JP2006077696A - 二槽式オイルパン - Google Patents
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Abstract
【課題】 低温時のポンパビリティーを確保することができ、その一方で、高油温時の燃費向上に寄与することができ、さらに、オイル交換を確実に行うことができる二槽式オイルパン構造を提供することを目的とする。
【解決手段】 二槽式オイルパン(1)は、エンジン水温センサー(9)、エンジン油温センサー(10)、エンジン油圧センサー(11)、スロットル開度センサー(11)、操作部(13)が接続されたCPU(8)に制御された電子サーモスタット(7)を備えている。電子サーモスタット(7)は、エンジン水温センサー(9)、エンジン油温センサー(10)等から取得したデータに基づいて、電子サーモスタット(7)のヒータ(7f)に通電して開閉でき、副室(4)と主室(5)を連通させ、又は閉鎖することができる。これにより、油温のみによらず任意に副室のオイルと主室のオイルとを混合することができ、オイルを適切な状態とすることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 二槽式オイルパン(1)は、エンジン水温センサー(9)、エンジン油温センサー(10)、エンジン油圧センサー(11)、スロットル開度センサー(11)、操作部(13)が接続されたCPU(8)に制御された電子サーモスタット(7)を備えている。電子サーモスタット(7)は、エンジン水温センサー(9)、エンジン油温センサー(10)等から取得したデータに基づいて、電子サーモスタット(7)のヒータ(7f)に通電して開閉でき、副室(4)と主室(5)を連通させ、又は閉鎖することができる。これにより、油温のみによらず任意に副室のオイルと主室のオイルとを混合することができ、オイルを適切な状態とすることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、エンジンブロックの下側に設け、エンジンオイルを貯留させるオイルパンに関する。
従来から、エンジンの潤滑・冷却にはエンジンオイルが用いられている。このエンジンオイルは、エンジンの下部に設けられたオイルパンに貯留され、オイルポンプによってエンジン各部に循環される。エンジン各部を循環したエンジンオイルは、下方のオイルパン内に滴下する。そして、オイルパン内に滴下したエンジンオイルは、再度オイルポンプによってエンジン各部に循環される。この間、エンジンオイルはエンジン各部から熱を受け取って各部を冷却する。また、エンジンオイルは、エンジン各部で油膜を形成して各部品間の潤滑を促進すると共に、部品の酸化を防止するなどの役目もある。
ここで、エンジンの冷間始動直後は、オイルパン内部に貯留されたエンジンオイルも冷えており、粘性も高く、エンジン各部を循環して各部を潤滑させるのに適した状態ではない。そこで、冷間始動直後は、できるだけ早くエンジンオイルを昇温させて適度な粘性を有する状態にさせたい。このためには、オイルパンを複数の区画に分け、冷間始動直後は一方の区画内のエンジンオイルが循環されやすい状況を作り、この区画内のエンジンオイルをより早期に昇温させて好ましい状態とすることが既に検討されている(特許文献1)。特許文献1に記載されたこのようなオイルパンでは、第1オイル貯留室と第2オイル貯留室との間に、油面の上下に伴って開閉を行うべくフロートと連動させた第1開閉弁と油温の変化に伴って開閉を行うバイメタル弁である第2開閉弁とを備えている。すなわち、特許文献1記載のオイルパンは第1オイル貯留室の油面が下がった場合、油温が上昇した場合に第1オイル貯留室と第2オイル貯留室とが連通される。
また、エンジンオイルの早期昇温は、フリクションの早期低減による燃費向上にも寄与するものであり、近年の燃費向上に対する強い要望からも改善が望まれる点である。この点を考慮して、特許文献2のようなオイルパン構造の提案もされている。特許文献2の提案では、エンジンオイルの昇温を効果的に行うべく、オイルの吸込口が配置される主室と吸込口が配置されない副室とに仕切るオイルセパレータをオイルパン内に設け、主室と副室とを連通させる連通孔を有する構成を採用している。このような連通孔は、エンジンオイルの粘度変化を利用して主室と副室との間のエンジンオイルの導通を制御するようになっている。すなわち、連通孔を小径としておき、暖機時の粘度の高いオイルは連通孔を通過する際の通油抵抗が大きいことを利用して主室と副室との間のオイルの混合を防止し、一方、暖機完了後の粘度の低いオイルは連通孔を通過することができ、主室と副室との間でオイルの混合が行われる。主室と副室との間でオイルが混合されれば、低温の副室内のオイルによって高温となった主室内のオイルの温度を低下させることができる。
一方、従来用いられている一槽式のオイルパン構造では、オイルパンの下面に冷却フィンを設け、車速風により油温の過上昇を防止することが行われている。
