JP2000185968A - 導電性金属酸化物焼結体およびその用途 - Google Patents

導電性金属酸化物焼結体およびその用途

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JP2000185968A JP10363876A JP36387698A JP2000185968A JP 2000185968 A JP2000185968 A JP 2000185968A JP 10363876 A JP10363876 A JP 10363876A JP 36387698 A JP36387698 A JP 36387698A JP 2000185968 A JP2000185968 A JP 2000185968A
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ito
sputtering
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Kentaro Uchiumi
健太郎 内海
Tsutomu Takahata
努 高畑
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ITO薄膜を結晶化温度以上の基板温度でス
パッタリング法により形成した場合においても、ドメイ
ン構造を有さず平坦で、エッチング特性に優れた薄膜を
提供する。 【解決手段】 実質的にインジウム、スズ、亜鉛および
酸素からなり、亜鉛をZn/(In+Sn+Zn)の比
で0.1原子%以上、2.0原子%未満含有するITO
焼結体からなるスパッタリングターゲットを用いて、亜
鉛をZn/(In+Sn+Zn)の比で0.1原子%以
上、2.0原子%未満含有するITO薄膜を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、導電性金属酸化物
焼結体、ターゲット、薄膜およびその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】ITO(Indium Tin Oxi
de)薄膜は高導電性、高透過率といった特徴を有し、
更に微細加工も容易に行えることから、フラットパネル
ディスプレイ用表示電極、太陽電池用窓材、帯電防止膜
等の広範囲な分野に渡って用いられている。特に液晶表
示装置を始めとしたフラットパネルディスプレイ分野で
は近年大型化および高精細化が進んでおり、その表示用
電極であるITO薄膜に対する需要もまた急速に高まっ
ている。このようなITO薄膜の製造方法はスプレー熱
分解法、CVD法等の化学的成膜法と電子ビーム蒸着
法、スパッタリング法等の物理的成膜法に大別すること
ができる。中でもスパッタリング法は大面積化が容易で
かつ高性能の膜が得られる成膜法であることから、様々
な分野で使用されている。
【0003】スパッタリング法によりITO薄膜を製造
する場合、用いるスパッタリングターゲットとしては金
属インジウムおよび金属スズからなる合金ターゲット
(以降ITターゲットと略する)あるいは酸化インジウ
ムと酸化スズからなる複合酸化物ターゲット(以降IT
Oターゲットと略する)が用いられる。このうち、IT
Oターゲットを用いる方法は、ITターゲットを用いる
方法と比較して、得られた膜の抵抗値および透過率の経
時変化が少なく成膜条件のコントロールが容易であるた
め、ITO薄膜製造方法の主流となっている。
【0004】一般にITO薄膜の抵抗率は、成膜時の基
板温度に強く影響を受け、基板温度の上昇にともない抵
抗率が低下することが知られている。ITOの結晶化温
度は150℃のため、より低い抵抗率の薄膜を形成しよ
うとするとITO薄膜を結晶化させる必要がある。しか
し、スパッタリング法を用いて結晶性ITO薄膜を形成
した場合、ITO薄膜に特徴的なドメイン構造が形成さ
れることもよく知られている。ドメイン構造とは、図1
に示すような結晶配向がよくそろった10〜30nmの
結晶粒が集まって、200〜300nmの結晶粒領域を
形成したものである。このような構造は、真空蒸着法で
ITO薄膜を形成した際には形成されない。このドメイ
ン構造は、それぞれ異なった結晶配向性をもった小さな
