JP2012174063A - 紙幣処理装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】紙幣カセットによる入出金および手動による入出金の両方に対応し、省スペースかつ低コストな紙幣処理装置を提供する。
【解決手段】
紙幣出納装置22であって、端部231aから紙幣を受け入れて、その紙幣を紙幣出納装置22内に搬送する搬送部230aと、紙幣操出ユニット(201a,30a)を装着可能なように構成されており、紙幣操出ユニット(201a,30a)から繰出された紙幣が搬送部230aの端部231aから搬送されるように、紙幣操出ユニット(201a,30a)と搬送部230aとを接続する紙幣操出ユニット接続部(210a)と、を備える。
【選択図】図9

Description

本発明は、紙幣処理装置に係わり、例えば、店舗のチェックアウトカウンター側に設置された現金精算装置に紙幣を補充し、あるいは現金精算装置から紙幣を回収するための紙幣処理装置に関する。
従来から店舗のチェックアウトカウンター側において店員が客との現金(紙幣、硬貨)の受け渡し業務を行うために現金精算装置が使用されている。現金精算装置は、投入された現金を計数して収納し、収納されている現金を釣銭として払い出す機能を有している。一般に、チェックアウトカウンターは、紙幣精算装置(紙幣釣銭機)と、硬貨精算装置(硬貨釣銭機)と、POS(Point Of Sales)レジスタ等の金銭登録機とを通信可能に接続したものとして構成される。
一方、店舗のバックオフィス側においては、その店舗内に設置された現金精算装置に釣銭準備金等の現金を装填(補充)し、あるいは、現金精算装置の売上金等を回収するために現金出納装置が使用されている。現金出納装置は、現金精算装置から回収された現金を収納(入金)し、現金精算装置へ装填する現金を投出(出金)する機能を有している。現金出納装置には、紙幣出納装置と硬貨出納装置とがある。
近年、現金精算装置と現金出納装置との間で現金を搬送する際のセキュリティを確保するため、現金を搬送するためのカセット(以下、「現金搬送カセット」という。)を使用することが提案されている。
特許文献1には、現金金庫(12)を有するキャッシュステーション(10)と、ドッキングステーション(28)を有するテラーセーフ(26)との間で、紙幣を収納可能な紙幣コンテナ(14)を用いて紙幣を搬送するシステムが開示されている。また、特許文献2には、紙幣を回収して収納するための補充回収カセット(8)が開示されている。
欧州特許第2031567号明細書 特開2007−034522号公報
実際には、紙幣精算装置が、紙幣を収納する現金搬送カセット(以下、「紙幣カセット」という。)による入出金に対応しておらず、店員が手動で紙幣を入出金する場合がある。このような場合にも対応するため、紙幣出納装置は、紙幣カセットによる入出金だけでなく、従来の手動による紙幣の入出金にも対応可能であることが望ましい。さらに、紙幣出納装置の大型化を回避しつつ、店員等のユーザにとって操作しやすい高さに紙幣カセットを装着できるとともに、そのような高さで手動により紙幣を入金できることが望ましい。
そこで、本発明は、紙幣カセットによる入出金および手動による入出金の両方に対応するとともに、省スペースでありながら、紙幣カセットによる入出金および手動による入出金をほぼ高さで行うことができる紙幣出納装置(紙幣処理装置)を提供することを目的とする。
本発明の一態様による紙幣処理装置は、紙幣処理装置であって、端部から紙幣を受け入れて、その紙幣を前記紙幣処理装置内に搬送する搬送部と、少なくとも2種類の紙幣繰出ユニットが装着可能なように構成されており、前記紙幣操出ユニットから繰出された紙幣が前記搬送部の前記端部から搬送されるように、前記紙幣操出ユニットと前記搬送部とを接続する紙幣操出ユニット接続部と、を備えることを特徴とする。
本発明の一態様による紙幣処理装置においては、前記紙幣操出ユニットは、外部から紙幣を受け入れて1枚ずつ繰出す紙幣受入ユニットと、紙幣を内部に収納し、収納した紙幣を繰出す紙幣カセットとであることが好ましい。
本発明の一態様による紙幣処理装置においては、前記紙幣受入ユニットは、前記紙幣処理装置と一体に構成されており、かつ、前記搬送部と接続される第1の位置と、前記搬送部と切り離される第2の位置との間を移動可能に構成されており、前記紙幣受入ユニットが前記第2の位置にあるとき、前記紙幣カセットを前記第1の位置に装着可能であることが好ましい。
本発明の一態様による紙幣処理装置においては、前記紙幣受入ユニットは、前記紙幣処理装置に対して着脱可能であることが好ましい。
本発明によれば、紙幣カセットによる入出金および手動による入出金の両方に対応するとともに、省スペースでありながら、紙幣カセットによる入出金および手動による入出金をほぼ高さで行うことができる紙幣処理装置を提供することができる。
本発明に係る実施形態に従った現金管理システム1の構成例を示すブロック図である 現金出納装置21の一例の外観を示す図である。 紙幣出納装置22の構成例を示すブロック図である。 紙幣出納装置22の内部構成の一例を示す断面図である。(A)は、入金部210aに紙幣受入ユニット201aを装着した状態を示し、(B)は、入金部210aに紙幣カセット30aを装着した状態を示す。 紙幣出納装置22の入金動作を説明するための図である。(A)は、紙幣受入ユニット201aが装着されている場合における紙幣の搬送経路を示し、(B)は、紙幣カセット30aが装着されている場合における紙幣の搬送経路を示す。 紙幣出納装置22の出金動作を説明するための図である。(A)は、紙幣受入ユニット201aが装着されている場合における紙幣の搬送経路を示し、(B)は、紙幣カセット30aが装着されている場合における紙幣の搬送経路を示す。 (A)は紙幣出納装置22の補充動作における紙幣の搬送経路を示す図であり、(B)は紙幣出納装置22の回収動作における紙幣の搬送経路を示す図である。 変形例に係る紙幣出納装置22Xの内部構成を示す断面図である。 第1の実施形態に係る紙幣出納装置22の斜視図である。 第2の実施形態に係る紙幣出納装置22の斜視図である。 第3の実施形態に係る紙幣出納装置22の斜視図である。
本実施形態に係る紙幣出納装置が使用されるシステムの一例として、図1に示す現金管理システム1を説明する。
