JP2012201134A - 電動自転車 - Google Patents

電動自転車 Download PDF

Info

Publication number
JP2012201134A
JP2012201134A JP2011065112A JP2011065112A JP2012201134A JP 2012201134 A JP2012201134 A JP 2012201134A JP 2011065112 A JP2011065112 A JP 2011065112A JP 2011065112 A JP2011065112 A JP 2011065112A JP 2012201134 A JP2012201134 A JP 2012201134A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
driving force
electric bicycle
chain
tension
wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011065112A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5225417B2 (ja
JP2012201134A5 (ja
Inventor
Takahiro Morioka
孝浩 森岡
Masato Tanida
正人 谷田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2011065112A priority Critical patent/JP5225417B2/ja
Priority to PCT/JP2012/001176 priority patent/WO2012127782A1/ja
Priority to CN201280010764.8A priority patent/CN103534166B/zh
Priority to EP12760883.4A priority patent/EP2689998B1/en
Publication of JP2012201134A publication Critical patent/JP2012201134A/ja
Publication of JP2012201134A5 publication Critical patent/JP2012201134A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5225417B2 publication Critical patent/JP5225417B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62MRIDER PROPULSION OF WHEELED VEHICLES OR SLEDGES; POWERED PROPULSION OF SLEDGES OR SINGLE-TRACK CYCLES; TRANSMISSIONS SPECIALLY ADAPTED FOR SUCH VEHICLES
    • B62M9/00Transmissions characterised by use of an endless chain, belt, or the like
    • B62M9/16Tensioning or adjusting equipment for chains, belts or the like
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62MRIDER PROPULSION OF WHEELED VEHICLES OR SLEDGES; POWERED PROPULSION OF SLEDGES OR SINGLE-TRACK CYCLES; TRANSMISSIONS SPECIALLY ADAPTED FOR SUCH VEHICLES
    • B62M6/00Rider propulsion of wheeled vehicles with additional source of power, e.g. combustion engine or electric motor
    • B62M6/40Rider propelled cycles with auxiliary electric motor
    • B62M6/70Rider propelled cycles with auxiliary electric motor power-driven at single endless flexible member, e.g. chain, between cycle crankshaft and wheel axle, the motor engaging the endless flexible member
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62MRIDER PROPULSION OF WHEELED VEHICLES OR SLEDGES; POWERED PROPULSION OF SLEDGES OR SINGLE-TRACK CYCLES; TRANSMISSIONS SPECIALLY ADAPTED FOR SUCH VEHICLES
    • B62M6/00Rider propulsion of wheeled vehicles with additional source of power, e.g. combustion engine or electric motor
    • B62M6/40Rider propelled cycles with auxiliary electric motor
    • B62M6/45Control or actuating devices therefor
    • B62M6/50Control or actuating devices therefor characterised by detectors or sensors, or arrangement thereof

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Devices For Conveying Motion By Means Of Endless Flexible Members (AREA)

Abstract

【課題】補助駆動力を出力する補助駆動スプロケット29にチェーン15を良好に噛み合わせるとともに、前進時や惰性走行時でのチェーン15の弛みを良好に吸収することができながら、チェーン15に、テンションスプロケット45をその付勢方向とは逆方向に移動させるような張力が作用した場合でも、チェーン15の歯飛びやチェーン15の脱落などを生じることを防止できる電動自転車を提供する。
【解決手段】補助駆動スプロケット29へのチェーン15の巻き角度を増加させるとともにチェーン15に付勢力による張力を与えてチェーン15の弛みを吸収するテンショナ装置40とを備え、チェーン15に、テンションスプロケット45をその付勢方向とは逆方向に移動させるような張力が作用した際の、前記テンションスプロケット45の移動する限界位置を調整可能な状態で規制する位置調整機構50を設けた。
【選択図】図4

