JP2012189168A - 貫通スリーブ - Google Patents

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Abstract

【課題】区画体に形成される貫通孔の両開口部が区画体内の障害物を回避するために位置ずれした状態で形成されている場合でも、長尺体の挿通横断面積を確保した状態で能率良く容易に、且つ体裁良く施工する。
【解決手段】区画体Wに形成された貫通孔1に装着される長尺体挿通用の貫通スリーブSが、屈曲自在に連結可能な複数のスリーブ体S1,S2から構成されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、建築物の壁等の区画体に形成された貫通孔に対して空調配管やケーブル、給排水管等の長尺体を挿通させる際に、前記貫通孔に挿入装着して用いられる貫通スリーブに関する。
建築物の一例である木造住宅の壁に長尺体を挿通させるための貫通孔をコアドリル等で形成する際、壁の内壁材と外壁材との間に所定間隔で配置されている間柱、或いは、壁面強度を上げるために斜めに配設される筋交い(鉄骨筋交い)を避ける必要がある。
このような間柱や筋交い(鉄骨筋交い)等の障害物は建築物の設計図面と照らし合わせなければ事前に確認することができないため、一般的な施工方法では、壁の内壁材又は外壁材に孔が開いた時点で、この孔を通して貫通孔形成相当箇所に障害物が存在するか否かを目視確認する。
この目視確認で障害物が存在しなければ、そのまま予定通り一直線状の貫通孔を形成し、また、障害物が存在する場合には、壁の外壁材又は内壁材に形成される孔の中心を、
先に形成した内壁材又は外壁材の孔の中心に対して、障害物を回避可能な位置にずらして形成することになるため、貫通孔の中心線が壁面に対して傾斜することになる。
この場合、傾斜した貫通孔に対して室内側から貫通スリーブを挿入装着したとき、この貫通スリーブの室内側端部に一体形成されている鍔部、又は、貫通スリーブの室内側端部に取付けられるウオールキャップが内壁材の内壁面に斜めに当接して、当該鍔部又はウオールキャップと内壁面との間に大きな隙間が発生する不都合がある。
このような不都合を解決する方法として、従来では、貫通スリーブ全体を、柔軟性と弾力性を有する合成樹脂で筒状に一体成形し、この貫通スリーブの中間部を、山部の外径が貫通孔の内径よりも大きく、且つ、壁の外壁材と内壁材との間に収縮状態で配置可能な蛇腹状の伸縮部に構成していた(特許文献1参照)。
特許第3848968号公報
従来の貫通スリーブでは、長尺体の挿通横断面積を確保するためには、蛇腹状伸縮部の谷部の内径を貫通孔に近づける必要があり、また、蛇腹状伸縮部の湾曲性を確保するためには、谷部の外径から山部の外径までの高さを十分確保する必要があるため、山部の外径が貫通孔の内径よりもかなり大きくなる。
そのため、貫通スリーブを区画体の貫通孔に挿通する際、蛇腹状伸縮部を構成する多数の山部を弾性復元力に抗して縮径変形させながら貫通孔を通過させなければならず、しかも、挿入される長尺体の先端が蛇腹状伸縮部の谷部に引っ掛かりながら移動するため、貫通スリーブの挿入装着作業に多くの手間を要する不都合がある。
このような不都合を解決する方法として、区画体に形成される貫通孔の穿孔径を標準の穿孔径よりも大きくすることが考えられるが、この場合、標準径よりも大径のコアドリルを準備する必要があるとともに、貫通スリーブの室内側端部に一体形成されている鍔部、又は、貫通スリーブの室内側端部に取付けられるウオールキャップの形態も変更する必要があり、施工コスト及び製品コストの高騰化を招来し易い。
本発明は、上述の実状に鑑みて為されたものであって、その主たる課題は、区画体に形成される貫通孔の両開口部が区画体内の障害物を回避するために位置ずれした状態で形成されている場合でも、長尺体の挿通横断面積を確保した状態で能率良く容易に、且つ体裁良く施工することのできる貫通スリーブを提供する点にある。
本発明による第1の特徴構成は、区画体に形成された貫通孔に装着される長尺体挿通用の貫通スリーブであって、
屈曲自在に連結可能な複数のスリーブ体から構成されている点にある。
上記構成によれば、前記区画体の貫通孔形成相当箇所に障害物が無く一直線状の貫通孔を形成することができる場合には、屈曲自在に連結された複数のスリーブ体を一直線状にした姿勢で貫通孔の一方側の開口部から他方側の開口部に向けて挿入する。
また、前記区画体の貫通孔形成相当箇所に障害物が存在していて、この障害物を回避するために貫通孔の両開口部が位置ずれした状態で形成されている場合には、屈曲自在に連結された複数のスリーブ体を貫通孔の一方側の開口部から他方側の開口部に向けて斜めに挿入し、挿入先端側に位置するスリーブ体を他方側の開口部に挿通させるとともに、この挿入先端側のスリーブ体に対して屈曲する挿入元側のスリーブ体を、一方側の開口部にそれの孔中心と平行又は略平行に装着することにより、貫通スリーブの一方側の端部に一体形成されている鍔部、又は、貫通スリーブの一方側の端部に取付けられるウオールキャップと区画体の側面とを隙間の少ない状態で体裁良く当接させることができる。
