JP2012177364A - オイルパンの構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明はエンジンのオイルパン構造に関する。エンジン冷間時の暖機運転時間を短くして燃費を高めるためにエンジンオイルの早く昇温する。急激なエンジン回転数上昇時のオイル切れを防止する。
【解決手段】オイルパン(1)内を円筒状のオイル通路体(4)によって第一オイル貯留室と第二オイル貯留室とに区画する。オイル通路体(4)とオイルパン(1)の底との間に、エンジンオイルを第一オイル貯留室(X)と第二オイル貯留室(Y)との間で流通させる流通口(9)を設ける。流通口(9)の開口面積(S)をエンジン運転状態に応じて調整する。流通口(9)におけるエンジンオイルの流通を完全に妨げることがないように最小開口面積(S1)を確保する。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジン下部に取り付けられるオイルパンの構造に関し、特に、エンジンの運転状態に応じてエンジンオイル貯留部の形態を変化させるオイルパンの構造に関するものである。
一般に、エンジンは、エンジンの各摺動部の潤滑や冷却のためにエンジンオイルを内部で循環させている。このエンジンオイルを貯留するためのオイルパンはエンジン下部に取り付けられている。
このオイルパンには、エンジンオイルの飛散や片寄りを抑えるために、或いはエンジンの各摺動部を潤滑して滴下するエンジンオイル(以下、リターンオイルという)を受けてオイルパンの所定の場所に導くために、バッフルプレートが設けられている。
特許文献1には、リターンオイルをバッフルプレートによってオイルパン内のオイルポンプ吸込み口から離れた位置に戻すことが記載されている。これによれば、リターンオイルが高温のままオイルポンプに吸い込まれてエンジン各部に供給されることが防止される。よって、エンジンオイルによるエンジンの冷却性能が高くなる。
しかし、リターンオイルが直にオイルポンプに吸い込まれないことは、エンジンの冷却には有利になるものの、エンジン冷間時の暖機には不利になる。つまり、エンジンに供給されるエンジンオイルの温度が高くならないため、暖機運転時間が長くなり、エンジンの燃費が悪化するという問題がある。
これに対して、特許文献2には、エンジンオイルの温度に応じて、オイルパンのエンジンオイル貯留部の形態を変化させることが開示されている。すなわち、そのオイルパン構造では、オイルパン内を仕切り壁で第一油溜室と第二油溜室に区画し、エンジンオイルの温度が低いときは、リターンオイルを第一油溜室のみに戻して貯留し、エンジンオイルの温度が高いときは、第一油溜室と第二油溜室とを連通させ、さらにリターンオイルの一部を第二油溜室にも戻すようにされている。
この場合、エンジン冷間時には、第一油溜室に戻った高温のリターンオイルが直にオイルポンプに吸い込まれてエンジンに供給されるため、エンジンオイルの温度が急速に高くなり、暖機運転時間の短縮に有利になる。一方、エンジン温間時には、第一油溜室と第二油溜室とが連通して高温のリターンオイルと第二油溜室のエンジンオイルとが混ざり合う。その結果、温度が低いエンジンオイルがエンジンに供給されるため、エンジンの冷却に有利になる。従って、エンジン温間時のエンジンの冷却性能を犠牲にすることなく、エンジン冷間時には暖機を促進してエンジンの燃費性能を向上することができる。
実公昭62−2257号公報 実公昭63−014007号公報
ところで、エンジンオイルによるエンジンの潤滑においては、エンジンの焼き付きを防止するために、エンジン回転数の上昇に伴なってオイルポンプのオイル吐出量を増加させて、エンジンの各摺動部に大量のエンジンオイルを供給するようになされている。
しかし、特許文献2に記載されたオイルパン構造では、エンジン回転数の上昇に応じてオイルポンプのオイル吐出量が増加すると、以下の不都合な状況が生じる。
例えば、エンジン始動直後にエンジン回転数が急激に高くなってオイルポンプのオイル吐出量が増大したとき、第一油溜室の貯留されているエンジンオイルだけでは、オイル吐出量の増大を賄うことができず、オイル切れが生じるおそれがある。
また、前記オイルパン構造では、仕切り壁の上側部分が第二油溜室を覆っており、リターンオイルの一部を第二油溜室に戻すときには、仕切り壁の上側部分が回転して開くようになっている。しかし、仕切り壁の上側部分を開いたとしても、第二油溜室のエンジンオイルが仕切り壁の上側を通って第一油溜室へ流れ込むことはない。すなわち、第一油溜室と第二油溜室とは、サーモスタット弁のみで連通させるようになっており、そのため、第二油溜室から第一油溜室へのエンジンオイルの速やかな流れ込みも生じにくい。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エンジン下部に取り付けられるオイルパンの構造において、エンジンオイルの昇温を早めることで、エンジン冷間時の暖機運転の時間を短くして燃費性能を高めること、そして、急激なエンジン回転数の上昇があったとしても、オイル切れを招かないようにすること、そのことによって、エンジンの焼き付きを防止することにある。
