JP2012210908A - ドアフレーム構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 モール部を湾曲させ易く、且つ雨滴等の進入によりドアフレームの端部が錆びることのないドアフレーム構造体を提供すること。
【解決手段】 ドアフレーム31の第2フランジ部312bを形成する部分に続く第2端部Bが、ガラスラン33の内壁部331と内壁部331に面するフレーム本体部311との間に位置する。また、モール部32の係合部324が、縦部ドアフレーム構造体3の延設方向に沿った第3側壁部323の複数の箇所に部分的に連結される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車両ドアの窓枠を構成するドアフレームと、このドアフレームに取り付けられるモール部と、ガラスランとを備えるドアフレーム構造体に関する。
車両ドアの窓枠(ドアフレーム)と、このドアフレームに取り付けられるモール部と、ガラスランとを備えるドアフレーム構造体が知られている。
この種のドアフレーム構造体は、車両のドアパネルの上端から延設される。図10は、特許文献1に開示されたドアフレーム構造体をその延設方向と垂直な平面で切断した断面図である。図10に示すように、このドアフレーム構造体は、ドアフレーム110と、このドアフレーム110に取り付けられるモール部120と、モール部120に取り付けられたガラスラン130とを備える。
ドアフレーム110は金属製の板状部材を折り曲げることにより形成される。ドアフレーム110は、フレーム本体部111およびフランジ部112を備える。フレーム本体部111は、金属製の板状部材を折り曲げることによって、ドアフレーム構造体の延設方向に沿って柱状に形成され、その断面形状が図10に示すように中空の閉環状をなしている。フランジ部112は、フレーム本体部111から車両外方に突出するようにフレーム本体部111から連続して形成される。フランジ部112は、金属製の板状部材の一方の端部により構成される第1フランジ部112aと他方の端部により構成される第2フランジ部112bとを有し、これらが重ね合わされるようにしてドアフレーム構造体の延設方向に沿って形成される。
また、モール部120は硬質樹脂からなり、フランジ部112に取り付けられる。モール部120は、第2フランジ部112bの全面に対面配置した第1側壁部121と、第1側壁部121の車両外方端に連結した第2側壁部122と、第2側壁部122に連結するとともに第1フランジ部112aの全面に対面配置した第3側壁部123とを有し、これらによりフランジ部112が覆われるように、ドアフレーム構造体の延設方向に沿って形成される。また、このモール部120に軟質樹脂からなるガラスラン130が取り付けられる。さらに、モール部120の第3側壁部123の第1フランジ部112aに対面した側の面上にシールリップ140が取り付けられる。このシールリップ140はドアフレーム構造体の延設方向に沿って形成され、その先端部分が第1フランジ部112aに当接する。このシールリップ140により、外部からの異物(雨滴等)が、モール部120の第1側壁部121と第2フランジ部112bとの間の空間側に進入することが防止される。
特許文献2に開示されたドアフレーム構造体も、図11に示すように、柱状のフレーム本体部211およびフレーム本体部211から車両外方側に突出したフランジ部212が形成されたドアフレーム210と、このドアフレーム210のフランジ部212に取り付けられた硬質樹脂製のモール部220と、モール部220に取り付けられた軟質樹脂製のガラスラン230とを備えるドアフレーム構造体を開示する。モール部220には金属製の芯材240が埋設されている
特開2010−18130号公報 特開2006−51906号公報
(発明が解決しようとする課題)
特許文献1に示されたドアフレーム構造体によれば、硬質樹脂よりなるモール部120の形成領域が広い。硬質樹脂は硬いので、硬質樹脂よりなるモール部を湾曲させる場合、大きな曲げ力が必要である。よって、ドアフレーム構造体が湾曲している場合には、その湾曲形状に沿ってモール部を精度良く湾曲させることが難しい。特に、車両ドアにスライド可能に取り付けられるウインドウガラスにより塞がれる車両ドアの開口部の縦縁部(上下方向に沿って形成された縁部)を構成する縦部ドアフレーム構造体は、下方から上方に向かうにつれて車両外方側から車両内方側に倒れこむように湾曲している場合が多い。したがって、図10に示されるドアフレーム構造体を縦部ドアフレーム構造体に適用する場合、モール部120を車両外方から車両内方に向かう方向に曲げなければならない。この場合において、モール部120の幅(モール部120の車両外方端から車両内方端までの長さ)が長いほど、大きな曲げ力が必要である。曲げ力が大きいほど、モール部120を精度良く曲げることが難しい(あるいはモール部120が曲がらない)。
