JP2012172217A - スパッタリングターゲット及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】予備スパッタ工程に要する時間を短縮化し、そのばらつきも小さくなるスパッタリングターゲットを提供する。
【解決手段】スパッタリングターゲットは、酸化亜鉛を主成分とする焼結体からなり、焼結体の表面の水との接触角が80°以下である。これは、アセトン又はアルコールを用いて表面が洗浄されることによる。そして、この洗浄後、湿度が40〜80%、温度が室温から100℃以下の環境化で1時間以上静置されることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、スパッタリング法で透明導電膜を形成する際などに使用されるスパッタリングターゲット、特に酸化亜鉛系スパッタリングターゲット及びその製造方法に関する。
酸化亜鉛(ZnO)は、埋蔵量、生産量が豊富で低コストであり、高い透明性、優れた導電性、化学的安定性を有している。そこで、近年、太陽電池、フラットパネルディスプレイなどの透明電極として、ITO(酸化インジウム−酸化錫)系透明導電膜の替わりに、酸化亜鉛系透明導電膜が注目されている。
酸化亜鉛系透明導電膜は、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法、めっき法などでも形成されるが、スパッタリング法によれば緻密で良好な大面積の膜を得ることができる。スパッタリング法による酸化亜鉛系透明導電膜の形成には、一般的に酸化亜鉛を主成分とした焼結体からなる酸化亜鉛系スパッタリングターゲットが用いられる。
スパッタリングターゲットを用いて透明導電膜を形成する本スパッタ工程の前に、酸化亜鉛の表面をいわば一皮むくために予備のスパッタを行う予備スパッタ工程が必要となる。最初は表面の汚れや異物のために数多くの異常放電が発生するが、その後、異常放電は徐々に減少する。
異常放電が収束したとき、予備スパッタ工程が完了したと判断され、本スパッタ工程に移行することができる。よって、予備スパッタ工程は短時間で完了することが好ましい。そのためには、スパッタリングターゲットとなる酸化亜鉛焼結体の表面を予め洗浄しておく必要がある。特に研削加工の際に生じて表面に残存した研削屑を除去することは一般的に行われている。例えば、特許文献1には、エアブロー、流水洗浄、超音波洗浄でスパッタリングターゲットを洗浄することが記載されている。
なお、特許文献2には、袋状物に封入して、スパッタリングターゲットに塵が付着することを防止する保護具が記載されている。
特開2001−131736号公報(段落0008) 特開平04−231461号公報
しかしながら、それでも、予備スパッタ工程に要する時間が長く、さらに、そのばらつきも大きいという問題があった。
本発明は、これらの問題に鑑みてなされたものであり、予備スパッタ工程に要する時間を短縮化し、そのばらつきも小さくなるスパッタリングターゲット及びその製造方法を提供することを目的とする。
特許文献1に記載された方法では、スパッタリングターゲット表面に付着した研削屑などの粒子状の異物を除去することはできるが、主として油脂からなる有機物残渣まで除去することは困難である。そこで、洗浄液を用いて有機物残渣を除去することが考えられる。しかし、これによっても、洗浄が不十分であるおそれ、又は個々の表面状態にばらつきがあるおそれがあり、予備スパッタ工程に要する時間が長くなり、大きなばらつきが生じることがあった。
そこで、発明者は、予備スパッタ工程に要する時間を短縮化し、且つそのばらつきを小さくするためには、スパッタリングターゲット表面の洗浄状態を規定する基準が必要であると考え、濡れ性を示す接触角にその基準を求めることに想到した。
そして、本発明のスパッタリングターゲットは、酸化亜鉛を主成分とする焼結体からなるスパッタリングターゲットであって、前記焼結体の表面の水との接触角が80°以下であることを特徴とする。
酸化亜鉛は親水性セラミックスであり、水との接触角が80°以下であれば表面の有機成分が十分に除去された状態であるとみなすことができる。そして、後述する実施例のように、水との接触角が80°以下であれば、予備スパッタ工程において比較的短時間で異常放電が少なくなることが分かった。これにより、予備スパッタ工程に要する時間が短縮化され、且つ、そのばらつきが小さくなる。
また、本発明のスパッタリングターゲットにおいて、スパッタリングターゲットは密閉梱包されることが好ましい。これにより、スパッタリングターゲットを表面が安定した状態で保管、運搬することができる。
また、本発明のスパッタリングターゲットにおいて、前記焼結体の密度が酸化亜鉛を基準とした基準密度の95%以上であることが好ましい。これは、95%未満であると、予備スパッタを十分に行っても、放電回数そのものが多くなるためである。
