JP2012211610A - 無段変速機及び無段変速機の組立方法 - Google Patents

無段変速機及び無段変速機の組立方法 Download PDF

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Abstract

【課題】トルクの伝達効率を向上させること。
【解決手段】シャフト60と、シャフト60上に配置した第1回転部材10、第2回転部材20及びサンローラ30及びキャリア40と、第1及び第2の回転部材10,20に挟持される放射状に配置した複数の遊星ボール50A〜50Hと、この遊星ボール50A〜50Hと同じ第2回転中心軸を有し、この遊星ボール50A〜50Hから両端を突出させた支持軸51と、第1回転部材10と第2回転部材20との間の回転比を各遊星ボール50A〜50Hの傾転動作によって変化させる変速装置と、を備え、各遊星ボール50A〜50Hの内、形状の大きいものから順に、第1基準ボール50A、第2基準ボール50B、第3基準ボール50Cとし、第1から第3の基準ボール50A〜50Cの夫々の回転中心を繋いだ3つの線が鋭角三角形を成すように各遊星ボール50A〜50Hを配置すること。
【選択図】図4

Description

本発明は、共通の回転軸を有する複数の回転要素と、その回転軸に対して放射状に複数配置した転動部材と、を備え、各回転要素の内の2つに挟持された各転動部材を傾転させることによって入出力間の変速比を無段階に変化させる無段変速機及びその無段変速機の組立方法に関する。
従来、この種の無段変速機としては、回転中心となる変速機軸と、この変速機軸の中心軸を第1回転中心軸とする相対回転可能な複数の回転要素と、その第1回転中心軸と平行な別の第2回転中心軸を有し、第1回転中心軸を中心にして放射状に複数配置した転動部材と、を備え、対向させて配置した第1回転要素と第2回転要素とで各転動部材を挟持すると共に、各転動部材を第3回転要素の外周面上に配置し、その転動部材を傾転させることで変速比を無段階に変化させる所謂トラクション遊星ギヤ機構を備えたものが知られている。例えば、下記の特許文献1には、この種の無段変速機について開示されている。
尚、下記の特許文献2には、樹脂製ボールと当該樹脂製ボールよりも小径の鋼製ボールとが交互に配置された玉軸受について開示されている。
特表2006−519349号公報 特開2004−218790号公報
ところで、この種の無段変速機においては、変速動作を円滑且つ正確に行うべく、全ての転動部材に同一形状の球体状のものが用いられる。しかしながら、その夫々の転動部材を厳密に観てみると、その1つ1つの大きさは、設計公差の範囲内でばらついている。これが為、第1及び第2の回転要素と全ての転動部材との間においては、全ての転動部材の内、形状の大きいものから順に選んだ3つで第1回転要素と第2回転要素とを支えることになる。従って、放射状に配置された全ての転動部材において、その3つの転動部材の配置が偏っている場合、この無段変速機では、第1回転要素や第2回転要素が自らの第1回転中心軸に対して傾き、トルクの伝達効率が低下してしまう虞がある。
そこで、本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、そして、この無段変速機及び当該無段変速機1の組立方法に依れば、トルクの伝達効率の向上が可能な無段変速機及び無段変速機の組立方法を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、本発明は、回転中心となる変速機軸と、前記変速機軸上で対向させて配置した共通の第1回転中心軸を有する相対回転可能な第1及び第2の回転要素と、前記第1回転中心軸と平行な第2回転中心軸を有し、該第1回転中心軸を中心にして放射状に複数配置して前記第1及び第2の回転要素に挟持させた転動部材と、前記第2回転中心軸を有し、前記転動部材から両端を突出させた当該転動部材の支持軸と、前記各転動部材を外周面上に配置し、前記変速機軸並びに前記第1及び第2の回転要素に対する相対回転が可能な第3回転要素と、前記第1回転要素と前記第2回転要素との間の回転比を前記各転動部材の傾転動作によって変化させる変速装置と、前記変速機軸上に配置され、前記各支持軸の夫々の端部を前記各転動部材の傾転動作が可能な状態で保持する第4回転要素と、を備えた無段変速機において、前記各転動部材の内、形状の大きいものから順に、第1基準転動部材、第2基準転動部材、第3基準転動部材とし、該第1から第3の基準転動部材の夫々の回転中心を繋いだ3つの線が鋭角三角形を成すように前記各転動部材を配置したことを特徴としている。
ここで、前記第1から第3の基準転動部材の基準半径に対する誤差を前記第1回転要素や前記第2回転要素の前記変速機軸に対する径方向の移動可能量よりも小さくすることが望ましい。
また、前記第4回転要素を前記変速機軸に対して周方向に回転できない固定要素とし、前記第1基準転動部材をその中心が使用状態で前記第1回転中心軸よりも下側に来るよう配置することが望ましい。
また、前記第4回転要素を前記変速機軸に対して周方向に回転できない固定要素とし、前記第1基準転動部材を前記各転動部材の中でも最下部に配置することが望ましい。
また、前記第4回転要素を前記変速機軸に対して周方向に回転できない固定要素とし、前記第1基準転動部材と前記第2基準転動部材をその中心が使用状態で前記第1回転中心軸よりも下側に来るよう配置することが望ましい。
更に、上記目的を達成する為、本発明は、回転中心となる変速機軸と、前記変速機軸上で対向させて配置した共通の第1回転中心軸を有する相対回転可能な第1及び第2の回転要素と、前記第1回転中心軸と平行な第2回転中心軸を有し、該第1回転中心軸を中心にして放射状に複数配置して前記第1及び第2の回転要素に挟持させた転動部材と、前記第2回転中心軸を有し、前記転動部材から両端を突出させた当該転動部材の支持軸と、前記各転動部材を外周面上に配置し、前記変速機軸並びに前記第1及び第2の回転要素に対する相対回転が可能な第3回転要素と、前記第1回転要素と前記第2回転要素との間の回転比を前記各転動部材の傾転動作によって変化させる変速装置と、前記変速機軸上に配置され、前記各支持軸の夫々の端部を前記各転動部材の傾転動作が可能な状態で保持する第4回転要素と、を備えた無段変速機の組立方法において、前記各転動部材の内、形状の大きいものから順に、第1基準転動部材、第2基準転動部材、第3基準転動部材として選択する工程と、該選択された第1から第3の基準転動部材の夫々の回転中心を繋いだ3つの線が鋭角三角形を成すように前記各転動部材を配置する工程と、を有することを特徴としている。
ここで、前記第1から第3の基準転動部材の選択工程にて、基準半径に対する誤差が前記第1回転要素や前記第2回転要素の前記変速機軸に対する径方向の移動可能量よりも小さい前記第1から第3の基準転動部材を選択することが望ましい。