しかも、連結されたスリーブ体の内周面が連結箇所で屈曲するものの、各スリーブ体の内周面は滑らかな筒状であり、且つ、従来の蛇腹状伸縮部の山谷数に比して屈曲箇所も少ないため、貫通孔に装着された貫通スリーブに対して長尺体をスムーズに挿入することができる。
さらに、前記スリーブ体同士を屈曲自在に連結するだけでよいので、湾曲性を確保するために谷部の外径から山部の外径までの高さを大きくする必要がある従来の蛇腹状伸縮部に比して、長尺体の挿通横断面積を確保しながらもスリーブ径方向外方への張り出し量を小さくすることができる。
したがって、区画体に形成される貫通孔の両開口部が区画体内の障害物を回避するために位置ずれした状態で形成されている場合でも、長尺体の挿通横断面積を確保した状態で能率良く容易に、且つ体裁良く施工することができる。
本発明による第2の特徴構成は、前記複数のスリーブ体が屈曲可能な状態でスリーブ軸芯方向から嵌合されているとともに、前記スリーブ体の嵌合部同士を屈曲自在に連結する屈曲連結手段が設けられている点にある。
上記構成によれば、複数のスリーブ体の嵌合部同士が屈曲連結手段で屈曲自在に連結されているので、貫通スリーブに対する長尺体の挿入操作を容易に行うことができるとともに、長尺体の保護機能の向上を図ることができる。
本発明による第3の特徴構成は、前記複数のスリーブ体の屈曲連結位置が、スリーブ全長におけるスリーブ軸芯方向の端部側に偏倚した部位に設定されている点にある。
上記構成によれば、前記スリーブ体の屈曲連結位置がスリーブ軸芯方向の中央側に設定されている場合に比較して、スリーブ体の屈曲角度に対するスリーブ端部側での変位代が大きくなり、貫通孔の両開口部の偏倚代を吸収するためのスリーブ体の屈曲角度を小さくすることができる。
本発明による第4の特徴構成は、前記嵌合連結されるスリーブ体のうち、内嵌側のスリーブ体の端部に径方向外方に突出する鍔部が形成されている点にある。
上記構成によれば、前記貫通孔の両開口部のうち、長尺体の挿入側となる一方の開口部の開口周縁にスリーブ体の端部に形成された鍔部を当接させることにより、長尺体の挿入時の摺接抵抗がスリーブ体に作用しても、当該スリーブ体を所定装着位置に保持することができる。
しかも、前記鍔部を備えたスリーブ体が内嵌側となるから、このスリーブ体の内周面からこれに連結された外嵌側のスリーブ体の内周面への長尺体の移行時に引っ掛かることがなく、複数のスリーブ体に対する長尺体の挿入作業をスムーズに行うことができる。
本発明による第5の特徴構成は、前記嵌合連結されるスリーブ体のうち、外嵌側のスリーブ体の連結側端面が、内嵌側のスリーブ体の外周面側との当接によって最大屈曲角度に規制するべく、屈曲連結箇所から周方向に離間するほどスリーブ体の他端側に後退する屈曲角度規制面に形成されている点にある。
上記構成によれば、前記内嵌側のスリーブ体の外周面と外嵌側のスリーブ体の内周面との間に形成される間隙を極力小さく形成しながらも、外嵌側のスリーブ体の連結側端面を、屈曲連結箇所から周方向に離間するほどスリーブ体の他端側に後退する屈曲角度規制面に形成することにより、内嵌側のスリーブ体と外嵌側のスリーブ体との最大屈曲角度を簡単に設定することができる。
本発明による第6の特徴構成は、前記屈曲連結手段が、スリーブ体の嵌合部の相対向する部位に形成された屈曲支点突起部とこれがスリーブ径方向から相対揺動自在に係合する非貫通状態の凹部とから構成されている点にある。
上記構成によれば、前記両スリーブ体の嵌合部に形成された屈曲支点突起部と凹部とによって、両スリーブを揺動屈曲自在に枢支連結することができるとともに、屈曲支点突起部を支承する凹部が非貫通状態にあるため、結露水等による水分が区画体内に設けられる断熱材に染み込むことを抑制することができる。
本発明による第7の特徴構成は、区画体に形成された貫通孔に装着される長尺体挿通用の貫通スリーブであって、
スリーブ軸芯方向の端部又は中間部の少なくとも一箇所に、他の部位の内径よりも小なる外径に構成された小径筒部を形成し、この小径筒部での切断分離によって屈曲可能な状態でスリーブ軸芯方向から嵌合する複数のスリーブ体を現出可能に構成されているとともに、前記複数のスリーブ体を現出する各スリーブ体形成領域の嵌合相当部位には、切断分離されたスリーブ体同士を屈曲自在に連結するための屈曲連結手段が設けられている点にある。
上記構成によれば、前記区画体の貫通孔形成相当箇所に障害物が無く一直線状の貫通孔を形成することができる場合には、貫通スリーブを区画体の厚みに応じた長さに切断することでそのまま使用することができる。
また、前記区画体の貫通孔形成相当箇所に障害物が存在していて、この障害物を回避するために貫通孔の両開口部が位置ずれした状態で形成されている場合には、前記小径筒部で切断分離して複数のスリーブ体を現出し、この複数のスリーブ体をスリーブ軸芯方向から嵌合操作して、それらの嵌合相当部位に形成された屈曲連結手段を介してスリーブ体同士を屈曲自在に連結する。
