JP2012192231A - 遊技機 - Google Patents

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正博 竹内
Yoshio Wakana
芳生 若菜
Makoto Tayui
誠 田結
Hidekatsu Takeuchi
英勝 竹内
Seiichi Yanagawa
誠市 梁川
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Abstract

【課題】遊技を一定の期間継続した遊技者へ付与する特典により遊技者に大きな意外性を与え、これにより充分な興趣の向上を図る。
【解決手段】遊技回数が上限回数まで達した以降、乱数r11,r12に基づく大当たりの抽選だけでなく(s112,s118)、セット当たりの抽選が行われるようになる(s132,s134)。そして、この抽選結果がセット当たりとなった場合に(s134:YESとなった場合)、はじめてセット当たりに起因する特典(通常大当たりの確変大当たりへの変更:s148→s150→s142)が遊技者に提供され得る状態となる。そのため、遊技が開始されて遊技回数が重ねられたとしても、画一的に遊技者に特典が提供されるわけではないため、この特典の提供により遊技者に大きな意外性を与えることができ、これにより充分な興趣の向上を図ることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、所定の始動信号の入力に基づく抽選の結果が大当たりである場合に、遊技者に所定の大当たり遊技を提供する遊技機に関する。
従来から、始動口への遊技球の入賞に起因する抽選の結果が大当たりである場合に、大入賞口を所定回数だけ開閉させ、この大入賞口への遊技球の入賞時に多くの賞球を払い出す遊技、いわゆる大当たり遊技を提供する遊技機が知られている。
近年では、この種の遊技機において、遊技者が遊技を開始して一定の期間が経過した(図柄変動表示器の図柄変動回数が所定数に達した)以降、大当たりが発生する確率を通常(低確率モード)よりも高い状態(高確率モード)に切り替えるといった特典を遊技者に付与することによって、大当たりが適当に発生するようにし、遊技者が飽きること,および,遊技者が過大な損失を被ることを防止する技術が提案されている(特許文献1参照)。このような遊技機であれば、同一の遊技機による遊技を一定の期間継続した遊技者、つまり特定の遊技機に尽くしてくれた遊技者に特典を付与して報いることができる。
特開2000−37515号公報
しかし、上述の遊技機においては、遊技が開始されて一定の期間が経過した際に大当たりの発生する確率が高い状態になる、といった画一的なパターンで遊技者に特典を付与することしかできないため、遊技者に与える意外性に乏しく、充分に興趣を向上できているとは言えなかった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技を一定の期間継続した遊技者へ付与する特典により遊技者に大きな意外性を与え、これにより充分な興趣の向上を図ることである。
上記課題を解決するため請求項1に記載の遊技機は、所定の始動信号の入力に基づき、大当たりまたははずれの抽選を行う大当たり抽選手段と、該大当たり抽選手段による抽選結果が大当たりである場合に、遊技者に所定の大当たり遊技を提供する大当たり遊技提供手段と、を備えた遊技機である。さらに、この遊技機は、当該遊技機による遊技の期間である遊技期間を計測する期間計測手段と、該期間計測手段による計測値が所定値に到達した以降、前記大当たり抽選手段による抽選と併せて遊技者に所定の特典を提供するか否かの抽選を行う特典抽選手段と、該特典抽選手段による抽選結果が特典を提供する旨となった場合に、遊技者に所定の特典を提供する特典提供手段と、を備えている。
このように構成された遊技機によれば、期間計測手段による計測値が所定値に到達した、つまり遊技が開始されて一定期間が経過した以降は、大当たりまたははずれの抽選だけでなく、所定の特典を遊技者に提供するか否かの抽選が行われるようになる。そして、この抽選により特典を提供する旨となった場合に、はじめて所定の特典が遊技者に提供されることとなる。よって、遊技が開始されて一定の期間が経過したとしても、画一的に遊技
者に特典が提供されるわけではないため、この特典の提供により遊技者に大きな意外性を与えることができ、これにより充分な興趣の向上を図ることができる。
なお、上述した期間計測手段は、遊技者による遊技期間を計測する手段であって、例えば、大当たり抽選手段による抽選回数(または、始動信号の入力回数)や遊技媒体の使用された数を計測するカウンタ,経過時間を計測するタイマーなどで構成することが考えられる。
また、特典提供手段は、特典抽選手段による抽選結果が特典を提供する旨となった場合に特典を遊技者に提供する手段であって、遊技機の構成に応じた特典を提供するように構成すればよい。例えば、遊技機が、大当たり抽選手段により特別大当たり,通常大当たり,または,はずれの抽選が行われ、この抽選結果が特別大当たりである場合に、大当たり遊技提供手段による大当たり遊技の提供後、遊技状態が通常の遊技状態である通常状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である特別状態へ移行される一方、大当たり抽選手段による抽選結果が通常大当たりである場合には、大当たり遊技提供手段による大当たり遊技の提供後、遊技状態が通常状態へ移行されるように構成されたものであれば、大当たり抽選手段により通常大当たりが抽選されたとき、この抽選結果を通常大当たりから特別大当たりへ変更することを特典として提供することが考えられる。
このためには、請求項2に記載のように、前記特典抽選手段による抽選結果が特典を提供する旨となった際、その旨を示す特典提供情報をメモリに記憶させる特典記憶手段を備え、前記特典提供手段は、前記大当たり抽選手段による抽選結果が通常大当たりである場合、前記特典記憶手段によりメモリに前記特典提供情報が記憶されていれば、前記大当たり抽選手段による抽選結果を特別大当たりに変更する、ように構成するとよい。
このように構成すれば、大当たり抽選手段により通常大当たりが抽選されたとき、特典記憶手段によりメモリに特典提供情報が記憶されてさえいれば、抽選結果を通常大当たりから特別大当たりへ変更することができ、このことを特典として遊技者に提供できる。
ここで、遊技機が、特別大当たりとなった後の抽選において大当たり(特別大当たりおよび通常大当たり)となる確率を、通常大当たりとなった後の抽選において大当たりとなる確率よりも高くするように構成されたものであれば、大当たり抽選手段による抽選結果が通常大当たりとなってしまったときでも、メモリに特典提供情報が記憶されていれば、通常大当たりが特別大当たりに変更され、後の抽選において大当たりとなる確率を高くすることができる。これにより、大当たり抽選手段による抽選結果が繰り返し大当たりとなりやすくなる(いわゆる「連チャン」が発生しやすくなる)ため、メモリに特典提供情報が記憶されるまで、つまり同一の遊技機により遊技を継続することに対する興趣の向上を図ることができる。
なお、この構成における特典記憶手段は、特典を提供する旨となったことを示す特典提供情報をメモリに記憶させる手段であるが、この特典提供情報をどのような内容の情報として記憶させるかについては特に限定されない。例えば、特典抽選手段による抽選結果が特典を提供する旨となった回数を特典提供情報としてメモリに記憶させるように構成することが考えられ、この場合、遊技機を請求項3に示すように構成するとよい。
請求項3に記載の遊技機において、前記特典記憶手段は、前記特典抽選手段による抽選結果が特典を提供する旨となった回数を前記特典提供情報としてメモリに記憶させるように構成されており、前記特典提供手段は、前記大当たり抽選手段による抽選結果が通常大当たりである場合、前記特典記憶手段によりメモリに記憶された特典提供情報が1以上の回数を示す情報であれば、該特典提供情報で示される回数を1減じた情報に書き替えると
共に抽選結果を特別大当たりに変更する、ことを特徴とする。
このように構成すれば、特典抽選手段による抽選結果が特典を提供する旨となった回数だけ、遊技者に特典を提供することができる。
ところで、上述した特典抽選手段が抽選を行う契機となる遊技期間の所定値は、あらかじめ定められた値や遊技機の管理者側で任意に変更可能な値とすればよいが、抽選して決定される値としてもよい。このためには、例えば、請求項4に記載のように、前記特典抽選手段が抽選を行う契機となる遊技期間の所定値をあらかじめ定められた範囲内から抽選して決定する所定値決定手段を備え、こうして決定された所定値に遊技期間が到達した際に、特典抽選手段が抽選を行うように構成すればよい。
このように構成すれば、特典抽選手段が抽選を行う契機となる遊技期間の所定値を、あらかじめ定められた範囲内から抽選して決定することができる。これにより、所定の特典を遊技者に提供するか否かの抽選が行われるようになるまでの遊技期間が、所定値決定手段により決定された所定値に応じて変化することとなるため、遊技者にとっては特典の提供されるタイミングをより把握しにくいものとなる。よって、特典を提供することでより大きな意外性を遊技者に与えることができ、これにより更なる興趣の向上を図ることができる。
なお、この構成において、所定値決定手段が所定値を決定するタイミングは特に限定されないが、例えば、一定時間間隔や、何らかのイベントが発生したときなどとすればよい。この「何らかのイベント」としては、例えば、大当たり遊技提供手段により大当たり遊技が提供されることが考えられ、このように、大当たり遊技提供手段により大当たり遊技が提供されるときに所定値を決定するための構成として、例えば、請求項5に記載のような構成が考えられる。
請求項5に記載の遊技機において、前記所定値決定手段は、前記大当たり遊技提供手段により大当たり遊技が提供される毎に遊技期間の所定値を決定して、前記期間計測手段は、前記大当たり遊技提供手段により大当たり遊技が提供された以後の遊技期間を計測する、ことを特徴とする。
このように構成すれば、大当たり遊技提供手段により大当たり遊技が提供されて(または、大当たり抽選手段による抽選結果が特別大当たりまたは通常大当たりとなって)から次に大当たり遊技が提供される(または、大当たり抽選手段による抽選結果が特別大当たりまたは通常大当たりとなる)までの間における遊技期間が所定値に到達した場合に、特典抽選手段が抽選を行うようになって遊技者に特典が提供され得る状況となる。このときの遊技期間の所定値は、大当たり遊技提供手段により大当たり遊技が提供される毎に決定し直されることになるため、所定の特典を遊技者に提供するか否かの抽選が行われるようになるまでの遊技期間については、大当たり遊技が提供される毎に変化することになる。これにより、遊技者にとっては、特典の提供されるタイミングがより把握しにくくなるため、予測していなかったタイミングで特典の提供を受けることが起こりやすくなる。こうして、特典を提供することで遊技者により大きな意外性を与えることができ、これにより更なる興趣の向上を図ることができる。