図1は、現金管理システム1の構成例を示すブロック図である。現金管理システム1は、店員が顧客から受け取った現金、および、店員が顧客へ支払う現金を処理および管理するシステムである。
現金管理システム1は、店舗内のチェックアウトエリアに設けられており、店員が顧客との間でやりとりした現金を入出金するチェックアウトカウンター10と、チェックアウトカウンター10の現金および商品を管理するバックオフィス20と、チェックアウトカウンター10とバックオフィス20との間において現金を搬送する現金搬送カセット30とから構成されている。
チェックアウトカウンター10は、現金を入金および出金することにより顧客との精算処理を行う現金精算装置11と、レジスタ14とを含む。レジスタ14は、例えば、店員によって操作されるPOSレジスタ、または顧客によって操作されるセルフチェックアウト用レジスタである。図1では、チェックアウトエリアは、3つのチェックアウトカウンター10を含む。
現金精算装置11は、レジスタ14を介して店員によって操作され、店員と顧客との間の精算処理に用いられる。例えば、現金精算装置11は、顧客が支払った代金を入金し、あるいは、顧客へ支払う釣銭を出金する。現金精算装置11は、レジスタ14と通信可能に接続されており、対応付けられたレジスタ14と連携して精算処理を行う。なお、現金精算装置11は、レジスタ14と一体に構成されていてもよい。
バックオフィス20は、現金出納装置21と、現金管理装置25と、POS管理装置26とを含む。現金出納装置21は、現金精算装置11と通信可能に接続されており、例えば、現金精算装置11へ装填するための釣銭準備金を出金し、あるいは、現金精算装置11から回収した売上金を入金する。現金管理装置25は、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介して現金精算装置11および現金出納装置21と通信可能に接続されている。現金管理装置25は、現金精算装置11および現金出納装置21に収納されている現金を管理する。例えば、現金管理装置25は、現金精算装置11のそれぞれにおいて精算処理された現金、並びに、現金精算装置11と現金出納装置21との間で授受された現金を管理する。また、現金管理装置25は、現金精算装置11または現金出納装置21に現金搬送カセット30が装着されているか否かを監視してもよい。POS管理装置26は商品の流れを管理する。尚、商品の流れについては本発明と直接関連しないので、ここではPOS管理装置26に関する詳細な説明を省略する。
現金搬送カセット30は、現金精算装置11および現金出納装置21に着脱可能に構成されている。この現金搬送カセット30は、現金精算装置11または現金出納装置21に装着されているときには現金精算装置11または現金出納装置21との間で現金を授受することができる。一方、現金搬送カセット30は、現金精算装置11および現金出納装置21から離脱しているときには内部の現金を取出せないように収納している。
店員は、現金搬送カセット30を用いて現金精算装置11と現金出納装置21との間における現金の搬送を行う。例えば、釣銭準備金の装填時、店員は、現金出納装置21から出金して現金精算装置11に装填する現金を、現金搬送カセット30を用いて現金出納装置21から現金精算装置11に搬送する。また、売上金の回収時、店員は、現金精算装置11から回収して現金出納装置21に入金する現金を、現金搬送カセット30を用いて現金精算装置11から現金出納装置21に搬送する。店員は、現金の搬送時に現金搬送カセット30内の現金に触れることができないので、セキュリティ上安全な状態で現金を搬送することができる。
なお、現金搬送カセット30は、紙幣および硬貨のいずれか一方を収納および繰り出しできるように構成されていてもよく、両方を収納および繰り出しできるように構成されていてもよい。
紙幣用の現金搬送カセット30(紙幣カセット30a)は、紙幣を積み重ねて収納するスタック式カセットであってもよく、あるいは、紙幣を一枚ずつ1本あるいは複数本のテープ間に挟み込んだ状態で該テープを紙幣とともに巻き取るテープリール式カセットであってもよい。硬貨用の現金搬送カセット30は、金種混合の状態で硬貨を収納するカセットでよい。
現金搬送カセット30は、該現金搬送カセット30を特定するための識別情報(カセットID)や、収納する現金に関する情報(金種別の数など)を記憶する記憶部を備える。現金搬送カセット30がテープリール式の場合、記憶部は、現金搬送カセット30が収納する現金の収納順と、各現金の金種・正損等に関する情報とを記憶する。
図2は、現金出納装置21の一例の外観を示す図である。現金出納装置21は、紙幣出納装置22および硬貨出納装置23を含む。紙幣出納装置22は、紙幣精算装置12へ装填する紙幣を出金し、紙幣精算装置12から回収した紙幣を入金する。硬貨出納装置23は、硬貨精算装置13へ装填する硬貨を出金し、硬貨精算装置13から回収した硬貨を入金する。
次に、紙幣処理装置としての紙幣出納装置22の構成について説明する。紙幣出納装置22は、筐体200aと、入金部210aと、出金部220aと、操作表示部295aとを備え、あとで詳しく説明するように紙幣操出ユニットから紙幣を受け入れ可能なように構成されている。ここで、紙幣操出ユニットとは、紙幣を繰出可能なユニットをいい、紙幣出納装置22の外部から紙幣を受け入れて1枚ずつ繰出す紙幣受入ユニット201aと、紙幣を内部に収容し、収納した紙幣を繰出す紙幣カセット30aとを含む。
図4(A)および(B)に示すように、入金部210aは、搬送部230aの端部231aに設けられており、紙幣操出ユニットが装着(接続)可能なように構成されている。紙幣操出ユニットが入金部210aに装着された状態において、紙幣操出ユニットから繰出された紙幣は搬送部230aの端部231aを介して紙幣出納装置22内に搬送されることができる。このように、入金部210aは、紙幣操出ユニットから繰出された紙幣が搬送部230aの端部231aから機内に搬送されるように、紙幣操出ユニットと搬送部230aとを接続する。このため、入金部210aを紙幣操出ユニット接続部と呼ぶこともできる。例えば、店員が紙幣出納装置22へ紙幣を手動で入金する場合には、紙幣受入ユニット201aが入金部210aに装着される。一方、店員が紙幣出納装置22へ紙幣カセット30aを用いて紙幣を入金(以下、「カセット入金」ともいう。)する場合には、紙幣受入ユニット201aに代えて、紙幣カセット30aが入金部210aに装着される(図4(B)参照)。このように、紙幣出納装置22は、紙幣受入ユニット201aに代えて、入金部210aに紙幣カセット30aを着脱することができるように構成されている。
