JP2012219920A - パイプの取付け構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】被取付け部に取付けられたパイプを簡単な作業で取外すことのできるパイプの取付け構造を提供する。
【解決手段】装着部31及び突出片32を有するコネクタ30を用いてウォータパイプ20をシリンダヘッドに取付ける構造として、同ウォータパイプ20の外面21に、カム面23を有する突起22を設ける。コネクタ30がウォータパイプ20に対し、その軸線L1の周りを一方向へ回転されることにより、突出片32をウォータパイプ20の径方向外方へ弾性変形させ、爪部34をシリンダヘッドに係合させてコネクタ30を同シリンダヘッドに係止された係止状態にする。また、上記係止状態からコネクタ30がウォータパイプ20に対し他方向へ回転されることにより、突出片32を、爪部34がシリンダヘッドとの係合状態から外れた弾性変形前の状態に復帰させて、コネクタ30の上記係止状態を解除する。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体の流路を有するパイプを被取付け部に取付ける構造に関するものである。
流体の流路を有するパイプを被取付け部に取付ける構造が、従来から種々考えられている。その1つに、パイプ及び被取付け部間にコネクタを介在させる取付け構造がある。例えば、特許文献1には、ディーゼルエンジンにおけるインジェクタの燃料流出口に設けられた接続部材(被取付け部)に対し、コネクタ及びコネクタカバーを用いて低圧燃料配管(パイプ)を取付ける構造が記載されている。
この構造では、接続部材が、先端側の小外径部と、同小外径部に隣接する大外径部とを備えている。大外径部において、小外径部側の端部には段差面が形成され、小外径部とは反対側の端部には傾斜面が形成されている。
また、コネクタには、接続部材に取付けられる第1接続部と、低圧燃料配管に取付けられる第2接続部とが形成されている。第2接続部は、接続部材の軸方向に対し直交する方向に延びていて、低圧燃料配管に差し込まれることによって同低圧燃料配管に取付けられる。第1接続部は、接続部材の軸方向に延びている。第1接続部には、接続部材の小外径部が挿入可能な挿入穴が設けられている。第1接続部には、接続部材の軸方向に向けて突出し、かつ先端に爪部を有する複数の突出片が形成されている。
上記第1接続部には、コネクタカバーが接続部材の軸方向へのスライド可能に被せられる。そして、コネクタを接続部材に取付けるために、コネクタの挿入穴に接続部材の小外径部が挿入される。この際、各突出片が大外径部によって押し広げられて、接続部材の径方向外方へ弾性変形させられることで、小外径部の挿入穴への挿入が許容される。
大外径部の段差面が第1接続部に当接する位置まで小外径部が挿入穴に挿入されると、突出片が弾性復元力により大外径部の傾斜面に係合する。この状態で、コネクタカバーがスライドされることにより、同コネクタカバーの環状部が各突出片のうち爪部の形成部位と重なり合い、同突出片の径方向外方への弾性変形が規制される。
特開2010−234680号公報(図3(b)、図4)
ところが、上記特許文献1に記載されたパイプの取付け構造では、コネクタ及びコネクタカバーを用いて上記のように接続部材に取付けられた低圧燃料配管を、その接続部材から簡単に取外す構造についてまでは考慮されていない。そのため、低圧燃料配管の接続部材からの取外し作業が煩雑になるおそれがある。