JP6430324B2 - 排水の処理方法および排水の処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、排水の処理方法および排水の処理装置に関する。
従来、生活排水または工場排水等の下水を処理する下水処理システムとして、標準活性汚泥法によるものや散水ろ床法によるものなど、様々な下水処理システムが実用化されている。標準活性汚泥法による下水処理システムにおいては、反応槽内に処理対象の下水を流入させつつ、この反応槽内に存在する多種類の好気性微生物に対して酸素を供給する曝気処理を行う。これによって、反応槽内の下水中に含まれる有機物は、好気性微生物の作用によって分解され、安定した処理水質が得られる。
反応槽内での曝気処理においては、曝気を行う散気装置に対して、流入水比例制御、DO(溶存酸素)制御、またはアンモニア制御(特許文献1参照)が行われる。流入水比例制御は、反応槽の流入側に設置された流量計を用いて、反応槽に流入する流入水量に比例した量の空気を散気装置に供給する制御である。DO制御は、反応槽の流出側の末端に設置した溶存酸素計(DO計)を用いて溶存酸素濃度を計測し、この溶存酸素濃度を所定の濃度に維持するように散気装置に空気を供給する制御である。アンモニア制御は、反応槽の流出側の末端に設置したアンモニア計を用いて、反応槽の末端におけるアンモニア性窒素(NH4−N)を所定の濃度に維持するように散気装置に空気を供給する制御である。
特開2005−199116号公報
しかしながら、上述した各種制御においては、次のような問題があった。すなわち、流入水比例制御においては、窒素を含有する原水の水質が変動するため有機物負荷やアンモニア負荷が変わってしまい、流入水量に応じて空気量を制御すると、空気量の過不足が生じてしまう。空気量が不足すると処理水質が悪化し、反対に空気量が過剰になると空気の供給に使用するエネルギーが増加して高コスト化する。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、使用するエネルギーを低減させて低コスト化できる、排水の処理方法および排水の処理装置を提供することにある。
上述した課題を解決し、上記目的を達成するために、本発明に係る排水の処理方法は、窒素含有水に対して生物処理を行う好気槽において窒素含有水の流入側の窒素負荷量の計測値を蓄積したデータに基づいて、好気槽内の窒素含有水における所定時間内での窒素負荷量の経時変化であって所定時間ごとに周期的なパターンである負荷パターンを導出する負荷パターン導出ステップと、窒素含有水の流れ方向に沿った好気槽外の上流側において窒素含有水の窒素負荷量を計測する流入側窒素負荷量計測ステップと、負荷パターンに基づいて、所定時間より短い制御単位時間ごとの気体供給量を算出する気体供給量算出ステップと、気体供給量算出ステップにおいて算出された気体供給量に従って、窒素含有水に供給する気体の気体供給量を制御単位時間ごとに制御する第1気体供給量制御ステップと、好気槽の窒素含有水の流れ方向に沿った下流側の少なくとも1箇所の計測位置における窒素含有水の窒素負荷量を計測する下流側窒素負荷量計測ステップと、計測された下流側における窒素含有水の窒素負荷量に基づいて、気体供給量算出ステップにおいて算出された制御単位時間ごとの気体供給量を調整する気体供給量調整ステップと、気体供給量調整ステップにおいて調整された気体供給量に従って、窒素含有水に供給する気体の制御単位時間ごとの気体供給量を制御する第2気体供給量制御ステップと、第2気体供給量制御ステップによって気体供給量が制御されつつ窒素含有水に気体を供給する散気ステップと、窒素含有水に対して生物処理を行う生物処理ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明に係る排水の処理方法は、上記の発明において、好気槽の水深が6m以下であることを特徴とする。
本発明に係る排水の処理方法は、上記の発明において、気体供給量算出ステップは、所定時間ごとに実行されることを特徴とする。
本発明に係る排水の処理方法は、上記の発明において、気体供給量調整ステップは、制御単位時間ごとに実行されることを特徴とする。
本発明に係る排水の処理方法は、上記の発明において、流入側窒素負荷量計測ステップにおける上流側の窒素含有水の窒素負荷量の計測と、下流側窒素負荷量計測ステップにおける下流側の窒素含有水の窒素負荷量の計測とを含む複数の計測位置における計測を、複数の計測位置の数未満の台数の計測器を用いて行うことを特徴とする。
本発明に係る排水の処理方法は、上記の発明において、制御単位時間が30分以上3時間以下であることを特徴とする。
本発明に係る排水の処理装置は、窒素含有水に対して生物処理を行う好気槽において窒素含有水の流入側の窒素負荷量の計測値を蓄積することによって導出された、好気槽内の窒素含有水における所定時間内での窒素負荷量の経時変化であって所定時間ごとに周期的なパターンである負荷パターンを記録する記録手段と、負荷パターンに基づいて、制御単位時間ごとの気体供給量を算出する気体供給量算出手段と、窒素含有水の流れ方向に沿った好気槽外の流入側において窒素含有水の窒素負荷量を計測する流入側窒素負荷量計測手段と、好気槽の窒素含有水の流れ方向に沿った下流側における窒素含有水の窒素負荷量を少なくとも1箇所の計測位置において計測する下流側窒素負荷量計測手段と、下流側窒素負荷量計測手段によって計測された下流側における窒素含有水の窒素負荷量に基づいて、気体供給量算出手段によって算出された制御単位時間ごとの気体供給量を調整する気体供給量調整手段と、気体供給量調整手段によって調整された気体供給量、または気体供給量調整手段によって変更されなかった場合に気体供給量算出手段によって算出された気体供給量に従って、窒素含有水に供給する気体の制御単位時間ごとの気体供給量を制御する気体供給量制御手段と、気体供給量制御手段によって気体供給量が制御されつつ窒素含有水に気体を供給する散気手段と、を備えることを特徴とする。