そして、屈曲自在に連結された複数のスリーブ体を貫通孔の一方側の開口部から他方側の開口部に向けて斜めに挿入し、挿入先端側に位置するスリーブ体を他方側の開口部に挿通させるとともに、この挿入先端側のスリーブ体に対して屈曲する挿入元側のスリーブ体を、一方側の開口部にそれの孔中心と平行又は略平行に装着することにより、貫通スリーブの一方側の端部に一体形成されている鍔部、又は、貫通スリーブの一方側の端部に取付けられるウオールキャップと区画体の側面とを隙間の少ない状態で体裁良く当接させることができる。
しかも、複数のスリーブ体の嵌合部同士が屈曲連結手段で屈曲自在に連結されているとともに、各スリーブ体の内周面は滑らかな筒状であり、且つ、従来の蛇腹状伸縮部の山谷数に比して屈曲箇所も少ないため、貫通孔に装着された貫通スリーブに対して長尺体をスムーズに挿入することができる。
さらに、前記スリーブ体同士を屈曲連結手段で屈曲自在に連結するだけでよいので、湾曲性を確保するために谷部の外径から山部の外径までの高さを大きくする必要がある従来の蛇腹状伸縮部に比して、長尺体の挿通横断面積を確保しながらもスリーブ径方向外方への張り出し量を小さく構成することができる。
したがって、区画体に形成される貫通孔の両開口部が区画体内の障害物を回避するために位置ずれした状態で形成されている場合でも、長尺体の挿通横断面積を確保した状態で能率良く容易に、且つ体裁良く施工することができる。
本発明による第8の特徴構成は、前記内嵌側となるスリーブ体形成領域の嵌合相当部位と外嵌側となるスリーブ体形成領域の嵌合相当部位とが、スリーブ軸芯方向の両端側に形成されている点にある。
上記構成によれば、内嵌側となるスリーブ体形成領域の嵌合相当部位と外嵌側となるスリーブ体形成領域の嵌合相当部位とを、切断分離後の連結に適した最終形態に近い形状に構成し易く、切断分離作業を能率良く容易に行うことができる。
本発明による第9の特徴構成は、前記内嵌側となるスリーブ体形成領域の嵌合相当部位と外嵌側となるスリーブ体形成領域の嵌合相当部位とがスリーブ軸芯方向に沿って連続して形成されている点にある。
上記構成によれば、内嵌側となるスリーブ体形成領域の嵌合相当部位と外嵌側となるスリーブ体形成領域の嵌合相当部位との接合箇所を、切断分離されたスリーブ体同士の連結に適した形態で切断分離可能に構成しながらも、スリーブ軸芯方向の少なくとも一端部はスリーブ軸芯に対して直交する端面に構成することが可能で、例えば、貫通スリーブの全長を区画体の最大厚みに対応した長さに構成すれば、区画体が最大厚みのときに貫通スリーブの全長を有効に使用することができる。
本願発明の第1実施形態を示す貫通スリーブの全体平面図 図1におけるII−II線拡大断面図 図1におけるIII−III線拡大断面図 貫通スリーブの斜視図(a)と残材となる中間側の切り落としを含めて三つに分離したときの斜視図(b)及び使用対象の両スリーブ体を嵌合連結するときの斜視図(c) 嵌合連結された両スリーブ体を屈曲姿勢で貫通孔に挿入装着したときの水平断面図 図5におけるVI−VI線断面図 本願発明の第2実施形態を示す貫通スリーブの全体平面図 図7におけるVIII−VIII線拡大断面図 貫通スリーブの斜視図(a)と残材となる一端側の切り落としを含めて三つに分離したときの斜視図(b) 本願発明の第3実施形態を示す貫通スリーブの全体平面図 嵌合連結された両スリーブ体を屈曲姿勢で貫通孔に挿入装着したときの水平断面図 本願発明の第4実施形態を示す貫通スリーブの全体平面図 残材となる中間側の切り落としを含めて四つに分離したときの全体平面図 嵌合連結された両スリーブ体を屈曲姿勢で貫通孔に挿入装着したときの水平断面図 本願発明の第5実施形態を示す両スリーブ体の嵌合連結時の要部の断面図
〔第1実施形態〕
図1〜図6は、建築物の壁等の区画体Wに形成された貫通孔1に対して空調配管や電線等の長尺体を挿通させる際に、前記貫通孔1に挿入装着して用いられる合成樹脂(例えば、高密度ポリエチレン等)でブロー成形された円筒状の貫通スリーブSを示す。
この貫通スリーブSは、スリーブ軸芯方向の中間部で、且つ、スリーブ軸芯方向の中央位置に対して一端部側に偏倚した部位に、それの両側に連続する他の部位、つまり、スリーブ軸芯方向の両側に連続する同径の長尺大径筒部2及び短尺大径筒部3の内径よりも小なる外径に構成された小径筒部4を形成し、この小径筒部4における長尺大径筒部2側の境界相当箇所での切断分離により、屈曲可能な状態でスリーブ軸芯方向から嵌合する二個のスリーブ体S1,S2を現出可能に構成されている。
前記長尺大径筒部2をもって構成される一方の外嵌側のスリーブ体S1のスリーブ体形成領域における他端部側(切断分離側とは反対側)が嵌合相当部位2aとなり、前記小径筒部4と短尺大径筒部3とをもって構成される他方の内嵌側のスリーブ体S2のスリーブ体形成領域における切断分離側、つまり、小径筒部4の長尺大径筒部2側に連続する側が嵌合相当部位4aとなる。
そのため、前記貫通スリーブSの全体で見れば、内嵌側となるスリーブ体S2のスリーブ体形成領域の嵌合相当部位4aと外嵌側となるスリーブ体S1のスリーブ体形成領域の嵌合相当部位2aとが、スリーブ軸芯方向の両端側に振り分けた状態で一体形成されている。
前記外嵌側のスリーブ体形成領域の嵌合相当部位2aと内嵌側のスリーブ体形成領域の嵌合相当部位4aには、切断分離されたスリーブ体S1,S2同士を屈曲揺動自在に枢支連結するための屈曲連結手段5が設けられている。