Description

本発明は電動自転車、特にテンショナ装置を有する電動自転車に関する。
バッテリなどの蓄電器と、この蓄電器から給電される電動モータとを有し、ペダルに加えられる踏力を、トルクセンサなどの踏力検出器により検出し、前記踏力による人力駆動力に、前記電動モータの補助駆動力(アシスト力)を加えることで、上り坂等でも楽に走行できる電動自転車(電動アシスト自転車)は既に知られている。
この電動自転車において、図20、図21に示すように、補助駆動力を発生させる電動モータなどが内蔵されたモータ駆動ユニット101を、クランク軸102aの後方など、クランク軸102aの近傍箇所に配置したものがある。このような配置構成の電動自転車は、重量が比較的大きいモータ駆動ユニット101が、電動自転車の前後方向中央(すなわち、前輪と後輪との間の中間位置)に配置されるため、モータ駆動ユニットが前輪のハブや後輪のハブに内蔵されている場合と比較して、前輪103や後輪104を持ち上げ易くて、走行路に段差があっても容易に乗り越えることができるなど、電動自転車の車体105の取り回しがよく、また、走行安定性も良好である。なお、図20、図21において、102はクランク、106はペダル、108はクランク軸102aと一体的に回転する人力駆動輪体としての前スプロケット(クランクスプロケットや前ギヤとも称せられることがある)、109は後輪104に設けられた後部輪体としての後スプロケット、110は前スプロケット108と後スプロケット109とにわたって無端状に掛け渡された駆動力伝達体としてのチェーンである。
図21、図22に示すように、モータ駆動ユニット101には、電動モータの補助駆動力を出力する補助駆動スプロケット107が、前スプロケット108の後方箇所などに配置されている。そして、補助駆動スプロケット107をチェーン110に噛み合わせて配置することにより、人力駆動力に補助駆動力を加えて、これらの駆動力を後輪104に伝達する構成としている。また、補助駆動スプロケット107のさらに後方には、チェーン110における下側部分110bに噛み合って下方に案内するテンショナ装置(ガイド装置とも称せられることがある)111が配設されている。
このテンショナ装置111は、図22、図23に示すように、例えば、モータ駆動ユニット101の外殻部をなすユニットケース113から突出されたボス114と、このボス114の突出端部に取付ねじ115を介して揺動自在に取り付けられた支持アーム116と、この支持アーム116の揺動側端部に支持軸118を介して回転自在に取り付けられたテンションスプロケット112と、支持アーム116を図13における矢印a方向に付勢する付勢ばね117とから構成されている。そして、テンションスプロケット112が、支持アーム116を介して、取付ねじ115の取付部を中心として自由に揺動できる状態、すなわち、支持アーム116の揺動範囲が規制されていない状態で、付勢ばね117の付勢力により、a方向に付勢されている。
このテンショナ装置111に設けられたテンションスプロケット112により、補助駆動スプロケット107にチェーン110が噛み合う巻き角度が適切な角度まで増加するように案内しているとともに、チェーン110の弛みを吸収してチェーン110の張り状態を適度に保っている。この構造により、チェーン110が補助駆動スプロケット107に大きな巻き角度で噛み合わせるとともに、チェーン110の弛みに起因する歯飛び現象の発生を防止して、電動モータの補助駆動力がチェーン110に良好に伝達するように図っている。
図22に示すように、ペダル106が踏み込まれて、前スプロケット108がb方向に回転されると、チェーン110は、その上側部分が前スプロケット108により前方に張力が付加された状態で、前スプロケット108により下方に移動された後、後方ほど上になるように斜めに持ち上げられながら補助駆動スプロケット107に噛み合い、この後、後方ほど下になるようにテンションスプロケット112により案内された後、後スプロケット109の下部側に向けて後方に移動する。なお、ペダル106への踏力に対応して、補助駆動スプロケット107はc方向に回転されて補助駆動力が付加される。したがって、ペダル106が踏み込まれた際には、チェーン110の上側部分110aだけに張力がかかり、チェーン110の下側部分110bには張力は殆ど作用しない。このため、この状態で、テンションスプロケット112がa方向に揺動して、チェーン110の下側部分110bの弛みがテンショナ装置111により吸収される。
ところで、電動自転車においても一般の自転車と同様に、平地や下り坂などでペダル106を踏み込まない状態で走行させる惰性走行(慣性走行とも称せられる)を行っている際に、ペダル106が回転しないように、後輪104のハブ内に、一方向クラッチ機構やラチェット機構からなるフリーホイール機構が内装されている場合が多い。また、電動自転車では、バッテリ120の電気残量が極めて少なくなった際などに、電源を切って補助駆動力の発生を停止させることがある。この場合でも、ペダル106に電動モータ121の負荷がかかってペダル106を踏み込む力が過大になることがないように、モータ駆動ユニット1の平面断面図である図24に示すように、電動モータ121と補助駆動スプロケット107との間にも一方向クラッチ機構119やラチェット機構を配設している。また、ペダル106の踏み込みを急に止めた時には、まだ補助駆動スプロケット107が回転し続けている場合がある。この場合に、ペダル106が回転しないように、クランク軸102aから前スプロケット108への人力駆動力伝達経路の途中にも一方向クラッチ機構122が設けられている。これにより、運転者の足に余分な負担をかけないよう図ったり、踏み込み時以外にはペダル6が回転しないように図ったりしている。なお、図24における123は、電動モータ121と補助駆動スプロケット107との間に配設されている減速機構、124は、クランク軸102aに作用するトルク(すなわち、ペダル6への踏力からなる人力駆動力)を検出するトルクセンサである。
なお、電動自転車においても、一般の自転車と同様に、後輪104に外装変速機を備えたものがあるが、この外装変速機を備えた電動自転車では、前記モータ駆動ユニット101にはテンショナ装置111が不要である。外装変速機は、後輪104に取り付けられた互いに直径の異なる複数の後輪変速スプロケットと、後輪変速スプロケットの下方に配設されたガイドスプロケットと、変速時のチェーンの弛みを吸収する後部テンションスプロケットとを備えており、前記後部テンションプーリがチェーンの張力(テンション)を調整する機能を有している。このように外装変速機を備えている場合には、外装変速機にテンション調整機能があるので、前記モータ駆動ユニット101には、テンション調整機能が不要となる。しかし、テンショナ装置111を無くしてしまうと、補助駆動スプロケット107へのチェーン110の巻き角度が不足してしまうので、特許文献1には、図25、図26に示すような、前記テンショナ装置111の構成要素を流用したテンショナ装置130の構成が開示されている。
このテンショナ装置130では、図25、図26に示すように、支持アーム116の一部に、テンションスプロケット112が設けられている側とは反対方向に延びる突片部131が形成されている。また、モータ駆動ユニット101のユニットケース113の一部に側方に突出する複数の位置固定用突部132が形成されている。そして、電動自転車に外装変速機が備えられている場合には、図26に示すように、突片部131をユニットケース113側に折り曲げて、位置固定用突部132間に嵌まり込んだ状態で取り付けることにより、支持アーム116およびテンションスプロケット112の位置が固定されて揺動しないようになっている。なお、この場合には、テンションスプロケット112の付勢機能が不要であるので、付勢ばね117は設けられない。一方、電動自転車に外装変速機が備えられない場合には、図25に示すように、突片部131を折り曲げず、突片部131が位置固定用突部132などに当接しない状態として、支持アーム116およびテンションスプロケット112の揺動範囲を規制しない。
ところで、電動自転車に用いられるブレーキ装置としては、一般の自転車と同様に、ハンドル125に取り付けたブレーキレバー126(図20参照)を操作することで制動されるリムブレーキ、バンドブレーキ、またはローラブレーキなどが用いられる場合が多いが、地域によって、または運転者の要望などにより、ペダルを前進走行時の回転方向とは逆方向に回転することにより制動されるコースターブレーキを後輪4に使用することが望まれる場合がある。なお、コースターブレーキに関する技術資料としては特許文献2、3等がある。
特開2006−341774号公報 ドイツ特許公報2337725号 実開昭61−187788号公報
しかしながら、電動自転車の後輪104にコースターブレーキを組み付けようとした場合には、クランク軸102aと前スプロケット108との間の一方向クラッチ機構122を省いて、ペダル106を逆向きに回転させた際に、この動きがクランク軸102aに伝達され、さらに、前スプロケット108、チェーン110、後スプロケット109を介して、コースターブレーキに伝達されることが必要となる。この場合に、図27に示すように、前スプロケット108が逆向き(d方向)に回転することで、チェーン110の下側部分110bに大きな張力が発生し、これにより、テンションスプロケット112が大きく上方(e方向)に移動してしまい、この移動距離に対応してチェーン110の上側部分110aに大きな弛みを生じることになる。この結果、弛んだチェーン110の上側部分110aが車体などに接触するなどの不具合を生じたり、コースターブレーキを解除してクランク102や前スプロケット108を逆方向の回転から前進走行時の回転へ切り換えた際に、前スプロケット108の歯飛びやチェーン110の脱落を生じたりしていた。
また、チェーン110は、長期間にわたって使用すると経年変化により延びてしまい、弛み状態が大きくなるが、チェーン110の上側部分110aだけでなく、下側部分110bにも張力が係る場合があると、この弛み状態がより大きくなるおそれがあった。