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、被取付け部に取付けられたパイプを簡単な作業で取外すことのできるパイプの取付け構造を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、被取付け部に設けられた貫通孔に挿通され、かつ流体の流路を有する円筒状のパイプと、前記パイプの外側に回転可能に被せられる円筒状の装着部、前記装着部から前記パイプの挿通方向前側へ突出する突出片、及び前記突出片から前記パイプの径方向外方へ突出する爪部を有し、前記爪部が前記貫通孔から露出する位置まで前記パイプを伴って前記貫通孔に挿通されるコネクタと、前記パイプの外面に設けられ、前記コネクタの前記パイプに対する回転に伴い前記突出片の内面が摺接される突起とを備え、前記突起には、前記コネクタが前記パイプに対し、前記パイプの軸線の周りを一方向へ回転されることにより、前記突出片を前記パイプの径方向外方へ弾性変形させ、前記爪部を前記被取付け部に係合させて前記コネクタを前記被取付け部に係止された係止状態にし、前記係止状態から前記コネクタが前記パイプに対し他方向へ回転されることにより、前記突出片を、前記爪部が前記被取付け部との係合状態から外れた弾性変形前の状態に復帰させて、前記コネクタの前記係止状態を解除するカム面が形成されていることを要旨とする。
上記の構成によれば、被取付け部に対するパイプの取付け・取外しは、パイプにコネクタが装着された状態で行なわれる。この状態では、コネクタの円筒状の装着部がパイプの外側に被せられ、その装着部から、爪部を有する突出片がパイプの挿通方向前側へ突出している。
被取付け部へのパイプの取付けは、突出片が突起によってパイプの径方向外方へ弾性変形させられていない状態で行なわれる。この状態で、コネクタの装着されたパイプが被取付け部の貫通孔に挿通される。この際、突出片が弾性変形前であることから、爪部が貫通孔の壁面等、被取付け部と干渉することなく、コネクタがパイプと一緒に貫通孔に挿通される。
爪部が貫通孔から露出する位置までコネクタ及びパイプが同貫通孔に挿通された状態で、コネクタがパイプに対し、同パイプの軸線の周りを一方向へ回転される。これに伴い、突出片の内面が突起のカム面を摺接する。この摺接により、突出片と突起との接触箇所が変化し、突出片がパイプの径方向外方へ押圧されて同方向へ弾性変形させられる。これに伴い爪部が同径方向外方へ変位する。爪部が被取付け部に係合する位置まで変位すると、コネクタが被取付け部に係止された係止状態になる。
また、この状態では、突起のカム面と突出片の内面との間で生ずる摩擦力により、パイプがコネクタに係止される。その結果、パイプは、コネクタを介して被取付け部に係止された状態、すなわち取付けられた状態となる。
パイプの取外しに際しては、コネクタの被取付け部に対する上記係止状態から、同コネクタがパイプに対し、同パイプの軸線の周りを他方向(上記取付け時の回転方向とは逆方向)へ回転される。これに伴い、突出片の内面が突起のカム面を摺接し、突出片と突起との接触箇所が変化し、突起が突出片をパイプの径方向外方へ押圧する力が弱まる。突出片が、自身の弾性復元力により、爪部が被取付け部との係合状態から外れた弾性変形前の状態に復帰し、コネクタの上記係止状態が解除される。
この状態で、コネクタの装着されたパイプが被取付け部の貫通孔から抜き出される。この際、突出片が弾性変形前の状態に復帰していることから、爪部が貫通孔の壁面等、被取付け部と干渉することなく、コネクタがパイプと一緒に貫通孔から抜き出されて、被取付け部から取外される。
このように、コネクタをパイプに対し他方向へ回転させて、係止状態を解除した後、貫通孔から抜き出すといった簡単な作業を行なうことで、パイプを被取付け部から取外すことができる。
本発明を具体化した一実施形態におけるコネクタ及びウォータパイプの斜視図。 コネクタの装着されたウォータパイプが貫通孔に挿通される前の状態を示す部分断面図。 コネクタの装着されたウォータパイプが貫通孔に挿通された状態を示す部分断面図。 コネクタの装着されたウォータパイプが貫通孔に取付けられた状態を示す部分断面図。 上記実施形態とは異なるタイプの突起が設けられたウォータパイプの正面図。 (A),(B)は、上記実施形態とは異なるタイプの突起が設けられたウォータパイプの部分正面図。
以下、本発明を具体化した一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
