JP2000015395A - 鋳型刻印方法及び鋳造ライン - Google Patents

鋳型刻印方法及び鋳造ライン

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JP2000015395A
JP2000015395A JP10192089A JP19208998A JP2000015395A JP 2000015395 A JP2000015395 A JP 2000015395A JP 10192089 A JP10192089 A JP 10192089A JP 19208998 A JP19208998 A JP 19208998A JP 2000015395 A JP2000015395 A JP 2000015395A
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core
mold
laser beam
engraving
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JP10192089A
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English (en)
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Toshio Tomita
寿男 富田
Yasuaki Kurumiya
靖昭 久留宮
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Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】鋳型に識別符号を彫り込む鋳型刻印方法、鋳造
ラインを提供する。 【解決手段】レーザビームLを吸収する物質を含む鋳型
1を用い、鋳型の所定面にレーザビームを照射すること
により、識別符号を鋳型に彫り込む。鋳造ラインは、中
子にレーザビームを照射して、中子同士を識別する識別
符号を各中子に個別に彫り込むレーザビーム刻印装置
と、識別符号が彫り込まれた中子をセットした主型の成
形キャビティに溶湯を供給して鋳造を行う溶湯供給装置
と、中子の識別符号と、その識別符号が彫り込まれた中
子がセットされた各主型に対する鋳造条件とを記憶でき
る記憶手段と、各中子の識別符号を記憶手段に入力する
識別番号入力手段と、識別符号が彫り込まれた各中子が
セットされた各主型に対する鋳造条件を記憶手段に入力
する鋳造条件入力手段とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鋳型刻印方法及び鋳
造ラインに関する。本発明は、たとえば、シェル中子や
コールド中子等の中子、あるいは、主型に、文字、図
形、模様等といった識別符号を彫り込む際に利用でき
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、造型用の金属型に判子方式の
ロットナンバー活字を取り付け、金属型で鋳物砂を加圧
して鋳型を造型すると同時に、その鋳型にロットナンバ
ーを加圧刻印する技術が知られている。またロットナン
バー活字をもつスタンピング部材を用い、鋳型を造型し
た後に、その鋳型にスタンピング部材のロットナンバー
活字を加圧刻印する技術も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ロットナンバー活字を
加圧刻印する従来技術では、ロットナンバー活字が摩耗
するおそれがあり、ロットナンバー活字の使用回数が増
すと、刻印が良好でなくなるおそれがある。また、造型
された鋳型に加圧刻印する従来技術では、鋳型の表面が
硬い場合には、刻印が良好でなくなるおそれがある。
【0004】またロットナンバー活字を加圧刻印する従
来技術によれば、そのロットナンバー活字をもつ金属型
やスタンピング部材を交換しない限り、同一のロットナ
ンバーが付されるため、鋳型の個々の識別は困難であ
る。本発明は上記した方式とは異なり、第1発明は、中
子や主型等の鋳型に識別符号を彫り込むのに有利な鋳型
刻印方法を提供するにある。第2発明は、レーザビーム
により中子に個別に識別符号を彫り込むのに有利であ
り、これにより中子の識別符号と鋳造条件とを対応させ
たデータベースを作成するのに有利な鋳造ラインを提供
することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、中子などの