しかしながら、特許文献1記載のオイルパンにおいて、第1オイル貯留室と第2オイル貯留室とが連通されるのは、第1オイル貯留室の油面が下がった場合と、油温が上昇した場合のみであり、これらの条件を満たしていない場合に第1オイル貯留室と第2オイル貯留室とを連通させることができない。すなわち、エンジンの運転状況等に応じた油温の緻密な制御を行うことができないという問題があった。
また、前記特許文献2に開示されたオイルパン構造では以下のような問題が生じるおそれがあった。まず、第一点目として、いわゆる低温ポンパビリティー確保の問題が挙げられる。極低温時、オイルの粘度が非常に高くなり、特に冷間時のエンジン始動直後にオイルストレーナから吸われ、エンジン各部に分配されて循環するオイルは主室に戻りにくくなっている。このような状態のとき、前記文献2に開示されたオイルパン構造では粘度の高い副室内のオイルは前記連通孔を通過し難く、主室内のオイル量が不足し始める。主室内のオイル量が不足すると油圧低下を誘引し、最悪の場合、エアーを吸ってしまいエンジン焼き付きなどの不具合が生じ得る。
さらに、第二点目として、油温上昇時のエンジンオイル劣化対策、燃費向上対策が不十分であることが挙げられる。エンジンオイルの早期昇温を重視し、少量のオイルを循環させ続けるとエンジンオイルの温度が上昇しすぎ、一部のオイルの劣化を早めることになりかねない。このため、あまりに少量のエンジンオイルを循環させ続けるのは得策ではない。また、特許文献2記載のオイルパン構造は、エンジンオイルの温度の変化に基づくエンジンオイルの粘度の変化に伴って主室と副室との間でエンジンオイルが導通するようになっており、連通孔の径や主室の容積の相違によってエンジンオイル昇温の効果が異なることから燃費への影響も異なってくる。このような状況で、実際に使用されるエンジンオイルは、低粘度から高粘度の種々のものがあるため、常に燃費に対して最良の状態に保っておくことは困難である。この問題に対し、特許文献2記載のオイルパン構造では使用されるエンジンオイルの特性に応じて連通孔の数や大きさ等を自由に変えられるように嵌め込み式とすることも提案されているが、これも一々使用しているエンジンオイルの特性に合わせた変更作業が必要となり面倒である。また、燃費向上対策として、エンジンヘッドのカム周りや、シリンダボアとピストンとのフリクション、クランク軸周りのフリクションを軽減することが考えられる。ここで、エンジンにおけるこれらの摺動部の温度はエンジン冷却水の温度との関係が大きく、特に水温が高すぎる条件と油温が高い条件とが重なると、特にエンジンヘッドのカム周りや、シリンダボアとピストンとのフリクションが増大し、燃費が悪化する。ところが、特許文献2記載のオイルパン構造ではこれらの事項は考慮されていない。このような条件が加味されていないのは特許文献1記載のオイルパンも同様である。
さらに、第三点目として、オイル交換時の問題がある。前記のように特許文献2記載のオイルパン構造では、油温が高い状態であれば、オイルの粘度が低下しており連通孔を介して主室と副室との間のオイルの流通が行われる。従って、オイル交換時にオイルドレンを介してオイルパン内の大部分のオイルを抜き切ることができる。しかし、油温が低い状態では副室内のオイルが主室内に流入することができず、主室、すなわち、オイルパンの最外郭に設けたオイルドレンから副室内にあるオイルを抜き取ることができないという問題があった。これとは逆に、オイルレベルゲージのガイドパイプからチューブを差し込んで上側からオイルを抜き取ろうとすれば主室内のオイルは抜き取れるが、副室内のオイルを抜き取ることができないこととなる。さらに、新たなエンジンオイルを上側から注入するときに、主室には供給されるが副室には行き渡らず、オイルパン内のオイル総量が不足するという問題がある。エンジンオイルが不足すれば、エンジン焼き付き等の原因となる。
一方、従来用いられている一槽式のオイルパン構造に設けた冷却フィンは、本来、外気温が高い場合等に油温を過上昇させないために設けられるもので、気温が低い場合は、油温上昇の妨げとなり、粘度の高いオイルが各部のフリクションを増大させ、燃費に悪影響を与えるという問題があった。
そこで、本発明は、エンジンの作動状況、その他の状況に応じてオイルパン内のエンジンオイルの状態を適切に制御することができる二槽式オイルパンを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するための、本発明の二槽式オイルパンは、吸込口が配置される副室と前記吸込口が配置されない主室とに仕切るオイルパンセパレータをオイルパンの内部に備え、前記オイルパンセパレータは前記副室を形成する凹部を有し、前記副室がエンジンブロックと連通され、前記凹部は前記副室と前記主室とを連通させる連通孔を有する二槽式オイルパンにおいて、前記副室と前記主室とを連通させる電子制御弁を前記オイルパンセパレータに装着したことを特徴とする。
このような二槽式オイルパン構造において、エンジン冷却水温度データ、エンジン油温データ、エンジン油圧データ、エンジン負荷データの少なくとも1つのデータに基づいて前記電子制御弁の開閉を制御する制御手段を有する構成とすることができる。さらに、外部からの指示に応じて、前記電子制御弁の所望の開閉状態に設定する手段を有する構成とすることができる。