本発明のスパッタリングターゲットの製造方法は、酸化亜鉛を主成分とする焼結体からなるスパッタリングターゲットの製造方法であって、水との接触角が80°以下となるようにアセトン又はアルコールを用いて、前記焼結体の表面を洗浄することを特徴とする。
そして、アセトン又はアルコールからなる溶液を用いて、洗浄することが好ましい。例えば、スパッタリングターゲットの溶液中への浸漬、溶液を浸み込ませた布によるスパッタリングターゲット表面の拭き取り、超音波洗浄槽内に溶液を入れたスパッタリングターゲットの超音波洗浄を行えばよい。
また、本発明のスパッタリングターゲットの製造方法において、アセトン又はアルコールを用いて前記表面を洗浄した後、湿度が40〜80%、温度が室温から100℃以下の環境化で1時間以上静置させることが好ましい。
これにより、表面の有機成分が除去された状態で、スパッタリングターゲットの極表面の吸着水を安定化させることができる。なお、湿度が40%未満では、表面の吸着水の吸着、離脱が頻繁に起きるため、安定化が困難となる。湿度が80%を超えると、表面に余剰な水分が付着することになる。
本発明の実施形態に係るスパッタリングターゲット及びその製造方法について説明する。本スパッタリングターゲットは、酸化亜鉛を主成分とする酸化亜鉛焼結体からなる素材をバッキングプレートに接合して、酸化亜鉛焼結体の表面を洗浄したものである。
酸化亜鉛焼結体には、導電性を付与するために、亜鉛よりも価数の大きい元素である、B、Al、Ga、In等のホウ素族(第13族、第3B族)元素やSi、Ge等の炭素族(第14族、第4B族)元素を1種以上添加してもよい。
酸化亜鉛焼結体において、酸化亜鉛の含有量は90体積%以上であり、添加物の含有量は10体積%未満である。
また、酸化亜鉛焼結体の密度は、酸化亜鉛を基準とした基準密度の95%以上であることが望ましい。95%未満であると、予備スパッタを十分に行ったとしても、放電回数そのものが多いからである。
以下、スパッタリングターゲットの製造方法について説明する。この製造方法は、混合工程、成型工程、焼結工程、研削工程、接合工程、洗浄工程を含む。ただし、スパッタリングターゲットの素材となる酸化亜鉛焼結体の製造方法は、特に限定されず、任意の既知の方法を用いることができる。
酸化亜鉛焼結体材料の原料粉末として、酸化亜鉛粉末及びB、Al、Ga、In,Si等の添加物が使用される。なお、成型助剤を添加してもよい。
酸化亜鉛粉末は、高純度であることが好ましく、その純度は、好ましくは99%以上、より好ましくは99.8%以上である。また、その平均粒径は、好ましくは1.0μm以下、より好ましくは0.1〜1.0μmである。
B、Al、Ga、In,Si等の添加物は、酸化物の粉末として添加されることが好ましいが、これに限定されず、大気中での焼結後に酸化物を生成する炭化物、窒化物などの種々の形態であってもよい。添加物の粉末の純度は、好ましくは99%以上、より好ましくは99.9%以上である。また、その平均粒径は、好ましくは2.0μm以下、より好ましくは0.01〜2.0μmである。
原料粉末は、混合工程において、混合され、必要に応じて粉砕される。混合方法は、湿式、乾式の何れであってもよく、例えばボールミル、振動ミルなどの混合器を用いることができる。湿式ボールミル混合は、均一な結晶粒子が得られるので、特に好ましい。
混合された粉末は、成形工程において、所望の形状にプレス成型される。成形方法は、特に限定されず、一軸プレス成形、冷間静水圧プレス(CIP)、湿式成形などの既知の方法を用いることができる。CIP成形は、大型焼結体を得られるので、特に好ましい。
得られた成形体は、焼結工程において、焼結される。焼結温度は、焼結中の酸化物蒸発による重量変化がなく容易に高密度化するため、好ましくは1250〜1600℃、特に好ましくは1350〜1550℃である。焼結温度が1600℃を超えると、焼結中に酸化物の蒸発による重量減少が生じることがある。また、焼結温度が1250℃未満であると、高密度な焼結体を得ることが困難となる。焼結時間は好ましくは数時間〜数10時間である。
焼結雰囲気は、特に限定されず、例えば大気中、酸素中、不活性ガス雰囲気を挙げることができる。焼結中における酸化物の蒸発による重量減少、組成ずれを低減することができるので、大気中などの酸化雰囲気での焼結が好ましく、特に大気雰囲気、大気気流中が好ましい。また、焼結雰囲気の圧力は限定されず、減圧、常圧から数気圧の加圧まで任意であるが、コスト面からは常圧が好ましい。なお、焼結の前に、成形体の脱脂を行うことが好ましい。
酸化亜鉛焼結体の平均結晶粒径は、好ましくは40μm以下である。40μmを超えて粒成長が進行すると、気孔が発生し易くなり、曲げ強度も低下する。