曲げ力を低減させるために、硬質樹脂からなるモール部の一部を切除することが検討され得る。硬質樹脂の切除部分は、ガラスランの形成部位に影響を及ぼさない例えば図10のA部に示す領域部分である。A部に示す領域部分を切除することにより、モール部120の第3側壁部123の幅(第3側壁部123の車両外方端から車両内方端までの長さ)Sが短くなるので、車両外方から車両内方に向かう方向にモール部120を曲げる際に必要な曲げ力が軽減される。しかしながら、このA部に示す領域部分を切除した場合、この部分に取り付けられるシールリップ140も切除される。シールリップ140が切除された場合、切除された部分から雨滴などが進入し、進入した雨滴がドアフレーム110の端部(図のB部)に付着する。ドアフレーム110の端部には防錆剤が塗布されていない可能性が高いので、この部分に雨滴等が付着することにより錆が発生する。
特許文献2に示されたドアフレーム構造体においても上記した問題(錆の発生)が起こり得る。また、モール部220に金属製の芯材240が埋設されているので、重量および材料費が増大する。さらに、湾曲状のドアフレーム構造体に特許文献2に示されたドアフレーム構造体を適用する場合、モール部220に埋設されている芯材を予め湾曲させておかなければならない。このため製造コストの増大を招く。
以上のように、従来のドアフレーム構造体は、湾曲形状に形成するに当たって種々の問題を有していた。本発明は、これらの問題点が改善されたドアフレーム構造体を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明は、車両のドアパネルから上方に向けて湾曲して延設されるドアフレーム構造体を提供する。このドアフレーム構造体は、ドアフレームと、モール部と、ガラスランと、シールリップとを備える。ドアフレームは、金属製の板状部材の一方の端部に続く部分を折り曲げることにより前記ドアフレーム構造体の延設方向に沿って柱状に形成されるフレーム本体部および前記延設方向に沿って形成され前記フレーム本体部から車両外方に突出するフランジ部とを有する。前記フランジ部は、前記板状部材のうち前記フレーム本体部を形成するように折り曲げられた部分に続く部分により前記フレーム本体部から車両外方に突出するように形成される第1フランジ部と、前記板状部材のうち前記第1フランジ部に続く部分を、板状部材の前記一方の端部を前記第1フランジ部とで囲むように折り返すことにより形成される第2フフランジ部とを有する。モール部は、前記延設方向に沿って形成され前記第2フランジ部に対面配置した第1側壁部と、前記延設方向に沿って前記第1側壁部の車両外方端に連結された第2側壁部と、前記延設方向に沿って前記第2側壁部に連結され前記第1フランジ部の車両外方寄りの部分に対面配置した第3側壁部と、前記第3側壁部に連結され前記フランジ部に係合する係合部と、を有し、前記第1側壁部と前記第2側壁部と前記第3側壁部とで前記フランジ部を車両外方から覆うように構成される。ガラスランは、前記延設方向に沿って前記第1側壁部の車両内方端に連結されるとともに前記フレーム本体部に対面配置された内壁部と、前記内壁部から車両外方に突出するように前記延設方向に沿って形成された車内側リップ部と、前記延設方向に沿って前記第2側壁部に連結され前記第2側壁部から車両内方に突出するように前記車内側リップ部に対向配置された車外側リップ部とを有し、前記ドアパネルから進退するように前記ドアパネルにスライド可能に取り付けられるウインドウガラスのスライド動作をガイドする。シールリップは、前記延設方向に沿って形成されるとともに前記第1側壁部の前記第2フランジ部に対面する側の面上から突出する。シールリップが前記第2フランジ部に接触することにより、前記第1フランジ部と前記第3側壁部との間の空間から前記2フランジ部と前記第1側壁部との間の空間に向かう方向への異物の進入が妨げられる。そして、前記板状部材の前記第2フランジ部を形成する部分に続く他方の端部は、前記ガラスランの前記内壁部と前記内壁部に面する前記フレーム本体部との間に位置しており、前記係合部は、前記延設方向に沿った前記第3側壁部の複数の箇所に部分的に連結される。
本発明のドアフレーム構造体によれば、フランジ部を車両外方から覆うように構成されるモール部の第3側壁部が、第1フランジ部の車両外方寄りの部分に対面配置される。つまり、第3側壁部は、第1フランジ部の車両外方寄りの部分に対面配置され、第1フランジ部の車両内方寄りの部分には対面配置されていない。すなわち、本発明における第3側壁部は、第1フランジ部の全面に対面配置されている場合と比較して、その幅(第3側壁部の車両外方端から車両内方端までの長さ)が小さくなるように形成されている。
また、モール部の係合部がフランジ部に係合することによりモール部がフランジ部に連結される。この係合部は、ドアフレーム構造体の延設方向に沿った第3側壁部の複数の箇所に部分的に(つまり間歇的に)設けられる。このため、係合部が第3側壁部の長手方向(ドアフレーム構造体の延設方向)に亘って連続的に形成されている場合に相当する図10に示す従来の場合と比較して、モール部の形成領域が低減される。モール部の形成領域が低減されることにより、モール部を湾曲させる際におけるモール部の変形量も低減される。このため、モール部の変形により生じる(曲げ力に対する)抵抗力も低減される。抵抗力が低減されることによって必要な曲げ力が低減される。