また、前記第4回転要素を前記変速機軸に対して周方向に回転できない固定要素とした場合、前記各転動部材の配置工程にて、前記第1基準転動部材をその中心が使用状態で前記第1回転中心軸よりも下側に来るよう配置することが望ましい。
また、前記第4回転要素を前記変速機軸に対して周方向に回転できない固定要素とした場合、前記各転動部材の配置工程にて、前記第1基準転動部材を前記各転動部材の中でも最下部に配置することが望ましい。
また、前記第4回転要素を前記変速機軸に対して周方向に回転できない固定要素とした場合、前記各転動部材の配置工程にて、前記第1基準転動部材と前記第2基準転動部材をその中心が使用状態で前記第1回転中心軸よりも下側に来るよう配置することが望ましい。
本発明に係る無段変速機及び無段変速機の組立方法に依れば、形状の大きい第1から第3の基準転動部材が鋭角三角形を成すように配置されるので、その配置が全ての転動部材に対して偏りの少ないものとなる。従って、その無段変速機においては、第1回転要素や第2回転要素の変速機軸に対する傾き量を小さく抑えることができるので、その第1回転要素や第2回転要素を支える軸受に掛かる偏荷重を軽減できる。故に、この無段変速機においては、第1回転要素や第2回転要素が回転する際の駆動損失を軽減できるので、トルクの伝達効率を向上させることができる。
図1は、本発明に係る無段変速機の実施例の構成を示す部分断面図である。 図2は、キャリアのガイド溝について説明する図である。 図3は、アイリスプレートについて説明する図である。 図4は、3つの基準ボールの配置の一例を説明する図である。 図5は、3つの基準ボールの配置の他の例を説明する図である。 図6は、3つの基準ボールの配置の他の例を説明する図である。
以下に、本発明に係る無段変速機及び無段変速機の組立方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
[実施例1]
本発明に係る無段変速機及び無段変速機の組立方法の実施例1を図1から図5に基づいて説明する。
最初に、本実施例の無段変速機の一例について図1を用いて説明する。図1の符号1は、本実施例の無段変速機を示す。
この無段変速機1の主要部を成す無段変速機構は、共通の第1回転中心軸R1を有する相互間での相対回転が可能な第1から第4の回転要素10,20,30,40と、その第1回転中心軸R1と後述する基準位置において平行な別の第2回転中心軸R2を各々有する複数の転動部材50と、第1から第4の回転要素10,20,30,40の回転中心に配置した変速機軸としてのシャフト60と、を備えた所謂トラクション遊星ギヤ機構と云われるものである。この無段変速機1は、第2回転中心軸R2を第1回転中心軸R1に対して傾斜させ、転動部材50を傾転させることによって、入出力間の変速比を変えるものである。以下においては、特に言及しない限り、その第1回転中心軸R1や第2回転中心軸R2に沿う方向を軸線方向と云い、その第1回転中心軸R1周りの方向を周方向と云う。また、その第1回転中心軸R1に直交する方向を径方向と云い、その中でも、内方に向けた側を径方向内側と、外方に向けた側を径方向外側と云う。この無段変速機1においては、第1から第4の回転要素10,20,30,40の内の何れか1つを周方向へと回転させぬよう固定し、その内の残りが周方向に回転できるようになっている。
この無段変速機1においては、第1回転要素10と第2回転要素20と第3回転要素30と第4回転要素40との間で各転動部材50を介したトルクの伝達が行われる。例えば、この無段変速機1においては、第1から第4の回転要素10,20,30,40の内の1つがトルク(動力)の入力部となり、残りの回転要素の内の少なくとも1つがトルクの出力部となる。これが為、この無段変速機1においては、入力部となる何れかの回転要素と出力部となる何れかの回転要素との間の回転速度(回転数)の比が変速比γとなる。例えば、この無段変速機1は、車両の動力伝達経路上に配設される。その際には、その入力部がエンジンやモータ等の動力源側に連結され、その出力部が駆動輪側に連結される。この無段変速機1においては、入力部としての回転要素にトルクが入力された場合の各回転要素の回転動作を正駆動と云い、出力部としての回転要素に正駆動時とは逆方向のトルクが入力された場合の各回転要素の回転動作を逆駆動と云う。例えば、この無段変速機1は、先の車両の例示に従えば、加速等の様に動力源側からトルクが入力部たる回転要素に入力されて当該回転要素を回転させているときが正駆動となり、減速等の様に駆動輪側から出力部たる回転中の回転要素に正駆動時とは逆方向のトルクが入力されているときが逆駆動となる。
この無段変速機1においては、シャフト60の中心軸(第1回転中心軸R1)を中心にして放射状に複数個の転動部材50を配置する。その夫々の転動部材50は、対向させて配置した第1回転要素10と第2回転要素20とで挟持させると共に、第3回転要素30の外周面上に配設する。また、夫々の転動部材50は、自身の回転中心軸(第2回転中心軸R2)を中心にした自転を行う。更に、転動部材50は、第4回転要素40が第1回転中心軸R1を中心にして回転する場合、その第4回転要素40と一緒に回転して、第1回転中心軸R1を中心にした公転を行う。この無段変速機1は、第1及び第2の回転要素10,20の内の少なくとも一方を転動部材50に押し付けることによって、第1から第4の回転要素10,20,30,40と転動部材50との間に適切な接線力(トラクション力)を発生させ、その間におけるトルクの伝達を可能にする。また、この無段変速機1は、夫々の転動部材50を自身の第2回転中心軸R2と第1回転中心軸R1とを含む傾転平面上で傾転させ、第1回転要素10と第2回転要素20との間の回転速度(回転数)の比を変化させることによって、入出力間の回転速度(回転数)の比を変える。
ここで、この無段変速機1においては、第1及び第2の回転要素10,20が遊星ギヤ機構で云うところのリングギヤの機能を為すものとなる。また、第3回転要素30はトラクション遊星ギヤ機構のサンローラとして機能し、第4回転要素40はキャリアとして機能する。また、転動部材50は、トラクション遊星ギヤ機構におけるボール型ピニオンとして機能する。以下、第1及び第2の回転要素10,20については、各々「第1及び第2の回転部材10,20」と云う。また、第3回転要素30については「サンローラ30」と云い、第4回転要素40については「キャリア40」と云う。また、転動部材50については、「遊星ボール50」と云う。
シャフト60は、図示しない筐体や車体等における無段変速機1の固定部に固定したものであり、その固定部に対して相対回転させぬよう構成した円柱状又は円筒状の固定軸とする。
第1及び第2の回転部材10,20は、中心軸を第1回転中心軸R1に一致させた円盤部材(ディスク)や円環部材(リング)であり、軸線方向で対向させて各遊星ボール50を挟み込むように配設する。この例示においては、双方とも円環部材とする。
