JP2012182025A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイレートでの充放電が繰り返される用途において、二次電池の抵抗増加を抑制すること
【解決手段】
二次電池100の捲回電極体200は、捲回軸WLに直交する一の方向に沿った捲回電極体200の高さh1と、捲回軸WLに沿った正極活物質層223の幅w2とで、(z2)=√((h1)+(w2))で規定される、正極活物質層223の対角距離z2が、110mm≦z2≦140mmであり、かつ、捲回電極体200の縦横比(h1/w2)が、0.43≦(h1/w2)≦0.86である。
【選択図】図10

Description

本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充電可能な蓄電デバイス一般をいう。また、本明細書において「二次電池」には、「リチウムイオン二次電池(lithium-ion secondary battery)」が含まれる。ここで、「リチウムイオン二次電池」は、電解質イオンとしてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電子の移動により充放電が実現される二次電池をいう。
かかる二次電池として、例えば、特開2007−103295号公報には、正極と負極とセパレータとを捲回した捲回電極体を電解液とともに電池ケースに封入した二次電池が開示されている。
特開2007−103295号公報
ところで、捲回電極体を電解液とともに電池ケースに封入した二次電池は、劣化抑制、高出力、高容量化を実現するべく、正極と負極に電解液が十分に浸み渡っていることが望ましい。しかし、ハイレートでの充放電が繰り返される用途では、正負極間でリチウムイオンが移動することに伴って膨張収縮が生じる場合がある。かかる膨張収縮によって、捲回電極体の内部に含浸した電解液が、捲回電極体の外部に出て行き、捲回電極体の内部で電解液が少なくなる傾向がある。また、捲回電極体の内部で電解液が少なくなると、二次電池の劣化が早まったり、出力が低下したり、容量が低下したりする。
本発明の一実施形態に係る二次電池は、捲回電極体と、捲回電極体を収容した電池ケースと、電池ケースに収容された電解液とを備えている。捲回電極体は、帯状の正極集電体と、帯状の負極集電体とを備えている。正極集電体は、幅方向片側の縁部に沿って設けられた未塗工部を除いて、正極活物質を含む正極活物質層を両面に保持している。負極集電体は、幅方向片側の縁部に沿って設けられた未塗工部を除いて、負極活物質を含む負極活物質層を両面に保持している。捲回電極体は、正極活物質層と負極活物質層との間に介在したセパレータを備えている。負極活物質層は、セパレータを介在させた状態において正極活物質層を覆っている。負極集電体の未塗工部は、正極集電体の幅方向において正極集電体の未塗工部とは反対側に配置されている。かかる正極集電体と負極集電体とは、正極集電体の幅方向に設定された捲回軸周りに捲回され、かつ、捲回軸に直交する一の方向に沿って扁平な形状を有している。
ここで、捲回電極体は、捲回軸に直交する一の方向に沿った当該捲回電極体の高さh1と、捲回軸に沿った正極活物質層の幅w2とで、正極活物質層の対角距離z2を(z2)=√{(h1)+(w2)}で規定する。この場合において、正極活物質層の対角距離z2が110mm≦z2≦140mmであり、かつ、当該捲回電極体の縦横比(h1/w2)が0.43≦(h1/w2)≦0.86である。
かかる二次電池は、捲回電極体の内部(特に、正極活物質層の中央部)に浸み込んだ電解液が、捲回電極体の内部(特に、正極活物質層の中央部)に保持されやすくなる。このため、ハイレートでの充放電が繰り返される用途でも、電解液を捲回電極体の内部(特に、正極活物質層の中央部)に保持させることができる。これにより、電解液不足が解消して、二次電池の抵抗が増加するのを抑制できる。さらに、注液時において、捲回電極体の内部(特に、正極活物質層の中央部)に適切な時間内に電解液が浸み渡りうる。これにより、二次電池は、ハイレートでの充放電が繰り返される用途において、二次電池の抵抗増加を抑えることができる。
ハイレートでの充放電が繰り返される用途において、捲回電極体の内部抵抗増加を抑えることができる特に好適な例として、例えば、上記対角距離z2が110mm≦z2≦120mmであり、かつ、縦横比(h1/w2)が0.43≦(h1/w2)≦0.65であってもよい。
また、例えば、対角距離z2が、130mm≦z2≦140mmであり、かつ、縦横比(h1/w2)が、0.58≦(h1/w2)≦0.78であってもよい。
また、捲回軸に沿った捲回電極体の幅w1と捲回軸に沿った正極活物質層の幅w2との比(w1/w2)が、1.20≦(w1/w2)≦1.38であってもよい。
また、電池ケースは、例えば、捲回電極体の外形形状に沿った扁平な矩形の内部空間を有し、捲回電極体の捲回軸に直交する一の方向に沿った電池ケースの高さHと、捲回軸に沿った電池ケースの幅Wとの比である電池ケースの縦横比(H/W)と、捲回電極体の縦横比(h1/w2)との比(H/W)/(h1/w2)が、0.78≦(H/W)/(h1/w2)≦0.94であってもよい。この場合、さらに、当該電池ケースについて、(Z)=√(H+W)で規定される、電池ケースの対角距離Zと、前記捲回電極体の対角距離z2との比(Z/z2)が、1.24≦(Z/z2)≦1.38であるとよい。