グレインの集まりであり、主に(111)、(110)
または(100)に配向している。また、この配向面に
よってプラズマダメージに対する耐性が異なるという特
徴を有している。このため、成膜途中に、形成された膜
がプラズマにより再スパッタリングされる際のスパッタ
リング速度が異なる。その結果、図2に示すような、
(100)面で厚く、(110)面で薄い表面が凸凹し
た薄膜が形成される。
【0005】一方、ITO薄膜がよく使用される薄膜デ
ィスプレー、特に液晶ディスプレーの分野では、画面の
大型化および微細化が急速な勢いで進んでいる。このた
め、透明導電膜に対する要求として、大面積で、低抵抗
で、かつ微細加工が容易な膜が要求されている。
【0006】しかしながら、大面積に均一成膜が可能な
スパッタリング法を用いて、高い基板温度で成膜する
と、前述したような表面の凹凸が激しい膜が形成されて
しまい、エッチッグ残さの発生しやすい、即ち微細加工
に不適当な薄膜が形成されるといった問題が生じてい
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、フラ
ットパネルディスプレイの透明電極等に用いられるIT
O薄膜を結晶化温度以上の基板温度でスパッタリング法
により形成した場合においても、ドメイン構造を有さず
平坦で、エッチング特性に優れた薄膜を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らはITOに異
種元素をドープした導電性金属酸化物に関して鋭意検討
を重ねた結果、亜鉛をドーパントとして含有するITO
薄膜において上記問題点を解決できることを見いだし、
本発明を完成した。
【0009】即ち、本発明は、実質的にインジウム、
スズ、亜鉛および酸素からなり、亜鉛がZn/(In+
Sn+Zn)の比で0.1原子%以上、2.0原子%未
満の割合で添加されていることを特徴とする金属酸化物
焼結体、該焼結体を用いたターゲット、実質的にイ
ンジウム、スズ、亜鉛および酸素からなり、亜鉛がZn
/(In+Sn+Zn)の比で0.1原子%以上、2.
0原子%未満の割合で添加されていることを特徴とする
透明導電性膜、および該透明導電性膜を含んでなるデ
ィスプレー機器に関するものである。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明に関わる焼結体、この焼結体からな
るスパッタリングターゲット、薄膜およびこの薄膜を含
んでなるディスプレー機器は以下の方法で製造する。
【0012】始めに、焼結体の作製に用いる混合粉末の
作製を行う。この混合粉末を作製するためには、酸化イ
ンジウム粉末と酸化スズ粉末と酸化亜鉛粉末とを混合し
ても良いし、酸化スズ固溶酸化インジウム粉末と酸化亜
鉛粉末とを混合しても良い。ここで、酸化スズの混合量
は、Sn/(Sn+In)の比で1.9〜14原子%と
することが好ましい。より好ましくは、4.6〜11原
子%である。これは、本発明のターゲットを用いてスパ
ッタリングによりITO薄膜を作製した際に、膜の抵抗
率が最も低下する組成であるからである。
【0013】また、酸化亜鉛の混合量は、Zn/(In
+Sn+Zn)の比で0.1原子%以上、2.0原子%
未満が好ましい。酸化亜鉛の添加量が、前記範囲よりよ
り少ないと、本発明の効果が薄れ、得られる薄膜がドメ
イン構造を示し、また、前記範囲を超えると、膜の耐ア
ルカリ性が低下し、エッチング工程で現像液に浸したと
きに、膜の剥離が発生することがあるので好ましくな
い。粉末の混合は、ボールミルなどにより乾式混合ある
いは湿式混合して行う。
【0014】次に、得られた混合粉末を用いて酸化亜鉛
含有ITO焼結体を作製する。焼結体の作製方法につい
ては特に限定されるものではないが、例えば以下のよう
な方法で製造することができる。
【0015】前述のようにして得られた混合粉末に必要
に応じてバインダー等を加え、プレス法或いは鋳込法等
の成形方法により成形して成形体を作製する。プレス法
により成形体を製造する場合には、所定の金型に必要に
応じてバイダー等を加えた前記の混合粉末を充填した
後、粉末プレス機を用いて100〜300kg/cm2