このように、モール部を曲げる際に生じる(曲げ力に対する)抵抗力を低減させることにより、必要な曲げ力が低減される。必要な曲げ力が低減されることで、モール部を精度良くドアフレーム構造体の湾曲形状に沿わせて曲げることができる。
また、シールリップが、モール部の第1側壁部の第2フランジ部に対面する側の面上に設けられており、且つガラスランもモール部の第1側壁部および第2側壁部に設けられているので、モール部の第3側壁部の幅を短く形成したとしても、それによりシールリップやガラスランが取り除かれることはない。
加えて、ドアフレームを形成する一枚の金属製の板状部材の一方の端部が第1フランジ部と第2フランジ部に囲まれているので、上記一方の端部に異物(雨滴等)が付着することはない。さらに、モール部の第1側壁部に設けられたシールリップが第2フランジ部に接触することによって、外部(第3側壁部と第1フランジ部との間の空間部分)からの異物(雨滴等)の第2フランジ部側への進入が妨げられているので、板状部材の第2フランジ部に続く他方の端部に雨滴等が付着することもない。このように、ドアフレームを形成する金属製の板状部材の両端部への雨滴の進入が妨げられるので、板状部材の端部への雨滴の付着による錆の発生が防止される。
前記フレーム本体部は、前記板状部材の前記一方の端部に続く部分を車両前方側に折り曲げることにより形成され前記フレーム本体部のうち車両外方側に位置する部分を構成する車両外方側フレーム本体部と、前記車両外方側フレーム本体部の車両前方端に続く部分を車両内方側に折り曲げることにより形成され前記フレーム本体部のうち車両前方側に位置する部分を構成する車両前方側フレーム本体部と、前記車両前方側フレーム本体部の車両内方端に続く部分を車両後方側に折り曲げることにより形成され前記フレーム本体部のうち車両内方側に位置する部分を形成する車両内方側フレーム本体部と、前記車両内方側フレーム本体部の車両後方端に続く部分を車両外方に折り曲げることにより形成され前記フレーム本体部のうち車両後方側に位置する部分を形成する車両後方側フレーム本体部と、を有するとよい。
さらに、前記第1フランジ部は、前記板状部材の前記車両後方側フレーム本体部に続く部分が前記フレーム本体部よりも車両外方側に延設されることにより形成され、前記第2フランジ部は、前記第1フランジ部の車両外方端に続く部分が、前記一方の端部を前記第1フランジ部とで囲むように車両内方側に折り返されることにより形成されるとよい。そして、前記第2フランジ部に続く前記板状部材の他方の端部が、前記第2フランジ部の車両内方端から車両前方側に折り曲げられることにより、前記ガラスランの前記内壁部と前記車両外方側フレーム本体部との間に配置されているとよい。
この場合、前記車両後方側フレーム本体部と前記第1フランジ部との間に、車両内方に突出する凸部が形成されているとよい。そして、前記係合部が前記凸部に係合するとよい。これによれば、車両後方側フレーム本体部と第1フランジ部との間に形成され車両内方側に突出する凸部に係合部が係合することにより、モール部がドアフレームに安定的に固定される。
前記係合部は、前記第3側壁部から車両内方側に延びた腕部と、前記腕部の車両内方端から車両前方側に延びた先端部とを備えるのがよい。そして、先端部が前記凸部に係合するのがよい。このとき先端部は凸部と係合する係合面を有し、係合面が、車両前方側に向かうにつれて車両外方側に傾斜するように形成されているとよい。このように係合面が形成されることにより係合力が強められ、モール部に車両外方への外力が作用したときに先端部が凸部からずれ落ちてモール部がフランジ部から簡単に取り外さてしまうことが防止される。
本実施形態に係るドアフレーム構造体を備える車両ドアVDを概略的に示す図である。 縦部ドアフレーム構造体を車両正面(前方)から見た概略図である。 図1のIII−III断面図である。 図3に表わされるドアフレームを示す断面図である。 図3に表わされるモール部を示す断面図である。 図3に表わされるガラスランを示す断面図である。 本実施形態に係るドアフレーム構造体の斜視図である。 本実施形態に係るドアフレームを車両外方から見た図である。 図1のIX−IX断面図である。 従来技術におけるドアフレーム構造体の断面図である。 他の従来技術におけるドアフレーム構造体の断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るドアフレーム構造体を備える車両ドアVDを概略的に示す図である。図1に示すように、車両ドアVDは、ドアパネル1と、上部ドアフレーム構造体2と、縦部ドアフレーム構造体3とを備える。上部ドアフレーム構造体2は、その前端部分がドアパネル1の車両前方端部に接合され、接合部分から車両上方に立設するとともに車両後方側に向けて湾曲している。一方、縦部ドアフレーム構造体3は、その下端部分がドアパネル1の車両後方部位に接合され、接合部分から上方に延びている。そして、上部ドアフレーム構造体2の車両後方端と縦部ドアフレーム構造体3の上方端が接合される。したがって図1からわかるように、ドアパネル1と、上部ドアフレーム構造体2と、縦部ドアフレーム構造体3とで囲まれる扇状の開口部が車両ドアVDに形成される。この開口部は、ドアパネル1に取り付けられているウインドウガラスWGにより塞がれる。ウインドウガラスWGは、ドアパネル1から進退可能にドアパネル1に取り付けられる。開口部の縦縁部を構成する縦部ドアフレーム構造体3が本発明のドアフレーム構造体に相当する。