前記目的を達成する本発明は、エンジン下部に設けられ内部にエンジンオイル(E)を貯留させるオイルパン(1)の構造であって、
エンジンから滴下するエンジンオイル(E)を受けてオイルパン(1)に戻すバッフルプレート(2)と、
前記オイルパン(1)内を上下方向に延び、前記バッフルプレート(2)で受けられたエンジンオイル(E)をオイルパン(1)の下部に案内する略筒状のオイル通路体(4)とを備え、
前記オイルパン(1)内は、前記オイル通路体(4)によって該オイル通路体(4)の内側の第一オイル貯留室(X)とその外側の第二オイル貯留室(Y)とに区画され、
前記オイル通路体(4)と前記オイルパン(1)の底との間には、前記エンジンオイル(E)を前記第一オイル貯留室(X)と前記第二オイル貯留室(Y)との間で流通させる流通口(9)が設けられ、
前記オイルパン(1)内の前記第一オイル貯留室(4)側にオイルストレーナ(3)のオイル吸込み口(31)が配置されており、
さらに、前記流通口(9)の開口面積(S)をエンジンの運転状態に応じて調整する開口面積調整機構(M)を備え、
前記開口面積調整機構(M)による開口面積(S)の調整には、前記流通口(9)におけるエンジンオイル(E)の流通を完全に妨げることがないように最小開口面積(S1)が設定されていることを特徴とする。
好ましい実施形態では、前記開口面積調整機構(M)は、前記オイル通路体(4)に対してスライド自在に設けられた略筒状の仕切り壁体(5)を備え、該仕切り壁体(5)のスライドによって前記開口面積(S)を調整することを特徴とする。
好ましいのは、前記仕切り壁体(5)が、前記オイル通路体(4)の外側に嵌められ、前記オイル通路体(4)の外壁に沿って移動することである。
また、好ましい実施形態では、前記開口面積調整機構(M)は、前記仕切り壁体(5)を移動させるための歯車伝達機構(6)を備えていることを特徴とする。
また、好ましい実施形態では、前記開口面積調整機構(M)は、エンジン冷間時にはエンジン温間時よりも前記開口面積(S)が狭くなるように制御し、エンジン回転数が所定回転数を越えると、前記開口面積(S)が拡がるように制御する制御ユニット(C)を備えることを特徴とする。
本発明によれば、バッフルプレート(2)で受けられたリターンオイル(E)は、オイル通路体(4)によって第一オイル貯留室(X)に流れ込む。開口面積調整機構によって流通口(9)の開口面積(S)が狭くなるように調整された場合には、リターンオイル(E)は、主として第一オイル貯留室(X)に貯留され、第一オイル貯留室(X)から第二オイル貯留室(Y)に流出するリターンオイル量は少ない。一方、開口面積(S)が広くなるように調整された場合には、第一オイル貯留室(X)に流入したリターンオイル(E)と第二オイル貯留室(Y)に貯留されているエンジンオイル(E)とが混り易くなる。
また、第一オイル貯留室(X)にオイルストレーナの吸込み口が配置されているから、第一オイル貯留室(X)からエンジンオイル(E)がオイルポンプによって吸い上げられる。
このため、エンジン冷間時等に、開口面積(S)が狭くされた場合には、エンジンで加熱されたリターンオイル(E)が第一オイル貯留室(X)に留まり易い。そして、この温度が高いリターンオイル(E)と、このリターンオイル(E)によって温められた第一オイル貯留室(X)のエンジンオイル(E)とが、オイルポンプに吸込まれてエンジンに供給される。つまり、エンジンと第一オイル貯留室(X)との間でエンジンオイル(E)が循環することになる。その結果、エンジンに供給されるエンジンオイル(E)の昇温が促進されるため、エンジンの暖機に有利になり、エンジンの燃費性能を高めることができる。
しかも、開口面積(S)が狭くなっている状態でエンジン回転数が急激に上昇し、第一オイル貯留室(X)からのエンジンオイル(E)吸い上げ量が増大した場合でも、第一オイル貯留室(X)と第二オイル貯留室(Y)との間の流通口(9)には、エンジンオイル(E)の流通を完全に妨げることがないように最小開口面積(S1)が設定されているから、オイル切れを招くことがない。すなわち、エンジンオイル(E)の吸い上げ量が増大しても、第二オイル貯留室から第一オイル貯留室(X)にエンジンオイル(E)が流れ込んで補給されるため、オイル切れを生じない。
よって、本発明によれば、エンジンに供給されるエンジンオイル(E)の昇温を早めて、エンジン冷間時の暖機運転の時間を短くして燃費性能を高めることができるとともに、エンジン回転数の急激な上昇があったとしても、オイル切れを生ずることがなく、よって、エンジンの焼き付きを防止することができる。