本発明は上記課題を解決するもので、補助駆動力を出力する補助駆動スプロケットなどの補助駆動輪体に対してチェーンなどの駆動力伝達体を良好に噛み合わせるとともに、前進時や惰性走行時での駆動力伝達体の弛みを良好に吸収することができながら、駆動力伝達体の、補助駆動輪体やテンション輪体が噛み合っている側の部分(例えば駆動力伝達体の下側部分)に大きな張力が作用した場合でも、駆動力伝達体の歯飛びや駆動力伝達体の脱落などを生じることを防止できる電動自転車を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の電動自転車は、クランクとともに回転し、踏力からなる人力駆動力を出力する人力駆動輪体と、後輪に設けられた後部輪体と、前記人力駆動輪体と前記後部輪体とにわたって回転自在な状態で無端状に巻回された駆動力伝達体と、補助駆動力を発生する駆動源としての電動モータと、前記電動モータで発生した補助駆動力が伝達されて、前記駆動力伝達体に噛合して補助駆動力を前記駆動力伝達体に伝達する補助駆動輪体と、前記補助駆動輪体への駆動力伝達体の巻き角度を増加させるとともに前記駆動力伝達体に張力を与えて前記駆動力伝達体の下側部分の弛みを吸収するテンショナ装置と、を備えた電動自転車であって、前記テンショナ装置が、前記駆動力伝達体に噛合するテンション輪体と、このテンション輪体を揺動自在に支持する支持部材と、前記テンション輪体に付勢力を与える付勢部材と、前記駆動力伝達体に、前記テンション輪体を前記付勢力の付勢方向とは逆方向に移動させようとする張力が作用した際の、前記テンション輪体の移動する限界位置(限界範囲)を調整可能な状態で規制する位置調整機構と、を有することを特徴とする。
また、本発明の電動自転車の前記補助駆動輪体および前記テンション輪体は、前記駆動力伝達体の同じ側の部分に噛み合うように配設され、前記位置調整機構は、前記駆動力伝達体における前記補助駆動輪体および前記テンション輪体が噛み合っていない側の部分よりも、前記駆動力伝達体における前記補助駆動輪体および前記テンション輪体が噛み合っている側の部分に、より大きな張力が作用した際に前記テンション輪体の移動する限界位置を調整可能な状態で規制することを特徴とする。
この構成により、電動自転車の後輪のハブにコースターブレーキを組み付けてペダルを逆向きに回転させるなどして、前記駆動力伝達体の下側部分などに大きな張力が発生し、前記駆動力伝達体に、前記テンション輪体を前記付勢力の付勢方向とは逆方向に移動させようする張力が作用した場合には、前記位置調整機構により、前記テンション輪体の移動する位置が規制されるので、前記駆動力伝達体の上側の部分に大きな弛みを生じることが防止される。この結果、弛んだ駆動力伝達体が車体などに接触するなどの不具合を生じたり、人力駆動輪体の歯飛びや前記駆動力伝達体の脱落を生じたりすることを防止できる。また、前記位置調整機構により、前記テンション輪体の移動する限界位置(限界範囲)を調整できるので、長期間にわたって当該電動自転車を使用することに伴って前記駆動力伝達体が経年変化により延びてしまった場合でも、限界位置を適正な位置に調整できて、弛んだ駆動力伝達体が車体に接触するなどの不具合を生じたり、人力駆動輪体の歯飛びや前記駆動力伝達体の脱落を生じたりすることを防止できる。
本発明の電動自転車は、電動モータおよび補助駆動輪体が設けられているモータ駆動ユニットが、前輪と後輪との間の中間位置に配置されていることが好ましい。また、前記テンショナ装置が、電動モータおよび補助駆動輪体が設けられているモータ駆動ユニットに取り付けられていることが好ましい。
例えば、前記位置調整機構は、テンション輪体を揺動自在に支持する支持アームに当接する位置調整部材を有し、前記位置調整部材が、前記モータ駆動ユニットに対する相対位置を調整可能に取り付けられる。
また、前記位置調整機構により、前記駆動力伝達体の弛み状態が大きくなると、弛み状態が小さくなるように、前記テンション輪体の移動可能位置を変更する構成であると、前記駆動力伝達体の弛み状態が大きくなると、弛み状態が小さくなるように自動的に変更されるので、テンション輪体などの位置を手動で調整するなどの手間を省くことができる。
この場合の前記位置調整機構としては、テンション輪体を揺動自在に支持する支持アームに当接する位置調整部材と、前記位置調整部材を介して、前記テンション輪体が補助駆動輪体から離反する方向に前記支持アームを付勢する付勢手段と、前記位置調整部材を介して、前記テンション輪体が補助駆動輪体に近接する方向に前記支持アームが移動することを阻止する阻止機構と、を備えていることが好ましい。
また、本発明は、後輪にコースターブレーキが設けられている場合に特に良好に適用でき、前記位置調整機構は、ペダルによりクランクが前進時と逆方向に回転されることにより、前記駆動力伝達体における下側部分が前方に引っ張られた際に移動する限界位置を調整可能な状態で規制するよう構成される。
これにより、ペダルによりクランクを前進時と逆回転させることにより、コースターブレーキなどを良好に作動させることができながら、前記位置調整機構により、前記駆動力伝達体の上側の部分に大きな弛みを生じることを防止できる。
また、本発明は、クランク軸と前スプロケットとの間の駆動力伝達経路に、ワンウェイクラッチまたはラチェット機構が設けられておらず、クランク軸の正逆方向の回転が前スプロケットに伝達される構成とすることが好ましい。
また、本発明は、踏力からなる人力駆動力を検出する人力駆動力検出器が、クランク軸からの伝達経路に伝達された人力駆動力を非接触状態で検出可能に構成され、クランク軸を前進時とは逆方向に回転自在とされている構成とすることが好ましい。この場合に前記人力駆動力検出器は磁歪式トルクセンサであることが好ましい。
また、本発明の位置調整機構は、走行時の後輪の回転による力が前記駆動力伝達体に伝達されることにより、前記駆動力伝達体における下側部分が後方に引っ張られた際に移動する限界位置を調整可能な状態で規制するように構成してもよい。この構成は、走行時の後輪の回転による力が前記駆動力伝達体を介して前記電動モータに伝達されて回転されることで回生動作を実行可能に構成されている場合に良好に適用できる。
これらの構成により、走行時の後輪の回転による力を前記駆動力伝達体を介して前記電動モータに伝達して支障なく回生動作を行うことができるとともに、前記位置調整機構により、前記駆動力伝達体の上側の部分に大きな弛みを生じることを防止できる。
本発明によれば、電動自転車の後輪にコースターブレーキを組み付けてペダルを逆向きに回転させるなどして、前記駆動力伝達体の下側の部分などに大きな張力が発生した場合でも前記駆動力伝達体の上側の部分などに大きな弛みを生じることが防止される。また、前記位置調整機構により、長期間にわたって当該電動自転車を使用することに伴って前記駆動力伝達体が経年変化により延びてしまった場合でも、限界位置を適正な位置に調整できる。これにより、弛んだ駆動力伝達体が車体に接触するなどの不具合を生じたり、人力駆動輪体の歯飛びや前記駆動力伝達体の脱落を生じたりすることを防止でき、電動自転車の信頼性を向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る電動自転車の全体側面図 同電動自転車の部分切欠側面図 同電動自転車のモータ駆動ユニットの平面断面図 同電動自転車のモータ駆動ユニットの、コースターブレーキを作動させていない走行時の状態を示す側面図 同電動自転車のモータ駆動ユニットの、コースターブレーキを作動させていない走行時の状態を示す斜視図 同電動自転車のモータ駆動ユニットの、テンション装置の分解斜視図 同電動自転車の後輪のハブの分解斜視図 同電動自転車の後輪のハブの縦断面図で、ペダルの踏力により後輪を回転駆動させている状態 同電動自転車の後輪のハブの縦断面図で、ペダルを前進走行時とは逆方向に回転させてコースターブレーキを作動させている状態、あるいは走行中にペダルの回転を停止している状態 同電動自転車のモータ駆動ユニットの、コースターブレーキを作動させている走行時の状態を示す側面図 同電動自転車のモータ駆動ユニットの、コースターブレーキを作動させている走行時の状態を示す斜視図 本発明の第2の実施の形態に係る電動自転車のモータ駆動ユニットの側面図 同電動自転車のモータ駆動ユニットの要部拡大側面図 本発明の第3の実施の形態に係る電動自転車のモータ駆動ユニットの側面図 同電動自転車のモータ駆動ユニットの要部拡大側面図 本発明の第4の実施の形態に係る電動自転車の側面図 同電動自転車のモータ駆動ユニットの平面断面図 同電動自転車のモータ駆動ユニットの側面図 同電動自転車のモータ駆動ユニットの斜視図 従来の電動自転車の全体側面図 同従来の電動自転車の部分切欠側面図 同従来の電動自転車のモータ駆動ユニットの側面図 同従来の電動自転車のモータ駆動ユニットにおけるテンショナ装置の分解斜視図 同従来の電動自転車のモータ駆動ユニットの平面断面図 従来の他の電動自転車のテンショナ装置の分解斜視図 従来のさらに他の電動自転車のテンショナ装置の分解斜視図 従来の電動自転車のテンショナ装置の作用を説明するための側面図
以下、本発明の実施の形態に係る電動自転車について図面に基づき説明する。
図1、図2における1は本発明の実施の形態に係る電動自転車である。図1、図2に示すように、この電動自転車1は、ヘッドパイプ2a、前フォーク2b、メインパイプ2c、立パイプ2d、チェーンステー2e、シートステー2fなどからなる金属製のフレーム2と、前フォーク2bの下端に回転自在に取り付けられた前輪3と、チェーンステー2eの後端に回転自在に取り付けられた後輪4と、前輪3の向きを変更するハンドル5と、サドル6と、クランク7およびペダル8と、補助駆動力(アシスト力)を発生させる駆動源としての電動モータおよびこの電動モータを含めた各種の電気的制御を行う制御部が設けられたモータ駆動ユニット10と、電動モータに駆動用の電力を供給する二次電池からなるバッテリ12と、ハンドル5などに取り付けられて、乗車者などが操作可能な手元操作部(図示せず)と、クランク7と一体的に回転するように取り付けられ、踏力からなる人力駆動力を出力する人力駆動輪体としての前スプロケット(クランクスプロケットや前ギヤとも称せられることがある)13と、後輪4のハブ(後ハブとも称する)9に取り付けられた後部輪体としての後スプロケット(後ギヤとも称せられることがある)14と、前スプロケット13と後スプロケット14とにわたって回転可能な状態で無端状に巻回された駆動力伝達体としてのチェーン15と、チェーン15などを側方から覆うチェーンカバー21となどを備えている。なお、バッテリ12は蓄電器の一例であり、二次電池が好適であるが、蓄電器の他の例としてはキャパシタなどであってもよい。
図1、図2に示すように、この電動自転車においても、モータ駆動ユニット10が、クランク軸7aの略後方など、前輪3と後輪4との間の中間位置(より詳しくは中間位置の下部)に配置されている。そして、このような配置構成にすることで、重量が比較的大きいモータ駆動ユニット10が、電動自転車1の前後方向中央に配置されるため、前輪3や後輪4を持ち上げ易くて、走行路に段差があっても容易に乗り越えることができるなど、電動自転車1の車体(フレーム2など)の取り回しがよく、また、走行安定性も良好となるよう図っている。