なお、入金部210aは、紙幣受入ユニット201a及び紙幣カセット30aに限らず、他の形態の紙幣操出ユニットが接続可能なように構成されてもよい。
出金部220aは、紙幣を紙幣出納装置22の外部に投出するために設けられている。
操作表示部295aは、現金管理装置21、現金精算装置11および現金搬送カセット30の状態等を表示し、かつ、店員等の操作者が命令やデータを入力することができるように構成されている。操作表示部295aは、例えば、タッチパネル式ディスプレイ等でよい。なお、操作表示部295aは、紙幣出納装置22または硬貨出納装置23のいずれか一方に設けられ、それらの両方の情報を表示するために共通に用いられる。また、現金出納装置21の操作手段として、カードリーダ(図示せず)を紙幣出納装置22に設けてもよい。
図3は、紙幣出納装置22の構成例を示すブロック図である。紙幣出納装置22は、前述の入金部210a、出金部220aおよび操作表示部295aのほか、搬送部230aと、識別部240aと、収納部250aと、回収部255aと、リード・ライト部257aと、ユニット決定部260aと、機外リジェクト部222aと、機内リジェクト部224aと、メモリ270aと、通信部280aと、制御部290aとをさらに備えている。
搬送部230aは、紙幣操出ユニットが接続され、機内に受け入れた紙幣を搬送する。より詳しくは、搬送部230aは、入金部210aに装着された紙幣受入ユニット201aに投入された紙幣を収納部250aへ搬送し、あるいは、出金部220aから投出する紙幣を収納部250aから搬送する。また、搬送部230aは、収納部250aから紙幣カセット30aへ紙幣を搬送し、あるいは、紙幣カセット30aから収納部250aへ紙幣を搬送できるように構成されている。図4に示すように、搬送部230aおよび所定の部分にはフォトセンサ等のセンサ242aが設けられており、センサ242aは紙幣の有無や紙幣の通過を検知する。
識別部240aは、例えば、磁気センサ、蛍光センサ、金属スレッドセンサ、厚みセンサ、イメージセンサ等のセンサを備え、記憶している各紙幣の特徴とセンサの出力とを比較して、搬送部230aによって搬送される紙幣が受付可能な紙幣か受付できないリジェクト紙幣であるかを識別する。ここで、リジェクト紙幣は、例えば、紙幣以外の紙葉類、受付対象外の外国紙幣、破れや汚れのために識別できない紙幣である。また、搬送の際に、重なって搬送される紙幣や、紙幣同士の間隔が所定の間隔よりも狭い紙幣もリジェクト紙幣として扱われる。
さらに、識別部240aは、リジェクト紙幣ではない紙幣について、その金種、真偽、正損(正券/損券)、新旧等を識別するように構成されている。ここで、正券および損券はいずれも金種の識別が可能な紙幣であるが、正券は流通に適した状態の紙幣をいい、損券は破れや汚れにより流通に適さない紙幣をいう。
収納部250aは、識別部240aにおいて識別された紙幣を金種ごとに収納するとともに、収納した紙幣を1枚ずつ繰出す。この収納部250aは、スタック式収納部でもよく、あるいは、テープリール式収納部であってもよい。回収部255aは、紙幣出納装置22の収納部250aに収納された紙幣を回収する際に用いられる。回収部255aはボックス、袋などで構成される。
リード・ライト部257aは、紙幣カセット30aに設けられた記憶部と有線または無線で通信可能に接続され、この記憶部に格納された情報を読み取り、あるいは、記憶部へ情報を書き込むことができるように構成されている。なお、この紙幣カセット30aの有する記憶部は、該紙幣カセット30aを特定するためのカセットID情報を少なくとも記憶し、必要に応じて、紙幣カセット30aに収容されている紙幣の金種や数量等の収納紙幣に関する情報を格納してもよい。また、リード・ライト部257aに代って通信部280aが、LAN等の通信回線を介して、紙幣カセット30aに紙幣を収納した紙幣精算装置12等から、カセットID以外の情報(収容紙幣の金種や数量等)を受信してもよい。
ユニット決定部260aは、紙幣を繰出す紙幣操出ユニットを決定する。より詳しくは、ユニット決定部260aは、紙幣操出ユニットの搬送部230aへの接続状況に基づいて、紙幣を繰出す紙幣操出ユニットを決定する。ユニット決定部260aは、セット検知センサおよびユニット接続用コネクタからの情報によって紙幣操出ユニットの搬送部230aへの接続状況を把握し、紙幣を繰出す紙幣操出ユニットを決定する。ここで、セット検知センサは、紙幣受入ユニット201aが入金部210aに装着されたことを検知するためのセンサであり、例えばフォトインタラプタで構成され、紙幣受入ユニット201aに設けられた遮光板がフォトインタラプタを遮光することにより検知する。ユニット接続用コネクタは、紙幣受入ユニット201aや紙幣カセット30aの端子(コネクタ)と接続され、駆動用の電源線や信号線を接続する。
ユニット決定部260aは、ユニット接続用コネクタの通電状態から、紙幣操出ユニットが入金部210aに装着されているか否かを検知するとともに、セット検知センサにより、入金部210aに装着された紙幣操出ユニットの種類を検知する。
なお、紙幣出納装置22は、ユニット接続用コネクタを介して紙幣カセット30a内の記憶部にアクセス(リード、ライト)することができる。この場合、ユニット決定部260aは、記憶部に格納された識別情報により、紙幣操出ユニットの種類を知ることができる。また、紙幣受入ユニット201aが識別情報等を記憶する記憶部を有してもよい。この場合、ユニット決定部260aは、紙幣受入ユニット201aの記憶部に格納された識別情報により、紙幣操出ユニットの種類を知ることができる。
上記のセット検知センサおよびユニット接続用コネクタを用いる場合、ユニット決定部260aは、ユニット接続用コネクタにより紙幣操出ユニットの装着を検知し、かつ、セット検知センサにより紙幣受入ユニット201aの装着を検知したとき、紙幣受入ユニット201aから紙幣を繰出す決定をする。一方、ユニット接続用コネクタにより紙幣操出ユニットの装着を検知し、かつ、セット検知センサにより紙幣受入ユニット201aの装着を検知しないとき、ユニット決定部260aは紙幣カセット30aから紙幣を繰出す決定をする。