鋳型の識別符号を刻印する技術について鋭意開発をすす
めた。そして、本発明者は、一般的には、レーザビーム
を吸収する物質を鋳型が含んでいることに着目し、本発
明者は鋳型の表面にレーザビームを照射すれば、鋳型の
表面が硬い場合であっても、鋳型に識別符号を容易に彫
り込むことができ、刻印に有利であることを知見し、試
験で確認し、本発明方法を開発した。
【0006】即ち、本発明の鋳型刻印方法は、レーザビ
ームを吸収する物質を含む鋳型を用い、鋳型の所定面に
レーザビームを照射することにより、識別符号を鋳型に
彫り込むことを特徴とするものである。本発明の鋳造ラ
インは、上記したレーザビームで刻印する刻印方式を利
用したものであり、中子にレーザビームを照射して、中
子同士を識別する識別符号を各中子に個別に彫り込むレ
ーザビーム刻印装置と、識別符号が彫り込まれた中子を
セットした主型の成形キャビティに溶湯を供給して鋳造
を行う溶湯供給装置と、中子の識別符号と、その識別符
号が彫り込まれた中子がセットされた各主型に対する鋳
造条件とを記憶できる記憶手段と、各中子の識別符号を
記憶手段に入力する識別番号入力手段と、識別符号が彫
り込まれた各中子がセットされた各主型に対する鋳造条
件を記憶手段に入力する鋳造条件入力手段とを具備して
いることを特徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明方法で用いる鋳型は、レー
ザビームを吸収する物質を含む。レーザビームとして
は、YAGレーザビーム、CO2レーザビームなどを採
用でき、可視ビーム、非可視ビームを問わない。これら
のレーザビームを吸収する代表的な物質としては、水
分、レジンなどのバインダ、黒鉛、穀粉類、糖類、油類
などがあげられる。
【0008】本発明方法で用いる鋳型は、結合材で砂を
結合した中子または主型を採用でき、例えばシェル型、
CO2型、コールドボックス型、生型等があげられる。
一般的には中子は主型よりも表面硬度が高いため、加圧
刻印よりも、高エネルギ密度ビームであるレーザビーム
による彫り込みが有効である。コールドボックス型は、
バインダにより常温で硬化させたものである。
【0009】識別符号としては、文字(数字を含む)、
図形、模様等があげられ、鋳型毎に異なる識別ナンバ
ー、各鋳型に共通の会社マークなどがある。鋳型に形成
された識別符号は、鋳物に転写され、製品である鋳物を
識別する識別符号となり得る。識別符号としては、一般
的には、識別符号を凹状に彫り込むが、場合によって
は、識別符号の周りを凹状に彫り込むものの、識別符号
自体を凸状にしても良い。
【0010】識別符号の転写性を確保するには、識別符
号を構成する線部分の幅は、溶湯の種類などによっても
相違するものの、例えば0.3mm以上、0.5mm以
上、0.7mm以上、1.0mm以上、1.5mm以
上、3mm以上にできるが、これらに限定されるもので
はない。識別符号自体が凹状である場合には、凹状部へ
の溶湯の湯回り性の確保を得るため、識別符号の凹状部
の断面を台形にすることができる。この場合には、レー
ザビームの照射を鋳型の同一箇所で複数回繰り返す。そ
して、照射回数が増加するにつれて、レーザビームのマ
ーキング振幅を次第に増加させることが好ましい。
【0011】本発明に係る鋳造ラインに用いられるレー
ザビーム刻印装置は、中子にレーザビームを照射して、
中子同士を識別する識別符号を各中子に個別に彫り込む
ものである。溶湯供給装置は、識別符号が彫り込まれた
中子をセットした主型の成形キャビティに溶湯を供給し
て鋳造を行うものである。
【0012】記憶手段は、中子の識別符号と、その識別
符号が彫り込まれた中子がセットされた各主型に対する
鋳造条件とを記憶できるものであり、各種のメモリを採
用できる。外部メモリでも内部メモリでも良い。識別番
号入力手段は、各中子の識別符号を記憶手段に入力する
ものであり、作業者が入力しても良いし、光学センサな
どの読取手段を介してコンピュータから記憶手段に直接
入力しても良い。鋳造条件入力手段は、識別符号が彫り
込まれた各中子がセットされた各主型に対する鋳造条件
を記憶手段に入力するものであり、作業者が入力しても
良いし、センサなどからの信号をコンピュータから記憶
手段に直接入力しても良い。
【0013】
【実施例】以下、実施例を試験例及び適用例に分けて説
明する。まず試験例について説明する。本試験例は中子
に彫り込み溝を形成する場合である。図1は、シェルモ
