〔実施の形態1〕
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明する。
図2は発明を実施する形態の一例であって、本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体の構成を示す説明図である。
本実施形態は、図2に示すように、表面に静電潜像が形成される感光体ドラム3と、感光体ドラム3表面を帯電させる帯電器(帯電装置)5と、感光体ドラム3表面に静電潜像を形成する露光ユニット(露光装置)1と、感光体ドラム3表面の静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像装置2と、現像装置2にトナーを補給するトナー補給装置22と、感光体ドラム3表面のトナー像を記録媒体に転写する中間転写ベルトユニット(転写装置)8と、トナー像を記録媒体に定着させる定着ユニット(定着装置)12とを備え、電子写真方式によりトナーを用いて画像を形成する画像形成装置100において、本発明に係る特徴的な画像形成装置の構成を採用したものである。
この画像形成装置100は、外部から伝達される画像データに応じて所定のシート(記録用紙,記録媒体)に多色または単色の画像を形成するものである。なお、画像形成装置100の上方にスキャナ等を備えてもよい。
まず、画像形成装置100の全体構成について説明する。
画像形成装置100は、図2に示すように、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)及びイエロー(Y)の色成分毎の画像データが取り扱われ、黒画像、シアン画像、マゼンタ画像、イエロー画像が形成され、各々の色成分の画像を重畳することによってカラー画像が形成されるようになっている。
したがって、画像形成装置100においては、図2に示すように、各色成分の画像が形成されるように、現像装置2(2a,2b,2c,2d)、感光体ドラム3(3a,3b,3c,3d)、帯電器5(5a,5b,5c,5d)、クリーナユニット4(4a,4b,4c,4d)がそれぞれ4個ずつ設けられている。言い換えると、現像装置2と感光体ドラム3と帯電器5とクリーナユニット4とを1つずつ含む画像形成ステーション(画像形成部)が4つ設けられることになる。
なお、上記a〜dの符号は、aが黒画像形成用の部材、bがシアン画像形成用の部材、cがマゼンタ画像形成用の部材、dがイエロー画像形成用の部材であることを示したものである。また、画像形成装置100には、露光ユニット1、定着ユニット12、シート搬送路S、給紙トレイ10及び排紙トレイ15が備えられている。
帯電器5は、感光体ドラム3の表面を所定の電位に均一に帯電させるものである。
帯電器5としては、図2に示す接触ローラ型の帯電器の他、接触ブラシ型の帯電器、或いは非接触チャージャー型の帯電器などが使用されることもある。
露光ユニット1は、図2に示すように、レーザ照射部及び反射ミラーを備えたレーザスキャニングユニット(LSU)である。但し、レーザスキャニングユニット以外に、発光素子をアレイ状に並べたEL(エレクトロルミネッセンス)やLED書込みヘッドを露光ユニット1とすることもできる。露光ユニット1は、帯電された感光体ドラム3を入力された画像データに応じて露光することにより、感光体ドラム3の表面に画像データに応じた静電潜像を形成する。
現像装置2は、感光体ドラム3に形成された静電潜像をK,C,M,Yのいずれかのトナーにより顕像化する(現像する)ものである。現像装置2(2a,2b,2c,2d)の上部には、トナー移送機構102(102a,102b,102c,102d)、トナー補給装置22(22a,22b,22c,22d)、現像槽(現像剤収容部)111(111a,111b,111c,111d)を備えている。
トナー補給装置22は、現像槽111よりも上方に配され、未使用トナー(粉体状のトナー)を貯蔵している。トナー補給装置22から現像槽111へトナー移送機構102を介してトナーが供給されるようになっている。
クリーナユニット4は、現像及び画像転写工程後に感光体ドラム3の表面に残留しているトナーを除去し、回収するものである。
感光体ドラム3の上方には中間転写ベルトユニット8が配置されている。中間転写ベルトユニット8は、中間転写ローラ6(6a,6b,6c,6d)、中間転写ベルト7、中間転写ベルト駆動ローラ71、中間転写ベルト従動ローラ72、中間転写ベルトテンション機構73、及び中間転写ベルトクリーニングユニット9を備えている。
中間転写ローラ6、中間転写ベルト駆動ローラ71、中間転写ベルト従動ローラ72、中間転写ベルトテンション機構73は、中間転写ベルト7を張架し、図2の矢印B方向に中間転写ベルト7を回転駆動させるものである。
中間転写ローラ6は、中間転写ベルトユニット8の中間転写ベルトテンション機構73における中間転写ローラ取付部に回転可能に支持されている。中間転写ローラ6には感光体ドラム3のトナー像を中間転写ベルト7上に転写するための転写バイアスが印加されている。
中間転写ベルト7は、各感光体ドラム3に接触するように設けられている。中間転写ベルト7上には、感光体ドラム3に形成された各色成分のトナー像が順次重ねて転写されることにより、カラーのトナー像(多色トナー像)が形成される。中間転写ベルト7は、厚さが例えば100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
感光体ドラム3から中間転写ベルト7へのトナー像の転写は、中間転写ベルト7の裏側に接触している中間転写ローラ6によって行われる。中間転写ローラ6には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。
中間転写ローラ6は、直径が例えば8〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとして形成され、表面が導電性の弾性材(例えばEPDM,発泡ウレタン等)により覆われている。この導電性の弾性材により、中間転写ローラ6は中間転写ベルト7に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施の形態では、転写電極としてローラ形状のもの(中間転写ローラ6)を使用しているが、これ以外にブラシなども用いることが可能である。
上述のように各感光体ドラム3上の静電潜像は各色成分に応じたトナーにより顕像化されてそれぞれトナー像となり、これらトナー像は中間転写ベルト7上に重ねて合わされ積層される。このように、積層されたトナー像は、中間転写ベルト7の回転によって、搬送されてきた用紙と中間転写ベルト7との接触位置(転写部)に移動し、この位置に配置されている転写ローラ11によって用紙上に転写される。この場合、中間転写ベルト7と転写ローラ11とは所定ニップで互いに圧接されるとともに、転写ローラ11にはトナー像を用紙に転写させるための電圧が印加される。この電圧は、トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧である。
上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ11もしくは中間転写ベルト駆動ローラ71の何れか一方は金属等の硬質材料から形成され、他方は弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラまたは発泡性樹脂ローラ等)から形成される。
中間転写ベルト7と感光体ドラム3との接触により中間転写ベルト7に付着したトナー、及び中間転写ベルト7から用紙へのトナー像の転写の際に転写されずに中間転写ベルト7上に残存したトナーは、次工程でトナーの混色を発生させる原因となるために、中間転写ベルトクリーニングユニット9によって除去され回収される。
中間転写ベルトクリーニングユニット9には、中間転写ベルト7に接触するクリーニングブレード(クリーニング部材)が備えられている。中間転写ベルト7におけるクリーニングブレードに接触している部分は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ72にて支持されている。
給紙トレイ10は、画像形成に使用するシート(例えば記録用紙)を蓄積しておくためのものであり、画像形成部及び露光ユニット1の下側に設けられている。一方、画像形成装置100の上部に設けられている排紙トレイ15は、印刷済みのシートをフェイスダウンで載置するためのものである。
また、画像形成装置100には、給紙トレイ10のシート及び手差しトレイ20のシートを転写部や定着ユニット12を経由させて排紙トレイ15に案内するためのシート搬送路Sが設けられている。なお、転写部は中間転写ベルト駆動ローラ71と転写ローラ11との間に位置する。
さらに、シート搬送路Sには、ピックアップローラ16(16a,16b)、レジストローラ14、転写部、定着ユニット12、搬送ローラ25(25a〜25h)等が配置されている。
搬送ローラ25は、シートの搬送を促進・補助するための小型のローラであり、シート搬送路Sに沿って複数設けられている。ピックアップローラ16aは、給紙トレイ10の端部に備えられ、給紙トレイ10からシートを1枚ずつシート搬送路Sに供給する呼び込みローラである。ピックアップローラ16bは、手差しトレイ20の近傍に備えられ、手差しトレイ20からシートを1枚ずつシート搬送路Sに供給する呼び込みローラである。レジストローラ14は、シート搬送路Sを搬送されているシートを一旦保持し、中間転写ベルト7上のトナー像の先端とシートの先端とを合わせるタイミングでシートを転写部に搬送するものである。
定着ユニット12は、ヒートローラ81及び加圧ローラ82等を備え、これらヒートローラ81及び加圧ローラ82はシートを挟んで回転する。ヒートローラ81は、所定の定着温度となるように制御部(図示せず)によって制御される。この制御部は温度検出器(図示せず)からの検出信号に基づいてヒートローラ81の温度を制御する。
