JP2012214733A - 変性ポリオレフィン組成物の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペレットのべたつきの少ない変性ポリオレフィン組成物を容易に得ることができる変性ポリオレフィンの製造方法を提供する。
【解決手段】エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体10〜90重量部とポリプロピレン90〜10重量部との混合物を、有機過酸化物の存在下、不飽和化合物で変性する工程を含む変性ポリオレフィン組成物の製造方法であって、有機過酸化物がジアルキルパーオキサイド化合物のみからなる有機過酸化物であり、不飽和化合物の使用量が、有機過酸化物の使用量1重量部に対して、8〜35重量部である変性ポリオレフィン組成物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、変性ポリオレフィン組成物の製造方法に関する。
特許文献1には、変性ポリオレフィン組成物の製造方法として、エチレン−プロピレン−1−ブテン共重合体とプロピレン単独重合体とを55:45(質量部)の割合で混練したマスターバッチペレット100質量部に、無水マレイン酸2.0質量部、有機過酸化物(ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、化薬アクゾ(株)製、商品名:パーカドックス14RP)0.15質量部、有機過酸化物(ジセチル パーオキシジカルボネート、化薬アクゾ(株)製、商品名:パーカドックス24)0.56質量部を加え、均一に予備混合した後、2軸押出機(日本プラコン(株)製、L/D=32)を用いて、250℃、スクリュー回転数150rpmの条件で混練押出して、変性非晶性オレフィン重合体マスターバッチを得る方法が記載されている。
特開2010−43163号公報
ペレットのべたつきの少ない変性ポリオレフィン組成物を容易に得ることができる変性ポリオレフィンの製造方法が求められていた。
本発明は、以下の発明を含む。
[1] エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体10〜90重量部とポリプロピレン90〜10重量部との混合物を、有機過酸化物の存在下、不飽和化合物で変性する工程を含む変性ポリオレフィン組成物の製造方法であって、
有機過酸化物がジアルキルパーオキサイド化合物のみからなる有機過酸化物であり、
不飽和化合物の使用量が、有機過酸化物の使用量1重量部に対して、8〜35重量部である変性ポリオレフィン組成物の製造方法。
[2] 有機過酸化物の使用量が、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.01〜0.5重量部である[1]記載の変性ポリオレフィン組成物の製造方法。
[3] ジアルキルパーオキサイド化合物がビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンである[1]又は[2]記載の変性ポリオレフィン組成物の製造方法。
[4] 不飽和化合物の使用量が、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.5〜15重量部である[1]〜[3]のいずれか記載の変性ポリオレフィン組成物の製造方法。
[5][1]〜[4]のいずれか記載の製造方法により得られる変性ポリオレフィン組成物。
[6] [5]記載の変性ポリオレフィン組成物を含む電線被覆材組成物。
本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法によれば、ペレットのべたつきの少ない変性ポリオレフィン組成物を容易に製造することができる。
〈本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法〉
本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法は、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体10〜90重量部とポリプロピレン90〜10重量部との混合物を、有機過酸化物の存在下、不飽和化合物で変性する工程を含む変性ポリオレフィン組成物の製造方法であって、有機過酸化物がジアルキルパーオキサイド化合物のみからなる有機過酸化物であり、不飽和化合物の使用量が、有機過酸化物の使用量1重量部に対して、8〜35重量部である変性ポリオレフィン組成物の製造方法である。
エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体10〜90重量部とポリプロピレン90〜10重量部との混合物は、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体40〜60重量部とポリプロピレン60〜40重量部との混合物であることが好ましい。
変性する工程は、有機溶媒中、又は有機溶媒の存在下でも行うことができるが、有機溶媒の存在量が、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体及びポリプロピレンの合計量100重量部に対して5重量部以下の条件下で行なうことが好ましい。
〈エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体〉
エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体は、例えば特許第3777203号、国際公開第2004/087775号、特開平11−140238号公報に記載された方法によって製造することができる。
エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体は、市販されているものを用いることもできる。
〈ポリプロピレン〉
ポリプロピレンは、例えばバルク法や気相法など従来公知の方法によって製造することができる。