ここで、前記電子制御弁は、サーモワックスと当該サーモワックスを加熱するヒータを備えた電子サーモスタット、電磁弁及び電動スロットル弁のいずれかとすることができる。また、前記オイルパンは、その下面に冷却フィンを設けたものを用いることができる。
本発明によれば、凹部を有するオイルパンセパレータによってオイルパン内を主室と副室とに仕切り、前記副室と前記主室とを連通させる開閉弁であって、外部制御手段による信号により開閉可能な電子制御弁を前記オイルパンセパレータに装着したので、副室内のオイルの油温のみによらず、任意に制御可能な電子制御弁を介して副室と主室とを連通させることができ、副室内のオイルと主室内のオイルとを循環させ、オイルの状態を適切に制御することができる。また、外部から電子制御弁に指示し、電子制御弁を所望の開閉状態とすることにより、例えば、油温が低い状態であっても副室内、主室内のオイルを抜き取って、オイル交換作業を行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
まず、本発明の二槽式オイルパン1について図を参照しつつ説明する。図1は、二槽式オイルパン1を断面とした説明図である。二槽式オイルパン1は、オイルドレン14が取り付けられ、下面に冷却フィン2aを設けたオイルパン2の内部に、凹部3aを有するオイルパンセパレータ3が備えられている。オイルパン2内はこのオイルパンセパレータ3によって副室4と主室5とに仕切られている。この副室4内にはオイルストレーナ6の吸込口6aが配置されている。ここで、オイルパンセパレータ3の凹部3aが副室4を形成し、この副室4はエンジンブロック18と連通している。また、凹部3aには、副室4と主室5とを連通させる連通孔3a1を有している。
また、オイルパンセパレータ3には電子サーモスタット7が装着されている。この電子サーモスタット7は、本発明の電子制御弁に相当するものであり、同じく本発明の制御手段に相当するCPU8に接続されている。図2は、このCPU8に接続した各種センサーのブロック図であるが、CPU8には、エンジン水温センサー9、エンジン油温センサー10、エンジン油圧センサー11、スロットル開度センサー12が接続されている。このエンジン水温センサー9は、図示しないウォータージャケットの出口側に設置されている。エンジン油温センサー10は、図3に示すようにオイルパンセパレータ3に設置されている。エンジン油圧センサー11は、図示しないオイルポンプの出口側近辺に設置されている。また、スロットル開度センサー12は、図示しないアクセルペダルの裏側に設置されており、このスロットル開度センサー12により取得されたデータに基づいてエンジン負荷データが算出される。さらに、CPU8には、電子サーモスタット7を所望の開閉状態に設定できる操作部13が取り付けられている。この操作部13は、本発明の「外部からの指示に応じて、電子制御弁を所望の開閉状態に設定する手段」に相当し、操作部13を操作すれば意図的に電子サーモスタット7を開閉することができる。このような構成により、CPU8は、これらの各センサーから取得したエンジン冷却水温度データ、エンジン油温データ、エンジン油圧データ、エンジン負荷データに基づき、又は、操作部13からの入力に基づいて電子サーモスタット7に通電する。
ここで、電子サーモスタット7について、図3を参照しつつ説明する。図3(a)は電子サーモスタット7が閉塞した状態、図3(b)は電子サーモスタット7が開放した状態の断面図である。電子サーモスタット7は、図3に示すように、枠体7aに支持させた板体7bに穴7b1が設けてある。また、この穴7b1を開閉する弁体7e、サーモワックスを充填したサーモワックス充填部7c、スプリング7dを備えており、サーモワックスの膨張力及びスプリング7dの弾性により弁体7eが進退移動して穴7b1を開閉する。さらに、サーモワックス充填部7cにはヒータ7fが取り付けられている。サーモワックスは、暖機完了温度(およそ80℃)で膨張し、電子サーモスタット7を開放するものを選定した。このように構成した電子サーモスタット7は、サーモワックスが熱せられると弁体7eを開放するが、ヒータ7fに通電してサーモワックス充填部7cを加熱することにより、サーモワックス充填部7c周囲のオイルの温度にかかわらず弁体7eを開放することができる。
以上のように構成した二槽式オイルパン1は、副室4内のオイルの油温のみならず前記各センサーが取得したデータに基づいて電子サーモスタット7を介して副室4と主室5とを連通させることができる。これにより副室4内のオイルと主室5内のオイルとを循環させ、エンジン始動時、高負荷時といったエンジンの状態に応じてオイルの状態を適切に制御することができる。また、操作部13による信号により、例えば、油温が低い状態であっても電子サーモスタット7を開放し、副室4と主室5を連通させて両室のオイルを抜き取り、オイル交換作業を行うことができる。以下、二槽式オイルパン1の具体的な動作につき詳説する。
[低油温時のエンジン始動における動作]
