JP2012212788A - 金属ベース基板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミニウムを回路用金属板として用い、絶縁層としてアルミナ層を備えても、アルミナ層にクラックを生じることない、放熱性及び製造性に優れ、かつ安価な金属ベース基板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるベース板1を準備し、ベース板1の全面に陽極酸化処理及び封孔処理を実施してアルミナ層2を形成した後、ベース板1の一方の面のアルミナ層2を研磨により除去して電子部品搭載部を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は金属ベース回路基板、特に、パワーモジュールなどに使用されるパワー半導体素子を搭載する金属ベースを有する回路基板に関する。
従来より、パワー半導体素子を搭載する回路基板としてアルミニウムや銅をベース板とし、ベース板上に絶縁層を形成しその上に回路用金属板を形成した金属ベース回路基板が知られている。ベース板はヒートシンクの機能も備える。
特許文献1には、回路用金属板としてアルミニウム板、絶縁層として絶縁性樹脂が用いられた金属ベース基板が開示されている。また、該回路用アルミニウム板の少なくとも絶縁層側にアルマイト層を有し、絶縁樹脂を接着剤として該回路用アルミニウム板とアルミニウムからなる金属ベース板が接着されている。さらには、該アルミニウム回路上に銅、さらにニッケル及び/又はニッケル合金層を設けることが開示されている。
これにより、接着力が高く、半田付け特性、金線を用いたワイヤボンディング性に優れた金属ベース回路基板を提供している。
特許文献2には、ベース板(ヒートシンク)として、ベース板本体と、このベース板本体の表面に形成されたシリカコーティング層及び/又はアルミナ層からなる絶縁層とを備え、この絶縁層には回路が積層接着されている。上記ベース板本体は(2.0〜10.0)×10-6/℃の低い熱膨張係数を有するものであり、具体的にはCu/Mo/Cuのクラッド材、Cu/CuO、AlSiC、CuSiCなどの複合材料などで形成されている。更に上記回路は99.5%以上の純度のAl合金により形成され、前記絶縁層とはAl系のろう材により積層接着されている。
特許文献3には、アルミニウムベース板の表面に絶縁層となるアルミナ層を形成し、所定の厚さの回路用アルミニウム板をアルミニウムろう材を介して前記アルミナ層上に接合することにより、熱伝導性が良く、安価ならしめた金属ベース回路基板が開示されている。
特開平10−335769号 特開2003−7895号 特開2008−227184号
しかしながら、従来の樹脂を絶縁層として用いる金属ベース回路基板は、樹脂の熱伝導率(数W/mK)が低いため、半導体素子の熱を十分に逃がせず、特に大容量のパワー半導体素子に用いることは難しい。
また、ベース板として前記低熱膨張係数の材料を用いることは、ベース板としての部材の加工が難しい。すなわち、Cu/Mo/Cuのクラッド材では圧延により部材を作製する必要があり、またAlSiCなどはAlを含浸させる工程があり、それぞれ製造技術的に難しい面を持っている。さらには、表面にアルミナを形成させるタイプのものでは、部材表面にAlをコーティングする工程も必要である。これらは、原料、製造の両面でコストがかかる原因となる。
また、アルミニウムの表面に陽極酸化によりアルミナ層を形成した後、その上にアルミニウムろう材でアルミニウムを接合する場合は、接合するときの熱応力や、アセンブリ工程の熱処理によって、アルミナ層にクラックが入るなどの恐れがある。また、絶縁層であるアルミナ層の形成工程とろう接工程が必要である。
本発明の金属ベース基板は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるベース板の一方の面に電子部品搭載部を有し、前記ベース板の他方の面の全面にアルミナ層が形成された金属ベース基板である。このような単純構造の金属ベース板でも、必要十分な絶縁性と高い放熱特性を有し、半導体チップなどの電子部品を搭載することで絶縁を有する放熱板や回路基板として使用することができる。
また、前記電子部品搭載部にめっきが形成されていることが好ましく、前記ベース板の材質が99.5%以上のアルミニウムからなる純アルミニウムまたはアルミニウム合金であることが好ましく、前記アルミナ層の厚さが30〜200μmであることが好ましい。
さらに、前記アルミナ層が陽極酸化によって形成されたものであることが好ましく、前記ベース板の側面にアルミナ層が形成されていることが好ましい。
