JP3074819B2 - オイル調整装置 - Google Patents

オイル調整装置

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JP3074819B2
JP3074819B2 JP03208862A JP20886291A JP3074819B2 JP 3074819 B2 JP3074819 B2 JP 3074819B2 JP 03208862 A JP03208862 A JP 03208862A JP 20886291 A JP20886291 A JP 20886291A JP 3074819 B2 JP3074819 B2 JP 3074819B2
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    • F16H57/00General details of gearing
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    • F16H57/0412Cooling or heating; Control of temperature
    • F16H57/0413Controlled cooling or heating of lubricant; Temperature control therefor
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01MLUBRICATING OF MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; LUBRICATING INTERNAL COMBUSTION ENGINES; CRANKCASE VENTILATING
    • F01M11/00Component parts, details or accessories, not provided for in, or of interest apart from, groups F01M1/00 - F01M9/00
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H57/00General details of gearing
    • F16H57/04Features relating to lubrication or cooling or heating
    • F16H57/0434Features relating to lubrication or cooling or heating relating to lubrication supply, e.g. pumps ; Pressure control

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオイル調整装置、特に変
速機下部のオイルパンの油を循環給油する循環系統のオ
イル調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】変速機ケース底部に油だまりとしてのオ
イルパンを有して該オイルパン内のオイルを各部に給油
し循環させる装置は、例えば昭和62年3月、日産自動車
(株)発行「 RE 4R01 A型 オートマチックトランスミ
ッション整備要領書」(A261 CO7 )にその構成が記載の
変速機におけるが如く、所要容量の大きさに見合うオイ
ルパンを取付けると共に、その中に所要量の油を入れ、
オイルポンプにより吸い上げてその循環給油の用に供す
ることができる。ここに、上記オイルポンプ、及びコン
トロールバルブ、パワートレーン(P/T)、更にはストレ
ーナなどは、それらを囲むケース (オイルパン自身も含
む) に収納構成される。また、油冷却のためにオイルク
ーラーが備えられてこれは車両のラジエータに設けるこ
とができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記のよう
にオイルパンには予め設定される所定オイル量のものが
入れられ、かつまたそのオイルレベルも作業者が必要に
応じ、点検し調整できるようになされてはいるけれど
も、装置自身がシステムとしてオイルレベルを調整制御
するといった機能、あるいは温度変化によるフリクショ
ン増加を防止するなどといった機能までは有してはいな
い。オイルを入れっ放しにしている状態を考えると、所
要量のオイルが入れられたとしても、油温によるレベル
変化が生じ、温度が高い状態では油液面上昇によりフリ
クション増加の要因となり、これは入れすぎぎみにオイ
ルを入れるほどかかる事態を招き易くなる一方、温度が
低い状態ではオイルレベルは低下し、油不足によるオイ