低油温時のエンジン始動においても十分なポンパビリティーを確保しなければならない。表1は、エンジン油温センサー10により取得した油温と電子サーモスタット7のヒータ7fに通電する時間との関係を示すものである。油温が低ければ低いほどサーモワックス充填部7c内のサーモワックスを膨張させるのに時間がかかるので、通電時間を長く設定している。一方、図4はエンジン始動時の必要油圧を示す図である。横軸は時間軸であるが、エンジンキーONとした状態を「0」とし、エンジンスタータモータに通電してエンジンが始動した時間を「S0」としている。この横軸0からS0までの間は、図示しないグロープラグによりエンジンに予熱が付与される。この予熱時間(0〜S0)はエンジン水温センサー9から取得したエンジン水温に基づいて規定されている。エンジン始動後S1秒経過時からS2秒経過までは、P1kg/cm2の油圧が必要であり、S2秒経過以降はP2kg/cm2必要であることを示している。CPU8は以上の条件に基づいて低温ポンパビリティーを確保するための制御を行う。この制御につき図5に示すフロー図に基づいて説明する。
低油温時のエンジン始動においても十分なポンパビリティーを確保しなければならない。表1は、エンジン油温センサー10により取得した油温と電子サーモスタット7のヒータ7fに通電する時間との関係を示すものである。油温が低ければ低いほどサーモワックス充填部7c内のサーモワックスを膨張させるのに時間がかかるので、通電時間を長く設定している。一方、図4はエンジン始動時の必要油圧を示す図である。横軸は時間軸であるが、エンジンキーONとした状態を「0」とし、エンジンスタータモータに通電してエンジンが始動した時間を「S0」としている。この横軸0からS0までの間は、図示しないグロープラグによりエンジンに予熱が付与される。この予熱時間(0〜S0)はエンジン水温センサー9から取得したエンジン水温に基づいて規定されている。エンジン始動後S1秒経過時からS2秒経過までは、P1kg/cm2の油圧が必要であり、S2秒経過以降はP2kg/cm2必要であることを示している。CPU8は以上の条件に基づいて低温ポンパビリティーを確保するための制御を行う。この制御につき図5に示すフロー図に基づいて説明する。
まずエンジンキーONとすると(ステップS1)と、CPU8は、エンジン油温センサー10が測定した副室4内のエンジン油温データT0を得て(ステップS2)、このエンジン油温データT0が−20℃より低いか否かを判断する(ステップS3)。ステップS3でCPU8がYESと判断するとステップS4に進む。一方、CPU8がNOと判断したときは、オイルの循環量不足が懸念されるほどオイルの粘度が高まっていないと考えられるのでステップS5へ進み、電子サーモスタット7のヒータ7fへ通電することなく、さらに次のステップ(ステップS14)へ進む。
ステップS4では、CPU8はエンジン油温データT0が−30℃<T0≦−20℃の条件に当てはまるか否かを判断する。ここで、CPU8がYESと判断したときはステップS6へ進み、ヒータ7fへ通電する(ステップS6)。一方、CPU8がNOと判断したときは、ステップS7へ進む。ステップS7では、CPU8はエンジン油温データT0が−40℃<T0≦−30℃の条件に当てはまるか否かを判断する。ここで、CPU8がYESと判断したときはステップS8へ進み、ヒータ7fへ通電する(ステップS8)。一方、CPU8がNOと判断したときも、ステップS9へ進んでヒータ7fへ通電する。このように、エンジン油温データT0が−20℃を下回っており、ステップS3でYESと判断した場合は、いずれの場合もヒータ7fに通電することとなる。但し、エンジン油温データT0が属する温度領域により、ヒータ7fへの通電時間が異なる。すなわち、ステップS6によりヒータ7fに通電した場合は、通電時間をT20秒とすべくステップS10へ進み、通電開始後T20秒が経過したか否かを監視する。また、ステップS8によりヒータ7fに通電した場合は、通電時間をより長時間のT30秒とすべくステップS11へ進み、通電開始後T30秒が経過したか否かを監視する。さらに、ステップS9によりヒータ7fに通電した場合は、通電時間をさらに長時間のT40秒とすべくステップS12へ進み、通電開始後T40秒が経過した否かを監視する。
このようにエンジン油温データT0の温度領域によって各ステップで所定時間のヒータ7fへの通電を終えた後は、それぞれのステップ、ステップS10、ステップS11、ステップS12からステップS13へ進み、CPU8はヒータ7fへの通電を停止する(ステップS13)。ここまでがエンジン油温データT0に基づく制御であるが、CPU8は引き続きステップS14以降のエンジン油圧データPに基づく制御を行う。
ステップS13を経て、又は、ステップS5を経てステップS14に進むとCPU8は時間S1秒が経過したか否かを監視する。すなわちエンジン始動後S1秒が経過したか否かを監視し、次いでCPU8はエンジン油圧センサー11が測定したエンジン油圧データPを得る(ステップS15)。