なお、ユニット決定部260aは、操作表示部295aや現金管理装置25等(以下、「処理受付部」という。)が受け付けた処理内容に基づいて、紙幣を繰出す紙幣操出ユニットを決定してもよい。これにより、例えば、後述の紙幣処理装置22Xのように、紙幣受入ユニット201a及び紙幣カセット30aの両方を同時に装着可能な場合に、どちらから紙幣を繰出すのかをユーザが処理受付部を介して指示できるようになる。
機外リジェクト部222a及び機内リジェクト部224aはともに、リジェクト紙幣を集積するために設けられている。機外リジェクト部222aは、識別部240aによりリジェクト紙幣であると識別された紙幣を紙幣出納装置22の外部から取り出し可能にする。一方、機内リジェクト部224aは、識別部240aによりリジェクト紙幣であると識別された紙幣を紙幣出納装置22内にセキュリティが確保された状態で収容する。この機内リジェクト部224aは、筐体200aの内部に設けられており、装置内にリジェクト紙幣を収納する。このため、店員等の管理権限のないユーザが機内リジェクト部224a内の紙幣を取り出すことはできない。
メモリ270aは、紙幣出納装置22を制御する各種プログラムおよびデータを格納するROMまたはHDD、および、プログラムのロード領域やプログラム実行時における作業領域となるRAM等を含む。さらに、メモリ270aは、収納部250aおよび回収部255aに収納されている紙幣の情報(金種や正損別の数量等)も記憶している。さらに、メモリ270aは、紙幣出納装置22が行った処理内容(日時、処理種別、紙幣の搬送先、処理した紙幣の金種や正損別枚数、および操作者IDなど)を記憶する。また、収納部250aがテープリール式収納部である場合、メモリ270aは、収納部250aが収納している紙幣の収納順と、各紙幣の金種・正損等の情報とを記憶する。
通信部280aは、現金処理システム1を構成する他の装置(現金精算装置11、現金管理装置25、POS管理装置26等)と通信するために設けられている。
制御部290aは、メモリ270a内のプログラムを実行して紙幣出納装置22の全体を制御するように構成されている。識別部240aが紙幣操出ユニットから受け入れられた紙幣をリジェクト紙幣と識別したとき、制御部290aは、その紙幣を繰出した紙幣操出ユニットに基づいて、リジェクト紙幣の搬送先を機内リジェクト部224aと機外リジェクト部222aとのいずれかに決定する。例えば、制御部290aは、紙幣受入ユニット201aから受け入れたリジェクト紙幣については搬送先を機外リジェクト部222aに決定し、紙幣カセット30aから受け入れたリジェクト紙幣については搬送先を機内リジェクト部224aに決定する。そして、制御部290aはリジェクト紙幣が決定された搬送先に搬送されるように搬送部230aを制御する。
なお、紙幣カセット30a内の紙幣は、紙幣カセット30aに収納されるときに一度識別されているため、全てリジェクト紙幣ではないとも思われる。しかしながら、実際には装置ごとの識別部の特性やレベル設定の相違によって、カセット入金の際、正券と判断された紙幣でも損券やリジェクト紙幣と判定されることがある。また、リジェクト紙幣を含めた回収処理が行われた場合、紙幣カセット30aにリジェクト紙幣が収納される可能性がある。
次に、図4を参照して、紙幣出納装置22の内部構成の一例を説明する。
図4(A)および図4(B)は、紙幣出納装置22の内部構成の一例を示す断面図である。図4(A)は、入金部210aに紙幣受入ユニット201aを装着した状態を示し、図4(B)は、入金部210aに紙幣カセット30aを装着した状態を示す。なお、操作表示部295aについては、図4においてその図示を省略している。
店員は、紙幣受入ユニット201aを用いて紙幣を紙幣出納装置22に入金する場合、図4(A)に示すように、入金部210aに紙幣受入ユニット201aを装着する。これにより、ユニット決定部260aは紙幣受入ユニット201aを紙幣操出ユニットと決定し、紙幣受入ユニット201aに投入された紙幣は搬送部230aに繰出される。
一方、店員は、紙幣カセット30a内の紙幣を紙幣出納装置22に入金する場合、図4(B)に示すように、入金部210aに紙幣カセット30aを装着する。これにより、ユニット決定部260aは紙幣カセット30aを紙幣操出ユニットと決定し、紙幣カセット30aに収容された紙幣は搬送部230aに繰出される。
紙幣出納装置22から紙幣を出金する場合には、収納部250aは、紙幣を一枚ずつ搬送部230aへ繰り出す。搬送部230aは、繰り出された紙幣を出金部220aへ搬送し、その紙幣を投出する。
このように、紙幣出納装置22は、紙幣受入ユニット201aに投入された紙幣を収納部250aへ収納し、逆に、収納部250aに収納された紙幣を出金部220aへ投出することができる。即ち、紙幣出納装置22は、入金された紙幣を出金に再利用することができるように構成されている。
紙幣を紙幣精算装置12へ装填する場合、紙幣を紙幣カセット30aへ搬送するために、収納部250aが紙幣を一枚ずつ搬送部230aへ繰り出す。搬送部230aは、繰り出された紙幣を紙幣現金搬送カセット30aへ出金する。これにより、紙幣出納装置22は、紙幣精算装置12へ装填する紙幣を紙幣カセット30aへ出金することができる。紙幣精算装置12から紙幣を回収する場合、紙幣カセット30aがその中にある紙幣を一枚ずつ搬送部230aへ繰り出す。搬送部230aは、繰り出された紙幣を収納部250aへ収納する。
このように、紙幣出納装置22は、紙幣精算装置12へ装填される紙幣を紙幣カセット30aへ出金し、あるいは、紙幣精算装置12から回収された紙幣を紙幣カセット30aから入金することができるように構成されている。
次に、紙幣出納装置22の入出金処理について図面を用いてより詳しく説明する。紙幣出納装置22の入出金処理は、入金、出金、補充および回収の4つに大別される。それぞれの処理について、図5〜図7を用いて説明する。
(入金処理)
入金処理は、紙幣を紙幣出納装置22に入金する処理であり、例えば、紙幣精算装置12から回収された紙幣を紙幣出納装置22に入金する際に行われる。紙幣の入金は、紙幣受入ユニット201a及び紙幣カセット30aのいずれを用いても可能である。