ルポンプエア吸いなどの要因となって、少な目ぎみに入
れてしまったほど低温時でのかような事態が発生する可
能性が高くなる。作業者によるより厳密なオイル量の調
整は上記の事態を緩和できるが、それは煩雑なものとな
り、また、レベル変化が大きく生じてしまうときにはそ
れでも対応し難い。
【0004】本発明の目的は、オイルレベルを調整制御
でき、もってレベル変化に起因するフリクション増加等
の事態を回避することのできるオイル調整装置を提供す
ることにある。また、他の目的は、上記と同様の機能
を、改良された循環給油系の構成をもって実現すること
ができる装置を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記の
オイル調整装置が提供される。変速機油を受けるオイル
パンと、オイルクーラーを有する循環系において、クー
ラー回路の一蔀に設けられて該回路から分岐して油を分
配するように作動する分配弁と、該分配弁と接続して分
配弁作動時に油が送られるオイルリザーバと、該リザー
バ内の油を低温で前記オイルパンに戻すよう作動する戻
し弁と、油温または油面レベルを検出してオイルパン内
のオイルレベル制御をする手段であって、前記分配弁に
より油温またほ油面レベルが上昇する場合に所定量の
を前記オイルリザーバへ出すように分配弁を作動させて
油面レベルを低下させる制御を行う制御装置とを備えて
なるオイル調整装置、変速機油を受けるオイルパンと、
油を圧送給油する主オイルポンプとしての第1のオイル
ポンプとを含む循環系を有するオイル調整装置であっ
て、変速機上部に設けられるオイルリザーバと、前記オ
イルパンの油のほぼ全てを吸い上げて前記オイルリザー
バに圧送供給する吸い上げ用の第2のオイルポンプと、
前記オイルリザーバに蓄積される油自身の自重を利用し
て、前記オイルリザーバから前記第1のオイルポンプヘ
直接油を送給する油路とを備えてなるオイル調整装置で
ある。
【0006】
【作用】請求項1の装置では、オイルパン、オイルクー
ラーを有する循環系のクーラー回路から分岐して油を分
配する分岐弁は、制御装置による制御の下、油温または
液面レベル上昇に応じ作動時に油をオイルリザーバへ出
し、他方、戻し弁は、低温になるとリザーバ内の油を戻
すように作動する。よって、オイルパンのオイルレベル
は当該システムにより制御され、温度変化にかかわらず
レベル変動を制御することを可能にならしめ、それ故フ
リクション増加等が軽減され、同時にレベル管理の簡素
化にも寄与する。
【0007】請求項2の装置では、オイルパンと主オイ
ルポンプとしての第1のオイルポンプを含む循環系は、
該系中に油吸い上げ用の第2のオイルポンプ、及びオイ
ルリザーバを有するものであり、第2のオイルポンプが
オイルパンから油をほぼ大部分、変速機上部のオイルリ
ザーバに送り出し、そのリザーバから当該リザーバと直
に接続されている第1のオイルポンプに直接油を送る。
これにより、本装置では、オイルパンはほぼオイルレス
化することが可能で、それ故にオイルパン内自体のレベ
ル変化が原因でのフリクション増加等が避けられ、かつ
また、オイルパン内についてのレベル調整といった手間
も省けてその簡略化を可能ならしめる。更には、この場
合は、上記のリザーバから油は自重でもって直接主オイ
ルポンプへ送られ、よって吸入抵抗をほとんどなからし
めることが可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明装置の一実施例で、自動変速機
(A/T)のオイルレベル制御のシステム図である。図
中、1はエンジン動力を駆動輪へ伝達する自動変速機、
2はラジエータを示す。自動変速機1は、トルクコンバ
ータ、変速機構(ギアトレーン)、クラッチなどの各種
摩擦要素、コントロールバルブ、オイルポンプ等から成
る。パワートレーン(P/T)、コントロールバルブ、
オイルポンプ等を収納するケース底部のオイルパン(A
/Tオイルパン)内の油(ATF)は、ポンプにより加
圧し、必要な各部に供給され、潤滑をするのに用いられ
るが、ラジエータ2中のA/Tオイルクーラー3に循環
し冷却してオイルパンに戻す。
【0009】本実施例では、このようなクーラー回路の
一部に油を分配する弁を設け、また、低温で油をオイル
パンに戻す戻し弁をもつリザーバを設ける。図示のシス
テムは、このため、油流分配部4、及びリザーバタンク
5(オイルリザーバ)を備え、該分配部4を油路6を経
てリザーバタンク5に接続し、該リザーバタンク5はそ
の下部の戻し弁7を通し油路8を介してオイルパンに接
続することができる。
【0010】図2は上記分配部4の構成の一例を示す。
図示の如く、分配器は分配弁11及び分配ソレノイド12を
有し、クーラーアウトからP/T潤滑に至る回路の途中