なお、上述した所定値決定手段が所定値を決定する際の「あらかじめ定められた範囲」は特に限定されないが、例えば、常に一定の範囲や、所定の規則に従って変化する範囲などとすればよい。ここで、所定の規則に従って「あらかじめ定められた範囲」を変化させるための構成としては、請求項6に記載のような構成を考えることができる。
請求項6に記載の遊技機において、前記大当たり抽選手段は、特別大当たり,通常大当
たり,または,はずれの抽選を行い、前記所定値決定手段は、前記大当たり抽選手段による抽選結果が通常大当たりである場合、前記大当たり遊技提供手段による大当たり遊技の提供後に前記遊技期間の所定値をあらかじめ定められた第1の範囲内から抽選して決定する一方、前記抽選結果が特別大当たりである場合、前記大当たり遊技の提供後に前記遊技期間の所定値を前記第1の範囲以内の範囲である第2の範囲内から抽選して決定する、ことを特徴とする。
このように構成すれば、通常大当たりとなった場合には第1の範囲内、特別大当たりとなった場合には第2の範囲内、といった規則に従って「あらかじめ定められた範囲」を変化させることができる。
なお、この構成においては、第2の範囲を第1の範囲のうちの所定の値が上限となる範囲とすることが望ましい。このような範囲であれば、通常大当たりである場合よりも、特定大当たりである場合の方が、所定値として決定される値が小さくなりやすく、特典抽選手段による抽選が行われやすくなるため、結果的に、遊技者に特典を提供しやすくすることができるからである。
このように、第1の範囲のうちの所定の値が上限となる範囲を第2の範囲とする場合の具体的な例として、請求項7に記載のような構成が考えられる。
請求項7に記載の遊技機において、前記所定値決定手段は、前記大当たり抽選手段による抽選結果が特別大当たりである場合、前記第1の範囲のうちの前回に決定した所定値が上限となる範囲を前記第2の範囲として、該第2の範囲内から前記遊技期間の所定値を抽選して決定する、ことを特徴とする。
このように構成すれば、大当たり抽選手段による抽選結果が特別大当たりとなった場合には、第1の範囲のうちの前回に決定された所定値が上限となる範囲内から新たな遊技期間の所定値を抽選して決定することができる。そのため、前回に所定値決定手段が所定値を決定したときよりも所定値として決定される値が小さくなりやすく、特典抽選手段による抽選が行われやすくなるため、遊技者に特典を提供しやすくすることができる。
なお、この構成においては、所定値決定手段が「前回に決定した所定値」を参照できるようにするために、例えば、メモリに遊技期間の所定値を記憶する領域を確保しておき、所定値決定手段により所定値が決定される毎にメモリに記憶される所定値が更新されるように構成すればよい。
パチンコ機の外観を示す正面図 パチンコ機の制御系統を示すブロック図 遊技処理の処理手順を示すフローチャート 上限決定テーブルのデータ構造(a)および「上限回数となる値」の分布(b)を示す図 確変大当たり処理/通常大当たり処理の処理手順を示すフローチャート はずれ処理の処理手順を示すフローチャート 別の実施形態における遊技処理の処理手順を示すフローチャート 別の実施形態における確変大当たり処理/通常大当たり処理の処理手順を示すフローチャート
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
パチンコ機1は、図1に示すように、当該パチンコ機1の筐体である外枠3と、この外
枠3に開閉自在に取り付けられた内枠5とを備える。
内枠5には、遊技に連係して点灯させることにより遊技を演出する3つの内枠ランプ12と、遊技者に遊技を提供する遊技盤14と、遊技者が遊技盤14上への遊技球の発射操作を行うためのハンドル16と、遊技盤14における遊技の結果として当該パチンコ機1から賞品として払い出される遊技球(賞球)を貯留する上受け皿24と、上受け皿24が遊技球を貯留しきれなくなるなどして上受け皿24から排出される遊技球を受ける下受け皿26とが設けられている。
遊技盤14上には、遊技者に付与すべき特典である付与特典の内容を示す特別図柄や遊技に関わる画像を表示するLCD(Liquid Crystal Display;以降、単に「ディスプレイ」とする)30と、ディスプレイ30に表示される特別図柄の変動表示が保留されていることを遊技者に示す4つの特別図柄保留ランプ32と、開閉動作する1対の可動片36aを備えたチューリップ式の始動入賞装置36と、後述する大当たり遊技において図中手前方向に傾倒動作して大入賞口を開放する開閉板38aを備えた可動入賞装置38と、1桁の数字(本実施形態では0〜9)からなる普通図柄を7セグメントLEDにて変動表示する普通図柄表示装置40と、普通図柄の変動表示が保留されている旨を通知するための4つの普通図柄保留ランプ42と、遊技に連係して点灯させることにより遊技を演出する1対の遊技盤ランプ44と、遊技球の通過を検出する1対の始動ゲート46と、が設けられている。
これらのうち、ディスプレイ30は、特別図柄として、1〜14の数字を要素とした3つの疑似図柄がディスプレイ30の中央部に図中横方向に並んで表示されるものである。
次に、パチンコ機1における制御系統の一部を構成ブロック図に基づいて説明する。図2に示すように、パチンコ機1は、CPUやROM、RAM、タイマーICなどを搭載しており、当該パチンコ機1における遊技を統括する主制御基板60が具備され、この主制御基板60に、CPUやROM、RAMなどを搭載してなる各種制御基板や、各種装置が接続されて、当該パチンコ機1の制御系統が構築されている。
即ち、主制御基板60には、遊技球が始動ゲート46を通過したことを検出するゲートセンサ46aと、始動入賞装置36の始動口に遊技球が投入されたことを検出する始動口センサ36bと、始動入賞装置36の可動片36aを駆動するソレノイド36cとが接続されている。
また、主制御基板60には、可動入賞装置38の大入賞口における特定領域に遊技球が投入されたことを検出する特定領域センサ38bと、可動入賞装置38の大入賞口における特定領域とは別の一般領域に遊技球が投入されたことを検出するカウントセンサ38cと、可動入賞装置38の開閉板38aを駆動するソレノイド38dとが接続されている。
また、主制御基板60には、上受け皿24へ賞球を払い出す払出装置64を制御する賞球制御基板66と、パチンコ機1に設置されたスピーカ68を介して声や効果音、音楽などを出力する音声制御基板70とが接続されている。
更に、主制御基板60には、内枠ランプ12,遊技盤ランプ44,特別図柄保留ランプ32および普通図柄保留ランプ42を点灯するランプ制御基板72と、ディスプレイ30への特別図柄や遊技に関わる各種画像の表示,普通図柄表示装置40への普通図柄の表示を行う図柄制御基板74とが接続されている。
そして、この制御系統では、主制御基板60のCPUが、上述の各種制御基板や各種装置にコマンドを送信し、これら各種制御基板や各種装置が、このコマンドに従って動作す
る。
なお、主制御基板60を含む各種制御基板への電源の供給は、図2には省略されている電源基板から行われている。
ここで、主制御基板60のCPUにおいて実行される各種処理について説明する。
○カウンタ処理
主制御基板60のCPUは、付与特典の抽選などに用いる6種類の乱数r11〜r14,r21,r22を発生する6種類のカウンタ処理をそれぞれ一定周期毎に起動し、発生した乱数をそれぞれ当該CPUのレジスタ領域に確保された乱数格納領域に格納する。本実施形態において、乱数r11は、0〜315の数値からなり、各数値がそれぞれ「大当たり」および「はずれ」のいずれか一方に対応づけられている。また、乱数r12は、0〜13の数値からなり、各数値がそれぞれ通常の「大当たり」である「通常大当たり」,および,次回の大当たりの発生率を通常よりも大きく設定する「大当たり」である「確率変動当たり(以下、単に「確変大当たり」という。)のいずれか一方に対応づけられている。また、乱数r13は、0〜5の数値からなり、各数値がそれぞれリーチになる変動パターンにするか否か、つまり「リーチ」および「非リーチ」に対応づけられている。また、乱数r14は、0〜51の数値からなり、各数値がそれぞれ乱数r11,r12,r13の数値と共に、疑似図柄の変動パターンを示す変動指定コマンドに対応づけられている。また、乱数r21は、0〜315の数値からなり、各数値がそれぞれ後述する「セット当たり」および「はずれ」のいずれか一方に対応づけられている。そして、乱数r22は、1〜100の数値からなり、後述する特別遊技処理(図3)において遊技回数の上限回数を決定するために用いられるものである。
なお、本実施形態のカウンタ処理は、乱数格納領域に格納する乱数それぞれの数値を初期値から最大値まで1ずつ増加させる、所謂「+1方式」にて、乱数格納領域における乱数それぞれの数値を循環するように設定されている。但し、「大当たり」に該当する乱数r11の循環周期を遊技者に容易に把握され、体感器などを用いたゴト行為が行われることを防止するために、乱数r11を発生するカウンタ処理は、乱数格納領域における乱数r11の数値が一巡する毎に、乱数格納領域に格納する乱数r11の初期値を、各カウンタ処理の残余時間を利用して行われる周知の初期値乱数更新処理によって抽出された初期値を用いる、所謂「初期値更新型+1方式」にて、乱数格納領域における乱数r11の数値を循環するように設定されている。
また、上述のカウンタ処理は、本発明の要部を為す所謂、特別図柄変動遊技に関するものであり、普通図柄に関する遊技、つまり、普通図柄変動遊技に関するものは、本発明の要部ではないため、説明を省略する(以下、同様の箇所有り)。
○乱数参照処理
また、主制御基板60のCPUは、始動口センサ36bから遊技球の検出信号(つまり始動信号)を受信する度に、乱数格納領域における乱数r11,r12の数値を参照する乱数参照処理を起動し、参照した乱数r11,r12の数値を主制御基板60のRAMに確保された入賞記憶領域に順次格納する(但し、本実施形態では4組までを格納)。この際、主制御基板60のCPUは、入賞記憶領域に格納されている乱数r11,r12の組数(つまり、保留球の数)に対応づけてランプ制御基板72が点灯させている特別図柄保留ランプ32の点灯数を更新させると共に、賞球制御基板66に賞球の払い出しを指令する。
○特別遊技処理
以下に、主制御基板60のCPUが一定周期毎に実行する特別遊技処理の流れを図3に基づいて説明する。
本処理が起動されると、主制御基板60のCPUは、まず、入賞記憶領域に乱数r11
,r12が格納されているか否かを確認する(s110)。ここで、乱数r11,r12が一切格納されていない場合には(つまり、数値がない旨を示す「null値」が格納されている場合には)、本特別遊技処理を直ちに終了する。
