JP2012200705A - 窒素含有排水の処理方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】窒素含有排水を生物学的に処理する方法において、好気槽3を少なくとも2区画以上に分割し、1区画目へ流入する流入水のアンモニア性窒素濃度C1と、1区画目のアンモニア性窒素濃度C2と溶存酸素濃度(DO)とを測定してC1とC2の濃度の差を1区画目の滞留時間で除すか、又は、連続する二つの区画のうち、第1の区画のアンモニア性窒素濃度C3とそれに続く区画のアンモニア性窒素濃度C4とDOとを測定してC3とC4の濃度差を後段の区画の滞留時間で除して、硝化速度を求め、その硝化速度とC1及びC2又はC3及びC4を用いて、最後部区画が所定のアンモニア性窒素濃度になるように、好気槽の最適DO設定値を計算し、該設定値になるようにDO制御により曝気風量をコントロールする。
【選択図】図1
Description
好気槽3では、窒素含有排水中のアンモニア性窒素が、散気装置12から供給される酸素を用いた生物酸化反応により、亜硝酸性窒素に、さらに硝酸性窒素となる。無酸素槽2では、好気槽3においてアンモニア性窒素が硝化されて生成した硝酸性窒素を含む硝化液が循環水路7を介して循環され、持ち込まれた硝酸性窒素が生物学的に還元されて窒素ガスとして除去される。沈殿池4では、活性汚泥混合液の固液分離が行われ、分離された汚泥の大部分は返送汚泥として無酸素槽2へ返送され、残りは余剰汚泥として系外へ排出される。
また、窒素とりんを含有する排水の場合には、窒素、りん同時除去方法が用いられる。たとえば、図3に示すような、嫌気槽25、無酸素槽2、好気槽3の順で窒素含有排水を通水する、嫌気―無酸素―好気法などである。
これらの窒素含有排水を生物学的に処理する施設では、窒素含有排水中に含まれるアンモニア性窒素を硝化するために、好気槽3において酸素含有気体の曝気を行っており、曝気風量は、曝気風量一定制御、もしくは流入水量比例制御、又はDO一定制御などによって制御されているのが一般的である。
曝気風量一定制御では、流入水量、流入水質(生物処理の対象とする汚濁成分の濃度)の変動に関係なく一定風量を与えているので、想定より流入水量が多い場合や流入水質が高い場合には曝気風量が不足し、流入水量が少ない場合や流入水質が低い場合には過剰に曝気してしまい、処理水の水質が不安定になるなどのデメリットがある。
流入水量比例制御では、一般に反応槽への流入水量に応じて曝気風量を増減させているため、流入水量が多いときには曝気風量が多く、流入水量が少ないときには曝気風量が少なく制御される。これにより、処理水の水質は、曝気風量一定制御よりも安定する。しかし、流入水質の変動を考慮していないため、流入水量が多く、さらに想定より流入水質が高い状況であれば、曝気風量が不足する可能性がある。また、反応槽の滞留時間についても考慮されていないため、例えば、窒素含有排水を処理する場合、好気槽の前段に嫌気槽や無酸素槽が存在し、窒素含有排水が好気槽へ流入するまでの時間が長く、反応槽入口の流入水質と好気槽の流入水質にずれが生じる場合がある。一般的に、流入水量が高い時に、流入水質も高くなる傾向があるが、アンモニア性窒素濃度の高い流入水が、好気槽へ流入した時点で流入水量が少なければ、好気槽で必要な空気が供給されないためアンモニア性窒素が十分に硝化されず、好気槽末端のアンモニア性窒素濃度が上昇するデメリットがある。
そこで、好気槽の入口、出口の全窒素濃度(T−N)を測定し、T−Nの除去率を求めることにより曝気風量を制御する方法が考えられている(特許文献1)。しかし、本方法ではT−Nの除去率を求めて制御しているため、アンモニア性窒素が十分に硝化されているかどうかは不明である。また、好気槽が複数に分割されている場合には、好気槽全体が最適な曝気風量で管理されているとは限らない。