酸化亜鉛焼結体の体積抵抗率は、好ましくは1×10−2Ω・cm以下である。このような体積抵抗率の酸化亜鉛焼結体からなるスパッタリングターゲットを用いると、スパッタ効率が高まり、成膜される膜の耐久性が良好となる。
得られた酸化亜鉛焼結体は、研削工程において、機械的手段によって、スパッタリング装置への装着に適した形状に切削加工されると共に、その表面が研磨される。研削、研磨方法は、湿式、乾式の何れであってもよく、例えば振動式、遠心式等のバレル加工機、ブラスト加工機などを用いることができる。なお、焼結体の平均表面粗さを向上させるために、鏡面加工をしてもよい。鏡面加工は、化学研磨、機械研磨、化学機械研磨などの既知の研磨方法で行うことができる。
研削、研磨加工された酸化亜鉛焼結体は、接合工程において、スパッタリングターゲットとしてバッキングプレートに接合される。なお、研削加工で生じた歪みを除去するために、仮焼してもよい。十分に歪みが除去でき、焼結体の粒成長が生じないように、仮焼温度は、好ましくは600〜800℃である。
バッキングプレートは、熱伝導に優れた板状部材であることが好ましく、銅板の他、アルミニウム合金や銅などをマトリックス金属としてセラミックスを強化材とした金属―セラミックス複合材料からなるものであってもよい。酸化亜鉛焼結体からなるスパッタリングターゲットとバッキングプレートとは、例えばインジウム接合で接合される。
バッキングプレートに接合されたスパッタリングターゲットは、洗浄工程において、スパッタリングターゲットの表面が洗浄される。
まず、表面の付着物を洗浄液によって洗浄する。洗浄液として、有機成分の付着物の除去には炭化水素系溶剤が、金属成分の付着物の除去には酸性溶液がそれぞれ使用される。酸性溶液として、例えば、シュウ酸、リン酸、硝酸、硫酸、及びこれらの混合溶液が挙げられる。
酸化亜鉛は、アルミナと比較すると、酸、アルカリに対する耐食性が劣るため、洗浄液はPH5〜11の範囲とすることが好ましい。なお、スパッタリングターゲットの製造環境に応じて、洗浄液による洗浄を省略してもよい。
このように洗浄したものを、アセトン又はアルコールからなる溶液を用いて、酸化亜鉛焼結体の表面の水との接触角が80°以下になるまでスパッタリングターゲットの表面を洗浄する。水との接触角を80°以下とすれば、表面の有機成分が除去された状態であるとみなすことができる。水との接触角は、より好ましくは15°以上70°以下である。
洗浄方法としては、例えば、スパッタリングターゲットの溶液中への浸漬、溶液を浸み込ませた布によるスパッタリングターゲット表面の拭き取りが挙げられる。また、これらの前後に、超音波洗浄槽内にアルコールからなる溶液を入れてスパッタリングターゲットを超音波洗浄することも好ましい。
なお、溶液に使用されるアルコールとして、種類は特に限定はされないが、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの低級アルコール、炭素数5〜15位までの高級アルコールが挙げられる。溶液は、水分量が1重量%以下であり、純度が99重量%以上であることが好ましい。温度が高いと揮発して作業環境に悪影響を及ぼすので、溶液の温度は、40℃以下、特に室温近傍が好ましい。洗浄時間も特に限定されず、酸化亜鉛焼結体の表面の水との接触角が80°以下になるまで洗浄する。
そして、表面の有機成分が除去された状態で、スパッタリングターゲットの極表面の吸着水を安定化させる必要がある。そこで、湿度40〜80%の環境下でスパッタリングターゲットを1時間以上静置することが好ましい。湿度が40%未満では、表面の吸着水の吸着、離脱が頻繁に起きるため、安定化が困難となる。湿度が80%を超えると、表面に余剰な水分が付着することになる。なお、雰囲気温度は室温〜100℃程度が好ましい。
このように洗浄されたスパッタリングターゲットは、スパッタリング装置に装着されるまで密閉梱包しておくことが好ましい。これにより、スパッタリングターゲットを表面が安定した状態で保管、運搬することができる。
なお、密閉梱包材として、例えば、ポリエチレン製のものを用いることができる。特に、クリーンルーム対応であるものが好ましく、防湿処理が施されたものであればなお好ましい。特にクリーンルーム対応のものであれば、梱包袋が接触してもパーティクル汚染の恐れがないので、スパッタリングターゲットの表面と梱包袋とが接触しても構わない。
以上説明したように、酸化亜鉛焼結体からなるスパッタリングターゲットは、洗浄工程において、水との接触角が80°以下となるようにアセトン又はアルコールを用いて酸化亜鉛焼結体の表面が洗浄されている。水との接触角が80°以下であれば、表面の有機成分が十分に除去された状態であるとみなすことができる。そのため、予備スパッタ工程において比較的短時間で異常放電回数が少なくなり、そのばらつきも小さくなる。
なお、水との接触角が70°以下であれば、後述する実施例で示すように、少なくともスパッタ開始から30分未満で放電回数が少なく安定した状態となるので、より好ましい。この理由は定かではないが、アセトン又はアルコールを用いて洗浄することにより、有機成分が除去されるだけでなく、酸化亜鉛焼結体の極表面に存在するOH基がより少なくなるためであると考えられる。また、アセトン又はアルコールからなる溶液を用いた洗浄では、水との接触角を15°未満にすることは困難であるので、水との接触角は15°以上であることが好ましい。
以下、本発明の実施例を比較例とともに具体的に挙げ、本発明をより詳細に説明する。
〔スパッタリングターゲットの作製〕
原料粉末として、酸化亜鉛粉末(純度99.8%、平均粒径0.4μm)、アルミナ粉末(純度99.99%、平均粒径0.5μm)を準備した。配合割合は、酸化亜鉛98重量%、アルミナ2重量%とした。
原料粉末に、水及びバインダーを添加し、樹脂ボールを混合媒体として樹脂製ポットで20時間湿式混合した。混合後のスラリーを取り出し、スプレードライにより混合粉末の顆粒を作成した。得られた混合粉末をCIP成形し、生加工を施し、成形体を作製した。
得られた成形体を1400℃で10時間大気中で焼成した。相対密度は96%となった。これを切削加工して縦横各100mm、厚さ6mmの正方形板状の焼結体を得た。そして、この焼結体を銅製のバッキングプレートとボンディングした。
焼結体からなるスパッタリングターゲットの部分を、酸と炭化水素系の溶液で洗浄した後、流水で洗浄した。そして、IPA(イソプロピルアルコール)溶液にスパッタリングターゲットを浸漬した(比較例1,2)。IPA溶液として、IPAの濃度が99%以上、温度が20℃のものを使用した。比較例1では10分間、比較例2では1分間浸漬した。浸漬時間10分ごとに水との接触角を測定し、接触角が80°以下になるまで浸漬を繰り返した(実施例1〜4)。なお、接触角は純水を用いて液滴法により測定した。接触角計として協和界面科学株式会社CA−X型の使用し、滴下量は1μmとした。
〔評価〕
そして、実施例1〜4及び比較例1,2で得られたスパッタリンクターゲットを、マグネトロンスパッタ装置に装着して、30分間スパッタを行い、0〜10分、10〜20分、20〜30分の間でそれぞれ発生した放電回数を測定した。なお、スパッタ条件は、DC400W、真空度0.5Pa、スパッタガスArとした。結果を表1に示す。
Figure 2012172217
実施例1,2では、最初から放電回数が少なくそれぞれ16回、23回であり、スパッタ開始10分以降では10回以下と安定している。実施例3では、スパッタ開始20分以降で放電回数が10回以下と少なっている。また、実施例4では、スパッタ開始20分以降で放電回数が13回と少なっている。
一方、比較例1,2では、スパッタ開始20〜30分でも実施例4の0〜10分と同程度の放電回数であり、放電が安定していない。
以上より、実施例1〜4のように、表面の水との接触角が80°以下とした場合、少なくともスパッタ開始から30分程度で放電回数が少なく安定した状態となることが分かった。また、実施例1〜3のように、表面の水との接触角が70°以下とした場合、少なくともスパッタ開始から30分未満で放電回数が少なく安定した状態となることが分かった。一方、比較例1,2のように、表面の水との接触角が80°を超える場合、スパッタ開始から30分経過しても放電回数が多く不安定な状態が続くことが分かった。

Claims (5)

  1. 酸化亜鉛を主成分とする焼結体からなるスパッタリングターゲットであって、
    前記焼結体の表面の水との接触角が80°以下であることを特徴とするスパッタリングターゲット。
  2. 密閉梱包されたことを特徴とする請求項1に記載のスパッタリングターゲット。
  3. 前記焼結体の密度が酸化亜鉛を基準とした基準密度の95%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスパッタリングターゲット。
  4. 酸化亜鉛を主成分とする焼結体からなるスパッタリングターゲットの製造方法であって、
    水との接触角が80°以下となるようにアセトン又はアルコールを用いて、前記焼結体の表面を洗浄することを特徴とするスパッタリングターゲットの製造方法。
  5. アセトン又はアルコールを用いて前記表面を洗浄した後、湿度が40〜80%、温度が室温から100℃以下の環境化で1時間以上静置させることを特徴とする請求項4に記載のスパッタリングターゲットの製造方法。
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