本発明に係る排水の処理装置は、上記の発明において、好気槽の水深が6m以下であることを特徴とする。
本発明に係る排水の処理装置は、上記の発明において、気体供給量算出手段および気体供給量調整手段から外部に情報を出力する出力部と、外部から情報が入力される入力部とをさらに備え、流入側窒素負荷量計測手段および下流側窒素負荷量計測手段はそれぞれ、計測した窒素負荷量を出力可能に構成され、流入側窒素負荷量計測手段から出力された窒素負荷量の計測値が、入力部を通じて気体供給量算出手段に入力可能に構成され、下流側窒素負荷量計測手段から出力された窒素負荷量の計測値が、入力部を通じて気体供給量調整手段に入力可能に構成され、気体供給量算出手段または気体供給量調整手段により算出された気体供給量が、出力部を通じて出力可能に構成されていることを特徴とする。
本発明に係る排水の処理装置は、上記の発明において、流入側窒素負荷量計測手段および前記下流側窒素負荷量計測手段を、流入側窒素負荷量計測手段による計測位置と下流側窒素負荷量計測手段による計測位置との合計より少ない台数の計測器から構成することを特徴とする。
本発明に係る排水の処理方法および排水の処理装置によれば、使用するエネルギーを低減できることによって低コスト化することが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態における排水の処理装置を示す構成図である。 図2は、本発明の一実施形態による排水の処理方法および処理方法に伴う気体供給量の制御方法を説明するためのフローチャートである。 図3は、本発明の一実施形態の好気槽における、1日の窒素負荷総量に基づいた平均窒素負荷量に対する窒素負荷量の比率の経時変化を示すグラフである。 図4は、本発明の一実施形態の変形例における排水の処理装置を示す構成図である。 図5は、本発明の一実施形態の変形例による排水の処理方法および処理方法に伴う気体供給量の制御方法を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の一実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本発明は以下に説明する一実施形態によって限定されるものではない。
まず、本発明の理解を容易にするために、本発明者が上述した課題の解決するために行った鋭意検討の概要について説明する。まず、本発明者は、排水処理施設において、好気槽への気体供給量を制御するために窒素濃度を計測した。具体的に本発明者は、好気槽に流入する窒素含有水(好気槽流入水)と好気槽の最下流側の窒素含有水(下流側被処理水)とにおける、アンモニア性窒素(NH4−N)濃度および硝酸性窒素(NO3−N)濃度を計測した。そして、本発明者は、時間ごとの好気槽流入水のアンモニア性窒素濃度と流量とに基づいて、時間あたりのアンモニア性窒素負荷量(以下、窒素負荷量)の変化を数ヶ月に亘って計測して解析を行った。その結果、本発明者は、好気槽流入水の負荷量の変動パターン(負荷パターン)が周期的、通常は1日周期で一定のパターンになることを見出した。
図3は、この好気槽流入水の負荷パターンの一例を示すグラフである。なお、図3は、互いに異なる第1所定日、第2所定日および第3所定日のそれぞれにおいて、1時間ごとの窒素負荷量の経時変化を、1日の窒素負荷量の総量(以下、総窒素負荷量)に基づく1時間の平均負荷量(総窒素負荷量/24時間)に対する比率で表したものである。すなわち、互いに異なる第1所定日、第2所定日、および第3所定日における負荷パターンの時間依存性を、それぞれの所定日ごとに平均負荷量を100%とした場合の比率によって表したグラフである。
図3から、本発明者は、窒素負荷量の時間変化を平均負荷量に対する比率に基づいて整理すると、好気槽流入水の流量や流入総量が大幅に異なっても、負荷パターンは互いに略同様のパターンになることを知見するに至った。また、本発明者は、化学的酸素要求量(COD:Chemical Oxygen Demand)についても同様の実験および検討を行い、CODにおいても上述した窒素負荷量の負荷パターンとほぼ同様の傾向があることを確認した。さらに、これらの負荷パターンは、雨天時における処理水量の増加時においても、安定して略同様のパターンになることも確認された。
また、好気槽内の窒素含有水に必要な気体量には、生物化学的酸素要求量(BOD:Biochemical Oxygen Demand)や内生呼吸分なども考慮する必要がある。内生呼吸分は、本来MLSS濃度に比例するため、上述した負荷パターンのようなパターンは存在しない。水質に対する影響は、内生呼吸分に比してBOD成分と窒素成分との合計の方が支配的であることから、本発明者は、上述した窒素負荷量の1つのパラメータのみで空気供給量を算出して設定できることを想起した。本発明者の知見によれば、BODについては、上述した負荷パターンと略同様の変動パターンを有する。そのため、窒素負荷量を計測して、上述した平均窒素負荷に対する比率を導出することによって、BOD成分を近似的に組み込むことができる。