車両用内燃機関には、流体としての冷却水の通路(冷却水通路)が設けられている。同内燃機関のシリンダブロック及びシリンダヘッドでは、この冷却水通路はウォータジャケットによって構成されている。シリンダブロック及びシリンダヘッドの少なくとも一方は、特許請求の範囲における被取付け部に該当する。ここでは、シリンダヘッドを被取付け部として、説明を進めることとする。
図2に示すように、シリンダヘッド11には、その内部の冷却水通路(ウォータジャケット12)と、外部の冷却水通路とを繋ぐ貫通孔13が設けられている。この貫通孔13は、冷却水通路の一部を構成するものであり、丸孔からなる。貫通孔13の両端は、シリンダヘッド11において、ウォータジャケット12に面する内面14と、面しない外面15とでそれぞれ開口している。貫通孔13の内径は、一部を除き、その貫通孔13の略全長にわたり同じである。一部とは、シリンダヘッド11の外面15近くの部分である。この部分では、貫通孔13の壁面16は、ウォータジャケット12から離れるほど拡径するテーパ面16Aとなっている。
シリンダヘッド11の外部の冷却水通路の一部は、樹脂によって円筒状に形成されたウォータパイプ20によって構成されている。このウォータパイプ20は、特許請求の範囲におけるパイプに該当する。
ウォータパイプ20をシリンダヘッド11に取付けるために、次の取付け構造が採用されている。この取付け構造は、上記ウォータパイプ20に加え、図1及び図2に示すように、コネクタ30及び突起22を備えて構成されている。この取付けに際し、ウォータパイプ20は貫通孔13に挿通される。取付け構造において、各部の方向を特定するためにウォータパイプ20を基準とする。ウォータパイプ20の挿通方向について、ウォータジャケット12に近づく方向を「挿通方向前側」といい、ウォータジャケット12から遠ざかる方向を「挿通方向後側」という。また、ウォータパイプ20の径方向のうち、その軸線L1から遠ざかる方向を「径方向外方」といい、軸線L1に近づく方向を「径方向内方」というものとする。
コネクタ30は、装着部31、複数(ここでは一対)の突出片32、及び突出片32毎の爪部34を備えて構成されている。装着部31は、挿通方向についての両端が開放された円筒状をなしている。コネクタ30は、この装着部31においてウォータパイプ20の外側に被せられる。装着部31の内径は、ウォータパイプ20の外径よりも僅かに大きな値に設定されていている。「僅かに大きな値」とは、ウォータパイプ20の外側に被せられた装着部31が、回転し得る最小値又はそれに近い値である。
両突出片32は、装着部31において、ウォータパイプ20の軸線L1を挟んで相対向する箇所から挿通方向前側へ突出している。両突出片32の内面33は、装着部31の内面29と同じ曲率の曲面によって構成されている。
各爪部34は、各突出片32の挿通方向についての前端部から径方向外方へ突出している。各爪部34は、挿通方向についての前端部において厚みが最も薄く、挿通方向後側ほど厚みが増すように形成されている。各爪部34の挿通方向についての後端面35は軸線L1に直交している。こうした各突出片32は、各爪部34が貫通孔13から挿通方向前側へ露出する位置まで上記ウォータパイプ20を伴って同貫通孔13に挿通される。両突出片32が径方向外方へ弾性変形させられていない状態では、両爪部34の外面間の間隔D1は、貫通孔13の直径D2よりも僅かに小さく設定されており、両爪部34を貫通孔13に挿通可能となっている。
図1及び図4に示すように、突起22は、上記ウォータパイプ20に、上記突出片32と同数(この場合、一対)設けられている。ウォータパイプ20の外面21の挿通方向前側部分であって、軸線L1を挟んで相対向する2箇所には、同外面21よりも小径の段差部25が、同外面21に沿って湾曲形成されている。各突起22は、その径方向についての内側部分において段差部25に嵌合され、接着等の手段によって固定されている。各突起22は、ウォータパイプ20の外面21から径方向外方へ突出している。各突起22の外面は、コネクタ30のウォータパイプ20に対する回転に伴い突出片32の内面33が摺接されるカム面23となっている。各カム面23は、次の条件1及び条件2を共に満たす面に形成されている。