ヒートローラ81は、加圧ローラ82とともにシートを熱圧着することにより、シートに転写されている各色トナー像を溶融、混合、圧接させ、シートに対して熱定着させる。なお、多色トナー像(各色トナー像)が定着されたシートは、複数の搬送ローラ25によってシート搬送路Sの反転排紙経路に搬送され、反転された状態(多色トナー像を下側に向けた状態)にて、排紙トレイ15上に排出される。
次に、シート搬送路Sによるシート搬送動作について説明する。
画像形成装置100には、図2に示すように、上述したように予めシートを収納する給紙トレイ10、及び少数枚の印字を行う場合等に使用される手差しトレイ20が配置されている。これら両トレイには各々ピックアップローラ16(16a,16b)が配置され、これらピックアップローラ16によってシートを1枚ずつシート搬送路Sに供給するようになっている。
片面印字の場合は、給紙トレイ10から搬送されるシートは、シート搬送路S中の搬送ローラ25aによってレジストローラ14まで搬送され、レジストローラ14によりシートの先端と中間転写ベルト7上の積層されたトナー像の先端とが整合するタイミングで転写部(転写ローラ11と中間転写ベルト7との接触位置)に搬送される。転写部ではシート上にトナー像が転写され、このトナー像は定着ユニット12にてシート上に定着される。その後、シートは、搬送ローラ25bを経て排紙ローラ25cから排紙トレイ15上に排出される。
また、手差しトレイ20から搬送されるシートは、複数の搬送ローラ25(25f,25e,25d)によってレジストローラ14まで搬送される。それ以降のシート搬送動作は、上述した給紙トレイ10から供給されるシートと同様の経過を経て排紙トレイ15に排出される。
一方、両面印字の場合は、上記のようにして片面印字が終了し、定着ユニット12を通過したシートは、後端が排紙ローラ25cにてチャックされる。次に、シートは、排紙ローラ25cが逆回転することによって搬送ローラ25g,25hに導かれ、再びレジストローラ14を経て裏面印字が行われた後に、排紙トレイ15に排出される。
次に、本実施形態のトナー補給装置22の構成について具体的に説明する。
図3は本実施形態の画像形成装置を構成するトナー補給装置の概略構成を示す断面図、図4は図2のD−D断面矢視図である。
トナー補給装置22は、図3,図4に示すように、トナー収容容器121、トナー攪拌部材125、トナー排出部材122及びトナー排出口123を含む。トナー補給装置22は、現像槽111(図2参照)の上側に配され、未使用トナー(粉体状のトナー)を貯蔵している。トナー補給装置22内のトナーはトナー排出部材(排出スクリュー)122を回転させることによって、トナー排出口123からトナー移送機構102を介して現像槽111へ供給されるようになっている。
トナー収容容器121は、内部空間を有するほぼ半円筒状の容器部材であり、トナー攪拌部材125、トナー排出部材122を回転自在に支持し、トナーを収容する。トナー排出口123は、トナー排出部材122の下部、軸方向中央部よりに設けられる略長方形の開口部であり、トナー移送機構102(図2参照)を臨む位置に配置される。
トナー攪拌部材125は、回転軸125aを中心に回転することにより、トナー収容容器121内に収容されるトナーを攪拌しながら、トナー収容容器121内のトナーを汲み上げてトナー排出部材122へ搬送する板状の部材で、先端にトナー汲み上げ部材125bを備える。トナー汲み上げ部材125bは、可撓性を有するポリエチレンテレフタレート(PET)シートからなり、トナー攪拌部材125の両端に取付けられる。
トナー排出部材122は、トナー収容容器121内のトナーをトナー排出口123から現像槽111に供給するもので、図4に示すように、トナー搬送羽根122aとトナー排出部材回転軸122bとを含むスクリューオーガ、並びにトナー排出部材回転ギア122cで構成されている。トナー排出部材122は、トナー排出部材駆動モータ(図9参照)によって回転駆動されるようになっている。スクリューオーガの向きは、トナー排出部材122の軸方向両端からトナー排出口123側に向けて、トナーが搬送されるように設定されている。
トナー排出部材122とトナー攪拌部材125との間には、トナー排出部材隔壁124が設けられる。これによって、トナー攪拌部材125によって汲み上げられたトナーがトナー排出部材122の周辺に適量のトナーを保持できる。
トナー攪拌部材125は、図3に示すように、矢印Z方向に回転してトナーを攪拌し、トナー排出部材122の方へ汲み上げる。このとき、トナー汲み上げ部材125bは、その可撓性によって、トナー収容容器121の内壁に沿って摺動して変形しつつ回転し、トナーをトナー排出部材122側に供給する。そして、トナー排出部材122が回転することにより、供給されたトナーをトナー排出口123へと導くようになっている。
次に、本実施形態の画像形成装置100における特徴的な構成について図面を参照して説明する。
図5は本実施形態の画像形成装置を構成する現像装置の構成を示す断面図、図6は図5のA−A断面矢視図、図7は図5のB−B断面矢視図、図8は図6のC−C断面矢視図である。
まず、本実施形態の現像装置2について図面を参照して説明する。
現像装置2は、図5に示すように、現像槽111内に、感光体ドラム3と対向するように配置された現像ローラ(現像剤担持部材)114を有し、現像ローラ114によって感光体ドラム3の表面にトナーを供給して、感光体ドラム3の表面に形成された静電潜像を顕像化する(現像する)装置である。
現像装置2は、現像ローラ114の他に、現像槽111、現像槽カバー115、トナー補給口115a、ドクターブレード116、第1搬送部材112、第2搬送部材113、仕切り板(仕切り壁)117、トナー濃度検知センサ119を備えている。
現像槽111は、トナーとキャリアとを含む2成分現像剤(以下、単に「現像剤」と称する。)を収容する槽である。また、現像槽111には、現像ローラ114、第1搬送部材112、第2搬送部材113等が配設されている。なお、本実施形態のキャリアは、磁性を有する磁性キャリアである。
現像槽111の上側には、図5、図7に示すように、取り外し可能な現像槽カバー115が設けられている。さらに、現像槽カバー115には、現像槽111内に未使用のトナーを補給するためのトナー補給口115aが形成されている。
現像槽111には、第1搬送部材112と第2搬送部材113との間に仕切り板117が配設されている。仕切り板117は、第1搬送部材112及び第2搬送部材113の各軸方向(各回転軸方向)に平行に延設されている。現像槽111の内部は、仕切り板117によって、第1搬送部材112が配されている第1搬送路Pと、第2搬送部材113が配されている第2搬送路Qとに区画される。
仕切り板117は、第1搬送部材112及び第2搬送部材113の各軸方向の両端部において、現像槽111の内側の壁面から離間して配置されている。これにより、現像槽111には、第1搬送部材112及び第2搬送部材113の各軸方向の両端部付近において、第1搬送路Pと第2搬送路Qとを連通する連通路が形成されている。以下では、図6に示されるように、矢印X方向側に形成されている連通路を第1連通路a、矢印Y方向側に形成されている連通路を第2連通路bと称する。
前記トナー補給口115aは、第1搬送路Pにおける第2連通路bに近い、矢印X方向の上流側に設けられている。
第1搬送部材112及び第2搬送部材113は、図6、図8に示すように、互いの周面同士が仕切り板117を介して対向するように且つ互いの軸同士が平行になるように並列され、互いに逆方向に回転するように設定されている。そして、第1搬送部材112は、図6に示すように、矢印X方向に2成分現像剤を搬送し、第2搬送部材113は、矢印X方向とは逆の矢印Y方向に現像剤を搬送するように設定されている。
第1搬送部材112は、図6に示すように、螺旋状の第1搬送羽根112aと第1回転軸112bからなるスクリューオーガと、ギア112cにより構成されている。第2搬送部材113は、図6に示すように、螺旋状の第2搬送羽根113aと第2回転軸113bからなるスクリューオーガと、ギア113cにより構成されている。第1搬送部材112及び第2搬送部材113は、モータ等の駆動手段(図示せず)によって回転駆動することにより現像剤を攪拌すると共に搬送するようになっている。
また、第1搬送部材112は、図7に示すように、第1回転軸112bを垂直方向から眺めたときの第1回転軸112b軸と第1搬送羽根112aの外周部とがなす角度、すなわち、螺旋羽根の傾斜角θが30度以上60度以下で構成されている。
具体的には、第1搬送部材112の螺旋羽根の傾斜角θが30度以上60度以下の場合は、現像剤を第1搬送部材112の回転方向に攪拌する力が強いので、補給されたトナーが現像剤の上を浮遊しながら搬送される「浮遊トナー」が生じにくい。従って、トナー濃度検知センサ119により精度よくトナー補給を検知できる。
一方、螺旋羽根の傾斜角θが30度未満の場合は、第1搬送部材112による現像剤搬送速度が低下するため、現像剤の磨耗が早くなる。また、螺旋羽根の傾斜角θが60度を超えると、第1搬送部材112による現像剤搬送速度が速くなり過ぎるため、浮遊トナーが発生し易くなる。
現像ローラ114は、図示しない駆動手段によって軸心回りに回転駆動するマグネットローラであり、現像槽111の現像剤を表面に汲み上げて担持し、表面に担持している現像剤に含まれるトナーを感光体ドラム3に供給するものである。
現像ローラ114で搬送される現像剤は、最近接部分で感光体ドラム3と接触する。この接触領域が現像ニップ部Nであり、現像ニップ部Nでは、現像ローラ114に接続される図示しない電源から現像ローラ114に対して現像バイアス電圧が印加され、現像ローラ114表面の現像剤から感光体ドラム3表面の静電潜像へトナーが供給される。
現像ローラ114の表面に近接する位置にはドクターブレード(層厚規制用ブレード)116が配されている。