以上のことから本発明者は、好気槽に流入する流入水の負荷パターンが所定周期ごとに略同様のパターンになることに基づいて、この負荷パターンを用いて生物処理槽に対する気体供給量をフィードフォワード制御できることを想起するに至った。本発明は、以上の検討に基づいて案出されたものである。
(排水処理装置の構成)
次に、上述した本発明者による鋭意検討に基づいた本発明の一実施形態による排水の処理装置の構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態による排水処理装置の構成を示す模式図である。
図1に示すように、この一実施形態による排水処理装置は、最初沈殿池1、嫌気槽2、生物処理槽である反応槽としての好気槽3、固液分離槽4、および制御装置の一部としての制御部5を備える。
最初沈殿池1には、原水として窒素含有水が流入する。最初沈殿池1においては、原水を緩やかに流水させて、比較的粒子の小さいゴミなどを沈殿させる。嫌気槽2は、窒素含有水の流れ方向に沿った最初沈殿池1の後段に設けられている。嫌気槽2は、窒素含有水である被処理水が最初沈殿池1を介して流入する槽であり、被処理水に対して脱リン処理(嫌気処理)を施す。嫌気槽2内には外部のモータ21により回転可能な攪拌部22が設けられ、攪拌部22が嫌気槽2内の活性汚泥を攪拌する。なお、下水処理場の構成によっては最初沈殿池1が設けられていない場合もある。この場合、窒素含有原水は最初に嫌気槽2に流入する。また、下水処理場の構成によっては嫌気槽2が設けられておらず、気体供給量を減少させることによって、好気槽3内の上流側において擬似的に嫌気的反応を生じさせる場合もある。
また、この嫌気槽2に対して被処理水の流れ方向に沿ってより上流側の流入位置に、流入側窒素負荷量計測手段としてのアンモニア計61が設置されている。なお、アンモニア計61は、最初沈殿池1の上流側における原水の流入位置に設けても良い。すなわち、アンモニア計61は、下水処理場の構成によって最初沈殿池1や嫌気槽2が設けられていない場合においても、被処理水の流れ方向に沿って好気槽3外の上流側に設けられる。また、アンモニア計61は、計測値を表示して外部に報知可能に構成されていたり、電気信号として出力して制御部5に供給可能に構成されていたりする。
好気槽3は、深さが例えば6m以下の浅槽であって気体が供給される単一の好気槽から構成されている。好気槽3には、嫌気槽2から流出した窒素含有水である被処理水が流入する。被処理水の流入量は所定の流量計(図示せず)により逐次計測されて制御部5に供給される。
好気槽3の被処理水の流れ方向に沿った下流側の所定位置に、下流側窒素負荷量計測手段としてのアンモニア計62が設置されている。具体的にアンモニア計62は、好気槽3における被処理水の流れ方向に沿った全長に対して1/2より下流側、好適には3/4より下流側、より好適には最下流側に設置される。なお、アンモニア計62は、好気槽3の外部でさらに下流側の被処理水の流出位置に設けても良い。
また、好気槽3には、被処理水の流れ方向に沿って散気手段としての散気部71,72,73,74が順次設けられている。これらの散気部71〜74にはブロア8が接続されている。ブロア8は、散気部71〜74に空気などの気体を供給することによって、好気槽3内の略全域に亘って散気を行って、好気槽3に貯留されている被処理水を曝気する。好気槽3においては被処理水が生物処理され、主に被処理水中に含まれるアンモニア性窒素が亜硝酸性窒素や硝酸性窒素に硝化されるとともに、全体に亘って局所的な嫌気無酸素領域が生じて脱窒が行われる。
また、散気部71〜74にはそれぞれ、制御装置を構成する気体供給量制御手段の一部としての気体供給量制御部91,92,93,94が設けられている。気体供給量制御部91〜94はそれぞれ、例えば空気流量制御弁などから構成される。気体供給量制御部91〜94は、制御装置を構成する気体供給量制御手段の一部としての制御部5からの制御信号に従って、好気槽3における散気部71〜74からの気体供給量をそれぞれ一様または個別に制御する。
固液分離槽4には、好気槽3から流出した被処理水が流入する。固液分離槽4においては、被処理水が分離液41と活性汚泥42とに分離される。分離液41は消毒処理過程に送出されて処理水として排出される。また、固液分離槽4の底部には汚泥返送経路12が接続されている。活性汚泥42の一部は、汚泥返送経路12を通じて嫌気槽2に返送される。これにより、嫌気槽2内および好気槽3内の生物量を所定量に維持できる。なお、返送された活性汚泥42中の硝酸性窒素は、嫌気槽2において脱窒処理される。活性汚泥42の残部は、余剰汚泥として外部に排出される。