本発明の金属ベース基板の製造方法は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるベース板を準備し、前記ベース板の全面に陽極酸化処理及び封孔処理を実施してアルミナ層を形成した後、前記ベース板の一方の面のアルミナ層を研磨により除去して電子部品搭載部を形成することを特徴とする、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるベース板の一方の面に電子部品搭載部を有し、前記ベース板の他方の面の全面にアルミナ層が形成された金属ベース基板の製造方法である。
また、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるベース板を準備し、前記ベース板の一方の面にレジストを形成し、次に陽極酸化処理及び封孔処理を実施した後、前記レジストを剥離することにより、前記ベース板の一方の面に電子部品搭載部を形成することを特徴とする、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるベース板の一方の面に電子部品搭載部を有し、前記ベース板の他方の面の全面にアルミナ層が形成された金属ベース基板の製造方法である。
前記電子部品搭載部にめっきを施すことが好ましく、前記ベース板の材質が、99.5%以上のアルミニウムからなる純アルミニウムまたはアルミニウム合金であることが好ましい。
本発明によれば、熱伝導率が高く放熱性及び製造性に優れた安価な金属ベース基板を提供することができる。
本発明の金属ベース基板の斜視図および断面図である。 本発明の他の実施例における金属ベース基板の斜視図および断面図である。 本発明の更に他の実施例における金属ベース基板の断面図である。 本発明の実施例1における金属ベース基板の製造工程を示した金属ベース基板の断面図である。 本発明の実施例10における金属ベース基板の製造工程を示した金属ベース基板の断面図である。 本発明の実施例11における金属ベース基板の製造工程を示した金属ベース基板の断面図および上面図である。 本発明の実施例11における金属ベース基板を放熱板に取り付けたときの断面図および上面図である。
本発明は、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるベース板の一方の面に電子部品搭載部を有し、他方の面の全面にアルミナ層が形成された金属ベース基板およびその製造方法である。以下図面によって本発明の金属ベース基板を説明する。
本発明においては図1及び図2に示すようにアルミニウム又はアルミニウム合金からなるベース板1の下側の面(他方の面、裏面)の全面に酸化アルミニウム層(アルミナ層)2が形成されており、また、ベース板1の上側の面(一方の面、表面)はアルミナ層2が形成されていない電子部品搭載部を有する金属ベース基板10である。
本発明の金属ベース基板10は、例えば前記電子部品搭載部(一方の面)に半導体等のチップ部品を半田付けにより搭載し、アルミナ層2が形成された他方の面は、図3に示すように、例えば銅やアルミニウム等からなる放熱板4に接触させ、半導体等の電子部品の発熱を金属ベース基板10を介して放熱板4に拡散させることにより、放熱性を向上させる。また、アルミナ層2が絶縁層となって、ベース板(電子部品搭載部)と放熱板4間の絶縁を保つことができる。
一方の面は電子部材搭載部を有し、当該部分にアルミナ層は形成されていない。電子部材搭載部は電子部品である半導体チップや抵抗、コンデンサ、端子などの半田付けのため、前記電子部品搭載部には無電解めっき、あるいは電解めっき3を施すのが好ましい。このめっきはニッケルまたはニッケルの合金めっきまたは銅めっき、金めっき等が半田付けを可能にする意味で好ましい。この中でも比較的安価で、経時変化による半田付け性(半田濡れ性)の劣化の小さいニッケルまたはニッケル合金めっきが好ましい。この場合めっきの前処理は亜鉛置換(ジンケートあるいはダブルジンケート処理)が無電解めっき、電解めっきのいずれの場合も好ましい。亜鉛置換によるめっき前処理(活性化処理)はパラジウムによる活性化処理をした場合よりも、アルミニウムとめっきの密着強度が高く信頼性に優れるからである。また無電解めっきの方が、電極をとらずに各回路パターン(アイランド)にめっきできるので好ましい。めっきは電子部品搭載部の全面またはチップ部品などを半田付けする箇所に部分的に施すことが好ましい。部分めっきは、部分めっきする以外の箇所をめっきレジストでマスキングすること等により、所定の箇所にめっきを形成することができる。部分的にめっきを施した場合は、その部分にチップ部品等を半田付けし、アルミニニウムまたはアルミニウムが露出した電子部品搭載部(アルミナ層が形成されていない)に例えばアルミニウムのワイヤーボンディングができるので好ましい。めっき層は、半田濡れ性を確保し、且つめっきに発生する応力を低減するために、1〜6μmが好ましく、2〜5μmがさらに好ましい。また、アルミニウムベース板は陽極酸化処理しているのでそのアルミナ層(アルマイト層)部分のベース板にめっきがつかないので、めっきのためのマスキングが不要となる。