この場合、さらに、電池ケースの幅Wと正極活物質層の幅w2との差(W−w2)が、28mm≦(W−w2)≦43mmであってもよい。
図1は、リチウムイオン二次電池の構造の一例を示す図である。 図2は、リチウムイオン二次電池の捲回電極体を示す図である。 図3は、図2中のIII−III断面を示す断面図である。 図4は、正極活物質層の構造を示す断面図である。 図5は、負極活物質層の構造を示す断面図である。 図6は、捲回電極体の未塗工部と電極端子との溶接箇所を示す側面図である。 図7は、リチウムイオン二次電池の充電時の状態を模式的に示す図である。 図8は、リチウムイオン二次電池の放電時の状態を模式的に示す図である。 図9は、二次電池の内部構造を示す図である。 図10は、図9に示す二次電池の捲回電極体を示す図である。 図11は、二次電池を搭載した車両を示す図である。
ここでは、本発明における二次電池の基本的な構造例をリチウムイオン二次電池を例に挙げて説明する。その後、本発明の一実施形態に係る二次電池を説明する。なお、同じ作用を奏する部材、部位には適宜に同じ符号を付している。また、各図面は模式的に描かれており、必ずしも実物を反映していない。各図面は、一例を示すのみであり、特に言及されない限りにおいて本発明を限定しない。
図1は、リチウムイオン二次電池100を示している。このリチウムイオン二次電池100は、図1に示すように、捲回電極体200と電池ケース300とを備えている。図2は、捲回電極体200を示す図である。図3は、図2中のIII−III断面を示している。
捲回電極体200は、図2に示すように、正極シート220、負極シート240およびセパレータ262、264を有している。正極シート220、負極シート240およびセパレータ262、264は、それぞれ帯状のシート材である。
≪正極シート220≫
正極シート220は、帯状の正極集電体221と正極活物質層223とを備えている。正極集電体221には、正極に適する金属箔が好適に使用され得る。正極集電体221には、例えば、所定の幅を有し、厚さが凡そ15μmの帯状のアルミニウム箔を用いることができる。正極集電体221の幅方向片側の縁部に沿って未塗工部222が設定されている。正極活物質層223は、正極集電体221に設定された未塗工部222を除いて、正極集電体221の両面に保持されている。正極活物質層223には、正極活物質が含まれている。この実施形態では、正極活物質層223は、正極活物質を含む正極合剤が正極集電体221に塗工されている。
≪正極活物質層223、正極活物質610≫
ここで、図4は、リチウムイオン二次電池100の正極シート220の断面図である。なお、図4において、正極活物質層223の構造が明確になるように、正極活物質層223中の正極活物質610と導電材620とバインダ630とを大きく模式的に表している。正極活物質層223には、図4に示すように、正極活物質610や導電材620やバインダ630が含まれている。
正極活物質610には、リチウムイオン二次電池の正極活物質として用いることができる物質を使用することができる。正極活物質610の例を挙げると、LiNiCoMnO(リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物)、LiNiO(ニッケル酸リチウム)、LiCoO(コバルト酸リチウム)、LiMn(マンガン酸リチウム)、LiFePO(リン酸鉄リチウム)などのリチウム遷移金属酸化物が挙げられる。ここで、LiMnは、例えば、スピネル構造を有している。また、LiNiOやLiCoOは層状の岩塩構造を有している。また、LiFePOは、例えば、オリビン構造を有している。オリビン構造のLiFePOには、例えば、ナノメートルオーダーの粒子がある。また、オリビン構造のLiFePOは、さらにカーボン膜で被覆することができる。
≪導電材620≫
導電材620としては、例えば、カーボン粉末やカーボンファイバーなどのカーボン材料が例示される。このような導電材から選択される一種を単独で用いてもよく二種以上を併用してもよい。カーボン粉末としては、種々のカーボンブラック(例えば、アセチレンブラック、オイルファーネスブラック、黒鉛化カーボンブラック、カーボンブラック、黒鉛、ケッチェンブラック)、グラファイト粉末などのカーボン粉末を用いることができる。
≪バインダ630≫
また、バインダ630は、正極活物質610や導電材620の各粒子を結着させたり、これらの各粒子と正極集電体221とを結着させたりする。かかるバインダ630としては、使用する溶媒に溶解または分散可能なポリマーを用いることができる。例えば、水性溶媒を用いた正極合剤組成物においては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)などのセルロース系ポリマー、また例えば、ポリビニルアルコール(PVA)や、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などのフッ素系樹脂、酢酸ビニル共重合体やスチレンブタジエン共重合体(SBR)、アクリル酸変性SBR樹脂(SBR系ラテックス)などのゴム類;などの水溶性または水分散性ポリマーを好ましく採用することができる。また、非水溶媒を用いた正極合剤組成物においては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリルニトリル(PAN)などのポリマーを好ましく採用することができる。