の圧力でプレスを行う。粉末の成形性が悪い場合には、
必要に応じてパラフィンやポリビニルアルコール等のバ
インダーを添加してもよい。
【0016】鋳込法により成形体を製造する場合には前
述の混合粉末にバインダー、分散剤、イオン交換水を添
加し、ボールミル等により混合することにより鋳込成形
体作製用スラリーを作製する。続いて、得られたスラリ
ーを用いて鋳込を行う。鋳型にスラリーを注入する前
に、スラリーの脱泡を行うことが好ましい。脱泡は、例
えばポリアルキレングリコール系の消泡剤をスラリーに
添加して真空中で脱泡処理を行えばよい。続いて、鋳込
み成形体の乾燥処理を行う。
【0017】次に、得られた成形体に必要に応じて、C
IP(冷間等方圧プレス)等の圧密化処理を行う。この
際CIP圧力は充分な圧密効果を得るため2ton/c
2以上、好ましくは2〜5ton/cm2であることが
望ましい。ここで始めの成形を鋳込法により行った場合
には、CIP後の成形体中に残存する水分およびバイン
ダー等の有機物を除去する目的で脱バインダー処理を施
してもよい。また、始めの成形をプレス法により行った
場合でも、成型時にバインダーを使用したときには、同
様の脱バインダー処理を行うことが望ましい。
【0018】このようにして得られた成形体を焼結炉内
に投入して焼結を行う。焼結方法としては、いかなる方
法でも適用可能であるが、生産設備のコスト等を考慮す
ると大気中焼結が望ましい。しかしこの他HP(ホット
プレス)法、HIP(熱間等方圧プレス)法および酸素
加圧焼結法等の従来知られている他の焼結法を用いるこ
とができることは言うまでもない。また焼結条件につい
ても適宜選択することができるが、充分な密度上昇効果
を得るため、また酸化スズの蒸発を抑制するため、焼結
温度が1450〜1650℃であることが望ましい。ま
た焼結時の雰囲気としては大気或いは純酸素雰囲気であ
ることが好ましい。また焼結時間についても充分な密度
上昇効果を得るために5時間以上、好ましくは5〜30
時間であることが望ましい。このようにして本願第1の
発明である、酸化亜鉛含有ITO焼結体を作製すること
ができる。
【0019】次に、得られた焼結体を所望の形状に研削
加工した後、必要に応じて無酸素銅からなるバッキング
プレートにインジウム半田等を用いて接合することによ
り、本願第2の発明である酸化亜鉛含有ITOスパッタ
リングターゲットが作製される。
【0020】得られたターゲットをスパッタリング装置
内に設置し、アルゴンなどの不活性ガスと必要に応じて
酸素ガスをスパッタリングガスとして用いて、dc或い
はrf電界を印加してスパッタリングを行うことによ
り、ガラス基板やフィルム基板上に本願第3の発明であ
る酸化亜鉛含有ITO薄膜が得られる。
【0021】基板上に形成された薄膜は、必要に応じて
所望のパターンにエッチングされた後、本願第4の発明
であるディスプレー機器に使用される。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例をもって更に詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0023】実施例1 酸化インジウム粉末450g、酸化スズ粉末50gおよ
び酸化亜鉛粉末1.0gをポリエチレン製のポットに入
れ、乾式ボールミルにより72時間混合し、混合粉末を
作製した。
【0024】この混合粉末を金型に入れ、300kg/
cm2の圧力でプレスして成形体とした。この成形体を
3ton/cm2の圧力でCIPによる緻密化処理を行
った。次にこの成形体を純酸素雰囲気焼結炉内に設置し
て、以下の条件で焼結した。
【0025】(焼結条件)焼結温度:1500℃、昇温
速度:25℃/Hr、焼結時間:6時間、酸素圧:50
mmH2O(ゲージ圧)、酸素線速:2.7cm/分 得られた焼結体の密度をアルキメデス法により測定した
ところ7.10g/cm3であった。 この焼結体の組成
分析をEPMAを用いて行った。結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】この焼結体を湿式加工法により直径4イン
チ厚さ6mmの円板状に加工し、インジウム半田を用い