ドクターブレード116は、現像ローラ114の軸線方向に平行に延びる板状部材であり、現像ローラ114の鉛直方向下方において、その短手方向の一端が現像槽111によって支持され、かつ他端が現像ローラ114表面に対して間隙を有して離隔するように設けられる。ドクターブレード116の材料としては、ステンレス鋼が使用できるが、アルミニウムや合成樹脂なども使用できる。
トナー濃度検知センサ119は、図6、図8に示すように、トナー補給口115aの下方の現像剤搬送方向(矢印X方向)下流側で、第1搬送路Pにおける第1連通路aに近い、トナー補給口115aより離れた位置に配置されている。トナー濃度検知センサ119は、第1搬送部材112の鉛直方向下側の現像槽111の底面、すなわち、第1搬送路Pの底面に装着され、センサ面が現像槽111の内部に露出するように設けられている。
また、トナー濃度検知センサ119は、後述するトナーエンプティー検出部200(図1参照)を構成するもので、後述する制御装置32(図9参照)に電気的に接続される。トナー濃度検知センサ119は、透磁率センサより構成されている。
トナー濃度検知センサ119をなす透磁率センサには、図示しない電源が接続される。電源は、透磁率センサを駆動させるための駆動電圧、及びトナー濃度の検知結果を、制御装置32(図9参照)にセンサ出力として電圧出力するための制御電圧(TSG:トナーセンサゲイン)を、透磁率センサに印加する。電源による透磁率センサへの電圧の印加は、制御装置32によって制御される。
透磁率センサは、制御電圧(TSG)の印加を受けてトナー濃度の検知結果を出力電圧値(センサ出力)として出力する型式のセンサである。基本的に出力電圧の中央値近傍の感度がよいため、制御装置32は、その付近の出力電圧が得られるような制御電圧(TSG)に調整して印加する。制御装置32は、このような制御電圧を調整するゲイン調整を、画質調整時における制御電圧補正や、環境、現像剤ライフ、ジョブ頻度、印字率等によって、適宜実施する。このような型式の透磁率センサは市販されており、例えば、TS−L、TS−A、TS−K(いずれも商品名、TDK(株)社製)などが挙げられる。
ここで、現像装置2の現像槽における現像剤の搬送について説明する。
図5に示すように、トナー補給装置22に収容されているトナーは、トナー移送機構102及びトナー補給口115aを介して現像槽111内に移送され、これにより現像槽111にトナーが補給される。
現像槽111において、第1搬送部材112及び第2搬送部材113は、モータ等の駆動手段(図示せず)によって回転駆動し、現像剤を搬送する。具体的には、図6に示すように、第1搬送路Pにおいて、現像剤は、第1搬送部材112によって攪拌されながら矢印X方向へ搬送され、第1連通路aに到達する。第1連通路aに到達した現像剤は、第1連通路aを通過して第2搬送路Qへ搬送される。
一方、第2搬送路Qにおいて、現像剤は、第2搬送部材113によって、攪拌されながら矢印Y方向へ搬送され、第2連通路bに到達する。そして、第2連通路bに到達した現像剤は、第2連通路bを通過して第1搬送路Pへ搬送される。
つまり、第1搬送部材112と第2搬送部材113とは、互いに逆方向に現像剤を攪拌しながら搬送している。
このようにして、現像剤は、現像槽111において、第1搬送路Pと第1連通路aと第2搬送路Qと第2連通路bとを、第1搬送路P→第1連通路a→第2搬送路Q→第2連通路b、という順序にて循環移動していることになる。そして、現像剤は、第2搬送路Qにて搬送されている間に、現像ローラ114(図5参照)の回転にてその表面に担持されて汲み上げられ、汲み上げられた現像剤中のトナーが感光体ドラム3へと移動して、順次消費されていく。
このように消費されるトナーを補うべく、未使用のトナーがトナー補給口115aから第1搬送路Pへ補給される。補給されたトナーは第1搬送路Pにおいて従前より存在する現像剤と混合攪拌される。
次に、画像形成装置100におけるトナー濃度制御部及び、現像装置2へのトナー補給について説明する。
トナー濃度制御部は、画像形成にて現像槽111内のトナーが消費されて現像槽111内のトナー濃度の低下を防止するために、トナー補給装置22に指示して、現像槽111内にトナーを補給させ、現像槽111内のトナー濃度を一定に保つものである。
トナー濃度制御部には、一般的な手段を使用でき、例えば、トナー濃度検知センサを用いた制御、パッチ画像濃度に応じた制御、ドットカウントに応じた制御などが挙げられる。これらの中でも、ドットカウントに応じた制御が好まく、画像形成装置100においては、ドットカウントに応じた制御を行っている。
すなわち、画像形成装置100は、図9に示すように、露光ユニット1に送信する画像データに応じたドットデータをカウントするドットカウント装置(ドットカウント部)35を備えており、トナー濃度制御部300は、ドットカウント装置35によりカウントされたドットデータに応じて、トナー補給装置22に対して現像装置2へのトナー補給を指示する。なお、図9は本実施形態の画像形成装置における制御系の構成を示すブロック図である。
画像形成装置100は、図9に示すように、画像形成動作の累積回数をカウントする作像カウンタ33、感光体ドラム3上に形成される画像の画素数の積算値の検出を行うドットカウント装置35、現像槽111の第1搬送路P内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知センサ119、画像形成プロセス部36と用紙搬送部37を含むプリンタエンジン部341、現像槽111にトナーを補給するトナー排出部材122を駆動するトナー排出部材駆動モータ126と、これらを制御するCPU、ROM、RAM等からなる制御装置32を備えている。
画像形成装置100において、トナー濃度制御部300は、主にドットカウント装置35、制御装置32、トナー排出部材駆動モータ126とから構成されている。
ドットカウント装置35は、印刷画像に対応して感光体ドラム3に形成される画像(静電潜像)の画素数の積算値を検出するもので、これから印刷しようとする画像及びこれまでに印刷した画像の画素数の積算値カウント値がドットカウント値として、制御装置32に入力及び記憶される。ドットカウント装置35にて検出される画像の画素数の積算値からは、画像形成のために消費されるトナー量を予測することができる。
制御装置32は、該ドットカウント値を基にして、当該画像形成にて消費されるトナー量を求め、そのトナー量に応じてトナー補給装置22のトナー排出部材122を回転駆動するようにトナー排出部材駆動モータ126に対して指示するものである。
画像形成装置100において、現像装置2(現像槽111)内の現像剤中のトナーが画像形成にて消費されると、トナー濃度制御部300が、ドットカウント装置35が検出したドットカウント値を基に、現像装置2内で消費されたトナー量を予測し、そのトナー量に応じてトナー排出部材駆動モータ126を回転させて、消費されたトナー量に見合う分のトナーを補給する。
このようにして、現像装置2(現像槽111)内から消費されたトナー量に相当するトナーが、トナー補給装置22から現像装置2(現像槽111)に補給されることとなる。
一方、トナー補給装置22内のトナーがなくなったことは、トナーエンプティー検出部にて検出される。トナーエンプティー検出部は、トナー濃度検知センサ119にて検知されるトナー濃度に基づいて、トナー補給装置22から現像装置2にトナーが補給されていない、すなわち、トナー補給装置22内にトナーがない(トナーエンプティー)と判断するものである。
画像形成装置100において、トナーエンプティー検出部200は、主にトナー濃度検知センサ119、制御装置32とから構成されている(図9参照)。
ところで、上述したように、トナー濃度検知センサの設置場所がトナー補給口から離れている場合、トナー補給の指示を出した直後のセンサ出力の変化を見て、トナー補給の有無を直接に検知することができない。そのため、トナーエンプティーであるとの判断が遅れてしまい、感光体へのキャリア付着の発生頻度が高まる問題を解決できない。
以下、本実施形態の画像形成装置100に搭載されている、トナー濃度検知センサ119の設置場所がトナー補給口115aから離れた構成であっても、トナー濃度検知センサ119にて検知されるトナー濃度に基づいて、トナー補給の有無を検知して、トナーエンプティーを遅れることなく検出できるトナーエンプティー検出部200について説明する。
まず、トナー濃度検知センサ119であるが、これは、第1搬送路P内の現像剤のトナー濃度、換言すれば、第1搬送路P内の現像剤の透磁率をモニタするものであり、これについては、従来ある透磁率センサと同じである。
特徴的構成は、制御装置32におけるトナーエンプティーの判断方法にある。図1は、トナーエンプティー検出部200の詳細ブロック図である。
トナーエンプティー検出部200は、図1に示すように、トナー濃度検知センサ119、TCS算出部(1回転平均値算出部)201、TCS_B_Ave算出部(ブロック平均値算出部)202、連続閾値超回数カウント部(連続閾値超回数計測部)203、閾値切換部205、トナーエンプティー判定部(トナー切れ判定部)204とを備えている。このうち、TCS算出部201、TCS_B_Ave算出部202、連続閾値超回数カウント部203、閾値切換部205、トナーエンプティー判定部204とは、制御装置32(監視検出部)にて構成され、制御部32が、前記透磁率センサの出力(センサ出力)を監視して、前記トナー補給装置22のトナー切れを判断する。
TCS算出部201は、第1搬送部材112(第1搬送羽根112a)が1回転するのに要する1回転相当時間に、一定周期でトナー濃度検知センサ119のセンサ出力(出力電圧値)をN回サンプリングしてその平均値(1回転平均値)を算出するものである。以下、この1回転平均値をTCSと称する。
図10に示すように、現像剤には、第1搬送羽根112aの回転に伴って粗密が発生し、この粗密により、トナー濃度検知センサ119の出力(センサ出力)に、回転周期に同期したS字カーブが発生する。1回転相当時間に複数回サンプリングしてその平均値を求めることで、この粗密によるセンサ出力のバラツキの影響をなくすことができる。