この一実施形態による制御装置としての制御部5は、例えばCPU、ROMやRAMなどの記憶媒体、モニタなどの出力装置、およびハードディスクなどの記録媒体を有して構成されるコンピュータ(PC)などからなる。制御部5の記録媒体に、後述する気体供給量制御方法を実行可能な、この一実施形態による所定のプログラムが格納されている。このプログラムは記録部54に記憶させても良く、外部の記録媒体を用いれば、例えば上述したコンピュータに気体供給量制御方法のプログラムをインストールできる。上述したプログラムを記憶した記録媒体は、非一過性の記録媒体であっても良い。非一過性の記録媒体は特に限定されないが、CD−ROM、DVD、またはハードディスクなどの各種の記録媒体を採用することが可能である。
また、制御部5は、上述したコンピュータによる演算処理の一種である気体供給量算出手段および気体供給量調整手段としての気体供給量算出部51、入力部52、出力部53、および上述した記録媒体などからなる記録手段としての記録部54を備える。
入力手段としての入力部52は、外部からデータを入力可能なキーボードや入力インターフェースなどからなる。これにより、制御部5は、作業者が入力部52を用いて計測値データを入力したり、アンモニア計61,62などの外部の計器から入力部52を通じて計測値データを入力したりできるように構成されている。
出力手段としての出力部53は、情報を外部に報知可能なディスプレイや出力インターフェースなどからなる。これにより、制御部5は、算出結果を出力部53に出力することによって、外部の作業者が認識可能な状態で報知したり、制御信号を気体供給量制御部91〜94に供給して制御したりできるように構成されている。
この一実施形態において、制御部5は、アンモニア計61,62から入力部52を通じて入力されたアンモニア性窒素負荷量の計測値データなどに応答して、プログラムに従って制御信号を出力し、気体供給量制御部91〜94を制御する。なお、作業者が、アンモニア計61,62から窒素負荷量の計測値データを読み取り、この計測値データを、入力部52を用いて制御部5に入力することも可能である。制御部5によって気体供給量制御部91〜94が制御されると、散気部71〜74からの気体供給量が制御される。すなわち、制御部5および気体供給量制御部91〜94によって、気体供給量制御手段が構成される。
アンモニア計61,62は、あらかじめ設定された時間ごとに被処理水の窒素負荷量としてのアンモニア性窒素濃度を計測する。アンモニア計61,62はそれぞれ、設置された位置におけるアンモニア性窒素濃度を計測して計測結果を制御部5に供給する。制御部5は、供給されたアンモニア性窒素濃度の計測値データを記録部54に格納する。これにより、記録部54には、窒素負荷量のデータが蓄積され、所定時間ごとの総窒素負荷量のデータも格納される。
記録部54には、上述した負荷パターンから導出された基準となる負荷パターン、気体供給量の算出に用いられる所定時間ごとの風量係数、気体供給量の算出値、および気体供給量制御部91〜94の実績値のデータが格納されている。制御部5の気体供給量算出部51は、これらの格納されているデータに基づいて風量係数の算出および設定を行う。さらに気体供給量算出部51は、設定した風量係数と記録部54にあらかじめ格納された基準となる負荷パターンとに基づいて、散気部71〜74の気体供給量(曝気量)を設定する。制御部5は、設定した気体供給量に基づいて気体供給量制御部91〜94を制御して好気槽3内の被処理水に供給する気体供給量を制御する。これらの制御部5、気体供給量制御部91〜94、およびアンモニア計61,62によって、排水の処理システムが構成される。なお、制御部5の気体供給量算出部51による演算処理、および気体供給量の制御の詳細については後述する。
(排水の処理方法における気体供給量制御)
次に、好気槽3において行われる排水の処理方法、およびこれに伴う制御方法並びに制御部5が実行するプログラムによる気体供給量の制御方法について説明する。図2は、この一実施形態による排水の処理方法および処理方法に伴う気体供給量の制御方法を説明するためのフローチャートである。
この一実施形態による気体供給量制御方法の実行に際して、上述したように、まず、排水処理装置における好気槽3に対して、例えば数週間から数ヶ月の窒素負荷量の計測によって蓄積された計測値のデータに基づき、1日の基準の負荷パターンを導出する。この基準の負荷パターンとしては、数週間から数ヶ月に亘る窒素負荷量の計測結果に基づいた、それぞれの日の負荷パターンを平均した負荷パターンなどを採用することができる。なお、この一実施形態においては、最初の基準となる負荷パターンとして、例えば、図3に示すような負荷パターンを、制御を行う当日に対して直前の2週間分で平均させた負荷パターンを採用する。
図2に示すように、まずステップST1において、気体供給量算出部51は、設定を行う所定時点から設定された過去の所定時期までのデータを遡って、記録部54から窒素負荷量の計測値データを読み出す。具体的に、この一実施形態においては、設定を行う時刻を例えば0時とし、所定時間を例えば24時間(1日)とする。また、過去の窒素負荷量の計測値データは、日時に関連づけられて記録部54に格納されている。気体供給量算出部51は、設定を行う時刻より例えば2週間前までの窒素負荷量の計測値データ、すなわち14日分の負荷パターンのデータを読み出す。気体供給量算出部51は、読み出した2週間分の負荷パターンのデータに対して、例えば平均を計算して、所定時点以降に適用すべき当日の負荷パターンを算出し、基準となる負荷パターンまたは前日の負荷パターンを更新する。この算出された負荷パターンは所定時間固定される。更新された負荷パターンのデータは、日付などの日時に関連づけされて検索可能な状態で記録部54に格納される。
