JP2012194367A - 光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被走査面に向かう光ビームにより形成される走査光40aは主走査方向に対して同一の形状式で形成された走査光学素子の領域である走査光領域41aを通過し、同期光学系に向かう光ビームにより形成される同期光40bは走査光領域外を通過し、また、同期光は走査光が被走査面を走査開始する前に受光素子に入射し、さらに、受光素子の検出面の走査終了時から被走査面の走査開始時までの間で、光源の光量調整のための発光であるAPC光40cを実施する。
【選択図】図3
Description
ここで、光走査装置の小型化を実現するためには、光走査装置の走査レンズの画角を広くして焦点距離を短くする必要がある。広画角にすると、被走査面を露光している時間が長くなるため、走査領域以外の領域の時間がさらに短くなる。
走査領域以外の領域の時間において、光出力の変動を抑制するAPC(Auto Power Control)(光源の光量を一定にするため、光源を発光させそれをPDで検出して、その検出結果が一定になるように制御する)を実施しており、走査領域以外の領域の時間が短くなると、APCにかけられる時間が短くなる。
光走査装置の小型化については、特許文献1に記載された発明が報告されている。
前記像担持体上に顕像化された各色画像を重ね合わせて、紙などの媒体に転写する転写手段と、を有し、カラー画像を出力することを特徴とする多色画像形成装置である。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る光走査装置を用いた画像形成装置を示す図である。本発明の第1実施形態に係る光走査装置はタンデム型フルカラーレーザプリンタに適用したものである。
図1において、装置内の下部側には水平方向に配設された給紙カセット23から給紙される転写紙(図示せず)を搬送する搬送ベルト27が設けられている。
この搬送ベルト27上にはイエローY用の感光体17Y,マゼンタM用の感光体17M,シアンC用の感光体17C及びブラックK用の感光体17Kが、転写紙の搬送方向上流側から順に等間隔で配設されている。
なお、以下、符号に対する添字Y,M,C,Kを適宜付けて区別するものとする。
これらの感光体17Y,17M,17C,17Kは、全て同一径に形成されたもので、その周囲には、電子写真プロセスに従って各プロセスを実行するプロセス部材が順に配設されている。
他の感光体17M,17C,17Kに対しても同様である。すなわち、本実施形態では、感光体17Y,17M,17C,17Kの表面を色毎に設定された被走査面ないしは被照射面とするものであり、各々の感光体に対して光走査光学系16Y,16M,16C,16Kが1対1の対応関係で設けられている。
但し、走査レンズL1は、M,Y、K,Cで共通使用している。
また、搬送ベルト27の周囲には、感光体17Yよりも上流側に位置させてレジストローラ26と、ベルト帯電チャージャ30が設けられ、感光体17Kよりも搬送ベルト27の回転方向下流側に位置させてベルト分離チャージャ31、除電チャージャ18、クリーニング装置22等が順に設けられている。
このような概略構成において、例えば、フルカラーモード(複数色モード)時であれば、各感光体17Y,17M,17C,17Kに対してY,M,C,K用の各色の画像信号に基づき各々の光走査装置16Y,16M,16C,16Kによる光ビームの光走査で、各感光体表面に、各色信号に対応した静電潜像が形成される。
これらの静電潜像は、各々の対応する現像装置で色トナーにより現像されてトナー像となり、搬送ベルト27上に静電的に吸着されて搬送される転写紙上に順次転写されることにより重ね合わせられ、転写紙上にフルカラー画像が形成される。
このフルカラー像は、定着装置34で定着された後、排紙ローラ35により排紙トレイ36に排紙される。
同図において、符号1は半導体レーザ、2はカップリングレンズ、3はシリンドリカルレンズ、4はポリゴンミラー、5は走査レンズ、6は被走査面、7は受光素子、8は第1同期用レンズ、9は同期用折返しミラー、10は第2同期用レンズ、12は防塵ガラス、をそれぞれ示す。
光源としての半導体レーザ1から放射された発散性の光束Lはカップリングレンズ2により以後の光学系に適した光束形態に変換される。
カップリングレンズ2により変換された光束形態は、平行光束であることも、弱い発散性あるいは弱い集束性の光束であることもできる。
カップリングレンズ2からの光束は、シリンドリカルレンズ3により副走査方向に集光され、光偏向器としてのポリゴンミラー4の偏向反射面に入射する。なお、図2に示すPcはポリゴンミラー4の回転中心を示す。