本実施例においては、TCS算出部201は、第1搬送部材112(第1搬送羽根112a)が1回転するのに要する220msec(1回転相当時間)に、10msecのサンプリング周期で22回(N=220/10)サンプリングし、TCSを算出する。算出されたTCSは、後段のTCS_B_Ave算出部202へ出力される。
なお、TCSの算出は必須ではなく、センサ出力のサンプリングタイミングを、第1搬送羽根112aの回転に伴って形成される現像剤の粗、密、あるいはその間のいずれかに固定することで、センサ出力の粗密の違いによるバラツキを低減し、サンプリングしたセンサ出力をそのまま(平均化しないで)、TCS_B_Ave算出部202に送ることも可能である。
TCS_B_Ave算出部202は、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力を一定周期でサンプリングして、現像槽111内の現像剤が、現像槽111を1周循環するのに要する1循環相当時間を均等に複数ブロックに分割し、1ブロック分に相当する1ブロック時間分の平均値であるブロック平均値をブロック毎に算出するものである。
ここでは、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力として、TCSを用いているので、TCSのブロック平均値を求めることとなる。以下、このブロック平均値を、TCS_B_Ave(TCSのブロック平均値)と称する。
TCS_B_Ave算出部202は、1循環相当時間を複数のブロックに分割するにあたり、TCS算出部201より入力されるTCS、M個分を1ブロックとし、M個分のTCSの平均値をTCS_B_Aveとして算出する。
図11に、TCS_B_Ave算出部202における、TCS_B_Ave算出のイメージを示す。TCS_B_Ave算出部202は、1ブロックに相当するM個の箱(配列)を有しており、この箱の中に、TCS算出部201で算出されたTCSが1つ目から順に入力されていく。本実施例では、TCSは220msec毎に算出されるので、220msec毎に箱が1つずつ埋まっていき、M個の箱は、220msec×Mで満たされる。M個の箱が満たされると、M個の箱の中のTCSをトータルし、それをMで割って、当ブロックの平均値(TCS_B_Ave)を算出する。
TCS_B_Aveを算出すると、M個の箱を空にし、次に算出されたTCSを、1つめの箱に入れ、同様の処理をおこなって、次のブロックのTCS_B_Aveを算出する。
本実施例では、TCS_B_Ave算出部202は、現像剤が現像槽111を1周循環するのに要する22秒(1循環相当時間)を、TCS10個分(M=10)を1ブロックとして分割して、TCS_B_Aveを算出する。この場合、TCS10個分に相当する1ブロックのサイズ(時間幅)は、2.2秒(220msec×10秒)となり、TCS_B_Aveは2.2秒毎に算出される。なお、この時間は、第1搬送部材112(第1搬送羽根112a)が10回転するのに要する時間に相当する。
また、ブロックサイズを2.2秒とすることは、現像剤が現像槽111を1周循環するのに要する22秒(1循環相当時間)を10分割(22sec/220msec)したことに相当する。つまり、図12に示すように、1循環相当時間は、(1)〜(10)の10個のブロックに分割される。
このように、TCS_B_Aveを算出するブロックサイズ(時間幅)は、1ブロックを構成するTCSの個数を増やすほど、ブロックサイズは大きくなり、ブロック数が減る。逆に、1ブロックを構成するTCSの個数を少なくするほど、ブロックサイズ(時間幅)は小さくなり、ブロック数が増える。ブロックサイズの定め方については、後述する。
そして、算出されたTCS_B_Aveは、後段の連続閾値超回数カウント部203へ順次出力される。
連続閾値超回数カウント部203は、TCS_B_Ave算出部202より入力されるTCS_B_Aveが、予め設定されている閾値を、連続して超える回数(連続閾値超回数)をカウントするものである。連続閾値超回数カウント部203は、図示しないカウンタを備えており、TCS_B_Aveが、閾値を超えている場合にカウンタを1UPする。
閾値は、基準となるトナー濃度(T/D6%)のセンサ出力として設定されるセンサ出力の基準値よりも、所定値以上高い値(基準となるトナー濃度よりもトナー濃度が低めとなる値)に設定されている。以下、基準となるトナー濃度を「基準トナー濃度」と称する。
したがって、TCS_B_Aveが閾値を超えている場合とは、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力が、基準値よりも、所定値以上高くなっている状態(基準トナー濃度よりもトナー濃度が低めとなっている状態)である。
そして、TCS_B_Aveが閾値を連続して超えている回数(連続閾値超回数)とは、センサ出力が、基準値よりも所定値以上高い連続ブロック数を表しており、換言すると、基準値よりも所定値以上高い状態が続いている時間(基準トナー濃度よりもトナー濃度が低い状態が続いている時間)を表している。
トナーエンプティー検出部200は、このような基準トナー濃度よりもトナー濃度が許容範囲を超えて低い状態が続く時間(ブロック数)を計測し、その継続時間から、トナー補給装置22内のトナーがなくなったことを予測して、トナーエンプティーを判定(検出)するものである。
図13に示すように、本実施例では、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力の基準値を「128」としている。上述したように、トナー濃度検知センサ119においては、基本的に出力電圧(センサ出力)の中央値近傍の感度がよいため、センサ出力が8ビットであれば、基準値は、8ビットの中心の「128」となるように調整される。
閾値は、「基準値+加算値α」の形で設定されており、この加算値αが上記所定値に相当する。閾値は、トナーエンプティーに近づき、センサ出力が全体的に上昇し始めることで、超えるような値に設定される。
また、連続閾値超回数カウント部203は、連続閾値超回数をカウントしている状態で、閾値内のTCS_B_Aveが入力されると、カウンタ値をゼロに戻してリセットし、連続閾値超回数のカウントを最初から始める。連続閾値超回数をカウントしている状態で、閾値内のTCS_B_Aveが入力されるとは、トナー補給が行われた状態である。
これにより、トナーエンプティーに近づき、連続閾値超回数カウント部203が、連続閾値超回数のカウントを開始し出しても、トナー補給が行われた場合には、カウントをリセットし、カウントし直すことで、残り少なくなった状態で、トナーエンプティーと判定される(トナーエンプティー判定が早すぎる)不具合を回避できる。
また、詳細については、実施の形態2で記載するが、画質調整(プロセスコントロール)時においてもトナーエンプティーの検出が成されるようになっており、連続閾値超回数カウント部203がカウントした連続閾値超回数の値は、画質調整時にトナーエンプティーが検出されなかった場合にも、リセットされる。
また、より好ましい構成として、連続閾値超回数カウント部203は、閾値を複数設定でき、閾値毎に、連続閾値超回数をカウントできるようになっている。
本実施例では、閾値「128+加算値α」における「α」として、図14に示すように、第1加算値「3」、第2加算値「8」、第3加算値「16」の3つが設定されている。そして、カウンタwが、第1加算値「3」に対応した閾値「128+3」の連続閾値超回数をカウントし、カウンタxが、第2加算値「8」に対応した閾値「128+8」の連続閾値超回数を、カウンタyが、第3加算値「16」に対応した閾値「128+16」の連続閾値超回数をそれぞれカウントする。なお、図14は、後述するトナーエンプティー判定部204が、トナーエンプティーの判定に用いる判定テーブルの内容を示す説明図である。
閾値が複数設定されている場合は、連続閾値超回数カウント部203は、入力されたTCS_B_Aveと各閾値とを比較し、各カウンタw,x,yの値を1UP或いはクリア(リセット)する。例えば、入力されたTCS_B_Aveが「146」であれば、3つのカウンタw,x,yの全てを1UPする。一方、入力されたTCS_B_Aveが「143」であれば、カウンタw,xの2つは1UPし、カウンタyについてはリセットする。また、入力されたTCS_B_Aveが「130」であれば、3つのカウンタw,x,yの全てをリセットする。
閾値が複数設定されている場合、閾値毎にカウントしている連続閾値超回数の中の1つでも後述する判定値に到達すると、トナーエンプティー判定部204はトナーエンプティーと判定する。
閾値切換部205は、トナー補給装置22内のトナー残量に基づいて、連続閾値超回数カウント部203が用いる閾値を切り換えるものである。閾値切換部205には、トナー濃度制御部300より、トナー補給装置22から現像槽111へと補給されたトナー量の情報が入力されるようになっており、閾値切換部205は、該情報を基にトナー補給装置22内のトナー残量を予測する。
閾値切換部205は、トナー残量が予め定めている規定量以下となると、連続閾値超回数カウント部203が使用する閾値を、基準値に近づける方向に切り換えるようになっている。
本実施例では、閾値切換部205は、図14に示すように、トナー残量が25%以下となると、閾値を決める第1〜第3の3つの加算値αをそれぞれ、「1」「5」「8」に切り換える。これにより、基準値を超える程度が小さくても、連続閾値超回数にカウントされやすくなる。
このようなトナー残量によって、閾値を切り換えるのは、トナー残量が少なくなると、トナー濃度制御部300による濃度制御が不安定となるためである。
つまり、トナー残量が25%より多い場合、トナー濃度制御部300が、トナー排出部材駆動モータ126(図9参照)を回転させた分だけ正確にトナー補給が補給される。しかしながら、トナー残量が25%以下となると、トナー濃度制御部300がトナー排出部材駆動モータ126を回転させても、トナーが補給されなかったり、補給量が減ったりする。