ールド法で造型されたシェル中子である中子1にレーザ
ビームLによって彫り込む過程を示す概念図である。図
2(A)は、バインダとして機能できる熱硬化性樹脂で
あるレジン1a(通常、フェノールレジン)が被覆され
た砂粒子1c(材質=SiO2)を示す。本試験例で
は、レジン1aが被覆された砂粒子1cの集合体を原料
として用い、加熱された中子成形型のキャビティに、レ
ジン1aが被覆された砂粒子1の集合体を装填するとと
もに、中子成形型の熱に基づく熱硬化作用により砂粒子
1c同士を結合することにより、鋳型の一部として機能
できる中子1が構成されている。図2(B)は、中子1
の表面層の構造を模式的に示す。バインダとして機能す
るレジン1aの熱硬化作用により砂粒子1c同士が結合
されているため、中子1の表面は、硬度が高く緻密であ
る。よって中子1は運搬性や保管性が良い。
【0014】レジン1aはレーザビームを吸収する吸収
性が高い。従って、中子1においては、結合作用をもつ
レジン1aを、高エネルギ密度ビームであるレーザビー
ムの照射で熱破壊等すれば、中子1の表面硬度が高い場
合であっても、その照射部分は崩壊しやすく、彫り込み
が容易である。図1に示すように、レーザビーム刻印装
置2はレーザ照射装置20とレーザ制御装置21とを備
えている。レーザ照射装置20は、レーザビームを発振
するレーザ発振器22と、揺動によりレーザビームをX
方向に移動させる揺動式のXミラー23をもつXスキャ
ナ24と、揺動によりレーザビームをY方向に移動させ
る揺動式のYミラー25をもつYスキャナ26とを備え
ている。Xミラー23及びYミラー25により、レーザ
ビームをX方向、Y方向、それらの合成方向にスキャン
でき、適宜の識別符号を彫り込み溝として形成できる。
【0015】本実施例で使用したレーザ発振器22の諸
元を表1に示す。
【0016】
【表1】 本試験例では、レーザ発振器22の出力は、励起ランプ
電流を変化させることにより行った。彫り込みにあたっ
ては、レーザビームのスポット径(10μm)を一定に
維持したまま、図3に示すように、レーザビームのスポ
ットを螺旋状に巻回しながら進行方向(矢印B方向)に
前進させ、直線状の彫り込み溝を中子1に形成した。
【0017】マーキング速度、マーキング振幅C、マー
キング振動周波数f、繰り返し周波数を表2に示すよう
に変化させ、直線状の彫り込み溝を彫り込む試験を行っ
た。そして彫り込み溝の実測線幅、実測深さ、彫り込み
に要する所要時間などを求めた。彫り込み溝の実測線幅
は、デジタルマイクロスコープ(キーエンスVH−62
00)の2点間測定機能を用いて測定した。彫り込み溝
の実測深さは、中子表面にピントをあわせてから、彫り
込み溝の底面にピントが合うまでの光学系の垂直方向移
動量をマイクロゲージで測定した。
【0018】マーキング振幅C(図3参照)とは、レー
ザビームのスポットを螺旋状に巻回して進行させたと
き、進行方向である矢印B方向に対して直交する方向に
おける照射径を意味する。レーザビームのマーキング振
幅Cを増加すれば、レーザビームによる彫り込みの幅が
増加する傾向がある。マーキング振動周波数fは、レー
ザビームのスポットが螺旋状に回転するとき、レーザビ
ームのスポットが1回転する時間の逆数を意味する。繰
り返し周波数は、レーザビームをパルス状に照射するQ
スイッチング機能のパルス間隔を示す。繰り返し周波数
を増加すると、発振のエネルギが平均化され、レーザビ
ームのエネルギの最大値が低下する傾向がある。繰り返
し周波数を減少すると、尖頭値が高いエネルギをもつレ
ーザビームが得られ、彫り込みに有利である。
【0019】上記のようなレーザビームが中子に照射さ
れると、中子を構成するレジンが熱崩壊するため、照射
領域においてレジンによる砂粒子結合作用が破壊され易
い。故に、砂粒子を直接蒸散させるほどにレーザの出力
を過剰にせずとも、硬い中子1の表面に彫り込み溝を形
成することができる。本例では、表2に示すように照射
条件を種々変えて試験を行った。中子としては、シェル
モールド法で形成された中子と、コールドボックス法で
形成されたコールド中子とを用いた。塗型膜(SiO2
が主要成分)を被覆したコールド中子も用いた。
【0020】
【表2】
【0021】表2から理解できるように、試験条件1〜
試験条件8は中子を用いた。試験条件10,9,14はコ
ールド中子を用いた。試験条件11,12,13はコール
ド中子の表面に塗型膜を被覆したものを用いた。試験条