ポリプロピレンとしては、プライムポリプロの各種グレード(商品名、(株)プライムポリマー製)、ノバテックの各種グレード(商品名、(株)日本ポリプロ製)、ノーブレンの各種グレード(商品名、住友化学(株)製)など市販されているものを用いることもできる。
〈未変性の混合物〉
エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとを混合することにより未変性の混合物を得ることができる。未変性の混合物は、ペレットをブレンドした混合物や、ペレットを混錬した混合物等が挙げられる。ペレットブレンドする場合はヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、ブレンダー、袋に入れて振り混ぜることによる手動混合等を用いた従来公知のブレンド方法を用いることが出来る。また、混練する場合は、バンバリーミキサー、プラストミル、ブラベンダープラストグラフ、一軸、二軸又は多軸の押出機等の従来公知の混練手段を用いることが出来る。
〈不飽和化合物〉
不飽和化合物としては、例えばα,β−不飽和カルボン酸類が挙げられる。α,β−不飽和カルボン酸類としては、例えば、α,β−不飽和カルボン酸(マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等)、α,β−不飽和カルボン酸エステル(マレイン酸メチル、イタコン酸メチル、シトラコン酸メチル等)、α,β−不飽和カルボン酸無水物(無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等)が挙げられる。また、上記のα,β−不飽和カルボン酸類を組み合わせて使用することもできる。
α,β−不飽和カルボン酸類としては、α,β−不飽和カルボン酸無水物が好ましく、無水マレイン酸がより好ましい。
不飽和化合物の使用量が、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.5〜15重量部であることが好ましい。不飽和化合物の使用量が0.5〜15重量部であることにより、未反応の不飽和化合物の存在に起因する変性ポリオレフィン組成物の変色を抑制しつつ、変性が良好に進行するため好ましい。また、不飽和化合物の使用量は1.2〜5重量部であることがより好ましく、1.5〜4重量部であることがさらに好ましい。
〈有機過酸化物〉
有機過酸化物は、ジアルキルパーオキサイド化合物のみからなる。
ジアルキルパーオキサイド化合物としては、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル−2,5ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、t-ブチルクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)へキシン−3等が挙げられ、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンが好ましい。
ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンは、パーカドックス14RP(商品名、化薬アクゾ(株)製)又はパーカドックス14RG(商品名、化薬アクゾ(株)製)として市販されているものを用いることができる。
有機過酸化物は、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン類、流動パラフィン等の脂肪族炭化水素、キシレンやエチルベンゼン等の芳香族炭化水素、シリカや炭酸カルシウム等の無機化合物、水、等で希釈したものを用いることもできる。
有機過酸化物の使用量は、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.01〜0.5重量部である。使用量が0.01〜0.5重量部であることにより、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体及びポリプロピレンの減成を抑制しつつ、変性が良好に進行する。また、有機過酸化物の使用量は、0.05〜0.2重量部であることが好ましい。
〈有機過酸化物の使用量1重量部に対する不飽和化合物の使用量〉
不飽和化合物の使用量が、有機過酸化物の使用量1重量部に対して、8〜35重量部である。不飽和化合物の使用量が有機過酸化物の使用量1重量部に対して8重量部より少ないと、変性ポリオレフィン組成物がべたつき易く、不飽和化合物の使用量が有機過酸化物の使用量1重量部に対して35重量部より多いと、二軸押出機で変性する場合、ペレット及び粉末原料をヘンシェルミキサー等で配合した後、ホッパー内で原料が分級しやすい。また不飽和化合物の使用量が、有機過酸化物の使用量1重量部に対して、9〜35重量部であることが好ましく、9〜32重量部であることがより好ましい。
〈変性方法〉
本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法では、例えば、未変性の混合物、不飽和化合物及び有機過酸化物を混合して、混練することにより変性ポリオレフィンを製造する。
混合手段としては、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、ブレンダー、袋に入れて振り混ぜることによる手動混合等が挙げられる。
混練手段としては、バンバリーミキサー、プラストミル、ブラベンダープラストグラフ、一軸、二軸又は多軸の押出機等の従来公知の混練手段が挙げられる。一軸、二軸又は多軸押出機を用い、予め十分に混合した未変性の混合物と、不飽和化合物及び有機過酸化物とを押出機の供給口より供給して混練を行う方法は、連続生産が可能であり、生産性が向上するという観点から好ましい。また、混錬は、反応温度を100〜300℃にして行うことが好ましい。
本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法で用いられる一軸、二軸又は多軸の押出機とは溶融混練部、反応部及び冷却部を有する。