図5(A)は、入金部210aに紙幣受入ユニット201aが装着されている場合における、入金される紙幣の搬送経路を示している(経路a、経路bおよび経路c)。
店員が紙幣受入ユニット201aへ紙幣を投入し、処理受付部が入金指示を受け付けると、紙幣受入ユニット201aは投入された紙幣を一枚ずつ搬送部230aへ繰り出す。搬送部230aは、繰り出された紙幣を識別部240aに通過させ、リジェクト紙幣であるか否かを識別する。その結果、(リジェクト紙幣ではない)正常な紙幣の場合、搬送部230aはその紙幣を金種に対応する収納部250aに搬送する(図5(A)の経路a)。なお、搬送部230aは、正常な紙幣であっても、収納部250aがフルの場合、その紙幣を回収集積部254aに搬送する(図5(A)の経路c)。回収集積部254aは搬送されてきた紙幣を集積するとともに、回収集積部254aの底面を開放して集積した紙幣を落下させる。これにより、回収集積部254aに集積された紙幣は回収部255aに収納される。回収集積部254aに集積された紙幣がフル枚数(集積可能な最大枚数)を超えたときは、回収集積部254aへの紙幣の搬送を停止し、集積された紙幣を回収部255aに収納した後、搬送を再開する。
一方、識別部240aによりリジェクト紙幣と識別された場合、搬送部230aは、そのリジェクト紙幣を機外リジェクト部222aへ搬送する(図5(A)の経路b)。
図5(B)は、入金部210aに紙幣カセット30aが装着されている場合における、入金される紙幣の搬送経路(経路a、経路bおよび経路c)を示している。
処理受付部が入金指示を受け付けると、紙幣カセット30aはその内部に収容された紙幣を一枚ずつ搬送部230aに繰出す。搬送部230aは繰り出された紙幣を識別部240aに通過させ、識別部240aはリジェクト紙幣であるか否かを識別する。その結果、正常な紙幣の場合、搬送部230aは、その紙幣を金種に対応する収納部250aに搬送する(図5(B)の経路a)。なお、搬送部230aは、正常な紙幣であっても、収納部250aがフルの場合、その紙幣を回収集積部254aに搬送し、回収部255aに収納する(図5(B)の経路c)。
一方、識別部240aによりリジェクト紙幣と識別された場合、搬送部230aは、そのリジェクト紙幣を機内リジェクト部224aに搬送する(図5(B)の経路b)。
上記のように、紙幣出納装置22は、紙幣受入ユニット201aから繰出された紙幣か紙幣カセット30aから繰出された紙幣かによって、機内に受け入れられたリジェクト紙幣の搬送先を変える。より具体的には、紙幣受入ユニット201aから繰出された紙幣の場合には、制御部290aは、リジェクト紙幣を機外リジェクト部222aに搬送するように搬送部230aを制御する。一方、紙幣カセット30aから繰出された紙幣の場合には、制御部290aはリジェクト紙幣を機内リジェクト部224aに搬送するように搬送部230aを制御する。なお、入金処理の内容はメモリ270aに記憶される。
このように、紙幣カセット30a内のリジェクト紙幣については、筐体200aの内部に設けられた機内リジェクト部224aに搬送・収容することにより、店員等の管理権限のないユーザが紙幣カセット30a内に収容された紙幣に触れることはできず、紙幣カセット30a内の紙幣に対するセキュリティを維持することができる。また、カセット入金する際、紙幣出納装置22が紙幣カセット30a内の紙幣の収納順序および金種や正損等の各紙幣の情報を、例えば紙幣カセット30aの記憶部から把握可能な場合には、この情報に基づき、紙幣出納装置22で識別を行わずに入金処理を行うこともできる。
(出金処理)
出金処理は、紙幣出納装置22から紙幣を出金する処理であり、例えば、紙幣精算装置12に紙幣を補充する際に行われる。紙幣の出金は、紙幣受入ユニット201a及び紙幣カセット30aのいずれを用いても可能である。図6(A)および図6(B)はそれぞれ、入金部210aに紙幣受入ユニット201aおよび紙幣カセット30aが装着されている場合における、出金される紙幣の搬送経路を示している(経路aおよび経路b)。
処理受付部が出金指示を受け付けると、収納部250aは収納された紙幣を一枚ずつ搬送部230aへ繰り出す。搬送部230aは繰り出された紙幣をセンサ242aに通過させ、センサ242aはリジェクト紙幣であるか否かを識別する。その結果、正常な紙幣の場合、搬送部230aはその紙幣を、紙幣受入ユニット201aが装着されているときには出金部220aに搬送し、紙幣カセット30aが装着されているときには紙幣カセット30aに搬送する(図6(A)及び(B)の経路a)。
紙幣カセット30aに搬送された紙幣は紙幣カセット30aに収納され、紙幣カセット30aの記憶部は収納する紙幣の金種別枚数を記憶する。紙幣カセット30aがテープリール式の場合には、記憶部は紙幣の収納順と、各紙幣の金種・正損等の情報を記憶する。
一方、センサ242aによりリジェクト紙幣と識別された場合、入金部210aに装着された紙幣操出ユニットによらず、搬送部230aはそのリジェクト紙幣を機内リジェクト部224aに搬送する(図6(A)及び(B)の経路b)。なお、出金処理の内容はメモリ270aに記憶される。
(補充処理)
補充処理は、紙幣出納装置22に紙幣を補充する処理であり、例えば、金庫にある紙幣を紙幣出納装置22に入金する際に行われる。処理受付部が補充指示を受け付けると、入金処理と同様に補充処理が行われる。
図7(A)は、紙幣受入ユニット201aから補充された紙幣の搬送経路を示している。即ち、図7(A)の経路aは識別部240aにより正常と識別された紙幣の搬送経路を示し、経路bは識別部240aによりリジェクト紙幣と識別された紙幣の搬送経路を示している。図7(A)からわかるように、補充処理における紙幣の搬送経路は、入金処理における紙幣の搬送経路(図5(A)の経路a及び経路b)と同様である。なお、補充処理の内容はメモリ270aに記憶される。
(回収処理)
回収処理は、紙幣出納装置22内の紙幣を回収する処理であり、例えば、紙幣出納装置22内の紙幣を金庫に出金する際に行われる。図7(B)は、回収処理時における、収納部250aに収納された紙幣の搬送経路を示している。即ち、図7(B)の経路aはセンサ242aにより正常と識別された紙幣の搬送経路を示し、経路bはセンサ242aによりリジェクト紙幣と識別された紙幣の搬送経路を示している。