前記開口面積調整機構(M)は、前記オイル通路体(4)に対してスライド自在に設けられた略筒状の仕切り壁体(5)を備え、該仕切り壁体(5)のスライドによって前記開口面積(S)を調整するケースでは、略筒状の仕切り壁体(5)をスライドさせるようにしたから、例えば、仕切り壁がスイングする場合と比べて、仕切り壁体の作動範囲が小さくなる。このため、オイルパン容積を不必要に大きくする必要がない。例えば、オイルパン(1)をオイル量に即した容積にすることができる。よって、開口面積調整機構を設けたとしてもオイルパン(1)をコンパクトに構成でき、オイルパン(1)と他の部品等との干渉を防止する上で有利になる。
前記仕切り壁体(5)が、前記オイル通路体(4)の外側に嵌められ、前記オイル通路体(4)の外壁に沿って移動するケースについて説明すると、仕切り壁体(5)がオイル通路体(4)の外壁に沿って移動するということは、オイル通路体(4)の外壁が仕切り壁体の移動のガイド機能を果たすということであり、よって、仕切り壁体を安定して移動させることができる。
特に、仕切り壁体をオイル通路体(4)の外側に嵌める構成の採用により、該仕切り壁体のオイル通路体(4)に対する組付け性を高めることができる。また、仕切り壁体をオイル通路体(4)の内側に嵌めた場合は、オイル通路体(4)の内壁を伝って流れるエンジンオイル(E)が外側(第二オイル貯留室(Y)側)に流出し易くなるが、上記構成の採用により、エンジンオイル(E)の外側への流出を避けることができる。よって、開口面積調整機構の開口面積調整をより正確に行なうことができ、確実に開口面積調整の効果を得ることができる。
前記開口面積調整機構(M)が前記仕切り壁体(5)を移動させるための歯車伝達機構(6)を備えているケースでは、仕切り壁体(5)が、歯車伝達機構(6)というシンプルで信頼性の高い機構で移動することになるから、仕切り壁体(5)の移動時のガタツキや故障のおそれを少なくすることができる。よって、開口面積の調整を長期間にわたって精度良く且つ安定して行なうことができる。
前記開口面積調整機構(M)が、エンジン冷間時にはエンジン温間時よりも前記開口面積(S)が狭くなるように制御し、エンジン回転数が所定回転数を越えると、前記開口面積(S)が拡がるように制御する制御ユニット(C)を備えるケースでは、エンジン冷間時には開口面積(S)が狭くなることにより、上述の如くエンジンオイル(E)の昇温に有利になる。一方、エンジン温間時には開口面積(S)が拡がることにより、第二オイル貯留室(Y)から低温のエンジンオイル(E)が第一オイル貯留室(X)に流入してエンジンに供給され易くなり、エンジンオイル(E)によるエンジンの冷却に有利になる。
図1は本発明の実施形態1に係るオイルパンの構造を示す斜視図である。 図2は実施形態1に係るオイルパンの構造を示す平面図である。 図3は実施形態1に係るオイルパンの構造を示す一部断面にした斜視図である。 図4は実施形態1に係る開口面積調整機構を示す斜視図である。 図5(a)は開口面積最小時のオイルパンの構造の縦断面図で、図5(b)は開口面積最大時のオイルパンの構造の縦断面図である。 図6は仕切り壁体の斜視図である。 図7は開口面積調整機構の制御ブロック図である 図8は開口面積調整機構の制御フローチャートである。 図9は実施形態2に係るオイルパンの構造を示す一部切断した斜視図である。 図10(a)は実施形態2に係るオイルパンの構造を示す縦断面図で、図10(b)は実施形態2に係るオイル通路体と仕切り壁体とを示す横断面図である。 図11は実施形態2に係る開口面積調整機構の一部を示す分解斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
図1は、本発明の実施形態1のオイルパンの構造を示す斜視図である。このオイルパン1は、図示しないエンジンのシリンダーブロックの下方に設置されており、周知のようにエンジンオイルE(図5参照)を内部に貯留するものである。なお、この図1では、オイルパン1を一点鎖線の仮想線で示している。
このオイルパン1は、略矩形の開口を有する樹脂製の射出成形品であり、図3に示すように、一部が下方に膨らむ底壁部11と、その底壁部11から上方に延びる側壁部12とを備えている。
図2に示すように、側壁部12の上端には、全周にわたって取付フランジ13が設けられている。この取付フランジ13には、オイルパン1をエンジンのシリンダーブロック(図示せず)に締結固定するための複数のボルト挿通穴14が設けられている。
オイルパン1の内部には、エンジンオイルの飛散や片寄りを抑える樹脂製のバッフルプレート2が設けられている。このバッフルプレート2にはオイルストレーナ3が一体的に設けられている。オイルパン1のエンジンオイルはオイルポンプによってオイルストレーナ3を通してエンジンに送られる。
このバッフルプレート2は、その上端周縁部2aが取付フランジ13の内側の段差部15に載置され、取付部材(図示省略)でオイルパン1に取り付けられている。すなわち、このバッフルプレート2は、図2に示すように、オイルパン1の開口部を全面にわたって覆うように設けられており、エンジンのシリンダーブロックから滴下するリターンオイルを受けて、バッフルプレート2の略中央位置に設けられたオイル通路体4に導くように構成されている。リターンオイルが多い箇所には、略樋形状のオイル受け凹部21を設けることで、リターンオイルをより確実にオイル通路体4に導くようにしている。