図1に示すような、1区画の無酸素槽2と3区画の好気槽3から構成される循環式硝化脱窒法の下水処理施設、及び図2に示すような、1区画の無酸素槽2と2区画の好気槽3から構成される、循環式硝化脱窒法の下水処理施設を例にとって、実施の形態を説明する。
流入水路1を介して無酸素槽2へ流入する窒素含有排水を、無酸素槽2、好気槽3の順で通水し、好気槽3から流出する活性汚泥混合液は、一部が循環ポンプ8により硝化液循環水路7を介して無酸素槽2へ循環され、残りは最終沈殿池4において固液分離されて処理水と返送汚泥となる。返送汚泥の一部は、余剰汚泥として系外に排出され、残りは、返送汚泥ポンプ6により、流入水路1に接続された返送汚泥水路5を介して無酸素槽2へ返送される。なお、返送汚泥水路5は、無酸素槽2へ直接接続してもよい。無酸素槽2には、攪拌装置16を設置し、好気槽3内には、ブロア9から曝気空気管10、曝気風量調整弁11を介して接続された散気装置12を設置する。この散気装置12により、好気槽3は曝気され、硝化に必要なDOが供給される。
好気槽3のうち、硝化速度を求める区画、及びDO設定制御を行う区画には、DO測定手段13を設置する。
本発明の一つの方法では、無酸素槽2及び好気槽3の1区画目に、アンモニア性窒素濃度測定手段18を設置する。アンモニア性窒素濃度測定手段18は、必ずしも無酸素槽2と好気槽3の1区画目に設置する必要はなく、1台のアンモニア性窒素濃度測定手段18で無酸素槽2と好気槽3の1区画目の両方を測定する方法を採用してもよい。アンモニア性窒素濃度を測定する頻度は、連続が望ましいが、本発明を適用する生物学的排水処理施設の流入水質の時間変動、流入水量の時間変動の幅や周期の影響による制御の安定に応じて測定できれば、連続でなくても良い。
好気槽3の1区画目に設置されたDO測定手段13とアンモニア性窒素濃度測定手段18、及び、水量測定手段19と流量演算手段20を硝化速度演算手段21に接続し、アンモニア性窒素濃度測定手段18により測定された前述した無酸素槽2のアンモニア性窒素濃度(C1)と、好気槽3の1区画目のアンモニア性窒素濃度(C2)を測定し、(1)式を用いて好気槽3の1区画目の好気槽の硝化速度(dSNH4/dt)を計算する。
K:定数
SO2:溶存酸素濃度
KO2:溶存酸素の飽和定数
SNH4:アンモニア性窒素濃度
KNH4:アンモニア性窒素の飽和定数
(3)式はKについて変形され(4)式を得る。
好気槽3へ流入する流入水のアンモニア性窒素濃度(C1)と、好気槽3の最後部区画における目標アンモニア性窒素濃度(SVNH4)から(5)式を用いて、好気槽3の最後部区画における目標アンモニア性窒素濃度(SVNH4)を実現するために必要な目標硝化速度(SVdSNH4/dt)を求める。
ここで、nは好気槽の区画数を示す。
(dt1+・・・+dt(n))は好気槽全体の滞留時間を示す。
以上の計算を溶存酸素・曝気風量演算装置22にて行い、目標アンモニア性窒素濃度を実現するために必要なDO設定制御のDO設定値(SVDO)もしくは曝気風量を演算し、演算されたSVDOもしくは曝気風量から求められる制御信号を溶存酸素制御手段14へ送る。
なお、DOを設定する頻度は特に規定されず、本発明を適用する生物学的排水処理施設の流入水質や流入水量の時間変動の幅や周期などの影響を考慮して設定することができる。
また、流入水量を測定するために、流入水路1に水量測定手段19を設置し、硝化液循環流量及び返送汚泥流量を測定するために、循環ポンプ及び返送汚泥ポンプの制御値(循環比、返送比)から流量を計算する流量演算手段20、もしくは循環水路7及び返送汚泥水路5に水量測定手段19を設置し、流入水量、硝化液循環流量、返送汚泥流量を求め、反応槽の滞留時間(dt)を計算する。水量測定手段は、当該施設に設置されている場合にはそれを利用することもできる。