ステップS15でエンジン油圧データPを得たCPU8はステップS16に進み、P>P1であるか否かを判断する(ステップS16)。ステップS16でCPU8がYESと判断した場合は、油圧の値が所望の値を上回っており、オイル量も不足していないと考えられることから、ヒータ7fへの通電は行わず次のステップS17へ進む。一方、ステップS16でCPU8がNOと判断した場合は、エンジン油圧が所望の値を下回っており、オイル量の不足が懸念されることからステップS18へ進んでヒータ7fへ通電し、副室4と主室5とを連通させて循環するオイル量を十分なものとして油圧が低い状態を改善する。ここで、図4に示すようにP>P1の状態が求められるのはエンジン始動時(S0)のS1秒後〜S2秒後までの間である。そこで、ステップS16から直接、又はステップS18を経てステップS17に進むとCPU8はS2秒が経過したか否かを監視する。すなわち、ステップS17でCPU8がNOと判断すると、CPU8はステップS15からステップS18の制御を繰り返す。
S2秒が経過し、ステップS17でCPU8がYESと判断すると、ステップS19に進む。ステップS19では、ステップS15と同様にCPU8はエンジン油圧センサー11が測定した油圧データPを得る(ステップS19)。ステップS19で油圧データPを得たCPU8はステップS20に進み、P>P2であるか否かを判断する(ステップS20)。ステップS20でCPU8がYESと判断した場合は、油圧の値が所望の値を上回っているおり、オイル量も不足していないと考えられることからことから、ヒータ7fへの通電は行わず次のステップS21へ進む。一方、ステップS20でCPU8がNOと判断した場合は、油圧が所望の値を下回っており、オイル量の不足が懸念されることからステップS22へ進んでヒータ7fへ通電し、副室4と主室5とを連通させて循環するオイル量を十分なものとして油圧が低い状態を改善する。ここで、図4に示すようにP>P2の状態が求められるのはエンジン始動時(S0)のS2秒以上のときである。そこで、ステップS20から直接、又はステップS22を経てステップS21に進むとCPU8はS3秒となったか否かを監視する。すなわち、ステップS21でCPU8がNOと判断すると、CPU8はステップS19からステップS22の制御を繰り返す。
S3秒が経過し、ステップS21でCPU8がYESと判断すると、ステップS23に進む。ステップS23では、CPU8は再びP>P2の条件となっているか否かを判断する。ステップS23でCPU8がYESと判断したときはステップS24に進む。ステップS24でCPU8は、それ以前のステップでヒータ7fに通電したままの状態となっているか否かの判断を行う(ステップS24)。ステップS24でCPU8がYESと判断した場合、すなわち、ヒータ7fが通電中の場合は、通電を停止し(ステップS25)、エンジン始動時の制御を終了する(ステップS26)。また、ステップS24でCPU8がNOと判断した場合は、既にヒータ7fへの通電は停止した状態となっているので、そのままエンジン始動時の制御を終了する。
一方、ステップS23でCPU8がNOと判断した場合、すなわちヒータ7fに通電して副室4と主室5とを連通させ、オイル量不足を解消する措置を採ったにもかかわらず油圧が所望の値以上に上昇していないときには、エンジン内部、二槽式オイルパン1、またはその周辺等に何らかの不具合が生じていることが考えられる。そこで、ステップS27で油圧不足であることの警告を行い、ユーザにエンジン停止等の措置を促したり、強制的にエンジンを停止させて、エンジン始動時の制御を終了する(ステップS28)。
以上が低油温時のエンジン始動における二槽式オイルパン1の動作の一例である。次に、エンジン油温昇温時における動作について説明する。
[エンジン油温昇温時における動作]
エンジンオイルは、エンジン始動時は早期昇温をさせることが好ましいが、エンジンオイルの劣化防止のためにも、油温の過上昇は回避することが好ましい。ここで、二槽式オイルパン1は冷却フィン2aを備えていることから、図1中、矢示15のように車速風により冷却効果が高められている。この冷却されたオイルを副室4内のオイルと混合すれば、過上昇の問題を回避できる。また、暖機が完了した後は、エンジンの負荷状態等に応じて、油温をコントロールすることにより燃費向上が期待できる。ここで、エンジンは各所に摺動部を有しているが、この摺動部におけるフリクションを低減すれば、燃費向上につながる。表2は、エンジン主要摺動部対燃費最適温度領域の目安を示したものである。すなわち、エンジンの主要な摺動部がどのような温度領域のときにフリクションが低減され、燃費向上につながるかの目安を示したものである。例えば、カム周りにあっては、暖機完了温度近辺の温度であれば、あまりに油温が高くなった状態よりも低温寄りの状態の方がフリクションが低減され燃費向上に有利である。同様の観点から、シリンダ/ボア間では中温域、クランク軸周りでは高温域ということになる。ここで、カム周りと、クランク軸周りとでは相反する温度領域であるため、どちらを重視すべきかという問題があるが、暖機が完了した状態の油温領域では油温を低下させたことによるクランク軸周りのフリクションの増加の影響よりも、油温を低下させたことによるカム周りのフリクションの低減の効果の方が大きい。すなわち、エンジン全体とすれば、油温を適度に低下させた方が燃費向上対策として有利である。そこで、所定条件を満たした場合は、電子サーモスタット7のヒータ7fに通電し、主室5内の低温のオイルを循環させる制御を行う。