一方、乱数r11,r12が格納されている場合には、入賞記憶領域に格納した順序に従って、入賞記憶領域から1組の乱数r11,r12を取得したのち(s112)、入賞記憶領域に格納されている残りの乱数r11,r12の組数をランプ制御基板72に通知する(s114)。これにより、ランプ制御基板72のCPUは、特別図柄保留ランプ32の点灯数を更新する。
次に、主制御基板60のCPUは、現在の遊技の態様をチェックしたのち(s116)、取得した乱数r11が「大当たり」に該当するか否かをチェックする(s118)。主制御基板60におけるCPUのレジスタ領域には、通常よりも大当たりの発生率が高い状態(特別状態)が発生しているか否かを示す「状態フラグF(初期設定では、状態フラグF=0)」を設定する記憶領域が確保されているため、s116の処理では、この状態フラグFの状態を確認することで現在の遊技の態様を確認する。本実施形態においては、「状態フラグF=1」であれば特別状態が発生していること、「状態フラグF=0」であれば特別状態が発生していないこと(通常状態)を示している。また、主制御基板60のROMには、乱数r11の各数値に対して「大当たり」か否かを対応づけた参照テーブルが2種類設定されている。そして、s118の処理において、特別状態となっている場合(確変フラグF=1の場合)には、乱数r11が通常よりも高い確率で「大当たり」となるように「大当たり」と「はずれ」とが分布されている参照テーブルを用い、また、特別状態となっていない場合(確変フラグF=0の場合)には、乱数r11が通常の確率で「大当たり」となるように「大当たり」と「はずれ」とが分布されている参照テーブルを用いて、s112の処理で取得した乱数r11が「大当たり」に該当するか否かを確認する。
このs118の処理で、取得した乱数r11が「はずれ」に該当している場合(s118:NO)、遊技回数を積算し(s120)、後述する「はずれ処理」を実行した後(s122)、本特別遊技処理を終了する。主制御基板60のRAMには、大当たり遊技を提供するまでの遊技回数(始動入賞装置36へ遊技球が入賞して抽選が行われた回数)を示す「回数変数A(初期設定では、回数変数A=0)」を設定する回数記憶領域が確保されているため、このs120の処理では、回数変数Aに「1」を加算することにより(A+1→A)、遊技回数を積算する。
一方、s118の処理で、取得した乱数r11が「大当たり」に該当する場合(s118:YES)、遊技回数が上限回数に達しているか否かをチェックする(s130)。主制御基板60のRAMには、以降の処理で決定される遊技回数の上限回数を示す「上限変数L」を設定する上限記憶領域が確保されている。そして、このs130の処理では、回数変数Aにセットされている遊技回数が、上限変数Lにセットされている上限回数以上の値になっている場合に(L≦A)、遊技回数が上限に達していると判定する(初期設定では、上限変数L=500)。この後、遊技回数が上限回数に達している場合にのみ行われる処理(s132〜s136)では、乱数r11,r12に基づく大当たりの抽選とセットで「セット当たり」か「はずれ」か否かの抽選が行われるようになる。
このs130の処理で、遊技回数が上限に達している場合(s130:YES)、入賞記憶領域から乱数r21を取得したのち(s132)、取得した乱数r21が「セット当たり」に該当するか否かをチェックする(s134)。主制御基板60のROMには、乱数r21の各数値に対して、「セット当たり」か否かを対応づけた参照テーブルが設定されているため、このs134の処理では、この参照テーブルを参照することにより、取得した乱数r21が「セット当たり」に該当するか否かをチェックする。
なお、この参照テーブルについては、あらかじめ定められた値それぞれが登録されたものとしておけばよいが、パチンコ機1の管理者側で登録済みの値を変更できるように構成することが望ましい。参照テーブルに登録されている値として、セット当たりに対応する値の数が多いと、抽選結果がセット当たりとなりやすくなるため、後述するように大当たり遊技が提供されやすくなり、射倖性が高くなりすぎてしまう恐れがある。よって、登録済みの値を変更できるように構成することは、射倖性が高くなりすぎないように調整するためにも好適といえる。
このs134の処理で、乱数r21が「セット当たり」に該当する場合(s134:YES)、セット当たりとなった回数を積算する(s136)。主制御基板60のRAMには、セット当たりとなった回数を示す「セット変数S(初期設定では、セット変数S=0)」を設定するセット記憶領域が確保されているため、このs136の処理では、セット変数Sに「1」を加算することで(S+1→S)、セット当たりとなった回数を積算する。
こうして、s136の処理を終えた後、s134の処理で乱数r21が「セット当たり」に該当しない場合(s134:NO)、または、s130の処理で遊技回数が上限回数に達していない場合(s130:NO)、s112の処理で取得した乱数r12が「確変大当たり」に該当するか否かを確認する(s140)。
このs140の処理で、乱数r12が「確変大当たり」に該当する場合(s140:YES)、後述する「確変大当たり処理」を実行する(s142)。
そして、乱数r22を取得し(s144)、この乱数r22に基づき、前回に遊技回数の上限回数として設定されていた値以下の値を、新たな遊技回数の上限回数として決定した後(s146)、本特別遊技処理を終了する。主制御基板60のROMには、乱数r22の各数値に対して、1〜500までの値いずれかが対応づけられた上限決定テーブル(図4(a)参照)を設定するための記憶領域が確保されているため、このs146の処理では、この上限決定テーブルを参照することにより、乱数r22を変換してなる変換値rtに対応する値を遊技回数の上限回数として決定し、上限記憶領域の上限変数Lに設定する。この変換値rtは、上限記憶領域に設定されている上限変数Lの値La(つまり、前回に遊技回数の上限回数として設定されていた値)と上限決定テーブルに登録されている最大の値Lmax(=500)との比(La/Lmax)に、s144の処理で取得した乱数r22を積算して小数点以下を切り上げた値である。このように、変換値rtに基づいて上限回数を決定することにより、前回に遊技回数の上限回数として設定されていた値を上限とした範囲内から新たな上限回数が決定される。例えば、前回の上限回数が100であった場合には、100以下の値が新たな上限回数として決定されることとなる。
なお、本実施形態における上限決定テーブルは、乱数r22(または変換値rt)の値が大きくなるほど乱数r22に対応する値(つまり上限回数となる値)が大きくなっており、また、乱数r22(または変換値rt)に対応する値のうち、200に対応するものが、全体に占める割合として最も高くなっており、200から離れた値になるほど全体に占める割合が小さくなるように各値が分布したものである(図4(b)参照)。また、この上限決定テーブルは、あらかじめ定められた値それぞれが登録されたものとしておけばよいが、パチンコ機1の管理者側で登録済みの値を変更できるように構成することが望ましい。上限決定テーブルに登録されている乱数r22に対応する値として、小さな値(例えば、10)が多く分布していると、遊技回数が上限回数に到達しやすくなるため、セット当たりの抽選が行われやすくなり、結果、射倖性が高くなりすぎてしまう恐れがある。よって、登録済みの値を変更できるように構成することは、射倖性が高くなりすぎないように調整するためにも好適といえる。
また、上述したs140の処理で、乱数r12が「通常大当たり」に該当する場合(s140:NO)、セット当たりが積算されているか否かをチェックする(s148)。ここでは、上述したセット記憶領域に設定されているセット変数Sが1以上の値であれば(1≦S)、セット当たりが積算されていると判断する。
このs148の処理で、セット当たりが積算されていれば(s148:YES)、セット当たりの回数を減算した後(s150)、s142の処理へ移行して確変大当たり処理を実行する。s150の処理では、セット記憶領域のセット変数Sから「1」を減算することで(S−1→S)、セット当たりとなった回数を減算する。なお、このように、通常大当たりとなったときにセット当たりが積算されている場合(s140:NO→s148:YESの場合)、乱数r12に基づく抽選結果が「通常大当たり」から「確変大当たり」に変更されたことになり、このことがセット当たりに起因する特典として遊技者に提供される。
一方、s148の処理で、セット当たりが積算されていなければ(s148:NO)、後述する「通常大当たり処理」を実行する(s152)。
そして、乱数r22を取得し(s154)、この乱数r22に基づき遊技回数の上限回数を決定した後(s156)、本遊技処理を終了する。s154の処理は、上述したs144の処理と同様の処理であるが、上限決定テーブルを参照する際に使用する値が乱数r22そのものとなる。つまり、上限決定テーブルを参照することにより乱数r22に対応する値を遊技回数の上限回数として決定し、上限変数Lに設定する。
ここで、上述した「確変大当たり処理」および「通常大当たり処理」の流れを図5に基づいて説明する。
本確変大当たり処理において、CPUは、まず、乱数格納領域における乱数r14の数値を参照し(s210)、この乱数r14の数値と上述した遊技処理のs112にて取得した乱数r12の数値とに対応する変動指定コマンドを図柄制御基板74へ送信する(s212)。なお、主制御基板60のROMには、乱数r12,r14の数値に対して、様々な変動指定コマンドを対応づけた大当たり変動テーブルを設定するための記憶領域が確保されているため、s212の処理では、この大当たり変動テーブルを参照し、乱数r12,r14の数値に対応する変動指定コマンドを図柄制御基板74へ送信する。
次に、停止コマンドを送信するまでの待機時間を主制御基板60のタイマーICに設定する(s214)。主制御基板60のRAMには、停止コマンドを送信するまでの待機時間を示す「待機変数T3」を設定するための記憶領域が確保されており、このs214の処理では、待機変数T3にセットされた値(本実施形態においては、30秒)をタイマーICに設定する。これによって、タイマーICは、主制御基板60のCPUに入力されるクロック信号に基づいて、待機変数T3にセットされた値で示される待機時間のダウンカウントを開始する。
次に、待機時間が経過するまで(つまり、タイマーICのカウント値が0になるまで)待機した後(s216)、乱数r12の数値に応じた指定コマンドを図柄制御基板74へ送信して(s218)、停止コマンドを図柄制御基板74へ送信する(s220)。ここでは、乱数r12の数値に応じた指定コマンドを送信した後で停止コマンドを送信する。これらコマンドを受信した図柄制御基板74は、ディスプレイ30により図柄を確定表示させる。
次に、予め設定された大当たり遊技処理を実行する(s222)。この大当たり遊技処理においては、ソレノイド38dを駆動して開閉板38aを傾動することにより、可動入