図7(B)に示すように、回収処理では、処理受付部が回収指示を受け付けると、収納部250a内の正常紙幣は回収部255aに搬送され、リジェクト紙幣は機内リジェクト部224aに搬送される。回収部255aに搬送された紙幣は、管理権限を有するユーザによって紙幣出納装置22の外部に取り出される。回収処理の途中で回収部255aがフルになった場合には、回収部255aを空のものと交換することにより、回収処理を継続することができる。なお、回収処理の内容はメモリ270aに記憶される。
なお、入金処理および補充処理において、識別部240aにより特定種別の紙幣であると識別された紙幣については、紙幣受入ユニット201aから入金された場合であっても、搬送部230aはその紙幣を機内リジェクト部224aに搬送するようにしてもよい。例えば、EC協議会規定1338の第6項に定められたカテゴリー2の紙幣(偽造紙幣)やカテゴリー3の紙幣(真偽不確定)と識別された紙幣については、その流通を阻止するため、紙幣操出ユニットの種別にかかわらず機内リジェクト部224aに搬送することが好ましい。
また、紙幣カセット30aから受け入れられたリジェクト紙幣の搬送先の変更は、処理受付部からの指示に限らず、紙幣カセット30aの有する記憶部に格納された、収納紙幣に関する情報に基づいて行ってもよい。例えば、紙幣カセット30aからN番目に紙幣以外の紙葉類(小切手等)が繰出されることを示す情報が紙幣カセット30aの記憶部に格納されている場合、制御部290aは、紙幣カセットからN番目に繰出された紙葉類については機外リジェクト部222aに搬送する制御を行うようにしてもよい。
上記の紙幣出納装置22は紙幣操出ユニットとして紙幣受入ユニット201aおよび紙幣カセット30aのいずれかを入金部210aに装着するものであったが、本発明はこれに限らない。即ち、本発明は、紙幣受入ユニット201a及び紙幣カセット30aの両方を同時に装着可能な紙幣出納装置を含む。
図8は、そのような紙幣出納装置22Xの内部構成を示す断面図である。紙幣出納装置22Xには、紙幣受入ユニット201aおよび紙幣カセット30aの両方が装着されている。
図8に示すように、搬送部230aは、紙幣受入ユニット201aおよび紙幣カセット30aのいずれかからであっても紙幣を機内の所定の部分(収納部250a、機内リジェクト部224a、機外リジェクト部222aおよび回収集積部254a)に搬送可能なように構成されている。また、図8に示すように、紙幣受入ユニット201aから繰出された紙幣と紙幣カセット30aから繰出された紙幣とに対して共通の搬送部230aに識別部240aが設けられている。
制御部290aは、紙幣受入ユニット201aから受け入れられたリジェクト紙幣については機外リジェクト部222aへ搬送する制御を行い、紙幣カセット30aから受け入れられたリジェクト紙幣については機内リジェクト部224aへ搬送する制御を行う。
なお、紙幣出納装置22Xにおいて、ユーザは処理受付部に指示を与えることで紙幣操出ユニットを任意に選択することができる。ユニット決定部260aは、処理受付部が受け付けた処理内容に基づいて、紙幣を繰出す紙幣繰出ユニットを決定する。
上記の説明では、紙幣出納装置22,22Xには2種類の紙幣操出ユニット(紙幣受入ユニット201a及び紙幣カセット30a)が装着可能であったが、本発明はこれに限らず、3種類以上の紙幣操出ユニットから紙幣を受入可能な紙幣出納装置に適用することができる。
上述のように、本実施形態に係る紙幣処理装置22は、少なくとも2種類の紙幣繰出ユニット(例えば、紙幣受入ユニット201a及び紙幣カセット30a)から紙幣を受け入れ可能であり、紙幣処理装置22内にリジェクト紙幣を収納する機内リジェクト部224aと、紙幣処理装置22外にリジェクト紙幣を投出する機外リジェクト部222aとを備えるとともに、紙幣を繰出す紙幣繰出ユニットを決定するユニット決定部260aと、識別部240aが紙幣操出ユニットから受け入れられた紙幣をリジェクト紙幣と識別したとき、その紙幣を繰出した紙幣繰出ユニットに基づいて、リジェクト紙幣の搬送先を機内リジェクト部224aと機外リジェクト部222aとのいずれかに決定する制御部290aとを備える。
このような紙幣処理装置22によれば、紙幣を繰出した紙幣操出ユニットに応じて、リジェクト紙幣の搬送先は機内リジェクト部224aまたは機外リジェクト部222aに自動的に決定される。その結果、紙幣処理装置22のユーザからリジェクト紙幣の搬送先を指示することが不要となり、紙幣出納装置22の使いやすさを向上させることができる。
また、本実施形態に係る紙幣処理装置22においては、前述のように、ユニット決定部260aは、紙幣繰出ユニットの搬送部230aへの接続状況に基づいて、紙幣を繰出す紙幣繰出ユニットを決定する。これにより、ユニット決定部260aはユーザからの指示がなくとも、紙幣を繰出す紙幣繰出ユニットを決定することができる。
また、本実施形態に係る紙幣処理装置22は、前述のように、処理を受け付ける処理受付部(操作表示部295aや現金管理装置25等)をさらに備えるとともに、ユニット決定部260aは、処理受付部によって受け付けた処理内容に基づいて、紙幣を繰出す紙幣繰出ユニットを決定する。これにより、例えば紙幣処理装置22Xのように、紙幣受入ユニット201a及び紙幣カセット30aの両方を同時に装着可能な場合に、どちらから紙幣を繰出すのかをユーザが処理受付部を介して指示できるようになる。
また、本実施形態に係る紙幣処理装置22においては、前述のように、紙幣繰出ユニットは、外部から紙幣を受け入れて1枚ずつ繰出す紙幣受入ユニット201aと、紙幣を内部に収納し、収納した紙幣を繰出す紙幣カセット30aとである。
また、本実施形態に係る紙幣処理装置22においては、前述のように、制御部290aは、紙幣受入ユニット201aから受け入れたリジェクト紙幣を機外リジェクト部222aへ搬送し、紙幣カセット30aから受け入れたリジェクト紙幣を機内リジェクト部224aへ搬送する制御を行う。これにより、紙幣カセット30a内の紙幣についてはリジェクト紙幣であっても、管理権限を有するユーザ以外は触れることができず、セキュリティの一貫性を確保することができる。
