JP2006291758A - 潤滑装置及びエンジン - Google Patents

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Abstract

【課題】 オイルパン内のエンジンオイルの量を少なくしてエンジンオイルの早期昇温等を図ることができると共に、エンジンオイルの不足によるエアの吸い込みを回避することができる潤滑装置、エンジンを提供することを課題とする。
【解決手段】 エンジン(2)に組み込まれる潤滑装置(1)は、電磁弁(3、4)と、エンジン潤滑系の表面の油膜状態を検出するオイル油膜センサ(5、6)と、このオイル油膜センサ(5、6)からの信号に基づいて電磁弁(3、4)に対しオイル供給に関する指令を出す制御部であるECU(7)を備える。このような潤滑装置(1)により油膜状態の制御を行うことにより、エンジンブロック等に供給されたエンジンオイルを素早くオイルパンに戻すことができ、オイルパン内のエンジンオイルの量を減らし、エアの吸い込みを回避しつつエンジンオイルの早期昇温を達成できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジン潤滑系にオイルを供給する潤滑装置及びそのような潤滑装置を組み込んだエンジンに関する。
従来から、エンジンの潤滑・冷却にはエンジンオイルが用いられている。このエンジンオイルは、エンジンの下部に設けられたオイルパンに貯留され、オイルポンプによってエンジン各部に循環される。エンジン各部を循環したエンジンオイルは、下方のオイルパン内に滴下する。そして、オイルパン内に滴下したエンジンオイルは、再度オイルポンプによってエンジン各部に循環される。この間、エンジンオイルはエンジン各部から熱を受け取って各部を冷却する。また、エンジンオイルは、エンジン各部で油膜を形成して各部品間の潤滑を促進すると共に、部品の酸化を防止するなどの役目もある。
ここで、エンジンの冷間始動直後は、オイルパン内部に貯留されたエンジンオイルは冷えており、粘度も高く、エンジン各部を循環して各部を潤滑させるのに適した状態ではない。そこで、冷間始動直後は、できるだけ早くエンジンオイルを昇温させて適切な粘度を有する状態にさせたい。このために、オイルパンを複数の区画に分け、冷間始動直後は一方の区画内のエンジンオイルが循環されやすい状況を作り、この区画内のエンジンオイルをより早期に昇温させ、その一方、暖機完了後は、エンジンオイルの過熱を回避してエンジンオイルを好ましい状態とすることが既に検討されている(特許文献1)。このようなエンジンオイルの早期昇温は、フリクションの早期低減による燃費向上にも寄与するものであり、近年の燃費向上に対する強い要望からも改善が望まれる点である。
図9は、特許文献1に記載された二槽式オイルパン50の構造を説明する断面図であるが、エンジンオイルの昇温を効果的に行うべく、凹部51aを有するオイルパンセパレータ51をオイルパン52内に設け、凹部51a内にエンジンオイルの吸込口53aが位置するようにオイルストレーナ53を配置するとともに、凹部51aの側壁51a1の上部及び下部に凹部51aの内外を連通させる連通孔54、55を設けた構成を採用している。このような連通孔54、55のうち、凹部51aの側壁51a1の下部に設けた連通孔55は、エンジンオイルの粘度変化を利用して凹部51a内外のエンジンオイルの流通を制御するようになっている。すなわち、連通孔55の径を小径としておき、暖機時の粘度の高いエンジンオイルは連通孔55を通過する際の通油抵抗が大きいことを利用して凹部51a内外のエンジンオイルの混合を防止し、一方、暖機完了後の粘度の低いエンジンオイルは連通孔55を通過することができ、凹部51a内外のエンジンオイルの混合が行われる構成となっている。凹部51aの内外でエンジンオイルが混合されれば、低温の凹部51a外側のオイルによって、高温となった凹部51a内側のエンジンオイルの温度を低下させることができる。