賞装置38の入賞口(大入賞口)を開放し、特定領域センサ38bやカウントセンサ38cから遊技球の検出信号を受信する毎に、賞球制御基板66に賞球の払出を指令する。そして、これら特定領域センサ38bやカウントセンサ38cから一定数の検出信号を受信すると、ソレノイド38dの駆動を停止して、可動入賞装置38の入賞口を閉鎖する。このとき、特定領域センサ38bから一度でも検出信号を受信していれば、一定時間をおいた後、ソレノイド38dを再度駆動して、可動入賞装置38の入賞口を開放し、上述した処理を再度実行する。一方、特定領域センサ38bから一度も検出信号を受信していなかったり、可動入賞装置38の入賞口の開放回数が予め指定された回数(本実施形態においては16回)に達している場合には、この大当たり遊技処理を直ちに終了する。
次に、遊技の態様を設定した後(s230)、本確変大当たり処理,通常大当たり処理を終了する。このs230の処理は、「確変大当たり処理」において行われる場合であれば、状態フラグFに「1」をセットすることにより遊技の態様を設定する。一方、「通常大当たり処理」において行われる場合であれば、状態フラグFに「0」をセットすることにより遊技の態様を設定する。
そして、特別状態発生処理を実行した後(s232)、本確変大当たり処理または通常大当たり処理を終了する。このs232の処理は、確変大当たり処理において行われる場合であれば、ディスプレイ30に表示された図柄の背景を特別な背景に変更する旨を図柄制御基板74へ指令する一方、通常大当たり処理において行われる場合であれば、ディスプレイ30に表示された図柄の背景を通常の背景に戻す旨を図柄制御基板74へ指令する。
また、上述した「はずれ処理」の流れを図6に基づいて説明する。
本はずれ処理において、CPUは、まず、上述した確変大当たり処理(図5)におけるs210の処理と同様に、乱数格納領域における乱数r13,r14の数値を参照し(s410)、この乱数r13,r14の数値に対応する変動指定コマンドを図柄制御基板74へ送信する(s412)。なお、主制御基板60のROMには、乱数r13,r14の数値に対して、様々な変動指定コマンドを対応づけたはずれ変動テーブルが設定されているため、s412の処理では、このはずれ変動テーブルを参照し、乱数r13,r14の数値に対応する変動指定コマンドを図柄制御基板74へ送信する。
この後、上述した確変大当たり処理(図5)におけるs214〜s220の処理と同様の処理であるs414〜s420の処理を実行して本はずれ処理を終了する。なお、これら処理のうち、s418の処理においては、乱数r13の数値に応じた指定コマンドを送信する。
[効果]
このように構成されたパチンコ機1によれば、遊技回数が上限回数まで達した以降は、乱数r11,r12に基づく大当たりの抽選だけでなく(図3におけるs112,s118の処理)、セット当たりの抽選が行われるようになる(同図s132,s134の処理)。そして、この抽選結果がセット当たりとなった場合に、はじめてセット当たりに起因する特典(通常大当たりの確変大当たりへの変更:s148→s150→s142)が遊技者に提供され得る状態となる。そのため、遊技が開始されて遊技回数が重ねられたとしても、画一的に遊技者に特典が提供されるわけではないため、この特典の提供により遊技者に大きな意外性を与えることができ、これにより充分な興趣の向上を図ることができる。
このように、変数r11,r12に基づく抽選結果が通常大当たりとなったとき(図3におけるs140の処理で「NO」の場合)、セット当たりが積算されていれば(同図s148の処理)、抽選結果を通常大当たりから確変大当たりへ変更することができ(s1
48→s150→s142)、このことをセット当たりが積算された数だけ遊技者に特典として提供できる。ここで、パチンコ機1は、確変大当たりとなった後の抽選において大当たり(確変大当たりおよび通常大当たり)となる確率が、通常大当たりとなった後の抽選において大当たりとなる確率よりも高くなるように構成されているため、乱数r11,r12に基づく抽選結果が通常大当たりとなってしまったときでも、セット当たりが積算されていれば、後の抽選において大当たりとなる確率を高くすることができる。これにより、乱数r11,r12に基づく抽選結果が繰り返し大当たりとなりやすくなる(いわゆる「連チャン」が発生しやすくなる)ため、遊技回数が上限回数に到達してセット当たりが積算されるまで(同図s136の処理)、遊技を継続することに対する興趣の向上を図ることができる。
また、図3におけるs146,s156の処理では、遊技回数の上限回数を1〜500の範囲内から抽選して決定することができる。これにより、s132,s134の処理においてセット当たりの抽選が行われるようになるまでの遊技回数の上限回数が、s146,s156の処理における抽選結果に応じて変化することとなるため、遊技者にとってはセット当たりに起因する特典の提供されるタイミングがより把握しにくいものとなる。よって、特典を提供することでより大きな意外性を遊技者に与えることができ、これにより更なる興趣の向上を図ることができる。
また、パチンコ機1による遊技が開始または図3におけるs142,s152の処理で大当たり遊技が提供されてから、次に大当たり遊技が提供されるまでの間における遊技回数が上限回数に到達すると、セット当たりの抽選が行われるようになり(s132,s134の処理)、遊技者にセット当たりに起因する特典が提供され得る状況となる。このときの遊技回数の上限回数は、大当たり遊技が提供される毎に決定し直されるため、セット当たりの抽選が行われるようになるまでの上限回数については、大当たり遊技が提供される毎に変化することになる。これにより、遊技者にとっては、特典の提供されるタイミングがより把握しにくくなるため、予測していなかったタイミングで特典の提供を受けることが起こりやすくなる。こうして、特典を提供することで遊技者により大きな意外性を与えることができ、これにより更なる興趣の向上を図ることができる。
また、図3におけるs140の処理において確変大当たりである場合は、大当たり遊技の提供後、上限決定テーブルから乱数r22を変換してなる変換値rtに基づく上限回数を決定する一方、通常大当たりでありセット当たりが積算されていない場合には、大当たり遊技の提供後、上限決定テーブルから乱数r22に基づく上限回数を決定する。このように、遊技回数の上限回数を決定する際の数値範囲を、「確変大当たりである場合→前回に遊技回数の上限回数として設定されていた値を上限とした範囲内」,「通常大当たりである場合→上限決定テーブルに分布する全ての数値範囲内」といった規則に従って変化させることができる。
また、確変大当たりの提供後に、図3におけるs146の処理で決定される遊技回数の上限回数は、前回に遊技回数の上限回数として設定されていた値を上限とした範囲から決定される。そのため、確変大当たりの提供後は、上限回数として決定される値が、前回に設定されていた遊技回数の上限回数よりも小さくなりやすく、これにより、セット当たりの抽選が行われるようになるまでの期間が短くなるため、セット当たりに起因する特典を遊技者に提供しやすくすることができる。
[変形例]
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、図3におけるs120の処理で遊技回数を積算していき、この遊技回数が上限回数に達した以降に、セット当たりの抽選が行われる状態となる構成を例示した。しかし、セット当たりの抽選が行われるようになるための条件としては、遊技回数が上限回数に達した期間以外の期間が経過したときとしてもよい。この場合の「期間」としては、例えば、遊技に伴って消費された遊技球の数をカウントするカウンタが設けられていれば、この遊技球の数が所定数に到達するまでの期間などが考えられる。
また、上記実施形態においては、セット変数Sにセット当たりとなった回数を設定するように構成されたものを例示した。しかし、セット当たりとなった回数以外の情報をセット変数Sに設定するように構成してもよい。例えば、セット当たりとなった回数ではなく、セット当たりとなった旨を示す情報が設定(例えば、「1」をセット)されるだけのものとすることが考えられる。この場合、図3におけるs136の処理では、セット当たりとなった旨を示す情報をセット変数Sに設定し、s148の処理では、セット変数Sに情報が設定されているか否かをチェックすると共に、s150の処理では、セット変数Sを設定解除(例えば、「0」をセット)するように構成すればよい。
また、上記実施形態においては、図3におけるs146の処理とs156の処理とで遊技回数の上限回数を決定する際の数値範囲を変化させるために、乱数r22または変換値rtに基づいて同一の上限決定テーブルから決定するように構成されたものを例示した。しかし、遊技回数の上限回数を決定する際の数値範囲を変化させるための構成としては、別の構成を採用することもできる。例えば、それぞれ数値範囲(または数値の分布)の異なる上限決定テーブルを用意しておき、s146の処理とs156の処理とで別の上限決定テーブルから乱数r22に基づいて上限回数を決定する、といった構成が考えられる。
また、上記実施形態においては、図3におけるs146の処理で遊技回数の上限回数を決定する際の数値範囲が、s156の処理で遊技回数の上限回数を決定する際の数値範囲の一部となるように構成されたものを例示した。しかし、s146,s156の処理における数値範囲それぞれについては、一部のみが重なるようにしたり、全く重ならないように構成してもよい。後者のように、全く重ならないようにする場合の具体例としては、乱数r22の替わりに、乱数r22を構成する数値範囲を二分する二つの数値r41,r42(例えば、r41=0〜150,r42=151〜315)を用意し、確変大当たりの後であればs144の処理で乱数r41を取得した後にこの乱数r41に基づき上限決定テーブルから上限回数を決定する一方、通常大当たりの後であればs154の処理で乱数r42を取得した後にこの乱数r42に基づき上限決定テーブルから上限回数を決定する、といった構成が考えられる。
また、本実施形態においては、遊技回数が上限回数に到達した以降に、通常大当たりを確変大当たりに変更する(s148→s150→s142)といった特典を遊技者に提供するように構成されたものを例示した。しかし、遊技回数が上限回数に到達した以降に別の特典が遊技者に提供されるように構成してもよい。例えば、遊技回数が上限回数に達した以降にのみ現れる特別な表示態様のリーチ表示(以降、「特別リーチ表示」とする)を特典として提供することが考えられる。このためには、以下に示すような処理を行うように構成するとよい。
まず、図7に示すように、図3におけるs130〜s136,s148,s150の処理を行わないようにすると共に、図5におけるs210の後、図8に示すように、遊技回数が上限回数に達しているか否かをチェック(s310)する処理を設け、上限回数に達していなければ(s310:NO)s212の処理へ移行する一方、上限回数に達してい
る場合には(s310:YES)s212の処理とは異なる参照テーブルを参照して該当する変動指定コマンドを図柄制御基板74へ送信する(s320)ように構成すればよい。このs320の処理で参照する参照テーブルとは、少なくとも、変動指定コマンドとして、上述した特別リーチ表示を図柄制御基板74に指令するための変動指定コマンドが登録されているテーブルである。