図3はモータ駆動ユニット10の平面断面図である。なお、図3にも記載しているように、以下の説明における左右方向は、進行方向に向った状態での方向を言うが、この発明の構成が以下で述べる方向に限定されるものではない。
図3に示すように、モータ駆動ユニット10は、外殻部および仕切壁部をなすユニットケース11の内部が、前側に配設されて、クランク軸7aが回転自在に支持されてなるクランク軸配設部16と、前後方向の中央に配設されて、制御基板17や各種の電子部品などからなる制御部18が配設された制御領域部と、後寄り左側に配設されて、電動モータ20が内蔵されたモータ部19と、減速歯車22や補助駆動力出力軸23などが回転自在に配設されてなる減速機構24が配設された減速機構部などに区画されている。ここで、クランク軸配設部16においては、クランク軸7aの左寄り部分に、スプライン部を介して第1筒状体25が、クランク軸7aと一体的に回転される状態で外嵌されている。また、クランク軸7aの右寄り部分には、第2筒状体26がクランク軸7aに対して回転自在な状態で外装されており、第1筒状体25の右端部と第2筒状体26の左端部とはスプライン結合されて第1筒状体25の回転が第2筒状体26に伝達される。さらに、第2筒状体26の左端部に前スプロケット13が一体的に回転する状態で取り付けられている。これらの構成により、クランク軸7aの回転が、第1筒状体25および第2筒状体26を介して、前スプロケット13に伝達され、この結果、踏力に基づく人力駆動力が前スプロケット13から出力される。すなわち、この実施の形態では、クランク軸7aと前スプロケット13との間の駆動力伝達経路に、従来設けられていたような一方向クラッチ機構122(図24参照)が設けられておらず、クランク軸7aの正逆方向の回転が前スプロケット13にそのまま伝達されるよう構成されている。
また、第1筒状体25の外周面には、応力に応じて磁気歪を発生する磁歪部が形成されているとともに、この第1筒状体25の外周面から僅かな隙間を有する状態でコイル27が配設されている。そして、これらの磁歪部とコイル27となどから人力駆動力検出器としての磁歪式トルクセンサ28が構成され、この磁歪式トルクセンサ28により、踏力(人力駆動力)に基づくトルクを非接触状態で検出するよう構成されている。また、この磁歪式トルクセンサ28により、逆向きのトルクを検出することもでき、逆向きのトルクを検出した際に、電動モータ20を即時に停止できるよう構成されている。これにより、搭乗者の足への負担をより少なくできるよう図られている。
モータ駆動ユニット10における前スプロケット13の後方箇所に、電動モータ20で発生した補助駆動力を出力する補助駆動輪体としての補助駆動スプロケット29が、モータ駆動ユニット10から突出する補助駆動力出力軸23に取り付けられた姿勢で配設されている。そして、補助駆動スプロケット29を、前スプロケット13の後方箇所で、チェーン15の下側部分を上方に持ち上げる状態で噛み合わせて配置することにより、人力駆動力に補助駆動力を加えて、これらの駆動力を後輪4に伝達する構成としている。また、モータ駆動ユニット10における電動モータ20と補助駆動スプロケット29との間の補助駆動力伝達経路に、この実施の形態では、減速歯車22と補助駆動力出力軸23との間に、一方向クラッチ機構30を配設している。これにより、電動モータ20が回転されていない状態でペダル8が踏み込まれた場合に、電動モータ20の負荷がペダル8に作用することを防止して、ペダル8を踏み込む力が過大になることがないよう図っている。
図2、図4〜図6に示すように、モータ駆動ユニット10における補助駆動スプロケット29のさらに後方箇所に、チェーン15における下側部分15bに略上方から噛み合ってチェーン15を略下方に押下げるテンショナ装置40が配設されている。このテンショナ装置40は、モータ駆動ユニット10の外殻部をなすユニットケース11から側方に突出されたボス41と、このボス41の突出端部に取付ねじ42を介して揺動自在に取り付けられた支持アーム43と、この支持アーム43の後端部に支持軸44を介して回転自在に取り付けられ、チェーン15の下側部分15bに噛合するテンション輪体としてのテンションスプロケット45と、支持アーム43を図4、図5におけるk方向に付勢する付勢ばね46と、テンションスプロケット45を反k方向に移動させようとする張力がチェーン15に作用した際、すなわち、チェーン15における上側部分15aよりも下側部分15bに大きな張力が作用した際にテンションスプロケット45が移動する限界位置(移動範囲)を調整可能な状態で規制する位置調整機構50とから構成されている。そして、テンションスプロケット45が、支持アーム43を介して、取付ねじ42の取付部を中心として揺動(回動)可能な状態で、付勢ばね46の付勢力によりk方向、すなわち、テンションスプロケット45が補助駆動スプロケット29から離反する方向、に付勢されている。なお、付勢ばね46は、その張力が、チェーン15における下部部分15bに弛みを生じたときに良好に弛みを除去するような適度な付勢力を有するものが用いられているが、後述するような、ペダル8を逆向きに回転させた際に発生するチェーン15の下側部分15bを引っ張る張力よりも小さいものが用いられている。
テンショナ装置40に設けられたテンションスプロケット45により、補助駆動スプロケット29にチェーン15が噛み合う巻き角度が適切な角度まで増加するように案内しているとともに、チェーン15の弛みを吸収してチェーン15の張り状態を適度に保っている。この構造により、チェーン15が補助駆動スプロケット29に大きな巻き角度で噛み合わせるとともに、チェーン15の弛みに起因する歯飛び現象の発生を防止して、電動モータ20の補助駆動力がチェーン15に良好に伝達するように図っている。
図6などに示すように、位置調整機構50は、ユニットケース11に取付ねじ52で固定された支持枠53と、支持枠53を下方から斜め上方に貫通するように取り付けられ、先端部が、支持アーム43の取付ねじ42よりも前方に延びる前端部43bに下方から当接可能に配設された位置調整部材としての位置調整ねじ54と、位置調整ねじ54の先端部(上端部)が支持枠53から上方に突出しないように略下方へ付勢する付勢ばね56などから構成されている。なお、この実施の形態では、位置調整ねじ54の先端部には弾性を有するキャップ55が被せられ、このキャップ55を介して、位置調整ねじ54の先端部が支持アーム43の前端部43bの裏面に間接的に当接するよう構成されており、支持アーム43の微小な揺動は許容するようになっている。しかしながら、このキャップ55は必ずしも必要ではなく、このキャップ55を省いて、位置調整ねじ54が支持アーム43の前端部43bの裏面に直接当接する構成を採用してもよい。なお、位置調整ねじ54の下端部には太径のつまみ部54aが形成されている。また、位置調整ねじ54の先端部にはおねじ部54bが形成され、支持枠53に形成されたねじ孔53aにねじ込まれている。そして、つまみ部54aを手で回すことにより、位置調整ねじ54の先端部の、支持枠53からの斜め上方への突出寸法を調整可能とされている。これにより、支持アーム43の前端部が最も下方に移動する限界位置(移動範囲)、すなわち、支持アーム43の後端部に取り付けられたテンションスプロケット45の上方への限界位置(移動範囲)を調整可能とされている。
この電動自転車1では、後輪4のブレーキ装置として、ブレーキレバーを操作することにより作動するブレーキシューを前輪のリムに押し付けるリムブレーキや、後輪のバンドブレーキやローラブレーキなどは設けられていない。そして、これらのブレーキ装置の代わりに、後ハブ9(図2参照、但し、実際には、図2に示す後スプロケット14の向こう側に後ハブ9が設けられている)に、ペダル8を前進走行時の回転方向と逆方向に回転することにより後輪4が制動される、図7に示すようなコースターブレーキ60が設けられている。なお、前輪3のブレーキ装置としては、ブレーキレバーを操作することによりそれぞれ作動するキャリパーブレーキやリムブレーキを設けてもよいし、設けなくてもよい(図1においては前輪3のブレーキ装置を設けていない場合を示している)。
図7は、コースターブレーキ60が設けられている後輪4のハブ(後ハブ)9の分解斜視図、図8、図9は、それぞれ後ハブの断面図である。この実施の形態では、JIS(日本工業規格)D9419に規定する自転車用コースターハブ機構Bタイプの「ローラークラッチ駆動式」のコースターブレーキ60が用いられており、後ハブ9の外郭部をなして後輪4と一体的に回転するハブ本体の内部にコースターブレーキ60が配設されている。図7〜図9に示すように、コースターブレーキ60は、後輪4のハブ軸67に回転自在に外嵌され、一端側(図7における右端側)外周に後スプロケット14が一体的に回転するように固定され、他端側(図7における左端側)に図8、図9に示すような突部61a、大径カム面61bおよび小径カム面61cが周方向適当間隔ごとに形成された駆動体61と、外周寄り部分において周方向適当間隔ごとにローラ62が配設されているとともに軸方向に沿って(図7における左側)突出するカム部63aを有するカム台63と、カム台63のカム部63aにその傾斜カム部64aが係合するとともにテーパ面64bを有するエキスパンダー64と、径方向に拡縮可能で後ハブ9の内周面に摺接可能なブレーキシュー65と、ブレーキシュー65を外側に移動可能なテーパ面66aを有するブレーキコーン66などから構成されている。
そして、ペダル8が通常の走行方向(前進走行時の回転方向、正方向とも称す)に回転されると、チェーン15および後スプロケット14などを介して、駆動体61が図8において示すg方向に回転され、これに伴い、ローラ62が駆動体61の大径部61bにより外側に押圧される。この結果、ローラ62が、駆動体61と、後ハブ9のハブ本体との間に強く圧接された状態で挟持され、これによって、駆動体61とともに前記ハブ本体が一体化されて、後輪4全体も回転される。なお、この際、カム台63のカム部63aはエキスパンダー64の傾斜カム部64aにおける軸方向に対して薄い厚み部分に当接している状態となり、エキスパンダー64は図7において右側寄りに位置するため、エキスパンダー64のテーパ面64bがブレーキシュー65に当接せず、ブレーキシュー65も拡径されずに後ハブ9の内周面から離反されている。