件1〜5では、マーキング速度を12mm/secとし
ており、彫り込みの実測深さは0.8mm,1.1m
m,0.7mm,0.4mmであった。表2から理解で
きるように、マーキング振幅を大きくすれば、彫り込ま
れた彫り込み溝の実側線幅が増加するものの、実測深さ
が浅くなる傾向がある。
【0022】試験条件6では、マーキング速度を6mm
/secと試験条件1〜5の半分に設定しているため、
単位照射面積当たりおよび単位時間あたりにおける照射
エネルギ密度が増加し、彫り込みの実測深さは1.3m
mと深くなった。試験条件14では、溶湯の湯回り性の
確保を得るべく、彫り込み溝の彫り込み断面を台形にす
ることを目標として、マーキング振幅を1.5mm→
2.0mm→2.5mm→3.0mmと変化させて4回
照射した。
【0023】試験条件13では、レーザ発振器に係る繰
り返し周波数を2.5kHzから20kHzに変化させ
た。表2から理解できるように、レーザビームの設定し
たマーキング振幅の大きさと、そのレーザビームによっ
て彫り込まれた彫り込み溝の幅とを比較すると、マーキ
ング振幅の大きさを100%とすると、彫り込み溝の実
測線幅はマーキング振幅の約70〜83%であった。従
って、目標とする彫り込み溝の幅よりもレーザビームの
マーキング振幅を大きめ、例えば1.2〜1.4倍にす
ることができる。
【0024】更に別の試験も行った。この場合には、数
字のうち最も時間を要する『8』の識別符号について行
った。この場合には、表3及び表4に示すように条件を
変えるとともに、図4に示す〜のように、識別符号
の彫り込み溝の幅tさらに溝の深さを変えて行った。そ
して、彫り込み後の実測溝幅、実測深さ、識別番号を刻
印する際の所要時間を測定した。目標とする『8』の識
別符号は、高さHを約10mm、幅Eを約10mmとし
た。更に、高さHを約15mm、幅Eを約15mmとし
た別の『8』の識別符号についても、同様に彫り込みを
行ない、所要時間を求めた。用いた中子は、コールド中
子(塗型膜無し)である。
【0025】この試験における彫り込み条件、所要時間
を表3に示す。
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】 表4に示すように、高さ10mm、幅10mmをもつ『8』
の彫り込み所要時間としては、の場合には3.0秒で
あり、の場合には3.2秒であり、の場合には6.
3秒であり、の場合には10.2秒であり、の場合
には15.2秒であった。
【0028】また表4に示すように、高さ15mm、幅1
5mmをもつ『8』の彫り込み所要時間としては、の場
合には4.7秒であり、の場合には4.8秒であり、
の場合には9.2秒であり、の場合には15.2秒
であり、の場合には22.7秒であった。彫り込みの
生産性、鋳物への転写性等を考慮すると、上記した彫り
込み溝を前提とすると、の場合、つまり、溝の幅1.
0mm、溝の深さ1.0mmの場合(高さ=H10mm,
幅E=10mm)が適当であると推察される。なおこの
彫り込み所要時間は、レーザ発振器22の出力、レーザ
発振器22の種類、レーザビームの吸収性、鋳型の材質
などによっても相違するものである。
【0029】上記した記載から理解できるように、中子
などの鋳型にレーザビームによって容易に識別符号を彫
り込むことができる。殊にシェル中子では、中子成形時
に高温状態の中子成形型からの伝熱をもっとも受ける表
面層が硬化しているが、このように表面硬さが硬い表面
層の場合であっても、高エネルギ密度ビームであるレー
ザビームによって識別符号を容易に彫り込むことができ
る。
【0030】上記したレーザビームによる刻印方法によ
れば、レーザビームの照射条件を調整すれば、識別符号
を構成する溝の深さや幅を容易に変更させ得る。即ち、
中子等のように表面硬さが硬い場合であっても、溝深さ
が深いものの溝幅が狭い識別符号、あるいは、溝深さが
浅いものの溝幅が広い識別符号を任意に選択することが
できる。しかも中子等のように表面硬さが硬い鋳型の場
合には、彫り込んだ識別符号が保管時や運搬時において
損傷することを抑え得る。
【0031】(適用例)図5及び図6は適用例を示す。
この適用例は、シェルモールド法で形成された中子1の
表面に識別符号としての識別ナンバーを刻印するととも
に、識別ナンバーに基づいてデータベースを作成する例
である。図5に示すレーザビーム刻印装置2は、レーザ
照射装置20と、レーザ照射装置20を制御するレーザ
制御装置21とをもつ。レーザ制御装置21は、各中子