この屈曲連結手段5を構成するに、図1〜図3、図6に示すように、前記内嵌側のスリーブ体形成領域の嵌合相当部位4aの周方向二箇所に、長尺大径筒部2の外周面よりも径方向外方に突出する有底円筒状の屈曲支点突起部5aを一体形成するとともに、前記外嵌側のスリーブ体形成領域の嵌合相当部位2aの周方向二箇所には、前記屈曲支点突起部5aがスリーブ径方向から相対揺動自在に係合する非貫通状態の半球状の凹部5bが、径方向外方に突出する状態で一体形成されている。
前記屈曲支点突起部5aは、長尺大径筒部2の外周面よりも径方向外方に突出形成されているが、切断分離された内嵌側のスリーブ体S2の嵌合部(切断前は嵌合相当部位)4aと外嵌側のスリーブ体S1の嵌合部(切断前は嵌合相当部位)2aとのスリーブ軸芯方向からの嵌合操作に伴う屈曲支点突起部5aの弾性復元力に抗した縮径変形と長尺大径筒部2の嵌合部2aの弾性復元力に抗した拡径変形とにより、長尺大径筒部2の内周面を摺接状態で通過して前記凹部5bに係合するように構成されている。
そして、前記屈曲連結手段5で枢支連結された両スリーブ体S1,S2の屈曲連結位置が、スリーブ全長におけるスリーブ軸芯方向の一端部側に偏倚した部位に設定されているため、例えば、両スリーブ体S1,S2の屈曲連結位置がスリーブ軸芯方向の中央側に設定されている場合に比較して、両スリーブ体S1,S2の屈曲角度に対するスリーブ端部側での変位代が大きくなり、特に、当該実施形態では、長尺な外嵌側となるスリーブ体S1の先端側での変位代が大きくなり、貫通孔1の両開口部の偏倚代を吸収するためのスリーブ体S1,S2の屈曲角度を小さくすることができる。
前記外嵌側のスリーブ体S1のスリーブ体形成領域における嵌合相当部位2aの連結側端面2bは、内嵌側のスリーブ体S2の外周面側との当接によって最大屈曲角度に規制するべく、屈曲連結箇所である屈曲連結手段5の凹部5bから周方向に離間するほど外嵌側のスリーブ体S1の他端側に略V字状に後退する屈曲角度規制面に形成されている。
そのため、前記内嵌側のスリーブ体S2の外周面と外嵌側のスリーブ体S1の内周面との間に形成される間隙を極力小さく形成しながらも、外嵌側のスリーブ体S1の連結側端面2bを前記の屈曲角度規制面に形成することにより、内嵌側のスリーブ体S2と外嵌側のスリーブ体S1との最大屈曲角度を簡単に設定することができる。
前記内嵌側のスリーブ体S2の一部を構成する短尺大径筒部3の端部には、区画体Wの一側面(室内側壁面)における貫通孔1の開口周縁部分に当接可能な位置決め機能と化粧機能とを備えた円環状の鍔部6が径方向外方に一体的に突出形成されている。
前記小径筒部4における長尺大径筒部2側の境界相当箇所には、カッターで円周方向に沿って輪切り状に切断分離するための浅い横断面V字状の第1切断案内溝7が形成されているとともに、前記長尺大径筒部2における小径筒部4側の境界相当箇所には、当該長尺大径筒部2と小径筒部4との間の円環状の段差壁面部8を切断除去すべく、カッターで円周方向に沿って輪切り状に切断分離するための浅い横断面V字状の第2切断案内溝9が形成されている。
また、前記長尺大径筒部2の外周面のスリーブ軸芯方向に所定間隔をおいた複数箇所には、区画体Wの厚みに応じてスリーブ長さを調節するべく、カッターで円周方向に沿って輪切り状に切断分離するための浅い横断面V字状の第3切断案内溝10が形成されているとともに、前記長尺大径筒部2の内周面における各第3切断案内溝10に対応する部位には、径方向内方に突出する補強用の肉盛突条11が形成されている。
図5は、前記建築物の区画体Wの一例である木造住宅の木軸外壁構造の壁を示し、柱、間柱、筋交い(鉄骨筋交い)、合板15等で構成される壁構造体内にグラスウール等の断熱材16を施し、壁構造体の室内側には石膏ボード等の内壁材17を取付けるとともに、壁構造体の室外側には石膏ボード等の外壁材18を取付けてある。
前記壁Wの貫通孔形成相当箇所に間柱や筋交い(鉄骨筋交い)等の障害物が無く一直線状の貫通孔1を形成することができる場合には、内壁材17と外壁材18及び合板15との貫通孔形成予定経路上において相対向する部位に、同芯又は略同芯状若しくは微小な外方下がりの下り勾配を付けた状態でコアドリルにて貫通孔1となる挿通孔17a,18a,15aを形成する。
尚、前記貫通孔1を構成する挿通孔17a,18a,15aの開口周縁部のうち、貫通スリーブSの挿通時に引っ掛かる部分が存在する場合には、その引っ掛かる部分を切削除去する。
次に、前記貫通スリーブSの長尺大径筒部2を、壁Wの厚みに応じたスリーブ長さとなるように、壁Wの厚みに対応して選定された第3切断案内溝10に沿ってカッターで輪切り状に切断分離したのち、この寸法調節された貫通スリーブSを貫通孔1の室内側から挿入装着する。
また、図4、図5に示すように、前記壁Wの貫通孔形成相当箇所に障害物が存在していて、この障害物を回避するために貫通孔1の両開口部が位置ずれした状態、つまり、内壁材17の挿通孔17aと外壁材18の挿通孔18aとが位置ずれした状態で形成されている場合には、前記小径筒部4における長尺大径筒部2側の境界相当箇所に形成されている第1切断案内溝7に沿ってカッターで輪切り状に切断分離して、外嵌側のスリーブ体S1と内嵌側のスリーブ体S2とを現出するとともに、外嵌側のスリーブ体S1の長尺大径筒部2を、壁Wの厚みに応じたスリーブ長さとなるように、壁Wの厚みに対応して選定された第3切断案内溝10に沿ってカッターで輪切り状に切断分離する。
この寸法調節された外嵌側のスリーブ体S1の嵌合部2aと内嵌側のスリーブ体S2の嵌合部4aとをスリーブ軸芯方向から嵌合操作し、内嵌側のスリーブ体S2の嵌合部4aに形成されている屈曲支点突起部5aを外嵌側のスリーブ体S1の嵌合部2aに形成されている凹部5bに係合させ、外嵌側のスリーブ体S1と内嵌側のスリーブ体S2とを揺動自在に枢支連結する。
そして、屈曲自在に連結された両スリーブ体S1,S2を貫通孔1の室内側の開口部から室外側の開口部、つまり、内壁材17の挿通孔17aから外壁材18の挿通孔18aに向けて斜めに挿入し、挿入先端側となる外嵌側のスリーブ体S1の先端部を外壁材18の挿通孔18aに挿通させるとともに、挿入元側において外嵌側のスリーブ体S1に対して揺動屈曲する内嵌側のスリーブ体S2を、内壁材17の挿通孔17aにそれの孔中心と平行又は略平行に装着することにより、内嵌側のスリーブ体S2の端部に一体形成されている鍔部6を内壁材17の内壁面における挿通孔17aの開口周縁部に隙間の無い又は少ない状態で体裁良く当接させることができる。
図4(b)中のS1aは、前記のスリーブ長さ調節工程で切断分離された残材となるスリーブ体を示す。
前記外壁材18の挿通孔18aから突出する外嵌側のスリーブ体S1の先端部は、貫通スリーブSから外方に導出される空調冷媒管やドレンホース等を覆う化粧カバーで同時に覆われるため、外嵌側のスリーブ体S1の先端部にウオールキャップを装着する必要性はない。
尚、当該第1実施形態では、前記区画体Wの貫通孔形成相当箇所に障害物が存在していて、この障害物を回避するために貫通孔1の両開口部が位置ずれした状態で形成されている場合に、前記小径筒部4で切断分離して二つのスリーブ体S1,S2を現出するように構成したが、二つのスリーブ体S1,S2を当初から分離状態でセットし、施工現場において、両スリーブ体S1,S2を揺動屈曲可能な状態で枢支連結して使用してもよい。
この場合、前記区画体Wの貫通孔形成相当箇所に障害物が無く一直線状の貫通孔1を形成することができる施工条件においては、屈曲自在に枢支連結された両スリーブ体S1,S2を一直線状にした姿勢で貫通孔1の室内側の開口部から室外側の開口部に向けて挿入することになる。
また、前記貫通スリーブSを構成する複数のスリーブ体S1,S2を各別に樹脂成形して、これらスリーブ体S1,S2を分離状態でセット販売、若しくは、これらスリーブ体S1,S2を屈曲自在に枢支連結した組立て形態で販売してもよい。
さらに、当該第1実施形態では、前記内嵌側のスリーブ体S2の一部を構成する短尺大径筒部3の端部に、位置決め機能と化粧機能とを備えた鍔部6を一体形成したが、このような鍔部6を備えていない貫通スリーブSであってもよい。
この場合、前記内嵌側のスリーブ体S2の一端部に、鍔部6と同様の位置決め機能と化粧機能とを備えたウオールキャップを脱着可能に取付けるとよい。
〔第2実施形態〕
図7〜図9に示す貫通スリーブSは、スリーブ軸芯方向の中間部で、且つ、スリーブ軸芯方向の中央位置に対して一端部側に偏倚した部位に、それの両側に連続する他の部位、つまり、スリーブ軸芯方向の両側に連続する同径の長尺大径筒部2及び短尺大径筒部3の内径よりも小なる外径に構成された小径筒部4を形成し、この小径筒部4における長尺大径筒部2側の境界箇所での切断分離により、屈曲可能な状態でスリーブ軸芯方向から嵌合する二個のスリーブ体S1,S2を現出可能に構成されている。
前記長尺大径筒部2をもって構成される一方の外嵌側のスリーブ体S1のスリーブ体形成領域における切断分離側が嵌合相当部位2aとなり、前記小径筒部4と短尺大径筒部3とをもって構成される他方の内嵌側のスリーブ体S2のスリーブ体形成領域における切断分離側が嵌合相当部位4aとなる。
そのため、前記貫通スリーブSの全体で見れば、内嵌側となるスリーブ体S2のスリーブ体形成領域の嵌合相当部位4aと外嵌側となるスリーブ体S1のスリーブ体形成領域の嵌合相当部位2aとが、スリーブ軸芯方向の一端側において連続して一体形成されている。
それ故に、内嵌側となるスリーブ体S2のスリーブ体形成領域の嵌合相当部位4aと外嵌側となるスリーブ体S1のスリーブ体形成領域の嵌合相当部位2aとの接合箇所を、切断分離されたスリーブ体S1,S2同士の枢支連結に適した形態で切断分離可能に構成しながらも、スリーブ軸芯方向の少なくとも一端部、つまり、スリーブ長さ調節代を備えた外嵌側のスリーブ体S1の他端面2dを、スリーブ軸芯に対して直交する端面に構成することが可能で、例えば、貫通スリーブSの全長を区画体Wの最大厚みに対応した長さに構成すれば、区画体Wが最大厚みのときに貫通スリーブSの全長を有効に使用することができる。
前記外嵌側のスリーブ体S1のスリーブ体形成領域における切断予定端面2cは、内嵌側のスリーブ体S2の外周面側との当接によって最大屈曲角度に規制するべく、屈曲連結箇所である屈曲連結手段5の凹部5bから周方向に離間するほど外嵌側のスリーブ体S1の他端面2d側に略V字状に後退する屈曲角度規制面に形成可能に構成されているとともに、この切断分離時に屈曲角度規制面となる切断予定端面2cと小径筒部4とはテーパー筒部20を介して一体形成されている。
前記小径筒部4におけるテーパー筒部20側の境界相当箇所には、カッターで円周方向に沿って輪切り状に切断分離するための浅い横断面V字状の第1切断案内溝7が形成されているとともに、前記長尺大径筒部2の切断予定端面2cとテーパー筒部20との境界相当箇所には、前記長尺大径筒部2を切断予定端面2cに沿って切断分離すべく、カッターで切断予定端面2cに沿って切断分離するための浅い横断面V字状の第4切断案内溝21が形成されている。
また、前記長尺大径筒部2の外周面における他端部と中央部とに亘る領域で、且つ、スリーブ軸芯方向に所定間隔をおいた複数箇所には、区画体Wの厚みに応じてスリーブ長さを調節するべく、カッターで円周方向に沿って輪切り状に切断分離するための浅い横断面V字状の第3切断案内溝10が形成されている。
前記内嵌側のスリーブ体S2の一部を構成する短尺大径筒部3の端部には、区画体Wの一側面(室内側壁面)における貫通孔1の開口周縁部分に当接可能な位置決め機能と化粧機能とを備えた鍔部6が径方向外方に一体的に突出形成されているとともに、この鍔部6の両側部分はD字状にカットされている。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
〔第3実施形態〕
図10、図11は、上述の第2実施形態で説明した貫通スリーブSの変形例を示し、スリーブ軸芯方向の一端部に、それに連続する他の部位、つまり、スリーブ軸芯方向の他端部及び中間部を構成する長尺大径筒部2の内径よりも小なる外径に構成された小径筒部4を形成し、この小径筒部4における長尺大径筒部2側の境界相当箇所での切断分離により、屈曲可能な状態でスリーブ軸芯方向から嵌合する二個のスリーブ体S1,S2を現出可能に構成されている。
前記長尺大径筒部2をもって構成される一方の外嵌側のスリーブ体S1のスリーブ体形成領域における切断分離側が嵌合相当部位2aとなり、前記小径筒部4をもって構成される他方の内嵌側のスリーブ体S2のスリーブ体形成領域における切断分離側が嵌合相当部位4aとなる。
そのため、前記貫通スリーブSの全体で見れば、内嵌側となるスリーブ体S2のスリーブ体形成領域の嵌合相当部位4aと外嵌側となるスリーブ体S1のスリーブ体形成領域の嵌合相当部位2aとが、スリーブ軸芯方向の一端側において連続して一体形成されている。
前記外嵌側のスリーブ体S1のスリーブ体形成領域における切断予定端面2cは、内嵌側のスリーブ体S2の外周面側との当接によって最大屈曲角度に規制するべく、屈曲連結箇所である屈曲連結手段5の凹部5bから周方向に離間するほど外嵌側のスリーブ体S1の他端側に略V字状に後退する屈曲角度規制面に形成可能に構成されているとともに,この切断分離時に屈曲角度規制面となる切断予定端面2cと小径筒部4とはテーパー筒部20を介して一体形成されている。
前記小径筒部4におけるテーパー筒部20側の境界相当箇所には、カッターで円周方向に沿って輪切り状に切断分離するための浅い横断面V字状の第1切断案内溝7が形成されているとともに、前記長尺大径筒部2の切断予定端面2cとテーパー筒部20との境界相当箇所には、前記長尺大径筒部2を切断予定端面2cに沿って切断分離すべく、カッターで切断予定端面2cに沿って切断分離するための浅い横断面V字状の第4切断案内溝21が形成されている。
前記外嵌側のスリーブ体S1のスリーブ体形成領域における切断分離側の略半分領域で、且つ、スリーブ軸芯方向に所定間隔をおいた複数箇所には、区画体Wの厚みに応じてスリーブ長さを調節するべく、前記切断予定端面2cと同じ形状で略V字状に切断分離するための浅い横断面V字状の第4切断案内溝21が形成されている。
前記外嵌側のスリーブ体S1のスリーブ体形成領域における他端側の略半分領域で、且つ、スリーブ軸芯方向に所定間隔をおいた複数箇所には、区画体Wの厚みに応じてスリーブ長さを調節するべく、カッターで円周方向に沿って輪切り状に切断分離するための浅い横断面V字状の第3切断案内溝10が形成されている。
前記内嵌側のスリーブ体S2を構成する小径筒部4の端部には、区画体Wの一側面(室内側壁面)における貫通孔1の開口周縁部分に当接可能な位置決め機能と化粧機能とを備えた鍔部6が径方向外方に一体的に突出形成されている。
尚、その他の構成は、第1実施形態及び第2実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
〔第4実施形態〕
図12〜図14は、上述の第3実施形態で説明した貫通スリーブSの変形例を示し、スリーブ軸芯方向の両端部の各々に、それに連続する他の部位、つまり、スリーブ軸芯方向の中間部を構成する長尺大径筒部2の内径よりも小なる外径に構成された小径筒部4を形成し、両小径筒部4における長尺大径筒部2側の境界相当箇所での切断分離により、屈曲可能な状態でスリーブ軸芯方向から嵌合する三個のスリーブ体S1,S2,S2を現出可能に構成されている。
前記長尺大径筒部2をもって構成される長尺な外嵌側のスリーブ体S1のスリーブ体形成領域における両切断分離側の各々が嵌合相当部位2aとなり、前記両小径筒部4をもって構成される短尺な内嵌側の両スリーブ体S2,S2のスリーブ体形成領域における各切断分離側が嵌合相当部位4aとなる。
そのため、前記貫通スリーブSの全体で見れば、内嵌側となる両スリーブ体S2,S2のスリーブ体形成領域の嵌合相当部位4aと外嵌側となるスリーブ体S1のスリーブ体形成領域の嵌合相当部位2aとが、スリーブ軸芯方向の両端側においてそれぞれ連続して一体形成されている。
前記外嵌側のスリーブ体S1のスリーブ体形成領域における両切断予定端面2cの各々は、内嵌側のスリーブ体S2の外周面側との当接によって最大屈曲角度に規制するべく、屈曲連結箇所である屈曲連結手段5の凹部5bから周方向に離間するほど外嵌側のスリーブ体S1の他端面2d側に略V字状に後退する屈曲角度規制面に形成可能に構成されているとともに、この切断分離時に屈曲角度規制面となる切断予定端面2cと小径筒部4とはテーパー筒部20を介して一体形成されている。
前記小径筒部4における両テーパー筒部20側の境界相当箇所の各々には、カッターで円周方向に沿って輪切り状に切断分離するための浅い横断面V字状の第1切断案内溝7が形成されているとともに、前記長尺大径筒部2の両切断予定端面2cと両テーパー筒部20との境界相当箇所には、前記長尺大径筒部2を切断予定端面2cに沿って切断分離すべく、カッターで切断予定端面2cに沿って切断分離するための浅い横断面V字状の第4切断案内溝21が形成されている。
また、前記長尺大径筒部2の外周面における両側部で、且つ、スリーブ軸芯方向に所定間隔をおいた複数箇所には、区画体Wの厚みに応じてスリーブ長さを調節するべく、前記両切断予定端面2cと同じ形状で略V字状に切断分離するための浅い横断面V字状の第4切断案内溝21が形成されている。
そして、図14に示すように、前記壁Wの貫通孔形成相当箇所に障害物が存在していて、この障害物を回避するために貫通孔1の両開口部が位置ずれした状態、つまり、内壁材17の挿通孔17aと外壁材18の挿通孔18aとが位置ずれした状態で形成されている場合には、前記両小径筒部4における長尺大径筒部2側の境界相当箇所に形成されている第1切断案内溝7に沿ってそれぞれカッターで輪切り状に切断分離して、一つの外嵌側のスリーブ体S1と二つの内嵌側のスリーブ体S2、S2とを現出するとともに、外嵌側のスリーブ体S1の長尺大径筒部2を、壁Wの厚みに応じたスリーブ長さとなるように、壁Wの厚みに対応して選定された第4切断案内溝21に沿ってカッターで略V字状に切断分離する。
この寸法調節された外嵌側のスリーブ体S1の一方の嵌合部2aと一方の内嵌側のスリーブ体S2の嵌合部4aとをスリーブ軸芯方向から嵌合操作し、内嵌側のスリーブ体S2の嵌合部4aに形成されている屈曲支点突起部5aを外嵌側のスリーブ体S1の嵌合部2aに形成されている凹部5bに係合させ、外嵌側のスリーブ体S1と一方の内嵌側のスリーブ体S2とを揺動自在に枢支連結する。
次に、屈曲自在に連結された両スリーブ体S1,S2を貫通孔1の室内側の開口部から室外側の開口部、つまり、内壁材17の挿通孔17aから外壁材18の挿通孔18aに向けて斜めに挿入し、挿入先端側となる外嵌側のスリーブ体S1の先端部を外壁材18の挿通孔18aに臨ませるとともに、挿入元側において外嵌側のスリーブ体S1に対して揺動屈曲する内嵌側のスリーブ体S2を、内壁材17の挿通孔17aにそれの孔中心と平行又は略平行に装着する。
外壁材18の挿通孔18aに臨む外嵌側のスリーブ体S1の先端部に対して、他方の内嵌側のスリーブ体S2の嵌合部4aを、外壁材18の挿通孔18aを通して嵌合操作し、この内嵌側のスリーブ体S2の嵌合部4aに形成されている屈曲支点突起部5aを外嵌側のスリーブ体S1の他方の嵌合部2aに形成されている凹部5bに係合させるとともに、他方の内嵌側のスリーブ体S2を、外壁材18の挿通孔18aにそれの孔中心と平行又は略平行に装着する。
尚、その他の構成は、第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
〔第5実施形態〕
図15は、上述の各実施形態で説明した貫通スリーブSの屈曲連結手段5の変形例を示し、前記外嵌側のスリーブ体形成領域の嵌合相当部位2aの周方向二箇所に形成される凹部5bのうち、内嵌側のスリーブ体形成領域の嵌合相当部位4aに形成された屈曲支点突起部5aとスリーブ軸芯方向から当接可能な部位の各々に、スリーブ径方向と平行な内周面を備えた円筒状当り部5cが形成されている。
そのため、連結されたスリーブ体S1,S2に引き抜き方向の外力が作用したとき、凹部5bの円筒状当り部5cと屈曲支点突起部5aとがスリーブ軸芯方向から係合するため、前記凹部5bが半球状に形成されている場合に比較して係合力が強くなり、スリーブ体S1,S2の離脱阻止機能を高めることができる。
尚、その他の構成は、上述の第1実施形態で説明した構成と同一であるから、同一の構成箇所には、第1実施形態と同一の番号を付記してそれの説明は省略する。
また、前記屈曲支点突起部5aのうち、凹部5bの円筒状当り部5cとスリーブ軸芯方向から当接可能な部位に、スリーブ径方向と平行な外周面を備えた円筒状当り部を形成してもよい。
〔その他の実施形態〕
(1)上述の各実施形態では、建築物の区画体Wの一例として木造住宅の木軸外壁構造を例に挙げて説明したが、壁構造としては軽量鉄骨壁構造、重量鉄骨壁構造、コンクリート壁構造、土壁等であってもよい。
(2)上述の各実施形態では、前記屈曲連結手段5を、内嵌側のスリーブ体S2の嵌合部4aと外嵌側のスリーブ体S1の嵌合部2aとの相対向する部位に形成したスリーブ径方向から係合する屈曲支点突起部5aと凹部5bとから構成して、両スリーブS1,S2を屈曲揺動自在に枢支連結したが、前記屈曲支点突起部5aと凹部5bとの間にスリーブ軸芯方向での相対移動を一定範囲内で許容する融通(空隙)を設けて、連結された両スリーブS1,S2を一定範囲内で伸縮できるように構成してもよい。
また、前記屈曲連結手段5の屈曲支点突起部5aと凹部5bとをスリーブ体S1,S2の嵌合部2a,4aに一体形成したが、この屈曲支点突起部5aと凹部5bとをスリーブ体S1,S2とは別体に構成してもよい。
要するに、前記屈曲連結手段5としては、スリーブ体S1,S2の嵌合部2a,4a同士を屈曲自在に連結することのできるものであれば、如何なる構造に構成してもよい。
(3)上述の各実施形態では、前記複数のスリーブ体S1,S2の屈曲連結位置を、スリーブ全長におけるスリーブ軸芯方向の一端部側又は両端部側に偏倚した部位に設定したが、スリーブ体S1,S2の屈曲角度に対するスリーブ端部側での変位代がさほど大きく要求されていない場合には、前記スリーブ体S1,S2の屈曲連結位置を、スリーブ全長におけるスリーブ軸芯方向中央側に設定してもよい。
(4)上述の第1実施形態では、外嵌側のスリーブ体S1における嵌合相当部位2aの連結側端面2bを、内嵌側のスリーブ体S2の外周面側との当接によって最大屈曲角度に規制するべく、屈曲連結箇所である屈曲連結手段5の凹部5bから周方向に離間するほど外嵌側のスリーブ体S1の他端側に略V字状に後退する屈曲角度規制面に形成したが、この屈曲角度規制面を円弧状又はそれに近い形態で後退形成してもよい。
本願発明は、区画体に形成される貫通孔の両開口部が区画体内の障害物を回避するために位置ずれした状態で形成されている場合でも、長尺体の挿通横断面積を確保した状態で能率良く容易に、且つ体裁良く施工することのできる貫通スリーブとして良好に利用することができる。
S 貫通スリーブ
S1 スリーブ体
S2 スリーブ体
W 区画壁体(壁)
1 貫通孔
2 その他の部位(長尺大径筒部)
2a 嵌合相当部位(嵌合部)
2b 連結側端面(屈曲角度規制面)
3 その他の部位(短尺大径筒部)
4 小径筒部
4a 嵌合相当部位(嵌合部)
5 屈曲連結手段
5a 屈曲支点突起部
5b 凹部
6 鍔部

Claims (9)

  1. 区画体に形成された貫通孔に装着される長尺体挿通用の貫通スリーブであって、
    屈曲自在に連結可能な複数のスリーブ体から構成されている貫通スリーブ。
  2. 前記複数のスリーブ体が屈曲可能な状態でスリーブ軸芯方向から嵌合されているとともに、前記スリーブ体の嵌合部同士を屈曲自在に連結する屈曲連結手段が設けられている請求項1記載の貫通スリーブ。
  3. 前記複数のスリーブ体の屈曲連結位置が、スリーブ全長におけるスリーブ軸芯方向の端部側に偏倚した部位に設定されている請求項2記載の貫通スリーブ。
  4. 前記嵌合連結されるスリーブ体のうち、内嵌側のスリーブ体の端部に径方向外方に突出する鍔部が形成されている請求項2又は3記載の貫通スリーブ。
  5. 前記嵌合連結されるスリーブ体のうち、外嵌側のスリーブ体の連結側端面が、内嵌側のスリーブ体の外周面側との当接によって最大屈曲角度に規制するべく、屈曲連結箇所から周方向に離間するほどスリーブ体の他端側に後退する屈曲角度規制面に形成されている請求項2〜4のいずれか1項に記載の貫通スリーブ。
  6. 前記屈曲連結手段が、スリーブ体の嵌合部の相対向する部位に形成された屈曲支点突起部とこれがスリーブ径方向から相対揺動自在に係合する非貫通状態の凹部とから構成されている請求項2〜5のいずれか1項に記載の貫通スリーブ。
  7. 区画体に形成された貫通孔に装着される長尺体挿通用の貫通スリーブであって、
    スリーブ軸芯方向の端部又は中間部の少なくとも一箇所に、他の部位の内径よりも小なる外径に構成された小径筒部を形成し、この小径筒部での切断分離によって屈曲可能な状態でスリーブ軸芯方向から嵌合する複数のスリーブ体を現出可能に構成されているとともに、前記複数のスリーブ体を現出する各スリーブ体形成領域の嵌合相当部位には、切断分離されたスリーブ体同士を屈曲自在に連結するための屈曲連結手段が設けられている貫通スリーブ。
  8. 前記内嵌側となるスリーブ体形成領域の嵌合相当部位と外嵌側となるスリーブ体形成領域の嵌合相当部位とが、スリーブ軸芯方向の両端側に形成されている請求項7記載の貫通スリーブ。
  9. 前記内嵌側となるスリーブ体形成領域の嵌合相当部位と外嵌側となるスリーブ体形成領域の嵌合相当部位とがスリーブ軸芯方向に沿って連続して形成されている請求項7記載の貫通スリーブ。
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