エンジンオイルは、エンジン始動時は早期昇温をさせることが好ましいが、エンジンオイルの劣化防止のためにも、油温の過上昇は回避することが好ましい。ここで、二槽式オイルパン1は冷却フィン2aを備えていることから、図1中、矢示15のように車速風により冷却効果が高められている。この冷却されたオイルを副室4内のオイルと混合すれば、過上昇の問題を回避できる。また、暖機が完了した後は、エンジンの負荷状態等に応じて、油温をコントロールすることにより燃費向上が期待できる。ここで、エンジンは各所に摺動部を有しているが、この摺動部におけるフリクションを低減すれば、燃費向上につながる。表2は、エンジン主要摺動部対燃費最適温度領域の目安を示したものである。すなわち、エンジンの主要な摺動部がどのような温度領域のときにフリクションが低減され、燃費向上につながるかの目安を示したものである。例えば、カム周りにあっては、暖機完了温度近辺の温度であれば、あまりに油温が高くなった状態よりも低温寄りの状態の方がフリクションが低減され燃費向上に有利である。同様の観点から、シリンダ/ボア間では中温域、クランク軸周りでは高温域ということになる。ここで、カム周りと、クランク軸周りとでは相反する温度領域であるため、どちらを重視すべきかという問題があるが、暖機が完了した状態の油温領域では油温を低下させたことによるクランク軸周りのフリクションの増加の影響よりも、油温を低下させたことによるカム周りのフリクションの低減の効果の方が大きい。すなわち、エンジン全体とすれば、油温を適度に低下させた方が燃費向上対策として有利である。そこで、所定条件を満たした場合は、電子サーモスタット7のヒータ7fに通電し、主室5内の低温のオイルを循環させる制御を行う。
図6は、電子サーモスタット7のヒータ7fへの通電条件を示す図である。図6は、縦軸をエンジン水温(℃)、横軸をエンジン負荷(%)としている。CPU8は、図6中、ハッチングを付した領域Aの条件となるときに電子サーモスタット7のヒータ7fに通電する制御を行い、エンジンの摺動部、特にカム周りのフリクションを低減して燃費向上対策とする。この制御につき図7に示すフロー図に基づいて説明する。
まず、制御が開始されると(ステップS51)、CPU8は、ステップS52でエンジンキーがONとなっているか否かを判断する。ステップS52でCPU8がYESと判断するとステップS53に進む。ステップS53では、エンジン水温センサー9が取得したエンジン水温wを得るとともに、スロットル開度センサー12が取得したスロットル開度に関するデータ等からエンジン負荷eを算出する。一方、ステップS52でCPU8がNOと判断すれば、制御は行わず、終了する(ステップS59)。
ステップS53でエンジン水温wを得るとともにエンジン負荷eを算出したCPU8は、これらの値が図6中の領域Aに当てはまるか否かの判断をし、さらにこの条件がTa秒間継続したか否かの判断をする(ステップS54)。ステップS54でCPU8がYESと判断した場合は、ステップS55に進み、電子サーモスタット7のヒータ7fに通電する。一方、ステップS54でCPU8がNOと判断した場合は、ステップS52からの制御を繰り返す。
ステップS55でヒータ7fに通電した後、CPU8は通電後の秒数を計測し、通電後Tb秒が経過したか否かを監視する。通電後Tb秒が経過し、ステップS56でCPU8がYESと判断したら、ステップS57に進み、CPU8は未だ領域Aの条件が継続しているか否かの判断を行う(ステップS57)。すなわち、Tb秒毎に領域Aの条件が継続しているか否かの判断を行う。ステップS57でCPU8がYESと判断したときは、ヒータ7fへの通電状態を維持すべくステップS56へ戻る。一方、ステップS57でCPU8がNOと判断した場合は、ステップS58へ進み、一旦、ヒータ7fへの通電を停止し、再びステップS52からの制御を繰り返す。すなわち、エンジンキーがOFFとなるまでは、制御が継続される。
以上がエンジン油温昇温時における二槽式オイルパン1の動作の一例である。このように、状況に応じて電子サーモスタット7のヒータ7fに通電する制御を行えば、副室4内の油温のみならず、エンジンの負荷状態等に基づいてオイルを適切な状態に保つことができる。図8は、副室4内と主室5内の油温変化を示したものである。図8中、一点鎖線は暖機完了温度で、電子サーモスタット7のサーモワックスが膨張し、電子サーモスタット7が開放する温度である。また、実線で描いた曲線は副室4内の油温変化、破線で描いた曲線は主室5内の油温変化を表している。エンジンが始動すると、副室4内の油温は、徐々に上昇するが、一方の主室5内の油温はほとんど変化せず、低温のままである。副室4内の油温が上昇を続け、一点鎖線で示した暖機完了温度に到達すると電磁サーモスタット7が開放する。電磁サーモスタット7が開放されると、副室4内と主室5内のオイルが混合され始め、主室5内の油温は急激に上昇する。一方、副室4内の油温は、温度の低かった主室5内のオイルと混合されることにより、油温は下降しようとするが暖機完了温度よりも下回れば電子サーモスタット7は閉鎖されるので、副室4内の油温は暖機完了温度付近で一定となる。