図2は、縦部ドアフレーム構造体3を車両正面(前方)から見た概略図である。図2からわかるように、縦部ドアフレーム構造体3は、ドアパネル1から車両上方に向けて立設するとともに、上方に向かうにつれて車両外方から車両内方に向かう方向に湾曲している。
図3は、図1のIII−III断面図、すなわち縦部ドアフレーム構造体3をその延設方向に垂直な平面で切断した場合における断面図である。図3に示すように、縦部ドアフレーム構造体3は、ドアフレーム31と、モール部32と、ガラスラン33と、シールリップ34とを備える。モール部32はドアフレーム31に取り付けられ、ガラスラン33およびシールリップ34はモール部32に取り付けられている。つまり、本実施形態の縦部ドアフレーム構造体3においては、ドアフレーム31にガラスラン一体モールが取り付けられている。
まず、ドアフレーム31の形状について説明する。ドアフレーム31は、フレーム本体部311とフランジ部312とを有する。フレーム本体部311は、縦部ドアフレーム構造体3の延設方向に沿って湾曲して柱状に形成される。延設方向に垂直な平面で切断したフレーム本体部311の断面形状は、図3に示すように内部空間を区画する略四角形状である。つまり、フレーム本体部311は、略四角形状の内部空間が形成され且つ長手方向に湾曲した柱状に形成される。
図4は、図3に表わされるドアフレーム31を示す断面図である。図4に示すように、フレーム本体部311のうち図4において車両外方側に位置する部分を構成する車両外方側フレーム本体部311aに、車両内方側に窪んだ第1凹部311eが形成される。
車両外方側フレーム本体部311aの車両後方側から車両外方に向けて突出するように、フランジ部312が形成される。フランジ部312は互いに対向配置された第1フランジ部312aと第2フランジ部312bを有する。第1フランジ部312aおよび第2フランジ部312bは縦部ドアフレーム構造体3の延設方向(長手方向)に沿って長尺状に形成される。
フレーム本体部311とフランジ部312は、一枚の金属製の板状部材を折り曲げることにより連続的に形成される。図3および図4に示す断面図に基づいて板状部材がどのように折り曲げられてフレーム本体部311およびフランジ部312が形成されているかについて説明する。まず、縦部ドアフレーム構造体3の延設方向に垂直な平面で切断したドアフレーム31の断面に表わされる板状部材の一方の端部を構成する第1端部A(図4参照)が、車両前後方向に面するように配置され、その第1端部Aに続く部分が図4において車両前方側に折り曲げられることにより、フレーム本体部311のうち車両外方側の部分を構成する車両外方側フレーム本体部311aが形成される。また上述のように車両外方側フレーム本体部311aを構成する部分が車両内方に窪むように折り曲げられることにより第1凹部311eが形成される。
さらに、車両外方側フレーム本体部311aの車両前方端に続く部分が車両内方に折り曲げられることにより、フレーム本体部311のうち車両前方側の部分を構成する車両前方側フレーム本体部311bが形成され、さらに車両前方側フレーム本体部311bの車両内方端に続く部分が車両後方側に折り曲げられることにより、フレーム本体部311のうち車両内方側の部分を構成する車両内方側フレーム本体部311cが形成される。そして、車両内方側フレーム本体部311cの車両後方端に続く部分が車両外方に折り曲げられることにより、フレーム本体部311のうち車両後方側の部分を構成する車両後方側フレーム本体部311dが形成される。車両外方側フレーム本体部311a、それに続く車両前方側フレーム本体部311b、それに続く車両内方側フレーム本体部311c、およびそれに続く車両後方側フレーム本体部311dによって、断面略四角形状の内部空間が囲まれる。このように、板状部材の第1端部Aに続く部分を折り曲げることによって、縦部ドアフレーム構造体3の延設方向に沿って柱状のフレーム本体部311が形成される。
また、車両後方側フレーム本体部311dの車両外方端に続く部分が車両内方側に折り返され、折り返された部分の車両外方端に続く部分が車両外方側に折り返される。この折り返しによって、図4に示すように車両内方側に突出する凸部313が形成される。
凸部313を形成する部分から車両外方側に延びた部分によって、第1フランジ部312aが構成される。第1フランジ部312aは、図4に示すように第1端部Aの車両後方側に向いた面に沿うように車両外方に延びている。この第1フランジ部312aの車両外方端に続く部分が車両内方側に折り返される。車両内方側に折り返された部分により第2フランジ部312bが形成される。第2フランジ部312bは図4に示すように第1端部Aの車両前方側を向いた面に沿うように車両内方に延びている。つまり、第2フランジ部312bは、第1フランジ部312aとにより第1端部Aを車両外方側から囲むように、車両内方側に折り返される。したがって、第1端部Aは、第1フランジ部312aと第2フランジ部312bに挟まれる。このように、フランジ部312は、第1フランジ部312aと、第1端部Aと、第2フランジ部312bにより3枚の積層体として構成される。