から分岐した回路の先に該分配弁11が設けられる。分配
弁11はスプール13を備え、該スプールをスプリング14に
より左半部図示の位置に弾支し、室15への圧力供給で右
半部図示位置へストロークさせるものとする。分配弁11
は、前者のスプール位置でクーラー回路に接続の油路16
を前述の油路6と遮断し、後者のスプール位置で油路16
をリザーバタンクへ至る該油路6に通じるものとする。
また、室15には信号圧力回路17を接続し、その途中にオ
リフィス及びドレンポートを設けて、これに前記自動変
速機コントロールバルブ部で使用する一定圧のパイロッ
ト圧を供給するようになす。しかして、ドレンポートに
はそれを開閉するソレノイドとしての分配ソレノイド12
が設けられ、該ソレノイドはON時プランジャを進出され
てドレンポートを閉じ、上記室15にパイロット圧を供給
するものとする。また、上記スプリングについては、こ
れを形状記憶合金として或る温度以下では弁が作動しな
いようにするようにしてもよい。
【0011】また、図3はリザーバタンク5における戻
し弁7の構成の一例で、本例は、タンク下部に形成した
開口部5aに臨んでその開口を開閉するバイメタル式の弁
体21が設けられる。該バイメタル式弁体21は、低温で破
線位置に変形し、オイルパンへの戻し油路8を経て油を
戻すようその特性を設定する。更に、リザーバタンク5
には、本例では、図4にその構成の一例をもって示すよ
うに、タンク上部にフロート式エアブリードチェック弁
22を設ける。
【0012】前記分配部4の分配弁11の作動はコントロ
ーラ30により制御し、該コントローラ30には分配弁の作
動制御のための情報を入力する。分配弁11は、油温やオ
イルレベルにより制御することができるが、ここでは、
ATF 温度を用いることとし、そのため、油温を検知する
油温センサ31からの信号をコントローラ30に入力する。
コントローラ30は、入力検出回路と、演算処理回路と、
該演算処理回路で実行されるオイルレベル制御用のプロ
グラム、及び演算結果等を格納する記憶回路と、分配部
4の分配ソレノイド12に ON /OFF 制御信号を送出する
出力回路等とで構成され、油温センサの出力に基づき分
配弁11で油をリザーバタンク5へ出すようレベル制御を
行う。コントローラ30は、該制御において、好ましく
は、 温度上昇してレベル上昇する場合において油をリザ
ーバタンク5へ上げるとき、出しすぎないようにするた
めに、 1度に出す油量を制限し、または出すインターバ
ルの制御値(min 値)を設定し、レベル制御を実行す
る。
【0013】以下、図5、及び作動説明の一例を示す図
6並びにA/Tオイルレベルと温度の相関を示す図7を
も参照して、更に具体的に説明する。コントローラ30で
実行される制御プログラムの一例を示す図5において、
まず、ステップ101 では油温センサ31からの信号により
油温Tを読み込む。ここに、A/Tオイルレベルと油温
の関係は、図7に示す如く、温度が上昇すると、ATF自
身の膨張や気体のとけ込み等でレベルが上昇する傾向を
示し、従ってステップ101 では油温T値をもってオイル
レベルをみることになる(それ故、前記でも触れ、また
後記もするように、制御情報としては、オイルパン内の
ATFの液面そのものを電気的に検知して得た情報を用
いるようにしてもよい)。該ステップ101 での読込み値
Tは、後述のステップ104, 107での判別に適用される。
【0014】ステップ102 では、イグニッションON、即
ちエンジンON (図6)してからの分配ソレノイド12の作
動回数Nを読み込む。該N値については、後述のステッ
プ108 に続くステップ109 で加算処理され記憶回路に記
憶されている値を読み出することによって、その読み込
み処理を実行する (但し、初期値はイグニンションSW投
入時でのイニシャライズにより値Oである)。
【0015】次に、本プログラム例では、ステップ103
において、分配ソレノイド12をONしてからのインターバ
ル、即ち前回ON時からの経過時間としてのインターバル
タイムPを読み込む。これは、先に触れたように、分配
弁11の作動により油をリザーバタンクへ出すにあたって
出しすぎを防止するためのものであり、読込み値Pは後
述のステップ105 での判別に適用される。
【0016】しかして、各ステップでの読込み処理後、
ステップ104 では、油温値Tが所定値A℃(図6参照)
以上かをチェックする。該所定値Aは後述のステップ10
7 での判別値としての所定値B℃(図6参照)ととも
に、オイルレベル管理においての制御設定値として機能
するものであり、本ステップ104 の答がNOなら、そのま
ま本プログラムを終了し、分配ソレノイド12はONさせな
い。従って、この場合は、分配弁11は非作動で、ATF は
