JP2001304247A - 溝付き軸受の加工方法 - Google Patents

溝付き軸受の加工方法

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JP2001304247A
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bearing hole
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grooved
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Koji Sonoda
孝司 園田
Takafumi Asada
隆文 浅田
Masato Morimoto
正人 森本
Tsutomu Hamada
力 浜田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 動圧流体軸受に用いる溝付き軸受を高精度か
つ安価に加工する加工手段を得る事を目的とする。 【解決手段】 外周に複数本の凸部3Cを設けたピン2
A、3Aが、上型2、8と下型3、9とから形成される
キャビティー2B、3B内に上型2、8または下型3、
9から延設されてなる金型を用い、キャビティー2B、
3B内に溶融した金属を注入し、冷却固化するか、又は
前記金型内で金属を鍛造加工することにより、軸受穴1
Bと、動圧溝1Aとを有するスリーブ1を成形し、成形
されたスリーブ1の軸受穴1Bをブローチ5、またはリ
ーマ6、またはシェービングツール5により仕上げ加工
することにより、溝付き軸受を高精度、安価に製造する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】近年、ディスク等を用いた記
録装置はそのメモリー容量が増大し、またデータの転送
速度が高速化しているため、この種の記録装置に用いら
れるディスク回転装置は高速、高精度回転が必要とな
り、その回転主軸部には溝付きの流体軸受が用いられて
いる。本発明は、これら溝付き流体軸受を低コストか
つ、高精度に加工する方法および装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】以下、図10から図11を参照しなが
ら、従来の流体軸受装置の一例について説明する。図1
0において、スリーブ11にはその軸受穴11Bの内周
面に動圧溝11Aが加工され、シャフト12が回転する
時、動圧溝11Aが注油されたオイル10をかき集めて
ポンピング圧力を発生し非接触回転を行う。
【0003】以上のように構成された溝付き軸受につい
て、図面を用いてその加工方法について説明する。図1
1はこの動圧溝11Aの従来の加工方法を示している。
チャック16にスリーブ11は固定されガイド13に固
定ピン15と共にボール14が固定されており、このボ
ール14の外接円直径(d2)は軸受穴11Bの内径
(d1)より僅かに大きく寸法が調整されている。そこ
でスリーブ11とガイド13に相対的にwの回転と、v
の送り速度が与えられると、動圧溝11Aは螺旋状、ま
たは、軸に対して平行な直線上に加工される。図12は
加工工程を示した工程図、図13(a)(b)(c)は
各工程におけるスリーブの断面図である。図13(b)
に示すバリ11Cは図示しないバニッシュ加工、等によ
り除去され、同図(c)に示す状態となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、次の様な問題点がある。まず、図11の
動圧溝の加工工程において、バリ11Cが多く発生し、
これが軸受内部に残留し、軸受組立後は有害な混入異物
になる事があった。また、溝加工に用いるボール14は
摩耗しやすく、この交換にはコストがかかっていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明の溝付き軸受の加工方法は、外周に複数本の
凸部を設けたピンが、上型と下型とから形成されるキャ
ビティー内に前記上型または下型から延設されてなる金
型を用い、前記キャビティー内に溶融した金属を注入
し、冷却固化するか、又は前記金型内で金属を鍛造加工
することにより、前記ピンが形成する軸受穴と、前記複
数本の凸部が前記軸受穴内周面に形成する動圧溝とを有
するスリーブを成形し、成形された前記スリーブの軸受
穴をブローチ、またはリーマ、またはシェービングツー
ルにより仕上げ加工するものである。
【0006】本発明は、上記した構成によって、高精度
な溝付き軸受を安価に大量生産する事ができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明の一実施形態における
溝付き軸受の加工方法について、図1〜図9を参照しな
がら説明する。図1は本発明の一実施形態における溝付
き軸受の断面図を示している。1Bは軸受穴、1Aは軸
受穴に平行な複数本の動圧発生溝である。軸受穴1Bの
直径は、1〜20ミリメートル、動圧溝1Aの深さは約
2〜20ミクロンメータである。
【0008】以上のような溝付き軸受の加工方法につい
て、図2〜図9を用いて説明する。図2において、スラ
イドベース4Cにノズル4A、ホッパー4B、からなる
成型機4と上型2、下型3が固定されている。上型2に
はピン2Aが、下型3にはピン3Aが固定される。上型
2または下型3のいずれか一方はスライドベース4Cに
沿って図中矢印方向に移動する。ピン2A、3Aには、
図3に示すように凸部3Cを有している。図2におい
て、上型2と、下型3の内部のキャビティー2B、3B
にノズル4Aを通して、亜鉛、アルミ、マグネシウム、
銅合金等の軟質金属を溶解させた溶融金属を注入し(い
わゆるダイキャスト加工または、チクソモールド加
工)、冷却固体化させて、図4に示すスリーブ1を得る
ことができる。この時、ピン2A、2Bには図3に示す
複数本の略直線状の凸部3Cを有しているため、スリー
ブ1には、軸受穴1Bと、ストレート状の動圧溝1Aが
成形される。しかしこの段階では、図6(a)に示すよ
うにスリーブ1の軸受穴1Bは、図中D1に示すよう