第2フランジ部312bの車両内方端に続く部分を構成する第2端部Bが車両前方に折り曲げられる。この第2端部Bは車両外方側フレーム本体部311aに沿うように配設される。以上のように一枚の金属製の板状部材が折り曲げられることにより、ドアフレーム31が形成される。
次に、モール部32の形状について説明する。図5は、図3に表わされるモール部32を示す断面図である。なお、図5においてドアフレーム31が点線により表わされる。モール部32は、第1側壁部321と、第2側壁部322と、第3側壁部323と、係合部324とを有し、これらが一体的にポリプロピレン樹脂等の硬質樹脂により形成される。
第1側壁部321は、第2フランジ部312bの車両前方側を向いた面に対面配置するように縦部ドアフレーム構造体3の延設方向に沿って長尺状に形成される。この第1側壁部321の車両外方端に第2側壁部322が連結している。
第2側壁部322は第1側壁部321と同様に縦部ドアフレーム構造体3の延設方向に沿って長尺状に形成される。第2側壁部322は車両前後方向における略中間部分で第1側壁部321の車両外方端に連結しており、図5によく示すように、第1側壁部321と第2側壁部322とでその断面形状がT字形状に形成される。したがって第2側壁部322には、車両外方に向く面と車両内方に向く面が形成される。第2側壁部322の車両外方を向いた面上には、外観を向上させるための装飾処理が施されていてもよい。
また、第2側壁部322の車両後方端に第3側壁部323が連結される。第3側壁部323も縦部ドアフレーム構造体3の延設方向に沿って形成される。この第3側壁部323は第2側壁部322との連結部分から車両内方に延び、図5からわかるように第1フランジ部312aの車両後方を向いた面の車両外方寄りの部分に対面する。したがって、第1側壁部321と、第2側壁部323と、第3側壁部323とにより、フランジ部312が車両外方から覆われる。
車両ドアVDが閉じられた状態においては、図3に示すように第3側壁部323の車両後方に、車体(Bピラー)に連結されたガーニッシュ(Bピラーガーニッシュ)Gが配置する。第3側壁部323のガーニッシュGに対面する側の面上からボディシールリップ35が突出形成される。このボディシールリップ35は、車両ドアVDが閉じられた状態においてガーニッシュGに接触する。ボディシールリップ35とガーニッシュGとの接触により、車室内の防音および若干の防水がなされる。
また、第3側壁部323に係合部324が連結される。係合部324は、第1フランジ部312aの車両後方を向いた面の車両内方寄りの部分に対面配置する。係合部324は、図5に示すように、第3側壁部323との連結部分から車両内方に延びた腕部324aと、腕部324aの車両内方端から車両前方側に向けて延びた先端部324bとを有する。先端部324bに形成されている係合面324cが、第1フランジ部312aの車両内方端から車両内方に突出した凸部313に係合する。この係合によって、モール部32がドアフレーム31に係止される。この係合部324は、縦部ドアフレーム構造体3の延設方向に沿った第3側壁部323の複数の箇所に部分的に連結される。
図7は、本実施形態に係る縦部ドアフレーム構造体3の斜視図、図8は縦部ドアフレーム構造体3を車両後方側から見た図である。これらの図に示すように、複数(本実施形態では4個)の係合部324が、縦部ドアフレーム構造体3の延設方向に沿った所定間隔ごとに第3側壁部323の複数の箇所に部分的に連結される。
図9は図1のIX−IX断面図である。この断面図には係合部324が現れない。この図からわかるように、モール部32の第3側壁部323が、第1フランジ部312aの車両外方寄りのわずかな部分に対面配置される。つまり、本実施形態における第3側壁部323は、第1フランジ部312aの全面に対面配置されている場合と比較して、車両外方端から車両内方端までの長さ(幅)Sが小さくなるように形成されている。
また、図3および図5からわかるように、軟質樹脂製のシールリップ34が第1側壁部321に取り付けられている。本実施形態において、シールリップ34は、第1側壁部321の車両内方寄りの位置と車両外方寄りの位置の2箇所の位置にて第1側壁部321に取り付けられる。シールリップ34は、縦部ドアフレーム構造体3の延設方向に沿って形成され、第1側壁部321の第2フランジ部312bに対面する面上から突出して第2フランジ部312bの表面に接触している。シールリップ34と第2フランジ部312bとの接触によって、第1フランジ部312aと第3側壁部323との間の空間から、第2フランジ部312bと第1側壁部321との間の空間への異物の進入が妨げられる。また、シールリップ34が第2フランジ部312bに弾性係合することにより生じる弾性力により係合部324が第1フランジ部312aに押しつけられることにより、フランジ部312へのモール部32の係合力が高められる。