この第1及び第2の回転部材10,20は、後で詳述する各遊星ボール50の径方向外側の外周曲面と接触する接触面を有している。その夫々の接触面は、例えば、遊星ボール50の外周曲面の曲率と同等の曲率の凹円弧面、その外周曲面の曲率とは異なる曲率の凹円弧面、凸円弧面又は平面等の形状を成している。ここでは、後述する基準位置の状態で第1回転中心軸R1から各遊星ボール50との接触部分までの距離が同じ長さになるように夫々の接触面を形成して、第1及び第2の回転部材10,20の各遊星ボール50に対する夫々の接触角θが同じ角度になるようにしている。その接触角θとは、基準から各遊星ボール50との接触部分までの角度のことである。ここでは、径方向を基準にしている。その夫々の接触面は、遊星ボール50の外周曲面に対して点接触又は面接触している。また、夫々の接触面は、第1及び第2の回転部材10,20から遊星ボール50に向けて軸線方向の力(押圧力)が加わった際に、その遊星ボール50に対して径方向内側で且つ斜め方向の力(法線力)が加わるように形成されている。
この例示においては、第1回転部材10を無段変速機1の正駆動時におけるトルク入力部として作用させ、第2回転部材20を無段変速機1の正駆動時におけるトルク出力部として作用させる。従って、その第1回転部材10には入力軸11が連結され、第2回転部材20には出力軸21が連結される。尚、この無段変速機1は、入力軸11として設けているものを出力軸として利用し、出力軸21として設けているものを入力軸として利用してもよい。
その出力軸21は、中心軸を第1回転中心軸R1に一致させた円盤部21aと円筒部21bとを備えている。その円筒部21bは、円盤部21aの内周側に設けられており、その内周面がラジアル軸受RB1,RB2を介してシャフト60の外周面に取り付けられている。従って、出力軸21とこれに連結された第2回転部材20は、シャフト60に対する周方向の相対回転を行うことができる。
また、入力軸11についても、中心軸を第1回転中心軸R1に一致させた出力軸21と同様の円盤部11aと円筒部11bとを備えている。その円筒部11bは、その内周面がラジアル軸受RB3,RB4を介して出力軸21の円筒部21bの外周面に取り付けられている。この入力軸11は、そのラジアル軸受RB3,RB4と下記のスラスト軸受TBによって、出力軸21に対する周方向の相対回転を行うことができる。
ここで、入力軸11における円盤部11aと出力軸21における円盤部21aの夫々の外周側の平面の間には、トルクカム71と環状部材72とスラスト軸受TBとが配設されている。その環状部材72と出力軸21は、そのスラスト軸受TBを介して相対回転できる。トルクカム71は、入力軸11側の係合部材と環状部材72側の係合部材とが係合することで、入力軸11と環状部材72との間で軸力を発生させると共に回転トルクを伝達させ、これらを一体になって回転させる。その軸力は、第1回転部材10と第2回転部材20とに伝わり、これらが各遊星ボール50を押圧する際の押圧力となる。
サンローラ30は、中心軸を第1回転中心軸R1に一致させた円筒状のものであり、ラジアル軸受RB5,RB6によってシャフト60に対する周方向への相対回転を行える。このサンローラ30の外周面には、複数個の遊星ボール50が放射状に略等間隔で配置される。従って、このサンローラ30においては、その外周面が遊星ボール50の自転の際の転動面となる。このサンローラ30は、自らの回転動作によって夫々の遊星ボール50を転動(自転)させることもできれば、夫々の遊星ボール50の転動動作(自転動作)に伴って回転することもできる。
キャリア40は、夫々の遊星ボール50の傾転動作を妨げないように後述する支持軸51の夫々の突出部を保持する。このキャリア40は、例えば、中心軸を第1回転中心軸R1に一致させた第1及び第2の円盤部材41,42を対向させて配置し、その第1及び第2の円盤部材41,42を複数本の連結軸(図示略)で連結して、全体として籠状となるようにしている。これにより、このキャリア40は、外周面に開放部分を有することになる。各遊星ボール50は、第1及び第2の円盤部材41,42の間に配置し、その開放部分を介して第1回転部材10と第2回転部材20とに接している。
このキャリア40は、例えばシャフト60との間の図示しない軸受によって、そのシャフト60に対する周方向への相対回転を行うことができる。また、この例示では、そのシャフト60に対する軸線方向への相対移動を行わせない為に、キャリア40の軸線方向における夫々の側面にスナップリング等の係止部材91,92を配設している。
遊星ボール50は、サンローラ30の外周面上を転がる転動部材である。この遊星ボール50としては、球状体のものを例示する。この無段変速機1においては、全ての遊星ボール50が同一形状に成型されている。この遊星ボール50は、その中心を通って貫通させた支持軸51によって回転自在に支持する。例えば、遊星ボール50は、支持軸51の外周面との間に配設した軸受(図示略)によって、第2回転中心軸R2を回転軸とした支持軸51に対する相対回転(つまり自転)が行えるようにしている。従って、この遊星ボール50は、支持軸51を中心にしてサンローラ30の外周面上を転動することができる。その支持軸51の両端は、遊星ボール50から突出させておく。
その支持軸51の基準となる位置は、図1に示すように、第2回転中心軸R2が第1回転中心軸R1と平行になる位置である。この支持軸51は、その基準位置で形成される自身の回転中心軸(第2回転中心軸R2)と第1回転中心軸R1とを含む傾転平面内において、基準位置とそこから傾斜させた位置との間を遊星ボール50と共に揺動(傾転)することができる。その傾転は、その傾転平面内で遊星ボール50の中心を支点にして行われる。
この無段変速機1には、夫々の遊星ボール50の傾転時に支持軸51を傾転方向へと案内する為のガイド部が設けられている。この例示では、そのガイド部をキャリア40に設ける。ガイド部は、遊星ボール50から突出させた支持軸51を傾転方向に向けて案内する径方向のガイド溝43,44であり、第1及び第2の円盤部材41,42の夫々の対向する部分に遊星ボール50毎に形成する(図2)。つまり、全てのガイド溝43と全てのガイド溝44は、軸線方向(図1の矢印Aの方向)から観ると夫々に放射状を成している。尚、図2は、8つの遊星ボール50が配備されている場合を例示したものである。