一方、凹部51aの側壁51a1の上部に設けた連通孔54は、エンジンオイルの粘度に拘わらず凹部51aの内外でエンジンオイルを流通させることができ、主に、エンジンブロック56内部を循環し、オイルパンセパレータ51内(凹部51a内側)に滴下したエンジンオイルをオイルパンセパレータ51の凹部51aの内側から外側へ流出させる。このため、矢示57で示す様な、凹部51aの上部から流出したエンジンオイルが、エンジンオイルの粘度に応じて再び凹部51aの下部から凹部51a内に流入するというエンジンオイルの循環経路が形成され、エンジンオイルの混合を促進し、エンジンオイルを冷却するようになっている。混合されたエンジンオイルは吸込口53aから吸い上げられ、上部からエンジンブロック56内に供給される。
また、エンジンオイル(潤滑オイル)の粘性を考慮してオイルジェットへのオイル供給路を開閉する電磁弁の開閉動作を制御し、エンジン運転領域に対応させた冷却性能を得ながら、エンジン負荷の低減や燃費の向上を図ることのできるオイルジェット制御装置の提案もなされている(特許文献2)。
このようなオイルジェット制御装置は、オイルジェットの上流側にこのオイルジェットへのオイル供給部を開閉する電磁弁を設け、エンジンオイルの温度あるいはそれに相関するパラメータの温度を検出する温度検出手段を備えている。すなわち、特許文献2記載のオイルジェット制御装置はエンジンオイルの温度に応じてオイルジェットからの噴射量を制御するものである。
特開2003−222012号公報 特開2004−293509号公報
以上説明したように特許文献1記載の構造の二槽式オイルパン50は、オイルパン52の内部を複数の区画に分け、冷間始動直後は一方の区画内のエンジンオイルが循環されやすい構成としたことにより、その区画内のエンジンオイルを早期に昇温させることができ、燃費向上等、一定の効果を上げている。
このような二槽式オイルパン50では、できるだけ凹部51a内のエンジンオイルの量が少ない方が早期の昇温には都合がよい。また、オイルパン52内のエンジンオイルが少量である方がエンジンの低重心化を図ることができ、この点でも好都合である。このようなエンジンオイルの容量を低減することによる低重心化は通常の一層式のオイルパンにおいてもメリットとなるものである。
しかし、オイルパン内のエンジンオイル量を減少させると、低温始動時等にエンジンブロック等に供給したエンジンオイルの戻りが悪くなり、エアの吸い込みが起こり、エンジンの焼き付きを招く等エンジン本体に重大な損傷を与えるおそれがある。
また、特許文献2記載のオイルジェット制御装置は、エンジンオイルの温度に応じてオイルジェットの噴射量を制御している。このため、オイルタンク内のエンジンオイル量を幾分減少させることができ、エンジンオイルの早期昇温に資するものである。しかしながら、エンジン焼き付き等の回避を保証できるエンジンオイル量を担保しようとすると、減少させることのできるエンジンオイル量には一定の限界がある。
そこで、本発明は、オイルパン内のエンジンオイルの量を少なくしてエンジンオイルの早期昇温等を図ることができると共に、エンジンオイルが不足することによるエアの吸い込みを回避することができる潤滑装置及びエンジンを提供することを課題とする。
かかる目的を達成するための本発明の潤滑装置は、エンジン潤滑系へのオイル供給量調整手段と、前記エンジン潤滑系の表面の油膜状態を検出するオイル油膜センサと、当該オイル油膜センサからの信号に基づいて前記オイル供給量調整手段に対しオイル供給に関する指令を出す制御部と、を備えたことを特徴とする(請求項1)。
このような潤滑装置では、前記オイル油膜センサは、カムシャフト用オイル溜まりが形成されたシリンダヘッド及び/又はシリンダボア部に装着した構成とすることができる(請求項2)。エンジン潤滑系、すなわち、エンジンオイルの供給を必要とする箇所の油膜状態を直接検出することによってできるだけエンジンオイルの供給量を減らそうとしたものである。エンジンオイルの供給量をできる限り減らすことができれば、オイルパン内のエンジンオイルの量を少なくすることができ、エンジンオイルの早期昇温、エンジンの早期暖機完了を達成することができる。また、必要容量以上のエンジンオイルがエンジン潤滑系に供給、付着していると却って摩擦を増大させることになりかねないが、エンジンオイルの供給量を少なくすることができれば、このような不都合を解消することにもなる。