次に、ガラスラン33について説明する。図6は、図3に表わされるガラスラン33を示す断面図である。なお、図6においてドアフレーム31およびモール部32が点線により表わされる。本実施形態において、ガラスラン33は、内壁部331と、車内側リップ部332と、車外側リップ部333と、を有し、例えばオレフィン系エラストマー(TPO)等の軟質樹脂により形成される。内壁部331は縦部ドアフレーム構造体3の延設方向に沿ってモール部32の第1側壁部321の車両内方端に接続されている。内壁部331は、第1側壁部321との接続部位から車両前方側に延び、車両外方側フレーム本体部311aに車両外方から面するように配置されている。また、図6からわかるように、板状部材の第2端部Bが、内壁部331とこの内壁部331に面する車両外方側フレーム本体部311aとの間の部分に位置する。
内壁部331から係止足部331cが形成される。係止足部331cは第1凹部311e内に進入している。係止足部331cの車両後端部が第2端部Bの端面に当接することにより、内壁部331がドアフレーム31に係止される。また、係止足部331cに補強リップ部331aが連結される。補強リップ部331aは係止足部331cの先端部分から車両外方に折り曲げられていて、第1凹部311eの車両前方側を形成する壁面に弾性係合する。このとき補強リップ部331aの弾性力によって係止足部331cの車両後端部が第2端部Bの端面に押しつけられることにより、内壁部331のドアフレーム31への係合力が高められる。
内壁部331の車両前方端部に車内側リップ部332が形成される。車内側リップ部332は、内壁部331との連結部位から車両外方に延びている。また、内壁部331の車両前方端部に車両内方側に延びた突起部331bが形成される。この突起部331bが車両前方側フレーム本体部311bの車両外方端部に係止される。係止足部331cによる第2端部Bへの係止および突起部331bによるフレーム本体部311への係止により、内壁部331は安定的にドアフレーム31に固定される。
車外側リップ部333は、モール部32の第2側壁部322の車両前方端部に連結されるとともに車両内方に突出する。車内側リップ部332と車外側リップ部333は、車幅方向においてほぼ同じ位置に設けられる。このため車内側リップ部332と車外側リップ部333は向かい合わせた状態で対面配置される。また、ドアパネル1から進退するようにドアパネル1にスライド可能に取り付けられているウインドウガラスWGは、スライド時にその側縁部分が車内側リップ部332と車外側リップ部333との間を通過するように配設されている。したがって、車内側リップ部332の先端部はウインドウガラスWGの車内面に接触し、車外側リップ部333の先端部はウインドウガラスWGの車外面に接触する。ウインドウガラスWGの両面に車内側リップ部332および車外側リップ部333が接触しながらウインドウガラスWGがスライドすることにより、ウインドウガラスWGのスライド動作がガイドされる。
また、図3に示すように、モール部32の第1側壁部321の車両前方を向いた面には、摺動材36が配設される。この摺動材36は、ウインドウガラスWGがスライド移動しているときに、ウインドウガラスWGの側端に接触し得る。ウインドウガラスWGが摺動材36に接触しながらスライド移動することで、ウインドウガラスWGのスライド動作が安定する。
上記構成の縦部ドアフレーム構造体3においては、ドアフレーム31を構成する金属製の板状部材の第2端部Bが、ガラスラン33の内壁部331と車両外方側フレーム本体部311aとの間に位置される。この第2端部Bが配設されている空間は、シールリップ34によって、第1フランジ部312aと第3側壁部323との間の空間から隔てられている。すなわち、シールリップ34はモール部32の第1側壁部321の車両後方側を向いた面から突出形成されており、第2フランジ部312bに接触することにより、モール部32の第3側壁部323とそれに対面する第1フランジ部312aとの間の空間から、モール部32の第1側壁部321とそれに対面する第2フランジ部312bとの間の空間に向かう方向への異物(例えば雨滴)の進入が妨げられる。したがって、例えばガーニッシュGと第3側壁部323との間の隙間から進入した雨滴がボディシールリップ35を通過し、さらに第1フランジ部312aと第3側壁部323との間の空間に進入した場合であっても、シールリップ34によって第2フランジ部312bに続く第2端部Bの配設空間には進入することができない。
また、ドアフレーム31を構成する板状部材の第1端部Aが、フレーム本体部311から車両外方に延設された第1フランジ部312aと、この第1フランジ部312aの車両外方端に続く部分が車両内方側に折り返されることにより形成される第2フランジ部312bとに囲まれている。このため第1端部Aは第2フランジ部312bのシールリップ34が当接する面とは反対側の面上の空間に配設される。第2フランジ部312bのシールリップ34が当接する面上の空間ととその反対側の面上の空間は第2フランジ部312bに続く第2端部Bを経由して連通するが、上述のように第2端部Bの配設空間には異物が入り込まないようにされているので、第1端部Aの配設空間にも雨滴等の異物が入り込まない。