この無段変速機1においては、夫々の遊星ボール50の傾転角が基準位置、即ち0度のときに、第1回転部材10と第2回転部材20とが同一回転速度(同一回転数)で回転する。つまり、このときには、第1回転部材10と第2回転部材20の回転比(回転速度又は回転数の比)が1となり、変速比γが1になっている。一方、夫々の遊星ボール50を基準位置から傾転させた際には、支持軸51の中心軸から第1回転部材10との接触部分までの距離が変化すると共に、支持軸51の中心軸から第2回転部材20との接触部分までの距離が変化する。これが為、第1回転部材10又は第2回転部材20の内の何れか一方が基準位置のときよりも高速で回転し、他方が低速で回転するようになる。例えば第2回転部材20は、遊星ボール50を一方へと傾転させたときに第1回転部材10よりも低回転になり(減速)、他方へと傾転させたときに第1回転部材10よりも高回転になる(増速)。従って、この無段変速機1においては、その傾転角を変えることによって、第1回転部材10と第2回転部材20との間の回転比(変速比γ)を無段階に変化させることができる。尚、ここでの増速時(γ<1)には、図1における上側の遊星ボール50を紙面反時計回り方向に傾転させ且つ下側の遊星ボール50を紙面時計回り方向に傾転させる。また、減速時(γ>1)には、図1における上側の遊星ボール50を紙面時計回り方向に傾転させ且つ下側の遊星ボール50を紙面反時計回り方向に傾転させる。
この無段変速機1には、その変速比γを変える変速装置が設けられている。変速比γは遊星ボール50の傾転角の変化に伴い変わるので、その変速装置としては、夫々の遊星ボール50を傾転させる傾転装置を用いる。ここでは、この変速装置が円盤状のアイリスプレート(傾転要素)80を備えている。
そのアイリスプレート80は、その径方向内側のラジアル軸受RB7を介してシャフト60に取り付けられており、そのシャフト60に対して第1回転中心軸R1を中心とする相対回転を行える。その相対回転には、図示しないモータ等のアクチュエータ(駆動部)を用いる。この駆動部の駆動力は、ウォームギア81を介してアイリスプレート80の外周部分に伝えられる。
このアイリスプレート80は、夫々の遊星ボール50の入力側(第1回転部材10との接触部側)又は出力側(第2回転部材20との接触部側)で且つキャリア40の外側に配置する。この例示では、入力側に配置している。このアイリスプレート80には、支持軸51の一方の突出部が挿入される絞り孔(アイリス孔)82を形成する。その絞り孔82は、径方向内側の端部が起点の径方向を基準線Lと仮定する場合、径方向内側から径方向外側に向かうにつれて基準線Lから周方向に離れていく弧状になっている(図3)。尚、その図3は、図1の矢印Aの方向から観た図である。
支持軸51の一方の突出部は、アイリスプレート80が図3の紙面時計回り方向に回転することで、絞り孔82に沿ってアイリスプレート80の中心側に移動する。その際、支持軸51の夫々の突出部がキャリア40のガイド溝43,44に挿入されているので、絞り孔82に挿入されている一方の突出部は、径方向内側に移動する。また、その一方の突出部は、アイリスプレート80が図3の紙面反時計回り方向に回転することで、絞り孔82に沿ってアイリスプレート80の外周側に移動する。その際、この一方の突出部は、ガイド溝43,44の作用によって径方向外側に移動する。このように、支持軸51は、ガイド溝43,44と絞り孔82によって径方向に移動できる。従って、遊星ボール50は、上述した傾転動作が可能になる。
ところで、全ての遊星ボール50は、夫々が均等な真円度の球状体となるように設定した設計公差の下で製造されるが、その設計公差の範囲内で1つ1つに大きさ(直径)のばらつきがある。これが為、第1及び第2の回転部材10,20と全ての遊星ボール50との間の接触部分においては、全ての遊星ボール50から直径の大きい順に選んだ3つの遊星ボール50が、残りの遊星ボール50よりも先に第1及び第2の回転部材10,20に接することになる。つまり、第1及び第2の回転部材10,20並びに入力軸11及び出力軸21は、その3つの遊星ボール50によって支えられることになる。
ここで、その第1及び第2の回転部材10,20には、トルクカム71の軸力が加わっている。また、この第1回転部材10や第2回転部材20は、シャフト60に対して径方向に動くことができる。第1回転部材10のシャフト60に対する径方向の移動可能量(最大の移動量)は、ラジアル軸受RB1,RB2とシャフト60との間の径方向の隙間によって決まる。更に、第2回転部材20のシャフト60に対する径方向の移動可能量(最大の移動量)は、その第1回転部材10の移動可能量に、ラジアル軸受RB3,RB4と出力軸21との間の径方向の隙間を加えたものである。尚、ラジアル軸受RB1,RB2とシャフト60との間の径方向の隙間とは、ラジアル軸受RB1,RB2の内輪の内周面とシャフト60の外周面との間の隙間のことを云い、その内輪の内周面の直径とシャフト60の外周面の直径との差になる。この例示のラジアル軸受RB1,RB2は、外輪が出力軸21に締り嵌めされる一方で、内輪がシャフト60に隙間嵌めされるからである。また、ラジアル軸受RB3,RB4と出力軸21との間の径方向の隙間とは、ラジアル軸受RB3,RB4の内輪の内周面と出力軸21の円筒部21bの外周面との間の隙間のことを云い、その内輪の内周面の直径と円筒部21bの外周面の直径との差になる。この例示のラジアル軸受RB3,RB4は、外輪が入力軸11に締り嵌めされる一方で、内輪が出力軸21に隙間嵌めされるからである。
第1回転部材10や第2回転部材20は、上記の3つの遊星ボール50の配置が全ての遊星ボール50の配置の中で例えば1箇所に集中する等の如く偏っている場合、そのトルクカム71の軸力と第1回転部材10や第2回転部材20の径方向の移動可能量によって、入力軸11や出力軸21と共に自らの第1回転中心軸に対して傾倒してしまう可能性がある。そして、その傾倒時には、ラジアル軸受RB1〜RB4やスラスト軸受TBが偏荷重を受けることになる。従って、その形状の大きい3つの遊星ボール50が偏って配置された場合には、ラジアル軸受RB1〜RB4やスラスト軸受TBが受ける偏荷重によって、第1回転部材10や第2回転部材20の回転損失が増大し、これによりトルクの伝達効率が低下してしまう虞がある。更に、この場合には、偏荷重によって、ラジアル軸受RB1〜RB4やスラスト軸受TBの耐久性を低下させてしまう虞もある。
そこで、この無段変速機1においては、その3つの遊星ボール50を基準ボール(基準転動部材)として定め、この3つの基準ボールの夫々の回転中心を繋いだ3つの線が鋭角三角形を成すように全ての遊星ボール50を配置する。
例えば、この無段変速機1は、図4に示すように、8つの遊星ボール50A〜50Hを備えている。そして、この無段変速機1においては、その8つの遊星ボール50A〜50Hの内、遊星ボール50A〜50Cを基準ボールとする。ここでは、その遊星ボール50A〜50Cのことを「第1から第3の基準ボール50A〜50C」とも云う。ここでは、第1基準ボール50Aが最も大きく、第1基準ボール50A、第2基準ボール50B、第3基準ボール50Cの順に直径が小さくなっているものとする。