≪増粘剤、溶媒≫
正極活物質層223は、例えば、上述した正極活物質610や導電材620を溶媒にペースト状(スラリ状)に混ぜ合わせた正極合剤を作成し、正極集電体221に塗布し、乾燥させ、圧延することによって形成されている。この際、正極合剤の溶媒としては、水性溶媒および非水溶媒の何れも使用可能である。非水溶媒の好適な例としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)が挙げられる。上記バインダ630として例示したポリマー材料は、バインダとしての機能の他に、正極合剤の増粘剤その他の添加剤としての機能を発揮する目的で使用されることもあり得る。
正極合剤全体に占める正極活物質の質量割合は、凡そ50wt%以上(典型的には50〜95wt%)であることが好ましく、通常は凡そ70〜95wt%(例えば75〜90wt%)であることがより好ましい。また、正極合剤全体に占める導電材の割合は、例えば凡そ2〜20wt%とすることができ、通常は凡そ2〜15wt%とすることが好ましい。バインダを使用する組成では、正極合剤全体に占めるバインダの割合を例えば凡そ1〜10wt%とすることができ、通常は凡そ2〜5wt%とすることが好ましい。
≪負極シート240≫
負極シート240は、図2に示すように、帯状の負極集電体241と、負極活物質層243とを備えている。負極集電体241には、負極に適する金属箔が好適に使用され得る。この実施形態では、この負極集電体241には、所定の幅を有し、厚さが凡そ10μmの帯状の銅箔が用いられている。負極集電体241の幅方向片側には、縁部に沿って未塗工部242が設定されている。負極活物質層243は、負極集電体241に設定された未塗工部242を除いて、負極集電体241の両面に形成されている。負極活物質層243は、負極集電体241に保持され、少なくとも負極活物質が含まれている。この実施形態では、負極活物質層243は、負極活物質を含む負極合剤が負極集電体241に塗工されている。
≪負極活物質層243≫
図5は、リチウムイオン二次電池100の負極シート240の断面図である。この実施形態では、負極活物質層243には、図5に示すように、負極活物質710や増粘剤(図示省略)やバインダ730などが含まれている。図5では、負極活物質層243の構造が明確になるように、負極活物質層243中の負極活物質710とバインダ730とを大きく模式的に表している。なお、ここでは、負極活物質710は、いわゆる鱗片状黒鉛が用いられた場合を図示しているが、負極活物質710は、図示例に限定されない。
≪増粘剤、溶媒≫
負極活物質層243は、例えば、上述した負極活物質710やバインダ730を溶媒にペースト状(スラリ状)に混ぜ合わせた負極合剤を作成し、負極集電体241に塗布し、乾燥させ、圧延することによって形成されている。この際、負極合剤の溶媒としては、水性溶媒および非水溶媒の何れも使用可能である。非水溶媒の好適な例としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)が挙げられる。バインダ730には、上記正極活物質層223(図4参照)のバインダ630として例示したポリマー材料を用いることができる。また、上記正極活物質層223のバインダ630として例示したポリマー材料は、バインダとしての機能の他に、正極合剤の増粘剤その他の添加剤としての機能を発揮する目的で使用されることもあり得る。
≪セパレータ262、264≫
セパレータ262、264は、図1又は図2に示すように、正極シート220と負極シート240とを隔てる部材である。この例では、セパレータ262、264は、微小な孔を複数有する所定幅の帯状のシート材で構成されている。セパレータ262、264には、例えば、多孔質ポリオレフィン系樹脂で構成された単層構造のセパレータや積層構造のセパレータを用いることができる。
なお、図1及び図2に示す例では、セパレータ262、264は、シート状の部材で構成されているが、セパレータ262、264は、正極活物質層223と負極活物質層243とを絶縁するとともに、電解質の移動を許容する部材であればよい。従って、シート状の部材に限定されない。セパレータ262、264は、例えば、正極活物質層223や負極活物質層243の表面に形成された絶縁性を有する粒子の層で構成してもよい。ここで、絶縁性を有する粒子としては、絶縁性を有する無機フィラー(例えば、金属酸化物や金属水酸化物のフィラー)や、絶縁性を有する樹脂粒子(例えば、ポリエチレンやポリプロピレンの粒子)で構成してもよい。
≪電池ケース300≫
また、この例では、電池ケース300は、図1に示すように、いわゆる角型の電池ケースであり、容器本体320と、蓋体340とを備えている。容器本体320は、有底四角筒状を有しており、一側面(上面)が開口した扁平な箱型の容器である。蓋体340は、当該容器本体320の開口(上面の開口)に取り付けられて当該開口を塞ぐ部材である。
車載用の二次電池では、車両の燃費を向上させるため、重量エネルギー効率(単位重量当りの電池の容量)を向上させることが望まれる。このため、この実施形態では、電池ケース300を構成する容器本体320と蓋体340は、アルミニウムやアルミニウム合金などの軽量金属が採用されている。これにより重量エネルギー効率を向上させることができる。