オイル通路体4は、図2及び図3に示すように、バッフルプレート2のリターンオイル受け部と一体になって下方に延びる略円筒状の部分で構成されている。このオイル通路体4では、リターンオイルをオイルパン1の下部、すなわち、底面11a側に案内するようにしている。オイルパン1の内部(オイル貯留部)は、オイル通路体4によって該オイル通路体4の内側の第一オイル貯留室Xとその外側の第二オイル貯留室Yとに区画されている。図5(a)に示すように、オイルストレーナ3のオイル吸込み口31は、オイルパン1内における第一オイル貯留室4側に配置されている。
オイル通路体4の下端4a(開放端)は、オイルパン1の底面11aよりもかなり上方に位置しており、このオイル通路体4とオイルパン1の底面との間は、エンジンオイルを第一オイル貯留室Xと第二オイル貯留室Yとの間で流通させる流通口9になっている。流通口9の開口面積Sは、流通口9の開口高さをH、オイル通路体4の下端の円周長をLとすると、S=H×Lで表すことができる。流通口9の開口面積Sは図4等に示す開口面積調整機構Mによってエンジン運転状態に応じて調整される。
次に、本実施形態の特徴的な構成である開口面積調整機構Mについて説明する。
図4に示すように、開口面積調整機構Mは、オイル通路体4に係合される仕切り壁体5と、この仕切り壁体5に動力を伝達するラック・アンド・ピニオン機構6と、このラック・アンド・ピニオン機構6に動力を付与する電動アクチュエータ7と、この電動アクチュエータ7に制御信号を出力する制御ユニットCとによって構成されている。
まず、仕切り壁体5は、図4及び図6に示すように、略円筒状の樹脂製の射出成型品で構成しており、オイル通路体4の外周側に嵌められている。また、オイルパン1の底面11aから仕切り壁体5の下端5aまでの高さは、仕切り壁体5の全周にわたって同一になっている。
仕切り壁体5は、オイル通路体4に対して、上下方向にスライド自在となっており、オイル通路体4の外壁面4bに沿ってスライド移動するように構成されている。この仕切り壁体5の上下方向のスライドによって、オイルパン1の底面11aと仕切り壁体5の下端5aとの間に形成された流通口9の開口面積Sが変化することになる。
この仕切り壁体5の外壁面5bには、ラック・アンド・ピニオン機構6の一部である上下方向に延びるラック61が設けられている。このラック61に隣接して上下方向に延びるスリット溝51が設けられている。
オイル通路体4には、このスリット溝51に係合するように、外側に突出した上下方向に延びるガイドリブ41が設けられている。このガイドリブ41によって、仕切り壁体が上下方向に安定してスライド移動するように構成している。
また、バッフルプレート2には、このガイドリブ41と同じ長さで下方に延びる腕部22が設けられている。
このガイドリブ41の下端と腕部22の下端には、ピニオン62を両持ち状態で支持するピニオン支持部41a,22aが設けられている。このピニオン支持部41a,22aで支持されたピニオン62は、ラック・アンド・ピニオン機構6の一部を構成しており、前述のラック61と噛合することで、電動アクチュエータ7の回転力をラック61に伝達するようになっている。
電動アクチュエータ7は、ステッピングモータによって構成されている。電動アクチュエータ7の本体部71は、オイルパン1の側壁部12の外側面に組み付けられた二個のインサートナットにボルト72を適用して該側壁部12に固定されている。電動アクチュエータ7の出力シャフト73は、オイルパン1の側壁部12を貫通しており、その先端部にピニオン62が取り付けられている。
この電動アクチュエータ7は、制御ユニットCから制御信号を受けて作動し、シャフト73に設けられたピニオン62の回転量や回転スピードを制御することによって仕切り壁体5の上下位置や移動スピードを調整するように構成されている。
この電動アクチュエータ7の作動によって、図4に示すように仕切り壁体5がオイル通路体4の外壁面4bに沿って上下にスライドする。その結果、オイルパン1の底面11aと仕切り壁体5の下端5aの間の流通口9の開口面積Sが拡大・縮小する。
このように、仕切り壁体5をスライドさせて開口面積Sを調整するように構成したことで、仕切り壁体5の作動範囲を小さくすることができる。よって、オイルパン1容積を不必要に大きくする必要がなく、オイルパン1の小型化に有利になる。
次に、図5(a)(b)に基いて開口面積の調整について説明する。
図5(a)に示すように、リターンオイルEがバッフルプレート2のオイル受け凹部21に流れ込むと、そのオイル受け凹部21で中央位置のオイル通路体4に導かれる。オイル通路体4に導かれたリターンオイルEは、そのままオイル通路体4の内部を通ってオイルパン1の下部に案内される。
図5(a)に示すように、仕切り壁体5が下降端に位置している(仕切り壁体5の下端高さが最低のH1となっている)ときには、流通口9の開口面積Sは、最小開口面積S1(=H1×L)となる。このため、エンジンオイルEは第一オイル貯留室Xと第二オイル貯留室Yとの間を流動し難くなる。