その後、t2秒が経過したときにそれまでOFF状態だった電子サーモスタット7のヒータ7fに通電し、ON状態とすると、電子サーモスタット7は油温にかかわらず開放状態を保つので、副室4内のオイルと主室5内のオイルとの混合が促進され、両室の油温は、暖機完了温度を下回る温度で一旦安定する。その後、t3秒が経過したときにヒータ7fの通電をOFFにすると、再び油温に基づく開閉が行われ、副室4内の油温は再び、サーモワックスの膨張温度である暖機完了温度付近で一定となる。
このように本実施例の制御によれば油温のみによらず、電子サーモスタット7を開閉でき、運転状況等に応じた最適なオイルの状態とすることができる。ここで、従来のオイルパンにおける油温の変化と本実施例の二槽式オイルパン1の油温の変化を比較しつつ図9に基づいて説明する。図9中、一点鎖線は、暖機完了温度すなわちサーモワックスが膨張する温度を示している。実線で示した曲線は、本実施例の電子サーモスタット7を備えた二槽式オイルパン1の副室4内の油温変化、点線で示した曲線は、従来の一槽式のオイルパンの油温変化、二点鎖線で示した曲線は冷却フィンを備えた従来の一槽式のオイルパンの油温変化を表している。図9から明らかなように二槽式オイルパン1の副室4内の油温は、従来のいずれのオイルパンよりも昇温の速度が速い。さらに、本実施例の二槽式オイルパン1では、例えば図9中のa点でヒータ7fへ通電すると油温が暖機完了温度より低い状態で運転することが可能である。また、c点のようにヒータ7fへの通電を停止すれば油温が暖機完了温度となった状態での運転を継続することができる。
[オイル交換時における動作]
本実施例の二槽式オイルパン1は、ヒータ7fに通電しない限り、油温が暖機完了温度以下であると閉塞されている。このため、油温が暖機完了温度以下で、ヒータ7fに通電していない状態では、オイルパン2のオイルドレン14を開放しても副室4内のオイルを抜き取ることができない。そこで、オイル交換時には、操作部13により意図的にヒータ7fに通電した状態とする。このようにすれば、油温が低い場合であっても副室4と主室5を連通させることができ、両室からオイルを抜き取ることができる。両室からオイルを抜き取った後も、通電状態としておけば、エンジン上方から供給したオイルを副室4と主室5の双方に素早く充填することができる。すなわち、エンジンの上方から供給したオイルは、連通孔3a1を通じて両室に行き渡るが、ヒータ7fに通電して電子サーモスタット7を開放しておけば、副室4に流入したオイルをヒータ7fに通電することにより開放状態となった電子サーモスタット7を通じて主室5内にもオイルを行き渡らせることができる。
本実施例の二槽式オイルパン1は、ヒータ7fに通電しない限り、油温が暖機完了温度以下であると閉塞されている。このため、油温が暖機完了温度以下で、ヒータ7fに通電していない状態では、オイルパン2のオイルドレン14を開放しても副室4内のオイルを抜き取ることができない。そこで、オイル交換時には、操作部13により意図的にヒータ7fに通電した状態とする。このようにすれば、油温が低い場合であっても副室4と主室5を連通させることができ、両室からオイルを抜き取ることができる。両室からオイルを抜き取った後も、通電状態としておけば、エンジン上方から供給したオイルを副室4と主室5の双方に素早く充填することができる。すなわち、エンジンの上方から供給したオイルは、連通孔3a1を通じて両室に行き渡るが、ヒータ7fに通電して電子サーモスタット7を開放しておけば、副室4に流入したオイルをヒータ7fに通電することにより開放状態となった電子サーモスタット7を通じて主室5内にもオイルを行き渡らせることができる。
次に、本発明の実施例2について図10、図11を参照しつつ説明する。この実施例2の二槽式オイルパン21は、実施例1の二槽式オイルパン1の電子サーモスタット7に代えて電磁弁16を備えている。この電磁弁16はCPU8に接続されており、CPU8の指令に基づいて開閉動作を行う。その他の構成は、実施例1の二槽式オイルパン1と異なるところはないので、共通する構成要素については図面中、同一の参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
このように構成した二槽式オイルパン21の動作は、ほぼ実施例1の二槽式オイルパン1と同様であるが、実施例1の二槽式オイルパン1が油温に反応して開閉動作を行うサーモワックスを備えているのに対し、実施例2の二槽式オイルパン21ではこのようなサーモワックスを備えていないことに起因して、その制御は、多少異なったものとなっている。以下、この制御について図11を参照しつつ説明する。
図11中、一点鎖線は暖機完了温度を示している。実施例1の二槽式オイルパン1では、油温が上昇してきて、およそt1秒が経過するころに暖機完了温度に到達すると、電子サーモスタットはサーモワックスが膨張することによって自動的に開放される。しかし、実施例2の二槽式オイルパン21ではこのような機能を有さないので、油温が暖機完了温度になったのを見計らってCPU8が指令を出し、電磁弁16を開放するようになっている。このとき、電磁弁16の開度はCPU8のON比率の指令により、広範囲の制御が可能である。図11におけるt1秒からt2秒の間は油温が暖機完了温度を維持するようなON比率に制御されている。また、t2秒からt3秒、t3秒以後もON比率を制御することによって、油温を制御している。このように電磁弁16のON比率を制御することにより、実施例1の二槽式オイルパン1と同様な油温制御をすることができる。
