JP2012171482A - インストルメントパネルのアンダーカバー取付構造 - Google Patents

インストルメントパネルのアンダーカバー取付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】空調装置を効率よく稼働させられるようにする。
【解決手段】車両のインストルメントパネル14の車体前方側に、送風口34を車体下方に向けて配置され、空調装置20から供給される温風又は冷風を車体下方側へ導くためのフットダクト30と、軟質素材で成形され、インストルメントパネル14の車体下方側を構成するとともに、フットダクト30の送風口34から送風される温風又は冷風を車室12内へ吹き出させるための吹出口40を備えたアンダーカバー16と、フットダクト30の送風口34近傍の外周部36に形成され、その外周部36に車体下方側から挿嵌されたアンダーカバー16の吹出口40を構成する周縁部42が脱落しないように支持される支持部38と、を有するアンダーカバー16の取付構造10とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、インストルメントパネルにおけるアンダーカバーの取付構造に関する。
車両のインストルメントパネルの車体下方側を構成するアンダーカバーに、空調装置からフットダクトを介して供給される温風又は冷風を吹き出させるための吹出口を設けたものは、従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−132677号公報
フットダクトは、送風口を車体下方へ向けて配置されており、フットダクトの送風口における外周部と、アンダーカバーの吹出口を構成する周縁部との間には、組み付け時のばらつきを許容する(振動等によってアンダーカバーがフットダクトに干渉し、異音が発生するのを防止する)ために、車体上下方向に一定(例えば10mm程度)の隙間が設けられる場合がある。
しかしながら、このような隙間が車体上下方向に設けられていると、フットダクトの送風口から吹き出された温風又は冷風の一部が、空調する必要のないインストルメントパネルの車体前方側(車室内側とは反対側である裏側)へ、その隙間から流れ込むおそれがあり、空調装置の稼働率が不必要に増加してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、空調装置を効率よく稼働させられるインストルメントパネルのアンダーカバー取付構造を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載のインストルメントパネルのアンダーカバー取付構造は、車両のインストルメントパネルの車体前方側に、送風口を車体下方に向けて配置され、空調装置から供給される温風又は冷風を車体下方側へ導くためのフットダクトと、軟質素材で成形され、前記インストルメントパネルの車体下方側を構成するとともに、前記フットダクトの送風口から送風される温風又は冷風を車室内へ吹き出させるための吹出口を備えたアンダーカバーと、前記フットダクトの送風口近傍の外周部に形成され、該外周部に車体下方側から挿嵌された前記アンダーカバーの吹出口を構成する周縁部が脱落しないように支持される支持部と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、軟質素材でできたアンダーカバーの吹出口を構成する周縁部が、フットダクトの送風口近傍の外周部に形成された支持部に脱落しないように支持される。したがって、フットダクトの送風口における外周部と、アンダーカバーの吹出口を構成する周縁部との間に隙間が生じ難くなり、インストルメントパネルの車体前方側に、フットダクトの送風口から送風された温風又は冷風の一部が流れ込むのを抑制又は防止することができる。よって、空調装置を効率よく稼働させることができる。
また、請求項2に記載のインストルメントパネルのアンダーカバー取付構造は、請求項1に記載のインストルメントパネルのアンダーカバー取付構造であって、前記アンダーカバーの吹出口を構成する周縁部には、該周縁部を弾性変形し易くするための易変形手段が形成されていることを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、アンダーカバーの吹出口を構成する周縁部に、その周縁部を弾性変形し易くするための易変形手段が形成されているので、フットダクトの送風口近傍の外周部に形成された支持部を、その周縁部が乗り越え易くなる。したがって、アンダーカバーのフットダクトに対する取付作業がし易くなる。
また、請求項3に記載のインストルメントパネルのアンダーカバー取付構造は、請求項1又は請求項2に記載のインストルメントパネルのアンダーカバー取付構造であって、前記支持部は、前記フットダクトの外周部に環状に形成されていることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、支持部がフットダクトの外周部に環状に形成されているので、フットダクトの送風口における外周部と、アンダーカバーの吹出口を構成する周縁部との間に隙間が生じるのを防止することができる。したがって、空調装置を更に効率よく稼働させることができる。