条件1:コネクタ30がウォータパイプ20に対し、その軸線L1の周りを一方向(例えば、図1の反時計回り方向)へ回転されることにより、爪部34が貫通孔13の壁面16よりも径方向外側に位置するまで、各突出片32を径方向外方へ弾性変形させる。この弾性変形により、爪部34をシリンダヘッド11に係合させて、コネクタ30をシリンダヘッド11に係止された係止状態にすること。
条件2:上記係止状態からコネクタ30がウォータパイプ20に対し他方向(例えば、図1の時計回り方向)へ回転されることにより、各突出片32を、爪部34がシリンダヘッド11との係合状態から外れた弾性変形前の状態に復帰させて、コネクタ30の係止状態を解除すること。
なお、爪部34のシリンダヘッド11との係合状態とは、貫通孔13よりも挿通方向前側の空間(ウォータジャケット12)において、爪部34の少なくとも一部が貫通孔13よりも径方向外方に位置していて、爪部34の挿通方向後側への移動がシリンダヘッド11の内面14によって規制される状態をいう。この係合状態には、各突出片32が貫通孔13の壁面16、より正確には、壁面16とシリンダヘッド11の内面14との境界部分に接触する状態が含まれるし、同境界部分から離れている状態(図4参照)も含まれる。また、上記係合状態には、爪部34がシリンダヘッド11の内面14に接触する状態(図4参照)だけでなく、同内面14から離れている状態も含まれる。
上記条件1及び条件2を共に満たす形状として、カム面23は、コネクタ30がウォータパイプ20に対し前記一方向へ回転されるとき、同方向前側ほどウォータパイプ20の外面21からの突出長が長くなる湾曲面に形成されている。さらに、カム面23は、挿通方向後側ほどウォータパイプ20の外面21からの突出長が短くなるように、軸線L1に対し傾斜している。
以上が、ウォータパイプ20の取付け構造の基本構造である。同取付け構造は、さらに次の構成を有している。
図1〜図3に示すように、コネクタ30の上記装着部31には、コネクタ30のウォータパイプ20に対する回転の際に操作される操作部36が、同装着部31に一体に設けられている。操作部36は、同装着部31よりも大径の円盤状をなしている。操作部36は、軸線L1に沿う方向については、各爪部34が貫通孔13よりも挿通方向前側へ露出する位置まで各突出片32が貫通孔13に挿通された状態(図3参照)で、同貫通孔13よりも挿通方向後側で露出する箇所に設けられている。
装着部31の外面には、その全周にわたって外環状溝37が設けられている。この外環状溝37には、装着部31と貫通孔13の壁面16との間をシールする環状の外シール部材38が装着されている。また、装着部31の内面29には、その全周にわたって内環状溝39が設けられている。この内環状溝39には、装着部31とウォータパイプ20との間をシールする環状の内シール部材40が装着されている。
ウォータパイプ20の外面21であって、上記両突起22よりも挿通方向後側へ離間した箇所には、コネクタ30の挿通方向後側への移動を規制する環状のストッパ24が、同ウォータパイプ20に一体に設けられている。上記離間した箇所とは、突出片32の挿通方向についての前端部がウォータパイプ20の挿通方向前側部分の外側に位置した状態(図2参照)で、コネクタ30の挿通方向後側となる箇所である。
次に、上記のようにして構成された本実施形態の作用について説明する。
シリンダヘッド11に対するウォータパイプ20の取付け及び取外しは、図2に示すように、ウォータパイプ20にコネクタ30が装着された状態で行なわれる。この状態では、コネクタ30が円筒状の装着部31においてウォータパイプ20の外側に被せられている。各突出片32の挿通方向についての前端部が、ウォータパイプ20の挿通方向前側部分の外側に位置している。コネクタ30の挿通方向後側にストッパ24が位置している。このストッパ24により、コネクタ30が挿通方向後側へ移動することが規制される。表現を変えると、ストッパ24により、ウォータパイプ20の軸方向についてのコネクタ30の位置決めが行なわれている。