一方、ペダル8が前進走行時の回転方向と逆方向に回転されて、チェーン15を介して、後スプロケット14が逆方向に回転された場合には、図9に示すように、駆動体61が後スプロケット14と同方向であるh方向に回転され、これにより、ローラ62の箇所では、駆動体61の小径カム面61cに当接してハブ本体の内周面からは隙間を有する状態となる。しかしながら、駆動体61のh方向への回転により、ローラ62を介して、カム台63がh方向に回転されると、カム台63のカム部63aに傾斜カム部64aで当接しているエキスパンダー64が図7における左側に移動される。これにより、ブレーキシュー65が、エキスパンダー64のテーパ面64bとブレーキコーン66のテーパ面66aとにより両側から押圧されて拡径して、後ハブ9のハブ本体の内周面に強く押圧され、この結果、後ハブ9を介して後輪4が制動される。
なお、走行中にペダル8が停止されて、チェーン15を介して、後スプロケット14の回転が停止された場合には、駆動体61が図8に示すようなg方向に回転される力がなくなるため、図9に示すように、ローラ62は、駆動体61の小径カム面61c側に寄って後ハブ9の内周面から隙間を有する状態となる。また、駆動体61が回転されないため、カム台63も回転されず、これにより、エキスパンダー54は図5において右側寄りに位置した状態のままとなり、エキスパンダー64のテーパ面64bがブレーキシュー65に当接せず、ブレーキシュー65も拡径されずに後ハブ9の内周面から離反される。この結果、後ハブ9が回転している状態であっても、後ハブ9の回転力は、駆動体61や後スプロケット14には伝達されず、これらの間にフリーホイール(一方向クラッチ機構やラチェット機構)を配設した場合のように、空回り状態となって惰性走行状態が維持される。
なお、この実施の形態では、コースターブレーキ60として、「ローラークラッチ駆動式」のものを用いた場合を述べたが、これに限るものではなく、これに代えて、「テーパーコーン駆動式」のコースターブレーキや、「多板式」のコースターブレーキを用いてもよい。また、本実施の形態では、後輪4には外装変速機が設けられていない。
上記構成において、クランク軸7aよりも前側に位置するペダル8を上方から下方に移動する方向に踏み込むことで、前スプロケット13がi方向(図4参照)に回転される。これにより、チェーン15は、その上側部分15aが前スプロケット13により前方に張力が付加された状態で、前スプロケット13により下方に移動された後、後方ほど上になるように斜めに持ち上げられながら補助駆動スプロケット29に噛み合い、この後、後方ほど下になるようにテンションスプロケット45により案内された後、後スプロケット14の下部側に向けて後方に移動する。なお、ペダル8への踏力に対応して、補助駆動スプロケット29はj方向に回転されて補助駆動力が付加される。したがって、ペダル8が踏み込まれた際には、チェーン15の上側部分15aだけに張力がかかり、チェーン15の下側部分15bには張力は殆ど作用せず、この状態で、チェーン15の下側部分15bの弛みがテンショナ装置40により吸収される。つまり、テンションスプロケット45は付勢ばね46の付勢力によりk方向に揺動し、これにより、チェーン15の下側部分15bの弛みが吸収される。
一方、走行中に、ペダル8を逆向きに回転させると、コースターブレーキ60が上述のように作動して、制動される。この際、ペダル8の逆向きの回転により、図10、図11に示すように、前スプロケット13がm方向に回転される。これにより、チェーン15の下側部分15bを前方に引っ張る大きな張力が発生し、チェーン15の下側部分15bが、補助駆動スプロケット29の上端部の位置と後スプロケット14の下端部との間で直線状になろうとする。この場合に、従来のテンション装置111を用いていた場合は、図27に示すように、チェーン110の下側部分110bに作用する張力が、付勢ばね117の付勢力よりも大きいので、テンションスプロケット112が大きく上方(e方向)に移動して、チェーン110の上側部分110aに大きな弛みを生じてしまう。この結果、弛んだチェーン110の上側部分110aが車体に接触するなどの不具合を生じたり、前スプロケット108の歯飛びやチェーン110の脱落を生じたりしていた。
これに対して、本発明の実施の形態においても、ペダル8を逆向きに回転させるなどして、チェーン15の下側部分15bに大きな張力が発生した場合には、チェーン15の下側部分15bが、補助駆動スプロケット29の上端部の位置と後スプロケット14の下端部との間で直線状になろうとし、テンションスプロケット45が持ち上げられようとする。しかしながら、本発明の実施の形態では、位置調整機構50が設けられているので、図10、図11に示すように、テンションスプロケット45が持ち上げられるように上方(n方向)に移動(揺動)しようとした場合でも、支持アーム43の前端部43bが、位置調整ねじ54の先端部(この実施の形態では位置調整ねじ54の先端部に取り付けられたキャップ55)に当接して、テンションスプロケット45が大きくn方向に移動することが阻止される。これにより、チェーン15の上側部分15aに大きな弛みを生じることが防止され、弛んだチェーン15がチェーンステー2eやチェーンカバー21などに接触するなどの不具合を生じることが防止される。また、コースターブレーキ60を解除してクランク7や前スプロケット13を逆方向の回転から前進走行時の回転へ切り換えた際でも、チェーン15の変位が少ないので、前スプロケット13の歯飛びやチェーン15の脱落などが発生しない。
また、位置調整機構50により、チェーン15における上側部分15aよりも下側部分15bに大きな張力が作用した際に移動する限界位置(移動範囲)を調整できるので、長期間にわたって当該電動自転車1を使用することに伴ってチェーン15が経年変化により延びてしまった場合でも、適正な限界位置(移動範囲)に調整できる。これによっても、弛んだチェーン15がチェーンステー2eなどに接触するなどの不具合を生じたり、前スプロケット13の歯飛びやチェーン15の脱落などを防止できたりし、ひいては電動自転車1の信頼性が向上する。
次に、図12、図13を参照しながら、本発明の第2の実施の形態を説明する。第2の実施の形態に係る電動自転車が、前記第1の実施の形態に係る電動自転車1と異なる構成要素は、テンショナ装置の位置調整機構70だけであり、他の構成は同じであるので、このテンショナ装置の位置調整機構70およびこれに関する点のみ述べ、他の説明は省略する。なお、同機能の構成要素には同符号を付す。
上記第1の実施の形態では、位置調整機構50の位置調整ねじ54の位置を手動で調整する必要があった。したがって、手間が掛かるとともに、位置調整ねじ54の調整位置が不適当となる可能性がある難点がある。本発明の第2の実施の形態に係る電動自転車のテンショナ装置の位置調整機構70では、前記難点を改善可能である。
図12、図13を参照しながら、本発明の第2の実施の形態を説明する。この実施の形態では、位置調整機構70が、ユニットケース11から側方に突出された突出軸71と、この突出軸71にその内周部で固定され、その外周円筒部が、p方向のみ回転可能で、逆p方向には回転しないように構成された一方向クラッチ機構72(これに代えてラチェット機構を設けてもよい)と、反p方向への周方向に対して徐々に半径が増加する形状とされた位置調整部材としてのカム73と、カム73がp方向に回転するように付勢する付勢ばね74とから構成されている。なお、図13において、75はユニットケース11から側方に突出されているとともに付勢ばね74の一端に当接された突起、73aはカム73からユニットケース11側に突出されて付勢ばね74の他端に当接された突起、43bはカム73に当接する支持アーム43の前端部である。
この構成では、カム73が付勢ばね74によってp方向に回転するように付勢されている。したがって、クランク軸7aよりも前側に位置するペダル8を上方から下方に移動する方向に踏み込んだり、経年変化などによりチェーン15が延びたりするなどして、チェーン15の下側部分15bに弛みが生じると、この弛みがテンショナ装置40により吸収されるとともに、カム73がp方向に回転する。これにより、テンションスプロケット45の位置が自動的に調整される。
この結果、テンションスプロケット45は前記の調整された位置に配置されるので、走行中にコースターブレーキ60を作動させようとして、ペダル8を逆向きに回転させた場合でも、支持アーム43の前端部43bがカム73に当接して、テンションスプロケット45が大きく、反k方向に移動することが阻止される。これにより、チェーン15の上側部分15aに大きな弛みを生じることが防止され、弛んだチェーン15がチェーンステー2eやチェーンカバー21などに接触するなどの不具合を生じることを防止できる。また、コースターブレーキ60を解除してクランク7や前スプロケット13を逆方向の回転から前進走行時の回転へ切り換えた際でも、チェーン15が殆ど変位しないので、前スプロケット13の歯飛びやチェーン15の脱落などが発生しない。
また、位置調整機構70により、チェーン15において弛みが殆どない状態に自動的に調整されるので、長期間にわたって当該電動自転車1を使用することに伴ってチェーン15が経年変化により延びてしまった場合でも、適正な位置に自動的に調整される。これによっても、弛んだチェーン15がチェーンステー2eなどに接触するなどの不具合を生じたり、前スプロケット13の歯飛びやチェーン15の脱落などを防止できたりし、ひいては電動自転車1の信頼性が向上する。なお、カム73を付勢する付勢ばね74の付勢力で支持アーム43やテンションスプロケット45が付勢されるので、支持アーム43を付勢する付勢ばね46を省いてもよい。
また、本発明の第2の実施の形態に係る電動自転車の位置調整機構70に代えて、図14、図15に示すような、本発明の第3の実施の形態に係る電動自転車の位置調整機構80を使用してもよい。
図14、図15に示すように、この実施の形態では、位置調整機構80が、ユニットケース11から側方に突出された突出軸81と、この突出軸81に回転自在な状態で取り付けられ、右回り方向であり反p方向の周方向に対して徐々に半径が増加する形状のカム部82aと周方向に同一の半径で形成された歯部82bとを有する位置調整部材としてのカム体82と、カム体82がp方向に回転するように付勢する付勢ばね83と、ユニットケース11から側方に突出されたボス41などにより揺動可能に支持されて、先端部にカム体82の歯部82bに噛合する爪体84と、この爪体84の先端部がカム体82の歯部82bに噛合する方向に付勢する付勢ばね85とを備えている。なお、図15において、86はユニットケース11から側方に突出されているとともに付勢ばね74の一端に当接された突起、82cはカム82からユニットケース11側に突出されて付勢ばね85の他端に当接された突起、43bはカム73に当接する支持アーム43の前端部である。