硝化速度演算手段21により計算された硝化速度と、硝化速度を計算した好気槽のDOと硝化されたアンモニア性窒素濃度を前述の(4)式に代入することにより、定数Kを求める。
ここで、KO2、KNH4は事前に実験で求めておくか、あるいはシミュレーション計算により事前に求めておくか、あるいはIWAから発表されている活性汚泥モデルのパラメータのデフォルト値を用いてもよい。
計算した目標硝化速度(SVdSNH4/dt)、定数Kの値、目標アンモニア性窒素濃度(SVNH4)を前述の(6)式に代入し、SVDOを求める。
以上の計算を溶存酸素・曝気風量演算装置22にて行い、目標アンモニア性窒素濃度を実現するために必要なDO設定制御のSVDOもしくは曝気風量を演算し、演算されたSVDOもしくは曝気風量から求められる制御信号を、SVDOよりも測定されたDOが高い場合には曝気風量を減らし、低い場合には曝気風量を増やす制御を行う溶存酸素制御手段14へ送る。
硝化速度演算装置21と溶存酸素・曝気風量演算装置22と溶存酸素制御手段14により、DO設定制御手段が構築されており、計算されたSVDOに基づき、好気槽3のDOは制御される。
また、硝化速度が足りず、好気槽へ流入するアンモニア性窒素を所定の濃度まで硝化することができない場合には、余剰汚泥引き抜き量を低減することにより硝化細菌量を増加させるための参考値として硝化速度の値を利用することもできる。
当該施設において、コントロールされる曝気風量は、基本的には各反応槽に均等分配されるが、必要に応じて個別に制御することもできる。
例を挙げると、図3に示す好気槽が2区画以上に分割されている嫌気−無酸素−好気法、及び、図4に示す好気槽が2区画以上に分割されている内生硝化脱窒法、の施設などである。
図3の施設は、1区画の嫌気槽25、1区画の無酸素槽2、2区画の好気槽3で構成される。DO設定制御を実施している図3の嫌気−無酸素−好気法の場合については、次のようになる。
また、流入水、反応槽、処理水、いずれかの水温を測定する水温測定手段17を設置してもよい。水温を測定する場合、窒素含有排水が流入し、反応槽で処理され、処理水となる過程で、水温の低下がない場合には、水温を測定する場所は流入水、反応槽、処理水のどこでもよいが、水温の変化がある場合においては好気槽末端の水温を測定することが望ましい。
好気槽3のうち、硝化速度を求める区画、及びDO設定制御を行う区画にはDO測定手段13、アンモニア性窒素濃度測定手段18、水量測定手段19を設置し、DO制御手段により制御する。
流入水路1を介して好気槽3へ流入する窒素含有排水を、好気槽3、脱窒槽2、再曝気槽26の順で通水し、再曝気槽26から流出する活性汚泥混合液は、最終沈殿池4において固液分離されて処理水と返送汚泥となる。返送汚泥の一部は、余剰汚泥として系外に排出され、残りは返送汚泥ポンプ6により、流入水路1に接続された返送汚泥水路5を介して好気槽3へ返送される。脱窒槽2には、攪拌装置16を設置し、好気槽内には、ブロア9から曝気空気管10、曝気風量調整弁11を介して接続された散気装置12を設置する。この散気装置12により、好気槽は曝気され、硝化に必要な溶存酸素が供給される。なお、図4では、排水中の有機物濃度が低い場合、もしくは排水が無機性の場合は、アルカリ度消費に伴うpH低下を調整するためにアルカリ剤添加手段27を設ける場合もある。
また、流入水、反応槽、処理水、いずれかの水温を測定する水温測定手段17を設置してもよい。水温を測定する場合、窒素含有排水が流入し、反応槽で処理され、処理水となる過程で、水温の低下がない場合には、水温を測定する場所は流入水、反応槽、処理水のどこでもよいが、水温の変化がある場合においては好気槽最後部区画の水温を測定することが望ましい。