て無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングして
ターゲットとした。
【0028】このターゲットを以下のスパッタリング条
件でスパッタリングして薄膜の評価を行った。
【0029】(スパッタリング条件)DC電力:200
W、ガス圧:5.0mTorr、Arガス流量:50S
CCM、O2ガス流量:0.1SCCM、基板温度=2
00℃、膜厚=3000A。
【0030】得られた膜の抵抗率は、208μΩ・cm
で、550nmにおける透過率は86.6%であった。
なお、透過率は、空気をリファレンスとしてガラス基板
込みの透過率として測定した。ガラス基板には、Cor
ning社製#7059を使用した。
【0031】次に、得られた薄膜の表面をSEM(Sc
anning ElectronMicroscop
e)を用いて観察した。結果を図3の写真に示す。ドメ
イン構造は、観察されなかった。EPMAを用いて膜の
組成を調べた結果を表2に示す。
【0032】次に、薄膜を10μm×10μmのライン
アンドスペースのパターンにエッチングした。残さのな
い良好なエッチング特性が得られた。
【0033】
【表2】
【0034】実施例2 酸化インジウム粉末450g、酸化スズ粉末50gおよ
び酸化亜鉛粉末5.5gをポリエチレン製のポットに入
れ、乾式ボールミルにより72時間混合し、混合粉末を
作製した。
【0035】この混合粉末を金型に入れ、300kg/
cm2の圧力でプレスして成形体とした。この成形体を
3ton/cm2の圧力でCIPによる緻密化処理を行
った。次にこの成形体を純酸素雰囲気焼結炉内に設置し
て、実施例1と同じ条件で焼結した。
【0036】得られた焼結体の密度をアルキメデス法に
より測定したところ7.09g/cm3であった。 この
焼結体の組成分析をEPMAを用いて行った。結果を表
1に示す。
【0037】この焼結体を湿式加工法により直径4イン
チ厚さ6mmの円板状に加工し、インジウム半田を用い
て無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングして
ターゲットとした。
【0038】このターゲットを以下のスパッタリング条
件でスパッタリングして薄膜の評価を行った。
【0039】(スパッタリング条件)DC電力:200
W、ガス圧:5.0mTorr、Arガス流量:50S
CCM、O2ガス流量:0.1SCCM、基板温度=2
00℃、膜厚=3000A。
【0040】得られた膜の抵抗率は、425μΩ・cm
で、550nmにおける透過率は86.5%であった。
透過率の測定条件は実施例1と同じ条件とした。
【0041】次に、得られた薄膜の表面をSEMを用い
て観察した。結果を図4の写真に示す。ドメイン構造
は、観察されなかった。EPMAを用いて膜の組成を調
べた結果を表2に示す。
【0042】次に、薄膜を10μm×10μmのライン
アンドスペースのパターンにエッチングした。残さのな
い良好なエッチング特性が得られた。
【0043】比較例1 酸化インジウム粉末450gおよび酸化スズ粉末50g
をポリエチレン製のポットに入れ、乾式ボールミルによ
り72時間混合し、混合粉末を作製した。
【0044】この混合粉末を金型に入れ、300kg/
cm2の圧力でプレスして成形体とした。この成形体を
3ton/cm2の圧力でCIPによる緻密化処理を行
った。次にこの成形体を純酸素雰囲気焼結炉内に設置し
て、実施例1と同じ条件で焼結した。
【0045】得られた焼結体の密度をアルキメデス法に
より測定したところ7.12g/cm3であった。 この
焼結体の組成分析をEPMAを用いて行った。結果を表
1に示す。
【0046】この焼結体を湿式加工法により直径4イン
チ厚さ6mmの円板状に加工し、インジウム半田を用い
て無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングして
ターゲットとした。
【0047】このターゲットを以下のスパッタリング条
件でスパッタリングして薄膜の評価を行った。
【0048】(スパッタリング条件)DC電力:200
W、ガス圧:5.0mTorr、Arガス流量:50S
CCM、O2ガス流量:0.1SCCM、基板温度=2