シリンダヘッド11へのウォータパイプ20の取付けは、各突出片32が各突起22によって径方向外方へ弾性変形させられていない状態で行なわれる。この状態で、コネクタ30の装着されたウォータパイプ20が貫通孔13に挿通される。この際、各爪部34は、挿通方向についての前端部において厚みが最小となっている。そのため、両爪部34及び両突出片32を貫通孔13内に入り込ませやすい。
また、貫通孔13の挿通方向後側部分にテーパ面16Aが形成されていて、貫通孔13の流路面積(貫通孔13の軸線L2に直交する面の面積)がシリンダヘッド11の外面15で最大となっている。そのため、ウォータパイプ20の軸線L1が貫通孔13の軸線L2から多少ずれていても、コネクタ30の装着されたウォータパイプ20を貫通孔13に入り込ませやすい。
そして、突出片32が僅かでも貫通孔13内に入り込めば、爪部34が挿通に伴いテーパ面16A上を摺接することで、軸線L1が軸線L2に近づけられる。両爪部34がテーパ面16Aを通過するときには軸線L1が軸線L2に略合致している。
また、両突出片32が弾性変形される前であることから、間隔D1が直径D2よりも小さく、両爪部34が貫通孔13の壁面16等、シリンダヘッド11と干渉することなく、コネクタ30がウォータパイプ20と一緒に貫通孔13に挿通される。
図3に示すように、両爪部34が貫通孔13から露出する位置までコネクタ30及びウォータパイプ20が同貫通孔13に挿通されると、操作部36がシリンダヘッド11の外面15に接近又は当接する。操作部36が外面15に当接することにより、コネクタ30及びウォータパイプ20のそれ以上の貫通孔13への挿通が規制される。この状態では、操作部36が貫通孔13よりも挿通方向後側で露出する。
操作部36が回転操作されることにより、コネクタ30がウォータパイプ20に対し、その軸線L1の周りを一方向(図1の反時計回り方向)へ回転される。この回転に伴い、各突出片32の内面33が各突起22のカム面23を摺接する。この摺接により、各突出片32と各突起22の接触箇所が変化する。ここで、各カム面23は、コネクタ30の一方向への回転方向前側ほどウォータパイプ20の外面21からの突出長が長くなる湾曲面によって構成されている。そのため、コネクタ30の回転が進むにつれて、各突出片32がウォータパイプ20の径方向外方へ押圧されて、同方向へ徐々に弾性変形させられる。各突出片32の弾性変形量は、挿通方向前側ほど多くなる。そして、この弾性変形に伴い、各爪部34が同径方向外方へ徐々に変位し、間隔D1が直径D2よりも大きくなる。
各爪部34がシリンダヘッド11に係合する位置まで、すなわち、各爪部34の少なくとも一部が貫通孔13よりも径方向外方となる位置まで変位すると、図4に示すように、コネクタ30がシリンダヘッド11に係止された係止状態になる。この際、カム面23が、挿通方向後側ほどウォータパイプ20の外面21からの突出長が短くなるように、軸線L1に対し傾斜していることから、各突出片32は各突起22に対し多くの面で接触する。
また、この係止状態では、各突起22のカム面23と各突出片32の内面33との間で生ずる摩擦力により、ウォータパイプ20がコネクタ30に係止される。その結果、ウォータパイプ20は、コネクタ30を介してシリンダヘッド11に係止された状態、すなわち取付けられた状態となる。
このように、ウォータパイプ20がシリンダヘッド11に取付けられた状態では、ウォータジャケット12を流れる冷却水の内圧がコネクタ30及びウォータパイプ20に作用して、これらを貫通孔13から押し出そうとする。しかし、突出片32毎の爪部34が内面14に掛かる(当接する)ことで、コネクタ30及びウォータパイプ20の貫通孔13からの抜け落ちが規制される。