1同士を識別できる識別ナンバーが各中子1に付される
ように、プログラムされている。
【0032】レーザ照射装置20の下方にXYZテーブ
ル装置3が設けられている。XYZテーブル装置3は、
可動テーブル30と、可動テーブル30をX1,X2方
向に移動させるX駆動源31と、可動テーブル30をX
1,X2方向と交差する方向であるY1,Y2方向に移
動させるY駆動源32と、可動テーブル30を高さ方向
であるZ1,Z2方向に移動させるZ駆動源33とを備
えている。可動テーブル30上に、複数個の中子1が載
せられている。可動テーブル30を高さ方向に移動させ
ることにより、中子1は高さ調整される。これによりレ
ーザビームLの焦点合わせが容易となる。
【0033】多数の中子1が可動テーブル30に載せら
れているときには、可動テーブル30をX1,X2方
向,Y1,Y2方向に適宜移動させ、識別ナンバーを刻
印するための中子1をレーザビームの照射範囲に合わせ
る。中子1のうち彫り込み位置の近傍には、吸引装置3
7の吸引管37aが配置されている。
【0034】レーザ照射装置20から照射されたレーザ
ビームによって、中子1の表面に識別ナンバーが彫り込
まれる。彫り込みにより発生した残滓は、吸引装置37
の吸引管37aにより吸引除去される。従って残滓が彫
り込みに影響を与えることを抑え得る。図6に示すよう
に、この適用例に係る鋳造ラインでは、主型9を造型す
る主型造型機40、主型9を矢印M1方向に搬送する主
型搬送装置41、主型9を矢印M2方向に搬送する主型
搬送装置42、主型を矢印M3方向に搬送する主型搬送
装置43、主型9の成形キャビティに溶湯を供給する溶
湯供給装置45(取鍋など)、溶湯が供給された主型9
を冷却するための冷却帯46、冷却された主型を矢印M
4方向に搬送する主型搬送装置47と、主型9や中子1
を崩壊させて鋳物を取り出すばらし装置48、ばらした
鋳物を仕上工程に搬送する鋳物搬送装置49が装備され
ている。
【0035】更にこの適用例に係る鋳造ラインでは、複
数個並設された中子造型機50、中子造型機50で造型
された中子を搬送する中子搬送装置51と、中子1を一
時的に保存する中子倉庫52、中子搬送装置53、上記
したXYZテーブル装置3、XYZテーブル装置3の上
方に設けられたレーザ照射装置20、レーザ照射装置2
0を制御するレーザ制御装置21、識別ナンバーが刻印
された中子1を主型搬送装置41に向けて搬送する中子
搬送装置54が装備されている。
【0036】更に、ライン制御装置60が装備されてい
る。ライン制御装置60は、信号線21xを介してレー
ザ制御装置21を制御し、信号線40xを介して主型造
型機40を制御し、信号線3xを介してXYZテーブル
装置3を制御する。更に、ライン制御装置60と接続さ
れたホストコンピュータ61、記憶手段として機能でき
るデータベース用メモリ62が装備されている。
【0037】本実施例によれば、主型造型機40により
多数個の主型9が間欠的に次々と形成される。中子造型
機50で造型された中子1は、中子搬送装置51を経
て、XYZテーブル装置3の可動テーブル30に載せら
れる。可動テーブル30上の中子1にレーザ照射装置2
0からレーザビームが照射され、レーザビームによって
個別の識別ナンバーが中子1の表面に彫り込まれる。個
別の識別ナンバーが彫り込まれる中子1は、主型搬送装
置41で搬送されている主型9にセットされ、これによ
り鋳型が完成する。
【0038】中子1がセットされた主型9は、主型搬送
装置43により矢印M3方向に搬送され、溶湯供給装置
45に対面する位置に到達したら、溶湯供給装置45か
ら主型9の成形キャビティに高温の普通鋳鉄系または球
状黒鉛鋳鉄系の溶湯(例えば1350〜1450℃)が
供給され、注湯が行われる。溶湯が供給された主型9は
冷却帯46でばらしに適する温度まで冷却される。ばら
し装置48は主型9や中子1を崩壊させて鋳物を取り出
す。
【0039】本例によれば、中子1の識別ナンバーのデ
ータは、識別符号入力手段としての中子識別ナンバー入
力手段60mによりホストコンピュータ61に入力さ
れ、更に、ホストコンピュータ61によりデータベース
用メモリ62の所定のエリアに格納される。中子識別ナ
ンバーが彫り込まれた中子1がセットされた各主型9に
対する個別の鋳造条件のデータは、鋳造条件入力手段6
0nによりホストコンピュータ61に入力され、更に、
ホストコンピュータ61によりデータベース用メモリ6
2の所定のエリアに格納される。これにより中子1の個