以上のように、本発明によれば、空調装置を効率よく稼働させられるインストルメントパネルのアンダーカバー取付構造を提供することができる。
インストルメントパネルのアンダーカバー取付構造を示す概略図である。 吹出口を備えたアンダーカバーを示す平面図である。 アンダーカバーの吹出口を構成する周縁部をフットダクトの送風口近傍の外周部に挿嵌する前の状態を示す断面図である。 アンダーカバーの吹出口を構成する周縁部をフットダクトの送風口近傍の外周部に挿嵌し始めたときの状態を示す断面図である。 アンダーカバーの吹出口を構成する周縁部をフットダクトの送風口近傍の外周部に挿嵌した後の状態を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面に示す実施例を基に詳細に説明する。なお、各図において示す矢印UPは車体上方向を示し、矢印FRは車体前方向を示す。図1で示すように、インストルメントパネル(以下「インパネ」という)14の車体前方側(車室12内側とは反対側である裏側)には、空調装置20が配設されている。
この空調装置20は、送風機22を有しており、送風機22内には、モーター25によって回転駆動されるファン24が設けられている。送風機22の車体上方側には、内気導入口26と外気導入口28とが形成されており、内外気切替ドア27が、内気導入口26及び外気導入口28の何れか一方を開放(閉塞)することにより、送風機22に対して供給する空気を内気又は外気に切り替えられるようになっている。
また、この送風機22には、乗員の足下へ温風又は冷風を供給するためのフットダクト30が接続されている。このフットダクト30は、空気(温風又は冷風)の出口である送風口34が車体下方を向くように、送風機22の車体後方側に配置されており、その空気(温風又は冷風)の入口である導入口32が送風機22に接続されている。なお、フットダクト30の車体後方側には、車室12内側を向く壁面がインパネ14の一部を構成するグローブボックス18が設けられている。
また、図3〜図5で詳細に示すように、フットダクト30の送風口34近傍における外周部36には、その全周に亘って支持部としてのフランジ部38が一体に形成されている。つまり、このフランジ部38は、その外周部36に環状に形成されており、本実施形態に係る取付構造10を構成している。なお、このフットダクト30は、比較的剛性の高い樹脂又は金属で成形されており、フランジ部38も、ある程度の剛性を備えている。
一方、図1で示すように、インパネ14の車体下方側は、軟質素材で成形されたアンダーカバー16で構成されている。なお、ここで言う軟質素材としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの熱可塑性樹脂でできた繊維材や発泡材等が挙げられる。
そして、このアンダーカバー16には、図2で示すように、フットダクト30の送風口34から送風される温風又は冷風を、車室12内側へ吹き出させるための吹出口40が形成されている。この吹出口40の形状は、フットダクト30の送風口34の形状と合致する(嵌合可能な)形状とされている。すなわち、吹出口40の開口の大きさは、送風口34近傍における外周部36の外形と略同一か、又はそれよりも若干小さくされている。
そして、その吹出口40を構成する周縁部42には、本実施形態に係る取付構造10を構成する易変形手段としての撓み部(撓み形状)44が全周に亘って形成されている。すなわち、この撓み部44は、図3〜図5で示すように、車体上方側に円弧状に折り曲げられた部分が来るように屈曲成形されて構成されており、吹出口40の周縁部42は、この撓み部44によって、吹出口40の開口を拡げる方向に弾性変形可能とされている。
これにより、吹出口40の周縁部42に、送風口34近傍の外周部36を相対的に挿入させて嵌合させた際に、吹出口40の周縁部42が、その外周部36に外方(車体上下方向と直交する水平方向)に向けて突設されているフランジ部38を、車体下方側から車体上方側へ簡単に乗り越え可能となる構成である。
つまり、これにより、吹出口40の周縁部42が、送風口34近傍にフランジ部38を備えた外周部36に対して挿嵌(嵌合)し易くなる構成であり、アンダーカバー16のフットダクト30に対する取付作業がし易くなる構成である。
以上のような構成のアンダーカバー16の取付構造10において、次にその作用について説明する。本実施形態に係るフットダクト30は、空調装置20に取り付けられて固定されているので、図3〜図5で示すように、アンダーカバー16を車体下方側から車体上方側へ向けて移動させることにより、そのアンダーカバー16をフットダクト30に支持させる(取り付ける)。
詳細には、図3で示すように、フットダクト30の送風口34近傍における外周部36に、アンダーカバー16の吹出口40を構成する周縁部42を車体下方側から挿嵌させる。ここで、その吹出口40の開口の大きさは、外周部36の外形と略同一か、又はそれよりも若干小さくされている。そして、その外周部36には、全周に亘って(環状に)フランジ部38が一体に形成されている。
