
100 ポリマー碍子
Claims (5)
- 絶縁性の樹脂からなる碍子本体と、前記碍子本体の両端に固定されている端末金具部とを有するポリマー碍子に取り付けられるポリマー碍子用鳥害防止具であって、
前記ポリマー碍子の表面に装着される装着部と、
前記装着部に固定され、その装着部が前記ポリマー碍子に装着された状態でポリマー碍子から離間する方向に延在する複数の突起部と、
を備えたことを特徴とするポリマー碍子用鳥害防止具。 - 前記突起部と交差する方向に延在し、隣接する突起部を連結する複数の連結部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のポリマー碍子用鳥害防止具。
- 絶縁性の樹脂からなる碍子本体と、前記碍子本体の両端に固定されている端末金具部とを有するポリマー碍子に取り付けられるポリマー碍子用鳥害防止具であって、
前記ポリマー碍子の表面に装着される装着部と、
前記装着部に固定され、その装着部が前記ポリマー碍子に装着された状態でポリマー碍子から離間する方向に延在する突起部と、
前記突起部と交差する方向に延在する複数の棒状体と、
を備えたことを特徴とするポリマー碍子用鳥害防止具。 - 前記碍子本体には、当該碍子本体の軸方向に所定間隔をあけて形成された円盤状の複数の笠部が設けられており、
前記突起部の先端部は、前記笠部の外周端よりも外側に位置していることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のポリマー碍子用鳥害防止具。 - 当該ポリマー碍子用鳥害防止具は、少なくとも一方の前記端末金具部に取り付けられることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のポリマー碍子用鳥害防止具。
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