このように構成すると、遊技回数が上限回数まで達した以降は、乱数r11,r12に基づく大当たりの抽選で大当たり(確変大当たりまたは通常大当たり)となった際に、乱数r14に基づいて特別リーチ表示が現れる、といった特典が遊技者に提供され得る状態となる。このような特別リーチ表示は、確変大当たり処理および通常大当たり処理においてのみ行われるものであるため、確実に大当たりとなることを遊技者に予見させるものとすることができる。そのため、特別リーチ表示によって、大当たり遊技が提供される期待感を遊技者に与えることができ、これにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
[本発明との対応関係]
以上説明した実施形態において、主制御基板60のRAMが本発明におけるメモリであり、「遊技回数の上限回数」が本発明における遊技期間の所定値であり、「確変大当たり」が本発明における特別大当たりであり、確変状態が本発明における特別状態であり、確変状態ではない通常の状態が本発明における通常状態である。
また、図3におけるs112,s118の処理は本発明における大当たり抽選手段であり、s120の処理は本発明における期間計測手段であり、s132,s134の処理は本発明における特典抽選手段であり、s136の処理は本発明における特典記憶手段であり、s146,s156の処理は本発明における所定値決定手段であり、s148,s150の処理は本発明における特典提供手段である。また、図5におけるs222の処理は本発明における大当たり遊技提供手段である。また、図8におけるs320の処理は本発明における特典提供手段である。
また、図3におけるs120の処理で主制御基板60のRAMに設定される回数変数Aの値(遊技回数)は本発明における遊技期間であり、s136の処理で主制御基板60のRAMに設定されるセット変数S(セット当たりとなった回数)は本発明における特典提供情報である。
また、図3におけるs146の処理で遊技回数の上限回数を決定する際の数値範囲は本発明における第2の範囲であり、s156の処理で遊技回数の上限回数を決定する際の数値範囲は本発明における第1の範囲である。
1,2…パチンコ機、3…外枠、5…内枠、12…内枠ランプ、14…遊技盤、16…ハンドル、24…上受け皿、26…下受け皿、30…ディスプレイ、32…特別図柄保留ランプ、36…始動入賞装置、36a…可動片、36b…始動口センサ、36c…ソレノイド、38…可動入賞装置、38a…開閉板、38b…特定領域センサ、38c…カウントセンサ、38d…ソレノイド、40…普通図柄表示装置、42…普通図柄保留ランプ、44…遊技盤ランプ、46…始動ゲート、46a…ゲートセンサ、60…主制御基板、64…払出装置、66…賞球制御基板、68…スピーカ、70…音声制御基板、72…ランプ制御基板、74…図柄制御基板。
本発明は、技者に所定の大当たり遊技を提供する遊技機に関する。
従来から、始動口への遊技球の入賞に起因する抽選の結果が大当たりである場合に、大入賞口を所定回数だけ開閉させ、この大入賞口への遊技球の入賞時に多くの賞球を払い出す遊技、いわゆる大当たり遊技を提供する遊技機が知られている。
近年では、この種の遊技機において、遊技者が遊技を開始して一定の期間が経過した(図柄変動表示器の図柄変動回数が所定数に達した)以降、大当たりが発生する確率を通常(低確率モード)よりも高い状態(高確率モード)に切り替えるといった特典を遊技者に付与することによって、大当たりが適当に発生するようにし、遊技者が飽きること,および,遊技者が過大な損失を被ることを防止する技術が提案されている(特許文献1参照)。このような遊技機であれば、同一の遊技機による遊技を一定の期間継続した遊技者、つまり特定の遊技機に尽くしてくれた遊技者に特典を付与して報いることができる。
特開2000−37515号公報
しかし、上述の遊技機においては、遊技が開始されて一定の期間が経過した際に大当たりの発生する確率が高い状態になる、といった画一的なパターンで遊技者に特典を付与することしかできないため、遊技者に与える意外性に乏しく、充分に興趣を向上できているとは言えなかった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、遊技を一定の期間継続した遊技者へきな意外性を与え、これにより充分な興趣の向上を図ることである。
上記課題を解決するため請求項1に記載の遊技機は、図柄変動遊技を行う図柄変動遊技実行手段と定の大当たり遊技を提供する大当たり遊技提供手段と、を備えた遊技機であって、当該遊技機による遊技の期間である遊技期間を計測する期間計測手段と、前記図柄変動遊技における態様を複数の態様の中から抽選する態様抽選手段と、を備え、該期間計測手段による計測値が所定値に到達しているか否かで、前記複数の態様のうちの少なくとも一部の前記態様が異なる
このように構成された遊技機によれば、期間計測手段による計測値が所定値に到達した、つまり遊技が開始されて一定期間が経過した以降は、前記複数の態様のうちの少なくとも一部の前記態様が異なる
なお、上述した期間計測手段は、遊技者による遊技期間を計測する手段であって、例えば、大当たり抽選手段による抽選回数(または、始動信号の入力回数)や遊技媒体の使用された数を計測するカウンタ,経過時間を計測するタイマーなどで構成することが考えられる。
ころで、技期間の所定値は、あらかじめ定められた値や遊技機の管理者側で任意に変更可能な値とすればよいが、抽選して決定される値としてもよい。このためには、例えば、請求項に記載のように、技期間の所定値をあらかじめ定められた範囲内から抽選して決定する所定値決定手段を備えように構成すればよい。
このように構成すれば、技期間の所定値を、あらかじめ定められた範囲内から抽選して決定することができる。これにより、技期間が、所定値決定手段により決定された所定値に応じて変化することとなる
なお、この構成において、所定値決定手段が所定値を決定するタイミングは特に限定されないが、例えば、一定時間間隔や、何らかのイベントが発生したときなどとすればよい。この「何らかのイベント」としては、例えば、大当たり遊技提供手段により大当たり遊技が提供されることが考えられ、このように、大当たり遊技提供手段により大当たり遊技が提供されるときに所定値を決定するための構成として、例えば、請求項に記載のような構成が考えられる。
請求項に記載の遊技機において、前記所定値決定手段は、前記大当たり遊技提供手段により大当たり遊技が提供される毎に遊技期間の所定値を決定して、前記期間計測手段は、前記大当たり遊技提供手段により大当たり遊技が提供された以後の遊技期間を計測する、ことを特徴とする。
このように構成すれば、大当たり遊技提供手段により大当たり遊技が提供されてら次に大当たり遊技が提供されるでの間における遊技期間が所定値に到達した場合に、前記複数の態様のうちの少なくとも一部の前記態様が異なる状況となる。このときの遊技期間の所定値は、大当たり遊技提供手段により大当たり遊技が提供される毎に決定し直されることになるため、遊技期間の所定値については、大当たり遊技が提供される毎に変化することになる
なお、上述した所定値決定手段が所定値を決定する際の「あらかじめ定められた範囲」は特に限定されないが、例えば、常に一定の範囲や、所定の規則に従って変化する範囲などとすればよい
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
パチンコ機1は、図1に示すように、当該パチンコ機1の筐体である外枠3と、この外枠3に開閉自在に取り付けられた内枠5とを備える。
内枠5には、遊技に連係して点灯させることにより遊技を演出する3つの内枠ランプ12と、遊技者に遊技を提供する遊技盤14と、遊技者が遊技盤14上への遊技球の発射操作を行うためのハンドル16と、遊技盤14における遊技の結果として当該パチンコ機1から賞品として払い出される遊技球(賞球)を貯留する上受け皿24と、上受け皿24が遊技球を貯留しきれなくなるなどして上受け皿24から排出される遊技球を受ける下受け皿26とが設けられている。
遊技盤14上には、遊技者に付与すべき特典である付与特典の内容を示す特別図柄や遊技に関わる画像を表示するLCD(Liquid Crystal Display;以降、単に「ディスプレイ」とする)30と、ディスプレイ30に表示される特別図柄の変動表示が保留されていることを遊技者に示す4つの特別図柄保留ランプ32と、開閉動作する1対の可動片36aを備えたチューリップ式の始動入賞装置36と、後述する大当たり遊技において図中手前方向に傾倒動作して大入賞口を開放する開閉板38aを備えた可動入賞装置38と、1桁の数字(本実施形態では0〜9)からなる普通図柄を7セグメントLEDにて変動表示する普通図柄表示装置40と、普通図柄の変動表示が保留されている旨を通知するための4つの普通図柄保留ランプ42と、遊技に連係して点灯させることにより遊技を演出する1対の遊技盤ランプ44と、遊技球の通過を検出する1対の始動ゲート46と、が設けられている。
これらのうち、ディスプレイ30は、特別図柄として、1〜14の数字を要素とした3つの疑似図柄がディスプレイ30の中央部に図中横方向に並んで表示されるものである。
次に、パチンコ機1における制御系統の一部を構成ブロック図に基づいて説明する。図2に示すように、パチンコ機1は、CPUやROM、RAM、タイマーICなどを搭載しており、当該パチンコ機1における遊技を統括する主制御基板60が具備され、この主制御基板60に、CPUやROM、RAMなどを搭載してなる各種制御基板や、各種装置が接続されて、当該パチンコ機1の制御系統が構築されている。
即ち、主制御基板60には、遊技球が始動ゲート46を通過したことを検出するゲートセンサ46aと、始動入賞装置36の始動口に遊技球が投入されたことを検出する始動口センサ36bと、始動入賞装置36の可動片36aを駆動するソレノイド36cとが接続されている。
また、主制御基板60には、可動入賞装置38の大入賞口における特定領域に遊技球が投入されたことを検出する特定領域センサ38bと、可動入賞装置38の大入賞口における特定領域とは別の一般領域に遊技球が投入されたことを検出するカウントセンサ38cと、可動入賞装置38の開閉板38aを駆動するソレノイド38dとが接続されている。
また、主制御基板60には、上受け皿24へ賞球を払い出す払出装置64を制御する賞球制御基板66と、パチンコ機1に設置されたスピーカ68を介して声や効果音、音楽などを出力する音声制御基板70とが接続されている。
更に、主制御基板60には、内枠ランプ12,遊技盤ランプ44,特別図柄保留ランプ32および普通図柄保留ランプ42を点灯するランプ制御基板72と、ディスプレイ30への特別図柄や遊技に関わる各種画像の表示,普通図柄表示装置40への普通図柄の表示を行う図柄制御基板74とが接続されている。