電池ケース300は、捲回電極体200を収容する空間として、扁平な矩形の内部空間を有している。また、図1に示すように、電池ケース300の扁平な内部空間は、捲回電極体200よりも横幅が少し広い。この実施形態では、電池ケース300は、有底四角筒状の容器本体320と、容器本体320の開口を塞ぐ蓋体340とを備えている。また、電池ケース300の蓋体340には、電極端子420、440が取り付けられている。電極端子420、440は、電池ケース300(蓋体340)を貫通して電池ケース300の外部に出ている。また、蓋体340には注液孔350と安全弁360とが設けられている。
捲回電極体200は、図2に示すように、捲回軸WLに直交する一の方向において扁平に押し曲げられている。図2に示す例では、正極集電体221の未塗工部222と負極集電体241の未塗工部242は、それぞれセパレータ262、264の両側において、らせん状に露出している。図6に示すように、この実施形態では、未塗工部222、242の中間部分224、244を寄せ集め、電極端子420、440の先端部420a、440aに溶接している。この際、それぞれの材質の違いから、電極端子420と正極集電体221の溶接には、例えば、超音波溶接が用いられる。また、電極端子440と負極集電体241の溶接には、例えば、抵抗溶接が用いられる。
捲回電極体200は、扁平に押し曲げられた状態で、蓋体340に固定された電極端子420、440に取り付けられる。かかる捲回電極体200は、図1に示すように、容器本体320の扁平な内部空間に収容される。容器本体320は、捲回電極体200が収容された後、蓋体340によって塞がれる。蓋体340と容器本体320の合わせ目322(図1参照)は、例えば、レーザ溶接によって溶接されて封止されている。このように、この例では、捲回電極体200は、蓋体340(電池ケース300)に固定された電極端子420、440によって、電池ケース300内に位置決めされている。
≪電解液≫
その後、蓋体340に設けられた注液孔350から電池ケース300内に電解液が注入される。電解液は、水を溶媒としていない、いわゆる非水電解液が用いられている。この例では、電解液は、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの混合溶媒(例えば、体積比1:1程度の混合溶媒)にLiPFを約1mol/リットルの濃度で含有させた電解液が用いられている。その後、注液孔350に金属製の封止キャップ352を取り付けて(例えば溶接して)電池ケース300を封止する。なお、電解液は、ここで例示された電解液に限定されない。例えば、従来からリチウムイオン二次電池に用いられている非水電解液は適宜に使用することができる。
≪空孔≫
ここで、正極活物質層223は、例えば、正極活物質610と導電材620の粒子間などに、空洞とも称すべき微小な隙間を有している(図4参照)。かかる正極活物質層223の微小な隙間には電解液(図示省略)が浸み込み得る。また、負極活物質層243は、例えば、負極活物質710の粒子間などに、空洞とも称すべき微小な隙間を有している(図5参照)。ここでは、かかる隙間(空洞)を適宜に「空孔」と称する。このように、リチウムイオン二次電池100の内部では、正極活物質層223と負極活物質層243に電解液が浸み渡っている。
≪ガス抜け経路≫
また、この例では、当該電池ケース300の扁平な内部空間は、扁平に変形した捲回電極体200よりも少し広い。捲回電極体200の両側には、捲回電極体200と電池ケース300との間に隙間310、312が設けられている。当該隙間310、312は、ガス抜け経路になる。例えば、過充電が生じた場合などにおいて、リチウムイオン二次電池100の温度が異常に高くなると、電解液が分解されてガスが異常に発生する場合がある。この実施形態では、異常に発生したガスは、捲回電極体200の両側における捲回電極体200と電池ケース300との隙間310、312を通して安全弁360の方へ移動し、安全弁360から電池ケース300の外に排気される。
かかるリチウムイオン二次電池100では、正極集電体221と負極集電体241は、電池ケース300を貫通した電極端子420、440を通じて外部の装置に電気的に接続される。以下、充電時と放電時のリチウムイオン二次電池100の動作を説明する。
≪充電時の動作≫
図7は、かかるリチウムイオン二次電池100の充電時の状態を模式的に示している。充電時においては、図7に示すように、リチウムイオン二次電池100の電極端子420、440(図1参照)は、充電器290に接続される。充電器290の作用によって、充電時には、正極活物質層223中の正極活物質からリチウムイオン(Li)が電解液280に放出される。また、正極活物質層223からは電荷が放出される。放出された電荷は、導電材(図示省略)を通じて正極集電体221に送られ、さらに、充電器290を通じて負極240へ送られる。また、負極240では電荷が蓄えられるとともに、電解液280中のリチウムイオン(Li)が、負極活物質層243中の負極活物質に吸収され、かつ、貯蔵される。
≪放電時の動作≫
図8は、かかるリチウムイオン二次電池100の放電時の状態を模式的に示している。放電時には、図8に示すように、負極シート240から正極シート220に電荷が送られるとともに、負極活物質層243に貯蔵されたリチウムイオンが、電解液280に放出される。また、正極では、正極活物質層223中の正極活物質に電解液280中のリチウムイオンが取り込まれる。