通常の如くオイルパンからオイルクーラーを通って潤滑
に回っている。
【0017】一方、T≧Aが成立するときは、ステップ
105 で前記P値が所定値K以上かチェックする。該K値
は、前回分配ソレノイドON時から次にON作動させる場合
の禁止期間を設定するためのインターバルの min値とし
て設定することができ、従って、前回までに分配ソレノ
イド12のON制御があった場合において本ステップでNOの
答が得られるときは、インターバルタイムが依然として
値Kを超えていない状態であることから、そのまま本プ
ログラムを終了し、分配ソレノイドはONさせない。これ
により、リザーバタンクへの出しすぎの防止を図る。
【0018】次に、ステップ106 は、前記作動回数Nが
Oか否かをみるステップである。ここで、N=Oが成立
するときは、今回ソレノイド作動時がイグニッションON
後の初回のものであることを意味し、他方、そうでなけ
れば2回目以降のものであることを意味する。初回(1
回目)のときは、直接ステップ108 へ進み、ここで、或
る一定短時間の間、分配ソレノイド12をONとする。これ
により、例えば図6に例示するように、分配ソレノイド
12がONし (t1 〜t2 間) 、分配弁11が作動し、油をリ
ザーバタンクへ出す結果、オイルレベルは低下する。こ
の場合において、出しすぎないようにするため、1度に
出す油量を制限するべくON時間が設定されている。しか
して、ステップ108 実行後は、ステップ109 で作動回数
N値に値1を加算して本プログラムを終了する。他方、
ステップ106 で答がNOの場合には、ステップ107 におい
て油温値Tが所定値B以上かをチェックし、その判別の
結果、答がNOならばそのまま本プログラムを終了する一
方、T≧Bが成立するときは、前記ステップ108, 109を
実行し本プログラムを終了する。これにより、図6に例
示するように、油温が所定油温Bを超えるようなときに
は、分配ソレノイド12がONし(t11〜t12間)、同様に
して、分配弁11が作動し、オイルレベルはそこで低下す
る。
【0019】こうして、油温上昇に伴うA/Tオイルパ
ン内での上昇方向へのオイルレベルの変化は抑制され、
油自身による熱膨張、更には高温でのエアとけ込みによ
る膨張があったとしても、大幅な液面上昇は回避され、
それ故、油の膨張等により油面が上がりP/T系が油に
つかる部分が多くなることが原因でフリクションが増加
するのを防止し軽減することができる。フリクションの
減少は、効率を良くし、燃費向上を図ることもできる。
【0020】本システムは、上記のような制御ロジック
により温度上昇してレベル上昇すると、ATFをリザー
バタンク5へ上げる機能を有するものとして稼動すると
共に、低温になるとこれを戻すシステムとして作動す
る。即ち、リザーバタンク5のバイメタル式弁体21は、
低温になれば開いて油をオイルパンへ戻すように機能
し、例えばその温度を図6の作動説明図中に併せて示し
た所定値C(C<A,B)と設定してあれば、タイミン
グt31で油を戻すことができ、これによりオルルパン内
のオイルレベルを図示のように上げることができる。よ
って、低温での油不足よるオイルポンプエア吹いや、更
にはその場合の油圧低下(ライン圧低下)も回避し得、
上記の分配ソレノイド、従って分配弁についての制御ロ
ジックと俟って、油温の高低変化に起因するレベル変化
を抑制でき、一定範囲に抑えられ、しかもその幅を小さ
なものとして安定化することができる。
【0021】以上のように、オイルレベル上昇時に分配
弁制御で油をリザーバタンク5へ出す一方、低温ではこ
れをリザーバタンク5から戻す本システムは、適切なオ
イルレベルの調整が行え、上述のフリクション増加の防
止等が図れる。更に、加えて、オイルパンにオイルを単
に入れてある構造のものに比し、その場合は、オイルパ
ン容量大とすればスペース、重量増を招き易く、またオ
イルレベル管理幅を狭めればそれだけ管理工数が増大
し、それに適合させることが要求されるに対し、本シス
テムによるときは、かかる事態も避けられて、容易にオ
イルパン容量は下げられ、そのため重量、スペース等の
面でも大なる利点を有し、また、レベル管理の簡素化も
図れる。更に、高温時でみると、フリクション増加の他
のブリーザ吹き出し、各部品(クラッチ、シール類)の
劣化を早めるといった事態もあるところ、本システムで
は各部品の耐久性向上等を図ることができる。
【0022】なお、上記例では、油温に応じて分配部の
分配弁の制御を行ったが、油液面を検知して制御するよ
うにして実施してもよいことは既に述べた通りである。
また、戻し弁としては図3のようなバイメタル式弁体21
を用いたが、図8に示すようなシフト弁を戻し弁23とし