溶融混練部とはエチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体、ポリプロピレン、不飽和化合物及び有機過酸化物を溶融し、混練する部位であり、良好に反応させるためには溶融混練部にて十分均一に溶融混練する必要がある。これにはエチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体、ポリプロピレン、不飽和化合物及び有機過酸化物が互いに反応しない程度の温度に保ち、かつ高回転とすることで達成される。また、スクリュー構成は汎用型の浅溝タイプ又は深溝タイプからなるスクリューエレメントを主体とし、必要に応じて後述のニーディングエレメントの使用も可能である。
反応部とはエチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体及びポリプロピレンが不飽和化合物で変性される部位である。スクリュー構成は汎用型の浅溝タイプ又は深溝タイプからなるスクリューエレメントを主体とし、必要に応じてニーディングエレメントの使用も可能である。
冷却部とは変性後の樹脂組成物を冷却する部位であり、冷却部にて十分に冷却されることにより、変性ポリオレフィン組成物の粘度が高くなり、裁断機にて裁断し易くなる。そのため、冷却部の長さを十分に長くする、温度を低くするといった押出機内における樹脂組成物の滞留時間を長くする工夫が必要となる。スクリュー構成はスクリューエレメントを主体とし、必要に応じてニーディングエレメントの使用も可能である。
これらの部位の役割を十分に発揮させるためには、一軸、二軸又は多軸の押出機の全体長(L)/直径(D)が30〜100、好ましくは40〜90である必要がある。この範囲では、各部位の目的を達成することが容易になり、目的とする変性ポリオレフィン組成物を得ることができる。また、この範囲では、軸回転数を上げた際の機械の摩耗を抑えることができる。
反応部にてエチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体及びポリプロピレンが不飽和化合物で変性されるためには、反応部が十分な長さを有することが好ましい。反応部の長さは、一軸、二軸又は多軸の押出機全体長の25%〜55%、特に好ましくは30%〜50%を占めることが好ましい。同様に反応部をニーディングエレメントが十分に占有していることが好ましく、その占有率(反応部内ニーディングエレメント総長さ/反応部長さ)が30%〜90%、特に好ましくは40%〜80%である。これらの範囲では、変性が十分に進行する。また、内容物の搬送が容易となり、高温下における過剰な混練により、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体及びポリプロピレンが減成することを抑制する。
反応部のニーディングエレメントとは、複数のパドル型円盤が右方向にずれて重なったニーディングディスクライト、複数のパドル型円盤が左方向にずれて重なったニーディングディスクレフト、パドル型円盤が90度ずつずれて重なったニーディングディスクニュートラル、スクリューの山を切り欠いたミキシングスクリュー、及び、逆ミキシングスクリューの事を指す。また、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体及びポリプロピレンの搬送促進、充填率の向上ために必要に応じてスクリューエレメントを使用しても構わない。また、各エレメントのL/D(エレメント長/直径)は好ましくは0.5〜2.0であることが望ましい。この範囲では、高温下における過剰な混練によりエチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体及びポリプロピレンが減成することを抑制する。また、この範囲では、ニーディングエレメントの組み合わせのバリエーションが豊富になり、反応部の目的をより十分に果たすことができる。ニーディングエレメントの組み合わせは任意である。
反応部の温度は好ましくは100〜300℃、さらに好ましくは120〜260℃である。この範囲では、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体及びポリプロピレンの溶融が十分進行し、変性が十分に進行する。また、この範囲では、熱によるエチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体及びポリプロピレンの減成を抑制することができる。
溶融混練部、冷却部におけるスクリューエレメントとは、スクリュー、逆スクリューを指す。各エレメントのネジ山の条数は任意であるが、好ましくは3条以下である。この範囲では、搬送能力が高くなる。また、各エレメントのL/D(エレメント長/直径)は好ましくは2.0以下であることが望ましい。この範囲では、スクリューエレメントの組み合わせのバリエーションが豊富になり、溶融混練部及び冷却部の目的を十分に果たすことができる。一軸、二軸又は多軸の押出機の回転数は200rpm以上であることが望ましい。この範囲では、各部位における役割を十分に発揮させることができる。
さらに、一軸、二軸又は多軸の押出機には、必要に応じて脱気部などを有する。
また、変性ポリオレフィン組成物を裁断する際は、ストランドカット、水中カット等の従来公知の方法が使用できる。
〈本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法により得られる変性ポリオレフィン組成物〉
本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法により得られる変性ポリオレフィン組成物は、不飽和化合物での変性量が、変性ポリオレフィン組成物100重量部に対して0.1〜10重量部であることが好ましい。不飽和化合物での変性量が、0.1〜10重量部であることにより、無極性の基材、低極性の基材及び高極性の基材等の多様な基材への付着力が向上するため好ましい。また、不飽和化合物での変性量は、0.4〜3重量部であることがより好ましく、0.5〜2重量部であることが特に好ましい。