このような潤滑装置では、前記オイル供給量調整手段は、例えば、メインオイルホールから供給されるエンジンオイルを前記エンジン潤滑系と、当該エンジン潤滑系をバイパスするバイパス通路とに振り分ける三方弁とすることができる(請求項3)。このようにエンジンの潤滑に供されないエンジンオイルはバイパス通路を流通させることにより即座にオイルパンへ戻すようにすれば、オイルパン内のエンジンオイル量を少なくすることができ、エンジンオイルの早期昇温、エンジンンの早期暖機完了を達成することができる。このような三方弁としては、電磁弁を採用することができる(請求項5)。
また、このような潤滑装置では、製造コスト等を考慮して簡易な構成とする場合にはエンジン潤滑系における油膜(エンジンオイル)の有無のみを検出するタイプのものを採用することができるが、より緻密な制御を行うためには、前記オイル油膜センサが油膜厚さを測定し、当該測定した油膜厚さに関するデータに基づいて前記オイル供給量調整手段によりエンジン潤滑系へのオイル供給量を調整することが望ましい(請求項4)。
以上のような潤滑装置は、エンジンブロックの下部にオイルパンを装着したエンジンに組み込んで、本発明のエンジンを構成する(請求項6)。このようなエンジンでは、前記オイルパンを、吸込口が配置される第一室と前記吸込口が配置されない第二室とに仕切るオイルパンセパレータを内部に備え、前記第一室がエンジンブロックの内部と連通されるとともに、前記オイルパンセパレータに前記第一室と前記第二室とを連通させる連通孔を有する二槽式オイルパンとした構成とすることができる。二槽式オイルパンは、エンジンの暖機完了以前には第一室内のエンジンオイルが潤滑に供される。この第一室内のエンジンオイルの量が少なければ少ないほどエンジンオイルの早期昇温、エンジンの早期暖機完了を図ることができる。そこで、このような二槽式オイルパンと本発明の潤滑装置とを組み合わせたエンジンとすれば、より効率的に本発明の課題を解決することができる。
本発明によれば、エンジン潤滑系の表面の油膜状態を検出するオイル油膜センサを備え、そのオイル油膜センサからの信号に基づいて、エンジン潤滑系における油膜状態が適切なものとなるようにオイル供給量調整手段を制御するようにしたので、エンジン潤滑系に供給するエンジンオイルの量を少なくすることができ、この結果、オイルパン内のエンジンオイルの量を少なくすることができる。これにより、エンジンオイルの早期昇温、エンジンの早期暖機完了を図ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
図1は、本発明の潤滑装置1を組み込んだエンジン2のエンジンオイル循環経路の概略構成を示す説明図である。潤滑装置1は、本発明における制御部に相当するECU7に接続された第一電磁弁3、第二電磁弁4、シリンダヘッドオイル油膜センサ5、シリンダブロックオイル油膜センサ6を備えている。第一電磁弁3は、メインオイルホール8から本発明におけるエンジン潤滑系に含まれるオイルジェット9を通じてピストン10にエンジンオイルを噴射し、再びオイルパン19に戻す第一エンジンオイル流路12に設置されている。設置箇所は、図に示すようにメインオイルホール8とオイルジェット9との間である。また、第二電磁弁4は、エンジンオイルをメインオイルホール8から本発明におけるエンジン潤滑系に含まれるシリンダヘッド18を通じ、再びオイルパン19に戻す第二エンジンオイル流路14に設置されている。設置箇所は、図に示すようにメインオイルホール8とシリンダヘッド18との間である。
このような第一電磁弁3、第二電磁弁4はそれぞれ三方弁となっている。第一電磁弁3は、その開度調整によってメインオイルホール8から供給されたエンジンオイルをオイルジェット9、すなわち第一エンジンオイル流路12側と、この第一エンジンオイル流路12をバイパスする第一バイパス通路15とに振り分ける。また、第二電磁弁4も、その開度調整によってメインオイルホール8から供給されたエンジンオイルをシリンダヘッド18、すなわち第二エンジンオイル流路14側と、この第二エンジンオイル流路14をバイパスする第二バイパス通路16とに振り分ける。