このようにリチウムイオン二次電池100の充放電において、電解液280を介して、正極活物質層223と負極活物質層243との間でリチウムイオンが行き来する。また、充電時においては、正極活物質から導電材を通じて正極集電体221に電荷が送られる。これに対して、放電時においては、正極集電体221から導電材を通じて正極活物質に電荷が戻される。
充電時においては、リチウムイオンの移動および電子の移動がスムーズなほど、効率的で急速な充電が可能になると考えられる。放電時においては、リチウムイオンの移動および電子の移動がスムーズなほど、電池の抵抗が低下し、放電量が増加し、電池の出力が向上すると考えられる。また、充電時や放電時に電池反応に活用されるリチウムイオンの数が多いほど、電池容量が多くなると考えられる。
以下、本発明の一実施形態に係る二次電池を説明する。なお、本発明の一実施形態に係る二次電池は、基本的な構造が上述したリチウムイオン二次電池100と同じであるので、適宜にリチウムイオン二次電池100の図を参照して説明する。
≪二次電池の基本構造≫
ここでは、便宜上、図1のリチウムイオン二次電池100を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る二次電池の基本構造を説明する。上述したように、二次電池100(図1参照)は、捲回電極体200と、捲回電極体200を収容した電池ケース300と、電池ケース300に収容された電解液280(図7、図8参照)を備えている。捲回電極体200(図2参照)は、帯状の正極集電体221と、正極活物質層223と、負極集電体241と、負極活物質層243と、セパレータ262、264とを備えている。
ここで、正極活物質層223は、正極集電体221の幅方向片側の縁部に沿って設けられた未塗工部222を除いて正極集電体221の両面に保持されている。また、負極活物質層243は、負極集電体241の幅方向片側の縁部に沿って設けられた未塗工部242を除いて負極集電体241の両面に保持されている。セパレータ262、264は、正極活物質層223と負極活物質層243との間に介在している。
負極活物質層243は、セパレータ262、264を介在させた状態において正極活物質層223を覆っている。負極集電体241の未塗工部242は、正極集電体221の幅方向において正極集電体221の未塗工部222とは反対側に配置されている。正極集電体221と負極集電体241とは、正極集電体221の幅方向に設定された捲回軸WL(図2参照)周りに捲回され、かつ、捲回軸WLに直交する一の方向に沿って扁平な形状を有している。
≪ハイレート充放電を繰り返す用途における問題点≫
かかる捲回電極体200を備えた二次電池100は、ハイレートでの充放電が繰り返される用途において、徐々に抵抗が増加する傾向を示す場合があった。ここで、ハイレートでの充放電が繰り返される用途とは、例えば、ハイブリッド車(HV),プラグインハイブリッド車(PHV),電気自動車(EV)などに搭載された車両駆動用電池において、加速と減速が繰り返されるような用途が想定されている。すなわち、かかる車両駆動用電池では、例えば、ハイブリッド車(HV)用として定格容量が3Ah以上の電池が好適に用いられる。さらに、車両駆動用電池に充電された電気エネルギーのみでの走行が可能なプラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)では、さらに定格容量が15Ah以上の電池が好適に用いられる。
これらの車両では、加速時にハイレートでの放電が行なわれ、減速時に回生ブレーキの作用によってハイレートでの充電が行なわれる。また、実験室レベルでは、ここでいうハイレート充放電は、例えば、10C〜25C程度の定電流による10秒程度の放電(又は、充電)と、0.5C〜2C程度の電流で100〜400秒程度の充電(又は、放電)とが繰り返すような充放電が相当する。
かかるハイレートでの充放電が繰り返される用途では、上述したように、徐々に抵抗が増加する。ハイレートでの充放電が繰り返される用途では、二次電池100に安定して高い性能を発揮させるためには抵抗が増加しないことが望まれる。
本発明者は、かかる用途での抵抗増加について鋭意研究を行なった。その結果、本発明者は、ハイレートでの充放電が繰り返される用途において、捲回電極体200の内部に含浸した電解液が、捲回電極体200の両側の開口252、254から捲回電極体200の外部に出て行く事象を発見した。かかる事象は、当該用途において、捲回電極体200の内部に含浸した電解液が減少することを示している。本発明者は、かかる電解液の減少が、ハイレートでの充放電が繰り返される用途における抵抗増加の原因の一つと考えている。
さらに、本発明者は、ハイレートでの充放電が繰り返される用途における、正極活物質層223と負極活物質層243の膨張収縮を、捲回電極体200の内部に含浸した電解液が減少する原因の一つと考えている。すなわち、正極活物質層223と負極活物質層243は、それぞれリチウムイオンを吸蔵すると膨張し、リチウムイオンを放出すると収縮する。ハイレートでの充放電では、正極活物質層223と負極活物質層243が、それぞれ交互にリチウムイオンの吸蔵と放出を行なう。また、ハイレートでの充放電では、単位時間当たりに吸蔵又は放出されるリチウムイオンの量が多い。このため、正極活物質層223と負極活物質層243の膨張と収縮が大きく、かつ、互い違いに起きる。