次に、ステップST2に移行して、気体供給量算出部51は、風量係数を算出して設定する。すなわち、この一実施形態において、記録部54に過去の風量係数のデータが蓄積されている場合には、基準となる風量係数として、例えば前日の最後に微調整されて設定された風量係数を用いる。なお、制御単位時間ごとの風量係数の微調整については、後述するステップST6において詳細に説明する。一方、過去の所定時期までの一定時間における風量係数のデータが蓄積されていない場合には、基準とする風量係数として、例えば過去の一定時間未満の時期における平均の気体供給量(m3/h)から導出された風量係数を用いることができる。その後、気体供給量算出部51は、導出した風量係数を当日の基準となる風量係数として設定する。
次に、ステップST3に移行して、気体供給量算出部51は、上述した負荷パターンに基づく制御単位時間ごとの気体供給量を算出して設定する。すなわち、上述したように、負荷パターンは所定時間ごと、この一実施形態においては1日ごとにほぼ同様の変動パターンとなる。そこで、気体供給量算出部51は、ステップST2において算出して設定した風量係数に基づいて、制御単位時間ごとの気体供給量を算出して設定する。この一実施形態においては、制御単位時間は30分以上3時間以下の例えば1時間である。すなわち、気体供給量算出部51は、負荷パターン(図3参照)に基づいて、翌日の24時間における1時間ごとの気体供給量をそれぞれ算出する。なお、気体供給量は、例えば以下の(1)式から算出され、制御単位時間当たりの窒素負荷比率は、例えば図3に示す日平均窒素負荷量に対する比率である。
気体供給量=制御単位時間当たりの窒素負荷比率×風量係数…(1)
ここで、制御単位時間を30分以上とすれば、連続測定器による計測が必要なくなるので、複数の位置における測定をより少ない台数、具体的には例えば1台の計測器によって対応できる。これにより、設備費と維持管理時間および維持管理費用を低減できる。また、制御単位時間を3時間より長くすると、気体供給量の制御における対応精度が落ちるため、適切な制御ができなくなる可能性が生じるため、制御単位時間は3時間以下が好ましい。
また、この一実施形態において例えば、24時間内のある1時間において、1時間当たりの窒素負荷比率が50%であり、算出された風量係数が2200である場合、(1)式から、この1時間の気体供給量は(50%×2200=)1100m3/hと算出される。
次に、ステップST4に移行して、気体供給量算出部51は、ステップST3において設定した気体供給量に基づいて、出力部53を通じて気体供給量制御部91〜94をそれぞれ制御する。これにより、散気部71〜74から好気槽3内に設定された気体供給量の散気が行われ、好気槽3内の被処理水に対して生物処理が行われる。
次に、ステップST5に移行すると、気体供給量算出部51に、アンモニア計62から入力部52を通じて窒素負荷量としてのアンモニア性窒素濃度の計測値データが供給される。そして、気体供給量算出部51は、アンモニア計62の設置位置におけるアンモニア性窒素濃度の計測値データと目標値との比較を行う。ここで、この一実施形態において、アンモニア計62の設置位置におけるアンモニア性窒素濃度の目標濃度は、例えば5mg/Lである。
その後、ステップST6に移行して、気体供給量算出部51は、ステップST5において比較したアンモニア性窒素濃度の目標値と計測値とに基づいて、制御単位時間ごとに風量係数を変更する微調整を行う。この風量係数の微調整によって、制御単位時間ごとの気体供給量が調整される。具体的に、アンモニア性窒素濃度の目標濃度が5mg/Lであるのに対して計測値が目標濃度より高い8mg/Lであった場合、風量係数を例えば2%増加させる。これにより、風量係数は2200から2244に増加されるため、設定される気体供給量も2%増加される。反対に、計測値が2mg/L未満である場合、風量係数を例えば2%減少させる。これにより、風量係数は2200から2156に減少されるため、設定される気体供給量も2%減少される。
なお、風量係数の増減について、風量係数をどの程度増減させるかについては、風量係数の変更に従って、アンモニア性窒素濃度が負荷パターンに沿った所望の濃度範囲に収まるか否かに基づいて決定される。具体的に、風量係数の変更によるアンモニア性窒素濃度の変化量が大きい場合には、風量係数を増減させる値を小さくし、風量係数の変更によるアンモニア性窒素濃度の変化量が小さい場合には、風量係数を増減させる値を大きくするように決定される。具体的に例えば、制御単位時間を1時間に設定し、風量係数の1日ごとの最大変動幅が50%である場合、1時間ごとの増減割合は最大(50%/24時間)で2%程度になる。これらのことは、アンモニア性窒素濃度において、BODなどの変化も想定可能であることを前提としている。そのため、例えば流入水の特徴として産業排水の流入の影響が大きいような場合、上述したアンモニア性窒素濃度の計測以外にも、有機物濃度の計測を行ってこの有機物濃度の計測値に基づいて風量係数を調整することも可能である。