この例示の場合には、図4に示すように、その第1から第3の基準ボール50A〜50Cの夫々の中心を繋いだ3つの線が鋭角三角形(θ1<90度、θ2<90度、θ3<90度)を成すように全ての遊星ボール50A〜50Hを配置する。その第1から第3の基準ボール50A〜50Cは、その様な鋭角三角形を成すことができるのであれば、夫々をどの場所に配置してもよい。
この様に、3つの第1から第3の基準ボール50A〜50Cを設定し、これらを上記の如き鋭角三角形が成されるよう無段変速機1の組み立ての際に配置することで、全ての遊星ボール50A〜50Hの中心を繋いだ円に内接するその鋭角三角形は、その外接円の内部において、この外接円に対する偏りが少ない形状になる。つまり、その配置は、全ての遊星ボール50A〜50Hに対して偏りの少ないものとなる。そして、第1及び第2の回転部材10,20と全ての遊星ボール50A〜50Hとの間の接触部分においては、第1から第3の基準ボール50A〜50Cが残りの遊星ボール50D〜50Hよりも先に第1及び第2の回転部材10,20に接することになる。その際には、第1及び第2の回転部材10,20と第1から第3の基準ボール50A〜50Cとの間の接触部分も鋭角三角形になり、この鋭角三角形は、これの外接円(第1及び第2の回転部材10,20と全ての遊星ボール50A〜50Hとの間の接触部分を繋いだ円)に対する偏りが少ない形状になっている。従って、この無段変速機1においては、全ての遊星ボール50A〜50Hの直径の設計公差を従来よりも小さくせずに、第1及び第2の回転部材10,20並びに入力軸11及び出力軸21の傾き量を小さく抑えることができる。つまり、遊星ボール50A〜50Hの加工精度の向上は原価の上昇を招くが、この無段変速機1は、その様な原価の上昇を招くことなく、第1及び第2の回転部材10,20並びに入力軸11及び出力軸21の傾き量を小さく抑えることができる。そして、これにより、この無段変速機1においては、ラジアル軸受RB1〜RB4やスラスト軸受TBに偏荷重が掛からなくなる又は偏荷重が掛かったとしても小さく抑えることができるので、第1回転部材10や第2回転部材20が回転する際の駆動損失が軽減され、トルクの伝達効率を向上させることができる。更に、この無段変速機1においては、ラジアル軸受RB1〜RB4やスラスト軸受TBの耐久性も向上させることができる。
尚、3つの第1から第3の基準ボール50A〜50Cにより成る三角形が直角三角形や鈍角三角形の場合、その直角三角形や鈍角三角形は、外接円に対する偏りが大きいので、第1及び第2の回転部材10,20並びに入力軸11及び出力軸21の傾き量が大きくなってしまう。図5には、直角三角形を例に挙げている。
以上示したように、この無段変速機1及び当該無段変速機1の組立方法に依れば、全ての遊星ボール50A〜50Hの中から上記の3つの第1から第3の基準ボール50A〜50Cを選び、その3つの第1から第3の基準ボール50A〜50Cを鋭角三角形が成されるように配置しているので、第1及び第2の回転部材10,20並びに入力軸11及び出力軸21の傾き量を低コストで小さく抑えることができ、トルクの伝達効率の向上やラジアル軸受RB1〜RB4及びスラスト軸受TBの耐久性の向上が可能になる。
ここで、この無段変速機1においては、その様な第1から第3の基準ボール50A〜50Cの配置を行ったとしても、第1及び第2の回転部材10,20並びに入力軸11及び出力軸21に多少なりとも傾きが発生し、ラジアル軸受RB1〜RB4やスラスト軸受TBに偏荷重が掛かる可能性がある。これが為、この無段変速機1においては、上記の第1から第3の基準ボール50A〜50Cの配置を行うと共に、遊星ボール50A〜50Hの半径rの設計公差を上記の第1回転部材10や第2回転部材20のシャフト60に対する径方向の移動可能量よりも小さくする。最も大きい第1基準ボール50Aの半径rb1が設計公差の範囲内で最大になっており、この第1基準ボール50Aによって第1及び第2の回転部材10,20並びに入力軸11及び出力軸21が傾いたとしても、その傾き量に相当する第1及び第2の回転部材10,20等のシャフト60に対する径方向の移動量は、第1回転部材10や第2回転部材20のシャフト60に対する径方向の移動可能量よりも小さくなるからである。従って、この無段変速機1においては、ラジアル軸受RB1〜RB4やスラスト軸受TBに偏荷重が掛からなくなるので、第1から第3の基準ボール50A〜50Cの配置だけで対応するよりも、トルクの伝達効率やラジアル軸受RB1〜RB4及びスラスト軸受TBの耐久性を向上させることができる。尚、その半径rは、設計公差が±0のときの遊星ボール50A〜50Hの基準半径を示している。以下、半径rを「基準半径r」と云う。
この例示では第2回転部材20の径方向の移動可能量に第1回転部材10の径方向の移動可能量が含まれているので、遊星ボール50A〜50Hの基準半径rの設計公差は、第1回転部材10のシャフト60に対する径方向の移動可能量よりも小さくすればよい。
この様に遊星ボール50A〜50Hの基準半径rの設計公差を比較対象にしている理由は、その設計公差が最大になったとき(マイナス公差の場合には設計公差が0のとき)にもラジアル軸受RB1〜RB4やスラスト軸受TBに偏荷重が掛からないようにする為である。しかしながら、遊星ボール50A〜50Hは、常に設計公差の範囲内で最大になる訳ではない。また、遊星ボール50A〜50Hの基準半径rの設計公差が第1回転部材10や第2回転部材20のシャフト60に対する径方向の移動可能量よりも大きい場合、この無段変速機1においては、その設計公差を小さく設定しなければならず、遊星ボール50A〜50Hの加工精度の向上に伴い原価の上昇を招いてしまう。
そこで、組み立ての際の第1から第3の基準ボール50A,50B,50Cの半径rb1,rb2,rb3の実測値を利用する。従って、この無段変速機1においては、上記の第1から第3の基準ボール50A〜50Cの配置を行うと共に、その第1から第3の基準ボール50A〜50Cの基準半径rに対する誤差を第1回転部材10や第2回転部材20のシャフト60に対する径方向の移動可能量よりも小さくする。つまり、この無段変速機1の組み立ての際には、上述したように第1から第3の基準ボール50A〜50Cを配置するときに、第1回転部材10や第2回転部材20のシャフト60に対する径方向の移動可能量よりも上記の誤差の小さい第1から第3の基準ボール50A〜50Cを選ぶ。尚、その移動可能量は、設計値に基づいて予め推定できるので、その推定値を利用すればよい。
これにより、その第1基準ボール50Aによって第1及び第2の回転部材10,20並びに入力軸11及び出力軸21が傾いたとしても、その傾き量に相当する第1及び第2の回転部材10,20等のシャフト60に対する径方向の移動量は、第1回転部材10や第2回転部材20のシャフト60に対する径方向の移動可能量よりも小さくなる。その際には、最も大きい第1基準ボール50Aの基準半径rに対する誤差(rb1−r)を第1回転部材10や第2回転部材20のシャフト60に対する径方向の移動可能量よりも小さくすればよい。従って、この無段変速機1においては、ラジアル軸受RB1〜RB4やスラスト軸受TBに偏荷重が掛からなくなるので、第1から第3の基準ボール50A〜50Cの配置だけで対応するよりも、トルクの伝達効率やラジアル軸受RB1〜RB4及びスラスト軸受TBの耐久性を向上させることができる。そして、更に、この無段変速機1においては、遊星ボール50A〜50Hの加工精度を上げなくてもよいので、原価の上昇を抑えることができる。
