JP2012180977A - 換気口カバー - Google Patents
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【解決手段】ベース本体12の開口と風量調整板15との間に生じる給排口の所定の一部を遮断するように、風量調整板15からベース本体12に向かって後側に突出するとともに、その突出位置を変更可能とした風向きコントローラーを設けた。
【選択図】図5
Description
こうした汚れの原因を究明したところ、建物外部の環境や給気用貫通孔の配管状況等により外気に混入する粉塵等が影響していることがわかった。
そこで、本発明はこの問題を解決するためになされたものであり、家具汚れや壁面汚れを防ぐことができる換気口カバーを提案するものである。
すなわち、建物の壁面に沿わせる背面板と給気用貫通孔に挿入する円筒形状の外筒部を有し、給気用貫通孔の孔縁に固定するベース本体と、給気用貫通孔に対向する蓋材であり、背面板に対して前後して給気量を調整する風量調整板と風量調整板を支持し、ベース本体に収納される円筒形状の内筒部を有する機構本体と、を備える換気口カバーについて、風量調整板に、機構本体に向かって後側に突出し、ベース本体の開口と風量調整板との間に生じる給排口の所定の一部を遮断するように位置変更可能とした風向きコントローラーを設けたことを特徴とする換気口カバーである。
また、夏場に暑い外気が流入したり冬に冷たい冷気が流入して身体に直接外気が触れることを防止するように、風向きコントローラーを配置しておき、春や秋に爽やかな外気が身体に直接触れるように、風向きコントローラーの位置を移動するなど、状況に応じた変更も可能である。
風向きコントローラーを円環状のスライド基板に固定したため、スライド基板の回転をスムーズにすることで風向きコントローラーの回転もスムーズに行うことができる。円環状のスライド基板はその外形から回転時に突っかかりが少ないからである。そのため、所定の方向に簡単に風向きコントローラーを移動させることができる。
風量調整板を最も引き出した状態においても、風量調整板とベース本体の開口との間の給排口の所定方向を全て塞ぐことができれば、その所定方向への外気の流れをより効果的に抑制することができる。
また、気流ガイドに沿って給気されるため、乱流防止板を設置する場合には、この乱流防止板による角位置方向での気流の遮断と相俟ってより乱流を起こしにくくすることができる。
換気口カバー内の前後の双方に止水板を設けたため、換気口カバーの内部に結露等の理由から水分が発生しても、発生した水分を換気口カバー内から前側にも後側にも流さずに換気口カバー内に止めておき、自然に蒸発させることができる。そのため、換気口カバーの前側または後側にすぐに結露水等が流れ出すことによって発生する壁汚れや水漏れを防止することができる。
風量調整板がその角位置に機構本体に向かって後側に突出し前記内筒部内に至る乱流防止板を備えることとすれば、角形の換気口カバーであっても、乱流を生じさせることなくスムーズな給気を行うことができる。
また、乱流防止板が機構本体の内筒部内にまで至るため、風量調整板の角方向への気流出口を好適に塞ぐことができる。そのため、優れた乱流防止効果を発揮することができる。
乱流防止板を機構本体の内周面に沿わせずに機構本体の内部に設けるようにすると、内筒部内で乱流防止板を避けるように空気が流れるため、内筒部内での空気の流れが複雑になる。そうした場合に比べて機構本体の内筒部の内周面に乱流防止板を沿わせたため内筒部内を流れる気流が安定し、圧力損失を少なくすることができる。また、乱流防止板が風量調整板を押し引きして風量を調整する際の移動ガイドとなるため、風量調整板の押し引き操作を無理なく行うことができ、壊れ難くすることができる。
そして、乱流防止板が、支持アームの前側端部でこの支持アームと内筒部との間に生じる隙間に挿入可能としているため、支持アームと乱流防止板とを内筒部内で重ねて配置することができる。そのため、支持アームと乱流防止板とを空気の流れ方向に沿う同一方向に置くことができ、圧力損失を少なくすることができる。
本実施形態の換気口カバー11は、図1で示すように、ベース本体12と機構本体13、それに風量調整板15を有している。
この機構本体13は、ベース本体12に収納される円筒形状の内筒部13bと、風量調整板15に連なるスライダー16を受け入れるスライダー受入筒13a、そして、スライダー受入筒13aを内筒部13bの中心に位置するように、スライダー受入筒13aと内筒部13bとを繋ぐ4枚の支持アーム13dとから形成されている。
スライダー受入筒13aは、中空の四角柱であるシリンダー形状であって、後述するピストン状のスライダー16を摺動可能に支持している。図2は風量調整板15を引き出した状態、図3は風量調整板15を押し込んでベース本体12の開口12dを閉じた状態を示している。
また、内筒部13bの前側縁には中心に向かって折れ曲がる内向きフランジが形成されており機構内止水板13cを形成している。また、内筒部13bの後側縁には外気浄化フィルター19が取り付けられている。
フィルタ枠19aは、その外周から前側に下り曲がった外周縁が機構本体13の内筒部13bに嵌合されている。
この風量調整板15の形状は、開口12dが円形であるのに対して四角形としているが、四角形以外にも六角形などの角形としたり、一般的な円形とすることができる。
この風向きコントローラー18は、図7で示すように、円環状に形成したスライド基板18aに固定して形成される。そして図8で示すように、風量調整板15を形成する表板15b、中板15c、後板15dの3枚の組板の間に挟むことで風量調整板15が形成される。この風量調整板15への風向きコントローラー18の組付けに際し、スライド基板18aの内周にはピン18eにはめ込まれた円筒形状のコロ18fの外周面が接するように組み付けられるため、円環状のスライド基板18aが回動し易くなっている。