この構成でも、カム体82が付勢ばね83によってp方向に回転するように付勢されている。したがって、クランク軸7aよりも前側に位置するペダル8を上方から下方に移動する方向に踏み込んだり、経年変化などによりチェーン15が延びたりするなどして、チェーン15の下側部分15bに弛みがある程度の量(爪体84の先端部がカム体82の1つの歯部82bを乗り越える以上の量)だけ生じると、この弛みがテンショナ装置40により吸収されるとともに、カム体82がp方向に回転する。これにより、テンションスプロケット45がk方向に揺動してテンションスプロケット45の位置が段階的かつ自動的に調整される。
この結果、テンションスプロケット45は前記の調整された位置に配置されるので、走行中にコースターブレーキ60を作動させようとして、ペダル8を逆向きに回転させた場合でも、支持アーム43の前端部43bがカム体82に当接して、テンションスプロケット45が大きく、反k方向に移動することが阻止される。これにより、チェーン15の上側部分15aに大きな弛みを生じることが防止され、弛んだチェーン15がチェーンステー2eやチェーンカバー21などに接触するなどの不具合を生じることを防止できる。また、コースターブレーキ60を解除してクランク7や前スプロケット13を逆方向の回転から前進走行時の回転へ切り換えた際でも、チェーン15が殆ど変位しないので、前スプロケット13の歯飛びやチェーン15の脱落などが発生しない。したがって、電動自転車の信頼性が向上する。なお、カム体82を付勢する付勢ばね83の付勢力で支持アーム43やテンションスプロケット45が付勢されるので、支持アーム43を付勢する付勢ばね46を省いてもよい。
上記第1〜第3の実施の形態では、コースターブレーキ60が設けられて、ペダル8を逆向きに踏み込むなどして、位置調整機構50、70、80が、チェーン15における下側部分15bが前方に引っ張られた際に移動する限界位置(移動範囲)を調整可能な状態で規制する場合を述べたが、これに限るものではない。
図16〜図19などは本発明の第4の実施の形態に係る電動自転車90を示すものである。図16に示すように、この電動自転車90では、上記実施の形態と同様に、モータ駆動ユニット10が、クランク軸7aの略後方など、前輪3と後輪4との間の中間位置(より詳しくは中間位置の下部)に配置されている。しかし、この電動自転車90では、コースターブレーキ60は設けられておらず、ハンドル5に取り付けたブレーキレバー31を操作することで後輪4が制動されるリムブレーキ、バンドブレーキ、またはローラブレーキなどが組み付けられている。また、ペダル8やクランク7の逆回転の力を後輪4側に伝達する必要がないため、クランク軸7aと前スプロケット13との間の駆動力伝達経路に、一方向クラッチ機構32が設けられており、クランク軸7aの正方向の回転は前スプロケット13に伝達されるが、クランク軸7aの逆方向の回転は前スプロケット13に伝達されない。したがって、走行時にペダル8の踏み込みを停止した際に、電動モータ20の補助駆動力がチェーン15に伝達された際でも、ペダル8やクランク7は回転しない状態を維持できる。
また、この実施の形態の電動自転車90では、惰性走行時などに後輪4の回転を、チェーン15を介してモータ駆動ユニット10の電動モータ20に伝達することにより、電動モータ20を回転させることが可能であり、これとともにブレーキレバー31を操作した時にバッテリ12を充電する回生動作を実行可能とされている。したがって、惰性走行時などペダル8の踏み込みを停止した場合などには、後輪4の回転が後スプロケット14に伝達され、後スプロケット14の回転がチェーン15に伝達され、チェーン15により回転される補助駆動スプロケット29のj方向の回転が電動モータ20に伝達されて電動モータ20が回転する。また、図示しないが、ブレーキレバー31の近傍箇所には、ブレーキレバー31が操作されたことを検知するブレーキ検知スイッチが配設され、このブレーキ検知スイッチによりブレーキレバー31が操作されたことが検知された際には、回生制御動作が実行されてバッテリ12が充電される。これにより、バッテリ12の充電作業回数に対する走行距離を増加させることができる。
この実施の形態に係る電動自転車90でも、上記実施の形態1と同様な構成の位置調整機構50(図4〜図6参照)を有するテンショナ装置40が配設されている。そして、前記位置調整機構50により、支持アーム43の前端部が最も下方に移動する限界位置(範囲)、すなわち、支持アーム43の後端部に取り付けられたテンションスプロケット45の上方への限界位置(移動範囲)を調整可能とされている。
上記構成において、惰性走行時など、後輪4の回転がチェーン15に伝達される際には、後スプロケット14によりチェーン15の下側部分15bが後方に引っ張られて大きな張力が発生する。そして、チェーン15の下側部分15bが、補助駆動スプロケット29の上端部の位置と後スプロケット14の下端部との間で直線状になろうとする。しかしながら、本発明の実施の形態でも、位置調整機構50が設けられているので、図18、図19に示すように、テンションスプロケット45が持ち上げられるようにn方向に移動した場合でも、支持アーム43の前端部が、位置調整ねじ54の先端部(この実施の形態では位置調整ねじ54の先端部に取り付けられたキャップ55)に当接して、テンションスプロケット45が大きくn方向に移動することが阻止される。これにより、チェーン15の上側部分15aに大きな弛みを生じることが防止され、弛んだチェーン15がチェーンステー2eやチェーンカバー21などに接触するなどの不具合を生じることを防止できる。また、この状態からペダル8が踏み込まれて、チェーン15への張力が下側部分15bから上側部分15aに切り換えられた際でも、チェーン15の変位が少ないので、前スプロケット13の歯飛びやチェーン15の脱落などが発生しない。
また、長期間にわたって当該電動自転車1を使用することに伴ってチェーン15が経年変化により延びてしまった場合でも、位置調整機構50により、チェーン15において弛みが殆どない状態に手動で調整することができ、長期間にわたって当該電動自転車1を使用することに伴ってチェーン15が経年変化により延びてしまった場合でも、適正な位置に調整できる。これによっても、弛んだチェーン15がチェーンステー2eなどに接触するなどの不具合を生じたり、前スプロケット13の歯飛びやチェーン15の脱落などを防止できたりし、ひいては電動自転車1の信頼性が向上する。
なお、上記第4の実施の形態では、第1の実施の形態の位置調整機構50と同じ構造のものを用いた場合を述べたが、これに限るものではなく、これに代えて、第2の実施の形態の位置調整機構70と同じ構造のものを用いたり、第3の実施の形態の位置調整機構80と同じ構造のものを用いたりしてもよい。これにより、チェーン15の弛みがない状態に自動的に調整できる。
また、上記第1の実施の形態では、位置調整機構50自体に位置調整機能を有する場合を述べたが、これに限るものではない。例えば、支持アーム43の位置を規制する位置規制ねじを設けるとともに、この位置規制ねじを取り付ける雌ねじ部を、ユニットケース11における取付ねじ42を中心とする周方向に複数箇所に形成する。そして、位置規制ねじの取付位置を変更することで、支持アーム43やテンションスプロケット45の上方への限界位置(移動範囲)を調整可能に構成してもよい。
また、上記実施の形態では、補助駆動スプロケット29とテンションスプロケット45とが、チェーン15の下側部分15bに噛み合うように配設されている場合を述べたが、これに限るものではなく、補助駆動スプロケット29とテンションスプロケット45とが、チェーン15の上側部分15aに噛み合うように配設されている場合でも、上記とは上下方向に逆に配置された類似の構成を採用することで、同様の作用効果を得ることができる。すなわち、位置調整機構50、70,80は、チェーン15における補助駆動スプロケット29とテンションスプロケット45とが噛み合っていない側の部分よりも、チェーン15における補助駆動スプロケット29とテンションスプロケット45とが噛み合っている側の部分に、より大きな張力が作用した際にテンションスプロケット45の移動する限界位置を調整可能な状態で規制するように配設すればよい。
また、上記実施の形態では、ペダル8からの踏力を後輪4に伝達する駆動力伝達体として、チェーン15を用いた場合を述べたが、これに限るものではなく、チェーンに代えて歯付きベルトを用いてもよい。また、歯付きベルト(駆動力伝達歯付きベルト)を用いた場合には、補助駆動力を出力する補助駆動輪体として、補助駆動スプロケット29に代えて補助駆動歯車を用い、後部輪体として後スプロケット14に代えて後歯車を用いるとよい。
本発明は、補助駆動スプロケットなどの補助駆動輪体からチェーンなどの駆動力伝達体に補助駆動力を伝達するとともに、駆動力伝達体の下側部分に張力が作用する可能性のある電動自転車に対して適用することができる。
1 電動自転車
2 フレーム
3 前輪
4 後輪
5 ハンドル
7 クランク
7a クランク軸
8 ペダル
9 ハブ(後ハブ)
10 モータ駆動ユニット
11 ユニットケース
12 バッテリ
13 前スプロケット(人力駆動輪体)
14 後スプロケット(後部輪体)
15 チェーン
20 電動モータ
24 減速機構部
28 磁歪式トルクセンサ(人力駆動力検出器)
29 補助駆動スプロケット(補助駆動輪体)
30 一方向クラッチ機構
32 一方向クラッチ機構
40 テンショナ装置
41 ボス
42 取付ねじ
43 支持アーム
44 支持軸
45 テンションスプロケット(テンション輪体)
46 付勢ばね
50 位置調整機構
51 突出部
53 支持枠
54 位置調整ねじ(位置調整部材)
55 キャップ
56 付勢ばね
60 コースターブレーキ
61 駆動体
62 ローラ
63 カム台
64 エキスパンダー
65 ブレーキシュー
66 ブレーキコーン
67 ハブ軸
70 位置調整機構
71 突出軸
72 一方向クラッチ機構
73 カム(位置調整部材)
74 付勢ばね
75 突起
80 位置調整機構
81 突出軸
82 カム体(位置調整部材)
83 付勢ばね
84 爪体
85 付勢ばね
90 電動自転車