そして、ステップST7に移行して、気体供給量算出部51は、ステップST6において設定した気体供給量に基づいて、出力部53を通じて気体供給量制御部91〜94をそれぞれ制御する。これにより、散気部71〜74から好気槽3内に設定された気体供給量の散気が行われ、好気槽3内の被処理水に対して生物処理が行われる。なお、作業者が出力部53から出力された気体供給量の出力値を読み取って、この出力値に基づいて、作業者が気体供給量制御部91〜94における気体供給量を制御することも可能である。
その後、ステップST8に移行して、気体供給量算出部51は、最初の気体供給量の設定時点から所定時間経過したか否かを判断する。すなわち、気体供給量算出部51は、ステップST1〜ST3における気体供給量の設定時点から、例えば1日経過したか否かを判断する。所定時間経過していた場合(ステップST8:Yes)、ステップST1に復帰する。なお、必要に応じて、ステップST8からステップST5に復帰して、風量係数の微調整のみを行うようにすることも可能である。
他方、ステップST8において、所定時間経過していない場合(ステップST8:No)、ステップST9に移行する。ステップST9において気体供給量算出部51は、ステップST6における前回の気体供給量の調整から制御単位時間、例えば1時間経過しているか否かを判断する。そして、制御単位時間経過するまで、気体供給量算出部51は、ステップST9の判断を繰り返し行う(ステップST9:No)。制御単位時間経過した段階(ステップST9:Yes)で、ステップST5に復帰する。すなわち、最初の気体供給量の設定時点から所定時間経過するまで、制御単位時間ごとにステップST5〜ST7を順次繰り返し実行する。なお、アンモニア計61,62による計測については、風量係数の算出頻度にかかわらず連続的に行っても良い。
(変形例)
次に、上述した一実施形態の変形例について説明する。図4は、図1に対応する一実施形態の変形例による排水処理装置の構成を示す模式図である。
図4に示すように、変形例による排水の処理装置は、一実施形態と異なり、1台のアンモニア計(図示せず)を有して構成されるアンモニア性窒素濃度計測部63を備える。また、1つのアンモニア性窒素濃度計測部63に、複数箇所における被処理水をそれぞれ採取するための複数の配管が、相互で切り替え可能に接続されている。これにより、互いに異なる複数の計測位置から1つのアンモニア性窒素濃度計測部63に、被処理水が供給可能に構成されている。それぞれの配管には、バルブ11a,11b,11cがそれぞれ設けられる。そして、これらのバルブ11a〜11cの開閉によって、アンモニア性窒素濃度計測部63に供給する被処理水を計測位置ごとに切り換える。なお、バルブ11a〜11cの開閉は、制御部5による制御信号に基づいて行っても良く、作業者が手動により行っても良い。
また、流入側窒素負荷量計測手段および下流側窒素負荷量計測手段としてのアンモニア性窒素濃度計測部63は、バルブ11a〜11cのうちの開いたバルブに応じて、複数の計測位置における被処理水の窒素負荷量を独立に測定可能に構成されている。また、アンモニア性窒素濃度計測部63は、計測した窒素負荷量の値を、入力部52を通じて制御部5に供給可能に構成されている。これによって、上述した一実施形態と異なり、アンモニア性窒素濃度計測部63を1台設置するのみで、排水の処理装置の複数箇所における被処理水の窒素負荷量を測定できる。なお、アンモニア性窒素濃度計測部63に被処理水を供給する方法以外にも、計測用槽を設け、この計測用槽にそれぞれの位置の被処理水を供給してアンモニア性窒素濃度計測部63によって窒素負荷量を計測することも可能である。
この変形例においては、嫌気槽2の上流側における被処理水、好気槽3内のほぼ中間位置の被処理水、および好気槽3内の下流側(流出側)の被処理水が選択的に、アンモニア性窒素濃度計測部63に供給される。その他の構成は、上述した一実施形態と同様なので、説明を省略する。
次に、変形例による気体供給量の制御方法について説明する。図5は、図2に対応する一実施形態の変形例による排水の処理方法および処理方法に伴う気体供給量の制御方法を説明するためのフローチャートである。
図5に示すように、この変形例による気体供給量の制御方法においては、ステップST11〜ST14については、上述した一実施形態におけるステップST1〜ST4と同様である。続いて、ステップST15においては、上述した一実施形態と異なり、バルブ11a〜11cを1箇所ずつ切り替える。これによって、1つの計測器である1台のアンモニア計を備えたアンモニア性窒素濃度計測部63に、複数箇所の被処理水が互いに独立して供給される。アンモニア性窒素濃度計測部63は、それぞれの計測位置における被処理水のアンモニア性窒素濃度をそれぞれ独立して計測する。その後、ステップST16に移行する。
ステップST16においては、上述した一実施形態のステップST5と同様に、計測したそれぞれの箇所のアンモニア性窒素濃度と目標値とが比較される。すなわち、制御部5は、複数の計測位置における被処理水のアンモニア性窒素濃度の計測値と、それぞれの計測位置におけるアンモニア性窒素濃度の目標値とを比較する。その後、ステップST17に移行する。ステップST17〜ST20はそれぞれ、上述した一実施形態によるステップST6〜ST9と同様であるので、説明を省略する。
以上説明した本発明の一実施形態および変形例によれば、あらかじめ計測された窒素負荷量に基づいて導出された負荷パターンと、前日に算出された1時間ごとの風量係数とに基づいて、当日の1時間ごとの気体供給量を算出して設定できる。さらに、逐次計測されるアンモニア性窒素濃度に基づいて風量係数を微調整することで気体供給量を微調整できる。そのため、窒素負荷量の計測と気体供給量の算出および制御とを簡略化することができるので、排水の処理装置におけるランニングコストを低コスト化できる。