本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法により得られる変性ポリオレフィン組成物の変性量は以下のようにして測定することができる。変性ポリオレフィン組成物1.0gをキシレン20mlに溶解し、該溶液をメタノール300mlに攪拌しながら滴下して変性ポリオレフィン組成物を再沈殿させる。再沈殿させた変性ポリオレフィン組成物を80℃で8時間真空乾燥させた後、熱プレスし厚さ100μmのフィルムを作成する。該フィルムの赤外吸収スペクトルを測定し、1780cm−1付近の吸収から変性量を求める。
本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法により得られる変性ポリオレフィン組成物の重量平均分子量は、10,000〜1,000,000、好ましくは50,000〜500,000である。重量分子量分布は例えば、ゲルパーミエイションクロマトグラフ(GPC)法(たとえば、Waters社製、150C/GPC装置)により行う。溶出温度は140℃、使用カラムは、たとえば昭和電工社製Shodex Packed ColumnA−80M、分子量標準物質はポリスチレン(たとえば、東ソー社製、分子量68−8,400,000)を用いる。測定サンプルは約5mgの重合体又は組成物を5mlのo−ジクロロベンゼンに溶解し、約1mg/mlの濃度とする。得られたサンプル溶液の400μlをインジェクションし、溶出溶媒流速は1.0ml/minとし、屈折率検出器にて検出する。
本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法により得られる変性ポリオレフィン組成物のメルトフローレート(MFR)の値を、JIS K 7210に準拠し、メルトインデクサ(L217−E14011、テクノ・セブン社製)を用いて、230℃、2.16kgfの条件下で測定すれば、通常0.1〜200g/10min、好ましくは1〜150g/10min、より好ましくは10〜100g/10min、特に好ましくは25〜90g/10minである。
本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法により得られる変性ポリオレフィン組成物の温度135℃におけるテトラリン溶媒による極限粘度[η]としては、生産安定性の観点から、好ましくは0.05〜10dl/gであり、より好ましくは0.1〜7dl/gであり、更に好ましくは0.3〜5dl/gである。
本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法により得られる変性ポリオレフィン組成物は、多様な基材への密着性、他の有機成分との相溶性及び無機成分の分散性等も優れる。
本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法によれば、有機過酸化物として、保存安定性が不十分なジセチル パーオキシジカルボネートを用いずに、変性ポリオレフィン組成物を得ることができる。
また、本発明の製造方法により得られる変性ポリオレフィン組成物からなるペレットは、べたつきが少なく、ペレット互着が起こりにくく、計量時のハンドリング性や、他成分と混合する際の均一分散性が優れる。
〈本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法により得られる変性ポリオレフィン組成物の用途〉
本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法により得られる変性ポリオレフィン組成物は、さらに、例えばベース樹脂、フィラーを含有する組成物として好適に用いられる。また、本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法により得られる変性ポリオレフィン組成物は、接着剤、塗料、粘着材料、電線被覆材、フィルム、シート、パイプのような分野に好適に用いられる。
ベース樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン共重合体等が挙げられる。ポリプロピレンとしては、ホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレンなどが挙げられる。エチレン共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体などが挙げられる。
フィラーとしては、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウムなどの金属水和物、メラミンシアヌレート、カーボンブラック、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、マイカ、ケイ酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどを挙げられる。
以下に実施例を示して、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。例中の部及び%は、特に断らないかぎり重量基準を意味する。
(実施例1)
[変性ポリオレフィン組成物(A−1)の製造]