Claims (14)

  1. クランクとともに回転し、踏力からなる人力駆動力を出力する人力駆動輪体と、後輪に設けられた後部輪体と、前記人力駆動輪体と前記後部輪体とにわたって回転自在な状態で無端状に巻回された駆動力伝達体と、補助駆動力を発生する駆動源としての電動モータと、前記電動モータで発生した補助駆動力が伝達されて、前記駆動力伝達体に噛合して補助駆動力を前記駆動力伝達体に伝達する補助駆動輪体と、前記補助駆動輪体への駆動力伝達体の巻き角度を増加させるとともに前記駆動力伝達体に張力を与えて前記駆動力伝達体の下側部分の弛みを吸収するテンショナ装置と、を備えた電動自転車であって、
    前記テンショナ装置が、前記駆動力伝達体に噛合するテンション輪体と、このテンション輪体を揺動自在に支持する支持部材と、前記テンション輪体に付勢力を与える付勢部材と、前記駆動力伝達体に、前記テンション輪体を前記付勢力の付勢方向とは逆方向に移動させようとする張力が作用した際の、前記テンション輪体の移動する限界位置を調整可能な状態で規制する位置調整機構と、を有することを特徴とする電動自転車。
  2. 前記補助駆動輪体および前記テンション輪体は、前記駆動力伝達体の同じ側の部分に噛み合うように配設され、前記位置調整機構は、前記駆動力伝達体における前記補助駆動輪体および前記テンション輪体が噛み合っていない側の部分よりも、前記駆動力伝達体における前記補助駆動輪体および前記テンション輪体が噛み合っている側の部分に、より大きな張力が作用した際に前記テンション輪体の移動する限界位置を調整可能な状態で規制することを特徴とする請求項1記載の電動自転車。
  3. 電動モータおよび補助駆動輪体が設けられているモータ駆動ユニットが、前輪と後輪との間の中間位置に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の電動自転車。
  4. 前記テンショナ装置が、電動モータおよび補助駆動輪体が設けられているモータ駆動ユニットに取り付けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電動自転車。
  5. 前記位置調整機構は、テンション輪体を揺動自在に支持する支持アームに当接する位置調整部材を有し、前記位置調整部材が、前記モータ駆動ユニットに対する相対位置を調整可能に取り付けられていることを特徴とする請求項4記載の電動自転車。
  6. 前記位置調整機構は、前記駆動力伝達体の弛み状態が大きくなると、弛み状態が小さくなるように、前記テンション輪体の移動可能位置を変更することを特徴とする請求項1記載の電動自転車。
  7. 前記位置調整機構は、テンション輪体を揺動自在に支持する支持アームに当接する位置調整部材と、前記位置調整部材を介して、前記テンション輪体が補助駆動輪体から離反する方向に前記支持アームを付勢する付勢手段と、前記位置調整部材を介して、前記テンション輪体が補助駆動輪体に近接する方向に前記支持アームが移動することを阻止する阻止機構と、を備えていることを特徴とする請求項6記載の電動自転車。
  8. 前記位置調整機構は、ペダルによりクランクが前進時と逆方向に回転されることにより、前記駆動力伝達体における下側部分が前方に引っ張られた際に移動する限界位置を調整可能な状態で規制することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の電動自転車。
  9. 後輪にコースターブレーキが設けられていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の電動自転車。
  10. クランク軸と前スプロケットとの間の駆動力伝達経路に、ワンウェイクラッチまたはラチェット機構が設けられておらず、クランク軸の正逆方向の回転が前スプロケットに伝達されることを特徴とする請求項9に記載の電動自転車。
  11. 踏力からなる人力駆動力を検出する人力駆動力検出器が、クランク軸からの伝達経路に伝達された人力駆動力を非接触状態で検出可能に構成され、クランク軸を前進時とは逆方向に回転自在とされていることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の電動自転車。
  12. 前記人力駆動力検出器が磁歪式トルクセンサであることを特徴とする請求項11に記載の電動自転車。
  13. 前記位置調整機構は、走行時の後輪の回転による力が前記駆動力伝達体に伝達されることにより、前記駆動力伝達体における下側部分が後方に引っ張られた際に移動する限界位置を調整可能な状態で規制することを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の電動自転車。
  14. 走行時の後輪の回転による力が前記駆動力伝達体を介して前記電動モータに伝達されて回転されることで回生動作を実行可能に構成されていることを特徴とする請求項1〜7、13の何れか1項に記載の電動自転車。
JP2011065112A 2011-03-24 2011-03-24 電動自転車 Expired - Fee Related JP5225417B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011065112A JP5225417B2 (ja) 2011-03-24 2011-03-24 電動自転車
PCT/JP2012/001176 WO2012127782A1 (ja) 2011-03-24 2012-02-22 電動自転車
CN201280010764.8A CN103534166B (zh) 2011-03-24 2012-02-22 电动自行车
EP12760883.4A EP2689998B1 (en) 2011-03-24 2012-02-22 Electric bicycle