そして、この制御系統では、主制御基板60のCPUが、上述の各種制御基板や各種装置にコマンドを送信し、これら各種制御基板や各種装置が、このコマンドに従って動作する。
なお、主制御基板60を含む各種制御基板への電源の供給は、図2には省略されている電源基板から行われている。
ここで、主制御基板60のCPUにおいて実行される各種処理について説明する。
○カウンタ処理
主制御基板60のCPUは、付与特典の抽選などに用いる6種類の乱数r11〜r14,r21,r22を発生する6種類のカウンタ処理をそれぞれ一定周期毎に起動し、発生した乱数をそれぞれ当該CPUのレジスタ領域に確保された乱数格納領域に格納する。本実施形態において、乱数r11は、0〜315の数値からなり、各数値がそれぞれ「大当たり」および「はずれ」のいずれか一方に対応づけられている。また、乱数r12は、0〜13の数値からなり、各数値がそれぞれ通常の「大当たり」である「通常大当たり」,および,次回の大当たりの発生率を通常よりも大きく設定する「大当たり」である「確率変動当たり(以下、単に「確変大当たり」という。)のいずれか一方に対応づけられている。また、乱数r13は、0〜5の数値からなり、各数値がそれぞれリーチになる変動パターンにするか否か、つまり「リーチ」および「非リーチ」に対応づけられている。また、乱数r14は、0〜51の数値からなり、各数値がそれぞれ乱数r11,r12,r13の数値と共に、疑似図柄の変動パターンを示す変動指定コマンドに対応づけられている。また、乱数r21は、0〜315の数値からなり、各数値がそれぞれ後述する「セット当たり」および「はずれ」のいずれか一方に対応づけられている。そして、乱数r22は、1〜100の数値からなり、後述する特別遊技処理(図3)において遊技回数の上限回数を決定するために用いられるものである。
なお、本実施形態のカウンタ処理は、乱数格納領域に格納する乱数それぞれの数値を初期値から最大値まで1ずつ増加させる、所謂「+1方式」にて、乱数格納領域における乱数それぞれの数値を循環するように設定されている。但し、「大当たり」に該当する乱数r11の循環周期を遊技者に容易に把握され、体感器などを用いたゴト行為が行われることを防止するために、乱数r11を発生するカウンタ処理は、乱数格納領域における乱数r11の数値が一巡する毎に、乱数格納領域に格納する乱数r11の初期値を、各カウンタ処理の残余時間を利用して行われる周知の初期値乱数更新処理によって抽出された初期値を用いる、所謂「初期値更新型+1方式」にて、乱数格納領域における乱数r11の数値を循環するように設定されている。
また、上述のカウンタ処理は、本発明の要部を為す所謂、特別図柄変動遊技に関するものであり、普通図柄に関する遊技、つまり、普通図柄変動遊技に関するものは、本発明の要部ではないため、説明を省略する(以下、同様の箇所有り)。
○乱数参照処理
また、主制御基板60のCPUは、始動口センサ36bから遊技球の検出信号(つまり始動信号)を受信する度に、乱数格納領域における乱数r11,r12の数値を参照する乱数参照処理を起動し、参照した乱数r11,r12の数値を主制御基板60のRAMに確保された入賞記憶領域に順次格納する(但し、本実施形態では4組までを格納)。この際、主制御基板60のCPUは、入賞記憶領域に格納されている乱数r11,r12の組数(つまり、保留球の数)に対応づけてランプ制御基板72が点灯させている特別図柄保留ランプ32の点灯数を更新させると共に、賞球制御基板66に賞球の払い出しを指令する。
○特別遊技処理
以下に、主制御基板60のCPUが一定周期毎に実行する特別遊技処理の流れを図3に基づいて説明する。
本処理が起動されると、主制御基板60のCPUは、まず、入賞記憶領域に乱数r11,r12が格納されているか否かを確認する(s110)。ここで、乱数r11,r12が一切格納されていない場合には(つまり、数値がない旨を示す「null値」が格納されている場合には)、本特別遊技処理を直ちに終了する。
一方、乱数r11,r12が格納されている場合には、入賞記憶領域に格納した順序に従って、入賞記憶領域から1組の乱数r11,r12を取得したのち(s112)、入賞記憶領域に格納されている残りの乱数r11,r12の組数をランプ制御基板72に通知する(s114)。これにより、ランプ制御基板72のCPUは、特別図柄保留ランプ32の点灯数を更新する。
次に、主制御基板60のCPUは、現在の遊技の態様をチェックしたのち(s116)、取得した乱数r11が「大当たり」に該当するか否かをチェックする(s118)。主制御基板60におけるCPUのレジスタ領域には、通常よりも大当たりの発生率が高い状態(特別状態)が発生しているか否かを示す「状態フラグF(初期設定では、状態フラグF=0)」を設定する記憶領域が確保されているため、s116の処理では、この状態フラグFの状態を確認することで現在の遊技の態様を確認する。本実施形態においては、「状態フラグF=1」であれば特別状態が発生していること、「状態フラグF=0」であれば特別状態が発生していないこと(通常状態)を示している。また、主制御基板60のROMには、乱数r11の各数値に対して「大当たり」か否かを対応づけた参照テーブルが2種類設定されている。そして、s118の処理において、特別状態となっている場合(確変フラグF=1の場合)には、乱数r11が通常よりも高い確率で「大当たり」となるように「大当たり」と「はずれ」とが分布されている参照テーブルを用い、また、特別状態となっていない場合(確変フラグF=0の場合)には、乱数r11が通常の確率で「大当たり」となるように「大当たり」と「はずれ」とが分布されている参照テーブルを用いて、s112の処理で取得した乱数r11が「大当たり」に該当するか否かを確認する。
このs118の処理で、取得した乱数r11が「はずれ」に該当している場合(s118:NO)、遊技回数を積算し(s120)、後述する「はずれ処理」を実行した後(s122)、本特別遊技処理を終了する。主制御基板60のRAMには、大当たり遊技を提供するまでの遊技回数(始動入賞装置36へ遊技球が入賞して抽選が行われた回数)を示す「回数変数A(初期設定では、回数変数A=0)」を設定する回数記憶領域が確保されているため、このs120の処理では、回数変数Aに「1」を加算することにより(A+1→A)、遊技回数を積算する。
一方、s118の処理で、取得した乱数r11が「大当たり」に該当する場合(s118:YES)、遊技回数が上限回数に達しているか否かをチェックする(s130)。主制御基板60のRAMには、以降の処理で決定される遊技回数の上限回数を示す「上限変数L」を設定する上限記憶領域が確保されている。そして、このs130の処理では、回数変数Aにセットされている遊技回数が、上限変数Lにセットされている上限回数以上の値になっている場合に(L≦A)、遊技回数が上限に達していると判定する(初期設定では、上限変数L=500)。この後、遊技回数が上限回数に達している場合にのみ行われる処理(s132〜s136)では、乱数r11,r12に基づく大当たりの抽選とセットで「セット当たり」か「はずれ」か否かの抽選が行われるようになる。
このs130の処理で、遊技回数が上限に達している場合(s130:YES)、入賞記憶領域から乱数r21を取得したのち(s132)、取得した乱数r21が「セット当たり」に該当するか否かをチェックする(s134)。主制御基板60のROMには、乱数r21の各数値に対して、「セット当たり」か否かを対応づけた参照テーブルが設定されているため、このs134の処理では、この参照テーブルを参照することにより、取得した乱数r21が「セット当たり」に該当するか否かをチェックする。
なお、この参照テーブルについては、あらかじめ定められた値それぞれが登録されたものとしておけばよいが、パチンコ機1の管理者側で登録済みの値を変更できるように構成することが望ましい。参照テーブルに登録されている値として、セット当たりに対応する値の数が多いと、抽選結果がセット当たりとなりやすくなるため、後述するように大当たり遊技が提供されやすくなり、射倖性が高くなりすぎてしまう恐れがある。よって、登録済みの値を変更できるように構成することは、射倖性が高くなりすぎないように調整するためにも好適といえる。
このs134の処理で、乱数r21が「セット当たり」に該当する場合(s134:YES)、セット当たりとなった回数を積算する(s136)。主制御基板60のRAMには、セット当たりとなった回数を示す「セット変数S(初期設定では、セット変数S=0)」を設定するセット記憶領域が確保されているため、このs136の処理では、セット変数Sに「1」を加算することで(S+1→S)、セット当たりとなった回数を積算する。
こうして、s136の処理を終えた後、s134の処理で乱数r21が「セット当たり」に該当しない場合(s134:NO)、または、s130の処理で遊技回数が上限回数に達していない場合(s130:NO)、s112の処理で取得した乱数r12が「確変大当たり」に該当するか否かを確認する(s140)。
このs140の処理で、乱数r12が「確変大当たり」に該当する場合(s140:YES)、後述する「確変大当たり処理」を実行する(s142)。
そして、乱数r22を取得し(s144)、この乱数r22に基づき、前回に遊技回数の上限回数として設定されていた値以下の値を、新たな遊技回数の上限回数として決定した後(s146)、本特別遊技処理を終了する。主制御基板60のROMには、乱数r22の各数値に対して、1〜500までの値いずれかが対応づけられた上限決定テーブル(図4(a)参照)を設定するための記憶領域が確保されているため、このs146の処理では、この上限決定テーブルを参照することにより、乱数r22を変換してなる変換値rtに対応する値を遊技回数の上限回数として決定し、上限記憶領域の上限変数Lに設定する。この変換値rtは、上限記憶領域に設定されている上限変数Lの値La(つまり、前回に遊技回数の上限回数として設定されていた値)と上限決定テーブルに登録されている最大の値Lmax(=500)との比(La/Lmax)に、s144の処理で取得した乱数r22を積算して小数点以下を切り上げた値である。このように、変換値rtに基づいて上限回数を決定することにより、前回に遊技回数の上限回数として設定されていた値を上限とした範囲内から新たな上限回数が決定される。例えば、前回の上限回数が100であった場合には、100以下の値が新たな上限回数として決定されることとなる。
なお、本実施形態における上限決定テーブルは、乱数r22(または変換値rt)の値が大きくなるほど乱数r22に対応する値(つまり上限回数となる値)が大きくなっており、また、乱数r22(または変換値rt)に対応する値のうち、200に対応するものが、全体に占める割合として最も高くなっており、200から離れた値になるほど全体に占める割合が小さくなるように各値が分布したものである(図4(b)参照)。また、この上限決定テーブルは、あらかじめ定められた値それぞれが登録されたものとしておけばよいが、パチンコ機1の管理者側で登録済みの値を変更できるように構成することが望ましい。上限決定テーブルに登録されている乱数r22に対応する値として、小さな値(例えば、10)が多く分布していると、遊技回数が上限回数に到達しやすくなるため、セット当たりの抽選が行われやすくなり、結果、射倖性が高くなりすぎてしまう恐れがある。よって、登録済みの値を変更できるように構成することは、射倖性が高くなりすぎないように調整するためにも好適といえる。