別の識別ナンバーに関し、その個別の識別ナンバーが彫
り込まれた中子1がセットされた各主型9に対する個別
の鋳造条件が表示されたデータベースが作成される。
【0040】鋳造条件としては、表5に示すように、中
子の材質、中子のバインダ、鋳物の種類、鋳物の材質、
溶湯の材質、接種剤、注湯温度、注湯速度、等が挙げら
れ、これらの鋳造条件のうち主要な条件のみでも良いこ
とは勿論である。なお、表5のような鋳造条件項目に限
定されるものではないことは勿論である。本例では、中
子1を主型9にセットする直前に識別ナンバーを中子1
に形成するため、中子1の識別ナンバーとその鋳造条件
とを対応させ易い。
【0041】
【表5】
【0042】
【発明の効果】本発明の刻印方法によれば、中子や主型
等といった鋳型に対してレーザビームを照射すれば、識
別符号を鋳型に容易に彫り込むことができる。従ってロ
ットナンバー活字を加圧刻印する方式に比較して、刻印
する活字が摩耗するといった問題がなく、しかも、表面
の硬さがかなり高い鋳型(例えば中子のようなシェル
型)であっても、識別ナンバー等の識別符号を容易に鋳
型に彫り込むことができる。
【0043】しかも本発明の刻印方法によれば、ロット
ナンバー活字を交換しない限り、同じ識別符号を刻印す
る従来の加圧刻印方式とは異なり、鋳型が多数個または
多種類であっても、鋳型のそれぞれに、異なった個別の
識別符号を容易に刻印することができる。本発明の鋳造
ラインによれば、造型用の金属型やスタンピング部材で
加圧刻印する方式に比較して、中子が多数または多種類
であっても、レーザビーム刻印装置によって、中子のそ
れぞれに異なった個別の識別符号(例えば識別ナンバ
ー)を刻印することができる。
【0044】従って、中子の識別符号と、その識別符号
が彫り込まれた中子がセットされた各主型に対する鋳造
条件とを記憶したデータベースを作成できる。即ち、中
子と鋳造条件とが1:1で対応したデータベースを作成
できる。よって鋳物に欠陥が発生したときであっても、
その中子の識別符号が転写された識別符号をもつ鋳物
と、その鋳物の鋳造条件とを正確に照合できる。故に、
その照合結果を操業にフィードバックすれば、鋳物の一
層の高品質化に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザ照射装置を示す概念図である。
【図2】(A)はシェルモールド法で形成する砂粒子の
概念を示す模式図であり、(B)はシェルモールド法で
形成した中子の一部の概念を示す模式図である。
【図3】レーザビームを螺旋状に旋回させつつ照射する
形態を示す構成図である。
【図4】試験例で彫り込んだ形態を示す構成図である。
【図5】XYZテーブル装置を模式的に示す構成図であ
る。
【図6】鋳造ラインの平面を模式的に示す構成図であ
る。
【符号の説明】
図中、1は中子、2はレーザビーム刻印装置、20はレ
ーザ照射装置、3はXYZテーブル装置、40は主型造
型機、45は溶湯供給装置、50は中子造型機、9は主
型を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】レーザビームを吸収する物質を含む鋳型を
    用い、前記鋳型の所定面にレーザビームを照射すること
    により、識別符号を前記鋳型に彫り込むことを特徴とす
    る鋳型刻印方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記鋳型は、バインダ
    で砂を結合した中子または主型であることを特徴とする
    鋳型刻印方法。
  3. 【請求項3】中子にレーザビームを照射して、前記中子
    同士を識別する識別符号を各中子に個別に彫り込むレー
    ザビーム刻印装置と、 前記識別符号が彫り込まれた中子をセットした主型の成
    形キャビティに溶湯を供給して鋳造を行う溶湯供給装置
    と、 前記中子の識別符号と、その識別符号が彫り込まれた前
    記中子がセットされた各主型に対する鋳造条件とを記憶
    できる記憶手段と、 各前記中子の識別符号を前記記憶手段に入力する識別番
    号入力手段と、 前記識別符号が彫り込まれた各前記中子がセットされた
    各前記主型に対する鋳造条件を前記記憶手段に入力する
    鋳造条件入力手段とを具備していることを特徴とする鋳
    造ライン。
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