前述したように、この例示の無段変速機1では、第2回転部材20の径方向の移動可能量に第1回転部材10の径方向の移動可能量が含まれている。これが為、最も大きい第1基準ボール50Aの基準半径rに対する誤差は、第1回転部材10のシャフト60に対する径方向の移動可能量よりも小さくすればよい。
この例示の無段変速機1は、ラジアル軸受RB1,RB2の外輪を出力軸21に直接締め嵌めし、ラジアル軸受RB3,RB4の外輪を入力軸11に直接締め嵌めしている。しかしながら、無段変速機によっては、ラジアル軸受RB1,RB2の外輪と出力軸21との間に環状部材(図示略)を介在させ、その環状部材に出力軸21をスプラインでスプライン嵌合させる構造のものもある。従って、かかるスプライン嵌合の構造を有する無段変速機においては、上述したラジアル軸受RB1,RB2とシャフト60との間の径方向の隙間と、そのスプラインにおける径方向の移動可能量(最大の移動量)、つまり出力軸21の環状部材に対する径方向の移動可能量と、を加算したものが第1回転部材10のシャフト60に対する径方向の移動可能量になる。また、ラジアル軸受RB3,RB4の外輪と入力軸11との間に第2環状部材(図示略)を介在させ、その第2環状部材に入力軸11を第2スプラインでスプライン嵌合させる構造の無段変速機も考えられる。従って、かかるスプライン嵌合の構造を有する無段変速機においては、その第1回転部材10の移動可能量に、ラジアル軸受RB3,RB4と出力軸21との間の径方向の隙間と、そのスプラインにおける径方向の移動可能量(最大の移動量)、つまり入力軸11の環状部材に対する径方向の移動可能量と、を加算したものが第2回転部材20のシャフト60に対する径方向の移動可能量になる。
このように、この無段変速機1及び当該無段変速機1の組立方法に依れば、3つの第1から第3の基準ボール50A〜50Cの鋭角三角形の配置に加えて、その第1から第3の基準ボール50A〜50Cの基準半径rに対する誤差を第1回転部材10や第2回転部材20のシャフト60に対する径方向の移動可能量よりも小さくしているので、その配置による第1及び第2の回転部材10,20並びに入力軸11及び出力軸21の傾き量の抑制と共に、その傾きに伴う第1及び第2の回転部材10,20等のシャフト60に対する径方向の移動量を、第1回転部材10や第2回転部材20のシャフト60に対する径方向の移動可能量よりも小さくすることができる。従って、この無段変速機1及び当該無段変速機1の組立方法に依れば、ラジアル軸受RB1〜RB4やスラスト軸受TBに偏荷重が掛からなくなるので、トルクの伝達効率やラジアル軸受RB1〜RB4及びスラスト軸受TBの耐久性を向上させることができる。
[実施例2]
次に、本発明に係る無段変速機及び無段変速機の組立方法の実施例2を図4から図6に基づいて説明する。
本実施例は、遊星ボール50(50A〜50H)の潤滑性能と冷却性能を向上させることが可能な無段変速機及び無段変速機の組立方法である。本実施例では、前述した実施例1と同じ構造の無段変速機1を例に挙げて説明する。
その潤滑性能や冷却性能は、遊星ボール50(50A〜50H)に潤滑油を供給することで向上する。その潤滑油の供給形態としては、例えば、第1及び第2の回転部材10,20の下部側の貯留部に貯留されている潤滑油の掻き上げによる供給、ドライサンプ方式の如きオイルポンプ(図示略)が吸い上げた潤滑油の噴霧による供給、その掻き上げられた潤滑油又は噴霧された潤滑油の上方からの滴下による供給等が考えられる。
しかしながら、実施例1でも説明した通り、遊星ボール50A〜50Hは、設計公差の範囲内で1つ1つの直径にばらつきが生じている。従って、夫々の遊星ボール50A〜50Hにおいては、仮にその全てに対して均等に潤滑油が供給されたとしても、直径が大きいものほど、第1及び第2の回転部材10,20並びにサンローラ30からの押圧力が大きいので、潤滑性能や冷却性能が低くなる。これにより、その潤滑性能や冷却性能の低下している遊星ボール(例えば前述した第1から第3の基準ボール50A〜50Cであって、特に最も直径の大きい第1基準ボール50A)は、駆動損失の増大を引き起こし、また、自らの耐久性や第1及び第2の回転部材10,20並びにサンローラ30の耐久性を低下させる可能性がある。故に、この無段変速機1においては、遊星ボール50A〜50Hの潤滑性能や冷却性能の低下に伴い、駆動損失の増大や耐久性の低下を引き起こす可能性がある。
そこで、本実施例の無段変速機1においては、最も直径の大きい第1基準ボール50Aを第1回転中心軸R1よりも下側、より好ましくは全ての遊星ボール50A〜50Hの中で最下部に配置する。ここで云う下とは、無段変速機1の使用形態(つまり車両搭載時)における下方のことである。尚、第1基準ボール50Aは、その中心が第1回転中心軸R1よりも下側に来るよう配置すればよく、その中心よりも上側の一部が第1回転中心軸R1よりも上に位置していてもよい。
これにより、その第1基準ボール50Aには、ケースや他の遊星ボール50B〜50Hに供給された潤滑油等、上方から滴下してきた潤滑油が供給され、その供給量が増大する。特に、この第1基準ボール50Aが最下部に配置されている場合には、他の遊星ボール50B〜50Hと比べて、潤滑油の供給量が最も多くなる。これが為、この第1基準ボール50Aは、潤滑性能や冷却性能が向上する。従って、この無段変速機1は、その第1基準ボール50Aでの駆動損失の増大を低く抑えることができるので、トルクの伝達効率を向上させることができる。更に、この無段変速機1は、その第1基準ボール50Aの耐久性を向上させることもできる。
ところで、前述した実施例1のキャリア40は、シャフト60に対する相対回転が可能な回転要素として例示している。これが為、そのキャリア40の回転と共に全ての遊星ボール50A〜50Hが公転するので、第1基準ボール50Aは、その配置場所が変わってしまう。従って、本実施例においては、そのキャリア40をシャフト60に対する周方向への相対回転が行えない固定要素とする。例えば、本実施例のキャリア40は、第1及び第2の円盤部材41,42の内周面をシャフト60の外周面に対してスプライン嵌合することで、そのような周方向への相対回転を禁止する。また、このキャリア40は、シャフト60に圧入することで相対回転と相対移動を規制してもよい。