また、上述したs140の処理で、乱数r12が「通常大当たり」に該当する場合(s140:NO)、セット当たりが積算されているか否かをチェックする(s148)。ここでは、上述したセット記憶領域に設定されているセット変数Sが1以上の値であれば(1≦S)、セット当たりが積算されていると判断する。
このs148の処理で、セット当たりが積算されていれば(s148:YES)、セット当たりの回数を減算した後(s150)、s142の処理へ移行して確変大当たり処理を実行する。s150の処理では、セット記憶領域のセット変数Sから「1」を減算することで(S−1→S)、セット当たりとなった回数を減算する。なお、このように、通常大当たりとなったときにセット当たりが積算されている場合(s140:NO→s148:YESの場合)、乱数r12に基づく抽選結果が「通常大当たり」から「確変大当たり」に変更されたことになり、このことがセット当たりに起因する特典として遊技者に提供される。
一方、s148の処理で、セット当たりが積算されていなければ(s148:NO)、後述する「通常大当たり処理」を実行する(s152)。
そして、乱数r22を取得し(s154)、この乱数r22に基づき遊技回数の上限回数を決定した後(s156)、本遊技処理を終了する。s154の処理は、上述したs144の処理と同様の処理であるが、上限決定テーブルを参照する際に使用する値が乱数r22そのものとなる。つまり、上限決定テーブルを参照することにより乱数r22に対応する値を遊技回数の上限回数として決定し、上限変数Lに設定する。
ここで、上述した「確変大当たり処理」および「通常大当たり処理」の流れを図5に基づいて説明する。
本確変大当たり処理において、CPUは、まず、乱数格納領域における乱数r14の数値を参照し(s210)、この乱数r14の数値と上述した遊技処理のs112にて取得した乱数r12の数値とに対応する変動指定コマンドを図柄制御基板74へ送信する(s212)。なお、主制御基板60のROMには、乱数r12,r14の数値に対して、様々な変動指定コマンドを対応づけた大当たり変動テーブルを設定するための記憶領域が確保されているため、s212の処理では、この大当たり変動テーブルを参照し、乱数r12,r14の数値に対応する変動指定コマンドを図柄制御基板74へ送信する。
次に、停止コマンドを送信するまでの待機時間を主制御基板60のタイマーICに設定する(s214)。主制御基板60のRAMには、停止コマンドを送信するまでの待機時間を示す「待機変数T3」を設定するための記憶領域が確保されており、このs214の処理では、待機変数T3にセットされた値(本実施形態においては、30秒)をタイマーICに設定する。これによって、タイマーICは、主制御基板60のCPUに入力されるクロック信号に基づいて、待機変数T3にセットされた値で示される待機時間のダウンカウントを開始する。
次に、待機時間が経過するまで(つまり、タイマーICのカウント値が0になるまで)待機した後(s216)、乱数r12の数値に応じた指定コマンドを図柄制御基板74へ送信して(s218)、停止コマンドを図柄制御基板74へ送信する(s220)。ここでは、乱数r12の数値に応じた指定コマンドを送信した後で停止コマンドを送信する。これらコマンドを受信した図柄制御基板74は、ディスプレイ30により図柄を確定表示させる。
次に、予め設定された大当たり遊技処理を実行する(s222)。この大当たり遊技処理においては、ソレノイド38dを駆動して開閉板38aを傾動することにより、可動入賞装置38の入賞口(大入賞口)を開放し、特定領域センサ38bやカウントセンサ38cから遊技球の検出信号を受信する毎に、賞球制御基板66に賞球の払出を指令する。そして、これら特定領域センサ38bやカウントセンサ38cから一定数の検出信号を受信すると、ソレノイド38dの駆動を停止して、可動入賞装置38の入賞口を閉鎖する。このとき、特定領域センサ38bから一度でも検出信号を受信していれば、一定時間をおいた後、ソレノイド38dを再度駆動して、可動入賞装置38の入賞口を開放し、上述した処理を再度実行する。一方、特定領域センサ38bから一度も検出信号を受信していなかったり、可動入賞装置38の入賞口の開放回数が予め指定された回数(本実施形態においては16回)に達している場合には、この大当たり遊技処理を直ちに終了する。
次に、遊技の態様を設定した後(s230)、本確変大当たり処理,通常大当たり処理を終了する。このs230の処理は、「確変大当たり処理」において行われる場合であれば、状態フラグFに「1」をセットすることにより遊技の態様を設定する。一方、「通常大当たり処理」において行われる場合であれば、状態フラグFに「0」をセットすることにより遊技の態様を設定する。
そして、特別状態発生処理を実行した後(s232)、本確変大当たり処理または通常大当たり処理を終了する。このs232の処理は、確変大当たり処理において行われる場合であれば、ディスプレイ30に表示された図柄の背景を特別な背景に変更する旨を図柄制御基板74へ指令する一方、通常大当たり処理において行われる場合であれば、ディスプレイ30に表示された図柄の背景を通常の背景に戻す旨を図柄制御基板74へ指令する。
また、上述した「はずれ処理」の流れを図6に基づいて説明する。
本はずれ処理において、CPUは、まず、上述した確変大当たり処理(図5)におけるs210の処理と同様に、乱数格納領域における乱数r13,r14の数値を参照し(s410)、この乱数r13,r14の数値に対応する変動指定コマンドを図柄制御基板74へ送信する(s412)。なお、主制御基板60のROMには、乱数r13,r14の数値に対して、様々な変動指定コマンドを対応づけたはずれ変動テーブルが設定されているため、s412の処理では、このはずれ変動テーブルを参照し、乱数r13,r14の数値に対応する変動指定コマンドを図柄制御基板74へ送信する。
この後、上述した確変大当たり処理(図5)におけるs214〜s220の処理と同様の処理であるs414〜s420の処理を実行して本はずれ処理を終了する。なお、これら処理のうち、s418の処理においては、乱数r13の数値に応じた指定コマンドを送信する。
[効果]
このように構成されたパチンコ機1によれば、遊技回数が上限回数まで達した以降は、乱数r11,r12に基づく大当たりの抽選だけでなく(図3におけるs112,s118の処理)、セット当たりの抽選が行われるようになる(同図s132,s134の処理)。そして、この抽選結果がセット当たりとなった場合に、はじめてセット当たりに起因する特典(通常大当たりの確変大当たりへの変更:s148→s150→s142)が遊技者に提供され得る状態となる。そのため、遊技が開始されて遊技回数が重ねられたとしても、画一的に遊技者に特典が提供されるわけではないため、この特典の提供により遊技者に大きな意外性を与えることができ、これにより充分な興趣の向上を図ることができる。
このように、変数r11,r12に基づく抽選結果が通常大当たりとなったとき(図3におけるs140の処理で「NO」の場合)、セット当たりが積算されていれば(同図s148の処理)、抽選結果を通常大当たりから確変大当たりへ変更することができ(s148→s150→s142)、このことをセット当たりが積算された数だけ遊技者に特典として提供できる。ここで、パチンコ機1は、確変大当たりとなった後の抽選において大当たり(確変大当たりおよび通常大当たり)となる確率が、通常大当たりとなった後の抽選において大当たりとなる確率よりも高くなるように構成されているため、乱数r11,r12に基づく抽選結果が通常大当たりとなってしまったときでも、セット当たりが積算されていれば、後の抽選において大当たりとなる確率を高くすることができる。これにより、乱数r11,r12に基づく抽選結果が繰り返し大当たりとなりやすくなる(いわゆる「連チャン」が発生しやすくなる)ため、遊技回数が上限回数に到達してセット当たりが積算されるまで(同図s136の処理)、遊技を継続することに対する興趣の向上を図ることができる。
また、図3におけるs146,s156の処理では、遊技回数の上限回数を1〜500の範囲内から抽選して決定することができる。これにより、s132,s134の処理においてセット当たりの抽選が行われるようになるまでの遊技回数の上限回数が、s146,s156の処理における抽選結果に応じて変化することとなるため、遊技者にとってはセット当たりに起因する特典の提供されるタイミングがより把握しにくいものとなる。よって、特典を提供することでより大きな意外性を遊技者に与えることができ、これにより更なる興趣の向上を図ることができる。
また、パチンコ機1による遊技が開始または図3におけるs142,s152の処理で大当たり遊技が提供されてから、次に大当たり遊技が提供されるまでの間における遊技回数が上限回数に到達すると、セット当たりの抽選が行われるようになり(s132,s134の処理)、遊技者にセット当たりに起因する特典が提供され得る状況となる。このときの遊技回数の上限回数は、大当たり遊技が提供される毎に決定し直されるため、セット当たりの抽選が行われるようになるまでの上限回数については、大当たり遊技が提供される毎に変化することになる。これにより、遊技者にとっては、特典の提供されるタイミングがより把握しにくくなるため、予測していなかったタイミングで特典の提供を受けることが起こりやすくなる。こうして、特典を提供することで遊技者により大きな意外性を与えることができ、これにより更なる興趣の向上を図ることができる。
また、図3におけるs140の処理において確変大当たりである場合は、大当たり遊技の提供後、上限決定テーブルから乱数r22を変換してなる変換値rtに基づく上限回数を決定する一方、通常大当たりでありセット当たりが積算されていない場合には、大当たり遊技の提供後、上限決定テーブルから乱数r22に基づく上限回数を決定する。このように、遊技回数の上限回数を決定する際の数値範囲を、「確変大当たりである場合→前回に遊技回数の上限回数として設定されていた値を上限とした範囲内」,「通常大当たりである場合→上限決定テーブルに分布する全ての数値範囲内」といった規則に従って変化させることができる。
また、確変大当たりの提供後に、図3におけるs146の処理で決定される遊技回数の上限回数は、前回に遊技回数の上限回数として設定されていた値を上限とした範囲から決定される。そのため、確変大当たりの提供後は、上限回数として決定される値が、前回に設定されていた遊技回数の上限回数よりも小さくなりやすく、これにより、セット当たりの抽選が行われるようになるまでの期間が短くなるため、セット当たりに起因する特典を遊技者に提供しやすくすることができる。