次にシリンダヘッドオイル油膜センサ5と、シリンダブロックオイル油膜センサ6の設置位置について、エンジン2を断面とした模式図である図2を参照しつつ説明する。エンジン2は、シリンダブロック17の上側にシリンダヘッド18を搭載し、シリンダブロック17の下側にオイルパン19を取り付けた構成となっている。シリンダヘッド18には、カムシャフト用オイル溜まり18aが形成されている。このようなシリンダヘッド18には、シリンダヘッドオイル油膜センサ5が設置される。図3は、シリンダヘッド18の一部拡大斜視図であり、図4は、シリンダヘッドオイル油膜センサ5を設置した部分をさらに拡大した斜視図である。カムシャフト用オイル溜まり18aには凹部18a1が形成されており、シリンダヘッドオイル油膜センサ5のセンサ部5aが凹部18a1に露出するように埋め込まれている。センサ部5aは、複数層に積層された電極により形成されており、凹部18a1にエンジンオイルが溜まり、このエンジンオイルに浸った電極の抵抗の変化を検知してカムシャフト用オイル溜まり18aにおけるエンジンオイル油膜厚さを測定するようになっている。シリンダヘッドオイル油膜センサ5からの信号はリード線20を通じてECU7(図1参照)に送られる。
一方、シリンダブロック油膜センサ6は、図2に示すようにシリンダブロック17のシリンダボア部(シリンダライナ)17aに、センサ部6aを露出させるように設置されている。より具体的には、シリンダブロック17のシリンダブロック油膜センサ6の設置箇所を拡大して示した図5に示すように、シリンダブロック油膜センサ6は、シリンダボア部17aに形成した凹部17a1にセンサ部6aが露出するように埋め込まれている。センサ部6aは、シリンダヘッドオイル油膜センサ5におけるセンサ部5aと同様な構成となっている。すなわち、図5に示したように電極6a1を凹部17a1の深さ方向に複数層、積層して形成され、凹部17a1にエンジンオイルが溜まり、このエンジンオイルに浸った電極の抵抗の変化を検知してシリンダボア部17aにおけるエンジンオイル油膜厚さを測定するようになっている。シリンダブロックオイル油膜センサ6からの信号はリード線21を通じてECU7(図1参照)に送られる。
このようにシリンダブロック油膜センサ6は、シリンダボア部17aに設置されるが、ピストンの摺動域と干渉しない位置としている。これは、実際にエンジンオイル油膜を必要とするのはピストンの摺動域であることからシリンダヘッドオイル油膜センサ6もピストンの摺動域に設置するようにすればより正確な油膜厚さを測定でき、より緻密な制御が可能となるものと考えられるが、本実施では、ピストンのスムーズな摺動を考慮してピストンの摺動域と干渉しない位置(摺動域の下側)に設置した構成としたものである。
次に、シリンダブロック17の下側に取り付けたオイルパン19の構成について説明する。オイルパン19の内側にはオイルパンセパレータ22が装着されている。このオイルパンセパレータ22によりオイルパン19の内部はエンジンブロック17の内部と連通した第一室23と、この第一室23を覆うように形成された第二室24とに仕切られている。すなわち、オイルパン19とオイルパンセパレータ22とにより本発明における二槽式オイルパンが形成されている。
このように形成された第一室23内にはオイルストレーナの吸込口25が配置されている。この第一室23には、第一エンジンオイル流路12、第二エンジンオイル流路14からエンジンオイルが戻される。オイルパンセパレータ22には、サーモスタット28が装着されており、第一室23内のエンジンオイルが温められ、所定の温度以上となったときはサーモスタット28が開弁して第二室24内の冷えたエンジンオイルが流入し、エンジンオイルの過熱が回避されるようになっている。また、オイルパンセパレータ22には、第一室23と第二室24とを連通させる連通孔27が形成されている。この連通孔27を通じて第一室23内から溢れたエンジンオイルが第二室24内へ流入する。