そこで、トナー濃度制御が不安定となるトナー残量に到達すると、閾値を基準値に近づける方向に切り換えてトナーエンプティーと検出されやすくすることで、トナーエンプティーの検出が遅れる不具合を回避できる。
但し、上記TCS算出部201と同様に、閾値切換部205は必須の構成ではなく、より好ましい構成である。
トナーエンプティー判定部204は、連続閾値超回数カウント部203でカウントされている連続閾値超回数に基づいて、トナーエンプティーを判定するものである。例えば、トナーエンプティー判定部204は、図14に示すような、判定テーブルを用いてトナーエンプティーを判定する。
図14に示すように、本実施例の判定テーブルには、トナー残量に応じた各加算値と共に、対応するカウンタ名、および判定値が設定されている。
トナーエンプティー判定部204は、トナー残量が25%より多い場合は、第1加算値「3」に対応したカウンタwの値が「50」に達すると、トナーエンプティーと判定する。同様に、第2加算値「8」に対応したカウンタxの値が「30」に達する、或いは、第3加算値「16」に対応したカウンタyの値が「10」に達すると、トナーエンプティーと判定する。
また、トナーエンプティー判定部204は、トナー残量が25%以下の場合は、第1加算値「1」に対応したカウンタwの値が「50」に達すると、トナーエンプティーと判定する。同様に、第2加算値「5」に対応したカウンタxの値が「30」に達する、或いは、第3加算値「8」に対応したカウンタyの値が「10」に達すると、トナーエンプティーと判定する。
ここで、図14において明らかなように、加算値と判定値との関係は、加算値が大きくなるほど(閾値が大きくなるほど)、判定値は小さくなるように設定されている。TCS_B_Aveが、基準値を上回ってはいても、その幅が小さい場合は、この状態が比較的長い時間継続しても、トナーエンプティーとは判定しない。上回る幅が小さいといことは、トナー濃度制御部300にて即刻トナー補給を行うほどではない、或いは、補給されたとしても少量であり、閾値以下となるほどには補給されていないかもしれない。そのため、上回る幅が小さい閾値に対しては、判定値として、現像剤が現像槽111を複数回循環するのに要する時間に相当する大きな値(複数回循環する分に相当するブロック数)が設定される。
これに対し、上回る幅が大きい場合は、この状態が比較的短い時間継続しただけで、トナーエンプティーと判定する。上回る幅が大きいといことは、トナー濃度制御部300にて、即刻トナー補給が行われるべき状態であり、それも閾値を十分に下回るほど大量に補給されるべき状態である。このような状態であるにもかかわらず、現像剤が現像槽111を1周しても、カウンタがリセットされない場合は、トナーエンプティーと判定できる。そのため、上回る幅が最も大きい閾値に対しては、判定値として、現像剤が現像槽111を一周循環するのに要する時間に相当する最小値が設定される。
判定値の最小値を、現像剤が現像槽111を一周循環するのに要する時間相当値とするのは、少なくとも現像剤が現像槽111を1周する間まって、補給が行われない(カウンタがリセットされない)ことを確認してから、トナーエンプティーを判定する必要がある。
また、図14に示すように、同じ加算値「8」であっても、トナー残量が不十分な場合は、トナー残量が十分な場合に比べて、判定値は小さく設定される。これは、上述したように、トナーエンプティーと検出されやすくすることで、トナーエンプティーの検出が遅れる不具合を回避するためである。
本実施例では、トナー残量が十分である場合は、TCS_B_Aveが、基準値「128」に対し、「8」超えた状態が66秒(2.2秒×30回)続いてとき、トナーエンプティーと判定されるが、トナー残量が不十分である場合は、「8」超えた状態が22秒(2.2秒×10回)続いただけで、トナーエンプティーと判定される。
次に、TCS_B_Ave算出部202における、TCS_B_Aveを算出するブロックのサイズ(時間幅)の設定方法について説明する。
上述したように、TCS_B_Aveを算出するブロックのサイズは、TCS_B_Aveの算出に使用するTCSの個数Mによって決まる。Mが多いと、ブロックサイズは長くなり、現像剤が現像槽111を1周循環するのに要する1循環相当時間の分割数であるブロック数は少なくなる。逆に、Mが少ないと、ブロックサイズは短くなり、ブロック数は多くなる。
図15(a)に、現像剤が現像槽111を1周循環する間に、最小単位(例えば1秒)のトナー補給が行われた場合のトナー濃度検知センサ119のセンサ出力を示す。横軸は時間である。図15(a)に示すように、トナー補給が行われることで、センサ出力は大きく低下して谷を形成する。補給時間が長くなると、センサ出力が低下した部分の時間幅も大きくなり(谷が広がる)、低下度合いも大きくなる(谷が深くなる)。
ブロックのサイズは、このようなトナー補給によって、センサ出力が低下する部分が含まれるブロックの平均値、つまり、TCS_B_Aveが、連続閾値超回数カウント部203にて用いられる閾値以下となり、連続閾値超回数を計測しているカウンタをリセットできるようなサイズに設定する必要がある。
この場合、より好ましくは、センサ出力が低下する部分が含まれるブロックが複数ブロックとなるように設定することである。これにより、TCS_B_Aveが連続して2回閾値内に戻った場合に、連続閾値超回数カウントをリセットすることで、ブロック単位のTCS_B_Aveとしても除くことができなかったノイズを除くことができる。
図15(b)に、Mを「10」とし、1循環相当時間を、
(1)〜(10)の10ブロックに分割した、本実施例のブロック配置例を示す。図15(b)の例では、ブロック(5)、ブロック(6)の各TCS_B_Aveが、閾値以下となり、カウンタをリセットすることができる。
一方、図15(c)に、Mを「50」とし、1循環相当時間を、(1)(2)の2ブロックに分割した、参考例のブロック配置例を示す。図15(c)の例では、ブロックサイズが大きすぎるために、ブロック(1)のTCS_B_Aveも、ブロック(2)のTCS_B_Aveも、閾値を超えてしまい、連続閾値超回数を計測しているカウンタをリセットすることができない。
トナー補給により形成される、センサ出力の谷部分の形状は、補給時間だけでなく、トナー補給口115aとトナー濃度検知センサ119とが離れるほど、補給されたトナーが現像剤に混ざり合い、広く浅くなる。
また、現像槽111内の現像剤の搬送速度によもよるが、現像槽111内の現像剤の搬送速度が速いと、トナーは広がって落ちるため、トナー補給口115aの真下において既に混じり合ったようにようになり、かつ、第1搬送部材112の回転が多いので、混じり合いが進み、センサ出力の谷部分の形状は広く浅くなる。逆に、搬送速度が遅い場合は、トナーは広がることなく落下し、かつ、第1搬送部材112の回転も少ないので、混じり合いが進まず、センサ出力の谷部分の形状は狭く深くなる。
その他、トナー補給により形成される、センサ出力の谷部分の形状は、現像剤の流動性や、補給されるトナーの流動性によっても異なる。
要するに、トナー補給により形成される、これらセンサ出力の谷部分の形状に影響を与えるパラメータを考慮して、最小単位(例えば1秒)のトナー補給が行われた場合であって、トナー濃度検知センサ119の配置位置に到達するまでに、補給されたトナーが現像剤に混ざって、センサ出力の谷部分の形状が広く浅くなったとしても、トナー補給が行われたことを確実に検知できる(カウンタをリセットする)ように、ブロックサイズと閾値とを設定すればよい。
また、上記説明においては、トナーエンプティー検出部200の連続閾値超回数カウント部203は、TCS_B_Aveが閾値以下であったときに、連続閾値超回数のカウント値をゼロに戻してリセットする構成としていたが、これを、TCS_B_Aveが、基準値以下となった場合に実施するようにしてもよい。
TCS_B_Aveが、基準値以下となったときにリセットする構成とすることで、トナー補給装置22内のトナー残量が同じであっても、閾値に基づいてリセットしていたときよりも、トナーエンプティーの検出が早まる。つまり、トナー補給装置22内にトナーが若干残った状態で、トナーエンプティーの検知となることはあっても、トナーエンプティーの検知が遅れることは確実に回避することができる。
以上のように、本実施形態の画像形成装置100においては、TCS_B_Ave算出部202が、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力を一定周期でサンプリングして、現像剤が循環搬送路を1周循環するのに要する1循環相当時間を均等に複数ブロックに分割し、その1ブロック分に相当する1ブロック時間分の平均値であるTCS_B_Aveをブロック毎に算出する。連続閾値超回数カウント部203は、算出されたTCS_B_Aveが、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力の基準値に対して一定値加算した閾値を連続して超過した回数を計測する。そして、トナーエンプティー判定部204が、連続閾値超回数カウント部203にてカウントされた回数が、予め設定されている、1循環相当時間に相当するブロック数以上の値である判定値に到達した場合に、トナーエンプティーと判定する。
ブロック毎に求めたTCS_B_Aveが、閾値を連続して超過する状態とは、トナーを補給する必要があるのに、トナーが補給されたことを検知できていない状態であり、トナーエンプティーが疑われる。そして、このような状態で、閾値を連続して超過する状態が途切れるというのは、あるTCS_B_Aveが閾値以下となったということであり、これはつまり、補給されたトナーが偏った部分の現像剤の低い透磁率を読み取ったためであって、これより、補給用のトナーは残っている(トナーエンプティーでは無い)と判定できる。