図5は、第1基準ボール50Aを最下部に配置した場合の一例である。この図5においては、最も直径の大きい第1基準ボール50Aを最下部に配置し、その次に直径の大きい第2基準ボール50Bをその中心が第1回転中心軸R1よりも下側に来るように配置している。これにより、この無段変速機1においては、第1基準ボール50Aだけでなく、その次に大きい第2基準ボール50Bへの潤滑油の供給量も増やすことができる。故に、この無段変速機1は、第2基準ボール50Bでの駆動損失の増大も低く抑えることができるので、更なるトルクの伝達効率の向上が可能になる。また、この無段変速機1は、その第2基準ボール50Bの耐久性の向上も図ることができる。
この図5の例示では第3基準ボール50Cを最上部に配置しているが、遊星ボール50A〜50Hの潤滑性能や冷却性能の向上を主たる目的とするのであれば、その第3基準ボール50Cは、第1及び第2の基準ボール50A,50Bの配置場所以外であれば、どちらに配置してもよい。ここでは、下記の式1の関係を満たす3つの第1から第3の基準ボール50A〜50Cを組み立ての際に選択すると共に、その第1から第3の基準ボール50A〜50Cが下記の式2の関係を満たすよう配置すればよい。
b3≦rb2≦rb1 … (1)
L1≦L2≦L3 … (2)
「L1」は、車両の走行路面と第1基準ボール50Aの中心との間の距離を表している。「L2」は、車両の走行路面と第2基準ボール50Bの中心との間の距離を表している。「L3」は、車両の走行路面と第3基準ボール50Cの中心との間の距離を表している。尚、「LC」は、車両の走行路面と第1回転中心軸R1との間の距離を表している。
この式1及び2の関係を満たす第1から第3の基準ボール50A〜50Cの配置により、この無段変速機1においては、第1から第3の基準ボール50A〜50Cの中でも大きいものほど下側に配置されるので、下側ほど多くの潤滑油が供給されるようになる。その一方で、第1から第3の基準ボール50A〜50Cの中でも直径(半径)の小さいものが上側に配置されるので、その上側の基準ボールにおいては、下側に配置されたものよりも潤滑油の供給量は少ないが、潤滑性能や冷却性能の低下を低く抑えることができる。従って、この無段変速機1及び当該無段変速機1の組立方法に依れば、駆動損失の低下や耐久性の低下を抑えることができる。そして、この無段変速機1及び当該無段変速機1の組立方法に依れば、駆動損失の低下の抑制に伴い、トルクの伝達効率を向上させることができる。
この図5の例示では、3つの第1から第3の基準ボール50A〜50Cが直角三角形を成している。従って、この無段変速機1においては、前述した実施例1で云うところの第1及び第2の回転部材10,20等の傾きが発生する。従って、本実施例の無段変速機1は、鋭角三角形を成すように3つの第1から第3の基準ボール50A〜50Cを配置した実施例1の形態において、最も直径の大きい第1基準ボール50Aをその中心が第1回転中心軸R1よりも下側に来るように、より好ましくは第1基準ボール50Aが全ての遊星ボール50A〜50Hの中で最下部に来るように配置することが好ましい。また、本実施例の無段変速機1は、その3つの第1から第3の基準ボール50A〜50Cの鋭角三角形の配置に加えて、その第1から第3の基準ボール50A〜50Cの基準半径rに対する誤差を第1回転部材10や第2回転部材20のシャフト60に対する径方向の移動可能量よりも小さくした実施例1の形態において、最も直径の大きい第1基準ボール50Aをその中心が第1回転中心軸R1よりも下側に来るように、より好ましくは第1基準ボール50Aが全ての遊星ボール50A〜50Hの中で最下部に来るように配置することが好ましい。例えば、3つの第1から第3の基準ボール50A〜50Cは、前述した図4の鋭角三角形の配置にすればよい。
ここで、無段変速機1のトルクの伝達効率の向上等を図る為には、他の第2及び第3の基準ボール50B,50Cについても第1回転中心軸R1より下側に配置し、その潤滑性能や冷却性能を向上させることが好ましい。一方、第1及び第2の回転部材10,20等の傾きの抑制により無段変速機1のトルクの伝達効率の向上等を図る為には、第1回転中心軸R1を境にして、上下の内の何れか一方に3つの第1から第3の基準ボール50A〜50Cの内の1つを配置し、且つ、他方に残りの2つを配置することが好ましい。
そこで、この無段変速機1においては、直径の大きい方から順に1番目と2番目の第1及び第2の基準ボール50A,50Bをその中心が第1回転中心軸R1よりも下側に来るよう配置すると共に、第3基準ボール50Cをその中心が第1回転中心軸R1よりも上側に来るよう配置し、且つ、3つの第1から第3の基準ボール50A〜50Cが鋭角三角形を成すように配置する。その為に、この無段変速機1においては、下記の式3の関係を満たす3つの第1から第3の基準ボール50A〜50Cを組み立ての際に選択する。そして、この無段変速機1においては、その第1から第3の基準ボール50A〜50Cが下記の式4の関係を満たす場所に鋭角三角形を成すよう配置する。この式3及び4の関係を満たし、且つ、第1から第3の基準ボール50A〜50Cが鋭角三角形を成す遊星ボール50A〜50Hの配置を図6に例示している。
b3<rb2≦rb1 … (3)
L1≦L2<LC<L3 … (4)
この無段変速機1においては、その第1から第3の基準ボール50A〜50Cの配置により、駆動損失の低下や耐久性の低下を引き起こす可能性が高い第1基準ボール50Aに対して、第1から第3の基準ボール50A〜50Cの中で最も多くの潤滑油が供給されるようになる。また、この無段変速機1においては、第1基準ボール50Aと第2基準ボール50Bの大きさが同じ場合、夫々を同じ高さに配置することで(L1=L2)、夫々に同等の多量の潤滑油を供給することができる。また、この無段変速機1においては、3つの第1から第3の基準ボール50A〜50Cの中で最も小さい第3基準ボール50Cについて、その中心が第1回転中心軸R1よりも上側に来るよう配置するので、その潤滑性能や冷却性能の低下を最小限に抑えることができる。更に、この無段変速機1においては、その3つの第1から第3の基準ボール50A〜50Cが鋭角三角形を成すように配置されるので、第1及び第2の回転部材10,20等の傾きに伴うラジアル軸受RB1〜RB4やスラスト軸受TBへの偏荷重を減らすことができる。従って、この無段変速機1及び当該無段変速機1の組立方法に依れば、上記の式1及び2の関係を満たす第1から第3の基準ボール50A〜50Cの配置の例示と比較して、ラジアル軸受RB1〜RB4等の偏荷重の軽減による駆動損失の低減が可能になるので、更なる駆動損失の低下を図ることができ、よりトルクの伝達効率が向上する。