オイルストレーナの吸込口25にはオイルポンプ26が接続されており、このオイルポンプにより汲み上げられた第一室23内のエンジンオイルがメインオイルホール8(図1参照)に供給される。
以上のように構成されるエンジン2における潤滑装置1の制御について、図6に示したフロー図に基づいて説明する。ECU7は、まず、各センサ、すなわち、シリンダヘッドオイル油膜センサ5、シリンダブロックオイル油膜センサ6から、油膜厚さに関するデータを受け取りその情報を読み込む(ステップS11)。次いで、図示しない他のセンサ群から取得したエンジン回転数や負荷の情報に基づく目標油膜厚さマップを読み込む(ステップS12)。ここで、目標油膜厚さマップは、以下の要領で作成されている。例えば、エンジン回転数とその時々で必要となる油膜厚さとは、図7に示すような傾向、すなわち、エンジン回転数が上昇するに伴って、必要となる油膜厚さは厚くなるという関係を加味して作成される。この目標油膜厚さマップは予め作成されたものであってECU7内のメモリに格納されている。
次いで、ECU7は、粘度補正係数マップを読み込む(ステップ13)。適正な油膜厚さというのはエンジンオイルの粘度によっても異なることを考慮し、ステップS12で読み出した値を補正する趣旨である。すなわち、エンジンオイルの温度とその動粘度とは、図8にその傾向を示したようにエンジンオイルの動粘度はある温度域において急激に変化するものである。そこで、本実施例では、粘度補正係数を考慮して目標油膜厚さを算出するようにしている。この粘度補正係数マップもECU7内のメモリに格納されている。
次いで、ECU7は、これらのマップから得た数値を考慮して最終的な目標油膜厚さを計算する(ステップS14)。最終的な目標油膜厚さが算出されたら、その目標油膜厚さと電磁弁の開度に関する電磁弁デューティマップを読み込む(ステップS15)。その後、ECU7は、第一電磁弁3、第二電磁弁4に対して電磁弁デューティ比制御を行う(ステップS16)。この電磁弁デューティ比制御によって第一エンジンオイル流路12に流されなかったエンジンオイルは第一バイパス通路15へ流され、第二エンジンオイル流路13に流されなかったエンジンオイルは第二バイパス通路16へ流されて早急にオイルパン19の第一室23に戻される。これにより、第一室23内のエンジンオイル不足が回避される。
以上のような制御を行うことにより、シリンダボア部17aやカムシャフト用オイル溜まり18aの油膜状態を直接的に検出、制御することができるので、エンジンオイルの供給量を極力減少させることができる。エンジンオイルの供給量を減少させることができるということは、オイルパン19、特に第一室23内のエンジンオイルの量を減少させることができる。この結果、少量のエンジンオイルを温めればよいことになり、エンジンオイルの早期昇温、エンジン2の早期暖機完了を達成することができる。これは燃費の向上等にも資するものである。
また、オイルの供給量を減少させることができたことにより、エンジンオイル油圧も減少傾向となり、オイルポンプ26でのフリクションやエンジン潤滑系(摺動各部)でのフリクションを低減できるため、これによっても燃費の向上を達成することができる。さらに、極低温でのポンパビリティーも改善することができる。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。例えば、メインオイルホール8から図示しないクランクシャフトジャーナルへ供給するエンジンオイル流路に電磁弁を装着し、クランクシャフトジャーナルへのエンジンオイルの供給量を調整するようにすることもできる。すなわち、エンジンオイルの供給が必要となる箇所毎に電磁弁を装着した構成とすることができる。また、上記の実施例では、第一電磁弁3、第二電磁弁4には共通の指令を送る構成としているが、電磁弁毎に指令を送り、より緻密なエンジンオイル供給の制御とすることもできる。