そこで、ブロック毎に求めたTCS_B_Aveが、閾値を連続して超過した回数が、少なくとも1循環相当時間に相当するブロック数以上となった場合にトナーエンプティーと判定する。つまり、即刻、トナー補給を実施すべきトナー濃度であるにもかかわらず、現像剤が循環搬送路内を1周循環してもトナーの補給がなされたことを検知できない場合に、補給用のトナーが無くなったトナーエンプティーであると判定している。
このようなトナーエンプティーの検出では、ブロックの時間幅、閾値、およびトナーエンプティーと判定する判定値を適切に設定することで、トナー補給口115aとTOトナー濃度検知センサ119の位置に関係なく、トナー切れを遅れることなく判定することができる。
それゆえ、本実施形態の画像形成装置100においては、トナー濃度の低下による感光体ドラム3へのキャリア付着の発生を抑制できるという効果を奏する。
〔実施の形態2〕
以下、本発明を実施するためのその他の形態について図面を参照して説明する。なお、説明の便宜上、実施の形態1で用いた部材と同じ機能を有する部材には同じ符号を付して説明を省略する。
本発明の実施形態に係る画像形成装置においても、全体の構成については、実施の形態1の画像形成装置100と同じである。異なるのは、図16に示すように、TCS_Ave算出部(移動平均値算出部)206、TCS_Ave格納部(移動平均値格納部)207とを備えており、トナー濃度検知センサ119の制御電圧を調整して、そのセンサ出力を調整するゲイン調整部301が、画質調整(プロセスコントロール,以下プロコンと略記)時に、TCS_Ave算出部206にて算出されたTCS(センサ出力)の移動平均値に基づいてゲイン調整を行う点である。
ゲイン調整部301は、制御装置32(図9参照)にて構成されるものであり、実施の形態1の画像形成装置100においても備えられていたものである。また、実施の形態1の画像形成装置100においても当然、プロコンは実施される。
トナーエンプティーの判定(検出)は、従来から、プロコンにおけるパッチ濃度の検出による判定と、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力による判定との2本立てで行われている。
プロコンでは、トナーパッチを中間転写ベルト7(図2参照)等に形成し、その濃度を見てトナーエンプティーを判定する。そのため、トナー濃度検知センサ119に基づく判定よりも、正確なトナーエンプティーの検出が可能である。
しかしながら、プロコンは、実行中のジョブを停止して行う必要があるため、数百枚に1回程度のタイミングでしか行われず、プロコンとプロコンとの間のトナーエンプティーの検出は、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力に基づいたものとなる。
また、プロコン時、ゲイン調整部301にて、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力の調整も行われる。上述したように、トナー濃度検知センサ119を成す透磁率センサは、基本的に出力電圧の中央値近傍の感度がよい。したがって、ゲイン調整部301は、プロコン時に、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力をサンプリングし、これが例えば「126」というように、8ビッドの中央値「128」からずれていた場合には、トナー濃度検知センサ119に印加する制御電圧(TSG)を調整して、センサ出力が「128」となるようにする。このようなセンサ出力の調整は、ゲイン調整と称される。
ゲイン調整部301には、プロコンを行うタイミングであることを示すプロコン信号が入力され、該信号が入力されると、ゲイン調整部301はゲイン調整を実施する。
ところで、図17(a)に示すように、現像槽111内の現像剤のトナー濃度が均一なときは、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力をサンプリングして、サンプリングした値が、出力の基準値(ここでは128)となるように、制御電圧を調整することができる。
しかしながら、図17(b)に示すように、プロコンに入る直前にトナー補給が行われて、現像槽111内の現像剤のトナー濃度が不均一な状態にあって、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力をサンプリングするタイミングと、補給されたトナーが偏っている現像剤部分がトナー濃度検知センサ119を通過するタイミングとが重複してしまうと、サンプリングしたセンサ出力が異常に低くなる(トナー濃度が異常に高くなる)。そのため、この異常なセンサ出力を、基準値(ここでは128)となるように制御電圧を調整すると、問題のないトナー濃度の現像剤を読み取ったセンサ出力が、基準値となるどころか、かなり大きく上方にずれてしまう。
このような問題は、補給されたトナーが現像剤に十分に混じりこみ、現像槽111内の現像剤のトナー濃度の不均一が是正されるのをまって、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力をサンプリングして、制御電圧を調整することで解決できる。
しかしながら、現像剤が現像槽111を1周するのには、前述したように、本実施例では、22秒ほどかかるため、4秒程度のプロコン所要時間を大きく超えてしまうため、プロコン時のマシーン非稼動時間が長くなるといった別の問題が発生する。
そこで、本実施形態の画像形成装置においては、図18に示すように、プロコンに備え、ジョブ中に、現像剤が現像槽111を1周循環するのに要する1循環相当時間分の、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力の移動平均値を算出しておく。そして、プロコン時は、トナー濃度検知センサ119のサンプリングは行わず、算出しておいた1循環相当時間分の移動平均値が、基準値となるように、制御電圧を調整する。
これにより、たとえ、図18に示すように、プロコン前にトナー補給があって、現像剤のトナー濃度が不均一であったとしても、1循環相当時間分の平均値をとることで、平均化されているので、補給されたトナーによるトナー濃度の不均一の影響は小さく、正確なゲイン調整を行うことができる。
また、上述したように、本発明が用いるトナー濃度検知センサ119のセンサ出力に基づいてトナーエンプティーを検出する手法では、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力を所定の周期でサンプリングしてTCSを算出し、また、これを基にTCS_B_Aveを算出している。TCS、TCS_B_Aveの算出は、現像装置2における第1搬送部材112及び第2搬送部材113を駆動するモータ等の駆動手段(図示せず)が駆動している間は、常時実施される。したがって、トナーエンプティー検出のために算出されるTCSや、TCS_B_Aveを用いることで、現像剤が現像槽111を1周する間のセンサ出力の移動平均値については、簡単に求めることができる。
以下、このようなゲイン調整を可能にする構成について、より詳しく説明する。図16に示すように、本実施形態の画像形成装置は、トナーエンプティー検出部200に加えて、TCS_Ave算出部206、TCS_Ave格納部207とを備えている。トナーエンプティー検出部200、TCS_Ave算出部206、TCS_Ave格納部207とで、監視検出部が構成されている。
TCS_Ave算出部206は、現像剤が現像槽111を1周循環するのに要する1循環相当時間分の、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力の移動平均値を算出するものである。ここでは、1循環相当時間を、算出単位としているが、1循環相当時間以上であればよく、移動平均値の算出単位は、1循環相当時間を超えていてもよい。
トナーエンプティー検出部200には、TCS算出部201が備えられ、センサ出力としてTCSが算出されているので、TCS_Ave算出部206は、TCSの移動平均値であるTCS_Aveを算出する。
具体的には、TCS_Ave算出部206には、TCS_B_Ave算出部202にて算出されたTCS_B_Aveが入力されるようになっており、TCS_B_Aveを用いて、TCS_Aveを算出する。
TCS_Ave算出部206は、1循環相当時間分のTCS_B_Aveを、画像形成装置の電源が入っている状態では常に保持しておき、新しいTCS_B_Aveが1つ入力される度に、1番古いTCS_B_Aveを1つ消去していくことで、TCS_B_Aveの移動平均値を算出し、これが、TCSの移動平均値であるTCS_Aveとなる。
ゲイン調整部301は、プロコン時、トナー濃度検知センサ119のサンプリングは行わず、TCS_Ave算出部206が算出した最新のTCS_Aveを用いて、この値が、トナー濃度検知センサ119の基準値(ここでは128)となるように、制御電圧を調整する(ゲイン調整を行う)。
図19に、TCS_Ave算出部206における、TCS_Ave算出のイメージを示す。TCS_Ave算出部206は、1循環相当時間のブロック数に相当するK個の箱を有しており、この箱の中に、TCS_B_Ave算出部202で算出されたTCS_B_Aveが1個目から順に入力されていく。本実施例では、前述したように、TCS_B_Aveは、2.2msec毎に算出され、1循環相当時間のブロック数は「10」であるので、2.2msec毎に箱が1個ずつ埋まっていき、10個の箱は、2.2msec×10で満たされる。10個の箱が満たされると、10個の箱の中のTCS_B_Aveをトータルし、それを10で割って、1循環相当時間のTCSの平均値(TCS_Ave)を算出する。