好気槽のうち、硝化速度を求める区画、及びDO設定制御を行う区画にはDO測定手段13、アンモニア性窒素濃度測定手段18、水量測定手段19を設置し、DO制御手段により制御する。
本発明の方法を実現するためには、DO測定手段が必須であるが、それと同時にアンモニア性窒素濃度測定装置が必須である。本発明におけるアンモニア性窒素濃度測定装置は、従来から用いられている反応槽から活性汚泥混合液をサンプリングポンプを用いて採取し、ろ過手段を用いてろ過を行ったろ液のアンモニア性窒素濃度を測定する方法も適用することができるが、測定装置自身を反応槽に浸漬させることのできる浸漬型のアンモニア性窒素濃度測定装置を用いるのがよい。浸漬型のアンモニア性窒素濃度測定装置は、活性汚泥混合液採取用のサンプリングポンプ、ろ過のためのろ過装置を有する必要が無いため装置のトラブルが少なく、且つ維持管理が非常に容易である。
実施例1
嫌気−無酸素−好気法のパイロットプラントにおける実施例を示す。本実施例は、本発明の方法にて制御した結果である。
図6及び図7に水温条件の異なる時期での制御状況を示す。
本処理設備は、嫌気槽1槽(0.65m3)、無酸素槽2槽(0.96m3×2)、好気槽3槽(0.96m3×3)からなり、流入水量8.25m3/d、硝化液循環率は流入水量に対して150%、汚泥返送率は流入水量に対して50%で運転されているHRT15.9時間の嫌気−無酸素−好気法のパイロットプラントである。
図7の6/15 10:00を例にとって計算する。無酸素槽2区画目のアンモニア性窒素濃度が4.8mg/L、好気槽1区画目のアンモニア性窒素濃度が3.6mg/Lのとき、好気槽1区画目の滞留時間は0.93hrであった。(1)式により、好気槽1区画目の硝化速度は1.3mg/hrとなった。このとき、好気槽1区画目のDOは、0.12mg/Lであった。前述の(4)式の溶存酸素の飽和定数Ko2を0.60、アンモニア性窒素の飽和定数を0.45としたとき、(4)式により定数Kは8.8hr−1と計算される。
本パイロットプラントでは、本発明のDO設定制御(実験系)とDO一定制御(対照系)を比較した。図6のように、水温が18℃の条件でDOは1.0mg/Lを中心に制御され、処理水NH4−N濃度も一時的に1.1mg/Lまで上昇するも、ほぼ0.4〜0.5mg/Lであった。このとき曝気風量はDO一定制御(1.5mg/L)における日平均風量が8.8m3/hだったのに対して、本発明のDO設定制御を実施した場合には7.9m3/hであり、本発明のDO設定制御を実施することで、DO一定制御を実施したときよりも10%程度曝気風量を低減することができた。
次に、実施例1と同じ施設において、本発明の別の方法にて制御した結果を示す。
図8に制御状況を示す。
図8の、6/12 13:00を例にとって計算する。好気槽1区画目のアンモニア性窒素濃度が3.6mg/L、好気槽2区画目のアンモニア性窒素濃度が1.9mg/Lのとき、好気槽2区画目の滞留時間は0.93hrであった。(1)式により、好気槽2区画目の硝化速度は1.8mg/hrとなった。このとき、好気槽2区画目のDOは0.26mg/Lであった。前述の(4)式の溶存酸素の飽和定数Ko2を0.60、アンモニア性窒素の飽和定数を0.45としたとき、(4)式により定数Kは7.5hr−1と計算される。
本処理施設では、本発明のDO設定制御(実験系)とDO一定制御(対照系)を比較した。