次に、本発明の実施例3について図12、図13を参照しつつ説明する。この実施例3の二槽式オイルパン31は、実施例1の二槽式オイルパン1の電子サーモスタット7に代えて電動スロットル弁17を備えている。この電動スロットル弁17はCPU8に接続されており、CPU8の指令に基づいて開閉動作を行う。その他の構成は、実施例1の二槽式オイルパン1と異なるところはないので、共通する構成要素については図面中、同一の参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
このように構成した二槽式オイルパン31の動作は、ほぼ実施例1の二槽式オイルパン1と同様であるが、実施例1の二槽式オイルパン1が油温に反応して開閉動作を行うサーモワックスを備えているのに対し、実施例3の二槽式オイルパン31ではこのようなサーモワックスを備えていないことに起因して、その制御は、多少異なったものとなっている。以下、この制御について図13を参照しつつ説明する。
図13中、一点鎖線は暖機完了温度を示している。実施例1の二槽式オイルパン1では、油温が上昇してきて、およそt1秒が経過するころに暖機完了温度に到達すると、電子サーモスタットはサーモワックスが膨張することによって自動的に開放される。しかし、実施例3の二槽式オイルパン31ではこのような機能を有さないので、油温が暖機完了温度になったのを見計らってCPU8が指令を出し、電動スロットル弁17を開放するようになっている。このとき、電動スロットル弁17の開度はCPU8のスロットル開度の指令により、広範囲の制御が可能である。図13におけるt1秒からt2秒の間は油温が暖機完了温度を維持するようなスロットル開度に制御されている。また、t2秒からt3秒、t3秒以後もスロットル開度を制御することによって、油温を制御している。このように電動スロットル弁17のスロットル開度を制御することにより、実施例1の二槽式オイルパン1と同様な油温制御をすることができる。
このような電動スロットル弁17は、その機構上の特性からスロットル開度を徐々に変化させることができる。そのため、油温とスロットル開度を対応させた制御を行うこともできる。すなわち、油温が高温になるのに伴ってスロットル開度を徐々に大きくするというような制御を行うことができ、オイルの劣化抑制やしたり、エンジンの潤滑効率向上を図ることができる。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
1、21、31 二槽式オイルパン
2 オイルパン
3 オイルパンセパレータ
4 副室
5 主室
6 ストレーナ
6a 吸込口
7 電子サーモスタット
7f ヒータ
8 CPU
9 エンジン水温センサー
10 エンジン油温センサー
11 エンジン油圧センサー
12 スロットル開度センサー
13 操作部
14 オイルドレン
16 電磁弁
17 電動スロットル弁
18 エンジンブロック
2 オイルパン
3 オイルパンセパレータ
4 副室
5 主室
6 ストレーナ
6a 吸込口
7 電子サーモスタット
7f ヒータ
8 CPU
9 エンジン水温センサー
10 エンジン油温センサー
11 エンジン油圧センサー
12 スロットル開度センサー
13 操作部
14 オイルドレン
16 電磁弁
17 電動スロットル弁
18 エンジンブロック
Claims (5)
- 吸込口が配置される副室と前記吸込口が配置されない主室とに仕切るオイルパンセパレータをオイルパンの内部に備え、前記オイルパンセパレータは前記副室を形成する凹部を有し、前記副室がエンジンブロックと連通され、前記凹部は前記副室と前記主室とを連通させる連通孔を有する二槽式オイルパンにおいて、
前記副室と前記主室とを連通させる電子制御弁を前記オイルパンセパレータに装着したことを特徴とする二槽式オイルパン。 - エンジン冷却水温度データ、エンジン油温データ、エンジン油圧データ、エンジン負荷データの少なくとも1つのデータに基づいて前記電子制御弁の開閉を制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1記載の二槽式オイルパン。
- 外部からの指示に応じて、前記電子制御弁を所望の開閉状態に設定する手段を有することを特徴とする請求項1又は2記載の二槽式オイルパン。
- 前記電子制御弁は、サーモワックスと当該サーモワックスを加熱するヒータを備えた電子サーモスタット、電磁弁及び電動スロットル弁のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の二槽式オイルパン。
- 前記オイルパンの下面に冷却フィンを設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の二槽式オイルパン。
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-
2004
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