ここで、この無段変速機1においては、第1から第3の基準ボール50A〜50Cについて、上記の式3及び4の関係を満たし且つ鋭角三角形を成すように配置すると共に、実施例1で説明したように、その第1から第3の基準ボール50A〜50Cの基準半径rに対する誤差を第1回転部材10や第2回転部材20のシャフト60に対する径方向の移動可能量よりも小さくすることが好ましい。これにより、ラジアル軸受RB1〜RB4やスラスト軸受TBに偏荷重が掛からなくなるので、この無段変速機1及び当該無段変速機1の組立方法に依れば、より大きく駆動損失の低下を図ることができるようになり、トルクの伝達効率の更なる向上が可能になる。
尚、この無段変速機1においては、第1及び第2の回転部材10,20の下部側に貯留部が設けられている場合、第1回転中心軸R1よりも下側に中心が来るよう配置された基準ボールを一部分でも貯留部の潤滑油に浸漬させてもよい。換言するならば、組み立ての際に、その下側の基準ボールが浸漬する油面高さにまで潤滑油を溜めてもよい。これにより、この無段変速機1においては、より少なく潤滑油の油量で遊星ボール50A〜50Hの潤滑性能や冷却性能を向上させることができる。
ところで、上記の例示では第1円盤部材41と第2円盤部材42とを連結軸で繋いで一体化させたキャリア40を用いているが、キャリアは、第1円盤部材41と第2円盤部材42とを連結軸で繋がずに、キャリア40と同等の間隔を空けてシャフト50上に配置したものであってもよい。また、この連結軸の無いキャリアにおいては、第1又は第2の円盤部材41,42の内の一方をシャフト50に相対回転できぬよう固定し、他方をシャフト50に対して相対回転できるよう取り付けてもよい。
1 無段変速機
10 第1回転部材(第1回転要素)
11 入力軸
20 第2回転部材(第2回転要素)
21 出力軸
30 サンローラ(第3回転要素)
40 キャリア(第4回転要素)
50(50A〜50H) 遊星ボール(転動部材)
50A 第1基準ボール
50B 第2基準ボール
50C 第3基準ボール
51 支持軸
60 シャフト
R1 第1回転中心軸
R2 第2回転中心軸
RB1,RB2,RB3,RB4 ラジアル軸受
TB スラスト軸受

Claims (10)

  1. 回転中心となる変速機軸と、
    前記変速機軸上で対向させて配置した共通の第1回転中心軸を有する相対回転可能な第1及び第2の回転要素と、
    前記第1回転中心軸と平行な第2回転中心軸を有し、該第1回転中心軸を中心にして放射状に複数配置して前記第1及び第2の回転要素に挟持させた転動部材と、
    前記第2回転中心軸を有し、前記転動部材から両端を突出させた当該転動部材の支持軸と、
    前記各転動部材を外周面上に配置し、前記変速機軸並びに前記第1及び第2の回転要素に対する相対回転が可能な第3回転要素と、
    前記第1回転要素と前記第2回転要素との間の回転比を前記各転動部材の傾転動作によって変化させる変速装置と、
    前記変速機軸上に配置され、前記各支持軸の夫々の端部を前記各転動部材の傾転動作が可能な状態で保持する第4回転要素と、
    を備えた無段変速機において、
    前記各転動部材の内、形状の大きいものから順に、第1基準転動部材、第2基準転動部材、第3基準転動部材とし、該第1から第3の基準転動部材の夫々の回転中心を繋いだ3つの線が鋭角三角形を成すように前記各転動部材を配置したことを特徴とする無段変速機。
  2. 前記第1から第3の基準転動部材の基準半径に対する誤差を前記第1回転要素や前記第2回転要素の前記変速機軸に対する径方向の移動可能量よりも小さくしたことを特徴とする請求項1記載の無段変速機。
  3. 前記第4回転要素を前記変速機軸に対して周方向に回転できない固定要素とし、前記第1基準転動部材をその中心が使用状態で前記第1回転中心軸よりも下側に来るよう配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の無段変速機。
  4. 前記第4回転要素を前記変速機軸に対して周方向に回転できない固定要素とし、前記第1基準転動部材を前記各転動部材の中でも最下部に配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の無段変速機。
  5. 前記第4回転要素を前記変速機軸に対して周方向に回転できない固定要素とし、前記第1基準転動部材と前記第2基準転動部材をその中心が使用状態で前記第1回転中心軸よりも下側に来るよう配置したことを特徴とする請求項1又は2に記載の無段変速機。
  6. 回転中心となる変速機軸と、
    前記変速機軸上で対向させて配置した共通の第1回転中心軸を有する相対回転可能な第1及び第2の回転要素と、
    前記第1回転中心軸と平行な第2回転中心軸を有し、該第1回転中心軸を中心にして放射状に複数配置して前記第1及び第2の回転要素に挟持させた転動部材と、
    前記第2回転中心軸を有し、前記転動部材から両端を突出させた当該転動部材の支持軸と、
    前記各転動部材を外周面上に配置し、前記変速機軸並びに前記第1及び第2の回転要素に対する相対回転が可能な第3回転要素と、
    前記第1回転要素と前記第2回転要素との間の回転比を前記各転動部材の傾転動作によって変化させる変速装置と、
    前記変速機軸上に配置され、前記各支持軸の夫々の端部を前記各転動部材の傾転動作が可能な状態で保持する第4回転要素と、
    を備えた無段変速機の組立方法において、
    前記各転動部材の内、形状の大きいものから順に、第1基準転動部材、第2基準転動部材、第3基準転動部材として選択する工程と、
    該選択された第1から第3の基準転動部材の夫々の回転中心を繋いだ3つの線が鋭角三角形を成すように前記各転動部材を配置する工程と、
    を有することを特徴とした無段変速機の組立方法。
  7. 前記第1から第3の基準転動部材の選択工程にて、基準半径に対する誤差が前記第1回転要素や前記第2回転要素の前記変速機軸に対する径方向の移動可能量よりも小さい前記第1から第3の基準転動部材を選択することを特徴とした請求項6記載の無段変速機の組立方法。
  8. 前記第4回転要素を前記変速機軸に対して周方向に回転できない固定要素とした場合、前記各転動部材の配置工程にて、前記第1基準転動部材をその中心が使用状態で前記第1回転中心軸よりも下側に来るよう配置することを特徴とした請求項6又は7に記載の無段変速機の組立方法。
  9. 前記第4回転要素を前記変速機軸に対して周方向に回転できない固定要素とした場合、前記各転動部材の配置工程にて、前記第1基準転動部材を前記各転動部材の中でも最下部に配置することを特徴とした請求項6又は7に記載の無段変速機の組立方法。
  10. 前記第4回転要素を前記変速機軸に対して周方向に回転できない固定要素とした場合、前記各転動部材の配置工程にて、前記第1基準転動部材と前記第2基準転動部材をその中心が使用状態で前記第1回転中心軸よりも下側に来るよう配置することを特徴とした請求項6又は7に記載の無段変速機の組立方法。
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