さらに、従来のDO制御においては、窒素を含有する流入水の有機物濃度やアンモニア濃度が変化して、これらの負荷が低下した時には空気量が過剰になりやすく、反対に、負荷が上昇した時には空気量が不足しやすくなっていた。また、従来技術である特許文献1に記載されたアンモニア制御においては、上流側における外部から流入する窒素を含有する原水のアンモニア負荷に応じて適切な量の空気を散気装置に供給できる反面、脱窒処理の制御が困難であり、窒素除去率を向上させることが困難であった。これに対し、上述した一実施形態および変形例によれば、1時間ごとに下流側のアンモニア性窒素濃度を計測し、計測されたアンモニア性窒素濃度に応じて風量係数を微調整することで、上述した負荷パターンに基づいて決定された気体供給量を微調整している。これにより、被処理水の水質を所望の性状に維持できるので、処理水質を改善することが可能となる。
また、変形例によれば、複数系列の処理に対して1台の計測器で複数の計測位置における被処理水の窒素負荷量を計測して、気体供給量の制御を行うことができるので、計測器の台数を削減することができる。
以上、本発明の一実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の一実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の一実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いても良い。
上述の一実施形態においては、好気槽3を単一の好気槽から構成しているが、好気槽3を複数の好気槽から構成することも可能であり、嫌気槽2と好気槽3との間に無酸素槽を設けることも可能である。また、上述の一実施形態においては好気槽3として浅槽を採用しているが、好気槽3として、深さ(水深)が6m以上の深槽を採用しても良い。
また、上述の一実施形態においては、所定時点を0時、所定時間を24時間、および制御単位時間を1時間としているが、必ずしもこれらの時刻や時間に限定されるものではなく、その他の時刻や時間を設定することが可能である。具体的には、所定時間を1週間、所定時点を1週間内の特定の曜日の12時、および制御単位時間を30分とすることも可能である。また、基準となる負荷パターンは、曜日ごと、具体的に例えば平日と土日祝日とで異なるパターンを用いることも可能である。
また、上述の一実施形態や変形例においてさらに、負荷パターンの導出後、アンモニア計61,62やアンモニア性窒素濃度計測部63を取り外して、外部において行った気体供給量の算出結果に基づいて、1日に1度程度、風量係数を調整するような運転を行っても良い。
また、上述の一実施形態においては、流入側窒素負荷量計測手段や下流側窒素負荷量計測手段としてアンモニア計を採用しているが、必ずしもアンモニア計に限定されるものではない。例えば硝酸計、酸化還元電位計(ORP計)、化学的酸素要求量計(COD計)、生物化学的酸素要求量計(BOD計)、または溶存酸素濃度計(DO計)などの他の計器を用いることも可能である。
また、上述の一実施形態においては、基準となる風量係数の設定の際に、前日の最後に微調整された風量係数や、所定時間未満の平均の気体供給量に基づいて導出された風量係数を用いる方法を採用しているが、必ずしもこの方法に限定されるものではない。具体的には、窒素負荷量の変化の傾向(トレンド)や1週間内の曜日ごとの窒素負荷量の変化の傾向に基づいて、基準となる風量係数を算出するようにしても良い。例えば、制御を行う当日の曜日に対して、先週の同じ曜日において微調整された風量係数のデータを用いて、当日の風量係数や気体供給量を算出することも可能である。同様に、窒素負荷量の変化の傾向に基づいて、制御を行う当日の窒素負荷量(負荷パターン)を予測し、当日の風量係数や気体供給量を算出することも可能である。さらに、基準となる風量係数として、前日の風量係数の平均、前日の最初に微調整された風量係数、またはそれ以外の時点で微調整された風量係数など、種々風量係数を採用することが可能である。
また、上述の一実施形態において、作業者が、アンモニア計61,62の計測値を読み取って、PC等の演算制御装置に入力したり、PC等の演算制御装置を用いて風量係数や気体供給量を算出したりすることも可能である。
1 最初沈殿池
2 嫌気槽
3 好気槽
4 固液分離槽
5 制御部
8 ブロア
11a,11b,11c バルブ
12 汚泥返送経路
21 モータ
22 攪拌部
41 分離液
42 活性汚泥
51 気体供給量算出部
52 入力部
53 出力部
54 記録部
61,62 アンモニア計
63 アンモニア性窒素濃度計測部
71,72,73,74 散気部
91,92,93,94 気体供給量制御部

Claims (10)

  1. 窒素含有水に対して生物処理を行う好気槽において前記窒素含有水の流入側の窒素負荷量の計測値を蓄積したデータに基づいて、前記好気槽内の窒素含有水における所定時間内での窒素負荷量の経時変化であって所定時間ごとに周期的なパターンである負荷パターンを導出する負荷パターン導出ステップと、