これにより、偏向光束は被走査面上に光スポットを形成し、被走査面の光走査を行う。ここでは、走査レンズ5を1枚構成としているが走査レンズ5、5'として2枚構成とし、走査レンズ5'を走査レンズ5近傍に配置しても構わない。しかし、コスト面、小型化の観点から1枚構成が有利となることは言うまでもない。
その後、主走査方向の同期用折返しミラー9で偏向され第2同期用レンズ10を透過後受光素子7に所望のビームスポット形状で入射する。受光素子の受光面の大きさは、副走査方向に関し2〜3mm程度の長さのものが多く、光源から受光素子までの光学素子の形状誤差、取り付け誤差による受光面での副走査方向の位置変動を考えた場合、安定して受光面に光ビームが理想的にはケラレることなく入射するためには、受光素子は、精度よく位置決めされることが望ましい。
図3(a)に示す走査レンズ5は、被走査面に向かう光ビーム(以下、走査光40a)が通過する領域(以下、走査光領域41a)と、同期用の受光素子に向かう光ビーム(以下、同期光40b)が通過する領域(以下、同期光領域41b)からなる。
なお、走査レンズ5の第一面5b、第二面5aの各面共に、走査光40aが通過する形状式と、同期光40bが通過する形状式は異なる。本実施形態では、走査光領域41aは主走査方向に対してパワーを持つ形状で形成されており、同期光領域41bはノンパワーで形成されているが、各面で走査光領域41aと同期光領域41bとで形状式が異なればよい。
なお、主走査方向は、ポリゴンミラーの回転運動により走査される方向を示しており、ポリゴン前光学系については、ポリゴンミラーの回転運動により走査される方向に対応する方向を示す。これに対して、副走査方向は、主走査方向に直交し、感光体の回転する方向に対応する方向を示す。
形状式が異なる点P31〜P34(以下、屈曲点)付近では、形状が安定せず、その結果、光学性能が劣化する。そのため、屈曲点付近は光学性能が重要視される走査光や同期光は通過しない設計にしている。
従来では、図5(a)に示すように、走査光領域51を通過してから同期光領域53を通過するまでの間に、APC51を実施していた。しかしながら、この方法ではAPCを実施するための時間を確保する必要あり、その時間を確保するが、走査領域の時間を省略するということとなり、結果として広画角化に対応できないといった問題があった。
本実施形態では、図5(b)に示すように、APC光40cは同期のための発光と画像のための発光の間の一定時間ΔTでAPCを実施することを特徴とする。
まず、同期のための受光素子の直前でビームを発光させる。受光素子により光検出ができたところで、消灯する。そして、一定時間(ΔT)経過後に、画像領域の書き出しが開始する。
本実施形態によれば、被走査面に向かう光ビームにより形成される走査光は主走査方向に対して同一の形状式で形成された走査光学素子の領域である走査光領域41aを通過し、同期光学系に向かう光ビームにより形成される同期光は走査光領域41a外を通過し、また、同期光は走査光が被走査面を走査開始する前に受光素子に入射し、さらに、受光素子の検出面の走査終了時から被走査面の走査開始時までの間で、光源の光量調整のための発光であるAPC光を実施することで、APCにかかる時間を短くでき、その結果画角を広くとれるため、光路長を短縮でき、光走査装置の小型化に寄与することができる。
本発明の第2実施形態に係る光走査装置について説明する。
第1実施形態では、同期光は走査レンズ5を通過するように構成した。これに対して、第2実施形態では、走査レンズ5を通過しなくても同様の効果を有する。その場合、走査レンズは同期光領域を持たない。
例えば、図6に示すように、同期光は走査レンズ5の上流側を通過して、同期レンズ5により集光され受光素子に入射してもよい。
この場合、図6に示すように、走査レンズ5の屈曲点P61〜P64は走査レンズの先端となる。第1実施形態と同様に、その付近は、画像のための光(走査光)や同期光は通過しないために、時間的空白が生じる。そこで、その空白でAPCを実施する。
このように、本実施形態では、この一定時間中にAPCをΔT内で実施することを特徴とする。このΔTは走査レンズの屈曲点を通過する時間に相当する。この間(ΔT)で、APCを実施することにより、従来より画像領域を大きくとることができる。結果として広画角化に対応できる。
本発明の第3実施形態に係る光走査装置について説明する。本実施形態では、時分割方式の書込方式を用いることにより一層の効果を発揮する。
図9は、時分割方式を用いた時の走査光学系を示す図である。半導体レーザから出射した発散光束は図示しないカップリングレンズにより、弱い収束光束、又は平行光束、又は弱い発散光束に変換される。カップリングレンズを出たビームは被走査面上でのビーム径を安定させるための開口絞りを通過し、ハーフミラープリズム100に入射する。ハーフミラープリズム100に入射した共通の光源(図示しない)からのビームは上下段に分割され、図9に示すように、ハーフミラープリズム100を出射するビームは全部で2本のビームとなる。