また、ウォータジャケット12内の冷却水が装着部31と貫通孔13の壁面16との間を通って、同シリンダヘッド11の外部へ漏れ出ようとする。しかし、冷却水は、上記隙間を流れる際に、装着部31の外環状溝37に装着された環状の外シール部材38によって止められる。
また、ウォータジャケット12内の冷却水は、装着部31の内面29とウォータパイプ20との間を通って、同シリンダヘッド11の外部へ漏れ出ようとする。しかし、冷却水は、上記隙間を流れる際に、装着部31の内環状溝39に装着された環状の内シール部材40によって止められる。
ところで、シリンダヘッド11からウォータパイプ20が取外される場合には、コネクタ30のシリンダヘッド11に対する上記係止状態から、すなわち、湾曲面からなる各カム面23が各突出片32の内面33に接触している状態から、操作部36が回転操作される。この回転操作により、コネクタ30がウォータパイプ20に対し、軸線L1の周りを他方向(上記取付け時の回転方向とは逆方向:図1の時計回り方向)へ回転される。ここで、各カム面23は、コネクタ30の他方向への回転方向前側ほどウォータパイプ20の外面21からの突出長が短くなる湾曲面によって構成されている。そのため、コネクタ30の上記回転に伴い、各突出片32の内面33が各突起22のカム面23を摺接し、各突出片32と各突起22の接触箇所が変化する。この回転が進むにつれて、各突起22が各突出片32を径方向外方へ押圧する力が徐々に弱まる。各突出片32が、自身の弾性復元力により径方向内方へ徐々に変形する。図3に示すように、各突出片32は、各爪部34がシリンダヘッド11との係合状態から外れた弾性変形前の状態に復帰し、コネクタ30の上記係止状態が解除される。
この状態で、コネクタ30の装着されたウォータパイプ20が、図2に示すように貫通孔13から抜き出される。この際、両突出片32が弾性変形前の状態に復帰していることから、間隔D1が直径D2よりも小さく、両爪部34が貫通孔13の壁面16等、シリンダヘッド11と干渉することなく、コネクタ30がウォータパイプ20と一緒に貫通孔13から抜き出されて、シリンダヘッド11から取外される。
以上詳述した本実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)装着部31及び突出片32を有するコネクタ30を用いてウォータパイプ20をシリンダヘッド11に取付ける構造として、ウォータパイプ20の外面21に、カム面23を有する突起22を設ける。コネクタ30がウォータパイプ20に対し、その軸線L1の周りを一方向(図1の反時計回り方向)へ回転されることにより、突出片32をウォータパイプ20の径方向外方へ弾性変形させ、爪部34をシリンダヘッド11に係合させてコネクタ30をシリンダヘッド11に係止された係止状態にする。また、係止状態からコネクタ30がウォータパイプ20に対し他方向(図1の時計回り方向)へ回転されることにより、突出片32を、爪部34がシリンダヘッド11との係合状態から外れた弾性変形前の状態に復帰させて、コネクタ30の上記係止状態を解除するようにしている。
そのため、コネクタ30の装着されたウォータパイプ20を貫通孔13に挿通し、コネクタ30をウォータパイプ20に対し一方向へ回転させるといった簡単な作業を行なうことで、ウォータパイプ20をシリンダヘッド11に短時間で取付けることができる。
また、コネクタ30をウォータパイプ20に対し他方向へ回転させて、係止状態を解除した後、貫通孔13から抜き出すといった簡単な作業を行なうことで、ウォータパイプ20をシリンダヘッド11から短時間で取外すことができる。
(2)カム面23を、コネクタ30がウォータパイプ20に対し一方向へ回転されるとき、同方向前側ほどウォータパイプ20の外面21からの突出長が長くなる湾曲面により構成している。