    前記窒素含有水の流れ方向に沿った前記好気槽外の上流側において前記窒素含有水の窒素負荷量を計測する流入側窒素負荷量計測ステップと、
    前記負荷パターンに基づいて、前記所定時間より短い制御単位時間ごとの気体供給量を算出する気体供給量算出ステップと、
    前記気体供給量算出ステップにおいて算出された前記気体供給量に従って、前記窒素含有水に供給する気体の気体供給量を制御単位時間ごとに制御する第1気体供給量制御ステップと、
    前記好気槽の前記窒素含有水の流れ方向に沿った下流側の少なくとも1箇所の計測位置における前記窒素含有水の窒素負荷量を計測する下流側窒素負荷量計測ステップと、
    前記計測された下流側における前記窒素含有水の窒素負荷量に基づいて、前記気体供給量算出ステップにおいて算出された前記制御単位時間ごとの気体供給量を調整する気体供給量調整ステップと、
    前記気体供給量調整ステップにおいて調整された気体供給量に従って、前記窒素含有水に供給する気体の制御単位時間ごとの気体供給量を制御する第2気体供給量制御ステップと、
    前記第2気体供給量制御ステップによって気体供給量が制御されつつ前記窒素含有水に気体を供給する散気ステップと、
    前記窒素含有水に対して生物処理を行う生物処理ステップと、を含む
    ことを特徴とする排水の処理方法。
  2. 前記好気槽の水深が6m以下であることを特徴とする請求項1に記載の排水の処理方法。
  3. 前記気体供給量算出ステップは、前記所定時間ごとに実行されることを特徴とする請求項1または2に記載の排水の処理方法。
  4. 前記気体供給量調整ステップは、前記制御単位時間ごとに実行されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の排水の処理方法。
  5. 前記流入側窒素負荷量計測ステップにおける前記上流側の窒素含有水の窒素負荷量の計測と、前記下流側窒素負荷量計測ステップにおける前記下流側の窒素含有水の窒素負荷量の計測とを含む複数の計測位置における計測を、前記複数の計測位置の数未満の台数の計測器を用いて行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の排水の処理方法。
  6. 前記制御単位時間が30分以上3時間以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の排水の処理方法。
  7. 窒素含有水に対して生物処理を行う好気槽において前記窒素含有水の流入側の窒素負荷量の計測値を蓄積することによって導出された、前記好気槽内の窒素含有水における所定時間内での窒素負荷量の経時変化であって所定時間ごとに周期的なパターンである負荷パターンを記録する記録手段と、
    前記負荷パターンに基づいて、制御単位時間ごとの気体供給量を算出する気体供給量算出手段と、
    前記窒素含有水の流れ方向に沿った前記好気槽外の流入側において前記窒素含有水の窒素負荷量を計測する流入側窒素負荷量計測手段と、
    前記好気槽の前記窒素含有水の流れ方向に沿った下流側における前記窒素含有水の窒素負荷量を少なくとも1箇所の計測位置において計測する下流側窒素負荷量計測手段と、
    前記下流側窒素負荷量計測手段によって計測された下流側における前記窒素含有水の窒素負荷量に基づいて、前記気体供給量算出手段によって算出された前記制御単位時間ごとの気体供給量を調整する気体供給量調整手段と、
    前記気体供給量調整手段によって調整された気体供給量、または前記気体供給量調整手段によって変更されなかった場合に前記気体供給量算出手段によって算出された前記気体供給量に従って、前記窒素含有水に供給する気体の制御単位時間ごとの気体供給量を制御する気体供給量制御手段と、
    前記気体供給量制御手段によって気体供給量が制御されつつ前記窒素含有水に気体を供給する散気手段と、を備える
    ことを特徴とする排水の処理装置。
  8. 前記好気槽の水深が6m以下であることを特徴とする請求項7に記載の排水の処理装置。
  9. 前記気体供給量算出手段および前記気体供給量調整手段から外部に情報を出力する出力部と、外部から情報が入力される入力部とをさらに備え、前記流入側窒素負荷量計測手段および前記下流側窒素負荷量計測手段はそれぞれ、計測した窒素負荷量を出力可能に構成され、前記流入側窒素負荷量計測手段から出力された窒素負荷量の計測値が、前記入力部を通じて前記気体供給量算出手段に入力可能に構成され、前記下流側窒素負荷量計測手段から出力された窒素負荷量の計測値が、前記入力部を通じて前記気体供給量調整手段に入力可能に構成され、前記気体供給量算出手段または前記気体供給量調整手段により算出された気体供給量が、前記出力部を通じて出力可能に構成されていることを特徴とする請求項7または8に記載の排水の処理装置。
  10. 前記流入側窒素負荷量計測手段および前記下流側窒素負荷量計測手段を、前記流入側窒素負荷量計測手段による計測位置と前記下流側窒素負荷量計測手段による計測位置との合計より少ない台数の計測器から構成することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項に記載の排水の処理装置。
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