ドアフレーム31を構成する一枚の金属製の板状部材の両表面には、錆の発生を防止するために、通常は防錆剤等が塗布される。しかし、板状部材の端面には防錆剤が塗布されていない場合が多い。防錆剤が塗布されていない板状部材の端面に雨滴が付着した場合、板状部材の端部に錆が発生する。錆の発生によりドアフレーム31の劣化が促進される。
これに対し、本実施形態の縦部ドアフレーム構造体3においては、板状部材の第1端部Aも第2端部Bも、シールリップ34によって雨滴の進入が妨げられる空間に位置する。したがって、ドアフレーム31の端面に雨滴等が付着することによる錆の発生を防止できる。
ところで、湾曲したドアフレーム構造体のモール部が硬質樹脂で成形されている場合、このモール部をドアフレーム構造体の湾曲方向に沿って曲げるときに大きな力が必要である。特に、縦部ドアフレーム構造体3は車両外方から車両内方に向かう方向に湾曲しているので、モール部32の車両外方端から車両内方端までの長さ(幅)が大きい場合には、モール部32を縦部ドアフレーム構造体3の湾曲形状に沿って曲げる際にモール部32が大きく変形する。モール部32の変形に伴う弾性力が曲げ力に対する抵抗力として作用するため、変形量が大きい場合は必要な曲げ力が大きい。必要な曲げ力が過大であると、縦部ドアフレーム構造体3の湾曲形状に沿って精度良くモール部32を曲げることができない。
図10に示す従来のドアフレーム構造体のモール部を曲げる場合においても、曲げ幅(図における幅S)が広いので、大きな曲げ力が必要である。曲げ力を低減させるために、図のA部で示す第3側壁部123をトリムした場合、このA部に取り付けられるボディシールリップおよびシールリップ140も取り除かれてしまうので、外部からの雨滴等の進入を許し、雨滴がドアフレーム110の端面に付着して錆の発生を招く。
これに対し、本実施形態の縦部ドアフレーム構造体3においては、シールリップ34がモール部32の第1側壁部321と第2フランジ部312bとの間に設けられている。さらに、ガラスラン33はモール部32の第1側壁部321と第2側壁部322に取り付けられている。このため第3側壁部323はボディシールリップ35および係合部324を連結するだけの機能を有していれば良いので、図9に示すように、第3側壁部323の幅Sを小さくすることができる。
また、第3側壁部323に連結される係合部324は、図7および図8に示すように第3側壁部323の長手方向に沿って複数の箇所に部分的に設けられている。したがって、隣接する係合部324の間の部分から第1フランジ部312aが露出する。尚、本実施形態における第3側壁部323の幅(車両外方端から車両内方端までの長さ)と、係合部324の幅(車両外方端から車両内方端までの長さ)とを合わせた長さ(図5における長さS1)が、図10に示す従来のドアフレーム構造体におけるモール部120の第3側壁部123の幅Sに相当する。したがって、本実施形態におけるモール部32の第3側壁部323と係合部324とを合わせた形状は、図10に示す従来のドアフレーム構造体におけるモール部120の第3側壁部123をその長手方向に沿って複数回トリム(切除)したような形状に相当する。すなわち、本実施形態によれば、従来技術に示すドアフレーム構造体と比較して、トリムした分だけモール部の形成領域が低減される。
モール部の形成領域が従来と比較して低減されることにより、モール部32を湾曲させる際におけるモール部32の変形量も低減される。特に本実施形態によれば、モール部32を湾曲させる際に大きく変形する第3側壁部323の幅(車両外方端から車両内方端までの長さ)が短くされる。具体的には、係合部324が形成されていない部分における幅(図9の幅S)が短い。このように、モール部32の形成領域のうち曲げに対する抵抗力を発生する領域が低減されているため、曲げによるモール部32の変形により生じる(曲げ力に対する)抵抗力は低減される。抵抗力が低減されることによって必要な曲げ力が低減される。必要な曲げ力が低減されることで、縦部ドアフレーム構造体3の湾曲形状に沿って精度良くモール部32を曲げることができる。
また、車両後方側フレーム本体部311dと第1フランジ部312aとの連結部分に、車両内方側に突出する凸部313が形成されており、この凸部313に係合部324の先端部324bが係止される。凸部313の形状は、先端部324bが係止されたときに先端部324bがずり落ちないように、先端部324bの係合面324cに対して鋭角状に形成されている。このような凸部313を設けることで、部分的に係合部324がドアフレーム31に係合する場合においても十分な係合力を発揮させることができる。
また、図5からわかるように、係合部324の先端部324bの係合面324cが、車両前方側に向かうにつれて車両外方側に傾斜するように形成されている。このように係合面324cが形成されることにより凸部313との係合力が強められ、モール部32に車両外方への外力が作用したときに先端部324bが凸部313からずれ落ちてモール部32がフランジ部312から取り外さてしまうことがより一層防止される。