図8に示すように、水温23℃の条件で、DOは0.5〜1.0mg/Lで制御され、処理水NH4−Nも0.1〜0.6mg/Lで制御されており、曝気風量もDO一定制御の場合が日平均7.2m3/h、本発明のDO設定制御の場合が5.9m3/hであり、DO一定制御を実施したときに比べて18%程度低減できた。表2にその結果を示す。
Claims (4)
- 窒素含有排水を生物学的に処理する方法において、好気槽を少なくとも2区画以上に分割し、1区画目の好気槽へ流入する流入水のアンモニア性窒素濃度と、1区画目の好気槽のアンモニア性窒素濃度と溶存酸素濃度(以下、DOという)とを測定し、1区画目の好気槽へ流入する流入水のアンモニア性窒素濃度と1区画目の好気槽のアンモニア性窒素濃度との差を1区画目の好気槽の滞留時間で除して硝化速度を求め、その硝化速度と1区画目に流入する流入水のアンモニア性窒素濃度及び1区画目のDOを用いて、好気槽最後部区画が所定のアンモニア性窒素濃度になるように好気槽の最適DO設定値を計算し、該設定値になるようにDO制御することにより曝気風量をコントロールすることを特徴とする窒素含有排水の生物学的処理方法。
- 窒素含有排水を生物学的に処理する方法において、アンモニア性窒素濃度を測定する好気槽を少なくとも2区画以上に分割し、アンモニア性窒素濃度を測定するに十分なアンモニア性窒素が存在する連続する二つの好気槽のうち、第一の区画の好気槽のアンモニア性窒素濃度と、それに続く第二の区画の好気槽のアンモニア性窒素濃度とDOとを測定し、第一の区画の好気槽のアンモニア性窒素濃度とそれに続く第二の区画の好気槽のアンモニア性窒素濃度との差を第二の区画の好気槽の滞留時間で除して硝化速度を求め、その硝化速度と第一の区画のアンモニア性窒素濃度及び第二の区画のDOを用いて、好気槽最後部区画が所定のアンモニア性窒素濃度になるように好気槽の最適DO設定値を計算し、該設定値になるようにDO制御することにより曝気風量をコントロールすることを特徴とする窒素含有排水の生物学的処理方法。
- 窒素含有排水を生物学的に処理する装置において、2区画以上に分割した好気槽を備え、該好気槽の1区画目へ流入する流入水のアンモニア性窒素濃度を測定する測定手段と、該好気槽の1区画目のアンモニア性窒素濃度と溶存酸素濃度(以下、DOという)とを測定する測定手段と、前記1区画目へ流入する流入水のアンモニア性窒素濃度と前記1区画目のアンモニア性窒素濃度との差を該好気槽の1区画目の滞留時間で除して硝化速度を求める硝化速度演算手段とを有し、該硝化速度と前記1区画目に流入する流入水のアンモニア性窒素濃度及び1区画目のDOを用いて、前記好気槽最後部区画が所定のアンモニア性窒素濃度になるように該好気槽の最適DO設定値を計算し、該設定値になるようにDO制御することにより曝気風量をコントロールする制御機構を有することを特徴とする窒素含有排水の生物学的処理装置。
- 窒素含有排水を生物学的に処理する装置において、アンモニア性窒素濃度を測定する2区画以上に分割した好気槽を備え、該分割した好気槽のアンモニア性窒素濃度を測定するに十分なアンモニア性窒素が存在する連続する二つの区画のうち、第一の区画のアンモニア性窒素濃度と、それに続く第二の区画のアンモニア性窒素濃度とDOとを測定する測定手段と、該第一の区画のアンモニア性窒素濃度とそれに続く第二の区画のアンモニア性窒素濃度との差を該第二の区画の滞留時間で除して硝化速度を求める硝化速度演算手段とを有し、該硝化速度と前記第一の区画のアンモニア性窒素濃度及び第二の区画のDOを用いて、前記好気槽最後部区画が所定のアンモニア性窒素濃度になるように好気槽の最適DO設定値を計算し、該設定値になるようにDO制御することにより曝気風量をコントロールする制御機構を有することを特徴とする窒素含有排水の生物学的処理装置。
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