ポリプロピレン45重量部(住友化学(株)社製商品名:FS2011DG3)と、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体55重量部(エチレン単位54モル%、プロピレン単位7モル%、1−ブテン単位39モル%)とを混練してマスターバッチペレットを事前に準備し、当該マスターバッチペレット100重量部に無水マレイン酸1.5重量部及びパーカドックス14RP希釈混合物[パーカドックス14RP(化薬アクゾ(株)製、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンをビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン)含有量が8%となるようにポリプロピレン粉末で希釈したもの]2重量部(有機過酸化物の使用量は、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.16重量部)をヘンシェルミキサーにて混合した後、L/Dが52.5の2軸押出機TEX44(日本製鋼所(株)製)に投入し、240℃、320rpmにて混錬した後、水中カットすることでペレット形状の変性ポリオレフィン組成物(A−1)を得た。(A−1)のMFRは88g/10minであり、変性量は0.75重量%であった。
(実施例2)
[変性ポリオレフィン組成物(A−2)の製造]
パーカドックス14RP希釈混合物[パーカドックス14RP(化薬アクゾ(株)製、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンをビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン)含有量が8%となるようにポリプロピレン粉末で希釈したもの]の使用量を1.5重量部(有機過酸化物の使用量は、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.12重量部)に変更した以外は実施例1と同様にして変性ポリオレフィン組成物(A−2)を得た。(A−2)のMFRは56g/10minであり、変性量は0.56重量%であった。
(実施例3)
[変性ポリオレフィン組成物(A−3)の製造]
無水マレイン酸の使用量を2重量部に、パーカドックス14RP希釈混合物[パーカドックス14RP(化薬アクゾ(株)製、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンをビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン)含有量が8%となるようにポリプロピレン粉末で希釈したもの)の使用量を1.5重量部(有機過酸化物の使用量は、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.12重量部)に変更した以外は実施例1と同様にして変性ポリオレフィン組成物(A−3)を得た。(A−3)のMFRは73g/10minであり、変性量は0.80重量%であった。
(実施例4)
[変性ポリオレフィン組成物(A−4)の製造]
無水マレイン酸の使用量を2.5重量部に、パーカドックス14RP希釈混合物[パーカドックス14RP(化薬アクゾ(株)製、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンをビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン)含有量が8%となるようにポリプロピレン粉末で希釈したもの)の使用量を1重量部(有機過酸化物の使用量は、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.08重量部)に変更した以外は実施例1と同様にして変性ポリオレフィン組成物(A−4)を得た。(A−4)のMFRは53g/10minであり、変性量は0.74重量%であった。
(実施例5)
[変性ポリオレフィン組成物(A−5)の製造]
無水マレイン酸の使用量を1.73重量部に、パーカドックス14RP希釈混合物[パーカドックス14RP(化薬アクゾ(株)製、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンをビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン)含有量が8%となるようにポリプロピレン粉末で希釈したもの)の使用量を1.3重量部(有機過酸化物の使用量は、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.104重量部)に変更した以外は実施例1と同様にして変性ポリオレフィン組成物(A−5)を得た。(A−5)のMFRは61g/10minであり、変性量は0.67重量%であった。
(実施例6)
[変性ポリオレフィン組成物(A−6)の製造]
無水マレイン酸の使用量を2.00重量部に、パーカドックス14RP希釈混合物[パーカドックス14RP(化薬アクゾ(株)製、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンをビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン)含有量が8%となるようにポリプロピレン粉末で希釈したもの)の使用量を1.0重量部(有機過酸化物の使用量は、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.08重量部)に変更した以外は実施例1と同様にして変性ポリオレフィン組成物(A−6)を得た。(A−6)のMFRは55g/10minであり、変性量は0.59重量%であった。
(実施例7)
[変性ポリオレフィン組成物(A−7)の製造]
無水マレイン酸の使用量を2.50重量部に、パーカドックス14RP希釈混合物[パーカドックス14RP(化薬アクゾ(株)製、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンをビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン)含有量が8%となるようにポリプロピレン粉末で希釈したもの)の使用量を1.5重量部(有機過酸化物の使用量は、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.12重量部)に変更した以外は実施例1と同様にして変性ポリオレフィン組成物(A−7)を得た。(A−7)のMFRは66g/10minであり、変性量は0.73重量%であった。