1…ドアパネル、3…縦部ドアフレーム構造体、31…ドアフレーム、311…フレーム本体部、311a…車両外方側フレーム本体部、311b…車両前方側フレーム本体部、311c…車両内方側フレーム本体部、311d…車両後方側フレーム本体部、311e…第1凹部、312…フランジ部、312a…第1フランジ部、312b…第2フランジ部、313…凸部、32…モール部、321…第1側壁部、322…第2側壁部、323…第3側壁部、324…係合部、324a…腕部、324b…先端部、324c…係合面、33…ガラスラン、331…内壁部、331a…補強リップ部、331b…突起部、331c…係止足部、332…車内側リップ部、333…車外側リップ部、34…シールリップ、A…第1端部、B…第2端部、VD…車両ドア、WG…ウインドウガラス

Claims (4)

  1. 車両のドアパネルから上方に向けて湾曲して延設されるドアフレーム構造体であって、
    金属製の板状部材の一方の端部に続く部分を折り曲げることにより前記ドアフレーム構造体の延設方向に沿って柱状に形成されるフレーム本体部および前記延設方向に沿って形成され前記フレーム本体部から車両外方に突出するフランジ部とを有し、前記フランジ部が、前記板状部材のうち前記フレーム本体部を形成するように折り曲げられた部分に続く部分により前記フレーム本体部から車両外方に突出するように形成される第1フランジ部と、前記板状部材のうち前記第1フランジ部に続く部分を、前記一方の端部を前記第1フランジ部とで囲むように折り返すことにより形成される第2フランジ部とを有する、ドアフレームと、
    前記延設方向に沿って形成され前記第2フランジ部に対面配置した第1側壁部と、前記延設方向に沿って前記第1側壁部の車両外方端に連結された第2側壁部と、前記延設方向に沿って前記第2側壁部に連結され前記第1フランジ部の車両外方寄りの部分に対面配置した第3側壁部と、前記第3側壁部に連結され前記フランジ部に係合する係合部と、を有し、前記第1側壁部と前記第2側壁部と前記第3側壁部とで前記フランジ部を車両外方から覆うように構成される硬質樹脂製のモール部と、
    前記延設方向に沿って前記第1側壁部の車両内方端に連結されるとともに前記フレーム本体部に対面配置された内壁部と、前記内壁部から車両外方に突出するように前記延設方向に沿って形成された車内側リップ部と、前記延設方向に沿って前記第2側壁部に連結され前記第2側壁部から車両内方に突出するように前記車内側リップ部に対向配置された車外側リップ部とを有し、前記ドアパネルから進退するように前記ドアパネルにスライド可能に取り付けられるウインドウガラスのスライド動作をガイドするガラスランと、
    前記延設方向に沿って形成されるとともに前記第1側壁部の前記第2フランジ部に対面する側の面上から突出し、前記第2フランジ部に接触することにより、前記第1フランジ部と前記第3側壁部との間の空間から前記2フランジ部と前記第1側壁部との間の空間に向かう方向への異物の進入を妨げるシールリップと、
    を備え、
    前記板状部材の前記第2フランジ部を形成する部分に続く他方の端部が、前記ガラスランの前記内壁部と前記内壁部に面する前記フレーム本体部との間に位置し、
    前記係合部が、前記延設方向に沿った前記第3側壁部の複数の箇所に部分的に連結されている、ドアフレーム構造体。
  2. 請求項1に記載のドアフレーム構造体において、
    前記フレーム本体部は、前記板状部材の前記一方の端部に続く部分を車両前方側に折り曲げることにより形成され前記フレーム本体部のうち車両外方側に位置する部分を構成する車両外方側フレーム本体部と、前記車両外方側フレーム本体部の車両前方端に続く部分を車両内方側に折り曲げることにより形成され前記フレーム本体部のうち車両前方側に位置する部分を構成する車両前方側フレーム本体部と、前記車両前方側フレーム本体部の車両内方端に続く部分を車両後方側に折り曲げることにより形成され前記フレーム本体部のうち車両内方側に位置する部分を形成する車両内方側フレーム本体部と、前記車両内方側フレーム本体部の車両後方端に続く部分を車両外方に折り曲げることにより形成され前記フレーム本体部のうち車両後方側に位置する部分を形成する車両後方側フレーム本体部と、を有する、ドアフレーム構造体。
  3. 請求項2に記載のドアフレーム構造体において、
    前記第1フランジ部は、前記板状部材の前記車両後方側フレーム本体部に続く部分が前記フレーム本体部よりも車両外方側に延設されることにより形成され、
    前記第2フランジ部は、前記第1フランジ部の車両外方端に続く部分が、前記一方の端部を前記第1フランジ部とで囲むように車両内方側に折り返されることにより形成され、
    前記第2フランジ部に続く前記板状部材の他方の端部が、前記第2フランジ部の車両内方端から車両前方側に折り曲げられることにより、前記ガラスランの前記内壁部と前記車両外方側フレーム本体部との間に配置されている、ドアフレーム構造体。
  4. 請求項3に記載のドアフレーム構造体において、
    前記車両後方側フレーム本体部と前記第1フランジ部との間に、車両内方に突出する凸部が形成されており、
    前記係合部が前記凸部に係合する、ドアフレーム構造体。
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