に、最終的に必要な寸法である本図(b)中のD2より
やや小さめであったり、真円度、円筒度等の精度が充分
でないため、図4または、図5に示す切削加工により内
周を仕上げ加工する。図4は、ブローチツール又は、シ
ェービングツール5を軸受穴1Bに挿入する事で軸受穴
1Bの精度を仕上げる場合である。図5はリーマまたは
バイトのいわゆる切削刃6により、内径D2を仕上げる
場合の図である。図7にこの加工工程を示している。ま
ず、第1に、素材(インゴット又は金属粒子)を準備
し、第2に、ダイキャスト等の溶融成形加工により動圧
溝1Aとスリーブ1を同時に成形し、第3に軸受穴1B
内周を切削加工により仕上げ加工して、溝付き軸受を得
る。
【0009】次に、図7〜図8により本発明の第2の実
施例について述べる。図8において、上型8にはピン8
Aが、下型9にはピン9Aが固定される。上型8または
下型9のいずれか一方は上下方向に移動自在になってお
り、図示しないプレス機械により上下方向から数十トン
以上の荷重で押し圧される。ピン8A、8Bは、図3に
示すようなピン3Aの凸部3Cと同様の凸部を有してい
る。図8において、上型8と、下型9の内部のキャビテ
ィー8A、9B内に軟質金属(亜鉛、アルミ、マグネシ
ウム、銅合金等)ブランク材を入れておき、上下から加
圧して図4に示すスリーブ1を得ることができる。この
時、ピン8A、9Aには図3に示す複数本の略直線状の
凸部3Cと同様の凸部を有しているため、スリーブ1に
は、軸受穴1Bと、ストレート状の動圧溝1Aが成形さ
れる。しかしこの段階では、図6に示すようにスリーブ
1の軸受穴1Bの内径は、図中D1寸法で示すように、
最終的に必要な寸法である図中D2寸法よりやや小さ目
であったり、真円度、円筒度等の精度が充分でないた
め、図4または、図5に示す切削加工により内周を仕上
げ加工する。
【0010】図9に第2の実施形態の加工工程を示して
いる。まず、第1に、素材(鍛造用ブランク材)を準備
し、第2に、鍛造加工により動圧溝1Aとスリーブ1を
同時に成形し、第3に軸受穴1B内周を切削加工により
仕上げ加工して、溝付き軸受を得る。
【0011】尚、図6において、動圧溝1Aの断面形状
は溝底が円弧状のものを図示したが、この形状は、台形
でも四角形でもかまわない。
【0012】以上のように本実施形態によれば、溝付き
軸受における溝付きスリーブを高精度かつ安価に加工す
ることができる。
【0013】
【発明の効果】以上のように本発明の溝付き軸受の加工
方法は、ダイキャスト加工や鍛造加工により軸受穴内周
と動圧溝を同時に加工し、その後に軸受内径を仕上げ加
工する事で高精度な溝付き軸受を安価に加工することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施形態における溝付き軸受の断面
【図2】本発明の第1の実施形態における溶融金属の成
形による溝付き軸受の加工方法説明図
【図3】溝付き軸受の成形に用いるピンの詳細図
【図4】溝付き軸受成形品の内径仕上げ加工説明図
【図5】溝付き軸受成形品の内径仕上げ加工説明図
【図6】(a)成形後の溝付き軸受の内径寸法を示す図 (b)仕上げ加工後の溝付き軸受の内径寸法を示す図
【図7】第1の実施形態における加工工程図
【図8】本発明他の第2の実施形態における鍛造による
溝付き軸受の加工方法説明図
【図9】第2の実施形態における加工工程図
【図10】従来の溝付き軸受の構成を示す図
【図11】図10に示す従来の溝付き軸受の加工方法説
明図
【図12】従来の溝付き軸受の加工工程図
【図13】(a)従来の加工工程における動圧溝加工前
のスリーブ素材を示す図 (b)本図(a)に示すスリーブ素材に動圧溝を加工し
た状態を示す断面図 (c)本図(b)に示す動圧溝加工後のバリを除去した
状態を示す図
【符号の説明】
1 スリーブ 1A 動圧溝 1B 軸受穴 2 上型 3 下型 2A、3A ピン 2B、3B キャビティー 3C 凸部 4 成型機 5 ブローチ又はシェービングツール 6 リーマ 8 上型 9 下型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森本 正人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 浜田 力 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3C050 DA00 3J011 AA20 BA02 CA03 DA02 JA02 KA02 MA05 SB03 SB04 SB05 SB20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周に複数本の凸部を設けたピンが、上
    型と下型とから形成されるキャビティー内に前記上型ま
    たは下型から延設されてなる金型を用い、前記キャビテ
    ィー内に溶融した金属を注入し、冷却後固化した前記金
    属を取り出すことにより、前記ピンが形成する軸受穴
    と、前記複数本の凸部が前記軸受穴内周面に形成する動
    圧溝とを有するスリーブを成形し、成形された前記スリ
    ーブの軸受穴をブローチ、またはリーマ、またはシェー
    ビングツールにより仕上げ加工する溝付き軸受の加工方
    法。
  2. 【請求項2】 外周に複数本の凸部を設けたピンが、上
    型と下型とから形成されるキャビティー内に前記上型ま
    たは下型から延設されてなる金型内で金属を鍛造加工す
    ることにより、前記ピンが形成する軸受穴と、前記複数
    本の凸部が前記軸受穴内周面に形成する動圧溝とを有す
    るスリーブを成形し、成形された前記スリーブの軸受穴
    をブローチ、またはリーマ、またはシェービングツール
    により仕上げ加工する溝付き軸受の加工方法。
  3. 【請求項3】 金属は、アルミニウム、マグネシウム、
    亜鉛、銅合金、等の軟質金属である請求項1または2記
    載の溝付き軸受の加工方法。
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