また、本実施形態に係る紙幣処理装置22においては、前述のように、処理を受け付ける処理受付部(操作表示部295aや現金管理装置25等)をさらに備えるとともに、制御部290aは、処理受付部によって受け付けた指示に応じて、紙幣カセット30aから受け入れたリジェクト紙幣を機外リジェクト部222aへ搬送する制御を行う。これにより、通常処理とは異なるイレギュラーな処理を行う必要が生じた場合にも対応することができる。例えば、管理権限を有するユーザが、紙幣カセット30a内のリジェクト紙幣を目視確認したい場合にも対応することができる。
次に、紙幣受入ユニット201aを移動させることにより紙幣カセット30aを装着可能な紙幣処理装置22について、3つの実施形態(第1ないし第3の実施形態)を説明する。
第1の実施形態において、紙幣受入ユニット201aは、紙幣出納装置22と一体に構成され、所定の軸を中心に回転可能なように構成されている。
図9は、本実施形態に係る紙幣出納装置22の斜視図である。図9(A)は紙幣受入ユニット201aが入金部210aに装着された状態を示し、図9(B)は紙幣カセット30aを入金部210aに装着する際の状態を示している。
図9(B)に示すように、ユニット接続用コネクタ310aが入金部210aに設けられている。このユニット接続用コネクタ310aは、紙幣受入ユニット201aのコネクタ320a、または紙幣カセット30aのコネクタ330aと接続される。
また、図9(B)に示すように、フォトインタラプタ410aが入金部210aに設けられ、このフォトインタラプタ410aを遮光する遮光板420aが紙幣受入ユニット201aに設けられている。紙幣受入ユニット201aが入金部210aに装着されたとき(図9(A)参照)、遮光板420aはフォトインタラプタ410aを遮光する。
図9(A)及び(B)に示すように、紙幣受入ユニット201aに代えて紙幣カセット30aを装着するときは、紙幣受入ユニット201aのセットロックを解除した後、紙幣受入ユニット201aを持ち上げ、軸Aを中心に回転移動させて筐体200aの上面に退避させる。このとき、ユニット接続用コネクタ310aとコネクタ320aの接続が解除されるとともに、遮光板420aがフォトインタラプタ410aから外れることにより、フォトインタラプタ410aは発光部からの光が受光部により受信される投光状態となる。
このように、第1の実施形態では、紙幣受入ユニット201aが回転移動することにより、紙幣カセット30aを装着するスペースを設ける。
紙幣受入ユニット201aを退避させた後、図9(B)に示すように、紙幣カセット30aを入金部210aに装着する。この際、紙幣カセット30aの幅と、入金部210aの側面の間隔とはほぼ同じであるため、入金部210aの底面および側面からなる凹部が紙幣カセット30aのガイドとして機能する。
カセット30aが入金部210aに装着されると、ユニット接続用コネクタ310aとコネクタ330aが接続される。紙幣カセット30aには遮光板420aのような遮光板は設けられていないため、紙幣カセット30aが入金部210aに装着されてもフォトインタラプタ410aは投光状態のままである。
また、紙幣カセット30aおよび紙幣受入ユニット201aの紙幣操出口の位置は、これらが入金部210aに装着された状態において、端部231aの位置と一致する。これにより、入金部210aに装着された紙幣カセット30aは搬送部230aと接続され、紙幣カセット30aから繰出された紙幣を搬送部230aにより機内に搬送することができる。
紙幣受入ユニット201aの退避方法以外の上記の構成は、第2および第3の実施形態でも同様である。
第1の実施形態では、紙幣受入ユニット201aを回転移動により退避し、紙幣受入ユニット201aが装着されていた場所に紙幣カセット30aを装着する。このため、紙幣カセット30aを装着するための新たなスペースを設ける必要がなく、また、紙幣カセットによる入出金および手動による入出金をほぼ高さで行うことができる。
さらに、紙幣カセット30aから繰出された紙幣は、紙幣受入ユニット201aの場合と同じく搬送部230aの端部231aから機内に搬送される。このため、紙幣カセット30aから繰出された紙幣を機内に搬送するための搬送路を新たに設ける必要がない。
このように、第1の実施形態による紙幣出納装置は、紙幣カセットによる入出金および手動による入出金の両方に対応するとともに、省スペースでありながら、紙幣カセットによる入出金および手動による入出金をほぼ高さで行うことができる。
次に説明する第2の実施形態においては、紙幣受入ユニット201aは、紙幣出納装置22と一体に構成され、移動機構により上下に平行移動可能なように構成されている。
図10は、第2の実施形態に係る紙幣出納装置22の斜視図である。図10(A)は入金部210aに紙幣受入ユニット201aが装着された状態を示し、図10(B)は紙幣カセット30aを入金部210aに装着する際の状態を示している。
図10(A)及び(B)に示すように、紙幣受入ユニット201aに代えて紙幣カセット30aを装着するときは、紙幣受入ユニット201aを上方向に平行移動させ、筐体200aの上側に退避させる。例えば、紙幣受入ユニット201aを上下に平行移動させる移動機構(図示せず)を動作させるためのボタン211aを押下することによって、紙幣受入ユニット201aを筐体200aの上側に退避させる。このように、第2の実施形態では、紙幣受入ユニット201aが平行移動することにより、紙幣カセット30aを装着するスペースを設ける。
紙幣受入ユニット201aを退避した後、図10(B)からわかるように、紙幣カセット30aを入金部210aに装着する。これにより、紙幣カセット30aは搬送部230aと接続され、紙幣カセット30aから繰出された紙幣を搬送部230aにより機内に搬送することができる。
上記からわかるように、第2の実施形態の場合にも、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、第2の実施形態によれば、筐体200aの上面を紙幣受入ユニット201aの退避用スペースとして空けておく必要がないため、筐体200aの上面にプリンターやカードリーダ等の機器を設置する余裕を大きくすることができる。
次に説明する第3の実施形態においては、紙幣受入ユニット201aは、紙幣出納装置22に対して着脱可能なように構成されている。