上記においては、光束分割手段としてハーフミラープリズムを例に説明したが、ハーフミラープリズムに限定するわけではなく、他の光束を分割する素子であってもよい。
ここで、光走査装置の小型化を実現するためには、光走査装置の走査レンズの画角を広くして焦点距離を短くする必要があり、広画角にすると、図11において、被走査面を露光している時間が長くなるため、図9において、走査領域以外の領域の時間がさらに短くなる。走査領域以外の領域の時間において、APC(光源の光量を一定にするため、光源を発光させそれをPDで検出して、その検出結果が一定になるように制御する)を実施しており、走査領域以外の領域の時間が短くなると、APCにかけられる時間が短くなる。
そのため、時分割方式で今回の発明を用いることにより、低コストとともに、広画角化による小型化を実現することができる。
本実施形態によれば、光源からの光ビームにより複数の被走査面を走査し、複数の被走査面を時分割で走査するように構成することで、時分割方式では、通常の方式よりも画像走査領域が狭くなるため、より一層の効果を発揮することができる。
本発明の第4実施形態に係る光走査装置に対向走査方式を採用したことを特徴とする。
対向走査方式では、偏向器の数を低減でき、偏向器のスペースが減ることから、結果として小型化に寄与する。また対向走査方式では、色ずれ低減の効果も期待される。図12は、温度が上昇したときの走査位置のずれを模式的に示す図である。
1点同期で、温度が上昇(高温)した時、走査位置のずれを示すと同図のようになる。ここで、説明を簡単にするために、受光素子上、書込み開始端、書込み終了端の主走査方向の位置ずれで説明する。
図12に示すように、ポリゴンミラーを中心として左右に走査光学系が配置される対向走査方式においては、左右の走査方向は逆転する。つまり、右側と左側で書き込まれる画像を重ね合わせてカラー画像を得る場合、各々の書込み終了端と書込み開始端の画像を重ね合わせることとなり、相対的な主走査位置ずれが大きく発生してしまう。この結果、出力画像において色ずれが発生し画像品質を大幅に劣化させることとなる。
本実施形態によれば、走査レンズは同期光学系に向かう光ビームの透過する位置で、主走査方向に屈折力を持たない面で形成されている。
同期位置においては、前記説明の通り主走査方向の位置ずれは発生しない。書込み開始端、終了端においては、走査レンズの膨張などにより点線の丸の位置に主走査位置がずれる。
しかし、対向走査方式において、左右の走査方向が逆転しても、書込み開始端、終了端での相対的な主走査位置ずれは一致するため、右側と左側で書き込まれる画像を重ね合わせてカラー画像を得る場合、色ずれの発生は小さくなる。この結果、出力画像において色ずれが小さい高品質な画像が実現できる。
例えば、マルチビーム光源において各光ビームの波長がばらついていると、温度変動と同様に波長による主走査位置変化が光ビーム毎に生じる。従来の走査レンズのように同期用の光ビームが通過する位置で主走査方向に屈折力を持つ場合は、受光素子上で波長差による主走査位置ずれがマルチビーム間で発生するため、書込み終了端で主走査位置ずれが大きく発生するので、色ずれの発生のみでなく書込み終了端の位置が走査線ごとに変化する現象が現れる。画像上においては、縦線が揺らぐ現象となり画像品質を低下させる。
本実施形態によれば、偏向器の数を低減でき、小型化に寄与することができる。また、温度変化が生じた場合においても同期信号を得る受光素子の位置においての主走査方向の位置ずれは発生しないこととなる。走査レンズ透過後の同期光学系を形成する同期用レンズは光ビームが光軸上を透過するように配置されているため主走査位置の変化は生じない。
本発明の第5実施形態に係る光走査装置にマルチビームと後端同期を採用したことを特徴とする。
光源はマルチビームもしくは複数の光源を用いてもかまわない。その場合、APCを実施する回数は増やした方がより精度の高い書込みが実施できる。画像領域の直前だけでは、一回の走査につき一回のAPCしか実施できない。このことは、つまり、一回の走査で1ch分しかAPCを実施することができないことを意味する。
図13を参照して、対向走査方式の場合、APCを実施する場所としては、画像領域の直後が有効であることを説明する。
対向走査方式では、左右の光学系で、走査方向が逆転するため、走査方向に対して、画像領域の位置を合わせる必要がある。
そこで、APCを実施することにより、画像領域の先端後端の二箇所でAPCを実施することができ、マルチビームの場合でも精度の高いAPCを実施できる。