そして、第一オイル貯留室Xには、リターンオイルが流れ込むため、第一オイル貯留室Xはエンジンで加熱されたエンジンオイルEで満たされる。もっとも、仕切り壁体5の下方に僅かな開口面積S1を設定しているため、第一オイル貯留室(X)からエンジンオイルEの一部(少量)が第二オイル貯留室Yにも流出する。
一方、図5(b)に示すように、仕切り壁体5が上昇端に位置している(仕切り壁体5の下端高さが最高のH2になっている)ときには、流通口9の開口面積Sは最大開口面積S2(=H2×L)となる。すなわち、第一オイル貯留室Xと第二オイル貯留室Yとは、一つの大きなオイル貯留空間Zを形成した態様になる。このため、第一オイル貯留室Xに戻るリターンオイルEと第二オイル貯留室Yのエンジンオイルとが混ざり易くなる。換言すれば、第一オイル貯留室XにリターンオイルEが戻ることは、一つの大きなオイル貯留空間ZにリターンオイルEが戻ることと同様になる。
なお、この実施形態では、最大開口面積S2を流通口9の開口面積Sと同じとしたが、必ずしも同じである必要はなく、第一オイル貯留室Xのエンジンオイルと第二オイル貯留室Yのエンジンオイルとがスムーズに流通するような貯留空間Zが形成されるのであれば、開口面積S2は開口面積Sまで拡げることを要しない。
そして、第一オイル貯留室Xにオイルストレーナ3の吸込み口31が設けられているから、エンジンオイルEはオイルポンプによって第一オイル貯留室X側からオイルストレーナ3を介して吸い込まれ、エンジン内部の図示しない各摺動部に供給され、各摺動部を潤滑するようになる。
また、図示しないが、この実施形態のオイルポンプでは、エンジン回転数の増加に伴ってオイル吐出量が増大するように、すなわち、エンジンオイルEの吸い込み量を増加するように構成している。これは、エンジン回転数が増加すると、例えば、点火タイミングを制御するカムやバルブユニット等の摺動部の負荷が大きくなり、摺動部の焼き付きや偏摩耗といった問題が生じるから、これを防ぐためである。
次に、図7で開口面積調整機構Mの制御ブロックについて説明する。
この制御ブロックは、中央に開口面積調整機構Mを制御する制御ユニットCを備え、この制御ユニットCには、入力手段として、エンジン水温検出手段L1と、エンジン回転数検出手段L2と、アクセル開度検出手段L3とが繋がれている。また、出力手段として電動アクチュエータ7が繋がれている。このような構成の制御ブロックによって、仕切り壁体5を制御する。
次に、図8のフローチャートで、開口面積調整機構Mの制御フローを説明する。
この開口面積調整機構Mの制御では、まず、Q1の情報入力ステップで、エンジンの運転状態を検出する。具体的には、エンジン水温、エンジン回転数、アクセル開度の情報を検出して入力する。なお、さらにエンジンオイル温度、外気温、吸気量等の信号を検出して入力しても良い。
次に、Q2の判断ステップで、エンジン水温が所定温度以下か否かを判断する。例えば、エンジン水温が50℃以下か否かの判断を行う。ここで、エンジン水温が50℃以下である場合(Yes)には、Q3に進む。一方、エンジン水温が50℃を越える場合(No)には、F1に進む。
F1では、開口面積最大化制御を行う。すなわち、制御ユニットCから電動アクチュエータ7に制御信号を送り、電動アクチュエータ7で仕切り壁体5を上昇端までスライドさせる制御を行なう。仕切り壁体5が上昇端まで移動することにより、開口面積Sが最大値S2になる。これにより、前述したように、オイルパン1内は一つの大きな貯留空間Zになるため、エンジンオイルEをエンジンに多量に供給する上で有利になる。
S3の判断ステップで、エンジン回転数が所定値以下か否かを判断する。例えば、エンジン回転数が5000rpm以下か否かを判断する。このエンジン回転数が5000rpm以下の場合(Yes)には、Q4に進む。一方、エンジン回転数が5000rpmを超える場合(No)には、F1に進む。
Q4の判断ステップでは、アクセル開度が所定値以下か否かを判断する。例えば、アクセル開度が50%以下か否かを判断する。このアクセル開度が50%以下の場合(Yes)には、F2に進む。
F2では、開口面積最小化制御を行う。すなわち、制御ユニットCから電動アクチュエータ7に制御信号を送り、電動アクチュエータ7で仕切り壁体5を下降端にスライドさせる制御を行なう。仕切り壁体5が下降端まで移動することにより、開口面積Sが最小値S1になる。これにより、主として第一オイル貯留室XのエンジンオイルEがエンジンに供給されることになる。
一方、Q4で、アクセル開度が50%以下でない、すなわち、アクセル開度が50%を超える場合(No)には、F3に進む。
F3では、開口面積中間制御を行う。すなわち、制御ユニットCから電動アクチュエータ7に制御信号を送り、電動アクチュエータ7で仕切り壁体5を中間位置(上昇端と下降端との中間位置)にスライドさせる制御を行なう。仕切り壁体5が中間位置に移動すると、開口面積Sが中程度になる。これにより、エンジンオイルEが内側の第一オイル貯留室Xと外側の第二オイル貯留室Yとの間で比較的流動し易い状態になる。