前記ベース板1の材質は、99.5%以上のアルミニウムからなる純アルミニウム、またはアルミニウム合金であることが好ましい。アルミニウムの純度が高いほど導電性および熱伝導性が良いので好ましい。ただし、特にベース板の厚さが薄く強度が必要な場合は、Si、Mgなどを添加した強度の高いアルミニウム合金を、金属ベース板の目標特性に合わせて使用することができる。
アルミナ層は30〜200μmの厚さで設けることが好ましい。アルミナ層が30μm未満であると耐電圧が小さく電気的信頼性が十分にとれず、また200μmを超えると放熱性が十分でなくなる恐れがあるからである。さらに大電流、高耐圧を扱うパワー半導体素子を本発明の金属ベース基板に搭載する場合は、50〜150μmが好ましい。また、陽極酸化によりアルミナ層を形成するときは、膜厚を大きくするのが難しい場合があり、50〜120μm程度の厚さが好ましい。
前記アルミナ層2はベース板1を陽極酸化処理により形成することが好ましい。陽極酸化処理により硬質アルマイト(ビッカース硬さ:約400〜550Hv)を得ることが好ましく、さらに封孔処理をすることが好ましい。それは普通アルマイト(ビッカース硬度:約150〜350Hv)と比べ耐電圧が高く、また封孔処理をすることによっても絶縁の信頼性を上げることができるからである。
アルミニウムベース板1の厚さは0.2〜7mmとし、機械的な強度と熱伝導性及びヒートサイクル後の絶縁性の関係から0.5〜2mm程度とするのがより好ましい。厚さが小さいと機械的強度が小さく、金属ベース回路基板として強度が不足し部品実装等の工程で変形するおそれがある。また厚さが厚すぎるとヒートサイクルによる熱応力により前記アルミナ層にクラックが発生し絶縁破壊が発生するおそれがある。
次に本発明の金属ベース基板の製造方法を説明する。まず、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるベース板を準備する。これは前述のように、99.5%以上のアルミニウムからなる純アルミニウムまたはSiやMgを添加したアルミニウム合金であることが好ましい。
次に前記ベース板に陽極酸化処理を実施する。これによりベース板の略全面にアルミナ層の形成を行う。次に、さらに絶縁性を高めるために封孔処理を実施する。その後、ベース板の一方の面のアルミナ層を研磨により除去する。以上の工程により、ベース板の一方の面に電子部品搭載部を有し、前記アルミナ層を研磨により除去した以外の部分のベース板の表面にアルミナ層が形成された金属ベース基板を製造することができる。
また、別の製造方法による本発明の金属ベース板の形成方法として、前記ベース板の一方の面にレジストを形成した後、レジストを形成したまま陽極酸化処理を実施する。これによりレジスト形成部には陽極酸化処理によるアルミナ層の形成を避けることができる。さらに絶縁性を高めるために封孔処理を実施し、その後前記レジストを剥離することにより、ベース板の一方の面に電子部品搭載部を有し、レジスト形成部以外の前記ベース板の表面にアルミナ層が形成された金属ベース基板を製造することができる。レジストの形成は、レジストインクを塗布・硬化するなどによりベース板上にレジスト被膜を形成しても良いし、レジストマスクを接触させても良い。
その後に、電子部品搭載部に電気めっきや無電解めっきにより、半田付け可能なめっきを施すことが好ましい。これは、アルミナ層が形成されていない部分の全面でも良いし、めっきの前にめっきレジストを一方の面の所定箇所に形成することにより電子部品が半田付けされる部分のみめっきを施しても良い。めっきレジストはめっき後剥離することが好ましい。
前記構造の金属ベース回路基板を絶縁油に浸漬し、電極を電子部材搭載部と、反対の面のアルミナ層にそれぞれ取り付け、交流電圧を1分間印加する試験(リーク電流0.5mA未満)において、アルミナ層の厚さが50μmで3kV以上、75μmで5kV以上、150μmで7kV以上の絶縁耐圧を有することがわかった。また、以上の構造の金属ベース基板によって、熱伝導率が高く放熱性に優れた安価な金属ベース基板を提供することができる。熱伝導率は樹脂を絶縁層としたものは数W/mKであったが、本発明によると30W/mK程度となり、従来のクラッドや含浸材などの特別なベース板の材質が不要であるので、安価に製造することができる。以下実施例を示す。
(実施例1)