したがって、アンダーカバー16の周縁部42をフットダクト30の外周部36に車体下方側から挿嵌させ、その周縁部42がフランジ部38によって相対的に車体下方へ向けて押圧されると、図4で示すように、その周縁部42は、撓み部44により、吹出口40の開口を拡げる方向に(撓み部44の折り曲げられた部分を支点として車体下方へ向かって回動するように)簡単に弾性変形し、フランジ部38を車体下方側から車体上方側へ乗り越える。
そして、その周縁部42(撓み部44)が元の形状に復元することにより、図5で示すように、アンダーカバー16の周縁部42が、フットダクト30の外周部36に形成されたフランジ部38に脱落しないように車体下方側から支持され、これによって、フットダクト30の外周部36にアンダーカバー16の周縁部42が取り付けられる。
つまり、このフランジ部38を外周部36に備えたフットダクト30は、アンダーカバー16が脱落しないように支持する支持部材として機能するようになっており、こうして取り付けられたアンダーカバー16の吹出口40を構成する周縁部42と、フットダクト30の送風口34近傍の外周部36との間には、車体上下方向に隙間が形成されることがない。
よって、フットダクト30の送風口34から送風される温風又は冷風の一部が、インパネ14の車体前方側へ流れ込むおそれはなく、空調装置20の稼働率が不必要に増加してしまうおそれがない。つまり、空調装置20を効率よく稼働させることができ、空調装置20によって燃費が悪化するのを抑制又は防止することができる。
また、アンダーカバー16は軟質素材で成形され、かつ、その周縁部42はフットダクト30の外周部36に挿嵌されて取り付けられるため、振動等によりアンダーカバー16がフットダクト30に干渉(衝突)して異音が発生するのを防止することができる。しかも、軟質素材で成形されたアンダーカバー16の周縁部42には、撓み部44が全周に亘って形成されているので、フットダクト30との寸法ばらつきも吸収することができる。
また、フランジ部38は、フットダクト30の外周部36に環状に(全周に亘って)形成されているので、そのフランジ部38と、軟質素材で成形されたアンダーカバー16の周縁部42とのシール性(密封性)を向上させることができる(送風口34近傍の外周部36と、吹出口40を構成する周縁部42との間に隙間が生じるのを完全に防止することができる)。これにより、空調装置20を更に効率よく稼働させることができる。
以上、本実施形態に係るインストルメントパネル14のアンダーカバー取付構造10について、図面を基に説明したが、本実施形態に係るアンダーカバー16の取付構造10は、図示のものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、適宜設計変更可能なものである。例えば、周縁部42が容易に撓み変形可能になっていれば、易変形手段(撓み部44)を形成しなくてもよい。
また、フランジ部38は、環状に形成されるものに限定されるものではなく、断続的に形成される構成であってもよい。更に、このとき、周縁部42とのシール性(密封性)が損なわれないように、フランジ部38の途切れた部位を、周縁部42の一部で埋める構成にするなど、周縁部42の形状を適宜変更するようにしてもよい。
10 アンダーカバー取付構造
12 車室
14 インストルメントパネル
16 アンダーカバー
20 空調装置
30 フットダクト
34 送風口
36 外周部
38 フランジ部(支持部)
40 吹出口
42 周縁部
44 撓み部(易変形手段)

Claims (3)

  1. 車両のインストルメントパネルの車体前方側に、送風口を車体下方に向けて配置され、空調装置から供給される温風又は冷風を車体下方側へ導くためのフットダクトと、
    軟質素材で成形され、前記インストルメントパネルの車体下方側を構成するとともに、前記フットダクトの送風口から送風される温風又は冷風を車室内へ吹き出させるための吹出口を備えたアンダーカバーと、
    前記フットダクトの送風口近傍の外周部に形成され、該外周部に車体下方側から挿嵌された前記アンダーカバーの吹出口を構成する周縁部が脱落しないように支持される支持部と、
    を有することを特徴とするインストルメントパネルのアンダーカバー取付構造。
  2. 前記アンダーカバーの吹出口を構成する周縁部には、該周縁部を弾性変形し易くするための易変形手段が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインストルメントパネルのアンダーカバー取付構造。
  3. 前記支持部は、前記フットダクトの外周部に環状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のインストルメントパネルのアンダーカバー取付構造。
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