(実施例8)
[変性ポリオレフィン組成物(A−8)の製造]
無水マレイン酸の使用量を2.27重量部に、パーカドックス14RP希釈混合物[パーカドックス14RP(化薬アクゾ(株)製、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンをビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン)含有量が8%となるようにポリプロピレン粉末で希釈したもの)の使用量を1.7重量部(有機過酸化物の使用量は、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.136重量部)に変更した以外は実施例1と同様にして変性ポリオレフィン組成物(A−8)を得た。(A−8)のMFRは83g/10minであり、変性量は0.85重量%であった。
(実施例9)
[変性ポリオレフィン組成物(A−9)の製造]
無水マレイン酸の使用量を2.3重量部に、パーカドックス14RP希釈混合物[パーカドックス14RP(化薬アクゾ(株)製、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンをビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン)含有量が8%となるようにポリプロピレン粉末で希釈したもの]の使用量を1.2重量部(有機過酸化物の使用量は、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.096重量部)に変更した以外は実施例1と同様にして変性ポリオレフィン組成物(A−9)を得た。(A−9)のMFRは57g/10minであり、変性量は0.78重量%であった。
(比較例1)
[変性ポリオレフィン組成物(B−1)の製造]
無水マレイン酸の使用量を2.00重量部に、有機過酸化物としてパーカドックス14RP希釈混合物[パーカドックス14RP(化薬アクゾ(株)製、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンをビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン)含有量が8%となるようにポリプロピレン粉末で希釈したもの]を1.90重量部(有機過酸化物の使用量は、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.152重量部)とパーカドックス24FL(ジセチル パーオキシジカルボネート、化薬アクゾ(株)製)を0.56重量部に変更した以外は実施例1と同様にして変性ポリオレフィン組成物(B−1)を得た。(B−1)のMFRは46g/10minであり、変性量は0.73重量%であった。
(参考例1)
[変性ポリオレフィン組成物(C−1)の製造]
無水マレイン酸の使用量を1.00重量部に、パーカドックス14RP希釈混合物[パーカドックス14RP(化薬アクゾ(株)製、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンをビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン)含有量が8%となるようにポリプロピレン粉末で希釈したもの]の使用量を1.9重量部(有機過酸化物の使用量は、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.152重量部)に変更した以外は実施例1と同様にして変性ポリオレフィン組成物(C−1)を得た。(C−1)のMFRは78g/10minであり、変性量は0.50重量%であった。
(参考例2)
[変性ポリオレフィン組成物(C−2)の製造]
無水マレイン酸の使用量を1.00重量部に、パーカドックス14RP希釈混合物[パーカドックス14RP(化薬アクゾ(株)製、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンをビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン)含有量が8%となるようにポリプロピレン粉末で希釈したもの]の使用量を2重量部(有機過酸化物の使用量は、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.16重量部)に変更した以外は実施例1と同様にして変性ポリオレフィン組成物(C−2)を得た。(C−2)のMFRは56g/10minであり、変性量は0.48重量%であった。
(参考例3)
[変性ポリオレフィン組成物(C−3)の製造]
無水マレイン酸の使用量を1.20重量部に、パーカドックス14RP希釈混合物[パーカドックス14RP(化薬アクゾ(株)製、ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンをビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン)含有量が8%となるようにポリプロピレン粉末で希釈したもの)の使用量を2.4重量部(有機過酸化物の使用量は、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.192重量部)に変更した以外は実施例1と同様にして変性ポリオレフィン組成物(C−3)を得た。(C−3)のMFRは120g/10minであり、変性量は0.7重量%であった。
(参考例4)
[変性ポリオレフィン組成物(C−4)の製造]
エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体(エチレン単位54モル%、プロピレン単位7モル%、1−ブテン単位39モル%)100重量部に無水マレイン酸5重量部、ジ−t−ブチルパーオキサイド(東京化成工業(株)製)2重量部、キシレン616重量部を攪拌容器に投入し、140℃、5hour加熱、攪拌した後、アセトンに滴下し洗浄、120℃、0.1MPa、1dayにて減圧乾燥する事で変性ポリオレフィン組成物(C−4)を得た。(C−4)のMFRは3.2g/10minであり、変性量は0.54重量%であった。
(参考例5)
[変性ポリオレフィン組成物(C−5)の製造]
無水マレイン酸の使用量を35重量部に変更した以外は参考例4と同様にして変性ポリオレフィン組成物(C−5)を得た。(C−5)のMFRは1.1g/10minであり、変性量は3.48重量%であった。
[流下時間測定]
得られたペレット形状の変性ポリオレフィン組成物330gを、23℃・相対湿度50%の条件下、足部にゴム栓をしたポリプロピレン製ロート((株)相互理化学硝子製作所製、ロート径:180mm、足外径:43mm)に充填し、ゴム栓を取り去ってから変性
ポリオレフィン組成物が落ち切るまでの時間を計測し、流下時間とした。流下時間が短いほどべたつきが少ないことを意味する。結果を表に示す。
Figure 2012214733
実施例によれば、ジセチル パーオキシジカルボネートを使用せずに、べたつきが少ない変性ポリオレフィン組成物を得ることができた。
また、参考例1〜3から、ジセチル パーオキシジカルボネートを使用しなければ、変性ポリオレフィン組成物はべたつきが発生し、互着防止剤をさらに使用する必要が生じるが、有機過酸化物の使用量1重量部に対する不飽和化合物の使用量を8〜35重量部とすることによって、べたつきが少ない変性ポリオレフィン組成物を得ることができた。
〈変性ポリオレフィン組成物の使用〉
得られた変性ポリオレフィン組成物の使用例を示す。例中の部及び%は、特に断らないかぎり重量基準を意味する。
(使用例1)
[変性ポリオレフィン組成物の使用(D−1)]
ポリプロピレン90重量部(住友化学(株)社製商品名:ノーブレンAH630)と、変性ポリオレフィン組成物(A−9)10重量部とを混合して得られた混合物100重量部と、水酸化マグネシウム30重量部(協和化学工業(株)社製商品名:キスマ5A)及び樹脂安定剤0.5重量部(チバ・ジャパン(株)社製商品名:Irganox1010)と、をラボプラストミル4C150型(ミキサR60型)((株)東洋精機社製)に投入し、210℃、100rpmにて混練した後、プレス機を用いてプレスすることでシート状の組成物(D−1)を得た。混練10分後のトルク値は6.26[N・m]であった。該組成物は電線被覆材組成物に好適である。
(使用例2)
[変性ポリオレフィン組成物の使用(D−2)]
水酸化マグネシウムの使用量を100重量部に変更すること以外は使用例1と同様にして組成物(D−2)を得る。混練10分後のトルク値は6.51[N・m]であった。該組成物は電線被覆材組成物に好適である。
(使用例3)
[変性ポリオレフィン組成物の使用(D−3)]
ポリプロピレン90重量部(住友化学(株)社製商品名:ノーブレンAH630)と、変性ポリオレフィン組成物(A−9)10重量部とを混合して得られた混合物100重量部と、水酸化マグネシウム100重量部(協和化学工業(株)社製商品名:キスマ5A)及び樹脂安定剤0.5重量部(チバ・ジャパン(株)社製商品名:Irganox1010)と、をラボプラストミル4C150型(ミキサR60型)((株)東洋精機社製)に投入し、190℃、100rpmにて混練した後、プレス機を用いてプレスすることでシート状の組成物(D−3)を得た。混練10分後のトルク値は15.30[N・m]であった。該組成物は電線被覆材組成物に好適である。
(使用例4)
[変性ポリオレフィン組成物の使用(D−4)]
変性ポリオレフィン組成物を(C−4)に変更した以外は使用例1と同様にして組成物(D−4)を得た。混練10分後のトルク値は18.05[N・m]であった。該組成物は電線被覆材組成物に好適である。
(使用例5)
[変性ポリオレフィン組成物の使用(D−5)]
変性ポリオレフィン組成物を(C−5)に変更した以外は使用例1と同様にして組成物(D−4)を得た。混練10分後のトルク値は20.10[N・m]であった。該組成物は電線被覆材組成物に好適である。
本発明の変性ポリオレフィン組成物の製造方法によれば、ペレットのべたつきの少ない変性ポリオレフィン組成物を容易に製造することができる。

Claims (6)

  1. エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体10〜90重量部とポリプロピレン90〜10重量部との混合物を、有機過酸化物の存在下、不飽和化合物で変性する工程を含む変性ポリオレフィン組成物の製造方法であって、
    有機過酸化物がジアルキルパーオキサイド化合物のみからなる有機過酸化物であり、
    不飽和化合物の使用量が、有機過酸化物の使用量1重量部に対して、8〜35重量部である変性ポリオレフィン組成物の製造方法。
  2. 有機過酸化物の使用量が、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.01〜0.5重量部である請求項1記載の変性ポリオレフィン組成物の製造方法。
  3. ジアルキルパーオキサイド化合物がビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンである請求項1又は2記載の変性ポリオレフィン組成物の製造方法。
  4. 不飽和化合物の使用量が、エチレン・プロピレン・1−ブテン共重合体とポリプロピレンとの合計100重量部に対して、0.5〜15重量部である請求項1〜3のいずれか記載の変性ポリオレフィン組成物の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか記載の製造方法により得られる変性ポリオレフィン組成物。
  6. 請求項5記載の変性ポリオレフィン組成物を含む電線被覆材組成物。
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