図11は、第3の実施形態に係る紙幣出納装置22の斜視図である。図11(A)は入金部210aに紙幣受入ユニット201aが装着された状態を示し、図11(B)は紙幣カセット30aを入金部210aに装着する際の状態を示している。
図11(A)及び(B)に示すように、紙幣受入ユニット201aに代えて紙幣カセット30aを装着するときは、紙幣受入ユニット201aを紙幣出納装置22から取り外して退避させる。このように、第3の実施形態では、紙幣受入ユニット201aを紙幣出納装置22から取り外すことにより、紙幣カセット30aを装着するスペースを設ける。
紙幣受入ユニット201aを退避した後、図11(B)からわかるように、紙幣カセット30aを入金部210aに装着する。これにより、紙幣カセット30aは搬送部230aと接続され、紙幣カセット30aから繰出された紙幣を搬送部230aにより機内に搬送することができる。
上記からわかるように、第3の実施形態の場合にも、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
上述のように、本実施形態に係る紙幣処理装置22は、端部231aから紙幣を受け入れて、その紙幣を紙幣処理装置22内に搬送する搬送部230aと、少なくとも2種類の紙幣繰出ユニット(例えば、紙幣受入ユニット201a及び紙幣カセット30a)が装着可能なように構成されており、紙幣操出ユニットから繰出された紙幣が搬送部230aの端部231aから搬送されるように、紙幣操出ユニットと搬送部230aとを接続する紙幣操出ユニット接続部(入金部)210aと、を備える。
このような構成により、本実施形態に係る紙幣処理装置22によれば、入金部210aに装着される紙幣操出ユニットの種類によらず、紙幣操出ユニットから繰出された紙幣は、搬送部230aの端部231aから機内に搬送される。このため、紙幣カセット30aから繰出された紙幣を機内に搬送するための搬送路を新たに設ける必要がない。その結果、紙幣処理装置22を低コスト化することができる。
また、本実施形態に係る紙幣処理装置22においては、前述のように、紙幣操出ユニットは、外部から紙幣を受け入れて1枚ずつ繰出す紙幣受入ユニット201aと、紙幣を内部に収納し、収納した紙幣を繰出す紙幣カセット30aとである。
また、本実施形態に係る紙幣処理装置22においては、前述のように、紙幣受入ユニット201aは、紙幣処理装置22と一体に構成されており、かつ、搬送部230aと接続される第1の位置と、搬送部230aと切り離される第2の位置との間を移動可能に構成されているとともに、紙幣受入ユニット201aが第2の位置にあるとき、紙幣カセット30aを第1の位置に装着可能である。
このような構成により、本実施形態に係る紙幣処理装置22によれば、紙幣カセット30aを装着するための新たなスペースを設ける必要がない。また、入金部210aに装着された紙幣カセット30aから繰出された紙幣は、紙幣受入ユニット201aの場合と同じく搬送部230aの端部231aから機内に搬送される。このため、紙幣カセット30aから繰出された紙幣を機内に搬送するための搬送路を新たに設ける必要がない。さらに、ユーザは紙幣受入ユニット201aによる入金と紙幣カセット30aによる入金とを同じ高さで行うことができるため、紙幣処理装置22の使いやすさを向上させることができる。
また、本実施形態に係る紙幣処理装置22においては、図11用いて説明したように、紙幣受入ユニット201aは、紙幣処理装置22に対して着脱可能に構成してもよい。上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や種々の変形を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した実施形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容及びその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更及び部分的削除が可能である。
1 現金管理システム
10 チェックアウトカウンター
11 現金精算装置
12 紙幣精算装置
13 硬貨精算装置
14 レジスタ
20 バックオフィス
21 現金出納装置
22 紙幣出納装置
23 硬貨出納装置
25 現金管理装置
26 POS管理装置
30 現金搬送カセット
30a 紙幣カセット
200a 筐体
201a 紙幣受入ユニット
210a 入金部
220a 出金部
222a 機外リジェクト部
224a 機内リジェクト部
230a 搬送部
231a 端部
240a 識別部
242a センサ
250a 収納部
254a 回収集積部
255a 回収部
260a ユニット決定部
270a メモリ
280a 通信部
290a 制御部
295a 操作表示部
310a ユニット接続用コネクタ
320a,330a コネクタ
410a フォトインタラプタ
420a 遮光板

Claims (4)

  1. 紙幣処理装置であって、
    端部から紙幣を受け入れて、その紙幣を前記紙幣処理装置内に搬送する搬送部と、
    少なくとも2種類の紙幣繰出ユニットが装着可能なように構成されており、前記紙幣操出ユニットから繰出された紙幣が前記搬送部の前記端部から搬送されるように、前記紙幣操出ユニットと前記搬送部とを接続する紙幣操出ユニット接続部と、
    を備えることを特徴とする紙幣処理装置。
  2. 前記紙幣操出ユニットは、外部から紙幣を受け入れて1枚ずつ繰出す紙幣受入ユニットと、紙幣を内部に収納し、収納した紙幣を繰出す紙幣カセットとであることを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。
  3. 前記紙幣受入ユニットは、前記紙幣処理装置と一体に構成されており、かつ、前記搬送部と接続される第1の位置と、前記搬送部と切り離される第2の位置との間を移動可能に構成されており、前記紙幣受入ユニットが前記第2の位置にあるとき、前記紙幣カセットを前記第1の位置に装着可能であることを特徴とする請求項2に記載の紙幣処理装置。
  4. 前記紙幣受入ユニットは、前記紙幣処理装置に対して着脱可能であることを特徴とする請求項2に記載の紙幣処理装置。
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