11番目のTCS_B_Aveは、11個目の箱に入力される。11個目の箱への値の入力と共に、最も古いTCS_B_Aveを記憶している1個目の箱の値がクリアされ、2個目〜11個目までの10個の箱の中のTCS_B_Aveにて、次のTCS_Aveが算出される。同様にして、12番目のTCS_B_Aveは、12個目の箱に入力され、ことのき、2番目のTCS_B_Aveが入力された2個目の箱の値はクリアされ、3個目〜12個目までの10個の箱の中のTCS_B_Aveにて、次のTCS_Aveが算出される。
る。
このように、10個の箱が空の場合は、TCS_Aveの算出に、2.2msec×10の時間がかかるが、10個の箱が満杯となった以降は、TCS_B_Aveの算出周期と同じ周期でTCS_Aveは算出される。
次に、TCS_Ave格納部207について説明する。SRAMにて構成されているTCS_Ave算出部206は、画像形成装置の電源が切られたり、スリープモードや夜間モード等に入ったりして電源が遮断されると、上述した10個の箱の値を保持できない。
しかしながら、上述したように、TCS_Aveは、プロコン時に実施するゲイン調整に備えて必要であり、電源立上げ直後や、スリープモード、夜間モードからの復帰のタイミングでプロコンが実施されることもあり、値を保持することが望ましい。
そこで、TCS_Ave格納部207は、SRAMへの電源が遮断される前に、TCS_Ave算出部206が最後に算出したTCS_Aveを、EEPROM(図示せず)に格納しておくようになっている。
TCS_Ave格納部207が用いるEEPROMは、画像形成装置が備えるものであっても、トナー補給装置22が交換可能なトナーボトルであって、該トナーボトルにEEPROMが備えられている場合は、これを利用してもよい。
TCS_Ave格納部207は、次に画像形成装置の電源が入れられる、或いは、スリープモードや夜間モードからの復帰時に、EEPROMよりTCS_Aveを読み出して、TCS_Ave算出部206の10個の箱に書き込む。
これにより、TCS_Ave算出部206は、立上げ直後や、スリープモードや夜間モードからの復帰時直後から、TCS_Aveを算出することが可能となる。そして、ゲイン調整部301は、電源立上げ直後や、スリープモードや夜間モードからの復帰時直後のタイミングでプロコンが実施されても、問題なく、保持していたTCS_Aveに基づいて、ゲイン調整を行うことが可能となる。
しかも、上記TCS_Ave格納部207は、TCS_Aveの格納のために使用されるEEPROMの格納領域を減らすために、TCS_Aveを、「商」と「余り」の値で記憶させるようになっている。
例えば、電源オフ時のTCS_Ave算出部206の10個の箱の値(TCS_B_Ave)が、図20(a)に示すような値であったとする。10個の箱の値(TCS_B_Ave)をそのまま格納すると、EEPROMには、10バイトの記憶領域が必要となる。
TCS_Ave格納部207は、記憶領域を減らすために、TCS_Aveの値である「126.7」を、図20(b)に示すように、商「126」と、余り「7」とで格納する。これによれば、EEPROMの記憶領域の使用は2バイトで足る。
そして、電源オン時、TCS_Ave格納部207は、TCS_Ave算出部206の、10個の箱に、値(TCS_B_Ave)を戻す(展開)。この際、10個の箱に、まず、商の値「126」を戻し、その後、余りの数「7」に対応した、7個分の箱の値に、「1」を足していく。
これにより、電源オン時のTCS_Ave算出部206の10個の箱の値(TCS_B_Ave)は、図20(c)に示すような値となる。図20(c)の例では、1〜7の箱(配列)に、余りの値が振り分けられている場合を示している。
図20(a)と図20(c)とを比較すると分るように、10個の箱の値は、若干異なるが、算出されるTCS_Aveは当然等しい。また、以降、ここで戻した10個の値が、全て新しい値に置き換えられるまで、算出されるTCS_Aveには、完全同一に値を戻した場合と比べて、微細な違いはあるが、ゲイン調整の精度に影響を与えるようなものでは全くなく、誤差の程度である。
以上のように、TCS_Ave算出部206が、循環相当時間以上を算出単位として、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力の移動平均値を算出し、プロコン時、ゲイン調整部301は、算出された移動平均値が、トナー濃度検知センサ119の出力の基準値となるように、トナー濃度検知センサ119の制御電圧を調整する。
これにより、プロコンを実施する直前にトナー補給が成されるなどして、現像槽111内の現像剤のトナー濃度が不均一であったとしても、支障なく、プロコン時にゲイン調整を行うことができる。
〔実施の形態3〕
以下、本発明を実施するためのその他の形態について図面を参照して説明する。なお、説明の便宜上、実施の形態1、2で用いた部材と同じ機能を有する部材には同じ符号を付して説明を省略する。
本発明の実施形態に係る画像形成装置においても、全体の構成については、実施の形態1の画像形成装置100と同じである。異なるのは、図21に示すように、TCS_B_Ave格納部(ブロック平均値格納部)208を備えており、トナー濃度検知センサ119の制御電圧を調整して、そのセンサ出力を調整するゲイン調整部301が、プロセス速度の切り換えに際して、TCS_B_Ave格納部208にて格納されているTCS_B_Aveに基づいてゲイン調整を行う点である。
本実施形態の画像形成装置は、複数のプロセス速度を有しており、モードに応じてプロセス速度が変更されるようになっている。プロセス速度とは、感光体ドラム3の周速に等しく、例えば、厚紙に印刷する厚紙モードなどでは、プロセス速度は、普通紙に印刷するときのそれよりも低速へと切り換えられる。
以下、本実施形態の画像形成装置においては、プロセス速度を「低速(Low)」と「中速(Mid)」の2つの速度間で切り換える構成として説明するが、もちろん、2段階以上の複数段階に切り換わる構成であってもよい。
プロセス速度が「低速(Low)」と「中速(Mid)」との間で切り換えられると、これに伴い、現像装置22における現像剤の搬送速度も「低速(Low)」と「中速(Mid)」との間で切り換えられる。
ここで、問題となるのは、現像剤の搬送速度が変化すると、たとえトナー濃度に変化がなくとも、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力が変化することである。
図22(a)に示すように、搬送速度「中速(Mid)」において「128」であったセンサ出力は、搬送速度が「低速(Low)」となると、「128」よりも高い値となる。つまり、現像剤のトナー濃度は同じであるのに、トナー濃度が低下してような変化を示す。
また、図示してはいないが、搬送速度「低速(Low)」において「128」であったセンサ出力は、搬送速度が「中速(Mid)」となると、「128」よりも低い値となる。つまり、現像剤のトナー濃度は同じであるのに、トナー濃度が上がったような変化を示す。
しかしながら、実施の形態1で説明したように、トナーエンプティー検出部200は、TCS_B_Aveを算出し、TCS_B_Aveが連続して閾値を超えた回数(連続閾値超回数)に基づいてトナーエンプティーを判定するものである。
そのため、現像剤のトナー濃度が同じであるのに、現像剤の搬送速度の変化にて、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力がこのように変化すると、トナーエンプティーを正確に判定できなくなる。
これについて、もう少し詳しく説明する。例えば、図22(a)に示すように、「中速(Mid)」から「低速(Low)」への切り換えにて、センサ出力が高くなると、TCS_B_Aveが閾値を超えやすくなり、連続閾値超回数にカウントされやすくなる。また、トナーが補給されて、TCS_B_Aveが低くなっても、センサ出力が全体的に上がっているため、閾値以下になり難く、連続閾値超回数がリセットされにくくなる。その結果、トナーエンプティーでもないのに、連続閾値超回数のカウント値が、判定値に達してしまい、トナーエンプティーであるとの誤った判定(検出)が成されてしまう。
逆に、「低速(Low)」から「中速(Mid)」への切り換えにて、センサ出力が低くなると、TCS_B_Aveが閾値を超え難くなり、連続閾値超回数にカウントされにくくなる。その結果、トナーエンプティーであるのに、連続閾値超回数のカウント値が、判定値に到達せず、トナーエンプティーの検出が遅れてしまう。
なお、図22(b)に示すように、このような現像剤の搬送速度の変化によるトナー濃度検知センサ119のセンサ出力の変化(ズレ)は、ジョブを中断して行われる、トナー落下量を計測する落下量検知モード判定やプロコン時のゲイン調整、つまり、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力が、8ビッドの中央値「128」になるように制御電圧が調整されることで是正される。
しかしながら、落下量検知モード判定や、プロコンが実施されるよりも前に、上記のような誤検出や検出遅れが発生することが十分に考えられ、対策を講じる必要となる。
また、特に、TCS_B_Aveを算出し、TCS_B_Aveが連続して閾値を超えた回数(連続閾値超回数)に基づいてトナーエンプティーを判定する場合、連続閾値超回数のカウント値は、異なるジョブ間で持ち超され継続されるものである。
ところが、現像剤の搬送速度に違いによるセンサ出力の差が生じ、閾値を超えやすくなったり、超え難くなったりすると、連続閾値超回数のカウントを、ジョブ間で単純に継続させることができなくなり、閾値をプロセス速度毎に設定する必要がある。
しかしながら、連続閾値超回数のカウント値を、異なるプロセス速度間でも単純に継続させることができるよう各プロセス速度に応じた閾値を精度よく設定することは難しい。
そこで、本実施形態の画像形成装置では、プロセス速度の切り換えに備え、ジョブ終了時に、TCS_B_Ave算出部202にて算出された最新のTCS_B_Aveを記憶しておく。そして、プロセス速度が切り換えられた際には、トナー濃度検知センサ119のサンプリングを行って、センサ出力が、記憶されている前回のジョブの最終のTCS_B_Aveと一致するように、制御電圧を調整する(ゲイン調整する)。