例えば、上述した捲回電極体200では、図2に示すように、捲回軸WLに沿った捲回電極体200の両側の開口252、254が捲回電極体200内部への電解液の出入り口になる。ハイレートでの充放電が繰り返される用途では、正極活物質層223と負極活物質層243の膨張と収縮によって、捲回電極体200の内部に含浸した電解液が、捲回電極体200の両側の開口252、254から捲回電極体200の外部に出て行く。このように、当該用途では、正極活物質層223と負極活物質層243の膨張と収縮は、捲回電極体200の内部の電解液を押し出すポンプのように作用すると考えられる。
このため、捲回電極体200の内部で電解液が少なくなる。捲回電極体200の内部で電解液が少なくなると、捲回電極体200の内部で充放電に要するリチウムイオンが不足して(換言すれば、充放電に要するリチウムイオンの移動がスムーズに行なわれなくなって)、二次電池100の抵抗が増加するのである。
このように、本発明者は、種々の知見から、ハイレートでの充放電が繰り返される用途では、正極活物質層223と負極活物質層243の膨張と収縮が大きく、かつ、互い違いに起きる。かかる正極活物質層223と負極活物質層243の膨張と収縮が、捲回電極体200の内部の電解液を押し出すポンプのように作用する。そして、捲回電極体200の内部で電解液が少なくなり、二次電池100の抵抗が増加する。ハイレートでの充放電が繰り返される用途における抵抗増加の原因の一つはこのように考えられる。
ハイレートでの充放電が繰り返される用途における抵抗増加に対して、本発明者は、捲回電極体200の幅w0又は正極活物質層223の幅a1(図2参照)、および、捲回電極体200の高さh0(図2参照)が影響を与えることを見出した。ここで、捲回電極体200の幅w0は、図2に示すように、捲回軸WLに沿った捲回電極体200の幅であり、捲回電極体200の高さh0は、捲回電極体200を扁平に押し曲げる捲回軸WLに直交した一方向における捲回電極体200の高さである。
すなわち、上述した捲回電極体200では、捲回軸WLに沿った捲回電極体200の両側の開口252、254が電解液の出入り口になる。捲回軸WLに沿った捲回電極体200の幅w0又は正極活物質層223の幅a1が長ければ長いほど、正極活物質層223の中央部から上記捲回電極体200両側の開口252、254(図2参照)までの距離が長くなる。さらに、捲回軸WLに直交した捲回電極体200の高さh0が短ければ短いほど、上記開口252、254が狭くなる。
正極活物質層223の中央部から上記捲回電極体200両側の開口252、254までの距離が長くなると、正極活物質層223の中央部に浸み込んだ電解液は、当該開口252、254までの移動距離が長くなる。さらに、当該開口252、254が狭いと、当該開口から電解液が出にくくなる。
この結果、捲回軸WLに沿った捲回電極体200の幅w0又は正極活物質層223の幅a1(図2参照)を長くし、かつ、捲回軸WLに直交した捲回電極体200の高さh0(図2参照)を短くすることによって、正極活物質層223の中央部に浸み込んだ電解液が、捲回電極体200の内部に保持されやすくなる。この場合、ハイレートでの充放電が繰り返される用途でも、電解液を捲回電極体200の内部に保持させ、電解液不足を解消して、リチウムイオン二次電池100の抵抗が増加するのを抑制できる。
さらに、本発明者は、これに背反する事象として、捲回軸WLに沿った捲回電極体200の幅w0又は正極活物質層223の幅a1を長くし過ぎた場合や、捲回軸WLに直交した捲回電極体200の高さh0を短くし過ぎた場合において、抵抗が増加する傾向があることを見出した。
すなわち、捲回軸WLに沿った捲回電極体200の幅w0又は正極活物質層223の幅a1を長くなると、正極活物質層223の中央部から捲回軸WLに沿った両側の開口252、254までの距離が長くなる。このため、当該開口252、254から正極活物質層223の中央部への距離が長くなる。また、捲回軸WLに直交した捲回電極体200の高さh0を短くすると、上記開口252、254が狭くなる。このため、捲回電極体200の内部へ電解液が侵入する際の入り口が狭くなる。従って、捲回軸WLに沿った捲回電極体200の幅w0又は正極活物質層223の幅a1を長くし過ぎた場合や、捲回軸WLに直交した捲回電極体200の高さh0を短くし過ぎた場合には、電池ケース300に電解液が注入された際に、正極活物質層223の中央部に電解液が浸み渡るまで時間がかかってしまう。
このような場合に、電解液を電池ケース300に注入した後、初期充電(コンディショニング工程)まで二次電池100を放置する時間を長くすると、電解液が捲回電極体の内部まで含浸し得るとも考えられる。しかしながら、当該時間を長くすると一部において、金属が電解液に溶出するなどの不要な反応が生じてしまう可能性がある。このため、注入後コンディショニング工程までに、正極活物質層223の中央部にまで電解液が浸み渡らない場合には、捲回電極体200の内部(特に、正極活物質層223の中央部)で電解液が不足し、二次電池100の抵抗が増加する。