00℃、膜厚=3000A。
【0049】得られた膜の抵抗率は、200μΩ・cm
で、550nmにおける透過率は86.7%であった。
透過率の測定条件は実施例1と同じ条件とした。次
に、得られた薄膜の表面をSEMを用いて観察した。結
果を図5の写真に示す。明瞭なドメイン構造が観察され
た。EPMAを用いて膜の組成を調べた結果を表2に示
す。
【0050】次に、薄膜を10μm×10μmのライン
アンドスペースのパターンにエッチングした。若干では
あったが残さが発生し、良好なエッチング特性は得られ
なかった。
【0051】比較例2 酸化インジウム粉末450g、酸化スズ粉末50gおよ
び酸化亜鉛粉末7.0gをポリエチレン製のポットに入
れ、乾式ボールミルにより72時間混合し、混合粉末を
作製した。
【0052】この混合粉末を金型に入れ、300kg/
cm2の圧力でプレスして成形体とした。この成形体を
3ton/cm2の圧力でCIPによる緻密化処理を行
った。次にこの成形体を純酸素雰囲気焼結炉内に設置し
て、実施例1と同じ条件で焼結した。
【0053】得られた焼結体の密度をアルキメデス法に
より測定したところ7.07g/cm3であった。 この
焼結体の組成分析をEPMAを用いて行った。結果を表
1に示す。
【0054】この焼結体を湿式加工法により直径4イン
チ厚さ6mmの円板状に加工し、インジウム半田を用い
て無酸素銅製のバッキングプレートにボンディングして
ターゲットとした。
【0055】このターゲットを以下のスパッタリング条
件でスパッタリングして薄膜の評価を行った。
【0056】(スパッタリング条件)DC電力:200
W、ガス圧:5.0mTorr、Arガス流量:50S
CCM、O2ガス流量:0.1SCCM、基板温度=2
00℃、膜厚=3000A。
【0057】得られた膜の抵抗率は、560μΩ・cm
で、550nmにおける透過率は86.3%であった。
透過率の測定条件は実施例1と同じ条件とした。
【0058】得られた薄膜の組成を調べた結果を表2に
示す。
【0059】次に、薄膜を10μm×10μmのライン
アンドスペースのパターンにエッチングした。しかし、
現像液であるアルカリ溶液に浸したところ、膜の一部に
剥離が見られた。このため、エッチング処理を行うこと
ができなかった。
【0060】
【発明の効果】本発明の酸化亜鉛含有ITO薄膜は、I
TOと同程度の比抵抗を保ちながら、スパッタリングI
TO薄膜に特有のドメイン構造を有していないので、微
細加工の必要な高精細パネルに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドメイン構造を有する従来のITO薄膜の表面
を示すSEM写真である。
【図2】ドメイン構造を有する従来のITO薄膜の表面
付近の断面形状を模式的に示す断面図である。
【図3】実施例1で得られたITO薄膜の表面を示すS
EM写真である。
【図4】実施例2で得られたITO薄膜の表面を示すS
EM写真である。
【図5】比較例1で得られたITO薄膜の表面を示すS
EM写真である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 実質的にインジウム、スズ、亜鉛および
    酸素からなり、亜鉛がZn/(In+Sn+Zn)の比
    で0.1原子%以上、2.0原子%未満の割合で添加さ
    れていることを特徴とする金属酸化物焼結体。
  2. 【請求項2】 実質的にインジウム、スズ、亜鉛および
    酸素からなり、亜鉛がZn/(In+Sn+Zn)の比
    で0.1原子%以上、2.0原子%未満の割合で添加さ
    れていることを特徴とする金属酸化物焼結体を用いたス
    パッタリングターゲット。
  3. 【請求項3】 実質的にインジウム、スズ、亜鉛および
    酸素からなり、亜鉛がZn/(In+Sn+Zn)の比
    で0.1原子%以上、2.0原子%未満の割合で添加さ
    れていることを特徴とする透明導電性膜。
  4. 【請求項4】 請求項第3項記載の透明導電性膜を含ん
    でなるディスプレー機器。
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