て分配部4に設ける構成としてもよい。かかる場合は、
戻し弁23に対する制御もコントローラによって行うこと
ができ、そのためのソレノイドに対応する制御プログラ
ムを組み合わせて用いる制御システムとすることができ
る。
【0023】次に、本発明の他の実施例について説明す
る。前記実施例によるものが、クーラー回路の一部に追
加した分配弁11と、リザーバタンク5と、戻し弁7、23
を有して油温やオイルレベルで制御するシステムであっ
たのに対し、本実施例では、自動変速機に対し、基本的
には、油吸い上げ用オイルポンプと、オイルリザーバタ
ンクを追加し、油だまりから油をポンプによってほぼ全
てリザーバタンクへ送るようになして、リザーバタンク
から主オイルポンプに直接油を送る構成にすると共に、
オイルリザーバタンクにエンジンヘッド冷却水を導きオ
イルの即暖化を可能とする構成としたものである。
【0024】図9は本実施例での基本構成を示し、自動
変速機1のケース下部には容量の小なる油だまりとして
のオイルパン41を形成すると共に、上部にはエンジン冷
却水路42がめぐっているオイルリザーバ43を配し、更に
それらの間にオイルリザーバ43に油を送るオイル吸い上
げ用のオイルポンプ44を介挿する。更にまた、上部に配
置した該オイルリザーバ43とメインオイルポンプ (主オ
イルポンプ)45 との間は、かかるオイルリザーバ43から
メインオイルポンプ45へ直接油を送るべく道管46 (吸入
路) をもって接続し、リザーバからの戻りをメインオイ
ルポンプに直につなげるものとなす。こうして、上記構
成に従う自動変速機のオイルレベル安定化装置も、前記
実施例の場合と同じように、フリクションの減少、オイ
ルパンの小型軽量化、オイルレベル調整の簡略化等を可
能ならしめる。更には、メインポンプ吐出圧の安定化、
低温時のオイルの即暖化をも図る。
【0025】以下、これらの点について図10に示す具体
例をもって説明する。図10において、オイル吸い上げ用
のオイルポンプ44は、自動変速機の出力軸47に取付けら
ており、該A/T出力軸の回転により作動する。ケース
下部のオイルパン41内のオイルは、ケース内を通る油路
によりフィルタ48を介して上記オイルポンプ44で吸い上
げられるが、この場合、オイルをほとんど上部のオイル
リザーバ43へ送ることから、オイルパン41は小さなもの
で足り、しかも高温でも、油の膨張等により油面が上が
りP/Tが油につかる部分が多くなることが原因でフリ
クションが増加するのが避けられる。従って、オイルパ
ンを小さくでき、かつ、ほぼオイルレスオイルパンとし
て機能させることができることにより、軽量小型化が可
能であると共に、油温変化によるフリクション増加の防
止も実現される。
【0026】上述の出力軸47に取付けたオイル吸い上げ
用のオイルポンプ44によってオイルパン41のオイルはこ
れをケース内を通る油路により吸い上げてオイルリザー
バ43に送り出すが、これはエンジン冷却水路42が回って
いて積層タイプオイルクーラー兼オイルリザーバとして
機能し、かつオイルを即暖化する作用をも有する。即
ち、オイルリザーバ43には、エンジン49からエンジンヘ
ッド冷却系の接続管路50を経てエンジンヘッド冷却水路
42が通っており、A/T油温<エンジン冷却水温の場合
には前者を即暖化し、A/T油温>エンジン冷却水温の
場合にはA/Tオイルの冷却をすることができる。従っ
て、オイルの冷却が行える一方、低温時にはエンジン冷
却水温を効果的に利用することができ、低温時自己発熱
のみでしか暖機できないものに比し、容易に暖機促進が
図れる。油温即暖化は、低温時フリクションの増加を避
け得て、この点でも一層のフリクション低下が実現され
る。また、上記で油配管はケース内に設けることがで
き、油もれを防止して油もれ信頼性向上も容易に図れる
ことができる。
【0027】更に、上述のようにしてオイルリザーバ43
に送られたオイルは、オイルリザーバ43より直接、導管
46を通りメインポンプ45に送られる。こうしてオイルリ
ザーバ43はメインオイルポンプ45のサクションに直につ
なげられていて、かつオイルリザーバ43は上部にあるた
め、オイルは自重でもってメインオイルポンプ45のサク
ションに入ってくることとなり、このため、吸入抵抗
は、ケース底部の油だまりから直接オイルポンプ (主オ
イルポンプ) により吸い上げる場合のものに比し、これ
をほとんどなくすことができ、また、オイルポンプによ
って直接吸い上げるときは、先の実施例でも触れたよう
に低温時に液面変化でエア吸いが発生し、ライン圧低下
が生ずるなどするところ、本例でのメインオイルポンプ
45はオイルパン41のオイルを吸い上げるという態様では
オイルを吸入してはおらず、従って上述のような意味で
のエア吸い発生はなく、メインオイルポンプ45の吐出圧