そのため、コネクタ30をウォータパイプ20に対し一方向へ回転させることにより、突起22が突出片32を径方向外方へ押圧する力を徐々に強め、同突出片32を徐々に同方向へ弾性変形させることができる。また、コネクタ30をウォータパイプ20に対し他方向へ回転させることにより、突起22が突出片32を径方向外方へ押圧する力を徐々に弱め、突出片32を弾性復元力により径方向内方へ徐々に戻すことができる。
(3)装着部31には、爪部34が貫通孔13から露出する位置までコネクタ30及びウォータパイプ20が同貫通孔13に挿通された状態で、同貫通孔13よりも挿通方向後側で露出し、かつコネクタ30のウォータパイプ20に対する回転の際に操作される操作部36を一体回転可能に設けている。
そのため、操作部36を、コネクタ30及びウォータパイプ20を貫通孔13に挿通する際のストッパ24として機能させることができる。操作部36がシリンダヘッド11の外面15に当接又は接近する位置までコネクタ30及びウォータパイプ20を貫通孔13に挿通することで、爪部34を貫通孔13から挿通方向前側で露出させることができる。
また、操作部36を回転操作することで、コネクタ30をウォータパイプ20に対し回転させることができ、突起22のカム面23と突出片32の内面33との接触箇所を変化させ、突起22が突出片32を径方向外方へ押圧する力を変化させることができる。
(4)ウォータパイプ20の外面21であって、各突出片32の挿通方向についての前端部をウォータパイプ20の挿通方向前側部分の外側に位置させた状態で、コネクタ30の挿通方向後側となる箇所に、同コネクタ30の挿通方向後側への移動を規制するストッパ24を設けている。
そのため、コネクタ30及びウォータパイプ20を貫通孔13に挿通する際等に、コネクタ30がウォータパイプ20に対し挿通方向後側へ移動するのを規制することができる。
(5)装着部31の外面に外環状溝37を設け、装着部31と貫通孔13の壁面16との間をシールする環状の外シール部材38を外環状溝37に装着している。
そのため、シリンダヘッド11(ウォータジャケット12)内の冷却水が、装着部31の外面と貫通孔13の壁面16との間を通って、同シリンダヘッド11の外部へ漏れ出るのを、外シール部材38のシール作用によって規制することができる。
(6)装着部31の内面29に内環状溝39を設け、装着部31とウォータパイプ20との間をシールする環状の内シール部材40を内環状溝39に装着している。
そのため、シリンダヘッド11(ウォータジャケット12)内の冷却水が、装着部31の内面29とウォータパイプ20の外面21との間を通って、同シリンダヘッド11の外部へ漏れ出るのを、内シール部材40のシール作用によって規制することができる。
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・被取付け部に対する取付けの対象となるパイプは、冷却水とは異なる流体の流路を有するものであってもよい。
また、本発明のパイプの取付け構造の対象となる被取付け部は、上記実施形態の場合にはシリンダブロックでもよい。また、被取付け部は、シリンダヘッド11及びシリンダブロックとは異なるものであってもよい。
・シリンダヘッド11に対するウォータパイプ20の取付け及び取外しは、ウォータパイプ20とコネクタ30との相対回転によって行なわれる。従って、コネクタ30に代えてウォータパイプ20が回転されることによっても、また、コネクタ30及びウォータパイプ20の両方が互いに反対方向へ回転されることによっても、ウォータパイプ20の取付け及び取外しを行なうことができる。
・突起22は、ウォータパイプ20と一体形成されたものであってもよい。
・両突起22がウォータパイプ20とは別体である場合の変更例として、図5に示すように、ウォータパイプ20の挿通方向前側についての前端部が別部材(リング部41)によって形成され、両突起22がこのリング部41に一体に形成されてもよい。両突起22を有するリング部41は、ウォータパイプ20に外嵌され、接着剤等によって固定されてもよい。
・突出片32及び爪部34の数が変更されてもよい。