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011065112A JP5225417B2 (ja) 2011-03-24 2011-03-24 電動自転車

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2012201134A true JP2012201134A (ja) 2012-10-22
JP2012201134A5 JP2012201134A5 (ja) 2013-02-28
JP5225417B2 JP5225417B2 (ja) 2013-07-03

Family

ID=46878965

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011065112A Expired - Fee Related JP5225417B2 (ja) 2011-03-24 2011-03-24 電動自転車

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP2689998B1 (ja)
JP (1) JP5225417B2 (ja)
CN (1) CN103534166B (ja)
WO (1) WO2012127782A1 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014144768A (ja) * 2013-01-25 2014-08-14 Ritsuwa Yo 自転車用電気装置
JP2014231234A (ja) * 2013-05-28 2014-12-11 パナソニック株式会社 電動アシスト自転車
JP2016016833A (ja) * 2014-07-11 2016-02-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 電動車両のテンショナーおよび電動自転車
JP2016112928A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 ヤマハ発動機株式会社 駆動ユニット、電動補助自転車、及びスプロケットの取付機構
JP2016531798A (ja) * 2013-08-26 2016-10-13 テオドア ピーレTheodor Piele 車両の駆動輪用のホイールハブ伝達ユニット、駆動輪および駆動補助付き車両
WO2016170762A1 (ja) * 2015-04-20 2016-10-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 電動自転車および電動自転車用のハブ装置
CN106414227A (zh) * 2014-06-06 2017-02-15 松下知识产权经营株式会社 电动辅助自行车
CN107428393A (zh) * 2015-02-13 2017-12-01 斯沃莱茨德塞格尔公司 电动自行车传动系统、方法和设备
JP2019147560A (ja) * 2019-06-13 2019-09-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 モータ駆動ユニット及び電動アシスト自転車
JP2020179813A (ja) * 2019-04-26 2020-11-05 株式会社シマノ 人力駆動車用のドライブユニット

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101417284B1 (ko) 2012-03-08 2014-07-09 송강영 이륜운송수단의 체인장착기구
JP6295064B2 (ja) 2012-12-17 2018-03-14 ヤマハ発動機株式会社 駆動ユニット及び電動補助自転車
FR3016857B1 (fr) * 2014-01-28 2016-02-05 Ntn Snr Roulements Dispositif de mesure de la tension d'une chaine d'un cycle, dispositif d'entrainement auxiliaire integrant le dispositif de mesure, procedes de mesure et de commande associes
DE202014103470U1 (de) * 2014-07-28 2015-10-29 Brose Fahrzeugteile Gmbh & Co. Kommanditgesellschaft, Coburg Antriebseinrichtung für ein Elektrorad
CN104358461B (zh) * 2014-11-27 2017-02-01 河北省机电一体化中试基地 一种具有调节链条张力功能的组合链轮
CN105129013A (zh) * 2015-07-10 2015-12-09 南京理工大学 电动助力车
CN109379972A (zh) * 2017-08-09 2019-02-26 株式会社久保田 联合收割机
CN109591953B (zh) * 2018-12-10 2021-03-02 浙江大学台州研究院 摩托车发条式涨紧器收紧发条机构
IT201900014526A1 (it) * 2019-08-09 2021-02-09 Bikee Bike Srl Apparato per la propulsione elettrica di un veicolo, in particolare di un veicolo a propulsione umana
CN113002689B (zh) * 2021-04-07 2022-03-15 浙江阿波罗运动科技股份有限公司 一种儿童电动自行车

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07215259A (ja) * 1994-01-28 1995-08-15 Koyo Seiko Co Ltd 電動補助自転車
JP2000074761A (ja) * 1998-09-01 2000-03-14 Kyoei Giken Kk 人力補助動力装置の人力検知方法
JP2003231492A (ja) * 2003-03-10 2003-08-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 補助動力装置付き車輌及びその制御方法
JP2006341774A (ja) * 2005-06-10 2006-12-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガイド装置および自転車

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2337725C2 (de) 1973-07-25 1983-01-05 Fichtel & Sachs Ag, 8720 Schweinfurt Mehrgang-Nabe mit Rücktritt-Bremseinrichtung
JPS61187788U (ja) 1985-05-17 1986-11-22
JP2006298159A (ja) * 2005-04-20 2006-11-02 Shimano Inc チェーン張力付与装置
JP4845533B2 (ja) * 2006-03-02 2011-12-28 パナソニック株式会社 電動自転車
JP4749204B2 (ja) * 2006-04-06 2011-08-17 パナソニック株式会社 電動自転車のテンショナ装置および電動自転車
CN201116157Y (zh) * 2007-08-10 2008-09-17 苏州博菲利电动科技有限公司 电动自行车动力传动装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07215259A (ja) * 1994-01-28 1995-08-15 Koyo Seiko Co Ltd 電動補助自転車
JP2000074761A (ja) * 1998-09-01 2000-03-14 Kyoei Giken Kk 人力補助動力装置の人力検知方法
JP2003231492A (ja) * 2003-03-10 2003-08-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd 補助動力装置付き車輌及びその制御方法
JP2006341774A (ja) * 2005-06-10 2006-12-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd ガイド装置および自転車

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014144768A (ja) * 2013-01-25 2014-08-14 Ritsuwa Yo 自転車用電気装置
US9634542B2 (en) 2013-01-25 2017-04-25 Li-Ho Yao Electric device for a bicycle
JP2014231234A (ja) * 2013-05-28 2014-12-11 パナソニック株式会社 電動アシスト自転車
JP2016531798A (ja) * 2013-08-26 2016-10-13 テオドア ピーレTheodor Piele 車両の駆動輪用のホイールハブ伝達ユニット、駆動輪および駆動補助付き車両
US10011322B2 (en) 2013-08-26 2018-07-03 Innotorq Gmbh Wheel hub transmission unit for a drive wheel of a vehicle, drive wheel, and vehicle having an auxiliary drive
CN106414227B (zh) * 2014-06-06 2019-05-21 松下知识产权经营株式会社 电动辅助自行车
CN106414227A (zh) * 2014-06-06 2017-02-15 松下知识产权经营株式会社 电动辅助自行车
JP2016016833A (ja) * 2014-07-11 2016-02-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 電動車両のテンショナーおよび電動自転車
JP2016112928A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 ヤマハ発動機株式会社 駆動ユニット、電動補助自転車、及びスプロケットの取付機構
CN107428393A (zh) * 2015-02-13 2017-12-01 斯沃莱茨德塞格尔公司 电动自行车传动系统、方法和设备
JP2018511510A (ja) * 2015-02-13 2018-04-26 シヴィライズド・サイクルズ・インコーポレーティッド 電気自転車の変速機システム、方法、および装置
US10358133B2 (en) 2015-02-13 2019-07-23 Civilized Cycles Incorporated Electric bicycle transmission systems, methods, and devices
JP2016203735A (ja) * 2015-04-20 2016-12-08 パナソニックIpマネジメント株式会社 電動自転車および電動自転車用のハブ装置
CN107406118A (zh) * 2015-04-20 2017-11-28 松下知识产权经营株式会社 电动自行车及电动自行车用轮毂装置
WO2016170762A1 (ja) * 2015-04-20 2016-10-27 パナソニックIpマネジメント株式会社 電動自転車および電動自転車用のハブ装置
JP2020179813A (ja) * 2019-04-26 2020-11-05 株式会社シマノ 人力駆動車用のドライブユニット
JP7292956B2 (ja) 2019-04-26 2023-06-19 株式会社シマノ 人力駆動車用のドライブユニット
JP2019147560A (ja) * 2019-06-13 2019-09-05 パナソニックIpマネジメント株式会社 モータ駆動ユニット及び電動アシスト自転車

Also Published As

Publication number Publication date
CN103534166B (zh) 2016-08-10
EP2689998B1 (en) 2015-09-09
CN103534166A (zh) 2014-01-22
EP2689998A1 (en) 2014-01-29
EP2689998A4 (en) 2014-08-20
JP5225417B2 (ja) 2013-07-03
WO2012127782A1 (ja) 2012-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5225417B2 (ja) 電動自転車
JP4959858B2 (ja) 電動自転車
JP5202769B1 (ja) 電動アシスト自転車
JP5523636B1 (ja) 電動アシスト自転車
JP5246656B2 (ja) 電動自転車
US8371974B2 (en) Chain tension structure
JP5419833B2 (ja) 電動自転車
JP6226152B2 (ja) 電動アシスト自転車
JP5891363B1 (ja) 電動アシスト自転車
JP2000302081A (ja) 自転車内装変速ハブ用シール及び自転車用内装変速ハブ
WO2014027386A1 (ja) 電動アシスト自転車
JP6226115B2 (ja) 電動アシスト自転車
JP4693512B2 (ja) ガイド装置
JP5345261B1 (ja) 電動アシスト自転車
JP4749204B2 (ja) 電動自転車のテンショナ装置および電動自転車
JP2008168881A (ja) 電動自転車の駆動構造
KR20140102588A (ko) 자전거용 무단 변속 장치
JPH10176967A (ja) 電気助力式自転車の負荷検出装置
JP3207815B2 (ja) 電動モータ付き自転車
JP6342789B2 (ja) 駆動ユニット、電動補助自転車、及びスプロケットの取付機構
JP2005075069A (ja) 電動補助自転車のチェーンテンショナー装置
KR101843972B1 (ko) 자전거
JP2012214146A (ja) 自転車用ベル装置及びそれを備えた自転車
KR20110067919A (ko) 자전거의 보조동력 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130109

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130109

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20130109

TRDD Decision of grant or rejection written
A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20130206

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130312

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5225417

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160322

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees