JP2012183547A - 管鋳造用中子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】鋳物砂を粘結材で固めて、外向きフランジ状の鍔部50を有する環体として造型された管鋳造用中子において、鋳造した管の端部に凸の鋳出しマークを複数付けるために、前記鍔部50に凹の鏡像マークを複数設け、その鏡像マークのマーク群を、中子の造型時に付けた鏡像マーク(m)からなる主要部Pと、造型後の中子の一部を崩して形成した鏡像マーク(m’)からなる追加部P’で構成した。
これにより、煩雑な造型用金型の入れ替え等が少なく、また、造型後の中子に彫り込む鏡像マークの数を絞ることができるので重切削が不要となり、強度を損なうことなく、一個毎に異なる鏡像マークの付いた中子を作製することができる。
【選択図】図1
Description
この図で示すように、中子5は、中子保持機6によってモールド11の端部に同心で嵌められ、鋳造の際には、モールドと一体となって回転している。
鋳出しマークは、文字や記号の形をした突起を鋳肌に設けて、鋳物の表面に文字等を表示するものである。鋳鉄管の場合は、管の型式のほか、製造年や製造者、鋳造ロット番号などが、鋳出しマークとして管の端部に表示されている。
管Wの端部に凸の鋳出しマークMを付けるために、中子5に凹の鏡像マークmが設けられる。(図6参照)
また、鋳出しマークを設けるための技術として、鋳型に穴を彫り、その部分を穴状の鏡像マークとする技術も開示されている。(例えば、特許文献2参照)
この鋳出しマークによって、管をロット毎に識別することができるので、鋳鉄管の製造に関する情報の管理も、ロット毎の管理までは可能であった。
そのような要請に応えて、管一本毎に異なる鋳出しマークを管に表示する場合、中子にも一個毎に異なる凹の鏡像マークを付さなければならない。
ここで、造型用金型の一部に凸マークを付ける場合、鏡像マークを変更するには、金型の凸マーク部分の入れ替えや修正加工を行う必要があり、中子一個毎に鏡像マークを変えるとなると、中子を一個造型する度に、金型の凸マーク部分の入れ替えや加工が発生し、非常に煩雑となる。
一方、造型後の中子に凹の鏡像マークを彫り込む場合、中子の強度を低下させるような重切削は出来ないため、大きなマークを数多く美しく彫り込むには、多くの時間が必要となる。
これにより、煩雑な金型の入れ替え等が少なく、また、中子に彫り込む鏡像マークm’の数を絞ることができるので重切削が不要となり、強度を損なうことなく、一個毎に異なる鏡像マークの付いた中子を作製することができる。
特に、管の遠心力鋳造で用いられる中子には、高い強度が維持できる本発明の構成が有効である。
これにより、中子の造型時に確定していない情報(例えば、鋳造時に決まる鋳造機番号や鋳造番号等)を鋳出しマークとして管に表示するための鏡像マークを、中子の造型工程の後(鋳造の直前)で中子に追加できるので、中子に付す情報の確度を高めることができる。
また、中子の造型時に使用する金型の入れ替えや修正が少なく済む。
このように、中子は、外向きフランジ状の鍔部50と、鍔部の軸方向に同心で伸びる筒状部52で構成され、環体を成している。この環体は、軸周りに高速回転させてもバランスがとれる回転体である。
鍔部の側面のうち、筒状部側の側面(彫刻面51)には、凹んだ鏡像マークm、m’が複数設けられており、それらは、中子造型時に設けられた主要部Pと、中子造型後に刻まれた追加部P’に分かれている。
中子の彫刻面51には、深く凹んだ複数の鏡映文字や記号が、鏡像マークm、m’として中子の同心円上に並び、マーク群を形成している。
鏡像マークmは、管の型式や、製造年、製造者、鋳造ロット番号など、造型時に既に決まっている情報を鋳出しマークとして管Wに表示するための「型」であり、主要部Pの構成要素となる。
鏡像マークm’も、鏡像マークmと同様、鋳出しマークを管に表示するために凹んだ鏡映文字や記号を中子に付けたものであるが、鏡像マークmと異なり、鋳造日や鋳造番号、鋳造機番号など、鋳造時に決まる情報を鋳出しマークとして管に表示するための「型」であり、追加部P’の構成要素となる。
ここで、主要部Pの鏡像マークmのほうが、追加部P’の鏡像マークm’よりも、大きく深く凹んでいる。また、主要部Pの鏡像マークmの列のほうが追加部P’の列より中子の内側に寄っている。
中子の製造工程は、主に、砂を固めて中子を作る造型工程と、中子の外表面に塗型剤を塗って乾燥させる塗型工程に分けられる。
ここで、鋳物砂として珪砂を、粘結材として自硬性有機バインダーや熱硬化性有機バインダーを用いることができる。
この鏡像マークmは、管の型式、製造年や製造者、鋳造ロット番号など造型時に決まっている情報を鋳出しマークとして管に表示するためのもので、主要部Pの構成要素となる。
塗型剤は、鋳肌のきめを細かくするとともに、鋳物砂の焼き付きを防止するために鋳型や中子に塗布するもので、例えば、黒鉛粉末に粘土水、ベントナイト、糖蜜などの粘結液を配合し混練したものがある。
塗型剤を早く乾燥させるために、塗型を塗り終えた中子を乾燥炉に入れる。
鋳造に使用することができる状態になった中子には、マーキング装置7によって、鏡像マークm’が彫り込まれる。
彫刻端子73は、耐摩耗性を有する金属で出来ており、図4に示すように、釘のように細く尖った針状部分と、後端の円盤部73aで構成されている。
エア配管のバルブを開放するなどして、円盤部73aにかかるエア圧を落とすと、コイルばね75の力が勝って、彫刻端子73が後退する(引っ込む)。
マーキングを行うときは、エア圧の切り替えサイクルを早めて、彫刻端子73の進退(突き引き)が、200〜300回/秒程度の高サイクルで行われるようになっている。
また、マーキングの途中で中子が動いて鏡像マークの形が崩れることがないように、必要に応じて、中子を上から押さえ付ける。
彫刻端子の先端が中子に当たると、そこに微少な窪み(ドット)が彫られる。そのまま、彫刻端子73を彫刻面51に沿って動かしていくと、無数のドットが繋がって、溝ができる。(図4参照)
この時の彫刻端子73の動きをコンピュータにより数値制御することで、溝の伸びる方向が制御され、凹の鏡像マークm’が描かれる。
以上で本発明に係る中子の製造は完了する。
すなわち、造型後の中子の一部分(彫刻面)の砂を崩して凹の鏡像マークを作ることが出来るものであれば、マーキング装置として採用し得る。
2 注湯機
3 引き抜き機
4 金型
5、5’ 中子
6 中子保持機
7 マーキング装置
8 溶鉄
11 モールド
41 外枠
42 内枠
411 凸マーク
50 鍔部
51 彫刻面
73 彫刻端子
M、M’ 鋳出しマーク
m、m’ 鏡像マーク
P 主要部
P’ 追加部
W 管
Claims (3)
- 鋳物砂を粘結材で固めて、外向きフランジ状の鍔部を有する環体に造型された管鋳造用中子であって、
鋳造した管の端部に凸の鋳出しマークを複数付けるために、前記鍔部に凹の鏡像マークを複数設け、その鏡像マークのマーク群を、中子の造型時に付けた鏡像マーク(m)からなる主要部と、造型後の中子の一部を崩して形成した鏡像マーク(m’)からなる追加部で構成したことを特徴とする管鋳造用中子。 - 前記管の鋳造を遠心力鋳造法で行うことを特徴とする請求項1に記載の管鋳造用中子。
- 前記主要部には造型時に確定できる情報を鋳出しマークとして管に表示するための鏡像マークを付し、その他の鏡像マークは追加部に付すことを特徴とする請求項1又は2に記載の管鋳造用中子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011047039A JP2012183547A (ja) | 2011-03-04 | 2011-03-04 | 管鋳造用中子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2011047039A JP2012183547A (ja) | 2011-03-04 | 2011-03-04 | 管鋳造用中子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2012183547A true JP2012183547A (ja) | 2012-09-27 |
Family
ID=47014122
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011047039A Pending JP2012183547A (ja) | 2011-03-04 | 2011-03-04 | 管鋳造用中子 |
Country Status (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107350447A (zh) * | 2017-07-24 | 2017-11-17 | 济南林青铸造技术有限公司 | 铸管承口端面铸字编码方法及装置 |
KR20180067651A (ko) | 2015-12-04 | 2018-06-20 | 케이와이비 가부시키가이샤 | 중자의 조형 방법 |
JP2019093878A (ja) * | 2017-11-22 | 2019-06-20 | 住友ゴム工業株式会社 | ゴムクローラ用の芯材及びゴムクローラ |
CN112808933A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-05-18 | 洛阳鹏起实业有限公司 | 一种带有标识的钛合金铸件成型方法 |
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JP2000015395A (ja) * | 1998-07-07 | 2000-01-18 | Toyota Autom Loom Works Ltd | 鋳型刻印方法及び鋳造ライン |
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2011
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