このようにF1、F2、F3いずれかの制御ステップが行なわれると、次の制御サイクルに移行すべく制御のリターンが行なわれる。こうして、開口面積調整制御のワンサイクルの制御フローが終了することになる。
以上のように、エンジン水温が所定温度を越えている場合(エンジン温間時)、又はエンジン回転数が所定値を越えている場合(エンジン高回転時)には、F1の開口面積最大化制御が行なわれる。
すなわち、エンジン温間時であるか、又はエンジン高回転時である場合には、前述した、点火タイミングを制御するカムやバルブユニット等の摺動部の負荷が大きく、エンジンオイルEを大量に供給するニーズが高くなるが、開口面積最大化制御により、エンジンオイルEを多量に供給することが可能になり、エンジンの焼付き防止に有利になる。
また、エンジン水温が所定温度以下で且つエンジン回転数も所定値以下であるが、アクセル開度が所定値以下でない場合には、つまりアクセル開度が所定値を越えている場合にはF3の開口面積中間制御が行なわれる。
すなわち、エンジン冷間時であり、エンジン回転数が低い場合であっても、アクセル開度が所定値を越えて開いた場合には、エンジンオイルEを大量に供給するニーズが予測されるため、オイルパン1内でエンジンオイルEが流動しやすい状態を作っておくということである。よって、エンジンの焼付き防止に有利になる。
さらに、エンジン水温が所定温度以下で、エンジン回転数も所定値以下であり、さらに、アクセル開度が所定値以下である場合には、F2の開口面積最小化制御が行なわれる。
すなわち、エンジン冷間時であり、エンジン回転数も低く、アクセル開度も所定開度以下の場合には、エンジンオイルEをすばやく昇温することで、エンジンの暖機運転の時間を短縮したいニーズが高まる。そこで、開口面積最小化制御により、第一オイル貯留室Xと第二オイル貯留室Yとの間でのエンジンオイルの流動を抑え、エンジンから第一オイル貯留室Xに戻るリターンオイルEをこの第一オイル貯留室Xから素早くオイルストレーナ3を介してエンジンに供給する、換言すれば、エンジンと第一オイル貯留室Xとの間のみで循環するエンジンオイル量を多くする。これにより、エンジンオイルEの昇温が早まり、エンジンの暖機が促進されるため、エンジンの燃費性能を高めることができる。
もっとも、F2の開口面積最小化制御を行なっているときに、急激なエンジン回転数の上昇があって、オイルポンプの吸い込み量が増加する場合も考えられる。また、エンジン回転数の上昇に対して、電動アクチュエータ7の制御が遅れる場合も考えられる。
こうした場合に対して、本実施形態のオイルパン1の構造では、仕切り壁体5とオイルパン1の底面11aとの間の流通口9におけるエンジンオイルEの流通が完全には妨げられないように、最小開口面積S1を確保している。このため、第一オイル貯留室XからエンジンオイルEが多量に吸い上げられる状態になっても、最小開口面積S1を介して第二オイル貯留室Y内のエンジンオイルEが第一オイル貯留室Xに流入することになり、オイル切れの発生を招くことは避けられる。
よって、本実施形態のオイルパンの構造によれば、オイル切れの発生の虞がなくなり、エンジンの焼き付きを防止することができる。
以上のように、本実施形態では、エンジン冷間時等に、開口面積調整機構Mで流通口9の開口面積Sを狭くした場合には、リターンオイルE及びリターンオイルによって温まった第一貯留室X内のエンジンオイルEがオイルポンプに吸込まれるため、エンジンオイルEの昇温が促進されて、エンジンの燃費性能を高めることができる。しかも、この開口面積Sを狭くした状態において、エンジン回転数が急激に上昇した場合でも、流通口9に最小開口面積S1が確保されているため、第二オイル貯留室Yから第一オイル貯留室XへのエンジンオイルEの流れ込みは妨げられず、オイル切れは防止される。
よって、エンジン下部に取り付けられるオイルパン1の構造において、エンジンオイルEの昇温を早めることで、エンジン冷間時の暖機運転の時間を短くして燃費性能を高めつつ、急激なエンジン回転数の上昇時があったとしても、オイル切れを招くことはなく、エンジンの焼き付きを防止することができる。
また、本実施形態では、仕切り壁体5が上下方向にスライドするために、例えば、仕切り壁がスイングするケースと比べて仕切り壁体5の作動範囲を小さくすることができ、オイルパン1を不必要に大きくする必要がなく、オイル量に即した容積でオイルパン1を構成することができる。
よって、開口面積調整機構Mを設けたとしてもオイルパン1をコンパクトに構成でき、他の部品等との干渉を防止することができる。
また、本実施形態では、仕切り壁体5がオイル通路体4の外壁面4bに沿って移動するため、オイル通路体4の外壁面4bがガイド機能を果たすことになり、仕切り壁体5を安定して移動させることができる。