これにより、プロセス速度が切り換わったとしても、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力は、切り換え前における最新のTCS_B_Aveと一致するようになるので、異なるプロセス速度間で共通の閾値を用いて、連続閾値超回数に基づいたトナー切れを判定することができる。
以下、このようなゲイン調整を可能にする構成について、より詳しく説明する。図21に示すように、本実施形態の画像形成装置は、トナーエンプティー検出部200に加えて、TCS_B_Ave格納部208を備えている。トナーエンプティー検出部200、TCS_B_Ave格納部208とで、監視検出部が構成されている。
TCS_B_Ave格納部208は、ジョブが終了する毎に、TCS_B_Ave算出部202で算出された、最新のTCS_B_Aveを記憶するものである。
ゲイン調整部301は、プロセス速度切換信号が入力されると、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力をサンプリングし、サンプリングしたセンサ出力が、TCS_B_Ave格納部208に格納されたTCS_B_Aveと一致するように、トナー濃度検知センサ119の制御電圧を調整する(ゲイン調整を行う)。
図23に示すように、プロセス速度の切り換え時に、上記のようなゲイン調整を行うことで、プロセス速度が切り換わる度に、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力は、切り換わる前のジョブにおける最終のTCS_B_Aveと一致するように調整され、追随していく。
これにより、図24(a)に示すように、補給用のトナーが十分にある場合は、検出されるTCS_B_Aveも、8ビッドの中央値「128」に近い値であるので、上記のようなゲイン調整を行っても、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力は、8ビッドの中央値「128」になるように推移する。
これに対し、図24(b)に示すように、補給用のトナーが少なくなってきて、トナーエンプティー(トナーエンド)に近づくと、検出されるTCS_B_Aveは中央値の「128」よりも、段々と上がっていく。そして、上記のようなゲイン調整を行うことで、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力も段々と上がっていくこととなる。
また、上記TCS_B_Ave格納部208についても、実施の形態2のTCS_Ave格納部207と同様の理由で、TCS_B_Aveを、EEPROMに格納する構成となっている。EEPROMに格納しておくことで、画像形成装置の電源が切られたり、スリープモードや夜間モード等に入ったりして、制御部のSRAMの電源が遮断されてとしても、値を保持することができる。
したがって、電源立上げ時や、スリープモード、夜間モードからの復帰時に、搬送速度の切り換えが行われる場合でも、センサ出力を前のジョブのTCS_B_Aveに合わせるようなゲイン調整が可能になる。
なお、プロセス速度の切り換え時に実施されるゲイン調整は、低速(Low)から中速(Mid)、中速(Mid)から低速(Low)の両方に必ずしも実施する構成とする必要はない。例えば、低速(Lowから中速(Mid)、中速(Mid)から低速(Low)の何れか、トナーエンプティー検知への影響が大きい方にのみ行う構成としてもよい。
また、TCS_B_Ave格納部208は、ジョブ終了時に、最新のTCS_B_Aveを格納するにあたり、最新のTCS_B_Aveが、補給されたトナーが偏っている部分の現像剤の透磁率を検知したトナー濃度検知センサ119の出力をサンプリングして算出している場合(図15(b)のブロック(5)(6))は、この値を格納せずに、1つ前のジョブのTCS_B_Aveをそのまま保持するようになっている。
これにより、ジョブ終了時に算出された最新のTCS_B_Aveが、補給されたトナーを読み取った値であっても、問題なく、ジョブ間で、TCS_B_Aveを一致させるようなゲイン調整が可能となる。
図25に、プロセス速度が、中速(Mid)から低速(Low)へと切り換える必要がある場合に実施される、速度切り換え処理(サブルーチン)のフローチャートを示す。
現像装置の第1搬送部材112、113を駆動するモータの低速駆動をスタートさせ(S1)、TCS_B_Ave算出部202におけるTCS_B_Ave配列(図11のM個の箱)へのデータ(TCS)入力を待機する(S2)。
このあと、TCS算出部201にてTCSのサンプリングを開始し(S3)、リトライ回数をリセットする(S4)。リトライ回数とは、ゲイン調整を完了するまでに要した回数をカウントするものである。
次に、TCS出力を読み取って(S5)、リトライ回数を1UPした後(S6)、TCS_B_Ave格納部208よりTCS_B_Aveを取得し、S5でサンプリングした値と比較する(S7)。ここで、差分が例えば「3」以内であれば、一致と判断し、S11に進む。
一方、S7において、差分が「3」を超えている場合は、不一致と判断し、S8に進む。S8では、S5でサンプリングしたTCSが、TCS_B_Ave格納部208より取得したTCS_B_Aveに等しくなるように、その差分に基づいた調整値を、現在の制御電圧よりマイナスした、新しい値の制御電圧を算出する。
S9においては、S8において算出した新しい制御電圧を、トナー濃度検知センサ119に印加し、再度、TCS出力をサンプリングする(S10)。そのあと、リトライ回数を1UPした後(S6)、TCS_B_Ave格納部208より取得したTCS_B_Aveと、S10でサンプリングした値とを比較する(S7)。S7〜S10、S6の処理を、S7でYESと判断するまで実施する。
S7においては、差分が許容範囲内となり、一致と判断して進むS11においては、TCS_B_Ave配列へのデータ(TCS)入力を再開する。その後、この、プロセス速度の切り換え時に入るサブルーチンを抜け、図示しないメインフローへと戻る。
図26(a)、図26(b)に、トナー濃度と、調整後の制御電圧との関係を示す。図26(a)は、高印字状態の現像剤のもので、図26(b)低印字状態の現像剤のものである。両者を比較すると分るように、高印字状態の現像剤において、低印字状態の現像剤よりも、中速(Mid)と低速(Low)との間で、制御電圧(TSG)の差が大きいことがわかる。したがって、このような、プロセス速度切り換わり時のゲイン調整は、高印字ジョブが連続する場合に実施することがより効果的であると言える。
以上のように、TCS_B_Ave格納部208がジョブ終了毎に、最新のTCS_B_Aveを不揮発性メモリに記憶させ、ゲイン調整部301は、プロセス速度の切り換え時、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力をサンプリングし、その値が、TCS_B_Ave格納部208に格納されているTCS_B_Aveとなるように、トナー濃度検知センサ119の制御電圧を調整する。
これにより、トナー濃度検知センサ119のセンサ出力は、プロセス速度が切り換えられても、切り換え前における最新のTCS_B_Aveと一致するようになるので、異なるプロセス速度間で共通の閾値を用いて、連続閾値超回数に基づいたトナー切れを判定することができる。
また、実施の形態1〜3の画像形成装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより、これら画像形成装置をコンピュータにて実現させるプログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に含まれる。
つまり、実施の形態1〜3の画像形成装置において、トナーエンプティー検出部200、TCS_Ave算出部206、TCS_Ave格納部207、TCS_B_Ave格納部208等の各部を、CPU等のプロセッサを用いてソフトウェアによって実現してもよい。この場合、実施の形態1〜3の画像形成装置は、トナーエンプティー検出部200、TCS_Ave算出部206、TCS_Ave格納部207、TCS_B_の各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。
そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである実施の形態1〜3の画像形成装置の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、実施の形態1〜3の画像形成装置に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによって達成される。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、実施の形態1〜3の画像形成装置を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
また、実施の形態1〜3の画像形成装置における、トナーエンプティー検出部200、TCS_Ave算出部206、TCS_Ave格納部207、TCS_B_Ave格納部208等の各部(各手段)は、ソフトウェアを用いて実現されるものに限らず、ハードウェアロジックによって構成されるものであってもよく、処理の一部を行うハードウェアと当該ハードウェアの制御や残余の処理を行うソフトウェアを実行する演算手段とを組み合わせたものであってもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施の形態2と3との組み合わせなど、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。