[変形例]
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態をとり得ることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、図3におけるs120の処理で遊技回数を積算していき、この遊技回数が上限回数に達した以降に、セット当たりの抽選が行われる状態となる構成を例示した。しかし、セット当たりの抽選が行われるようになるための条件としては、遊技回数が上限回数に達した期間以外の期間が経過したときとしてもよい。この場合の「期間」としては、例えば、遊技に伴って消費された遊技球の数をカウントするカウンタが設けられていれば、この遊技球の数が所定数に到達するまでの期間などが考えられる。
また、上記実施形態においては、セット変数Sにセット当たりとなった回数を設定するように構成されたものを例示した。しかし、セット当たりとなった回数以外の情報をセット変数Sに設定するように構成してもよい。例えば、セット当たりとなった回数ではなく、セット当たりとなった旨を示す情報が設定(例えば、「1」をセット)されるだけのものとすることが考えられる。この場合、図3におけるs136の処理では、セット当たりとなった旨を示す情報をセット変数Sに設定し、s148の処理では、セット変数Sに情報が設定されているか否かをチェックすると共に、s150の処理では、セット変数Sを設定解除(例えば、「0」をセット)するように構成すればよい。
また、上記実施形態においては、図3におけるs146の処理とs156の処理とで遊技回数の上限回数を決定する際の数値範囲を変化させるために、乱数r22または変換値rtに基づいて同一の上限決定テーブルから決定するように構成されたものを例示した。しかし、遊技回数の上限回数を決定する際の数値範囲を変化させるための構成としては、別の構成を採用することもできる。例えば、それぞれ数値範囲(または数値の分布)の異なる上限決定テーブルを用意しておき、s146の処理とs156の処理とで別の上限決定テーブルから乱数r22に基づいて上限回数を決定する、といった構成が考えられる。
また、上記実施形態においては、図3におけるs146の処理で遊技回数の上限回数を決定する際の数値範囲が、s156の処理で遊技回数の上限回数を決定する際の数値範囲の一部となるように構成されたものを例示した。しかし、s146,s156の処理における数値範囲それぞれについては、一部のみが重なるようにしたり、全く重ならないように構成してもよい。後者のように、全く重ならないようにする場合の具体例としては、乱数r22の替わりに、乱数r22を構成する数値範囲を二分する二つの数値r41,r42(例えば、r41=0〜150,r42=151〜315)を用意し、確変大当たりの後であればs144の処理で乱数r41を取得した後にこの乱数r41に基づき上限決定テーブルから上限回数を決定する一方、通常大当たりの後であればs154の処理で乱数r42を取得した後にこの乱数r42に基づき上限決定テーブルから上限回数を決定する、といった構成が考えられる。
また、本実施形態においては、遊技回数が上限回数に到達した以降に、通常大当たりを確変大当たりに変更する(s148→s150→s142)といった特典を遊技者に提供するように構成されたものを例示した。しかし、遊技回数が上限回数に到達した以降に別の特典が遊技者に提供されるように構成してもよい。例えば、遊技回数が上限回数に達した以降にのみ現れる特別な表示態様のリーチ表示(以降、「特別リーチ表示」とする)を特典として提供することが考えられる。このためには、以下に示すような処理を行うように構成するとよい。
まず、図7に示すように、図3におけるs130〜s136,s148,s150の処理を行わないようにすると共に、図5におけるs210の後、図8に示すように、遊技回数が上限回数に達しているか否かをチェック(s310)する処理を設け、上限回数に達していなければ(s310:NO)s212の処理へ移行する一方、上限回数に達している場合には(s310:YES)s212の処理とは異なる参照テーブルを参照して該当する変動指定コマンドを図柄制御基板74へ送信する(s320)ように構成すればよい。このs320の処理で参照する参照テーブルとは、少なくとも、変動指定コマンドとして、上述した特別リーチ表示を図柄制御基板74に指令するための変動指定コマンドが登録されているテーブルである。
このように構成すると、遊技回数が上限回数まで達した以降は、乱数r11,r12に基づく大当たりの抽選で大当たり(確変大当たりまたは通常大当たり)となった際に、乱数r14に基づいて特別リーチ表示が現れる、といった特典が遊技者に提供され得る状態となる。このような特別リーチ表示は、確変大当たり処理および通常大当たり処理においてのみ行われるものであるため、確実に大当たりとなることを遊技者に予見させるものとすることができる。そのため、特別リーチ表示によって、大当たり遊技が提供される期待感を遊技者に与えることができ、これにより、遊技に対する興趣を向上させることができる。
[本発明との対応関係]
以上説明した実施形態において、遊技回数の上限回数」が本発明における遊技期間の所定値であ
また、図3における120の処理は本発明における期間計測手段であり、146,s156の処理は本発明における所定値決定手段であ。また、図5におけるs222の処理は本発明における大当たり遊技提供手段である
また、図3におけるs120の処理で主制御基板60のRAMに設定される回数変数Aの値(遊技回数)は本発明における遊技期間であ
パチンコ機の外観を示す正面図 パチンコ機の制御系統を示すブロック図 遊技処理の処理手順を示すフローチャート 上限決定テーブルのデータ構造(a)および「上限回数となる値」の分布(b)を示す図 確変大当たり処理/通常大当たり処理の処理手順を示すフローチャート はずれ処理の処理手順を示すフローチャート 別の実施形態における遊技処理の処理手順を示すフローチャート 別の実施形態における確変大当たり処理/通常大当たり処理の処理手順を示すフローチャート
1,2…パチンコ機、3…外枠、5…内枠、12…内枠ランプ、14…遊技盤、16…ハンドル、24…上受け皿、26…下受け皿、30…ディスプレイ、32…特別図柄保留ランプ、36…始動入賞装置、36a…可動片、36b…始動口センサ、36c…ソレノイド、38…可動入賞装置、38a…開閉板、38b…特定領域センサ、38c…カウントセンサ、38d…ソレノイド、40…普通図柄表示装置、42…普通図柄保留ランプ、44…遊技盤ランプ、46…始動ゲート、46a…ゲートセンサ、60…主制御基板、64…払出装置、66…賞球制御基板、68…スピーカ、70…音声制御基板、72…ランプ制御基板、74…図柄制御基板。

Claims (7)

  1. 所定の始動信号の入力に基づき、大当たりまたははずれの抽選を行う大当たり抽選手段と、
    該大当たり抽選手段による抽選結果が大当たりである場合に、遊技者に所定の大当たり遊技を提供する大当たり遊技提供手段と、を備えた遊技機であって、
    当該遊技機による遊技の期間である遊技期間を計測する期間計測手段と、
    該期間計測手段による計測値が所定値に到達した以降、前記大当たり抽選手段による抽選と併せて遊技者に所定の特典を提供するか否かの抽選を行う特典抽選手段と、
    該特典抽選手段による抽選結果が特典を提供する旨となった場合に、遊技者に所定の特典を提供する特典提供手段と、を備えている
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記大当たり抽選手段が、特別大当たり,通常大当たり,または,はずれの抽選を行い、該抽選結果が特別大当たりである場合は、前記大当たり遊技提供手段による大当たり遊技の提供後、遊技状態が通常の遊技状態である通常状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態である特別状態へ移行される一方、前記大当たり抽選手段による抽選結果が通常大当たりである場合には、前記大当たり遊技提供手段による大当たり遊技の提供後、遊技状態が前記通常状態へ移行されるように構成された遊技機であって、
    前記特典抽選手段による抽選結果が特典を提供する旨となった際、その旨を示す特典提供情報をメモリに記憶させる特典記憶手段を備えており、
    前記特典提供手段は、前記大当たり抽選手段による抽選結果が通常大当たりである場合、前記特典記憶手段によりメモリに前記特典提供情報が記憶されていれば、前記大当たり抽選手段による抽選結果を特別大当たりに変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記特典記憶手段は、前記特典抽選手段による抽選結果が特典を提供する旨となった回数を前記特典提供情報としてメモリに記憶させるように構成されており、
    前記特典提供手段は、前記大当たり抽選手段による抽選結果が通常大当たりである場合、前記特典記憶手段によりメモリに記憶された特典提供情報が1以上の回数を示す情報であれば、該特典提供情報で示される回数を1減じた情報に書き替えると共に抽選結果を特別大当たりに変更する
    ことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記特典抽選手段が抽選を行う契機となる遊技期間の所定値をあらかじめ定められた範囲内から抽選して決定する所定値決定手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の遊技機。
  5. 前記所定値決定手段は、前記大当たり遊技提供手段により大当たり遊技が提供される毎に遊技期間の所定値を決定して、
    前記期間計測手段は、前記大当たり遊技提供手段により大当たり遊技が提供された以後の遊技期間を計測する
    ことを特徴とする請求項4に記載の遊技機。
  6. 前記大当たり抽選手段は、特別大当たり,通常大当たり,または,はずれの抽選を行い、
    前記所定値決定手段は、前記大当たり抽選手段による抽選結果が通常大当たりである場合、前記大当たり遊技提供手段による大当たり遊技の提供後に前記遊技期間の所定値をあらかじめ定められた第1の範囲内から抽選して決定する一方、前記抽選結果が特別大当たりである場合、前記大当たり遊技の提供後に前記遊技期間の所定値を前記第1の範囲以内
    の範囲である第2の範囲内から抽選して決定する
    ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の遊技機。
  7. 前記所定値決定手段は、前記大当たり抽選手段による抽選結果が特別大当たりである場合、前記第1の範囲のうちの前回に決定した所定値が上限となる範囲を前記第2の範囲として、該第2の範囲内から前記遊技期間の所定値を抽選して決定する
    ことを特徴とする請求項6に記載の遊技機。
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