このように、マルチビームもしくは複数の光源を用いることにより、高密度高速の書込みに対応できる。そのとき、走査領域の先端と後端にて複数回APCを実施することにより、より高精度なAPCが可能となる。
本発明の第6実施形態に係る光走査装置について説明する。
図16に示すように、走査レンズ5に対して、偏向器と被走査面の間のAPC光160cの光路中に非反射部材161を設置する。図16では、偏向器と走査レンズ5の間のAPC光160cの光路中に非反射部材である障害物を設置している。これに対して、図17に示すように、走査レンズ5と被走査面の間に障害物172を設けてもよい。
また、図18に示すように、APC光が走査レンズを通過しないようにAPCが通過する走査レンズの領域に透過しないように、屈曲点P31,P34をそれぞれ含む領域にコーティング172,173を施してもよい。
本実施形態によれば、偏向手段から被走査面の間のAPC光が通過する光路中には、APC光が被走査面に向かうことを阻止するための障害物が設置されていることで、APCが被走査面に潜像を形成し、画像に影響を及ぼさないようにすることができる。
2 カップリングレンズ
3 シリンドリカルレンズ
4 ポリゴンミラー
5 走査レンズ
6 被走査面
7 受光素子
8 第1同期用レンズ
9 同期用折返しミラー
10 第2同期用レンズ
12 防塵ガラス
17 感光体
16 光走査光学系
18 帯電チャージャ
20 現像装置
21 転写チャージャ
22 クリーニング装置
24 定着装置
26 レジストローラ
27 搬送ベルト
30 ベルト帯電チャージャ
31 ベルト分離チャージャ
35 排紙ローラ
36 排紙トレイ
40a 走査光
40b 同期光
40c APC光
41a 走査光領域
41b 同期光領域
P31〜P34 屈曲点
Claims (9)
- 光源と、
光源からの光ビームを偏向し走査する偏向手段と、
前記偏向手段により偏向し走査された光ビームを被走査面上に結像させる走査光学系と、
前記被走査面上へ走査を始めるタイミングをとるための同期信号を検知する少なくとも1つの受光素子と、
前記受光素子に光ビームを集光する同期光学系と、を有する光走査装置において、
前記走査光学系は少なくとも1つの走査光学素子を有し、
前記被走査面に向かう光ビームにより形成される走査光は主走査方向に対して同一の形状式で形成された走査光学素子の領域である走査光領域を通過し、前記同期光学系に向かう光ビームにより形成される同期光は前記走査光領域外を通過し、また、前記同期光は前記走査光が被走査面を走査開始する前に受光素子に入射し、さらに、受光素子の検出面の走査終了時から前記被走査面の走査開始時までの間で、前記光源の光量調整のための発光であるAPC光を実施することを特徴とする光走査装置。 - 前記走査光学素子は、前記同期光学系へ向かう光ビームと前記被走査面に向かう光ビームで共用されることを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
- 前記同期光学系に向かう光ビームの通過位置は、少なくとも主走査方向に屈折力を持たないことを特徴とする請求項2に記載の光走査装置。
- 前記同期光学系に向かう光ビームは前記走査光学素子のうち、最も偏向手段に近い走査光学素子を通過しないことを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
- 前記光源からの光ビームにより複数の被走査面を走査し、前記複数の被走査面を時分割で走査するように構成したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1つに記載の光走査装置。
- 前記光源と前記走査光学系とはそれぞれ前記偏向器を中心に略対向して設置されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1つに記載の光走査装置。
- 同一の被走査面に向かう光ビームは、複数の光源、もしくは複数の発光点を持つマルチビーム光源であり、被走査面を走査する時間領域である画像走査領域の後端において、前記光源の光量調整のための発光を実施することを特徴とする請求項6に記載の光走査装置。
- 前記偏向手段から被走査面の間の前記APC光が通過する光路中には、前記APC光が被走査面に向かうことを阻止するための障害物が設置されていることを特徴とする請求項1から8に記載の光走査装置。
- 請求項1乃至7の何れか1つに記載の光走査装置を用い、
前記光走査装置により像担持体上に形成された静電像を各色トナーで顕像化する現像手段と、
前記像担持体上に顕像化された各色画像を重ね合わせて、紙などの媒体に転写する転写手段と、を有し、カラー画像を出力することを特徴とする多色画像形成装置。
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