本発明においては、アルミニウムからなるベース板1として純アルミニウム板(99.9%Al)の縦100×横50mmで厚さが0.3mmのものを準備する(図4、a))。次に、前記ベース板の一方の面の全面に熱硬化型レジスト6を塗布し、熱硬化した(図4、b))。次に、レジストが塗布された一方の面を除いて、ベース板1の表面に陽極酸化処理により厚さが75μm、ビッカース硬さが約500Hvの硬質アルミナ(酸化アルミニウム)層2(硬質アルマイト層)を設ける。次いで封孔処理を行った(図4、c))。すなわち、他方の面の全面および側面にアルミナ層2が形成される。
次に、前記レジストを除去した後(図1、d))、アルミニウムベース板1の一方の面に厚さ3μmの無電解ニッケル−リンめっき3を施し、金属ベース基板10を作製する(図1e))。
得られた金属ベース基板10を絶縁油(フロリナート)に浸漬し、電極をベース板1に施された無電解ニッケル−リンめっき3上と、ベース板1の硬質アルミナ層2にそれぞれに取り付け、交流電圧を1分間印加した。このとき、リーク電流が0.5mA未満であって3kVで絶縁が保たれたものを○、保たれなかったものを×として表1に示した。
さらに、ヒートサイクルを100回繰り返した後の絶縁性についても同様に表1に示した。なお、ヒートサイクルは−40℃×30分→室温×10分→125℃×30分→室温×10分を1サイクルとし、気中で行った。
このとき、前記絶縁試験と同じ条件で3kVで絶縁が保たれたものを同じく○、保たれなかったものを×として表1に示した。
(実施例2)
アルミニウムベース板1の厚さを0.5mmとしたことを除いて、実施例1と同様にして金属ベース基板を作成し、その絶縁性を調べ表1に示した。
(実施例3)
アルミニウムベース板1の厚さを1.0mmとしたことを除いて実施例1と同様にして金属ベース基板を作成し、その絶縁性を調べ表1に示した。
(実施例4)
アルミニウムベース板1の厚さを1.5mmとしたことを除いて、実施例1と同様にして金属ベース基板を作成し、その絶縁性を調べ表1に示した。
(実施例5)
アルミニウムベース板1の厚さを0.6mmとしたことを除いて、実施例1と同様にして金属ベース基板を作成し、その絶縁性を調べ表1に示した。
(実施例6)
アルミニウムベース板1の厚さを2.0mmとしたことを除いて、実施例1と同様にして金属ベース基板を作成し、その絶縁性を調べ表1に示した。
(実施例7)
アルミナ層2の厚さを50μmとしたことを除いて、実施例3と同様にして金属ベース基板を作成し、その絶縁性を調べ表1に示した。
(実施例8)
アルミナ層2の厚さを150μmとしたことを除いて、実施例7と同様にして金属ベース基板を作成し、その絶縁性を調べ表1に示した。
(実施例9)
アルミニウムベース板1の厚さを0.9mmとしたことを除いて、実施例1と同様にして金属ベース基板を作成し、その絶縁性を調べ表1に示した。
(実施例10)
図5に示される通り、直径3mmのねじ穴がアルミニウムベース板の4隅に開いており、ベース板の中央部に縦80mm、横30mmのレジストを形成し、ベース板の厚さが1mmである以外は、実施例1と同様に金属ベース基板を作成した。さらに実施例1と同様にその絶縁性を調べ表1に示した。
さらに、金属ベース基板のねじ穴にネジを通して銅の放熱板(厚さ3mm)にねじ止めした。このときも絶縁性は保たれた。
以上より、本発明の実施例においては、サンプル作製後(初期)とヒートサイクル後のいずれも絶縁性に問題ないことがわかった。
また、実施例5の基板の電子部品搭載部である無電解Niめっき上にセラミックヒーターを半田付けし、さらにこれに熱電対を取り付け、その丁度反対側にあたるベース板1の他方の面に熱電対を接触させ、熱抵抗を測定し、熱伝導率を算出したところ、30W/mK以上の熱伝導率であることが確認された。
(比較例1)
アルミナ層2の厚さを10μmとしたことを除いて、実施例1と同様にして金属ベース回路基板を作成し、その絶縁性を調べ表1に示した。比較例1においてはサンプル作製後とヒートサイクル後のいずれも絶縁性に問題があることがわかった。
(実施例11)
図6の断面図(a−1)及び上面図(a−2)に示されるような、外形が長さ60mm、幅30mmであって、厚さが5mmの厚い部分がベース板1の中央部に形成され、厚さが2mmの薄い部分がベース板1の両側に形成されている、アルミニウムからなるベース板1を準備する。前記薄い部分は長さ10mm、幅30mmであってベース板1の両端に位置しており、また、角部は5Rのアールが形成されている。また、薄い部分の中央部には直径5mmのネジ止め用の穴が開けられている。前記厚い部分は長さ40mm、幅30mmである。
次に、ベース板1の表面に陽極酸化処理により厚さが100μm、ビッカース硬さが約500Hvの硬質アルミナ(酸化アルミニウム)層2(硬質アルマイト層)を設ける。次いで封孔処理を行う(図6(b−1)、図6(b−2))。すなわち、ベース板1の側面や穴の内部も含む全面にアルミナ層2が形成される。