さらに、仕切り壁体5をオイル通路体4の外側に係合させるようにしたから、オイルパン組立時の仕切り壁体5の組付け性が高くなる。また、仕切り壁体5をオイル通路体4の内側に係合した場合のように、リターンオイルEがオイル通路体4の内側を伝って仕切り壁体5の外側(第二オイル貯留室Y側)に流れ出るおそれも少なくなる。よって、開口面積調整をより正確に行うことができ、確実に開口面積調整の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、仕切り壁体5が、ラック・アンド・ピニオンギア機構6という、シンプルで信頼性の高い機構で移動するように構成したため、仕切り壁体5の移動時のガタツキや故障のおそれを少なくすることができる。また、仕切り壁体5の止める位置を高精度に調整できる。
よって、開口面積の調整を長期間にわたって精度良く且つ安定して行なうことができる。
さらに、本実施形態では、開口面積調整機構Mを、エンジン冷間時には開口面積Sが狭くなるように制御して、エンジン温間時には開口面積Sが拡くなるように制御することで、エンジン冷間時のエンジンオイルEの昇温に有利になる一方、エンジン温間時のエンジンの冷却に有利になる。そして、エンジン回転数が所定回転数を越えた際には、開口面積Sが拡がるように制御するため、オイルポンプの吸い込み量が増加した場合でも、確実にエンジンオイルEを供給できるため、確実にオイル切れの問題を解消することができる。
よって、適切に開口面積調整の制御を行うことで、開口面積調整の効果を確実に得ることができる。
なお、この実施形態では、開口面積調整をF1〜F3の三段階に制御したが、この制御に限られるものではなく、さらに細かく開口面積中間制御を増やした制御にしてもよく、逆に開口面積中間制御を省くように制御してもよい。
次に、実施形態2に係る開口面積調整機構Mについて、図9至図11を利用して説明する。なお、実施形態1と同様の構成要件については、同一の符号を付して説明を省略する。
この実施形態の開口面積調整機構Mは、実施形態1とは異なり、仕切り壁体105をオイル通路体4に対して周方向に回転移動させることで、開口面積Sを調整する。
開口面積調整機構Mは、具体的には、図9に示すように、オイル通路体4の外側に係合配置される(外側に嵌められた)仕切り壁体105と、この仕切り壁体105に対して回転力を伝達するウォームギア機構106と、このウォームギア機構106に回転力を与える電動アクチュエータ107と、この電動アクチュエータ107に制御信号を与える制御ユニットCとから構成される。
この実施形態のオイル通路体4も、バッフルプレート2の中央位置に設けられており、バッフルプレート2(図10(a)参照)で集めたリターンオイルをオイルパン1の下部、すなわち、底面11a側に案内するように、上下方向に延びる円筒部で構成している。
図11に示すように、オイル通路体4の外壁面4bには、周方向に延びる複数(例えば4つ)の鍔状リブ104a(図11では3つだけ示す)が周方向に間隔を空けて設けられている。オイル通路体4の上部には、略L字状のシャフト受けリブ104cが外方に突出するように設けられている。
そうして、オイル通路体4の下部には、下方へ突出した複数の歯部104bが周方向に間隔をおいて設けられている。図10(b)に示すように、相隣る歯部104bの間が略矩形状の切欠きP2に形成されている。さらに、図10(a)に示すように、歯部104bの先端とオイルパン1の底面との間には隙間Wが設けられている。
本実施形態の場合、切欠きP2と隙間Wとが、オイル通路体4の内側の第一オイル貯留室Xとその外側の第二オイル貯留室Yとの間でエンジンオイルEを流通させる流通口9を構成している。また、オイルストレーナ3のオイル吸込み口31は、オイルパン1内の第一オイル貯留室4側に配置されている。
仕切り壁体105の内壁面105aには、周方向に延びる複数(例えば4つ)の係合リブ105b(図11では3つだけ示す)が周方向に間隔をおいて設けられている。各係合リブ105bは、上下に間隔をおいて周方向に延びる2つのリブよりなる。図10(a)に示すように、係合リブ105bの上下のリブの間にオイル通路体4の鍔状リブ104aが差し込まれている。
また、図11に示すように、仕切り壁体105の下端には、オイル通路体4と同じく、下方へ突出した複数の歯部105cが周方向に間隔をおいて設けられている。そして、図10(b)に示すように、相隣る歯部105cの間が略矩形状の切欠きP1に形成されている。仕切り壁体105の歯部105cの下端は、オイル通路体104の歯部104bの下端よりも下方に突出している。
仕切り壁体105の歯部105cとオイル通路体4の歯部104bは、図10(b)に示すように、各々8つずつ周方向に等ピッチ(等間隔)で設けられている。つまり、歯部105cと歯部104bとは、周方向に同じ角度間隔をおいて配置されている。さらに、歯部105cと切欠きP1とは各々の周方向長さが同じであり、歯部104bと切欠きP2とに関しても、各々の周方向長さは同じである。