・爪部34は、突出片32の挿通方向についての中間部分に設けられてもよい。
・突起22によって突出片32を径方向外方へ弾性変形させられた状態のコネクタ30が、内燃機関の振動等により、非取外し時に他方向(突起22が突出片32を径方向外方へ押圧する力が弱まる方向)へ回転するのを規制する構造が追加されてもよい。
図6(A),(B)はその一例を示している。
図6(A)では、カム面23において、コネクタ30がウォータパイプ20に対し一方向(図6(A)の反時計回り方向)へ回転されるとき、同方向の前側となる箇所に、ウォータパイプ20の外面21からの突出長が周方向に一定となる湾曲面42が形成されている。そのため、突出片32がこの湾曲面42に接触するまでコネクタ30が一方向へ回転されれば、ウォータパイプ20の外面21からの突出長が周方向に変化する箇所まで回転された場合に比べ、コネクタ30は他方向(図6(A)の時計回り方向)へ回転しにくい。
図6(B)では、カム面23上に、曲面状の表面を有する突部43が設けられている。そのため、突出片32が突部43を乗り越える位置までコネクタ30がウォータパイプ20に対し一方向(図6(B)の反時計回り方向)へ回転されれば、コネクタ30が他方向(図6(B)の時計回り方向)へ回転することが突部43によって規制される。
・ウォータパイプ20に対するコネクタ30の回転範囲を制限する構造が追加されてもよい。
例えば、図6(B)に示すように、突部43に対し、上記一方向へのコネクタ30の回転方向前方へ離れた箇所に別の突部44が設けられてもよい。このようにすれば、コネクタ30が同方向へ必要以上回転することが、突部44によって制限される。
また、図4において二点鎖線で示すように、ストッパ24の挿通方向前側の面に、軸線L1を中心とする円弧状の溝45が設けられる。また、装着部31の挿通方向後側の面にピン46が設けられて、このピン46が溝45に挿入されてもよい。このようにすれば、ウォータパイプ20に対するコネクタ30の回転に伴いピン46が溝45の端部に当接することにより、それ以上のコネクタ30の回転が制限される。
11…シリンダヘッド(被取付け部)、13…貫通孔、20…ウォータパイプ(パイプ)、21…外面、22…突起、23…カム面、29,33…内面、30…コネクタ、31…装着部、32…突出片、34…爪部、L1,L2…軸線。

Claims (1)

  1. 被取付け部に設けられた貫通孔に挿通され、かつ流体の流路を有する円筒状のパイプと、
    前記パイプの外側に回転可能に被せられる円筒状の装着部、前記装着部から前記パイプの挿通方向前側へ突出する突出片、及び前記突出片から前記パイプの径方向外方へ突出する爪部を有し、前記爪部が前記貫通孔から露出する位置まで前記パイプを伴って前記貫通孔に挿通されるコネクタと、
    前記パイプの外面に設けられ、前記コネクタの前記パイプに対する回転に伴い前記突出片の内面が摺接される突起と
    を備え、前記突起には、前記コネクタが前記パイプに対し、前記パイプの軸線の周りを一方向へ回転されることにより、前記突出片を前記パイプの径方向外方へ弾性変形させ、前記爪部を前記被取付け部に係合させて前記コネクタを前記被取付け部に係止された係止状態にし、前記係止状態から前記コネクタが前記パイプに対し他方向へ回転されることにより、前記突出片を、前記爪部が前記被取付け部との係合状態から外れた弾性変形前の状態に復帰させて、前記コネクタの前記係止状態を解除するカム面が形成されていることを特徴とするパイプの取付け構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105902174A (zh) * 2016-06-24 2016-08-31 珠海格力电器股份有限公司 饮水机及其分流盖总成
CN107878729A (zh) * 2017-11-17 2018-04-06 歌尔科技有限公司 一种螺旋桨组件及无人机

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