このような知見を基に本発明者は、特に、ハイレートでの充放電が繰り返される用途において、抵抗増加を抑制することができる二次電池100の構成を提案する。ここで、図9は、二次電池100の内部構造を示す図である。図10は、図9に示す二次電池100の捲回電極体200を示す図である。なお、図9及び図10は、本発明者が提案する二次電池100の構成の理解を助けるものに過ぎず、二次電池100を模式的に示しており、図示される構造は、実物を正確に反映するものではない。
ここで、図9及び図10に示された寸法は、それぞれ、以下の通りである。
H:電池ケースの高さ
W:電池ケース300の幅(横幅)
Z:電池ケース300の対角距離
h1:捲回電極体200の高さ
w1:捲回電極体200の幅
z1:捲回電極体200の対角距離
w2:正極活物質層223の幅
z2:正極活物質層223の対角距離
ここで、電池ケース300の高さHは、図9に示すように、捲回電極体200の捲回軸WLに直交する一の方向に沿った電池ケースの高さである。電池ケース300の幅Wは、当該捲回軸WLに沿った電池ケース300の幅である。電池ケース300の対角距離Zは、(Z)=√(H+W)で規定される。なお、図示は省略するが、電池ケース300の厚さTは、電池ケース300の高さHと電池ケース300の幅Wと直交3軸を成す向きにおける電池ケース300の厚さ(電池ケース300の外形寸法における最も厚い部分の厚さ(縦幅))である。なお、電池ケース300の容器本体320は、例えば、深絞り成形やインパクト成形によって成形することができる。なお、インパクト成形は、冷間での鍛造の一種であり、衝撃押出加工やインパクトプレスとも称される。
また、捲回電極体200の高さh1は、図10に示すように、捲回軸WLに直交する一の方向に沿った捲回電極体200の高さである。捲回電極体200の幅w1は、当該捲回軸WLに沿った捲回電極体200の幅である。捲回電極体200の対角距離z1は、(z1)=√{(h1)+(w1)}で規定される。なお、図示は省略するが、捲回電極体200の厚さt1は、捲回電極体200の高さHと捲回電極体200の幅Wと直交3軸を成す向きにおける捲回電極体200の厚さ(最も厚い部分の厚さ)である。
また、正極活物質層223の幅w2は、捲回電極体200の捲回軸WLに沿った正極活物質層223の幅(正極活物質層223の両側の縁部223a、223bの距離)である。正極活物質層223の対角距離z2は、(z2)=√{(h1)+(w2)}で規定される。
以下、ハイレートでの充放電が繰り返される用途において、抵抗増加を抑制できる好適な一形態として、本発明者が提案する二次電池100の寸法例を表1、表2に挙げる。表1、表2に挙げられた実施例において、容器本体320の肉厚は、凡そ0.4mm〜0.8mmである。また、蓋体340の肉厚は凡そ0.7mm〜1.4mmである。容器本体320の肉厚、及び、蓋体340の肉厚は、各実施例により、また部位により、若干異なる。
Figure 2012182025
Figure 2012182025
本発明者が提案する二次電池100では、正極活物質層223の対角距離z2が、110mm≦z2≦140mmであり、かつ、捲回電極体200の縦横比(h1/w2)が、0.43≦(h1/w2)≦0.86である(例えば、サンプル1−6)。
ここで、表1に示すように、正極活物質層223の対角距離z2が110mm≦z2≦120mmである場合には、縦横比(h1/w2)は0.43≦(h1/w2)≦0.65であるとよい(例えば、サンプル1−3)。
また、他の好適な一形態として、正極活物質層223の対角距離z2が130mm≦z2≦140mmである場合には、縦横比(h1/w2)が、0.58≦(h1/w2)≦0.78であるとよい(例えば、サンプル4−6)。
さらに、表2に示すように、捲回軸WLに沿った捲回電極体200の幅w1と捲回軸WLに沿った正極活物質層223の幅w2との比(w1/w2)に注目すると、1.20≦(w1/w2)≦1.38であるとよい(例えば、サンプル1−6)。
さらに、電池ケース300は、上述したように、捲回電極体200の外形形状に沿った扁平な矩形の内部空間を有している。ここで、電池ケース300の縦横比(H/W)を、捲回電極体200の捲回軸WLに直交する一の方向に沿った電池ケースの高さHと、捲回軸WLに沿った電池ケース300の幅Wとの比と規定する。
この場合、電池ケース300の縦横比(H/W)と、上述した捲回電極体200の縦横比(h1/w2)との比(H/W)/(h1/w2)が、0.78≦(H/W)/(h1/w2)≦0.94であるとよい。さらに、当該電池ケース300について、(Z)=√(H+W)で規定される、電池ケース300の対角距離Zと、捲回電極体200の対角距離z2との比(Z/z2)が、1.24≦(Z/z2)≦1.38であるとよい(例えば、サンプル1−6)。
さらに、上述した電池ケース300の幅Wと正極活物質層223の幅w2との差(W−w2)が、28mm≦(W−w2)≦43mmであるとよい(例えば、サンプル1−6)。
上述したように、ここで例示される二次電池100では、正極活物質層223の対角距離z2が110mm≦z2≦140mmであり、かつ、捲回電極体200の縦横比(h1/w2)が0.43≦(h1/w2)≦0.86である。