そして、仕切り壁体105の歯部105cとオイル通路体4の歯部104bとが、図10(b)に示すように同位相になるとき、すなわち、歯部105cと歯部104bとが完全に重なり合うときに、流通口9の開口面積Sが最大になる。この同位相状態から、仕切り壁体105が歯部105cの配設ピッチの1/2だけ(22.5°)回転し歯部105cが切欠きP2に対応する位置関係になったときに、開口面積Sが最小になる。
すなわち、この実施形態では、開口面積Sの構成要素のうちの切欠きP2の周方向長さを変えることによって、開口面積Sを調整しているのである。そして、仕切り壁体105の下端とオイルパン1の底面11aと間に隙間W1を設けることによって、最小開口面積S1を確保している。
仕切り壁体105の外周面には、ウォームギア機構106の一部である、周方向に延びるはす歯歯車106aが一体的に形成されている。このはす歯歯車106aは、仕切り壁体105の周方向の一部に設けられている。
前述の電動アクチュエータ107は、本体部107aがオイルパン1の側壁部12の外面に二本の固定ボルト72、72によって固定されて、シャフト73がその側壁部12を貫通してオイルパン1内に延びるように配設されている。そして、シャフト73の先端にはウォームギア機構106の一部であるウォーム106bが取り付けられている。
この実施形態2の電動アクチュエータ107も、実施形態1と同様に、制御ユニットCから制御信号を受けて、回転力を発生するように構成しており、この回転力をシャフト73を介して、ウォーム106bに与えるように構成している。
開口面積調整機構Mは、上述の如き構成によって、オイル通路体4とオイルパン1の底面11aの間の流通口9の開口面積Sを調整するようにしている。具体的には、仕切り壁体105を、周方向に回転移動させることで、開口面積Sを拡げたり狭めたりするのである。
なお、具体的な制御フローについては、記載しないが、実施形態1と同様の制御フローによって制御を行う。
したがって、この実施形態2においても、実施形態1とほぼ同様の効果を得ることができる。特に、この実施形態2においては、仕切り壁体105を周方向に回転させることで、開口面積Sの調整を行うようにしているため、上下方向の変化がなく、開口面積Sの調整を行うことができる。このため、開口面積調整機構Mを設けたとしても仕切り壁体105のための作動空間を実質上必要としないため、オイルパンをさらにコンパクトに構成できる。
以上、実施形態を説明してきたが、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、適宜、変更をしてもよい。
例えば、開口面積調整を行うアクチュエータは電動に限定するのではなく、負圧等を利用した機械的なものであってもよい。

Claims (5)

  1. エンジン下部に設けられ内部にエンジンオイル(E)を貯留させるオイルパン(1)の構造であって、
    エンジンから滴下するエンジンオイル(E)を受けてオイルパン(1)に戻すバッフルプレート(2)と、
    前記オイルパン(1)内を上下方向に延び、前記バッフルプレート(2)で受けられたエンジンオイル(E)をオイルパン(1)の下部に案内する略筒状のオイル通路体(4)とを備え、
    前記オイルパン(1)内は、前記オイル通路体(4)によって該オイル通路体(4)の内側の第一オイル貯留室(X)とその外側の第二オイル貯留室(Y)とに区画され、
    前記オイル通路体(4)と前記オイルパン(1)の底との間には、前記エンジンオイル(E)を前記第一オイル貯留室(X)と前記第二オイル貯留室(Y)との間で流通させる流通口(9)が設けられ、
    前記オイルパン(1)内の前記第一オイル貯留室(4)側にオイルストレーナ(3)のオイル吸込み口(31)が配置されており、
    さらに、前記流通口(9)の開口面積(S)をエンジンの運転状態に応じて調整する開口面積調整機構(M)を備え、
    前記開口面積調整機構(M)による開口面積(S)の調整には、前記流通口(9)におけるエンジンオイル(E)の流通を完全に妨げることがないように最小開口面積(S1)が設定されていることを特徴とするオイルパンの構造。
  2. 前記開口面積調整機構(M)は、前記オイル通路体(4)に対してスライド自在に設けられた略筒状の仕切り壁体(5)を備え、該仕切り壁体(5)のスライドによって前記開口面積(S)を調整することを特徴とする請求項1記載のオイルパンの構造。
  3. 前記仕切り壁体(5)は、前記オイル通路体(4)の外側に嵌められ、前記オイル通路体(4)の外壁に沿って移動することを特徴とする請求項2に記載のオイルパンの構造。
  4. 前記開口面積調整機構(M)は、前記仕切り壁体(5)を移動させるための歯車伝達機構(6)を備えていることを特徴とする請求項3記載のオイルパンの構造。
  5. 前記開口面積調整機構(M)は、エンジン冷間時にはエンジン温間時よりも前記開口面積(S)が狭くなるように制御し、エンジン回転数が所定回転数を越えると、前記開口面積(S)が拡がるように制御する制御ユニット(C)を備えることを特徴とする請求項1乃至4記載のオイルパンの構造。
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