安定も図ることができる。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、温度が高
いときは分配弁で油をリザーバへ出し、低温では戻し弁
をもってリザーバから油を戻すシステムとすることがで
きるので、オイルパン内に入れられている油に対する油
温によるレベル変化を抑制し得、従って、液面上昇によ
るフリックション増加を軽減乃至防止し、または油不足
によるオイルポンプエア吸いなどの事態も同様にこれを
軽減し乃至防止することができる。更には、オイルパン
容量を下げられ、またレベル管理の簡素化等も図れる。
【0029】請求項2記載の発明によれば、オイルパン
から油を第2のポンプによってほぼ大部分上部のリザー
バへ送り、リザーバから主オイルポンプとしての第1の
オイルポンプに直接油を送ることができ、オイルパンは
ほぼオイルレス化することが可能で、この場合もフリク
ション増加が避けられる。また、同様にオイルパンの小
容量化、レベル調整の簡略化等が可能であるのみなら
ず、上部リザーバから直接に主オイルポンプに油が送ら
れることから、エア吸いの発生防止と共に吸入抵抗をほ
とんどなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一実施例の構成を示すシステム図
である。
【図2】油流分配部の構成の一例を示す図である。
【図3】戻し弁の一例を示す図である。
【図4】リザーバタンクに設けるフロート式エアブリー
ドチェック弁の構成を示す図である。
【図5】コントローラの制御プログラムの一例を示すフ
ローチャートである。
【図6】作動説明に供するタイミングチャートの一例で
ある。
【図7】A/Tオイルレベルと油温度との関係を示す図
である。
【図8】戻し弁合体の例を示す図である。
【図9】本発明の他の実施例に係る基本構成を示す図で
ある。
【図10】その具体的構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 自動変速機 2 ラジエータ 3 A/Tオイルクーラー 4 油流分配部 5 リザーバタンク 7 戻し弁 11 分配弁 12 分配ソレノイド 21 バイメタル式弁体 22 フロート式エアブリードチェック弁 23 戻し弁 30 コントローラ 31 油温センサ 41 オイルパン 42 エンジンヘッド冷却水路 43 オイルリザーバ 44 オイル吸い上げ用オイルポンプ 45 メインオイルポンプ 46 導管 47 自動変速機出力軸 48 フィルタ 49 エンジン 50 接続管路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16H 57/00 - 57/04 F01M 11/02 F01M 11/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 変速機油を受けるオイルパンと、オイル
    クーラーを有する循環系において、 クーラー回路の一部に設けられて該回路から分岐して油
    を分配するように作動する分配弁と、 該分配弁と接続して分配弁作動時に油が送られるオイル
    リザーバと、 該リザーバ内の油を低温で前記オイルパンに戻すよう作
    動する戻し弁と、 油温または油面レベルを検出してオイルパン内のオイル
    レベル制御をする手段であって、前記分配弁により油温
    または油面レベルが上昇する場合に所定量の油を前記オ
    イルリザーバへ出すように分配弁を作動させて油面レベ
    ルを低下させる制御を行う制御装置とを備えることを特
    徴とするオイル調整装置。
  2. 【請求項2】 変速機油を受けるオイルパンと、油を圧
    送給油する主オイルポンプとしての第1のオイルポンプ
    とを含む循環系を有するオイル調整装置であって、 変速機上部に設けられるオイルリザーバと 前記オイルパンの油のほぼ全てを吸い上げて前記オイル
    リザーバに圧送供給する吸い上げ用の第2のオイルポン
    プと、 前記オイルリザーバに蓄積される油自身の自重を利用し
    て、前記オイルリザーバから前記第1のオイルポンプヘ
    直接油を送給する油路と を備えることを 特徴とするオイ
    ル調整装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のオイル調整装置におい
    て、 前記オイルリザーバ内部を経由するエンジンへッド冷却
    水路を備え、 前記水路の少なくとも一部は前記オイルリザーバ内の油
    に浸される ことを特徴とするオイル調整装置。
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