また、エンジンオイルの温度に応じて制御を変更することもできる。例えば、極低温における冷間始動時〜常温となるまでのマップ、暖機完了後のマップを用意し、エンジンオイルの温度に応じて参照するマップを変更し、より緻密な制御を行うようにすることもできる。
さらに、正確なエンジンオイル油膜厚さを測定することなく、油膜の有無だけを検出し、この検出結果に応じて簡易的にエンジンオイル供給の制御を行うこともできる。また、シリンダブロック油膜センサ6についてはどれか一つの気筒に装着するようにしてもよいし、全気筒や、その半分の気筒に装着するようにすることもできる。なお、各制御においては、いわゆるハンチングを防止するステップを組み込み、安定した制御とすることができる。
潤滑装置を組み込んだエンジンのエンジンオイル循環経路の概略構成を示す説明図である。 エンジンの断面であり、オイル油膜センサの設置箇所を示す模式図である。 シリンダヘッドの一部拡大斜視図である。 シリンダヘッドオイル油膜センサを設置した部分をさらに拡大した斜視図である。 シリンダボア部のシリンダブロック油膜センサを設置した箇所の一部拡大断面図である。 油膜厚さ制御の一例を示すフロー図である。 エンジン回転数と必要油膜厚さとの関係(傾向)を示すグラフである。 エンジンオイルの温度と動粘度との関係(傾向)を示すグラフである。 従来の二槽式オイルパンの概略構成を示す断面図である。
符号の説明
1 潤滑装置
2 エンジン
3 第一電磁弁
4 第二電磁弁
5 シリンダヘッド油膜センサ
6 シリンダブロック油膜センサ
7 ECU
8 メインオイルホール
9 オイルジェット
10 ピストン
12 第一エンジンオイル流路
13 シリンダヘッド
14 第二エンジンオイル流路
15 第一バイパス通路
16 第二バイパス通路
17 シリンダブロック
18 シリンダヘッド
19 オイルパン
20、21 リード線
22 オイルパンセパレータ
23 第一室
24 第二室
25 吸込口
26 オイルポンプ
27 連通孔
28 サーモスタット

Claims (7)

  1. エンジン潤滑系へのオイル供給量調整手段と、
    前記エンジン潤滑系の表面の油膜状態を検出するオイル油膜センサと、
    当該オイル油膜センサからの信号に基づいて前記オイル供給量調整手段に対しオイル供給に関する指令を出す制御部と、
    を備えたことを特徴とする潤滑装置。
  2. 請求項1記載の潤滑装置において、
    前記オイル油膜センサは、カムシャフト用オイル溜まりが形成されたシリンダヘッド及び/又はシリンダボア部に装着したことを特徴とする潤滑装置。
  3. 請求項1又は2記載の潤滑装置において、
    前記オイル供給量調整手段は、メインオイルホールから供給されるエンジンオイルを前記エンジン潤滑系と、当該エンジン潤滑系をバイパスするバイパス通路とに振り分ける三方弁であることを特徴とする潤滑装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項記載の潤滑装置において、
    前記オイル油膜センサが油膜厚さを測定し、当該測定した油膜厚さに関するデータに基づいて前記オイル供給量調整手段によりエンジン潤滑系へのオイル供給量を調整することを特徴とする潤滑装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項記載の潤滑装置において、
    前記オイル供給量調整手段は、電磁弁であることを特徴とする潤滑装置。
  6. エンジンブロックの下部にオイルパンを装着したエンジンであって、
    請求項1乃至5のいずれか一項記載の潤滑装置を組み込んだことを特徴とするエンジン。
  7. 請求項6記載のエンジンにおいて、
    前記オイルパンを、吸込口が配置される第一室と前記吸込口が配置されない第二室とに仕切るオイルパンセパレータを内部に備え、前記第一室がエンジンブロックの内部と連通されるとともに、前記オイルパンセパレータに前記第一室と前記第二室とを連通させる連通孔を有する二槽式オイルパンとしたことを特徴とするエンジン。
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