かかる二次電池100は、捲回電極体200の内部(特に、正極活物質層223の中央部)に浸み込んだ電解液が、捲回電極体200の内部(特に、正極活物質層223の中央部)に保持されやすくなる。このため、ハイレートでの充放電が繰り返される用途でも、電解液を捲回電極体200の内部(特に、正極活物質層223の中央部)に保持させることができる。これにより、電解液不足が解消して、二次電池100の抵抗が増加するのを抑制できる。さらに、注液時において、捲回電極体200の内部(特に、正極活物質層223の中央部)に適切な時間内に電解液が浸み渡りうる。これにより、二次電池100は、特にハイレートでの充放電が繰り返される用途において、二次電池100の抵抗増加を抑制し得る。
以上、本発明の一実施形態に係る二次電池を説明したが、本発明は、特に言及されない限りにおいて、上述した何れの実施形態にも限定されない。
また、本発明の一実施形態に係る二次電池は、上述したように、特にハイレートでの充放電が繰り返される用途において、二次電池の抵抗増加を抑制し得る。このため、本発明は、ハイレートでの出力特性やサイクル特性について要求されるレベルが高いハイブリッド車や、特に、高容量化について要求されるレベルが高いプラグインハイブリッドや電気自動車の駆動用電池としての車両駆動電源として好適である。すなわち、リチウムイオン二次電池は、例えば、図11に示すように、自動車などの車両1のモータ(電動機)を駆動させる電池1000として好適に利用され得る。車両駆動用電池1000は、複数の二次電池を組み合わせた組電池としてもよい。
1 車両
100 リチウムイオン二次電池(二次電池)
200 捲回電極体
220 正極シート
221 正極集電体
222 未塗工部
223 正極活物質層
224、244 中間部分
240 負極シート
241 負極集電体
242 未塗工部
243 負極活物質層
252、254 開口(捲回電極体200内部への電解液の出入り口)
262、264 セパレータ
280 電解液
290 充電器
300 電池ケース
310、312 隙間
320 容器本体
322 蓋体340と容器本体320の合わせ目
340 蓋体
360 安全弁
420 電極端子
420a 先端部
440 電極端子
440a 先端部
610 正極活物質
620 導電材
630 バインダ
710 負極活物質
730 バインダ
1000 車両駆動用電池(組電池)

Claims (6)

  1. 捲回電極体;
    前記捲回電極体を収容した電池ケース;及び、
    前記電池ケースに収容された電解液;
    を備え、
    前記捲回電極体は、
    帯状の正極集電体と、
    前記正極集電体の幅方向片側の縁部に沿って設けられた未塗工部を除いて前記正極集電体の両面に保持された、正極活物質を含む正極活物質層と、
    帯状の負極集電体と、
    前記負極集電体の幅方向片側の縁部に沿って設けられた未塗工部を除いて前記負極集電体の両面に保持された、負極活物質を含む負極活物質層と、
    前記正極活物質層と負極活物質層との間に介在したセパレータと、
    を備え、
    前記負極活物質層が、前記セパレータを介在させた状態において前記正極活物質層を覆い、
    前記負極集電体の未塗工部は、前記正極集電体の幅方向において前記正極集電体の未塗工部とは反対側に配置されており、
    当該正極集電体と負極集電体とは、前記正極集電体の幅方向に設定された捲回軸周りに捲回され、かつ、前記捲回軸に直交する一の方向に沿って扁平な形状を有している、
    ここで、
    当該捲回電極体は、
    前記捲回軸に直交する一の方向に沿った当該捲回電極体の高さh1と、前記捲回軸に沿った前記正極活物質層の幅w2とで、(z2)=√{(h1)+(w2)}で規定される、前記正極活物質層の対角距離z2が、110mm≦z2≦140mmであり、かつ、
    当該捲回電極体の縦横比(h1/w2)が、0.43≦(h1/w2)≦0.86である、
    二次電池。
  2. 前記対角距離z2が、110mm≦z2≦120mmであり、かつ、前記縦横比(h1/w2)が、0.43≦(h1/w2)≦0.65である、
    請求項1に記載された二次電池。
  3. 前記対角距離z2が、130mm≦z2≦140mmであり、かつ、
    前記縦横比(h1/w2)が、0.58≦(h1/w2)≦0.78である、
    請求項1に記載された二次電池。
  4. 前記捲回軸に沿った前記捲回電極体の幅w1と前記捲回軸に沿った前記正極活物質層の幅w2との比(w1/w2)が、1.20≦(w1/w2)≦1.38である、請求項1から3までの何れか一項に記載された二次電池。
  5. 前記電池ケースは、
    前記捲回電極体の外形形状に沿った扁平な矩形の内部空間を有し、
    前記捲回電極体の前記捲回軸に直交する一の方向に沿った前記電池ケースの高さHと、前記捲回軸に沿った前記電池ケースの幅Wとの比である電池ケースの縦横比(H/W)と、前記捲回電極体の縦横比(h1/w2)との比(H/W)/(h1/w2)が、0.78≦(H/W)/(h1/w2)≦0.94であり、
    当該電池ケースについて、(Z)=√(H+W)で規定される、前記電池ケースの対角距離Zと、前記捲回電極体の対角距離z2との比(Z/z2)が、1.24≦(Z/z2)≦1.38である、
    請求項1から4までの何れか一項に記載された二次電池。
  6. 前記幅Wと前記幅w2との差(W−w2)が、28mm≦(W−w2)≦43mmである、請求項5に記載された二次電池。
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