次に、ベース板の一方の面のアルミナ層2を、研磨版を用いた機械研磨により除去する。すなわち図6(c−1)、図6(c−2)のように、前記厚い部分の表面のアルミナ層2を除去して金属ベース板を作製する。
次に、アルミナ層2を研磨で除去され露出したアルミニウム表面に、図示しないめっきレジストを形成した後、めっきレジストを形成しない部分に、めっき前処理として亜鉛置換処理をした後、厚さ3μmの無電解ニッケル−リンめっき3を施し、金属ベース基板10を作製する(図6(d−1)、図6(d−2))。
得られた金属ベース基板10を絶縁油(フロリナート)に浸漬し、電極をベース板1に施された無電解ニッケル−リンめっき3上と、ベース板1の硬質アルミナ層2にそれぞれに取り付け、交流電圧を1分間印加した。このとき、リーク電流が0.5mA未満であって3kVで絶縁が保たれた。
さらに、金属ベース基板10のめっき3上に半田6を介して半導体チップ7を半田付けにより搭載する。その後、Alからなる放熱版4にサーマルグリースを介して金属ベース基板10のアルミナ層2を接触させ、ネジ8で放熱版に固定した(図7)。放熱板4に固定された金属ベース基板10を絶縁油(フロリナート)に浸漬し、電極をベース板1のアルミニウム露出部(一方の面)上と、放熱板4にそれぞれに取り付け、交流電圧を1分間印加した。このとき、リーク電流が0.5mA未満であって3kVで絶縁が保たれた。
本発明は半導体等の電子部品を搭載するための金属ベース基板であり、電子部品を搭載、配線し、さらに電子部品搭載側にケースを接着するなどにより、例えばパワーモジュールに利用することができる。また、他方の面がアルミナ層からなる絶縁層であるので、放熱板を接触させることによりさらに高放熱性のモジュールとすることができる。
1 ベース板
2 アルミナ層
3 めっき
4 放熱板
5 レジスト
6 半田
7 電子部品(半導体チップ)
8 ねじ
10 金属ベース基板

Claims (10)

  1. アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるベース板の一方の面に電子部品搭載部を有し、前記ベース板の他方の面の全面にアルミナ層が形成された金属ベース基板。
  2. 前記電子部品搭載部にめっきが形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の金属ベース基板。
  3. 前記ベース板の材質が、99.5%以上のアルミニウムからなる純アルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴とする、請求項1または2に記載の金属ベース基板。
  4. 前記アルミナ層の厚さが30〜200μmであることを特徴とする、請求項1、2または3に記載の金属ベース基板。
  5. 前記アルミナ層が陽極酸化によって形成されたものであることを特徴とする、請求項1、2、3または4に記載の金属ベース基板。
  6. 前記ベース板の側面にアルミナ層が形成されていることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5または6に記載の金属ベース基板。
  7. アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるベース板を準備し、前記ベース板の全面に陽極酸化処理及び封孔処理を実施してアルミナ層を形成した後、前記ベース板の一方の面のアルミナ層を研磨により除去して電子部品搭載部を形成することを特徴とする、
    アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるベース板の一方の面に電子部品搭載部を有し、前記ベース板の他方の面の全面にアルミナ層が形成された金属ベース基板の製造方法。
  8. アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるベース板を準備し、前記ベース板の一方の面にレジストを形成し、次に陽極酸化処理及び封孔処理を実施した後、前記レジストを剥離することにより、前記ベース板の一方の面に電子部品搭載部を形成することを特徴とする、
    アルミニウムまたはアルミニウム合金からなるベース板の一方の面に電子部品搭載部を有し、前記ベース板の他方の面の全面にアルミナ層が形成された金属ベース基板の製造方法。
  9. 前記電子部品搭載部にめっきを施すことを特徴とする、請求項7または8に記載の金属ベース板の製造方法。
  10. 前記ベース板の材質が、99.5%以上のアルミニウムからなる純アルミニウムまたはアルミニウム合金であることを特徴とする、請求項7、8または9に記載の金属ベース基板の製造方法。


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