なお、図6や図7で示す風向きコントローラー18は、隣接する2つの乱流防止板17,17間を塞ぐように略四分円の円弧状に形成しているが、こうした大きさに限定されない。例えば略半円の円弧状に形成すれば、右半分または左半分、あるいは上半分または下半分のように片側だけ給気するように用いることができる。
ここで「角位置」とは、正面から見た形状が角形の頂点と中心を結ぶ線上を含む位置をいい、隣接する頂点の中間と中心を結ぶ線上は含まない位置である。
そして、図6で示すように、一つの乱流防止板17で遮られる遮断角θ(一つの乱流防止板17の一方端から他方端にまで至る内筒部13bの中心における角度)は15°〜40°が好ましく、20°〜30°がより好ましい。15°よりも小さいと乱流が生じ易くなるからであり、40°を超えると気流の圧力損失が大きくなるからである。そして、20°〜30°とすれば乱流を起こさずに抵抗なく多量の吹き出しを可能とするからである。遮断角θの大きさは、四角形以外の角形の場合も同様に当てはまると考えられる。
また、乱流防止板17は角形の全ての角位置に置くことが好ましい。乱流防止効果が最も高いからである。しかしながら、所定の方向への吹き出しをスムーズにできればそれ以外の方向への吹き出しがスムーズでなくても良い場合や、風向きコントローラー18の設置位置との兼ね合いで乱流防止板17を設けない角位置があっても良い。
しかしながら、円筒部13bの仮想中心軸に対面する乱流防止板17の部分には、乱流防止板17に当たる気流をスムーズに流すため、図9で示すように、中心側が突起するような傾斜面17bを形成することも好ましい。
風量調整板51に連なるスライダー16は、筒形状のスライダー受入筒13a内をスライド移動可能となっている。このため、風量調整板15は機構本体13に支持されつつ、最も押し込んだときには、ベース本体12の開口12dを完全に塞ぎ、手前に出したときには、その張り出し程度に応じて開口12dと風量調整板15との間隔が変化する。風量調整板15の前面15hには空気を入出させるガラリ(スリット状空気入出孔)が形成されていないので、ベース本体12の開口12dを塞いだときには給気がなされず、風量調整板15が張り出したときには、開口12dと風量調整板15との間隔で給気される風量を調整することができる。開口12dと風量調整板15との隙間を給排口とすると、給排口から吹き出す外気は風量調整板15の周りを伝わって室内に流入するようになる。
風向きコントローラー18を支持するスライド基板18aの形状を円環状としていたが、これに変えて円弧状としたり、風向きコントローラー18自体を無くすこともできる。こうした場合には、風量調整板15に風向きコントローラー18を挟み込む円環状の溝を設けておき、この溝内の任意か所に円弧状のスライド基板18aを差込み可能とすれば良い。また、スライド基板18aを設けない場合には、こうした溝に風向きコントローラー18自体を差込んで保持しても良い。
風向きコントローラー18の幅も任意に設定することができる。前記実施形態では隣接する乱流防止板17の間を塞ぐような大きさ、すなわち四分円の円弧に相当する幅に形成していたが、半分を塞ぐような大きさ、すなわち二分円の円弧に相当する幅に形成してもよい。また、風向きコントローラー18の形状も円弧状とせずに平板状等としても良い。
12 ベース本体
12a 背面板
12b 外筒部
12c ベース内止水板
12d 開口
13 機構本体
13a スライダー受入筒
13b 内筒部
13c 機構内止水板
13d 支持アーム
13e 隙間(切欠部)
15 風量調整板
15a 気流ガイド
15b 表板
15c 中板
15d 後板
15e ピン
15f コロ
15g 後面
15h 前面
16 スライダー
17 乱流防止板
17a 円弧面
17b 傾斜面
18 風向きコントローラー
18a スライド基板
18b 指掛り
18c ラチェット
19 外気浄化フィルタ
19a フィルタ枠
19b フィルタ材
h 給気用貫通孔
w1,w2 壁面
p1,p2 パッキン
D 壁面汚れ
θ 遮断角
Claims (5)
- 建物の壁面に沿わせる背面板と給気用貫通孔に挿入する円筒形状の外筒部を有し、給気用貫通孔の孔縁に固定するベース本体と、
給気用貫通孔に対向する蓋材であり、背面板に対して前後して給気量を調整する風量調整板と、
風量調整板を支持し、ベース本体に収納される円筒形状の内筒部を有する機構本体と、を備える換気口カバーにおいて、
風量調整板に、機構本体に向かって後側に突出し、ベース本体の開口と風量調整板との間に生じる給排口の所定の一部を遮断するように位置変更可能とした風向きコントローラーを設けたことを特徴とする換気口カバー。 - 風向きコントローラーを円環状のスライド基板に固定して形成し、このスライド基板を風量調整板内で回転可能とした請求項1記載の換気口カバー。
- 風量調整板が機構本体に向かってドーム状に膨出し、この風量調整板の後面中央部分がそのドームの頂部となる気流ガイドを有する請求項1または請求項2記載の換気口カバー。
- 機構本体の後側であってベース本体の外筒部内にベース内止水板を設けるとともに、機構本体の前側縁に機構内止水板を設けて、内部に溜まる水分をこの両者の止水板間に滞留させ蒸発可能とした請求項1〜請求項3何れか1項記載の換気口カバー。
- 風量調整板が、その角位置に機構本体に向かって後側に突出し前記内筒部内に至る乱流防止板を備える請求項1〜請求項4何れか1項記載の換気口カバー。
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